(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-512857(P2019-512857A)
(43)【公表日】2019年5月16日
(54)【発明の名称】プリント基板に接続するためのコンタクトばね付きプラグレセプタクル
(51)【国際特許分類】
H01R 12/87 20110101AFI20190419BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20190419BHJP
【FI】
H01R12/87
H01R13/639 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-551448(P2018-551448)
(86)(22)【出願日】2017年3月22日
(85)【翻訳文提出日】2018年10月24日
(86)【国際出願番号】EP2017056830
(87)【国際公開番号】WO2017167619
(87)【国際公開日】20171005
(31)【優先権主張番号】102016205476.7
(32)【優先日】2016年4月1日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ビェアン プーハー
【テーマコード(参考)】
5E021
5E123
【Fターム(参考)】
5E021FB05
5E021FC36
5E021HA05
5E021HC12
5E123AB28
5E123AB45
5E123BA06
5E123BA07
5E123BB12
5E123CD01
5E123DA05
5E123DB23
5E123DB25
5E123EC07
(57)【要約】
本発明は、少なくとも1つの電気的プラグ導体路を有するプラグ(200)に接続するための電気的プラグイン接続装置用のプラグレセプタクルおよびプラグに関する。少なくとも1つのプラグ導体路(202,204)は、プラグレセプタクル(100)に電気的に接続するためのコンタクト領域を含む。開示されたプラグレセプタクル(100)は、プラグ(200)が取り外し可能に差し込み可能である差し込み領域(113)を有するハウジング(110)と、ハウジング(110)内に堅固に配置された少なくとも1つの電気的プラグレセプタクル導体路(102)と、ハウジング(110)内に浮動状態で配置された電気的接続導体路(140)と、を有し、電気的接続導体路(140)は、プラグ(200)が差し込み領域(113)に差し込まれている場合に、少なくとも1つのプラグレセプタクル導体路(102)を少なくとも1つのプラグ導体路に電気的に接続させ、かつ少なくとも1つのプラグ導体路のコンタクト領域に対してこのコンタクト領域に実質的に直交するように延びる接続力が作用するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの電気的プラグ導体路(202,204)を有するプラグ(200)に接続するための電気的プラグイン接続装置(10)用のプラグレセプタクル(100)であって、
前記少なくとも1つのプラグ導体路(202,204)は、前記プラグレセプタクル(100)に電気的に接続するためのコンタクト領域(203,205)を含み、
前記プラグレセプタクル(100)は、
前記プラグ(200)が取り外し可能に差し込み可能である差し込み領域(113)を有するハウジング(110)と、
前記ハウジング(110)内に堅固に配置された少なくとも1つの電気的プラグレセプタクル導体路(102)と、
前記ハウジング(110)内に浮動状態で配置された電気的接続導体路(140)と、を有し、
前記電気的接続導体路(140)は、前記プラグ(200)が前記差し込み領域(113)に差し込まれている場合に、前記少なくとも1つのプラグレセプタクル導体路(102)を前記少なくとも1つのプラグ導体路(202,204)に電気的に接続させ、かつ前記少なくとも1つのプラグ導体路(202,204)の前記コンタクト領域(203,205)に対して当該コンタクト領域(203,205)に実質的に直交するように延びる接続力が作用するように構成されている、プラグレセプタクル(100)。
【請求項2】
前記ハウジング(110)内で直線的に移動可能に配置されたロック要素をさらに有し、該ロック要素は、前記接続導体路と相互作用し、かつ前記プラグ(200)が前記プラグレセプタクル(100)に固定的に接続可能であるロック位置と、前記プラグ(200)が前記プラグレセプタクル(100)から取り外し可能であるロック解除位置との間で、直線的な移動路に沿って移動可動である、請求項1記載のプラグレセプタクル(100)。
【請求項3】
前記ロック要素の前記直線的な移動路は、前記プラグ導体路(202,204)に実質的に直交するように延びている、請求項2記載のプラグレセプタクル(100)。
【請求項4】
