(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-530075(P2019-530075A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(54)【発明の名称】検索コンテキストを利用したクエリ推薦方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9035 20190101AFI20190920BHJP
G06F 16/906 20190101ALI20190920BHJP
G06F 16/9032 20190101ALI20190920BHJP
【FI】
G06F16/9035
G06F16/906
G06F16/9032
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2019-512773(P2019-512773)
(86)(22)【出願日】2017年8月1日
(85)【翻訳文提出日】2019年3月4日
(86)【国際出願番号】KR2017008282
(87)【国際公開番号】WO2018074716
(87)【国際公開日】20180426
(31)【優先権主張番号】10-2016-0137816
(32)【優先日】2016年10月21日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヒョン−ジェ
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ヒチョル
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ソル,ヨンス
(72)【発明者】
【氏名】イ,インジェ
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ソンウン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジヘ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ウニョン
(57)【要約】
検索コンテキストを利用したクエリ推薦方法およびシステムを提供する。推薦クエリ提供方法は、ユーザと関連するクエリ・ヒストリーと各クエリ別に提供された検索結果を含む検索コンテキストに基づいて、ユーザに推薦しようとする候補クエリを生成する段階、候補クエリの間の類似度に基づいて候補クエリのクラスタリングを実行する段階、および候補クエリの各クラスタから選択された最終候補クエリを推薦クエリとしてユーザの電子機器に提供する段階を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実現されるサーバで実行される推薦クエリ提供方法であって、
ユーザと関連するクエリ・ヒストリーと各クエリ別に提供された検索結果を含む検索コンテキストに基づいて前記ユーザに推薦しようとする候補クエリを生成する段階、
前記候補クエリの間の類似度に基づいて前記候補クエリのクラスタリングを実行する段階、および
前記候補クエリの各クラスタから選択された最終候補クエリを推薦クエリとして前記ユーザの電子機器に提供する段階
を含む、推薦クエリ提供方法。
【請求項2】
前記生成する段階は、
前記クエリ・ヒストリーと各クエリ別の検索結果を利用して前記ユーザから入力された検索クエリの曖昧性を分析した後、前記検索クエリの曖昧性に基づいて前記候補クエリを生成すること
を特徴とする、請求項1に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項3】
前記生成する段階は、
前記ユーザから入力された検索クエリの曖昧性に基づいて、前記検索結果として検索された対象とは異なる対象を推薦するための曖昧性候補クエリを生成する段階
を含む、請求項1に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項4】
前記生成する段階は、
前記検索結果として検索された対象に該当する属性を推薦するための属性型候補クエリ、前記検索クエリと関連する関連検索語を推薦するための関連候補クエリ、前記検索結果として検索された対象と関連のあるホット・トピック対象を推薦するためのホット・トピック候補クエリのうちの少なくとも1つを生成する段階
をさらに含む、請求項3に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項5】
前記生成する段階は、
前記ユーザから入力された検索クエリの曖昧性に基づいて、前記検索結果として検索された対象とは異なる対象を推薦するための曖昧性クエリ推薦ロジック、前記検索結果として検索された対象に該当する属性を推薦するための属性型クエリ推薦ロジック、前記検索クエリと関連する関連検索語を推薦するための関連クエリ推薦ロジック、前記検索結果として検索された対象と関連のあるホット・トピック対象を推薦するためのホット・トピック・クエリ推薦ロジックのうちの少なくとも2つ以上の推薦ロジックを利用して前記候補クエリを生成すること
を特徴とする、請求項1に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項6】
前記候補クエリから、前記クエリ・ヒストリーに含まれるクエリと重複する一部の候補クエリを取り除く段階
をさらに含む、請求項1に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項7】
前記取り除く段階は、
前記ユーザに推薦されたクエリ・ヒストリーと前記ユーザが直接入力したクエリ・ヒストリーのうちの少なくとも一方を利用して一部の候補クエリを取り除くこと
を特徴とする、請求項6に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項8】
前記取り除く段階は、
前記クエリ・ヒストリーを利用して、前記候補クエリの中から前記ユーザが以前の検索に既に利用した候補クエリを取り除くこと
を特徴とする、請求項6に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項9】
前記取り除く段階は、
前記クエリ・ヒストリーを利用して、前記ユーザに推薦されたクエリの中から推薦回数と対比して一定の割合以下の検索利用履歴をもつクエリを選別し、選別されたクエリと重複する候補クエリを取り除くこと
を特徴とする、請求項6に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項10】
前記実行する段階は、
前記候補クエリの間の類似度に基づき、設定個数(K)のクラスタに分けるK−平均アルゴリズムを利用してクラスタリングを実行すること
を特徴とする、請求項1に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項11】
