(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-512319(P2019-512319A)
(43)【公表日】2019年5月16日
(54)【発明の名称】細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットおよび関連する付属品
(51)【国際特許分類】
A61B 34/35 20160101AFI20190419BHJP
A61M 25/01 20060101ALI20190419BHJP
【FI】
A61B34/35
A61M25/01
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】94
(21)【出願番号】特願2018-548891(P2018-548891)
(86)(22)【出願日】2017年3月10日
(85)【翻訳文提出日】2018年11月12日
(86)【国際出願番号】FR2017050545
(87)【国際公開番号】WO2017158263
(87)【国際公開日】20170921
(31)【優先権主張番号】1652304
(32)【優先日】2016年3月18日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】517433614
【氏名又は名称】ロボカト
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・ベンクトゥ
(72)【発明者】
【氏名】セバスチャン・ドゥブーフ
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン・デストレベック
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン・モレル
(72)【発明者】
【氏名】マルク・ブランジェ
(72)【発明者】
【氏名】ブルーノ・フルニエ
【テーマコード(参考)】
4C167
【Fターム(参考)】
4C167AA02
4C167BB04
4C167BB53
4C167CC08
4C167FF01
(57)【要約】
本発明は、細長い柔軟な医療器具(1、2)の挿入のためのロボットと、これらの挿入ロボットに含まれる細長い柔軟な医療器具(1、2)のための駆動モジュール(3)と、これらの挿入ロボットと関連付けられる付属品との分野に関する。患者(9)への細長い柔軟な医療器具(1、2)の挿入のためのロボットは、この患者(9)において細長い柔軟な医療器具(1、2)を駆動するための1つまたは複数の駆動モジュール(3)を備える。細長い柔軟な医療器具(1、2)のための駆動モジュール(3)は、緩慢さの影響を受け得る並進の移動および/または回転の移動を細長い柔軟な医療器具(1、2)に伝える。本発明の主な目的は、細長い柔軟な医療器具(1、2)の遠位端と、駆動モジュール(3)のヒューマンマシン制御インターフェースにおいて使用者によって元々は付与される回転移動を受ける最後の区域部との間の伝達連鎖に沿ういくつかの場所で作用することで、この緩慢さの影響を低減することである。したがって、細長い柔軟な医療器具(1、2)の前進は、この前進の過程についてより効果的に提供され、患者(9)にとってより安全に提供され、細長い柔軟な医療器具(1、2)の使用者である実施者にとってより人間工学的である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
アーム(5)と、
前記アーム(5)によって担持される原動機なしの直線状のレール(4)と、
前記直線状のレール(4)に沿って滑る、細長い柔軟な医療器具(1)のための原動機付き駆動モジュール(3)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項2】
前記細長い柔軟な医療器具の原動機付き駆動モジュール(3)は、互いから分離できる2つの部品(14、15)、すなわち
前記直線状のレール(4)との接触がない再使用可能モータ(14)と、
前記直線状のレール(4)上を滑る使い捨て運搬台(15)であって、好ましくは1回の使用のためのものである運搬台(15)と、
を備える、請求項1に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項3】
前記直線状のレール(4)上の前記使い捨て運搬台(15)の滑りは、前記細長い柔軟な医療器具(1)の並進移動を作り出す、請求項2に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項4】
前記使い捨て運搬台(15)は前記直線状のレール(4)との接触面を備え、前記接触面は、前記使い捨て運搬台(15)が前記直線状のレール(4)の4つの側のうちの3つに圧し掛かるようにE字形とされる、請求項2または3に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項5】
前記直線状のレール(4)は使い捨てであり、好ましくは前記直線状のレール(4)は1回の使用のためのものである、請求項1から4のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項6】
一体的に共に固定される前記再使用可能モータ(14)と前記使い捨て運搬台(15)との間を通る消耗品の無菌バリア(6)をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項7】
この無菌バリア(6)は、前記使い捨て運搬台(15)と前記再使用可能モータ(14)との間の結合部の通過を許容するように穿孔され、且つそれ自体の縁に付着される膜によって包囲される板を備える、請求項6に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項8】
この無菌バリア(6)は、前記使い捨て運搬台(15)の縁に付着される膜によって包囲される前記使い捨て運搬台(15)を備える、請求項6に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項9】
前記アーム(5)全体を取り囲むが、前記直線状のレール(4)も前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)も取り囲まない別の消耗品の無菌バリア(6)をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項10】
前記直線状のレール(4)に沿う前記原動機付きモジュール(3)の経路長さが60cmから120cmの間である、請求項1から9のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項11】
前記直線状のレール(4)は、好ましくはカテーテル(1)である前記細長い柔軟な医療器具(1)と、さらには案内部(2)と、を案内する少なくとも1つの溝(18)を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項12】
前記溝(18)は、前記原動機付きモジュール(3)が通過するときに開き、前記原動機付きモジュール(3)の通過の後に閉じるカバー(19)によって閉じられる、請求項11に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項13】
前記アーム(5)は、
鉛直方向の並進および水平方向の並進において移動可能である柱(11)と、
V字を形成する2つの棒材であって、前記V字の頂点は、前記移動可能な柱(11)の上部に前記V字を連結する玉継手(12)を好ましくは備え、前記V字の自由端は好ましくは前記直線状のレール(4)に固定的に連結される、2つの棒材と、
を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項14】
前記駆動システムは、前記アーム(5)、前記直線状のレール(4)、および前記原動機付きモジュール(3)によって形成される組立体を固定するための部材を備え、これによりこの組立体が手術台(7)に対して一群として移動可能である、請求項1から13のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項15】
前記原動機付き駆動モジュール(3)は、並進および回転において駆動するために、カテーテル(1)の駆動モジュールと案内部(2)の駆動モジュールとを担持する、請求項1から14のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項16】
前記細長い柔軟な医療器具(1)のための前記原動機付き駆動モジュール(3)は、無線リンクによって制御される、および/または1つ以上の電池を、主要な好ましくは排他的なエネルギー源として有する、請求項1から15のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項17】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項1から16のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項18】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
アーム(5)と、
前記アーム(5)によって担持される原動機付きの直線状のレール(4)と、
前記直線状のレール(4)だけの動力化の効果の下に、前記直線状のレール(4)に沿って滑る細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項19】
前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)は、互いから取り外しできる2つの部品(14、15)、すなわち
前記直線状のレール(4)上を滑る再使用可能運搬台と、
前記直線状のレール(4)との接触がない使い捨て支持体であって、好ましくは1回の使用のためのものであり、好ましくはカテーテル(1)である前記細長い柔軟な医療器具、および好ましくはさらには案内部(2)を駆動する使い捨て支持体と、
を備える、請求項18に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項20】
一体的に共に固定される前記再使用可能運搬台と前記使い捨て支持体との間を通る消耗品の無菌スカート(6)をさらに備える、請求項18または19に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項21】
一体的に共に固定される前記再使用可能運搬台と前記使い捨て支持体との間を通り、前記アーム(5)全体を取り囲みもする前記消耗品の無菌バリアをさらに備える、請求項20に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項22】
前記原動機付き駆動モジュール(3)は、並進および回転において駆動するために、カテーテル(1)の駆動モジュールと案内部(2)の駆動モジュールとを備える、請求項18から21のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項23】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項18から22のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項24】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムの消耗品の部分と消耗品でない部分との間に無菌バリア(6)を作り出すための方法であって、この細長い柔軟な医療器具の駆動システムにおける細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の少なくとも一部分から直線状のレール(4)を分離する消耗品の無菌スカート(6)を設置するステップを含む、方法。
【請求項25】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムにおける細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の少なくとも一部分から直線状のレール(4)を分離することで、前記細長い柔軟な医療器具の駆動システムの消耗品の部品と消耗品でない部品との間に無菌バリア(6)を提供するように適合される消耗品の無菌スカート。
【請求項26】
それ自体の消耗品の部品と消耗品でない部品との間に無菌バリア(6)を備える、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
直線状のレール(4)と、
細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の少なくとも一部分から前記直線状のレール(4)を分離する消耗品の無菌スカート(6)と、
を備える細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項27】
前記スカート(6)は、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の各々の側において長手方向にしわが寄せられ、これにより前記直線状のレール(4)に沿った前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の並進経路全体について、前記無菌バリア(6)を維持する、請求項26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項28】
前記しわの寄せられたスカート(6)は、前記しわの寄せられたスカート(6)を前記直線状のレール(4)の周りに保持するための横弾性部材(31)を備える、請求項27に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項29】
前記スカート(6)は、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)における取り付け部に対応する中央部分の各々の側において長手方向でしわが寄せられ、これにより前記直線状のレール(4)に沿った前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の並進経路全体について、前記無菌バリア(6)を維持しており、前記しわの寄せられたスカート(6)は、有利にはこのしわの寄せられたスカート(6)を前記直線状のレール(4)の周りに保持するための横弾性部材(31)を備える、請求項25に記載の消耗品の無菌スカート。
【請求項30】
前記スカート(6)は長手方向に切り込みが入れられる一方で、前記切り込みの一方の側が前記切り込みの他方の側に重なっており(32)、これにより前記直線状のレール(4)の周りに無菌通路を維持する、請求項26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項31】
前記切り込みは、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の拡がった前方の形(100)に応じて開けられ、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の閉じた後方の形(101)に応じて閉じられる、請求項30に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項32】
前記スカート(6)は、前記直線状のレール(4)の周りに無菌通路を維持するために、切り込みの側部が縁から縁まで位置する状態で長手方向に切り込みが入れられる、請求項26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項33】
前記切り込みは、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の拡がった前方の形(100)に応じて開けられ、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の閉じた後方の形(101)に応じて閉じられる、請求項32に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項34】
前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)を包囲する小袋をさらに備える、請求項32または33に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項35】
前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の第1の端に一体的に固定される第1の巻取機/巻出機(34)と、
前記直線状のレール(4)の第1の端に対して一側において静止させられ、且つ前記第1の巻取機/巻出機(34)の他側において位置付けられ、これにより前記直線状のレール(4)に沿った前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の移動の方向に応じてそれぞれ巻き取りまたは巻き出しすることができる第1の消耗品の無菌スカート(6)であって、前記直線状のレール(4)の前記第1の端に、一側において一体的に固定される第1の消耗品の無菌スカート(6)と、
前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の第2の端に一体的に固定される第2の巻取機/巻出機(34)と、
前記直線状のレール(4)の第2の端に対して一側において静止させられ、且つ前記第2の巻取機/巻出機(34)の他側において位置付けられ、これにより前記第1の消耗品の無菌スカート(6)が巻き出しまたは巻き取りする間にそれぞれ巻き取りまたは巻き出しすることができる第2の消耗品の無菌スカート(6)であって、前記直線状のレール(4)の前記第2の端に、一側において一体的に固定される第2の消耗品の無菌スカート(6)と、
を備える、請求項26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項36】
前記消耗品の無菌スカート(6)は、前記直線状のレール(4)に沿って、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の経路長さの少なくとも2倍である長さを有する、請求項26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項37】
前記消耗品の無菌スカート(6)はその表面全体にわたって滑らかである、請求項36に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項38】
動脈導入部(8)と、
前記動脈導入部(8)に最も近い側に位置付けられるカウル(36)であって、前記消耗品の無菌スカート(6)を、前記直線状のレール(4)の滑り面に対する前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の側に対して、反対の側から持ってくるように配置されるカウル(36)と、
を備える、請求項36または37に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項39】
前記消耗品の無菌スカート(37)は前記直線状のレールに固定され、
前記細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、前記直線状のレール(4)と前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)との両方を覆う別の消耗品の無菌スカート(6)を備える、請求項26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項40】
前記消耗品の無菌スカート(6)は前記直線状のレール(4)の周りに配置され、これにより前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)が前記直線状のレール(4)に沿って移動するとき、前記直線状のレール(4)の長手方向軸に対して直交した軸を中心として、前記直線状のレール(4)の周りに回転させられる、請求項26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項41】
前記消耗品の無菌スカート(6)は前記直線状のレール(4)の周りに留まるように重みが加えられる、請求項40に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項42】
前記直線状のレール(4)の周りに前記消耗品の無菌スカート(6)の回転を案内するためのフランジを備える、請求項40または41に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項43】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項24から42のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項44】
細長い柔軟な医療器具(1)と、
細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)であって、自身の移動が、好ましくは前記細長い柔軟な医療器具(1)を押すことによって、前記細長い柔軟な医療器具(1)の移動を引き起こす細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
動脈導入部(8)と、
前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と前記動脈導入部(8)との間の、前記細長い柔軟な医療器具を案内するための軌道(40)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項45】
前記案内軌道(40)は、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)が通過するとき、開くように、および好ましくは次に閉じるように構成される、請求項44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項46】
前記案内軌道(40)はスリット管(43)である、請求項45に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項47】
前記案内軌道(40)は、スライドファスナ(45)によって、またはジッパ(45)によって閉じられる、請求項45に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項48】
前記案内軌道(40)は、開いているときに柔らかく、再び折り畳まれるときおよび閉じられるときに硬い区域部(400)である、請求項44または45に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項49】
前記区域部は、
底部(401)と、
前記底部(401)にそれぞれ連結され、且つ前記底部(401)に枢動可能に連結される2つの長手方向の側部材(402)と、
前記2つの長手方向の側部材(402)にそれぞれ位置付けられ、互いに係合して前記区域部(400)を閉じることができる2つの閉鎖部材(403、404)であって、そのため前記区域部(400)の閉じられた空所が、前記底部(401)と、前記2つの長手方向の側部材(402)と、前記2つの閉鎖部材(403、404)と、によって境界付けられる、2つの閉鎖部材(403、404)と、
を備える、請求項48に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項50】
前記区域部(400)の前記側部材(402)および前記底部(401)の断面寸法が、
前記閉鎖部材(403、404)が閉じられたときに前記区域部(400)が自己支持するように、および
前記閉鎖部材(403、404)が開けられたときに前記区域部(400)が自己支持しないように、
決定される、請求項49に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項51】
前記閉鎖部材(403、404)同士は一方を他方に留めることによって結合される、請求項49または50に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項52】
前記枢動の連結は材料内の薄くされた領域(405)である、請求項49から51のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項53】
材料内の前記薄くされた領域(405)は、平行な斜めの縁(406)を各々有するノッチである、請求項52に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項54】
各々のノッチは、前記斜めの縁(406)同士の間の幅に対して幅広い底部(407)を有する、請求項53に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項55】
前記案内軌道(40)は長手方向の開口を有するドラグチェーン(41)の形態を有し、前記長手方向の開口は、前記細長い柔軟な医療器具(1)の直径より小さい幅のものであり、且つ柔軟であるが非対称であって、前記細長い柔軟な医療器具(1)を出させるよりも容易に入れさせることができるる、請求項44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項56】
前記案内軌道(40)は、前記細長い柔軟な医療器具(1)の周りに巻き付く螺旋(46)の形を有し、前記螺旋(46)は前記細長い柔軟な医療器具(1)の周りに回転可能である、請求項44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項57】
前記案内軌道(40)は2つの部品(49)を備え、これら2つの部品は、一方の端において前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)に固定され、他方の端において2つの巻取機(48)の内部にそれぞれ固定され、前記2つの巻取機(48)の外側に単一のバンドを形成して、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)が前記動脈導入部(8)に向かって滑るにつれて、内部にそれぞれ巻き付く、請求項44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項58】
前記案内軌道(40)は、互いから分離されるときに柔らかく、一方が他方へと嵌められるときに矩形の断面の硬い通路を形成するチャネルが形成される2つの長方形の部品(410)を備える、請求項44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項59】
前記案内軌道(40)は蛇腹(412)の形態である、請求項44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項60】
前記案内軌道は、
前記細長い柔軟な医療器具(1)が置かれる凹所を伴う開放した硬い案内通路と、
一方の端において前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)に固定され、他方の端において巻取機(48)の内部に固定され、前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)が前記動脈導入部(8)に向かって滑るにつれて前記巻取機(48)の中へと巻き取られる柔軟なカバー(414)と、
を備える、請求項44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項61】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項44から60のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項62】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
一体に枢動可能に連結されてロボット化され、その遠位端において空間を貫く直線状の経路を辿ることができる少なくとも3つの区分(50)を備える多関節アーム(5)と、
前記遠位端に一体に固定される細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項63】
前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の空間的な配向が、前記直線状の経路に沿ったその移動の際に一定に維持される、請求項62に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項64】
前記空間を貫く直線状の経路は水平平面内、換言すると診察台(7)の平面と平行な平面内に留まる、請求項62に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項65】
