(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
は各々、本明細書において定義されているとおりである。本発明はまた、これらの化合物の調製プロセス、これらを含む医薬組成物、および、これらの、癌などの増殖性疾患、ならびに、RETキナーゼ活性が関係する他の疾患または状態の処置における使用に関する。
請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩もしくは水和物、および、薬学的に許容可能なキャリアまたは賦形剤を含む医薬組成物。
癌の処置に用いられる請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、または、請求項21に記載の医薬組成物。
癌の前記処置を行う方法であって、このような処置を必要としている患者に行われる方法であり、治療的有効量の請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩もしくは水和物、または、請求項21に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
【発明を実施するための形態】
【0034】
定義
別段の定めがある場合を除き、明細書および特許請求の範囲において用いられる以下の用語は、下記における以下の意味を有する。
【0035】
「処置する(treating)」または「処置(treatment)」に対する言及は、状態の確立した症状に係る予防ならびに緩和を含むことが認識されるべきである。従って、容態、障害もしくは状態の「処置する(treating)」または「処置(treatment)」は:(1)ある容態、障害もしくは状態に苦しんでいるかまたは罹患しやすいが、容態、障害もしくは状態の臨床症状もしくは準臨床症状をいまだ経験していないか、または、示していない可能性があるヒトにおいて、発症している容態、障害もしくは状態の臨床症状の出現の予防または遅延、(2)容態、障害もしくは状態の阻害、すなわち、疾病の発症またはその再発(維持療法の場合)またはその少なくとも1種の臨床症状もしくは準臨床症状の阻止、低減もしくは遅延、または、(3)疾病の軽減もしくは減弱、すなわち、容態、障害もしくは状態またはその臨床症状もしくは準臨床症状の少なくとも1種の退縮を含む。
【0036】
「治療的有効量」とは、疾病の処置のために哺乳動物に投与された場合に、このような疾病の処置を有効とするのに十分な化合物の量を意味する。「治療的有効量」は、化合物、疾病およびその重症度、ならびに、処置されるべき哺乳動物の齢数、重量等に応じて様々であろう。
【0037】
この明細書において、「アルキル」という用語は、直鎖および分岐鎖アルキル基の両方を含む。「プロピル」などの個々のアルキル基に対する言及は、直鎖のもののみに対して特定的であり、また、「イソプロピル」などの個々の分岐鎖アルキル基に対する言及は、分岐鎖のもののみに対して特定的である。例えば、「(1〜6C)アルキル」は、(1〜4C)アルキル、(1〜3C)アルキル、プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルを含む。同様の規則が他のラジカルに適用され、例えば「フェニル(1〜6C)アルキル」は、フェニル(1〜4C)アルキル、ベンジル、1−フェニルエチルおよび2−フェニルエチルを含む。
【0038】
「(m〜nC)」または「(m〜nC)基」という用語は、単独で、または、接頭辞として用いられ、m〜n個の炭素原子を有する任意の基を指す。
【0039】
「アルキレン」、「アルケニレン」または「アルキニレン」基は、2個の他の化学基の間に位置して結合するアルキル、アルケニルまたはアルキニル基である。それ故、「(1〜6C)アルキレン」とは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖飽和二価炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素原子を有する分岐飽和二価炭化水素ラジカルであって、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ペンチレン等を意味する。
【0040】
「(2〜6C)アルケニレン」とは、例えばエテニレン、2,4−ペンタジエニレン等のように、少なくとも1つの二重結合を含有する2〜6個の炭素原子を有する直鎖二価炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素原子を有する分岐二価炭化水素ラジカルを意味する。
【0041】
「(2〜6C)アルキニレン」とは、例えばエチニレン、プロピニレンおよびブチニレン等のように、少なくとも1つの三重結合を含有する2〜6個の炭素原子を有する直鎖二価炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素原子を有する分岐二価炭化水素ラジカルを意味する。
【0042】
「(3〜8C)シクロアルキル」とは、3〜8個の炭素原子を含有する炭化水素環であって、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはビシクロ[2.2.1]ヘプチルを意味する。
【0043】
「(3〜8C)シクロアルケニル」とは、3〜8個の炭素原子および少なくとも1つの二重結合を含有する炭化水素環であって、例えば、シクロブテニル、シクロペンテニル、3−シクロヘキセン−1−イルなどのシクロヘキセニルもしくはシクロヘプテニル、または、シクロオクテニルを意味する。
【0044】
「(3〜8C)シクロアルキル−(1〜6C)アルキレン」とは、(1〜6C)アルキレン基に共有結合した(3〜8C)シクロアルキル基を意味し、これらは共に本明細書において定義されている。
【0045】
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを指す。
【0046】
「ヘテロシクリル」、「複素環式」または「複素環」という用語は、非芳香族飽和または部分飽和単環式、縮合、架橋またはスピロ二環式複素環系を意味する。単環式複素環は環中に約3〜12個(好適には、3〜7個)の環原子を含有し、1〜5個(好適には、1、2または3個)のヘテロ原子が窒素、酸素または硫黄から選択される。二環式複素環は環中に7〜17個の環員原子、好適には7〜12個の環員原子を含有する。二環式複素環は、縮合、スピロまたは架橋環系であり得る。複素環基の例としては、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルおよび置換環式エーテルなどの環式エーテルが挙げられる。窒素を含有する複素環としては、例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロトリアジニル、テトラヒドロピラゾリル等が挙げられる。典型的な硫黄含有複素環としては、テトラヒドロチエニル、ジヒドロ−1,3−ジチオール、テトラヒドロ−2H−チオピランおよびヘキサヒドロチエピンが挙げられる。他の複素環としては、ジヒドロ−オキサチオリル、テトラヒドロ−オキサゾリル、テトラヒドロ−オキサジアゾリル、テトラヒドロジオキサゾリル、テトラヒドロ−オキサチアゾリル、ヘキサヒドロトリアジニル、テトラヒドロ−オキサジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジオキソリニル、オクタヒドロベンゾフラニル、オクタヒドロベンズイミダゾリルおよびオクタヒドロベンゾチアゾリルが挙げられる。硫黄を含有する複素環に関しては、SOまたはSO2基を含有する酸化された硫黄複素環もまた包含される。例としては、テトラヒドロチエン1,1−ジオキシドおよびチオモルホリニル1,1−ジオキシドなどのテトラヒドロチエニルおよびチオモルホリニルのスルホキシドおよびスルホン形態が挙げられる。1または2オキソ(=O)またはチオキソ(=S)置換基を有するヘテロシクリル基に係る好適な値は、例えば、2−オキソピロリジニル、2−チオキソピロリジニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−チオキソイミダゾリジニル、2−オキソピペリジニル、2,5−ジオキソピロリジニル、2,5−ジオキソイミダゾリジニルまたは2,6−ジオキソピペリジニルである。特定のヘテロシクリル基は、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3ヘテロ原子を含有する飽和単環式3〜7員ヘテロシクリルであって、例えばアゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル1,1−ジオキシド、チオモルホリニル、チオモルホリニル1,1−ジオキシド、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニルまたはホモピペラジニルである。当業者には認識されるであろうとおり、任意の複素環が、炭素または窒素原子などのいずれかの好適な原子を介して他の基に結合していてもよい。しかしながら、本明細書におけるピペリジノまたはモルホリノへの言及は、環窒素を介して結合しているピペリジン−1−イルまたはモルホリン−4−イル環を指す。
【0047】
「架橋環系」とは、2個の環が3個以上の原子を共有する環系を意味する(例えば、Advanced Organic Chemistry,Jerry March,4th Edition,Wiley Interscience,pages 131−133,1992を参照のこと)。架橋ヘテロシクリル環系の例としては、アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタン、アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタンおよびキヌクリジンが挙げられる。
【0048】
「スピロ二環式環系」とは、本発明者らは1個の共通のスピロ炭素原子を共有する二環系を意味し、すなわち、複素環は、単一の共通のスピロ炭素原子を介してさらなる炭素環式または複素環に結合している。スピロ環系の例としては、6−アザスピロ[3.4]オクタン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン、7−オキサ−2−アザスピロ[3.5]ノナン、6−オキサ−2−アザスピロ[3.4]オクタン、2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナンおよび2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノナンが挙げられる。
【0049】
「ヘテロシクリル(1〜6C)アルキル」とは、(1〜6C)アルキレン基に共有結合したヘテロシクリル基を意味し、これらは共に本明細書において定義されている。
【0050】
「ヘテロアリール」または「芳香族複素環式」という用語は、窒素、酸素または硫黄から選択される1個または複数個(例えば1〜4個、特に1、2または3個)のヘテロ原子が組み込まれた、単環式、二環式または多環式芳香族環を意味する。ヘテロアリールという用語は、一価の種および二価の種の両方を含む。ヘテロアリール基の例は、5〜12個の環員、より一般的には、5〜10個の環員を含有する単環式および二環式基である。ヘテロアリール基は、例えば、5員もしくは6員単環式環または9員もしくは10員二環式環であって、例えば、縮合した5員および6員環または2つの縮合した6員環から形成された二環式構造であることが可能である。各環は、典型的には窒素、硫黄および酸素から選択される約4個以下のヘテロ原子を含有し得る。典型的には、ヘテロアリール環は、3個以下のヘテロ原子、より一般的には2個以下、例えば単一のヘテロ原子を含有するであろう。一実施形態において、ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有する。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾールまたはピリジンの場合と同様に塩基性であることが可能であり、または、インドールまたはピロール窒素の場合と同様に実質的に非塩基性であることが可能である。一般的に、環のいずれかのアミノ基置換基を含むヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は5個未満であろう。
【0051】
ヘテロアリールの例としては、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアゼニル、ベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、プリニル、ベンゾフラザニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シノリニル、プテリジニル、ナフチリジニル、カルバゾリル、フェナジニル、ベンズイソキノリニル、ピリドピラジニル、チエノ[2,3−b]フラニル、2H−フロ[3,2−b]−ピラニル、5H−ピリド[2,3−d]−o−オキサジニル、1H−ピラゾロ[4,3−d]−オキサゾリル、4H−イミダゾ[4,5−d]チアゾリル、ピラジノ[2,3−d]ピリダジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、イミダゾ[1,2−b][1,2,4]トリアジニルが挙げられる。「ヘテロアリール」はまた、部分芳香族二環式または多環式環系を含み、ここで、少なくとも1つの環は芳香族環であり、および、他の環の1つまたは複数は非芳香族、飽和または部分飽和環であるが、ただし、少なくとも1つの環が、窒素、酸素または硫黄から選択される1個または複数個のヘテロ原子を含有する。部分芳香族ヘテロアリール基の例としては、例えば、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンズチエニル、ジヒドロベンズフラニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2,2−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2−ベンゾチエニル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフラニル、インドリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロピロリド[2,3−b]ピラジニルおよび3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジニルが挙げられる。
【0052】
5員ヘテロアリール基の例としては、これらに限定されないが、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、フラザニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリル基が挙げられる。
【0053】
6員ヘテロアリール基の例としては、これらに限定されないが、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニルおよびトリアジニルが挙げられる。
【0054】
二環式ヘテロアリール基は、例えば:
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したベンゼン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したピリジン環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したピリミジン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したピロール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したピラゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したピラジン環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したイミダゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したオキサゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したイソオキサゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したチアゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したイソチアゾール環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したチオフェン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員環に縮合したフラン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員芳香族複素環に縮合したシクロヘキシル環;および
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5員または6員芳香族複素環に縮合したシクロペンチル環
から選択される基であり得る。
【0055】
5員環に縮合した6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定の例としては、これらに限定されないが、ベンズフラニル、ベンズチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、プリニル(例えば、アデニニル、グアニニル)、インダゾリル、ベンゾジオキソリルおよびピラゾロピリジニル基が挙げられる。
【0056】
2つの縮合した6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定の例としては、これらに限定されないが、キノリニル、イソキノリニル、クロマニル、チオクロマニル、クロメニル、イソクロメニル、クロマニル、イソクロマニル、ベンゾジオキサニル、キノリジニル、ベンズオキサジニル、ベンゾジアジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シノリニル、フタルアジニル、ナフチリジニルおよびプテリジニル基が挙げられる。
【0057】
「ヘテロアリール(1〜6C)アルキル」とは、(1〜6C)アルキレン基に共有結合したヘテロアリール基を意味し、これらは共に本明細書において定義されている。ヘテロアラルキル基の例としては、ピリジン−3−イルメチル、3−(ベンゾフラン−2−イル)プロピル等が挙げられる。
【0058】
「アリール」という用語は、5〜12個の炭素原子を有する環式または多環式芳香族環を意味する。アリールという用語は、一価の種および二価の種の両方を含む。アリール基の例としては、これらに限定されないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル等が挙げられる。特定の実施形態において、アリールはフェニルである。
【0059】
「アリール(1〜6C)アルキル」という用語は、(1〜6C)アルキレン基に共有結合したアリール基を意味し、これらは共に本明細書において定義されている。アリール−(1〜6C)アルキル基の例としては、ベンジル、フェニルエチル等が挙げられる。
【0060】
この明細書はまた、2つ以上の官能基を含む基を記載するために数々の複合語を使用する。このような用語は当業者によって理解されるであろう。例えばヘテロシクリル(m〜nC)アルキルは、ヘテロシクリルによって置換された(m〜nC)アルキルを含む。
【0061】
「任意選択により置換されている」という用語は、置換されているか、および、置換されていない基、構造または分子のいずれかを指す。「式中、R1基中におけるCH、CH2、CH3基またはヘテロ原子(すなわちNH)の1つ/いずれか(a/any)が任意選択により置換されている」という用語は、好適には、R1基の水素ラジカルの(いずれか)1つが関連する規定の基によって置換されていることを意味する。
【0062】
任意選択の置換基が「1個または複数個の」基から選択される場合、この定義は、特定の基の1個から選択されるすべての置換基、または、特定の基の2個以上から選択される置換基を含むと理解されるべきである。
【0063】
「本発明の化合物」という句は、一般的および特定的に本明細書に開示されている化合物を意味する。
【0064】
本発明の化合物
一態様においては、本発明は、以下に示す構造式(I)を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物に関する。
【化1】
式中:
HETは、以下の一つから選択され:
【化2】
式中、
【化3】
は結合点を示し;
R
1は、水素、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシまたは下記式の基から選択され:
−L−Y−Q
式中:
Lは、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜5C)アルキレンであり;
Yは、不在であるか、または、O、S、SO、SO
2、N(R
a)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
a)、N(R
a)C(O)、N(R
a)C(O)N(R
b)、N(R
a)C(O)O、OC(O)N(R
a)、S(O)
2N(R
a)もしくはN(R
a)SO
2であり、ここで、R
aおよびR
bは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Qは、水素、(1〜6C)アルキル、(2〜6C)アルケニル、(2〜6C)アルキニル、アリール、(3〜10C)シクロアルキル、(3〜10C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Qは、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR
cR
d、OR
c、C(O)R
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、C(O)N(R
d)R
c、N(R
d)C(O)R
c、S(O)
yR
c(ここで、yは、0、1または2である)、SO
2N(R
d)R
c、N(R
d)SO
2R
c、Si(R
d)(R
c)R
eまたは(CH
2)
zNR
cR
d(ここで、zは、1、2または3である)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素、(1〜6C)アルキルもしくは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、R
cおよびR
dは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される4〜7員複素環を形成するよう結合可能であり;または
Qは、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
1−L
Q1−Z
1
式中:
L
1は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q1は、不在であるか、または、O、S、SO、SO
2、N(R
f)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
f)、N(R
f)C(O)、N(R
g)C(O)N(R
f)、N(R
f)C(O)O、OC(O)N(R
f)、S(O)
2N(R
f)もしくはN(R
f)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
fおよびR
gは各々、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Z
1は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
1は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
hR
i、OR
h、C(O)R
h、C(O)OR
h、OC(O)R
h、C(O)N(R
i)R
h、N(R
i)C(O)R
h、S(O)
yaR
h(ここで、y
aは、0、1または2である)、SO
2N(R
i)R
h、N(R
i)SO
2R
hまたは(CH
2)
zaNR
iR
h(ここで、z
aは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
hおよびR
iは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;
R
1aおよびR
1bは各々、水素、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイルまたはメルカプトから独立して選択され;
Wは、O、SまたはNR
jから選択され、ここで、R
jは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;
結合a、b、cおよびdは、単結合または二重結合から独立して選択され;
X
1およびX
2は各々、結合aが二重結合である場合はNもしくはCR
kから独立して選択され、または、結合aが単結合である場合はNR
lもしくはCR
kR
lであり;
ここで
R
kは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)R
k1、C(O)OR
k1、OC(O)R
k1、C(O)N(R
k2)R
k1、N(R
k2)C(O)R
k1、S(O)
ybR
k1(ここで、y
bは、0、1または2である)、SO
2N(R
k2)R
k1、N(R
k2)SO
2R
k1または(CH
2)
zbNR
k1R
k2(ここで、z
bは、1、2または3である)から選択され;ここで、前記(1〜4C)アルキルは、アミノ、ヒドロキシ、(1〜2C)アルコキシまたはハロから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;
R
lは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;ならびに
R
k1およびR
k2は各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
X
3は、結合bが二重結合である場合はNもしくはCR
mから選択され、または、結合bが単結合である場合はNR
nもしくはCR
mR
nから選択され;
ここで、
R
mは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)R
m1、C(O)OR
m1、OC(O)R
m1、C(O)N(R
m2)R
m1、N(R
m2)C(O)R
m1、S(O)
ycR
m1(ここで、y
cは、0、1または2である)、SO
2N(R
m2)R
m1、N(R
m2)SO
2R
m1または(CH
2)
zcNR
m1R
m2(ここで、z
cは、1、2または3である)から選択され;ここで、前記(1〜4C)アルキルは、アミノ、ヒドロキシ、(1〜2C)アルコキシまたはハロから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;
R
nは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;ならびに
R
m1およびR
m2は各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
X
4は、結合dが二重結合である場合はNもしくはCR
oから選択され、または、結合dが単結合である場合はNR
xもしくはCR
oR
xから選択され;
ここで、
R
oは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)R
o1、C(O)OR
o1、OC(O)R
o1、C(O)N(R
o2)R
o1、N(R
o2)C(O)R
o1、S(O)
ydR
o1(ここで、y
dは、0、1または2である)、SO
2N(R
o2)R
o1、N(R
o2)SO
2R
o1または(CH
2)
zdNR
o1R
o2(ここで、z
dは、1、2または3である)から選択され;ここで、前記(1〜4C)アルキルは、アミノ、ヒドロキシ、(1〜2C)アルコキシまたはハロから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;
R
xは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;ならびに
R
o1およびR
o2は各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
R
2は、水素、(1〜4C)アルキルまたは下記式の基から選択され:
−L
2−Y
2−Q
2
式中:
L
2は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
Y
2は、不在であるか、または、C(O)、C(O)O、C(O)N(R
p)であり、ここで、R
pは水素または(1〜4C)アルキルから選択され;ならびに
Q
2は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
2は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
qR
r、OR
qから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
qおよびR
rは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;
R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3は、C(O)、C(O)N(R
y)、C(O)N(R
y)O、N(R
y)(O)C、C(O)O、OC(O)、N(R
y)C(O)N(R
y1)、SO
2N(R
y)、N(R
y)SO
2、オキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピラゾリル、ピロリルまたはテトラゾリルであり、ここで、R
yおよびR
y1は、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、S、SO、SO
2、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、N(R
ac)C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)O、OC(O)N(R
ab)、S(O)
2N(R
ab)またはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abおよびR
acは各々、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または
Q
3およびR
yは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される4〜7員複素環を形成するよう結合されており;
ただし、X
1、X
2、X
3またはX
4の1つまたは2つのみがNであることが可能である。
【0065】
特定の本発明の化合物は、例えば、式Iの化合物、または、その薬学的に許容可能な塩および/もしくは溶媒和物を含み、ここで、別段の定めがある場合を除き、HET、R
1、R
1a、R
1b、W、結合a、b、cおよびd、X
1、X
2、X
3、X
4、R
2およびR
3、ならびに、いずれかの関連する置換基の各々は、本明細書中上記に定義されている意味、または、本明細書以下の段落(1)〜(68)のいずれかにおける意味を有する。
(1)HETは、以下の一つから選択され:
【化4】
(2)HETは、以下の一つから選択され:
【化5】
(3)HETは、以下の一つから選択され:
【化6】
(4)HETは、以下の一つから選択され:
【化7】
(5)HETは、以下の一つから選択され:
【化8】
(6)HETは、以下の一つから選択され:
【化9】
(7)HETは以下であり:
【化10】
(8)R
1は、水素、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシまたは下記式の基から選択され:
−L−Y−Q
式中:
Lは、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜5C)アルキレンであり;
Yは、不在であるか、または、O、S、SO、SO
2、N(R
a)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
a)、N(R
a)C(O)、S(O)
2N(R
a)またはN(R
a)SO
2であり、ここで、R
aは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;および
