特表2019-531830(P2019-531830A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2019-531830調節可能なベッド用の二重ローラ小型形状の作動システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-531830(P2019-531830A)
(43)【公表日】2019年11月7日
(54)【発明の名称】調節可能なベッド用の二重ローラ小型形状の作動システム
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/015 20060101AFI20191011BHJP
【FI】
   A61G7/015
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-521817(P2019-521817)
(86)(22)【出願日】2017年10月18日
(85)【翻訳文提出日】2019年6月7日
(86)【国際出願番号】US2017057264
(87)【国際公開番号】WO2018075688
(87)【国際公開日】20180426
(31)【優先権主張番号】62/411,369
(32)【優先日】2016年10月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519142826
【氏名又は名称】エルゴモーション,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Ergomotion,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】トートメイヤー,ハンター,ディー.
(72)【発明者】
【氏名】トウ,ブレット,エー.
(72)【発明者】
【氏名】エルマロヴィッチ,ジョーセフ
【テーマコード(参考)】
4C040
【Fターム(参考)】
4C040AA05
4C040BB06
4C040DD04
4C040EE01
(57)【要約】
連結ベッドは、頭端レール(113a)、足端レール(13b)を備え、側枠レール(11a)、(11b)を有する、支持枠(10)を組み込む。上半身支持枠(16)は、枠内で第1の交差支持部(20)に回転可能に連結される。上半身支持枠用の挙上組立体(22)は、ヒンジで第1の交差部材に取り付けられた2つの傾斜アーム(24)を有する。第1の対の車輪(28)は頂点で傾斜アームに取り付けられ、第2の対の車輪(29)はヒンジから遠位のアームの端部に取り付けられる。第1のアクチュエータ(21)は、頭端レールから傾斜アームの間に延在する交差ブレース(23)に取り付けられる。挙上組立体は、第1の対の車輪が上半身支持部内で長手方向レール(52)と接触する第1の範囲の動き、および第2の対の車輪が長手方向レールと接触する第2の範囲の動きを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭端レール13a、足端レール13bを備え、側枠レール11a、11bを有する支持枠10と、
前記枠内の第1の交差部材20に回転可能に連結された上半身支持枠16と、
前記上半身支持枠用の挙上組立体22において、
ヒンジ26で前記第1の交差部材に取り付けられた2つの傾斜アーム24と、
頂点で前記傾斜アームに取り付けられた第1の対の車輪28と、
前記ヒンジから遠位の前記アームの端部に取り付けられた第2の対の車輪29とを有する、挙上組立体22と、
前記頭端レールから前記傾斜アームの間に延在する交差ブレース23に取り付けられた第1のアクチュエータ21において、前記挙上組立体は、前記第1の対の車輪が前記上半身支持部内で長手方向軌道52と接触する第1の範囲の動き、および前記第2の対の車輪が前記長手方向軌道と接触する第2の範囲の動きを有する、第1のアクチュエータ21とを含むことを特徴とする連結ベッド。
【請求項2】
請求項1に記載の連結ベッドにおいて、前記傾斜アームは前記ヒンジから前記頂点に延在する第1の部分50、および前記頂点から前記遠位端に延在する第2の部分56を有することを特徴とする連結ベッド。
【請求項3】
請求項2に記載の連結ベッドにおいて、前記第1の部分は、少なくとも14.5°の前記第1のアクチュエータの伸張軸に対して初期角度を有することを特徴とする連結ベッド。
【請求項4】
請求項3に記載の連結ベッドにおいて、前記第1の部分および第2の部分は160°〜172°の角度を有することを特徴とする連結ベッド。
【請求項5】
請求項4に記載の連結ベッドにおいて、前記第1の部分の長さは前記第2の部分の少なくとも4/6であることを特徴とする連結ベッド。
【請求項6】
請求項1に記載の連結ベッドにおいて、前記足端レールに取り付けられた第2のアクチュエータ32と、