前記アーム(5)は、一体に枢動可能に連結される少なくとも4つの区分(50)を備え、好ましくは一体に枢動可能に連結される4つだけの区分(50)を備える、請求項62から64のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項66】
前記アーム(5)の近位端を担持する調節レール(10)と、
前記遠位端の直線状の移動の間、前記アーム(5)のこの近位端を前記調節レール(10)に固定するための装置と、
をさらに備える、請求項62から65のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項67】
前記調節レール(10)は診察台(7)に圧し掛かり、好ましくは前記診察台(7)に固定される、請求項66に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項68】
前記アーム(5)の近位端は診察台(7)に圧し掛かり、前記診察台(7)への回転連結によって枢動可能に連結され、有利には前記診察台(7)に対する前記回転連結だけによって枢動可能に連結される、請求項62から65のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項69】
前記アーム(5)の近位端が一体に固定される非多関節支持柱(52)を担持する調節レール(10)と、
前記遠位端の直線状の移動の間、前記支持柱(52)を前記調節レール(10)に固定するための装置と、
をさらに備える、請求項62から65のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項70】
前記調節レール(10)は診察台(7)に圧し掛かり、好ましくは前記診察台(7)に固定される、請求項69に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項71】
前記アーム(5)の近位端が一体的に固定される床(102)に圧し掛かる非多関節支持柱と、
前記遠位端の直線的な移動の間、手術台(7)の移動にそれを追従させる装置と
をさらに備える、請求項62から65のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項72】
前記支持柱(53)が前記床(102)に圧し掛かる、請求項71に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項73】
前記支持柱は、前記細長い柔軟な医療器具の駆動システムと関連する前記診察台(7)より高い、請求項71または72に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項74】
前記ロボットアーム(5)の近位端を担持する多関節調節アーム(5)と、
前記遠位端の直線状の移動の間、前記多関節調節アーム(54)を固定するための装置と
をさらに備える、請求項62から65のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項75】
前記多関節調節アーム(54)は診察台(7)に圧し掛かり、好ましくは前記診察台(7)に固定される、請求項74に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項76】
前記多関節調節アーム(54)は、一体に枢動可能に連結される少なくとも3つの区分(50)を備える、請求項74または75に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項77】
前記多関節ロボットアーム(5)の近位端が一体的に固定される柱(11)をさらに備え、
前記多関節ロボットアーム(5)のすべての区分(50)は水平面(X, Y)内のみに展開する、請求項62から65のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項78】
前記柱(11)は関節接合されない、請求項77に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項79】
前記柱(11)が圧し掛かる調節レール(10)と、
前記遠位端の直線状の移動の間に、前記柱(11)を前記調節レール(10)に固定するための装置と、
をさらに備える、請求項77または78に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項80】
前記調節レール(10)は診察台(7)に圧し掛かる、請求項79に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項81】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項62から80のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項82】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、動脈導入部(8)とカテーテル案内管(61)との間のコネクタであって、
少なくとも第1のファスナ(63)によって相互に連結され、前記動脈導入部(8)を前記案内管(61)の延長として維持し、前記細長い柔軟な医療器具(1)を押すことによる前記案内管(61)から前記動脈導入部(8)までの前記細長い柔軟な医療器具(1)の通過を許容する2つの部品(62)を備え、
前記コネクタ(60)の前記2つの部品(62)の一方を他方から解放する前の、前記コネクタ(60)を横断する前記細長い柔軟な医療器具(1)の軸に沿った、前記第1のファスナ(63)の引っ張り強さは、患者(9)へと挿入される前記動脈導入部(8)が出てくる前の前記動脈導入部(8)の引っ張り強さより小さい、コネクタ。
【請求項83】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、前記細長い柔軟な医療器具の動脈導入部と案内管との間のコネクタであって、
少なくとも第1のファスナ(63)によって相互に連結され、前記動脈導入部(8)を前記案内管(61)の延長として維持し、前記細長い柔軟な医療器具(1)を押すことによる前記案内管(61)から前記動脈導入部(8)までの前記細長い柔軟な医療器具(1)の通過を許容する4つの部品(62)を備え、前記第1のファスナ(63)は、横断平面の一方の側に位置付けられる部品(62)のうちの2つを、この横断平面の他方の側に位置付けられる他の2つの部品(62)と連結し、
前記コネクタは、前記第1のファスナ(63)と共に働く、少なくとも第2のファスナ(64)を備え、これにより前記コネクタ(60)の前記4つの部品(62)、前記動脈導入部(8)、および前記案内管(61)を一体に静止させており、前記第2のファスナ(64)は、長手方向平面の一方の側に位置付けられる部品(62)のうちの2つを、この長手方向平面の他方の側に位置付けられる他の2つの部品(62)と連結し、
前記コネクタ(60)を横断する前記細長い柔軟な医療器具(1)の軸に沿った、前記第1のファスナ(63)の解放の前の引っ張り強さが、前記第2のファスナ(64)の解放の前の引っ張り強さより小さい、コネクタ。
【請求項84】
前記第2のファスナ(64)は、前記第2のファスナ(64)の開閉を容易にする柔軟なヒンジ(69)と共に働く、請求項83に記載のコネクタ。
【請求項85】
前記第1のファスナ(63)は少なくとも1つの中央クリップを備え、好ましくは複数の長手方向クリップを備え、
前記第2のファスナ(64)は少なくとも1つの側方クリップを備え、好ましくは複数の側方クリップを備える、請求項82から84のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項86】
前記第2のファスナ(64)は、前記案内管(61)を包囲する套管(65)を用いて前記案内管(61)を前記コネクタ(60)に一体的に固定し、この套管(65)は、前記套管(65)の軸に沿ったいくつかの位置において、前記第2のファスナ(64)によって前記コネクタ(60)内の所定位置に保持される、請求項82から85のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項87】
前記套管(65)はその軸に沿って隆条部(66)を有する、請求項86に記載のコネクタ。
【請求項88】
これらの隆条部(66)は前記套管(65)の軸に沿って周期的に配置される、請求項87に記載のコネクタ。
【請求項89】
隆条部(66)の数は5個から15個の間であり、好ましくは10個であり、各々の隆条部(66)の窪みおよび隆起の寸法は、0.5mmから2mmの間であり、好ましくは1mmである、請求項87または88に記載のコネクタ。
【請求項90】
前記套管(65)は、それが包囲する前記案内管(61)に恒久的に固定される、請求項86から89のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項91】
前記コネクタ(60)は、前記動脈導入部(8)から来る別の管(87)のコネクタ(60)への挿入を可能にする横開口(67)を備える、請求項82から90のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項92】
請求項82から91のいずれか一項に記載のコネクタ(60)と、
動脈導入部(8)と、
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、前記細長い柔軟な医療器具(1)のための案内管(61)と、
を備える、連結システム。
【請求項93】
同軸であるカテーテル(1)と案内部(2)とを備える、請求項92に記載の連結システム。
【請求項94】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項92または93に記載の連結システム。
【請求項95】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
互いに対して移動可能な、少なくとも3つの回転可能ローラ(71、73)、好ましくは3つだけの回転可能ローラ(71、73)であって、これにより前記細長い柔軟な医療器具(1)の通過の際に、一体ににより近付いて、それらの間に偏向部(70)を形成する少なくとも3つの回転可能ローラ(71、73)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項96】
前記3つのローラのうちの少なくとも1つが駆動モータローラであり、好ましくは前記3つのローラのうちの1つだけが駆動モータローラである、請求項95に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項97】
前記回転可能ローラ(71、73)同士の回転の軸が互いに対して平行であり、前記ローラ(71、73)同士はそれらの回転の軸に対して垂直な平面において円となる、請求項95または96に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項98】
2つのローラ(73)の周辺(74)は第3のローラ(71)の周辺(72)に対して正接である、請求項97に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項99】
前記第3のローラ(71)は、他の前記2つのローラ(73)の直径より大きい直径を有する、請求項98に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項100】
前記第3のローラ(71)は前記細長い柔軟な医療器具(1)を駆動するためのローラ(71)であり、一方、前記2つの他のローラ(73)は、前記駆動する第3のローラ(71)に前記細長い柔軟な医療器具(1)を押し付ける加圧ローラ(73)である、請求項99に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項101】
前記2つの他のローラ(73)は互いに同じ直径を有する、請求項98から100のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項102】
前記ローラ(71、73)の回転の軸に対して垂直な平面において、前記2つの他のローラ(73)の中心を前記第3のローラ(71)の中心へとそれぞれつなぐ2本の直線によって形成され、その頂点が前記第3のローラ(71)の中心である、形成された角度が、60度から120度の間であり、好ましくは約90度である、請求項97から101のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項103】
少なくとも前記第3のローラ(71)、および好ましくは前記2つの他のローラ(73)は、前記細長い柔軟な医療器具(1)を中心合わせおよび案内するための凹部分(75)を有する、請求項95から102のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項104】
前記部分(75)の凹所が、前記細長い柔軟な医療器具(1)の直径の4分の1から4分の3の間であり、好ましくは前記細長い柔軟な医療器具(1)の直径の半分である、請求項95から103のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【請求項105】
請求項95から104のいずれか一項に記載の、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
前記ローラ(71、73)によって形成される偏向部(70)を通過する細長い柔軟な医療器具(1)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項106】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項95から105のいずれか一項に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【請求項107】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットのための遠隔制御コクピットであって、
統合された放射線防護シールドのない、細長い柔軟な医療器具の挿入のための前記ロボットのための制御ステーション(84)と、
前記制御ステーション(84)から独立した放射線防護シールド(80)と、
を備える、遠隔制御コクピット。
【請求項108】
前記防護シールド(80)は床上を移動可能であり、好ましくは前記防護シールド(80)は床上を転がる、請求項107に記載のコクピット。
【請求項109】
前記制御ステーション(84)は床上を移動可能であり、好ましくは前記制御ステーション(84)は床上を転がる、請求項107または108に記載のコクピット。
【請求項110】
前記防護シールド(80)の表面の少なくとも一部分が、好ましくはその全体の幅について、およびその高さの半分より上について、可視光に対して透明である、請求項107から109のいずれか一項に記載のコクピット。
【請求項111】
前記防護シールド(80)は単一品である、請求項107から110のいずれか一項に記載のコクピット。
【請求項112】
前記防護シールド(80)は、互いに対して平行でない少なくとも2つの平面を含む、請求項107から111のいずれか一項に記載のコクピット。
【請求項113】
前記防護シールド(80)は、
可視光に対して透明である透視領域(81)、
可視光に対して不透明の領域(82)、
制動装置(804)を伴う車輪(803)、
1人の人が前記防護シールド(80)を床上を転がすことができるように構成される複数の取っ手(802)、
好ましくは、例えば高さおよび/または幅の調節のための手段が設けられた血管造影画像を写すための画面といった、表示画面を掛けるための手段、
好ましくはケーブルを掛けるための手段、
のうちの一部または全部を備える、請求項107から112までのいずれか一項に記載のコクピット。
【請求項114】
前記制御ステーション(84)は、
制動装置(842)を伴う車輪(841)、
好ましくはジョイスティックである、少なくとも1つの制御部材(846)、
好ましくは液晶であり、好ましくはタッチスクリーンである、少なくとも1つの監視画面(845)、
ボタン、および/または好ましくは発光ダイオードである指示灯を備える少なくとも1つの他のヒューマンマシンインターフェース、
好ましくは、例えば造影剤注入のための遠隔制御装置、診察台のためのおよび/または血管造影のためのCアームのための制御装置、バルーンポンプ、といったものである付属品のためのフック(847)
のうちの一部または全部を備える、請求項107から113までのいずれか一項に記載のコクピット。
【請求項115】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項107から114のいずれか一項に記載のコクピット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボット、案内部の挿入のためのロボット、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのこれらのロボットに含まれる細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの他の細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボット、および細長い柔軟な医療器具の挿入のためのこれらのロボットに関連する付属品の分野に関する。これらの付属品には、具体的には、原動機なしの直線状のレールを伴うと共に細長い柔軟な医療器具の原動機付き駆動モジュールを伴う細長い柔軟な医療器具の駆動システム、原動機付きの直線状のレールを伴うと共に細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールを伴う細長い柔軟な医療器具の駆動システム、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおける消耗品の部品と消耗品でない部品との間の無菌バリア、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおける細長い柔軟な医療器具の案内軌道、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおいて駆動モジュールを担持する多関節アーム、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおける動脈導入部コネクタ、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおける案内ローラ、および細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットのための、防護シールドを組み込んだ遠隔制御ステーションがある。
【背景技術】
【0002】
患者への細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットは、患者への細長い柔軟な医療器具の挿入を駆動するためのモジュールを備える。細長い柔軟な医療器具の挿入を駆動するためのモジュールは、場合により組み合わせられ得る並進移動および/または回転移動を細長い柔軟な医療器具へと伝達する。
【0003】
この並進移動および/または回転移動の伝達は、患者内への細長い柔軟な医療器具の規則正しい効率的な前進を得るために制御されるべきである。この移動の伝達が特定の距離にわたって起こるため、この伝達にわたる制御は即時でも自動でもない。
【0004】
具体的には、その軸の周りでの回転移動が細長い柔軟な医療器具にその中間部分において付与されるとき、この回転移動はその遠位端(患者側)へと即時に規則正しく伝達されない。
【0005】
それどころか、この細長い柔軟な医療器具が被る摩擦、困難な通過、および湾曲のため、細長い柔軟な医療器具が前進していくにつれて、蓄積されたエネルギーが遅れて不意に勢いよく解放され、その遠位端においてぎくしゃくした回転移動をもたらす。細長い柔軟な医療器具の近位端(挿入ロボット側)においてロボットによって付与される一定の速度での回転に応じて、細長い柔軟な医療器具の遠位端では不規則な回転速度が見出される。
【0006】
この緩慢さの影響(slack effect)は、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの使用者にとって悩ましく且つ混乱を生じさせる。この緩慢さの影響は、細長い柔軟な医療器具のための巻取機を使用することでさらに増幅される可能性がある。
【0007】
この緩慢さの影響は、材料における幾何学的な変化であろうと、材料における関連の密度の変化であろうと、細長い柔軟な医療器具の偏心によって悪化されることになる。細長い柔軟な医療器具のこのような偏心は、より容易な回転の領域とより困難な回転の領域との間の不一致を増幅することになり、ヒューマンマシン制御インターフェースと細長い柔軟な医療器具の遠位端との間の回転移動の伝達におけるぎくしゃくさを増幅させる。実際には、これは回転において「急変」をもたらし、これは回転の角度を制御するときの困難を増加させる。
【0008】
この緩慢さの影響は、細長い柔軟な医療器具が前進するにつれて細長い柔軟な医療器具によって追従される経路における捩じれおよび湾曲によっても悪化させられる。
【0009】
本発明の主な目的は、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールのヒューマンマシン制御インターフェースにおいて使用者によって元々は付与される回転移動が付与される細長い柔軟な医療器具の最後の部分である細長い柔軟な医療器具の遠位端との伝達連鎖に沿う異なる位置において作用することで、この緩慢さの影響を低減することである。
【0010】
これは、有利には、実施者のあらゆる器用さから直接的に利益を得る手作業の操作と比較してもなお、緩慢さの影響を悪化させること、または、少なくとも緩慢さの影響を極僅かだけ悪化させることを回避する。
【0011】
したがって、細長い柔軟な医療器具の前進は、細長い柔軟な医療器具のこのような前進の過程についてより効果的に提供され、患者にとってより安全に提供され、細長い柔軟な医療器具の使用者である実施者にとってより人間工学的である。
【0012】
これを達成するために、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットに含まれる様々な道具および付属品が、患者における細長い柔軟な医療器具のこの前進を制御するのを助けるために、実施者に利用可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットに含まれる道具および付属品を提供することであり、これは上記の欠点を少なくとも部分的に克服する。
【0014】
より具体的には、本発明は、患者内における細長い柔軟な医療器具のこの前進を制御することを支援するために実施者に提供される、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットに含まれる道具および付属品を供給することを目指している。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおいて、原動機なしの直線状のレールと原動機付き駆動モジュールとに基づいた、駆動モジュールと駆動モジュールが滑るレールとの間の相互作用に関係する。緩慢さの影響の管理を向上させるために、この相互作用は、細長い柔軟な医療器具を巻き取るために従来から使用されている、緩慢さの影響を増幅させてしまう巻取機を排除する。しかしながら、巻取機がないことで、直線状のレールにおいて駆動モジュールのための相当の経路長さをもたらし、これは経路全体に沿って無菌状態を管理するという問題を伴う。当業者にとっては、経路全体に沿ってのこの無菌状態の管理が妨げとなっており、当業者が巻取機を排除することを断念させている。
【0016】
この目的に向けて、本発明の第1の目的は、アームと、アームによって担持される原動機なしの直線状のレールと、直線状のレールに沿って滑る、細長い柔軟な医療器具の原動機付き駆動モジュールと、を備える、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムを提供する。
【0017】
好ましい実施形態によれば、本発明は、前述した本発明の目的においてだけでなく、本出願の他の部分において言及される本発明のすべての目的においても、別々に、部分的な組み合わせで、または完全な組み合わせで用いられ得る以下の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0018】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の原動機付き駆動モジュールは、互いから取り外しできる2つの部品、すなわち、直線状のレールとの接触のない再使用可能モータと、直線状のレールにおいて滑る使い捨て運搬台と、を備え、この運搬台は好ましくは1回の使用のためのものである。
【0019】
したがって、患者と接触することになる細長い柔軟な医療器具と接触する駆動モジュールの最も単純で最も安価な部品だけが、廃棄される必要がある。対照的に、細長い柔軟な医療器具と直接接触しない、または患者との間接的な接触にある駆動モジュールの最も複雑で高価な部品は、留められることになる。
【0020】
好ましくは、直線状のレールにおける使い捨て運搬台の滑りは、細長い柔軟な医療器具の並進移動を提供する。
【0021】
したがって、直線状のレールにおける駆動モジュールの単純な移動は、追加の構成要素を伴わずに、細長い柔軟な医療器具の並進および/または回転である4つの所望の移動のうちの1つを自動的に達成する。
【0022】
好ましくは、使い捨て運搬台は直線状のレールとの接触面を備え、この接触面は、使い捨て運搬台が直線状のレールの4つの側のうちの3つに圧し掛かるようにE字形とされる。
【0023】
したがって、駆動モジュールは、直線状のレールの上部に沿って移動する場合、直線状のレールによって良好に支持、案内、および保持され、直線状のレールの側面に沿って、または直線状のレールの下において移動する場合でも、直線状のレールによって良好に支持、案内、および保持される。
【0024】
好ましくは、直線状のレールは使い捨てであり、好ましくは直線状のレールは1回の使用のためのものである。
【0025】
したがって、動力化が使い捨てのレールから完全に排除されていることから使い捨てのレールは相当に簡素で安価な要素であるため、無菌性の問題は最大限の効率において合理的なコストで取り扱われる。
【0026】
好ましくは、駆動システムは、一体的に一緒に固定される再使用可能モータと使い捨て運搬台との間に消耗品の無菌バリアも備える。
【0027】
したがって、無菌性が、駆動モジュールの消耗品の部品と消耗品でない部品との間の境界を形成する繊細な領域であっても、より効果的に確保される。
【0028】
好ましくは、無菌バリアは、使い捨て運搬台と再使用可能モータとの間の結合部の通過を許容するように穿孔され、それ自体の縁に付着される膜によって包囲される板を備える。
【0029】
したがって、駆動モジュールの消耗品の部品と消耗品でない部品との間の境界を形成する大きな機械的応力の領域において無菌バリアを損傷する危険性が低減される。
【0030】
好ましくは、この無菌バリアは、使い捨て運搬台の縁に付着される膜によって包囲される使い捨て運搬台を備える。
【0031】
したがって、駆動モジュールの消耗品の部品と無菌バリアとによって形成される組立体は、より小さい設置面積のよりコンパクトな実体であり、これは、患者診断の後により容易に取り除くことができ、駆動モジュールの消耗品でない部品または駆動モジュールの消耗品の部品のいずれかであり得る他の要素と、次の患者の診断のために所定位置に置かれる無菌バリアと、を汚染する危険性が低減された1つのまとまりとして廃棄される。
【0032】
好ましくは、駆動システムは、アーム全体を取り囲むが、直線状のレールも細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールも取り囲まない別の消耗品の無菌バリアをさらに備える。
【0033】
したがって、駆動モジュールの消耗品の部品が、駆動モジュールの消耗品でない部品からだけでなく、同じく消耗品でない駆動システムの他の部分からも、無菌の手法で完全に隔離される。
【0034】
好ましくは、直線状のレールに沿う原動機付きモジュールの経路長さが60cmから120cmの間である。
【0035】
したがって、駆動モジュールについての相当の経路長さが、巻取機がないにも拘らず維持される。
【0036】
好ましくは、直線状のレールは、細長い柔軟な医療器具を案内する少なくとも1つの溝を備える。
【0037】
したがって、細長い柔軟な医療器具は、その最も大きい部分に沿って直線状のレールによって案内される間、駆動モジュールによって担持および駆動される。駆動モジュールと直線状のレールとは、細長い柔軟な医療器具をその全長に沿って案内するために一緒になって働く。
【0038】
好ましくは、溝は、原動機付きモジュールが通過するときに開き、原動機付きモジュールの通過の後に閉じるカバーによって閉じられる。
【0039】
したがって、細長い柔軟な医療器具は、駆動モジュールの駆動領域の外側であっても、より良好に保護されたままとなる。
【0040】
好ましくは、アームは、鉛直方向の並進と水平方向の並進とで移動可能である柱と、V字を形成する2つの棒材であって、V字の頂点は、移動可能な柱の上部にV字を結合する玉継手を好ましくは備え、V字の自由端は好ましくは直線状のレールに固定的に連結される、2つの棒材と、を備える。