Qは、水素、(1〜6C)アルキル、(2〜6C)アルケニル、(2〜6C)アルキニル、アリール、(3〜10C)シクロアルキル、(3〜10C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Qは、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR
cR
d、OR
c、C(O)R
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、C(O)N(R
d)R
c、N(R
d)C(O)R
c、S(O)
yR
c(ここで、yは、0、1または2である)、SO
2N(R
d)R
c、N(R
d)SO
2R
c、Si(R
d)(R
c)R
eまたは(CH
2)
zNR
dR
c(ここで、zは、1、2または3である)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素、(1〜6C)アルキルもしくは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、R
cおよびR
dは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換されている4〜7員複素環を形成するよう結合されていることが可能であり;または
Qは、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
1−L
Q1−Z
1
式中:
L
1は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q1は、不在であるか、または、O、S、SO、SO
2、N(R
f)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
f)、N(R
f)C(O)、N(R
f)C(O)O、S(O)
2N(R
f)もしくはN(R
f)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
fは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
1は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
1は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
hR
iまたはOR
hから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され、ここで、R
hおよびR
iは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;
(9)R
1は、水素、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシまたは下記式の基から選択され:
−L−Y−Q
式中:
Lは、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
Yは、不在であるか、または、O、N(R
a)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
a)、N(R
a)C(O)、S(O)
2N(R
a)またはN(R
a)SO
2であり、ここで、R
aは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;および
Qは、水素、(1〜6C)アルキル、(2〜6C)アルケニル、(2〜6C)アルキニル、アリール、(3〜10C)シクロアルキル、(3〜10C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Qは、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR
cR
d、OR
c、C(O)R
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、C(O)N(R
d)R
c、N(R
d)C(O)R
c、S(O)
yR
c(ここで、yは、0、1または2である)、SO
2N(R
d)R
c、N(R
d)SO
2R
c、Si(R
d)(R
c)R
eまたは(CH
2)
zNR
dR
c(ここで、zは、1、2または3である)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素、(1〜6C)アルキルもしくは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、R
cおよびR
dは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換されている4〜7員複素環を形成するよう結合されていることが可能であり;または
Qは、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
1−L
Q1−Z
1
式中:
L
1は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q1は、不在であるか、またはC(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
f)、N(R
f)C(O)またはN(R
f)C(O)Oから選択されるかこれらであり、ここで、R
fは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
1は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
1は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、NR
hR
iまたはOR
hから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され、ここで、R
hおよびR
iは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたはシクロプロピルから独立して選択され;
(10)R
1は、水素、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシまたは下記式の基から選択され:
−L−Y−Q
式中:
Lは、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
Yは、不在であるか、または、O、N(R
a)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
a)、N(R
a)C(O)、S(O)
2N(R
a)またはN(R
a)SO
2であり、ここで、R
aは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;および
Qは、水素、(1〜6C)アルキル、(2〜6C)アルケニル、(2〜6C)アルキニル、アリール、(3〜10C)シクロアルキル、(3〜10C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Qは、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR
cR
d、OR
c、C(O)R
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、C(O)N(R
d)R
c、N(R
d)C(O)R
c、S(O)
yR
c(ここで、yは、0、1または2である)、SO
2N(R
d)R
c、N(R
d)SO
2R
c、Si(R
d)(R
c)R
eまたは(CH
2)
zNR
dR
c(ここで、zは、1、2または3である)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素、(1〜6C)アルキルもしくは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、R
cおよびR
dは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換されている4〜7員複素環を形成するよう結合されていることが可能であり;
(11)R
1は、水素、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシまたは下記式の基から選択され:
−L−Y−Q
式中:
Lは、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
Yは、不在であるか、または、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
a)もしくはN(R
a)C(O)であり、ここで、R
aは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;および
Qは、水素、(1〜6C)アルキル、(2〜6C)アルケニル、(2〜6C)アルキニル、アリール、(3〜10C)シクロアルキル、(3〜10C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Qは、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR
cR
d、OR
c、C(O)R
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、C(O)N(R
d)R
c、N(R
d)C(O)R
c、S(O)
yR
c(ここで、yは、0、1または2である)、SO
2N(R
d)R
c、N(R
d)SO
2R
c、Si(R
d)(R
c)R
eまたは(CH
2)
zNR
dR
c(ここで、zは、1、2または3である)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素、(1〜6C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;
(12)R
1は、水素、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜6C)アルキル、(2〜6C)アルケニル、(2〜6C)アルキニル、アリール、(3〜10C)シクロアルキル、(3〜10C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルから選択され;ここで、前記置換基の各々は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR
cR
d、OR
c、C(O)R
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、C(O)N(R
d)R
c、N(R
d)C(O)R
c、S(O)
yR
c(ここで、yは、0、1または2である)、SO
2N(R
d)R
c、N(R
d)SO
2R
c、Si(R
d)(R
c)R
eまたは(CH
2)
zNR
dR
c(ここで、zは、1、2または3である)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素、(1〜6C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;
(13)R
1は、水素、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜6C)アルキル、(3〜10C)シクロアルキルまたはヘテロシクリルから選択され;ここで、前記置換基の各々は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、NR
cR
d、OR
cまたはSi(R
d)(R
c)R
eから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素または(1〜6C)アルキルから独立して選択され;
(14)R
1は、水素、(1〜6C)アルキル、4〜7員ヘテロシクリルまたは(3〜10C)シクロアルキルから選択され;ここで、前記置換基の各々は、(1〜4C)アルキル、ハロ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、NR
cR
d、OR
c、S(O)
2R
cまたはSi(R
d)(R
c)R
eから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(15)R
1は、水素、(4〜6C)アルキルまたは4〜7員ヘテロシクリルから選択され;ここで、前記置換基の各々は、(1〜4C)アルキル、ハロ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、NR
cR
d、OR
cまたはS(O)
2R
cから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
cおよびR
dは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(16)R
1は、水素、(1〜6C)アルキルまたは(3〜10C)シクロアルキルから選択され;ここで、前記置換基の各々は、(1〜4C)アルキル、ハロ、アミノ、(1〜4C)アミノアルキル、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、NR
cR
d、OR
cまたはSi(R
d)(R
c)R
eから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(157)R
1は、水素、(1〜6C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから選択され;ここで、前記置換基の各々は、(1〜4C)アルキル、OR
cまたはSi(R
d)(R
c)R
eから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;ここで、R
c、R
dおよびR
eは各々、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;
(18)R
1は、(1〜6C)アルキルまたは(4〜6C)シクロアルキルであり;
(19)R
1は(4〜6C)アルキルであり;
(20)R
1はtert−ブチルであり;
(21)R
1aおよびR
1bは各々、水素、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから独立して選択され;
(22)R
1aおよびR
1bは各々、水素、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから独立して選択され;
(23)R
1aおよびR
1bは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(24)R
1aおよびR
1bは各々水素であり;
(25)Wは、OまたはSから選択され;
(26)WはOであり;
(27)結合a、b、cおよびdはすべて二重結合であり;
(28)結合a、b、cおよびdはすべて単結合であり;
(29)X
1およびX
2は各々、結合aが二重結合である場合はNもしくはCR
kから独立して選択され、または、結合aが単結合である場合はNR
lもしくはCR
kR
lであり;
式中、
R
kは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニルから選択され、ここで、前記(1〜4C)アルキルは、アミノ、ヒドロキシ、(1〜2C)アルコキシまたはハロから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;および
R
lは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;
(30)X
1およびX
2は各々、結合aが二重結合である場合はNもしくはCR
kから独立して選択され、または、結合aが単結合である場合はNR
lもしくはCR
kR
lであり;
式中、
R
kは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニルから選択され;および
R
lは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;
(31)X
1およびX
2は各々、NまたはCR
kから独立して選択され、および、結合aは二重結合であり、ここで、R
kは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキルまたはアミノから選択され;
(32)X
1およびX
2はCR
kであり、および、結合aは二重結合であり、ここで、R
kは、水素、ハロまたは(1〜4C)アルキルから選択され;
(33)X
1およびX
2は各々、NまたはCHから独立して選択され、ならびに、結合aは二重結合であり;
(34)X
1およびX
2はCHであり、ならびに、結合aは二重結合であり;
(35)X
3は、結合bが二重結合である場合はNもしくはCR
lから選択され、または、結合bが単結合である場合はNR
nもしくはCR
mR
nから選択され;
式中、
R
mは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニルから選択され、ここで、前記(1〜4C)アルキルは、アミノ、ヒドロキシ、(1〜2C)アルコキシまたはハロから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;および
R
nは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;
(36)X
3は、結合bが二重結合である場合はNもしくはCR
mから選択され、または、結合bが単結合である場合はNR
nもしくはCR
mR
nから選択され;
式中、
R
mは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニルから選択され;および
R
nは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;
(37)X
3はNまたはCR
mから選択され、および、結合bは二重結合であり、ここで、R
mは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキルまたはアミノから選択され;
(38)X
3はCR
mであり、および、結合bは二重結合であり、ここで、R
mは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキルまたはアミノから選択され;
(39)X
3は、NまたはCHから選択され、および、結合bは二重結合であり;
(40)X
3はCHであり、および、結合bは二重結合であり;
(41)X
4は、結合dが二重結合である場合はNもしくはCR
oから選択され、または、結合dが単結合である場合はNR
xもしくはCR
oR
xから選択され;
式中、
R
oは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニルから選択され、ここで、前記(1〜4C)アルキルは、アミノ、ヒドロキシ、(1〜2C)アルコキシまたはハロから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;および
R
xは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;
(42)X
4は、結合dが二重結合である場合はNもしくはCR
oから選択され、または、結合dが単結合である場合はNR
xもしくはCR
oR
xから選択され;
式中、
R
oは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノまたは(2C)アルキニルから選択され;および
R
xは、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;
(43)X
4は、NまたはCR
oから選択され、および、結合dは二重結合であり、ここで、R
oは、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノ、(2C)アルキニル、C(O)R
o1、C(O)OR
o1、OC(O)R
o1、C(O)N(R
o2)R
o1、N(R
o2)C(O)R
o1、S(O)
ydR
o1(ここで、y
dは、0、1または2である)、SO
2N(R
o2)R
o1、N(R
o2)SO
2R
o1または(CH
2)
zdNR
o1R
o2(ここで、z
dは、1、2または3である)から選択され;ここで、前記(1〜4C)アルキルは、アミノ、ヒドロキシ、(1〜2C)アルコキシまたはハロから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ならびに、ここで、R
o1およびR
o2は各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(44)X
4は、NまたはCR
oから選択され、および、結合dは二重結合であり、ここで、R
oは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノまたは(2C)アルキニルから選択され;
(45)X
4はCR
oであり、および、結合dは二重結合であり、ここで、R
oは、ハロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、アミノ、(1〜4C)アルキルアミノ、(1〜4C)ジアルキルアミノ、シアノまたは(2C)アルキニルから選択され;
(46)X
4はCR
oであり、および、結合dは二重結合であり、ここで、R
oは、水素、ハロ、(1〜4C)アルキルまたはアミノから選択され;
(47)X
4はCR
oであり、および、結合dは二重結合であり、ここで、R
oは、ハロまたは(1〜4C)アルキルから選択され;
(48)X
4はCR
oであり、および、結合dは二重結合であり、ここで、R
oは、ハロゲン(例えばクロロ、ブロモまたはフルオロ、特にクロロ)であり;
(49)R
2は、水素、(1〜4C)アルキルまたは下記式の基から選択され:
−L
2−Y
2−Q
2
式中:
L
2は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
Y
2は、不在であるか、または、C(O)、C(O)O、C(O)N(R
p)であり、ここで、R
pは水素または(1〜4C)アルキルから選択され;ならびに
Q
2は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、(3〜8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
2は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、NR
qR
r、OR
qから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
qおよびR
rは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(50)R
2は、水素、(1〜4C)アルキルまたは下記式の基から選択され:
−Y
2−Q
2
式中:
Y
2は、不在であるか、または、C(O)、C(O)O、C(O)N(R
p)であり、ここで、R
pは水素または(1〜4C)アルキルから選択され;ならびに
Q
2は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、(3〜8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
2は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、NR
qR
r、OR
qから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
qおよびR
rは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(51)R
2は、水素、(1〜4C)アルキルまたは下記式の基から選択され:
−Y
2−Q
2
式中:
Y
2はC(O)N(R
p)であり、ここで、R
pは水素または(1〜4C)アルキルから選択され;および
Q
2は、(1〜6C)アルキル、アリール、(3〜8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
2は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され;
(52)R
2は、水素または(1〜4C)アルキルから選択され;
(53)R
2は水素であり;
(54)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3は、C(O)、C(O)N(R
y)、C(O)N(R
y)O、N(R
y)(O)C、C(O)O、OC(O)、N(R
y)C(O)N(R
y1)、SO
2N(R
y)、N(R
y)SO
2、オキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリルまたはテトラゾリルであり、ここで、R
yおよびR
y1は、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、S(O)
2N(R
ab)もしくはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または
Q
3およびR
yは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される4〜7員複素環を形成するよう結合されており;
(55)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3は、C(O)、C(O)N(R
y)、N(R
y)(O)C、C(O)O、OC(O)、トリアゾリル、オキサジアゾリルまたはテトラゾリルであり、ここで、R
yは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、S、SO、SO
2、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、N(R
ac)C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)O、OC(O)N(R
ab)、S(O)
2N(R
ab)またはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abおよびR
acは各々、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;
(56)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3は、C(O)、C(O)N(R
y)、C(O)N(R
y)O、N(R
y)(O)C、C(O)O、OC(O)、N(R
y)C(O)N(R
y1)、N(R
y)SO
2、オキサゾイル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルまたはテトラゾリルであり、ここで、R
yおよびR
y1は水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、S(O)
2N(R
ab)もしくはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または
Q
3およびR
yは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される4〜7員複素環を形成するよう結合されており;
(57)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3は、C(O)、C(O)N(R
y)、C(O)N(R
y)O、N(R
y)(O)C、C(O)O、OC(O)であり、ここで、R
yは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、S(O)
2N(R
ab)もしくはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または
Q
3およびR
yは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される4〜7員複素環を形成するように結合されており;
(58)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3は、C(O)、C(O)N(R
y)、C(O)N(R
y)O、N(R
y)(O)C、C(O)O、OC(O)であり、ここで、R
yは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、S(O)
2N(R
ab)もしくはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または
Q
3およびR
yは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される4〜7員複素環を形成するよう結合されており;
(59)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3は、C(O)、C(O)N(R
y)、N(R
y)(O)C、C(O)N(R
y)O、C(O)O、OC(O)であり、ここで、R
yは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、S(O)
2N(R
ab)もしくはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;
(60)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3はC(O)N(R
y)であり、ここで、R
yは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、S、SO、SO
2、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、N(R
ac)C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)O、OC(O)N(R
ab)、S(O)
2N(R
ab)またはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abおよびR
acは各々、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または
Q
3およびR
yは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、これらが、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される4〜6員複素環を形成するよう結合しており;
(61)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3はC(O)N(R
y)であり、ここで、R
yは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜2C)アルキルもしくはオキソから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換される(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、S、SO、SO
2、N(R
ab)、C(O)、C(O)O、OC(O)、C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)、N(R
ac)C(O)N(R
ab)、N(R
ab)C(O)O、OC(O)N(R
ab)、S(O)
2N(R
ab)またはN(R
ab)SO
2から選択されるかこれらであり、ここで、R
abおよびR
acは各々、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択され;ならびに
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシシル、(3〜6C)シクロアルキル、NR
adR
ae、OR
ad、C(O)R
ad、C(O)OR
ad、OC(O)R
ad、C(O)N(R
ae)R
ad、N(R
ae)C(O)R
ad、S(O)
yeR
ad(ここで、y
eは0、1または2である)、SO
2N(R
ae)R
ad、N(R
ae)SO
2R
adまたは(CH
2)
zeNR
adR
ae(ここで、z
eは、1、2または3である)から選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;ここで、R
adおよびR
aeは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;
