特表2019-530240(P2019-530240A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-530240(P2019-530240A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(54)【発明の名称】基板の洗浄方法及び洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20190920BHJP
【FI】
   H01L21/304 648G
   H01L21/304 643A
   H01L21/304 642E
   H01L21/304 643D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】57
(21)【出願番号】特願2019-515508(P2019-515508)
(86)(22)【出願日】2016年9月19日
(85)【翻訳文提出日】2019年5月20日
(86)【国際出願番号】CN2016099303
(87)【国際公開番号】WO2018049671
(87)【国際公開日】20180322
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG
(71)【出願人】
【識別番号】510005650
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ (シャンハイ) インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン フゥイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン シー
(72)【発明者】
【氏名】チェン フーピン
(72)【発明者】
【氏名】チェン フーファ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジェン
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン シァオイェン
(72)【発明者】
【氏名】ジン イーヌオ
(72)【発明者】
【氏名】ジァ ヂャオウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リー シュエジュン
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AA09
5F157AA42
5F157AA73
5F157AA93
5F157AA94
5F157AB02
5F157AB03
5F157AB13
5F157AB33
5F157AB34
5F157AB90
5F157AC01
5F157AC13
5F157BB22
5F157BB73
5F157BB79
5F157CB32
5F157CD15
5F157CE05
5F157CE06
5F157CE21
5F157CE36
5F157CF10
5F157CF48
5F157DA21
5F157DB02
5F157DB18
(57)【要約】
ここに開示する本発明は、超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を効果的に洗浄する方法であって、前記基板と前記超音波/高周波超音波装置との間の空間に液体を塗布し、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返す。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を洗浄する方法であって、
前記基板と前記超音波/高周波超音波装置との間の空間に液体を塗布し、
前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、
前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、
前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、
前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第二の設定値は、キャビテーション飽和点よりもはるかに低い値とされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点未満の値とされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
τをキャビテーション飽和点に到達する時間とし、mをτの係数とした場合に、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比がキャビテーション飽和点に到達した後であっても、前記超音波/高周波超音波電源をmτの期間、周波数fと電力Pに再度設定し、その後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記mは、0.1〜100の間の数であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
気泡内の温度が下がることにより、ビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
気泡内の温度は前記液体の温度付近まで低下することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記電源を周波数f及び電力Pに設定してから、前記超音波/高周波超音波電源を周波数f及び電力Pに設定するまでの時間を、周波数fの波形周期の2000倍より短くすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
を所望の体積とし、Vを元の体積とし、ΔVを一回の圧縮後の気泡の体積圧縮量とし、δVを一回の膨張後の気泡の体積増加量として、前記電源を周波数fおよび電力Pに設定してから、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fおよび電力Pに設定するまでの時間が、((V−V−ΔV)/(ΔV−δV)+1)/fより短いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記電力値Pはゼロに設定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記周波数fは前記周波数fに等しく、前記電力値Pは前記電力値Pより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記周波数fは前記周波数fよりも高く、前記電力値Pは前記電力値Pより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記周波数fは前記周波数fより低く、前記電力値Pは前記電力値Pに等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記周波数fは前記周波数fより低く、前記電力値Pは前記電力値Pより大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記周波数fは前記周波数fより低く、前記電力値Pは前記電力値Pより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記超音波/高周波超音波電源は増加した振幅の電力Pを出力することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記超音波/高周波超音波電源は減少した振幅の電力Pを出力することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記超音波/高周波超音波電源はまず減少した振幅で、その後、増加した振幅で電力Pを出力することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記超音波/高周波超音波電源はまず増加した振幅で、その後、減少した振幅で電力Pを出力することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fの波形を出力し、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記超音波/高周波超音波電源はまず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記周波数fはゼロに等しく、前記電力値Pは正の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記周波数fはゼロに等しく、前記電力値Pは負の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記周波数fはfに等しく、fの位相はfの位相と逆に設定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記周波数fはfとは異なり、fの位相はfの位相と逆に設定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項35】
超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を洗浄する装置であって、
前記基板を保持するチャックと、
前記基板に隣接して配置される前記超音波/高周波超音波装置と、
前記基板、及び、前記基板と前記超音波/高周波超音波装置との間の隙間に薬液を噴射する少なくとも一つのノズルと、
超音波/高周波超音波電源と、
前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動する制御装置とを備え、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、陥凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことを特徴とする装置。
【請求項36】
前記第二の設定値は、キャビテーション飽和点よりもはるかに低い値とされることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点未満の値とされることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点であることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項39】
τをキャビテーション飽和点に到達する時間とし、mをτの係数とした場合に、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比がキャビテーション飽和点に到達した後であっても、前記超音波/高周波超音波電源をmτの期間、周波数fと電力Pに再度設定し、その後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動することを特徴とする請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記mは、0.1〜100の間の数であることを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項41】
気泡内の温度が下がることにより、ビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少することを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項42】
気泡内の温度は前記液体の温度付近まで低下することを特徴とする請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記電源を周波数f及び電力Pに設定してから、超音波/高周波超音波電源を周波数f及び電力Pに設定するまでの時間を、周波数fの波形周期の2,000倍より短くすることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項44】
を所望の体積とし、Vを元の体積とし、ΔVを一回の圧縮後の気泡の体積圧縮量とし、δVを一回の膨張後の気泡の体積増加量として、前記電源を周波数fおよび電力Pに設定してから、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fおよび電力Pに設定するまでの時間が、((V−V−ΔV)/(ΔV−δV)+1)/fより短いことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項45】
前記電力値Pはゼロに設定されることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項46】
前記周波数fは前記周波数fに等しく、前記電力値Pは前記電力値Pより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項47】
前記周波数fは前記周波数fよりも高く、前記電力値Pは前記電力値Pより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項48】
前記周波数fは前記周波数fより低く、前記電力値Pは前記電力値Pに等しいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項49】
前記周波数fは前記周波数fより低く、前記電力値Pは前記電力値Pより大きいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項50】
前記周波数fは前記周波数fより低く、前記電力値Pは前記電力値Pより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項51】
前記超音波/高周波超音波電源は増加した振幅の電力Pを出力することを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項52】