【0041】
したがって、アーム構造は、駆動モジュールを、患者に置かれた動脈導入部へとより近付けることができ、そのため、直線状のレールの直線状の経路だけで、患者における細長い柔軟な医療器具の全体の進行を可能にする。
【0042】
好ましくは、駆動システムは、アーム、直線状のレール、および原動機付きモジュールによって形成される組立体を、この組立体が手術台に対して一群として移動することができるように固定するための固定部材も備える。
【0043】
これは、介入の間にアームの様々な要素の位置を調節するときに時間を節約できる。
【0044】
好ましくは、原動機付き駆動モジュールは、並進および回転において駆動するために、カテーテルの駆動モジュールと案内部の駆動モジュールとを含む。
【0045】
したがって、案内部の移動はカテーテルの移動から切り離されることが可能となり、案内部をカテーテルの前に送り、すべての困難な領域を通過および横断させ、それによってカテーテルを規則正しい効果的な手法で滑らかに前進させることができることで、案内部に案内部の役目を十分に履行させることができる。
【0046】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具のための原動機付き駆動モジュールは、無線リンクによって制御される、および/または1つもしくは複数の電池を、主要な好ましくは排他的なエネルギーの供給源として有する。
【0047】
したがって、その操縦性および自律性が高められる。
【0048】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具はカテーテルおよび/または案内部である。
【0049】
本発明の第2の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおいて、原動機付きの直線状のレールと原動機なしの駆動モジュールとに基づいた、駆動モジュールと駆動モジュールが滑るレールとの間の相互作用に関係する。緩慢さの影響の管理を向上させるために、この相互作用は、細長い柔軟な医療器具を巻き取るために従来から使用されている、緩慢さの影響を増幅させてしまう巻取機を排除する。しかしながら、巻取機がないことで、直線状のレールにおいて駆動モジュールのための相当の経路長さをもたらし、これは経路全体に沿って無菌状態を管理するという問題を伴う。当業者にとっては、経路全体に沿ってのこの無菌状態の管理が妨げとなっており、当業者が巻取機を排除することを断念させている。駆動システム組立体の消耗品の部品は、直線状のレールを除いて、駆動モジュールの一部分と無菌バリアとがあるだけなので、本発明の第1の目的の場合より重要ではない。しかしながら、直線状のレールのこの動力化は、本発明の第1の目的における場合のような駆動モジュールの動力化だけよりもいくらか複雑である。
【0050】
この目的に向けて、本発明の第2の目的は、アームと、アームによって担持される原動機付きの直線状のレールと、直線状のレールだけの動力化の影響の下で直線状のレールに沿って滑る細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールと、を備える、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムを提供する。
【0051】
好ましい実施形態によれば、本発明は、前述した本発明の目的においてだけでなく、本出願の他の部分において言及される本発明のすべての目的においても、別々に、部分的な組み合わせで、または完全な組み合わせで用いられ得る以下の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0052】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールは、互いから取り外しできる2つの部品、すなわち、直線状のレールにおいて滑る再使用可能運搬台と、直線状のレールとの接触のない使い捨て支持体と、を備え、前記支持体は好ましくは1回の使用のためのものであり、細長い柔軟な医療器具を駆動する。
【0053】
したがって、患者と接触することになる細長い柔軟な医療器具と接触する駆動モジュールの最も単純で最も安価な部品だけが、廃棄される必要がある。対照的に、細長い柔軟な医療器具と直接接触しない、または患者との間接的な接触にある駆動モジュールの最も複雑で高価な部品は、留められることになる。
【0054】
好ましくは、駆動システムは、一体的に一緒に固定される再使用可能運搬台と使い捨て支持体との間を通る消耗品の無菌バリアも備える。
【0055】
したがって、無菌性が、駆動モジュールの消耗品の部品と消耗品でない部品との間の境界を形成する繊細な領域であっても、より効果的に確保される。
【0056】
好ましくは、一体的に一緒に固定される再使用可能運搬台と使い捨て支持体との間の消耗品の無菌バリアは、アーム全体を取り囲みもする。
【0057】
したがって、駆動モジュールの消耗品の部品が、駆動モジュールの消耗品でない部品からだけでなく、同じく消耗品でない駆動システムの他の部分からも、無菌の手法で完全に隔離され、これは、本発明の第1の目的のような2つの無菌バリアではなく、単一の無菌バリアを用いて達成される。
【0058】
好ましくは、原動機付き駆動モジュールは、並進および回転において駆動するために、カテーテルの駆動モジュールと案内部の駆動モジュールとを備える。
【0059】
したがって、案内部の移動はカテーテルの移動から切り離されることが可能となり、案内部をカテーテルの前に送り、すべての困難な領域を通過および横断させ、それによってカテーテルを規則正しい効果的な手法で滑らかに前進させることができることで、案内部に案内部の役目を十分に履行させることができる。
【0060】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具はカテーテルおよび/または案内部である。
【0061】
本発明の第3の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおいて、駆動モジュールと駆動モジュールが滑るレールとの間の相互作用、または駆動モジュールと駆動モジュールが端において前進するロボットアームとの間の相互作用の無菌性を保護することに関係する。緩慢さの影響の管理を向上させるために、この相互作用は、細長い柔軟な医療器具を巻き取るために従来から使用されている、緩慢さの影響を増幅させてしまう巻取機を排除する。しかしながら、巻取機がないことで、直線状のレールにおいて、または、ロボットアームの端において、駆動モジュールのための相当の経路長さをもたらし、これは経路全体に沿って無菌状態を管理するという問題を伴う。当業者にとっては、経路全体に沿ってのこの無菌状態の管理が妨げとなっており、当業者が巻取機を排除することを断念させている。本発明のこの第3の目的は、この無菌性の管理を容易にすると共に向上させる。
【0062】
この目的に向けて、本発明の第3の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムの消耗品の部分と消耗品でない部分との間に無菌バリアを作り出すための方法であって、この細長い柔軟な医療器具の駆動システムにおける細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの少なくとも一部分から直線状のレールを分離する消耗品の無菌スカートを設置するステップを含む方法を提供する。
【0063】
この目的に向けて、本発明の第3の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムにおける細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの少なくとも一部分から直線状のレールを分離することで、この細長い柔軟な医療器具の駆動システムの消耗品の部品と消耗品でない部品との間に無菌バリアを提供するように適合される消耗品の無菌スカートも提供する。
【0064】
この目的に向けて、本発明の第3の目的は、直線状のレールと、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールと、直線状のレールを細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの少なくとも一部分から分離する消耗品の無菌スカートと、を備える、消耗品の部品と消耗品でない部品との間に無菌バリアを備える、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムも提供する。
【0065】
好ましい実施形態によれば、本発明は、前述した本発明の目的においてだけでなく、本出願の他の部分において言及される本発明のすべての目的においても、別々に、部分的な組み合わせで、または完全な組み合わせで用いられ得る以下の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0066】
好ましくは、スカートは、直線状のレールに沿う細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの並進経路全体について無菌バリアを維持するように、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの各々の側において長手方向でしわが寄せられる。
【0067】
引き伸ばしてから互いに対して反対の位相で引き込むことによるしわの寄せられた部分は、全体の並進の経路に沿って、駆動モジュールのすべての部分についての駆動モジュールの各々の側において、十分に無菌の被覆を維持することを可能にする。スカートに駆動モジュールの移動を吸収および相殺させることによって無菌の防護を確保するこの手法は、特に簡単で効果的である。
【0068】
好ましくは、しわの寄せられたスカートは、このしわの寄せられたスカートを直線状のレールの周りで保持するために横弾性材料を備える。
【0069】
好ましくは、スカートは、直線状のレールに沿う細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの並進経路全体について無菌バリアを維持するように、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールにおける取り付けに対応する中央部分の各々の側において長手方向でしわが寄せられ、しわの寄せられたスカートは、有利にはこのしわの寄せられたスカートを直線状のレールの周りで保持するために横弾性部材を備える。
【0070】
したがって、スカートはレールの周りでより良好に保持され、スカートがレールの一方の側または他方の側に落下する機会を低減または排除する。
【0071】
好ましくは、スカートは長手方向で切り込みが入れられる一方で、直線状のレールの周りに無菌通路を維持するように、切り込みの一方の側が切り込みの他方の側に重なる。
【0072】
したがって、スカートの2つの重なる部分の間に埃の入る相当の危険性のない状態で無菌性が保証される。しかしながら、スカートの一方を他方によってこうして覆うことは、取り扱うのがいくらか複雑であり、その自身の重量によって自発的に開けられないように、特定の剛性のスカート材料を必要とする。
【0073】
好ましくは、切り込みは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの拡がる前方の形に応じて開けられ、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの閉じる後方の形に応じて閉じられる。
【0074】
これは駆動モジュールの通過を許容する一方で、無菌性が経路の主要な部分について連続的に維持され、駆動モジュールの通過に対応する経路の一部分だけが、モジュールの通過の間に一時的またはさらには短期的に開く。
【0075】
好ましくは、スカートは、直線状のレールの周りに無菌通路を維持するために、切り込みの側部が縁から縁まで位置する状態で長手方向に切り込みが入れられる。
【0076】
したがって、スカートは単純な手法で閉じるが、適切な無菌性を確保する。しかしながら、駆動モジュールとの連結が直線状のレールの下で起こり、これは、間違った領域への埃の進入を回避するための管理に少し注意を多く要する。
【0077】
好ましくは、切り込みは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの、拡がった前方の形に応じて開けられ、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの閉じた後方の形に応じて閉じられる。
【0078】
したがって、駆動モジュールが実際に移動することによりスカートが確実に駆動モジュールの前で開いて、次に駆動モジュールの後で閉じるようになり、これは、何らかの他の追加的な開ける要素および/または閉じる要素の介入または使用を必要としない。
【0079】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールを包囲する小袋も備える。
【0080】
したがって、無菌性は2つの別々の要素によって確保され、一方がレールの無菌性だけを確保し、他方が駆動モジュールの無菌性だけを確保する。
【0081】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの第1の端に一体的に固定される第1の巻取機/巻出機と、直線状のレールの第1の端に対して1つの側において静止させられ、直線状のレールに沿う細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの移動の方向に依存して、それぞれ巻き取りまたは巻き出しすることができるように第1の巻取機/巻出機における別の側において位置付けられる第1の消耗品の無菌スカートであって、直線状のレールの第1の端に1つの側において一体的に固定される第1の消耗品の無菌スカートと、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの第2の端に一体的に固定される第2の巻取機/巻出機と、直線状のレールの第2の端に対して1つの側において静止させられ、第1の消耗品の無菌スカートが巻き出しまたは巻き取りする間にそれぞれ巻き取りまたは巻き出しすることができるように第2の巻取機/巻出機における別の側において位置付けられる第2の消耗品の無菌スカートであって、直線状のレールの第2の端に1つの側において一体的に固定される第2の消耗品の無菌スカートと、をも備える。
【0082】
したがって、無菌バリアには、孔は小さいものさえも、一時的にさえもまたは短期的にさえもないため、無菌性が確保される。しかしながら、2つの巻取機の使用は、この無菌性を確保する装置を相対的に複雑で高価にする。
【0083】
好ましくは、消耗品の無菌スカートは、直線状のレールに沿って、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの経路長さの少なくとも2倍である長さを有する。
【0084】
好ましくは、消耗品の無菌スカートはその表面全体にわたって滑らかである。
【0085】
したがって、この種類のスカートは非常に単純な構造を有する。必要とされる柔軟性は、余分な材料によって提供されるが、これは重要なものとなり得る。
【0086】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットのための、細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、動脈導入部と、動脈導入部に最も近い側に位置付けられ、消耗品の無菌スカートを、直線状のレールの滑り面に対して、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールに対して反対側から持ってくるように配置されるカウルと、をも備える。
【0087】
カウルの存在は、駆動モジュールの経路を覆うためにもはや使用されないとき、別の言い方をすれば、駆動モジュールが動脈導入部に到達するとき、動脈導入部において余分なスカート材料からの妨害を防止する。
【0088】
好ましくは、消耗品の無菌スカートは直線状のレールに固定され、細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、直線状のレールと細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールとの両方を覆う別の消耗品の無菌スカートを備える。
【0089】
したがって、良好な度合いの無菌性が、この二重のレベルの無菌防護のおかげで確保できる。しかしながら、この無菌性を確保するシステムは、各々のスカートが場所を取り、各々の患者の診察の後に取り外されて交換されなければならないため、相対的に嵩張って高価である。
【0090】
好ましくは、消耗品の無菌スカートは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールが直線状のレールに沿って移動するとき、直線状のレールの長手方向軸に対して垂直な軸を中心として、直線状のレールの周りで回転させられるように、直線状のレールの周りに配置される。
【0091】
そのためスカートは構造面において比較的単純である。しかしながら、正確な寸法が、駆動モジュールの移動に付随するときにスカートを滑らかに滑らせるために必要とされ、そうでない場合、回避されるべき引っ掛かりの危険性が若干ある。
【0092】
好ましくは、消耗品の無菌スカートは直線状のレールの周りに留まるように重みが加えられる。
【0093】
したがって、スカートの開口部が重力によって下部に保たれ、無菌性の保護を向上させる。
【0094】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、直線状のレールの周りでの消耗品の無菌スカートの回転を案内するためのフランジも備える。
【0095】
したがって、スカートの開口部が案内フランジの案内によって下部に保たれ、それによって無菌性の保護を向上させる。
【0096】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具はカテーテルおよび/または案内部である。
【0097】
本発明の第4の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにいて、駆動モジュールと駆動モジュールが滑るレールとの間の相互作用、または駆動モジュールと駆動モジュールが端において動作するロボットアームとの間の相互作用の防護に関係し、具体的には、駆動モジュールと動脈導入部との間の領域における細長い柔軟な医療器具の防護に関係する。緩慢さの影響の管理を向上させるために、この相互作用は、細長い柔軟な医療器具を巻き取るために従来から使用されている、緩慢さの影響を増幅させてしまう巻取機を排除する。しかしながら、巻取機のないことで、直線状のレールにおいて、またはロボットアームの端において、駆動モジュールのための相当の経路長さをもたらし、これは駆動モジュールと動脈導入部との間に位置付けられる領域全体にわたって細長い柔軟な医療器具を防護するという問題を伴う。当業者にとっては、この経路長さ全体についてのこの領域を防護することが妨げとなっており、当業者が巻取機を排除することを断念させている。本発明の第4の目的は、駆動モジュールと動脈導入部との間に位置付けられるこの領域の防護を容易にし、その防護を向上させる。
【0098】
この目的に向けて、本発明の第4の目的は、細長い柔軟な医療器具と、それ自体の移動が、好ましくは細長い柔軟な医療器具を押すことによって、細長い柔軟な医療器具の移動を引き起こす細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールと、動脈導入部と、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールと動脈導入部との間で細長い柔軟な医療器具を案内するための軌道と、を備える細長い柔軟な医療器具の駆動システムを提供する。
【0099】
一部の好ましい実施形態によれば、本発明は、前述した本発明の目的においてだけでなく、本出願の他の部分において言及される本発明のすべての目的においても、別々に、部分的な組み合わせで、または完全な組み合わせで用いることができる以下の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0100】
好ましくは、案内軌道は、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールが通過するとき、開くように、および好ましくは次に閉じるように構成される。
【0101】
したがって、細長い柔軟な医療器具のための案内軌道が開くことがあるのは、駆動モジュールの通過の間且つこの駆動モジュールのときだけであるため、細長い柔軟な医療器具はより良好に保持され、実際、他の場所および残りの時間において、案内軌道は閉じられたままであり、細長い柔軟な医療器具は、案内軌道を出る危険性なく所定位置で保持される。
【0102】
好ましくは、案内軌道はスリット管である。
【0103】
したがって、細長い柔軟な医療器具は、単純な構造を用いて所定位置で保持される。
【0104】
好ましくは、案内軌道は、スライドファスナまたはジッパによって閉じられる。
【0105】
したがって、細長い柔軟な医療器具は、若干だけより効率的な構造によって所定位置で保持される。
【0106】
好ましくは、案内軌道は、開いているときに柔らかく、再び折り畳まれるとき、および閉じられるときに硬い区域部である。
【0107】
したがって、細長い柔軟な医療器具は、堅牢で効率的な構造によって所定位置で保持される。この実施形態は、高い信頼性を持って組み合わされた構造の相対的な簡素化と高い効率との間の特に良好な妥協案である。
【0108】
好ましくは、区域部は、底部と、底部にそれぞれ連結され、底部に枢動可能に連結される2つの長手方向の側部材と、2つの長手方向の側部材にそれぞれ位置付けられ、区域部を閉じるために互いに係合することができる2つの閉鎖部材であって、そのため区域部の閉じられた空所が、底部、2つの長手方向の側部材、および2つの閉鎖部材によって境界付けられる、2つの閉鎖部材と、を備える。
【0109】
したがって、細長い柔軟な医療器具は、細長い柔軟な医療器具を防護する硬い壁を伴う実際の通路によって所定位置に保持される。
【0110】
好ましくは、区域部の側部材および底部の断面寸法は、閉鎖部材が閉じられるときに区域部が自己支持するように、および閉鎖部材が開けられるときに区域部が自己支持しないように決定される。区域部の自己支持の性質は、この区域部が、直線状の形を保持するとき、またはその2つの端によって支持されるときに限定された範囲まで少なくとも曲がるだけであることを意味する。
【0111】
したがって、細長い柔軟な医療器具は、開いて細長い柔軟な医療器具がもはや内部にないときに過剰に下へと垂れ下がることのない構造によって、所定位置に保持される。そのため、細長い柔軟な医療器具を保持するためのこの構造の設置面積は縮小される。
【0112】
好ましくは、閉鎖部材同士は一方を他方に留めることで結合される。
【0113】
したがって、細長い柔軟な医療器具は、単純で効果的な構造によって所定位置で保持され、構造を損傷させることなく、何回も起こり得る迅速な開閉を可能にする。
【0114】
好ましくは、枢動の連結は材料における薄くされた領域である。
【0115】
したがって、堅牢であることに加えて、素早くて幅広い開閉を可能にするが、細長い柔軟な医療器具を所定位置でなおも保持する相対的に柔軟である構造によって、細長い柔軟な医療器具は所定位置で保持される。また、この柔軟性は、細長い柔軟な医療器具を、廃棄を容易にする区分へと折り畳むことを可能にする。
【0116】
好ましくは、材料における薄くされた領域は、平行な斜めの縁を各々有するノッチである。
【0117】
したがって、区域部が閉じた位置へと戻されると、区域部の壁は、ほとんどこのような薄くされた領域がなかったかのように硬くなる。
【0118】
好ましくは、各々のノッチは、斜めの縁同士の間の幅に対して幅広い底部を有する。
【0119】
したがって、これらの薄くされた領域における数多くの開閉にも拘らず、これらの薄くされた領域の底部におけるこの区域部の壁の早期の不具合を最終的にもたらし得る早期の摩耗はない。
【0120】
好ましくは、案内軌道は、細長い柔軟な医療器具の直径より小さい幅を有し、柔軟であるが、細長い柔軟な医療器具を出させるよりも容易に入れさせることができる非対称である長手方向の開口を有するドラグチェーンの形態を有する。
【0121】
したがって、案内軌道は特に強く、内部に配置される細長い柔軟な医療器具の保護となるが、案内軌道の構造は相対的に複雑である。
【0122】
好ましくは、案内軌道は、細長い柔軟な医療器具の周りに巻き付く螺旋の形を有し、螺旋は細長い柔軟な医療器具の周りで回転可能である。
【0123】
したがって、案内軌道は相対的に簡単な構造を有するが、螺旋の回転によって細長い柔軟な医療器具を案内することは、わずかにより困難であり得る。
【0124】
好ましくは、案内軌道は、一方の端において前記細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールに固定され、他方の端において2つの巻取機の内部にそれぞれ固定され、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールが動脈導入部に向かって滑るにつれて内部でそれぞれ巻き付く2つの巻取機の外側で単一のバンドを形成する2つの部品を備える。
【0125】
したがって、案内軌道は、駆動モジュールが前進するにつれて縮まるという利点を有し、そのため一時的により嵩張らなくなる。しかしながら、これは、2つの巻取機の存在のため、案内軌道の構造の相対的に大きな複雑性という代償を払って達成される。
【0126】
好ましくは、案内軌道は、互いから分離されるときに柔らかく、一方が他方へと嵌められるときに矩形の断面の硬い通路を形成するチャネルが形成される2つの長方形の部品を備える。
【0127】
したがって、案内軌道は閉位置で相対的に堅牢であり、問題となっている開位置において相対的に柔軟である。しかしながら、ここでもまた、この案内軌道は、いくらかの複雑性を有し、チャネルの適切な入れ子を確保するためにより小さい製造誤差を必要とする。
【0128】
好ましくは、案内軌道は蛇腹の形態である。
【0129】
したがって、案内軌道は堅牢であり、駆動モジュールの移動で変化する長さのものである。しかしながら、この案内軌道は相対的に扱いにくく、駆動モジュールの限られた範囲の進行の経路を確保するだけである。
【0130】
好ましくは、案内軌道は、細長い柔軟な医療器具が置かれる凹所を伴う開放した硬い案内通路と、一方の端において細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールに固定され、他方の端において巻取機の内部に固定され、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールが動脈導入部に向かって滑るにつれて巻取機の中へと巻き取られる柔軟なカバーと、を備える。
【0131】
したがって、案内軌道のカバーは、駆動モジュールが前進するにつれて縮まるという利点を有し、そのため一時的により嵩張らなくなる。一方で、案内通路は固定された長さのままである。しかしながら、これは、巻取機の存在のため、案内軌道の構造において相対的な複雑性という代償を払って達成される。
【0132】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具はカテーテルおよび/または案内部である。
【0133】
本発明の第5の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットにおいて、駆動モジュールと駆動モジュールが端において動作するロボットアームとの間の相互作用に関係する。緩慢さの影響の管理を向上させるために、この相互作用は、細長い柔軟な医療器具を巻き取るために従来から使用されている、緩慢さの影響を増幅させてしまう巻取機を排除する。巻取機のないことで、駆動モジュールが滑る直線状のレールを用いるときより短い経路の進行をもたらす。しかしながら、駆動モジュールの進行の全体経路に沿う無菌性の管理の問題が容易にされるが、駆動モジュールのための支持の機械的複雑性を増加させるという代償を払い、実際、ロボットアームはいくつかの継手を有し、これは、当業者に細長い柔軟な医療器具のための巻取機を排除させることを断念させ得る。
【0134】
この目的に向けて、本発明の第5の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムを提供し、その駆動システムは、一体に枢動可能に連結されてロボット化され、その遠位端において空間を貫く直線状の経路を辿ることができる少なくとも3つの区分を備える多関節アームと、遠位端に一体に固定される細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールと、を備える。
【0135】
