特表2019-522495(P2019-522495A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-522495(P2019-522495A)
(43)【公表日】2019年8月15日
(54)【発明の名称】冷温熱治療機器
(51)【国際特許分類】
   A61F 7/00 20060101AFI20190719BHJP
【FI】
   A61F7/00 300
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-531126(P2018-531126)
(86)(22)【出願日】2017年6月26日
(85)【翻訳文提出日】2018年6月26日
(86)【国際出願番号】KR2017006720
(87)【国際公開番号】WO2019004491
(87)【国際公開日】20190103
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】516331627
【氏名又は名称】インダストリアル コーオペレーション ファウンデーション チョンブク ナショナル ユニバーシティー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ファン ジョン
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099AA05
4C099CA08
4C099CA10
4C099HA01
4C099HA02
4C099HA07
4C099HA09
4C099JA01
4C099JA02
4C099JA20
4C099PA01
4C099PA05
(57)【要約】
本発明は、冷温熱治療機器に関し、より詳細には、温熱と冷熱を熱生産部から生産して身体が接触する熱伝達部に温熱と冷熱が周期的かつ繰り返し的で急な温度変化ではなく漸次に温度が変化するようにすることで、手足部位血管反応性が該当手や足で維持されているかを診断することに使用できる温度刺激を生成するだけでなく、温度刺激を繰り返して施行し、それを改善させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温熱と冷熱を生産する熱生産部と;
前記熱生産部と電気的に連結されて電源を供給する電源部;
前記熱生産部から生産された熱を身体が接触する目標部分に伝達する熱伝達部;
前記熱生産部を設定された周期によって温熱と冷熱が繰り返して交差し、温度増減の一定速度によって漸次に温度が予め設定された最高温度まで増加および予め設定された最低温度まで降下するように制御し、最高温度と最低温度に達した後、一定時間の間その温度を維持するように制御する制御部;を含む、冷温熱治療機器。
【請求項2】
前記冷温熱治療機器は、
デジタル温度計とタイマーがさらに含まれることを特徴とする、請求項1に記載の冷温熱治療機器。
【請求項3】
前記熱生産部と前記熱伝達部との間に備えられた熱移動通路には、断熱材が設けられたことを特徴とする、請求項1または2に記載の冷温熱治療機器。
【請求項4】
前記熱伝達部は、身体が接触する末端部に温度感知センサがさらに設けられたことを特徴とする、請求項3に記載の冷温熱治療機器。
【請求項5】
前記熱生産部で生成される温熱は、熱電素子、電熱線、ボルテックスチューブのいずれか一つにより生産されることを特徴とする、請求項4に記載の冷温熱治療機器。
【請求項6】
前記熱生産部で生成される冷熱は、圧縮機と冷媒およびボルテックス蒸発器、液体窒素とドライアイス、ボルテックスチューブのいずれか一つにより生産されることを特徴とする、請求項4に記載の冷温熱治療機器。
【請求項7】
前記熱伝達部は、
選択的に開放され、身体の一部または下半身が収容されるボックス形態またはカバー形態の密閉空間部で構成されたことを特徴とする、請求項4に記載の冷温熱治療機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷温熱治療機器に関し、より詳細には、手足部位血管反応性を確認し、それを改善するための冷温熱治療機器に関する。
【背景技術】
【0002】
血管反応性とは、身体の中で最も鋭敏な部位である手、足等が周囲環境の変化に適応するために血管の拡張および収縮等を通して身体の代謝過程を調節することを意味する言葉である。
【0003】
一般に、我々の周辺には、手や足の部位に冷たさやほてることを感じる人がいる。冷たさやほてることを感じることからさらに激しくなれば、痛みやむくみが生じることもある。また、糖尿病のような代謝性疾患を持っていれば、合併症で末梢部位に神経病症や血管病症が発生する。
【0004】
このような症状および疾患等は、究極的には原因疾患を見つけて解決しなければならないが、その原因疾患が見つけられない場合もよくあるだけではなく、原因疾患を知っているとしても糖尿病のように解決することが容易ではない場合もあり、現在の症状が出る部位に対する現実的な治療を並行することが必要である。
【0005】
