【実施例】
【0141】
(実施例1)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
【0142】
【化11】
実施例1についての代替の化学名は、
N−[(2S)−1−{[(3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−9−(3−カルバムイミドアミドプロピル)−19−ヒドロキシ−3−[(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル]−6−(1H−インドール−3−イルメチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル]アミノ}−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]グリシンである。
【0143】
ローディング
方法Cに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(33.6g、76mmol、1.5当量)、CTC樹脂(1.7meq、30.0g、51.1mmol、1.0当量)、DIPEA(72ml、406mmol、8当量)ならびにDMFおよびDCMの混合溶媒(1:10v/v、330ml)を使用した。混合物をr.t.にて5時間穏やかに撹拌し、MeOH(33ml)の添加によってキャップした。ローディング率は、樹脂の重量増加に基づいて、81%または41.3mmolであると推定した。次いで、樹脂をDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、Fmoc基を除去し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを得た。
【0144】
側鎖アミノ酸導入
CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(46.6g、41.3mmol)、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(20.4g、53.7mmol、1.30当量)、HBTU(21.0g、53.7mmol、1.30当量)、DIPEA(22.6ml、128mmol、3.1当量)およびDMF(250ml)をr.t.にて120分間穏やかに撹拌したが、その時、LC−MS(方法A)が反応の完了を示した。LC−MS(方法A、3分の実行):t
R1.92分、ESI−[M−H]、C
29H
41N
3O
9についての計算値576.6;実測値576.5。
【0145】
アロキシカルボニルの除去
樹脂結合ジペプチドである(S)−5−(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−((S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)ペンタン酸(47.7g、34.2mmol、1.0当量)を、DCM(285ml)に懸濁した。混合物を、フェニルシラン(70ml、547mmol、16当量)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4.74g、4.10mmol、0.12当量)と共にr.t.にて1時間撹拌したが、その時、LC−MS(方法A)は反応の完了を示した。樹脂を濾別し、洗浄し、乾燥させ、樹脂結合(S)−5−アミノ−2−((S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)ペンタン酸を得た。LC−MS(方法A、3分の実行):t
R1.22分、ESI−[M−H]、C
25H
37N
3O
7についての計算値491.6;実測値492.4。
【0146】
アミノ酸のさらなるカップリング、および樹脂からの直鎖状ペプチドの切断
(3R,6S,9S,15S)−15−((S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)−1−((2S,4R)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−イル)−6−((1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)メチル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10−テトラオキソ−9−(3−(3−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)グアニジノ)プロピル)−2,5,8,11−テトラアザヘキサデカン−16−酸(直鎖状ヘキサペプチド)の調製
樹脂結合(S)−5−アミノ−2−((S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)ペンタン酸(28.5mmol、1.0当量)を、逐次的にN
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(33.3g、42mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(30.0g、57mmol、2.0当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(15.2g、37mmol、1.3当量)、およびtrans−3−t−ブトキシ−N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−L−プロリン(15.2g、37mmol、1.3当量)と共に、方法Gに記載した固相カップリングおよびFmoc除去手順に供し、樹脂上の対応する直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合ペプチドを方法Iに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを白色の固体、33.8g、78%として得た。
1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.49 (br s, 1H), 8.38 (br s, 1H), 8.21 -
7.94 (m, 3H), 7.91 (br s, 1H), 7.70 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.42 -
7.16 (m, 5H), 5.17 (td, J=6.7, 13.6 Hz, 2H), 4.76 - 4.48 (m, 2H), 4.47 - 4.25
(m, 1H), 4.25 - 4.13 (m, 2H), 4.07 (br s, 1H), 3.93 (br s, 1H), 3.84 - 3.62 (m,
2H), 3.55 (dd, J=10.9, 18.7 Hz, 3H), 3.36 (br s, 4H), 3.16 (d, J=14.4 Hz, 3H),
3.12 - 2.87 (m, 6H), 2.77 (d, J=12.5 Hz, 1H), 2.45 (s, 2H), 2.02 (s, 2H), 1.97
(br s, 1H), 1.87 - 1.67 (m, 2H), 1.64 (s, 4H), 1.58 (br s, 1H), 1.48 - 1.35 (m,
13H), 1.34 - 1.24 (m, 9H), 1.23 - 1.09 (m, 7H), 1.06 (br s, 1H), 0.98 (d,
J=16.0 Hz, 1H), 0.92 - 0.72 (m, 1H). LC-MS (方法A,
3分の実行): t
R 1.96分,
ESI- [M-H] C
78H
116N
11O
18Sの計算値1525.9; 実測値1526.4.