一部の好ましい実施形態によれば、本発明は、前述した本発明の目的においてだけでなく、本出願の他の部分において言及される本発明のすべての目的においても、別々に、部分的な組み合わせで、または完全な組み合わせで用いることができる以下の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0136】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの空間的な配向は、前記直線状の経路に沿ったその移動の間に一定に維持される。
【0137】
したがって、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの移動を管理するのは、より容易であり、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールの移動はより滑らかである。
【0138】
好ましくは、この空間を貫く直線状の経路は、水平面内、換言すると、診察台の平面と平行な平面内に留まる。そのため、直線状の経路は、完璧に水平であり得るか、または診察台に対して若干の角度を有し得るか、のいずれかである。
【0139】
したがって、駆動モジュールの移動は、より容易に制御可能で管理可能である。
【0140】
好ましくは、アームは、一体に枢動可能に連結される少なくとも4つの区分を備え、好ましくは、一体に枢動可能に連結される4つだけの区分を備える。
【0141】
したがって、より多くの自由度が、駆動モジュールを望むように移動させることができるように利用可能である。
【0142】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、このアームの近位端を担持する調節レールと、アームのこの近位端を、遠位端の直線状の移動の間に調節レールにおいて固定するための装置と、をさらに備える。
【0143】
したがって、駆動モジュールの全体の移動は2つの移動へと分けられる。最初に、駆動モジュールをその進行を開始するための適切な位置に置くために、駆動モジュールの第1の位置決め移動があり、この適切な開始位置は、患者の形態と、細長い柔軟な医療器具についての患者への進入の選択された位置と、に応じて変わる。次に、患者における細長い柔軟な医療器具の前進に対応する、駆動モジュールをそれ自体の進行の経路に沿って前進させるための第2の移動がある。調節レールは、駆動モジュールを位置決めするための第1の移動を担当し、ロボットアームは、駆動モジュールを前進させるための第2の移動を担当する。2つの移動へのこの分割、すなわち駆動モジュールを位置決めするための最初の移動と、駆動モジュールを前進させるための次の移動と、への分割は、これらの2つの別個の移動の各々のより良好な管理および最適化を可能にする。加えて、モータ出力の適切な大きさが必要とされる。
【0144】
好ましくは、調節レールは診察台に圧し掛かり、好ましくは前記診察台に固定される。
【0145】
したがって、診察台と床との間の相対的な移動は、患者内における細長い柔軟な医療器具の前進に影響を与えないため、相殺される必要がない。
【0146】
好ましくは、アームの近位端は診察台に圧し掛かり、前記診察台への回転連結によって枢動可能に連結され、有利には、診察台に対するこの回転連結だけによって枢動可能に連結される。
【0147】
したがって、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムの全体の構造は、単純化される。しかしながら、ロボットアームが長くて堅牢な区分を有さない限り、移動の自由度の大きさは比較的小さい。
【0148】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、前記アームの近位端が一体に固定される非多関節支持柱を担持する調節レールと、遠位端の直線状の移動の間に調節レールにこの支持柱を固定するための装置と、をさらに備える。
【0149】
したがって、必要とされるモータ出力は、特には支持柱によって得られる持ち上げられた高さのため、極めて小さい。しかしながら、構成部品および部分組立体の数が比較的多く、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムの全体の複雑性を相当に高めてしまう。
【0150】
好ましくは、調節レールは診察台に圧し掛かり、好ましくは前記診察台に固定される。
【0151】
したがって、診察台と床との間の相対的な移動は、患者内の細長い柔軟な医療器具の前進に影響を与えないため、相殺される必要がない。
【0152】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、前記アームの近位端が一体的に固定される床に圧し掛かる非多関節支持柱と、この遠位端の直線的な移動の間、手術台の移動にそれを追従させる装置と、をさらに備える。
【0153】
好ましくは、支持柱が床に圧し掛かる。
【0154】
したがって、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、診察台から完全に独立されている。しかしながら、診察台と、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムと、の間の相対移動は、相殺されなければならない。
【0155】
好ましくは、支持柱は、細長い柔軟な医療器具の駆動システムと関連する診察台より高い。
【0156】
したがって、重力に対抗するために必要とされる力がより小さいため、必要とされるモータ出力はより小さくなる。
【0157】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、前記ロボットアームの近位端を担持する多関節調節アームと、この遠位端の直線状の移動の間にこの多関節調節アームを固定するための装置と、をさらに備える。
【0158】
そのため、駆動モジュールをその移動の経路で始動する前に位置決めするための装置における多数の自由度のため、より小さいモータ出力が駆動モジュールをその経路に沿って移動するために必要とされる。
【0159】
好ましくは、多関節調節アームは診察台に圧し掛かり、好ましくは診察台に固定される。
【0160】
したがって、診察台と床との間の相対的な移動は、患者内の細長い柔軟な医療器具の前進にもはや影響を与えないため、もはや相殺される必要がない。
【0161】
好ましくは、多関節調節アームは、一体に枢動可能に連結される少なくとも3つの区分を備える。
【0162】
したがって、移動の大きな自由度が位置決め装置に与えられ、そのため、これによって駆動モジュールを動脈導入部のすぐ隣の所望の位置へとより容易に持って行くことができる。
【0163】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具を挿入するためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、前記多関節ロボットアームの近位端が一体的に固定される柱をさらに備え、多関節ロボットアームのすべての区分は水平面内に展開するだけである。
【0164】
したがって、駆動モジュールのその経路に沿っての移動と、その駆動システムの移動と、が重力に抗する必要なく水平面において起こるため、必要とされるモータ出力は実質的に最小限に低減される。高さ調節がさらに提供されてもよく、より長くより頻繁である駆動モジュールをその経路に沿って移動することと異なり、これはエネルギーを少ししか消費しない。しかしながら、水平面で維持される駆動モジュールのその経路に沿ったこの移動と、その駆動システムの移動と、は水平面内に維持され、したがって関連するモータ出力の最適な低減を可能にする。この実施形態は、必要なモータ出力を最小限にすると共に進行させられる嵩を縮小する一方で、ほとんどの所望の移動を生じさせることができるため、特に魅力的である。
【0165】
好ましくは、柱は関節接合されない。
【0166】
したがって、柱はより単純でより堅牢である。
【0167】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、柱が圧し掛かる調節レールと、遠位端の直線状の移動の間に調節レールにおいてこの柱を固定するための装置と、をさらに備える。調節レールは好ましくは水平である。
【0168】
したがって、さらなる柔軟性が提供され、駆動モジュールおよびその駆動システムについての大きく低減された動力化の重要な利点を保持する一方で、調節においてより大きな自由度を可能にする。
【0169】
有利には、調節レールは診察台に圧し掛かる。
【0170】
したがって、診察台と床との間の相対的な移動は、患者内における細長い柔軟な医療器具の前進にもはや影響しないため、もはや相殺される必要がない。
【0171】
有利には、細長い柔軟な医療器具はカテーテルおよび/または案内部である。
【0172】
本発明の第6の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の動脈導入部と案内管との間のコネクタに関する。このコネクタは、患者内での細長い柔軟な医療器具の前進の間に動脈導入部において細長い柔軟な医療器具を適切に維持する一方で、動脈導入部を患者から引き抜き得る、患者による移動または偶発的な運動の間に破れる危険性をなくすことにより患者の安全を確保するために、優れた機能的抵抗を有する。この安全は、患者の移動または偶発的な運動において、細長い柔軟な医療器具のための案内管の残りの部分から動脈導入部を連結解除することで確保され、この連結解除は前記移動または偶発的な運動によって引き起こされる。コネクタは、緩慢さの影響を増幅させないために、コネクタを通る細長い柔軟な医療器具にもたらす干渉を最小限とすべきである。
【0173】
この目的に向けて、本発明の第6の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の動脈導入部と案内管との間のコネクタであって、少なくとも第1のファスナによって相互に連結され、細長い柔軟な医療器具を押すことによる案内管から動脈導入部までの細長い柔軟な医療器具の通過を許容するために、動脈導入部を案内管の延長として維持する2つの部品を備え、コネクタの2つの部品の一方を他方から解放する前の、コネクタを横断する細長い柔軟な医療器具の軸に沿った第1のファスナの引っ張り強さは、患者へと挿入される動脈導入部が出てくる前の動脈導入部の引っ張り強さより小さい、コネクタを提供する。
【0174】
好ましい実施形態によれば、本発明は、前述した本発明の目的においてだけでなく、本出願の他の部分において言及される本発明のすべての目的においても、別々に、部分的な組み合わせで、または完全な組み合わせで用いることができる以下の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0175】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の動脈導入部と案内管との間のコネクタは、少なくとも第1のファスナによって相互に連結され、細長い柔軟な医療器具を押すことによる案内管から動脈導入部までの細長い柔軟な医療器具の通過を許容するために、動脈導入部を案内管の延長として維持する4つの部品を備え、前記第1のファスナは、横断平面の一方の側に位置付けられる部品のうちの2つを、この横断平面の他方の側に位置付けられる他の2つの部品と連結し、コネクタは、コネクタの4つの部品、動脈導入部、および案内管を一体に静止させるように第1のファスナと共に働く第2のファスナを少なくとも備え、この第2のファスナは、長手方向平面の一方の側に位置付けられる部品のうちの2つを、この長手方向平面の他方の側に位置付けられる他の2つの部品と連結し、コネクタを横断する細長い柔軟な医療器具の軸に沿っての第1のファスナの解放の前の引っ張り強さが、第2のファスナの解放の前の引っ張り強さより小さい。
【0176】
したがって、異なる要素が素早い解放を可能にする特別な特徴を有する必要なく、これらの要素はコネクタへと容易に挿入してコネクタに備え付けることができ、この間ずっと、このコネクタの一方の部品から他方の部品への細長い柔軟な医療器具の滑らかな通過を可能にし、また、患者を傷つける可能性のある患者による偶発的な運動の場合、コネクタのこれらの2つの部品の間で、部品各々の要素の一部をそれぞれに保持したままで分離が素早くきれいに起こる。
【0177】
好ましくは、第2のファスナは、第2のファスナの開閉を容易にする柔軟なヒンジと一緒に働く。
【0178】
好ましくは、第1のファスナは、少なくとも1つの中央クリップを備え、好ましくは複数の長手方向クリップを備え、第2のファスナは、少なくとも1つの側方クリップを備え、好ましくは複数の側方クリップを備える。
【0179】
したがって、素早くきれいな分離が容易にされる。
【0180】
好ましくは、第2のファスナは、案内管を包囲する套管を用いて案内管をコネクタに一体的に固定し、この套管は、套管の軸に沿ういくつかの位置において第2のファスナによってコネクタにおける所定位置で保持される。
【0181】
したがって、コネクタは、動脈導入部の異なる大きさおよび/または形に容易に適合でき、結果として、対応する動脈導入部のコネクタへの異なる長さの差し込みを有し、この間ずっと、案内管と動脈導入部との間で細長い柔軟な医療器具をおおよそ連続的に案内する。
【0182】
好ましくは、套管はその軸に沿って隆条部を有する。
【0183】
したがって、案内管と動脈導入部との間の細長い柔軟な医療器具のおおよその連続的な案内は、確かに追加の要素の使用を伴うが構造においては簡素である簡単な手法で確保できる。
【0184】
好ましくは、これらの隆条部は套管の軸に沿って周期的に配置される。
【0185】
好ましくは、隆条部の数は5個から15個の間であり、好ましくは10個であり、各々の隆条部の窪みおよび隆起の寸法は、0.5mmから2mmの間であり、好ましくは1mmである。
【0186】
したがって、案内管と動脈導入部との間の細長い柔軟な医療器具のおおよその連続的な案内は、コネクタへの動脈導入部の差し込みについての値のおおよその連続的な範囲に提供され得る。
【0187】
好ましくは、套管は、それが包囲する案内管に永久的に固定される。
【0188】
したがって、基本的な組立体の操作が、コネクタの各々の新たな組立体について繰り返される必要がある代わりに排除されているため、コネクタの組立体は単純化および短縮される。
【0189】
好ましくは、コネクタは、動脈導入部から来る別の管のコネクタへの導入を可能にする横開口を備える。
【0190】
この新たな制約は、コネクタの素早い突発的な連結解除の運動と干渉せず、患者による偶発的で不適切な運動の場合にコネクタのこの素早い突発的な連結解除を可能にするコネクタの様々な部品の実施を複雑にもしない。
【0191】
好ましくは、連結システムは、先の説明のいずれかに記載のコネクタと、動脈導入部と、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具のための案内管と、を備える。
【0192】
好ましくは、連結システムは、同軸であるカテーテルと案内部とを備える。
【0193】
したがって、連結システムは、素早くほとんど瞬間的な連結解除を保証し続ける一方で、カテーテルだけでなく案内部の滑らかな通過を可能にする。
【0194】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具はカテーテルおよび/または案内部である。
【0195】
本発明の第7の目的は、回転可能なローラのセットに関し、このローラのセットは、細長い柔軟な医療器具を並進および回転においてより良好に案内するために互いに作用するように配置され、したがって、そうでない場合に緩慢さの影響を増幅させ得る前記細長い柔軟な医療器具が、その移動の一部の間に過剰に滑るのを防止する。並進および回転における細長い柔軟な医療器具の案内を向上させるために、少なくとも3つのローラが提供され、細長い柔軟な医療器具のための偏向部を形成するように三角形に配置される。したがって、これらローラのこの三角形は、細長い柔軟な医療器具を偏向するように作用する。有利には、回転可能なローラのこのセットのローラは、並進および回転において案内部をより良好に案内するために一体に作用するように、ならびにそうでない場合に緩慢さの影響を増幅させ得るこの案内部が、その移動の一部の間に過剰に滑るのを防止するように配置される。並進および回転における案内部の案内を向上させるために、少なくとも3つのローラが提供され、案内部のための偏向部を形成するように三角形に配置される。したがって、これらローラのこの三角形は、案内部を偏向するように作用する。以下の記載において与えられている、カテーテルについて記載された回転可能なローラのこのセットへの改良は、有利には案内部にも適用できる。
【0196】
この目的に向けて、本発明のこの第7の実施形態は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールを提供ており、この駆動モジュールは、互いに相対移動可能である少なくとも3つの回転可能ローラ、好ましくは、3つだけの回転可能ローラを備え、これにより細長い柔軟な医療器具の通過の間に、より接近して、一体になって偏向部をローラの間に形成する。
【0197】
好ましい実施形態によれば、本発明は、前述した本発明の目的においてだけでなく、本出願の他の部分において言及される本発明のすべての目的においても、別々に、部分的な組み合わせで、または完全な組み合わせで用いることができる以下の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0198】
好ましくは、3つのローラのうちの少なくとも1つが駆動モータローラであり、好ましくは、3つのローラのうちの1つだけが駆動モータローラである。
【0199】
したがって、ローラのセットは、3つのローラのうちの1つを駆動すれば十分であるため、追加の駆動要素を必要とせず、限られた駆動システムを必要とするだけである。
【0200】
好ましくは、回転可能ローラ同士の回転の軸が互いに対して平行であり、ローラ同士はそれらの回転の軸に対して垂直な平面において円となる。
【0201】
したがって、偏向部は細長い柔軟な医療器具の周りで対称なままであり、それによって、偏向部を横断するときにある場所において、細長い柔軟な医療器具が一方の側において圧縮され過ぎ、且つ他方の側において十分に圧縮されなくなることを防止し、細長い柔軟な医療器具のより良好な案内と、偏向部のより容易な実施と、を提供する。
【0202】
好ましくは、2つのローラの周辺は第3のローラの周辺に対して正接である。
【0203】
したがって、細長い柔軟な医療器具の方向は、偏向部に入るときと偏向部を出るときとで同じままである。
【0204】
好ましくは、第3のローラは、他の2つのローラの直径より大きい直径を有する。
【0205】
したがって、少なくとも1つのローラの表面に押し付いている細長い柔軟な医療器具の長さが増加され、これは細長い柔軟な医療器具の案内される長さを増加させ、細長い柔軟な医療器具の案内を向上させる。
【0206】
好ましくは、第3のローラは細長い柔軟な医療器具を駆動するためのローラであり、一方、2つの他のローラは、駆動する第3のローラに細長い柔軟な医療器具を押し付ける加圧ローラである。
【0207】
したがって、3つのうちの1つのローラだけを直接的に駆動することで十分であり、第3のローラが最も大きいため、より小さい2つの他のローラに駆動力をより容易に伝達することになる。
【0208】
好ましくは、これらの2つの他のローラは互いに同じ直径を有する。
【0209】
したがって、偏向部の対称性は、偏向部への進入と偏向部からの退出との間で維持され、これは細長い柔軟な医療器具の案内をさらに向上させる。
【0210】
好ましくは、ローラの回転の軸に対して垂直な平面において、2つの他のローラの中心を第3のローラの中心へとそれぞれつなぐ2本の直線によって形成され、その頂点が第3のローラの中心である作り出された角度が、60度から120度の間であり、好ましくは約90度である。
【0211】
したがって、偏向部を通過するときの細長い柔軟な医療器具の方向における変化の振幅は、穏やかなままであり、細長い柔軟な医療器具に過剰な応力を発揮しにくい。
【0212】
好ましくは、少なくとも第3のローラと、また好ましくは2つの他のローラと、は細長い柔軟な医療器具を案内および中心付けするための凹部分を有する。
【0213】
したがって、細長い柔軟な医療器具が、偏向器を通過する間中、同じ平面において留まるか、または少なくともその平面から出るとすぐにその平面に戻ろうとするため、細長い柔軟な医療器具の案内はさらに高められる。
【0214】
好ましくは、この部分の凹所が、細長い柔軟な医療器具の直径の4分の1から4分の3の間であり、好ましくは、細長い柔軟な医療器具の直径の半分である。
【0215】
したがって、細長い柔軟な医療器具のこの案内は、細長い柔軟な医療器具が偏向部を横切るとき、細長い柔軟な医療器具の中心を合わされたままにする上で非常に効果的であり、細長い柔軟な医療器具に損傷を与え得るか、またはその動作と干渉し得る過剰な応力をまったく発揮しない。
【0216】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、本発明による細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールと、ローラによって形成された偏向器を通過する細長い柔軟な医療器具と、を備える。
【0217】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具はカテーテルおよび/または案内部である。
【0218】
本発明の第8の目的は、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットのための、遠隔制御コクピットに関し、この制御コクピットは、緩慢さの影響における潜在的な増加にも拘らず、細長い柔軟な医療器具を案内するために必要な視認性と時間とを実施者に持たせることができる一方で、細長い柔軟な医療器具の操縦の間を通じて実施者を効果的に防護することを可能にしている。実施者および患者の大きさおよび形態と、使用される装置の異なる大きさおよび形とに依存して、本発明のこの第8の目的は、モジュール式である包括的なシステム、別の言い方をすれば、制御ステーションとは別である防護シールドを提供する。
【0219】
この目的のために、本発明の第8の目的は、統合された放射線防護シールドのない、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットのための制御ステーションと、前記制御ステーションから独立している放射線防護シールドと、を備える細長い柔軟な医療器具の挿入のための前記ロボットのための遠隔制御コクピットを提供する。
【0220】
好ましい実施形態によれば、本発明は、前述した本発明の目的においてだけでなく、本出願の他の部分において言及される本発明のすべての目的においても、別々に、部分的な組み合わせで、または完全な組み合わせで用いることができる以下の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0221】
好ましくは、前記防護シールドは床上を移動可能であり、好ましくは、前記防護シールドは床上を転がる。
【0222】
したがって、システムの全体的なモジュール性が増大され、完全に動きのないわけではない場合でも、比較的動きのない制御ステーションと、容易に移動可能な防護シールドと、の間の結合解除が、増加される。
【0223】
好ましくは、前記制御ステーションは床上を移動可能であり、好ましくは、前記制御ステーションは床上を転がる。
【0224】
したがって、防護シールドおよび制御ステーションの一般的な可動性、ならびにこれらの相対的な独立性は、コクピットの最適なモジュール性を提供する。
【0225】
好ましくは、前記防護シールドの表面の少なくとも一部分が、好ましくはその全体の幅について、およびその高さの半分より上について、可視光に対して透明である。
【0226】
したがって、実施者のための視認性が増加され、一方、頑丈さを留めており、製作コストは手頃である。
【0227】
好ましくは、前記防護シールドは単一品である。
【0228】
したがって、放射能漏れを低減または排除するために、継手および連結における防護の困難な問題は、非常に簡単に回避される。
【0229】
好ましくは、前記防護シールドは、互いに対して平行でない少なくとも2つの平面を含む。
【0230】
したがって、効果的な防護と防護シールドの寸法との間の妥協が改善される。
【0231】
好ましくは、前記防護シールドは、以下のもの、すなわち可視光に対して透明である透視領域、可視光に対して不透明の領域、制動装置を伴う車輪、1人の人が防護シールドを床において転がすことができるように配置される複数の取っ手、好ましくは、例えば高さおよび/または幅の調節が設けられた血管造影画像を写すための画面、といった、表示画面を掛けるための手段、好ましくは、ケーブルを掛けるための手段のうちの一部または全部を備える。
【0232】
好ましくは、前記制御ステーションは、以下のもの、すなわち制動装置を伴う車輪、好ましくはジョイスティックである少なくとも1つの制御部材、好ましくは液晶であり、好ましくはタッチスクリーンである少なくとも1つの監視画面、ボタンおよび/または好ましくは発光ダイオードである指示灯を備える少なくとも1つの他のヒューマンマシンインターフェース、好ましくは、例えば造影剤注入のための遠隔制御装置、診察台のためのおよび/または血管造影のためのCアームのための制御装置、バルーンポンプといったものである付属品のためのフックのうちの一部または全部を備える。
【0233】
好ましくは、細長い柔軟な医療器具はカテーテルおよび/または案内部である。
【0234】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照しつつ、例として提供されている本発明の好ましい実施形態の以下の記載を読むことで明らかとなる。
【0235】
以下の詳細な記載では、細長い柔軟な医療器具はカテーテルであるが、案内部または何らかの他の種類の細長い柔軟な医療器具であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0236】
【
図1A】本発明の一実施形態による原動機付き駆動モジュールを伴うアームに固定されたレールを備える、カテーテル挿入ロボットの例示の部分の概略図である。
【
図1B】本発明の一実施形態による
図1Aの挿入ロボットにおけるレールと駆動モジュールとの間の例示の相互作用の概略的な前方からの詳細図である。
【
図1C】本発明の一実施形態による
図1Aの挿入ロボットにおけるレールと駆動モジュールとの間の例示の相互作用の概略的な側方からの詳細図である。
【
図1D】本発明の一実施形態による
図1Aの挿入ロボットのための、駆動モジュールの通過の領域外側のレールにおいてカテーテルを保持するカバーのいくつかの例の概略的な前面図である。
【
図1E】本発明の一実施形態による
図1Aの挿入ロボットのための、駆動モジュールの通過の領域外側のレールにおいてカテーテルを保持するカバーのいくつかの例の概略的な前面図である。
【
図1F】本発明の一実施形態による
図1Aの挿入ロボットについて、駆動モジュールの通過の領域外側のレールにおいてカテーテルを保持するカバーのいくつかの例の概略的な前面図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるアームによって支持される原動機付きレールにおいて滑る駆動モジュールを備えるカテーテル挿入ロボットの例示の部分の概略図である。
【
図3A】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示の無菌バリアの概略的な側面図である。
【
図3B】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示の無菌バリアの概略的な前面図である。
【
図3B(2)】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示の無菌バリアの、
図3Aの図に対して直角での概略的な断面図である。
【
図3C】駆動モジュールの通過の領域の外側における、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第2の例示の無菌バリアの概略的な前面図である。
【
図3D】駆動モジュールの通過の領域における、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第2の例示の無菌バリアの概略的な前面図である。
【
図3E】駆動モジュールの通過の領域における、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第2の例示の無菌バリアの概略的な側面図である。
【
図3F】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第3の例示の無菌バリアの概略的な斜視図である。
【
図3G】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第3の例示の無菌バリアの概略的な前面図である。
【
図3H】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第4の例示の無菌バリアの概略的な側面図である。
【
図3I】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第5の例示の無菌バリアの概略的な側面図である。
【
図3J】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第6の例示の無菌バリアの概略的な側面図である。