前記ハウジング(110)内で回転可能に配置されたシャフト(120)をさらに有し、該シャフト(120)には、レバー(130)が堅固に配置されており、該レバー(130)は、前記接続導体路(140)と相互作用し、かつ前記プラグ(200)が前記プラグレセプタクル(100)に固定的に接続可能であるロック位置と、前記プラグ(200)が前記プラグレセプタクル(100)から取り外し可能であるロック解除位置との間で移動可動である、請求項1記載のプラグレセプタクル(100)。
【請求項5】
前記電気的接続導体路は、導電性コイルばね(140)である、請求項1から4までのいずれか1項記載のプラグレセプタクル(100)。
【請求項6】
前記レバー(130)は、前記電気的接続導体路(140)が少なくとも部分的に貫通して延在する貫通開口部(132)と、該貫通開口部(132)の端部を少なくとも部分的に取り囲むストッパ面(134)とを有し、前記コイルばね(140)は、第1の直径(D1)を有する第1の領域(142)と、該第1の直径(D1)よりも小さい第2の直径(D2)を有する第2の領域(144)とを有し、前記第1の領域(142)の、前記第2の領域(144)と接続している端部は、前記レバー(130)が前記ロック位置にあるときに、前記ストッパ面(134)に接触するように構成されている、請求項5記載のプラグレセプタクル(100)。
【請求項7】
前記レバー(130)は、前記プラグ(200)が前記差し込み領域(113)に配置され、かつ前記レバー(130)が前記ロック位置にあるときに、前記プラグ(200)に配置された第2のロック区間(220)と係合するように構成された第1のロック区間(136)を有している、請求項4から6までのいずれか1項記載のプラグレセプタクル(100)。
【請求項8】
前記第1のロック区間は、前記レバー(130)に設けられた突起(136)であり、前記第2のロック区間は、前記プラグ(200)が前記差し込み領域(113)に配置され、かつ前記レバー(130)が前記ロック位置にあるときに、前記突起(136)が少なくとも部分的に突出することができる、前記プラグ(200)に設けられた凹部(220)である、請求項7記載のプラグレセプタクル(100)。
【請求項9】
前記ハウジング(110)は、第1のハウジング要素(112)と、該第1のハウジング要素(112)に対して相対的にシフト可能に配置されかつトリガ位置と遮断位置との間でシフト可能である第2のハウジング要素(114)とから形成されており、前記第1のハウジング要素(112)は前記差し込み領域(113)を有し、前記第2のハウジング要素(114)は、前記遮断位置では前記差し込み領域(113)から前記プラグ(200)の取り外しが防止され、前記トリガ位置では前記差し込み領域(113)から前記プラグ(200)の取り外しが可能になるように構成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載のプラグレセプタクル(100)。
【請求項10】
少なくとも1つの電気的プラグレセプタクル導体路(102)を有するプラグレセプタクル(100)、特に、第1のロック区間(136)を有する、請求項1から9までのいずれか1項に記載のプラグレセプタクル(100)に接続するためのプラグイン接続装置(10)用のプラグ(200)であって、
実質的に板状の本体(210)を有しており、該板状本体(210)は、板状本体(210)が前記プラグレセプタクル(100)から取り外された取り外し位置と、板状本体(210)が前記プラグレセプタクル(100)に差し込まれかつ前記プラグレセプタクル導体路(102)に電気的に接続された差し込み位置との間で移動するように構成されており、
前記板状本体(210)の表面に配置された少なくとも1つの電気的プラグ導体路(202,204)を有しており、該電気的プラグ導体路(202,204)は、少なくとも1つのコンタクト領域(203,205)を有し、
前記板状本体(210)に設けられた少なくとも1つの第2のロック区間(220)を有しており、該第2のロック区間(220)は、前記板状本体(210)が差し込み位置にあるときに、前記第1のロック区間(136)に係合するように構成されている、プラグ(200)。
【請求項11】
少なくとも1つの第2のロック領域は、前記板状本体(210)に設けられた凹部(220)であり、該凹部(220)は、突起(136)の形状に形成された前記第1のロック区間を少なくとも部分的に収容するように構成されている、請求項10記載のプラグ(200)。
【請求項12】
前記板状本体(210)に設けられた少なくとも1つの位置決め装置(230)をさらに有しており、該位置決め装置(230)は、前記プラグ(200)を前記プラグレセプタクル(100)に対して相対的に位置決めするように構成されている、請求項10または11記載のプラグ(200)。
【請求項13】
請求項1から9までのいずれか1項記載のプラグレセプタクル(100)と、請求項10から12までのいずれか1項記載のプラグ(200)とを有し、前記プラグ(200)は、前記プラグレセプタクル(100)に取り外し可能に接続可能である、プラグイン接続装置(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的プラグイン接続装置用のプラグレセプタクルおよびプラグ、ならびに電気的プラグイン接続装置、特に、相互に取り外し可能に接続することができる電気的プラグイン接続装置用のプラグレセプタクルおよびプラグに関する。
