特表2019-525027(P2019-525027A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2019-525027チューブ状の着用可能なテキスタイル物品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-525027(P2019-525027A)
(43)【公表日】2019年9月5日
(54)【発明の名称】チューブ状の着用可能なテキスタイル物品
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/06 20060101AFI20190809BHJP
【FI】
   A41D13/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-528180(P2019-528180)
(86)(22)【出願日】2017年8月4日
(85)【翻訳文提出日】2019年4月4日
(86)【国際出願番号】IB2017054795
(87)【国際公開番号】WO2018025238
(87)【国際公開日】20180208
(31)【優先権主張番号】102016000082944
(32)【優先日】2016年8月5日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519040533
【氏名又は名称】レヴェンジェ エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロンギ、アルベルト
【テーマコード(参考)】
3B011
【Fターム(参考)】
3B011AA12
3B011AB08
3B011AB11
3B011AC17
(57)【要約】
筋肉機能の支援のための着用可能なテキスタイル物品(1)は、ファブリックから作製されたチューブ状エレメント(2)を含み、人間の身体と皮膚接触した状態になるのに適切なポリマー材料の複数のバンド(200)が、チューブ状エレメント(2)の内側側部(20)の上に適用されている。そのようなバンド(200)は、テキスタイル物品が着用されているときに人間の身体の筋肉および/または皮下の神経線維の経路に重なるのに適切な経路(P)に沿って配置されており、減圧効果、ならびに、筋肉および/または神経線維の局所的な刺激効果を生成させるようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筋肉機能の支援のための着用可能なテキスタイル物品(1)であって、前記着用可能なテキスタイル物品(1)は、チューブ状エレメント(2)を含み、前記チューブ状エレメント(2)は、人間または動物の身体のパーツと接触するのに適切な内側側部(20)と、前記内側側部の反対側の外側側部(E)とを有するファブリックから作製されており、前記人間または動物の身体の前記パーツの接触領域における皮膚と接触した状態になるのに適切なポリマー材料の複数のバンド(200)が、前記内側側部(20)の上に適用されており、前記バンド(200)は、前記テキスタイル物品が着用されているときに前記人間の身体の前記パーツの筋肉および/または皮下の神経線維の経路に重なるのに適切な経路(P)に沿って配置されており、前記身体のパーツの減圧効果、ならびに、前記接触領域に対応した前記筋肉および/または神経線維の刺激効果を生成させるようになっている、着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項2】
前記バンド(200)は、曲線のある経路に沿って走っており、前記曲線のある経路は、前記チューブ状エレメントの母線の方向に平行の優先方向を有している、請求項1に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項3】
前記複数のバンド(200)の前記ポリマー材料は、シリコーンベースの材料であり、前記シリコーンベースの材料は、個人の前記身体のパーツの移動の間に前記皮膚に対する前記バンドの接着を確保するのに適切である、請求項1または2に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項4】
前記バンド(200)は、実質的に前記チューブ状エレメントの全体的な高さ(H)に沿って延在している、請求項3に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項5】
前記バンドは、前記チューブ状エレメントの下側領域(22)から、前記チューブ状エレメントの上側領域(23)へ、前記チューブ状エレメントの前記高さ(H)の方向に、所与のバンド長さ(L)にわたって延在しており、また、前記長さ(L)に対して垂直の方向に、所与の横断方向の幅(T)にわたって延在しており、前記下側領域(22)と前記上側領域(23)との間の中間領域(24)において、前記バンドは、前記横断方向の幅(T)に入射する中央軸線(X)に向けてテーパーが付けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項6】