【
図3K】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第7の例示の無菌バリアの概略的な側面図である。
【
図4A】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図4B】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示のカテーテル案内軌道の代替の概略的な前面図である。
【
図4C】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示のカテーテル案内軌道の代替の概略的な前面図である。
【
図4D】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第2の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図4E】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第3の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図4F】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第4の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図4G】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第4の例示のカテーテル案内軌道の開いた位置の概略的な前面図である。
【
図4H】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第4の例示のカテーテル案内軌道の閉じた位置の概略的な前面図である。
【
図4I】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第5の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図4J】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第6の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図4K】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第7の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図4L】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第8の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図4M】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第9の例示のカテーテル案内軌道の概略的な斜視図である。
【
図5A】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第1の例示のアームの概略的な側面図である。
【
図5B】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第2の例示のアームの概略的な側面図である。
【
図5C】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第3の例示のアームの概略的な側面図である。
【
図5D】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第4の例示のアームの概略的な側面図である。
【
図5E】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第5の例示のアームの概略的な側面図である。
【
図5F】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第6の例示のアームの概略的な斜視図である。
【
図5G】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第6の例示のアームの概略的な斜視図である。
【
図6A】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける例示の動脈導入部コネクタの組み立てられた位置での概略的な斜視図である。
【
図6B】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける例示の動脈導入部コネクタの分離された位置での概略的な斜視図である。
【
図7A】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールの案内ローラの例示のセットの概略的な上面図である。
【
図7B】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールの案内ローラの例示のセットの概略的な上面図である。
【
図7C】本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールの案内ローラのセットにおける例示の駆動ローラの概略的な側面図である。
【
図8A】本発明の一実施形態による、放射線防護シールドを組み込んだカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールのための例示の遠隔制御ステーションの概略的な側面図である。
【
図8B】本発明の一実施形態による、放射線防護シールドを組み込んだカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールのための別の例示の遠隔制御ステーションの概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0237】
図1Aは、本発明の一実施形態による原動機付き駆動モジュールを伴うアームに固定されたレールを備えるカテーテル挿入ロボットの例示の部分を概略的に描写している。
【0238】
調節レール10はテーブル7に固定されている。柱11はこのレール10において水平方向移動する。この鉛直方向の柱11は、その下方端によって調節レール10に固定され、鉛直方向に延長可能である。2つの枝部を伴うアーム5が、玉継手12を用いて柱11の上方端に固定されている。アーム5の各々の枝部が、固定取付部13によって駆動モジュール3のレール4に固定されている。駆動モジュール3は、レール4上を滑ることでこのレール4に沿って移動する。駆動モジュール3は2つの部分、すなわち駆動モジュール3のモータ部分14と、駆動モジュール3の支持部分15と、から成る。駆動モジュール3の支持部分15はレール4と接触しており、駆動モジュール3がレール4上を滑るときにレール4上を滑る。駆動モジュール3のモータ部分14は、電源コード16によって電力供給される。カテーテル1が、駆動モジュール3の支持部分15に連結または取り付けされる。
【0239】
第1の無菌バリア6が調節レール10、柱11、およびアーム5を包囲している。第2の無菌バリア6が、駆動モジュール3のモータ部分14を包囲しており、駆動モジュール3のモータ部分14と支持部分15との間を通過する。これらの2つの無菌バリア6は、再使用可能な構成部品を包囲している。これらの2つの無菌バリア6の間には、その固定取付部13を伴うレール4と、駆動モジュール3の支持部分15およびカテーテル1と、がある。
【0240】
最初に柱11は所望の位置に到達するまで調節レール10を滑り、その所望の位置は、テーブル7上の患者の位置と、患者へのカテーテル1の進入の位置における対応した動脈導入部の位置と、によって決定される。調節レール10上の柱11のこの調節位置が見出されると、この調節位置が固定され、柱11は調節レール10上の並進が不動となる。次に、柱11は例えば伸縮して適切な高さまで鉛直方向で延長される。柱11の適切な高さが得られると、この高さは固定される。最後に、玉継手12が、レール4および駆動モジュール3を担持するアーム5についての所望の配向を得るために使用される。この配向が得られると、この配向は、患者内のすでに所定位置にある動脈導入部へのカテーテル1の進入のためのこの適切な配向を静止させるために固定される。レール4は固定取付部13によってアーム5に固定される。最終的に、駆動モジュール3はレール4上を滑り、
図1Aにおいて点線で指示された末端位置から、実線で指示された中心位置まで移動し、カテーテル1を引き込み、動脈導入部を通じてカテーテル1を患者へと挿入する。
【0241】
レール4は、使い捨てのアルミニウムの区域部である。レール4の設置面積を縮小するために、レール4は部品ごとで送られてから組み立てることができる。これはその廃棄を簡単にもする。
【0242】
レール4のモータ部分14は再使用可能な原動機付きの運搬台である。モータ部分14は駆動モジュール3全体を収容する。駆動モジュール3はカテーテル1と案内部2とを受け入れる。カテーテル1は、レール4に沿うモータ部分14の移動によって前進させられ、一方、回転が駆動モジュール3の一部である機構によって達成される。案内部2は、駆動モジュール3を用いて並進および回転において制御される。
【0243】
柱11は、レール4の端を患者の近くに持って行き、それによって不要な長さを減らすために、傾いてもよい。ウォームスクリューシステムがこのために使用される。そのため、手回しクランクが、ウォームスクリューシステムの使用を容易にするために、スクリューの端に設置される。異なる患者の形態に適合するように高さを調節するためには、例えば柱11は伸縮し、柱11の下方部分に置かれた手回しクランクによって作動される。そのため、柱11の移動が、案内シャフトに結合されたウォームスクリューシステムによって確保される。
【0244】
直線状のレール10は、操作を始める前に組立体をあらかじめ位置決めすることを可能にする。直線状のレール10には2つの取っ手があり、一方の取っ手はボタンを有する。このボタンは、アーム5全体を直線状のレール10に対して手作業で移動させるために、制動装置または捕獲システムを解除するために使用されることになる。直線状のレール10は、テーブル7のレールDINから分離されて独立している。
【0245】
図1Bは、本発明の一実施形態による
図1Aの挿入ロボットにおけるレールと駆動モジュールとの間の例示の相互作用の前方からの詳細図を概略的に描写している。
【0246】
第2の無菌バリア6は、モータ部分14と駆動モジュール3の支持部分15との間を通過している。駆動モジュール3は、その支持部分15を用いてレール4に引っ掛けられる。駆動モジュール3の支持部分15は、この支持部分15の内部にE字形を与える3つの突出部17を備える。これらの3つの突出部17は、レール4の3つの溝18に入り、例えばこれらの溝18の底部におけるローラ180上を転がることで、これらの3つの溝18内で滑るために3つの溝18と係合する。これらのローラ180は、好ましくは駆動モジュール3の消耗品の部分15に搭載される。
【0247】
駆動モジュール3の支持部分15は、ローラ180によって駆動されている間にレール4の溝18のうちの3つの溝内を滑るために、E字形を有する。一部が押さえシューであるいくつかのシューが、組立体を所定位置に維持するために追加されてもよい。レール4の溝18は、カテーテル1および/または案内部2のための軌道としても機能できる。この場合、カバー19が、好ましくは
図1C〜
図1Fに示しているように設置される。
【0248】
図1Cは、本発明の一実施形態による
図1Aの挿入ロボットにおけるレールと駆動モジュールとの間の例示の相互作用の側方からの詳細図を概略的に示している。
【0249】
駆動モジュール3の移動の方向は矢印で指示されている。駆動モジュール3をレール4に沿って移動させるとき、駆動モジュール3の拡がった前方の部分100が、駆動モジュール3を通過させるために、レール4の溝18を覆うカバー19を持ち上げ、後方の部分101は、レール4の溝18が駆動モジュール3の通過の後に再び覆われるようにカバー19を低下させる。この手法では、カバー19は、実施形態に依存して、駆動モジュール3の通過の瞬間に持ち上げられるか、または離れるように動かされるだけであり、これは、カテーテル1が進行するレール4の溝18に入る埃の危険性を低減する。
【0250】
図1D〜
図1Fは、本発明の一実施形態による
図1Aの挿入ロボットについて、駆動モジュールの通過の領域外側のレール内にカテーテルを維持するいくつかの例示のカバーの前面図を概略的に示している。
【0251】
図1Dでは、第1の実施形態において、カテーテル1は、駆動モジュール3の変位によって駆動されるレール4の溝18の底部において前進する。カバー19は、溝18内のカテーテル1を覆っている。このカバー19は、カテーテル1のための防護通路を形成するために、カバー19を溝18へと嵌めることができるクリップ191によって各々の側において延ばされているキャップ190を備える。
【0252】
図1Eでは、第2の実施形態において、カテーテル1は、駆動モジュール3の変位によって駆動されるレール4の溝18の底部において前進する。カバー19は、溝18内のカテーテル1を覆っている。このカバー19は、カテーテル1のための防護通路を形成するために、カバー19を溝18へと嵌めることができるクリップ191によって各々の側において延ばされているキャップ190を備える。各々のクリップ191は案内タブ192によって延長されており、カテーテル1は2つの案内タブ192の間で保持される。
【0253】
図1Fでは、第3の実施形態において、カテーテル1は、駆動モジュール3の変位によって駆動されるレール4の溝18の底部において前進する。カバー19は、溝18内のカテーテル1を覆っている。このカバー19は、カテーテル1のための防護通路を形成するために、カバー19を溝18へと嵌めることができる、キャップ190の各々の端におけるクリップ191によって、各々の側において延ばされているキャップ190を備える。キャップ190は、キャップ190の各々の正中部分において案内タブ192によって各々の側において延ばされ、そのためカテーテル1は2つの案内タブ192の間で保持され得る。
【0254】
図2は、本発明の一実施形態によるアームによって支持される原動機付きレールを滑る駆動モジュールを備えるカテーテル挿入ロボットの例示の部分を概略的に描写している。
【0255】
患者9がテーブル7上に横たわっている。アーム5がテーブル7に配置されている。動脈導入部8が、例えば患者9の脚または腕といった、患者9の四肢の1つに配置されている。カテーテル1が動脈導入部8へと徐々に挿入される。アーム5はレール4を担持する。駆動モジュール3は、レール4を滑ることで、動脈導入部8へのカテーテル1の挿入をもたらす。動力化は、原動機付きとされ、それ自体は原動機付きでない駆動モジュール3を駆動するレール4によって確保されている。
【0256】
レール4は、テーブル7に連結された機械的なアーム5によって担持されている。この機械的なアーム5は、レール4の端を患者9の隣に持って行くためのいくつかの自由度を有する。
【0257】
次に、駆動モジュールはカテーテル1と案内部2とを受け持つ。駆動モジュールは、カテーテル1の回転と、案内部2の並進および回転と、を取り扱い、カテーテル1の並進は、レール4に沿う駆動モジュール3の移動によって達成される。
【0258】
図3Aおよび
図3Bは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示の無菌バリアのそれぞれ側面図および正面図を概略的に描写している。
【0259】
記載においては、他に述べられていない場合、無菌スカートおよび無菌バリアという用語は相互に置き換え可能に使用されている。
【0260】
図3Aでは、駆動モジュール3は、レール4の一方の側から他方の側へと、およびその逆へと滑ることができる。無菌バリア6は、レール4の全長にわたって延びており、モータ部分14と支持部分15との間で駆動モジュール3の中間を通過している。ここで、モータ部分14は、原動機付きでモータ部分14を駆動するレール4によるものである。ここで、実際のモータは、駆動モジュール3側ではなくレール4側においてより大きい。モータ部分14は再使用可能であるが、支持部分15は使い捨てである。駆動モジュール3の各々の側において、無菌バリア6は、駆動モジュールの移動が一方の方向であるか他方の方向であるかに依存して、伸長されるか圧縮され得るしわ寄せ部分30を備える。しわ寄せ部分30のうちの1つは駆動モジュール3がしわ寄せ部分30を押すときに圧縮され、他のしわ寄せ部分30は駆動モジュール3が引っ張るため同時に伸長し、且つ逆も同様である。
【0261】
図3Bでは、無菌バリア6は、レール4を下から覆うことになり、レール4の方向に対して横方向に各々の側に配置された保持する弾性部材31によって、しわ寄せ部分30をレール4の周りで保持する。
【0262】
図3B(2)は、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示の無菌バリアの、
図3Aの図に対して直角での側面図を概略的に描写している。無菌バリア6は、折り畳まれた構成において、駆動モジュール3の支持部分15と共にそれ自体示されている。各々の側には、レール4(図示略)に対して長手方向で、折り畳まれた構成での無菌バリア6のしわ寄せ部分30がある。支持部分15の反対である各々のしわ寄せ部分30の端において、引っ張られるときに無菌バリア6を折り畳み解除し、無菌バリア6をレール4の周りに設置することを補助する取っ手160がある。
【0263】
スカート6は、駆動モジュール3の両側においてしわが寄せられ、これらのしわ寄せ部分30を維持するために、および、スカート6がカテーテル1または任意の他の外部要素に触れることを防止するために、弾性部材31が各々の側においてレール4に加えられている。しわ寄せ部分30は、レール4に沿う駆動モジュール3の吸収および並進を可能にする。
【0264】
図3Cおよび
図3Dは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第2の例示の無菌バリアの2つの前面図を、駆動モジュールの通過の領域の外側と、駆動モジュールの通過の領域内と、においてそれぞれ概略的に描写している。
【0265】
図3Cでは、レール4は無菌バリア6によって包囲されており、2つの折り重なり部32が、レール4の上方部分を覆うために互いに重なっている。
図3Cは、駆動モジュール3が存在しないレール4の部分において、レール4を包囲する無菌バリア6の構成を示している。
【0266】
図3Dでは、レール4は無菌バリア6によって包囲されており、2つの折り重なり部32は、レール4の上方部分が短期的に露わにされるように、互いに向き合うように持ち上がり、駆動モジュール3の通過を許容する。
図3Dは、駆動モジュール3が存在するとき、レール4の一部分において、無菌バリア6がレール4を部分的に包囲するだけである無菌バリア6の構成を示している。
【0267】
分かれたスカート6は、駆動モジュール3の通過において開き、分かれたスカート6が開いた時点で、その「通路」設計は無菌性を維持する。
【0268】
図3Eは、駆動モジュールの通過の領域における、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第2の例示の無菌バリアの側面図を概略的に描写している。
【0269】
駆動モジュール3の拡がった前方の部分100は、通過するとき、
図3Cの折り畳まれた構成にあった2つの折り重なり部32を、
図3Dの折り畳み解除された構成にするために、離れるように動かし、その後、駆動モジュール3の拡がる後方の部分101(ここでは図示略)が2つの折り重なり部32を
図3Cの折り畳まれた構成へと戻す。
【0270】
図3Fおよび
図3Gは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第3の例示の無菌バリアの斜視図および前面図をそれぞれ概略的に描写している。
【0271】
図3Fでは、第1の無菌バリア6はレール4を包囲し、その無菌バリア6はレール4に対して不動となっており、一方、第2の無菌バリア33は駆動モジュール3を包囲している。第1の無菌バリア6はレール4に対して不動である。駆動モジュール3は、それが引っ掛けられるレール4の下で滑る。無菌バリア6内のスロットが、例えば、駆動モジュール3の支持柱の通過を許容し、一方で侵入する汚染の危険性を低減している。
【0272】
図3Gでは、レール4を包囲する第1の無菌バリア6のための保持弾性部材31が描写されている。駆動モジュール3はレール4の下で滑るため、第1の無菌バリア6は、駆動モジュール3の通過を許容するために2つの保持弾性部材31の間で開き、駆動モジュール3が通過すると閉じる。
【0273】
好ましくは、実際には逆の位置にある、すなわちその移動可能部分が底部にあるレール4は、駆動モジュール3が固定される支持柱39を備える。駆動モジュール3および支持柱は、駆動モジュール3およびその支持柱39の形にぴったりと合う膨れ部33で覆われることになる。レール4には、その周りに締め付けることになる弾性部材31を有する防護カバー6が設けられている。
【0274】
図3Hは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第4の例示の無菌バリアの側面図を概略的に示している。
【0275】
駆動モジュール3は2つの巻取機34を備え、これらの巻取機は、駆動モジュール3に対して各々の長手方向の側において1つずつであって、前側の一方と後側の他方とである。レール4を包囲する無菌バリア6は、レール4に沿う長手方向の2つの端に位置付けられた2つの取付位置35において、レール4に固定されている。駆動モジュール3が一方の側に移動するとき、その移動に対して駆動モジュール3の前側に位置付けられた巻取機34は、駆動モジュール3が前進するにつれて、取付位置35のうちの一方に到達するまで無菌バリア6を「取り込み」、一方で、その移動に対して駆動モジュール3の後側に位置付けられた他方の巻取機34は、駆動モジュール3が他方の取付位置35から離れるように移動するにつれて無菌バリア6を「巻き出す」。駆動モジュール3が他方の側に再び移動開始するとき、その移動に対して駆動モジュール3の前に位置付けられた巻取機34は、駆動モジュール3が移動するにつれて、取付位置35のうちの一方に到達するまで無菌バリア6を「取り込み」、一方で、その移動に対して駆動モジュール3の後に位置付けられた他方の巻取機34は、駆動モジュール3が他方の取付位置35から離れるように移動するにつれて、先のステップにおいて取り込まれた無菌バリア6を「巻き出す」。
【0276】
図3Iは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第5の例示の無菌バリアの側面図を概略的に示している。
【0277】
無菌バリア6は、滑らかであり且つ非常に長く、典型的にはレール4の長さの約2倍である。レール4の長手方向の端のうちの一方において、下向きに湾曲し、レール4の上方に位置付けられるカウル36がある。無菌バリア6は、カウル36に向かって駆動モジュール3によって押されるとき、カウル36によって下向きに方向付けられ、そのためカウル36とレール4との間を滑ることになる。反対に、駆動モジュール3が他方の方向において移動するとき、無菌バリア6の長さにおける相当の余分がレール4を超えて垂れ下がる。
【0278】
スカート6は、駆動モジュール3の移動を吸収するのに十分なだけの長さであり、好ましくはレール4の経路長さの少なくとも2倍である。安全性の理由のため、カウル36は、スカート6を下向きに方向付けることで動脈導入部から離すようにするために、動脈導入部(または、デジレット(desilet))に最も近い側に置かれる。この構成では、駆動モジュールは、レール4の上部に、レール4の下部に、またはレール4の側部に、位置決めされてもよい。
【0279】
図3Jは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第6の例示の無菌バリアの図を概略的に描写している。
【0280】
レール4を覆い駆動モジュール3を横断することで駆動モジュール3の支持部分15とモータ部分14とを分離する無菌バリア6に加えて、無菌バリア6の下に位置付けられた別の無菌スカート37は、レール4のより近くで覆い、レール4に置かれ、好ましくはレール4に接着され、駆動モジュール3の部分を含まない。この二重の無菌防護は防護のレベルを向上させるが、異なる大きさおよび形の2つの無菌スカートを使用することを必要とする。
【0281】
図3Kは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第7の例示の無菌バリアの図を概略的に示している。
【0282】
無菌バリア6は、レール4の周りに完全に延びているが横切っては延びておらず、これは、レール4の長手方向の軸に対して垂直な軸の周りに延びているが、他の実施形態におけるようなレール4の長手方向の軸の周りには延びていないことを意味する。この無菌バリア6は、レール4の周りにない無菌バリア6の自由な部分が装置の残りの部分と干渉することを防止するために、錘38を備えている。駆動モジュール3が移動するにつれて、無菌バリア6は、
図3K内の矢印によって指示された方向において、レール4の長手方向の軸に対して垂直な軸の周りに回転する。
【0283】
そのため、駆動モジュール3が移動するとき、スカート6はレール4の周りに回転される。スカート6の錘38は、適切に垂れ下がり、その上方に位置付けられた機構と干渉しないことを確保する。別の解決策は、外部要素と干渉しない側に案内フランジを加え、これらのフランジが封止されることを確保することである。
【0284】
図4Aは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0285】
「ドラグチェーン」などのチェーン41が、その構造内において案内軌道40を定めており、その案内軌道内において、
図4Bおよび
図4Cのみにおいて描写されているカテーテル1および案内部2は、案内されることになる。
【0286】
図4Bおよび
図4Cは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第1の例示のカテーテル案内軌道の2つの代替のそれぞれの前面図を概略的に描写している。このカテーテル案内軌道は、案内部を案内するためにも使用できる。
【0287】
図4Bの第1の例では、カテーテル1は、柔軟なフラップ42同士の間の空間を通じて案内軌道40へと挿入される。この空間は、案内軌道40内へのその挿入の間にフラップ42を内側に押すカテーテル1の直径より小さく、これらのフラップ42は、カテーテル1の通過の後、それらの水平位置へと弾性的に自動で回復する。
【0288】
図4Cの第2の例では、カテーテル1の2つの可能な位置が、案内軌道40に対して示されている。カテーテル1は、柔軟なフラップ42同士の間の空間を通じて案内軌道40内へと挿入される。この空間はカテーテル1の直径より小さく、カテーテル1は、案内軌道40内へのその挿入の間にフラップ42を内側に押し、これらのフラップ42は、カテーテル1の通過の後、それらの斜めの位置へと弾性的に自動で回復する。
【0289】
図4Dは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第2の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0290】
案内軌道40はスロット付きの管43の内部から成り、スロット付きの管43は、カテーテル1を内部に通過させるために開けられ、カテーテル1の通った後に連結部44において閉じられる。
【0291】
図4Eは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第3の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0292】
案内軌道40は、2つの水平なフラップ42を接合するジッパ閉鎖部45をカテーテル1が通過した後にカテーテル1を収容することになる通路である。カテーテル1を案内軌道40内へと導入するとき、ジッパ閉鎖部45は、カテーテル1を内部に通過させるために開けられ、カテーテル1の通過の後に再び閉じられる。
【0293】
図4Fは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第4の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0294】
カテーテル1は区域部400内に案内され、区域部400は、カテーテル1を区域部400の内部に通過させるために開けられ、カテーテル1を区域部400の内側に案内するために、カテーテル1の通過の後に閉じられる。この区域部400は、駆動モジュール3の前部分100によって開けられ、駆動モジュール3の後部分によって再び閉じられる。
【0295】
図4Gおよび
図4Hは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第4の例示のカテーテル案内軌道の開いた位置および閉じた位置のそれぞれの前面図を概略的に描写している。
【0296】
