特表2019-515412(P2019-515412A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-515412(P2019-515412A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(54)【発明の名称】小型連結型電気ソケット
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/71 20060101AFI20190517BHJP
【FI】
   H01R13/71
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-523425(P2018-523425)
(86)(22)【出願日】2017年5月19日
(85)【翻訳文提出日】2018年5月1日
(86)【国際出願番号】EP2017000604
(87)【国際公開番号】WO2017198338
(87)【国際公開日】20171123
(31)【優先権主張番号】102016000051784
(32)【優先日】2016年5月19日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】518153900
【氏名又は名称】パラツォーリ エッセ.ピー.アー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロンキ,マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ペトロガリ,ジャンルイージ
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA04
5E021FA08
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC31
5E021KA09
5E021KA15
5E021MA19
(57)【要約】
小型の連結型電気ソケットであって、プラグのそれぞれのピンを受け入れるために複数のレセプタクルが提供されている格納体を含んでおり、レセプタクルのそれぞれは閉鎖の接点位置と開放の接点位置との間で相互に動くことができる接点によってコネクタに電気的に接続されており、閉鎖の接点位置はレセプタクルとコネクタとの間を電気接続させ、開放の接点位置はレセプタクルとコネクタとの間の電気接続を切断するものであり、ソケットは、閉鎖の接点位置でソケット内のプラグを機械的に固定するプラグの固定手段と、プラグがソケット内に挿入されていないときに、開放の接点位置のブレーカ手段を機械的に固定するブレーカの固定手段とを備えており、このソケットは、相互に可動な接点を操作する固定手段とブレーカ手段とを同時的に作動させる作動部材を含んでいる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型の連結型電気ソケットであって、プラグのそれぞれのピンを受け入れるように適用された複数のレセプタクルが提供されている格納体を備えており、それぞれの前記レセプタクルは、閉鎖の接点位置と開放の接点位置との間で交互に動くことのできる可動接点によってコネクタに電気的に接続されており、前記閉鎖の接点位置は前記レセプタクルと前記コネクタとの間を電気接続させ、前記開放の接点位置は前記レセプタクルと前記コネクタとの間の電気接続を切断するものであり、前記ソケットは、前記閉鎖の接点位置で前記ソケット内の前記プラグを機械的に固定するプラグの固定手段と、前記プラグが前記ソケット内に挿入されていないときには、前記開放の接点位置のブレーカ手段を機械的に固定するブレーカの固定手段とを備えており、前記ソケットは、前記可動接点を操作する前記固定手段と前記ブレーカ手段とを同時的に作動させる作動部材を備えていることを特徴とする電気ソケット。
【請求項2】
前記ソケットのそれぞれの極のために一つを対応させた複数の接点チェーンを備えており、それぞれの接点チェーンは下流固定接点が提供されているレセプタクルと、それぞれの上流固定接点が提供されているコネクタと、を備えており、前記上流固定接点および前記下流固定接点は、可動接点によって相互の電気接触状態に置かれており、前記上流固定接点は電源に接続され、前記下流固定接点は負荷に接続されることを特徴とする請求項1記載の電気ソケット。
【請求項3】
断絶していないコンダクタによってコネクタに接続されているレセプタクルによって構成されている接地接続のための接点チェーンを含んでいることを特徴とする請求項1または2記載の電気ソケット。
【請求項4】
前記上流接点と前記下流接点は周縁に沿って配置されていることを特徴とする請求項2記載の電気ソケット。
【請求項5】
前記可動接点は、可動な機械式装置とは対照的に、スプリングによって押圧され、交互に前記固定接点と接触状態にされるか、あるいは遠ざけられ、それぞれの可動接点は、半径方向でのみ移動するように台座部内でスライドでき、それぞれの可動接点は、前記台座部内でスライドでき、前記接点スプリングを収容する接点ホルダー内に収容されており、前記接点ホルダーはカムディスク上に形成されている複数のカムのそれぞれのカム上でスライドし、前記カムディスクは機械的当接部によって構成されている動作距離制限器によって定義されている角度で回転し、前記カムディスクの回転は、それぞれの接点ホルダーと、それと共にそれぞれの可動接点の前後の移動を引き起こすことを特徴とする請求項2記載の電気ソケット。