前記実行する段階は、
前記ユーザから入力された検索クエリに対して検索された対象の曖昧性の程度と前記候補クエリの個数に応じてクラスタの個数を決定した後、前記候補クエリの間の類似度に基づいて前記決定された個数のクラスタでクラスタリングを実行すること
を特徴とする、請求項1に記載の推薦クエリ提供方法。
【請求項12】
請求項1〜11のうちのいずれか一項に記載の方法を実行するためのプログラムが格納されていることを特徴とする、コンピュータ読取可能な格納媒体。
【請求項13】
コンピュータによって実現されるサーバの推薦クエリ提供システムであって、
コンピュータ読取可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
ユーザと関連するクエリ・ヒストリーと各クエリ別に提供された検索結果を含む検索コンテキストに基づいて前記ユーザに推薦しようとする候補クエリを生成する候補クエリ生成部、
前記候補クエリの間の類似度に基づいて前記候補クエリのクラスタリングを実行するクエリ・クラスタリング部、および
前記候補クエリの各クラスタから選択された最終候補クエリを推薦クエリとして前記ユーザの電子機器に提供する推薦クエリ提供部
を備える、推薦クエリ提供システム。
【請求項14】
前記候補クエリ生成部は、
前記ユーザから入力された検索クエリの曖昧性に基づいて、前記検索結果として検索された対象とは異なる対象を推薦するための曖昧性候補クエリを生成すること
を特徴とする、請求項13に記載の推薦クエリ提供システム。
【請求項15】
前記候補クエリ生成部は、
前記ユーザから入力された検索クエリの曖昧性に基づいて、前記検索結果として検索された対象とは異なる対象を推薦するための曖昧性クエリ推薦モジュール、前記検索結果として検索された対象に該当する属性を推薦するための属性型クエリ推薦モジュール、前記検索クエリと関連する関連検索語を推薦するための関連クエリ推薦モジュール、前記検索結果として検索された対象と関連のあるホット・トピック対象を推薦するためのホット・トピック・クエリ推薦モジュールのうちの少なくとも2つ以上の推薦モジュールを含むこと
を特徴とする、請求項13に記載の推薦クエリ提供システム。
【請求項16】
前記候補クエリから、前記クエリ・ヒストリーに含まれるクエリと重複する一部の候補クエリを取り除く重複クエリ除去部
をさらに備える、請求項13に記載の推薦クエリ提供システム。
【請求項17】
前記重複クエリ除去部は、
前記クエリ・ヒストリーを利用して、前記候補クエリの中から前記ユーザが以前の検索に既に利用した候補クエリを取り除くこと
を特徴とする、請求項16に記載の推薦クエリ提供システム。
【請求項18】
前記重複クエリ除去部は、
前記クエリ・ヒストリーを利用して、前記ユーザに推薦されたクエリの中から推薦回数と対比して一定の割合以下の検索利用履歴をもつクエリを選別し、選別されたクエリと重複する候補クエリを取り除くこと
を特徴とする、請求項16に記載の推薦クエリ提供システム。
【請求項19】
前記クエリ・クラスタリング部は、
前記候補クエリの間の類似度に基づき、設定個数(K)のクラスタに分けるK−平均アルゴリズムを利用してクラスタリングを実行すること
を特徴とする、請求項13に記載の推薦クエリ提供システム。
【請求項20】
前記クエリ・クラスタリング部は、
前記ユーザから入力された検索クエリに対して検索された対象の曖昧性の程度と前記候補クエリの個数に応じてクラスタの個数を決定した後、前記候補クエリの間の類似度に基づいて前記決定された個数のクラスタでクラスタリングを実行すること
を特徴とする、請求項13に記載の推薦クエリ提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、検索サービスで推薦クエリを提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
検索サービスとは、ユーザから検索クエリが入力されると、入力されたクエリに相応する検索結果(例えば、入力されたクエリを含むウェブサイト、入力されたクエリを含む記事、または入力されたクエリを含むファイル名をもつイメージなど)をユーザに提供するサービスを意味する。
【0003】
近年は、スマートフォン(smart phone)、タブレット(tablet)、ウェアラブルデバイス(wearable device)などのようなモバイル端末の一般的な使用に伴い、モバイル端末でも検索サービスが提供されるようになった。
【0004】
モバイル端末は、検索サービスだけではなく、通信、ゲーム、マルチメディアサービスなどのようにパーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)で提供することができる多様な機能を搭載するまでに発展している。
【0005】
モバイル環境でインターネット検索サービスを提供する技術の一例として、特許文献1(登録日2008年09月18日)には、モバイルウェブを利用した検索サービスを提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許第10−0860093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ユーザと対話する形態で検索クエリと検索結果をやり取りする対話型検索サービスにおいて、検索コンテキスト(context)を考慮して推薦クエリを提供する方法およびシステムを提供する。
【0008】
対話型検索サービスを利用するユーザが入力したクエリ・ヒストリーと各クエリ別に検索された結果に基づき、ユーザが次に検索すると思われるクエリを推薦する方法およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
コンピュータによって実現されるサーバで実行される推薦クエリ提供方法であって、ユーザと関連するクエリ・ヒストリーと各クエリ別に提供された検索結果を含む検索コンテキストに基づいて前記ユーザに推薦しようとする候補クエリを生成する段階、前記候補クエリの間の類似度に基づいて前記候補クエリのクラスタリングを実行する段階、および前記候補クエリの各クラスタから選択された最終候補クエリを推薦クエリとして前記ユーザの電子機器に提供する段階を含む、推薦クエリ提供方法を提供する。
【0010】
一側面によると、前記生成する段階は、前記クエリ・ヒストリーと各クエリ別の検索結果を利用して前記ユーザから入力された検索クエリの曖昧性を分析した後、前記検索クエリの曖昧性に基づいて前記候補クエリを生成してよい。
【0011】
他の側面によると、前記生成する段階は、前記ユーザから入力された検索クエリの曖昧性に基づいて、前記検索結果として検索された対象とは異なる対象を推薦するための曖昧性候補クエリを生成する段階を含んでよい。
【0012】
