【実施例】
【0316】
[00246]実施例で提供される参考資料はすべて、本明細書中で参考として援用する。本明細書中で用いるすべての略語、記号および慣例は、現代の科学文献で用いられているものと一致している。例えば、Janet S.Dodd,編集,The ACS Style Guide:A Manual for Authors and Editors,第2版,Washington,D.C.:American Chemical Society,1997参照。これを、全体として本明細書中で参考として援用する。
【0317】
実施例1:化合物の合成
中間体1a
【0318】
【化29】
【0319】
8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル(1a):表題化合物を、特許文献の手順(WO2015/187470A1号)に従って2段階で、黄色固体(0.60g、2段階全体での収率39%)として合成した。
1H NMR (500 MHz,メタノール-d
4)δ(ppm) 9.09 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 7.91 (s, 1 H), 7.35 (t, 1 H), 7.28 (m, 1 H), 7.10 (m, 2 H), 4.60 (s, 2 H).
1aと同様の合成手順を用いて、以下のニトリル中間体を調製した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
【0320】
8−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−ベンジルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(4−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(2,3−ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(2,5−ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル、
8−(2−フルオロベンジル)−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(3,5−ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(3,5−ジフルオロ−4−メチルベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル。
【0321】
あるいは、中間体1aおよび関連類似体(中間体1bなど)は、以下の手順により合成することができる:
段階1:6−ブロモ−8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジンの合成
THF(750mL)中の乾燥亜鉛粉末(47g、720mmol、減圧下での加熱により乾燥)の懸濁液を1,2−ジブロモエタン(1mL)で処理し、得られた混合物を50℃に加熱した。クロロトリメチルシラン(1mL)を加えた。48〜50℃で30分間攪拌後、混合物を周囲温度に冷却した。乾燥塩化リチウム(30g、710mmol、減圧下での加熱により乾燥)を加えた後、THF(100mL)中の2−フルオロベンジルブロミド(74g、390mmol)の溶液を滴下して加えた(注意:発熱性、反応温度を48℃未満に維持した)。混合物を周囲温度で1時間撹拌した。THF(500mL)中の6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン(99g、360mmol)およびPd(PPh
3)
2Cl
2(7.8g、11mmol)のスラリーを、窒素で10分間バブリングすることにより脱ガスし、THF(100mL)を用いて2−フルオロベンジル亜鉛ブロミド試薬に迅速に加えた。反応容器に窒素をパージし、出発材料が完全に消費されるまで、混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応を、飽和NH
4Cl溶液(800mL)でクエンチした。褐色有機相を濃縮乾固し、DCM(1.3L)に再び溶解させ、セライト床に通して濾過した。濾液中の有機層を収集し、活性炭(45g)で脱色し、セライトに通して濾過し、濃縮乾固した。粗製材料をトルエン(2×500mL)で共沸乾燥し、精製なしで次の段階で用いた。
【0322】
段階2:8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリルの合成
DMF(800mL)中の前段階からの粗製材料(360mmol、理論的収量)、シアン化亜鉛(35g、300mmol)、Pd
2(dba)
3(16g、18mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)(14g、25mmol)、および亜鉛粉末(1.0g)で構成される反応混合物を、窒素下で10分間脱ガスした後、出発材料が完全に消費されるまで85℃で加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、EtOAc(1.5L)、10%NH
4Cl溶液(1.1L)および5%NaCl溶液(1.0L)中に注ぎ入れた。有機層をセライト床に通して濾過し、EtOAc(2×750mL)で洗浄した。有機濾液を10%NaCl液(2×1.0L)で洗浄し、活性炭(75g)で脱色し、セライトに通して濾過し、EtOAc(2×300mL)で洗浄した。濾液を濃縮乾固し、DCM(150mL)とMTBE(300mL)の混合物中に懸濁させた。1時間攪拌後、生成物を濾過により収集し、MTBE(2×100mL)で洗浄し、45℃のオーブンで減圧乾燥した。表題化合物を褐色固体として得た(52g、収率57%)。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.09 (s, 1 H), 8.13 (s, 1 H), 7.91 (s, 1 H), 7.35 (app. t, 1 H), 7.27 (m, 2 H), 7.13 - 7.06 (m, 2 H), 4.60 (s, 2 H).
中間体1b
【0323】
【化30】
【0324】
8−(3−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル(1b):表題化合物を2段階で合成した。
段階1:6−ブロモ−8−(3−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジンの合成
THF(50mL)中の乾燥亜鉛粉末(2.6g、40mmol)の懸濁液を1,2−ジブロモエタン(0.3mL、3.5mmol)で処理し、得られた混合物を50℃で5分間加熱した。その後、クロロトリメチルシラン(0.30mL、2.4mmol)を加え、混合物を周囲温度に冷却した。乾燥塩化リチウム(1.7g、40mmol)を加えた後、THF(25mL)中の3−フルオロベンジルブロミド(4.8g、26mmol)の溶液を滴下して加えた(注意:発熱性、反応温度を35℃未満に維持した)。混合物を周囲温度で1時間撹拌した後、THF(75mL)中の6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン(5.9g、21mmol)およびPd(PPh
3)
2Cl
2(0.25g、0.36mmol)のスラリーを加えた。反応混合物を窒素で脱ガスし、出発材料が完全に消費されるまで、周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、DCM(100mL)および10%NH
4Cl溶液(100mL)で希釈した。濃厚な混合物をセライト床に通して濾過し、濾液中の有機層を収集した。有機層を乾燥し、Na
2SO
4(10g)および活性炭(7g)で脱色し、セライトに通して濾過し、濃縮すると、粗製橙色オイルが生じ(7.1g)、これを精製なしで次の段階で用いた。
【0325】
段階2:8−(3−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリルの合成
DMF(70mL)中の前段階からの粗製材料(21mmol、理論的収量)、シアン化亜鉛(3.0g、26mmol)、Pd
2(dba)
3(1.9g、2.1mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)(1.5g、2.7mmol)、および亜鉛粉末(0.30g、4.6mmol)で構成される反応混合物を、窒素下で5分間脱ガスした後、出発材料が完全に消費されるまで110℃で加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、EtOAc(150mL)で希釈し、セライト床に通して濾過した。有機濾液を10%NH
4Cl溶液(2×100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮すると褐色オイルが得られ、これをカラムクロマトグラフィー(15〜40%EtOAc/ヘキサンの勾配)によって精製して、表題化合物をオフホワイト色固体として得た(2.4g、収率45%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.37 (s, 1 H), 8.25 (s, 1 H), 7.98 (s, 1 H), 7.29 - 7.39 (m, 1 H), 7.23 (d, 2 H), 6.99 - 7.12 (m, 1 H), 4.45 - 4.56 (m, 2 H).
中間体1aおよび1bと同様の合成手順を用いて、以下のニトリル中間体を調製した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
【0326】
8−(2,6−ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル。
【0327】
中間体2
【0328】
【化31】
【0329】
8−ベンジル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−カルボニトリル(2):表題化合物を、特許文献の手順(WO2016/081668A1号)に従って2段階で、金色残渣(0.12g、2段階全体での収率23%)として合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.96 (s, 1 H), 8.94 (s, 1 H), 7.39 (d, 2 H) 7.30 (dd, 2 H), 7.23 (t, 1 H), 4.53 (s, 2 H).
2と同様の合成手順を用いて、以下のニトリル中間体を調製した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
【0330】
8−(2−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−カルボニトリル。
8−(2,3−ジフルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(3−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(2,5−ジフルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−カルボニトリル;
8−(3,5−ジフルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−カルボニトリル。
【0331】
化合物I−1
【0332】
【化32】
【0333】
一般的手順A:8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−1)
メタノール(40mL)中の8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル(1a)(4.0g、16mmol)の溶液に、無水ヒドラジン(3.1mL、100mmol)を加えた。周囲温度で一晩撹拌した後、出発材料の完全な消失が観察された。反応物を減圧濃縮し、残留ヒドラジンをメタノールおよびトルエンで追跡(chasing)して除去し、得られたフォームを減圧下で一晩乾燥した。褐色フォームをDCM(75mL)に取り、2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(3.8mL、27mmol)を、強い発熱反応を防ぐために滴下して加えた。反応物を、アミドラゾン中間体が完全に消費されるまで周囲温度で撹拌した。溶媒を減圧除去し、乾燥すると、黄色残渣が生じた。残渣をAcOH(10mL)およびEtOH(100mL)に取り、90℃で1時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、反応物の体積が半分になるまで濃縮した。得られた濃厚懸濁液を濾過し、濾液を濃縮すると、褐色オイルが生じた。その粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(10〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製して、表題化合物(4.0g、収率69%)を黄褐色固体として単離した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.46 (s, 1 H), 9.45 (s, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 7.87 (s, 1 H), 7.43 (t, 1 H), 7.22 - 7.32 (m, 1 H), 7.14 - 7.22 (m, 1 H), 7.09 (t, 1 H), 4.60 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 363.1
化合物I−2
【0334】
【化33】
【0335】
8−(3−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−2)を、一般的手順Aに従ってオフホワイト色固体(170mg、収率60%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ (ppm) 9.22 (s, 1 H), 8.17 (s, 1 H), 7.87 (s, 1 H), 7.35-7.24 (m, 3 H), 6.92 (app. t, 1 H), 4.61 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 363.2
化合物I−3
【0336】
【化34】
【0337】
6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール5−イル)−8−(3−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−3)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Aに従って、オフホワイト色固体(160mg、収率55%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.17 (s, 1 H), 8.17 (s, 1 H), 7.86 (s, 1 H), 7.35-7.25 (m, 3 H), 6.92 (m, 1 H), 6.90 (t, 1 H), 4.61 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 345.2
化合物I−17
【0338】
【化35】
【0339】
8−(2,3−ジフルオロベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−17)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Aに従って、白色固体(120mg、収率62%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.3 (s, 1 H), 9.58 (s, 1 H), 8.83 (s, 1 H), 7.27 - 7.35 (m, 2 H), 7.08 - 7.19 (m, 2 H), 4.69 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 364.2
化合物I−19
【0340】
【化36】
【0341】
8−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−19)を、一般的手順Aに従ってオフホワイト色固体(300mg、収率87%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.3 (s, 1 H), 9.43 (s, 1 H), 8.25 (s, 1 H), 7.85 (s, 1 H), 7.37 (m, 1 H), 7.08 (app. t, 2 H), 4.63 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 381.2
化合物I−20
【0342】
【化37】
【0343】
8−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−20)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Aに従って、オフホワイト色固体(240mg、収率72%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 14.9 (s, 1 H), 9.38 (s, 1 H), 8.24 (s, 1 H), 7.84 (s, 1 H), 7.37 (m, 1 H), 7.13 (t, 1 H), 7.08 (app. t, 2 H), 4.62 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 363.2
化合物I−21
【0344】
【化38】
【0345】
6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−8−(3−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−21)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Aに従って、白色固体(110mg、収率29%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.3 (s, 1 H), 9.55 (s, 1 H), 8.83 (s, 1 H), 7.30 -7.37 (m, 3 H), 7.19 (t, 1 H), 7.04 - 7.09 (m, 1 H), 4.61 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 346.2
化合物I−22
【0346】
【化39】
【0347】
8−(3−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−22)を、一般的手順Aに従ってオフホワイト色固体(140mg、収率49%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.7 (s, 1 H), 9.62 (s, 1 H), 8.85 (s, 1 H), 7.32 -7.36 (m, 3 H), 7.05 - 7.08 (m, 1 H), 4.62 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 364.2
化合物I−23
【0348】
【化40】
【0349】
8−(2,5−ジフルオロベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−23)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Aに従って、オフホワイト色固体(120mg、収率72%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.49 (s, 1 H), 8.65 (s, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.11 (m, 1 H), 7.01 (m, 1 H), 6.91 (t, 1 H), 4.71 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 364.2
化合物I−24
【0350】
【化41】
【0351】
8−(3,5−ジフルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−24)を、一般的手順Aに従って白色固体(120mg、収率42%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.7 (s, 1 H), 9.63 (s, 1 H), 8.86 (s, 1 H), 7.23 (d, 2 H), 7.11 (t, 1 H), 4.63 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 382.2
化合物I−25
【0352】
【化42】
【0353】
8−(3,5−ジフルオロベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−25)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Aに従って、白色固体(157mg、収率57%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.2 (s, 1 H), 9.50 (s, 1 H), 8.77 (s, 1 H), 7.16 (d, 2 H), 7.14 (t, 1 H), 7.03 (m, 1 H), 4.55 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 364.1
化合物I−4
【0354】
【化43】
【0355】
一般的手順B:8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン
メタノール(2.0mL)中の8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル(1a)(110mg、0.45mmol)の溶液に、無水ヒドラジン(0.08mL、2.7mmol)を加えた。周囲温度で40時間撹拌した後、出発材料の完全な消失が観察された。反応物を減圧濃縮し、残留物を減圧下で一晩乾燥した。残留物をDCM(6.0mL)に取り、無水酢酸(0.09mL、0.89mmol)を、強い発熱反応を防ぐために滴下して加えた。反応物を、アミドラゾン中間体が完全に消費されるまで周囲温度で撹拌した。溶媒を減圧除去し、乾燥すると、黄色残渣が生じた。残渣をAcOH(0.2mL)およびEtOH(10mL)に取り、電子レンジにおいて120℃で5時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、減圧濃縮した。粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM中10〜30%アセトニトリル/MeOH(7:1)の勾配)を用いて精製して、表題化合物(85mg、収率62%)をオフホワイト色固体として単離した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.03 (s, 1 H), 8.15 (s, 1 H), 7.81 (s, 1 H), 7.30 (app. t, 1 H), 7.23 (m, 1 H), 7.10-7.02 (m, 2 H), 4.66 (s, 2 H), 2.48 (s, 3 H). LCMS [M+H] = 309.2
化合物I−5
【0356】
【化44】
【0357】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(ペルフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジンを、アシル化剤として2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、固体(1.5mg、収率1.5%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.26 (s, 1 H), 8.18 (s, 1 H), 7.85 (s, 1 H), 7.34 (t, 1 H), 7.24 (s, 1 H), 7.09 (m, 2 H), 4.69 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 413.2
化合物I−6
【0358】
【化45】
【0359】
8−ベンジル−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−6)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(57mg、収率52%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.09 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.75 (s, 1 H), 7.41 (d, 2 H), 7.15 (t, 2 H), 7.04 - 7.10 (m, 1 H), 4.50 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 345.2
化合物I−7
【0360】
【化46】
【0361】
8−ベンジル−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−7)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(15mg、収率16%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.05 (s, 1 H), 8.06 (s, 1 H), 7.75 (s, 1 H), 7.41 (d, 2 H), 7.13 - 7.18 (m, 2 H), 7.05 - 7.10 (m, 1 H), 6.68 - 6.91 (m, 1 H), 4.50 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 327.2
化合物I−8
【0362】
【化47】
【0363】
8−(2,5−ジフルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−8)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(18mg、収率31%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4) δ (ppm) 9.14 (s, 1 H), 8.09 (s, 1 H), 7.77 (s, 1 H), 7.07 (m, 1 H), 7.00 (m, 1 H), 6.86 - 6.92 (m, 1 H), 4.57 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 381.2
化合物I−9
【0364】
【化48】
【0365】
8−(2,5−ジフルオロベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−9)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、オフホワイト色固体(32mg、収率36%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.10 (s, 1 H), 8.09 (s, 1 H), 7.76 (s, 1 H), 7.06 (m, 1H), 7.00 (m, 1 H), 6.87 - 6.92 (m, 1 H), 6.79 (t, 1 H), 4.56 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 363.2
化合物I−10
【0366】
【化49】
【0367】
8−(2,3−ジフルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−10)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(110mg、収率39%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.25 (s, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.86 (s, 1 H), 7.17-7.10 (m, 2H), 7.05 (m, 1 H), 4.72 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 381.2