第1の端部で前記アクチュエータの伸張ロッド上の回転点に取り付けられた第1の脚36と、
回転点で前記第1の脚の第2の端部に連結された第2の脚40において、前記第2の脚は、第2の回転点で前記枠の第2の交差部材31に取り付けられる、第2の脚40と、
前記枠に取り付けられ、第3の回転点で前記第1の脚の第2の端部に連結されたヒンジ43を中心に回転可能な大腿支持部42において、それによって前記第1の回転点と前記第2の回転点との間で前記第2のアクチュエータにより前記第1の脚を圧縮することにより、前記第1の脚および前記第2の脚が協働して上方に回転し、前記第1の脚は前記ヒンジを中心に前記大腿支持区分を回転させる、大腿支持区分42とをさらに含むことを特徴とする連結ベッド。
【請求項7】
請求項6に記載の連結ベッドにおいて、回転点で前記枠に枢動可能に取り付けられた固定長のリアクションロッド44と、
前記固定長のリアクションロッドを前記可撓性マットレス支持部に係合するブラケット48において、それによって相対回転が前記大腿支持区分によって係合された前記可撓性マットレス支持部の一部と下肢支持部との間に誘発される、ブラケット48とをさらに含むことを特徴とする連結ベッド。
【請求項8】
頭端レール13a、足端レール13bを備え、中心交差部材68を備えた側枠レール11a、11bを有する、支持枠10と、
車輪で前記支持枠から支持され、第1の位置から前記頭端レールに向かって第2の位置に移動するように適合された搬送部62と、
前記搬送部内で頭端交差支持部61に回転可能に連結された上半身支持枠16と、
前記上半身支持枠用の挙上組立体22において、
ヒンジで前記頭端交差支持部に取り付けられた2つの傾斜アーム24と、
頂点で前記傾斜アームに取り付けられた第1の対の車輪28と、
前記ヒンジから遠位の前記アームの端部に取り付けられた第2の対の車輪29とを有する、挙上組立体22と、
前記中心交差部材から前記頭端交差支持部に取り付けられた70第1のアクチュエータにおいて、前記第1のアクチュエータの伸張により、前記搬送部を前記第1の位置から前記頭端レールに向かって移動する、第1のアクチュエータと、
前記頭端レールと、前記傾斜アームの間に延在する交差ブレース23との間に回転可能に72連結された少なくとも1つのリアクションロッドにおいて、前記挙上組立体は、前記第1の対の車輪が前記上半身支持部内で長手方向レールと接触する、前記搬送部の移動に応答する第1の範囲の動き、および前記第2の対の車輪が前記長手方向レールと接触する第2の範囲の動きを有する、少なくとも1つのリアクションロッドとを含むことを特徴とするウォールハガーの連結ベッド。
【請求項9】
請求項8に記載の連結ベッドにおいて、前記傾斜アームは前記ヒンジから前記頂点に延在する第1の部分50、および前記頂点から前記遠位端に延在する第2の部分56を有することを特徴とする連結ベッド。
【請求項10】
請求項9に記載の連結ベッドにおいて、前記第1の部分は、少なくとも14.5°の前記第1のアクチュエータの伸張軸に対して初期角度を有することを特徴とする連結ベッド。
【請求項11】
請求項10に記載の連結ベッドにおいて、前記第1の部分および第2の部分は160°〜172°の角度を有することを特徴とする連結ベッド。
【請求項12】
請求項11に記載の連結ベッドにおいて、前記第1の部分の長さは前記第2の部分の少なくとも4/6であることを特徴とする連結ベッド。
【請求項13】
請求項8に記載の連結ベッドにおいて、前記足端交差支持部72に取り付けられた第2のアクチュエータ32と、
第1の端部で前記アクチュエータの伸張ロッド上の回転点に取り付けられた第1の脚36と、
回転点で前記第1の脚の第2の端部に連結された第2の脚40において、前記第2の脚は、第2の回転点で前記枠の交差部材に取り付けられる、第2の脚40と、
前記搬送部に取り付けられ、第3の回転点で前記第1の脚の第2の端部に連結されたヒンジを中心に回転可能な大腿支持区分42において、それによって前記第1の回転点と前記第2の回転点との間で前記第2のアクチュエータにより前記第1の脚を圧縮することにより、前記第1の脚および前記第2の脚が協働して上方に回転し、前記第1の脚は前記ヒンジを中心に前記大腿支持区分を回転させる、大腿支持区分42とをさらに含むことを特徴とする連結ベッド。
【請求項14】
請求項13に記載の連結ベッドにおいて、回転点で前記搬送部に枢動可能に取り付けられた固定長のリアクションロッド44と、
前記固定長のリアクションロッドを前記可撓性マットレス支持部に係合するブラケット48において、それによって相対回転が前記大腿支持区分によって係合された前記可撓性マットレス支持部の一部と、下肢支持部との間に誘発される、ブラケット48とをさらに含むことを特徴とする連結ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「調節可能なベッド用の二重ローラ小型形状の作動システム」の名称で2016年10月21日に出願された、米国仮特許出願第62/411,369号明細書の優先権を主張し、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は一般に調節可能なベッドの分野に関し、より詳細には、昇降軌道と接触する二重梃子装置のために、傾斜したアーム上で離間された2つの対のローラを利用する上半身支持区分に二段式昇降機構を組み込む、小型作動システムを有する連結ベッドの構造に関する。