前記バンド(200)の連続性は、中断領域(400)において中断されており、前記中断領域(400)は、バンド(200)がなく、前記テキスタイル物品が上肢の上に着用されているときに、正面側の肘領域に対応している、請求項1から5のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項7】
バンド(200)なしの前記中断領域(400)は、前記着用可能な物品の合計長さの5%から20%の間の広がりだけ、長手方向対称軸線(Y)の方向に延在している、請求項6に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項8】
前記バンド(200)は、たとえば、前記ふくらはぎなど、個人の脚の後面領域と接触するように意図された前記チューブ状エレメントの領域に配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項9】
前記弾性的なバンド(200)は、前記脚の後面部分のみと接触して配置されるのに適切である、請求項8に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項10】
前記バンド(200)は、織模様または格子を形成するように相互接続されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項11】
前記バンド(200)は、バンドの第1のグループ(201、201’)と、バンドの第2のグループ(202、202’)とを含み、前記バンドの第1のグループ(201、201’)は、第1の複数のバンドを含み、前記第1の複数のバンドは、間隔を離して配置され、第1の平行な経路(203、203’)に沿って配置されており、前記バンドの第2のグループ(202、202’)は、第2の複数のバンドを含み、前記第2の複数のバンドは、間隔を離して配置され、第2の平行な経路(204、204’)に沿って配置されており、前記第2の平行な経路(204、204’)は、前記チューブ状エレメントの前記母線に平行な長手方向対称軸線(Y、Y’)に関して、前記第1の平行な経路に対して実質的に鏡面反射的な様式で配置されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項12】
前記第1の平行な経路(203、203’)および前記第2の平行な経路(204、204’)は、曲線のある形状を有しており、全体的な「X」字形状を形成するように絡み合っている、請求項11に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項13】
前記チューブ状エレメントがそれによって作製されている前記ファブリックは、炭素線維を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項14】
前記バンドの横断方向の厚さは、前記チューブ状エレメントの前記内側側部(20)とそれぞれのバンドの頂部との間の最大距離として測定され、前記バンドの前記横断方向の厚さは、0.1mmから2mmの間に含まれ、好ましくは、0.4mmである、請求項1から13のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項15】
前記着用可能なテキスタイル物品(1)は、ふくらはぎ圧定布である、請求項1から14のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項16】
前記着用可能なテキスタイル物品(1)は、肘圧定布などのような、上肢のためのスリーブである、請求項1から15のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項17】
ふくらはぎ圧定布としての、請求項1から16のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)の使用。
【請求項18】
上肢のためのスリーブとしての、請求項1から14のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)の使用。
【請求項19】
請求項1から16のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品の製造の方法であって、前記方法は、
a) ファブリックから作製されたチューブ状エレメントを提供するステップと、
b) 前記内側側部(20)が前記外側に向けて露出されている場合に、前記チューブ状エレメントをフォームの上にフィットさせるステップであって、前記フォームは、前記チューブ状エレメントの前記ファブリックを引き伸ばすのに適切である、ステップと、
c) シルク・スクリーン印刷技法によって、ポリマー材料から作製されたバンドの所望のパターンを印刷するステップと
を含む、方法。
【請求項20】
前記ステップc)は、
− 前記バンド(200)に関する前記所望のパターンのネガにしたがって形状決めされたマスクを位置決めするステップと、
− 好ましくは、へらによって、液体の形態の前記ポリマー材料を前記マスクの上に広げるステップと、
− 必要な場合には、前記マスクを除去するステップと、
− 前記ポリマー材料を固めるのに適切な温度において、前記着用可能な物品をオーブンの中に位置決めするステップと
