(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-516631(P2019-516631A)
(43)【公表日】2019年6月20日
(54)【発明の名称】蓋体を備えると共に底部に引出し容器が配備された煙草物品用の剛性箱体
(51)【国際特許分類】
B65D 85/10 20060101AFI20190530BHJP
B65D 5/66 20060101ALI20190530BHJP
B65D 5/38 20060101ALI20190530BHJP
B65D 5/72 20060101ALI20190530BHJP
【FI】
B65D85/10
B65D5/66 321B
B65D5/38 H
B65D5/38 D
B65D5/72 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2018-560836(P2018-560836)
(86)(22)【出願日】2017年5月19日
(85)【翻訳文提出日】2018年12月14日
(86)【国際出願番号】IB2017052964
(87)【国際公開番号】WO2017199212
(87)【国際公開日】20171123
(31)【優先権主張番号】102016000052379
(32)【優先日】2016年5月20日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】アンジェロ リ ビーニ
(72)【発明者】
【氏名】アルベル タッキ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ フェデリチ
【テーマコード(参考)】
3E060
3E068
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB33
3E060BA14
3E060BA23
3E060CF07
3E060DA17
3E060EA20
3E068AA21
3E068AC10
3E068CC02
3E068CC04
3E068CD01
3E068CE02
3E068CE08
3E068DD11
3E068DD40
3E068DE12
3E068EE32
3E068EE37
3E068EE40
(57)【要約】
一群の煙草物品を囲繞する平行六面体形状である少なくとも1つの包装体と、内側容積空間が、包装体を収容する頂部チャンバ、及び、利用可能である底部チャンバに分割された剛性容器と、容器に対して枢着された剛性蓋体と、U字形状に折り曲げられると共に容器の内部に配置された剛性カラーと、底部チャンバの領域内に配置されると共にカップ形状を有する引出しであって、前記引出しが完全に容器の内側に配置される閉じ位置と、前記引出しが容器から部分的に引き出されると共に前記容器から外方に突出する開き位置と、の間における線形運動により、摺動開口を有する、引出しと、最大開き位置における容器からの引出しの外方移動を停止させる機能、すなわち、容器からの引出しの引き出し移動に対する最大限度を設定することにより引出しが容器から完全に引き出されることを阻止する機能を達成する限界停止デバイスとを有する、煙草物品用の剛性箱体。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一群の煙草物品と、
前記一群の煙草物品を収容し、且つ、頂部開口と、前壁部(6)と、前記前壁部(6)に対向する後壁部(8)と、相互に対向する2つの側壁部(7)とを備える容器(2)と、
頂壁部(10)と、前壁部(11)と、前記前壁部(11)に対向すると共に前記容器(2)の前記後壁部(6)に対して接続された後壁部(12)と、相互に対向する2つの側壁部(13)とを備える蓋体(8)と、
引出し(23)が完全に前記容器(2)の内部に配置される閉じ位置と、前記引出し(23)が前記容器(2)から部分的に引き出され、前記容器(2)から外方に突出し、且つ、外部からアクセス可能である開き位置との間における摺動様式で前記容器(2)内に取付けられた引出し(23)と、
前記容器(2)からの前記引出し(23)の外方移動を停止させる機能、すなわち、前記引出し(23)が前記容器(2)から完全に引き出されることを阻止することにより前記容器(2)からの前記引出し(23)の外方移動に対する最大限度を確立する機能を達成する限界停止デバイス(29)とを備える、煙草物品用の剛性箱体(1)において、
前記引出し(23)は、底壁部(25)と、前壁部(26)と、前記前壁部(26)に対向する後壁部(27)と、相互に対向する2つの側壁部(28)とを備え、且つ、
前記容器(2)の内側容積空間は、前記一群の煙草物品を収容する頂部チャンバ(17)と、前記引出し(23)を収容する底部チャンバ(18)とに分割される、煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項2】
前記限界停止デバイス(29)は、
各々が、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)の縁部の領域において前記容器(2)の壁部(7、5、6)に対して接続され、且つ、前記容器(2)の内側に向けて突出する2つの第1停止タブ(30)と、
各々が、前記引出し(23)の壁部(28、26、27)に対して接続され、且つ、前記引出し(23)の外側に向けて突出する2つの第2停止タブ(31)と、を備える、請求項1に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項3】
前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に対して平行であり、且つ、前記頂部チャンバ(17)を前記底部チャンバ(18)から分離する分割壁部(19)が配備される、請求項1又は2に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項4】
U字形状に折り曲げられ、頂端部から部分的に外方に突出すべく前記容器(2)の内部に配置された剛性カラー(14)であって、相互に対向する前壁部(15)及び2つの側壁部(16)を備える剛性カラー(14)を備える、請求項1、2又は3に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項5】
前記剛性カラー(14)は、前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に平行な分割壁部(19)であって、前記頂部チャンバ(17)を前記底部チャンバ(18)から分離する分割壁部(19)を備え、
前記分割壁部(19)は、前記剛性カラー(14)の前記前壁部(15)に対して横方向折り目に沿って接続され、且つ、前記剛性カラー(14)の前記前壁部(15)に対して90°だけ折り曲げられ、且つ、
前記分割壁部(19)は、前記分割壁部(19)に対して横方向折り目に沿って接続された接続タブ(20)であって、前記分割壁部(19)に対して90°だけ折り曲げられ、且つ、前記容器(2)の前記後壁部(6)に当接して着座し且つそれに対して接着される接続タブ(20)を備えている、請求項4に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項6】
前記容器(2)は、前記頂部開口に対向する底壁部(4)を備え、
前記引出し(23)は、横方向に、すなわち、前記容器(2)の前記底壁部(4)と前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)とに対して平行であり、且つ、前記容器(2)の前記各側壁部(7)と前記蓋体(8)の前記各側壁部(13)とに対して直交する移動方向に、移動し、且つ、
前記容器(2)の1つの側壁部(7)は、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項7】
前記限界停止デバイス(29)は、各々が、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)の縁部の領域において、前記容器(2)の壁部(7、5、6)に対して接続され、且つ、前記容器(2)の内側に向けて突出する2つの第1停止タブ(30)と、各々が、前記引出し(23)の壁部(28、26、27)に対して接続され、且つ、前記引出し(23)の外側に向けて突出する2つの第2停止タブ(31)とを備え、且つ、
前記引出し(23)の前記前壁部(26)及び後壁部(27)は、それらから切り出された対応する第2停止タブ(31)を担持する、請求項6に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項8】