図4Gでは、区域部400は、区域部400内へと挿入されるときにカテーテル1を内部に通過させるために開位置にある。区域部400は、底部401と、2つの側部材402と、雌閉鎖部403と、雄閉鎖部404と、2つの薄くされた領域405と、4つの斜めの縁406と、2つの幅広空所407と、を備えている。斜めの縁406は、1つの対が底部401の各々の側にある2つの対へと分けられ、各々の対について、斜めの縁406のうちの一方は側部材402にあり、他方は底部401にある。各々の対の斜めの縁406と、対応する薄くされた領域405と、の間には拡大された空所407が存在しており、この空所は、薄くされた領域405の表面積が増加されることで薄くされた領域405に発揮される力がより良好に分散されるため、薄くされた領域405の柔軟性をさらに向上させる一方でより堅牢にする。
【0297】
丸められている底部401は、薄くされた領域405をそれぞれ介して、底部の2つの端において側部材402にそれぞれ連結されている。側部材402のうちの一方は雄閉鎖部404を担持し、他方の側部材402は雌閉鎖部403を担持する。
【0298】
雄閉鎖部404は雌閉鎖部403の外側にある。それらのそれぞれの側部材402は、それ自体の薄さのため、区域部400の他の領域より本質的に柔軟である薄くされた領域405を変形することで、互いから離れるように移動されている。各々の対の斜めの縁406は互いから離すように移動もされている。
【0299】
図4Hでは、区域部400は、カテーテル1を案内するための閉位置にある。
【0300】
雄閉鎖部404は雌閉鎖部403へと挿入される。それぞれの側部材402は互いに向かって移動しており、案内軌道40の側壁を構成するために再び平行になっている。各々の対の斜めの縁406は、互いにほとんど接触するまで互いに向かって移動されてもいる。ここで、案内軌道40は、ほとんど連続的な内壁を有する通路を形成している。
【0301】
図4Iは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第5の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0302】
案内軌道40は螺旋46であり、カテーテル1は、螺旋46自体の対称軸の周りでの螺旋46の回転によって案内および移動させるために、それらの回転の間に挿入される。
【0303】
図4Jは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットのための第6の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0304】
案内軌道40は、巻取機48から巻き取りおよび巻き出しをするバンド49同士の間に位置付けられる。駆動モジュール3が巻取機48に向かって移動し、駆動モジュール3が動脈導入部に向かって前進するにつれてカテーテル1(図示略)を案内軌道40において押すとき、バンド49は巻取機48に巻き取られる。
【0305】
動脈導入部の近くに置かれる2つの巻取機48は、ジッパシステムの一部分を各々含む。巻取機48から出るとき、ジッパの2つの部分である2つのバンド49は、単一の幅広のバンドを形成するために結合される。この幅広のバンドの端は駆動モジュール3に一体的に固定されている。
【0306】
図4Kは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第7の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0307】
案内軌道40は、互いに嵌まる相補的なスロット411をそれぞれ有する2つのハーフチェーン410の組立体から成るドラグチェーンの内部である。
【0308】
ドラグチェーンは、ハーフチェーン410である2つの柔軟な部分であって、一方が他方へと嵌まることでハーフチェーン410同士が一体に結合されるときに強固にされて、カテーテル1を所定位置に保持する2つの柔軟な部分から形成されている。
【0309】
図4Lは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第8の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0310】
案内軌道40は、いくつかのひだ413を備える蛇腹412の内部である。この蛇腹412は、駆動モジュール3の移動の方向に依存して、圧縮または延長できる。この蛇腹412は、上方から案内軌道40を覆う。
【0311】
図4Mは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける第9の例示のカテーテル案内軌道の斜視図を概略的に描写している。
【0312】
カテーテル1のための案内軌道40は、張り出し414によって覆われた通路から成る。駆動モジュール3の移動の方向に依存して、張り出し414は、巻取機48へと巻き付くかまたは巻取機48から巻き出して、駆動モジュール3と動脈導入部との間に位置付けられた案内軌道40の一部分を覆う。
【0313】
図5Aは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第1の例示のアームの側面図を概略的に描写している。
【0314】
カテーテル挿入ロボットのカテーテル駆動システムは、少なくとも3つの区分50であって、ここでは4つの区分50を備え、有利には玉継手であるかまたは少なくとも枢動継手である継手51によって枢動可能に連結されている多関節アーム5を備えている。このロボットアーム5は、一体的に固定されたカテーテル駆動モジュール3を担持するその遠位端において空間を貫く直線状の経路を辿るように適合されている。
【0315】
患者からテーブル7へと順番に、アーム5の遠位端における第1の区分50と、第2の区分50と、第3の区分50と、アーム5の近位端において調節レール10に連結される第4の区分50と、によって担持された駆動モジュール3が見て取れる。アーム5の遠位端は患者により近い端であり、アーム5の近位端はテーブル7により近い端である。
【0316】
アーム5の近位端が、患者の大きさおよび位置に対して、ならびに患者の動脈導入部の配置に対して、調節レール10に沿って静止させられると、直線状の経路に沿って駆動モジュール3を送るように様々な区分50は枢動し、これは駆動モジュール3の直線状の移動を用いてカテーテルを動脈導入部へと挿入することになる。
【0317】
調節局面はアーム5全体を調節レール10に沿って移動することで実行され、一方、駆動モジュール3の移動局面はアーム5の展開によって実行され、その区分50は継手51において枢動する。
【0318】
ロボットアーム5は、テーブル7の縁にさらに固定される調節レール10に搭載され、駆動システムは、使用者による手作業によって、調節レール10を用いて端位置に対して調節され、次に、選択された位置がその位置に固定される。次に、ロボットアーム5の位置が固定されるので、患者へのカテーテル1の前進に対応する経路の部分だけが管理される必要がある。
【0319】
図5Bは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第2の例示のアームの側面図を概略的に描写している。
【0320】
カテーテル挿入ロボットのカテーテル駆動システムは、継手51によって枢動可能に一体に連結された3つの区分50を備え、ロボット化された多関節アーム5を備え、多関節アーム5は、一体的に固定されたカテーテル駆動モジュール3を担持するその遠位端において、空間を貫く直線状の経路を辿ることができる。
【0321】
患者からテーブル7へと順番に、アーム5の遠位端における第1の区分50と、第2の区分50と、アーム5の近位端において玉継手によってテーブル7に直接的に連結された第3の区分50と、によって担持された駆動モジュール3が見て取れる。
【0322】
様々な区分50が、駆動モジュール3の直線状の移動を用いてカテーテルを動脈導入部へと挿入するために、駆動モジュール3に直線状の経路を辿らせるように枢動する。
【0323】
駆動モジュール3の調節局面と移動局面とは、アーム5の展開によって同時に実行され、その区分50は継手51において枢動する。代替で、その近位端のより近くにあるアーム5の一部分が最初に調節局面を実行してもよく、その後、カテーテルを動脈導入部へと挿入するために、その遠位端のより近くにあるアーム5の別の部分が駆動モジュール3の移動局面を実行してもよい。
【0324】
二重の多関節ロボットアーム5がテーブル7に直接的に固定されるため、アーム5の基部に位置付けられた回転の軸の使用、ならびに区分50および継手51のその関係、はアーム5の基部に位置付けられたその近位端が回転において作動されるとき、駆動モジュール3を担持するアーム5の遠位端に直線的な経路を追従させることができる。このようなアーム5は、より大きな移動の範囲を可能にし、カテーテル1の端位置の調節とカテーテル1の経路との両方を管理することができる。
【0325】
図5Cは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第3の例示のアームの側面図を概略的に描写している。
【0326】
カテーテル挿入ロボットのカテーテル駆動システムは、継手51によって枢動可能に連結された3つの区分50を備える多関節アーム5を備え、アーム5はロボットになっており、一体的に固定されたカテーテル駆動モジュール3を担持するその遠位端において、空間を貫く直線状の経路を辿ることができる。1つの位置から別の位置までのアーム5の移動および駆動モジュール3の移動を図示するために、アーム5の1つの位置は実線で指示されており、アーム5の別の位置は破線で指示されている。
【0327】
患者からテーブル7へと順番に、アーム5の遠位端における第1の区分50と、第2の区分50と、テーブル7に配置された調節レール10に沿って滑ることができる支持柱52へとアーム5の近位端において連結された第3の区分50と、によって担持された駆動モジュール3が見て取れる。支持柱52は、調節レール10内を滑る基部を伴う鉛直部分と、その鉛直部分の上部に取り付けられた一方の側、およびアーム5の近位端への他方の側を伴う水平部分と、を備えている。
【0328】
支持柱52が、患者の大きさおよび位置に対して、ならびに患者における動脈導入部の配置に対して、調節レール10に沿って静止させられると、駆動モジュール3の直線状の移動を用いてカテーテルを動脈導入部へと挿入するために、様々な区分50は、駆動モジュール3に直線状の経路を辿らせるように枢動する。
【0329】
調節局面は支持柱52を調節レール10に沿って移動することで実行され、一方、駆動モジュール3の移動局面は、その区分50が継手51の周りで枢動するため、アーム5の展開によって実行される。
【0330】
ロボットアーム5が二重の多関節とされているが、支持柱52の端に取り付けられているため、この支持柱52の可動性が、カテーテル1の端位置の調節を確保している。
【0331】
図5Dは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第4の例示のアームの概略的な側面図を描写している。
【0332】
カテーテル挿入ロボットのカテーテル駆動システムは、継手51によって枢動可能に一体に連結された4つの区分50を備える多関節アーム5を備え、多関節アーム5は、ロボット化され、一体的に固定されたカテーテル駆動モジュール3を担持するその遠位端において、空間を貫く直線状の経路を辿ることができる。
【0333】
患者からテーブル7へと順番に、アーム5の遠位端における第1の区分50と、第2の区分50と、第3の区分50と、アンカー53によって床102に繋ぎ留められた、鉛直な第4の区分50と、によって担持された駆動モジュール3が見て取れる。
【0334】
様々な区分50が、駆動モジュール3の直線状の移動を用いてカテーテルを動脈導入部へと挿入するために、駆動モジュール3に直線状の経路を辿らせるように枢動する。
【0335】
駆動モジュール3の調節局面と移動局面とは、アーム5の展開によって同時に実行され、その区分50は継手51において枢動する。代替で、その近位端のより近くにあるアーム5の一部分が最初に調節局面を実行してもよく、その後、カテーテルを動脈導入部へと挿入するために、その遠位端のより近くにあるアーム5の別の部分が駆動モジュール3の移動局面を実行してもよい。
【0336】
完全にロボットのアーム5が床102に置かれるため、この駆動システムはテーブル7への取り付けの問題を排除するが、その代わりに、テーブル7がロボットアーム5なしで移動されるのを防止するために、テーブル7の移動を監視するための追加のシステムを必要とする。
【0337】
図5Eは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第5の例示のアームの側面図を概略的に描写している。
【0338】
カテーテル挿入ロボットのカテーテル駆動システムは、継手51によって枢動可能に連結された3つの区分50を備える多関節アーム5を備え、このロボットアーム5は、一体的に固定されたカテーテル駆動モジュール3を担持するその遠位端において、空間を貫く直線状の経路を辿ることができる。1つの位置から別の位置までのアーム5および駆動モジュール3の移動を図示するために、アーム5の1つの位置は実線で指示されており、アーム5の別の位置は破線で指示されている。
【0339】
患者からテーブル7へと順番に、アーム5の遠位端における第1の区分50と、第2の区分50と、近位端において調節アーム54に連結され、調節アーム54自体が、枢動可能に一体に連結された複数の区分を備える、第3の区分50と、によって担持された駆動モジュール3が見て取れる。
【0340】
調節アーム54が、患者の大きさおよび位置に対して、ならびに患者における動脈導入部の配置に対して、必要とされる位置で静止させられると、駆動モジュール3の直線状の移動を用いてカテーテルを動脈導入部へと挿入するために、様々な区分50は、駆動モジュール3に直線状の経路を辿らせるように枢動する。
【0341】
調節局面は調節アーム54を全体として移動することで実行され、一方、駆動モジュール3の移動局面はアーム5の展開によって実行され、その区分50は継手51において枢動する。
【0342】
ロボットアーム5が二重の多関節とされており、調節アーム54に取り付けられているため、この調節アーム54は、動脈導入部に対するカテーテル1の端位置を調節することを可能にする。消耗品の部分と消耗品でない部分との間の封止は、ロボットアーム5を完全に覆う無菌套管によって確保される。
【0343】
図5Fおよび
図5Gは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールを支持する第6の例示のアームの斜視図をそれぞれ概略的に描写している。
【0344】
カテーテル挿入ロボットのカテーテル駆動システムは、継手51によって枢動可能に連結された3つの区分50を備え、これらの継ぎ手は、鉛直方向軸Zの周りに枢動する連結である、ロボット多関節アーム5を備え、このロボットアーム5は、一体的に固定されたカテーテル駆動モジュール3を担持するその遠位端において、XY平面における直線状の水平方向経路を辿ることができる。
【0345】
患者からテーブル7へと順番に、アーム5の遠位端における第1の区分50と、第2の区分50と、高さ調節可能柱11に近位端において連結された第3の区分50と、によって担持された駆動モジュール3が見て取れ、この柱11は、
図5Aに示した調節レール10と同様であるがこれらの図示されていない調節レール上に滑ることができるように搭載されている。
【0346】
柱11が、高さにおいて調節され、患者の大きさおよび位置に対して、ならびに患者における動脈導入部の配置に対して、調節レール10に沿って静止させられると、駆動モジュール3の直線状の移動を用いてカテーテルを動脈導入部へと挿入するために、様々な区分50は、駆動モジュール3に直線状で水平方向の経路を辿らせるように枢動する。
【0347】
調節局面はアーム5を調節レール10に沿って担持する柱11の高さ調節および移動によって実施され、一方、駆動モジュール3の移動局面はアーム5の展開によって実行され、その区分50は継手51において水平方向で枢動する。
【0348】
駆動モジュールが、継手51の周りを水平方向に枢動する複数の区分50から成る原動機付きアーム5によって担持されるため、駆動モジュール3の並進移動は、1つだけの水平面においてロボットアーム5を展開することで実行される。これは、ロボットアーム5の各々の部分について移動される質量を減らす。そのため、ロボットアーム5に加えられる力が小さくされ、このロボットアーム5の動力化における負担を検出することがより容易になる。駆動モジュール3は、ロボットアーム5の遠位端において設置され、そのため、柱11に連結された近位端と反対の端において設置される。この柱11も、テーブル7の調節レール10に設置され得る。したがって、この柱11は、操作の間にロボットアーム5の最大の前進と最大の引き込みとを可能にする距離に配置される。この場合、柱11は、異なる患者の形態に適応するために、当然ながら高さ調節可能なままである。
【0349】
図6Aおよび
図6Bは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおける例示の動脈導入部コネクタの、それぞれ組み立てられた位置および分離された位置での斜視図を概略的に描写している。
【0350】
コネクタ60は複数の部品62を備えている。このコネクタ60は、
図6Aに示しているような長手方向の平面の両側において、または
図6Bに示しているような横断する平面の両側において、のいずれかの2つの方法で、複数の部品62へと分離できる。
【0351】
コネクタ60の一方の長手方向の側では、「ルアーロック」の雌接続具68によって途切れた案内管61が、長手方向の開口88を介して駆動モジュールに向かって入る。「ルアーロック」接続具は、ISO 594、EN 1707:1996年およびEN 20954-1:1993年において定義されている。コネクタ60の他方の長手方向側では、長手方向の開口88を介して、横開口を通じて入る側管87にも連結されている動脈導入部8が入る。
【0352】
套管65は、套管65が好的に動脈導入部8と実質的に接触することを確保するために、コネクタ60へと突出する套管65の長さを調節するための複数の隆条部を備え、これは、異なる大きさおよび形態の動脈導入部のためにそのように行う。この接触は、案内管61から套管65を通って動脈導入部8までのカテーテル1の経路における連続性を確保し、套管65からの出口と動脈導入部8への入口との間でコネクタ60におけるループの形成の危険性なくそのように行える。
【0353】
図6Aでは、コネクタ60が、ヒンジ69によって連結された2つの部品62へと長手方向で分離される。2つの部品62を、一方を他方へと折り畳むことで、コネクタ60は側方クリップ64において閉じる。
【0354】
図6Bでは、コネクタ60が2つの部品62へと横断方向で分離される。2つの部品62を互いへと持って行くことで、コネクタ60は中央クリップ63において閉じることになる。中央クリップ63は、力が加えられるとき、または患者の腕もしくは他の四肢の突然の動きによって引き起こされる急激な応力があるとき、容易に取り外しできなければならず、具体的には、側方クリップ64よりも容易に取り外しできなければならない。クリップ63の雄部品は、V字の頂点について円形に広がるV字形である雌部品へと嵌まり込む円板である。クリップ63の雄部品は、クリップ63の雌部品との係合を案内する横フランジも備える。
【0355】
要するに、コネクタ60は駆動モジュールの出口に置かれ、駆動システムと動脈導入部8との間の連結を可能にする。このコネクタ60は、すでに所定位置にある動脈導入部8へのこの嵌まり込みの素早い組み立てを可能にし、案内部2(
図6Aおよび
図6Bには図示略)ならびに/またはカテーテル1を運ぶ案内部として機能する一方で、それらが前進に抵抗する際にループを形成するのを防止する。このコネクタ60は、動脈導入部8における引っ張りなしで駆動システムと患者との分離を許容するため、患者が突然動くときにとりわけ安全な特徴である。
【0356】
嵌まり込みの素早い組み立ては、次のように実行される。套管65は、駆動システムをより近くに移動し手作業で位置決めする操作を実施する間、すでに位置決めされた動脈導入部8との近接した接触とさせられる。次に、コネクタ60の先に組み立てられた2つの部品62(
図6Aに示す)が、動脈導入部8および套管65へと近付けられて、それらが互いに対して所定位置で保持されることを確保する。
【0357】
例えば患者が体を突然引く場合など、患者が落ち着きのない場合、患者の怪我を回避するために、コネクタ60の先に結合された2つの部品62の中央クリップ63が、コネクタ60のこれらの2つの部品62を取り外しさせるために開き(
図6Bに示されているように開く)、したがって、動脈導入部8に非常に小さい力を加えるだけで駆動システムから患者を解放する。
【0358】
したがって、中央クリップ63と側方クリップ64との組み合わせは、それらのそれぞれの引っ張り強さと共に、患者の安全を確保するために偶発的な過剰の応力の場合に連結解除を許容し、また、駆動システムを挿入および取り外しする目的のための偶発的でない連結解除も許容し、一方、套管65の存在は、異なる形態の動脈導入部8に適応することを許容し、動脈導入部8と套管65との間にほとんど隙間を残さない連結を意味する良好な連結を保障する。
【0359】
図7Aおよび
図7Bは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールの案内ローラの例示的なセットの上面図を概略的に描写している。
【0360】
カテーテル挿入ロボットのカテーテル駆動モジュールは、カテーテル1の通過の間に偏向部70を間に形成するために一緒により近付くように互いに対して移動可能である3つの回転可能ローラ71、73を備える。小さいローラ73は周辺74を有し、大きいローラ71は周辺72を有する。
【0361】
図7Aでは、2つの小さい加圧ローラ73と大きい駆動部71とが互いに、およびカテーテル1に近くなっている。小さい加圧ローラ73の周辺74は、大きい駆動ローラ71の周辺72に対して正接になっており、カテーテル1を掴んでいる。カテーテル1は、小さい加圧ローラ73の周辺74と大きい駆動ローラ71の周辺72との間を最初に通過しなければならず、次に大きい駆動ローラ71の周辺72に追従し、次に他方の小さい加圧ローラ73の周辺74と大きい駆動ローラ71の周辺72との間を通過し、その後はカテーテル1がここに到着したときの方向と同じ方向に続いていく。
【0362】
このルートは偏向部70を形成し、この偏向部内では、カテーテル1は、到着方向に到着し、方向を変え、次いで到着方向と平行な、および到着方向と一致さえする出発方向に偏向部70を出て行く前に、再び方向を変える。大きい駆動ローラ71は、カテーテル1を前進させるためにカテーテル1を駆動する。小さい加圧ローラ73は、カテーテル1を大きい駆動ローラ71に当てて保持する。
【0363】
図7Bでは、2つの小さい加圧ローラ73と大きい駆動ローラ71とが互いから、およびカテーテル1から離れて移動している。小さい加圧ローラ73の周辺74と大きい駆動ローラ71の周辺72とは、カテーテル1ともはや触れておらず、これによってカテーテル1の完全に直線状の方向を回復している。偏向部70は存在しなくなっている。
【0364】
2つの加圧ローラ72を向いて配置されている大きい駆動ローラ71があれば、これらの3つのローラの位置によって案内部2またはカテーテル1において発生させられる湾曲は、クランク状の効果によって、良好な並進と良好な回転とを提供する。この全体のシステムは、駆動される要素(案内部2またはカテーテル1)を導入するために開けられてもよい。このローラシステムは、先行技術から知られているベルトシステムより、概して少ない構成部品を有する。
【0365】
図7Cは、本発明の一実施形態によるカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールの案内ローラのセットにおける例示の駆動ローラの側面図を概略的に描写している。
【0366】
2つの小さい加圧ローラ73と大きい駆動ローラ71とは、カテーテル1を案内するための中心に置かれた凹部分75を有する。したがって、カテーテル1は、偏向部70を通過するとき、ローラ71および73の凹部分75の中心に案内されて留まり、ローラ71および73の案内を離れる危険をもはや冒さない。
【0367】
図8Aは、本発明の一実施形態による、放射線防護シールドを組み込んだカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールのための例示の遠隔制御ステーションの側面図を概略的に描写している。
【0368】
2つの別々の要素、すなわち、制御ステーション(制御デスク84とも呼ばれる)と防護シールド80とから成るこのコクピットは、医師86である使用者に、例えば血管造影室内における介入の間にX線から防護される領域から、遠隔制御ロボットを制御させることができる。
【0369】
椅子85に座っている医師86は、患者内のカテーテルの前進を、テーブルに横たわる患者からある距離にある制御デスク84から遠隔制御する。医師86による放射線への曝露を最小限にするために、防護シールド80が医師86をテーブルおよび患者から隔離する。診察の間だけ曝露される患者と異なり、医師86は放射線に一日中曝露されるため、医師86が受ける放射線を低減することは重要であり、患者については、放射線を低減することは大切ではあるが、重要度はより低い。
【0370】
患者が横たわるテーブルと同じく制御デスク84からも独立しているシールド80は、通常はX線であるこの放射線に対して不透明であるため、医師86を放射線から防護する。シールド80は、両方とも放射線不透過性である上方部分81と下方部分82とを備えている。上方部分81は透視性であり、透視性とは、可視光に対して透明であり、医師86が患者を遠隔から監視することができることを意味する。下方部分82は可視光に対しても不透明であり、そのため実施するのがより簡単である。下方部分82の高さはおおよそ50cmである。シールド80は移動可能で車輪83に搭載されており、そのため部屋の至る所に容易に移動できる。
【0371】
防護シールド80が制御デスク84から独立しているという事実は、部屋へのその統合を最適化し、使用後またはX線のない使用の最中、シールド80へのアクセスおよびシールド80の壁への配置を容易にする。
【0372】
防護シールド80が有利には単一の部品であるという事実は、切り欠き、ヒンジ、または孔がないため、防護シールド80の表面全体にわたる防護を確保する。
【0373】
図8Bは、本発明の一実施形態による、放射線防護シールドを組み込んだカテーテル挿入ロボットにおけるカテーテル駆動モジュールのための別の例示の遠隔制御ステーションの斜視図を概略的に描写している。
【0374】
防護シールド80は、以下のもの、すなわち可視光に対して透過である透視領域81、可視光に対して不透明の領域82、制動装置804を伴う車輪803、1人の人が防護シールド80を床において転がすことができるように配置される複数の取っ手802、好ましくは、例えば高さおよび/または幅を調節するための手段が設けられた血管造影画像を写すための画面といった、表示画面801を掛けるための手段(表示画面の後に位置付けられているため、
図8Bでは図示略)、好ましくは、ケーブルを掛けるための手段(
図8Bでは図示略)のうちの一部または全部を備える。
【0375】
防護シールド80は、1つの物品であるが、一体品を形成する場合であっても互いに対して平行でない2つの板805および806を備える。
【0376】
制御ステーション84は以下のもの、すなわち制動装置842を伴う車輪841、好ましくはジョイスティック846である、少なくとも1つの制御装置846、好ましくは液晶であり、好ましくはタッチスクリーンである、少なくとも1つの監視画面845、ボタンおよび/または好ましくは発光ダイオードである指示灯を備える少なくとも1つの他のヒューマンマシンインターフェース、好ましくは、例えば造影剤注入のための遠隔制御装置、診察台のためのおよび/または血管造影のためのCアームのための制御装置、バルーンポンプといったものである付属品のフック847のうちの一部または全部を備える。
【0377】
制御ステーション84の作業デスク844では、監視画面845が、例えば一方が挿入ロボットの並進のためで他方が挿入ロボットの回転のためであるジョイスティックといった制御装置846を用いて、挿入ロボットに与えられた命令に応じたこの挿入ロボットの動作についての情報を報告する。この作業デスク844は制御ステーション84の本体843に載っており、付属品のためのフック847も備えている。そこに掛けられ得る付属品の中には、血管造影のためのCアームまたはテーブルのための制御装置、造影媒体注入のための遠隔制御装置、カテーテルの端に位置付けられ、バルーンを膨らますために使用されるバルーンポンプがある。
【0378】
当然ながら、本発明は、記載および描写した例および実施形態に限定されず、当業者が利用できる多くの変形が可能である。
【0379】
記載の残り:本発明の他の目的
目的1) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- アーム(5)と、
- アーム(5)によって担持される原動機なしの直線状のレール(4)と、
- 直線状のレール(4)に沿って滑る、細長い柔軟な医療器具(1)のための原動機付き駆動モジュール(3)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0380】