【0147】
マクロラクタム化
tert−ブチル−3−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−19−(tert−ブトキシ)−15−((S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソ−9−(3−(3−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)グアニジノ)プロピル)イコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−6−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(環状ペプチド)の調製
マクロラクタム化のための方法Kに従って、直鎖状(3R,6S,9S,15S)−15−((S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)−1−((2S,4R)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−イル)−6−((1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)メチル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10−テトラオキソ−9−(3−(3−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)グアニジノ)プロピル)−2,5,8,11−テトラアザヘキサデカン−16−酸(33.8g、22.2mmol、1.0当量)を、THF(1400ml)およびDMF(175ml)中のHATU(9.36g、24.4mmol、1.1当量)および4−メチルモルホリン(12.3ml、111mmol、5.0当量)とr.t.にて30分間反応させ、この時点で、LC−MS(方法A)が反応の完了を示した。環状ペプチドをオフホワイト色の粉末として単離し、それ以上精製することなく使用した。29.1g、87%。LC−MS(方法A):t
R2.44分、ESI+[M+H]、C
78H
114N
11O
17Sについての計算値1509.9;実測値1510.2。
【0148】
包括的脱保護。
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン(実施例1の表題化合物)の調製
方法Mに従って、環状ペプチドであるtert−ブチル3−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−19−(tert−ブトキシ)−15−((S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソ−9−(3−(3−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)グアニジノ)プロピル)イコサヒドロピロロ[1,2a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−6−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(29.1g、19.3mmol)を、HFIPA(529ml)中の12MのHCl(48ml)でr.t.にて90分間処理し、白色の粉末、21.1gを得て、これを方法Pに記載した方法を使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例1を白色の固体、7.4g、40.7%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.92 (br s, 1H), 9.08 (br s, 1H), 8.59
(br s, 1H), 8.34 (br s, 1H), 7.97 (br s, 1H), 7.95 - 7.81 (m, 2H), 7.69 (d,
J=8.2 Hz, 2H), 7.52 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.36 - 7.15 (m, 8H), 7.14 - 6.95 (m,
3H), 6.90 (br s, 1H), 4.64 (d, J=6.6 Hz, 2H), 4.47 (br s, 1H), 4.24 (br s, 2H),
4.06 (br s, 1H), 3.93 (br s, 1H), 3.57 (br s, 1H), 3.45 (br s, 2H), 3.39 - 3.17
(m, 10H), 3.14 - 2.88 (m, 6H), 2.86 - 2.59 (m, 4H), 2.54 - 2.46 (m, 4H), 2.09
(s, 1H), 1.99 (br s, 1H), 1.86 (br s, 2H), 1.62 (br s, 1H), 1.56 - 1.40 (m,
3H), 1.36 (br s, 3H), 1.32 - 1.18 (m, 4H), 1.18 - 0.98 (m, 7H), 0.86 (br s,
3H). HRMS (m/z) [M+H]
+ C
47H
66N
11O
10の計算値944.4989, 実測値944.4987.
【0149】
実施例1はまた、下記の手順に従って調製した。
【0150】
ローディング
方法Cに従って、N
α−t−ブチルオキシカルボニル−N
δ−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−L−オルニチン(8.73g、19.2mmol、1.2当量)、DIPEA(18ml、13.4g、102mmol、6.5当量)、およびCTC樹脂(1.2meq/g、13.3g、16mmol、1.0当量)を、ローディングステップにおいて使用した。FMOC除去に続いて、ローディング率は、樹脂の重量増加に基づいて3.6mmolであると推定した。
【0151】
アミノ酸のさらなるカップリング、および樹脂からの直鎖状ペプチドの切断
(3R,6S,9S,15S)−1−((2S,4R)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−イル)−6−((1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)メチル)−15−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10−テトラオキソ−9−(3−(3−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)グアニジノ)プロピル)−2,5,8,11−テトラアザヘキサデカン−16−酸(直鎖状ペンタペプチド)の調製
方法Eに従って、N
α−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−N’,N’’−ビス−t−ブチルオキシカルボニル−L−アルギニン(3.50g、5.40mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(2.46g、4.68mmol、1.3当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(2.15g、5.24mmol、1.3当量)およびtrans−3−t−ブトキシ−N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−L−プロリン(2.19g、5.35mmol、1.3当量)を、固相カップリングおよびFmoc除去手順のそれぞれにおいて逐次的に使用し、CTC樹脂結合直鎖状ペンタペプチドを得た。方法Iに従って、直鎖状ペンタペプチドを樹脂から切断し、表題化合物を白色の固体(5.59g、定量的収率(3.6mmolのローディングに基づいて計算))として得た。LC−MS(方法A、3分の実行):t
R1.71分、ESI−[M−H]、C
63H
95N
10O
15Sについての計算値1264.5、実測値1264.1。
【0152】
マクロラクタム化
tert−ブチル−3−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−19−(tert−ブトキシ)−15−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソ−9−(3−(3−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)グアニジノ)プロピル)イコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−6−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(環状ペプチド)の調製
方法Kに従って、直鎖状ペンタペプチド(3R,6S,9S,15S)−1−((2S,4R)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−イル)−6−((1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)メチル)−15−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10−テトラオキソ−9−(3−(3−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)グアニジノ)プロピル)−2,5,8,11−テトラアザヘキサデカン−16−酸(5.48g、4.33mmol)を、THFおよびDMF(10:1v/v、330ml)に溶解し、HATU(1.91g、4.98mmol、1.15当量)および4−メチルモルホリン(2.41ml、21.7mmol、5当量)でr.t.にて15分間処理した。環状ペプチドを、オフホワイト色の固体、5.15g、95.3%として単離した。
1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.55 (br s, 1H), 8.25 (br s, 1H),
8.02 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.78 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.58 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.54 -
7.49 (m, 1H), 7.36 - 7.28 (m, 1H), 7.27 - 7.20 (m, 1H), 6.90 (br s, 1H), 6.72
(d, J=7.0 Hz, 1H), 4.64 (d, J=5.5 Hz, 1H), 4.49 - 4.36 (m, 2H), 4.25 (br s,
1H), 4.18 - 4.08 (m, 2H), 3.67 - 3.57 (m, 1H), 3.11 - 2.89 (m, 6H), 2.43 (s,
3H), 2.01 (s, 4H), 1.88 (d, J=6.6 Hz, 1H), 1.82 - 1.73 (m, 1H), 1.62 (s, 10H),
1.52 (br s, 3H), 1.40 (s, 9H), 1.36 (br s, 13H), 1.21 - 1.13 (m, 3H), 1.00 (d,
J=11.3 Hz, 2H). LC-MS (方法A, 3分の実行): t
R 2.12分, ESI+ [M+H] C
63H
95N
10O
14Sの計算値1248.5; 実測値1248.9.