また他の側面によると、前記生成する段階は、前記検索結果として検索された対象に該当する属性を推薦するための属性型候補クエリ、前記検索クエリと関連する関連検索語を推薦するための関連候補クエリ、前記検索結果として検索された対象と関連のあるホット・トピック対象を推薦するためのホット・トピック候補クエリのうちの少なくとも1つを生成する段階をさら含んでよい。
【0013】
また他の側面によると、前記生成する段階は、前記ユーザから入力された検索クエリの曖昧性に基づいて、前記検索結果として検索された対象とは異なる対象を推薦するための曖昧性クエリ推薦ロジック、前記検索結果として検索された対象に該当する属性を推薦するための属性型クエリ推薦ロジック、前記検索クエリと関連する関連検索語を推薦するための関連クエリ推薦ロジック、前記検索結果として検索された対象と関連のあるホット・トピック対象を推薦するためのホット・トピック・クエリ推薦ロジックのうちの少なくとも2つ以上の推薦ロジックを利用して前記候補クエリを生成してよい。
【0014】
また他の側面によると、前記候補クエリから前記クエリ・ヒストリーに含まれるクエリと重複する一部の候補クエリを取り除く段階をさらに含んでよい。
【0015】
また他の側面によると、前記取り除く段階は、前記ユーザに推薦されたクエリ・ヒストリーと前記ユーザが直接入力したクエリ・ヒストリーのうちの少なくとも一方を利用して一部の候補クエリを取り除いてよい。
【0016】
また他の側面によると、前記取り除く段階は、前記クエリ・ヒストリーを利用して前記候補クエリのうちから前記ユーザが以前の検索に既に利用した候補クエリを取り除いてよい。
【0017】
また他の側面によると、前記取り除く段階は、前記クエリ・ヒストリーを利用して、前記ユーザに推薦されたクエリの中から推薦回数と対比して一定の割合以下の検索利用履歴をもつクエリを選別し、選別されたクエリと重複する候補クエリを取り除いてよい。
【0018】
また他の側面によると、前記実行する段階は、前記候補クエリの間の類似度に基づいて設定個数(K)のクラスタに分けるK−平均アルゴリズム(K−mean algorithm)を利用してクラスタリングを実行してよい。
【0019】
さらに他の側面によると、前記実行する段階は、前記ユーザから入力された検索クエリに対して検索された対象の曖昧性の程度と前記候補クエリの個数に応じてクラスタの個数を決定した後、前記候補クエリの間の類似度に基づいて前記決定された個数のクラスタでクラスタリングを実行してよい。
【0020】
コンピュータによって実現されるサーバの推薦クエリ提供システムであって、コンピュータ読取可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、ユーザと関連するクエリ・ヒストリーと各クエリ別に提供された検索結果を含む検索コンテキストに基づいて前記ユーザに推薦しようとする候補クエリを生成する候補クエリ生成部、前記候補クエリの間の類似度に基づいて前記候補クエリのクラスタリングを実行するクエリ・クラスタリング部、および前記候補クエリの各クラスタから選択された最終候補クエリを推薦クエリとして前記ユーザの電子機器に提供する推薦クエリ提供部を備える、推薦クエリ提供システムを提供する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施形態によると、ユーザが入力した検索クエリに対し、ユーザのクエリ・ヒストリーを含む検索コンテキストを把握した結果に応じて推薦クエリを提供することができる。
【0022】
本発明の実施形態によると、対話型検索サービスを利用するユーザが入力したクエリ・ヒストリーを把握することで、ユーザのクエリの意図を反映した推薦クエリを提供することができる。
【0023】
本発明の実施形態によると、ユーザが入力したクエリ・ヒストリーと各クエリ別に検索された結果を使用して現在入力された検索クエリの曖昧性を把握し、該当のクエリとは異なる意味をもつクエリを推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
【
図2】本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態における、サーバのプロセッサが含むことができる構成要素の例を示したブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態における、サーバが実行することができる方法の例を示したフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態における、複数の推薦ロジックを利用して候補クエリを生成する過程の例を説明するための図である。
【
図6】本発明の一実施形態における、複数の推薦ロジックを利用して候補クエリを生成する過程の例を説明するための図である。
【
図7】本発明の一実施形態における、サーバによって提供される検索結果および推薦クエリが電子機器の画面に表示される例を示した図である。
【
図8】本発明の一実施形態における、サーバによって提供される検索結果および推薦クエリが電子機器の画面に表示される例を示した図である。
【
図9】本発明の一実施形態における、サーバによって提供される検索結果および推薦クエリが電子機器の画面に表示される例を示した図である。
【
図10】本発明の一実施形態における、サーバによって提供される検索結果および推薦クエリが電子機器の画面に表示される例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
本発明の実施形態は、検索サービスで推薦クエリを提供する技術に関し、より詳細には、ユーザと対話するように音声またはテキストで検索クエリを受信し、検索クエリに対する応答として検索クエリに対応する検索結果を提供する対話型検索サービスにおいて、ユーザのクエリ・ヒストリーを含んだ検索コンテキストを考慮しながら推薦クエリを提供することができる技術に関する。
【0027】
本明細書で具体的に開示される事項などを含む実施形態は、対話型検索環境で検索コンテキストを考慮した推薦クエリを提供することができ、これによって効率性、便宜性、コスト削減などの側面において相当な長所を達成する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
図1のネットワーク環境は、複数の電子機器110、120、130、140、複数のサーバ150、160、およびネットワーク170を含む例を示している。このような
図1は、発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が
図1のように限定されることはない。
【0029】