前記超音波/高周波超音波電源は減少した振幅の電力Pを出力することを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項53】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず増加した振幅の、その後減少した振幅の電力Pを出力することを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項54】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず減少した振幅の、その後増加した振幅の電力Pを出力することを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項55】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項56】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項57】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項58】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fの波形を出力し、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項59】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項60】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項61】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項62】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項63】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項64】
前記超音波/高周波超音波電源は、まず周波数fで、その後周波数fで、最後に周波数fで電力Pを出力し、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項65】
前記周波数fはゼロに等しく、前記電力値Pは正の値であることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項66】
前記周波数fはゼロに等しく、前記電力値Pは負の値であることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項67】
前記周波数fはfに等しく、fの位相はfの位相と逆に設定されることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項68】
前記周波数fはfとは異なり、fの位相はfの位相と逆に設定されることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項69】
超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を洗浄する装置であって、
少なくとも一つの基板を保持するカセットと、
前記カセットを保持するタンクと、
前記タンクの外壁に取り付けられた超音波/高周波超音波装置と、
前記基板を浸漬するために前記タンク内に薬液を充填するための少なくとも一つの注入口と、
超音波/高周波超音波電源と、
前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動する制御装置とを備え、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことを特徴とする装置。
【請求項70】
前記第二の設定値は、キャビテーション飽和点よりもはるかに低い値とされることを特徴とする請求項69に記載の装置。
【請求項71】
前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点未満の値とされることを特徴とする請求項69に記載の装置。
【請求項72】
前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点であることを特徴とする請求項69に記載の装置。
【請求項73】
τをキャビテーション飽和点に到達する時間とし、mをτの係数とした場合に、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比がキャビテーション飽和点に到達した後であっても、前記超音波/高周波超音波電源をmτの期間、周波数fと電力Pに再度設定し、その後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動することを特徴とする請求項72に記載の装置。
【請求項74】
前記mは、0.1〜100の間の数であることを特徴とする請求項73に記載の装置。
【請求項75】
前記電力値Pはゼロに設定されることを特徴とする請求項69に記載の装置。
【請求項76】
超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を洗浄する装置であって、
前記基板を保持するチャックと、
前記基板に隣接して配置されるノズルであって、前記基板上に薬液を噴射するノズルと接続された超音波/高周波超音波装置と、
超音波/高周波超音波電源と、
前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動する制御装置とを備え、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことを特徴とする装置。
【請求項77】
前記第二の設定値は、キャビテーション飽和点よりもはるかに低い値とされることを特徴とする請求項76に記載の装置。
【請求項78】
前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点未満の値とされることを特徴とする請求項76に記載の装置。
【請求項79】
前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点であることを特徴とする請求項76に記載の装置。
【請求項80】
τをキャビテーション飽和点に到達する時間とし、mをτの係数とした場合に、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比がキャビテーション飽和点に到達した後であっても、前記超音波/高周波超音波電源をmτの期間、周波数fと電力Pに再度設定し、その後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動することを特徴とする請求項79に記載の装置。
【請求項81】
前記mは、0.1〜100の間の数であることを特徴とする請求項80に記載の装置。
【請求項82】
前記電力値Pはゼロに設定されることを特徴とする請求項76に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の洗浄方法および洗浄装置に関する。より具体的には、洗浄工程において、超音波または高周波超音波装置(ultra or mega sonic device)によって生成される気泡キャビテーションを制御し、基板全体に安定した、または、制御されたキャビテーションを発生させることにより、高アスペクト比のビアホール、トレンチ、または、凹領域における微細粒子を効率的に除去することに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置は、複数の異なる処理工程を経てトランジスタおよび相互接続要素を製造することによって、半導体基板上に製造または加工される。近年トランジスタには、フィン電界効果トランジスタ(Fin Field Effect Transistor; finFET)や3次元NANDメモリのように二次元から三次元に構築されるものがある。半導体基板に伴うトランジスタ端子同士を電気的に接続するために、半導体装置の一部として誘電材料に導電性(例えば、金属)のトレンチ、ビアホール(via)などが形成される。トレンチおよびビアホールは、トランジスタ間、および、半導体装置の内部回路と半導体装置の外部回路との電気信号および電力を接続する。
【0003】
半導体基板上におけるfinFETおよび相互接続要素の形成工程では、例えばマスキング、エッチング、および、堆積工程を経て、所望の半導体装置の電子回路が形成される。特に、複数のマスキングおよびプラズマエッチング工程を行うことによって、トランジスタのフィンおよび/または相互接続要素のトレンチやビアホールとして機能する半導体基板の誘電層に、finFET、3次元NANDフラッシュセル、および/または、凹領域のパターンを形成することができる。ポストエッチングまたはフォトレジストアッシングにおいて、フィン構造および/またはトレンチやビアホールにおける粒子および異物を除去するために、湿式洗浄工程が必要となる。特に装置製造ノードが14nmまたは16nm、或いは、それ以上移動する場合に、フィンおよび/またはトレンチおよびビアホールの側壁損失は、臨界寸法の維持に重要となる。側壁損失を低減または排除するには、適度に希釈された化学薬品、または、場合によっては脱イオン水のみを使用することが重要となる。しかし、通常、希釈された化学薬品や脱イオン水では、フィン構造、3次元NAND孔、および/または、トレンチやビアホール内の粒子を効率的に除去できない。したがって、これらの粒子を効率的に除去するには、超音波または高周波超音波などの機械的な力が必要である。超音波または高周波超音波は、基板構造に機械的な力を加える気泡キャビテーションを発生させるが、トランジットキャビテーションやマイクロ噴流などの激しいキャビテーションによって、パターン構造が破損する。したがって、安定したまたは制御されたキャビテーションを維持することは、機械的な力を損傷限界内に制御すると同時に粒子の効率的な除去を行うために重要なパラメータとなる。前記3次元NAND孔の構造において、トランジットキャビテーションによって孔構造が損傷するとは限らないが、孔の内部に気泡キャビテーションが飽和することによって洗浄効果が低減する。
【0004】
米国特許第4326553号には、ノズルに結合されて半導体ウエハを洗浄する高周波超音波エネルギーが開示されている。流体は加圧され、高周波超音波トランスデューサによって高周波超音波エネルギーが流体に加えられる。ノズルは、超音波/高周波超音波の周波数で振動する洗浄用流体をリボン状に噴射させて表面に衝突させるための形状を有している。
【0005】
米国特許第6039059号には、音波エネルギを流体に伝達する細長いプローブを振動させるエネルギー源が開示されている。一構成において、流体がウエハの両側に噴射される一方、プローブは上側近傍に配置されている。別の構成では、短いプローブの先端面が表面近傍に配置されており、ウエハが回転する際にその表面上をプローブが移動する。
【0006】
米国特許第6843257B2号には、ウエハ表面に平行な軸を中心に回転するロッドを振動させるエネルギー源が開示されている。ロッド表面に、エッチングにより螺旋溝などを形成する。
【0007】
洗浄工程において、超音波または高周波超音波装置(ultra or mega sonic device)によって生成される気泡キャビテーションを制御し、基板全体に安定した、または、制御されたキャビテーションを発生させることにより、高アスペクト比のビアホール、トレンチ、または、凹領域における微細粒子を効率的に除去するよりよい方法が必要である。
【発明の概要】
【0008】
本発明の一方法は、安定した気泡キャビテーションを維持させることによって、パターン構造を有するウエハに損傷を与えることのない超音波/高周波超音波洗浄を可能とする。前記安定した気泡キャビテーションは、音波電源を、τよりも短い時間(time interval)だけ電力Pに設定し、音波電源を、τよりも長い時間だけ電力Pに設定し、ウエハが洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことにより制御される。電力Pはゼロに等しい、または、電力Pよりはるかに小さく、τは、気泡内部の温度が臨界内破(implosion)温度まで上昇する時間であり、τは、気泡内部の温度が臨界内破温度よりはるかに低い温度まで低下する時間である。
【0009】
本発明の別の方法は、安定した気泡キャビテーションを維持させることによって、パターン構造を有するウエハが損傷することなく超音波/高周波超音波洗浄を行うことを可能とする。前記安定した気泡キャビテーションは、音波電源を、τよりも短い時間だけ周波数fに設定し、音波電源を、τよりも長い時間だけ周波数fに設定し、ウエハが洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことにより制御され、fは、fよりもはるかに高く、2倍または4倍高い方がよく、τは、気泡内部の温度が臨界内破温度まで上昇する時間であり、τは、気泡内部の温度が臨界内破温度よりはるかに低い温度まで低下する時間である。
【0010】
本発明の別の方法は、パターン構造内の空間よりも小さな気泡サイズの安定した気泡キャビテーションを維持させることによって、パターン構造を有するウエハが損傷することのない超音波/高周波超音波洗浄を可能とする。パターン構造内の空間よりも小さな気泡サイズの安定した気泡キャビテーションは、音波電源を、τよりも短い時間だけ電力Pに設定し、音波電源を、τよりも長い時間だけ電力Pに設定し、ウエハが洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことにより制御され、Pはゼロに等しい、または,電力Pよりはるかに小さく、τは、気泡サイズがパターン構造内の空間と等しいかそれより大きい臨界サイズに増加するまでの時間であり、τは、気泡サイズがパターン構造内の空間よりはるかに小さいサイズに減少するまでの時間である。
【0011】
本発明の別の方法は、パターン構造内の空間よりも小さな気泡サイズの安定した気泡キャビテーションを維持させることによって、パターン構造を有するウエハが損傷することのない超音波/高周波超音波洗浄を可能とする。パターン構造内の空間よりも小さな気泡サイズの安定した気泡キャビテーションは、音波電源を、τよりも短い時間だけ周波数fに設定し、音波電源を、τよりも長い時間だけ周波数fに設定し、ウエハが洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことにより制御され、fは、fよりもはるかに高く、2倍または4倍高い方がよく、τは、気泡サイズがパターン構造内の空間と等しいかそれより大きい臨界サイズに増加するまでの時間であり、τは、気泡サイズがパターン構造内の空間よりはるかに小さいサイズに減少するまでの時間である。
【0012】
本発明の一方法は、非飽和気泡キャビテーションを維持させることによって、深孔の複数の特徴部位を有する基板に対して効果的な超音波/高周波超音波洗浄を可能とする。前記非飽和気泡キャビテーションは、音波電源を、τよりも短い時間(time interval)だけ電力Pに設定し、音波電源を、τよりも長い時間だけ電力Pに設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことによって制御され、電力Pはゼロに等しい、または、電力Pよりはるかに小さく、τは、深孔内のキャビテーション又は気泡密度が飽和状態まで上昇する時間であり、τは、気泡密度が飽和状態よりはるかに低い密度まで低下する時間である。
【0013】