【請求項6】
前記カムディスクの作動の回転動作は、保持されて回転されるスイッチリングによって構成された前記作動部材によって伝達され、前記スイッチリングは前記ソケットの容器部を形成し、気密封止を確実にすることに貢献することを特徴とする請求項5記載の電気ソケット。
【請求項7】
一体化されていることによって、前記スイッチリングが前記カムディスクに動作を伝達することを特徴とする請求項6記載の電気ソケット。
【請求項8】
前記スイッチリングが独立したスイッチ操作を介して前記カムディスクへ動作を伝達し、前記スイッチリングの手動による稼動の速度と、前記接点の動作の速度との間には関係性が存在せず、前記スイッチリングが回転するとき、プッシュ部材を有する前記スイッチリングが初期状態で拘束されて回転できない前記カムディスク内に収容されている2つのスイッチスプリングの圧縮を開始し、前記カムディスクの拘束を考慮して、前記スイッチリングの回転は前記スイッチスプリングを漸進的に圧縮し、前記カムディスクの回転は前記ソケットの中心体に形成されているスロットに係合する突起部のシステムによって防止され、第一の突起部と第一のスロットの組が開放の接点位置で前記カムディスクを固定し、第二の突起部と第二のスロットの組が閉鎖の接点位置で前記カムディスクを固定し、前記カムディスクが回転しないとき、前記スイッチリングの回転は前記スイッチスプリングの進行的な圧縮を引き起こし、所定の回転角度に到達すると、前記スイッチリングの内部に形成されているブラケットは対応するスロットから前記カムディスクの突起部を抜き出し、最大圧縮点で前記スイッチスプリングによってそれ以上規制および押圧されない前記カムディスクは、力および摩擦によって決定されるが前記稼動リングに対する手動での作用によっては決定されない速度で回転し、その動作はその時点では終了し、前記スイッチスプリングによって押される前記カムディスクは、機械的当接部に到達するまで急速に回転し、前記カムディスクの回転は前記カムによって可動接点を作動させ、その端位置において、前記第二の突起部は第二のスロットに係合し、逆方向のスイッチ操作を実行するとき、前記係合は反対方向の前記カムディスクの回転を妨害することを特徴とする請求項6記載の電気ソケット。
【請求項9】
前記ソケットの円筒状の中心体と外側容器との間の空間内に配置された伸縮バネを備えており、前記プラグの一部を受け入れるように設計されている摺動部を含んでおり、前記プラグが挿入されていないとき、前記摺動部は、前記伸縮バネが伸展した位置に対応する位置に存在し、そこで前記摺動部の内部ヘッドは前記スイッチリングの接点部材に係合し、その回転を防止し、続いて前記ブレーカ手段の稼動を防止し、前記プラグが挿入されているときその環状部は前記摺動部を押圧して、前記摺動部を移動させ、前記伸縮バネを圧縮し、挿入が完了すると、前記摺動部の内部ヘッドは前記スイッチリングの前記接点部材から外れてその回転を許容し、続いて前記ブレーカ手段の稼動を防止することを特徴とする請求項6記載の電気ソケット。
【請求項10】
前記スイッチリング内に形成され、前記プラグ上に提供されている突起部と相互作用するように設計されているフックを備えており、前記プラグが挿入されると、前記スイッチリングを閉鎖の接点位置にまで回転させることが可能となり、この回転によって前記フックは前記突起部を捕捉する位置に到達して前記プラグの抜き出しを防止することを特徴とする請求項9記載の電気ソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は小型の連結型(interlock、インターロック、連動型)の、電気ソケット(electrical socket、コンセント)に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は特に、回路ブレーカを提供するEN60309−1、EN60309−2規格に準拠した工業用ソケットと、EN60309−4規格に準拠した機械的な連結装置と、に関する。しかし、当該技術の技術者には、本発明が、他の規格に従ったり、または規格外で提供されるソケットにも有利に適用できることは自明なことである。
【0003】
知られているように、作業者の安全、および高い統合レベルで全ての装置の完全性を保証するため、連結型ソケットは、電圧が存在するときにはプラグが挿入されたり、引き抜かれたりできないことを確実にするよう、電気回路のブレーカ(breaker、配線用遮断器)に接続された、非常に多くの場合にロータリスイッチ装置によって構成されている機械式(mechanical)あるいは電気式(electrical)タイプの固定装置(locking device、緊締装置、ロッキング装置)、またはそれらを組み合わせた固定装置を組み入れている。
【0004】
従来の連結型ソケットは、概して、電気回路のブレーカ、それを稼動させるための部材、およびプラグ(plug)の機械的固定のための装置を収容できるように、類似した電気特性を有する単純なソケットよりも相当程度大きな寸法を有している。
【0005】