目的2) 目的1に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具の原動機付き駆動モジュール(3)は、互いから分離できる2つの部品(14、15)、すなわち
・直線状のレール(4)との接触がない再使用可能モータ(14)と、
・直線状のレール(4)上を滑る使い捨て運搬台(15)であって、好ましくは1回の使用のためのものである運搬台(15)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0381】
目的3) 目的2に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 直線状のレール(4)上の使い捨て運搬台(15)の滑りは、細長い柔軟な医療器具(1)の並進移動を作り出す、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0382】
目的4) 目的2または3に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 使い捨て運搬台(15)は直線状のレール(4)との接触面を備え、前記接触面は、使い捨て運搬台(15)が直線状のレール(4)の4つの側のうちの3つに圧し掛かるようにE字形とされる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0383】
目的5) 目的1から4のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 直線状のレール(4)は使い捨てであり、好ましくは直線状のレール(4)は1回の使用のためのものである、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0384】
目的6) 目的1から5のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 一体的に共に固定される再使用可能モータ(14)と使い捨て運搬台(15)との間を通る消耗品の無菌バリア(6)をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0385】
目的7) 目的6に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- この無菌バリア(6)は、使い捨て運搬台(15)と再使用可能モータ(14)との間の結合部の通過を許容するように穿孔され、且つそれ自体の縁に付着される膜によって包囲される板を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0386】
目的8) 目的6に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- この無菌バリア(6)は、使い捨て運搬台(15)の縁に付着される膜によって包囲される使い捨て運搬台(15)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0387】
目的9) 目的1から8のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- アーム(5)全体を取り囲むが、直線状のレール(4)も細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)も取り囲まない別の消耗品の無菌バリア(6)をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0388】
目的10) 目的1から9のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 直線状のレール(4)に沿う原動機付きモジュール(3)の経路長さが60cmから120cmの間である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0389】
目的11) 目的1から10のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 直線状のレール(4)は、好ましくはカテーテル(1)である細長い柔軟な医療器具(1)と、さらには案内部(2)と、を案内する少なくとも1つの溝(18)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0390】
目的12) 目的11に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 溝(18)は、原動機付きモジュール(3)が通過するときに開き、原動機付きモジュール(3)の通過の後に閉じるカバー(19)によって閉じられる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0391】
目的13) 目的1から12のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、アーム(5)は、
- 鉛直方向の並進水平方向の並進において移動可能である柱(11)と、
- V字を形成する2つの棒材であって、そのV字の頂点は、移動可能な柱(11)の上部にV字を結合する玉継手(12)を好ましくは備え、V字の自由端は好ましくは直線状のレール(4)に固定的に連結される、2つの棒材と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0392】
目的14) 目的1から13のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 駆動システムは、アーム(5)、直線状のレール(4)、および原動機付きモジュール(3)によって形成される組立体を固定するための部材を備え、これによりこの組立体が手術台(7)に対して一群として移動可能である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0393】
目的15) 目的1から14のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 原動機付き駆動モジュール(3)は、並進および回転において駆動するために、カテーテル(1)の駆動モジュールと案内部(2)の駆動モジュールとを担持する、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0394】
目的16) 目的1から15のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具(1)のための原動機付き駆動モジュール(3)は、無線リンクによって制御される、および/または1つ以上の電池を、主要な好ましくは排他的なエネルギー源として有する、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0395】
目的17) 目的1から16のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0396】
目的18) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- アーム(5)と、
- アーム(5)によって担持される原動機付きの直線状のレール(4)と、
- 直線状のレール(4)だけの動力化の効果の下に、直線状のレール(4)に沿って滑る細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0397】
目的19) 目的18に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)は、互いから取り外しできる2つの部品(14、15)、すなわち、
・ 直線状のレール(4)上を滑る再使用可能運搬台と、
・ 直線状のレール(4)との接触がない使い捨て支持体であって、好ましくは1回の使用のためのものであり、好ましくはカテーテル(1)である細長い柔軟な医療器具、および好ましくはさらには案内部(2)を駆動する使い捨て支持体と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0398】
目的20) 目的18または19に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 一体的に共に固定される再使用可能運搬台と使い捨て支持体との間を通る消耗品の無菌スカート(6)をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0399】
目的21) 目的20に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 一体的に共に固定される再使用可能運搬台と使い捨て支持体との間を通り、アーム(5)全体を取り囲みもする消耗品の無菌バリアをさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0400】
目的22) 目的18から21のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 原動機付き駆動モジュール(3)は、並進および回転において駆動するために、カテーテル(1)の駆動モジュールと案内部(2)の駆動モジュールとを備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0401】
目的23) 目的18から22のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0402】
目的24) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムの消耗品の部分と消耗品でない部分との間に無菌バリア(6)を作り出すための方法であって、前記細長い柔軟な医療器具の駆動システムにおける細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の少なくとも一部分から直線状のレール(4)を分離する消耗品の無菌スカート(6)を設置するステップを含む、方法。
【0403】
目的25) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムにおける細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の少なくとも一部分から直線状のレール(4)を分離することで、前記細長い柔軟な医療器具の駆動システムの消耗品の部品と消耗品でない部品との間に無菌バリア(6)を提供するように適合される消耗品の無菌スカート。
【0404】
目的26) それ自体の消耗品の部品と消耗品でない部品との間に無菌バリア(6)を備える、細長い柔軟な医療器具の挿入のための、ロボットの細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 直線状のレール(4)と、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の少なくとも一部分から直線状のレール(4)を分離する消耗品の無菌スカート(6)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0405】
目的27) 目的26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- スカート(6)は、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の各々の側において長手方向でしわが寄せられ、これにより直線状のレール(4)に沿った細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の並進経路全体について、無菌バリア(6)を維持する、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0406】
目的28) 目的27に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- しわの寄せられたスカート(6)は、しわの寄せられたスカート(6)を直線状のレール(4)の周りに保持するための横弾性部材(31)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0407】
目的29) 目的25に記載の消耗品の無菌スカートであって、
- スカート(6)は、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)における取り付けに対応する中央部分の各々の側において長手方向でしわが寄せられ、これにより直線状のレール(4)に沿った細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の並進経路全体について、無菌バリア(6)を維持しており、しわの寄せられたスカート(6)は、有利にはこのしわの寄せられたスカート(6)を直線状のレール(4)の周りに保持するための横弾性部材(31)を備える、消耗品の無菌スカート。
【0408】
目的30) 目的26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- スカート(6)は長手方向に切り込みが入れられる一方で、切り込みの一方の側が切り込みの他方の側に重なっており、これにより直線状のレール(4)の周りに無菌通路を維持する、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0409】
目的31) 目的30に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 切り込みは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の拡がった前方の形(100)に応じて開けられ、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の閉じた後方の形(101)に応じて閉じられる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0410】
目的32) 目的26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- スカート(6)は、直線状のレール(4)の周りに無菌通路を維持するために、切り込みの側部が縁から縁まで位置する状態で長手方向に切り込みが入れられる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0411】
目的33) 目的32に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 切り込みは、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の拡がった前方の形(100)に応じて開けられ、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の閉じた後方の形(101)に応じて閉じられる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0412】
目的34) 目的32または33に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)を包囲する小袋をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0413】
目的35) 目的26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の第1の端に一体的に固定される第1の巻取機/巻出機(34)と、
- 直線状のレール(4)の第1の端に対して一側において静止させられ、且つ第1の巻取機/巻出機(34)の他側において位置付けられ、これにより直線状のレール(4)に沿う細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の移動の方向に応じてそれぞれ巻き取りまたは巻き出しすることができる第1の消耗品の無菌スカート(6)であって、直線状のレール(4)の第1の端に、一側において一体的に固定される第1の消耗品の無菌スカート(6)と、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の第2の端に一体的に固定される第2の巻取機/巻出機(34)と、
- 直線状のレール(4)の第2の端に対して一側において静止させられ、且つ第2の巻取機/巻出機(34)の他の側において位置付けられ、これにより第1の消耗品の無菌スカート(6)が巻き出しまたは巻き取りする間にそれぞれ巻き取りまたは巻き出しすることができる第2の消耗品の無菌スカート(6)であって、直線状のレール(4)の第2の端に、一側において一体的に固定される第2の消耗品の無菌スカート(6)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0414】
目的36) 目的26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 消耗品の無菌スカート(6)は、直線状のレール(4)に沿って、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の経路長さの少なくとも2倍である長さを有する、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0415】
目的37) 目的36に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 消耗品の無菌スカート(6)はその表面全体にわたって滑らかである、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0416】
目的38) 目的36または37に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 動脈導入部(8)と、
- 動脈導入部(8)に最も近い側に位置付けられるカウル(36)であって、消耗品の無菌スカート(6)を、直線状のレール(4)の滑り面に対する細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の側に対して、反対の側から持ってくるように配置されるカウル(36)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0417】
目的39) 目的26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 消耗品の無菌スカート(37)は直線状のレールに固定され、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動システムは、直線状のレール(4)と細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)との両方を覆う別の消耗品の無菌スカート(6)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0418】
目的40) 目的26に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 消耗品の無菌スカート(6)は直線状のレール(4)の周りに配置され、これにより細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)が直線状のレール(4)に沿って移動するとき、直線状のレール(4)の長手方向軸に対して直交した軸を中心として、直線状のレール(4)の周りに回転させられる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0419】
目的41) 目的40に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 消耗品の無菌スカート(6)は直線状のレール(4)の周りに留まるように重みが加えられる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0420】
目的42) 目的40または41に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 直線状のレール(4)の周りに消耗品の無菌スカート(6)の回転を案内するためのフランジを備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0421】
目的43) 目的24から42のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0422】
目的44) 細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具(1)と、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)であって、自身の移動が、好ましくは細長い柔軟な医療器具(1)を押すことによって、細長い柔軟な医療器具(1)の移動を引き起こす細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
- 動脈導入部(8)と、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と動脈導入部(8)との間の、細長い柔軟な医療器具を案内するための軌道(40)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0423】
目的45) 目的44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)は、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)が通過するとき、開くように、および好ましくは次に閉じるように構成される、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0424】
目的46) 目的45に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)はスリット管(43)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0425】
目的47) 目的45に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)は、スライドファスナ(45)によって、またはジッパ(45)によって閉じられる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0426】
目的48) 目的44または45に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)は、開いているときに柔らかく、再び折り畳まれるときおよび閉じられるときに硬い区域部(400)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0427】
目的49) 目的48に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、区域部は、
- 底部(401)と、
- 底部(401)にそれぞれ連結され、且つ前記底部(401)に枢動可能に連結される2つの長手方向の側部材(402)と、
- 2つの長手方向の側部材(402)にそれぞれ位置付けられ、互いに係合して区域部(400)を閉じることができる2つの閉鎖部材(403、404)であって、そのため区域部(400)の閉じられた空所が、底部(401)と、2つの長手方向の側部材(402)と、2つの閉鎖部材(403、404)と、によって境界付けられる、2つの閉鎖部材(403、404)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0428】
目的50) 目的49に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 区域部(400)の側部材(402)および底部(401)の断面寸法が、
- 閉鎖部材(403、404)が閉じられたときに区域部(400)が自己支持するように、および
- 閉鎖部材(403、404)が開けられたときに区域部(400)が自己支持しないように、
決定される、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0429】
目的51) 目的49または50に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 閉鎖部材(403、404)同士は一方を他方に留めることによって結合される、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0430】
目的52) 目的49から51のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 枢動の連結は材料内の薄くされた領域(405)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0431】
目的53) 目的52に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 材料内の薄くされた領域(405)は、平行な斜めの縁(406)を各々有するノッチである、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0432】
目的54) 目的53に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 各々のノッチは、斜めの縁(406)同士の間の幅に対して幅広い底部(407)を有する、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0433】
目的55) 目的44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)は長手方向の開口を有するドラグチェーン(41)の形態であり、長手方向の開口は、細長い柔軟な医療器具(1)の直径より小さい幅のものであり、且つ柔軟であるが非対称であって、細長い柔軟な医療器具(1)を出させるよりも容易に入れさせることができるるる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0434】
目的56) 目的44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)は、細長い柔軟な医療器具(1)の周りに巻き付く螺旋(46)の形を有し、前記螺旋(46)は細長い柔軟な医療器具(1)の周りに回転可能である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0435】
目的57) 目的44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)は2つの部品(49)を備え、これら2つの部品は、一方の端において細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)に固定され、他方の端において2つの巻取機(48)の内部にそれぞれ固定され、2つの巻取機(48)の外側に単一のバンドを形成して、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)が動脈導入部(8)に向かって滑るにつれて、内部にそれぞれ巻き付く、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0436】
目的58) 目的44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)は、互いから分離されるときに柔らかく、一方が他方へと嵌められるときに矩形の断面の硬い通路を形成するチャネルが形成される2つの長方形の部品(410)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0437】
目的59) 目的44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 案内軌道(40)は蛇腹(412)の形態である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0438】
目的60) 目的44に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、案内軌道は、
細長い柔軟な医療器具(1)が置かれる凹所を伴う開放した硬い案内通路と、
一方の端において細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)に固定され、他方の端において巻取機(48)の内部に固定され、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)が動脈導入部(8)に向かって滑るにつれて前記巻取機(48)の中へと巻き取られる柔軟なカバー(414)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0439】