本発明の別の方法は、非飽和気泡キャビテーションを維持させることによって、深孔の複数の特徴部位を有する基板に対して効果的な超音波/高周波超音波洗浄を可能とする。前記非飽和気泡キャビテーションは、音波電源を、τよりも短い時間だけ周波数fに設定し、音波電源を、τよりも長い時間だけ周波数fに設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことによって制御され、fは、fよりもはるかに高く、2倍または4倍高い方がよく、τは、深孔内のキャビテーション又は気泡密度が飽和状態まで上昇する時間であり、τは、気泡密度が飽和状態よりはるかに低い密度まで低下する時間である。
【0014】
本発明の一方法は、キャビテーション状態の所定サイズの気泡を維持させることによって、深孔の複数の特徴部位を有する基板に対して効果的な超音波/高周波超音波洗浄を可能とする。キャビテーション状態における所定サイズの気泡は、音波電源を、τよりも短い時間(time interval)だけ電力Pに設定し、音波電源を、τよりも長い時間だけ電力Pに設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことによって制御され、電力Pはゼロに等しい、または、電力Pよりはるかに小さく、τは、深孔内のキャビテーション又は気泡密度が飽和状態まで上昇する時間であり、τは、気泡サイズが前記所定サイズよりはるかに小さいサイズまで縮小する時間である。
【0015】
本発明の別の方法は、キャビテーション状態の所定サイズの気泡を維持させることによって、深孔の複数の特徴部位を有する基板に対して効果的な超音波/高周波超音波洗浄を可能とする。キャビテーション状態における所定サイズの気泡は、音波電源を、τよりも短い時間だけ周波数fに設定し、音波電源を、τよりも長い時間だけ周波数fに設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返すことによって制御され,fは、fよりもはるかに高く、2倍または4倍高い方がよく、τは、深孔内のキャビテーション又は気泡密度が飽和状態まで上昇する時間であり、τは、気泡サイズが前記所定サイズよりはるかに小さいサイズまで縮小する時間である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A】超音波/高周波超音波装置を使用するウエハ洗浄装置の例を示す図である。
図1B】超音波/高周波超音波装置を使用するウエハ洗浄装置の例を示す図である。
図2A】超音波/高周波超音波トランスデューサの各種形状を示す図である。
図2B】超音波/高周波超音波トランスデューサの各種形状を示す図である。
図2C】超音波/高周波超音波トランスデューサの各種形状を示す図である。
図2D】超音波/高周波超音波トランスデューサの各種形状を示す図である。
図2E】超音波/高周波超音波トランスデューサの各種形状を示す図である。
図2F】超音波/高周波超音波トランスデューサの各種形状を示す図である。
図2G】超音波/高周波超音波トランスデューサの各種形状を示す図である。
図3】ウエハ洗浄工程における気泡キャビテーションを示す図である。
図4A】洗浄工程中のウエハ上のパターン構造に損傷を与えるトランジットキャビテーションを示す図である。
図4B】洗浄工程中のウエハ上のパターン構造に損傷を与えるトランジットキャビテーションを示す図である。
図5A】洗浄工程中の気泡内部の熱エネルギーの変化を示す図である。
図5B】洗浄工程中の気泡内部の熱エネルギーの変化を示す図である。
図5C】洗浄工程中の気泡内部の熱エネルギーの変化を示す図である。
図6A】ウエハ洗浄方法の一例を示す図である。
図6B】ウエハ洗浄方法の一例を示す図である。
図6C】ウエハ洗浄方法の一例を示す図である。
図7A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図7B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図7C】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図8A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図8B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図8C】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図8D】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図9A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図9B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図9C】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図9D】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図10A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図10B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図11A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図11B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図12A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図12B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図13A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図13B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図14A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図14B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図15A】洗浄工程中のウエハ上のパターン構造に損傷を与える安定キャビテーションを示す図である。
図15B】洗浄工程中のウエハ上のパターン構造に損傷を与える安定キャビテーションを示す図である。
図15C】洗浄工程中のウエハ上のパターン構造に損傷を与える安定キャビテーションを示す図である。
図16】超音波/高周波超音波装置を使用するウエハ洗浄装置の別の例を示す図である。
図17】超音波/高周波超音波装置を使用するウエハ洗浄装置の例を示す図である。
図18A】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図18B】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図18C】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図19】ウエハ洗浄方法の別の例を示す図である。
図20A】ビアホールまたはトレンチの特徴部位において飽和点未満の状態にある気泡を示す図である。
図20B】は、ビアホールまたはトレンチの特徴部位において飽和点未満の状態にある気泡を示す図である。
図20C】は、ビアホールまたはトレンチの特徴部位において飽和点未満の状態にある気泡を示す図である。
図20D】は、ビアホールまたはトレンチの特徴部位において飽和点未満の状態にある気泡を示す図である。
図20E】ビアホール、トレンチ、または、凹空間VVTRに対する総気泡体積Vの比Rが飽和点に近似するまたはそれ以上の値となるように、超音波/高周波超音波装置によって拡張された気泡のサイズを示す図である。
図20F】ビアホール、トレンチ、または、凹空間VVTRに対する総気泡体積Vの比Rが飽和点に近似するまたはそれ以上の値となるように、超音波/高周波超音波装置によって拡張された気泡のサイズを示す図である。
図20G】ビアホール、トレンチ、または、凹空間VVTRに対する総気泡体積Vの比Rが飽和点に近似するまたはそれ以上の値となるように、超音波/高周波超音波装置によって拡張された気泡のサイズを示す図である。
図20H】ビアホール、トレンチ、または、凹空間VVTRに対する総気泡体積Vの比Rが飽和点に近似するまたはそれ以上の値となるように、超音波/高周波超音波装置によって拡張された気泡のサイズを示す図である。
図20I】ビアホール、トレンチ、または、凹空間VVTRに対する総気泡体積Vの比Rが飽和点よりはるかに低くなるように、限定された範囲で、超音波/高周波超音波装置によって拡張された気泡のサイズを示す図である。
図20J】ビアホール、トレンチ、または、凹空間VVTRに対する総気泡体積Vの比Rが飽和点よりはるかに低くなるように、限定された範囲で、超音波/高周波超音波装置によって拡張された気泡のサイズを示す図である。
図21A】基板洗浄方法の一例を示す図である。
図21B】基板洗浄方法の一例を示す図である。
図21C】基板洗浄方法の一例を示す図である。
図21D】基板洗浄方法の一例を示す図である。
図22A】基板洗浄方法の別の一例を示す図である。
図22B】基板洗浄方法の別の一例を示す図である。
図22C】基板洗浄方法の別の一例を示す図である。
図22D】基板洗浄方法の別の一例を示す図である。
図23A】基板洗浄方法の別の一例を示す図である。
図23B】基板洗浄方法の別の一例を示す図である。
図23C】基板洗浄方法の別の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1A図1Bに、超音波/高周波超音波装置を用いたウエハ洗浄装置を示す。ウエハ洗浄装置は、ウエハ1010と、回転駆動機構1016によって回転されるウエハチャック1014と、洗剤または脱イオン水1032を供給するノズル1012と、超音波/高周波超音波装置1003と、超音波/高周波超音波電源とを備えている。超音波/高周波超音波装置1003は、さらに、共振器1008に音響的に結合された圧電トランスデューサ1004を備えている。圧電トランスデューサ1004は、振動するように電気的に励起され、共振器1008は液体に高周波音響エネルギーを伝達する。超音波/高周波超音波エネルギーによって発生した気泡キャビテーションは、ウエハ1010上の粒子を振動させる。これにより異物はウエハ1010の表面から振動により隔離され、ノズル1012から供給される液体1032の流動によって前記表面から除去される。
【0018】
また、図2A図2Gは、本発明による超音波/高周波超音波装置の上面図である。図1に示した超音波/高周波超音波装置1003の代わりに、異なる形状の超音波/高周波超音波装置3003、すなわち、図2Aに示す三角形または扇形状のもの、図2Bに示す矩形のもの、図2Cに示す八角形のもの、図2Dに示すような楕円形のもの、図2Eに示す半円形のもの、図2Fに示す四分円形のもの、図2Gに示す円形のものを使用してもよい。
【0019】
図3は、圧縮段階の気泡キャビテーションを示す。気泡は、その形状が球状Aからリンゴ状の形状Gへと徐々に圧縮され、最終的に内破状態Iに到達しマイクロ噴流を形成する。図4Aおよび図4Bに示すように、マイクロ噴流は非常に荒々しく(数千気圧および数千℃に達することもある)、特にフィーチャーサイズtが70nm以下に収縮すると、半導体ウエハ4010上の微細パターン構造4034に損傷を与えうる。
【0020】
図5A図5Cには、本発明による気泡キャビテーションの簡略モデルが示されている。音波正圧が気泡に作用するにつれて、気泡の体積が減少する。この体積が収縮する過程で、音波圧力Pが気泡に作用し、機械的作用が気泡内にて熱エネルギーに変換され、気泡内の気体および/または蒸気の温度が上昇する。
【0021】
理想的な気体の状態式は以下のように表すことが出来る。
【0022】
/T=pv/T (1)
【0023】
ここで、pは圧縮前の気泡内の圧力であり、vは圧縮前の気泡の初期体積であり、Tは圧縮前の気泡内の気体温度であり、Pは圧縮時の気泡内の圧力であり、Vは圧縮時の気泡の体積であり、Tは圧縮時の気泡内の気体温度である。
【0024】
計算を単純化するために、圧縮時に気体の温度が変化しない、または、圧縮が非常にゆっくりで、気泡周辺の液体によって温度上昇が相殺されると仮定する。この場合、一回の気泡圧縮(体積Nユニットから体積1ユニットまたは圧縮比=N)の、音波圧力Pによる機械的作用wは以下のように表すことが出来る。
【0025】
=∫x0−1pSdx=∫x0−1(S(x)/(x−x))dx=Sxx0−1dx/(x−x)
=−Sxln(x−x)│x0−1=Sxln(x) (2)
ここで、Sはシリンダ断面の面積、Xはシリンダの長さ、Pは圧縮前のシリンダ内部の気体圧力である。上記式(2)では、圧縮時の温度上昇の要因を考慮していないため、気泡内の圧力は実際には温度上昇により高くなる。したがって、音波圧力による実際の機械的作用は、式(2)によって計算されるものよりも大きくなる。
音波圧力による全ての機械的作用が部分的に熱エネルギーに変換され、部分的に気泡内の高圧気体および蒸気の機械的エネルギーに変換されると仮定し、この熱エネルギーのすべてが気泡内の気体の温度上昇に寄与し(気泡周辺の液体分子にエネルギーの伝達がない)、さらに、気泡内部の気体の質量が圧縮の前後で一定であると仮定すると、一回の気泡の圧縮後の温度上昇ΔTは以下の式で表すことが出来る。
ΔT=Q/(mc)=βw/(mc)=βSxln(x)/(mc) (3)
上記式で、Qは機械的作用から変換された熱エネルギーであり、βは音波圧力によるトータルの機械的作用に対する熱エネルギーの比であり、mは気泡内部の気体の質量であり、cは気体比熱係数である。β=0.65、S=1E−12m、x=1000m=1E−3m(圧縮比N=1000)、p=1kg/cm=1E4kg/m、m=8.9E−17kg(水素ガスの場合)、c=9.9E3J/(kgk)を上記式(3)に代入すると、ΔT=50.9kとなる。
最初の圧縮後の気泡内の気体温度Tは以下の通り計算される。
【0026】
=T+ΔT=20℃+50.9℃=70.9℃ (4)
【0027】
図5Bに示すように、気泡が最小サイズの1ミクロンに達したとき。このような高温下では、気泡周辺の液体分子には蒸発するものもある。その後、音波圧力が負になり、気泡サイズが拡大し始める。この逆の過程において、圧力Pを有する高温の気体および蒸気は、周囲の液体表面に作用する。同時に図5Cに示すように、音波圧力Pが、気泡膨張方向に引っ張るため、負の音波圧力Pも部分的に周囲の液体に作用する。これらの作用が恊働する結果、気泡内部の熱エネルギーが完全に放出されたり機械的エネルギーに変換されたりすることができないため、元の気体温度Tまたは液体温度にまで気泡内部の気体の温度を冷却することができない。キャビテーションの第一サイクルが終了した後、図6Bに示すように、気泡内の気体の温度Tは、TとTの間になる。または、Tを以下のように表すことができる。
【0028】
=T−δT=T+ΔT−δT (5)
【0029】