英国特許第208081号は、電気スイッチと組み合わされたプラグコネクタ(plug connector)を開示する。2つの接点搭載ディスク(contact carrying disc、接触子搭載ディスク)がプラグの挿入で結合され、回されて回路を閉じ、プラグのピンに係合する戻り止め(detent)によってこの位置に保持され、プラグを引き抜くと下方のディスクは解放されて回路が開かれ、よって戻り止めと上方のディスクは順に解放される。プラグは3本のピンを有しており、その1本は他の2本よりも長い。これらピンは、ブシュ(bush)と接続している接点アームを備える上方のディスクのブシュを付けられた穴(bushed hole、ブシュ加工ホール)に入り、通常は第2のディスクの2つのスプリングの顎(spring jaw)内に押圧される(press、加圧される)。そのピンはディスクの穴に入り、そのプラグが回されると両方のディスクはそれにつれて回転し、ディスク上の接点の顎部(contact jaw)に接続されている刃形の接点(contact blade、刃型接触子)が基部(base、ベース)上の端子の顎(terminal jaw)内に挿入されて回路が閉じられる。それぞれのディスクを制御するスプリングはこの動きで付勢され、1部材上で、ディスク同士の間に配置(arrange)されているスプリングに制御されている戻り止めはピンに係合し、それ、およびディスクが回転しないように固定する(ロックする)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−000000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、従来技術による連結型ソケットと較べて大幅に小型化された構造を有する連結型の電気ソケットを提供することである。
【0008】
この目標の範囲内で、本発明の目的は、インライン型ソケット(inline socket)として使用できる小型の連結型電気ソケットを提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、壁面または電気パネルに取り付け可能で、従来の連結型ソケットと較べて非常に減少した空間を占める小型の連結型電気ソケットを提供することである。
【0010】
本発明のさらに別の目的は、最も活用されている規則および規格に準拠することができる小型の連結型電気ソケットを提供することである。
【0011】
さらに別の目的は、使用が容易で簡単な小型の連結型電気ソケットを提供することである。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、特殊な構造的特徴によって使用時の信頼性と安全性を最大限に保障することができるソケットを提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、通常の商業的に入手が可能な構成要素と材料を使用することで容易に提供されることができ、さらに経済的観点から競争力がある構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目標と、以下でさらに明確になるであろう、それらの、および他の目的は、添付の請求の範囲において定義されている小型の連結型電気ソケットによって達成される。
【発明の効果】
【0015】
さらなる特徴と利点は、添付の図面で非限定的な実施例として図示されている、好適であるが排他的ではない本発明の実施例の説明によって、さらに明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明による小型の連結型電気ソケットの斜視図である。
図2図2は、ブレーカのスイッチ部材の斜視図である。
図3図3は、図2に関係するスイッチ部材の反対側の斜視図である。
図4図4は、3体の端子レセプタクル接点チェーンのニュートラル接点チェーン(the neutral contact chain)での断面図である。
図5図5は、他の3体の端子レセプタクル接点チェーンのグラウンド接点チェーン(the ground contact chain)での断面図である。
図6図6は、3体の端子レセプタクル接点チェーンのフェーズ接点チェーン(phase contact chain)での断面図である。
図7図7は、ソケットの長手方向断面図である。
図8図8は、閉のブレーカ位置のソケットの横断方向断面図である。
図9図9は、図8のものに類似した開放のブレーカ位置のソケットの断面図である。
図10図10は、圧縮位置のスイッチスプリングを図示するカムディスク領域の横断方向断面図である。
図11図11は、図10に類似した伸展位(extended position)のスイッチスプリングの断面図である。
図12図12は、カムディスクの斜視図である。
図13図13は、図12に関係するカムディスクの反対側の斜視図である。
図14図14は、カムディスクの平面図である。
図15図15は、5体のレセプタクルと、それぞれの固定接点を図示する斜視図である。
図16図16は、カムディスクに関係する図15のそれぞれの5体のレセプタクルと、それぞれの固定接点の配置を図示する概略斜視図である。
図17図17は、ソケットの中心体の斜視図である。
図18図18は、ソケットの中心体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面に関して、番号1で指定されている本発明の小型の連結型電気ソケットは、図示はされてはいないが、プラグのピンを受け入れるように設計されているそれぞれのレセプタクル(receptacle、差し込み口)のための複数の台座部(seat、シート部)3を有する格納体(containment body)2を含む。