【背景技術】
【0002】
プラグイン接続装置は、通常、電気的な信号を伝送することができ、かつ/または電力の供給を保証することができるプリント基板のコンタクト形成のために使用される。プリント基板はこの場合、任意の数の電極を有することができる。そのため、例えばLumberg社の35型プラグレセプタクルのようなダイレクトプラグインコネクタを有するプリント基板が公知である。
【0003】
プラグイン接続装置の温度変化の発生に基づき、プラグ内の金属導体路とプリント基板上の金属載置面との間で相対移動が生じる可能性がある。これらの相対移動は、主として、使用される材料の異なる熱膨張特性によるものであり、接触接続の電気抵抗を不要に高める可能性がある摺動腐食を引き起こしかねない。その上さらに、プラグレセプタクルとプラグとの間の信頼性の高い電気的接触接続をもはや保証することができなくなる。
【0004】
さらに、プリント基板とプラグイン接続装置との接触接続を、温度変動耐性に対する要求が高い場合でも、間接接続を用いて行うことが公知である。その場合には、付加的なコンタクトピンがプリント基板上に、例えば大抵はフレーム要素内に配置され固定されているろう付け接続部によって固定される。これらの付加的なコンタクトピンに、プラグを差し込むことができ、このケースでは、力伝達要素の熱膨張係数およびコンタクトピンの可撓性が、電気的コンタクト面における望ましくない相対移動を十分に低減することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ、本発明の課題は、温度変動に対する耐性が改善され、かつ電気的接続を永続的に保証することができる、電気的プラグイン接続装置用のプラグレセプタクルおよびプラグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、請求項1によるプラグレセプタクルと、請求項8によるプラグとによって解決される。好ましい構成は、従属請求項に記載されている。
【0007】
本発明は、幾何学形状の熱変化によって引き起こされる力であって、電気的コンタクト点において、その箇所で静止摩擦に勝り得る、コンタクト面に実質的に直交するように作用する力を、構造的に迂回させる考察を基礎としている。これにより、電気的コンタクトの間、例えばプラグレセプタクル導体路とプラグ導体路との間の熱に起因する相対移動を回避することができ、このことは、電気的コンタクト点における摺動腐食の低減に結び付けることが可能である。
【0008】
本発明によれば、少なくとも1つの電気的プラグ導体路を有するプラグに接続するための電気的プラグイン接続装置用のプラグレセプタクルが開示されている。少なくとも1つのプラグ導体路は、プラグレセプタクルに電気的に接続するためのコンタクト領域を含む。本発明によるプラグレセプタクルは、プラグが取り外し可能に差し込可能である差し込み領域が設けられたハウジングと、このハウジング内に堅固に配置された少なくとも1つの電気的プラグレセプタクル導体路と、このハウジング内に浮動状態で配置された電気的接続導体路とを有しており、電気的接続導体路は、プラグが差し込み領域に差し込まれている場合に、少なくとも1つのプラグレセプタクル導体路を少なくとも1つのプラグ導体路に電気的に接続させ、かつプラグのコンタクト領域に対してコンタクト領域に実質的に直交するように延びる接続力が作用するように構成されている。コンタクト領域に実質的に直交するように延びる接続力は、さらに少なくとも部分的に、接続導体路とプラグ導体路との間の摩擦結合的接続を形成することができる。
【0009】
本発明による開示の枠内では、接続導体路の浮動状態の配置とは、接続導体路がプラグイン接続装置のさらなる要素に永続的にかつ固定的に取り付けられておらず、その結果、ハウジング内で実質的に緩い状態にある配置を表す。例えば、コイルばねとして形成された接続導体路は、差し込み方向に直交する方向に予荷重が加えられてもよいが、この方向に直交するように延びる他の方向に沿って所定の任意の遊びを有している。この遊びは、例えば振動が発生したときに、差し込まれたプラグと一緒に接続導体路が動くことを可能にし、これにより、電気的コンタクト領域において発生する摺動腐食を防止することができる。
【0010】
好ましい構成によれば、本発明によるプラグレセプタクルは、ハウジング内で直線的に移動可能に配置されたロック要素を有し、このロック要素は、接続導体路と相互作用し、かつプラグがプラグレセプタクルに固定的に接続可能であるロック位置と、プラグがプラグレセプタクルから取り外し可能であるロック解除位置との間で、直線的な移動路に沿って移動可能である。そのような好ましい構成では、ロック要素の直線的な移動路がプラグ導体路に実質的に直交するように延びていると有利である。
【0011】