を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着用可能なテキスタイル物品に関し、とりわけ、スポーツの間に、または、たとえば、外傷後リハビリテーション活動において着用されることとなるチューブ状の着用可能なテキスタイル物品に関する。
【背景技術】
【0002】
運動の間に小さな筋肉の怪我に出くわす可能性があり、それは、いくつかの身体のセグメントを支持する必要性を結果として生じさせる(そこが弱くなっておりおよび/または痛むので)ということが知られている。
【0003】
この目的のために、スポーツのためのまたはリハビリテーションのための着用可能な補助具の分野において、弾性的なポリエステルの履き物およびブレース(膝パッド、ふくらはぎ圧定布、手首サポートなど)が知られており、それらは、身体活動を行う際の筋肉を支持または温めるように適合されている。
【0004】
しかし、これらのタイプの着用可能な補助具は、主に、たとえば、局所的な圧縮を通して、もしくは、移動を制限するように、神経筋装置を支持することが意図されており、または、そうでなければ、すでに害されている神経筋状況を悪化させることを回避するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的のうちの1つは、筋肉に対するサポートを改善することができるが、また、外傷からの回復時間の改善機能および防止機能も有する、着用可能なテキスタイル物品を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的は、請求項1による着用可能なテキスタイル物品によって実現される。従属請求項は、テキスタイル物品の好適なまたは有利な実施形態を記載している。
【0007】
本発明によるテキスタイル物品の特徴および利点は、添付の図を参照して、純粋に非限定的な例によって提供されている、本発明の好適な実施形態の以下の説明から容易に明らかになることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1a】本発明の1つの実施形態による、個人によって着用されているときに、皮膚と接触することが意図されているテキスタイル物品の内側後面側部(すなわち、テキスタイル物品の裏側)を示す図である。
図1b図1aの内側後面側部に対応しており、また、図1aの内側後面側部の反対側の、着用可能なテキスタイル物品の外側後面側部を示す図である。
図1c】ふくらはぎ圧定布機能を有する、脚の上に着用されているときのテキスタイル物品の実施形態を示す図であり、ふくらはぎの周りの弾性的なバンドの配置を見ることができるようにするために、着用可能な物品の外側側部が意図的に除去されている図である。
図2a】本発明の変形例による、ポリマー材料から作製されたバンドの平面図である。
図2b】本発明の別の変形例による、ポリマー材料から作製されたバンドの平面図である。
図3】肘圧定布の機能を有するスリーブなどのような、上肢の上に着用されているときのテキスタイル物品の実施形態を示す図であり、上肢の周りの弾性的なバンドの配置を見ることができるようにするために、着用可能な物品の外側側部が意図的に除去されている図である。
図4】たとえば、上肢のためのスリーブに関して使用される、本発明の別の変形例による、ポリマー材料から作製されたバンドの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上記の図を参照すると、参照番号1は、とりわけ、身体活動を行う際に、筋肉機能を支援するための着用可能なテキスタイル物品を示している。そのような着用可能なテキスタイル物品は、好ましくは、四肢の上に着用されるスリーブ、たとえば、ふくらはぎ圧定布などであり、または、上肢のうちの1つの上に、肘の周りに着用されるスリーブ(図3)、たとえば、肘圧定布などである。テキスタイル物品2は、ファブリックから作製されたチューブ状エレメント20を含み、チューブ状エレメント20は、人間の身体の一部に接触するのに適切な内側側部20と、内側側部の反対側の外側側部21とを有している。
【0010】
1つの実施形態では、チューブ状エレメントは、チューブ状エレメントの下側ベース25において、環状の下側弾性ストリップ3を含み、チューブ状エレメントの上側ベース26において、環状の上側弾性ストリップ4を含む。ふくらはぎ圧定布の場合には、テキスタイル物品が着用されるときに、環状の下側ストリップ3は、くるぶしの周りを圧迫するのに適切であり、上側弾性ストリップ4は、膝の下方を圧迫するのに適切である。上肢の周りに着用されるスリーブの場合には、環状の下側ストリップ3は、好ましくは、前腕の約半分の位置において、前腕の周りを圧迫するのに適切であり、上側弾性ストリップ4は、肘の上方において、好ましくは、腕の約半分の位置において、腕の周りを圧迫するのに適切である。
【0011】
好ましくは、そのうえ、チューブ状エレメント2は、上側領域23よりも小さい環状の直径Dを有するテーパー付きの下側領域を下方に含む。たとえば、テーパー付きの下側領域22は、チューブ状エレメントの合計高さの半分未満の高さだけ、たとえば、チューブ状エレメントの合計高さHの3分の1未満の高さだけ、下側弾性ストリップ3の付近に延在している。