(62)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3はC(O)NHであり;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)OもしくはC(O)N(R
ab)から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;
(63)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3は、C(O)、C(O)N(R
y)、N(R
y)(O)CまたはC(O)Oであり、ここで、R
yは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素、(1〜4C)アルキルまたは(3〜6C)シクロアルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
4−L
Q4−Z
4
式中:
L
4は、不在であるか、または、(1〜3C)アルキレンであり;
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)OもしくはC(O)N(R
ab)から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;
(64)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3はC(O)NHであり;および
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;または、Q
3は下記式の基で任意選択により置換され:
−L
Q4−Z
4
式中:
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)OもしくはC(O)N(R
ab)から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;
(65)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3はC(O)NHであり;および
Q
3は、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;または、Q
3は、下記式の基で任意選択により置換され:
−L
Q4−Z
4
式中:
L
Q4は、不在であるか、または、O、N(R
ab)、C(O)、C(O)OもしくはC(O)N(R
ab)から選択されるかこれらであり、ここで、R
abは、水素または(1〜2C)アルキルから選択され;および
Z
4は、水素、(1〜6C)アルキル、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Z
4は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、アミノ、シアノまたはヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で任意選択により置換され;
(66)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3はC(O)、C(O)OまたはC(O)NHであり;ならびに
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(67)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3はC(O)NHであり;ならびに
Q
3は、水素、(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ、アリール、アリール(1〜2C)アルキル、(3〜8C)シクロアルキル、(3〜8C)シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、NR
zR
aa、OR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素または(1〜4C)アルキルから独立して選択され;
(68)R
3は、下記式の基から選択され:
−Y
3−Q
3
式中:
Y
3はC(O)NHであり;および
Q
3は、(1〜6C)アルキル、フェニル、(3〜6C)シクロアルキルまたは5員または6員ヘテロアリールであり;ここで、Q
3は、(1〜4C)アルキル、ハロ、(1〜4C)ハロアルキル、(1〜4C)ハロアルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、NR
zR
aaまたはOR
zから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択によりさらに置換され、ここで、R
zおよびR
aaは各々、水素または(1〜2C)アルキルから独立して選択される。
【0066】
好適には、本明細書に定義されているヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、N、OまたはSから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含む単環式ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基である。
【0067】
好適には、ヘテロアリールは、N、OまたはSから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含む5員または6員ヘテロアリール環である。
【0068】
好適には、ヘテロシクリル基は、N、OまたはSから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含む4員、5員または6員ヘテロシクリル環である。ヘテロシクリル基は、N、OまたはSから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含む5員、6員または7員環[例えば、モルホリニル(例えば4−モルホリニル)、ピリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニルまたはピロリジノニル]であることが最も好適である。
【0069】
好適には、アリール基はフェニルである。
【0070】
好適には、HETは、段落(1)〜(7)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、HETは、段落(7)に定義されているとおりである。
【0071】
好適には、R
1は、段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、R
1は、段落(12)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、R
1は、段落(20)に定義されているとおりである。
【0072】
好適には、R
1aおよびR
1bは、段落(21)〜(24)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、R
1aおよびR
1bは、段落(24)に定義されているとおりである。
【0073】
好適には、Wは、段落(25)〜(26)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、Wは、段落(26)に定義されているとおりである。
【0074】
好適には、結合a、b、cおよびdは、段落(27)〜(28)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。好適には、結合a、b、cおよびdは、段落(28)に定義されているとおりである。
【0075】
好適には、X
1およびX
2は、段落(29)〜(34)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、X
1およびX
2は、段落(34)に定義されているとおりである。
【0076】
好適には、X
3は、段落(35)〜(40)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、X
3は、段落(40)に定義されているとおりである。
【0077】
好適には、X
4は、段落(41)〜(48)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、X
4は、段落(48)に定義されているとおりである。
【0078】
好適には、R
2は、段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、R
2は、段落(51)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、R
2は、段落(53)に定義されているとおりである。
【0079】
好適には、R
3は、段落(54)〜(68)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。もっとも好適には、R
3は、段落(68)に定義されているとおりである。
【0080】
本発明の化合物の特定の群において、化合物は、以下に示す構造式Ia(式(I)の二次的定義)、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【化11】
式中、HET、結合a、b、cおよびd、X
1、X
2、X
3、X
4、R
2、Q
3およびR
yの各々は、本明細書に定義されている意味のいずれか一つを有する。
【0081】
式Iaの化合物の実施形態において:
HETは、上記の段落(1)〜(7)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
1は、上記の段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
1aおよびR
1bは、上記の段落(21)〜(24)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
結合a、b、cおよびdは、上記の段落(27)〜(28)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(29)〜(34)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
3は、上記の段落(35)〜(40)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
4は、上記の段落(41)〜(48)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
2は、上記の段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
yは、上記の段落(54)〜(63)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;および
Q
3は、段落(54)〜(68)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。
【0082】
式Iaの化合物の他の実施形態において:
HETは上記の段落(7)において定義されているとおりであり;
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
R
1aおよびR
1bは、上記の段落(24)において定義されているとおりであり;
結合a、b、cおよびdは、上記の段落(28)において定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(34)において定義されているとおりであり;
X
3は上記の段落(40)において定義されているとおりであり;
X
4は、上記の段落(47)または(48)に定義されているとおりであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;
R
yは水素であり;および
Q
3は、段落(68)に定義されているとおりである。
【0083】
本発明の化合物の特定の群において、化合物は、以下に示す構造式Ib(式(I)の二次的定義)、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【化12】
式中、R
1、結合a、b、cおよびd、X
1、X
2、X
3、X
4、R
2、Q
3およびR
yの各々は、本明細書に定義されている意味のいずれか一つを有する。
【0084】
式Ibの化合物の実施形態において:
R
1は、上記の段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
結合a、b、cおよびdは、上記の段落(27)〜(28)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(29)〜(34)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
3は、上記の段落(35)〜(40)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
4は、上記の段落(41)〜(48)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
2は、上記の段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;および
R
yは、上記の段落(54)〜(63)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
Q
3は、段落(54)〜(68)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。
【0085】
式Ibの化合物の他の実施形態において:
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
結合a、b、cおよびdは、上記の段落(28)において定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(34)において定義されているとおりであり;
X
3は上記の段落(40)において定義されているとおりであり;
X
4は、上記の段落(47)または(48)に定義されているとおりであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;
R
yは水素であり;および
Q
3は上記の段落(68)において定義されているとおりである。
【0086】
本発明の化合物の特定の群において、化合物は、以下に示す構造式Ic(式(I)の二次的定義)、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【化13】
式中、R
1、X
1、X
2、X
3、X
4、R
2、Q
3およびR
yの各々は、本明細書に定義されている意味のいずれか一つを有する。
【0087】
式Icの化合物の実施形態において:
R
1は、上記の段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(29)〜(34)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
3は、上記の段落(35)〜(40)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
4は、上記の段落(41)〜(48)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
2は、上記の段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
yは、上記の段落(54)〜(63)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;および
Q
3は、段落(54)〜(68)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。
【0088】
式Icの化合物の他の実施形態において:
R
1は、上記の段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(29)〜(34)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
3は、上記の段落(35)〜(40)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
4はCHであり;
R
2は、上記の段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
yは、上記の段落(54)〜(63)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;および
Q
3は、段落(54)〜(68)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。
【0089】
式Icの化合物のさらに他の実施形態において:
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(34)において定義されているとおりであり;
X
3は上記の段落(40)において定義されているとおりであり;
X
4は上記の段落(48)において定義されているとおりであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;
R
yは水素であり;および
Q
3は上記の段落(68)において定義されているとおりである。
【0090】
式Icの化合物の代替的な実施形態において:
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(34)において定義されているとおりであり;
X
3は上記の段落(40)において定義されているとおりであり;
X
4はCHであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;
R
yは水素であり;および
Q
3は、上記の段落(68)において定義されているとおりである。
【0091】
本発明の化合物の特定の群において、化合物は、以下に示す構造式Id(式(I)の二次的定義)、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【化14】
式中、R
1、X
4、R
2およびQ
3の各々は、本明細書に定義されている意味のいずれか一つを有する。
【0092】
式Idの化合物の実施形態において:
R
1は、上記の段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
4は、上記の段落(41)〜(48)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
2は、上記の段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;および
Q
3は、上記の段落(54)〜(68)のいずれか一つに定義されているとおりである。
【0093】
式Idの化合物の他の実施形態において:
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
X
4は上記の段落(48)において定義されているとおりであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;および
Q
3は上記の段落(68)において定義されているとおりである。
【0094】
式Idの化合物の代替的な実施形態において:
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
X
4はCHであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;および
Q
3は上記の段落(68)において定義されているとおりである。
【0095】
本発明の化合物の特定の群において、化合物は、以下に示す構造式Ie(式(I)の二次的定義)、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【化15】
式中、HET、X
1、X
2、X
3、R
2、R
3およびR
oの各々は、本明細書に定義されている意味のいずれか一つを有する。
【0096】
式Ieの化合物の実施形態において:
HETは、上記の段落(1)〜(7)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
1は、上記の段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
1aおよびR
1bは、上記の段落(21)〜(24)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(29)〜(34)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
3は、上記の段落(35)〜(40)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
oは、上記の段落(41)〜(48)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
2は、上記の段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;および
R
3は、段落(54)〜(68)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。
【0097】
式Ieの化合物の他の実施形態において:
HETは上記の段落(7)において定義されているとおりであり;
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
R
1aおよびR
1bは、上記の段落(24)において定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(34)において定義されているとおりであり;
X
3は上記の段落(40)において定義されているとおりであり;
R
oはハロ、特にクロロであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;および
R
3は、段落(68)に定義されているとおりである。
【0098】
本発明の化合物の特定の群において、化合物は、以下に示す構造式If(式(I)の二次的定義)、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【化16】
式中、HET、X
1、X
2、X
3、R
2、R
o、Q
3およびR
yの各々は、本明細書に定義されている意味のいずれか一つを有する。
【0099】
式Ifの化合物の実施形態において:
HETは、上記の段落(1)〜(7)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
1は、上記の段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
1aおよびR
1bは、上記の段落(21)〜(24)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(29)〜(34)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
3は、上記の段落(35)〜(40)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
oは、上記の段落(41)〜(48)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
2は、上記の段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
yは、上記の段落(54)〜(63)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;および
Q
3は、段落(54)〜(68)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。
【0100】
式Ifの化合物の他の実施形態において:
HETは上記の段落(7)において定義されているとおりであり;
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
R
1aおよびR
1bは、上記の段落(24)において定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(34)において定義されているとおりであり;
X
3は上記の段落(40)において定義されているとおりであり;
R
oはハロ、特にクロロであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;
R
yは水素であり;および
Q
3は、段落(68)に定義されているとおりである。
【0101】
本発明の化合物の特定の群において、化合物は、以下に示す構造式Ig(式(I)の二次的定義)、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【化17】
式中、X
1、X
2、X
3、R
1、R
2、R
o、Q
3およびR
yの各々は、本明細書に定義されている意味のいずれか一つを有する。
【0102】
式Igの化合物の実施形態において:
R
1は、上記の段落(8)〜(20)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(29)〜(34)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
X
3は、上記の段落(35)〜(40)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
oは、上記の段落(41)〜(48)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
2は、上記の段落(49)〜(53)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;
R
yは、上記の段落(54)〜(63)のいずれか一つにおいて定義されているとおりであり;および
Q
3は、段落(54)〜(68)のいずれか一つにおいて定義されているとおりである。
【0103】
式Igの化合物の他の実施形態において:
R
1は上記の段落(20)において定義されているとおりであり;
X
1およびX
2は、上記の段落(34)において定義されているとおりであり;
X
3は上記の段落(40)において定義されているとおりであり;
R
oはハロ、特にクロロであり;
R
2は上記の段落(53)において定義されているとおりであり;
R
yは水素であり;および
Q
3は、段落(68)に定義されているとおりである。
【0104】
特定の本発明の化合物は、本出願において例示されている化合物のいずれか、または、その薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、および、特に、以下のいずれかを含む:
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;または
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド。
【0105】
さらなる特定の本発明の化合物は、本出願において例示されている化合物のいずれか、または、その薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、および、特に、以下のいずれかを含む:
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−7−イソプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−7−イソプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−ブロモ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;または
2−(8−アミノ−3−イソプロピルイミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド。
【0106】
さらなる特定の本発明の化合物は、本出願において例示されている化合物のいずれか、または、その薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、および、特に、以下のいずれかを含む:
2−(4−アミノ−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−(1−メチルピラゾール−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−ブロモ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(2−メトキシエチル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(3−モルホリノプロピル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メトキシ−1H−インドール−6−カルボキサミド;
[2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N,N−ジメチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(3−メトキシプロピル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[2−(2−モルホリノエトキシ)エチル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エチル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[3−(1−ピペリジル)プロピル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(3−イソプロポキシプロピル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(3−メトキシプロピル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(1−メチルスルホニル−4−ピペリジル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−メチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−(2−メトキシエチル)ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−(2−モルホリノエチル)ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(2−アミノエチル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−シクロブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−シクロペンチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−7−イソプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(8−アミノ−3−イソプロピルイミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(8−アミノ−3−イソプロピル−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−3H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−7−イソプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボン酸;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−(オキサン−4−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−(プロパン−2−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−エチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−シクロプロピル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−フェニル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−3−ブロモ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノチエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノチエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)イミダゾ[4,3−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−7−クロロ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