さらに好ましい実施形態によれば、本発明によるプラグレセプタクルは、ハウジング内に配置されかつ自身に堅固に配置されたレバーを有するシャフトを有し、レバーは接続導体路と相互作用し、かつプラグがプラグレセプタクルに固定的に接続可能であるロック位置と、プラグがプラグレセプタクルから取り外し可能であるロック解除位置との間で移動可能である。この種の好ましい構成では、回転可能でかつ自身に堅固に取り付けられたレバーを有するシャフトは、プラグがハウジングの差し込み領域に差し込まれている場合にはプラグ用のロック装置である。したがって、これにより回転ロックが想定されている。
【0012】
さらなる好ましい構成では、電気的接続導体路は導電性コイルばねである。接続導体路とプラグ導体路との間の少なくとも部分的な摩擦結合のために必要な接続力は、コイルばねのばね力によって生成することができる。特にこのコイルばねは、プラグレセプタクル導体路とプラグ導体路との間で、コイルばねが組み込まれた状態で少なくとも部分的に予荷重が加えられ、これによって、実質的に直交するように延びる接続力がプラグのコンタクト領域に作用することができるように浮動状態でハウジング内に配置されている。さらに、接続導体路の浮動状態の配置または支持によって、プラグ導体路および/またはプラグレセプタクル導体路とのコンタクト点における相対移動を引き起こすことなく、接続導体路の弾性変形によって熱膨張変動を補償できることを少なくとも部分的に保証することができる。これにより、接続導体路とプラグ導体路との間のコンタクト領域における摺動腐食を低減することができ、その上さらに部分的に回避することも可能である。
【0013】
さらなる好ましい構成では、レバーは、電気的接続導体路が少なくとも部分的に貫通して延在する貫通開口部と、貫通開口部の端部を少なくとも部分的に取り囲むストッパ面とを有する。さらにこの好ましい構成によれば、コイルばねは、第1の直径を有する第1の領域と、第1の直径よりも小さい第2の直径を有する第2の領域とを有する。好ましくは、第1の領域の、第2の領域と接続している端部は、レバーがロック位置にあるときに、ストッパ面に接触するように構成されており、さらに第2の領域は、好ましくはレバーの貫通開口部を通って延在している。この方法では、レバーと接続導体路との間の相互作用が、コイルばねの形態に置き換えられている。特にコイルばねは、レバーの回転によって少なくとも部分的に圧縮することができ、ひいては、プラグ導体路から取り外すことができる。接続導体路の第1の領域は、予荷重に基づいて、第1の領域の予荷重力がストッパ面に作用することにより、レバーを少なくとも部分的にロック位置に押し込みかつロック位置に予荷重を加えるように構成されている。
【0014】
さらなる好ましい構成によれば、レバーは、レバーがロック位置にあるときに、プラグに配置された第2のロック区間と取り外し可能に係合するように構成された第1のロック区間を有する。好ましくは、この第1のロック区間は、レバーに設けられた突起であり、この突起は、プラグが差し込み領域に差し込まれ、かつレバーがロック位置にあるときに、凹部の形状で形成された第2のロック区間に少なくとも部分的に突出するように構成されている。凹部内への突起の突出により、プラグはプラグレセプタクルに固定的に接続することができ、これによって、プラグが意図せずプラグレセプタクルから取り外されないことを保証できる。
【0015】
さらなる好ましい構成によれば、ハウジングは、第1のハウジング要素と、第1のハウジング要素に対して相対的にシフト可能に配置されかつ遮断位置とトリガ位置との間でシフト可能である第2のハウジング要素とから形成されている。第1のハウジング要素は、差し込み領域を有し、プラグを少なくとも部分的に収容するように構成されている。第2のハウジング要素は、遮断位置において、ロック位置にあるレバーによりシャフトの回転可能性が遮断され、これによって、レバーの第1のロック区間が、プラグがプラグレセプタクルに差し込まれているときに、プラグの第2のロック区間から取り外しが可能になることが防止されるように構成されている。トリガ位置では、第2のハウジング要素は、レバーによってシャフトの回転可能性がトリガされるように構成されており、そのため、プラグをプラグレセプタクルから取り外すことが可能である。
【0016】
特に、プラグをプラグレセプタクルに差し込んだ後で、第2のハウジング要素を、第1のハウジング要素に対して相対的にシフトさせることができ、好ましくは直線的な移動路に沿ってシフトさせることができ、これにより、シャフトの回転可能性が遮断され、それに伴いプラグとプラグレセプタクルとの間の確実でかつ永続的な接続を形成することができる。
【0017】
本発明のさらなる態様によれば、少なくとも1つの電気的プラグレセプタクル導体路を有するプラグレセプタクルに接続するための電気的プラグイン接続装置用のプラグが開示されている。プラグレセプタクルは、回転可能なシャフトに配置され第1のロック区間を有するレバーを有している。本発明によるプラグは、実質的に板状の本体を含んでおり、板状本体は、板状本体がプラグレセプタクルから取り外された取り外し位置と、板状本体がプラグレセプタクルに差し込まれかつプラグレセプタクル導体路に電気的に接続された差し込み位置との間で移動するように構成されている。本発明によるプラグは、板状本体に設けられた少なくとも1つの第2のロック区間をさらに含み、第2のロック区間は、板状本体が差し込み位置にあるときに、第1のロック区間に係合するように構成されている。