【0012】
人間の身体の一部の接触領域と皮膚接触するのに適切なポリマー材料から作製された複数のバンド200が、チューブ状エレメント20の内側側部20に適用されている。テキスタイル物品が着用されているときに、そのようなバンド200と接触している人間の身体パーツの皮下の神経線維および/または筋肉線維の経路と重なるのに適切な経路Pに沿って、バンド200が配置されている。換言すれば、経路は、テキスタイル物品が着用されている箇所の筋肉線維の延在方向を主に辿る。たとえば、ふくらはぎ圧定布の場合には、経路は、ふくらはぎ圧定布が着用されているときに、くるぶしから膝へ進行する方向に沿って主に展開する。上肢のスリーブの場合には、経路は、前腕から腕に向けて進行する方向に沿って主に展開し、または、任意のケースにおいて、手首からショルダー部へ進行する方向に沿って主に展開し、また、四肢の前部領域および前内部領域の中にそれら自身を配置させるのに適切になっている。とりわけ有利な様式では、バンドの経路Pは、ふくらはぎ圧定布の場合に、内側腓腹筋および外側腓腹筋および/もしくはヒラメ筋線維筋肉の経路に重なり、または、上肢のためのスリーブ(たとえば、肘圧定布)の場合に、二頭筋および/もしくは橈側手根屈筋および尺側手根屈筋の筋肉線維の経路に重なり、好ましくは、橈側指屈筋および尺側指屈筋の上に重なる。
【0013】
先行技術の補助具とは異なり、前記経路Pに沿ったバンド200のそのような配置は、バンドと接触している身体パーツの減圧の効果を生成させることを可能にし、また、そのような接触領域における筋肉および/または神経線維の同時の刺激効果を可能にする。
【0014】
好ましくは、バンド200がそれから作製されているポリマー材料は、シリコーンベースの材料であり、それは、それと接触している身体パーツの移動の間のバンドと皮膚の接着を確保するのに適切である。さらにより好ましくは、バンドは、5から30の間の、好ましくは、約14に等しいショア硬さAを有するシリコーン・エラストマーから作製されている。そのうえ、好ましくは、シリコーン・エラストマーは、チューブ状エレメントのファブリックと接着するのに適切であり、また、洗濯に(ドライ・クリーニングにも)抵抗力があり、皮膚の上に残留物を残さない。
【0015】
好ましくは、バンド200は、好適な長手方向、たとえば、チューブ状エレメント2の母線に平行の方向、または、チューブ状エレメントの中央軸線Xに平行の方向を有する湾曲した経路Pに沿って、少なくとも延在している。本発明の1つの実施形態では、バンド200は、好適な長手方向Xに沿って、チューブ状エレメントの高さの実質的に全体を通して延在している。
【0016】
さらなる実施形態では、バンド200は、チューブ状エレメントの下側領域22から、チューブ状エレメントの上側領域23へ、チューブ状エレメントの高さHの方向に、所与のバンド長さLにわたって延在しており、また、長さLに対して垂直の方向に、所与の横断方向の幅Tにわたって延在している。前記下側領域22と前記上側領域23との間の中間領域24において、バンド200は、横断方向の幅Tに入射する中央軸線Xに向けてテーパーが付けられている。
【0017】
好ましくは、バンドは、たとえば、ふくらはぎ圧定布の場合には、ふくらはぎなど、個人の四肢の後面領域と接触するように、または、上肢の場合には(たとえば、肘圧定布では)、四肢の正面領域と接触するように意図されたチューブ状エレメントの領域に配置されている。好ましくは、バンドは、チューブ状エレメントの水平方向表面全体の一部のみに配置されており、より具体的には、チューブ状エレメントの水平方向表面の半分のみに配置されている。換言すれば、チューブ状エレメントが、(たとえば、図1aに示されているように)支持平面Qの上につぶして配置されているときに、チューブ状エレメントは、内側面L1と反対側の内側面L2とを有しており、内側面L1の上には、バンド200が配置されており、反対側の内側面L2(それは支持平面に寄り掛かっているので、図1aでは見ることができない)は、バンド200がない。反対側の面L2は、筋肉のサポートを意図していない人間の身体パーツ(たとえば、ふくらはぎの反対側の脚の正面など)と接触することが意図されている。
【0018】
好ましくは、チューブ状エレメントの外側表面(すなわち、身体と接触していない表面)の上には、バンドが存在しておらず、物品の全体的な美観を害しないようになっている。
【0019】
このように、エレメントが個人の脚の上に着用されているときに、弾性的なバンド200は、脚の背面部分のみと接触しており、すなわち、ふくらはぎ領域のみにおいて接触しており、一方、正面部分において、脛骨の側では、チューブ状エレメント20の内側側部または外側側部の上に、弾性的なバンドは存在していない。上肢のスリーブの場合には、弾性的なバンド200は、四肢の正面部分のみと接触しており、または、ある実施形態の変形例では、それらは、正面エリアおよび背面エリアの両方と接触している。
【0020】
好適な実施形態の変形例では、バンド200は、好ましくは、中間領域24において、織模様または格子を形成するように相互接続されている。
【0021】