【0153】
包括的脱保護。
1−(3−((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−15−アミノ−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−9−イル)プロピル)グアニジン(脱保護された環状ペプチド)の調製
方法Mに従って、環状ペプチドであるtert−ブチル3−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−19−(tert−ブトキシ)−15−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソ−9−(3−(3−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)グアニジノ)プロピル)イコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−6−イル)メチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(5.15g、4.11mmol、1.0当量)を、HFIPA(110ml)に溶解し、12MのHCl(10ml、12mmol、30当量)でr.t.にて1時間処理した。過剰なHClおよびNaClの除去によって、脱保護された環状ペプチドを得て、これを次のステップにおいて直接使用した。LC−MS(方法A、3分の実行)t
R0.59分、ESI+[M+H]、C
36H
55N
10O
7についての計算値739.9;実測値739.6。
【0154】
完全に脱保護された環状ペンタペプチド上の側鎖アミノ酸導入、および最終の脱保護
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン(実施例1の表題化合物)の調製
方法Nに従って、環状ペンタペプチドである1−(3−((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−15−アミノ−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−9−イル)プロピル)グアニジン(4.11mmol、1.0当量)、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(1.72g、4.52mmol、1.10当量)、HATU(1.74g、4.52mmol、1.10当量)、4−メチルモルホリン(4ml、33mmol、8当量)およびDMF(150ml)を、r.t.にて80分間撹拌した。単離したオレンジ色のゴム状の粗残渣を、HFIPA(50ml)中の1MのHClでr.t.にて30分間処理したが、その時、LC−MS(方法A)が反応の完了を示した。揮発性物質を減圧下で除去し、残渣をHFIPA(30ml)に溶解した。このHFIPA溶液をMeCN(100ml)中にゆっくりと加え、ピンク色の懸濁液を得て、これを蒸発乾固し、EtOAc(50ml×2)と共にさらに同時蒸発させ、茶色の粉末、3.72gを得た。方法Pを使用して粉末を精製し、表題化合物、実施例1を白色の固体、204mg、回収21.5%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.92 (br s, 1H), 9.08 (br s, 1H), 8.59
(br s, 1H), 8.34 (br s, 1H), 7.97 (br s, 1H), 7.95 - 7.81 (m, 2H), 7.69 (d,
J=8.2 Hz, 2H), 7.52 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.36 - 7.15 (m, 8H), 7.14 - 6.95 (m,
3H), 6.90 (br s, 1H), 4.64 (d, J=6.6 Hz, 2H), 4.47 (br s, 1H), 4.24 (br s, 2H),
4.06 (br s, 1H), 3.93 (br s, 1H), 3.57 (br s, 1H), 3.45 (br s, 2H), 3.39 - 3.17
(m, 10H), 3.14 - 2.88 (m, 6H), 2.86 - 2.59 (m, 4H), 2.54 - 2.46 (m, 4H), 2.09
(s, 1H), 1.99 (br s, 1H), 1.86 (br s, 2H), 1.62 (br s, 1H), 1.56 - 1.40 (m,
3H), 1.36 (br s, 3H), 1.32 - 1.18 (m, 4H), 1.18 - 0.98 (m, 7H), 0.86 (br s, 3H).
HRMS (m/z) [M+H]
+ C
47H
66N
11O
10の計算値944.4989, 実測値944.4987.
【0155】
(実施例2)
2−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−15−((S)−2−((カルボキシメチル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)−9−(3−グアニジノプロピル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−19−イル)オキシ)酢酸
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、1.0g、1.0mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(1.0mmol)を得た。
【0156】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(973mg、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(790mg、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(614mg、1.3当量)、および(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(701mg、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されているカップリングおよびFmoc除去手順に従って構築し、樹脂上の直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を一般手順Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを白色の固体、775mg、79%として得た。LC−MS(方法A、3分の実行)t
R1.97分、ESI+[M+H]、C
80H
118N
2O
20Sについての計算値1585.9;実測値1585.8。
【0157】
直鎖状ヘキサペプチド(775mg、0.489mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを白色の固体、638mg、83%として得た。LC−MS(方法A、3分の実行)t
R2.49分、ESI+[M+H]、C
80H
116N
11O
19Sについての計算値1567.9;実測値1567.9。
【0158】
完全に保護されている環状ペプチド(638mg、0.407mmol、1.0当量)を方法Lに記載されている包括的脱保護条件に供し、これによって完全に脱保護された環状ペプチドを白色の粉末、435mgとして得た。この材料を、方法Oを使用したHPLCによって精製し、表題化合物、実施例2を白色の固体、151mg、35.8%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 8.61 (d, J=6.5 Hz, 1H), 8.37 (br s, 1H),
7.89 (dd, J=7.8, 17.3 Hz, 1H), 7.49 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.38 - 7.13 (m, 2H),
7.11 - 6.94 (m, 1H), 6.46 (d, J=8.5 Hz, 1H), 5.01 - 4.90 (m, 1H), 4.74 (d,
J=9.0 Hz, 1H), 4.54 (br s, 1H), 4.21 (br s, 1H), 4.01 (d, J=6.0 Hz, 1H), 3.80
(br s, 1H), 3.74 - 3.54 (m, 1H), 3.50 (br s, 1H), 3.26 - 3.08 (m, 1H), 3.06 -
2.86 (m, 1H), 2.79 (dd, J=7.5, 14.1 Hz, 1H), 2.70 - 2.57 (m, 1H), 2.07 (s, 1H),
1.87 (d, J=5.5 Hz, 1H), 1.68 (br s, 1H), 1.56 (d, J=17.1 Hz, 1H), 1.38 (br s,
1H), 1.27 (br s, 1H), 1.20 (br s, 1H), 1.16 - 0.92 (m, 1H), 0.87 (d, J=10.5 Hz,
1H), 0.71 (br s, 1H). LC-MS (方法A, 3分の実行) t
R 0.76分, ESI-[M-H] C
49H
67N
11O
12の計算値1001.1; 実測値1000.7.