代謝性疾患により末梢部位に合併症が生じる場合や、原因を正確に把握できないが、いわゆる手足の冷えと言われる症状を持っている場合を検討すると、末梢血管を通した循環がよくなされないため該当部位に症状が現れる。即ち、血管反応性が崩れて血管が拡張されるべき時に拡張できず、弛緩すべき時に弛緩できない状況が発生するのである。また、薬物を通した抗がん剤治療を施行する患者中、白金系またはタキサン系の神経毒性抗がん剤を投与すれば、合併症で末梢部位がしびれたり感覚が鈍くなったりする等の神経病症や血管病症が発生する。
【0006】
代謝性疾患により血管の反応性が崩れる場合にも合併症が発生し、進行していく過程を遅延させるためには、代謝性疾患そのものに対する矯正だけではなく、合併症を遅延させようとする部位に対する直接的かつ積極的な治療が必要であるが、血管反応性回復訓練は、治療過程の一つであるといえる。
【0007】
血管反応性の維持を確認して矯正するために外部環境の変化を誘導するとき、最も主要な外部環境が温度であるといえる。温度の変化は、身体の恒常性を誘導するために微細血管の拡張と収縮を起こすようになる。
【0008】
人体生理学的側面からみると、身体は、外部の変化に徐々に適応していくようになっている。温度の変化を急に提供することは、恒常性を維持するにあたって生理的適応過程を撹乱させ得るため、非常に注意しなければならない形態である。正常な人にも恒常性を撹乱させ得る状況であるため、上で言及した非正常な神経血管病症を持っている可能性のある人にはさらに危険であり得る条件である。
【0009】
このような血管反応性が該当手や足で維持されているか、それとも崩れたかを確認できる装置および血管反応性を回復させることのできる装置が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、以上のような従来の問題点を改善するために創出されたものであって、温熱と冷熱を熱生産部から生産して身体が接触する熱伝達部に温熱と冷熱が周期的かつ繰り返し的で急な温度変化ではなく漸次に温度が変化するようにすることで、手足部位血管反応性が該当手や足で維持されているかを診断することに使用できる温度刺激を生成するだけでなく、温度刺激を繰り返して施行し、それを改善させることができるようになされた冷温熱治療機器を提供することにその目的があるものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような本発明の目的を達成するための冷温熱治療機器は、温熱と冷熱を生産する熱生産部と;前記熱生産部と電気的に連結されて電源を供給する電源部;前記熱生産部から生産された熱を身体が接触する目標部分に伝達する熱伝達部;
前記熱生産部を設定された周期によって温熱と冷熱が繰り返して交差し、温度増減の一定速度によって漸次に温度が予め設定された最高温度まで増加および予め設定された最低温度まで降下するように制御し、最高温度と最低温度に達した後、一定時間の間その温度を維持するように制御する制御部;を含む。
【0012】
前記冷温熱治療器は、デジタル温度計とタイマーがさらに含まれることを特徴とする。
【0013】
前記熱生産部と前記熱伝達部との間に備えられた熱移動通路には、断熱材が設けられたことを特徴とする。
【0014】
前記熱伝達部は、身体が接触する末端部に温度感知センサがさらに設けられたことを特徴とする。
【0015】
前記熱生産部で生成される温熱は、熱電素子、電熱線、ボルテックスチューブのいずれか一つにより生産されることを特徴とする。
【0016】
前記熱生産部で生成される冷熱は、熱電素子、圧縮機と冷媒およびボルテックス蒸発器、液体窒素とドライアイス、ボルテックスチューブのいずれか一つにより生産されることを特徴とする。
【0017】
前記熱伝達部は、選択的に開放され、身体の一部または下半身が収容されるボックス形態またはカバー形態の密閉空間部で構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明において追求する技術的問題解決は、血管反応性が該当手や足で維持されているか、それとも崩れたかを診断することに使用できる温度刺激を生成するだけでなく、ゆっくり冷たくなって熱くなる温度刺激を繰り返して施行し、刺激に対する血管運動を持続的になされるようにすることで、血管反応性に対するリハビリ治療を通して疾患を治療できる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る冷温熱治療機器の構成を概略的に示した例示図である。
図2】本発明に係る冷温熱治療機器の外観形状を示した例示図である。
図3】本発明に係る冷温熱治療機器の外観形状を示した例示図である。
図4】本発明に係る冷温熱治療機器の外観形状を示した例示図である。
図5】本発明に係る冷温熱治療機器の使用状態を示した例示図である。
図6】本発明に係る冷温熱治療機器を利用して試験した結果映像を示した図である。
図7図6の試験結果による導き出された結論を示した図である。
図8】繰り返し的な刺激を与える試験を進行したとき、血管の温度反応性が回復する一例を示した図である。
図9】本発明に係る電熱線を用いた温熱生産部と、圧縮機と蒸発器を用いた冷熱生産部を示した概念図である。