ここで、δTは気泡が一回膨張した後の温度低下であり、δTは、ΔTより低い。
【0030】
気泡キャビテーションの第二サイクルが最小気泡サイズに達すると、気泡内の気体および/または蒸気の温度Tは、以下の通りである。
【0031】
T3=T2+ΔT=T+ΔT−δT+ΔT=T+2ΔT−δT (6)
【0032】
気泡キャビテーションの第二サイクルが終了すると、気泡内の気体および/または蒸気の温度Tは、
【0033】
=T−δT=T+2ΔT−δT−δT=T+2ΔT−2δT (7)
【0034】
同様に、気泡キャビテーションのn番目サイクルが最小気泡サイズに達すると、気泡内の気体および/または蒸気の温度T2n−1は、以下の通りである。
【0035】
2n−1=T+nΔT−(n−1)δT (8)
【0036】
気泡キャビテーションのn番目サイクルが終了すると、気泡内の気体および/または蒸気の温度T2nは、以下の通りである。
【0037】
2n=T+nΔT−nδT=T+n(ΔT−δT) (9)
【0038】
気泡キャビテーションのサイクル数nが増加するにつれ、気体および蒸気の温度が上昇する。したがって、図6Cに示すように、気泡表面上の分子がより多くバブル6082の内部に蒸発し、気泡6082のサイズを拡大させる。最終的に、圧縮時の気泡内部の温度は、内破温度T(通常、Tは数千℃と同等に高い)に達し、図6Cに示すように、激しいマイクロ噴流6080が形成される。
【0039】
式(8)から、内破サイクル数nは以下のように表すことができる。
【0040】
=(T−T−ΔT)/(ΔT−δT)+1 (10)
【0041】
式(10)から、内破時間τは以下のように表すことができる。
【0042】
τ=n=t((T−T−ΔT)/(ΔT−δT)+1)
=n/f
=((T−T−ΔT)/(ΔT−δT)+1)/f (11)
ここで、tは超音波/高周波超音波の周期であり、fは周波数である。
【0043】
式(10)および(11)により、内破サイクル数nおよび内破期間τを計算することができる。Ti=3000℃、T=50.9℃、T=20℃、f=500KHz、f=1MHz、f=2MHzと仮定し、内破サイクル数n、内破期間τ、および、(ΔT−δT)の関係を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
ウエハ上のパターン構造に対する損傷を回避するために、安定したキャビテーションを維持しなければならず、気泡内破またはマイクロ噴流を回避しなければならない。図7A図7Cには、本発明の、安定した気泡キャビテーションを維持させることによって、パターン構造を有するウエハが損傷することのない超音波/高周波超音波洗浄を可能とする方法が示されている。図7Aは、電源出力の波形を示しており、図7Bはキャビテーションの各サイクルに対応する温度曲線を示しており、図7Cはキャビテーションの各サイクルにおける気泡サイズの拡大を示している。気泡内破を回避するための本発明による操作処理ステップは以下の通りである。
【0046】
ステップ1:超音波/高周波超音波装置を、チャックまたはタンクに設置されたウエハまたは基板の表面に隣接させる。
【0047】
ステップ2:ウエハと超音波/高周波超音波装置との間に薬液または気体(水素、窒素、酸素、または、CO)でドープした水を充填する。
【0048】
ステップ3:チャックを回転させるか、ウエハを振動させる。
【0049】
ステップ4:電源を周波数fと電力Pに設定する。
【0050】
ステップ5:気泡内部の気体や蒸気の温度が内破温度Tに達する前(式(11)で計算された時間がτ<τに達する前)に、電源出力をゼロワットに設定する。これにより、液体または水の温度が気泡内部の気体温度よりもはるかに低くなるため、気体温度が冷却し始める。
【0051】
ステップ6:気泡内の気体温度が室温Tまで低下する、または、時間(ゼロ電力時間)がτに達した後、再度電源を周波数fおよび電力Pに設定する。
【0052】
ステップ7:ウエハが洗浄されるまで、ステップ1からステップ6を繰り返す。
【0053】
ステップ5では、気泡の内破を回避するために、期間τが、τよりも短くなければならず、τは式(11)を使って算出することができる。
【0054】
ステップ6では、気泡内の気体温度を室温または液体温度まで下げる必要はなく、室温または液体温度より高い特定の温度であってもよいが、内破温度Tより大幅に低い温度であることが好ましい。
【0055】
式(8)および(9)によれば、(ΔT−δT)がわかっていれば、Tを算出できる。しかし一般的に、(ΔT−δT)は直接算出または測定することは容易ではない。内破期間τは以下の方法により実験的に導出することができる。
【0056】
ステップ1:表1に基づいて、実験計画(DOE)の条件として5つの異なる期間τを選択する。
【0057】
ステップ2:τとして、一回目のスクリーンテストにおけるτの少なくとも10倍、好ましくはτの100倍を選択する。
【0058】
ステップ3:電力Pを一定値に固定して上記五つの条件で特定のパターン構造を有するウエハを別々に洗浄する。ここで、Pは連続モード(非パルスモード)で継続すると、ウエハ上のパターン構造が確実に損傷する出力である。
【0059】
ステップ4:SEMS、または、AMAT SEMヴィジョンや日立IS3000などのウエハパターン損傷検査器具を用いて上記五つのウエハの損傷状況を検査すれば、内破期間τを一定の範囲内に設定することができる。
【0060】
内破時間τの範囲を狭めるためにステップ1から4を再度行ってもよい。内破期間τを把握した後、期間τを、安全マージンのために0.5τより小さい値に設定してもよい。実験データの一例を以下に説明する。
【0061】
パターン構造は、55nmのポリシリコンゲート線である。超音波/高周波超音波の周波数は1MHzであり、ウエハ内の、および、ウエハからウエハのエネルギー量をより均一にするために、Prosys社製の超音波/高周波超音波装置をギャップ振動モード(PCT/CN2008/073471参照)で稼働させた。他の実験パラメータおよび最終的なパターン損傷データを以下の表2にまとめる。
【0062】
【表2】
【0063】
τ=2ms(または、2000サイクル数)では、加工寸法55nmのパターン構造に1216もの箇所に損傷をもたらしたが、τ=0.1ms(または、100サイクル数)では、加工寸法55nmのパターン構造の損傷箇所がゼロ(0)箇所であった。したがって、τは、0.1msと2msとの間の数字であり、この範囲を狭めるために更に詳細なテストが必要になる。超音波または高周波超音波出力密度および周波数に関連するサイクル数は、電力密度が大きいほど、サイクル数が少なくなり、周波数が低いほどサイクル数が少なくなることは明らかである。以上の実験結果から、超音波または高周波超音波の電力密度が0.1watts/cmより大きく、超音波または高周波超音波の周波数が1MHz以下と仮定すると、損傷のないサイクル数が2000未満であると想定できる。周波数が1MHzより大きな範囲に上がるか、電力密度が0.1watts/cm未満になれば、サイクル数が上昇することが予想される。
【0064】
τがわかれば、上述と同様のDEO法に基づいて、期間τを短くすることができる。すなわち、期間τを固定し、期間τを短くしていきパターン構造に損傷が見られるまでDOEを継続させる。期間τが短くなると、気泡内の気体および/または蒸気の温度が充分に冷却されず、気泡内の気体および蒸気の平均温度が徐々に高くなり、最終的には気泡内破を引き起こす。この内破が引き起こされる時間を臨界冷却時間という。臨界冷却時間τがわかった後、同様に、期間τを2τより大きい値に設定することにより安全マージンを確保することができる。
【0065】
また、図8A図8Dには、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いたウエハの洗浄方法の別の実施形態が示されている。上記方法は、ステップ4において超音波/高周波超音波電源を周波数fに設定し、電力の波形の振幅が変化するように設定する点を除いて、図7Aに示す方法と同様である。図8Aには、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源を周波数fに設定し、電力の波形の振幅が増加するように設定する別の洗浄方法が示されている。図8Bには、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源を周波数fに設定し、電力の波形の振幅が縮小するように設定する別の洗浄方法が示されている。図8Cには、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源を周波数fに設定し、電力の波形の振幅がまず縮小し、その後で増加するように設定する別の洗浄方法が示されている。図8Dには、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源を周波数fに設定し、電力の波形の振幅がまず増加し、その後縮小するように設定するさらに別の洗浄方法が示されている。
【0066】
また、図9A図9Dには、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いたウエハの洗浄方法の別の実施形態が示されている。上記方法は、ステップ4において超音波/高周波超音波電源の周波数が変化するように設定する点を除いて、図7Aに示す方法と同様である。図9Aには、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fより高い周波数fに設定し、後に周波数fに設定する別の洗浄方法を示す。図9Bには、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fに設定し、後に周波数fより高い周波数fに設定する別の洗浄方法を示す。図9Cには、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fに設定し、その後周波数f3より高い周波数fに設定し、最後に周波数fに設定する別の洗浄方法を示す。図9Dには、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fより高い周波数fに設定し、その後周波数fに設定し、最後に周波数fに設定する別の洗浄方法を示す。
【0067】
図9Cに示す方法と同様に、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fに設定し、その後周波数fに設定し、最後に周波数fに設定してもよく、ここで、fはfより小さく、fはfより小さい。
【0068】
また、図9Cに示す方法と同様に、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fに設定し、その後周波数fに設定し、最後に周波数fに設定してもよく、ここで、fはfより小さく、fはfより小さい。
【0069】
また、図9Cに示す方法と同様に、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fに設定し、その後周波数fに設定し、最後に周波数fに設定してもよく、ここで、fはfより小さく、fはfより小さい。
【0070】
また、図9Cに示す方法と同様に、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fに設定し、その後周波数fに設定し、最後に周波数fに設定してもよく、ここで、fはfより小さく、fはfより小さい。
【0071】
また、図9Cに示す方法と同様に、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fに設定し、その後周波数fに設定し、最後に周波数fに設定してもよく、ここで、fはfより小さく、fはfより小さい。
【0072】
また、図9Cに示す方法と同様に、ステップ4において、超音波/高周波超音波電源をまず周波数fに設定し、その後周波数fに設定し、最後に周波数fに設定してもよく、ここで、fはfより小さく、fはfより小さい。
【0073】
図10A図10Bには、本発明の、安定した気泡キャビテーションを維持させることによって、パターン構造を有するウエハが損傷することのない超音波/高周波超音波洗浄を可能とする別の方法が示されている。図10Aは、電源出力の波形を示しており、図10Bはキャビテーションの各サイクルに対応する温度曲線を示している。本発明による操作処理ステップは以下の通りである。
【0074】
ステップ1:超音波/高周波超音波装置を、チャックまたはタンクに設置されたウエハまたは基板の表面に隣接させる。
【0075】
ステップ2:ウエハと超音波/高周波超音波装置との間に薬液または気体でドープした水を充填する。
【0076】
ステップ3:チャックを回転させるか、ウエハを振動させる。
【0077】
ステップ4:電源を周波数fと電力Pに設定する。
【0078】
ステップ5:気泡内部の気体と蒸気の温度が内破温度Tに達する前に(合計時間τの経過)、電源出力を周波数fと出力をPより小さいPに設定する。これにより、液体または水の温度が気泡内部の気体温度よりもはるかに低くなるため、気体温度が冷却し始める。
【0079】
ステップ6:気泡内の気体温度が室温Tに近い特定の温度まで低下する、または、時間(ゼロ電力時間)がτに達した後、再度電源を周波数fおよび電力Pに設定する。
【0080】
ステップ7:ウエハが洗浄されるまで、ステップ1からステップ6を繰り返す。
【0081】
ステップ6では、図10Bに示すように、電力Pにより気泡内部の気体の温度を室温まで冷却することができないため、後段階のτタイムゾーンに温度差ΔTが生じるはずである。
【0082】
また、図11A図11Bには、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いたウエハの洗浄方法の別の実施形態が示されている。上記方法は、ステップ5において超音波/高周波超音波電源を周波数fより低いfに設定し、電力をPより小さいPに設定する点を除いて、図10Aに示す方法と同様である。fはfよりも低いので、気泡内のガスまたは蒸気の温度はより速く上昇する。したがって、PはPよりも大幅に小さく設定するべきであり、気泡内のガスおよび/または蒸気の温度を下げるためには5倍または10倍小さいのが好ましい。
【0083】
また、図12A図12Bには、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いたウエハの洗浄方法の別の実施形態が示されている。上記方法は、ステップ5において超音波/高周波超音波電源を周波数fより高いfに設定し、電力をPと同等のPに設定する点を除いて、図10Aに示す方法と同様である。
【0084】
また、図13A図13Bには、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いたウエハの洗浄方法の別の実施形態が示されている。上記方法は、ステップ5において超音波/高周波超音波電源を周波数fより高いfに設定し、電力をPより小さいPに設定する点を除いて、図10Aに示す方法と同様である。
【0085】