この変形例では、好ましくは、テキスタイル物品が脚の上に着用されているときに、バンド200の格子は、ふくらはぎの下側領域に位置決めされており、筋腱領域により多くのサポートを与える。テキスタイル物品が上肢の上に着用されているときに、バンド200の格子は、肘の直ぐ下方の領域に位置決めされており、関節の筋腱領域により多くのサポートを与える。
【0022】
バンド200の2つの好適な実施形態が、図2aおよび図2bに示されており、図2aおよび図2bは、チューブ状エレメントの水平方向表面の平面的な投影で見られたバンドを示している。バンド200のさらなる実施形態が、図4に示されている。
【0023】
好ましくは、バンド200は、バンドの第1のグループ201;201’と、バンドの第2のグループ202;202’とを含み、バンドの第1のグループ201;201’は、第1の複数のバンドを含み、第1の複数のバンドは、間隔を離して配置され、第1の平行な経路203;203’に沿って配置されており、バンドの第2のグループ202;202’は、第2の複数のバンドを含み、第2の複数のバンドは、間隔を離して配置され、第2の平行な経路204;204’に沿って配置されている。これらの第2の平行な経路204;204’は、チューブ状エレメントの母線に平行な長手方向対称軸線Y;Y’に関して、第1の平行な経路203;203’に対して実質的に鏡面反射的に配置されている。そのような対称軸線Y;Y’は、好ましくは、中央軸線Xと一致している。換言すれば、対称軸線Y;Y’は、バンド200がその上に配置されている面L1を示す、チューブ状エレメントの平面的な投影の中央軸線と一致している。
【0024】
好ましくは、第1の平行な経路203;203’、および、第2の平行な経路204;204’は、湾曲した形状を有している。有利には、第1の平行な経路203;203’、および、第2の平行な経路204;204’は、(たとえば、図2a、図2b、および図4に示されているように)全体的な「X」字形状を形成するように絡み合っている。結果として、バンドの格子241が、中間領域24に形成され、好ましくは、菱形形状を有している。
【0025】
好ましくは、バンドの第1のグループ201;201’および第2のグループ202;202’は、それぞれ、4つの間隔を置いて配置されたバンドから構成されている。
【0026】
1つの実施形態では(たとえば、図2bおよび図4に示されている)、下側領域22の付近において、バンド200は、より小さい横断方向の幅T1だけ、チューブ状エレメントの母線に対して垂直の方向に延在している。上側領域23の付近において、バンド200は、下側の横断方向の幅T1よりも大きい横断方向の幅T2だけ、チューブ状エレメントの母線に対して垂直の方向に延在している。換言すれば、バンド200の外側包絡線210は、中央軸線X(すなわち、対称軸線Y’)に向けて下向きにテーパーが付いている。外側包絡線によって、複数のバンド200の最も外側のポイントに対する接線を接合することによって取得される凸形の幾何学的図形が意味されている。たとえば、図2bに示されているケースでは、外側包絡線は、正方形形状を有しており、より正確には、それは、等脚台形であり、等脚台形では、小さい底辺が、チューブ状エレメントの下側ベース25の付近に位置付けされており、大きい底辺が、チューブ状エレメント2の上側ベース26の付近に位置付けされている。
【0027】
好適な実施形態の変形例では、チューブ状エレメントがそれから作製されているファブリックは、炭素線維を含み、炭素線維は、テキスタイル物品の通気性を改善し、同時に、体温の維持を確保する。
【0028】
好ましくは、バンド200の厚さは、チューブ状エレメントの内側側部20と、チューブ状エレメントの水平方向表面に対して垂直の様式で割られた横断方向の平面の上のそれぞれのバンドの頂部との間の最大距離として測定され、バンド200の厚さは、0.1mmから2mmの間のものであり、好ましくは、0.4mmである。このように、物品が着用されているときに、快適性は影響を受けず、同時に、バンドの機能の有効性が確保される。
【0029】
好ましくは、バンドは、半円形(または、頂点の上を押しつぶされた半円形)として実質的に形状決めされた断面を有しており、半円形の真っ直ぐな底辺は、内側側部20に接合されており、一方、半円形の頂点は、内側側部から突き出している。したがって、バンドの横断方向の厚さは、半円形の底辺と頂点との間の距離に対応している。
【0030】
好ましくは、バンドの第1のグループ201;201’に所属するバンドは、一緒に接合されている上側端部部分2010と、一緒に接合されていない下側端部部分2011とを有している。同様に、バンドの第2のグループ202;202’に所属するバンドは、一緒に接合されている第2のグループ2020の上側端部部分と、一緒に接合されていない第2のグループ2021の下側端部部分とを有している。
【0031】
上側端部部分2010、2020において、バンドのそれぞれのグループ201、202;201’、202’は、補強バンド230、231;230’、231’に接合されており、補強バンド230、231;230’、231’は、バンドのそれぞれのグループ201、202のバンドを相互に接続している。