図10図9に示された熱生産部から生産された熱を伝達する様々な形態の熱伝達部を示した概念図である。
図11】本発明に係るボルテックスチューブを用いた熱生産部を示した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を、添付の図面を参照して詳細に説明する。先ず、各図面の構成要素に参照符号を加えるにあたって、同じ構成要素に対しては、異なる図面上に表示されてもできる限り同じ符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知の構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨を濁し得ると判断される場合は、その詳細な説明は省略する。また、以下において、本発明の好ましい実施例を説明するが、本発明の技術的思想は、これに限定するか、または制限されず、当業者により実施され得ることはもちろんである。
【0021】
図1は、本発明に係る冷温熱治療機器の構成を概略的に示した例示図であり、図2乃至図4は、本発明に係る冷温熱治療機器の外観形状を示した例示図である。
【0022】
図1乃至図4に示されたように、本発明に係る冷温熱治療機器100は、設定された時間と温度によって温熱と冷熱が交差するように繰り返して制御して使用者の手足部位に温度刺激を伝達、該当手や足で温度刺激に対する温度反応性が維持されているかを確認するのに役立ち、血管反応性が崩れた患者に対して、それを改善させることができるように構成された治療機器であって、熱生産部10と、電源部20、熱伝達部30、制御部40を含む。また、前記冷温熱治療機器100には、デジタル温度計50とタイマー70がさらに含まれる。
【0023】
前記熱生産部10は、温熱と冷熱を生産するものであり、前記電源部20は、前記熱生産部10と電気的に連結されて電源を供給し、直流電源の電流を変換する変圧器(SMPS)で構成され得る。
【0024】
前記熱伝達部30は、前記熱生産部10から生産された熱を身体が接触する目標部分に伝達し、前記熱生産部10と前記熱伝達部30との間に備えられた熱移動通路には、断熱材が設けられ、前記熱伝達部30は、前記熱生産部10で作られた熱が身体が接触する目標部分によく伝導できるように、例えば、金属製熱伝達部を用いることも好ましい。また、前記熱伝達部30には、身体が接触する末端部に温度感知センサ60がさらに設けられる。
【0025】
前記制御部40は、前記熱生産部10を設定された時間と温度によって温熱と冷熱が交差するように制御する。即ち、前記制御部40は、デジタル温度計50を通して設定された温度に達すれば、前記熱生産部10を調節して温度を維持し、前記タイマー70を通して特定時間を設定して改修できる。
【0026】
前記制御部40には、図4に示されたように、冷温熱治療機器100の本体の前面部に設けられた二つのデジタル温度計50と二つのタイマー70が連結されるように構成され、前記デジタル温度計50は、前記熱生産部10から生産される熱の大きさを摂氏温度に換算して表示する。
【0027】
前記デジタル温度計50は、特定の限界値を設定することができるため、前記熱生産部10から生産された熱が設定された限界値を外れないように温度を表示する用途に用いられ得る。
【0028】
前記タイマー70は、前記制御部30と連結されて特定の値を設定することができ、設定した値が過ぎれば、前記制御部30は、電流の方向を変えて前記熱生産部10の動作を温熱から冷熱に、または冷熱から温熱にスイッチング変更する動作を繰り返す。
【0029】
上述のように構成された本発明に係る冷温熱治療機器100は、図2乃至図4に示されたように、前記熱生産部10の熱電素子は、例えば、少なくとも一つ以上の原型(proto type)に作製されたペルティエ素子を利用し、前記熱伝達部30の中央部分に設けられることが好ましい。
【0030】
本発明の冷温熱治療機器100の本体には、前記制御部40と、測定温度および設定温度を表示する表示部、電源スイッチ、多数の動作ボタンおよび熱電素子の効率を上げるためにファン(fan)等が含まれて構成される。
【0031】
図5は、本発明に係る冷温熱治療機器の使用状態を示した例示図であり、図6は、本発明に係る冷温熱治療機器を利用して試験した結果映像を示した図である。
【0032】
図5図6に示されたように、本発明に係る冷温熱治療機器100を用いた試験過程を説明すれば、次のとおりである。
【0033】
先ず、実験目的は、繰り返し的な冷温熱刺激によって変化する血液量を観察することとした。
【0034】
前記試験には、核医学検査方法の一つである99mTc赤血球標識法(99mTc−RBC labeling)を使用しており、これは、血液中の赤血球に含まれた鉄成分を核医学装備で追跡が可能な同位元素である99mTc(テクネチウム)に置換する検査方法である。
【0035】
前記検査方法において、同位元素追跡に使用した核医学的装備は、SPECTである。