【0159】
(実施例3)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−6−((4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、1.0g、1.0mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.6mmol)を得た。
【0160】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(340mg、0.9mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(585mg、0.9mmol、1.5当量)、(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン酸(350mg、0.9mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(360mg、0.9mmol、1.5当量)、および(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(370mg、0.9mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を一般手順Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを白色の固体、670mg、80%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.97分、ESI+[M/2+H]、C
69H
108N
12O
16Sについての計算値696.8;実測値696.4。
【0161】
直鎖状ヘキサペプチド(670mg、0.48mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを白色の固体、320mg、48%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.98分、ESI+[M/2+H]、C
69H
106N
12O
15Sについての計算値687.9;実測値687.4。
【0162】
完全に保護されている粗環状ペプチド(320mg、0.23mmol)を方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例3を白色のふわふわした固体、80mg、46%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 8.60 (br s, 1H), 8.45 (br s, 2H), 7.70 (d,
J=8.5 Hz, 1H), 7.58 (t, J=5.6 Hz, 1H), 7.37 - 7.18 (m, 9H), 7.13 (br s, 3H),
4.64 - 4.53 (m, 2H), 4.50 - 4.38 (m, 3H), 4.38 - 4.23 (m, 2H), 4.23 - 4.02 (m,
3H), 3.88 (d, J=4.5 Hz, 2H), 3.68 (br s, 2H), 3.64 - 3.55 (m, 2H), 3.51 (d,
J=14.1 Hz, 6H), 3.38 (br s, 59H), 3.07 (br s, 8H), 2.74 (br s, 2H), 2.50 (d,
J=3.5 Hz, 27H), 2.01 - 1.90 (m, 6H), 1.79 (br s, 1H), 1.59 (d, J=3.0 Hz, 3H),
1.47 (br s, 4H), 1.43 - 1.28 (m, 9H), 1.25 (br s, 4H), 1.14 (br s, 2H). LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.74分, ESI+[M+H] C
43H
65N
12O
10の計算値909.5; 実測値909.4.
【0163】
(実施例4)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−6−((5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、100mg、0.1mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.1mmol)を得た。
【0164】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(57mg、0.15mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(98mg、0.15mmol、1.5当量)、(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)プロパン酸(69mg、0.15mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(61mg、0.15mmol、1.5当量)、(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(62mg、0.15mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを黄色の油、146mg、粗収率100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R1.00分、ESI+[M/2+H]、C
74H
111N
11O
17Sについての計算値729.4;実測値729.0。
【0165】
直鎖状粗ヘキサペプチド(146mg、0.10mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドをオフホワイト色の固体として得て、これを包括的脱保護ステップにおいてそれ以上精製することなく使用した。
【0166】
完全に保護されている環状ペプチドを方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例4を白色の固体、5.9mg、6.0%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.80 - 10.72 (m, 1H), 8.52 (d, J=5.5 Hz,
1H), 8.35 (br s, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.37 - 7.12 (m,
13H), 7.04 - 6.91 (m, 2H), 6.76 - 6.67 (m, 1H), 4.41 (br s, 5H), 4.10 (br s,
19H), 3.93 (br s, 5H), 3.75 (s, 7H), 3.70 (s, 15H), 3.17 (s, 31H), 1.36 (br s,
3H), 1.31 - 1.17 (m, 5H), 1.15 (br s, 3H), 1.10 (br s, 4H). LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.61分, ESI+[M+H] C
48H
68N
11O
11Sの計算値975.1; 実測値974.6.
【0167】
(実施例5)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,20aS)−6−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、200mg、0.2mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.2mmol)を得た。
【0168】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(114mg、0.3mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(195mg、0.30mmol、1.5当量)、(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)プロパン酸(159mg、0.30mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(1231mg、0.30mmol、1.5当量)および(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−L−プロリン(101mg、0.30mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを黄色の油、271mg、粗収率100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.95分、ESI+[M/2+H−Boc]、C
73H
106N
12O
16Sについての計算値678.8;実測値678.5。
【0169】
直鎖状粗ヘキサペプチド(271mg、0.20mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドをオフホワイト色の固体、302mgとして得た。この材料を、包括的脱保護においてそれ以上精製することなく使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.95分、ESI+[M/2+H]、C
73H
106N
12O
16Sについての計算値719.3;実測値718.5。
【0170】
完全に保護されている環状ペプチド(302mg、0.2mmol)を方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例5を白色の固体、12.3mg、6.6%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 11.44 (s, 1H), 8.53 (d, J=7.5 Hz, 1H),
8.29 - 8.20 (m, 3H), 8.05 - 7.84 (m, 4H), 7.30 - 7.15 (m, 9H), 7.14 - 6.95 (m,
4H), 4.55 (br s, 2H), 4.37 - 3.86 (m, 6H), 3.52 (br s, 7H), 3.35 (br s, 210H),
3.17 (s, 17H), 3.09 (d, J=17.1 Hz, 7H), 3.04 - 2.86 (m, 8H), 2.50 (d, J=3.5 Hz,
254H), 2.33 (br s, 10H), 2.07 (s, 3H), 1.85 (br s, 4H), 1.65 (br s, 3H), 1.52
(br s, 6H), 1.33 (br s, 6H), 1.28 - 1.17 (m, 4H), 1.07 (d, J=10.0 Hz,
7H). LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.51分, ESI+[M+H] C
46H
65N
12O
9の計算値927.1; 実測値929.6.