化合物I−11
【0368】
【化50】
【0369】
8−(2,3−ジフルオロベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−11)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、オフホワイト色固体(55mg、収率25%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.21 (s, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.86 (s, 1 H), 7.17-7.09 (m, 2H), 7.04 (m, 1 H), 6.89 (t, 1 H), 4.71 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 363.2
化合物I−12
【0370】
【化51】
【0371】
8−(4−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−12)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、オフホワイト色固体(75mg、収率84%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.50 (s, 1 H), 9.41 (s, 1 H), 8.24 (s, 1 H), 7.88 (s, 1 H) 7.56 (dd, 2 H), 7.10 (dd, 2 H), 4.52 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 363.2
化合物I−13
【0372】
【化52】
【0373】
8−(3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−13)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、淡黄色固体(30mg、収率60%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.24 (s, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.86 (s, 1 H), 3.59 - 3.66 (m, 2 H), 2.93 - 3.07 (m, 2 H). LCMS [M+H] = 401.2
化合物I−14
【0374】
【化53】
【0375】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−14)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、オフホワイト色固体(46mg、収率56%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.28 (s, 1 H), 8.29 (s, 1 H), 8.00 (s, 1 H), 7.35 (t, 1 H), 7.27 (d, 1 H), 7.09 (m, 2 H), 6.90 (m, 1 H), 4.69 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 345.2
化合物I−15
【0376】
【化54】
【0377】
8−ベンジル−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−15) を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(60mg、収率33%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.72 (s, 1 H), 9.60 (s, 1 H), 8.84 (s, 1 H), 7.50 (d, 2 H) 7.30 (app. t, 2 H), 7.21 (t, 1 H), 4.59 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 346.2
化合物I−16
【0378】
【化55】
【0379】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−16)を、一般的手順Bに従ってオフホワイト色固体(1.2mg、収率10%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.51 (s, 1 H), 8.65 (s, 1 H), 7.43 (app. t, 1 H), 7.27 (m, 1 H), 7.10 (t, 2 H), 4.74 (s, 2 H). LCMS [M+H] = 364.1
化合物I−18
【0380】
【化56】
【0381】
8−(2,3−ジフルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−18)を、一般的手順Bに従って白色固体(89mg、収率44%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.7 (s, 1 H), 9.64 (s, 1 H), 8.84 (s, 1 H), 7.30 -7.35 (m, 1 H), 7.27 - 7.30 (m, 1 H), 7.12 - 7.15 (m, 1 H), 4.69 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 382.2
化合物I−26
【0382】
【化57】
【0383】
6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−8−(2−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(I−26)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(180mg、収率88%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.3 (s, 1 H), 9.57 (s, 1 H), 8.81 (s, 1 H), 7.46 (app. t, 1 H), 7.32-7.09 (m, 4 H), 4.64 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 346.2
化合物I−27
【0384】
【化58】
【0385】
8−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−27)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、淡黄色固体(110mg、収率61%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.5 (s, 1 H), 9.41 (s, 1 H), 8.24 (s, 1 H), 7.88 (s, 1 H), 7.30 (d, 1 H), 7.15 - 7.23 (m, 2 H), 4.50 (s, 2 H), 2.15 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 377.1
化合物I−28
【0386】
【化59】
【0387】
6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−8−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−28)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、淡黄色固体(130mg、収率76%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.1 (s, 1 H), 9.36 (s, 1 H), 8.24 (s, 1 H), 7.87 (s, 1 H), 7.14 - 7.35 (m, 4 H), 4.49 (s, 2 H), 2.15 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 359.2
化合物I−29
【0388】
【化60】
【0389】
8−(3,5−ジフルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−29)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、淡黄色固体(150mg、収率68%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.5 (s, 1 H), 9.43 (s, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 7.90 (s, 1 H), 7.23 (d, 2 H), 7.08 (t, 1 H), 4.56 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 381.1
化合物I−30
【0390】
【化61】
【0391】
8−(3,5−ジフルオロベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−30)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、淡黄色固体(140mg、収率70%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.1 (s, 1 H), 9.38 (s, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.04 - 7.29 (m, 4 H), 4.55 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 363.1
化合物I−31
【0392】
【化62】
【0393】
8−(2−フルオロベンジル)−2−メチル−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−31)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(35mg、収率55%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3)δ(ppm) 11.6 (br. s, 1 H), 8.88 (s, 1 H), 7.61 (s, 1 H), 7.39 (app. t, 1 H), 7.26-7.32 (m, 1 H), 7.09-7.15 (m, 2 H), 4.69 (s, 2 H), 2.60 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 377.3
化合物I−32
【0394】
【化63】
【0395】
6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−8−(2−フルオロベンジル)−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−32)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色色固体(44mg、収率85%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3)δ(ppm) 11.5 (br. s, 1 H), 8.89 (s, 1 H), 7.61 (s, 1 H), 7.38 (app. t, 1 H), 7.26-7.34 (m, 1 H), 7.08-7.14 (m, 2 H), 6.77 (t, 1 H), 4.69 (s, 2 H), 2.60 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 359.2
化合物I−33
【0396】
【化64】
【0397】
8−(2,5−ジフルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン (I−33)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(72mg、収率41%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, Methanol-d
4)δ(ppm) 9.51 (s, 1 H), 8.66 (s, 1 H), 7.20 - 7.29 (m, 1 H), 7.06 - 7.15 (m, 1 H), 7.01 (m, 1 H), 4.72 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 382.2
化合物I−34
【0398】
【化65】
【0399】
8−(3,5−ジフルオロ−4−メチルベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−34)を、アシル化剤として2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(81mg、収率65%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3)δ(ppm) 11.9 (br. s, 1 H), 9.02 (s, 1 H), 7.94 (s, 1 H), 7.85 (s, 1 H), 6.95 (d, 2 H), 4.58 (s, 2 H), 2.14 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 395.2
化合物I−35
【0400】
【化66】
【0401】
8−(3,5−ジフルオロ−4−メチルベンジル)−6−(3−(ジフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−35)を、アシル化剤として2,2−ジフルオロ酢酸無水物を用いた点を除き一般的手順Bに従って、白色固体(83mg、収率62%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3)δ(ppm) 11.7 (br. s, 1 H), 9.02 (s, 1 H), 7.92 (s, 1 H), 7.83 (s, 1 H), 6.98 (d, 2 H), 6.81 (t, 1 H), 4.58 (s, 2 H), 2.15 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 377.2
化合物I−36
【0402】
【化67】
【0403】
4−(2−フルオロベンジル)−1−メチル−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(I−36):表題化合物を3段階で合成した。
【0404】
段階1:6−クロロ−4−(2−フルオロベンジル)−1−メチルl−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジンの合成
周囲温度においてTHF(2.0mL)中にビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(290mg、0.42mmol)、塩化リチウム(350mg、8.3mmol)および4,6−ジクロロ−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(840mg、4.2mmol)を含有する混合物に、(2−フルオロベンジル)亜鉛(II)クロリド(THF中の0.5M溶液、10mL、5.0mmol)を加えた。混合物を周囲温度で24時間撹拌した。該混合物を、EtOAc(100mL)および水(100mL)に取った。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、蒸発させると、オイルが生じた。粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜80%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製して、6−クロロ−4−(2−フルオロベンジル)−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(1.0g、収率70%)を黄色固体として得た。
1H NMR (500 MHZ, CDCl
3)δ(ppm) 7.87 (s, 1 H), 7.63-7.79 (m, 1 H), 7.26 (br. s, 1 H), 7.12-7.19 (m, 1 H), 6.96-7.07 (m, 2 H), 4.60 (br. s, 2 H), 3.80 (s, 3 H).
段階2:4−(2−フルオロベンジル)−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−6−カルボニトリルの合成
DMF(18mL)中にシアン化亜鉛(850mg、7.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(420mg、0.36mmol)および6−クロロ−4−(2−フルオロベンジル)−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(1.0g、3.6mmol)を含有する混合物を、100℃に24時間加熱した。反応混合物を水(10mL)およびEtOAc(20mL)でクエンチし、セライトのパッドに通して濾過した。濾液をEtOAc(100mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、蒸発させると、固体が生じた。粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製して、不純な4−(2−フルオロベンジル)−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−6−カルボニトリル(130mg)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3)δ(ppm) 8.08 (s, 1 H), 7.72 (s, 1 H), 7.65-7.71 (m, 1 H), 7.32 (m, 1 H), 6.98-7.09 (m, 2 H), 4.64 (s, 2 H), 3.92 (s, 3 H).
段階3:4−(2−フルオロベンジル)−1−メチル−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(I−36)の合成
MeOH(2.5mL)中に無水ヒドラジン(0.092mL、2.9mmol)および4−(2−フルオロベンジル)−1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−6−カルボニトリル(130mg)を含有する混合物を、周囲温度で24時間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、MeOHおよびベンゼンで共沸乾燥した。得られた混合物をDCM(10mL)に溶解し、ピリジン(0.24mL、2.9mmol)および2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(0.21mL、1.5mmol)で処理した。周囲温度で2時間撹拌後、反応物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3溶液(50mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、蒸発させると、オイルが生じた。粗製材料を分取HPLCにより精製して、4−(2−フルオロベンジル)−1−メチル−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(6.3mg、2段階全体での収率0.47%)を淡褐色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 8.57 (s, 1 H), 8.41 (s, 1 H), 7.18-7.28 (m, 2 H), 6.97-7.12 (m, 2 H), 4.67 (s, 2 H), 4.04 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 377.1
化合物I−72
【0405】
【化68】
【0406】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(I−72):表題化合物を3段階で合成した。
【0407】
段階1:6−ブロモ−8−(2−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジンの合成
周囲温度におけるTHF(5.9mL)中のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(62mg、0.088mmol)および6−ブロモ−8−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(410mg、1.8mmol)の溶液をアルゴンで5分間パージし、(2−フルオロベンジル)亜鉛(II)クロリド(THF中の0.5M溶液、5.3mL、2.6mmol)で処理した。混合物を60℃で24時間撹拌した。反応物を飽和NH
4Cl溶液(15mL)でクエンチし、EtOAc(4×50mL)で抽出した。有機層を合わせたものをブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗製材料を、逆相HPLC(0.1%ギ酸を用いた5〜95%アセトニトリル/水の勾配)を用いて精製して、6−ブロモ−8−(2−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(110mg、純度43%、望ましくない位置異性体が混在、収率9.1%)を褐色固体として得た。
【0408】
段階2:8−(2−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−カルボニトリルの合成
亜鉛末(4.7mg、0.072mmol)、シアン化亜鉛(63mg、0.54mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加物(29mg、0.036mmol)および6−ブロモ−8−(2−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(110mg、純度43%、0.15mmolの望ましい位置異性体および0.21mmolの望ましくない位置異性体)を含有する固体混合物を窒素で15分間パージした後、DMF(3mL)中に溶解した。反応物を120℃に8時間加熱した。得られた混合物を、水(10mL)、ブライン(10mL)およびEtOAc(20mL)に分配した。水層をEtOAc(20mL)で抽出した。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(20〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製して、8−(2−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−カルボニトリル(24mg、収率61%)を淡黄褐色固体として得た。
【0409】
段階3:8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(I−72)の合成
無水メタノール(1.5mL)中の8−(2−フルオロベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−カルボニトリル(24mg、0.094mmol)の懸濁液をナトリウムメトキシド(メタノール中の0.50N溶液、19μL、9.4μmol)で処理した。3.5時間後、無水ヒドラジン(18μL、0.57mmol)を加え、反応物を周囲温度で23時間撹拌した。得られた混合物を濃縮し、減圧乾燥した後、DCM/THF(2mL、3:1の割合)に再び溶解した。2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(21μL、0.15mmol)。40分後、混合物を濃縮し、EtOH(2mL)および酢酸(0.2mL)に溶解し、90℃で15時間加熱した。得られた溶液を水(10mL)に注ぎ入れ、飽和NaHCO
3溶液でpH6に中和し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィー(20〜90% EtOAc/ヘキサンの勾配)により精製して、8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン(1.4mg、収率4.1%)を淡黄色フィルムとして得た。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.43 (s, 1 H), 9.22 (s, 1 H), 7.47 (app. t, 1 H), 7.29 (m, 1 H), 7.13-7.08 (m, 2 H), 4.76 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 364.2
化合物I−37
【0410】
【化69】
【0411】
6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−2−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−9H−プリンI−37):表題化合物を3段階で合成した。
【0412】
段階1:2−クロロ−6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−9H−プリンの合成
周囲温度においてTHF(17mL)中にビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(240mg、0.34mmol)、塩化リチウム(290mg、6.8mmol)および2,6−ジクロロ−9−メチル−9H−プリン(690mg、3.4mmol)を含有する混合物に、2−フルオロベンジル亜鉛(II)クロリド(THF中の0.5M溶液、7.5mL、3.7mmol)を加えた。反応物を周囲温度で24時間撹拌した。得られた混合物を、EtOAc(100mL)および水(100mL)で希釈した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、蒸発させると、オイルが生じた。粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製して、2−クロロ−6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−9H−プリン(620mg、収率66%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3)δ(ppm) 8.02 (s, 1 H), 7.37 (m, 1 H), 7.18-7.25 (m, 1 H), 7.02-7.10 (m, 2 H), 4.54 (s, 2 H), 3.88 (s, 3 H).
段階2:6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−9H−プリン−2−カルボニトリルの合成
DMF(12mL)中にシアン化亜鉛(530mg、4.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(260mg、0.22mmol)および2−クロロ−6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−9H−プリン(620mg、2.2mmol)を含有する混合物を、100℃に24時間加熱した。混合物を水(50mL)およびEtOAc(10mL)でクエンチし、セライトのパッドに通して濾過した。濾液をEtOAc(100mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、蒸発させると、オイルが生じた。粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製して、6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−9H−プリン−2−カルボニトリル(490mg、収率82%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3)δ(ppm) 8.22 (s, 1 H), 7.39 (t, 1 H), 7.20-7.26 (m, 1 H), 7.01-7.12 (m, 2 H), 4.61 (s, 2 H), 3.95 (s, 3 H).