【0018】
好ましくは、少なくとも1つの第2のロック区間は、板状本体に設けられた凹部を有しており、凹部は、レバーにおいて突起の形状に形成された第1のロック区間を少なくとも部分的に収容し、これによってプラグレセプタクルからのプラグの取り外しを防止するように構成されている。
【0019】
さらなる好ましい実施形態では、プラグは、板状本体内に形成された少なくとも1つの位置決め装置を有しており、位置決め装置は、プラグをプラグレセプタクルに対して相対的に位置決めするように構成されている。例えば、この位置決め装置は、凹部の形状で形成されており、この凹部は、プラグレセプタクルへのプラグの差し込み過程中にプラグレセプタクルに設けられた突起を少なくとも部分的に収容し、それに伴って、プラグとプラグレセプタクルとの間で相対的な位置決めを実現することができる。
【0020】
本発明による開示のさらなる態様では、本発明によるプラグレセプタクルと、本発明によるプラグとを有するプラグイン接続装置が開示されている。
【0021】
本発明のさらなる特徴および課題は、本明細書の教示の実践および添付図面の観察によって当業者には明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図4】本発明によるプラグが取り外し位置から差し込み位置に移動する場合の
図3の断面図
【
図5】本発明によるプラグが完全に差し込まれた位置にある場合の
図3の断面図
【
図6】本発明によるプラグが差し込み位置にある場合の、本発明によるプラグレセプタクルのさらなる断面図
【
図7A】本発明によるプラグが差し込み位置にあり、かつハウジング要素がトリガ位置にある場合の、本発明によるプラグイン接続装置のさらなる断面図
【
図8A】本発明によるプラグが差し込み位置にあり、かつハウジング要素が遮断位置にある場合の、
図7Aの断面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明による電気的プラグイン接続装置10の一実施例を示す。このプラグイン接続装置10は、プラグレセプタクル100と、プラグレセプタクル100に取り外し可能に接続することができるプラグ200とを有する。
図1にはさらに端子導体路20,30が例示的に示されており、これらの端子導体路20,30は、プラグレセプタクル100に接続され、信号が伝送されるように、かつ/または電力が供給されるように構成されている。特に、端子導体路20,30は、少なくとも1つのプラグレセプタクル導体路102(
図3参照)に電気的に接続されている。
【0024】
プラグ200は、
図1に示されている例では、第1のプラグ導体路202と第2のプラグ導体路204とが配置された板状本体210を有する。この板状本体210は、例えば、電気的プラグ導体路202,204が任意の形状で印刷されたプリント基板(printed circuit board)であってもよい。特に、第1および第2のプラグ導体路202,204は、プリント基板210上に印刷された導体路である。プラグ200はさらに、明示的には示されていないさらなる電気的構成素子、例えばコイル、コンデンサ、リレー、ダイオードおよび/またはさらなる既知の電気部品などを有していてもよい。
【0025】
好ましい実施形態では、プラグ200は位置固定されて配置されており、プラグレセプタクル100は、板状本体210がプラグレセプタクル100内に収容されるようにプラグ200に対して相対的に移動する。代替的な構成では、プラグレセプタクル100は、位置固定されて配置されており、プラグ200は、自身がプラグレセプタクル100内に差し込まれるように移動する。さらなる構成では、プラグレセプタクル100もプラグ200も可動であり、すなわち位置固定されずに配置されており、プラグ200がプラグレセプタクル100内に差し込まれるように相互に移動可能である。
【0026】
第1のプラグ導体路202は、第1のコンタクト領域203を有し、第2のプラグ導体路204は、第2のコンタクト領域205を有する。第1および第2のコンタクト領域203,205は、それぞれ、プラグ200が完全にプラグレセプタクル100内に差し込まれているときに、プラグレセプタクル100のハウジング110内に配置された接続導体路140(
図3参照)と導電的なコンタクトを達成するように構成されている。
【0027】
プラグ200は、差し込み方向40(
図1の矢印参照)に沿ってプラグレセプタクル100内に差し込むことができ、これによって、端子導体路20,30とプラグ導体路202,204との間で電気的接続を形成することができる。例えば、プラグ200は、センサおよびアクチュエータ用の電子制御部のために用いられ、高い熱変動要求のもとで電気的接触接続が行われなければならない直接射出成形または注型成形されたプリント基板から統合された構成部品である。例えば、プラグは、車両照明ユニット内のLEDが実装されたプリント基板である。