【0171】
(実施例6)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、200mg、0.2mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.2mmol)を得た。
【0172】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(114mg、0.3mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(195mg、0.30mmol、1.5当量)、(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)プロパン酸(159mg、0.30mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(123mg、0.30mmol、1.5当量)および(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(123mg、0.30mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを黄色の油、286mg、粗収率100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.97分、ESI+[M/2+H−Boc]、C
72H
108N
12O
16Sについての計算値714.8;実測値714.4。
【0173】
直鎖状粗ヘキサペプチド(286mg、0.20mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドをオフホワイト色の固体、282mgとして得た。この材料を、包括的脱保護においてそれ以上精製することなく使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R1.00分、ESI+[M/2+H]、C
77H
112N
12O
17Sについての計算値755.9;実測値755.5。
【0174】
完全に保護されている環状ペプチド(282mg、0.2mmol)を方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例6を白色の固体、7.8mg、4.8%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 11.46 (br s, 1H), 8.54 (br s, 1H), 8.33
(br s, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.21 - 8.13 (m, 1H), 8.10 - 8.00 (m, 1H), 7.93 (d,
J=8.5 Hz, 1H), 7.34 - 7.17 (m, 6H), 7.02 (dd, J=4.3, 7.8 Hz, 2H), 4.59 (br s,
1H), 4.40 (br s, 1H), 4.24 (br s, 2H), 4.09 (br s, 7H), 3.89 (br s, 3H), 3.33
(br s, 189H), 3.17 (s, 23H), 3.07 (d, J=16.1 Hz, 4H), 3.02 - 2.85 (m, 4H), 2.50
(d, J=3.5 Hz, 24H), 2.33 (s, 5H), 2.01 - 1.80 (m, 3H), 1.49 (br s, 4H), 1.32
(br s, 3H), 1.08 (d, J=10.0 Hz, 4H), 0.82 (br s, 1H). LC-MS (方法A) t
R 0.57分, ESI+[M+H] C
46H
65N
12O
10の計算値946.1; 実測値946.6.
【0175】
(実施例7)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19S,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−19−アミノ−9−(3−グアニジノプロピル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Cに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、3.0g、3.0mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(3.0mmol)を得た。
【0176】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(1.71g、4.5mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(2.92g、4.5mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(1.92g、4.5mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(1.80g、4.5mmol、1.5当量)および(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(2.03g、4.5mmol、1.5当量)を使用して、方法Gに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Iに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを油、4.41g、100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.90分、ESI+[M/2+H]、C
74H
108N
12O
17Sについての計算値735.9;実測値735.1。
【0177】
直鎖状ヘキサペプチド(4.41g、3mmol、1.0当量)を、方法Kに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを黄色の固体、4.35g、100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.97分、ESI+[M+H]、C
80H
106N
11O
16Sについての計算値1452.8;実測値1452.2。
【0178】
完全に保護されている環状ペプチド(4.35g、3mmol、1.0当量)を、方法Mに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例7を白色の固体、312mg、10%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.90 (s, 1H), 8.50 (br s, 3H), 8.30 (s,
1H), 8.10 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.76 (t, J=5.5 Hz, 1H), 7.51 (d, J=8.0 Hz, 5H),
7.32 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.27 - 7.16 (m, 6H), 7.13 (s, J=4.4 Hz, 1H), 7.05 (t,
J=7.5 Hz, 1H), 6.97 (t, J=6.7 Hz, 1H), 4.59 (d, J=6.5 Hz, 1H), 4.49 (br s, 1H),
4.25 (br s, 2H), 4.13 (d, J=7.0 Hz, 2H), 3.97 (br s, 2H), 3.77 (br s, 2H), 3.59
(br s, 3H), 3.43 (br s, 1H), 3.40 - 3.25 (m, 4H), 3.12 - 2.95 (m, 5H), 2.93 -
2.85 (m, 1H), 2.78 (d, J=6.0 Hz, 1H), 2.50 (d, J=1.5 Hz, 50H), 2.31 (d, J=14.1
Hz, 4H), 1.77 (br s, 2H), 1.61 (br s, 1H), 1.49 (br s, 3H), 1.40 (br s, 5H),
1.21 (br s, 6H), 1.14 (br s, 7H), 0.96 (br s, 2H). LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.59分, ESI+[M+H] C
47H
66N
12O
9の計算値944.1; 実測値944.6.
【0179】
(実施例8)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−19−アミノ−9−(3−グアニジノプロピル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、1.0g、1.0mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.6mmol)を得た。
【0180】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(342mg、0.9mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(584mg、0.9mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(384mg、0.9mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(360mg、0.9mmol、1.5当量)および(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(406mg、0.9mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを粗油、774mg、100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.94分、ESI+[M/2+H]、C
74H
108N
12O
17Sについての計算値735.9;実測値735.6。
【0181】
直鎖状ヘキサペプチド(774mg、0.6mmol、1.0当量)を、方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを黄色の油として得て、これをそれ以上精製することなく次のステップで使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.97分、ESI+[M/2+Na]、C
80H
106N
11O
16Sについての計算値749.1;実測値749.1。
【0182】
完全に保護されている環状ペプチドを方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例8を白色の固体、37.6mg、6.6%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.91 (br s, 1H), 8.74 (br s, 1H), 8.63
(br s, 1H), 8.32 (s, 2H), 8.02 (br s, 1H), 7.88 (t, J=5.7 Hz, 1H), 7.63 (br s,
2H), 7.51 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.36 - 7.15 (m, 6H), 7.12 - 7.03 (m, 1H), 7.01 -
6.91 (m, 1H), 4.68 (br s, 1H), 4.57 (br s, 1H), 4.23 (br s, 3H), 4.07 (br s,
3H), 3.93 (br s, 4H), 3.80 (br s, 6H), 3.68 (br s, 7H), 3.56 (br s, 7H), 3.39
(br s, 3H), 3.33 (br s, 4H), 3.17 (s, 1H), 3.06 (d, J=15.6 Hz, 3H), 3.00 - 2.85
(m, 3H), 2.79 (br s, 1H), 2.68 (br s, 1H), 2.55 - 2.46 (m, 47H), 2.33 (br s,
2H), 2.02 (br s, 1H), 1.84 (br s, 2H), 1.62 (br s, 1H), 1.51 (br s, 3H), 1.34
(br s, 4H), 1.16 (d, J=12.5 Hz, 4H), 1.06 (br s, 4H), 0.83 (br s, 1H).
LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.97分, ESI+[M/2+H] C
47H
66N
12O
9の計算値472.0; 実測値472.5.
【0183】
(実施例9)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−19−アセトアミド−9−(3−グアニジノプロピル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、1.0g、1.0mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.6mmol)を得た。
【0184】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(342mg、0.9mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(584mg、0.9mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(384mg、0.9mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(360mg、0.9mmol、1.5当量)および(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(アセチルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(406mg、0.9mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを粗油、847mg、100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.86分、ESI+[M+H]、C
71H
103N
12O
16Sについての計算値1412.7;実測値1412.5。
【0185】
直鎖状ヘキサペプチド(847mg、0.6mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを黄色の油として得て、これをそれ以上精製することなく次のステップで使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.93分、ESI+[M+H]、C
71H
101N
12O
15Sについての計算値1394.7;実測値1394.8。
【0186】
完全に保護されている環状ペプチドを方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例9を白色の固体、113mg、20%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.91 (br s, 1H), 8.70 (br s, 1H), 8.30
(s, 1H), 8.22 (d, J=6.0 Hz, 2H), 8.01 (d, J=6.5 Hz, 2H), 7.52 - 7.38 (m, 4H),
7.32 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.27 - 7.16 (m, 7H), 7.05 (t, J=7.5 Hz, 1H), 6.97 (t,
J=7.3 Hz, 1H), 4.58 - 4.50 (m, 1H), 3.99 (br s, 1H), 3.64 (d, J=8.5 Hz, 5H),
3.53 (br s, 7H), 3.46 (br s, 7H), 3.42 - 3.33 (m, 8H), 3.28 (d, J=13.1 Hz, 5H),
3.21 - 3.07 (m, 6H), 3.04 (br s, 1H), 3.01 - 2.88 (m, 4H), 2.81 - 2.75 (m, 1H),
2.33 (br s, 4H), 2.06 (br s, 1H), 1.87 (d, J=8.5 Hz, 1H), 1.80 (s, 4H), 1.66
(br s, 2H), 1.48 (br s, 4H), 1.33 (br s, 4H), 1.25 (d, J=6.0 Hz, 2H), 1.14 (br
s, 3H), 1.12 - 0.95 (m, 7H), 0.82 (br s, 3H). LC-MS
(方法A, 1.5分の実行) t
R 0.76分, ESI+[M+H] C
49H
69N
12O
10の計算値986.1; 実測値986.4.
【0187】
(実施例10)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19S,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−19−アセトアミド−9−(3−グアニジノプロピル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、1.0g、1.0mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.6mmol)を得た。
【0188】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(342mg、0.9mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(584mg、0.9mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(384mg、0.9mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(360mg、0.9mmol、1.5当量)および(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(アセチルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(406mg、0.9mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチド中間体を粗油、847mg、100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.86分、ESI+[M+H]、C
71H
103N
12O
16Sについての計算値1412.7;実測値1412.5。
【0189】
直鎖状ヘキサペプチド(847mg、0.6mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを黄色の油として得て、これをそれ以上精製することなく次のステップで使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.93分、ESI+[M+H]、C
71H
101N
12O
15Sについての計算値1394.7;実測値1394.8。
【0190】
完全に保護されている環状ペプチドを方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例10を白色の固体、130mg、30%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.88 (s, 1H), 8.61 (br s, 1H), 8.37 (br
s, 1H), 8.16 (br s, 1H), 8.07 (d, J=6.5 Hz, 1H), 7.52 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.39 -
7.13 (m, 10H), 7.12 - 6.94 (m, 2H), 4.56 (br s, 1H), 4.41 (t, J=7.5 Hz, 1H),
4.29 - 3.98 (m, 5H), 3.93 (br s, 3H), 3.57 (br s, 8H), 3.46 (br s, 7H), 3.39
(d, J=5.5 Hz, 7H), 3.25 (d, J=15.6 Hz, 4H), 3.20 - 3.04 (m, 6H), 3.04 - 2.85
(m, 3H), 2.77 (dd, J=7.8, 14.3 Hz, 2H), 2.67 (br s, 1H), 2.27 (br s, 1H), 1.87
(br s, 1H), 1.80 (s, 3H), 1.69 (br s, 1H), 1.52 (br s, 2H), 1.46 (br s, 2H),
1.34 (br s, 3H), 1.23 (br s, 2H), 1.12 (br s, 5H), 0.94 (br s, 1H). LC-MS
(方法A, 1.5分の実行) t
R 0.76分, ESI+[M+H] C
49H
69N
12O
10の計算値986.1; 実測値986.5.