段階3:6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−2−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−9H−プリン(I−37)の合成
MeOH(2.4mL)中に無水ヒドラジン(0.090mL、2.9mmol)および6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−9H−プリン−2−カルボニトリル(130mg、0.48mmol)を含有する混合物を、60℃で2時間加熱した。混合物を減圧濃縮し、MeOHおよびベンゼンで共沸乾燥した。得られた固体をDCM(5.0mL)に溶解し、ピリジン(0.23mL、2.9mmol)および2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(0.20mL、1.4mmol)で処理した。周囲温度で24間撹拌後、反応物をDCM(100mL)で希釈し、水(100mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、蒸発させると、オイルが生じた。粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製して、2,2,2−トリフルオロ−N’−((6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−9H−プリン−2−イル)(イミノ)メチル)アセトヒドラジド中間体を回収した。固体をMeOH(1.0mL)および数滴の酢酸と組み合わせた。得られた混合物を、電子レンジにおいて120℃で1時間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、減圧濃縮して、6−(2−フルオロベンジル)−9−メチル−2−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−9H−プリン(25mg、収率14%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 8.50-8.54 (m, 1 H), 7.28-7.41 (m, 1 H), 7.14-7.27 (m, 1 H), 6.97-7.12 (m, 2 H), 4.63 (s, 2 H), 4.01 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 378.1
化合物I−38および化合物I−39
【0413】
【化70】
【0414】
一般的手順C:8−(2−フルオロベンジル)−6−(5−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−38)および8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−39)
DMF(3.0mL)中の8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(69mg、0.22mmol)および炭酸カリウム (68mg、0.49mmol)の懸濁液に、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロエチル(0.050mL、0.31mmol)を加えた。周囲温度で15時間攪拌後、反応混合物を水とブラインの混合物(1:2、20mL)中に注ぎ入れ、DCM(2×20mL)で抽出した。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(20〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製して、8−(2−フルオロベンジル)−6−(5−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−38)(18mg、収率21%)を淡黄色固体として、および8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−39)(52mg、収率60%)を淡黄色固体として単離した。化学構造を
1H NMR nOe実験を用いて特定した。この場合、考えうる第3の位置異性体(通常は微量)は観察されなかった。
化合物I−38:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.19 (s, 1 H), 8.23 (s, 1 H), 7.80 (s, 1 H), 7.34 (app. t, 1 H), 7.27 (m, 1 H), 7.17 (app. t, 1 H), 7.08 (app. t, 1 H), 5.34 (q, 2 H), 4.56 (s, 2 H), 2.53 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 391.2
化合物I−39:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.39 (s, 1 H), 8.30 (s, 1 H), 7.93 (s, 1 H), 7.48 (app. t, 1 H), 7.35 (m, 1 H), 7.21-7.15 (m, 2 H), 5.41 (q, 2 H), 4.64 (s, 2 H), 2.31 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 391.2
化合物I−41および化合物I−42
【0415】
【化71】
【0416】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(1−(4−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−41)および8−(2−フルオロベンジル)−6−(1−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン (I−42)を、アルキル化剤として1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼンを用いた点を除き一般的手順Cに従って、固体(I−41:1.3mg、収率3.9%、およびI−42:2.9mg、収率8.6%)として合成した。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
化合物I−41:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.15 (s, 1 H), 8.21 (s, 1 H), 7.79 (s, 1 H), 7.32 (m, 3 H), 7.21 (m, 4 H), 7.08 (app. t, 1 H), 5.44 (s, 2 H), 4.54 (s, 2 H), 2.48 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 417.3
化合物I−42:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.34 (s, 1 H), 8.29 (s, 1 H), 7.91 (s, 1 H), 7.37 (app. t, 1 H), 7.20 (m, 1 H), 7.03 (m, 6 H), 5.61 (s, 2 H), 4.63 (s, 2 H), 2.25 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 417.4
化合物I−47
【0417】
【化72】
【0418】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(1−(3−フルオロベンジル)−5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−47)を、アルキル化剤として1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼンを用いた点を除き一般的手順Cに従って、固体(4.2mg、収率12%)として合成した。他の位置異性体は単離されなかった。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.04 (s, 1 H), 8.11 (s, 1 H), 7.78 (s, 1 H), 7.38 (m, 1 H), 7.23 (m, 2 H), 7.06 (m, 5 H), 5.47 (s, 2 H), 4.65 (s, 2 H), 2.51 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 417.4
化合物I−48
【0419】
【化73】
【0420】
1−(3−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3,3−ジメチルブタン−2−オンを、アルキル化剤として1−ブロモ−3,3−ジメチルブタン−2−オンを用いた点を除き一般的手順Cに従って、固体(7.6mg、収率23%)として合成した。他の位置異性体は単離されなかった。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.15 (s, 1 H), 8.22 (s, 1 H), 7.79 (s, 1 H), 7.32 (app. t, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.17 (app. t, 1 H), 7.08 (app. t, 1 H), 5.54 (s, 2 H), 4.54 (s, 2 H), 2.31 (s, 3 H), 1.22 (s, 9 H).
LCMS [M+H] = 407.4
化合物I−50
【0421】
【化74】
【0422】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(1−(4−フルオロブチル)−5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−50)を、アルキル化剤として1−ブロモ−4−フルオロブタンを用いた点を除き一般的手順Cに従って、固体(0.9mg、収率2.8%)として合成した。他の位置異性体は単離されなかった。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.03 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 7.81 (s, 1 H), 7.26 (m, 2 H), 7.06 (m, 2 H), 4.67 (s, 2 H), 4.55 (t, 1 H), 4.45 (t, 1 H), 4.27 (t, 2 H), 2.56 (s, 3 H), 2.05 (m, 2 H), 1.77 (m, 2 H).
LCMS [M+H] = 383.3
化合物I−51
【0423】
【化75】
【0424】
3−((3−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)メチル)−5−メチルイソオキサゾール(I−51)を、アルキル化剤として3−(ブロモメチル)−5−メチルイソオキサゾールを用いた点を除き一般的手順Cに従って、固体(4.1mg、収率13%)として合成した。他の位置異性体は単離されなかった。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.05 (s, 1 H), 8.13 (s, 1 H), 7.80 (s, 1 H), 7.26 (m, 2 H), 7.08 (m, 1 H), 7.04 (m, 1 H), 6.20 (s, 1 H), 5.50 (s, 2 H), 4.66 (s, 2 H), 2.58 (s, 3 H), 2.42 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 404.3
化合物I−53
【0425】
【化76】
【0426】
6−(1−エチル−5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−53)を、アルキル化剤としてヨードエタンを用いた点を除き一般的手順Cに従って、固体(3.0mg、収率11%)として合成した。他の位置異性体は単離されなかった。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.02 (s, 1 H), 8.13 (s, 1 H), 7.81 (s, 1 H), 7.25 (m, 2 H), 7.08 (m, 1 H), 7.04 (m, 1 H), 4.67 (s, 2 H), 4.26 (q, 2 H), 2.56 (s, 3 H), 1.50 (t, 3 H).
LCMS [M+H] = 337.3
化合物I−54
【0427】
【化77】
【0428】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(5−メチル−1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−54)を、アルキル化剤として3−(ブロモ)−1,1,1−トリフルオロプロパンを用いた点を除き一般的手順Cに従って、固体(2.9mg、収率8.8%)として合成した。他の位置異性体は単離されなかった。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.06 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 7.81 (s, 1 H), 7.25 (m, 2 H), 7.09 (m, 1 H), 7.04 (m, 1 H), 4.67 (s, 2 H), 4.49 (t, 2 H), 2.94 (m, 2 H), 2.57 (s, 3 H).
LCMS [M+H] = 405.3
化合物I−56
【0429】
【化78】
【0430】
6−(1−ブチル−5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−56)を、アルキル化剤として1−ブロモブタンを用いた点を除き一般的手順Cに従って、固体(2.0mg、収率6.8%)として合成した。他の位置異性体は単離されなかった。反応条件(試薬の比率、温度および反応時間など)は必要に応じて変更した。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.02 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 7.80 (s, 1 H), 7.26 (m, 2 H), 7.08 (m, 1 H), 7.04 (m, 1 H), 4.67 (s, 2 H), 4.22 (t, 2 H), 2.55 (s, 3 H), 1.90 (app. quin, 2 H), 1.41 (m, 2 H), 1.00 (t, 3 H).
LCMS [M+H] = 365.3
化合物I−57
【0431】
【化79】
【0432】
5−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン(I−57):
水(8mL)中のS−メチルイソチオ尿素ヘミ硫酸塩(510mg、1.8mmol)、8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボキシイミドヒドラジド(520mg、1.8mmol)および水酸化ナトリウム(73mg、1.8mmol)の懸濁液を、電子レンジで60分間にわたり120℃に加熱した。反応混合物を、メタノールを溶離液として用いて濾過し、得られた濾液を濃縮して、粗生成物を得た。この材料を逆相HPLC(0.1%トリフルオロ酢酸を用いた12〜37%アセトニトリル/水の勾配) により精製すると橙色オイルが生じ、これは2つの化合物の混合物であった(360mg)。この生成混合物を、さらに生成することなく次の反応に用いた。
【0433】
この材料の少量試料を逆相HPLC(0.1%ギ酸を用いた10〜55%アセトニトリル/水の勾配)で精製して、5−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン(I−57)(3.0 mg)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 12.1 (br. s, 1 H), 8.92 (br. s, 1 H), 8.21 (s, 1 H), 7.77 (s, 1 H), 7.35 - 7.40 (m, 1 H), 7.25 - 7.29 (m, 1 H), 7.15 - 7.19 (m, 1 H), 7.06 - 7.11 (m, 1 H), 6.09 (s, 2 H), 4.53 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 310.1
化合物I−58
【0434】
【化80】
【0435】
1−(3−フルオロベンジル)−3−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−アミン(I−58):
DMF(4mL)中の粗製5−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン(360mg)の溶液に、1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼン(0.11mL、0.88mmol)、続いて炭酸カリウム(210mg、1.6mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した後、50℃に24時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(4×30mL)で抽出した。有機相を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色残渣を得た。シリカゲルクロマトグラフィーによる粗生成物の初回通過精製(first pass purification)により、混合物が生じた。この材料を逆相HPLC(0.1%トリフルオロ酢酸を用いた10〜60%アセトニトリル/水の勾配)して、1−(3−フルオロベンジル)−3−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−アミン(I−58)(6.9mg)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.01 (s, 1 H), 8.22 (s, 1 H), 7.81 (s, 1 H), 7.40 - 7.44 (m, 1 H), 7.30 - 7.34 (m, 1 H), 7.24 - 7.27 (m, 1 H), 7.12 - 7.18 (m, 2 H), 7.06 - 7.10 (m, 3 H), 6.78 (br. s, 2 H), 5.25 (s, 2 H), 4.52 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 418.3
化合物I−59および化合物I−60
【0436】
【化81】
【0437】
3−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−アミン(I−59)および5−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン(I−60):
DMF(4mL)中の粗製5−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン(550mg)、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロエチル(0.30mL、2.2mmol)および炭酸カリウム(540mg、3.90mmol)の懸濁液を、周囲温度で16時間撹拌した。その後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得た。初回通過精製は、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配)による達成した。シリカゲルクロマトグラフィー(DCM中の0〜50%アセトニトリル/MeOH(7:1)の勾配)を用いた2回目の精製により、5−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン(I−60)(40mg)を金色固体として得た。化合物I−59はこのキャンペーン(campaign)で検出されたが、単離しなかった。
【0438】
第2のキャンペーンにおいて、DMF(4mL)中で粗製5−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン(330mg)、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロエチル(0.18mL、1.3mmol)および炭酸カリウム(320mg、2.4mmol)を組み合わせて、同様の生成物混合物を得た。この混合物を逆相HPLC(0.1%ギ酸を用いた10〜55%アセトニトリル/水の勾配)を用いて精製して、3−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−アミン(I−59)(3.5mg)を白色固体として得た。
化合物I−60:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 9.19 (s, 1 H), 8.31 (d, 1 H), 7.92 (d, 1 H), 7.45 - 7.50 (m, 1 H), 7.30 - 7.36 (m, 1 H), 7.14 - 7.20 (m, 2 H), 5.64 (s, 2 H), 5.21 (q, 2 H), 4.62 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 392.2
化合物I−59:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 8.98 (s, 1 H), 8.22 (s, 1 H), 7.78 (s, 1 H), 7.30 - 7.34 (m, 1 H), 7.24 - 7.29 (m, 1 H), 7.15 - 7.19 (m, 1 H), 7.06 - 7.09 (m, 1 H), 6.76 (s, 2 H), 4.98 (q, 2 H), 4.43 (s, 2 H).
位置化学的帰属は、
1H NMR nOe実験により確認した(約3%のnOeがC
H2CF
3プロトンとN
H2基の間に存在する)。
LCMS [M+H] = 392.2
化合物I−62および化合物I−63
【0439】
【化82】
【0440】
6−(3−クロロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−62)および6−(3−(1H−イミダゾl−1−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−63):
THF(4mL)中に8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボキシイミドヒドラジド(140mg、0.51mmol)および1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)(410mg、2.5mmol)を含有する溶液を、周囲温度で40時間撹拌した。黄褐色懸濁液が観察された。DCM/MeOH(60mL、1:1の比率)を加え、得られた混合物を徐々に温めて固体を溶解した。粗製混合物を濃縮し、減圧乾燥した。三塩化ホスホリル(3.0mL、32mmol)を加え、得られた混合物を120℃で16時間加熱した。反応混合物を濃縮し、氷で慎重に処理し、飽和NaHCO
3溶液で中和した。粗製混合物をDCM/イソプロパノール(5:1の比率、3×20mL)で抽出した。有機相を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(DCM中に0〜25%アセトニトリル/MeOH(7:1))により精製して、表題化合物I−62(23mg、収率14%、最初の溶離生成物)をオフホワイト色固体として、I−63(18mg、収率9.9%、2番目に溶離した副生成物)を淡黄褐色固体として得た。
化合物I−62:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 14.9 (s, 1 H), 9.31 (s, 1 H), 8.25 (s, 1 H), 7.85 (s, 1 H), 7.43 (app. t, 1 H), 7.27 (m, 1 H), 7.17 (app. t, 1 H), 7.09 (app. t, 1 H), 4.58 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 329.2
化合物I−63:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 14.8 (s, 1 H), 9.36 (s, 1 H), 8.32 (m, 2 H), 7.86 (s, 1 H), 7.76 (s, 1 H), 7.43 (app. t, 1 H), 7.28 (m, 1 H), 7.20-7.15 (m, 2 H), 7.10 (app. t, 1 H), 4.60 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 361.3
化合物I−64および化合物I−65
【0441】
【化83】
【0442】
rac−6−(3−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−64)および5−(8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N,N−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン(I−65):
DMF(2.0mL)中のrac−2,2−ジフルオロシクロプロパン−1−カルボン酸(89mg、0.70mmol)の溶液を、HATU(400mg、1.0mmol)および4−メチルモルホリン(0.23mL、2.1mmol)で連続して処理した。琥珀色溶液を周囲温度で30分間撹拌した後、0,50mLのDMFを用いて8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−カルボキシイミドヒドラジド(200mg、0.70mmol)を加えた。18時間後、反応物をEtOAc(100mL)および水(50mL)で希釈した。水層をEtOAc(25mL)で逆抽出した。有機層を合わせたものをブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、2,2−ジフルオロ−N’−((8−(2−フルオロベンジル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)(イミノ)メチル)シクロプロパン−1−カルボヒドラジド(400mg、収率>99%)を褐色固体として得た。これを、さらに処理することなく用いた。この中間体を、エタノール(10mL)および酢酸(1.0mL)に懸濁させた。反応物を90℃で15.5時間加熱した。内容物を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(20〜10% EtOAc/ヘキサン勾配およびDCM中の0〜4%アセトニトリル/MeOH(7:1)勾配)により2回精製し、逆相HPLC(0.1%ギ酸を用いた5〜95%アセトニトリル/水)により再精製して、表題化合物I−64(51mg、収率19%、最初の溶離生成物)を白色固体として、I−65(20mg、収率8.5%、2番目に溶離した副生成物)をオフホワイト色固体として得た。
化合物I−64:
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.12 (s, 1 H), 8.16 (s, 1 H), 7.83 (s, 1 H), 7.32 (m, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.11-7.02 (m, 2 H), 4.67 (s, 2 H), 2.97 (m, 1 H), 2.17 (m, 1 H), 2.00 (m, 1 H).
LCMS [M+H] = 371.2
化合物I−65:
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.08および8.98 (s, 1 H, 互変異性体), 8.13および8.10 (s, 1 H, 互変異性体), 7.87および7.77 (s, 1 H, 互変異性体), 7.36-7.16 (m, 2 H), 7.13-6.98 (m, 2 H), 4.64 (s, 2 H), 3.09および3.03 (s, 6 H, 互変異性体).