複数の電子機器110、120、130、140は、コンピュータ装置によって実現される固定端末や移動端末であってよい。複数の電子機器110、120、130、140の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、PC(personal computer)、ノート型パンコン、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレットなどがある。一例として、電子機器1(110)は、無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク170を介して他の電子機器120、130、140および/またはサーバ150、160と通信してよい。
【0030】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク170が含むことができる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網など)を活用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク170は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク170は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター−バスネットワーク、ツリーまたは階層的(hierarchical)ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0031】
サーバ150、160それぞれは、複数の電子機器110、120、130、140とネットワーク170を介して通信して命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供するコンピュータ装置または複数のコンピュータ装置によって実現されてよい。
【0032】
一例として、サーバ160は、ネットワーク170を介して接続した電子機器1(110)にアプリケーションのインストールのためのファイルを提供してよい。この場合、電子機器1(110)は、サーバ160から提供されるファイルを利用してアプリケーションをインストールしてよい。また、電子機器1(110)が含むオペレーティングシステム(Operating System:OS)や少なくとも1つのプログラム(一例として、ブラウザや前記インストールされたアプリケーション)の制御に従ってサーバ150に接続し、サーバ150が提供するサービスやコンテンツの提供を受けてもよい。例えば、電子機器1(110)がアプリケーションの制御に従ってネットワーク170を介してサービス要請メッセージをサーバ150に送信すると、サーバ150はサービス要請メッセージに対応するコードを電子機器1(110)に送信してよく、電子機器1(110)はアプリケーションの制御に従ってコードによる画面を構成して表示することにより、ユーザにコンテンツを提供してよい。
【0033】
図2は、本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。
図2では、1つの電子機器に対する例として電子機器1(110)の内部構成を、1つのサーバに対する例としてサーバ150の内部構成を説明する。他の電子機器120、130、140やサーバ160も、同一または類似の内部構成を備えてよい。
【0034】
電子機器1(110)とサーバ150は、それぞれ、メモリ211、221、プロセッサ212、222、通信モジュール213、223、および入力/出力インタフェース214、224を含んでよい。メモリ211、221は、コンピュータ読取可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、およびディスクドライブのような永久大容量記憶装置(permanent mass storage device)を含んでよい。また、メモリ211、221には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコード(一例として、電子機器1(110)にインストールされて駆動するアプリケーションなどのためのコード)が格納されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ211、221とは別のコンピュータ読取可能な記録媒体からロードされてよい。このような別のコンピュータ読取可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD−ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読取可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読取可能な記録媒体ではない通信モジュール213、223を通じてメモリ211、221にロードされてもよい。例えば、少なくとも1つのプログラムは、開発者またはアプリケーションのインストールファイルを配布するファイル配布システム(一例として、上述したサーバ160)がネットワーク170を介して提供するファイルによってインストールされるプログラム(一例として、上述したアプリケーション)に基づいてメモリ211、221にロードされてよい。
【0035】
プロセッサ212、222は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ211、221または通信モジュール213、223によって、プロセッサ212、222に提供されてよい。例えば、プロセッサ212、222は、メモリ211、221のような記憶装置に格納されたプログラムコードに従って受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0036】
通信モジュール213、223は、ネットワーク170を介して電子機器1(110)とサーバ150とが互いに通信するための機能を提供してもよく、他の電子機器(一例として、電子機器2(120))または他のサーバ(一例として、サーバ160)と通信するための機能を提供してもよい。一例として、電子機器1(110)のプロセッサ212が、メモリ211のような記憶装置に格納されたプログラムコードに従って生成した要求(一例として、検索要求)が、通信モジュール213の制御に従ってネットワーク170を介してサーバ150に伝達されてよい。これとは逆に、サーバ150のプロセッサ222の制御に従って提供される制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどが、通信モジュール223とネットワーク170を介して電子機器1(110)の通信モジュール213を通じて電子機器1(110)で受信されてもよい。例えば、通信モジュール213で受信されたサーバ150の制御信号や命令などはプロセッサ212やメモリ211に伝達されてよく、コンテンツやファイルなどは、電子機器1(110)がさらに含むことができる記録媒体に格納されてよい。
【0037】