目的61) 目的44から60のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0440】
目的62) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 一体に枢動可能に連結されてロボット化され、その遠位端において空間を貫く直線状の経路を辿ることができる少なくとも3つの区分(50)を備える多関節アーム(5)と、
- この遠位端に一体に固定される細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0441】
目的63) 目的62に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)の空間的な配向が、前記直線状の経路に沿うその移動の際に一定に維持される、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0442】
目的64) 目的62に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- この空間を貫く直線状の経路は水平平面内、換言すると診察台(7)の平面と平行な平面内に留まる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0443】
目的65) 目的62から64のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- アーム(5)は、一体に枢動可能に連結される少なくとも4つの区分(50)を備え、好ましくは一体に枢動可能に連結される4つだけの区分(50)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0444】
目的66) 目的62から65のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 前記アーム(5)の近位端を担持する調節レール(10)と、
- この遠位端の直線状の移動の間、アーム(5)のこの近位端を調節レール(10)に固定するための装置と、
をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0445】
目的67) 目的66に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 調節レール(10)は診察台(7)に圧し掛かり、好ましくは前記診察台(7)に固定される、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0446】
目的68) 目的62から65のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 前記アーム(5)の近位端は診察台(7)に圧し掛かり、前記診察台(7)への回転連結によって枢動可能に連結され、有利には前記診察台(7)に対する前記回転連結だけによって枢動可能に連結される、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0447】
目的69) 目的62から65のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 前記アーム(5)の近位端が一体に固定される非多関節支持柱(52)を担持する調節レール(10)と、
- 前記遠位端の直線状の移動の間、前記支持柱(52)を調節レール(10)固定するための装置と、
をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0448】
目的70) 目的69に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 調節レール(10)は診察台(7)に圧し掛かり、好ましくは前記診察台(7)に固定される、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0449】
目的71) 目的62から65のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 前記アーム(5)の近位端が一体的に固定される床(102)に圧し掛かる非多関節支持柱と、
- 前記遠位端の直線的な移動の間、手術台(7)の移動にそれを追従させる装置と、
をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0450】
目的72) 目的71に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 支持柱(53)が床(102)に圧し掛かる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0451】
目的73) 目的71または72に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 支持柱は、細長い柔軟な医療器具の駆動システムと関連する診察台(7)より高い、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0452】
目的74) 目的62から65のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 前記ロボットアーム(5)の近位端を担持する多関節調節アーム(5)と、
- 前記遠位端の直線状の移動の間、前記多関節調節アーム(54)を固定するための装置と、
をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0453】
目的75) 目的74に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 多関節調節アーム(54)は診察台(7)に圧し掛かり、好ましくは前記診察台(7)に固定される、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0454】
目的76) 目的74または75に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 多関節調節アーム(54)は、一体に枢動可能に連結される少なくとも3つの区分(50)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0455】
目的77) 目的62から65のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 前記多関節ロボットアーム(5)の近位端が一体的に固定される柱(11)をさらに備え、
- 多関節ロボットアーム(5)のすべての区分(50)は水平面(X, Y)内のみに展開する、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0456】
目的78) 目的77に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 柱(11)は関節接合されない、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0457】
目的79) 目的77または78に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 柱(11)が圧し掛かる調節レール(10)と、
- 前記遠位端の直線状の移動の間に、前記柱(11)を調節レール(10)に固定するための装置と、
をさらに備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0458】
目的80) 目的79に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
前記調節レール(10)は診察台(7)に圧し掛かる、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0459】
目的81) 目的62から80のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0460】
目的82) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、動脈導入部(8)とカテーテル案内管(61)との間のコネクタであって、
- 少なくとも第1のファスナ(63)によって相互に連結され、動脈導入部(8)を案内管(61)の延長として維持し、細長い柔軟な医療器具(1)を押すことによる案内管(61)から動脈導入部(8)までの細長い柔軟な医療器具(1)の通過を許容する2つの部品(62)を備え、
- コネクタ(60)の2つの部品(62)の一方を他方から解放する前の、コネクタ(60)を横断する細長い柔軟な医療器具(1)の軸に沿った、第1のファスナ(63)の引っ張り強さは、患者(9)へと挿入される動脈導入部(8)が出てくる前の動脈導入部(8)の引っ張り強さより小さい、コネクタ。
【0461】
目的83) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、前記細長い柔軟な医療器具の動脈導入部と案内管との間のコネクタであって、
- 少なくとも第1のファスナ(63)によって相互に連結され、動脈導入部(8)を案内管(61)の延長として維持し、細長い柔軟な医療器具(1)を押すことによる案内管(61)から動脈導入部(8)までの細長い柔軟な医療器具(1)の通過を許容すする4つの部品(62)を備え、前記第1のファスナ(63)は、横断平面の一方の側に位置付けられる部品(62)のうちの2つを、この横断平面の他方の側に位置付けられる他の2つの部品(62)と連結し、
- コネクタは、第1のファスナ(63)と共に働く、少なくとも第2のファスナ(64)を備え、これによりコネクタ(60)の4つの部品(62)、動脈導入部(8)、および案内管(61)を一体にに静止させており、前記第2のファスナ(64)は、長手方向平面の一方の側に位置付けられる部品(62)のうちの2つを、この長手方向平面の他方の側に位置付けられる他の2つの部品(62)と連結し、
- コネクタ(60)を横断する細長い柔軟な医療器具(1)の軸に沿った、第1のファスナ(63)の解放の前の引っ張り強さが、第2のファスナ(64)の解放の前の引っ張り強さより小さい、コネクタ。
【0462】
目的84) 目的83に記載のコネクタであって、
- 第2のファスナ(64)は、第2のファスナ(64)の開閉を容易にする柔軟なヒンジ(69)と共に働く、コネクタ。
【0463】
目的85) 目的82から84のいずれか1つに記載のコネクタであって、
- 第1のファスナ(63)は少なくとも1つの中央クリップを備え、好ましくは複数の長手方向クリップを備え、
- 第2のファスナ(64)は少なくとも1つの側方クリップを備え、好ましくは複数の側方クリップを備える、コネクタ。
【0464】
目的86) 目的82から85のいずれか1つに記載のコネクタであって、
- 第2のファスナ(64)は、案内管(61)を包囲する套管(65)を用いて案内管(61)をコネクタ(60)に一体的に固定し、この套管(65)は、前記套管(65)の軸に沿ったいくつかの位置において、第2のファスナ(64)によってコネクタ(60)内の所定位置に保持される、コネクタ。
【0465】
目的87) 目的86に記載のコネクタであって、
- 套管(65)はその軸に沿って隆条部(66)を有する、コネクタ。
【0466】
目的88) 目的87に記載のコネクタであって、
- これらの隆条部(66)は套管(65)の軸に沿って周期的に配置される、コネクタ。
【0467】
目的89) 目的87または88に記載のコネクタであって、
- 隆条部(66)の数は5個から15個の間であり、好ましくは10個であり、各々の隆条部(66)の窪みおよび隆起の寸法は0.5mmから2mmの間であり、好ましくは1mmである、コネクタ。
【0468】
目的90) 目的86から89のいずれか1つに記載のコネクタであって、
- 前記套管(65)は、それが包囲する案内管(61)に恒久的に固定される、コネクタ。
【0469】
目的91) 目的82から90のいずれか1つに記載のコネクタであって、
- コネクタ(60)は、動脈導入部(8)から来る別の管(87)のコネクタ(60)への挿入を可能にする横開口(67)を備える、コネクタ。
【0470】
目的92) 連結システムであって、
- 目的82から91のいずれか1つに記載のコネクタ(60)と、
- 動脈導入部(8)と、
- 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具(1)のための案内管(61)と、
を備える、連結システム。
【0471】
目的93) 目的92に記載の連結システムであって、
同軸であるカテーテル(1)と案内部(2)とを備える、連結システム。
【0472】
目的94) 目的92または93に記載の連結システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、連結システム。
【0473】
目的95) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
互いに対して移動可能である少なくとも3つの回転可能ローラ(71、73)、好ましくは3つだけの回転可能ローラ(71、73)であって、これにより細長い柔軟な医療器具(1)の通過の際に、一体により近付いて、それらの間に偏向部(70)を形成する少なくとも3つの回転可能ローラ(71、73)を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0474】
目的96) 目的95に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
- 3つのローラのうちの少なくとも1つが駆動モータローラであり、好ましくは3つのローラのうちの1つだけが駆動モータローラである、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0475】
目的97) 目的95または96に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
- 回転可能ローラ(71、73)同士の回転の軸が互いに対して平行であり、ローラ(71、73)同士はそれらの回転の軸に対して垂直な平面において円となる、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0476】
目的98) 目的97に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
2つのローラ(73)の周辺(74)は第3のローラ(71)の周辺(72)に対して正接である、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0477】
目的99) 目的98に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
- 第3のローラ(71)は、他の2つのローラ(73)の直径より大きい直径を有する、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0478】
目的100) 目的99に記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
- 第3のローラ(71)は、細長い柔軟な医療器具(1)を駆動するためのローラ(71)であり、一方、2つの他のローラ(73)は、駆動する第3のローラ(71)に細長い柔軟な医療器具(1)を押し付ける加圧ローラ(73)である、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0479】
目的101) 目的98から100のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
- 2つの他のローラ(73)は互いに同じ直径を有する、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0480】
目的102) 目的97から101のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
- ローラ(71、73)の回転の軸に対して垂直な平面において、2つの他のローラ(73)の中心を第3のローラ(71)の中心へとそれぞれつなぐ2本の直線によって形成され、その頂点が第3のローラ(71)の中心である、形成された角度が、60度から120度の間であり、好ましくは約90度である、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0481】
目的103) 目的95から102のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
少なくとも前記第3のローラ(71)、および好ましくは2つの他のローラ(73)は、細長い柔軟な医療器具(1)を中心合わせおよび案内するための凹部分(75)を有する、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0482】
目的104) 目的95から103のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動モジュールであって、
- 前記部分(75)の凹所が、細長い柔軟な医療器具(1)の直径の4分の1から4分の3の間であり、好ましくは細長い柔軟な医療器具(1)の直径の半分である、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール。
【0483】
目的105) 細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 目的95から104のいずれか1つに記載の、細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、細長い柔軟な医療器具の駆動モジュール(3)と、
- ローラ(71、73)によって形成される偏向部(70)を通過する細長い柔軟な医療器具(1)と、
を備える、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0484】
目的106) 目的95から105のいずれか1つに記載の細長い柔軟な医療器具の駆動システムであって、
- 細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、細長い柔軟な医療器具の駆動システム。
【0485】
目的107) 細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットのための遠隔制御コクピットであって、
統合された放射線防護シールドのない、細長い柔軟な医療器具の挿入のための前記ロボットのための制御ステーション(84)と、
前記制御ステーション(84)から独立した放射線防護シールド(80)と、
を備える、遠隔制御コクピット。
【0486】
目的108) 目的107に記載のコクピットであって、
- 前記防護シールド(80)は床上を移動可能であり、好ましくは前記防護シールド(80)は床上を転がる、コクピット。
【0487】
目的109) 目的107または108に記載のコクピットであって、
- 前記制御ステーション(84)は床上を移動可能であり、好ましくは前記制御ステーション(84)は床上を転がる、コクピット。
【0488】
目的110) 目的107から109のいずれか1つに記載のコクピットであって、
- 前記防護シールド(80)の表面の少なくとも一部分が、好ましくはその全体の幅について、およびその高さの半分より上について、可視光に対して透明である、コクピット。
【0489】
目的111) 目的107から110のいずれか1つに記載のコクピットであって、
- 前記防護シールド(80)は単一品である、コクピット。
【0490】
目的112) 目的107から111のいずれか1つに記載のコクピットであって、
- 前記防護シールド(80)は、互いに対して平行でない少なくとも2つの平面を含む、コクピット。
【0491】
目的113) 目的107から112のいずれか1つに記載のコクピットであって、前記防護シールド(80)は、
- 可視光に対して透過である透視領域(81)、
- 可視光に対して不透明の領域(82)、
- 制動装置(804)を伴う車輪(803)、
- 1人の人が防護シールド(80)を床上を転がすことができるように構成される複数の取っ手(802)、
- 好ましくは、例えば高さおよび/または幅の調節のための手段が設けられた血管造影画像を写すための画面といった、表示画面を掛けるための手段、
- 好ましくはケーブルを掛けるための手段、
のうちの一部または全部を備える、コクピット。
【0492】
目的114) 目的107から113のいずれか1つに記載のコクピットであって、前記制御ステーション(84)は、
- 制動装置(842)を伴う車輪(841)、
- 好ましくはジョイスティックである、少なくとも1つの制御部材(846)、
- 好ましくは液晶であり、好ましくはタッチスクリーンである、少なくとも1つの監視画面(845)、
- ボタン、および/または好ましくは発光ダイオードである指示灯を備える少なくとも1つの他のヒューマンマシンインターフェース、
- 好ましくは、例えば造影剤注入のための遠隔制御装置、診察台のためのおよび/または血管造影のためのCアームのための制御装置、バルーンポンプ、といったものである付属品のためのフック(847)
のうちの一部または全部を備える、コクピット。
【0493】
目的115) 目的107から114のいずれか1つに記載のコクピットであって、
- 細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、コクピット。
【符号の説明】
【0494】
1 カテーテル
2 案内部
3 駆動モジュール
4 駆動モジュールのレール
5 (ロボット)アーム
6 無菌バリア
7 テーブル
8 動脈導入部(または、デジレット)
9 患者
10 調節レール
11 柱
12 玉継手
13 固定取付部
14 駆動モジュールのモータ部分
15 駆動モジュールの支持部分
16 電源コード
17 駆動モジュールの支持部分からの突出部
18 駆動モジュールのレールの溝
19 溝カバー
30 しわ寄せ部分
31 保持する弾性部材
32 折り重なり部
33 駆動モジュールのためのスカート
34 巻取機
35 取付位置
36 カウル
37 接着されたスカート
38 錘
39 駆動モジュールの支持柱
40 案内軌道
41 チェーン
42 フラップ
43 スリット管
44 連結部
45 ジッパ
46 螺旋
48 巻取機
49 バンド
50 区分
51 継手
52 支持柱
53 アンカー
54 調節アーム
60 コネクタ
61 案内管
62 コネクタ部品
63 中央クリップ
64 側方クリップ
65 套管
66 隆条部
67 横開口
68 「ルアーロック」式雌接続具
69 ヒンジ
70 偏向部
71 駆動ローラ
72 駆動ローラの周辺
73 加圧ローラ
74 加圧ローラの周辺
75 案内部分
80 シールド
81 シールドの透視部分
82 シールドの不透明部分
83 車輪付き支持体
84 制御ステーション
85 椅子
86 医師
87 動脈導入部に連結された横ホース
88 コネクタの長手方向の開口
100 駆動モジュールの拡がる前方の部分
101 駆動モジュールの拡がる後方の部分
102 床
160 無菌バリアの取っ手
180 ローラ
190 キャップ
191 クリップ
192 案内タブ
400 区域部
401 底部
402 側部材
403 雌閉鎖部
404 雄閉鎖部
405 薄くされた領域
406 斜めの縁
407 幅広空所
410 ノッチ型ハーフチェーン
411 ノッチ
412 蛇腹
413 折り重なり
414 張り出し
801 観察画面
802 把持取っ手
803 車輪
804 車輪制動装置
805 第1の板、防護シールドの平面
806 第2の板、防護シールドの平面
840 車輪付き支持体
841 車輪
842 車輪制動装置
843 制御ステーションの本体
844 制御ステーションの作業デスク
845 監視画面
846 ジョイスティック
847 付属品フック
【手続補正書】
【提出日】2018年11月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、動脈導入部(8)とカテーテル案内管(61)との間のコネクタであって、
少なくとも第1のファスナ(63)によって相互に連結され、前記動脈導入部(8)を前記案内管(61)の延長として維持し、前記細長い柔軟な医療器具(1)を押すことによる前記案内管(61)から前記動脈導入部(8)までの前記細長い柔軟な医療器具(1)の通過を許容する2つの部品(62)を備え、
前記コネクタ(60)の前記2つの部品(62)の一方を他方から解放する前の、前記コネクタ(60)を横断する前記細長い柔軟な医療器具(1)の軸に沿った前記第1のファスナ(63)の引っ張り強さは、患者(9)へと挿入される前記動脈導入部(8)が出てくる前の前記動脈導入部(8)の引っ張り強さより小さい、コネクタ。
【請求項2】
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの、前記細長い柔軟な医療器具の動脈導入部と案内管との間のコネクタであって、
少なくとも第1のファスナ(63)によって相互に連結され、前記動脈導入部(8)を前記案内管(61)の延長として維持し、前記細長い柔軟な医療器具(1)を押すことによる前記案内管(61)から前記動脈導入部(8)までの前記細長い柔軟な医療器具(1)の通過を許容する4つの部品(62)を備え、前記第1のファスナ(63)は、横断平面の一方の側に位置付けられる部品(62)のうちの2つを、この横断平面の他方の側に位置付けられる他の2つの部品(62)と連結し、
前記コネクタは、前記第1のファスナ(63)と共に働く、少なくとも第2のファスナ(64)を備え、これにより前記コネクタ(60)の前記4つの部品(62)、前記動脈導入部(8)、および前記案内管(61)を一緒に静止させており、前記第2のファスナ(64)は、長手方向平面の一方の側に位置付けられる部品(62)のうちの2つを、この長手方向平面の他方の側に位置付けられる他の2つの部品(62)と連結し、
前記コネクタ(60)を横断する前記細長い柔軟な医療器具(1)の軸に沿った前記第1のファスナ(63)の解放の前の引っ張り強さが、前記第2のファスナ(64)の解放の前の引っ張り強さより小さい、コネクタ。
【請求項3】
前記第2のファスナ(64)は、前記第2のファスナ(64)の開閉を容易にする柔軟なヒンジ(69)と共に働く、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第1のファスナ(63)は少なくとも1つの中央クリップを備え、好ましくは複数の長手方向クリップを備え、
前記第2のファスナ(64)は少なくとも1つの側方クリップを備え、好ましくは複数の側方クリップを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第2のファスナ(64)は、前記案内管(61)を包囲する套管(65)を用いて前記案内管(61)を前記コネクタ(60)に一体的に固定し、この套管(65)は、前記套管(65)の軸に沿ったいくつかの位置において、前記第2のファスナ(64)によって前記コネクタ(60)内の所定位置に保持される、請求項1から4のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記套管(65)はその軸に沿って隆条部(66)を有する、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項7】
これらの隆条部(66)は前記套管(65)の軸に沿って周期的に配置される、請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
隆条部(66)の数は5個から15個の間であり、好ましくは10個であり、各々の隆条部(66)の窪みおよび隆起の寸法は、0.5mmから2mmの間であり、好ましくは1mmである、請求項6または7に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記套管(65)は、それが包囲する前記案内管(61)に恒久的に固定される、請求項5から8のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記コネクタ(60)は、前記動脈導入部(8)から来る別の管(87)のコネクタ(60)への挿入を可能にする横開口(67)を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のコネクタ(60)と、
動脈導入部(8)と、
細長い柔軟な医療器具の挿入のためのロボットの前記細長い柔軟な医療器具(1)のための案内管(61)と、
を備える、連結システム。
【請求項12】
同軸であるカテーテル(1)と案内部(2)とを備える、請求項11に記載の連結システム。
【請求項13】
前記細長い柔軟な医療器具はカテーテル(1)および/または案内部(2)である、請求項1から10のいずれか一項に記載のコネクタ。
【国際調査報告】