【0191】
(実施例11)
N−((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)−N−メチルグリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、300mg、0.3mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.3mmol)を得た。
【0192】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−メチル−L−フェニルアラニン(132mg、0.45mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(292mg、0.45mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(237mg、0.45mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(184mg、0.45mmol、1.5当量)および(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(184mg、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂上の直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを白色の固体、402mg、粗収率100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.81分、ESI+[M+H]、C
80H
118N
2O
20Sについての計算値1341.7;実測値1341.2。
【0193】
直鎖状ヘキサペプチド(402mg、0.3mmol、1.0当量)を、方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを白色の固体、194mg、粗収率100%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.85分、ESI+[M+H]、C
69H
99N
11O
13Sについての計算値1323.6;実測値1323.5。
【0194】
完全に保護されている粗環状ペプチド(194mg、0.3mmol、1.0当量)を、方法Lに記載されている包括的脱保護条件に供し、これによって完全に脱保護された環状ペプチドを白色の粉末、287mgとして得た。この粉末を、方法Oを使用したHPLCによって精製し、表題化合物、実施例11を白色の固体、14.9mg、5.2%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.86 (s, 1H), 8.48 (d, J=6.0 Hz,
1H), 8.30 (s, 1H), 8.17 (br s, 1H), 7.83 (br s, 1H), 7.53 (d, J=7.5 Hz, 1H),
7.35 - 7.12 (m, 1H), 7.05 (t, J=7.0 Hz, 1H), 6.96 (t, J=7.5 Hz, 1H), 4.56 -
4.47 (m, 1H), 4.39 (br s, 1H), 4.26 (br s, 1H), 4.13 - 3.95 (m, 1H), 3.77 -
3.47 (m, 1H), 3.35 (br s, 46H), 3.20 - 2.91 (m, 2H), 2.89 - 2.60 (m, 1H), 2.52
- 2.48 (m, 40H), 2.36 - 2.30 (m, 1H), 2.24 (s, 1H), 1.97 (d, J=7.0 Hz, 1H),
1.85 (br s, 1H), 1.68 - 1.31 (m, 1H), 1.30 - 1.06 (m, 1H). LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.51分, ESI+[M+H] C
48H
68N
11O
10の計算値959.1; 実測値959.6.
【0195】
(実施例12)
((3R,6S,9S,15S,19S,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−15−((S)−2−((カルボキシメチル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)−9−(3−グアニジノプロピル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−19−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、200mg、0.2mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.2mmol)を得た。
【0196】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(114mg、0.3mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(195mg、0.30mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(128mg、0.30mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(123mg、0.30mmol、1.5当量)および(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(70mg、0.15mmol、0.75当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを黄色の油、297mg、粗収率100%として得た。LC−MS(方法A)t
R0.93分、ESI+[M/2+H]、C
75H
110N
12O
17Sについての計算値742.9;実測値742.5。
【0197】
直鎖状粗ヘキサペプチド(297mg、0.20mmol、1.0当量)を、方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを黄色の固体、293mgとして得た。この材料を、包括的脱保護においてそれ以上精製することなく使用した。LC−MS(方法A)t
R1.01分、ESI+[M/2+H]、C
75H
108N
12O
16Sについての計算値733.9;実測値734.3。
【0198】
完全に保護されている環状ペプチド(293mg、0.2mmol)を、方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例12を白色の固体、11.3mg、5.7%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.83 (s, 1H), 9.78 (br s, 1H), 8.30 (s,
1H), 8.23 - 8.05 (m, 2H), 7.75 (br s, 1H), 7.59 (br s, 1H), 7.48 (d, J=7.5 Hz,
1H), 7.31 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.26 - 7.13 (m, 10H), 7.10 - 7.01 (m, 3H), 6.96
(t, J=7.3 Hz, 2H), 4.69 (br s, 1H), 4.43 (br s, 1H), 4.31 - 4.10 (m, 5H), 4.06
- 3.88 (m, 3H), 3.59 (br s, 9H), 3.06 (d, J=16.1 Hz, 22H), 2.91 - 2.73 (m,
10H), 2.67 (br s, 9H), 1.40 (br s, 12H), 1.27 - 1.11 (m, 13H). LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.50分, ESI+[M+H] C
49H
68N
12O
11の計算値1002.1; 実測値1001.6.
【0199】
(実施例13)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−(3,5−ジジューテロフェニル)プロパン−2−イル)グリシン
【0200】
【化12】
方法Nに従って、環状ペンタペプチドである1−(3−((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−15−アミノ−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−9−イル)プロピル)グアニジン(200mg、0.27mmol、1.0当量)を、HATU(162mg、0.43mmol、1.57当量)およびDIPEA(283μL、1.6mmol、6当量)の存在下で、(S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパン酸(218mg、0.4mmol、1.5当量)と反応させ、ヘキサペプチドであるtert−ブチルN−((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−3−(((1s,4S)−4−(l1−オキシダニル)シクロヘキシル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−(l1−オキシダニル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)−1−オキソプロパン−2−イル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)グリシネートを黄色の固体、320mg、94%粗収率として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0。87分、ESI+[M+H]、C
56H
79Br
2N
11O
12についての計算値1259.1;実測値1258.7。
【0201】
この粗ヘキサペプチド(80mg、0.064mmol)を、HFIPA(3ml)を使用して方法Nに記載されている脱保護条件に供し、12MのHCl(0.27ml、3.2mmol、50当量)で約20℃にて1時間処理し、脱保護された粗生成物化合物((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)−1−オキソプロパン−2−イル)グリシンを黄色の固体(100mg、100%粗収率)として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.68分、ESI+[M+H]、C
47H
64Br
2N
11O
10についての計算値1102.9;実測値1103.1。
【0202】
脱保護された粗ヘキサペプチド(200mg、0.182mmol、1.0当量)を、10%Pd/C(19.3mg、0.182mg、1.0当量)およびMeOHを有する15mlのparrボトル中に入れた。反応槽を閉じ、10回、真空/N
2パージによって脱気し、それに続いて3サイクルの真空/D
2パージを行い、その後で、parrボトルにD
2ガスを15psiまで投入し、18℃にて2時間撹拌した。容器をD
2ガスで再充填し、r.t.にてさらに16時間撹拌した。次いで、混合物をceliteのパッドを通して濾過し、濾液を蒸発乾固し、黄色の油を得て、これを、方法Oを使用して分取HPLCによって精製し、表題化合物、実施例13を白色の固体、36.7mg、21.4%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.91 (br s, 1H), 8.58 (br s, 1H), 8.45
(br s, 1H), 8.37 - 8.27 (m, 1H), 8.10 - 7.85 (m, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.32 (d,
J=8.5 Hz, 1H), 7.27 - 7.15 (m, 3H), 7.12 - 6.91 (m, 2H), 4.69 - 4.55 (m, 1H),
4.61 (d, J=7.5 Hz, 4H), 4.42 (br s, 1H), 4.22 (br s, 2H), 4.08 (br s, 2H), 3.98
- 3.83 (m, 1H), 3.91 (br s, 5H), 3.39 (br s, 71H), 3.13 - 2.86 (m, 3H), 2.78
(s, 1H), 2.67 (s, 1H), 2.52 - 2.49 (m, 97H), 2.05 - 1.80 (m, 1H), 1.70 - 1.44
(m, 1H), 1.50 (br s, 3H), 1.08 (d, J=10.5 Hz, 4H), 1.42 - 0.92 (m, 5H). HRMS (m/z) [M+H]+ C
47H
64D
2N
11O
10の計算値946.5114, 実測値946.5095.
