特表2019-518134(P2019-518134A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2019-518134アニールおよび選択的堆積を組合せたシステム
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  • 特表2019518134-アニールおよび選択的堆積を組合せたシステム 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-518134(P2019-518134A)
(43)【公表日】2019年6月27日
(54)【発明の名称】アニールおよび選択的堆積を組合せたシステム
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/04 20060101AFI20190607BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20190607BHJP
   C23C 16/42 20060101ALI20190607BHJP
   H01L 21/316 20060101ALI20190607BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20190607BHJP
【FI】
   C23C16/04
   H01L21/30 502D
   C23C16/42
   H01L21/316 X
   H01L21/302 105A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-553382(P2018-553382)
(86)(22)【出願日】2017年4月7日
(85)【翻訳文提出日】2018年10月22日
(86)【国際出願番号】US2017026515
(87)【国際公開番号】WO2017184356
(87)【国際公開日】20171026
(31)【優先権主張番号】15/132,084
(32)【優先日】2016年4月18日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】512144771
【氏名又は名称】エーエスエム アイピー ホールディング ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100118256
【弁理士】
【氏名又は名称】小野寺 隆
(72)【発明者】
【氏名】マエス ヤン ヴィレム
(72)【発明者】
【氏名】クナエペン ヴェルナー
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F058
5F146
【Fターム(参考)】
4K030AA11
4K030BA02
4K030BA10
4K030BA17
4K030BA18
4K030BA22
4K030BA38
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4K030BA42
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4K030BB14
4K030DA02
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4K030GA12
4K030HA04
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4K030KA22
4K030LA15
5F004EA01
5F058BC02
5F058BC03
5F058BC04
5F058BC08
5F058BC09
5F058BC10
5F058BF27
5F058BF29
5F058BF37
5F058BH01
5F146AA28
(57)【要約】
アニール工程および堆積工程を用いて膜を形成するシステムおよび方法が開示される。システムは、ポリマー内で自己集合または整列を誘起するためにアニール工程を行う。システムは、またポリマー上で選択的堆積を可能にするために選択的堆積工程を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
膜を選択的に形成するように構成されるシステムであって、
第1のバッチ式反応チャンバーであって、少なくとも1つのポリマー層を有する少なくとも1つの基材を保持するように構成される第1のバッチ式反応チャンバーと、
前記少なくとも1つの基材上にアニール工程を行うように構成される加熱素子と、
ガス前駆体送達システムであって、第1の前駆体および第2の前駆体を前記少なくとも1つの基材上へ連続的にパルスすることによって膜堆積を行うように構成され、前記膜堆積は前記少なくとも1つのポリマー層中へ少なくとも前記第1の前駆体の浸透を可能にするように構成される、ガス前駆体送達システムと、を備え、
前記少なくとも1つのポリマー層上に膜または材料を形成し、
前記アニール工程および前記膜堆積を周囲空気に曝すことなく行う、システム。
【請求項2】