前記容器(2)及び前記蓋体(8)は、素材(33)であって、
2本の縦方向折り目(34)と、
複数本の横方向折り目(35)であって、前記2本の縦方向折り目(34)の間に、
前記蓋体(8)の前記前壁部(11)を構成する第1パネル(11')と、
前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)を構成する第2パネル(10')と、
前記蓋体(8)の前記後壁部(12)を構成する第3パネル(12')と、
前記容器(2)の前記後壁部(6)を構成する第4パネル(6')と、
前記容器(2)の前記底壁部(4)を構成する第5パネル(4')と、
前記容器(2)の前記前壁部(5)を構成する第6パネル(5')とを形成する、複数本の横方向折り目(35)とを有する、素材(33)を折り曲げることにより獲得される、請求項6又は7に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項9】
前記第6パネル(5')は、前記第6パネル(5')の両側上に夫々配置された2つの第1翼部(7')であって、前記各縦方向折り目(34)により前記第6パネル(5')に対して接続され、且つ、前記容器(2)の前記2つの側壁部(7)の一部を構成する2つの第1翼部(7')を有し、
前記第4パネル(6')は、前記第4パネル(6')の両側上に夫々配置された2つの第2翼部(7")であって、前記各縦方向折り目(34)により前記第4パネル(6')に対して接続され、且つ、前記容器(2)の前記2つの側壁部(7)の一部を構成する2つの第2翼部(7")を有し、
前記第6パネル(5')は、対応する第1翼部(7')と並置して配置された第3翼部(30')であって、前記第6パネル(5')に対して縦方向折り目(34)に沿って接続され、且つ、前記限界停止デバイス(29)の第1停止タブ(30)を構成する第3翼部(30')をも備え、
前記第4パネル(6')は、対応する第2翼部(7")に並置して配置された第4翼部(30')であって、前記第4パネル(6')に対して縦方向折り目(34)に沿って接続され、且つ、前記限界停止デバイス(29)の第1停止タブ(30)を構成する第4翼部(30')をも備える、請求項8に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項10】
前記容器(2)及び前記蓋体(8)は、
前記蓋体(8)の前記前壁部(11)を構成する第1パネル(11')と、
前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)を構成すると共に、前記第1パネル(11')に対して横方向折り目(35)に沿って接続された第2パネル(10')と、
前記蓋体(8)の前記後壁部(12)を構成すると共に、前記第2パネル(10')に対して横方向折り目(35)に沿って接続された第3パネル(12')と、
前記容器(2)の前記後壁部(6)を構成すると共に、前記第3パネル(12')に対して横方向折り目(35)に沿って接続された第4パネル(6')と、
前記容器(2)の側壁部(7)を構成すると共に、前記第4パネル(6')に対して縦方向折り目(34)に沿って接続された翼部(7')と、
前記容器(2)の前記前壁部(5)を構成すると共に、前記第4パネル(6')とは逆側にて前記第1翼部(7')に対して縦方向折り目(34)に沿って接続された第5パネル(5')とを有する素材(33)を折り曲げることにより獲得される、請求項6又は7に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項11】
前記容器(2)は、前記頂部開口とは逆側の引き出し用開口(24)であって、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)を有し、且つ、
前記引出し(23)は、縦方向に、すなわち、前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に対して直交し、且つ、前記容器(2)の前記各側壁部(7)及び前記蓋体(8)の前記各側壁部(13)に対して平行である移動方向に、移動する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項12】
前記限界停止デバイス(29)は、各々が、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)の縁部の領域において前記容器(2)の壁部(7、5、6)に対して接続され、且つ、前記容器(2)の内側に向けて突出する2つの第1停止タブ(30)と、各々が、前記引出し(23)の壁部(28、26、27)に対して接続され、且つ、前記引出し(23)の外側に向けて突出する2つの第2停止タブ(31)と、を備え、
前記容器(2)及び前記蓋体(8)は、前記容器(2)の前記後壁部(6)を構成する第1パネル(6')と、前記容器(2)の前記前壁部(5)を構成する第2パネル(5')とを有する素材(33)を折り曲げることにより獲得され、
前記第4パネル(6')と前記第5パネル(5')との間において、前記素材(33)には、前記2つの第1停止タブ(30)を構成する2つの翼部(30')であって、各々が対応するパネル(5'、6')に対して横方向折り目(35)に沿って接続される2つの翼部(30')が介設され、且つ、
前記2つの第1停止タブ(30)を構成する前記2つの翼部(30')は、最初は、前記2つの翼部(30')を分離するために前記素材(33)の折り曲げの間に裂断される裂断可能ライン(47)により接続されている、請求項11に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項13】
前記引出し(23)の壁部(28)は第1アクセス開口(47)を有し、それを通してユーザは前記引出し(23)の内部にアクセスし得る、請求項11又は12に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項14】
前記容器の壁部(7)は第2アクセス開口(49)を有し、それを通してユーザは前記引出し(23)の内部にアクセスし得る、請求項11、12又は13に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項15】
前記引出し(23)は頂壁部(45)を備える、請求項1〜14のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項16】
前記容器(2)の少なくとも2つの壁部(5、6、7)は、内側に位置する前記引出し(23)の壁部(26、27、28)をユーザが把持することを許容する夫々の爪形状の保持用凹所(32)を備える、請求項1〜15のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項17】
前記頂部チャンバ(17)及び前記底部チャンバ(18)は概略的に、全容積の略々半分に等しい同一の容積を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項18】
前記煙草物品は、エーロゾルを生成すべく電気抵抗器により加熱されるに適した実際の煙草で作成された円筒体から成る新世代HeatStickタバコである、請求項1〜17のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋体を備えると共に底部に引出し容器が配備された煙草物品用の剛性箱体に関する。
【0002】
本発明は、一切の汎用性を失うことなく以下の説明が明示的な参照を行う(“HeatStick”とも称される)新世代の無煙タバコ(smoke-free cigarette)に対して好適な用途が見出される。
【背景技術】
【0003】
(“HeatStick”とも称される)新世代の無煙タバコは最近において市場に投入されたものであり、これは、もはや直接的な燃焼には委ねられない(すなわち、それは、燃やされない、すなわち、火炎により“火を付け”られない)が、喫煙者により吸入されるエーロゾルを生成すべく電気抵抗器により加熱される(ことから、煙も灰も生成しない)実際の煙草で作成された円筒体から成る。結果として、新世代HeatStickタバコを吸うために、電気抵抗器が配備されると共にHeatStickタバコの端部が挿入される電子デバイスが使用される。
【0004】