【0028】
プラグレセプタクル100は、第1のハウジング要素112と第2のハウジング要素114とから形成されたハウジング110を有している。第2のハウジング要素114は、第1のハウジング要素112に対して相対的にトリガ位置(例えば
図7B参照)と遮断位置(例えば
図8B参照)との間でシフト可能である。加えて
図2を参照すると、本発明によるプラグ200が板状本体210を伴って示されており、板状本体210には、第1のプラグ導体路202と、第2のプラグ導体路204とが被着されている。
図2ではさらに、プラグ200が板状本体210に設けられたロック区間220を有していることが明らかであり、このロック区間220は、図面に示されている例では、第1のプラグ導体路202と第2のプラグ導体路204との間に配置されて存在する凹部の形状で形成されている。ロック区間220は、プラグ200がプラグレセプタクル100内に差し込まれているときに、プラグレセプタクル100に設けられたロック区間136(例えば
図3参照)に係合するように構成されており、これについては以下でさらにより詳細に説明する。
【0029】
さらに、
図2からは、プラグ200が位置決め装置230を有していることが明らかであり、この位置決め装置230は、図面に示されている例では、第1のスリット232と第2のスリット234とから形成されている。位置決め装置230は、ハウジング110に設けられている対応する突起またはリブ(図には明示的に示されていない)を収容するように構成されている。位置決め装置230は、プラグレセプタクル100内へのプラグ200の挿入の際に、プラグレセプタクル100に対して相対的にプラグ200の相対的な位置決めを行い、プラグ200が適正にプラグレセプタクル100に接続されることを保証するように構成されている。
【0030】
図3は、差し込み方向40に実質的に平行に取り付けられる、プラグ200がまだ挿入されていないプラグレセプタクル100の断面図を示す。ハウジング110内ではさらに、電気的プラグレセプタクル導体路102が堅固に配置されており、このプラグレセプタクル導体路102は、端子導体路20,30への電気的接続を形成するように構成されている。例えば、プラグレセプタクル導体路102は、第1のハウジング要素112内に埋め込まれた打ち抜きコンタクトである。
【0031】
さらに、ハウジング110内、特に第1のハウジング要素112内には、シャフト120が回転可能に配置されており、このシャフト120にはレバー130が堅固に取り付けられている。特に、レバー130は、差し込み方向40とは逆平行に延在している。レバー130は、プラグ200がプラグレセプタクル100に固定的に接続可能であるロック位置(
図3参照)と、プラグ200がプラグレセプタクル100から取り外し可能であるロック解除位置(
図4参照)との間で移動可能である。これにより、このレバー130によって、回転ロックを想定することができる。
【0032】
プラグレセプタクル100の図に示されていない代替的な構成では、レバー130の代わりに、ハウジング内で直線的に移動可能に配置されたロック要素を設けることができる。そのようなロック要素を用いたロックの原理は、実質的に、ハウジング内のロック要素の直線的な移動路に基づいている。これにより、並進ロックを想定することができる。この場合、ロック要素は、好ましくは、プラグ導体路202,204に直交するように移動する。
【0033】
第1のハウジング要素112は、プラグ200を差し込み方向40に沿って差し込むことができる差し込み領域113を有する。この差し込み領域113は、実質的にプラグ200の形状に対応する形状を有しており、そのためプラグ200を差し込み領域113内で位置付け可能である。
【0034】
プラグレセプタクル100は、さらに、第1のハウジング要素112内に浮動状態で配置されかつレバー130と相互作用する電気的接続導体路140を有する。図面に示されている実施形態では、この電気的接続導体路は、導電性でかつ弾性のコイルばね140の形状で形成され、第1のハウジング要素112内部に配置されている。
【0035】
接続導体路140の浮動状態の配置とは、接続導体路140がプラグイン接続装置10のさらなる要素に堅固に取り付けられておらず、その結果ハウジング内で実質的に緩い状態にある配置を表す。例えば、コイルばね140として形成された接続導体路は、差し込み方向40に直交する方向(
図3中の上下方向)に予荷重が加えられている(すなわち、接続導体路140はプラグレセプタクル導体路102およびレバー130に当接している)が、この方向に直交するように延びる方向に沿って所定の任意の遊びを有している。この遊びは、例えば振動が発生したときに、差し込まれたプラグ200と一緒にコイルばね140が動くことを可能にし、これにより、コンタクト領域203,205において発生する摺動腐食を防止することができる。
【0036】