【背景技術】
【0003】
長年病院および健康管理施設で使用されている連結ベッドは、患者を傾斜位置、座位、脚を挙上した位置、またはこれらの位置の組合せに位置付けることができるよう促進する。連結ベッドの一般的な使用は、読書、一般的なくつろぎ、または睡眠用の所望の位置にベッドを調節することにより利用可能な快適性および利便性に起因して、急速に広まっている。
【0004】
このような連結ベッド用の機械構造および駆動機構は、マットレスおよび使用者の両方の重量を支持できなければならない。マットレスの大きさ、重量、製造材料および構成、ならびに支持構造に起因して、システム内の剛性を維持することも課題であることがある。典型的な連結ベッドは、上半身を位置付ける要素ならびに大腿および下肢を位置付ける要素を個別に活性化し、または組み合わせて作動させる。支持要素の連結は、典型的には大きく、梃子のため、およびゼロ角度の梃子または中央を超す条件によって生成される「不動作地点」を避けるために、非常に大きい角度方向を必要とするアクチュエータが必要である。
【0005】
しかし現代の寝具の設計は、作動システムが露出して見える側支持要素内の厚さ形状を低減する必要がある。
【0006】
したがって低減した厚さ形状の側支持部内に含有するように適合された、小型形状の作動システムを有する連結ベッドを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
本明細書に開示された実施形態は、頭端レール、足端レールを備え、側枠レールを有する支持枠を組み込む連結ベッドを提供することによって、先行技術の欠点を克服する。上半身支持枠は、枠内の第1の交差部材に回転可能に連結される。上半身支持枠用の挙上組立体は、ヒンジで第1の交差部材に取り付けられた2つの傾斜アームを有する。第1の対の車輪は頂点で傾斜アームに取り付けられ、第2の対の車輪はヒンジから遠位のアームの端部に取り付けられる。第1のアクチュエータは、頭端レールから傾斜アームの間に延在する交差ブレースに取り付けられる。挙上組立体は、第1の対の車輪が上半身支持部内で長手方向レールと接触する第1の範囲の動き、および第2の対の車輪が長手方向レールと接触する第2の範囲の動きを有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明のこれらのおよび他の特徴および利点は、添付図面に照らして例示的実施形態の以下の詳細な説明を参照することにより、より良く理解されよう。
【0009】
図1図1は、わかりやすいようにマットレス支持部を取り除いた超小型形状の作動システムの一実施形態の図形表示である。
図2A図2Aは、わかりやすいようにある特定の側レールおよび上半身支持要素が傾斜アームおよび車輪内で取り除かれ、挙上軌跡と接触した、図1Aの図形表示である。
図2B図2Bは、連結されていない位置における上半身支持構造を示す、実施形態の一部の側面図である。
図3A図3Aは、第1の車輪の対によって生成された第1の部分的に連結された位置における上半身支持構造を示す、実施形態の図形表示である。
図3B図3Bは、第1の車輪の対によって生成された第1の部分的に連結された位置における上半身支持構造を示す、実施形態の側面図である。
図4A図4Aは、第1の車輪の対によって生成された第2の部分的に連結された位置に第2の車輪の対が遅れて接触した上半身支持構造を示す、実施形態の図形表示である。
図4B図4Bは、第1の車輪の対によって生成された第2の部分的に連結された位置に第2の車輪の対が遅れて接触した上半身支持構造を示す、実施形態の側面図である。
図5A図5Aは、第2の車輪の対によって生成された第3の部分的に連結された位置における上半身支持構造を示す、実施形態の図形表示である。
図5B図5Bは、第2の車輪の対によって生成された第3の部分的に連結された位置における上半身支持構造を示す、実施形態の側面図である。
図6A図6Aは、第2の車輪の対によって生成された完全に連結された位置における上半身支持構造を示す、実施形態の図形表示である。
図6B図6Bは、第2の車輪の対によって生成された完全に連結された位置における上半身支持構造を示す、実施形態の側面図である。
図7A図7Aは、わかりやすいようにある特定の側レールおよび上半身支持要素が搬送構造ならびに傾斜アームおよび車輪内で取り除かれ、挙上軌跡と接触した、連結されていない位置における「ウォールハガー(wall hugger)」の実施形態の上部の図形表示である。