新世代HeatStickタバコは円筒の形状を有し、それらは、概略的に習用的なタバコの直径を有すると共に、習用的なタバコに関して相当に減少された長さ(約半分)を有することから、一群の新世代HeatStickタバコを収容するために、枢着蓋体付き剛性箱体であって、習用的なタバコの剛性箱体と同様の断面積、及び、習用的なタバコの箱体に関して略々半分の高さを有する剛性箱体が提案されてきた。一群の新世代HeatStickタバコを収容する枢着蓋体付き剛性箱体の例は、ある特許文献において提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかし、市場調査によれば、消費者は、新世代HeatStickタバコに対して肯定的な反応を示したが、(喫煙者が数十年に亙り慣れてきた習用的なタバコの箱体の高さとは異なる)新世代HeatStickタバコを販売するための剛性箱体の減少高によれば(特に蓋体を開けることによりタバコが抜き出されるべきときに)該剛性箱体の取扱いが更に困難とされることから、該剛性箱体を殆ど評価しないことが示された。たとえば、一群の新世代HeatStickタバコを収容する枢着蓋体付き剛性箱体において、蓋体と、下側に位置するカップ形状本体との間に適切な比率を維持するために(すなわち、カップ形状本体を小さくし過ぎて把持することを非常に困難としないために)、蓋体のサイズを減少することが必要とされるので、各タバコに対するアクセス性が阻害される。
【0006】
別の特許文献には、一群のタバコと、内側容積空間が、一群の煙草物品を収容する頂部チャンバ、及び、利用可能なままである底部チャンバに分割される容器と、前記容器に対して枢着された蓋体と、前記底部チャンバ内に配置された引出しであって、該引出しが完全に前記容器の内側に配置される閉じ位置と、該引出しが前記容器から部分的に引き出され、該容器から外方に突出し、外部からアクセス可能である開き位置との間における摺動様式で前記容器内に取付けられた引出しと、を備えるタバコの剛性箱体が記載されている(例えば、特許文献2及び3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2016/166692号
【特許文献2】英国特許出願公開第1036133号明細書
【特許文献3】仏国特許出願公開第2495444号明細書
【特許文献4】伊国特許出願第2015A000185号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、蓋体を備えると共に底部に引出し容器が配備された煙草物品用の剛性箱体であって、上述の欠点が無いことに加え、実施することが容易かつ安価である煙草物品用の剛性箱体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に依れば、添付の各請求項に特許請求された如き、蓋体を備えると共に底部に引出し容器が配備された煙草物品用の剛性箱体が実現される。
【0010】
本発明は次に、非限定的な実施例の幾つかの例を示す添付図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に従い作成されると共に閉じ形態に在るタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図2】閉じ形態における
図1のタバコの箱体の後方斜視図である。
【
図3】頂部において開かれた形態における
図1のタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図4】
図1のタバコの箱体の頂部部分の概略的な縦断面図である。
【
図5】底部にて開かれた形態における
図1のタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図6】
図1のタバコの箱体の底部部分の概略的な断面図である。
【
図7】
図1のタバコの箱体の容器及び蓋体を構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図8】
図1のタバコの箱体のカラーを構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図9】
図1のタバコの箱体の引出しを構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図11】本発明に従い作成されると共に閉じ形態に在るタバコの箱体の別実施例の前方斜視図である。
【
図12】閉じ形態における
図11のタバコの箱体の後方斜視図である。
【
図13】底部から開かれた形態における
図11のタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図14】
図11のタバコの箱体の容器及び蓋体を構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図15】
図11のタバコの箱体の引出しを構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図16】
図11のタバコの箱体の代替例の閉じ形態における前方斜視図である。
【
図17】閉じ形態における
図16のタバコの箱体の後方斜視図である。
【
図18】底部にて開かれた形態における
図16のタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図19】
図16のタバコの箱体の容器及び蓋体を構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図20】
図16のタバコの箱体の引出しを構成すべく使用される素材の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1、
図2及び
図3において、番号1は、全体として、(不図示の)一群の新世代HeatStickタバコのための、タバコ用剛性箱体を示している。
【0013】
(“HeatStick”とも称される)新世代の無煙タバコは、これは、もはや直接的な燃焼には委ねられない(すなわち、それは、燃やされない、すなわち、火炎により“火を付け”られない)が、喫煙者により吸入されるエーロゾルを生成すべく電気抵抗器により加熱される(ことから、煙も灰も生成しない)実際の煙草で作成された円筒体から成る。結果として、新世代HeatStickタバコを吸うために、電気抵抗器が配備されると共にHeatStickタバコの端部が挿入される電子デバイスが使用される。
【0014】
タバコの箱体1は、剛性のボール紙もしくは厚紙で作成され、平行六面体形状を有すると共に、カップ形状の剛性容器2と、該容器2の内側に収容された(
図3において部分的に視認可能である)包装体3とを備える。
【0015】
容器2は、カップ形状であると共に、頂部開口と、該頂部開口に対向する底壁部4と、前壁部5と、該前壁部5に対向する後壁部6と、相互に対向された2つの側壁部7とを有している。各壁部5、6及び7の間には4つの縦方向縁部が形成される一方、各壁部4、5、6及び7の間には4つの横方向縁部が形成される。
【0016】
容器2は、(該容器2の底壁部4に配置されると共に
図2において視認可能である)ヒンジ9に沿って該容器2に対して枢着された剛性の蓋体8であって、該蓋体8が容器2の頂部開口を覆う(
図1及び
図2に示された)閉じ位置と、該蓋体8が容器2の頂部開口に対する自由なアクセスを許容する(
図3に示された)開き位置との間で移動可能である蓋体8を備えている。該蓋体8は、カップ形状であると共に、底部開口と、該底部開口に対向する頂壁部10と、前壁部11と、該前壁部11に対向すると共にヒンジ9により容器2の後壁部6に対して接続された後壁部12と、相互に対向する2つの側壁部13とを有している。各壁部11、12及び13の間には4つの縦方向縁部が形成される一方、各壁部10、11、12及び13の間には4つの横方向縁部が形成される。
【0017】
包装体3は、(不図示の)一群の新世代HeatStickタバコを囲繞すると共に、該包装体は、一群の新世代HeatStickタバコの回りで折り曲げられた金属被覆薄寸材製の包装材により形成される。別実施例に依れば、(たとえば、特許文献4において記載された如く、)包装体3は、シール形式であると共に、該包装体は、頂部及び前部にて、再使用可能な(すなわち、乾燥しない再位置決め可能な粘着剤を内側に備えた)シール・ラベルにより閉じられる抜出し用開口を有し、前記密閉用ラベルの接続タブは、該密閉用ラベルが蓋体8の移動を利用することにより“自動的に”開閉される様に、蓋体8の前壁部11に対して接着され得る。更なる実施例に依れば、(特許文献4において記載された如く、)単一の包装体3の代わりに、対とされて並置された2つの包装体3が配備され、すなわち、単一の包装体3が、対とされて並置され且つ半分のサイズとされた2つの包装体3へと分割される。