【0032】
図2bに示されている実施形態の変形例では、バンドのそれぞれのグループ201’、202’のバンドの外側バンド211、221は、同じグループの他のバンドよりも短い長さを有する経路に沿って延在している。より具体的には、そのような外側バンドは、バンド端部212、222と、下側バンド端部213、223とを有しており、バンド端部212、222は、バンドの同じグループの他のバンドの上側端部部分2020’、2010’に接合されており、下側バンド端部213、223は、バンドの同じグループの残りのバンドのうちの1つの中間部分を接合することによって終了している。有利には、この構成は、より簡単な様式で、下方にテーパー付きのバンドの形状を取得することを可能にし、また、材料の使用の低減を伴う。
【0033】
好ましくは、上肢のためのスリーブにより適切な、図4に示されている実施形態の変形例では、バンド200の連続性は、バンドのない中断領域400において中断されており、中断領域400では、バンド200が存在しておらず、それは、テキスタイル物品が着用されているときに正面側の肘領域に対応している。このように、有利には、腕の上での前腕の曲げ移動は、妨げられないかまたは苦にならない。好ましくは、バンド200なしの中断領域400は、着用可能な物品の合計長さの5%から20%の間の広がりだけ、好ましくは、合計長さの10%に等しい広がりだけ(たとえば、約3cmだけ)、長手方向対称軸線Yの方向に延在している。
【0034】
そのうえ、好ましくは、バンドのない中間領域400は、手首からショルダー部へ進行する方向に、バンド241の格子の直ぐ上方に配置されている。
【0035】
また、説明されている着用可能なテキスタイル物品は、ソックスまたは履き物および同様の物品の形態で実装され得るということが明らかである。実際に、当業者は、個人の足に着用されることとなるソックス形状を実現するために必要なファブリック部分を、チューブ状エレメントの下側ベースに適用することが可能である。
【0036】
そのうえ、着用可能な物品は、人間を対象とすることに限定されるのではなく、ペットなどのような動物にも適用され得るということが明らかである。
【0037】
それに加えて、使用される厚さおよびバンドの一貫性は、具体的には、使用の間に任意の拘束または痛みを発生させないように設計されており、同時に、下にある部分に減圧を働かせるように設計されており、それは、血液循環を改善する効果を引き起こすということが留意されるべきである。
【0038】
着用可能な物品の実装形態に関する有利な生産プロセスは、以降で説明されている。
【0039】
所望のヤーン(たとえば、マイクロファイバー、炭素、およびエラステインなどのような、ポリアミド線維を含むヤーン)によって織られたチューブ状エレメント2から開始する。
【0040】
次いで、チューブ状エレメント2は、内側側部が外向きに面した状態でテンプレートの上にフィットさせられる(すなわち逆さまにフィットさせられる)。テンプレートは、チューブ状エレメントのファブリックを引き伸ばすのに適切であり、チューブ状エレメントの水平方向表面の印刷領域が、本質的に平面的になるようになっている。
【0041】
次いで、ポリマー材料のバンドの所望のパターンが、印刷領域の上に、シルク・スクリーン印刷技法によって印刷される。
【0042】
好ましくは、シルク・スクリーン印刷技法による印刷は、バンド200に関する所望のパターンのネガにしたがって形状決めされたマスクを位置決めすることを必要とする。その後に、液体形態のポリマー材料(たとえば、シリコーン材料など)が、好ましくは、へらによって、マスクの上に広げられる。最後に、マスクが除去されると、着用可能な物品が、ポリマー材料を固める(または、硬化する)のに適切な温度において、オーブンの中に位置決めされる。
【0043】
革新的に、本発明による着用可能なテキスタイル物品は、筋肉の移動を制限することなく、筋肉の機能を支援すること、身体の自然な治癒プロセスを活性化させること、および、皮膚の弾性に対してポリマー材料のバンドの弾性を活用することを可能にする。ポリマー材料のバンドとの接触にさらされるエリアの筋肉および関節は、張力の掛かった状態にある。これは、起始リンパ管、毛細血管、ならびに、異なる求心性のおよび遠心性の受容体が位置付けされている、皮下の領域の中のスペースを増加させる。主な利益のうちの1つは、鎮痛、圧力低減、および、血液循環の改善である。
【0044】
それに加えて、本発明によるテキスタイル物品は、筋肉群のドレナージの改善、および、微小循環への一定の刺激を可能にし、それは、筋浮腫、あざ、炎症回復時間を低減させるのに理想的である。
【0045】
有利には、そのうえ、ファブリックの中の炭素線維の存在は、ポリマー材料のバンドの内部印刷と組み合わせられて、相乗的な様式で炭素の利益(すなわち、静菌作用、高い通気性、および温度調節作用)を減圧効果バンドの有益な効果と組み合わせることを可能にする。これらの態様の両方は、実際に、局所的な血液圧力を低減させるプロセスを増大および増幅することを助け、炎症および痛みを低減させ、したがって、事故からの治癒プロセスを加速させる。
【0046】