N−(2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
1−(2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−1H−インドール−6−イル)プロパン−1−オン;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N,1−ジメチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−シクロプロピル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
3−[3−クロロ−6−(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1H−インドール−2−イル]−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
3−(3−クロロ−6−オキサゾール−2−イル−1H−インドール−2−イル)−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−イソプロピル−3−[6−(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1H−インドール−2−イル]ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;または
1−イソプロピル−3−(6−オキサゾール−2−イル−1H−インドール−2−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン。
【0107】
さらなる特定の本発明の化合物は、本出願において例示されている化合物のいずれか、または、その薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、および、特に、以下のいずれかを含む:
2−(4−アミノ−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−ブロモ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(2−メトキシエチル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(3−モルホリノプロピル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メトキシ−1H−インドール−6−カルボキサミド;
[2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N,N−ジメチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(3−メトキシプロピル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[2−(2−モルホリノエトキシ)エチル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エチル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[3−(1−ピペリジル)プロピル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−(3−イソプロポキシプロピル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(3−メトキシプロピル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(1−メチルスルホニル−4−ピペリジル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−メチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−(2−メトキシエチル)ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−(2−モルホリノエチル)ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(2−アミノエチル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾール−3−イル]−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−シクロブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(8−アミノ−3−イソプロピルイミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−7−イソプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボン酸;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−(オキサン−4−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−(プロパン−2−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−エチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−シクロプロピル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−フェニル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−3−ブロモ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノチエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)イミダゾ[4,3−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボキサミド;
1−(2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−1H−インドール−6−イル)プロパン−1−オン;
2−(4−アミノ−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−シクロプロピル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
3−[3−クロロ−6−(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1H−インドール−2−イル]−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;または
3−(3−クロロ−6−オキサゾール−2−イル−1H−インドール−2−イル)−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン。
【0108】
さらなる特定の本発明の化合物は、本出願において例示されている化合物のいずれか、または、その薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、および、特に、以下のいずれかを含む:
2−(4−アミノ−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−(1−メチルピラゾール−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−シクロペンチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−7−イソプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(8−アミノ−3−イソプロピル−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−3H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノチエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−[4−アミノ−7−クロロ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボキサミド;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸;
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
N−(2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N,1−ジメチル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
1−イソプロピル−3−[6−(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1H−インドール−2−イル]ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;または
1−イソプロピル−3−(6−オキサゾール−2−イル−1H−インドール−2−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン。
【0109】
式(I)および部分式Ia〜Igの化合物を形成する種々の官能基および置換基は、典型的には、式(I)の化合物の分子量が1000を超えないように選択される。より一般的には、化合物の分子量は、900未満、例えば800未満または750未満または700未満または650未満であろう。より好ましくは、分子量は、600未満であり、例えば、550またはそれ未満である。
【0110】
本発明の化合物の好適な薬学的に許容可能な塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物との酸付加塩であって、例えば、無機または有機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、クエン酸、メタンスルホン酸またはマレイン酸との酸付加塩である。加えて、十分に酸性である本発明の化合物の好適な薬学的に許容可能な塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩、アンモニウム塩または薬学的に許容可能なカチオンが得られる有機塩基との塩であって、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
【0111】
同一分子式を有するが、その原子の結合の性質もしくは配列、または、空間中におけるその原子の配置が異なる化合物は、「異性体」と称される。空間中におけるその原子の配置が異なる異性体は「立体異性体」と称される。互いに鏡像ではない立体異性体は「ジアステレオマー」と称され、相互に重ね合わせることができない鏡像であるものは「鏡像異性体」と称される。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、4つの異なる基が結合している場合、一対の鏡像異性体が可能である。鏡像異性体は、その不斉中心の絶対配置によって特徴付けることが可能であり、カーンおよびプレログのR−およびS−配列則によって記載され、または、分子が偏光面を回転させる右旋性もしくは左旋性(すなわち、それぞれ、(+)または(−)−異性体)として記載される。キラル化合物は、個々の鏡像異性体として、または、これらの混合物として存在することが可能である。鏡像異性体を等しい割合で含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
【0112】
本発明の化合物は1つまたは複数の不斉中心を有し得;このような化合物は、従って、個々の(R)−もしくは(S)−立体異性体として、または、その混合物として生成されることが可能である。他に記載されていない限りにおいては、明細書および特許請求の範囲における特定の化合物の記載または命名は、個々の鏡像異性体、および、そのラセミ混合物またはその他の混合物の両方を含むことが意図されている。立体化学の判定方法、および、立体異性体の分離方法は技術分野において周知であり(Chapter 4 of“Advanced Organic Chemistry”,4th edition J.March,John Wiley and Sons,New York,2001における考察を参照のこと)、例えば光学的に活性な出発材料からの合成またはラセミ形態の分割による。本発明の化合物の数種は、幾何学的異性体中心(E−およびZ−異性体)を有し得る。本発明は、抗増殖活性を有する光学異性体、ジアステレオ異性体および幾何異性体、ならびに、これらの混合物のすべてを含むと理解されるべきである。
【0113】
本発明はまた、1つまたは複数の同位体置換を含む本明細書に定義されている本発明の化合物を含む。例えば、Hは、1H、2H(D)および3H(T)を含むいずれかの同位体形態であり得;Cは、12C、13Cおよび14Cを含むいずれかの同位体形態であり得;ならびに、Oは、16Oおよび18Oを含むいずれかの同位体形態であり得、他も同様である。
【0114】
式Iまたは部分式Ia〜Igの一定の化合物は、例えば、水和物形態などの、溶媒和形態ならびに非溶媒和形態で存在し得ることも理解されるべきである。本発明は、抗増殖活性を有するこのような溶媒和形態のすべてを含むと理解されるべきである。
【0115】
式Iまたは部分式Ia〜Igの一定の化合物は多形性を示し得、また、本発明は、抗増殖活性を有するこのような形態のすべてを含むこともまた理解されるべきである。
【0116】
式Iおよび部分式Ia〜Igの化合物は多数の異なる互変異性形態で存在し得、式Iおよび部分式Ia〜Igの化合物への言及は、このような形態のすべてを含む。疑義を避けるために明記すると、化合物が数々の互変異性形態の1種で存在することが可能である場合であって、1種のみが特定的に記載または示されている場合であっても、それにもかかわらず、すべての他の形態が式Iおよび部分式Ia〜Igによって包含される。互変異性形態の例としては、例えば、以下の互変異性対:ケト/エノール(以下に記載)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオールおよびニトロ/アシ−ニトロに見られる、ケト−、エノール−およびエノレート−形態が挙げられる。
【化18】
【0117】
アミン官能基を含有する式Iおよび部分式Ia〜Igの化合物は、N−オキシドをも形成し得る。アミン官能基を含有する式Iまたは部分式Ia〜Igの化合物に対する本明細書における言及はまた、N−オキシドをも含む。化合物が数々のアミン官能基を含有する場合、1個または2個以上の窒素原子が酸化されてN−オキシドを形成してもよい。N−オキシドの特定の例は、第三級アミンのN−オキシドまたは窒素含有複素環の窒素原子である。N−オキシドは、過酸化水素または過酸(例えばペルオキシカルボン酸)などの酸化剤による対応するアミンの処理によって形成可能であり、例えばAdvanced Organic Chemistry,Jerry March,4th Edition,Wiley Interscience,pagesを参照のこと。より具体的には、N−オキシドはL.W.Deady(Syn.Comm.1977,7,509−514)の手法によって形成可能であり、ここでは、アミン化合物がm−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)、例えば、ジクロロメタンなどの不活性溶剤と反応される。
【0118】
式(I)および部分式Ia〜Igの化合物は、ヒトまたは動物の身体中で分解して本発明の化合物を放出するプロドラッグの形態で投与され得る。プロドラッグは、本発明の化合物の物理特性および/または薬物動態学的特性を変更するために用いられ得る。プロドラッグは、本発明の化合物が、特性変性基が結合可能である好適な基または置換基を含有する場合に形成可能である。プロドラッグの例としては、式(I)または部分式Ia〜Igの化合物中のカルボキシ基またはヒドロキシ基で形成され得るインビボで開裂可能なエステル誘導体、および、式(I)または部分式Ia〜Igの化合物中のカルボキシ基またはアミノ基で形成され得るインビボで開裂可能なアミド誘導体が挙げられる。
【0119】
従って、本発明は、有機合成によって利用可能とされた場合、および、そのプロドラッグの開裂によりヒトまたは動物の身体の中において利用可能とされた場合に、本明細書中上記において定義されている式(I)および部分式Ia〜Igの化合物を含む。従って、本発明は、有機合成手段によって生成される式Iおよび部分式Ia〜Igの化合物を含み、また、前駆体化合物の新陳代謝によってヒトまたは動物の身体の中において生成される化合物を含み、すなわち、式(I)または部分式Ia〜Igの化合物は、合成的に生成された化合物または代謝的に生成された化合物であり得る。
【0120】
式(I)または部分式Ia〜Igの化合物の好適な薬学的に許容可能なプロドラッグは、望ましくない薬理学的活性および過度の毒性を伴うことなくヒトまたは動物の身体への投与に好適であると合理的な医学的な判断に基づくものである。
【0121】
プロドラッグの種々の形態が例えば以下の書面において記載されている。
a)Methods in Enzymology,Vol.42,p.309−396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);
b)Design of Pro−drugs,edited byH.Bundgaard,(Elsevier,1985);
c)A Textbook of Drug Design and Development,edited by Krogsgaard−Larsen and H.Bundgaard,Chapter 5“Design and Application of Pro−drugs”,by H.Bundgaard p.113−191(1991);
d)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,8,1−38(1992);
e)H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences,77,285(1988);
f)N.Kakeya,et al.,Chem.Pharm.Bull.,32,692(1984);
g)T.Higuchi and V.Stella,“Pro−Drugs as Novel Delivery Systems”,A.C.S.Symposium Series,Volume 14;and
h)E.Roche(editor),“Bioreversible Carriers in Drug Design”,Pergamon Press,1987。
【0122】
カルボキシ基を有する式Iまたは部分式Ia〜Igの化合物の好適な薬学的に許容可能なプロドラッグは、例えば、そのインビボで開裂可能なエステルである。カルボキシ基を含有する式Iまたは部分式Ia〜Igの化合物のインビボで開裂可能なエステルは、例えば、ヒトまたは動物の身体中で開裂して親酸を生成する薬学的に許容可能なエステルである。カルボキシに係る好適な薬学的に許容可能なエステルとしては、メチル、エチルおよびt−ブチルなどのC1〜6アルキルエステル;メトキシメチルエステルなどのC1〜6アルコキシメチルエステル;ピバロイルオキシメチルエステルなどのC1〜6アルカノイルオキシメチルエステル;3−フタリジルエステル;シクロペンチルカルボニルオキシメチルおよび1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチルエステルなどのC3〜8シクロアルキルカルボニルオキシ−C1〜6アルキルエステル;5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメチルエステルなどの2−オキソ−1,3−ジオキソレニルメチルエステル;ならびに、メトキシカルボニルオキシメチルおよび1−メトキシカルボニルオキシエチルエステルなどのC1〜6アルコキシカルボニルオキシ−C1〜6アルキルエステルが挙げられる。
【0123】
ヒドロキシ基を有する式(I)または部分式Ia〜Igの化合物の好適な薬学的に許容可能なプロドラッグは、例えば、そのインビボで開裂可能なエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基を含有する式Iまたは部分式Ia〜Igの化合物のインビボで開裂可能なエステルまたはエーテルは、例えば、ヒトまたは動物の身体中で開裂して親ヒドロキシ化合物を生成する薬学的に許容可能なエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基に係る好適な薬学的に許容可能なエステル形成基としては、リン酸塩エステルなどの無機エステル(ホスホロアミド酸環式エステルを含む)が挙げられる。ヒドロキシ基に係るさらなる好適な薬学的に許容可能なエステル形成供給としては、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチルおよび置換ベンゾイルなどのC1〜10アルカノイル基;フェニルアセチル基;エトキシカルボニルなどのC1〜10アルコキシカルボニル基;N,N−(C1〜6)2カルバモイル;2−ジアルキルアミノアセチルおよび2−カルボキシアセチル基が挙げられる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基上の環置換基の例としては、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチルおよび4−(C1〜4アルキル)ピペラジン−1−イルメチルが挙げられる。ヒドロキシ基に係る好適な薬学的に許容可能なエーテル形成基としては、アセトキシメチルなどのα−アシルオキシアルキル基およびピバロイルオキシメチル基が挙げられる。
【0124】
カルボキシ基を有する式(I)または部分式Ia〜Igの化合物の好適な薬学的に許容可能なプロドラッグは、例えば、そのインビボで開裂可能なアミドであって、例えばアンモニアなどのアミン;メチルアミンなどのC1〜4アルキルアミン;ジメチルアミン、N−エチル−N−メチルアミンまたはジエチルアミンなどの(C1〜4アルキル)2アミン;2−メトキシエチルアミンなどのC1〜4アルコキシ−C2〜4アルキルアミン;ベンジルアミンなどのフェニル−C1〜4アルキルアミン;および、グリシンなどのアミノ酸、または、そのエステルと共に形成されるアミドである。
【0125】
アミノ基を有する式Iまたは部分式Ia〜Igの化合物の好適な薬学的に許容可能なプロドラッグは、例えば、そのインビボで開裂可能なアミド誘導体である。アミノ基からの好適な薬学的に許容可能なアミドとしては、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチルおよび置換ベンゾイルなどのC1〜10アルカノイル基、ならびに、フェニルアセチル基と共に形成されるアミドが挙げられる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基上の環置換基の例としては、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチルおよび4−(C1〜4アルキル)ピペラジン−1−イルメチルが挙げられる。
【0126】
式(I)または部分式Ia〜Igの化合物のインビボ効果は、式(I)または部分式Ia〜Igの化合物を投与した後にヒトまたは動物の身体中において形成される1種または複数種の代謝産物によって部分的に発揮され得る。本明細書中上記に記載されているとおり、式(I)または部分式Ia〜Igの化合物のインビボ効果はまた、前駆体化合物(プロドラッグ)の新陳代謝によって発揮され得る。
【0127】
本発明は、任意選択の、好ましいもしくは好適な特性によって、または、そうでなければ特定の実施形態によって本明細書において定義されているいずれかの化合物または特定の群の化合物に関連し得るが、本発明はまた、前記任意選択の、好ましいもしくは好適な特性または特定の実施形態を特定的に排除するいずれかの化合物または特定の群の化合物にも関連し得る。
【0128】
好適には、本発明からは本明細書において定義されている生物活性を有さないいずれかの個々の化合物が排除される。
【0129】
合成
本発明の化合物は、技術分野において公知であるいずれかの好適な技術によって調製されることが可能である。特定のこれらの化合物の調製プロセスは、添付の実施例においてさらに記載されている。
【0130】
本明細書に記載の合成方法の記載において、および、出発材料の調製に用いられるいずれかの言及されている合成方法においては、溶剤の選択、反応雰囲気、反応温度、実験時間およびワークアップ手法を含む提示されている反応条件はすべて、当業者によって選択可能であることが理解されるべきである。
【0131】
分子の種々の部分に存在する官能基は、利用される試薬および反応条件に適合するものでなければならないことは有機合成の当業者に理解されている。
【0132】
本明細書に定義されているプロセスにおける本発明の化合物の合成の最中、または、一定の出発材料の合成の最中に、望ましくない反応を防ぐために一定の置換基を保護することが望ましい場合があることが認識されるであろう。熟練の化学者は、いつこのような保護が必要とされ、ならびに、どのようにこのような保護基を設け、その後除去するのかについて理解しているであろう。
【0133】
保護基の例については、例えば、‘Protective Groups in Organic Synthesis’,Theodora Green(publisher:John Wiley & Sons)といった、本主題に関連する多数の一般的なテキストの1つを参照のこと。保護基は、当該保護基の除去に適切であると文献に記載されているか、または、熟練の化学者に公知であるいずれかの簡便な方法により除去され得、このような方法は、保護基の除去に際して、分子中における他の基に対する影響が最低限となるように選択される。
【0134】
それ故、反応体が、例えば、アミノ、カルボキシまたはヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書に記載の反応のいくつかにおいて、基を保護することが望ましい場合がある。
【0135】
一例として、アミノまたはアルキルアミノ基に対する好適な保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチルなどのアルカノイル基、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル、または、アロイル基、例えばベンゾイルである。上記の保護基に係る脱保護条件は、保護基の選択に応じて必然的に様々である。それ故、例えば、アルカノイルもしくはアルコキシカルボニル基などのアシル基、または、アロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物などの好適な塩基、例えばリチウムまたは水酸化ナトリウムを伴う加水分解によって除去され得る。あるいは、t−ブトキシカルボニル基などのアシル基は、例えば、塩酸、硫酸もしくはリン酸またはトリフルオロ酢酸などの好適な酸による処理によって除去され得、および、ベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム炭素などの触媒による水素化によって、または、例えばホウ素トリス(トリフルオロ酢酸塩)といったルイス酸による処理によって除去され得る。第1級アミノ基に係る好適な代替的な保護基は、例えば、例えばジメチルアミノプロピルアミンといったアルキルアミンまたはヒドラジンによる処理によって除去され得るフタロイル基である。
【0136】
ヒドロキシ基に係る好適な保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチルなどのアルカノイル基、例えばベンゾイルといったアロイル基、または、例えばベンジルといったアリールメチル基である。上記の保護基に係る脱保護条件は、保護基の選択に応じて必然的に様々であろう。それ故、例えば、アルカノイルなどのアシル基またはアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたはアンモニアなどの好適な塩基による加水分解によって除去され得る。あるいは、ベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、パラジウム炭素などの触媒による水素化により除去され得る。
【0137】
カルボキシ基に係る好適な保護基は例えば、例えば水酸化ナトリウムなどの塩基による加水分解によって除去され得るエステル化基、例えばメチルもしくはエチル基であり、または、例えばトリフルオロ酢酸などの有機酸といった酸による処理によって例えば除去され得る例えばt−ブチル基、または、例えばパラジウム炭素などの触媒による水素化によって除去され得る例えばベンジル基である。
【0138】
樹脂もまた保護基として用いられ得る。
【0139】
式(I)の化合物の合成に採用される方法論は、HET、R
1、R
1a、R
1b、W、X
1、X
2、X
3、X
4、R
2およびR
3、ならびに、これらに関連するいずれかの置換基の性質に応じて様々であろう。これらの調製に係る好適なプロセスは添付の実施例にさらに記載されている。
【0140】
一度式(I)の化合物が本明細書に定義されているプロセスのいずれか1種によって合成されたら、次いで、これらのプロセスはさらに、以下の追加の:
(i)存在するいずれかの保護基を除去するステップ;
(ii)式(I)の化合物を他の式(I)の化合物に変換するステップ;
(iii)その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を形成するステップ;および/または
(iv)そのプロドラッグを形成するステップ
をさらに含み得る。
【0141】
上記(ii)の一例は、式Iの化合物が合成され、次いで、HET、R
1、R
1a、R
1b、W、X
1、X
2、X
3、X
4、R
2およびR
3、の基の1つまたは複数がさらに反応してこの基の性質を変化させて、代わりの式(I)の化合物をもたらし得る場合である。例えば、化合物が反応して、いずれかのR基が水素以外の置換基に変換されることが可能である。
【0142】
得られる式(I)の化合物は、技術分野において周知である技術を用いて単離および精製が可能である。
【0143】
生物活性
本明細書における実施例の章に記載の生物学的アッセイは、本発明の化合物の薬理学的効果の計測に用いられ得る。
【0144】
式Iの化合物の薬理学的特性は構造変化によって様々であるが、想定されるとおり、本発明の化合物は、実施例の章に記載のRETアッセイにおいて活性であることが見出された。
【0145】
通常、本発明の化合物は、実施例の章に記載のRETアッセイにおいて1μM以下のIC
50を示し、好ましい本発明の化合物は200nM以下のIC
50を示し、もっとも好ましい本発明の化合物は50nM以下のIC
50を示す。
【0146】
好適には、本明細書における実施例の章に記載のRETおよびKDRアッセイにおいて計測されるRET活性対KDR活性の比は、5超であり、より好適には10超、さらにより好適には25超、もっとも好適には100超である。
【0147】
実施例の章において本明細書に記載のRET
V804M酵素アッセイにおいて、式Iの化合物は、好適には1μM未満の活性を有し、好ましい化合物は100nM以下の活性を示し、もっとも好ましい本発明の化合物は50nM以下のIC
50を示す。
【0148】
実施例の章において本明細書に記載のRET細胞アッセイにおいて、式Iの化合物は好適には1μM未満の活性を有し、好ましい化合物は250nM以下の活性を示し、もっとも好ましい本発明の化合物は100nM以下のIC
50を示す。
【0149】
実施例の章において本明細書に記載のRET
V804M細胞アッセイにおいて、式Iの化合物は好適には1μM未満の活性を有し、好ましい化合物は500nM以下の活性を示し、より好ましい化合物は100nM以下の活性を示し、もっとも好ましい本発明の化合物は50nM以下のIC
50を示す。
【0150】
以下の化合物をテストしたが、本明細書中以下の実施例の章に記載のアッセイにおいて所望の活性を示さなかった:
2−(4−アミノ−1−t−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−5−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボキサミド;
2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インドール−6−カルボキサミド。
【0151】
医薬組成物
本発明のさらなる態様によれば、本明細書において上記に定義されている本発明の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を、薬学的に許容可能な希釈剤またはキャリアと共に含む医薬組成物が提供されている。
【0152】
本発明の組成物は、経口用途(例えば錠剤、舐剤、硬質または軟質カプセル、水性または油性懸濁液、エマルジョン、分散性粉末または顆粒、シロップ剤またはエリキシル剤として)、局部的用途(例えばクリーム、軟膏剤、ゲル、水性もしくは油性溶液または懸濁液として)、吸入による投与(例えば微細な粉末または液体エアロゾルとして)、吹送による投与(例えば微細な粉末として)、または、非経口投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内もしくは筋肉内投薬用の無菌水性または油性溶液として、または、肛門直腸投薬用の座薬として)に好適な形態であり得る。
【0153】
本発明の組成物は、技術分野において周知である従来の薬学賦形物を用いる従来の手法によって入手され得る。それ故、経口用途が意図される組成物は、例えば、1種または複数種の着色剤、甘味剤、香料および/または防腐剤を含有していてもよい。
【0154】
治療における使用に係る本発明の化合物の有効量は、本明細書において言及されている増殖症の処置もしくは予防、進行の遅延化、および/または、この状態に関連する症状の軽減に十分である量である。
【0155】
1種または複数種の賦形物と組み合わされて単一の剤形をもたらす活性処方成分の量は、処置される個体および特定の投与経路に応じて必然的に様々であろう。例えば、ヒトに対する経口投与が意図されている配合物は一般に、組成物全体の約5〜約98重量パーセントで様々であり得る適切で簡便な量の賦形物と一緒に組成された、例えば、0.5mg〜0.5gの活性薬剤(より好適には0.5〜100mg、例えば1〜30mg)を含有するであろう。
【0156】
式Iの化合物の治療目的または予防目的のための1回の投与量は、製剤に係る周知の原則に従って、動物または患者の状態の性質および重症度、齢数ならびに性別、ならびに、投与経路に応じて様々であることは自然であろう。
【0157】
治療目的または予防目的での本発明の化合物の使用において、本発明の化合物は一般的に、1日の投与量が、例えば、体重を基準として0.1mg/kg〜75mg/kgの範囲内(必要に応じて複数回の投与量で投与される)とされるよう投与されることとなる。一般的に、非経口経路が採用される場合には、低投与量で投与されることとなる。それ故、例えば、静脈内または腹腔内投与については、例えば、体重基準で0.1mg/kg〜30mg/kgの範囲内の投与量が一般に用いられることとなる。同様に、吸入による投与については、例えば、体重基準で0.05mg/kg〜25mg/kgの範囲内の投与量が用いられることとなる。経口投与もまた特に錠剤形態で好適であり得る。典型的には、単位剤形は約0.5mg〜0.5gの本発明の化合物を含有するであろう。
【0158】
治療的使用および用途
本発明は、RETまたはその変異体形態(例えばRET
V804M)の阻害剤として機能する化合物を提供する。さらに、本発明の化合物は、KDRに基づいてRETまたはその変異体形態(例えばRET
V804M)に対する向上した選択性を示す(すなわち、これらは、RETの効力の高い阻害剤であると共にKDRの効力の低い阻害剤である)。
【0159】
従って、本発明はRETキナーゼ酵素活性またはその変異体形態(例えばRET
V804M)をインビトロまたはインビボで阻害する方法を提供し、前記方法は、細胞に、有効量の本明細書において上記に定義されている化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を接触させるステップを含む。
【0160】
本発明はまた、インビトロまたはインビボでKDR酵素活性と比してRETキナーゼ酵素活性またはその変異体形態(例えばRET
V804M)を選択的に阻害する方法を提供し、前記方法は、細胞と、有効量の本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物とを接触させるステップを含む。
【0161】
本発明はまた、RETキナーゼ活性が関連する疾病または障害の処置を必要とする患者においてこのような処置をする方法を提供し、前記方法は、前記患者に、治療的有効量の本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、または、医薬組成物を投与するステップを含む。
【0162】
本発明は、細胞増殖をインビトロまたはインビボで阻害する方法を提供し、前記方法は、細胞に、有効量の本明細書において上記に定義されている化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を接触させるステップを含む。
【0163】
本発明は、増殖性疾患の処置を必要とする患者においてこのような処置をする方法を提供し、前記方法は、前記患者に、治療的有効量の本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、または、医薬組成物を投与するステップを含む。
【0164】
本発明は、癌を処置する方法であって、このような処置を必要としている患者において行う方法を提供し、前記方法は、前記患者に、治療的有効量の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、または、本明細書において定義されている医薬組成物を投与するステップを含む。
【0165】
本発明は、治療において用いられる、化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、または、本明細書において定義されている医薬組成物を提供する。
【0166】
本発明は、増殖症の処置において使用される、本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、または、医薬組成物を提供する。
【0167】
本発明は、癌の処置において使用される、本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、または、医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、癌はヒト癌である。
【0168】
本発明は、RETキナーゼ酵素活性またはその変異体形態(例えばRET
V804M)の阻害において使用される、本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を提供する。
【0169】
本発明は、KDR酵素活性よりもRETキナーゼ酵素活性またはその変異体形態(例えばRET
V804M)に係る選択的な阻害において用いられる、本明細書において上記に定義されている化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を提供する。
【0170】
本発明は、RETキナーゼ活性が関連する疾病または障害の処置において使用される、本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を提供する。
【0171】
本発明は、増殖症の処置のための医薬品の製造における、本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物の使用を提供する。
【0172】
本発明は、癌の処置のための医薬品の製造における、本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物の使用を提供する。好適には、医薬品は、ヒトの癌の処置に使用されるためのものである。
【0173】
本発明は、RETキナーゼ酵素活性またはその変異体形態(例えばRET
V804M)の阻害のための医薬品の製造における、本明細書に定義されている化合物またはその薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物の使用を提供する。
【0174】
本発明は、KDR酵素活性よりもRETキナーゼ酵素活性またはその変異体形態(例えばRET
V804M)を選択的に阻害するための医薬品の製造における本明細書において上記に定義されている化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物の使用を提供する。
【0175】
本発明は、RETキナーゼ活性が関連する疾患または障害の処置のための医薬品の製造における本明細書において上記に定義されている化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物の使用を提供する。
【0176】
「増殖性疾患」という用語は、本明細書において互換的に用いられ、インビトロまたはインビボでの新生物形成性または過形成性の増殖などの、望まれていない過剰または異常な細胞の望ましくないまたは非制御の細胞増殖に関する。これらに限定されないが、増殖症の例としては、悪性の新生物および腫瘍、癌、白血病、乾癬、骨疾患、線維増殖性疾患(例えば、結合組織のもの)およびアテローム動脈硬化を、特にこれらに限定されないが含む前悪性および悪性細胞増殖が挙げられる。特にこれらに限定されないが、肺、大腸、乳房、卵巣、前立腺、肝臓、膵臓、脳および皮膚を含む、任意のタイプの細胞が処置され得る。
【0177】
本発明の化合物の抗増殖効果は、ヒト癌の処置において特異的な用途を有する(RETキナーゼ酵素活性の阻害、および/または、KDR酵素活性を超えるRETキナーゼ酵素活性に対する選択的な阻害の観点から)。
【0178】
抗癌効果は、特にこれらに限定されないが、細胞増殖の調整、血管形成(新生血管の形成)の阻害、転移(起点からの腫瘍の拡散)の阻害、浸潤(近接する正常な構造への腫瘍細胞の拡散)の阻害、または、アポトーシス(プログラム細胞死)の促進を含む1つまたは複数のメカニズムを介して生じ得る。
【0179】
本発明の特定の実施形態において、処置されるべき増殖性状態は、癌、例えば甲状腺髄様癌(MTC)または非小細胞肺癌(NSCLC)である。
【0180】
投与経路
本発明の化合物またはこれらの化合物を含む医薬組成物は、全身/末梢または局所(すなわち、所望の作用部位で)のいずれかの簡便な投与経路によって対象に投与され得る。
【0181】
投与経路としては、これらに限定されないが、経口(例えば、摂取による);頬腔内;舌下;経皮(例えば、パッチ、プラスター等によるものを含む);経粘膜(例えば、パッチ、プラスター等によるものを含む);鼻腔内(例えば、経鼻スプレー);経眼(例えば、点眼薬によるもの);経肺(例えば、例えば口または鼻を介した例えばエアロゾルを用いる吸入または吹送治療によるもの);直腸(例えば、座薬または浣腸によるもの);経膣(例えば、腟坐薬によるもの);例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内、脊髄内、関節内、嚢下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下および腸内を含む注射による非経口経路;例えば皮下または筋肉内といった持効性製剤またはレザバーの移植による非経口経路が挙げられる。
【0182】
併用治療
本明細書中上記において定義されている抗増殖性処置は、単独の治療として適用されても、または、本発明の化合物に追加して、従来の手術もしくは放射線療法もしくは化学療法を含んでいてもよい。このような化学療法は、抗腫瘍剤の以下のカテゴリーの1つまたは複数を含んでいてもよい。
(i)アルキル化剤(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミドおよびニトロソ尿素);代謝拮抗剤(例えば5−フルオロウラシルおよびテガフールのようなフルオロピリミジン、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシウレアなどのゲムシタビンおよび葉酸代謝拮抗薬);抗腫瘍抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン);有糸分裂阻害薬(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイド、ならびに、タキソールおよびタキソテールのようなタキソイド、ならびに、ポロキナーゼ阻害剤);ならびに、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカンおよびカンプトテシン)などの内科腫瘍学において用いられる他の抗増殖性/抗悪性腫瘍薬およびこれらの組み合わせ;
(ii)抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびヨードキシフェン)、抗アンドロゲン薬(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストゲン(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールおよびエキセメスタンとして)、および、フィナステリドなどの5α−レダクターゼの阻害剤などの細胞分裂阻害薬;
(iii)抗浸潤剤[例えば4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシのようなc−Srcキナーゼファミリー阻害剤]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際公開第01/94341号パンフレット)、N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}チアゾール−5−カルボキサミド(ダスチニブ、BMS−354825;J.Med.Chem.,2004,47,6658−6661)およびボスニチブ(SKI−606)、ならびに、マリマスタットのようなメタロプロテアーゼ阻害剤、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤またはヘパラナーゼに対する抗体];
(iv)増殖因子機能の阻害剤:例えばこのような阻害剤としては、増殖因子抗体および増殖因子受容体抗体(例えば抗−erbB2抗体トラツズマブ[Herceptin(商標)]、抗−EGFR抗体パニツムマブ、抗−erbB1抗体セツキシマブ[Erbitux、C225]、および、Stern et al.(Critical reviews in oncology/haematology,2005,Vol.54,pp11−29)により開示されているいずれかの増殖因子または増殖因子受容体抗体が挙げられ;このような阻害剤はまた、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば上皮増殖因ファミリーの阻害剤(例えばN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)−キナゾリン−4−アミン(CI 1033)などのEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、ラパチニブなどのerbB2チロシンキナーゼ阻害剤)が挙げられ;肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;インスリン増殖因子ファミリーの阻害剤;イマチニブおよび/またはニロチニブ(AMN107)などの血小板由来成長因子ファミリーの阻害剤;セリン/スレオニンキナーゼの阻害剤(例えばファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤などのRas/Rafシグナル伝達阻害剤、例えばソラフェニブ(BAY 43−9006)、ティピファルニブ(R115777)およびロナファーニブ(SCH66336))、MEKおよび/またはAKTキナーゼを介した細胞シグナル伝達の阻害剤、c−kit阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、Plt3キナーゼ阻害剤、CSF−1Rキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インスリン様増殖因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤(例えばAZD1152、PH739358、VX−680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX−528およびAX39459)、ならびに、CDK2および/またはCDK4阻害剤などのサイクリン依存性キナーゼ阻害剤;
(v)血管内皮増殖因子の効果を阻害するものなどの血管新生抑制剤[例えば抗血管性内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(Avastin(商標))、ならびに、例えば、バンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アキシニチブ(AG−013736)、パゾパニブ(GW786034)および4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;国際公開第00/47212号パンフレット中の実施例240)などのVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、国際特許出願第97/22596号パンフレット、国際公開第97/30035号パンフレット、国際公開第97/32856号パンフレットおよび国際公開第98/13354号パンフレットに開示されているものなどの化合物、ならびに、他のメカニズムによって作用する化合物(例えばリノミド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤およびアンジオスタチン)];
(vi)コンブレスタチンA4などの血管損傷剤、および、国際公開第99/02166号パンフレット、国際公開第00/40529号パンフレット、国際公開第00/41669号パンフレットに開示されている化合物、国際公開第01/92224号パンフレット、国際公開第02/04434号パンフレットおよび国際公開第02/08213号パンフレット;
(vii)エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えばジボテンタン(ZD4054)またはアトラセンタン;
(viii)ISIS2503、抗rasアンチセンスなどの例えば上記に列挙されている標的に指向されるものといったアンチセンス治療;
(ix)例えば異常遺伝子を置き換えるアプローチを含む遺伝子治療アプローチ(異常p53または異常BRCA1もしくはBRCA2、GDEPT(遺伝子指向性酵素プロドラッグ治療)アプローチ(シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌性ニトロ還元酵素を用いるものなど)など)、および、化学療法または放射線療法に対する患者の耐性を高めるアプローチ(多薬剤耐性遺伝子治療など);ならびに
(x)例えば患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるエキソビボおよびインビボアプローチ(インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインを伴う形質移入など)、T細胞アネルジーを低減させるアプローチ、サイトカイン−形質移入樹状細胞などの形質移入免疫細胞を用いるアプローチ、サイトカイン−形質移入腫瘍株細胞を用いるアプローチ、および、抗イディオタイプ抗体を用いるアプローチを含む免疫療法アプローチ。
【0183】
特定の実施形態において、本明細書中において上記に定義されている抗増殖性処置は、本発明の化合物に追加して、従来の手術または放射線療法または化学療法を含んでいてもよく、ここで、化学療法は、プロカルバジン、カルムスチン、ロムスチン、イリノテカン、テモゾロミド、シスプラチン、カルボプラチン、メトトレキセート、エトポシド、シクロホスファミド、イホスファミドおよびビンクリスチンから選択される1種以上の抗腫瘍薬剤を含み得る。
【0184】
このような複合処置(conjoint treatment)は、処置に係る個々のコンポーネントの同時投薬、逐次投与または分割投薬により達成され得る。このような併用生成物は、本明細書に既述の投与量範囲内の本発明の化合物と他の承認された投与量範囲内の薬学的に活性な薬剤とを採用する。
【0185】
本発明の本態様によれば、本明細書において上記に定義されている本発明の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、および、他の抗腫瘍剤を含む、癌(例えば固体腫瘍が関連する癌)の処置における使用のための併用が提供されている。
【0186】
本発明の本態様によれば、本明細書において上記に定義されている本発明の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物、および、本明細書において上記に列挙されている抗腫瘍剤のいずれか1種を含む、癌(例えば固体腫瘍が関連する癌)などの増殖症の処置における使用のための併用が提供されている。
【0187】
本発明のさらなる態様においては、本明細書において上記に列挙されているものから任意選択により選択される他の抗腫瘍剤との併用による、癌の処置における使用のための本発明の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物が提供されている。
【0188】
本明細書において、「併用」という用語が用いられる場合、これは同時、分割または逐次投与を指すと理解されるべきである。本発明の一態様において、「併用」とは、同時投与を指す。本発明の他の態様において、「併用」とは、分割投与を指す。本発明のさらなる態様において、「併用」とは、逐次投与を指す。投与が逐次または分割で行われる場合、第2のコンポーネントの投与における遅延は、併用の有益な効果を損ねるようなものであってはならない。
【0189】
本発明のさらなる態様によれば、本発明の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を、薬学的に許容可能な希釈剤またはキャリアを伴って、抗腫瘍剤(本明細書において上記に列挙されているものから任意選択により選択される)との組み合わせで含む医薬組成物が提供されている。
【実施例】
【0190】
略語
B
2(OH)
4 テトラヒドロキシボレート
br s 幅広の一重項
d 二重項
dd 二重項の二重項
CDCl
3 クロロホルム
DMAP 4−(ジメチルアミノ)ピリジン
DCM ジクロロメタン(塩化メチレン)
DIPEA N,N−ジ−イソプロピルエチルアミン、ヒューニッヒ塩基
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDCI.HCl 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド
EtBr エチルブロミド(臭化エチル)
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール(エチルアルコール)
Fcc フラッシュカラムクロマトグラフィ
HATU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸)
HCl 塩酸
HPLC 高圧液体クロマトグラフィ
Hz ヘルツ
J 結合定数
K
2CO
3 炭酸カリウム
KOAc 酢酸カリウム
LCMS 液体クロマトグラフィ−質量分光測定
LiOH.H
2O 水酸化リチウム一水和物
m 多重項
MeOH メタノール(メチルアルコール)
MgSO
4 硫酸マグネシウム
MHz メガヘルツ
N
2 窒素
NaHCO
3 重炭酸ナトリウム
Na
2SO
4 硫酸ナトリウム
NH
4Cl 塩化アンモニウム
NMR 核磁気共嗚
POCl
3 オキシ塩化リン
q 四重項
s 一重項
t 三重項
THF テトラヒドロフラン
XPhos 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル
XPhos−Pd−G2 クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)
【0191】
方法
一般的な実験法
フラッシュカラムクロマトグラフィとは、予め充填されたシリカカートリッジを用いる自動化クロマトグラフィを指す。
【0192】
一般に、本明細書において以下に記載の実験手法において、フラッシュクロマトグラフィは予め充填されたシリカゲルカートリッジを用いて行い、また、薄層クロマトグラフィは、0.25mmの厚さにMerck製Type60 F
254シリカゲルをコートした5×10cmプレートで実施した。典型的には、商業的な供給元から入手した試薬は、他に定めがある場合を除き、さらに精製することなく用いた。無水溶剤は通例、Sigma−Aldrich Chemical Company Ltd.またはFisher Chemicals Ltd.から入手し、さらに乾燥させることなく用いた。HPLCグレード溶剤は主に、Fisher Chemicals Ltd.から入手した。
【0193】
1H NMR分光法を、他に定めがある場合を除き、記載の溶剤中において、室温で種々の分光計を用いて行った。すべての事例において、NMRデータは予期していた構造と一致した。特徴的な化学シフト(δ)は、例えばs、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;dd、二重項の二重項;br、幅広といった、主なピークを表記するための従来の略語を用いて百万分率で示されている。LCMSは種々の分光計を用いて行い、電子スプレーイオン化(ESI)条件下で低解像度の質量分析スペクトルを生成した。
【0194】
一般に、本明細書において以下に記載の実験手法において、プロトン(
1H)NMRスペクトルを、300MHzまたは400MHz Bruker分光計で記録した。溶液は、典型的には、重水素化クロロホルム(CDCl
3)または重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d
6)中に調製し、化学シフトは、内標準として、テトラメチルシラン(TMS)または重溶媒を基準とした。さらに、重溶媒は、典型的には、Sigma−Aldrich Chemical Company、GossまたはFluorochemから入手した。
【0195】
LCMS法
分析的LC−MS
本発明の化合物の分析においては種々のLC−MS条件を使用し得ることが認識されるであろう。いくつかの非限定的なLC−MS条件の例を以下に示す。
【0196】
例示的なLC−MS条件
LC−MS分析は、例えば、BEH C18 1.7μMカラム(2.1×50mmまたは2.1×100mm)を備えるWaters製のAcquity UPLCシステムにおいて、UVダイオードアレイ検出(210〜400nm)と共に行い得る。正および負の質量イオン検出も、例えばWaters製のSQD検出器を用いて行い得る。次いで、分析は、酸性または塩基性の緩衝溶剤で、以下に詳述したものなどの勾配を用いて行い得る。
【0197】
好適な溶剤勾配の例
低pH:
溶剤A−水+ギ酸アンモニウム10mM+ギ酸0.1%
溶剤B−アセトニトリル+水5%+ギ酸0.1%
高pH:
溶剤A−水+炭酸水素アンモニウム10mM+アンモニア溶液0.1%
溶剤B−アセトニトリル+アンモニア溶液0.1%
【0198】
【表1】
【0199】
分取HPLC
分取HPLCとは、種々の水:MeCN溶離液勾配を用いる質量分析逆相クロマトグラフィを指す。種々の分取HPLC機器および/または条件を用いて本発明の化合物を精製し得ることが認識されるであろう。また、当業者は、それぞれの化合物に係る適切な条件の選択に十分に精通しているであろう。それにもかかわらず、好適なHPLC条件のいくつかの非限定的な例の詳細が以下に提供されている。
【0200】
分取HPLC条件の例示
化合物は、Waters製のXBridge 5μm C18、100mm×19mm(内径)カラムなどのカラムを使用し、20mL/分の典型的な流量で操作し、UVダイオードアレイ検出(210〜400nm)と、正および負の質量イオン検出の両方を用いる質量に従う回収とを伴う、例えばWaters製のFractionLynx MS自動精製システムにおける分取HPLCによって精製し得る。
【0201】
精製はまた、酸性または塩基性緩衝溶剤系を適切に用いて行い得る。次いで、このような系における化合物の滞留時間を30〜50μLテスト注入および標準勾配を用いて評価し、次いで、観察された滞留時間に基づいて、以下に詳述した適切に選択されたフォーカス勾配を用いて精製し得る。
【0202】
好適な溶剤勾配のいくつかの典型的な例としては以下を含む。
低pH:
溶剤A−水+ギ酸アンモニウム10mM+ギ酸0.1%
溶剤B−アセトニトリル+水5%+ギ酸0.1%
高pH:
溶剤A−水+ギ酸アンモニウム10mM+アンモニア溶液0.1%
溶剤B−アセトニトリル+水5%+アンモニア溶液0.1%
【0203】
【表2】
【0204】
【表3】
【0205】
合成方法
本発明の化合物の数々の化学的合成方法が本明細書に記載されている。これら、および/または、他の周知の方法は、本発明の範囲内における追加の化合物の合成を促進するために、公知の方法において変更および/または適応され得る。
【0206】
出発材料の調製が記載されていない場合には、これらは市販されているか、文献中において公知であるか、または、標準的な手法を用いた当業者による入手が容易である。化合物を一般的な方法を用いて既出の例または中間体と同様に調製したと記載されている場合には、反応時間、試薬の当量数および温度は各特定の反応について変更可能であり、および、異なる試薬、触媒、後処置または精製技術を採用することが望ましいかまたは必要であり得ることを当業者は理解するであろう。
【0207】
一般的合成スキーム
スキーム1−インドリルピラゾロピリミジンDの調製
【化19】
置換ピラゾロピリミジンCを、適切に置換されたヒドラジンA(一般的な方法1)から公知の3−ステップ法を介して、または、未置換ピラゾロピリミジンB(一般的な方法2)の生成を介して調製した。Xは通常BrまたはIである。2−ハロインドール誘導体(一般的な方法3)またはインドリルボロン酸誘導体(一般的な方法4)と伴う中間体Cのスズキカップリングで生成物Dが得られる。必要な場合には、さらなる生成を行った。
【0208】
スキーム2−インドリルピラゾロピリミジンの生成
【化20】
エステルEからのアミドF(ここで、X=H、Cl、Br等)の生成は、多数の経路で達成した。これらは、加水分解(一般的な方法5)、アミド形成(一般的な方法6)、直接アミド化(一般的な方法7)、および、X=Clである場合には、NCSを伴うハロゲン化(一般的な方法8)を含む。これらの形質転換の順番は様々である。あるいは、エステルGは、アルキル化、脱保護化およびアミドへの転換(一般的な方法9)が可能であった。
【0209】
中間体に係る一般的な方法および例
すべての一般的な方法に対する代表的な手法が提供されているが、手法、後処置および単離に対する変更が個々の調製において採用されるであろうことが認識されるであろう。特に、Boc保護中間体がスズキカップリングにおいて採用される場合、反応条件下において熱的に脱保護が生じなかった場合には、HClまたはTFAを伴う追加の処理を含めた。
【0210】
一般的な方法1−代表的な手法
3−ブロモ−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化21】
ステップ1
Et
3N(1.39mL、10mmol)およびシクロヘキシルヒドラジンヒドロクロリド(1.51g、10mmol)のEtOH(35mL)中の混合物に、エトキシメチレンマロノニトリル(1.22g、10mmol)を数回に分けて添加した。反応混合物を還流で5時間加熱し、次いで、室温に冷却し、減圧中で濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)中にとり、水(2×25mL)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮して、5−アミノ−1−シクロヘキシル−ピラゾール−4−カルボニトリル(1.95g、103%)をオレンジ色の固体として得、これをさらに精製せずに用いた。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ7.49(s,1H),4.45(s,2H),3.77(tt,J=11.2,4.2Hz,1H),1.88(ddt,J=17.4,11.4,5.4Hz,6H),1.83−1.65(m,1H),1.49−1.32(m,1H),1.38−1.15(m,2H).