【0018】
図3に示された如く、タバコの箱体1は、(剛性のボール紙もしくは厚紙で作成された)剛性カラー14を更に備え、これは、容器2の内側にU字形状に折り曲げられて(接着により)接続されて前記頂部開口から部分的に外方に突出すると共に、蓋体8自体が閉じ位置に配置されたときに該蓋体8の対応内側面と係合する。カラー14は、容器2の前壁部5に対して接続(好適には接着)された前壁部15であって、蓋体8が閉じ位置に在るときに該蓋体8の前壁部11と接触する前壁部15と、相互に対向する2つの側壁部16であって、容器2の各側壁部7に対して接続(好適には接着)されると共に、蓋体8が閉じ位置に在るときに該蓋体8の各側壁部13と接触する2つの側壁部16とを備える。添付図面中に示された好適実施例に依れば、カラー14の前壁部15は、U字形状の凹所を有することで、タバコの抜き取りを容易とする。好適実施例に依れば、カラー14の前壁部15は、蓋体8が閉じ位置に在るときに該蓋体8の側壁部16に係合すべく横方向に突出する一対の爪形状要素を備える(代替的に、カラー14の前壁部15は爪形状要素を有さなくても良い)。
【0019】
もし包装体3がシール形式であるなら、該包装体3自体が、その内側部上に剛性の補強要素を備え得、この場合、カラー14は、依然として存在し得るか、又は、省略もされ得る。
【0020】
図4に示された如く、容器2の内側容積空間は、包装体3を収容する(
図4において完全に視認可能な)頂部チャンバ17、及び、利用可能であることから、付属具を収容し、もしくは、すでに使用されたので消耗されたタバコを収容し得る(
図4において部分的に視認可能な)底部チャンバ18へと分割される(新世代HeatStickタバコは、燃やされないので消費はされないが、それらの芳香成分が消尽したときに消耗することを銘記することが重要である)。新世代HeatStickタバコは円筒の形状を有し、それらは、概略的に習用的なタバコの直径を有すると共に、習用的なタバコに関して相当に減少された長さ(約半分のサイズ)を有することから、包装体3は、習用的な包装体と同一の横方向断面積を有すると共に、習用的な包装体に関して約半分の高さを有する。故に、タバコの箱体1(すなわち、容器2及び蓋体8)が習用的なタバコの箱体と同一のサイズを有すると仮定すると、頂部チャンバ17及び底部チャンバ18は、全容積の約半分に等しい略々同一の容積を有する(すなわち、2つのチャンバ17及び18は、全容積を半分に分割する)。この様にして、底部チャンバ18は、頂部チャンバ17内に収容された全ての新世代HeatStickタバコが消耗されたときに、それらの新世代HeatStickタバコを収納し得、換言すると、底部チャンバ18が頂部チャンバ17と略々同一の容積を有するという事実によれば、特定の技術的効果を獲得すること、すなわち、頂部チャンバ17内に収容された全ての新世代HeatStickタバコが消耗されたときに、それらの新世代HeatStickタバコを底部チャンバ18が収容することを許容することが意図される。
【0021】
図4に示された好適実施例に依れば、容器2の底壁部4と蓋体8の頂壁部10とに対して平行であると共に、頂部チャンバ17を底部チャンバ18から分離する(すなわち、容器2の内側容積空間を頂部チャンバ17及び底部チャンバ18へと分割する)分割壁部19が配備される。
図4に示された好適実施例に依れば、分割壁部19は、カラー14の一部であり、すなわち、該分割壁部は、横方向折り目に沿ってカラー14の前壁部15に対して接続されると共に、カラー14の前壁部15に対して90°だけ折り曲げられる。
図4に示された好適実施例に依れば、分割壁部19は、横方向折り目に沿って該分割壁部19に対して接続された接続タブ20であって、該分割壁部19に対して90°だけ折り曲げられ、且つ、容器2の後壁部6に当接して着座かつ接着される接続タブ20を備えている。
図4に示された如く、カラー14の前壁部15は、容器2の前壁部5に当接して着座すると共に、容器2の前壁部5に対して接着剤21により接着され、更に、接続タブ20は、容器2の後壁部6に当接して着座すると共に、容器2の後部に対して接着剤22により接着される。
【0022】
図5に示された如く、タバコの箱体1は、底部チャンバ18の領域内(すなわち、包装体3の下方)に配置された引出し23であって、該引出し23が完全に容器2の内側(すなわち、容器2の底部チャンバ18の内側)に配置される(
図1、
図2及び
図3に示された)閉じ位置と、該引出し23が、容器2から部分的に引き出されると共に、容器2から外方に突出し、且つ、外部からアクセス可能である(
図5に示された)開き位置と、の間において線形運動により摺動し得る(摺動開口を有する)引出し23を更に備える。換言すると、引出し23が完全に容器2の内側に挿入される(
図1、
図2及び
図3に示された)閉じ位置と、該引出し23に対するユーザによる直接的アクセスを許容するために該引出し23が容器2から部分的に引き出される(
図2に示された)開き位置との間で線形運動により移動するために、引出し23自体が容器2に対して摺動することを許容すべく、容器2は引出し23を摺動様式で収容する。不図示の代替実施例に依れば、引出し23は、閉じ位置と開き位置との間における回転可能な移動により、摺動開口を有する。
【0023】
開き位置と閉じ位置との間における引出し23の移動を許容するために、容器2の壁部は、引出し23が貫通して移動する引き出し用開口24を有する。
図1〜
図5に示された実施例において、引出し23は横方向に(すなわち、容器2の底壁部4と蓋体8の頂壁部10とに対して平行であり、且つ、容器2の各側壁部7と蓋体8の各側壁部13とに対して直交する移動方向に)移動することから、引出し23に対する引き出し用開口24は、容器2の側壁部7を貫通して形成される。
【0024】
図5に示された如く、引出し23は、平行六面体形状であると共に、容器2の底壁部4に対して平行であり且つそれに直面する底壁部25と、容器2の前壁部5に対して平行な前壁部26と、容器2の後壁部6に対して平行であり且つそれに直面する後壁部27と、容器2の各側壁部7に対して平行な(1つのみが
図5に示された)2つの側壁部28とを有する。特に、(
図1、
図2及び
図3に示された)閉じ位置において、(
図1、
図2及び
図3においては示されない)引出し23の側壁部28は容器2の対応する側壁部7に直面する一方、(
図1及び
図3に示された)引出し23の他方の側壁部28は、容器2の対応する側壁部7と共面的であり、引き出し用開口24の領域内に配置され、且つ、引き出し用開口24自体を閉じる。
【0025】
図6に示された如く、最大開き位置において容器2からの引出し23の外方移動を停止する機能、すなわち、容器2からの引出し23の引き出し移動の最大限度を設定することにより、引出し23が容器2から完全に引き出されることを阻止する機能を達成する限界停止デバイス29が配備される。限界停止デバイス29は、2つの停止タブ30を備え、その各々は、引き出し用開口24の縁部の領域において容器2の側壁部7に対して接続されると共に、側壁部7から容器2の内部に向かって突出する。これに加え、限界停止デバイス29は2つの停止タブ31を備え、その各々は、引き出し用開口24とは逆側の引出し23の側壁部28の近傍に配置されると共に、前壁部26もしくは後壁部27を側壁部28自体に対して接続する縁部から開始して引出し23の外側に向けて突出する。
【0026】
(
図9に示された)好適実施例に依れば、引出し23の前壁部26及び後壁部27は、それらから切り出された対応する停止タブ31を担持する。使用に際し、すなわち、引出し23の引き出し移動の最終部分の間、各停止タブ31は対応する停止タブ30に係合(すなわち、結合して、内側に挿入)されることで、引出し23の引き出し移動の停止を引き起こす(すなわち、引出し23が容器2から完全に引き出されることを阻止する)。
【0027】
図1、
図2、
図3及び
図5に示された好適実施例に依れば、容器2の前壁部5及び後壁部6は、ユーザが、内側に位置する引出し23の壁部26及び27を把持してから引出し23を外側に向けて引き出すことで該引出し23を閉じ位置から開き位置まで移動することを許容する夫々の爪形状の保持用凹所32を備える。
【0028】
(保持用凹所32の存在に関して付加又は改変され得る)可能的で非限定的な実施例に依れば、引き出し用開口24の逆側である容器2の側壁部7は、引出し23自体がその開き位置に向けて摺動することを許容すべく、ユーザが側壁部7自体を貫通して、引出し23の対応する側壁部28に対して力を及ぼすことを許容する如き形態及び寸法を有する孔を有する。