LCMS [M+H] = 338.2
化合物I−66
【0443】
【化84】
【0444】
8−(2−フルオロベンジル)−3−ヨード−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−66):
DMF(2.0mL)中の8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(99mg、0.27mmol)の溶液をN−ヨードスクシンイミド(92mg、0.41mmol)で処理し、60℃で40時間加熱した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM中の0〜5%アセトニトリル/MeOH(7:1)勾配)により精製して、表題化合物(I−66)(130mg、収率96%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)δ(ppm) 15.6 (s, 1 H), 8.79 (s, 1 H), 8.04 (s, 1 H), 7.41 (app. t, 1 H), 7.27 (m, 1 H), 7.18 (app. t, 1 H), 7.08 (app. t, 1 H), 4.62 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 489.2
化合物I−67
【0445】
【化85】
【0446】
3−クロロ−8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−67):
DMF(2.0mL)中の8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(99mg、0.27mmol)の溶液をN−クロロスクシンイミド(55mg、0.41mmol)で処理し、60℃で24時間加熱した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM中の0〜20%アセトニトリル/MeOH(7:1)勾配)により精製して、表題化合物(I−67)(56mg、収率51%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.04 (s, 1 H), 7.88 (s, 1 H), 7.39 (app. t, 1 H), 7.26 (m, 1 H), 7.08 (m, 2 H), 4.70 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 397.2
化合物I−68
【0447】
【化86】
【0448】
3−フルオロ−8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−68)
アセトニトリル(3.0mL)中の8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(100mg、0.28mmol)の溶液を1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)(Selectfluor(登録商標))(120mg、0.34mmol)で処理し、70℃で6時間加熱した。追加的量のSelectfluor(登録商標)(60mg、0.17mmol)を加え、加熱を70℃で3時間継続した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM中の0〜20%アセトニトリル/MeOH(7:1)勾配)により精製して、表題化合物I−68)(10mg、収率9。4%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 8.96 (s, 1 H), 7.56 (d, 1 H), 7.39 (app. t, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.08 (m, 2 H), 4.65 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 381.2
化合物I−70
【0449】
【化87】
【0450】
8−(2−フルオロベンジル)−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−カルボニトリル(I−70):
8−(2−フルオロベンジル)−3−ヨード−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(49mg、0.10mmol)、シアン化亜鉛(18mg、0.15mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(3.7mg、5.0μmol)、および亜鉛粉末(1.3mg、0.020mmol)で構成される固体混合物を、窒素で15分間フラッシュした。DMF(2mL)を加え、反応物を電子レンジにおいて120℃で7.5時間加熱し、その間に追加的量のパラジウム触媒(3.7mg)およびシアン化亜鉛(24mg)を加えて反応を促進した。粗製混合物を周囲温度に冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL)を用いてセライト床に通して濾過した。有機濾液を1水/ブライン(2×10mL、10:1の比率)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(DCM中の0〜10%アセトニトリル/MeOH(7:1)勾配)により精製して、表題化合物I−70をオフホワイト色固体(15mg、収率38%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 9.23 (s, 1 H), 8.44 (s, 1 H), 7.41 (app. t, 1 H), 7.26 (m, 1 H), 7.10-7.05 (m, 2 H), 4.74 (s, 2 H).
LCMS [M+H] = 388.3
化合物I−71
【0451】
【化88】
【0452】
8−(2−フルオロベンジル)−3−メチル−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(I−71):
8−(2−フルオロベンジル)−3−ヨード−6−(3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(71mg、0.15mmol)、炭酸カリウム(60mg、0.44mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(17mg、0.015mmol)で構成される固体混合物を、窒素で5分間フラッシュした。DME(3.5mL)および水(0.5mL)を加えた後、トリメチルボロキシン(37μL)を加え、反応物を120℃で40時間加熱した。粗製混合物を周囲温度に冷却し、水(20mL)に注ぎ入れ、1N HCl溶液でpH7に中和した。水性混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。有機相を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜40% EtOAc/ヘキサンの勾配)および逆相HPLC(0.1%ギ酸を用いた30〜80%アセトニトリル/水の勾配))により精製して、表題化合物I−71を白色色固体(16mg、収率29%)として得た。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d
4)δ(ppm) 8.99 (s, 1 H), 7.66 (s, 1 H), 7.33 (app. t, 1 H), 7.24 (m, 1 H), 7.11-7.03 (m, 2 H), 4.67 (s, 2 H), 2.63 (s, 3 H)
LCMS [M+H] = 377.2
実施例2a:384ウェル形式のcGMP GloSensor細胞ベースのアッセイによる生物学的活性測定
[00247]GloSensor
TM 40F cGMP(品番:CS182801、Promega)を発現するヒト胚腎臓細胞(HEK293)細胞を用いて、試験化合物の活性を評価した。これらの細胞に組み込まれた発光性バイオセンサー(人工的ルシフェラーゼ)は、sGC酵素を刺激する化合物によって形成されるcGMPを検出し、ルミネセンスを放出する。
【0453】
[00248]cGMP GloSensor細胞を、ウシ胎仔血清(FBS、最終的に10%)およびハイグロマイシン(200μg/mL)を補足したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)中で保持した。アッセイ前日に、細胞を、ポリ−D−リシンでコーティングした384ウェルの白色平底プレート(Corningカタログ番号35661)において、10%FBSを50μL体積で含むDMEMに1.5×10
4細胞/ウェルの密度でプレーティングした。細胞を、5%のCO
2を含む加湿チャンバーにおいて37℃で一晩インキュベートした。翌日、培地を除去し、細胞を、40μL/ウェルのGloSensor
TM 、2mM(Promegaカタログ番号E1291)で置き換えた。細胞を25℃で90分間処理して、基質が細胞中で平衡化するのを可能にした。試験化合物およびジエチレントリアミンNONOエート(DETA−NONOエート)を、血清を含まないCO
2非依存性培地で3mM(20×)に希釈し、4倍希釈で連続的に希釈して5倍用量曲線を作成し、ここから10μLをウェルに加えた(試験化合物溶液に関してはxμM濃度で、DETA−NONOエート溶液に関しては10μM濃度;xは以下の最終濃度の1つである:30000nM、7500nM、1875nM、468.8nM、117.2nM、29.29nM、7.320nM、1.830nM、0.460nM、0.114nM、および0.029nM)。
【0454】
[00249]動態研究のために、すぐにEnvision(Perkin Elmer)を用いて1ウェルあたり0.2秒にわたりルミネセンスを測定した。エンドポイントSARスクリーニングについては、室温で55分間インキュベートした後にデータを収集した。
【0455】
[00250]データは、以下の式を用いて高対照に対し正規化した:100×(試料−低対照)/(高対照−低対照)、式中、低対照は1%DMSOで処理した16試料の平均であり、高対照は30μMの以下に示す化合物Yで処理した16試料の平均である。すべての化合物について、GraphPad Prismソフトウェアv.5.n=2を用い、4パラメーターフィット(log(アゴニスト)対反応−変数勾配)を用いてデータをフィットさせた。絶対(Abs)EC
50を曲線フィットから内挿し、上記のようなデータ正規化後、所定の化合物が高対照反応の50%を引き起こす濃度として定義する。50%の最小反応を引き起こすことができない化合物を>30μMとして報告する。2回または2回より多いn回繰り返して実施した化合物の場合、本明細書中に示した結果は、得られたいくつかの結果の幾何平均である。表2aに、このアッセイで本発明の選択された化合物について得られた結果をまとめる。
【0456】
【化89】
【0457】
【表8】
【0458】
【表9】
【0459】
GloSensorアッセイによって決定されるHEK細胞におけるsGC酵素活性の値。(〜)sGC酵素活性の値に関するコード定義、これに関し、sGC酵素活性は、データ正規化後に所定の化合物が高対照反応(化合物Y)の50%をもたらす濃度として定義される絶対EC
50で表わされる:Abs EC
50≦100nM=A;100nM<Abs EC
50≦1000nM=B;1000nM<Abs EC
50=C。50%の最小反応を引き起こすことができない化合物を>30μMまたはNDとして報告する。
実施例2b:384ウェル形式のcGMP GloSensor細胞ベースのアッセイによる生物学的活性測定
GloSensor
TM 40F cGMP(品番:CS182801、Promega)を発現するHEK293細胞を用いて、試験化合物とNOの相乗作用を評価した。試験化合物とNOの相乗作用を決定するために、試験化合物の濃度およびジエチレントリアミンNONOエート(DETA−NONOエート)の濃度を変動させて複数のアッセイを実施した。試験化合物およびジエチレントリアミンNONOエート(DETA−NONOエートまたはDETA−NO)を、血清を含まないCO
2非依存性培地で3mM(20×)に希釈し、4倍希釈で連続的に希釈して5倍用量曲線を作成し、ここから10μLをウェルに加えた(試験化合物溶液に関してはxμM濃度で、DETA−NO溶液に関してはyμM濃度;xは以下の最終濃度の1つである:30000nM、7500nM、1875nM、468.8nM、117.2nM、29.29nM、7.320nM、1.830nM、0.460nM、0.114nM、および0.029nM、ならびに、yは以下の最終濃度の1つである:30μM、10μM、3.33μM、1.11μM、および0μM)。
【0460】
上記のような解析の後、表2bに、このアッセイにおいてさまざまなDETA−NO量で化合物I−1について得られた結果をまとめる。
【0461】
【表10】
【0462】
GloSensorアッセイによって決定されるHEK細胞におけるsGC酵素活性の値。(〜)sGC酵素活性の値に関するコード定義、これに関し、sGC酵素活性は、データ正規化後に所定の化合物が高対照反応(化合物Y)の50%をもたらす濃度として定義される絶対EC
50で表わされる:Abs EC
50≦100nM=A;100nM<Abs EC
50≦1000nM=B;1000nM<Abs EC
50=C。50%の最小反応を引き起こすことができない化合物を>30μMまたはNDとして報告する。
【0463】
表2bに示すように、化合物I−1はNOと相乗作用を示してsGCを刺激する。
実施例3:cGMP神経細胞ベースのアッセイによる生物学的活性測定
ラット一次ニューロンを、妊娠18日目の雌Sprague−Dawleyの胎仔から単離した。胎仔をハンクス平衡塩類溶液(HBSS)に収集し、脳を迅速に取り出した。脳海馬を単離し、機械的に破砕した。さらに、37℃において15分間、Ca
2+およびMg
2+を含まないHBSS中の0.25%(重量/体積)トリプシン溶液で組織消化を実施した。トリプシン処理の後、細胞を洗浄し、0.5mM L−グルタミン、12.5μMグルタミン酸、2%B−27および100U/mLペニシリン、および100μg/mLストレプトマイシンを補充したneurobasal培地に再懸濁化した。細胞を、ポリ−D−リシンでコーティングした384ウェルの透明平底プレート(Corningカタログ番号354662)に、4×10
4細胞/ウェルの密度でプレーティングした。細胞を、5%のCO
2を含む加湿チャンバーにおいて37℃で6〜7日間インキュベートした。培地を除去し、細胞を、Ca
2+およびMg
2+を含有するHBSSで1回洗浄し、0.5mM IBMXを含有する40μLのHBSSで置き換え、37℃で15分間インキュベートした。ジエチレントリアミンNONOエート(DETA−NO)を含む試験化合物の5×保存溶液を10μL加えた。DETA−NOの最終濃度は30μMであった。細胞を37℃で20分間インキュベートした。培地を除去し、50μLの氷冷10%酢酸を加え、4℃で60分間インキュベートした。4℃で5分間、ペレット細胞残屑まで1000xgで遠心分離した後、上清を清浄なプレートに吸引し、試料をcGMP含量に関し分析した。LC−MS/MSを用いて各試料からcGMP濃度を決定した。
【0464】
[00251]データは、以下の式を用いて高対照に対し正規化した:100×(試料−低対照)/(高対照−低対照)、式中、低対照は1%DMSOで処理した15試料の平均であり、高対照は10μMの公知のsGC刺激剤化合物Yで処理した15試料の平均である。すべての化合物について、GraphPad Prismソフトウェアv.5.n=2を用い、4パラメーターフィット(log(アゴニスト)対反応−変数勾配)を用いてデータをフィットさせた。絶対EC
50を曲線フィットから内挿し、所定の化合物が高対照反応の50%を引き起こす濃度として定義する。50%の最小反応を引き起こすことができない化合物を>30μMとして報告する。2回または2回より多いn回繰り返して実施した化合物の場合、本明細書中に示した結果は、得られたいくつかの結果の幾何平均である。表3に、このアッセイで本発明の選択された化合物について得られた結果をまとめる。
[00252]
【0465】
【表11】
【0466】
ニューロンに基づく細胞アッセイ。AbsEC
50≦100nM=A;100nM<AbsEC
50≦1000nM=B;1000nM<AbsEC
50=C。50%の最小反応を引き起こすことができない化合物を>30μMまたはNDとして報告する。
実施例4:ラット脳脊髄液(CSF)薬物動態特性
[00253]プロトコル。ラットのPKを経口投与後に決定した。経口(PO)投与の実験では、大槽に留置カテーテルを置いた6匹の雄Sprague−Dawleyラットの群を用いた。PO群には、PEG400中の溶液として配合した化合物を10mg/kgまたは1mg/kgで投与した。PO用量は強制経口飼養により投与し、シリンジおよび強制飼養チューブを用いて胃に送達させた。経口投与量の投与後、全用量を確実に完全に送達させるために、強制飼養チューブを約0.5mLの水でフラッシュした。
【0467】
[00254]血漿試料を以下のように収集した:CSFおよび血液の試料は、投与の1時間後、2時間後、および所望により4時間後に収集した。CSF試料(0.05mL)は槽内カテーテルにより収集した。血液試料(0.25血液試料はmL)は眼窩後サンプリングにより収集した。これらの試料を、血漿について処理するまで氷上で保持した。血液試料は、収集後1時間以内に、約5℃において3200rpmで5分間遠心分離した。血漿を96ウェルプレート管(0.125mL)に直接移した。栓蓋を管に付け、管を約−70℃で凍結させ、分析まで保管した。血漿を収集し、化合物の存在について分析した。
【0468】
[00255]化合物の定量。当該化合物および内部標準を、沈殿により血漿およびCSFから抽出した。試料は、エレクトロスプレーイオン化を用いるタンデム質量分析検出(MS/MS)を備える液体クロマトグラフィー(LC)を用いて分析した。標準曲線範囲は1〜1000ng/mLであった。このアッセイにおける本実施例に記載する化合物の結果を、以下の表4a(10mg/kg用量)ならびに以下の表4bおよび4c(1mg/kg)に例示する。
【0469】