図7B図7Bは、わかりやすいようにある特定の側レールおよび上半身支持要素が搬送構造ならびに傾斜アームおよび車輪内で取り除かれ、挙上軌跡と接触した、連結されていない位置における「ウォールハガー」の実施形態の下部の図形表示である。
図8A図8Aは、部分的に連結された図7Aの「ウォールハガー」の実施形態の上部の図形表示である。
図8B図8Bは、部分的に連結された図7Bの「ウォールハガー」の実施形態の下部の図形表示である。
図9図9は、可撓性マットレス支持部がシャトルおよび座支持部上に設置された連結ベッドを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面に示され、本明細書に記載された実施形態は、連結ベッド用の作動システムを提供し、連結ベッドは、現代のベッド設計のために最小の垂直形状を提示するために小型垂直空間に実装されてもよい。図を参照すると、図1は、ベッドの連結要素が連結されていない位置にある、超小型形状の作動システムを組み込む調節可能なベッドの例示的実施形態を示す。図1からわかるように、連結されていない位置において側レール11a、11bおよび端レール13a、13bを有する枠10は、上半身連結構造12および座支持区分14を担持する。枠10は脚15によって支持されてもよい。上半身連結構造は支持枠16を含み、支持枠16は側レール11の間に延在する交差枠部材20にヒンジ18で取り付けられる。支持枠に係合されたシャトル17は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2013年7月19日に出願された米国特許出願第13/946,970号明細書、および「可撓性マットレス支持部を備えた連結ベッド」の名称で2014年12月16日に発行された米国特許第8910328号明細書に開示されたように、可撓性マットレス支持部に取り付ける。ボルスタ19は枠10を包囲してもよい。
【0011】
後により詳細に記載される上半身支持枠16用の挙上組立体22は、これもヒンジ26で交差枠部材20に取り付けられた2つの傾斜アーム24を有する。第1の対の車輪28は、頂点25で傾斜アーム24に取り付けられる。第2の対の車輪29は、アーム24の遠位端に取り付けられる。第1のアクチュエータ21は、頭端レール13aから傾斜アーム24の間に延在する交差ブレース23に取り付けられる。
【0012】
大腿および下肢挙上機構30は、第2のアクチュエータ32の頭部における第1の回転点33で足端レール13bに、また第1の脚36の第1の端部における第2の回転点34に取り付けられた第2のアクチュエータによって作動される。アクチュエータを伸張すると、第1の脚36は、第2の脚40上の回転点37で反応するために圧縮して置かれる。第2の脚40は、第2の回転点39において第2の枠交差部材31を取り付けられ、回転点34と回転点39との間の圧縮により、第1の脚36および第2の脚40は協働して上方に回転する。第1の脚36は第2の端部において大腿支持区分42上の第3の回転点41に取り付けられ、大腿支持区分42は、第3の交差枠部材38を取り付けたヒンジ43を中心に回転する。ブラケット48で回転点47において側レール11a、11bに枢動可能に取り付けられた固定長のリアクションロッド44は、大腿支持区分42によって係合された可撓性マットレス支持部の大腿部と下肢支持部との間に相対回転を引き起こす。大腿支持区分42の遠位部49は、挙上位置における可撓性マットレス支持部の輪郭に合わせるために弓形である。
【0013】
上半身連結構造12およびその作動の詳細は、図2A〜6Bに示されている。図2Aおよび2Bからわかるように、上半身連結構造12は平坦または連結されていない位置にあり、挙上組立体22は、傾斜アーム24がヒンジ26から第1の対の車輪28が取り付けられた頂点25に延在する第1の部分50を有する位置にある。車輪28は、支持枠16内で長手方向に延在する軌道52を係合する(わかりやすいように近位の側軌道は断面が示されている)。第1の部分50は、ヒンジ26と頂点25との間の第1のレバーアームにより、第1のアクチュエータの軸55と第1の部分50との間の第1の係合角54(図2Bに最も良く示されている)が、ヒンジからアームの端部で第2の車輪の対に延在する傾斜しないアームに利用できるはずであるよりはるかに大きいことが可能であるような、短い第1の長さ51を有する。この第1の係合角は、第1のアクチュエータ21のロックアップまたはオーバーセンタを防ぎ、図3Aおよび3Bからわかるように、連結中に第1のアクチュエータの伸張により支持枠の最初の回転のための梃子が可能になる。例示的実施形態では、第1の部分および第2の部分は実際の長さ112mmおよび163mmの4/6の割合の長さを有する。例示的実施形態における角54は、作動組立体全体が側レールにより連結されない位置において見えないように覆うことができるために、枠側レール11a、11bに30mmの深さに対して14.5°である。昇降組立体の第1の位置が12度を越え、支持枠が平坦な位置にあるとき、昇降組立体の全高さは側レールの形状を超えることができない。追加として、第2の部分は、軌道を係合する前に支持枠の角度が十分に増加できなければならない。これは平坦な位置における側レールの形状より下に延在することなく達成しなければならない。さらに第2の部分は12度を超える角度で軌道を係合しなければならない。