【0029】
図7に示された如く、容器2及び蓋体8は、実質的に矩形の長寸形状を有する平坦な素材33から開始して獲得される。素材33は、2本の縦方向折り目34と、複数本の横方向折り目35であって、2本の縦方向折り目34の間に、蓋体8の前壁部11を構成するパネル11'、蓋体8の頂壁部10を構成するパネル10'、蓋体8の後壁部12を構成するパネル12'、容器2の後壁部6を構成するパネル6'、容器2の底壁部4を構成するパネル4'、及び、容器2の前壁部5を構成するパネル5'を形成する複数本の横方向折り目35とを有する。
【0030】
パネル5'は、該パネル5'の両側上に夫々配置された2つの翼部7'であって、各縦方向折り目34により該パネル5'に対して接続され、且つ、容器2の2つの側壁部7の外側部分を構成する2つの翼部7'を有する。パネル6'は、該パネル6'の両側上に夫々配置された2つの翼部7"であって、各縦方向折り目34により該パネル6'に対して接続され、且つ、容器2の2つの側壁部7の内側部分を構成する2つの翼部7"を有する。パネル11'は、該パネル11'の両側上に夫々配置された2つの翼部13'であって、各縦方向折り目34により該パネル11'に対して接続され、且つ、蓋体8の2つの側壁部13の外側部分を構成する2つの翼部13'を有する。パネル12'は、該パネル12'の両側上に夫々配置された2つの翼部13"であって、各縦方向折り目34により該パネル12'に対して接続され、且つ、蓋体8の2つの側壁部13の内側部分を構成する2つの翼部13"を有する。
【0031】
パネル5'は、対応する翼部7'と並置して配置された付加的翼部30'であって、縦方向折り目34に沿って該パネル5'に対して接続され、且つ、限界停止デバイス29の停止タブ30を構成する付加的翼部30'も備える。同様に、パネル6'は、対応する翼部7"と並置して配置された付加的翼部30'であって、縦方向折り目34に沿って該パネル6'に対して接続され、且つ、限界停止デバイス29の停止タブ30を構成する付加的翼部30'も備える。
【0032】
1つの翼部7"は、横方向折り目35により該翼部7"に対して接続されたタブ36であって、90°折り曲げられてパネル4'の内側面に対して接着されるタブ36を有する。パネル4'は、縦方向折り目34により該パネル4'に対して接続されたタブ37であって、該パネル4'に対して180°折り曲げられて該パネル4'の内側面に対して接着されるタブ37を備える。
【0033】
各翼部13"は、該翼部13"に対して横方向折り目35により接続されると共に、パネル10'の内側面に対して接着されるべく90°だけ折り曲げられるタブ38を有する。
【0034】
最後に、パネル11'は、該パネル11'に対して横方向折り目35により接続されると共に、該パネル11'自体の内側面に対して接着されるべく該パネル11'に対して180°だけ折り曲げられるフラップ39を有する。
【0035】
図8に示された如く、カラー14は、該カラー14の前壁部15を構成するパネル15'と、該カラー14の分割壁部19を構成するパネル19'と、該カラー14の接続タブ20を構成するパネル20'とを有する素材40から開始して獲得される。パネル15'に対しては、カラー14の各側壁部16を構成する2つの翼部16'が接続される。各翼部16'は、パネル19'の内側面に対して接着されるべく90°だけ折り曲げられるタブ41を有する。
【0036】
図9に示された如く、引出し23は、実質的に矩形形状を有する平坦な素材42から開始して獲得される。素材42は、2本の縦方向折り目43と、複数本の横方向折り目44であって、2本の縦方向折り目43の間に、(不図示の)引出し23の頂壁部の外側部分を構成するパネル45'と、引出し23の前壁部26を構成するパネル26'と、引出し23の底壁部25を構成するパネル25'と、引出し23の後壁部27を構成するパネル27'と、引出し23の頂壁部の内側部分を構成するパネル45"とを形成する複数本の横方向折り目44とを有する。
【0037】
パネル26'は、該パネル26'の両側上に夫々配置された2つの翼部28'であって、各縦方向折り目43により該パネル26'に対して接続され、且つ、引出し23の2つの側壁部28の外側部分を構成する2つの翼部28'を有する。パネル27'は、該パネル27'の両側上に夫々配置された2つの翼部28"であって、縦方向折り目43により該パネル27'に対して接続され、且つ、引出し23の2つの側壁部28の内側部分を構成する2つの翼部28'を有する。
【0038】
各翼部28"は、該翼部28"に対して横方向折り目44により接続されると共に、パネル25'の内側面に対して接着されるべく90°だけ折り曲げられるタブ46を有する。
【0039】
パネル26'及び27'の内側には、貫通窓部が配備され、そこには、各停止タブ31'を構成する付属部31'が実現される。
【0040】
図1〜
図5に示された実施例において、引出し23は、(
図9に示された素材42のパネル45'及び45"においてのみ視認可能である)頂壁部であって、引出し23の内部に対して頂部からのアクセスを許容すべく限られた延在範囲を有する頂壁部を備え得る。代替実施例に依れば、引出し23は頂壁部を有さない。
【0041】
図10には、容器2及び蓋体8を構成すべく
図7に示された素材33の代替例が示される。
図10に示された素材33は“L”形状を有し、その場合、翼部7'は、一辺にては、容器2の後壁部6を構成するパネル6'に対して縦方向折り目34に沿って接続され、且つ、他辺にては、容器2の前壁部5を構成するパネル5'に対して更なる縦方向折り目34に沿って接続される。これに加え、
図10に示された素材33は、パネル5'及び6'に対して横方向折り目35により夫々接続されると共に一方を他方上として重畳されて容器2の底壁部4を形成する2枚の別個のパネル4'及び4"を有する。最後に、
図10に示された素材33において、タブ36は、翼部7'に対して接続されると共に、パネル4"の内側面に対して接着されるべく該翼部7'に対して90°だけ折り曲げられる。
【0042】
図1〜
図5に示された実施例において、引出し23は、横方向に(すなわち、容器2の底壁部4及び蓋体8の頂壁部10に対して平行であり、且つ、容器2の各側壁部7及び蓋体8の各側壁部13に対して直交する移動方向に)移動することから、引出し23に対する引き出し用開口24は、容器2の側壁部7を貫通して形成される。
図11〜
図13に示された代替実施例において、引出し23は、縦方向に(すなわち、蓋体8の頂壁部10に対して直交し、且つ、容器2の各側壁部7及び蓋体8の各側壁部13に対して平行である移動方向に)移動することから、引出し23に対する引き出し用開口24は、容器2の底壁部4を貫通して形成されると共に、好適には、完全に容器2の底壁部4に置き換わる(すなわち、容器2の底壁部4は、もはや存在せず、引き出し用開口24により完全に置き換えられる)。
【0043】
頂部チャンバ17の領域において(すなわち、蓋体8、包装体3及びカラー14の領域において)
図11〜
図13に示されたタバコの箱体1は、
図1〜
図5に示されたタバコの箱体1と完全に同一的であることを銘記することが重要である。
【0044】
図13に示された如く、引出し23の側壁部28は円形状のアクセス開口47を有し(明らかに、円形以外の他の任意の形式の形状が可能であり得)、これを通し、引出し23の内部にアクセス(特に、物体を挿入)することが可能であり、不図示の代替実施例に依れば、アクセス開口47は、引出し23の前壁部26又は後壁部27に形成される(引出し23の別個の壁部に数個のアクセス開口47を配備することも可能である)。
図11〜
図13に示された実施例において、アクセス開口47は、(
図13に示された如く)引出し23が引出されたときにのみアクセス可能(故に、視認可能)であり、且つ、(
図11及び
図12に示された如く)引出し23が閉じられたときにはアクセス可能(故に、視認可能)でないことを銘記することが重要である。
図11〜
図13に示された実施例においては、
図1〜
図5に示された実施例において示された如く容器2の各側壁部7の領域に形成される代わりに、各保持用凹所32は、容器2の前壁部5及び後壁部6の領域に形成される。
【0045】
図11〜
図13に示された実施例において、限界停止デバイス29の2つの停止タブ31は、夫々、引出し23の前壁部26の頂縁部、及び、引出し23の後壁部27の頂縁部に対して接続され、同様に、限界停止デバイス29の2つの停止タブ30は、夫々、容器2の前壁部5の底縁部、及び、容器2の後壁部6の底縁部に対して接続される。