入力/出力インタフェース214は、入力/出力装置215とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、キーボードまたはマウスなどの装置を含んでよく、出力装置は、アプリケーションの通信セッションを表示するためのディスプレイのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース214は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。より具体的な例として、電子機器1(110)のプロセッサ212が、メモリ211にロードされたコンピュータプログラムの命令を処理するにあたり、サーバ150や電子機器2(120)が提供するデータを利用して構成されるサービス画面やコンテンツが、入力/出力インタフェース214を通じてディスプレイに表示されてよい。
【0038】
また、他の実施形態において、電子機器1(110)およびサーバ150は、
図2の構成要素よりも多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、電子機器1(110)は、上述した入力/出力装置215のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、GPS(Global Positioning System)モジュール、カメラ、各種センサ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。より具体的な例として、電子機器1(110)がスマートフォンである場合、一般的にスマートフォンに含まれる加速度センサやジャイロセンサ、カメラ、物理的な各種ボタン、タッチパネルを利用したボタン、入力/出力ポート、振動のための振動器などのような多様な構成要素が、電子機器1(110)にさらに含まれるように実現されてよい。
【0039】
以下、検索コンテキストを利用したクエリ推薦方法およびシステムの具体的な実施形態について説明する。
【0040】
従来のクエリ推薦方式は、サービスを利用するすべてのユーザを対象とし、検索の際に入力される検索クエリが同じであれば、毎回同じ推薦クエリを提供するしかないという限界があった。
【0041】
これとは異なり、本発明の実施形態は、対話型検索サービスであって、ユーザが入力した検索クエリに対してユーザのクエリ・ヒストリーを含んだ検索コンテキストを使用してドメインの連続性や客体の連続性などに基づいて、ユーザからのクエリの意図や検索クエリの曖昧性を把握することができるため、より有効なクエリ推薦を実行することができ、検索の容易性と便宜性を向上させることができる。
【0042】
図3は、本発明の一実施形態における、サーバのプロセッサが含むことができる構成要素の例を示した図であり、
図4は、本発明の一実施形態における、サーバが実行することができる方法の例を示したフローチャートである。
【0043】
図3に示すように、サーバ150のプロセッサ222は、構成要素として、候補クエリ生成部310、重複クエリ除去部320、クエリ・クラスタリング部330、および推薦クエリ提供部340を備えてよい。このようなプロセッサ222およびプロセッサ222の構成要素は、
図4の方法に含まれる段階410〜段階440を実行するようにサーバ150を制御することができる。このとき、プロセッサ222およびプロセッサ222の構成要素は、メモリ221に含まれるオペレーティングシステムのコードと少なくとも1つのプログラムのコードによる命令(instruction)を実行するように実現されてよい。また、プロセッサ222の構成要素は、オペレーティングシステムや少なくとも1つのプログラムが提供する制御命令に従ってプロセッサ222によって実行される、互いに異なる機能(different functions)の表現であってよい。例えば、プロセッサ222が上述した制御命令に従って推薦クエリを提供する機能的表現として、推薦クエリ提供部340が使用されてよい。
【0044】
段階410において、候補クエリ生成部310は、電子機器1(110)のユーザとキーワード検索のためのサーバ150との間に設定された対話セッションを介して送受信されたユーザと関連するクエリ・ヒストリーと、各クエリ別に提供された検索結果とを含む検索コンテキストに基づき、電子機器1(110)のユーザが関心あると思われるクエリを推薦するために候補クエリを生成することができる。一例として、電子機器1(110)は、音声認識やテキスト入力方式によってユーザから検索クエリを受信し、ユーザから入力された検索クエリを、ネットワーク170を介してサーバ150に送信してよい。これにより、サーバ150は、検索クエリに対応する少なくとも1つの検索結果を生成し、生成した検索結果を、ネットワーク170を介して電子機器1(110)に送信してよい。電子機器1(110)のユーザとサーバ150との間の対話セッションを介して送受信されるすべてのデータ、すなわち、ユーザが入力した検索クエリおよび各検索クエリ別に提供された検索結果は、該当の対話セッションに対応する対話型検索インタフェース(以下、「検索チャットルーム」と称する)のインスタンスメッセージ(instance message)として電子機器1(110)および/またはサーバ150上の格納空間に格納されてよい。サーバ150は、検索クエリに対応する検索結果を提供する過程において検索をサポートするために推薦クエリを提供するようになるが、このとき、候補クエリ生成部310は、ユーザのクエリ・ヒストリーと各クエリ別の検索結果を含む検索コンテキストに基づいて、ユーザが次に検索すると思われる候補クエリを生成することができる。
【0045】
対話型検索サービスで使用される検索コンテキストは、(1)電子機器1(110)のユーザが入力した検索クエリ、(2)電子機器1(110)のユーザに提供された検索結果(テキスト、イメージ、対象IDなど)を含んでよく、追加で(3)電子機器1(110)の位置情報、(4)電子機器1(110)の時間情報などをさらに含んでよい。検索コンテキストには、例えば、クエリ「今日の天気」の次に入力されたクエリ「明日」に対して「明日の天気」情報を提供した内容、クエリ「ロバート・ダウニー・Jr」の次に入力された「アイアンマン」に対してロバート・ダウニー・Jrが出演した「映画アイアンマン」情報を提供した内容、クエリ「イ・ドンウク」の次に入力された「アイアンマン」に対してイ・ドンウクが出演した「ドラマ−アイアンマン」情報を提供した内容、クエリ「トンネル監督」に対して「キム・ソンフン」情報を提供した内容、クエリ「トンネル監督」の次に入力されたクエリ「作品を教えて」に対して映画トンネルの監督「キム・ソンフン作品」情報を提供した内容、クエリ「天気」に対してユーザの現在地に対応する地域の「天気」情報を提供した内容、クエリ「交通状況」に対して現在時間に対応する「リアルタイム交通状況」情報を提供した内容などのように、検索に利用されたクエリ・ヒストリーとクエリそれぞれに対して提供された検索結果が含まれてよい。