[00256]Kp,uuを、CSF中の非結合薬物と血漿中の非結合薬物の濃度比と定義する。血漿中の非結合薬物(または遊離血漿濃度)は、全血漿濃度に、血漿タンパク結合によって決定される非結合率をかけることにより計算する。その後、CSF濃度を遊離血漿濃度で割って、Kp,uuを決定する(Di et al.,J.Med.Chem., 56,2−12(2013)参照)。
【0470】
【表12】
【0471】
【表13】
【0472】
【表14】
【0473】
実施例5:イヌ脳脊髄液(CSF)薬物動態特性
[00257]プロトコル。イヌのPKを経口投与後に決定した。4匹の雄ビーグル犬の群を用い、イヌに、水中の1% HPMC E5、0.2% Tween 80、および0.5% MC中の懸濁液として配合した化合物を1mg/kgで投与した。PO用量はゼラチンカプセルでの強制経口飼養により投与し、強制飼養チューブを用いて胃に送達させた。経口投与量の投与後、全用量を確実に完全に送達させるために、強制飼養チューブを約10mLの水でフラッシュした。
【0474】
[00258]血漿およびCSF試料を以下のように収集した:CSFおよび血液の試料は、投与の1、2、4および8時間後に収集した。CSF試料(0.05mL)は、適した時間点における直接的な針穿刺により腰仙部(L4/5)から収集した。血液試料(0.25mL)は橈側皮静脈により収集した。これらの試料を、血漿について処理するまで氷上で保持した。血液試料は、収集後1時間以内に、約5℃において3200rpmで5分間遠心分離した。血漿を96ウェルプレート管(0.125mL)に直接移した。栓蓋を管に付け、管を約−70℃で凍結させ、分析まで保管した。血漿を収集し、化合物の存在について分析した。
【0475】
[00259]化合物の定量。本発明の化合物および内部標準を、沈殿により血漿およびCSFから抽出した。試料は、エレクトロスプレーイオン化を用いるタンデム質量分析検出(MS/MS)を備える液体クロマトグラフィー(LC)を用いて分析した。標準曲線範囲は1〜1000ng/mLであった。このアッセイにおける本実施例に記載する化合物の結果を、以下の表5aおよび5b(1mg/kg)に例示する。
【0476】
[00260]Kp,uuを、CSF中の非結合薬物と血漿中の非結合薬物の濃度比と定義する。血漿中の非結合薬物(または遊離血漿濃度)は、全血漿濃度に、血漿タンパク結合によって決定される非結合率をかけることにより計算する。その後、CSF濃度を遊離血漿濃度で割って、Kp,uuを決定する(Di et al.,J.Med.Chem., 56,2−12(2013)参照)。
【0477】
[00261]
【0478】
【表15】
【0479】
【表16】
【0480】
実施例6:非ヒト霊長類(NHP)脳脊髄液(CSF)薬物動態特性
[00263]プロトコル。NHPのPKを静脈内投与および経口投与後に決定した。静脈内(IV)投与の実験では、4匹の雄カニクイザルの群を用いた。IV群には、10% PEG−400、25%の水中の20%Solutol HS 15、および65% DPBS中の溶液として配合した化合物を0.3mg/kgで投与した。IV用量は注射により投与し、カテーテルにより橈側皮静脈に送達させた。経口(PO)投与の実験では、4匹の雄カニクイザルの群を用いた。PO群には、水中の1% HPMC E5、0.2% Tween 80、0.5% MC中の懸濁液として配合した化合物を1mg/kgで投与した。PO用量は強制経口飼養により投与し、ゼラチンカプセルにより送達させた。
【0481】
[00264]血漿およびCSF試料を以下のように収集した:CSFおよび血液の試料は、IV投与の1、4および24時間後ならびにPO投与の2、8および24時間後に収集した。CSF試料(0.05mL)は、適した時間点における直接的な針穿刺により大槽(主要部位)または腰仙部(L4/5)から収集した。血液試料(0.25mL)は末梢静脈から収集した。これらの試料を、血漿について処理するまで氷上で保持した。血液試料は、収集後1時間以内に、約5℃において3200rpmで5分間遠心分離した。血漿を96ウェルプレート管(0.125mL)に直接移した。栓蓋を管に付け、管を約−70℃で凍結させ、分析まで保管した。血漿を収集し、化合物の存在について分析した。
【0482】
[00265]化合物の定量。本発明の化合物および内部標準を、沈殿により血漿およびCSFから抽出した。試料は、エレクトロスプレーイオン化を用いるタンデム質量分析検出(MS/MS)を備える液体クロマトグラフィー(LC)を用いて分析した。標準曲線範囲は1〜1000ng/mLであった。このアッセイにおける本実施例に記載する化合物の結果を、以下の表6aおよび6b(0.3mg/kg IV投与、1mg/kg PO投与)に例示する。
【0483】
[00266]Kp,uuを、CSF中の非結合薬物と血漿中の非結合薬物の濃度比と定義する。血漿中の非結合薬物(または遊離血漿濃度)は、全血漿濃度に、血漿タンパク結合によって決定される非結合率をかけることにより計算する。その後、CSF濃度を遊離血漿濃度で割って、Kp,uuを決定する(Di et al.,J.Med.Chem., 56,2−12(2013)参照)。
【0484】
【表17】
【0485】
【表18】
【0486】
実施例7:ラット脳脊髄液(CSF)バイオマーカー測定
[00267]この実験は、cGMP応答のほか、ラットCSF中の化合物濃度およびラット血漿中の化合物濃度に対する、さまざまな用量の本発明の化合物の効果を決定するためのものであった。
【0487】
[00268]プロトコル。各ラットを、1回、または各投与間に3日以上おいて複数回、サンプリングした。
[00269]実験前日。ラットを、水は随意で利用可能な状態で一晩断食させた。
【0488】
[00270]実験当日。ラットCSF中の化合物およびサイクリックグアノシン一リン酸(cGMP)を、経口投与後に決定した。大槽に留置カテーテルを置いた雄Sprague−Dawleyラットを用いた。ラットに、0.5%メチルセルロース、0.5% Tween 80中の懸濁液として配合した本発明の化合物を、0mg/kg(n=15)、3mg/kg(n=19)および10mg/kg(n=20)で投与した。PO用量は強制経口飼養により投与し、シリンジおよび強制飼養チューブを用いて胃に送達させた。経口投与量の投与後、全用量を確実に完全に送達させるために、強制飼養チューブを約0.5mLの水でフラッシュした。
【0489】
[00271]血漿およびCSF試料は、以下のようにイソフルラン麻酔下で収集した:CSFの試料は投与の1時間後および6時間後に収集し、血液試料は投与の1時間後に収集した。CSF試料は槽内カテーテルにより収集した。約20μLのCSFおよび廃棄物(死容積は14〜16μL);その後、約50μLのCSFを、5μLの氷酢酸を含有するエッペンドルフ管に吸引した。液体窒素に浸漬することによりCSFを瞬間凍結した。血液試料(0.25mL)は眼窩後サンプリングにより収集した。これらの試料を、血漿について処理するまで氷上で保持した。血液試料は、収集後1時間以内に、約5℃において3200rpmで5分間遠心分離した。血漿を96ウェルプレート管(0.125mL)に直接移した。栓蓋を管に付け、管を約−70℃で凍結させ、分析まで保管した。血漿を収集し、化合物の存在について分析した。
【0490】
[00272]化合物およびcGMPの定量。本発明の化合物、cGMPおよび内部標準を、沈殿により血漿およびCSFから抽出した。試料は、エレクトロスプレーイオン化を用いるタンデム質量分析検出(MS/MS)を備える液体クロマトグラフィー(LC)を用いて分析した。標準曲線範囲は1〜1000ng/mLであった。このアッセイにおける本実施例に記載する化合物の結果を、以下の表7(3および10mg/kg用量)に例示する。統計値は、t検定の計画的比較により決定した。
【0491】
[00273]Kp,uuを、CSF中の非結合薬物と血漿中の非結合薬物の濃度比と定義する。血漿中の非結合薬物(または遊離血漿濃度)は、全血漿濃度に、血漿タンパク結合によって決定される非結合率をかけることにより計算する。その後、CSF濃度を遊離血漿濃度で割って、Kp,uuを決定する(Di et al.,J.Med.Chem., 56,2−12(2013)参照)。
【0492】
【表19】
【0493】
[00274]結論。ラットにおける3mg/kgの化合物I−1の急性経口投与は、投与の1時間後にラットCSF中のcGMPの有意な増加を引き起こした。ラットにおける10mg/kgの化合物I−1の急性経口投与は、投与の1時間後および6時間後にラットCSF中のcGMPの有意な増加を引き起こした。
実施例8:R6/2マウス海馬切片におけるシナプス伝達および可塑性の障害に対する本発明の化合物の評価
[00275]長期増強作用(LTP)によって測定されるシナプス伝達および可塑性の改善は、記憶力の増強に対する化合物の可能性を示すと考えられる。LTPは、一般に学習および記憶を推進する細胞現象と称される電気生理学的現象である。
【0494】
[00276]プロトコル。
[00277]急性マウス海馬切片の調製。実験は、Jackson Laboratory(米国)によって提供された11〜12週齢のR6/2およびWTマウスで行った。海馬切片(厚さ350μm)は、氷冷酸素化スクロース溶液(mMでサッカロース 250、グルコース 11、NaHCO
3 26、KCl 2、NaH
2PO
4 1.2、MgCl
2 7、およびCaCl
2 0.5)中でMacllwain組織チョッパーで切断した。切片を、室温において、以下の組成のACFS中で1時間インキュベートした:mMでグルコース 11、NaHCO
3 25、NaCl 126、KCl 3.5、NaH
2PO
4 1.2、MgCl
2 1.3、およびCaCl
2 2。その後、切片を少なくとも1時間にわたり回復させた。
【0495】
[00278]切片の潅流および温度制御。実験中、蠕動ポンプを用いて、切片を3mL/分の速度でACSF(95%O
2−5%CO
2でバブリング)で継続的に潅流した(MEAチャンバー体積:約1mL)。MEAチャンバーの溶液の完全な交換は、溶液スイッチ後20秒で達成した。潅流溶液は、加熱潅流カニューレ(PH01、MultiChannel Systems、Reutlingen、ドイツ)を用いて、MEAに達する直前に継続的に37℃で予熱した。MEAチャンバーの温度は、MEA増幅器のヘッドステージに位置する加熱要素で37±1℃に維持した。
【0496】
[00279]刺激プロトコル/化合物の施用
[00280]入力/出力(I/O)曲線:100μAきざみで100〜800μA。その後、短期および長期シナプス可塑性測定のために、刺激強度を250μAの固定値に設定した。
【0497】
[00281]短期可塑性特性:刺激間隔が短くなっていく(例えば、300ミリ秒、200ミリ秒、100ミリ秒、50ミリ秒、25ミリ秒)2つのパルスを施用した。化合物の施用:fEPSPを対照条件で10分間記録し(ベースラインの安定性を確認するため)、続いて化合物に15分間(または、対照切片のみビヒクルの存在下で25分間)暴露した。第2のI/Oプロトコルおよび対パルスプロトコルを、上記のように、化合物の継続的存在下で施用した。
【0498】
[00282]長期増強作用(LTP):10分間の対照期間(化合物および対照切片の場合はビヒクルの存在下)の後、10×TBSによりLTPを誘発した。その後、シナプス伝達の増強を、さらに60分間モニタリングした(化合物および対照切片の場合はビヒクルの存在下で)。
【0499】
[00283]結果
[00284]R6/2とWTマウスの比較。I/O特性は、より高い刺激強度(700および800μA)の場合、R6/2マウス海馬切片の方が、WT同腹子と比較して有意に高かった。対パルス特性は、促進がR6/2マウスで有意に大きかった刺激間隔25ミリ秒の場合を除き、R6/2およびWTマウス海馬切片で同じ範囲にあった。長期増強は、年齢を合わせたWTマウスと比較して、R6/2マウスの海馬切片で有意に悪化した(p値<0.0001、双方向ANOVA)。
【0500】
[00285]7nMの化合物I−1の評価。R6/2海馬切片では、すべての刺激強度に関し、7nMの化合物I−1への暴露後にI/O特性は有意に改変しなかった。R6/2マウス海馬切片では、対パルス特性も、7nMの化合物I−1への暴露前後で同じ範囲内にあり、ISIのいずれに関しても有意な差はみられなかった。7nMの化合物I−1への15分暴露は、fEPSP振幅を改変させなかった。
【0501】
[00286]WTマウス海馬切片(対照条件)において、HFSは、約45%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは46±5%増大した)。R6/2マウス海馬切片(対照条件)では、HFSは、約15%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは16±3%増大した)。7nMの化合物I−1への暴露後、HFSは、約25%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは26±6%増大した)。7nMの化合物I−1への暴露後に観察された増強は、対照R6/2切片で記録されたものと有意な差はみられなかった(p値<0.0842、双方向ANOVA)。(
図1)。
【0502】
[00287]46nmの化合物I−1の評価。R6/2海馬切片では、すべての刺激強度に関し、46nMの化合物I−1への暴露前後でI/O特性は同様であった。R6/2マウス海馬切片では、すべてのISIに関し、46nMの化合物I−1への暴露後に対パルス特性の有意な増大はみられなかった。46nMの化合物I−1への15分暴露は、対照切片と比較して、fEPSP振幅を改変させなかった。
【0503】
[00288]WTマウス海馬切片(対照条件)において、HFSは、約45%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは46±5%増大した)。R6/2マウス海馬切片(対照条件)では、HFSは、約15%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは16±3%増大した)。46nMの化合物I−1への暴露後、HFSは、約45%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは44±12%増大した)。46nMの化合物I−1への暴露後に観察された増強は、対照R6/2切片で記録されたものより有意に大きかった(p値=0.0065、双方向ANOVA)。(
図2)。
【0504】
[00289]308nmの化合物I−1の評価。R6/2海馬切片から記録したI/O特性は、すべての刺激強度に関し、308nMの化合物I−1への暴露後に有意に増大しなかった。対パルス特性は、R6/2マウス海馬切片において、50ミリ秒のISIでのみ、308nMの化合物I−1への暴露後に有意に低下した。fEPSPの振幅は、対照R6/2切片と比較して、308nMの化合物I−1への15分暴露中にわずかに増大した。
【0505】
[00290]WTマウス海馬切片(対照条件)において、HFSは、約45%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは46±5%増大した)。R6/2マウス海馬切片(対照条件)では、HFSは、約15%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは16±3%増大した)。308nMの化合物I−1への暴露後、HFSは、約35%で安定化した誘発−応答振幅の増強をもたらした(終点で、fEPSPは37±9%増大した)。308nMの化合物I−1への暴露後に観察された増強は、対照R6/2切片で記録されたものより有意に大きかった(p値=0.0059、双方向ANOVA)。(
図3)。
【0506】
[00291]結論。調査したもっとも高濃度の化合物I−1(308nM)は誘発−応答の振幅をわずかに増大させたが、3つの濃度はどれも、R6/2マウス海馬切片において、全体的I/O特性に有意な効果を示さなかった。評価した化合物濃度(7nM、46nMまたは308nM)はどれも、25ミリ秒〜300ミリ秒のISIで対パルスによって測定して、短期可塑性特性に対し有意な効果を示さなかった(50ミリ秒のISI施用で対パルスの促進が有意に低下した、308nMの化合物I−1を除く)。7nMの化合物I−1は、R6/2マウス海馬切片で記録されたLTP障害を有意に改善することはできなかったが、この化合物は、46nMおよび308nMの濃度ではLTP損失を完全に回復させた。
実施例9:マウス脳における化合物誘発性cGMP
[00292]目的。cGMP応答に対する異なる用量の本発明の化合物の効果と、マウス脳のさまざまな領域(皮質、海馬、小脳および線条体)における化合物濃度および化合物の血中濃度を決定すること。
【0507】
[00293]プロトコル。マウス(実験条件につきn=7〜8)に、ビヒクル(1%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、0.2% Tween 80、0.5%メチルセルロース)またはビヒクル中で調製した0.3、1、3もしくは10mg/Kgの化合物I−1を経口投与した。投与の30分後、イソフルラン麻酔下でマウスを断頭し、脳を取り出し、どろどろした解剖溶液(95%O
2・5%CO
2で飽和)を含有する氷冷したペトリ皿内に置いた。氷冷したスパチュラを用いて、脳を、以下に図示するような(単に概要を示すためのもので、縮尺どおりではない)、1mm間隔でスライスするためのコロナル空間を備えるマウス用ブレインマトリックスに移した。
【0508】
【化90】
【0509】
[00294]スライスした脳を、IBMX 0.5mMを含むどろどろした解剖溶液(95%O
2/5%CO
2で飽和)を含有するペトリ皿内に戻した。背側線条体を最初に切り出した後、2番目に海馬、つづいて3番目に内側前頭前皮質、最後に、小脳を4番目に切り出した。各領域を切り出した後、切り出した組織を、迅速に、予め30分間ドライアイス上に置いておいたエッペンドルフに入れた。組織の小片は、非常に速く、約10秒以内に凍結した。すべての領域をエッペンドルフに入れた後、液体窒素に浸漬することによりエッペンドルフを急速凍結させた。全血試料を、マイトラチップ(mitra tip)を用いて体幹から収集した。組織試料を−80℃で保存し、マイトラチップは室温で保存した。脳および血液中のcGMPおよび化合物レベルをLC/MSにより決定した;脳試料のタンパク質の定量は、BCAタンパク質アッセイキットを用いて決定した。
【0510】
[00295]結論:マウスに10mg/Kgの化合物I−1を急性経口投与すると、分析したすべてのマウス脳領域(海馬、小脳、皮質および線条体)でcGMPの有意な増大が生じた。(表9a〜d)