【0046】
図11〜
図13に示された実施例において、引出し23は頂壁部を完全に有さないが、不図示の代替例に依れば、引出し23は該引出し23を完全に閉じ得る頂壁部も備え得る、と言うのも、該引出し23は、アクセス開口47を通して横方向からアクセス可能であり、且つ、上方からはアクセス可能とされるべきではないからである。
【0047】
図14に示された如く、
図11〜
図13に示されたタバコの箱体1の容器2及び蓋体8は、
図7に示された平坦な素材33と同様の平坦な素材33から開始して獲得される。
図7に示された素材33と
図14に示された素材33との間の相違は、限界停止デバイス29の各停止タブ30を構成する各翼部30'の異なる位置決めと、
図14に示された素材33において、容器2の底壁部4を構成するパネル4'の省略とに在る。特に、
図14に示された素材33において、2つのパネル6'及び5'は最初は、2つの対応する翼部30'を接続する裂断可能ライン47であって、素材33の折り曲げの間に裂断されて2つの翼部30'を分離する裂断可能ライン47により接続されている。換言すると、
図14に示された素材33において、パネル4'は、相互に対向された2つの翼部30'であって、素材33の折り曲げの間に裂断されて2つの翼部30'自体を分離する裂断可能ライン47により相互に対して接続される2つの翼部30'により置き換えられる。
【0048】
図11〜
図13に示されたタバコの箱体1のカラー14を構成すべく使用される素材40は、
図1〜
図5に示されたタバコの箱体1のカラー14を構成すべく使用される(
図8に示された)素材40と完全に同一的である。
【0049】
図15に示された如く、
図11〜
図13に示されたタバコの箱体1の引出し23は、
図9に示された平坦な素材42と同様の平坦な素材42から開始して獲得される。
図9に示された素材42と
図15に示された素材42との間の相違は、限界停止デバイス29の各停止タブ31を構成する各翼部31'の異なる位置決めと、
図15に示された素材42において引出し23の頂壁部を構成するパネル45'及び45"の省略と、
図15に示された素材42において、相互に重畳してアクセス開口47を構成する孔47'及び47"の存在とに在る。好適には、2つの孔47'及び47"の間の一切の誤整列が外側から認識されることを阻止するために、(引出し23の側壁部28の内側部分を構成する)翼部28"に形成された孔47"は、(引出し23の側壁部28の外側部分を構成する)翼部28'に形成された孔47'よりも僅かに大寸の直径を有する。
【0050】
図16〜
図19には、
図11〜
図13に示されたタバコの箱体1の代替例が示され、これは、2つの細部に対してのみ、
図11〜
図13に示されたタバコの箱体1と異なる。容器2の前壁部5及び後壁部6の領域、及び、容器2の各側壁部7の領域の両方において保持用凹所32が形成される(すなわち、他の実施例における2つのみの保持用凹所32の代わりに4つの保持用凹所32が配備される)こと、及び、引出し23の側壁部28に形成されたアクセス開口49が、容器2の側壁部7に形成された同様のアクセス開口49により置き換えられること。特に、引出し23が(
図16に示された如き)閉じ位置に在るときにさえもアクセス開口49は常に視認可能であるが、それは、引出し23が閉じ位置にあるときに該引出し23の対応する側壁部28により内部的に閉鎖されることから、引出し23が(
図18に示された如き)開き位置に在るときにのみ使用可能となる。
【0051】
図19に示された如く、
図16〜
図19に示されたタバコの箱体1の容器2及び蓋体8は、
図14に示された平坦な素材33と殆ど同一である平坦な素材33から開始して獲得されるが、後者は、前者から、翼部7'及び7"にもおける保持用凹所32の存在と、相互に重畳されてアクセス開口49を構成する孔49'及び49"の存在とに対してのみ異なるものである。好適には、2つの孔49'及び49"の間の一切の誤整列が外側から認識されることを阻止するために、(容器2の側壁部7の内側部分を構成する)翼部7"に形成された孔49"は、(容器2の側壁部7の外側部分を構成する)翼部7'に形成された孔49'よりも僅かに大寸の直径を有する。
【0052】
図16〜
図19に示されたタバコの箱体1のカラー14を構成すべく使用される素材40は、
図11〜
図13に示されたタバコの箱体1のカラー14を構成すべく使用される素材40、及び、
図1〜
図5に示されたタバコの箱体1のカラー14を構成すべく使用される(
図8に示された)素材40と完全に同一的である。
【0053】
図20に示された如く、
図11〜
図13に示されたタバコの箱体1の引出し23は、
図15に示された平坦な素材42と殆ど同一である平坦な素材42から開始して獲得されるが、後者は、前者とは、相互に重畳してアクセス開口47を構成する孔47'及び47"の省略に対してのみ異なるものである。
【0054】
添付図面に示された各実施例において、縦方向及び横方向の縁部は直線状であるが、代替的に、縦方向及び/又は横方向の縁部は、丸み付けされ、又は、斜端面形成され得る。
【0055】
上述されたタバコの箱体1は、多くの利点を有している。
【0056】
第1に、習用的なタバコよりも相当に短寸である新世代HeatStickタバコを収容する上述のタバコの箱体1は、習用的なタバコの箱体のサイズと全体的に同様のサイズを有し、この様にして、上述されたタバコの箱体1の取扱い(特に、タバコの抜き取り)は、全てのユーザに対して容易かつ迅速である。
【0057】
これに加え、上述されたタバコの箱体1において、(一群の新世代HeatStickタバコを収納する)包装体3により使用されないスペース、すなわち、底部チャンバ18は、無益(すなわち、無駄)なのではなく、付属具を収容し、又は、既に使用されたことから消耗されたタバコを収容すべく使用可能な容器として利用される。特に、底部チャンバ18に対するアクセスは、必要とされたときに容易に開閉され得る引出し23の存在に依り、非常に簡単で便利である。
【0058】
何かを挿入し/取出すために引出される必要がある引出し23の存在によれば、引出し23内に収容されたものが、たとえば、タバコの箱体1がスーツのポケット内又は財布内に収納されたときに偶発的には脱落しないことも確実とされる。
【0059】
最後に、上述されたタバコの箱体1は、(僅かな内容の幾つかの変更のみを必要とする)標準的な包装機において容易に製造され得ることから、それの製造は、高価で特殊な(すなわち、この形式のタバコの箱体に対して特に設計された)包装機の使用を必要としない。この結果が達成されるのは、素材33及び40は、対応する習用的な素材と完全に同様であり、且つ、引出し23は、事前に組立てられると共に、(たとえば、クーポンを供給する既存スペースを利用して、各包装体3と並置して配置された引出し23を供給し、包装体33上に順次的に布置される包装体ユニット3/引出し23を形成することにより)該引出しは、包装体3と共に素材33に対して結合されるからである。
【0060】
上述されたタバコの箱体1は、上述のHeatStickタバコに加え、電子タバコ用の詰替えカートリッジの如き減少高さの煙草物品を収容すべく好適に使用され得ることを指摘することが重要である。
【手続補正書】
【提出日】2018年1月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
【
図1】本発明に従い作成され
ていない共に閉じ形態に在るタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図2】閉じ形態における
図1のタバコの箱体の後方斜視図である。
【
図3】頂部において開かれた形態における
図1のタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図4】
図1のタバコの箱体の頂部部分の概略的な縦断面図である。
【
図5】底部にて開かれた形態における
図1のタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図6】
図1のタバコの箱体の底部部分の概略的な断面図である。
【
図7】
図1のタバコの箱体の容器及び蓋体を構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図8】
図1のタバコの箱体のカラーを構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図9】