図3によれば、接続導体路140は、電気的接続導体路140の端部がプラグレセプタクル導体路102と永続的に電気的コンタクトを形成するように、ハウジング110内に浮動状態で配置されている。例えば、電気的接続導体路140は、少なくとも部分的に予荷重が加えられており、これによって電気的接続導体路140の端部は、プラグレセプタクル導体路102と永続的に電気的コンタクトを形成する。その結果、プラグレセプタクル導体路102と接続導体路140との間に電流を通流させることができ、かつ/または信号を伝送させることができる。
【0037】
コイルばねとして形成された接続導体路140は、第1の直径D1を有する第1の領域142と、第1の直径D1よりも小さい第2の直径D2を有する第2の領域142とを有している。第1の領域142は、好ましくは流れるように第2の領域144に移行している。第1の領域142は、プラグレセプタクル導体路102とコンタクトを形成する。
【0038】
レバー130には、貫通開口部132が形成されており、この貫通開口部132を通って電気的接続導体路140の第2の領域144が延在している。さらに、貫通開口部132の端部(図面に示されている実施例では、貫通開口部132の上端部)は、少なくとも部分的にストッパ面134によって取り囲まれており、このストッパ面134は、電気的接続導体路140の第1の領域142の下端部と部分的にコンタクトを達成するように構成されている。特に、この第1の領域142は、プラグレセプタクル導体路102とレバー130との間に浮動状態で配置され、少なくとも部分的に予荷重が加えられている。これにより、コイルばね140の第1の領域142は、レバー130を少なくとも部分的にロック位置に押し込み、レバー130、より厳密に言えばそこに形成されたロック区間136が、ハウジングの底部116に当接する。
【0039】
レバー130は、例えば下方に突出する突起の形状で形成されたロック区間136を含む。
図3によれば、このロック区間136は実質的に三角形状であり、第1の縁部137と第2の縁部139とを有する。第1の縁部137は、差し込み領域113内へのプラグ200の差し込み過程中に、プラグ200の、特に板状本体210の前端部とコンタクト状態に入り、上方に押し上げられるように構成されており、これにより、レバー130は、シャフト120と一緒に回転する(
図4参照)。第2の縁部139は、差し込み領域113からのプラグ200の取り外し過程の際に、第2のロック区間220の前縁部とコンタクト状態に入り、上方に押し上げられるように構成されており、これにより、レバー130は、シャフト120と一緒に回転する。
【0040】
プラグレセプタクル100へプラグ200(
図2参照)を差し込むことによって開始される状況は、
図4をさらに参照して示されている。電気的接続導体路140は、この時点では
図3に示されている位置にあり、そのため電気的接続導体路140の第1の領域142は、レバー130のストッパ面134に当接する。ここで
図4により、プラグ200が押し込まれ、プラグ200の前端部がまずロック区間136の斜めに下降した第1の縁部137とのコンタクトを達成すると、レバー130を上方に押し上げる。これにより、シャフト120の回転が生じる。
図4に示されている位置では、レバー130は、プラグ200のさらなる押し込みが可能であるロック解除位置にある。
【0041】
シャフト120の回転運動により、コイルばね140はさらに圧縮され、ハウジングの底部116から少なくとも部分的に離間される。これにより、差し込み領域113は拡大し、プラグ200はさらに差し込み可能になる。プラグレセプタクル100内へのプラグ200の差し込み過程中、接続導体路140は、プラグレセプタクル導体路102との電気的コンタクト状態を永続的に維持する。
【0042】
プラグ200がさらに差し込み方向40に沿ってシフトし、所定の時点に達すると、特にプラグ200が差し込まれた位置にあるときに、第1のロック区間136は第2のロック区間220と係合する。図面に示されている実施形態によれば、次いで、突起136が、凹部220内に突出する。
図4において、コイルばね140を用いてレバー130にもたらされる予荷重応力に基づいて、レバー130は、凹部220が直接真下にあるときに再びそのロック位置に自動的に戻るように移動する(
図5参照)。
【0043】
図5に示されている位置では、プラグ200は完全に差し込まれた位置にあり、この完全に差し込まれた位置では、接続導体路140の第2の領域144は、各プラグ導体路202,204のそれぞれ対応するコンタクト領域203,205と電気的コンタクトを形成する。
図5の断面図に対してオフセットされた平行な断面図を示す
図6をさらに参照すれば、この位置ではレバー130はロック位置にあり、ロック区間136は、
図3にも示されているように再びハウジング110の底部116に当接する。
【0044】
接続導体路140がさらに少なくとも部分的に圧縮されている事実に基づき、
図5では、接続導体路140とプラグ導体路202,204との間の電気的コンタクトが担保される。コイルばね140の予備圧縮に基づき、プラグ導体路202,204の各コンタクト領域203,205には、それに対して実質的に直交するように延びる接続力(