図7は、図6の試験結果による導き出された結論を示した図であり、図7に示されたように、前記結論を導き出すために、医療映像定量プログラムであるPMODを使用した。
【0036】
前記試験目的は、繰り返し的な冷温熱刺激によって変化する血液量の観察である。人為的な温度伝達が血液量にどのような影響を及ぼすか、そして刺激を与えた時と与えなかった時の結果比較を通して、目標部位に血液量の変化を測定し、与えられた刺激によって血管が反応するか等の機械の有効性を確認しようとした。
【0037】
図6に示されたように、右手と左手の指先にROI(Region of Interesting)を設定し、冷熱刺激時の血液量と温熱刺激時の血液量を断片的に検討した。
【0038】
図8は、図7の分析例から導き出した結果を示したグラフである。
【0039】
前記図7の分析例とは異なり、図8においては、繰り返し的かつ持続的な刺激が血管の温度反応性を回復させる結果を示したグラフである。前記グラフを検討すると、1回刺激をしたとき、両手の温度反応性に差が見られるが、回数が増加するほど温度反応性の低かった手が次第に回復することが見られる。
【0040】
一方、図9は、本発明に係る電熱線を用いた温熱生産部と、圧縮機と蒸発器を用いた冷熱生産部を示した概念図であり、図10は、図9に示された熱生産部から生産された熱を伝達する様々な形態の熱伝達部を示した概念図であり、図11は、本発明に係るボルテックスチューブを用いた熱生産部を示した概念図である。
【0041】
図9乃至図11に示されたように、前記熱生産部10は、温熱と冷熱を生産するものであり、例えば、熱生産部10で生成される温熱は、熱電素子、電熱線、ボルテックスチューブのいずれか一つにより生産され、冷熱は、熱電素子、圧縮機と冷媒および蒸発器、液体窒素とドライアイス、ボルテックスチューブのいずれか一つにより生産される。
【0042】
前記熱伝達部30は、前記熱生産部10の構成材料によって熱伝達媒介が変化し得る。例えば、前記熱伝達部30は、選択的に開放され、身体の一部または下半身が収容されるボックス形態またはカバー形態の密閉空間部で構成され得る。
【0043】
図9図10に示されたように、前記熱生産部10の温熱は、電流が流れると熱が発生する電熱線(コイル)と生産された熱を熱伝達部30に伝達する媒介である圧縮空気を生産する空気圧縮機を通して生産され、前記熱生産部10の冷熱は、冷媒と圧縮機、そして蒸発器を通して生産され、前記熱伝達部30は、圧縮空気を利用して外部と遮断された(選択的開放)別途の空間からなる熱伝達部30に伝達して空間の温度を変化または維持させる。
【0044】
ここで、前記熱伝達部30には、前記熱生産部10で生産された熱が流入し得る空気流入ホースがあり、遮断空間の大きさと形態によって適用部位は手と足、下半身と定める。また、前記熱伝達部30は、木材または鉄材で作ったボックス形態、厚い布で作った靴下と手袋形態等、多様に適用が可能である。
【0045】
前記熱生産部10から生産される冷温は、圧縮機と冷媒、そして蒸発器を含む構造を通して生産され、生産された冷熱は、圧縮機と冷媒、そして蒸発器の代替品として液体窒素またはドライアイスを利用して構成することもできる。
【0046】
図11は、本発明に係るボルテックスチューブ(vortex tube)を用いた熱生産部の構成を示した図であり、渦流管が内蔵されたボルテックスチューブを利用して温熱および冷熱を生産することができる。即ち、圧縮空気を利用して温熱と冷熱を同時に生産するボルテックスチューブは、内部にある渦流管により約100万RPMで回転する旋風を作り出し、気圧を利用して冷たい風と熱い風を分けてふき出す機器であり、主に工場で局所冷房をする時に用いられる。
【0047】
一方、本発明に係る冷温熱治療機器を作る過程で留意すべき点は、徐々に温度の増加と降下を提供できるシステムでなければならないことと、どの速度で増減を提供するかと、どの期間の間何度の最高と最低温度を提供するかという医学的判断を通してなされなければならない。従って、装置的な面で温度の増減速度と最高と最低温度をセットできる部分が必須的に提供されながら、繰り返して外部環境の変化として温度の変化を提供して血管反応性の維持を判断し、回復させることができるシステムを提供する。
【0048】
上述のように、本発明は、血管反応性が該当手や足で維持されているか、それとも崩れたかを確認して、疾患を診断するにあたって刺激源として使用または、血管反応性を回復させるために冷たくなって温かくなる温度の変化を繰り返して施行し、刺激に対する血管運動が持続的になされるようにすることで、血管反応性に対するリハビリ治療を通して疾患を治療できるようになる。
【0049】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を外れない範囲内で様々な修正、変更、および置換が可能であるだろう。従って、本発明に開示された実施例および添付の図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例および添付の図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】