図1のタバコの箱体の引出しを構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図11】本発明に従い作成されると共に閉じ形態に在るタバコの箱体の別実施例の前方斜視図である。
【
図12】閉じ形態における
図11のタバコの箱体の後方斜視図である。
【
図13】底部から開かれた形態における
図11のタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図14】
図11のタバコの箱体の容器及び蓋体を構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図15】
図11のタバコの箱体の引出しを構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図16】
図11のタバコの箱体の代替例の閉じ形態における前方斜視図である。
【
図17】閉じ形態における
図16のタバコの箱体の後方斜視図である。
【
図18】底部にて開かれた形態における
図16のタバコの箱体の前方斜視図である。
【
図19】
図16のタバコの箱体の容器及び蓋体を構成すべく使用される素材の平面図である。
【
図20】
図16のタバコの箱体の引出しを構成すべく使用される素材の平面図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
(本発明によらない)図1〜
図5に示された実施例において、引出し23は、横方向に(すなわち、容器2の底壁部4及び蓋体8の頂壁部10に対して平行であり、且つ、容器2の各側壁部7及び蓋体8の各側壁部13に対して直交する移動方向を以て)移動することから、引出し23に対する引き出し用開口24は、容器2の側壁部7を貫通して形成される。
(本発明による)図11〜
図13に示された代替実施例において、引出し23は、縦方向に(すなわち、蓋体8の頂壁部10に対して直交し、且つ、容器2の各側壁部7及び蓋体8の各側壁部13に対して平行である移動方向を以て)移動することから、引出し23に対する引き出し用開口24は、容器2の底壁部4を貫通して形成されると共に、好適には、完全に容器2の底壁部4に置き換わる(すなわち、容器2の底壁部4は、もはや存在せず、引き出し用開口24により完全に置き換えられる)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一群の煙草物品と、
前記一群の煙草物品を収容し、且つ、頂部開口と、前壁部(6)と、前記前壁部(6)に対向する後壁部(8)と、相互に対向する2つの側壁部(7)とを備える容器(2)と、
頂壁部(10)と、前壁部(11)と、前記前壁部(11)に対向すると共に前記容器(2)の前記後壁部(6)に対して接続された後壁部(12)と、相互に対向する2つの側壁部(13)とを備える蓋体(8)と、
引出し(23)が完全に前記容器(2)の内部に配置される閉じ位置と、前記引出し(23)が前記容器(2)から部分的に引き出され、前記容器(2)から外方に突出し、且つ、外部からアクセス可能である開き位置との間における摺動様式で前記容器(2)内に取付けられた引出し(23)と、
前記容器(2)からの前記引出し(23)の外方移動を停止させる機能、すなわち、前記引出し(23)が前記容器(2)から完全に引き出されることを阻止することにより前記容器(2)からの前記引出し(23)の外方移動に対する最大限度を確立する機能を達成する限界停止デバイス(29)とを備える、煙草物品用の剛性箱体(1)であって、
前記引出し(23)は、底壁部(25)と、前壁部(26)と、前記前壁部(26)に対向する後壁部(27)と、相互に対向する2つの側壁部(28)とを備え、且つ、
前記容器(2)の内側容積空間は、前記一群の煙草物品を収容する頂部チャンバ(17)と、前記引出し(23)を収容する底部チャンバ(18)とに分割される、煙草物品用の剛性箱体(1)において、
前記容器(2)は、前記頂部開口とは逆側の引き出し用開口(24)であって、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)を有し、且つ、
前記引出し(23)は、縦方向に、すなわち、前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に対して直交し、且つ、前記容器(2)の前記各側壁部(7)及び前記蓋体(8)の前記各側壁部(13)に対して平行である移動方向に、移動する、煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項2】
前記限界停止デバイス(29)は、
各々が、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)の縁部の領域において前記容器(2)の壁部(7、5、6)に対して接続され、且つ、前記容器(2)の内側に向けて突出する2つの第1停止タブ(30)と、
各々が、前記引出し(23)の壁部(28、26、27)に対して接続され、且つ、前記引出し(23)の外側に向けて突出する2つの第2停止タブ(31)と、を備える、請求項1に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項3】
前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に対して平行であり、且つ、前記頂部チャンバ(17)を前記底部チャンバ(18)から分離する分割壁部(19)が配備される、請求項1又は2に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項4】
U字形状に折り曲げられ、頂端部から部分的に外方に突出すべく前記容器(2)の内部に配置された剛性カラー(14)であって、相互に対向する前壁部(15)及び2つの側壁部(16)を備える剛性カラー(14)を備える、請求項1、2又は3に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項5】
前記剛性カラー(14)は、前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に平行な分割壁部(19)であって、前記頂部チャンバ(17)を前記底部チャンバ(18)から分離する分割壁部(19)を備え、
前記分割壁部(19)は、前記剛性カラー(14)の前記前壁部(15)に対して横方向折り目に沿って接続され、且つ、前記剛性カラー(14)の前記前壁部(15)に対して90°だけ折り曲げられ、且つ、
前記分割壁部(19)は、前記分割壁部(19)に対して横方向折り目に沿って接続された接続タブ(20)であって、前記分割壁部(19)に対して90°だけ折り曲げられ、且つ、前記容器(2)の前記後壁部(6)に当接して着座し且つそれに対して接着される接続タブ(20)を備えている、請求項4に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項6】
前記限界停止デバイス(29)は、各々が、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)の縁部の領域において前記容器(2)の壁部(7、5、6)に対して接続され、且つ、前記容器(2)の内側に向けて突出する2つの第1停止タブ(30)と、各々が、前記引出し(23)の壁部(28、26、27)に対して接続され、且つ、前記引出し(23)の外側に向けて突出する2つの第2停止タブ(31)と、を備え、
前記容器(2)及び前記蓋体(8)は、前記容器(2)の前記後壁部(6)を構成する第1パネル(6')と、前記容器(2)の前記前壁部(5)を構成する第2パネル(5')とを有する素材(33)を折り曲げることにより獲得され、
前記第4パネル(6')と前記第5パネル(5')との間において、前記素材(33)には、前記2つの第1停止タブ(30)を構成する2つの翼部(30')であって、各々が対応するパネル(5'、6')に対して横方向折り目(35)に沿って接続される2つの翼部(30')が介設され、且つ、
前記2つの第1停止タブ(30)を構成する前記2つの翼部(30')は、最初は、前記2つの翼部(30')を分離するために前記素材(33)の折り曲げの間に裂断される裂断可能ライン(47)により接続されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項7】
前記引出し(23)の壁部(28)は第1アクセス開口(47)を有し、それを通してユーザは前記引出し(23)の内部にアクセスし得る、請求項1〜6のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項8】