前記膜は、酸化アルミニウム(Al)、二酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(SiN)、オキシ窒化ケイ素(SiON)、炭窒化ケイ素(SiCN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、コバルト(Co)、二酸化チタン(TiO2)、酸化タンタル(Ta)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、または二酸化ハフニウム(HfO)のうちの少なくとも1つを含むことができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のバッチ式反応チャンバーは、複数の基材を処理するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のバッチ式反応チャンバーは、前記アニール工程を行うように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
少なくとも1つのポリマー層を有する少なくとも1つの基材を保持するように構成される第2のバッチ式反応チャンバーを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のバッチ式反応チャンバーは前記アニール工程を行い、および前記第2のバッチ式反応チャンバーは前記膜堆積を行う、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のバッチ式反応チャンバーは、前記膜堆積を行い、および前記第2のバッチ式反応チャンバーは前記アニール工程を行う、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの基材を、複数の基材のホルダー内の少なくとも第2の基材とともに、前記第1のバッチ式反応チャンバーから前記第2のバッチ式反応チャンバーへ搬送する、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
膜または材料を選択的に形成するように構成されるシステムであって、
第1のバッチ式反応チャンバーであって、少なくとも1つのポリマー層を有する少なくとも第1の基材を保持するように構成される第1のバッチ式反応チャンバーと、
第2のバッチ式反応チャンバーであって、少なくとも1つのポリマー層を有する少なくとも第2の基材を保持するように構成される第2のバッチ式反応チャンバーと、
前記第1のバッチ式反応チャンバーと関連付けられ、前記第1の基材上でアニール工程を行うように構成される第1の加熱要素と、
前記第2のバッチ式反応チャンバーと関連付けられ、前記第2の基材上でアニール工程を行うように構成される第2の加熱要素と、
ガス前駆体送達システムであって、第1の前駆体および第2の前駆体を前記第1の基材および前記第2の基材上へ連続的にパルスすることによって膜を堆積するように構成され、少なくとも前記第1の前駆体は、前記少なくとも1つのポリマー層中へ浸透する、ガス前駆体送達システムと、を備え、
前記アニール工程および膜堆積を周囲空気に曝すことなく行う、システム。
【請求項10】
前記第1のバッチ式反応チャンバーは、複数の基材を処理するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2のバッチ式反応チャンバーは、複数の基材を処理するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの基材を、複数の基材のホルダー内の少なくとも第2の基材とともに、前記第1のバッチ式反応チャンバーから前記第2のバッチ式反応チャンバーへ搬送する、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「METHOD OF FORMING A DIRECTED SELF−ASSEMBLED LAYER ON A SUBSTRATE」と題する米国仮特許出願第62/324,255号(2016年4月18日出願)、代理人整理番号IMEC928.001PRF、および「COMBINED ANNEAL AND SELECTIVE DEPOSITION PROCESS」と題する米国非仮特許出願第15/132,091号(2016年4月18日出願)、代理人整理番号IMEC929.001AUSに関し、それらの開示内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概ね、電子デバイスを製造するためのシステムに関する。より具体的には、本開示は、膜の選択的堆積に関する。具体的には、本開示は、誘導自己組織化(DSA)パターニング技術を用いて膜を選択的に形成するシステムを開示することができる。
【背景技術】
【0003】
トレンドが半導体デバイスをより小さいサイズに推し進めるにしたがい、種々のパターニング技術が生まれてきた。これらの技術には、スペーサー法クオドパターニング(spacer defined quadruple patterning)、極紫外線リソグラフィ(EUV)、およびスペーサー法ダブルパターニング(Spacer Defined Double patterning)と組合せたEUVが含まれる。これらの方法は、7nmの範囲内のノードの製造を可能にしている。
【0004】
誘導自己組織化(DSA)は、将来のリソグラフィ用途の選択肢と考えられている。DSAは、自己集合のためのパターンを画定するためにブロックコポリマーの使用を含む。使用されるブロックコポリマーは、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリスチレン、またはポリ(スチレン−ブロック−メチルメタクリレート)(PS−b−PMMA)を含み得る。他のブロックコポリマーは、潜在的に小さな寸法を可能にし得る新たな「高χ(high−Chi)」ポリマーを含み得る。
【0005】