【0046】
検索コンテキストは、上述した(1)〜(4)の情報の他にも、サーバ150で提供する外部情報、一例として、検索サービスを利用する他のユーザの検索ヒストリー(クエリおよびクエリ別の検索結果)、検索に活用される各種知識グラフ基盤の関係情報(例えば、関連検索語のようなクエリ−クエリ関連情報、高速道路GPS情報などの道路に関する情報など)などをさらに含んでよい。
【0047】
サーバ150は、検索コンテキストに基づき複数の推薦ロジックを利用して候補クエリを生成してよいが、このために、候補クエリ生成部310は、曖昧性クエリ推薦モジュール、属性型クエリ推薦モジュール、関連クエリ推薦モジュール、ホット・トピック・クエリ推薦モジュールを備えてよい。
【0048】
図5を参照すると、候補クエリ生成部310の曖昧性クエリ推薦モジュールは、電子機器1(110)のユーザのクエリ・ヒストリーと各クエリ別に提供された検索結果を利用してユーザから入力された現在の検索クエリの曖昧性を分析した後、現在の検索クエリの曖昧性に基づいて候補推薦クエリ(以下、「曖昧性候補クエリ」と称する)を生成することができる(S501)。サーバ150は、ユーザからの以前の検索クエリによって現在入力された検索クエリの曖昧性を把握し、これに対応する検索結果を提供してよいが、このとき、候補クエリ生成部310は、検索結果として提供された対象を除いた他の対象を曖昧性候補クエリとして生成してよい。言い換えれば、候補クエリ生成部310は、ユーザから現在入力された検索クエリが曖昧な意味をもつ場合、該当の検索クエリの検索結果として提供された対象を除いた他の対象を推薦してよい。
【0049】
また、候補クエリ生成部310の属性型クエリ推薦モジュールは、ユーザの検索クエリに対応する主題の属性情報を利用して検索クエリに対する候補推薦クエリ(以下、「属性型候補クエリ」と称する)を生成することができる(S502)。サーバ150は、事前に登録されたキーワードを格納および維持するキーワードデータベースを備えてよく、このとき、キーワードデータベースは、キーワード別に、各キーワードが属する主題(ドメイン)と、該当のキーワードと関連付けられる属性情報を含むことができる。主題とは、ドラマ、映画、人物、音楽などのように情報分類のためのコレクションを意味してよく、属性情報は、各主題と関連付けられる情報の種類や特性などを含んでよい。候補クエリ生成部310は、サーバ150上のキーワードデータベースに格納されたキーワード別の属性情報を利用して、ユーザの検索クエリに対応するキーワードの属性情報から属性型候補クエリを生成することができる。言い換えれば、候補クエリ生成部310は、ユーザが検索した対象が属性をもつ対象である場合、検索された対象の属性を属性型候補クエリとして生成してよい。例えば、ユーザがドラマを検索した場合はドラマが有する属性を、人物を検索した場合は人物と関連する属性を、属性型候補クエリとして生成してよい。
【0050】
また、候補クエリ生成部310の関連クエリ推薦モジュールは、ユーザの検索クエリと直接的/間接的に関連する関連検索語を、候補推薦クエリ(以下、「関連候補クエリ」と称する)として生成することができる(S503)。関連候補クエリとはユーザの検索クエリに対する関連検索語を意味し、関連検索語は意味的関係や統計的関係をもつ単語であり、多様な検索語とコンテンツを分析して抽出可能である。
【0051】
最後に、候補クエリ生成部310のホット・トピック・クエリ推薦モジュールは、ユーザの検索クエリに対して時間的イシューをもつ候補推薦クエリ(以下、「ホット・イシュー候補クエリ」と称する)を生成してよい(S504)。ホット・イシュー候補クエリは、ニュース、コミュニティ、ブログなどで作成された文書を基盤として最近数多く言及されているキーワードを集計することで生成されたホット・トピック・キーワード、検索サービスを利用するユーザが最近数多く検索したキーワードとして決定されるリアルタイム急上昇検索語や人気検索語などを含んでよい。言い換えれば、候補クエリ生成部310は、検索サービスを利用するユーザがユーザの検索クエリと関連して最近関心をもつクエリとして、ホットイシュー候補クエリを生成してよい。
【0052】
図6は、上述した複数の推薦ロジックを利用して生成された候補クエリの例を示した図である。ユーザから曖昧な意味をもつ検索クエリ「ファン・ジニ」が入力され、これに対する検索結果として「ドラマ−ファン・ジニ」に関する情報が提供された場合:
曖昧性候補クエリ601は、検索結果として提供された「ドラマ−ファン・ジニ」とは異なる対象の情報を推薦するためのものであり、「映画−ファン・ジニ」、「朝鮮銘記‐ファン・ジニ」、「音楽−ファン・ジニ」、「図書−ファン・ジニ」などで構成されてよい。
【0053】
属性型候補クエリ602は、検索結果として提供された「ドラマ−ファン・ジニ」の属性情報を推薦するためのものであり、ドラマがもつ属性、例えば「出演陣」、「製作陣」、「あらすじ」、「回次情報」などで構成されてよい。
【0054】
関連候補クエリ603は、ユーザが入力した検索クエリ「ファン・ジニ」と直接的/間接的に関連する対象を推薦するためのものであり、「ファン・ジニ」と意味的関係や統計的関係をもつ関連検索語、例えば「ファン・ジニ−OST」、「ファン・ジニ−詩調」、「ファン・ジニ−映画」、「ファン・ジニ−歌詞」、「ファン・ジニ−視聴率」などで構成されてよい。
【0055】
ホット・トピック候補クエリ604は、検索結果として提供された「ドラマ−ファン・ジニ」と関連してユーザが最近関心をもつクエリを推薦するためのものであり、「ドラマ−ファン・ジニ」に登場した人物「ハ・ジウォン」が最近話題になっている場合、「ハ・ジウォン」と関連するホット・トピック・キーワード、例えば「ハ・ジウォン−近況」、「ハ・ジウォン−結婚」などで構成されてよい。
【0056】
したがって、候補クエリ生成部310は、対話型検索サービスでユーザとやり取りした検索コンテキストに基づき、ユーザに推薦しようとするクエリとして複数の推薦ロジックによる候補クエリ(曖昧性候補クエリ、属性型候補クエリ、関連候補クエリ、ホット・トピック候補クエリ)を生成することができる。
【0057】
再び
図4を参照すると、段階420において、重複クエリ除去部320は、ユーザと関連するクエリ・ヒストリーを利用し、段階410で生成された候補クエリのうち以前のクエリと重複する候補クエリを取り除くことができる。クエリ・ヒストリーは、ユーザに提供された推薦クエリ・ヒストリーとユーザが直接入力した検索クエリ・ヒストリーのうちの少なくとも一方を含んでよい。一例として、重複クエリ除去部320は、クエリ・ヒストリーに含まれたクエリの中からユーザが以前の検索に既に利用したクエリを選別し、該当のクエリと同じ候補クエリを取り除いてよい。他の例として、重複クエリ除去部320は、ユーザに提供された推薦クエリの中から、提供回数を対比して一定の割合以下の検索利用履歴をもつクエリ、すなわち、ユーザが検索に利用する確率が低いクエリを選別し、該当のクエリと同じ候補クエリを取り除いてよい。言い換えれば、重複クエリ除去部320は、クエリ・ヒストリーを利用して以前のクエリと候補クエリが重複するかどうかをチェックし、以前のクエリと重複する一部の候補クエリを取り除くことができる。