前記容器の壁部(7)は第2アクセス開口(49)を有し、それを通してユーザは前記引出し(23)の内部にアクセスし得る、請求項1〜7のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項9】
前記引出し(23)は頂壁部(45)を備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項10】
前記容器(2)の少なくとも2つの壁部(5、6、7)は、内側に位置する前記引出し(23)の壁部(26、27、28)をユーザが把持することを許容する夫々の爪形状の保持用凹所(32)を備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項11】
前記頂部チャンバ(17)及び前記底部チャンバ(18)は、全容積の半分に等しい同一の容積を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項12】
前記煙草物品は、エーロゾルを生成すべく電気抵抗器により加熱されるに適した実際の煙草で作成された円筒体から成るタバコである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【手続補正書】
【提出日】2019年1月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一群の煙草物品と、
前記一群の煙草物品を収容し、且つ、頂部開口と、前壁部(6)と、前記前壁部(6)に対向する後壁部(8)と、相互に対向する2つの側壁部(7)とを備える容器(2)と、
頂壁部(10)と、前壁部(11)と、前記前壁部(11)に対向すると共に前記容器(2)の前記後壁部(6)に対して接続された後壁部(12)と、相互に対向する2つの側壁部(13)とを備える蓋体(8)と、
引出し(23)が完全に前記容器(2)の内部に配置される閉じ位置と、前記引出し(23)が前記容器(2)から部分的に引き出され、前記容器(2)から外方に突出し、且つ、外部からアクセス可能である開き位置との間における摺動様式で前記容器(2)内に取付けられた引出し(23)と、
前記容器(2)からの前記引出し(23)の外方移動を停止させる機能、すなわち、前記引出し(23)が前記容器(2)から完全に引き出されることを阻止することにより前記容器(2)からの前記引出し(23)の外方移動に対する最大限度を確立する機能を達成する限界停止デバイス(29)と、
前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に対して平行であり、且つ、前記一群の煙草物品を収容する前記頂部チャンバ(17)を、前記引出し(23)を収容する前記底部チャンバ(18)から分離する分割壁部(19)とを備える、煙草物品用の剛性箱体(1)であって、
前記引出し(23)は、底壁部(25)と、前壁部(26)と、前記前壁部(26)に対向する後壁部(27)と、相互に対向する2つの側壁部(28)とを備える、煙草物品用の剛性箱体(1)において、
前記容器(2)は、前記頂部開口とは逆側の引き出し用開口(24)であって、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)を有し、且つ、
前記引出し(23)は、縦方向に、すなわち、前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に対して直交し、且つ、前記容器(2)の前記各側壁部(7)及び前記蓋体(8)の前記各側壁部(13)に対して平行である移動方向に、移動する、煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項2】
前記限界停止デバイス(29)は、
各々が、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)の縁部の領域において前記容器(2)の壁部(7、5、6)に対して接続され、且つ、前記容器(2)の内側に向けて突出する2つの第1停止タブ(30)と、
各々が、前記引出し(23)の壁部(28、26、27)に対して接続され、且つ、前記引出し(23)の外側に向けて突出する2つの第2停止タブ(31)と、を備える、請求項1に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項3】
U字形状に折り曲げられ、頂端部から部分的に外方に突出すべく前記容器(2)の内部に配置された剛性カラー(14)であって、相互に対向する前壁部(15)及び2つの側壁部(16)を備える剛性カラー(14)を備える、請求項1又は2に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項4】
前記剛性カラー(14)は、前記蓋体(8)の前記頂壁部(10)に平行な分割壁部(19)であって、前記頂部チャンバ(17)を前記底部チャンバ(18)から分離する分割壁部(19)を備え、
前記分割壁部(19)は、前記剛性カラー(14)の前記前壁部(15)に対して横方向折り目に沿って接続され、且つ、前記剛性カラー(14)の前記前壁部(15)に対して90°だけ折り曲げられ、且つ、
前記分割壁部(19)は、前記分割壁部(19)に対して横方向折り目に沿って接続された接続タブ(20)であって、前記分割壁部(19)に対して90°だけ折り曲げられ、且つ、前記容器(2)の前記後壁部(6)に当接して着座し且つそれに対して接着される接続タブ(20)を備えている、請求項3に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項5】
前記限界停止デバイス(29)は、各々が、前記引出し(23)が貫通して移動する引き出し用開口(24)の縁部の領域において前記容器(2)の壁部(7、5、6)に対して接続され、且つ、前記容器(2)の内側に向けて突出する2つの第1停止タブ(30)と、各々が、前記引出し(23)の壁部(28、26、27)に対して接続され、且つ、前記引出し(23)の外側に向けて突出する2つの第2停止タブ(31)と、を備え、
前記容器(2)及び前記蓋体(8)は、前記容器(2)の前記後壁部(6)を構成する第1パネル(6')と、前記容器(2)の前記前壁部(5)を構成する第2パネル(5')とを有する素材(33)を折り曲げることにより獲得され、
前記第4パネル(6')と前記第5パネル(5')との間において、前記素材(33)には、前記2つの第1停止タブ(30)を構成する2つの翼部(30')であって、各々が対応するパネル(5'、6')に対して横方向折り目(35)に沿って接続される2つの翼部(30')が介設され、且つ、
前記2つの第1停止タブ(30)を構成する前記2つの翼部(30')は、最初は、前記2つの翼部(30')を分離するために前記素材(33)の折り曲げの間に裂断される裂断可能ライン(47)により接続されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項6】
前記引出し(23)の壁部(28)は第1アクセス開口(47)を有し、それを通してユーザは前記引出し(23)の内部にアクセスし得る、請求項1〜5のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項7】
前記容器の壁部(7)は第2アクセス開口(49)を有し、それを通してユーザは前記引出し(23)の内部にアクセスし得る、請求項1〜6のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項8】
前記引出し(23)は頂壁部(45)を備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項9】
前記容器(2)の少なくとも2つの壁部(5、6、7)は、内側に位置する前記引出し(23)の壁部(26、27、28)をユーザが把持することを許容する夫々の爪形状の保持用凹所(32)を備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項10】
前記頂部チャンバ(17)及び前記底部チャンバ(18)は、全容積の半分に等しい同一の容積を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【請求項11】
前記煙草物品は、エーロゾルを生成すべく電気抵抗器により加熱されるに適した実際の煙草で作成された円筒体から成るタバコである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の煙草物品用の剛性箱体(1)。
【国際調査報告】