【0018】
台座部3は、円筒部4内に提供されている。円筒部4は、複数の接点チェーン6(contact chain、接点の連なり)のために支持体として作用する中心体5も係合している、格納体2の中に収容されている。
【0019】
それぞれの接点チェーン6は、対応する下流固定接点(downstream fixed contact)8を有するレセプタクル7と、それぞれの上流固定接点(upstream fixed contact)10を有する端子9を含んでいる。
【0020】
固定接点8と固定接点10は、可動接点(movable contact)11によって相互の電気的接触(mutual electrical contact)の状態となる。
【0021】
ソケットはさらに、接地接続のための接点チェーン61も含んでいる。接点チェーン61は、翼板(blade、ブレード)89によって断絶することなく端子91に接続されているレセプタクル71により構成されている。
【0022】
それぞれの接点チェーン6においては、上流固定接点10は電源に接続されており、下流固定接点8は負荷(load)に接続されている。
【0023】
可動接点11は、可動な機械的装置とは対照的に、スプリング12によって押圧され、固定接点8及び固定接点10と交互に接触でき、あるいはそれらから離される。
【0024】
図面に図示する実施例において、それぞれの接点チェーン6では、上流固定接点10はそれぞれの端子9に接続されており、図示されていないが電源ケーブルがそれに繋がれており、下流接点8はレセプタクル7に接続されており、すなわち、ソケット1の雌型接点に接続されている。
【0025】
上流接点10と下流接点8は周縁に沿って配置されている。
【0026】
貫通接地(through ground)であって断路(disconnect)されていない接地極に加えて、極(pole)は2、3または4でよい。
【0027】
様々な極の接点チェーン6は、可動接点の動きによって接点の閉鎖および解放を有利に実行する。
【0028】
それぞれの可動接点11は、台座部内でスライドする。台座部は、可動接点11を半径方向(radial direction)に限定して動かす。
【0029】
それぞれの可動接点11は接点ホルダー(contact holder)13に収容されている。接点ホルダー13は、台座部に沿ってスライドし、スプリング12を収容し、カム14に抗してスライドするとの3つの目的を有している。
【0030】
可動接点11は、固定接点8と固定接点10の方向に押圧するスプリング12によって加圧され続ける。
【0031】
接点スプリング12は、接点が閉じられたときに、可動接点11とそれぞれの固定接点8の間に正確な接触圧力を提供するように、調整(calibrate、校正)される。
【0032】
開放操作は、カムディスク(cam disk)15上に提供されているカム(cam)14によって実行される。
【0033】
カムディスク15は、あらかじめ設定されている角度で回転する。機械的当接部(mechanical abutment)によって構成されている動作距離制限器(stroke limiter)により制限されているカムディスク15の回転は、それぞれの接点ホルダー13の前後移動を引き起こし、それと共にそれぞれの可動接点11の移動を引き起こす。ここで「前(forward)」との用語は、
【0034】
図8は、閉鎖したブレーカ位置のカムディスク15を図示しており、そこで接点11は外側の動作距離限界に存在する。図9は、解放したブレーカ位置を図示しており、そこで接点11は中心側の動作距離限界に存在する。
【0035】
カムディスク15の稼動のための回転動作は、保持されて回転されるスイッチリング16(switching ring)によって構成されている外部部材によって伝達される。
【0036】
スイッチリング16は、ソケットの容器の構成に貢献し、好適なガスケットシステムで「IP定格(IP rating)」の気密性を保証する。
【0037】
手によって稼動されるスイッチリング16と内部カムディスク15の間の動作の伝達は2つの手法で可能である。
【0038】
最も単純な手法は、2つの構成材が互いに一体的に結合されており、この場合、リングの動作は内部カムの動作と合致する。
【0039】
機能の観点から、さらに有利である第2の手法は、ブレーカのいわゆる「独立スイッチング(independent switching)」を実行させるものであり、そこでは、手によって実施される外部スイッチ操作の速度と、接点の動作の速度の間には一切の関連がない。
【0040】
この第2の手法は、本発明の好適な実施態様である。
【0041】
スイッチリング16にはプッシュ部材(pusher member、押し部材)17が提供されている。プッシュ部材17は、リングが回転するとき、2つのスイッチスプリング18を圧縮し始める。この2つのスイッチスプリングは、カムディスク15に収容されており、初期には連結されていて回転できない
【0042】
カムディスク15の制限(constraint)を考慮して、スイッチリング16の回転は、スイッチスプリング18を漸進的に圧縮する。
【0043】