【0211】
ステップ2
5−アミノ−1−シクロヘキシル−ピラゾール−4−カルボニトリル(1.95g、10mmol)のホルムアミド(15mL)中の懸濁液を、180℃で1時間、MW中において加熱した。この反応を室温に冷却し、次いで、水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。組み合わせた有機物を塩水(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮して、1−シクロヘキシルピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(2.01g、90%)を明るい茶色の固体として得、これをさらに精製せずに用いた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ8.15(s,1H),8.06(s,1H),7.64(br s,1H),4.57(tt,J=9.5,4.9Hz,1H),2.0−1.78(m,6H),1.69(d,J=13.0Hz,1H),1.48−1.13(m,3H).
【0212】
ステップ3
1−シクロヘキシルピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(2.01g、9.3mmol)の水(50mL)中の懸濁液に、臭素(0.95mL、18.5mmol)を添加した。この反応を還流で4時間加熱し、次いで、室温に冷却し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。組み合わせた有機物を、5%水性亜硫酸水素ナトリウム(25mL)、飽和水性NaHCO
3(25mL)および塩水(25mL)で順次に洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮して、表題の化合物(1.58g、58%)をオレンジ色の固体として得、これをさらに精製せずに用いた。LCMS[M+H]
+296および298;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ8.19(s,1H),7.92(s,2H),4.57(dt,J=9.5,5.2Hz,1H),1.92〜1.72(m,5H),1.67(d,J=12.9Hz,1H),1.52〜1.31(m,2H),1.31〜1.12(m,1H).
【0213】
この方法によって調製される他の中間体は以下を含む。
3−ブロモ−1−エチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化22】
ステップ1
白色の固体として1.8g(16%)。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ7.52(s,1H),6.54(s,2H),3.89(q,J=7.2Hz,2H),1.20(t,J=7.2Hz,3H).
【0214】
ステップ2
黄色の固体として850mg(39%)。LCMS[M−H]
−162.0;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ8.16(s,1H),8.07(s,1H),7.70(s,2H),4.30(q,J=7.2Hz,2H),1.36(t,J=7.2Hz,3H).
【0215】
ステップ3
固体として870mg(62%)。LCMS[M+H]
+242.0および244.0;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ8.21(s,1H),7.88(s,1H),6.99(s,1H),4.28(q,J=7.2Hz,2H),1.36(t,J=7.2Hz,3H).
【0216】
一般的な方法2−代表的な手法
2−(4−アミノ−3−ブロモ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エタノール(中間体1)
3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(250mg、1.2mmol)およびK
2CO
3(323mg、2.3mmol)のDMF(2mL)中の溶液に、2−ブロモエタノール(91μL、1.3mmol)を添加した。混合物を、窒素雰囲気下で、17時間かけて100℃に加熱した。水(5mL)を添加し、混合物を0.25時間撹拌し、ろ過し、水(2×20mL)で洗浄し、減圧中に50℃で乾燥させて、表題の化合物(209mg、69%)をベージュ色の粉末として得、これをさらに精製せずに用いた。LCMS[M+H]
+258.0および261.0;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ8.21(s,1H),4.87(s,1H),4.29(t,J=5.7Hz,2H),3.78(t,J=5.7Hz,2H).
【0217】
典型的には、採用したアルキル化剤は、商業的な入手可能性または合成の実施容易性に応じて、対応するハロゲン化物またはメシレートであった。
【0218】
一般的な方法3−代表的な手法
メチル2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(中間体23)
メチル2−ブロモ−1H−インドール−6−カルボキシレート(254mg、1.0mmol)、XPhos Pd G2(79mg、0.1mmol)、XPhos(95mg、0.2mmol)、B
2(OH)
4(269mg、3.0mmol)およびKOAc(294mg、3.0mmol)のEtOH(10mL)中の混合物を超音波処理に供し、アルゴンで5分間脱気し、次いで、80°で2時間加熱した。これに、K
2CO
3の脱気した水溶液(1.8M、1.7mL、3.0mmol)および3−ブロモ−1−(tert−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(270mg、1mmol)のTHF(2mL)中の脱気した溶液を添加し、加熱を18時間継続した。この反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。組み合わせた抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮した。残渣をfcc(0〜100%のペンタン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(228mg、31%)を黄色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 365.1;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.09(br s,1H),8.40(s,1H),8.22(s,1H),7.86(dd,J=1.40,8.36Hz,1H),7.69(d,J=8.36Hz,1H),6.93(dd,J=0.85,2.08Hz,1H),5.78(s,2H),3.96(s,3H),1.86(s,9H).
【0219】
一般的な方法4−代表的な手法
メチル2−(4−アミノ−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(中間体27)
3−ブロモ−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.4g、1.56mmol)およびメチル2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(0.47g、1.56mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)中の混合物を窒素で脱気した。Pd(dppf)Cl
2・DCM(32mg、0.04mmol)を添加し、続いて、1.8MのK
2CO
3(1.74mL、3.12mmol)を添加した。この反応混合物を還流で2時間加熱し、次いで、室温に冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、水(2×25mL)で洗浄した。組み合わせた水性相をEtOAc(50mL)で逆抽出した。組み合わせた有機物を塩水(50mL)で洗浄し、次いで、減圧中で濃縮し、fcc(0〜100%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(438mg、80%)を黄色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 351.2;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ11.98(br s,1H),8.28(s,1H),8.15(s,1H),7.65−7.74(m,2H),7.16(br s,1H),6.96(s,1H),5.12(quin,J=6.64Hz,1H),3.88(s,3H),1.55(d,J=6.78Hz,6H).
【0220】
状況によって、対応する3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを、例えば、中間体81の合成において、カップリングパートナーの1種として用いた。加えて、ピラゾールピリミジンではなく他のヘテロアリールを、例えば実施例6、12、37、45、47および49の合成にけるスズキカップリングにおいて利用することが可能であった。
【0221】
一般的な方法5−代表的な手法
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボン酸(中間体26)
メチル2−(4−アミノ−1−tert−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(228mg、0.63mmol)のTHF(1.5mL)、MeOH(1.5mL)および水(1.5mL)中の溶液に、LiOH.H
2O(106mg、2.52mmol)を添加した。この反応を室温で1時間撹拌し、次いで、還流で2.5時間撹拌した。この反応を室温に冷却し、減圧中で濃縮した。残渣を1MのHClで酸性化し、EtOAc(3×)で抽出した。組み合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮して、表題の化合物(200mg、91%)を黄色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 351.1.
【0222】
一般的な方法6−代表的な手法
2−ブロモ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド(中間体34)
2−ブロモ−1H−インドール−6−カルボン酸(311mg、1.3mmol)およびHATU(593mg、1.56mmol)のDMF(13mL)中の混合物に、DIPEA(0.68mL、3.9mmol)を添加した。混合物を5分間撹拌し、その後、メチルアミン(THF中に2M、0.8ml、1.56mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。組み合わせた抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をDCMで倍散して、表題の化合物(204mg、64%)をオフホワイトの固体として得た。LCMS[M+H]
+253.0および255.0;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ12.13(s,1H),8.36(br d,J=4.14Hz,1H),7.83(s,1H),7.49〜7.53(m,2H),6.59(s,1H),2.79(d,J=4.52Hz,3H).
【0223】
一般的な方法7−代表的な手法
実施例5−2−(4−アミノ−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド
メチル2−(4−アミノ−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(380mg、1.0mmol)のTHF(4mL)中の懸濁液に、メチルアミン(THF中に2.0M、3.95mL、7.9mmol)を添加し、続いて、AlMe
3(ヘプタン中の1.0M溶液、3.95mL、3.95mmol)を滴下した。得られる懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、60℃で1時間加熱したところ、溶液が形成された。この反応を0℃に冷却し、ロッシェル塩の水(30mL)中の20%(w/v)溶液を滴下することにより失活させた。混合物を30分間撹拌し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた抽出物を水(30mL)および塩水(30mL)で順次に洗浄し、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(0〜10%のDCM中のMeOH)により精製して、表題の化合物(170mg、45%)を白色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 384.2;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ12.16(s,1H),8.45−8.52(m,1H),8.27(s,1H),8.00(s,1H),7.69(dd,J=2.35,8.57Hz,1H),7.61(d,J=8.57Hz,1H),5.12(sept,J=6.64Hz,1H),2.82(d,J=4.52Hz,3H),1.53(d,J=6.69Hz,6H).NH
2は観察されない。
【0224】
一般的な方法8−代表的な手法
メチル2−(4−アミノ−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(中間体28)
メチル2−(4−アミノ−1−イソプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(0.4g、1.14mmol)のDMF(10mL)中の溶液に、NCS(0.15g、1.14mmol)を室温で添加した。このオレンジ色の溶液を室温で1時間撹拌したところ、懸濁液が形成された。この反応混合物を水(150mL)で希釈し、室温で30分間撹拌した。固体をろ過により単離し、水で洗浄し、減圧中に50℃で乾燥させて、表題の化合物(3.8g、86%)を黄土色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 385.2;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ12.29(s,1H),8.27(s,1H),8.12(s,1H),7.79(dd,J=1.79,8.58Hz,1H),7.68(d,J=8.16Hz,1H),5.12(quin,J=6.73Hz,1H),3.89(s,3H),1.53(d,J=6.69Hz,6H).
【0225】
典型的には、基質を1当量のNCSで処理することで、様々な割合で未反応出発材料、所望の生成物および二塩素化不純物がもたらされた。生成物の比率に応じて多様な精製技術を採用した。析出および/またはfccおよび/または分取HPLCのそれぞれを用いた。状況に応じて、DIPEAを反応混合物に添加し、加熱し、または、粗生成物をMeOH中のNaBH
4で処理した(時に、二塩素化不純物の除去に有益であったため)。
【0226】
一般的な方法9−代表的な手法
実施例100−2−[4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド
【化23】
ステップ1
メチル2−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(308mg、0.651mmol)、1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン(70.6μL、0.716mmol)およびK
2CO
3(360mg、2.60mmol)のDMF(10mL)中の混合物を80℃で20時間加熱した。次いで、粗混合物を室温に冷却し、水(10mL)で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を水(2×10mL)、塩水(2×10mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮してメチル2−(4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(389mg、HPLCで78%の純度)を黄色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 555.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0227】
ステップ2
メチル2−(4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(389mg、0.701mmol)および濃HCl(0.43mL)をEtOH(5mL)中に溶解し、50℃で20時間加熱した。溶剤を減圧中で濃縮し、残渣を1,4−ジオキサン(5mL)中にとり、さらに濃HCl(0.43mL)で処理した。この混合物を90℃で1時間加熱し、次いで、減圧中で濃縮し、EtOAc(5mL)と飽和水性NaHCO
3(5mL)との間に分割した。有機層を分離して保持し、水性相をさらなるEtOAc(2×5mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を水(10mL)、塩水(10mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮して、表題の化合物を、対応するメチルエステル(2:1混合物)(165mg、HPLCで77%の純度、56%)と一緒に得た。LCMS[M+H]
+439(Et)および424(Me).存在する主な不純物は、加水分解エステル、2−(4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボン酸であった。LCMS[M+H]
+410.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0228】
ステップ3
エチル2−(4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレートおよびメチル2−(4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(55mg、0.13mmol[エチルエステルベース])およびメチルアミン(THF中に2.0M、0.52mL)のTHF(4mL)中の混合物を、0℃で、AlMe
3溶液(ヘプタン中に2.0M、0.26mL)に5分間かけて滴下した。得られる混合物をこの温度で30分間維持し、次いで、60℃で3時間加熱した。0℃に冷却し戻した後、ロッシェル塩(20%w/v、5mL)を添加し、混合物を室温に温め、30分間撹拌した。EtOAc(10mL)を添加し、二相混合物を分離した。水性層をEtOAc(2×10mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機抽出物を水(2×10mL)、塩水(10mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で蒸発させた。粗生成物をfcc(DCM中に0〜15%のMeOH)により精製して、表題の化合物(22mg、40%収率)を白色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 424;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ12.23(s,1H),8.49(br q,1H),8.35(s,1H),8.01(app s,1H),7.70(br dd,1H),7.62(br d,1H),5.35(q,J=9.0Hz,2H),2.82(d,J=4.5Hz,3H).NH
2シグナルは観察されない。
【0229】
【表4】
【0230】
【表5】
【0231】
【表6】
【0232】
【表7】
【0233】
【表8】
【0234】
【表9】
【0235】
【表10】
【0236】
【表11】
【0237】
【表12】
【0238】
【表13】
【0239】
【表14】
【0240】
【表15】
【0241】
【表16】
【0242】
【表17】
【0243】
【表18】
【0244】
【表19】
【0245】
他の中間体の合成
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(中間体18)
3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1.75g、8.18mmol)、トリフェニルホスフィン(4.29g、16.35mmol)およびMeOH(1mL)のTHF(50mL)中の懸濁液に、0℃で、DIAD(3.22mL、16.35mmol)を室温で滴下した。この反応を5日間(便宜上)撹拌し、次いで、減圧中で濃縮した。残渣を水性HCl(1M、50mL)中に溶解し、EtOAc(2×50mL)で洗浄した。水性相を水性NaOH(1M、50mL)で塩基性化し、次いで、20%のMeOH:DCM(3×50mL)で抽出した。組み合わせた有機物を疎水性フリットを通してろ過し、次いで、減圧中で濃縮して、表題の化合物(1.16g、62%)を黄色の粉末として得、これをさらに精製せずに用いた。LCMS[M+H]
+228.0および230.0;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ8.22(s,1H),3.86(s,3H).
【0246】
メチル2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−ブロモ−1H−インドール−6−カルボキシレート(中間体24)
メチル2−(4−アミノ−1−tert−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(399mg、1.1mmol)のDMF(5mL)中の溶液に、NBS(195mg、1.1mmol)を室温で添加し、この反応を5時間撹拌した。混合物を4日間(便宜上)静置し、次いで、塩水(30mL)で希釈し、30分間撹拌し、ろ過し、水(2×20mL)で洗浄し、減圧中に50℃で乾燥させた。粗生成物をfcc(0〜100%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、濃い赤色の油を得た。油をEt
2Oで倍散し、ろ過し、最低限の量のEt
2Oで洗浄し、減圧中に50℃で乾燥させて、表題の化合物(189mg、39%)をベージュ色の固体として得た。LCMS[M−H]
−441.2および443.2;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ12.38(s,1H),8.27(s,1H),8.11(s,1H),7.80(dd,J=1.32,8.38Hz,1H),7.60(d,J=8.38Hz,1H),3.89(s,3H),1.79(s,9H).