【0511】
【表20】
【0512】
【表21】
【0513】
【表22】
【0514】
【表23】
【0515】
実施例10.新規物体認識(NOR)試験
[00296]目的。MK−801によって引き起こされる記憶障害の逆転における本発明の化合物の有効性を、雄Long Evansラットでの新規物体認識(NOR)試験を用いて評価する。NORは、認識、学習および記憶回復の試験であり、見慣れた物と新規物体を比較して吟味するという、げっ歯類の自発的な優先傾向を活用するものである(EnnaceurおよびDelacour,1988)。研究は、NOR手順には、嗅周皮質(Ennaceur et al.1996,1997およびAggleton et al.1997)および海馬(Wood et al.1993およびClark et al.2000)を含む、いくつかの脳領域が関与することを示している。NOR試験は、新規化合物の潜在的な認知促進特性を評価するために幅広く採用されてきた。NORのパラダイムに褒美または有害刺激は関与しないので、ヒト臨床試験で行われている類似試験に変換したときにもたらされる交絡変数が少ない。本試験では、記憶保持モデルを用いて新規化合物を試験した−−NMDA受容体の非競合的アンタゴニストであるMK−801(ジゾシルピン)を用いて、認識記憶の欠損を引き起こした。本発明の化合物を、記憶障害の逆転における有効性により評価した。
【0516】
[00297]材料および方法。
[00298]動物。成体雄Long−Evansラット(インディアナ州IndianapoliのEnvigoから到着時に275〜299グラム)を本試験に用いた。ラットを実験室に置き、独自の識別番号(テイルマーク)を割り当てた。ラットを、上部にフィルターが付いているポリカーボネート製ケージに、1ケージあたり2匹ずつ収容し、試験前に少なくとも7日間にわたり順化させた。動物飼育室は、12/12時間の明/暗周期(東部標準時間の07:00に点灯)、22±1℃、および約50%の相対湿度が維持されていた。食餌および水は随意に提供した。試験前にすべての動物を検査し、馴らし、体重測定して、適切な健康状態であることを保証し、試験に関係する非特異的ストレスを最小限に抑えた。各動物を、処置群に無作為に割り当てた。実験は、動物の明周期段階で行った。
【0517】
[00299]試験化合物。本試験には以下の化合物を用いた:
[00300]MK−80(0.1mg/kg;Sigma−Aldrich)を生理食塩水に溶解し、NOR訓練の15分前に腹腔内注射した。
【0518】
[00301]ガランタミン(1mg/kg;Tocris)を生理食塩水に溶解し、訓練の15分前に腹腔内注射した。
[00302]化合物I−1(0.01、0.1および1mg/kg)を訓練の60分前に経口投与した。投与容量は4mL/kgであった。
【0519】
[00303]実験手順。NOR試験は、照明を薄暗くした防音室に置いたオープンフィールドアリーナ(40×40cm)で実施した。各ラットを別個に試験し、試験間およびラット間にアリーナおよび試験物体を70%アルコールで清浄にすることにより、嗅覚/味覚によるきっかけを取り除くように配慮した。すべての訓練および試験を録画し、処置内容を知らない観察者が採点した。
【0520】
[00304]1日目および2日目に、5分間の馴化期間にラットを放置してアリーナ(物体なし)を自由に探索させた。3日目(訓練および試験日)に、ラットにビヒクル(生理食塩水)、ガランタミンまたは化合物溶液、つづいてMK−801またはビヒクル(生理食塩水)を投与した。前処置時間の後、各動物を、2つの同一物体が存在する試験アリーナに置いた。各ラットを、アリーナ内の同じ位置に同じ方向を向くように置き、3分の訓練期間(T1)中に物体を積極的に探索するのにかけた時間を記録した。訓練後、ラットをホームケージに戻した。NOR試験(T2)は、T1の1時間後に実施した。各ラットを、見慣れた物体が1つと新規物体が1つ存在している試験アリーナに5分間戻して置き、両者を探索するのにかけた時間を、0〜1、0〜3,および0〜5分の時間範囲中に記録した。T2での物体の提示順序および位置(左/右)はラット間で無作為化して、順序または場所からの先入観を妨げた。
【0521】
[00305]統計解析。NOR試験(T2)のデータを認識指数として表した。これは、試験期間中に両物体の探索にかけた合計時間に対する、新規物体の探索にかけた時間の比(新規/(見慣れた物+新規)×100%)として定義される。データは、一方向ANOVA、つづいてFisherのLSD post hoc試験を用いて、0〜1、0〜3および0〜5分の時間範囲で別個に、有意性をp<0.05に設定して解析した。5分の試験期間中の全体的物体探索時間が10秒未満だった動物は排除した;認識指数が90%を超えるか30%未満であったラットも、2つの物体間に強い(非記憶)先入観が示唆されるため排除した。そして、平均値からの2つの標準偏差を超えるかそれ未満である統計的異常値は、最終解析から除去した。これらの基準を用いると、各実験群(N=15〜16)から1〜3匹のラットが排除され、すべての時間範囲(0〜1、0〜3および0〜5分)で統計解析から除外された。
【0522】
[00306]結果。本試験では、いずれの用量でも明らかな副作用を示したラットはなかった。ラットは、正常な覚醒状態、活動および物体に対する探索レベルを維持した。ANOVAは、0〜1分の時間範囲中に認識指数に対し有意な主要処置効果を示した[F(8121)=2.451、P<0.05]。Post hoc試験は、認識指数がチャンスレベル(50%)に達し、0.1mg/kgのMK−801が強い記憶障害を引き起こすことを示した。ガランタミン(1mg/kg)および1mg/kgでの化合物I−1は、MK−801が誘発した記憶障害を有意に逆転させた(ビヒクル/MK−801群と比較して、それぞれPs<0.01およびPs<0.05)。0〜3分の時間範囲中(表10)、ANOVAで有意な主要処置効果が見いだされた[F(8121)=3.404、P<0.01]。Post hoc試験は、認識指数がチャンスレベル(50%)に達し、0.1mg/kgのMK−801が強い記憶障害を引き起こすことを示した。ガランタミン(1mg/kg)ならびに0.1および1mg/kgでの化合物I−1は、MK−801が誘発した記憶障害を有意に逆転させた(ビヒクル/MK−801群と比較して、それぞれPs<0.001、Ps<0.01およびP<0.05)。同様に、0〜5分の時間範囲中、ANOVAで有意な主要処置効果を示した[F(8121)=3.179、P<0.01]。Post hoc試験は、認識指数がチャンスレベル(50%)に達し、0.1mg/kgのMK−801が強い記憶障害を引き起こすことを示した。ガランタミン(1mg/kg)および1mg/kgでの化合物I−1は、MK−801が誘発した記憶障害を有意に逆転させた(ビヒクル/MK−801群と比較して、それぞれP<0.001、P<0.01およびPs<0.05)。
【0523】
【表24】
【0524】
[00307]まとめ。参照化合物である1mg/kgのガランタミンは、0.1mg/kgのMK−801によって誘発された認知障害を有意に逆転させ、試験の妥当性を示唆している。0.1mg/kgおよび1mg/kgでの化合物I−1は、MK−801の処置後のNOR記憶保持において明らかに有効性を示しており、該化合物が記憶促進特性を持つことを示唆している。
【0525】
[00308]実施例11−fMRI−BOLDにより測定したラットにおける脳活性化
[00309]目的。機能的磁気共鳴画像法、すなわち機能性MRI(fMRI)は、血流に関連する変化を検出することにより脳活動を測定する、MRI技術を用いる機能性神経画像化手順である。この技術は、脳血流と神経細胞活性化が結び付いているという事実に依存している。脳のある部分が使われているとき、その領域への血流も増大する。覚醒ラットをfMRIで試験して、本発明の化合物を単回静脈内投与した後の脳活動の変化(“指紋”)を評価した。
【0526】
[00310]実験設計。体重が275〜350gである24匹の雄Sprague−Dawleyラットを用いた。順化後、動物を拘束器具に置き、磁石中に位置決めした。カテーテルを各動物に取り付けて、動物が磁石内にいるときに遠隔投与ができるようにした。ビヒクルまたは本発明の化合物のいずれかを投与する前に走査を継続的に5分間取得して、脳活動のベースラインを定めた。5分間のベースライン期間の後、ビヒクルまたは本発明の化合物をラットに投与し、走査を継続的に30〜45分間取得した。
【0527】
[00311]試験設計。
【0528】
【表25】
【0529】
[00312]まとめ。
図4に示すように、動物に本発明の化合物(化合物I−1)を投与すると、脳の広い領域が活性化され(
図4、右)、動物にsGC刺激剤を投与すると、それは末梢に限定的される(すなわち、化合物は中枢神経系に入らない)(
図4、左)。具体的には、本発明の化合物を投与すると、記憶力に関連する脳領域(皮質、遷移領域、視床および腹側海馬)および覚醒に関連する脳領域(網様体賦活系)が活性化された。
【0530】
[00313]実施例12−ラット一次ニューロンにおけるpCREBリン酸化反応
[00314]目的。ラット一次ニューロンにおいてcAMP応答配列結合タンパク(CREB)を活性化する、化合物I−1の能力を評価する。CREBは細胞転写因子である。それは、cAMP応答配列(CRE)とよばれるDNA配列に結合し、下流遺伝子の転写を調節する(Bourtchuladze R,et al.,Cell 1994;79 (1):59−68参照)。CREBは脳での神経可塑性および長期記憶形成において十分に裏付けされた役割を有し、空間記憶の形成に不可欠であることが示されている(Silva AJ,et al.,Annual Review of Neuroscience 1998;21:127−148参照)。CREBタンパクは、さまざまなキナーゼ、例えば、cAMP−依存性プロテインキナーゼまたはプロテインキナーゼA(PKA)、cGMP依存性プロテインキナーゼまたはプロテインキナーゼG(PKG)、およびCa2+/カルモジュリン−依存性プロテインキナーゼによる、セリン133のリン酸化によって、活性化される(Shaywitz AJおよびGreenberg ME,Annual Review of Biochemistry 1999;68 (1):821-861ならびにWong JC,et al.,J Cell Biochem 2012:113(11):3587−98参照)。CREBの刺激は、認知、神経可塑性、および神経機能が損傷を受けている疾患で、治療的に有効であると思われる。
【0531】
[00315]材料および方法
[00316]化合物。化合物I−1を10mM溶液としてDMSOに溶解し、−20℃で保存した。望ましい試験濃度を達成するために、保存濃度を連続的にDMSOで希釈した後、アッセイ緩衝液中で適した濃度に希釈した。
【0532】
[00317]ラット一次ニューロン培養。耐性18日(E18)のSprague−Dawleyラット胎仔からニューロンを単離した。各ラットから約10匹の胎仔を得て、胎仔から全脳を単離した。海馬および皮質は、2本の精密ピンセットを用いて実体顕微鏡下で脳から切り出した。髄膜を慎重に除去した。切り出した後、組織をチョッパーにかけ、15mLコニカルチューブ内で10mLのCa
2+およびMg
2+を含まないハンクス溶液(HBSS、Corningカタログ番号21−022−CM)を用いて静かに1回洗浄した。洗浄後、0.25%トリプシン(Invitrogenカタログ番号15090−046)および0.1%デオキシリボヌクレアーゼ(DNase I、Sigmaカタログ番号DN−25)の溶液5mLをチューブ内の組織に加えた後、これを37℃で15分間インキュベートした。インキュベーションおよび酵素消化の後、組織を氷冷HBSSで3回洗浄した。洗浄後、0.1%のDNase Iの溶液3mLをチューブに加え、ガラス製パスツールピペットを用いて組織をゆっくり12回取り出し、つづいて500×gで10分間遠心分離した。細胞ペレットを培地(Neurobasal medium、Gibcoカタログ番号21103−049)、2%のB27サプリメント(Gibcoカタログ番号17504−044)、0.5mM L−グルタミン(Corningカタログ番号25−005−Cl)、25μM L−グルタミン酸(Sigmaカタログ番号G1251)および1% ペニシリン/ストレプトマイシン(Gibcoカタログ番号15070−063)に再懸濁化した。その後、細胞懸濁液を、ポリ−D−リシンでコーティングした96ウェルのプレートに、100000細胞/ウェルでプレーティングした。プレーティングの24時間後、培地の半分を取り出し、上記どおりであるがグルタミン酸を含まない培地で置き換えた。細胞を、5%のCO
2を含む37℃の加湿インキュベーターで保持し、6〜10日目の間に使用した。
【0533】
[00318]アッセイ条件。化合物I−1を、100% DMSO中で最終アッセイ濃度の100倍に希釈した。アッセイの直前に、化合物I−1を、100μM DETA−NONOエート(最終アッセイ濃度の10倍)を含有するHBSS(カルシウムおよびマグネシウム含有)(最終アッセイ濃度の10倍)中に10倍希釈した。培地を取り出し、細胞を90μL HBSS(Corningカタログ番号21−023−CV)で1回洗浄した。その後、37℃において細胞を90μL HBSSで30分間インキュベートした。。試験品/HBSS/DETA−NONOエートプレートから10μLを細胞に加え、これを37℃でさらに30分間インキュベートした。最終DMSO濃度は1%であり、最終DETA−NONOエート濃度は10μMであり;最終化合物I−1濃度は、10000nM、1000nM、100nM、10nM、1nM、0.1nM、0.01nM、および0.0nMであった。培地を取り出し、細胞を溶解し、Cisbioプロトコル(phospho−CREB(Ser133)カタログ番号64CREPEG)に従ってアッセイを実施し、Envision機器(PerkinElmer)を用いてプレートを読んだ。
【0534】
[00319]データ解析。データは、GraphPad Prismソフトウェアv.7を用い、4パラメーターフィット(log(アゴニスト)対反応−変数勾配)で解析した。EC
50を曲線フィットから内挿し、化合物I−1が最大反応の50%を引き起こす濃度として定義する。
【0535】
[00320]結果。化合物I−1によって刺激されたSer133でのCREBのリン酸化は濃度依存性であり、EC
50は3.0nMであった。95%信頼区間は0.5nM〜17.8nMであった。
【0536】
[00321]実施例13−疼痛モデルおよび試験における本発明の化合物の評価
[00322]目的。急性および持続性疼痛、炎症性疼痛、術後疼痛および内臓痛における本発明の化合物の有効性を評価する。
【0537】
[00323]材料および方法:急性および持続性疼痛
[00324]足加圧試験(Paw Pressure Test)。静的機械的痛覚過敏を測定した。本試験では、平面と先端が尖っていないポインターの間で後足に次第に圧を加えていくことが必要である。化合物の鎮痛作用を評価するために、動物の後足の一方に注射による炎症または結紮による損傷を与え、もう一方の後足には損傷および炎症を起こさせなかった。装置で後足に間断なく次第に力を加えた。反応域を、後足を引っ込める、および/または声を発するのに要する圧力(g)として決定した。実験者は動物を丁寧に扱い、静的機械的痛覚過敏を両後足について2回評価した。
【0538】
[00325]テイルフリック試験(Tail Flick Test)。尾部に放射熱を加えた。ラットは不快に感じたら、尾を突然動かす(テイルフリック)ことにより反応した。これにより、刺激と、動物反応時間または侵害反応潜伏時間(刺激の最初から動物応答の検出までの期間)による測定用のタイマーは、自動的に停止した。組織損傷を防ぐため、カットオフを予め10秒に決定した。
【0539】
[00326]酢酸試験。0.6%酢酸溶液をラットに腹腔内注射(10mL/kg)することにより、腹部収縮を誘発させた。のたうち(痛みによる体の捻りまたは捩り)がみられた数を、注射後5分〜15分に記録した。
【0540】
[00327]ホルマリン試験。2.5%ホルマリン溶液を、足底下(subplantar)経路により右後足に注射した。疼痛挙動の採点は、ラットにおいて3分おきに36分間、以下の採点に従って実施した:
0=注射した後肢の挙動は体を支えるのに正常である
1=注射した足が床に少しだけ触れると、体を軽く支えるか、支えない
2=注射した足を完全に引っ込める
3=注射した足を舐める、噛むまたは振るわす
[00328]材料および方法:炎症性疼痛
[00329]カラゲナン。導入:侵害受容閾値を評価する3時間前に、足加圧試験を用いて、100μLの2%カラゲナン懸濁液を右後足の足底面に注射した。その後、足加圧試験を上記のように実施した。
【0541】
[00330]カオリン。導入:ラットにおいて、ガス麻酔下(3.5%イソフルラン/3L/分)で10%カオリン懸濁液を右後足の膝関節に関節内注射することにより、片側関節炎を誘発させた。歩行スコア:歩行スコアは、カオリン投与の3時間30分後に以下により評価した:
0:正常歩行
1:軽度の能力障害
2:足を上げるのが一時的に止まる
3:隆起した足(elevated paw)
[00331]材料および方法:術後疼痛:Brennanモデル
[00332]手術:手術はガス麻酔下(3.5%イソフルラン/3L/分)で行った。すべてのラットで、左後足の足底面を暴露し、外科用ナイフを用い、踵の近似端から0.5cmの位置から開始して足指まで、足の足底面の皮膚および筋膜を通して、縦1cmの切開を作製した。足底筋は隆起し縦に切り込まれたが、挿入は無傷のままであった。軽く加圧して出血させた後、皮膚を2本の縫合糸で縫い合わせた。手術後、動物をケージで回復させた。
【0542】
[00333]電子的Von Frey試験:手術の24時間後に電子的Von Frey試験を用いて、接触性アロディニアを評価した。試験では、後足の足底面に次第に加圧していくことが必要であった。装置で後足に間断なく力を加えた。反応域を、後足を引っ込めるのに要する圧力(g)として決定した。各反応域測定を、両後足に関し、約2〜3分間核で3回繰り返した。
【0543】
[00334]急性および持続性疼痛、炎症性疼痛、および術後疼痛モデル、ならびに10mg/kgの化合物I−1で処置した動物の試験の結果は顕著であった。これを以下に示す。
【0544】
[00335]結果。
【0545】
【表26】
【0546】
【表27】
【0547】