【0014】
図3Aおよび3Bに表されたように動きの第1の範囲の間、第1の対の車輪28のみが軌道52を係合し、ヒンジ26を中心とした上半身支持枠16の回転は、軌道を走る第1の車輪の対によってもたらされる。第1の部分50と第2の部分56との間の第2の角度58に対して頂点25から長さ57を延在する第2の部分56上のアーム24の遠位端における第2の対の車輪29。図4Aおよび4Bに表されたように動きの第1の範囲の上部範囲では、アーム24の遠位端で第2の対の車輪29は軌道52に接触し、動きの第2の範囲が始まり、図5Aおよび5Bからわかるように第2の対の車輪29は軌道を走り、第1の対の車輪28は軌道から分離される。動きの第2の範囲では、ヒンジ26から第2の対の車輪29までのアーム24の第1の部分50および第2の部分56の組合せによって提供されたより長いレバーアーム59は、ヒンジ18を中心とした支持枠16の連続回転のために梃子を増進させる。第2の角度58は、覆いを提供するために160°〜172°であってもよいが、動きの第1の範囲と第2の範囲との間で第1のアクチュエータに必要な力が変わる。
【0015】
動きの第2の範囲は、図6Aおよび6Bからわかるように支持枠16の所望の完全に連結した位置で終了する。
【0016】
また二重ローラ小型作動システムは、「ウォールハガー」連結システム用の実施形態に利用されてもよい。連結されていない位置が図7Aおよび7Bに示され、部分的に連結された位置が図8Aおよび8Bに示されたように、上半身連結構造支持枠16はヒンジ60で搬送構造62上の頭端交差支持部61に取り付けられ、搬送構造62は側レール11aと11bとの間に延在し、側レールに取り付けられた軌道66内に係合された車輪64によって支持される。前の実施形態におけるように、支持枠上に係合されたシャトル17は可撓性マットレス支持部に取り付けるように提供される。座支持区分14は搬送構造62に装着される。中心交差部材68は側レール11の間に固定され、アクチュエータ70は中心交差部材68と頭端交差支持部61との間に取り付けられる。アクチュエータ70の伸張により搬送部62が頭端レール13aに向かって移動する。頭端レール13aに回転可能に取り付けられたリアクションロッド72は、挙上組立体22の傾斜アーム24の間に延在する交差ブレース23に延在する。前の実施形態におけるように、上半身連結構造支持枠16が平坦または連結されていない位置にある状態で、挙上組立体22は、傾斜アーム24がヒンジ26から第1の対の車輪28が取り付けられた頂点25に延在する第1の部分50を有する位置にある。車輪28は、支持枠16内で長手方向に延在する軌道52を係合する。搬送部62が頭端レール13aに向かって移動すると、リアクションロッド72は圧縮されて置かれ、それによって挙上組立体22はヒンジ60を中心に回転する。次いで軌道52内の車輪28および29の組を連続して係合する傾斜アーム24の作動が、先に記載されたように起きる。
【0017】
図7Aおよび8Aから最も良くわかるように、大腿および下肢挙上機構30は搬送部62と共に移動するために搬送部から支持されてもよい。この実施形態では、第2のアクチュエータ32は、前に記載されたように大腿および下肢挙上機構が作動した状態で、足端レール13bの代わりに搬送部上の足端交差支持部74と第1の脚36との間に連結される。第2の交差枠部材38’は、側レールと対照的に搬送部と共に動くように取り付けられる。固定長のリアクションロッド44に対する回転点47’は、側レールと対照的に搬送部上に配置される。
【0018】
図9は、可撓性マットレス支持部80が連結構造上に設置された状態で連結されたベッドを示す。上半身連結構造12ならびに大腿および下肢挙上機構30は、可撓性マットレス支持部80を取り付けるために枠を提供する。支持枠16内の長手方向軌道52は、可撓性マットレス支持部上に直接車輪を係合することなく、挙上組立体22の車輪の確動係合を提供する。
【0019】
ここでは特許法により必要に応じて本発明の様々な実施形態を詳細に記載したが、当業者には本明細書に開示された特定の実施形態の修正および置換が認識されよう。このような修正は、以下の特許請求の範囲に定義されたように本発明の範囲および意図の範囲内に収まる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
【国際調査報告】