カムディスク15の回転は、突起部19のシステムによって防止される。突起部19は、中心体5に提供されている、ソケット1の固定部であるスロット(slot、長穴)20に係合する。
【0044】
突起部19とスロット20によって構成されている第一の組は、カムディスク15を、「0」位置、すなわち、開放の接点位置で固定し、突起部19とスロット20で構成される第二の組は、カムディスク15を、「1」位置、すなわち、閉鎖の接点位置で阻止する(block、閉鎖する)。
【0045】
スイッチリング16の回転は、カムディスク15の回転なしで、スイッチスプリング18の漸進的な圧縮を発生させる。漸進的な圧縮は、所定の回転角に到達したとき、スイッチリング12内に形成されたブラケット21が、カムディスク15の突起部19を対応するスロット20から抜き取るまで発生する。
【0046】
この時点で、カムディスク15は、もはや拘束されてはおらず且つスイッチスプリング18によって最大圧縮点で押圧され、力(force)と摩擦とによって決定されるが操作者の手によっては決定されない速度で回転し、その動作はその時点で終了する。
【0047】
スイッチスプリング18によって押されたカムディスク15は、機械的な停止部に到達するまで迅速に回転する。
【0048】
上述したとおり、カムディスク15の回転は、カム14によって、可動接点11を作動させる(actuate)。
【0049】
その最終位置において、第二の突起部19は、第二のスロット20に係合(engage)する。操作者が、逆方向のスイッチ操作(the reverse switching)を行ったとき、この係合は、カムディスク15の反対方向の回転を防止する。
【0050】
開放と閉鎖のスイッチ操作は、完全に対称的(symmetrical)である。
【0051】
図10図11は、休止位置(rest position)/最大伸展位置(maximum extension position)(図11)と圧縮位置(compression position)(図10)におけるスイッチスプリング18を図示する。
【0052】
本発明によれば、ソケット1は、機械的ソケット/プラグ連結をも有しており、プラグが挿入されていなければONモードにブレーカが稼動することを防止し、ブレーカがONモードであるなら、プラグの抜き取りを防止するという二重機能を有する。
【0053】
従来の連結型ソケットの場合と同様に、連結システムは次の経過が必須である。すなわち、電気的接続を実行するために、プラグを挿入し、続いてブレーカをON位置に操作し、電気的接続を遮断するために、ブレーカをOFF位置に操作し、ピンを抜き取る。
【0054】
連結システムは、円筒部4と格納体(enclosure、容器)2の間の空間内に配置されている伸縮バネ(return spring、リターンスプリング)23を備えた摺動部22(slider、スライダ)を含んでいる。
【0055】
プラグが抜き取られると、摺動部22は、伸縮バネ23が伸展している位置となる。
【0056】
図7に図示するように、この位置では、摺動部22の内部ヘッド24は、スイッチリング16の対照部材(contrast member)25に係合し、その回転を防止し、結果的にブレーカをONモードに作動させる。
【0057】
プラグが挿入されると、破線で示されるその環状部100は摺動部22を加圧し、それを移動(shift)させ、伸縮バネ23を圧縮する。移動が完了すると、内部ヘッド25はスイッチリング16の対照部材25から外れ(disengage)、その回転を許容し、その結果、ブレーカのONモードへの作動を許容する。
【0058】
連結システムはフック26(hook)も含んでいる。フック26は、スイッチリング16内に形成されており、プラグ上に提供されている突起部(lug)101と相互作用するように適合されており、それは標準化された寸法と位置とを有する。
【0059】
上述したように、プラグが挿入されると、スイッチリング16をブレーカのON位置にまで回転させることが可能になる。この回転は、フック26を図7に示すように突起部101を捕捉する位置にまで移動させる。
【0060】
スイッチリング16は、ソケットの格納体を形成することに貢献している。格納体は、電気的接点を液体と固体の侵入(penetration)から保護しなければならない(「IP」規格)。この機能は、スイッチリング16とソケットのコア(core)との間に配置されているガスケット27によって得られる。
【0061】
インライン型ソケットとしての連結型ソケットの使用において、ソケット組立体は、図1の破線で示されるグリップ部(grip)28に関連づけられる。
【0062】
グリップ部28が存在しないソケット組立体は、フランジや摺動部の適応システムによって壁面または電気パネルに取り付けることができる。
【0063】
実際に、本発明が意図する目標と目的が、伝統的な連結型ソケットよりも非常に小型化されており、同時に使用が容易な連結型電気ソケットを提供することで、達成されていることが見いだせる。
【0064】
本出願は、2016年5月19日出願のイタリア国特許願第UA2016A003614(第102016000051784に対応)の優先権を主張し、その発明の主題は参照によりここに組み込まれる。
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【国際調査報告】