また、図14A図14Bには、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いたウエハの洗浄方法の別の実施形態が示されている。上記方法は、ステップ5において超音波/高周波超音波電源を周波数fより高いfに設定し、電力をPより高いPに設定する点を除いて、図10Aに示す方法と同様である。fはfよりも高いので、気泡内のガスまたは蒸気の温度はゆっくりと上昇する。したがって、図14Bに示すように、PはPより若干高くなることもあるが、気泡内のガスおよび蒸気の温度は、温度ゾーンτで温度ゾーンτより低くなるようにしなければならない。
【0086】
図4Aおよび図4Bには、パターン構造が激しいマイクロ噴流によって損傷することが示されている。図15Aおよび図15Bは、安定したキャビテーションであってもウエハ上のパターン構造が損傷する可能性があることを示している。気泡キャビテーションが続くと、気泡内部の気体および蒸気の温度が上昇するため、図15Aに示すように、気泡15046のサイズもまた増加する。図15Bに示すように、気泡15048の大きさがパターン構造の空間Wのよりも大きくなると、図15Cに示すように、気泡キャビテーションの膨張力によって、パターン構造15034を損傷させる可能性がある。本発明による洗浄方法は以下の通りである。
【0087】
ステップ1:超音波/高周波超音波装置を、チャックまたはタンクに設置されたウエハまたは基板の表面に隣接させる。
【0088】
ステップ2:ウエハと超音波/高周波超音波装置との間に薬液または気体でドープした水を充填する。
【0089】
ステップ3:チャックを回転させるか、ウエハを振動させる。
【0090】
ステップ4:電源を周波数fと電力Pに設定する。
【0091】
ステップ5:気泡のサイズがパターン構造の空間Wの寸法と同じになる前に(期間τの経過)、電源出力をゼロワットに設定する。これにより、液体または水の温度が気泡内部の気体温度よりもはるかに低くなるため、気体温度が冷却し始める。
【0092】
ステップ6:気泡内の気体温度が低下しつづけて室温Tまで下がる、または、時間(ゼロ電力時間)がτに達した後、再度電源を周波数fおよび電力Pに設定する。
【0093】
ステップ7:ウエハが洗浄されるまで、ステップ1からステップ6を繰り返す。
【0094】
ステップ6では、気泡内の気体温度を室温まで下げる必要はなく、どの温度であってもよいが、内破温度Tより大幅に低い温度であることが好ましい。ステップ5では、気泡の膨張力がパターン構造が破損または損傷しない限り、気泡の大きさをパターン構造の寸法より若干大きくすることができる。期間τは、以下の方法を用いて実験的に導出することができる。
【0095】
ステップ1:表1と同様に、実験計画(DOE)の条件として5つの異なる期間τを選択する。
【0096】
ステップ2:τとして、一回目のスクリーンテストにおけるτの少なくとも10倍、好ましくはτの100倍を選択する。
【0097】
ステップ3:電力Pを一定値に固定して上記五つの条件で特定のパターン構造を有するウエハを別々に洗浄する。ここで、Pは連続モード(非パルスモード)で継続すると、ウエハ上のパターン構造が確実に損傷する出力である。
【0098】
ステップ4:SEMS、または、AMAT SEMヴィジョンや日立IS3000などのウエハパターン損傷検査器具を用いて上記五つのウエハの損傷状況を検査すれば、損傷時間τを一定の範囲内に設定することができる。
【0099】
損傷時間τの範囲を狭めるためにステップ1から4を再度行ってもよい。損傷期間τを把握した後、期間τを、安全マージンのために0.5τより小さい値に設定してもよい。
【0100】
図7から図14に記載された全ての洗浄方法は、図15に記載の方法に適用または組み合わせてもよい。
【0101】
図16に、超音波/高周波超音波装置を用いたウエハ洗浄装置を示す。ウエハ洗浄装置は、ウエハ16010と、回転駆動機構16016によって回転されるウエハチャック16014と、洗剤または脱イオン水16060を供給するノズル16064と、ノズル16064に連結された超音波/高周波超音波装置16062と、超音波/高周波超音波電源とを備えている。超音波/高周波超音波装置16062によって生成された超音波/高周波超音波は、化学薬品または水の液柱16060を介してウエハに伝達される。図7から図15に記載された全ての洗浄方法は、図16に記載の洗浄装置において使用されてもよい。
【0102】
図17に、超音波/高周波超音波装置を用いたウエハ洗浄装置を示す。ウエハ洗浄装置は、ウエハ17010と、洗浄タンク17074と、洗浄タンク17074に保持され、ウエハ17010を保持するウエハカセット17076と、洗剤17070と、洗浄タンク17074の外壁に取り付けられた超音波/高周波超音波装置17072と、超音波/高周波超音波電源とを備えている。少なくとも一つの注入口から、洗剤17070を洗浄タンク17074に充填し、ウエハ17010を浸漬する。図7から図15に記載された全ての洗浄方法は、図17に記載の洗浄装置において使用されてもよい。
【0103】
また、図18A図18Cには、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いたウエハの洗浄方法の別の実施形態が示されている。上記方法は、ステップ5を除いて、図7Aに示す方法と同様である。気泡内部の気体や蒸気の温度が内破温度Tに達する前(式(11)で計算された時間がτ<τに達する前)に、電源出力を正の値または負のDC値に設定して、超音波/高周波超音波装置の振動を維持または停止する。これにより、液体または水の温度が気泡内部の気体温度よりもはるかに低くなるため、気体温度が冷却し始める。前記正の値または負の値は、電力Pに等しくても小さくてもよい。
【0104】
また、図19には、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いたウエハの洗浄方法の別の実施形態が示されている。上記方法は、ステップ5を除いて、図7Aに示す方法と同様である。気泡内部の気体や蒸気の温度が内破温度Tに達する前(式(11)で計算された時間がτ<τに達する前)に、電源出力をfと同じ周波数で、fと逆位相に設定する。これにより、気泡によるキャビテーションを迅速に停止する。これにより、液体または水の温度が気泡内部の気体温度よりもはるかに低くなるため、気体温度が冷却し始める。前記正の値または負の値は、電力Pに等しくても小さくてもよい。上記の動作中、気泡キャビテーションを迅速に停止させるために、電源出力を周波数fとは異なる周波数でfと逆位相に設定してもよい。
【0105】
図20A図20Dに示すように、気泡20012は、基板20010上のビアホール20034またはトレンチ20036の特徴部位において、飽和点未満の状態にあるので、これらビアホール20034またはトレンチ20036の特徴部位における気泡の気泡キャビテーションによる新鮮な薬液との入れ替わりが促進され、これらの特徴部位からの残留物や粒子等の不純物の除去が促進される。なお、飽和点Rは、ビアホール、トレンチ、または、凹領域の複数の特徴部位内における気泡の最大量によって画定される。飽和点を超えると、薬液がビアホールおよびトレンチの特徴部位内の気泡にブロックされ、これら特徴部位における底壁や側壁に到達しにくくなり、薬液の洗浄能力が影響を受けることとなる。飽和点未満の場合には、ビアホールまたはトレンチの複数の特徴部位において、薬液の実行性が十分に発揮されるとともに、良好な洗浄性能を得ることができる。
【0106】
飽和点未満では、ビアホール、トレンチ、または、凹空間の体積VVTRに対する総気泡体積Vの比Rは、以下の通りである。
【0107】
R=V/VVTR<R
【0108】
そして飽和点R以上で、ビアホール、トレンチ、または、凹空間の体積VVTRに対する総気泡体積Vの比Rは、以下の通りである。
【0109】
R=V/VVTR=R
【0110】
ビアホール、トレンチ、または、凹空間の複数の特徴部位における気泡の総体積は以下の通りである。V=Nv
【0111】
ここで、Nは特徴部位内での総気泡数であり、vは単一の気泡の平均体積である。
【0112】
図20E図20Hに示すように、超音波/高周波超音波装置で膨張させた気泡20012は、その大きさが徐々に一定量に到達し、その結果、ビアホール、トレンチ、または、凹空間VVTRに対する総気泡体積Vの比Rが飽和点R近くまたはこれ以上となる。膨張した気泡20012によって、薬液の入れ替えや不純物除去の経路となるビアホールまたはトレンチがブロックされることになる。この場合、高周波出力が、ビアホールまたはトレンチ内に十分に伝達されて底壁や側壁に到達することができない。また、ビアホールまたはトレンチ内の粒子や残留物等の不純物20048を効率的に排出することができない。このような状況は臨界寸法W1が小さくなり、ビアホールおよびトレンチの特徴部位内の気泡が膨張することによって飽和状態になる場合に起こりうる。
【0113】
図20I図20Jに示すように、ビアホール、トレンチ、または、凹空間の体積VVTRに対する総気泡体積Vの比Rが飽和点よりはるかに低くなるように、限定された範囲で、超音波/高周波超音波装置によって気泡20012のサイズが拡張される。ビアホールまたはトレンチ内では、気泡キャビテーションによって新鮮な薬液20047が自由に入れ替えられて洗浄性能を良好なものにする一方、残留物や粒子などの不純物20048がビアホール、トレンチ、および、凹空間の特徴部位から排出される。
【0114】
ビアホール、トレンチの特徴部位における気泡数及び気泡サイズは、これらの特徴部位内の全気泡量と関係があるため、キャビテーションによって膨張した気泡サイズの制御が、高アスペクト比の特徴部位内の洗浄工程において重要となる。
【0115】
図21A図21Dに示すように、第一サイクルのキャビテーションが終わった後、気泡に作用中の音波出力が正のときに、気泡内のガスの体積がVよりも小さい最小サイズVまで圧縮され、気泡に作用中の音波出力が負のときに、体積Vまで戻される。しかしながら、図21Bに示すように、体積がVの気泡の温度Tは、Vの体積での気泡内の温度Tよりも高くなるので、気泡周辺の液体分子が高温下で蒸発することに伴い、Vの体積がVの体積よりも大きくなる。そして、図21Bに示すように、第二の圧縮による気泡のVの体積はVとVとの間になる。V、V、Vは以下の式で表すことができる。
【0116】
=V−ΔV (12)
【0117】
=V+δV (13)
【0118】
=V−ΔV=V+δV−ΔV=V−ΔV+δV−ΔV=V+δV−2ΔV (14)
【0119】
上記式において、ΔVは、超音波/高周波超音波によって発生する正圧によって一回圧縮された後の気泡の体積圧縮量であり、δVは、超音波/高周波超音波によって発生する負圧によって、一回膨張させられた後の気泡の体積増加量であり、δV−ΔVは、一回のサイクル後に式(5)で算出される温度増分ΔT−δTによる体積増加量である。
【0120】
第二サイクルの気泡キャビテーションの後、温度が上昇し続ける間に気泡サイズがより大きなものとなり、気泡内部のガスおよび/または蒸気の体積Vは以下のようになる。
【0121】
=V+δV=V+δV−2ΔV+δV=V+2(δV−ΔV) (15)
【0122】
第三サイクルの気泡キャビテーションのときに、気泡内のガスおよび/または蒸気の体積はVは、以下の通りとなる。
【0123】
=V−ΔV=V+2(δV−ΔV)−ΔV=V+2δV−3ΔV (16)
【0124】
同様に、第nサイクルの気泡キャビテーションが最小気泡サイズに達すると、気泡内部のガスおよび/または蒸気の体積V2n−1は、以下の通りとなる。
【0125】
2n−1=V+(n−1)δV−nΔV=V+(n−1)δV−nΔV (17)
【0126】
第nサイクルの気泡キャビテーションが終わると、気泡内のガスおよび/または蒸気の体積V2nは、以下の通りとなる。
【0127】
2n=V+n(δV−ΔV) (18)
【0128】
ビアホール、トレンチ、凹領域の特徴部位内の薬液の入れ替わり経路をブロックすることなく、物理的な移動を可能とするサイズ、または、気泡がキャビテーションの飽和点または気泡密度より低い状態となる目標体積Vに気泡の体積を制限するための、サイクル数nは以下のように表すことができる。
【0129】
=(V−V−ΔV)/(δV−ΔV)+1 (19)
【0130】
式(19)から、Vを得るための目標時間τは、以下のように表すことができる。
【0131】
τ=n=t((V−V−ΔV)/(δV−ΔV)+1)
=n/f=((V−V−ΔT)/(δV−ΔV)+1)/f (20)
【0132】
ここで、tは超音波/高周波超音波の周期であり、fは周波数である。
【0133】
式(19)及び(20)によれば、気泡サイズを制限するための目標サイクル数nと時間τを算出することができる。
【0134】
なお、気泡キャビテーションのサイクル数nが多くなると、ガスおよび液体(水)蒸気の温度が高くなる。したがって、気泡表面の分子がより多く気泡内に蒸発するため、気泡21082のサイズがさらに大きくなり、式(18)によって算出される値よりも大きくなる。実際の運用では、後述する実験方法によって気泡サイズが決定されることになるため、温度上昇に伴う気泡内面における液体または水の蒸発によって影響される気泡サイズについて、本明細書では理論的な詳述は省略する。図21Dに示すように、平均単一気泡体積の増加に伴って、ビアホール、トレンチ、または、凹空間の体積VVTRに対する総気泡体積VBの比RがRから連続的に上昇する。
【0135】
気泡体積が増加するに伴い、気泡の直径は最終的に、図20Eに示すビアホールまたは図20Gに示すトレンチまたは凹領域等の特徴部位W1のサイズと同じか同程度のサイズになる。その後、特にアスペクト比(深さ/幅)が3倍以上の場合、ビアホールおよびトレンチ内の気泡によって、超音波/高周波超音波エネルギがブロックされて、ビアホールおよびトレンチの底壁に届かなくなる。このため、このように深いビアホールまたはトレンチの底壁における不純物や粒子を効果的に除去することができない。
【0136】
気泡が、ビアホールまたはトレンチの特徴部位において薬液の入れ替わり経路をブロックする臨界寸法まで成長することを避けるために、図22A図22Dには、本発明による、サイズ制限された気泡キャビテーションを維持することによって、高アスペクト比のビアホールまたはトレンチの特徴部位を有する基板に対して効果的に超音波/高周波超音波洗浄を行う方法が開示されている。図22Aは、電源出力の波形を示しており、図22Bは、キャビテーションの各サイクルに対応する気泡体積曲線を示しており、図22Cは、キャビテーションの各サイクルにおける気泡サイズの膨張を示しており、図22Dは、ビアホール、トレンチ、または、凹空間の体積VVTRに対する総気泡体積Vの比Rの曲線を示している。以下式
【0137】
R=V/VVTR=Nv/VVTR
【0138】
によれば、ビアホール、トレンチ、または、凹空間の体積VVTRに対する総気泡体積Vの比Rは、RからRまで増加し、平均単一気泡の体積は、τ1の期間におけるサイクル数nの後に、音波キャビテーションによって膨張する。そして、Rは、飽和点R未満に制御されている。
【0139】
=V/VVTR=Nv/VVTR<Rs.