【0247】
メチル2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(中間体25)
メチル2−(4−アミノ−1−tert−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(250mg、0.69mmol)のアセトニトリル(5mL)中の懸濁液に、Selectfluor(243mg、0.69mmol)を添加し、混合物を4時間加熱還流した。混合物を冷却し、EtOAc(20mL)と飽和水性NaHCO
3(20mL)との間に分割し、相を分離した。有機相を塩水(20mL)で洗浄し、疎水性フリットを通してろ過し、溶剤を減圧中で除去した。粗生成物をfcc(0〜100%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(116mg、44%、HPLCで43%の純度)をオレンジ色の粉末として得た。LCMS[M−H]
−381.2.次のステップにおいてそのまま用いた。
【0248】
t−ブチルN−(3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−N−t−ブトキシカルボニル−カルバメート(中間体29)
3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1.0g、4.7mmol)、Boc
2O(4.08g、18.7mmol)およびDMAP(57mg、0.47mmol)のTHF(20mL)中の懸濁液を室温で24時間撹拌した。溶剤を減圧中で濃縮し、次いで、粗混合物をメタノール(20mL)中に溶解した。飽和水性NaHCO
3(10mL)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、水(20mL)を添加し、反応混合物をDCM(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機物を疎水性フリットに通し、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(0〜10%のMeOH:DCM)により精製して、表題の化合物(1.55g、80%)を薄い黄色の液体として得た。LCMS[M−H]
−414.1および412.2.
【0249】
t−ブチルN−(3−ブロモ−1−シクロプロピル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−N−t−ブトキシカルボニル−カルバメート(中間体30)
tert−ブチルN−(3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(1.0g、2.41mmol)およびシクロプロピルボロン酸(415mg、4.83mmol)のDCM(10mL)中の溶液に、Et
3N(0.67mL、4.83mmol)および酢酸銅(II)(877mg、4.83mmol)を添加した。この反応混合物を大気中に室温で、24時間撹拌し、次いで、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(0〜30%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(285mg、26%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ9.06(s,1H),3.94(tt,J=7.3,3.6Hz,1H),1.39(s,18H),1.30−1.23(m,2H),1.23−1.10(m,2H).
【0250】
メチル2−(4−アミノ−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(中間体35)
ステップ1
1,4−ジオキサン(10mL)中のメチル2−[4−アミノ−1−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(250mg、0.48mmol)に、HCl溶液(1,4−ジオキサン中に4M、1.19mL、4.75mmol)を添加した。この反応混合物を室温で48時間撹拌し、濃縮し、減圧中に50℃で乾燥させて、メチル2−[4−アミノ−1−(4−ピペリジル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレートヒドロクロリド(188mg、86%)をオフホワイトの粉末として得た。LCMS[M−H]
−424.7.
【0251】
ステップ2
メチル2−[4−アミノ−1−(4−ピペリジル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレートヒドロクロリド(133mg、0.29mmol)のメタノール(10mL)中の懸濁液に、ホルムアルデヒド(H
2O中に37%wt.%、5.0mL、180mmol)、水性HCl(2M、pH1〜2まで)およびPd/C(10wt.%、15mg)を添加した。混合物を、H
2雰囲気(50psi)下で70℃に5時間加熱した。冷却した混合物を、MeOH(2×20mL)で洗浄したセライトパッドを通してろ過した。組み合わせたろ液を減圧中で濃縮し、次いで、得られる残渣を飽和水性NaHCO
3(20mL)中に懸濁させ、DCM(3×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を塩水(20mL)で洗浄し、疎水性フリットを通してろ過し、減圧中で濃縮して、表題の化合物(115mg、HPLCによる測定で純粋ではない)をオフホワイトの粉末として得た。さらに精製することなく次のステップにそのまま用いた。LCMS[M−H]
−438.7.
【0252】
3−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロペンタン−1−オール(中間体40)
ステップ1
3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(2.00g、9.34mmol)および2−シクロペンテン−1−オン(1.53g、18.69mmol)のTHF(20mL)中の溶液に、HfCl
4(111mg、0.3mmol)を添加した。この反応を還流で15時間加熱し、次いで、室温に冷却し、減圧中で濃縮した。残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮して粗生成物を得、これをfccにより精製して3−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロペンタン−1−オン(750mg、27%)を得、これをさらに精製せずに用いた。
【0253】
ステップ2
3−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロペンタン−1−オン(750mg、2.5mmol)のMeOH(30mL)中の溶液に、NaBH
4(105mg、2.8mmol)を添加した。この反応を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧中で濃縮した。残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮して、表題の化合物(750mg、100%)を得た。LCMS[M−H]
−298.6;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ8.19(s,1H),8.00(s,1H),6.87(s,1H),5.07(p,J=8.2Hz,1H),4.86(d,J=4.8Hz,1H),4.17(h,J=6.0Hz,1H),2.36(ddd,J=13.0,8.4,6.5Hz,1H),2.19−1.63(m,5H).約9:1の異性体比であったが、主な異性体がシスまたはトランスであるかは判定しなかった。
【0254】
メチル2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−カルボキシレート(中間体43)
4−アミノ−1−tert−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルバルデヒド(60mg、0.27mmol)およびメチル3,4−ジアミノベンゾエート(45mg、0.27mmol)のDMF(4.0mL)中の溶液をOXONE(登録商標)(42mg、0.27mmol)で処理し、得られる混合物を室温で90分間撹拌し、その後、OXONE(登録商標)(42mg、0.27mmol)をさらに添加した。この反応を17時間室温で撹拌し、その後、OXONE(登録商標)(42mg、0.27mmol)をさらに添加し、さらに16時間撹拌した。この反応混合物を水性K
2CO
3(0.5M、10mL)で希釈し、EtOAc(2×15mL)で抽出した。組み合わせた有機物を水で洗浄し、疎水性フリットを通してろ過し、減圧中で濃縮して粗生成物を得、これをfcc(0〜100%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、メチル2−(4−アミノ−1−tert−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3H−ベンズイミダゾール−5−カルボキシレート(39mg、31%)をオレンジ色の固体として得た。LCMS[M−H]
−364.2.材料は純粋ではなかった(HPLCで80%)が、さらに精製することなく用いた。
【0255】
4−クロロ−3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(中間体44)
4−クロロ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(859mg、2.92mmol)およびK
2CO
3(605mg、4.38mmol)のアセトニトリル(45mL)中の懸濁液に、2−ヨードプロパン(0.292mL、2.92mmol)を添加し、得られる混合物を60℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を飽和水性NH
4Cl(20mL)とEtOAc(20mL)との間に分割した。有機層を分離して保持し、水性相をさらなるEtOAc(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を塩水(50mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮した。得られた残渣をfcc(0〜100%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(478mg、51%)をオフホワイトの固体として得た。LCMS[M+H]
+ 322;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.15(d,J=6.0Hz,1H),7.31(d,J=6.0Hz,1H),4.78(hept,J=6.7Hz,1H),1.60(d,J=6.7Hz,6H).
【0256】
3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(中間体45)
4−クロロ−3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(4.56g、13.9mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)中の溶液に、NH
4OH(28%NH
3、205mL)を添加し、得られる懸濁液を密閉した500mLの圧力容器中において140℃で19時間加熱した。NH
4OH(28%NH
3、100mL)をさらに添加し、混合物を120℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、溶剤を減圧中で濃縮し、得られる固体をEtOAcでスラリー化し、ろ過し、さらにEtOAc(20mL)で洗浄し、乾燥させて、表題の化合物(4.10g、98%)を黄色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 302;
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.71(d,J=6.3Hz,1H),7.35(br,2H),6.99(d,J=6.3Hz,1H),4.84(hept,J=6.6Hz,1H),1.42(d,J=6.6Hz,6H).
【0257】
N−((3−アミノ−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6−イル)メチル)イソブチルアミド(中間体50)
3−アミノ−6−(アミノメチル)−4H−1,2,4−トリアジン−5−オン二塩化水素化物(1.20g、5.61mmol)の水(30mL)中の懸濁液に、0℃で、水性NaHCO
3(1.0M、12.5mL)を添加し、得られる混合物を室温に温め、次いで、(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)2−メチルプロパノエート(1.47g、7.14mmol)のTHF:アセトニトリル(1:1、20mL)中の溶液を添加した。この混合物を室温で67時間撹拌し、次いで、さらに、THF:アセトニトリル(1:1、20mL)中のNaHCO
3(1.0M、6.0mL)および(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)2−メチルプロパノエート(1.80g、9.72mmol)を添加した。さらに23時間後、形成された沈殿物をろ過し、TBME(2×20mL)で洗浄して、表題の化合物(0.53g、HPLCで92%の純度、45%)をオフホワイトの固体として得た。LCMS[M+H]
+ 212.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0258】
2−アミノ−7−イソプロピルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン(中間体51)
N−((3−アミノ−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6−イル)メチル)イソブチルアミド(530mg、2.26mmol)のDCE(30mL)中の懸濁液に、還流で、オキシ塩化リン(1.50mL、16.1mmol)を添加した。得られる混合物を還流で2.5時間維持し、次いで、室温に冷却し、減圧中で濃縮した。粗生成物をMeOH:水(2:1、15mL)中にとり、SCX(約5g)に仕込み、MeOH(3×50mL)で洗浄した。次いで、樹脂をMeOH中の1%NH
3(3×50mL)で洗浄し、得られた溶液を減圧中で濃縮して、表題の化合物(430mg、HPLCで89%の純度、99%)を黄褐色−茶色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 194.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0259】
2−アミノ−5−ヨード−7−イソプロピルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン(中間体52)
2−アミノ−7−イソプロピルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン(710mg、3.31mmol)のDMF(17mL)中の溶液にNIS(1.10g、4.89mmol)を添加し、得られる混合物を室温で18時間撹拌した。EtOAc(50mL)および水(50mL)を添加し、層を分離した。水性層をEtOAc(50mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機抽出物を水性Na
2S
2O
3溶液(1.0M、2×20mL)および塩水(3×20mL)で順次に洗浄し、次いで、乾燥させ、減圧中で濃縮して、表題の化合物(700mg、66%)を黄色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 320;
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.79(s,1H),6.14(s,2H),3.27(hept,J=6.9Hz,1H),1.23(d,J=6.9Hz,6H).
【0260】
5−ヨード−7−イソプロピルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン(中間体53)
2−アミノ−5−ヨード−7−イソプロピルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン(690mg、2.12mmol)のTHF:DMF(6:1、70mL)中の溶液に、t−亜硝酸ブチル(1.20mL、10.1mmoL)を滴下した。得られる混合物を室温で3.5時間撹拌し、次いで、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(0〜100%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(600mg、HPLCで85%の純度、93%)を濃い黄色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 305.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0261】
5−ヨード−7−イソプロピルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン(中間体54)
オキシ塩化リン(0.500mL、5.36mmol)を1H−1,2,4−トリアゾール(1.04g、15.1mmol)のピリジン(10mL)中の溶液に添加し、次いで、室温で15分間撹拌した。次いで、5−ヨード−7−イソプロピルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン(600mg、1.68mmol)のピリジン(20mL)中の溶液を添加した。得られる混合物を室温で3.5時間維持し、次いで、0℃に冷却し、IPA(2M、42mL)中のNH
3を10分間かけて滴下した。0℃で30分間攪拌した後、混合物を室温に温め、この温度で75分間維持し、次いで、減圧中で濃縮した。粗生成物をEtOAc(75mL)と飽和水性NaHCO
3(75mL)との間で分割し、層を分離した。水性層をEtOAc(3×50mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機抽出物を塩水(50mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮した。得られる濃い赤色の油をfcc(0〜2%のMeOH:DCM)により精製して、表題の化合物(390mg、77%)を濃い黄色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 304;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ8.43(br s,1H),7.86(s,1H),6.76(br s,1H),3.43(hept,J=7.0Hz,1H),1.27(d,J=7.0Hz,6H).
【0262】
1−(t−ブチル)−3−((トリメチルシリル)エチニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(中間体57)
3−ブロモ−1−(tert−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(2.50g、9.25mmol)、エチニル(トリメチル)シラン(0.77mL、5.55mmol)およびジイソプロピルアミン(2.60mL、18.5mmol)のTHF(25mL)中の混合物を窒素で15分間脱気した。PdCl
2(PPh
3)
2(650mg、0.930mmol)およびCuI(353mg、1.85mmol)を添加し、得られる混合物を50℃で5時間加熱した。エチニル(トリメチル)シラン(0.77mL、5.55mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(195mg、0.290mmol)およびCuI(106mg、0.550mmol)をさらに添加し、混合物を70℃で20時間加熱した。EtOAc(20mL)および水(30mL)を添加し、得られる二相混合物をセライトパッド(商標)(約20g)に通した。次いで、層を分離し、水性相をEtOAc(2×30mL)でさらに抽出した。有機抽出物を組み合わせ、水(3×60mL)、塩水(30mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(0〜2%のDCM中のMeOH(+1%NH
3))により精製して、表題の化合物(1.32g、HPLCで87%の純度、50%)を明るい茶色のフォームとして得た。LCMS[M+H]
+ 288.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0263】
1−(t−ブチル)−3−エチニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(中間体58)
1−(tert−ブチル)−3−((トリメチルシリル)エチニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1.32g、4.13mmol)およびK
2CO
3(0.857g、6.20mmol)のMeOH(30mL)中の混合物を室温で2時間撹拌した。溶剤を減圧中で濃縮し、得られる残渣をEtOAc(50mL)と水(30mL)との間に分割した。有機層を分離して保持し、水性相をさらなるEtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を水(20mL)、塩水(20mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(0〜2%のDCM中のMeOH(+1%NH
3))により精製した。次いで、粗生成物をTBME:イソヘキサン(1:4、10mL)でスラリー化、ろ過し、イソヘキサン(10mL)でさらに洗浄して、表題の化合物(0.78g、88%)を薄い黄色の液体として得た。LCMS[M+H]
+ 216;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ8.21(s,1H),8.12−7.40(br,1H),6.94−6.01(br,1H),4.60(s,1H),1.69(s,9H).
【0264】
6−アミノ−5−((4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)エチニル)−N−メチルピコリンアミド(中間体59)
1−(tert−ブチル)−3−エチニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(200mg、0.930mmol)および6−アミノ−5−ブロモ−N−メチル−ピリジン−2−カルボキサミド(214mg、0.930mmol)のEt
3N:THF(17:3、10mL)中の混合物を窒素で脱気した。Pd(PPh
3)
4(107mg、0.0930mmol)およびCuI(26.0mg、0.140mmol)を添加し、得られる混合物をマイクロ波中において80℃で1時間加熱した。溶剤を減圧中で濃縮し、得られる残渣をEtOAc(50mL)と水(30mL)との間に分割した。有機層を分離して保持し、水性相をさらなるEtOAc(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を水(3×10mL)、塩水(10mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(0〜5%のDCM中のMeOH(+1%NH
3))により精製して、表題の化合物(138mg、41%)を薄い黄色の液体として得た。LCMS[M+H]
+365;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ−(重畳するm、2H),7.92(d,J=7.7Hz,1H),7.24(d,J=7.7Hz,1H),6.49(s,2H),2.82(d,J=5.0Hz,3H),1.73(s,9H).NH
2シグナルは存在しない。
【0265】
1−t−ブチル6−メチル5−クロロ−1H−インドール−1,6−ジカルボキシレート(中間体60)
メチル5−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(500mg、2.39mmol)、Boc
2O(781mg、3.58mmol)およびDMAP(58.3mg、0.477mmol)のMeCN(8mL)中の混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(24g、0〜50%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(737mg、定量的)を無色の油として得たが、これは静置で固化した。LCMS[M+H]
+ 310;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ8.59(s,1H),7.91(d,J=3.7Hz,1H),7.86(s,1H),6.77(dd,J=3.7,0.7Hz,1H),3.88(s,3H),1.63(s,9H).
【0266】
(1−(t−ブトキシカルボニル)−5−クロロ−6−(メトキシカルボニル)−1H−インドール−2−イル)ボロン酸(中間体61)
1−tert−ブチル6−メチル5−クロロ−1H−インドール−1,6−ジカルボキシレート(500mg、1.61mmol)およびホウ酸トリイソプロピル(0.641mL、2.42mmol)のTHF(5mL)中の混合物に、0℃で、LDA(1.0M、2.4mL)を10分間かけて滴下した。得られる溶液を0℃で2時間維持し、次いで、AcOH:水(1:5、12mL)を添加することにより失活させ、30分間かけて室温に温めた。飽和水性NaHCO
3を添加することで混合物を中和し、EtOAc(50mL)で希釈した。有機層を分離して保持し、水性相をさらなるEtOAc(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を塩水(50mL)、水(50mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮して、表題の化合物(556mg、HPLCで90%の純度、98%)をオレンジ色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 354.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0267】
t−ブチル6−[ビス(t−ブトキシカルボニル)アミノ]インドール−1−カルボキシレート(中間体63)
tert−ブチルN−(1H−インドール−6−イル)カルバメート(760mg、3.17mmol)のDCM(15mL)中の溶液に、Boc
2O(1.70g、7.79mmol)、Et
3N(1.20mL、8.61mmol)およびDMAP(35.0mg、0.290mmol)を添加し、得られる混合物を室温で71時間撹拌した。さらに、Boc
2O(850mg、3.90mmol)およびEt
3N(600μL、4.31mmol)を添加し、混合物をさらに24時間撹拌した。溶剤を減圧中で濃縮し、粗生成物をfcc(0〜20%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(1.35g、98%)無色のガムとして得た。LCMS[M+Na]
+ 455;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ7.81(s,1H),7.72(d,J=3.7Hz,1H),7.61(d,J=8.3Hz,1H),7.05(dd,J=8.3,2.0Hz,1H),6.74(d,J=4.5Hz,1H),1.62(s,9H),1.41(s,18H).