DSAを使用して、非常に小さなピッチおよび限界寸法を有する平行ラインまたはホール/ピラー/ポストの規則的な配列を形成することができる。特に、DSAは、表面トポグラフィおよび/または表面化学パターニングによって導かれながら、自己集合によって20nm以下のパターンを画定することができる。結果として、DSAポリマー層に前駆体を浸透させることができ、または膜をDSA層のポリマーの1つに選択的に堆積させることができる。
【0006】
しかし、DSA技術にはいくつかの欠点がある。特に、DSAポリマー、例えばPMMAまたはポリスチレンは、エッチング耐性が低い。これにより、下の層へのパターンの転写がより困難になる。半導体デバイスのサイズを更に縮小するために必要な高度なポリマーが更により低いエッチング耐性およびエッチング選択性を有する場合に、低いエッチング耐性はより大きな問題となる。加えて、DSAは、得られたパターンにおいて高いラインエッジラフネスをもたらし得る。他の欠点は、得られた平行ラインまたはホールの配列の構造が、ランダムな位置に何らかの欠陥を有する可能性があることである。
【0007】
その結果、より高いエッチング耐性およびエッチング選択性を有する膜を選択的に形成するためのシステムが望まれている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、膜を選択的に形成するように構成されたシステムが開示される。システムは、反応チャンバーであって、少なくとも1つのポリマー層を有する少なくとも1つの基材を保持するように構成される反応チャンバーと、少なくとも1つの基材上にアニール工程を行うように構成される加熱素子と、ガス前駆体送達システムであって、第1の前駆体および第2の前駆体を基材上へ連続的にパルスすることによって膜堆積を行うように構成され、膜堆積は少なくとも1つのポリマー層中へ少なくとも第1の前駆体の浸透を可能にするように構成される、ガス前駆体送達システムと、を備えることができ、第1の前駆体から少なくとも1つのポリマー上に膜を形成する。
【0009】
従来の技術を超えて達成される本発明および利点を要約するために、本発明のいくつかの目的および利点を、本明細書に上述した。もちろん、そのような目的または利点のすべてが、本発明のあらゆる特定の実施形態に従って、必ずしも達成されなくてもよいことは理解されるべきである。それゆえ、例えば、本明細書に教授または示唆する通り、一つの利点または利点の一群を達成または最適化する形式で、本明細書に教授または示唆されてもよい、他の目的または利点を必ずしも達成することなく、本発明が具体化または実行されてもよいことを、当業者は認識するであろう。
【0010】
これらの実施形態のすべては、本明細書に開示される本発明の範囲内であることが意図される。これらのおよび他の実施形態は、添付の図面に関連するいくつかの実施形態の後述の「発明を実施するための形態」から、本発明は、開示されたいかなる特定の実施形態にも限定されないことが、当業者には容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書で開示される本発明のこれらのおよび他の特徴、態様、ならびに利点は、いくつかの実施形態の図面を参照して以下に記載され、それらは例示することを意図しており、本発明を限定するものではない。
【0012】
図1】本発明の少なくとも1つの実施形態によるフローチャートである。
【0013】
図中の要素は、簡潔かつ明瞭にするために例示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていないことが理解されるであろう。例えば、図の要素のうちいくつかの寸法は、本開示で例示される実施形態に対する理解を深めるのに役立つように他の要素よりも強調されてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0014】
いくつかの実施形態および実施例を以下に開示するが、本発明が、具体的に開示される本発明の実施形態および/または用途、ならびにそれらの明白な変更および均等物を超えて拡大することは、当業者により理解されるであろう。それゆえ、開示する本発明の範囲は、以下に記載し具体的に開示する実施形態によって限定されるべきでないことが意図される。
【0015】
本発明による実施形態は、DSA技術の選択的堆積との組合せに関する。この組合せは、ポリマーのエッチング耐性を非常に高めることができる。選択的堆積は、他のポリマーに影響を与えることなく、特定のポリマーを前駆体ガスと反応させることができる。
【0016】
選択的堆積のDSAパターニングとの組合せは、従来の方法、例えば米国特許公開第2014/0273514A1号に記載されている方法ではこれまでは見られなかった利益を提供することができる。例えば、90℃での酸化アルミニウム(Al)の選択的堆積は、PMMAポリマーとの反応を可能にするが、ポリスチレンポリマーに影響を与えない。酸化アルミニウムは、PMMAポリマーの上に堆積するだけでなく、PMMAポリマーの剛性を高めるためにPMMAポリマーに注入されてもよい。
【0017】
図1は、本発明の少なくとも1つの実施形態による方法100を例示する。方法100は、プロセスチャンバー内で複数のポリマーをウェーハに提供する第1の工程110を含む。上記のように、ウェーハは、少なくとも第1のDSAポリマーと第2のDSAポリマーとを有することができ、第1のDSAポリマーおよび第2のDSAポリマーは、ポリマーの中でもPMMA、ポリスチレン(PS)から製造され得る。プロセスチャンバーは、1つのバッチ式反応器または2つのバッチ式反応器を有するクラスタツールとすることができる。可能性のあるプロセスチャンバーの1つの例としては、2つの反応器チャンバー内で同じプロセスを行うか、または2つの異なるプロセスを独立してもしくは順次に行うASM International N.V.of Bilthoven(オランダ)のA412(商標)システムを挙げることができる。