試験:処置の120分後。N=4/モデル/試験。結果を、各群に関し、ビヒクル処置動物の平均値から計算した活性の百分率として表し、試験に応じて非実験動物、対照足、またはカットオフと比較する。
【0548】
[00336]結論。化合物I−1は、急性疼痛のホルマリン試験において効果を示した。化合物I−1は、炎症性疼痛のカラゲナンおよびカオリンモデルにおいて効果を示した。化合物I−1は、術後疼痛試験において効果を示した。
【0549】
[00337]実施例14.糖尿病性神経障害のラットモデル(STZモデル)における化合物I−1の単回および反復投与の抗痛覚過敏作用
[00338]目的。糖尿病性神経障害のラットモデル(ストレプトゾトシンモデル)における本発明の化合物の単回および反復投与の抗痛覚過敏作用を、ラットにおける足加圧試験を用いて評価する。ガバペンチンを内部コンパラトールとして用いる。アッセイをバリデートするために、モルヒネHClを標準物質として用いる。
【0550】
[00339]ヒトにおいて、神経障害痛の主要原因の1つは糖尿病性神経障害である。いくつかの糖尿病動物モデルが入手可能であるが、疼痛試験でもっとも一般的に用いられているのはストレプトゾトシンモデルである。この実験モデルでは、糖尿病を誘発し、結果的に痛覚過敏およびアロディニアをもたらすストレプトゾトシンの腹腔内注射により、神経障害がラットで再生されている(Rakieten N et al.,Cancer Chemother,1963(Rep.29):91参照)。7日後(D7)、糖尿病動物は、体重損失、多渇症およびポリ尿素に関連する血糖の著しい上昇を示した。動物は機械的痛覚過敏を発症し、これは、機械的侵害刺激(足加圧試験)を用いて18日後に測定することができた(Randall LOおよびSelitto JJ,Arch Int Pharmacodyn,1957(111):409−419参照)。
【0551】
[00340]材料
[00341]動物。糖尿病誘発日の体重が210〜300gであった七十(70)匹のSprague−Dawleyラット(SPF状態、Janvier、フランス)を用いた。ラットを温度(20〜24℃)および相対湿度(45%〜65%)が制御された部屋に収容し、12時間(午前6:30〜午後6:30)点灯/12時間消灯の人工的昼/夜周期に順化させた。ラットは水道水に自由に近づくことができ、ペレット状完全飼料を随時与えた(標準A04、S.A.F.E.)。動物は1ケージ(ケージタイプE)に3匹収容し、試験前に少なくとも5日間にわたり順化させた。各ラットはテイルマーキングにより識別した。動物施設はSPF状態であったので、試験の結果を妨害する可能性があるレベルにおいて、食餌、水または寝床に混在物が存在していたと考える理由はなかった。
【0552】
[00342]試薬。ストレプトゾトシン(STZ、Sigma−Aldrich)は、クエン酸(クエン酸三ナトリウム塩、Sigma−Aldrich)緩衝液 1mM pH4〜4.5(注射用水中で)中の溶液として即座に調製した。0.9%NaClをガバペンチン(Zhejiang Excel pharma Co. Ltd.)のビヒクルとして用いた。モルヒネHCl(Francopia)および化合物I−1。インスリン(Sanofi−Aventis)は0.9% NaCl中10UI/mLで調製した。
【0553】
[00343]装置。Accu−Chek(著作権)(Roche Diagnostics S.A.、フランス)およびAccu−Chek(登録商標)試験片(Roche Diagnostics S.A.、フランス)を血糖の測定に用いた。Ugo Basile Analgesimeter(Ugo Basile、イタリア)を足加圧試験に用いた。
【0554】
[00344]データ処理:SigmaStatソフトウェア バージョン3.5(SPSS Science Software、Erkrath、ドイツ) Lab X directソフトウェア バージョン2.4(Mettler Toledo、フランス)
[00345]方法。
【0555】
[00346]疼痛試験。静的機械的痛覚過敏を、足加圧試験またはRandall & Selitto試験(Randall LOおよびSelitto JJ,Arch Int Pharmacodyn,1957(111):409−419参照。その教示を本明細書中で参考として援用する)を用いて評価した。本試験では、平面と先端が尖っていないポインターの間で後足に次第に圧を加えていくことが必要である。本試験は、通常、化合物の鎮痛作用を評価するために、後足の一方に注射による炎症または結紮による損傷を与え、もう一方の後足は正常なままである動物を用いて行われる。装置で間断なく次第に力を加えていき、反応域を、後足を引っ込める、および/または声を発するのに要する圧力(g)として決定する。実験において、実験者は動物を丁寧に扱い、静的機械的痛覚過敏を評価する。各反応域を両方の後足について測定した。
【0556】
[00347]実験設計。各群10匹の7つの実験群を用いる:
群1:模擬動物(クエン酸緩衝液)/ビヒクル、経口、溶液、18日目〜21日目(D18〜D21)に毎日
群2:STZ(75mg/kg、腹腔内)/ビヒクル、経口、溶液、D18〜D21に毎日
群3:STZ(75mg/kg、腹腔内)/化合物I−1(1mg/kg、経口)、溶液、D18〜D21に毎日
群4:STZ(75mg/kg、腹腔内)/化合物I−1(3mg/kg、経口)、溶液、D18〜D21に毎日
群5:STZ(75mg/kg、腹腔内)/化合物I−1(10mg/kg、経口)、溶液、D18〜D21に毎日
群6:STZ(75mg/kg、腹腔内)/ガバペンチン(100mg/kg、経口)、0.9% NaCl中、溶液、試験日(D18〜D21)に短時間
群7:STZ(75mg/kg、腹腔内)/モルヒネ(4mg/kg、皮下)、0.9% NaCl中、溶液、試験日(D18〜D21)に短時間
ビヒクル、化合物I−1は5mL/kgで経口投与した。ガバペンチンは10mL/kgで経口投与した。モルヒネHClは皮下投与した(5mL/kg)。用量は遊離活性物質について表している。投与および試験は、模擬群およびモルヒネ処置群を除き処置内容を知らない実験者によって順不同で行われた。
【0557】
[00348]手順。
[00349]導入。D0にストレプトゾトシン(75mg/kg、腹腔内)を単回腹腔内注射することにより、慢性末梢神経障害を誘発させた。血糖測定後、6つの実験群をストレプトゾトシンで処置し、1群をクエン酸緩衝液 1mM(ストレプトゾトシンのビヒクル)で処置した。D7に血糖を測定し、>250mg/dLのレベルを有するラットの皮下に、インスリン(Lantus(登録商標)、2IU/ラット)を、過剰な悪液質を防ぐために、週3回、D7〜8からD14は2日おきに、D18は1日の終わりに、そしてD20に注射した。D7に、血糖が<250mg/dLである動物を再びストレプトゾトシン(75mg/kg、腹腔内)で処置した。血糖をD14に測定し、>250mg/dLのレベルを有するラットを、インスリン(Lantus(登録商標)、2IU/ラット)で、週3回、D14〜D19に2日おきに注射により処置した。
【0558】
[00350]挙動試験。STZ動物をD18に選択し(ベースライン)、D18およびD21に試験(動物投与および挙動試験)した。時間的経過は以下の通りであった:
[00351]0日目(D0)、ストレプトゾトシン(75mg/kg、腹腔内)の注射による糖尿病誘発の前に血糖を測定して、試験対象基準(血糖<150mg/dL)を満たす動物を選択した。
【0559】
[00352]D7およびD18に、血糖を測定して、血糖が250mg/dLを超える動物を選択した(群番号1の模擬動物を除く)。
[00353]D18に、侵害反応域(声を発する、または足を引っ込める)を全群で測定して、試験対象基準を満たす動物を選択した:20g<足を引っ込める反応域<240g。足を引っ込める反応域が両後足で280g〜520gを包含される模擬動物は選択した。<200gまたは>400gの体重を有する動物は試験から除外した。
【0560】
[00354]D18に、ビヒクル、化合物I−1、ガバペンチンおよびモルヒネを与える(T0)。ビヒクル、化合物I−1、ガバペンチンおよびモルヒネの抗痛覚過敏作用を、薬物投与の60、120、180および240分後に、足加圧試験を用いて両後足で評価した。モルヒネ処置動物は投与30分後にも試験したが、モルヒネは処置60分後に著しい抗痛覚過敏作用を示したので、これらのデータは用いなかった。
【0561】
[00355]1〜5群のラットは、D19、D20およびD21に毎日の処置を受けた。
[00356]D21に、毎日の処置の前に全群で血糖および侵害反応域を測定した。ビヒクル、化合物I−1、ガバペンチンおよびモルヒネを与えた(T0)。モルヒネの抗痛覚過敏作用は、足加圧試験を用いて投与30分後、そしてビヒクル、化合物I−1、ガバペンチンおよびモルヒネ投与後120分に評価した。
【0562】
[00357]データ表示および統計的解析。結果を以下のように表す:
[00358]各群についてグラムでの接触圧で示される足を引っ込める反応域は、個々の足を引っ込める反応域から計算した。足を引っ込める反応域の変動の百分率は、ビヒクル処置群の平均値から計算した。
【0563】
[00359]試験物質(1以上)および標準物質の統計効果を決定するために、結果の正規分布に応じて、パラメトリックまたはノンパラメトリック検定によりデータを解析した。有意水準を以下に示す。
【0564】
[00360]結果。
[00361]D18に、0分では、STZで処置した全群が、正常ラットの侵害反応域が約350gと比較して、侵害反応域約200gで、痛覚過敏を有していた。物質(すなわち、ビヒクル、1、3または10mg/kgでの化合物I−1、ガバペンチンおよびモルヒネ)の投与後60分に、ガバペンチン(276±6.6、p<0.01)、モルヒネ(420±35 p<0.001)および10mg/kgでの化合物I−1(328±32.6、p<0.001)の侵害反応域は、ビヒクルのみの処置群と比較して、統計的に異なり有効性を示した。同様に、120分では、ガバペンチン(302±17.7、p<0.001)、モルヒネ(317±27.6 p<0.001)および10mg/kgでの化合物I−1(387±30.2、p<0.001)の侵害反応域は、ビヒクルのみの処置群と比較して、統計的に異なり、有効性を示した。180分までに、10mg/kgでの化合物I−1(319±23.1、p<0.001)の侵害反応域のみが、ビヒクルのみの処置群と比較して、有効であり、統計的に異なっていた。投与後240分までに、ビヒクルと比べて統計的に顕著であった群はなかった。D21に、物質投与前のベースラインにおいて、10mg/kgでの化合物I−1(259±25.6、p<0.01)の侵害反応域のみが、ビヒクルのみの処置群と比較して統計的に異なっており、抗痛覚過敏作用がCmにおいて依然として存在していることを示した。D21の投与後120分までに、ガバペンチン(274±19.2、p<0.01)、モルヒネ(283±16.1 p<0.001)および10mg/kgでの化合物I−1(346±20.5、p<0.001)の侵害反応域は、ビヒクルのみの処置群と比較して、統計的に異なっており、有効性を示した。
【0565】
[00362]結論。化合物I−1は、10mg/kgで試験した場合、糖尿病性神経障害のSTZモデルにおいて抗痛覚過敏性応答を示した。疼痛における効果は、少なくともモルヒネおよびガバペンチンに匹敵する部レルで、最大3時間にわたり短時間観察された。3日間の投与後、化合物I−1は、Cminで試験したときに疼痛における有効性を示し、長期効果を示した。また、投与の4日後に試験した場合、化合物I−1は、神経障害痛のSTZモデルにおいて有効性を維持していた。
【0566】
[00363]本発明のさまざまな態様を、以下の文章に記載することができる。上記で説明したように、医薬的に許容しうる塩は、“医薬的に許容しうる塩”というフレーズが書かれていなくても、これらの態様に包含されることを理解すべきである。
【0567】
[1]. 式Iの化合物。
[2]. Wが環Bであり、化合物が式IIBの1つである、上記[1]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0568】
[3]. nが、1または2から選択される整数であり、各J
Bが、独立して、ハロゲン、C
1−4アルキル、−OR
Bまたは−OR
B1から選択される、上記[1]もしくは[2]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0569】
[4]. nが1である、上記[1]、[2]もしくは[3]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[5]. nが2である、上記[1]、[2]もしくは[3]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0570】
[6]. 各J
Bが、独立してハロゲン原子から選択される、上記[1]、[2]、[3]、[4]もしくは[5]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[7]. 各J
Bが、独立してフルオロまたはクロロから選択される、上記[1]、[2]、[3]、[4]、[5]もしくは[6]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0571】
[8]. 各J
Bがフルオロである、上記[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]もしくは[7]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[9]. 各J
BがC
1−4アルキルである、上記[1]、[2]、[3]、[4]もしくは[5]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0572】
[10]. 各J
Bがエチルまたはメチルから選択される、上記[1]、[2]、[3]、[4]、[5]もしくは[9]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[11]. 各J
Bがメチルである、上記[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[9]もしくは[10]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0573】
[12]. 一方のJ
Bがフルオロで、もう一方のJ
Bがクロロである、上記[1]、[2]、[3]、[5]、[6]もしくは[7]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0574】
[13]. nが0である、上記[1]もしくは[2]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[14]. 環Bがフェニルである、[1]〜[13]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0575】
[15]. nが1または2である、上記[1]〜[3]、[6]〜[12]、もしくは[14]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[16]. J
Bが、環Bと分子のコアとの間のメチレンリンカーの付着部に対しオルト位にあり、J
Bがハロゲンである、上記[1]〜[12]、[14]もしくは[15]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0576】
[17]. 環Bが6員ヘテロアリール環である、上記[1]〜[13]、[15]もしくは[16]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[18]. 環Bがピリジル環である、上記[1]〜[13]もしくは[15]〜[17]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0577】
[19]. 環Bがピリミジニル環である、上記[1]〜[13]もしくは[15]〜[17]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[20]. Wが存在せず、化合物が式IIAの1つである、上記[1]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0578】
[21]. J
Bが、最大5事例のフッ素によって置換されていてもよいC
1−4アルキル鎖である、上記[1]もしくは[20]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[22]. J
Bが、最大5事例のフッ素によって置換されていてもよいC
1−2アルキル鎖である、上記[1]、[20]もしくは[21]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0579】
[23]. J
Bが、3事例のフッ素によって置換されていてもよいエチル鎖である、上記[1]、[20]、[21]もしくは[22]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0580】
[24]. J
Bが、5事例のフッ素によって置換されていてもよいエチル鎖である、上記[1]、[20]、[21]もしくは[22]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0581】
[25]. G、ZおよびQがそれぞれNである、上記[1]〜[24]、または本発明の他の態様に従った化合物。
[26]. 化合物が、式IIIの1つ、またはその任意の互変異性体である、上記[1]〜[19]もしくは[25]、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0582】
[27]. R
11が、H、NR
a2R
b2、−C(O)NR
a2R
b2、−C(O)R
15a、−SO
2R
b2、−SR
b2、ハロ、−OCF
3、−CN、ヒドロキシル、独立して0〜2個の存在のR
b2で置換されていてもよいC
2−6アルケニル、独立して0〜2個の存在のR
b2で置換されていてもよいC
2−6アルキニル、独立して0〜5個の存在のR
15で置換されていてもよいC
1−6アルキル、独立して0〜3個の存在のR