【0058】
段階430において、クエリ・クラスタリング部330は、段階410で生成された候補クエリの中から一部の候補クエリが取り除かれた後、残った候補クエリ間の類似度に基づいてクラスタリング(clustering)を実行することができる。候補クエリ・クラスタリングは、同一あるいは類似する推薦を排除して意味的に異なる多様なクエリをユーザに推薦するために行われるものである。クラスタリングアルゴリズムの一例としては、候補クエリをK個のクラスタに分けるK−meanクラスタリングアルゴリズムを使用することができる。クラスタ個数(K)は、検索された対象の曖昧性の程度(例えば、クエリがもつ意味の個数あるいは該当のクエリによって検索される対象が分類される主題の個数)と各推薦モジュールで生成した候補クエリの個数に応じて可変的に決定されてよい。反復(iteration)するごとに他のクラスタとの類似度を測定し、これに基づいて全体的な損失(loss)を計算してクラスタ個数を変更してよい。
【0059】
段階440において、推薦クエリ提供部340は、候補クエリのクラスタから最終クエリを選択し、推薦クエリとして電子機器1(110)に提供することができる。一例として、推薦クエリ提供部340は、各クラスタから少なくとも1つの代表クエリを選定し、クラスタ別の代表クエリを推薦クエリとして構成してよい。推薦クエリ提供部340は、事前に定められた順序や任意の順序でクラスタ間の代表クエリを一定個数ずつ交互に整列したリストを構成して電子機器1(110)に提供してよい。電子機器1(110)は、ユーザから入力された検索クエリと、該当の検索クエリに対してサーバ150から提供された検索結果を、検索チャットルームを介してユーザとやり取りする対話メッセージ形態で電子機器1(110)の画面に表示することができる。このとき、電子機器1(110)は、電子機器1(110)の画面に表示された検索クエリや検索結果に対してサーバ150がユーザに提供しようとする推薦クエリを共に表示してよい。
【0060】
図7〜
図10は、電子機器1(110)の画面に表示される対話型検索インタフェースである検索チャットルームの例を示した図である。
【0061】
図7を参照すると、検索チャットルーム700には、ユーザによって音声やテキストで入力された検索クエリ710と、検索クエリ710に対してサーバ150で生成された検索結果720が対話メッセージ形態で表示されている。
【0062】
検索結果720が検索チャットルーム700に表示される場合、サーバ150で生成された推薦クエリ730を、検索チャットルーム700の一部領域、例えば、検索チャットルーム700の下端やクエリ入力ウィンドウに隣接する位置に共に表示することができる。
【0063】
「クエリA」に対して、サーバ150により1つの検索結果720が生成された場合、
図7に示すように、検索チャットルーム700には、検索結果720を表示するためのディスプレイ客体として1つのカードを構成し、該当のカード上に検索結果720を表示することができる。
【0064】
これに対して、
図8に示すように、「クエリA」に対して、サーバ150により複数の検索結果820が生成された場合、検索チャットルーム700には、検索結果820の件数に対応する枚数のカードをカルーセル(carousel)形態で構成し、検索結果820をそれぞれ表示することができる。例えば、ユーザのフリックジェスチャに応答して、検索チャットルーム700にカルーセル形態で構成されたカードが移り変わりながら、検索結果820が1つずつ選択的に表示されてよい。
【0065】
サーバ150は、「クエリA」に対する検索結果820が複数である場合、検索結果820それぞれに対して推薦クエリ830を生成してよく、これにより、電子機器1(110)は、該電子機器1(110)の画面に実際に表示されている検索結果820と関連する推薦クエリ830を表示することができる。
【0066】
「クエリA」に対して2つの検索結果、すなわち、検索結果Iと検索結果IIが生成され、検索結果Iに対する推薦クエリとしてクエリ1、クエリ2、クエリ3、検索結果IIに対する推薦クエリとしてクエリ11、クエリ12、クエリ13が生成されたと仮定する。
【0067】
「クエリA」に対する検索結果のうち検索結果Iが電子機器1(110)の画面に表示されると、検索結果Iに対して生成された推薦クエリ、すなわち、クエリ1、クエリ2、クエリ3が表示され、検索結果IIが電子機器1(110)の画面に表示されると、検索結果IIに対して生成された推薦クエリ、すなわち、クエリ11、クエリ12、クエリ13が表示される。「クエリA」に対して複数の検索結果が提供される場合、カードフリックによって検索結果が1つずつ選択的に表示されるようにしてよく、電子機器1(110)の画面に表示される検索結果に従って、推薦クエリも、該当する検索結果に対応するクエリを推薦してよい。言い換えれば、検索結果として提供された対象を考慮した上で検索結果ごとに異なる推薦クエリを提供することが可能になる、すなわち、検索結果Iに対する推薦クエリと検索結果IIに対する推薦クエリを異なるように提供することが可能になる。
【0068】
新たな検索クエリが入力された場合、以前の検索クエリと検索結果は一方向、例えば上側方向に移動され、新たに入力された検索クエリとこれに対応する新規検索結果が検索チャットルームに挿入されて電子機器1(110)の画面に表示されてよい。このとき、電子機器1(110)の画面から外れた以前の検索結果に対する推薦クエリは消え、電子機器1(110)の画面には現在表示されている新規検索結果に対する推薦クエリが表示されてよい。
【0069】
図9に示すように、「クエリA」の検索結果に対する推薦クエリとしてクエリ1、クエリ2、クエリ3が生成され、「クエリB」の検索結果に対する推薦クエリとしてクエリ21、クエリ22、クエリ23が生成されたと仮定する。
【0070】
電子機器1(110)の画面に「クエリA」に対する検索結果921が表示されるとき、検索結果921と関連する推薦クエリ931としてクエリ1、クエリ2、クエリ3が表示されてよい(S901)。この後、新たな検索クエリ「クエリB」が入力されて、電子機器1(110)の画面に「クエリB」と「クエリB」に対する検索結果922が表示されると、推薦クエリは、検索結果922と関連する推薦クエリ932であるクエリ21、クエリ22、クエリ23に変更されて表示されてよい(S902)。
【0071】
このとき、サーバ150は、「クエリA」と「クエリA」の検索結果921に基づいて「クエリB」の曖昧性を把握してよく、これを考慮した上で「クエリB」の検索結果922を生成してよい。