【0268】
[6−[ビス(t−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−t−ブトキシカルボニル−インドール−2−イル]ボロン酸(中間体64)
tert−ブチル6−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インドール−1−カルボキシレート(910mg、2.06mmol)およびホウ酸トリイソプロピル(1.00mL、4.33mmol)のTHF(15mL)中の溶液に、0℃で、LDA(1.0M、4.0mL)を10分間かけて滴下した。得られる混合物を0℃で2時間維持し、次いで、AcOH:水(1:5、12mL)を添加することにより失活させ、30分間かけて室温に温めた。水(10mL)およびEtOAc(20mL)を添加し、二相混合物を分離した。水性層をEtOAc(2×20mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機抽出物を乾燥させ、減圧中で濃縮して、表題の化合物(545mg)を濃いオレンジ色の固体として得た。分光分析は困難であり、従って、この材料を次のステップに用いた。
【0269】
(2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−イル)メタノール(中間体66)
メチル2−(4−アミノ−1−(tert−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(500mg、1.25mmol)のTHF(12mL)中の溶液に、0℃で、LiAlH
4(THF中に2.0M、2.19mL)を添加した。得られる混合物を室温に温め、この温度で45分間維持し、次いで、0℃に再冷却した。NaOH(2.0M、20mL)および水(20mL)を添加し、混合物を室温に温め、15分間撹拌した。EtOAc(20mL)を添加し、二相混合物を分離した。水性層をEtOAc(2×20mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機抽出物を乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(DCM中に0〜5%のMeOH)により精製して、表題の化合物(346mg、75%)をオフホワイトの固体として得た。LCMS[M+H]
+ 371;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ11.79(s,1H),8.26(s,1H),7.50(d,J=8.0Hz,1H),7.44(dd,J=1.4,0.8Hz,1H),7.14(dd,J=8.0,1.4Hz,1H),7.00−6.61(br,2H),5.21(t,J=5.8Hz,1H),4.63(d,J=5.8Hz,2H),1.78(s,9H).
【0270】
2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルバルデヒド(中間体67)
(2−(4−アミノ−1−(tert−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−イル)メタノール(200mg、0.539mmoL)のDCM(3mL)中の溶液に、DMP(274mg、0.647mmol)のDCM(3mL)中の懸濁液を滴下した。得られる混合物を室温で45分間撹拌し、次いで、水性NaOH(1.0M、30mL)で希釈し、さらに15分間撹拌した。EtOAc(30mL)を添加し、二相混合物を分離した。有機層を水(30mL)、塩水(30mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ、減圧中で濃縮して、表題の化合物(146mg、HPLCで80%の純度、74%)を茶色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 369.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0271】
1−(2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−イル)プロパン−1−オール(中間体68)
2−(4−アミノ−1−(tert−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−カルバルデヒド(87mg、0.24mmol)のTHF(2.5mL)中の溶液に、0℃で、ブロモ(エチル)マグネシウム(THF中に1.0M、0.71mL)をゆっくりと添加した。得られる混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、EtOAc(10mL)と飽和水性NH
4Cl(10mL)との間に分割した。層を分離し、有機抽出物を塩水(10mL)でさらに洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(DCM中に0〜5%のMeOH)により精製して、表題の化合物(32mg、34%)を薄い茶色の油として得た。LCMS[M+H]
+ 399.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0272】
7−クロロ−3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(中間体70)
MeCN(5mL)中の3−ヨード−1−イソプロピル−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(200mg、0.66mmol)にNCS(89mg、0.66mmol)を添加し、得られる溶液を70℃で3時間撹拌した。溶剤を減圧中で濃縮し、得られた残渣をfcc(DCM中に0〜20%のMeOH)により精製して、表題の化合物(80mg、36%)を茶色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 336;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ7.72(s,1H),6.53(br,2H),5.46(hept,J=6.5Hz,1H),1.46(d,J=6.5Hz,6H).
【0273】
1−t−ブチル6−メチル4−クロロ−1H−インドール−1,6−ジカルボキシレート(中間体72)
1−tert−ブチル6−メチル5−クロロ−1H−インドール−1,6−ジカルボキシレートについて用いたものと同様の手法に従って、メチル4−クロロ−1H−インドール−6−カルボキシレート(250mg、1.19mmol)から、3時間の反応時間で調製し、fcc(10〜20%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(327mg、89%)を白色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 310;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ8.69(app t,1H),7.99(d,J=3.7Hz,1H),7.82(d,J=1.3Hz,1H),6.83(dd,J=3.7,0.9Hz,1H),3.90(s,3H),1.65(s,9H).
【0274】
(1−(t−ブトキシカルボニル)−4−クロロ−6−(メトキシカルボニル)−1H−インドール−2−イル)ボロン酸(中間体73)
(1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−クロロ−6−(メトキシカルボニル)−1H−インドール−2−イル)ボロン酸について用いたものと同様の手法に従って、1−tert−ブチル6−メチル4−クロロ−1H−インドール−1,6−ジカルボキシレート(320mg、1.03mmol)から、1時間の反応時間で調製して、表題の化合物(315mg、HPLCで58%の純度、86%)をオレンジ色の固体として得た。この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0275】
メチル2−ブロモ−3−メチル−1H−インドール−6−カルボキシレート(中間体75)
メチル3−メチル−1H−インドール−6−カルボキシレート(240mg、1.14mmol)のAcOH(2.5mL)中の溶液にNBS(207mg、1.14mmol)を添加し、得られる混合物を室温で1時間撹拌した。水(5mL)を添加し、水性NaOH(1.0M)を滴下することで得られる混合物を中和した。形成された沈殿物をろ過し、乾燥させて、表題の化合物(214mg、HPLCで70%の純度、69%)を濃い赤色の固体として得た。LCMS[M+H]
+267および269.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0276】
メチル3−メチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール−6−カルボキシレート(中間体76)
メチル2−ブロモ−3−メチル−1H−インドール−6−カルボキシレート(210mg、0.548mmol)、KOAc(163mg、1.64mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(431mg、1.64mmol)の1,4−ジオキサン(5mL)中の混合物を、窒素で脱気した。Pd(PPh
3)
2Cl
2(24.0mg、0.0330mmol)を添加し、得られる混合物を90℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、ビス(ピナコラート)ジボロン(72.0mg、0.274mmol)およびPd(PPh
3)Cl
2(12.0mg、0.0160mmol)を再度添加し、混合物を90℃でさらに1時間加熱した。粗混合物を室温に冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、セライトパッド(商標)(約2g)に通し、さらにEtOAc(2×10mL)で洗浄した。揮発性の溶剤を減圧中で濃縮し、粗生成物をEtOAc(50mL)と水(10mL)との間に分割した。有機層を分離し、水(10mL)、塩水(10mL)でさらに洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮して、表題の化合物(281mg、HPLCで50%の純度)を茶色の固体として得た。LCMS[M+H]
+ 316.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0277】
(6−(メトキシカルボニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−インドール−2−イル)ボロン酸(中間体78)
メチル1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)インドール−6−カルボキシレート(2.30g、7.38mmol)およびホウ酸トリイソプロピル(2.61mL、11.1mmol)のTHF(35mL)中の溶液に、0℃で、LDA(1.0M、10.3mL)を添加した。得られる混合物を0℃で2時間維持し、次いで、水(5mL)および飽和水性NaHCO
3(xmL)を添加することにより失活させた。5分間攪拌した後、揮発性の溶剤を減圧中で濃縮し、得られた混合物をEtOAc(50mL)で希釈した。有機層を分離して保持し、水性相をさらなるEtOAc(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を水(2×20mL)、塩水(2×20mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮して、表題の化合物(2.61g、HPLCで60%の純度)を茶色の固体として得た。この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0278】
フェニル(2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−イル)カルバメート(中間体82)
3−(6−アミノ−1H−インドール−2−イル)−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(39mg、0.11mmol)およびDMAP(2.0mg、0.020mmol)のDMF(1mL)中の溶液に、クロロギ酸フェニル(20μL、0.16mmol)を添加した。得られる混合物を室温で3.5時間撹拌し、次いで、EtOAc(20mL)と水(10mL)との間に分割し、分離した。水性層をEtOAc(2×20mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機抽出物を塩水(4×10mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮して、表題の化合物(57mg、HPLCで85%の純度)を黄色のガムとして得た。LCMS[M+H]
+ 442.この材料を、追加で精製することなくその後のステップにおいて用いた。
【0279】
【表20】
【0280】
【表21】
【0281】
【表22】
【0282】
【表23】
【0283】
【表24】
【0284】
【表25】
【0285】
【表26】
【0286】
【表27】
【0287】
【表28】
【0288】
【表29】
【0289】
【表30】
【0290】
【表31】
【0291】
【表32】
【0292】
【表33】
【0293】
【表34】
【0294】
【表35】
【0295】
【表36】
【0296】
【表37】
【0297】
【表38】
【0298】
【表39】
【0299】
【表40】
【0300】
【表41】
【0301】
【表42】
【0302】
【表43】
【0303】
【表44】
【0304】
【表45】
【0305】
【表46】
【0306】
【表47】
【0307】
【表48】
【0308】
【表49】
【0309】
【表50】
【0310】
【表51】
【0311】
【表52】
【0312】
他の実施例の合成
実施例39−2−[4−アミノ−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル]−3−ブロモ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド
一般的な方法8について用いたものと同様の手法に従って、2−(4−アミノ−1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド(100mg、0.287mmol)およびNBS(56mg、0.32mmol)から、1時間の反応時間で調製し(HPLCにより一臭素化および二臭素化生成物の7:3混合物と観察された)、fcc(0〜5%のMeOH:DCM)により精製して、表題の化合物(31mg、25%)を茶色の固体として得た。
【0313】
実施例51−2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボキサミド
6−アミノ−5−((4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)エチニル)−N−メチルピコリンアミド(138mg、0.38mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(THF中に1.0M、1.89mL)のDMF(7mL)中の混合物を室温で20時間撹拌し、次いで、90℃で16時間撹拌した。溶剤を減圧中で濃縮し、得られる残渣をMeOH(10mL)にとり、ヘプタン(20mL)と共沸した。形成された固体をMeOH(10mL)中に溶解し、MP−TsOH樹脂による捕捉/放出、MeOH(50mL)による洗浄、NH
3/MeOH(1%、30mL)による溶離によって精製した。粗生成物をfcc(0〜5%のDCM中のMeOH(+1%NH
3))により精製して、表題の化合物(22mg、HPLCで91%の純度、16%)を黄色の固体として得た。
【0314】
実施例54−N−(2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−1H−インドール−6−イル)アセトアミド
3−(6−アミノ−1H−インドール−2−イル)−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(51mg、0.15mmol)のDCM(2mL)中の溶液に、ピリジン(20μL、0.25mmol)、次いで、無水酢酸(20μL、0.15mmol)を添加し、得られる混合物を室温で70分間撹拌した。EtOAc(20mL)および水(10mL)を添加し、二相混合物を分離した。有機層を飽和水性NH
4Cl(10mL)、飽和水性NaHCO
3(10mL)および塩水(2×10mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(DCM中に0〜10%のMeOH)により精製して、表題の化合物(29mg、53%)をオフホワイトの固体として得た。
【0315】
実施例55−1−(2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−1H−インドール−6−イル)プロパン−1−オン
1−(2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−1H−インドール−6−イル)プロパン−1−オル(32mg、0.079mmol)のDCM(3mL)中の溶液に、DMP(40mg、0.095mmol)のDCM(3mL)中の懸濁液を滴下した。得られる混合物を室温で45分間撹拌し、次いで、水性NaOH(1.0M、30mL)で希釈し、さらに15分間撹拌した。EtOAc(30mL)を添加し、二相混合物を分離した。有機層を水(30mL)、塩水(30mL)で洗浄し、次いで、乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(DCM中に0〜5%のMeOH)により精製して、表題の化合物(9mg、HPLCで91%の純度、29%)を茶色の固体として得た。
【0316】
実施例70−N−(2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−イル)メタンスルホンアミド
3−(6−アミノ−1H−インドール−2−イル)−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(40mg、0.12mmol)およびピリジン(20μL、0.25mmol)のDCM(1mL)中の混合物に、0℃で、メタンスルホニルクロリド(15μL、0.19mmol)を添加した。得られる混合物を0℃で1時間維持し、次いで、DCM中のMeOH(1:9、10mL)と水(10mL)との間に分割した。HCl(1.0M)および飽和水性NaHCO
3を添加することによりpHを7〜8に調節し、層を分離した。水性層をDCM(2×10mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機抽出物を塩水(2×10mL)で洗浄し、フェーズセパレータに通し、減圧中で濃縮した。これにより得られた結果物をfcc(0〜100%のイソヘキサン中のEtOAc、次いで、0〜10%のDCM中のMeOH)により精製した。オレンジ色の固体を単離し、分取HPLCによりさらに精製して、表題の化合物(9mg、20%収率)を薄い黄色の液体として得た。
【0317】
実施例71−1−(2−(4−アミノ−1−(t−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−イル)−3−メチルウレア
フェニル(2−(4−アミノ−1−(tert−ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−イル)カルバメート(57mg、0.11mmol)のTHF(1mL)中の溶液にメチルアミン(THF中に2.0M、0.10mL)を添加し、得られる混合物を室温で23時間撹拌した。THF(1mL)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、メチルアミン(THF中に2.0M、0.10mL)をさらに添加した。得られる混合物を24時間撹拌し、次いで、追加のメチルアミン(THF中に2.0M、0.10mL)およびTHF(1mL)を添加した。さらに7.5時間後、メチルアミン(THF中に2.0M、0.10mL)を添加し、混合物を60時間撹拌した。得られる混合物をEtOAc(20mL)と飽和水性NaHCO
3(20mL)との間に分割し、二相混合物を分離した。水性層をEtOAc(20mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機抽出物を塩水(2×20mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(DCM中に0〜10%のMeOH)により精製して、表題の化合物(4mg、10%収率)を薄い黄色の液体として得た。
【0318】
実施例93−2−[4−アミノ−1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−3−クロロ−N−シクロプロピル−1H−インドール−6−カルボキサミドヒドロクロリド
tert−ブチル4−[4−アミノ−3−[3−クロロ−6−(シクロプロピルカルバモイル)−1H−インドール−2−イル]ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(30mg、0.05mmol)の1,4−ジオキサン(4mL)中の溶液に、室温で、HCl(1,4−ジオキサン中に4M、0.14mL、0.54mmol)を添加し、得られる混合物を室温で20時間撹拌した。溶剤を減圧中で濃縮して、表題の化合物(24mg、90%)を黄色の固体として得た。
【0319】
実施例97−2−{4−アミノ−1−t−ブチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−3−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド
2−(4−アミノ−1−tert−ブチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−クロロ−N−メチル−1H−インドール−6−カルボキサミド(32mg、0.08mmol)およびNaOH(64mg、1.6mmol)のMeCN:水(15:1、3.2mL)中の混合物に、−5℃で、ジエチル(ブロモジフルオロメチル)ホスホネート(43mg、0.16mmol)を添加した。得られる混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで、室温に温め、この温度でさらに2時間維持した。未反応出発材料および生成物の2:1混合物がHPLCにより観察された。溶剤を減圧中で濃縮し、得られる残渣をEtOAc(50mL)と水(15mL)との間に分割した。有機層を分離して保持し、水性相をさらなるEtOAc(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を塩水(50mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧中で濃縮した。粗生成物をfcc(0〜100%のイソヘキサン中のEtOAc)により精製して、表題の化合物(3.7mg、10%)を白色の固体として得た。
【0320】
生物学的データ
RET、RET
V804MおよびKDR酵素アッセイ
キナーゼ活性を、時間分解蛍光移動(FRET)に基づくCisBio HTRF kinEASEキットを用いて検出した。RETのために、アッセイは、384−ウェル白色プレート(Corning #3574)において、5mMのMgCl
2、1mMのDTT、10nMのSEBおよび0.01%のTriton X100の最終濃度で補足した1×CisBio酵素緩衝剤を含有する10μLの反応体積で行った。KDRについては2mMのMnCl
2の追加を伴う同一の緩衝剤条件を用いた。用いたRET
V804M緩衝剤は、2mMのMgCl
2、1mMのDTT、20nMのSEBおよび0.01%のTriton X100の最終濃度で補足した1X CisBio酵素緩衝剤であった。
【0321】
阻害剤を、5μLキナーゼおよび以下の濃度のアッセイ緩衝剤を用いて、上記のプレート中において15分間プレインキュベーションに供した;13pMのRET(Carna Biosciences;08−159)、30pMのRET
V804M(Millipore;14−760)および150pMのKDR(Millipore;14−630)。この反応は、5μLのATPおよび基質を最終反応濃度の2倍で添加することにより開始した。RETについて、これはそれぞれ18μMおよび2μMであり;RET
V804Mについて、これはそれぞれ4μMおよび1.5μMであり、ならびに、KDRについては、これはそれぞれ16μMおよび1μMであった。反応は、各標的についてATP K
mで実施した。アッセイを室温で30分間進行させ、その後、EDTAを含有する10μLのHTRF検出緩衝剤(Eu
3+−クリプテートで標識化したTK−抗体(1:100希釈)およびストレプトアビジン−XL665(128nM)で補足した)を添加して停止した。室温で1時間のインキュベーション後、FRETシグナルを、Pherastar FS Microplate Readerを用いて計測した。
【0322】
RET、KDRおよびRET
V804M酵素に対する本発明の化合物に係る活性データ(IC
50)が、以下の表1に示されている。
【0323】
【表53】
【0324】
【表54】
【0325】
【表55】
【0326】
BaF3細胞アッセイ
DaleyおよびBaltimore
16によって最初に開発されたシステムを用いた。これにより、IL3−依存BaF3細胞が修飾されて、活性化組み換え型キナーゼが発現される。IL3を除去した後、修飾された細胞は、生存および増殖に関して組み換え型キナーゼの活性に依存している。KIF5B−RETを発現するBaF3株細胞(Pasi Janne
7から提供)、KDRおよびRET
V804M(Advanced Cellular Dynamics,San Diego)を、10%FBSおよび適切な抗生物質を含有するRPMI−1640培地において維持した。非修飾BaF3細胞(WT)は、10%FBSを含有すると共に、10ng/mLの組み換え型マウスIL3(R&D systems)を補足したRPMI−1640培地において維持した。化合物IC
50のアセスメントのために、細胞を、384−ウェルプレートに、ウェル当たり1500または3000個の細胞で、30μLの培地中に蒔き、アコースティック分注プラットフォーム(LABCYTE)を用いて化合物を分取した。細胞を48時間、37℃で、加湿した5%CO
2雰囲気中でインキュベーションした後、10μLのCellTiter−Glo試薬(Promega)を添加し、蛍光を計測することによりバイアビリティを測定した。
【0327】
細胞活性データが、以下の表2に提示されている。
【0328】
【表56】
【0329】
【表57】
【0330】
【表58】
【0331】
本発明の特定の実施形態を参照および例示を目的として本明細書に記載してきたが、種々の変更が、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、当業者に明らかであろう。
【0332】
参照文献
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