15で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ、独立して0〜3個の存在のR
15で置換されていてもよいフェニル、独立して0〜3個の存在のR
15で置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、独立して0〜3個の存在のR
15で置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル、または独立して0〜3個の存在のR
15で置換されていてもよい3〜8員ヘテロシクリルである、上記[1]〜[26]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0583】
[28]. R
11が、Hであるか、独立して0〜5個の存在のR
15で置換されていてもよいC
1−6アルキルである、上記[1]〜[27]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0584】
[29]. R
11が、独立して0〜5個の存在のR
15で置換されていてもよいC
1−6アルキルである、上記[1]〜[28]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0585】
[30]. R
11が、独立して0〜3個の存在のR
15で置換されていてもよいメチルである、上記[1]〜[29]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物
。
【0586】
[31]. 各事例においてR
15がハロである、上記[1]〜[30]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
[32]. 各事例においてR
15がフルオロである、上記[1]〜[31]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0587】
[33]. R
11が非置換メチルである、上記[1]〜[30]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
[34]. R
11が、2個の存在のR
15で置換されているメチルである、上記[1]〜[32]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0588】
[35]. R
11が−CF
2Hである、上記[1]〜[32]もしくは[34]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
[36]. R
11が、独立して3個の存在のR
15で置換されているメチルである、上記[1]〜[32]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0589】
[37]. R
11が−CF
3である、上記[1]〜[32]もしくは[36]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
[38]. R
11が、独立して0〜5個の存在のR
15で置換されていてもよいエチルである、上記[1]〜[29]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0590】
[39]. qが0である、上記[1]〜[38]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
[40]. 環EおよびAによって形成されるコアが以下から選択される、上記[1]〜[39]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物:
【0591】
【化91】
【0592】
【化92】
【0593】
[式中、記号
*が付いているC原子は、G、ZおよびQを含有する環への付着点を表し;記号
**が付いているC原子は、2事例のJの付着点を表す]。
[41]. 環EおよびAによって形成されるコアが以下から選択される、上記[1]〜[40]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0594】
【化93】
【0595】
[42]. 各事例のJ
Cが水素である、上記[1]〜[41]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
[43]. 化合物が、表1に挙げた化合物から選択される、上記[1]〜[42]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物。
【0596】
[44]. 少なくとも1つの医薬的に許容しうる賦形剤またはキャリヤーと、上記[1]〜[42]のいずれか1つ、または本発明の他の態様に従った化合物とを含む、医薬組成物。
【0597】
[45]. 中枢神経系の疾患、健康状態または障害疾患から選択される疾患、健康状態または障害の処置方法であって、該方法が、治療的有効量の上記[1]〜[43]のいずれかの化合物、または上記[44]の医薬組成物、または本発明の他の態様に従った化合物を、処置を必要としている被験対象に投与することを含む方法、これに関し、該疾患、健康状態または障害は、以下から選択される:
・アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリック病)、ダウン症候群、認知症、血管性認知症、混合型認知症、血管性認知障害、ビンスワンガー型認知症(皮質下動脈硬化性脳症)、皮質下梗塞および白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASILまたはCADASIL症候群)、前頭側頭葉変性症または認知症、HIV関連認知症(例えば、無症候性神経認知障害(ANI)、軽度神経認知障害(MND)、およびHIV関連認知症(HAD)(AIDS認知症症候群[ADC]またはHIV脳症ともよばれる)、レビー小体型認知症、初老期認知症(軽度認知障害、MCI)、緑内障、ハンチントン病(または舞踏病、HD)、またはHDに関連する認知欠損;多発性硬化症(MS)、多系統萎縮症(MSA)、パーキンソン病、パーキンソニズム・プラス、脊髄小脳運動失調症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー疾患(進行性核上性麻痺)、注意欠陥障害(ADD)および注意欠陥多動性障害(ADHD);
・神経障害痛;
・双極性障害、統合失調症、一般的精神病、薬物誘発性精神病、妄想性障害、分裂情動性障害、強迫性障害(OCD)、抑うつ障害、不安障害、パニック障害、または外傷後ストレス障害(PTSD)から選択される精神医学的、精神的、気分的または情動的障害;
・脳への外傷性(非開放性または開放性、貫通性頭部損傷、例えば、振盪症およびCTE)または非外傷性(脳卒中(とりわけ虚血性脳卒中)、動脈瘤、低酸素症)損傷、あるいは脳損傷または神経変性疾患に起因する認知機能障害または機能不全;
・筋緊張異常、例えば、全身性、局所性、分節性、性的、中間型、急性筋緊張異常反応、および遺伝性/原発性筋緊張異常;ならびに運動障害、例えば、急性、慢性/晩発性、および非運動性およびレボドーパ誘発性運動障害(LID);
・シナプス可塑性およびシナプスプロセスの相対的低下によって特徴付けられる障害、例えば、脆弱X、レット障害、ウィリアムズ症候群、レンペニング症候群、自閉症スペクトラム障害、例えば、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害および小児期崩壊性障害;
・ケモブレイン、レボドーパ誘発性常習性挙動、アルコール依存症、麻薬依存症(アンフェタミン、アヘンまたは他の物質を含む)および物質乱用。
【0598】
[46]. 疾患、健康状態または障害が、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリック病)、ダウン症候群、認知症、血管性認知症、混合型認知症、血管性認知障害、ビンスワンガー型認知症(皮質下動脈硬化性脳症)、皮質下梗塞および白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASILまたはCADASIL症候群)、前頭側頭葉変性症または認知症、HIV関連認知症(例えば、無症候性神経認知障害(ANI)、軽度神経認知障害(MND)、およびHIV関連認知症(HAD)(AIDS認知症症候群[ADC]またはHIV脳症ともよばれる)、レビー小体型認知症、初老期認知症(軽度認知障害、MCI)、緑内障、ハンチントン病(または舞踏病、HD)、またはHDに関連する認知欠損;多発性硬化症(MS)、多系統萎縮症(MSA)、パーキンソン病、パーキンソニズム・プラス、脊髄小脳運動失調症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー疾患(進行性核上性麻痺)、注意欠陥障害(ADD)または注意欠陥多動性障害(ADHD)から選択される、上記[45]または本発明の他の態様に従った方法。
【0599】
[47]. 疾患、健康状態または障害が神経障害痛である、上記[45]または本発明の他の態様に従った方法。
[48]. 疾患、健康状態または障害が、双極性障害、統合失調症、一般的精神病、薬物誘発性精神病、妄想性障害、分裂情動性障害、強迫性障害(OCD)、抑うつ障害、不安障害、パニック障害、または外傷後ストレス障害(PTSD)から選択される精神医学的、精神的、気分的または情動的障害である、上記[45]または本発明の他の態様に従った方法。
【0600】
[49]. 疾患、健康状態または障害が、脳への外傷性または非外傷性損傷、あるいは脳損傷または神経変性疾患に起因する認知機能障害または機能不全から選択される、上記[45]または本発明の他の態様に従った方法。
【0601】
[50]. 疾患、健康状態または障害が、アルツハイマー病または前アルツハイマー病、軽度〜中等度のアルツハイマー病または中等度〜重度のアルツハイマー病から選択される、上記[45]または本発明の他の態様に従った方法。
【0602】
[51]. 疾患、健康状態または障害が、筋緊張異常または運動障害から選択される、上記[45]または本発明の他の態様に従った方法。
[52]. 疾患、健康状態または障害が、シナプス可塑性およびシナプスプロセスの相対的低下によって特徴付けられる障害、例えば、脆弱X、レット障害、ウィリアムズ症候群、レンペニング症候群、自閉症スペクトラム障害、例えば、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害および小児期崩壊性障害から選択される、上記[45]または本発明の他の態様に従った方法。
【0603】
[53]. 疾患、健康状態または障害が、ケモブレイン、レボドーパ誘発性常習性挙動、アルコール依存症、麻薬依存症(アンフェタミン、アヘンまたは他の物質を含む)および物質乱用から選択される、上記[45]または本発明の他の態様に従った方法。
【0604】
[54]. 疾患、健康状態または障害の処置方法、該方法は、処置を必要としている被験対象に、治療的有効量の上記[1]〜[43]のいずれかの化合物、または上記[44]もしくは本発明の他の態様に従ったの医薬的に許容しうる組成物を投与することを含み、これに関し、該疾患、健康状態または障害は、以下から選択される:
・高血圧および冠動脈血流量減少に関連する障害、急性および慢性冠動脈血圧上昇、動脈高血圧、心臓および腎臓の合併症に起因する血管障害、心疾患、脳卒中、脳虚血、腎不全、抵抗性高血圧、糖尿病性高血圧、うっ血性心不全、拡張期または収縮期機能障害、冠動脈機能不全、不整脈、心室前負荷の減少、心肥大、心不全/心腎症候群、門脈圧亢進、内皮機能不全または損傷;
・血栓塞栓性障害、虚血、心筋梗塞、脳卒中、一過性虚血発作(TIA)、閉塞性血栓性血管炎、安定または不安定狭心症、冠動脈痙攣、異型狭心症、プリンツメタル狭心症、血栓溶解療法後の再狭窄の予防、血栓形成障害;
・以下から選択される中枢神経系疾患、健康状態または障害:アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、ダウン症候群、認知症、血管性認知症、混合型認知症、血管性認知障害、ビンスワンガー型認知症、皮質下梗塞および白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症、前頭側頭葉変性症または認知症、HIV関連認知症(例えば、無症候性神経認知障害(ANI)、軽度神経認知障害(MND)、およびHIV関連認知症(HAD)(AIDS認知症症候群[ADC]またはHIV脳症ともよばれる)、レビー小体型認知症、初老期認知症、緑内障、ハンチントン病、またはHDに関連する認知欠損;多発性硬化症、多系統萎縮症、パーキンソン病、パーキンソニズム・プラス、脊髄小脳運動失調症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー疾患、注意欠陥障害および注意欠陥多動性障害、アルツハイマー病または前アルツハイマー病、軽度〜中等度のアルツハイマー病または中等度〜重度のアルツハイマー病、外傷性(非開放性または開放性、貫通性頭部損傷)脳損傷(TBI)、脳への非外傷性(脳卒中、動脈瘤、低酸素症)損傷、脳損傷または神経変性疾患に起因する認知機能障害または機能不全、筋緊張異常、運動障害、シナプス可塑性およびシナプスプロセスの相対的低下によって特徴付けられる障害、脆弱X、レット障害、ウィリアムズ症候群、レンペニング症候群、自閉症スペクトラム障害、例えば、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害、小児期崩壊性障害、神経障害痛、双極性障害、統合失調症、一般的精神病、薬物誘発性精神病、妄想性障害、分裂情動性障害、強迫性障害、抑うつ障害、不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害、ケモブレイン、レボドーパ誘発性常習性挙動、アルコール依存症、麻薬依存症または物質乱用;
・末梢動脈疾患、末梢閉塞性動脈疾患、末梢血管疾患、筋緊張亢進、レイノー症候群または現象、重篤な下肢虚血、血管炎、末梢塞栓症、間欠性跛行、血管閉塞性発症、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、微小循環異常、血管漏出または透過性の制御;
・ショック、敗血症、心原性ショック、白血球活性化の制御、血小板凝集の阻害または調節;
・肺高血圧、肺動脈高血圧、関連する肺血管リモデリング、限局性血栓症、右心肥大、肺筋緊張亢進、原発性肺高血圧、続発性肺高血圧、家族性肺高血圧、散発性肺高血圧、前毛細血管性肺高血圧、特発性肺高血圧、血栓性肺動脈症、多因性肺動脈症、嚢胞性線維症、気管支収縮または肺気管支収縮、急性呼吸窮迫症候群、肺線維症、肺移植;
・以下に付随または関連する肺高血圧:左心室機能不全、低酸素血症、WHOグループI、II、III、IVおよびVの高血圧、僧帽弁疾患、収縮性心膜炎、大動脈弁狭窄、心筋症、縦隔線維症、肺線維症、肺静脈還流異常、肺静脈閉塞性疾患、肺血管炎、膠原血管病、先天性心疾患、肺静脈高血圧、間質性肺疾患、睡眠呼吸障害、睡眠時無呼吸、肺胞低換気障害、高高度への慢性的暴露、新生児肺疾患、肺胞−毛細血管異形成、鎌状赤血球症、他の凝固障害、慢性血栓塞栓症、肺塞栓症(腫瘍、寄生生物または異物に起因する)、結合組織病、狼瘡、住血吸虫症、サルコイドーシス、慢性閉塞性肺疾患、喘息、気腫、慢性気管支炎、肺毛細血管血管腫症、組織球症X、リンパ管腫症、および圧縮肺血管(腺症、腫瘍または線維化性縦隔炎に起因するものなど);
・アテローム性動脈硬化症(例えば、内皮損傷、血小板および単球の付着および凝集、平滑筋増殖および遊走に関連するもの)、再狭窄(例えば、血栓溶解療法、経皮経腔的血管形成術(PTA)、経皮経腔的冠動脈血管形成術(PTCA)およびバイパス手術後に発現するもの)、炎症;
・メタボリックシンドロームに関連する心臓血管疾患(例えば、肥満、脂質異常症、糖尿病、高血圧)、脂質異常症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、シトステロール血症、脂肪肝疾患、肝炎、子癇前症、多嚢胞腎疾患進行、皮下脂肪、肥満;
・慢性肝疾患、肝線維症、肝星細胞活性化、肝線維コラーゲンおよび全コラーゲン蓄積に関連する肝硬変;壊死炎症性および/または免疫由来の肝疾患;慢性腎疾患または腎機能不全(例えば、蓄積/沈着および組織損傷、進行性硬化症、糸球体腎炎に起因するもの)に起因する腎線維症および腎不全;前立腺肥大全身性硬化症;心臓間質性線維症;心臓のリモデリングおよび線維症;心肥大;非アルコール性脂肪肝炎またはNASH;
・虚血、再潅流傷害;臓器移植、肺の移植、肺移植、心臓移植に関連する虚血/再潅流;外傷患者における代用血液維持;
・勃起障害;インポテンス;早漏;女性性的機能不全、膣萎縮、性交疼痛、萎縮性膣炎;良性前立腺過形成(BPH)または肥大または拡大;膀胱出口閉塞;膀胱痛症候群(BPS)、間質性膀胱炎(IC)、過活動膀胱、神経因性膀胱および失禁;糖尿病性腎症;
・緑内障、網膜症、糖尿病性網膜症(増殖性および非増殖性を含む)、眼瞼炎、ドライアイ症候群、シェーグレン症候群;
・難聴、部分的または全体的聴力損失;部分的または全体的聴覚消失;耳鳴り;雑音性聴力損失;
・真皮線維症、強皮症、皮膚線維症;
・微小血管潅流改善(例えば、損傷後、周術期ケアにおける炎症性応答に対抗するため)、裂肛、糖尿病性潰瘍;ならびに、
がん転移、骨粗鬆症、胃不全麻痺;機能性消化不良;糖尿病性合併症、内皮機能不全に関連する疾患、酸化窒素産生減少に関連する神経障害、アカラシアまたは食道アカラシア。
【0605】
[55]. 疾患、健康状態または障害の処置または予防を必要としている被験対象におけるその処置または予防方法であって、治療的有効量の上記[1]〜[43]のいずれかの化合物、または上記[44]もしくは本発明の他の態様に従った医薬的に許容しうる組成物を、単独または併用療法で投与することを含む方法、これに関し、該疾患または障害は、sGCの刺激またはNOもしくはcGMPもしくはその両方の濃度上昇から、あるいはNO経路のアップレギュレーションから、利益を得るものである。
【0606】
[56]. さらに、治療薬に適した第2の量の添加剤を含む、上記[44]〜[45]のいずれか、または本発明の他の態様に従った方法。
[00364]例示するために典型的な態様について述べてきたが、上記記載および実施例は、本発明の範囲を制限するものとみなすべきではない。したがって、当業者なら、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな修正、適応および改変を思いつく可能性がある。