そして、ビアホール、トレンチ、または、凹空間の体積VVTRに対する総気泡体積Vの比Rは、RからRまで減少し、平均単一気泡の体積は、τの期間における冷却工程によって元のサイズに戻る。
【0140】
気泡サイズの増加を回避するための本発明による操作処理ステップは以下に開示する通りである。
【0141】
ステップ1:超音波/高周波超音波装置を、チャックまたはタンクに設置された基板または基板の表面に隣接させる。
【0142】
ステップ2:基板と超音波/高周波超音波装置との間に薬液または気体(水素、窒素、酸素、または、CO)でドープした水を充填する。
【0143】
ステップ3:チャックを回転させるか、基板を振動させる。
【0144】
ステップ4:電源を周波数f及び電力Pに設定する。
【0145】
ステップ5:気泡の体積が一定の体積Vまたは直径wまで膨張(または期間がτに到達)した後、電源出力をゼロワットに設定することにより、液体または水の温度がガスの温度を下げるため、気泡内のガスの体積が縮小し始める。
【0146】
ステップ6:気泡の体積が元の体積まで戻り、ガスの温度が室温Tまで低下する、または、時間(ゼロ電力時間)がτに達した後、再度電源を周波数fおよび電力Pに設定する。
【0147】
ステップ7:基板が洗浄されるまで、ステップ1からステップ6を繰り返す。
【0148】
ステップ5において、膨張した気泡の体積Vや径wは、ビアホールまたはトレンチの特徴部位がブロックされる寸法Vや部位サイズw1よりも小さく制限される必要はない。Vよりある程度大きな体積であり得るが、最短の処理時間で効果的に洗浄を行うためには寸法Vよりも小さいことが望ましい。また、τもτより小さく制限する必要はないが、式(20)で定義されるτよりも小さいことが好ましい。
【0149】
ステップ6では、気泡の体積を元の体積まで縮小する必要はない。元の体積をある程度超える体積ではあるものの、ビアホール、トレンチ、または、凹領域等の特徴部位の底壁に対して超音波/高周波超音波電源の出力を伝達されるように気泡サイズを制限するには、Vよりも大幅に小さくする必要がある。
【0150】
図22Bには、超音波/高周波超音波電源が時間τの間作用することによって、大体積Vにまで膨張した気泡が示されている。この状態では、物質移動経路が部分的にブロックされる。したがって、新鮮な薬液が、ビアホールまたはトレンチ内に十分に伝達されて底壁や側壁に到達することができない。また、ビアホールまたはトレンチ内の粒子や残留物等の不純物を効率的に排出することができない。しかし、図22Aに示すように、超音波/高周波超音波電源をオフにして気泡を時間τの間冷却すると、この状態は気泡が収縮する次の状態に移行する。この冷却状態では、新鮮な薬液をビアホールまたはトレンチに送り、これらの底壁やサイドウォールを洗浄することが可能になる。次のサイクルにおいて、超音波/高周波超音波電源がオンにされたとき、気泡体積の増加によって発生する引き抜き力により、ビアホールまたはトレンチから粒子、残留物、その他の不純物が除去される。洗浄工程において二つの状態が交互に発生することにより、ビアホール、トレンチ、または、凹領域の高アスペクト比の複数の特徴部位を有する基板に対して、効果的に超音波/高周波超音波洗浄を行うことができる。
【0151】
この洗浄工程では、時間τ内での冷却状態が重要な役割を担っている。したがって正確に定義されるべきである。また気泡サイズを制限する時間はτ<τであることが望ましく、τも定義されていることが望ましい。以下の方法では、実験によって、冷却状態において気泡が収縮する時間τ2と、気泡サイズが、気泡によるブロックが起こるサイズまで膨張することを制限する時間τとを決定することができる。上記実験では、薬液に接続された超音波/高周波超音波装置が用いられ、ビアホールおよびトレンチの小さな特徴部位に、洗浄性能の評価を行うためにトレース可能な残留物が存在するパターン構造を有する基板を洗浄を行う。
【0152】
ステップ1:式(20)に基づいて、τとして算出される、特徴部位のブロックに充分なサイズのτを選択する。
【0153】
ステップ2:DOEを実行するための異なる時間τを選択する。時間τは、少なくとも第一スクリーン試験において、τの10倍、より好ましくはτの100倍以上の値となるように選択する。
【0154】
ステップ3:時間τおよび一定の電力Pを固定して五つの条件で特定のパターン構造を有する基板を別々に洗浄する。ここで、Pは連続モード(非パルスモード)で継続すると、基板上のビアホールまたはトレンチの特徴部位が洗浄されることのない出力である。
【0155】
ステップ4:上記五つの基板のビアホールまたはトレンチの特徴部位におけるトレース可能な残留物の状態を、EDX等のSEMSまたは元素分析ツールによって検査する。
【0156】
ステップ1〜ステップ4を再度繰り返して、ビアホールまたはトレンチの特徴部位内のトレース可能な残留物が確認できるまで、時間τを徐々に短くしてもよい。時間τが短縮されることにより、気泡の体積を充分に縮小できないことから、これら特徴部位が徐々にブロックされ、洗浄能力に影響がでる。この時間を臨界冷却時間τと称す。臨界冷却時間τがわかった後、期間τを2τより大きい値に設定することにより安全マージンを確保することができる。
【0157】
以下により詳細な例を示す。
【0158】
ステップ1:表3と同様に、実験計画(DOE)の条件として、τ10、2τ10、4τ10、8τ10、16τ10、32τ10、64τ10、128τ10、256τ10、512τ10等のように、10個の異なる期間τを選択する。
【0159】
ステップ2:τとして、表3と同様に、一回目のスクリーンテストにおける512τ10の少なくとも10倍、好ましくは512τ10の20倍を選択する。
【0160】
ステップ3:電力Pを一定値に固定して上記十通の条件で特定のパターン構造を有する基板を別々に洗浄する。ここで、Pは連続モード(非パルスモード)で継続すると、基板上のビアホールまたはトレンチの特徴部位が洗浄されることのない出力である。
【0161】
【表3】
【0162】
ステップ4:表3に示すような上記条件を使用して、ビアホールまたはトレンチの特徴部位がポストプラスマエッチングされた10個の基板を処理する。なお、ポストプラズマエッチングされた基板を選択する理由としては、エッチング処理時に発生したポリマーがトレンチのサイドウォールとビアホールのサイドウォールに形成されているからである。ビアホールの底壁やサイドウォールに形成されたポリマーは、従来の方法によって除去することが困難である。そこで十個の基板上のビアホールまたはトレンチの特徴部位の洗浄状態を、基板断面に対するSEMSによって検査する。そのデータを表3に示す。表3から、τ=32τ10において洗浄効果が6の最良点に達しているため、最適時間τは32τ10である。
【0163】
ピークが存在しない場合には、ステップ1〜ステップ4を、ボード時間設定τで繰り返すことで、時間τを求めることができる。初期τを求めた後、τに近似する時間設定でステップ1〜ステップ4を再度繰り返すことにより時間τの範囲を絞り込むことができる。時間τを把握した後、時間τを512τから洗浄効果が減少する値まで減少させることによって、時間τを最適化することができる。詳細な手順を以下の表4に開示する。
【表4】
【0164】
表4から、τ=256τ10において洗浄効果が7の最良点に達しているため、最適時間τは256τ10である。
【0165】
また、図23A図23Cには、本発明による超音波/高周波超音波装置を用いた基板の洗浄方法の別の実施形態が示されている。なお、上記方法はキャビテーションが飽和点Rに達しても、時間mτの間電源がオンの状態であることを除いて図22A図22Dと同様である。ここで、mは、ビアホールおよびトレンチ構造および薬液によって0.1〜100、好ましくは2であり、図22A図22Dの実施形態で説明した実験によって最適化する必要がある。
【0166】
図8図14図16図19に開示された方法及び装置は、図22及び図23に示すされるように実施形態に適用することが可能であり、以後説明を省略する。
【0167】
一般的に、本発明に開示する方法では、0.1MHz〜10MHzの周波数の超音波/高周波超音波を適用してもよい。
【0168】
上述したように、ここに開示する本発明は、超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を効果的に洗浄する方法であって、前記基板と前記超音波/高周波超音波装置との間の空間に液体を塗布し、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに設定して、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返す。
【0169】
第一の設定値は、キャビテーション飽和点未満の値となっている。第二の設定値は、キャビテーション飽和点よりもはるかに低い値となっている。気泡内の温度が下がることにより、ビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少する。気泡内の温度は前記液体の温度付近まで低下する。
【0170】
上記実施形態では、前記第一の設定値は、キャビテーション飽和点であり、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比がキャビテーション飽和点に到達した後であっても、前記超音波/高周波超音波電源をmτの期間、周波数fと電力Pに再度設定する。ここで、τは、キャビテーション飽和点に到達する時間であり、mは、0.1〜100までの数、好ましくは2である、τの係数である。
【0171】
一実施形態に開示する本発明は、超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を効果的に洗浄するための装置である。前記装置は、チャックと、超音波/高周波超音波装置と、少なくとも一つのノズルと、超音波/高周波超音波電源と、制御装置とを備えている。前記チャックは基板を保持する。前記超音波/高周波超音波装置は、前記基板に隣接して配置される。前記少なくとも一つのノズルは、前記基板と、前記基板と前記超音波/高周波超音波装置との間の隙間とに薬液を噴射する。前記制御装置は、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fおよび電力Pに設定し、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fおよび電力Pに設定し、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返す。
【0172】
別の実施形態に開示する本発明は、超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を効果的に洗浄するための装置である。前記装置は、カセットと、タンクと、超音波/高周波超音波装置と、少なくとも一つの注入口と、超音波/高周波超音波電源と、制御装置とを備えている。前記カセットは少なくとも一つの基板を保持する。前記タンクは前記カセットを保持する。前記超音波/高周波超音波装置は、前記タンクの外壁に装着されている。前記少なくとも一つの注入口は、前記基板を浸漬するための前記タンク内に薬液を充填するために試用される。前記制御装置は、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fおよび電力Pに設定し、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fおよび電力Pに設定し、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返す。
【0173】
別の実施形態に開示する本発明は、超音波/高周波超音波装置を用いて基板上のビアホール、トレンチ、または、凹領域を効果的に洗浄するための装置である。前記装置は、チャックと、超音波/高周波超音波装置と、ノズルと、超音波/高周波超音波電源と、制御装置とを備えている。前記チャックは基板を保持する。前記超音波/高周波超音波装置は、前記ノズルと連結して前記基板に隣接して配置される。前記ノズルは、前記基板上に薬液を噴射する。前記制御装置は、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fおよび電力Pに設定し、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第一の設定値まで増加した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fおよび電力Pに設定し、前記超音波/高周波超音波装置を駆動し、前記基板のビアホール、トレンチ、または、凹領域内の体積に対する総気泡体積の比が第二の設定値まで減少した後、前記超音波/高周波超音波電源を周波数fと電力Pに再度設定し、前記基板が洗浄されるまで上記のステップを繰り返す。
【0174】
本発明の具体的な実施形態、実施例、および、適用に関して説明したが、本発明から逸脱することなく種々の修正および変形例が可能であることは当業者には明らかであろう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3
図4A
図4B
図5A-5C】
図6A-6C】
図7A-7C】
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A-10B】
図11A-11B】
図12A-12B】
図13A-13B】
図14A-14B】
図15A
図15B
図15C
図16
図17
図18A
図18B
図18C
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図20F
図20G
図20H
図20I
図20J
図21A-21D】
図22A-22D】
図23A-23C】
【手続補正書】
【提出日】2019年5月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン構造の複数の特徴部位を有する半導体ウエハを洗浄する方法であって、
前記半導体ウエハに液体を塗布し、
タイマーに基づいて、前記特徴部位における気泡サイズが増加する所定の第一期間にわたって音響エネルギーを前記液体に供給するように、トランスデューサの電源を、第一周波数および第一電力レベルに制御するステップと、
音響エネルギーを前記液体に供給するための前記トランスデューサの前記電源を、前記タイマーに基づいて、前記特徴部位における気泡サイズが縮小する所定の第二期間にわたって、第二周波数および第二電力レベルに制御するステップと、
所定のサイクル数の間、前記第一および第二期間を交互に適用することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第一期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一期間は、
前記半導体ウエハにトレース可能な不純物を配置し、
前記第一周波数及び第一電力レベルで前記液体に音響エネルギーを、試験期間にわたって供給することと、前記第二周波数及び第二電力レベルで前記液体に音響エネルギーを、充分に長い期間にわたって供給することとを交互に行い、
前記トレース可能な不純物に対する洗浄効果を計測し、
上記複数のステップを複数の異なる試験期間で繰り返し、
前記トレース可能な不純物に対する最良の洗浄効果を有する試験期間として前記第一期間を決定することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第二期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第二期間は、
前記半導体ウエハにトレース可能な不純物を配置し、
前記第一周波数及び第一電力レベルで前記液体に音響エネルギーを、所定期間にわたって供給することと、前記第二周波数及び第二電力レベルで前記液体に音響エネルギーを、試験期間にわたって供給することとを交互に行い、
前記トレース可能な不純物に対する洗浄効果を計測し、
上記複数のステップを複数の異なる試験期間で繰り返し、
前記トレース可能な不純物に対する最良の洗浄効果を有する試験期間として前記第二期間を決定することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされる前に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされた後に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第二電力レベルは前記第一電力レベルより低いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第二出力レベルがゼロであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第二周波数は前記第一周波数より低いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第二期間における音響エネルギーは、前記第一期間における音響エネルギーと逆位相であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第一周波数は前記第二周波数に等しく、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルより高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第一周波数は前記第二周波数より高く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルより高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルに等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に上がることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に下がることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に上がること及び下がることの両方が生じることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記第一周波数は、前記第一期間中に高い値から低い値に変化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記第一周波数は、前記第一期間中に低い値から高い値に変化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第一周波数は、前記第一期間中に低い値から高い値に変化し、その後前記低い値に戻ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記第一周波数は、前記第一期間中に高い値から低い値に変化し、その後前記高い値に戻ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記第二期間において前記第二周波数はゼロであり、前記第二電力レベルは一定の正の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記第二期間において前記第二周波数はゼロであり、前記第二電力レベルは一定の負の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記特徴部位は、深さ対幅の比が少なくとも3であるビアホールまたはトレンチを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記半導体ウエハの装置製造ノードが16ナノメートル以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項34】