図5における上下方向の接続力の経過)が作用する。この接続力は、少なくとも部分的に、接続導体路140と各プラグ導体路202,204との間の摩擦結合を生じさせる。
【0045】
図3〜
図6によれば、同様に、接続導体路140が少なくとも部分的に浮動状態でハウジングの内部に配置されており、貫通開口部132を通って突出する第2の領域144によってのみ少なくとも部分的に位置を保持することが明らかである。ハウジング110内部の接続導体路140の浮動状態の配置は、電気的素子の例えば熱膨張の少なくとも部分的な補償を保証し、これによって、接続導体路140とプラグ導体路202,204との間のコンタクト箇所における摺動腐食を少なくとも部分的に回避することができる。その他に、コイルばね140の接続力によって、永続的でかつ信頼性の高い電気的コンタクトも保証される。
【0046】
図3〜
図6では、1つの接続要素140のみが示されているにもかかわらず、プラグ導体路202,204の数は、接続導体路140の数にもちろん対応可能であることを理解されたい。すなわち、図中に例示的に示されているプラグレセプタクル100は、
図3〜
図6に従って構成された、対応するプラグ導体路202,204と電気的コンタクト状態に入ることができる全部で2つの接続導体路140を有している。
【0047】
図7A,
図7B,
図8A,
図8Bは、ハウジング110の異なる位置を示す。
図7Aは、シャフト120の回転運動が可能であるトリガ位置の第2のハウジング要素114を示す。したがって、第2のハウジング要素114のトリガ位置では、レバー130は回転可能となり、そのためプラグ200はプラグレセプタクル100内に完全に差し込むことができる。しかしながら、例えば振動に基づいて、プラグ200が意図せずプラグレセプタクル100から取り外されることも起こり得る。なぜなら、振動力が接続導体路140の予荷重力を上回り、結果としてレバー130の移動を生じさせ、次いでロック区間136がロック区間220から取り外される可能性があるからである。
【0048】
プラグイン接続装置10の意図しない取り外しを回避するために、第2のハウジング要素114は、トリガ位置から遮断位置にシフト可能である(
図8Aおよび8B参照)。この場合、ハウジング要素114は、実質的にプラグの押し込み方向40に反するようにシフトされ、シャフト120およびレバー130の回転運動の遮断が生じる。
【0049】
図8Aからは、ハウジング114が少なくとも部分的にレバー130に沿ってシフトされ、これによってレバー130の回転運動が遮断されることを認識することができる。この位置では、その他にシャフト120の回転運動も遮断されており、その結果、レバー130のロック区間136がプラグ200のロック区間220から取り外されることも不可能であり、これによって、プラグレセプタクル100とプラグ200との間の永続的でかつ信頼性の高い接続を保証することができる。
【0050】
特に、遮断位置への第2のハウジング要素114のシフトによって、ハウジング要素114の遮断区間115とレバー130との間に重畳長さLが形成され、これによって、レバー130の回転運動が機械的に遮断される(
図8A参照)。
【0051】
プラグ200をプラグレセプタクル100から取り外すために、第2のハウジング要素114は、再びその遮断位置(
図8B参照)からトリガ位置(
図7B参照)にシフトさせることができる。その上さらに、プラグ200は、差し込み方向40に反して引っ張ることができる。その際、凹部220の前端部がロック区間136の第2の縁部139とコンタクト状態に達し、さらなる引っ張りのもとで、レバー130の上昇移動が生じ、それに伴いレバー130は、そのロック位置(
図6参照)からロック解除位置(
図4参照)に達する。その際、第1のロック区間136と第2のロック区間220とが非係合状態に達し、プラグ200は、プラグレセプタクル100から完全に取り外し可能となる。
【0052】
プラグ200がプラグレセプタクル100から完全に離間された後では、接続導体路140の予荷重力に基づいて、レバー130が再びそのロック位置に押し込まれる(
図3参照)。次いで、プラグ200は、新たにプラグレセプタクル100内へ取り外し可能に差し込むことができる。
【0053】
図に示されているレバー130を用いた回転ロックに対して代替的に、レバー130およびシャフト120の代わりに、ハウジング110内を直線的に移動可能に配置されたロック要素(図示せず)を設けられるようにすることで、並進ロックを設けることができる。このロック要素は、プラグ200が直線的に(かつプラグ導体路202,204に実質的に直交するように)押し込まれた場合に上方に移動し(
図4のレバー130の上方移動に類似)、係止のもとで凹部220に係合する。その結果、このような構成のもとでもロック区間136は、レバー130およびシャフト120を用いた回転ロックによる図に示されている構成と同一であり得る。
【国際調査報告】