有利には、そのうえ、皮下の筋肉組織のモルフォロジーを模倣する格子を形成するように織り合されたバンドの特定のモルフォロジーは、そのような組織筋肉を効果的に支持することを可能にし、同時に、より効果的な刺激作用を可能にする。
【0047】
とりわけ、皮膚組織の上に設置されたときのバンドの作用は、筋肉に作用する波を形成することである。
【0048】
有利には、そのうえ、バンドを作製するためにシリコーンベースの材料を使用することは、皮膚とポリマー材料との接触に起因する問題のリスクを防止する。そのうえ、薬物または化学成分を含有しないそのような材料は、防水性であり、長期間にわたって使用され得り、皮膚の上に残留物を残さない。
【0049】
有利には、本発明は、接着ストリップを使用する神経筋テーピングによって取得される効果と同様になる傾向がある有益な効果を取得することを可能にするが、(リハビリテーション専門家でない人によっても)着用しやすいという利点も伴い、また、皮膚の上に残留物を残さない。
【0050】
当業者は、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、偶発的な必要性を満たすために、エレメントのいくつかの変更、調節、および、本発明による実施形態と機能的に均等の他のものとの交換を行うことが可能である。可能な実施形態に所属するものとして説明されている特徴のそれぞれは、説明されている他の実施形態から独立して取得され得る。
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2018年4月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筋肉機能の支援のための着用可能なテキスタイル物品(1)であって、前記着用可能なテキスタイル物品(1)は、チューブ状エレメント(2)を含み、前記チューブ状エレメント(2)は、人間または動物の身体のパーツと接触するのに適切な内側側部(20)と、前記内側側部の反対側の外側側部(E)とを有するファブリックから作製されており、前記人間または動物の身体の前記パーツの接触領域における皮膚と接触した状態になるのに適切なポリマー材料の複数のバンド(200)が、前記内側側部(20)の上に適用されており、前記バンド(200)は、前記テキスタイル物品が着用されているときに前記人間の身体の前記パーツの筋肉および/または皮下の神経線維の経路に重なるのに適切な経路(P)に沿って配置されており、前記身体のパーツの減圧効果、ならびに、前記接触領域に対応した前記筋肉および/または神経線維の刺激効果を生成させるようになっており、
前記バンド(200)は、織模様または格子を形成するように相互接続されており、
前記バンド(200)は、バンドの第1のグループ(201、201’)と、バンドの第2のグループ(202、202’)とを含み、前記バンドの第1のグループ(201、201’)は、第1の複数のバンドを含み、前記第1の複数のバンドは、間隔を離して配置され、第1の平行な経路(203、203’)に沿って配置されており、前記バンドの第2のグループ(202、202’)は、第2の複数のバンドを含み、前記第2の複数のバンドは、間隔を離して配置され、第2の平行な経路(204、204’)に沿って配置されており、前記第2の平行な経路(204、204’)は、前記チューブ状エレメントの前記母線に平行な長手方向対称軸線(Y、Y’)に関して、前記第1の平行な経路に対して実質的に鏡面反射的な様式で配置されている、着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項2】
前記バンド(200)は、曲線のある経路に沿って走っており、前記曲線のある経路は、前記チューブ状エレメントの母線の方向に平行の優先方向を有している、請求項1に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項3】
前記複数のバンド(200)の前記ポリマー材料は、シリコーンベースの材料であり、前記シリコーンベースの材料は、個人の前記身体のパーツの移動の間に前記皮膚に対する前記バンドの接着を確保するのに適切である、請求項1または2に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項4】
前記バンド(200)は、実質的に前記チューブ状エレメントの全体的な高さ(H)に沿って延在している、請求項3に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項5】
前記バンドは、前記チューブ状エレメントの下側領域(22)から、前記チューブ状エレメントの上側領域(23)へ、前記チューブ状エレメントの前記高さ(H)の方向に、所与のバンド長さ(L)にわたって延在しており、また、前記長さ(L)に対して垂直の方向に、所与の横断方向の幅(T)にわたって延在しており、前記下側領域(22)と前記上側領域(23)との間の中間領域(24)において、前記バンドは、前記横断方向の幅(T)に入射する中央軸線(X)に向けてテーパーが付けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項6】