音響エネルギーが供給されるとき、前記トランスデューサに対して前記ウエハを回転させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記第二期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点よりもはるかに低くなった後に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記第一期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する前に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記第一期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する前に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記第一期間の継続時間はmτであり、τは前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する時間である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記mは、0.1〜100の間の数値であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記第二期間において前記気泡内部の温度が低下することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記第二期間において前記気泡内部の温度が前記液体の温度付近まで低下することを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記第一期間は、第一周波数の一サイクル期間の2,000倍より短いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項43】
を所望の体積とし、Vを元のボリュームとし、ΔVを一回の圧縮後の気泡の体積圧縮量とし、δVを一回の膨張後の気泡の体積増加量とし、fを第一周波数としたときに、前記第一期間は、((V−V−ΔV)/(ΔV−δV)+1)/fよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項44】
パターン構造の複数の特徴部位を有する半導体ウエハを洗浄する装置であって、
前記半導体ウエハを保持するように構成されたウエハホルダと、
前記半導体ウエハに液体を塗布するように構成された注入口と、
音響エネルギーを液体に供給するように構成されたトランスデューサと、
前記トランスデューサの電源と、
タイマーを備えた電源用制御装置とを備え、前記制御装置は前記タイマーに基づいて前記トランスデューサを制御することにより、
前記特徴部位における気泡サイズが増加する所定の第一期間にわたって第一周波数および第一電力レベルの音響エネルギーを前記液体に供給し、
前記特徴部位における気泡サイズが縮小する所定の第二期間にわたって第二周波数および第二電力レベルの音響エネルギーを前記液体に供給し、
前記制御装置は、所定のサイクル数の間、前記第一期間および第二期間を交互に適用するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項45】
ウエハホルダは回転チャックを備えることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項46】
ウエハホルダは洗浄タンクに沈められたカセットを備えることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記注入口はノズルを備えていることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項48】
前記トランスデューサが前記注入口に接続され、前記注入口を流れる前記液体に音響エネルギーを加えることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項49】
前記第一期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項50】
前記第二期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項51】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされる前に終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項52】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされた後に終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項53】
前記第二電力レベルは前記第一電力レベルより低いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項54】
前記第二出力レベルがゼロであることを特徴とする請求項53に記載の装置。
【請求項55】
前記第二周波数は前記第一周波数より低いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項56】
前記第二期間における音響エネルギーは、前記第一期間における音響エネルギーと逆位相であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項57】
前記第一周波数は前記第二周波数に等しく、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルより高いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項58】
前記第一周波数は前記第二周波数より高く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルより高いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項59】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルに等しいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項60】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルよりも高いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項61】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルよりも低いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項62】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に上がることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項63】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に下がることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項64】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に上がること及び下がることの両方が生じることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項65】
前記第一周波数は、前記第一期間中に高い値から低い値に変化することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項66】
前記第一周波数は、前記第一期間中に低い値から高い値に変化することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項67】
前記第一周波数は、前記第一期間中に低い値から高い値に変化し、その後前記低い値に戻ることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項68】
前記第一周波数は、前記第一期間中に高い値から低い値に変化し、その後前記高い値に戻ることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項69】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項70】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項71】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項72】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項73】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項74】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項75】
前記第二期間において前記第二周波数はゼロであり、前記第二電力レベルは一定の正の値であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項76】
前記第二期間において前記第二周波数はゼロであり、前記第二電力レベルは一定の負の値であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項77】
前記特徴部位は、深さ対幅の比が少なくとも3であるビアホールまたはトレンチを含むことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項78】
前記半導体ウエハの装置製造ノードが16ナノメートル以下であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項79】
ウエハホルダは、音響エネルギーが供給される際にトランスデューサに対してウエハを回転させるようにさらに構成されていることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項80】
前記第二期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点よりもはるかに低くなった後に終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項81】
前記第一期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する前に終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項82】
前記第一期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達したときに終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項83】
前記第一期間の継続時間はmτであり、τは前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する時間であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項84】
前記mは、0.1〜100の間の数値であることを特徴とする請求項83に記載の装置。
【請求項85】
前記第二期間において前記気泡内部の温度が低下することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項86】
前記第二期間において前記気泡内部の温度が前記液体の温度付近まで低下することを特徴とする請求項85に記載の装置。
【請求項87】
前記第一期間は、第一周波数の一サイクル期間の2,000倍より短いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項88】
を所望の体積とし、Vを元のボリュームとし、ΔVを一回の圧縮後の気泡の体積圧縮量とし、δVを一回の膨張後の気泡の体積増加量とし、fを第一周波数としたときに、前記第一期間は、((V−V−ΔV)/(ΔV−δV)+1)/fよりも短いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項89】
タイマーを備えた、トランスデューサの電源用制御装置であって、前記制御装置は前記タイマーに基づいて前記トランスデューサを制御することにより、
半導体ウェハのパターン構造の複数の特徴部位内の気泡のサイズが増加する所定の第一期間にわたって、第一周波数および第一電力レベルで、音響エネルギーを半導体ウエハに塗布した液体に供給し、
前記特徴部位における気泡サイズが縮小する所定の第二期間にわたって第二周波数および第二電力レベルの音響エネルギーを前記液体に供給し、
前記制御装置は、所定のサイクル数の間、前記第一期間および第二期間を交互に適用するように構成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項90】
前記第一期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項91】
前記第二期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項92】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされる前に終了することを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項93】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされた後に終了することを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項94】
前記第二電力レベルは前記第一電力レベルより低いことを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項95】
前記第二出力レベルがゼロであることを特徴とする請求項94に記載の制御装置。
【手続補正書】
【提出日】2019年5月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン構造の複数の特徴部位を有する半導体ウエハを洗浄する方法であって、
前記半導体ウエハに液体を塗布し、
タイマーに基づいて、前記特徴部位における気泡サイズが増加する所定の第一期間にわたって音響エネルギーを前記液体に供給するように、トランスデューサの電源を、第一周波数および第一電力レベルに制御するステップと、
音響エネルギーを前記液体に供給するための前記トランスデューサの前記電源を、前記タイマーに基づいて、前記特徴部位における気泡サイズが縮小する所定の第二期間にわたって、第二周波数および第二電力レベルに制御するステップと、
所定のサイクル数の間、前記第一および第二期間を交互に適用することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第一期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一期間は、
前記半導体ウエハにトレース可能な不純物を配置し、
前記第一周波数及び第一電力レベルで前記液体に音響エネルギーを、試験期間にわたって供給することと、前記第二周波数及び第二電力レベルで前記液体に音響エネルギーを、充分に長い期間にわたって供給することとを交互に行い、
前記トレース可能な不純物に対する洗浄効果を計測し、
上記複数のステップを複数の異なる試験期間で繰り返し、
前記トレース可能な不純物に対する最良の洗浄効果を有する試験期間として前記第一期間を決定することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第二期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第二期間は、
前記半導体ウエハにトレース可能な不純物を配置し、
前記第一周波数及び第一電力レベルで前記液体に音響エネルギーを、所定期間にわたって供給することと、前記第二周波数及び第二電力レベルで前記液体に音響エネルギーを、試験期間にわたって供給することとを交互に行い、
前記トレース可能な不純物に対する洗浄効果を計測し、
上記複数のステップを複数の異なる試験期間で繰り返し、