【0018】
方法100は、DSAポリマーの自己集合アニールを行う第2の工程120を含むことができる。アニールプロセスの目的は、DSAポリマーまたはブロックコポリマー内で自己集合または自己組織化を誘発することである。換言すれば、ポリマー中の平行ライン、またはホール/ピラー/ポストの格子は、基材上のガイド構造によって導かれるように形成されてもよい。本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、これは、PMMAのドメインおよびPSのドメインが交互に形成され得ることを意味し得る。自己集合アニールによって達成される利点は、自己集合プロセスの改善、欠陥の低減、線幅粗さの改善、および限界寸法(CD)均一性の改善を含み得る。あるいは、第2の工程120のアニールは、ポリマーから水分または他の汚染物質を脱気する、ポリマーを硬化させる、またはポリマーのタイプのうちの1つを基板表面から選択的に焼失させる目的を有してもよい。
【0019】
得られたパターン内の欠陥密度が低くなるためには、プロセスパラメータ、例えば時間、温度、周囲条件、アニールプロセスの圧力が重要である。低い欠陥密度を得るためには、長いアニール時間を必要とする場合がある。アニールを、100℃〜400℃の範囲の温度、好ましくは200℃〜300℃、最も好ましくは250℃で約60分間行うことができる。所望のアニールの量に応じて、他の温度および持続時間が可能である。しかし、自己集合アニールの温度を高すぎないようにするべきであり、さもなければポリマーが分解し始める可能性がある。
【0020】
アニールを行う周囲環境は、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素、酸素、オゾン、水蒸気、溶媒蒸気、またはこれらのガスの混合物を含むことができる。アニール周囲環境の圧力は、超高真空から大気圧まで範囲の任意の圧力、または大気圧を超える圧力とすることができる。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、アニールプロセスを単一ウェーハのホットプレート上で行うことができる。本発明の別の実施形態によれば、バッチ式反応器は、長いアニール時間を必要とするプロセスにとって有益であることが分かる。バッチ式反応器は、2〜250枚の基材、好ましくは5〜150枚の基材、または最も好ましくは約100枚の基材を保持することができる。例えば、アニールプロセスのために1つの反応器を使用できるようにA412(商標)を動作させることができる。これにより、コスト効果の高い方法で、1〜2時間程度の長いアニールを行うことができる。
【0022】
方法100はまた、第1のDSAポリマーまたは第2のDSAポリマーのいずれかの上に金属もしくは誘電体の膜または材料の選択的堆積を行う第3の工程130を含むことができる。このように、堆積される膜が2つのポリマーのうちの1つのみと選択的に反応することができるように選択的堆積を行うことができる。例えば、堆積される膜がPSポリマーではなくPMMAポリマーと反応することができるように、選択的堆積を行うことができる。本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、第3の工程130は、金属または誘電体膜の原子層堆積を含むことができる。
【0023】
更に、堆積される金属または誘電体膜がポリマーに浸透することができるように選択的堆積を行うことができ、ポリマー領域の全体積上に第2の膜を堆積させることもできる。本発明の少なくとも1つの実施形態では、第3の工程130をA412システムの1つの反応器内で行い、第2の工程120をA412システムの別の反応器内で行うことができる。第2の工程120および第3の工程130を、A412システムの1つの単一の反応器内で行うことも可能である。更に、基材を、複数の基材のホルダー内の少なくとも第2の基材とともに、第1の反応チャンバーから第2の反応チャンバーへ搬送することができる。複数の基材のホルダーは、25枚以上の基材、50枚以上の基材、75枚以上の基材、または100枚以上の基材を保持することができる。
【0024】
第3の工程130において堆積される金属または誘電体は、酸化アルミニウム(Al)、二酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(SiN)、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、炭窒化ケイ素(SiCN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、コバルト(Co)、二酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(Ta)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、または二酸化ハフニウム(HfO)を含むことができる。選択的堆積を行うために、金属を得るための前駆体、例えばAlの形成のためのトリメチルアルミニウム(TMA)および水(HO)を使用することができる。
【0025】
第3の工程130における選択的堆積は、25℃〜300℃の温度範囲で、Alの形成の場合は70℃〜90℃の好ましい温度範囲で行うことができる。第3の工程130の間の温度は、第2の工程120の間の温度よりも低くてもよいので、例示のアニール温度250℃から第3の工程130の温度70℃になるための冷却工程を必要としてもよい。本発明の少なくとも1つの実施形態では、第2の工程120の温度は、第3の工程130の温度より少なくとも25℃高く、好ましくは第3の工程130の温度より25℃〜300℃高い、またはより好ましくは第3の工程130よりも100℃〜250℃高い。