前記バンド(200)の連続性は、中断領域(400)において中断されており、前記中断領域(400)は、バンド(200)がなく、前記テキスタイル物品が上肢の上に着用されているときに、正面側の肘領域に対応している、請求項1から5のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項7】
バンド(200)なしの前記中断領域(400)は、前記着用可能な物品の合計長さの5%から20%の間の広がりだけ、長手方向対称軸線(Y)の方向に延在している、請求項6に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項8】
前記バンド(200)は、たとえば、前記ふくらはぎなど、個人の脚の後面領域と接触するように意図された前記チューブ状エレメントの領域に配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項9】
前記弾性的なバンド(200)は、前記脚の後面部分のみと接触して配置されるのに適切である、請求項8に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項10】
前記第1の平行な経路(203、203’)および前記第2の平行な経路(204、204’)は、曲線のある形状を有しており、全体的な「X」字形状を形成するように絡み合っている、請求項1から9のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項11】
前記チューブ状エレメントがそれによって作製されている前記ファブリックは、炭素線維を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項12】
前記バンドの横断方向の厚さは、前記チューブ状エレメントの前記内側側部(20)とそれぞれのバンドの頂部との間の最大距離として測定され、前記バンドの前記横断方向の厚さは、0.1mmから2mmの間に含まれ、好ましくは、0.4mmである、請求項1から11のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品(1)。
【請求項13】
肘圧定布などのような、上肢のためのスリーブであって、前記スリーブは、チューブ状エレメント(2)を含み、前記チューブ状エレメント(2)は、人間または動物の身体のパーツと接触するのに適切な内側側部(20)と、前記内側側部の反対側の外側側部(E)とを有するファブリックから作製されており、前記人間または動物の身体の前記パーツの接触領域における皮膚と接触した状態になるのに適切なポリマー材料の複数のバンド(200)が、前記内側側部(20)の上に適用されており、前記バンド(200)は、前記テキスタイル物品が着用されているときに前記人間の身体の前記パーツの筋肉および/または皮下の神経線維の経路に重なるのに適切な経路(P)に沿って配置されており、前記身体のパーツの減圧効果、ならびに、前記接触領域に対応した前記筋肉および/または神経線維の刺激効果を生成させるようになっており、
前記バンド(200)は、織模様または格子を形成するように相互接続されており、
前記バンド(200)は、バンドの第1のグループ(201、201’)と、バンドの第2のグループ(202、202’)とを含み、前記バンドの第1のグループ(201、201’)は、第1の複数のバンドを含み、前記第1の複数のバンドは、間隔を離して配置され、第1の平行な経路(203、203’)に沿って配置されており、前記バンドの第2のグループ(202、202’)は、第2の複数のバンドを含み、前記第2の複数のバンドは、間隔を離して配置され、第2の平行な経路(204、204’)に沿って配置されており、前記第2の平行な経路(204、204’)は、前記チューブ状エレメントの前記母線に平行な長手方向対称軸線(Y、Y’)に関して、前記第1の平行な経路に対して実質的に鏡面反射的な様式で配置されている、スリーブ。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載の着用可能なテキスタイル物品の製造の方法であって、前記方法は、
a) ファブリックから作製されたチューブ状エレメントを提供するステップと、
b) 前記内側側部(20)が前記外側に向けて露出されている場合に、前記チューブ状エレメントをフォームの上にフィットさせるステップであって、前記フォームは、前記チューブ状エレメントの前記ファブリックを引き伸ばすのに適切である、ステップと、
c) シルク・スクリーン印刷技法によって、ポリマー材料から作製されたバンドの所望のパターンを印刷するステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記ステップc)は、
− 前記バンド(200)に関する前記所望のパターンのネガにしたがって形状決めされたマスクを位置決めするステップと、
− 好ましくは、へらによって、液体の形態の前記ポリマー材料を前記マスクの上に広げるステップと、
− 必要な場合には、前記マスクを除去するステップと、
− 前記ポリマー材料を固めるのに適切な温度において、前記着用可能な物品をオーブンの中に位置決めするステップと
を含む、請求項14に記載の方法。
【国際調査報告】