前記トレース可能な不純物に対する最良の洗浄効果を有する試験期間として前記第二期間を決定することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされる前に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされた後に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第二電力レベルは前記第一電力レベルより低いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第二出力レベルがゼロであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第二周波数は前記第一周波数より低いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第二期間における音響エネルギーは、前記第一期間における音響エネルギーと逆位相であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第一周波数は前記第二周波数に等しく、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルより高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第一周波数は前記第二周波数より高く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルより高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルに等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に上がることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に下がることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に上がること及び下がることの両方が生じることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記第一周波数は、前記第一期間中に高い値から低い値に変化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記第一周波数は、前記第一期間中に低い値から高い値に変化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第一周波数は、前記第一期間中に低い値から高い値に変化し、その後前記低い値に戻ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記第一周波数は、前記第一期間中に高い値から低い値に変化し、その後前記高い値に戻ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記第二期間において前記第二周波数はゼロであり、前記第二電力レベルは一定の正の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記第二期間において前記第二周波数はゼロであり、前記第二電力レベルは一定の負の値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記特徴部位は、深さ対幅の比が少なくとも3であるビアホールまたはトレンチを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記半導体ウエハの装置製造ノードが16ナノメートル以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項34】
音響エネルギーが供給されるとき、前記トランスデューサに対して前記ウエハを回転さ
せるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記第二期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点よりもはるかに低くなった後に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記第一期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する前に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記第一期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する前に終了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記第一期間の継続時間はmτであり、τは前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する時間である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記mは、0.1〜100の間の数値であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記第二期間において前記気泡内部の温度が低下することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記第二期間において前記気泡内部の温度が前記液体の温度付近まで低下することを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記第一期間は、第一周波数の一サイクル期間の2,000倍より短いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項43】
を所望の体積とし、Vを元のボリュームとし、ΔVを一回の圧縮後の気泡の体積圧縮量とし、δVを一回の膨張後の気泡の体積増加量とし、fを第一周波数としたときに、前記第一期間は、((V−V−ΔV)/(ΔV−δV)+1)/fよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項44】
パターン構造の複数の特徴部位を有する半導体ウエハを洗浄する装置であって、
前記半導体ウエハを保持するように構成されたウエハホルダと、
前記半導体ウエハに液体を塗布するように構成された注入口と、
音響エネルギーを液体に供給するように構成されたトランスデューサと、
前記トランスデューサの電源と、
タイマーを備えた電源用制御装置とを備え、前記制御装置は前記タイマーに基づいて前記トランスデューサを制御することにより、
前記特徴部位における気泡サイズが増加する所定の第一期間にわたって第一周波数および第一電力レベルの音響エネルギーを前記液体に供給し、
前記特徴部位における気泡サイズが縮小する所定の第二期間にわたって第二周波数および第二電力レベルの音響エネルギーを前記液体に供給し、
前記制御装置は、所定のサイクル数の間、前記第一期間および第二期間を交互に適用するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項45】
ウエハホルダは回転チャックを備えることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項46】
ウエハホルダは洗浄タンクに沈められたカセットを備えることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記注入口はノズルを備えていることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項48】
前記トランスデューサが前記注入口に接続され、前記注入口を流れる前記液体に音響エネルギーを加えることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項49】
前記第一期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項50】
前記第二期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項51】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされる前に終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項52】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされた後に終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項53】
前記第二電力レベルは前記第一電力レベルより低いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項54】
前記第二出力レベルがゼロであることを特徴とする請求項53に記載の装置。
【請求項55】
前記第二周波数は前記第一周波数より低いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項56】
前記第二期間における音響エネルギーは、前記第一期間における音響エネルギーと逆位相であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項57】
前記第一周波数は前記第二周波数に等しく、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルより高いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項58】
前記第一周波数は前記第二周波数より高く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルより高いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項59】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルに等しいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項60】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルよりも高いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項61】
前記第一周波数は前記第二周波数より低く、前記第一電力レベルは前記第二電力レベルよりも低いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項62】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に上がることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項63】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に下がることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項64】
前記第一電力レベルは、前記第一期間中に上がること及び下がることの両方が生じるこ
とを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項65】
前記第一周波数は、前記第一期間中に高い値から低い値に変化することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項66】
前記第一周波数は、前記第一期間中に低い値から高い値に変化することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項67】
前記第一周波数は、前記第一期間中に低い値から高い値に変化し、その後前記低い値に戻ることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項68】
前記第一周波数は、前記第一期間中に高い値から低い値に変化し、その後前記高い値に戻ることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項69】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項70】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項71】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項72】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項73】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項74】
前記第一期間において前記第一周波数はまずfに設定され、その後fに設定され、最後にfに設定され、fはfより小さく、fはfより小さいことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項75】
前記第二期間において前記第二周波数はゼロであり、前記第二電力レベルは一定の正の値であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項76】
前記第二期間において前記第二周波数はゼロであり、前記第二電力レベルは一定の負の値であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項77】
前記特徴部位は、深さ対幅の比が少なくとも3であるビアホールまたはトレンチを含むことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項78】
前記半導体ウエハの装置製造ノードが16ナノメートル以下であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項79】
ウエハホルダは、音響エネルギーが供給される際にトランスデューサに対してウエハを回転させるようにさらに構成されていることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項80】
前記第二期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点よりもはるかに低くなった後に終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項81】
前記第一期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する前に終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項82】
前記第一期間は、前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達したときに終了することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項83】
前記第一期間の継続時間はmτであり、τは前記特徴部位内の総気泡体積の比率が、キャビテーション飽和点に到達する時間であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項84】
前記mは、0.1〜100の間の数値であることを特徴とする請求項83に記載の装置。
【請求項85】
前記第二期間において前記気泡内部の温度が低下することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項86】
前記第二期間において前記気泡内部の温度が前記液体の温度付近まで低下することを特徴とする請求項85に記載の装置。
【請求項87】
前記第一期間は、第一周波数の一サイクル期間の2,000倍より短いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項88】
を所望の体積とし、Vを元のボリュームとし、ΔVを一回の圧縮後の気泡の体積圧縮量とし、δVを一回の膨張後の気泡の体積増加量とし、fを第一周波数としたときに、前記第一期間は、((V−V−ΔV)/(ΔV−δV)+1)/fよりも短いことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項89】
タイマーを備えた、トランスデューサの電源用制御装置であって、前記制御装置は前記タイマーに基づいて前記トランスデューサを制御することにより、
半導体ウェハのパターン構造の複数の特徴部位内の気泡のサイズが増加する所定の第一期間にわたって、第一周波数および第一電力レベルで、音響エネルギーを半導体ウエハに塗布した液体に供給し、
前記特徴部位における気泡サイズが縮小する所定の第二期間にわたって第二周波数および第二電力レベルの音響エネルギーを前記液体に供給し、
前記制御装置は、所定のサイクル数の間、前記第一期間および第二期間を交互に適用するように構成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項90】
前記第一期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項91】
前記第二期間は、前記特徴部位に対して最良の洗浄効果をもたらす期間として決定されることを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項92】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされる前
に終了することを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項93】
前記第一期間は、少なくとも一つの前記特徴部位が前記気泡によってブロックされた後に終了することを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項94】
前記第二電力レベルは前記第一電力レベルより低いことを特徴とする請求項89に記載の制御装置。
【請求項95】
前記第二出力レベルがゼロであることを特徴とする請求項94に記載の制御装置。
【国際調査報告】