【0026】
第3の工程130は、30秒から10分の範囲の持続時間の第1の前駆体、例えばTMAの第1のパルスを含むことができる。第3の工程130はまた、10〜60秒の範囲の持続時間のパージを含むことができる。そして第3の工程130は、10秒〜60秒の範囲の持続時間の第2の前駆体、例えば水のパルスを含むことができる。第3の工程130は、10秒から2分の範囲の持続時間を有する第2のパージを含むことができる。更に、第3の工程130は、金属の十分な堆積を得るために必要に応じて繰り返すことができる。
【0027】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、膜堆積の第3の工程130は、アニールの第2の工程120に先行することができる。この場合、金属または誘電体膜は、最初にポリマーに浸透し、その後アニールプロセスを行ってもよい。アニールプロセスの結果、第3の工程130の間に金属にも誘電体膜にも反応しなかったポリマーを、第2の工程120において焼失させることができる。本発明の少なくとも1つの実施形態では、アニールの第2の工程120および膜堆積の第3の工程130は、周囲空気にまったく曝されることなく行われる。周囲空気に曝さないことにより、かなりの量の酸素または水への曝露を回避する。周囲空気へ曝すことにより、アニールされたパターンの整列またはポリマーの浸透に悪影響を及ぼす可能性があり、水を吸収する可能性のあるポリマーはそれらに影響を与え得る。ポリマーが水を吸収すると、望ましくない物質が堆積することがある。
【0028】
方法100はまた、前駆体をパージする第4の工程140を含むことができる。第4の工程140は、パージガス、例えば窒素、ヘリウム、アルゴン、および他の不活性ガスの導入を含むことができる。パージガスは、第4の工程140から過剰な前駆体をプロセスチャンバーから除去する。第4の工程140は、第3の工程130の温度と同様の温度で行うことができる。
【0029】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、前駆体をDSAポリマーに浸透させるために、必要に応じて第3の工程130を繰り返すことができる。このサイクルは、DSAポリマー中に十分な量の金属または誘電体膜を確保するために約5回繰り返されてもよい。各サイクルにおいて、第3のステップ130の持続時間は、数分程度とすることができる。これらの持続時間を用いて、バッチ式反応器を使用して、一度に最大100枚以上のウェーハを処理することにより、高い生産性と低いプロセスコストを達成することができる。
【0030】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、方法100は、第3の工程130をパルス−パージ−パルス−パージ方式で繰り返すことができるように動作させることができる。前駆体をポリマーに浸透させるために、これらの工程の条件をより高い圧力およびより長い時間に設定することができる。この方法における1サイクルは、1〜20分間の範囲の持続時間とすることができる。ポリマー内部に材料が十分堆積するために、このサイクルを数回、典型的には5回繰り返すことができる。ポリマー内部の材料の浸透にはより長い時間がかかるので、アニールと堆積プロセスとの組合せはバッチ式で工程を行う機会を提供する。
【0031】
アニールと選択的堆積プロセスとを組合せて使用する可能性のある用途は、極紫外線(EUV)フォトレジスト用途であってもよい。EUV用途のためのアニールを、ポリマーの自己集合のためではなく、硬化または安定化目的に用いることができる。例えば、本発明の少なくとも1つの実施形態によるアニールと選択的堆積プロセスとの組合せは、カルボキシル基の転化を潜在的に防止しながら、連続浸透合成(SIS)工程を促進することができ、またはポリマー膜から水分を脱気することによって、もしくはフォトレジストを安定化させるもしくは硬化させることによってできる。
【0032】
示され説明された特定の実施形態は、本発明およびその最良の形態を例示するものであり、その他の点で態様および実施形態の範囲を何ら限定するものではない。実際、簡潔さのために、従来の製造、関連、調製、およびシステムの他の機能的態様を詳細には説明しない場合がある。更に、様々な図に示される接続線は、様々な要素間の例示的な機能的関係および/または物理的結合を表すことを意図する。多くの代替的もしくは追加の機能的関係、または物理的接続が実際のシステムに存在してもよく、および/またはいくつかの実施形態では存在しなくてもよい。
【0033】
本明細書に記載された構成および/または方法は本質的に例示的であり、これらの特定の実施形態または実施例は、多くの変形が可能であるため、限定的な意味で考慮されるべきではないことを理解されたい。本明細書に記載の具体的なルーチンまたは方法は、任意の数の処理方法のうちの1つまたは複数を表すことができる。したがって、例示された様々な動作は、例示されるシーケンスで、他のシーケンスで実行されてもよく、場合によっては省略されてもよい。
【0034】
本開示の主題は、本明細書で開示される様々なプロセス、システム、および構成、ならびに他の特徴、機能、動作および/または特性の、すべての新規かつ自明でない組合せおよび部分的組合せ、ならびにその任意のおよびすべての均等物を含む。
図1
【国際調査報告】