【0072】
また、電子機器1(110)は、ユーザのスクロールジェスチャに応答して電子機器1(110)の画面に示される検索チャットルームを動かして、以前の検索結果と推薦クエリを示すことが可能である。
【0073】
電子機器1(110)の画面に「クエリB」に対する検索結果922が表示される場合、すなわち、クエリ21、クエリ22、クエリ23が表示された状態でユーザが上向きスクロールによって検索チャットルームを移動させることによって電子機器1(110)の画面に「クエリA」に対する検索結果921が再び表示される場合、推薦クエリは「クエリA」の検索結果921に対して生成された推薦クエリ931、すなわち、クエリ1、クエリ2、クエリ3に変更されて表示されてよい。
【0074】
電子機器1(110)の画面に検索結果922が表示されていた状態から以前の検索結果921が再び表示される時点を基準に、以前の検索結果921の推薦クエリ931を更新して表示することができる。一例として、検索結果921が表示された初期時点から一定の時間が経過して再び表示される場合、検索結果921に対する推薦クエリを再び要請し、該当の時点に新たに生成された推薦クエリ931が、電子機器1(110)の画面に表示されるようすることができる。例えば、検索結果921が表示される初期時点には推薦クエリ931がクエリ1、クエリ2、クエリ3として表示され、一定の時間が経過してから検索結果921が再び表示されるときにはクエリ1、クエリ2’、クエリ3のように再調整された推薦クエリ931が表示されてよい。
【0075】
サーバ150は、ユーザから入力された検索クエリと検索クエリに対して生成された検索結果に基づいて推薦クエリを提供するものであり、検索された対象を除いた他の対象を推薦するためのクエリ、検索された対象の属性を推薦するためのクエリ、検索された対象と直接的/間接的に関連する対象を推薦するためのクエリ、検索された対象と関連のあるホット・トピック対象を推薦するためのクエリなどを推薦クエリとして提供してよい。
【0076】
例えば、
図10に示したように、ユーザが検索チャットルーム700に検索クエリ1010として「ファン・ジニ」を入力し、これに対する検索結果1020として「ドラマ−ファン・ジニ」に関する情報が提供された場合、検索クエリ1010と検索結果1020に基づいて生成された推薦クエリ1030が検索チャットルーム700に共に表示されてよい。推薦クエリ1030には、検索された対象「ドラマ−ファン・ジニ」を除いた他の対象を推薦するためのクエリである曖昧性クエリ1031の例として「映画−ファン・ジニ」、検索された対象「ドラマ−ファン・ジニ」の属性を推薦するためのクエリである属性型クエリ1032の例として「出演陣」、検索された対象「ドラマ−ファン・ジニ」と直接的/間接的に関連する対象を推薦するためのクエリである関連クエリ1033の例として「ファン・ジニ−OST」、検索された対象「ドラマ−ファン・ジニ」と関連する人物「ハ・ジウォン」の近況が最近のイシューとなっている場合、該当のホット・トピック対象を推薦するためのクエリであるホット・トピック・クエリ1034の例として「ハ・ジウォン−近況」などが含まれてよい。
【0077】
電子機器1(110)は、サーバ150から提供された推薦クエリをカルーセル形態のカードリストで構成し、ユーザのフリックジェスチャに応じて、そのリストに含まれる少なくとも一部の推薦クエリを選択的に表示してもよく、他の例としては、推薦クエリに対する別途のUIを提供し、該当のUIが選択された場合に、リストに含まれるクエリ全体を一括表示することも可能である。
【0078】
したがって、本発明の実施形態は、検索サービスでユーザと関連するクエリ・ヒストリーと各クエリ別の検索結果からユーザの検索コンテキストを把握し、ユーザが関心あると思われるクエリを推薦することができる。
【0079】
このように、本発明の実施形態によると、ユーザが入力した検索クエリに対し、ユーザのクエリ・ヒストリーを含む検索コンテキストを把握した結果に応じて推薦クエリを提供することができる。また、本発明の実施形態によると、対話型検索サービスを利用するユーザが入力したクエリ・ヒストリーを把握することで、ユーザのクエリの意図を反映した推薦クエリを提供することができる。さらに、本発明の実施形態によると、ユーザが入力したクエリ・ヒストリーと各クエリ別に検索された結果を使用して現在入力された検索クエリの曖昧性を把握することができ、該当のクエリとは異なる意味をもつクエリを推薦することができる。
【0080】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)および前記OS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを格納、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0081】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、所望のとおりに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置(virtual equipment)、コンピュータ記録媒体または装置に永久的または一時的に具現化されてもよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で格納されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読取可能な記録媒体に格納されてよい。
【0082】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読取可能な媒体に記録されてよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでよい。媒体に記録されるプログラム命令は、実施形態のために特別に設計されて構成されたものであってもよいし、コンピュータソフトウェア当業者に公知な使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例は、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0083】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態と図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0084】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0085】
310:候補クエリ生成部
320:重複クエリ除去部
330:クエリ・クラスタリング部
340:推薦クエリ提供部
【国際調査報告】