【0203】
(実施例14)
((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インドール−3−イル)メチル)−15−((S)−2−((カルボキシメチル)アミノ)−3−フェニルプロパンアミド)−9−(3−グアニジノプロピル)−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−19−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、400mg、0.4mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.4mmol)を得た。
【0204】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(230mg、0.6mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(390mg、0.60mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファン(260mg、0.60mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(252mg、0.60mmol、1.5当量)および(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(135mg、0.24mmol、0.60当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを固体として得て、これを次のステップのためにそれ以上精製することなく使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.96分、ESI+[(M−tBu)/2+H]、C
75H
110N
12O
17Sについての計算値714.1;実測値714.5。
【0205】
直鎖状ヘキサペプチド(0.40mmol、1.0当量)を、方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを黄色の固体、586mgとして得た。この材料を、それに続く包括的脱保護においてそれ以上精製することなく使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R1.06分、ESI+[(M−tBu−tBu−Boc)/2+H]、C
75H
108N
12O
16Sについての計算値627.9;実測値627.5。
【0206】
完全に保護されている環状ペプチド(293mg、0.2mmol)を、方法Mに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例14を白色の固体、38.9mg、19.4%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.86 (br s, 1H), 9.99 (br s, 1H), 8.62
(br s, 1H), 8.37 (br s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.88 (d, J=6.5 Hz, 1H), 7.49 (d,
J=8.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.28 - 7.18 (m, 3H), 7.09 - 6.95 (m,
1H), 6.58 (br s, 1H), 4.74 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.56 (br s, 1H), 4.23 (br s, 1H),
4.12 (br s, 1H), 4.04 (br s, 1H), 3.83 (br s, 3H), 3.34 (br s, 6H), 3.25 - 2.94
(m, 7H), 2.94 - 2.85 (m, 1H), 2.81 (d, J=8.0 Hz, 1H), 2.67 (br s, 1H), 2.50 (br
s, 52H), 2.33 (s, 1H), 2.07 (br s, 1H), 1.93 - 1.71 (m, 1H), 1.64 (br s, 1H),
1.53 (br s, 1H), 1.29 (br s, 2H), 1.21 (br s, 1H), 1.14 (br s, 1H), 1.00 (d,
J=19.6 Hz, 2H). LC-MS (方法A,
1.5分の実行) t
R 0.78分, ESI+[M+H] C
49H
68N
12O
11の計算値1002.1; 実測値1002.3.
【0207】
(実施例15)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−6−((6−メトキシ−1H−インドール−3−イル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、400mg、0.4mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.4mmol)を得た。
【0208】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(230mg、0.6mmol、1.5当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(390mg、0.60mmol、1.5当量)、(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イル)プロパン酸(276mg、0.60mmol、1.5当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(252mg、0.60mmol、1.5当量)および(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(246mg、0.6mmol、1.50当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状ヘキサペプチドを固体として得て、これを次のステップのためにそれ以上精製することなく使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.96分、ESI+[M+H]、C
74H
109N
11O
17Sについての計算値1457.8;実測値1457.5。
【0209】
直鎖状ヘキサペプチド(0.20mmol、1.0当量)を、方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドを黄色の固体、288mgとして得た。この材料を、それに続く包括的脱保護においてそれ以上精製することなく使用した。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.99分、ESI+[(M−tBu−tBu−Boc)/2+H]、C
74H
107N
11O
16Sについての計算値613.9;実測値613.8。
【0210】
完全に保護されている環状ペプチド(293mg、0.2mmol)を方法Mに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例15を白色の固体、4.5mg、2.3%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.75 (d, J=13.1 Hz, 1H), 8.53 (br s, 3H),
8.41 (s, 5H), 8.23 - 7.80 (m, 6H), 7.53 - 7.33 (m, 14H), 7.29 - 7.16 (m, 21H),
7.09 - 6.97 (m, 2H), 6.82 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.63 (d, J=8.0 Hz, 1H), 5.75 (s,
6H), 4.60 (br s, 8H), 4.41 (br s, 8H), 4.29 - 3.99 (m, 23H), 3.83 - 3.71 (m,
20H), 3.68 (br s, 17H), 3.17 (s, 21H), 3.12 - 2.84 (m, 4H), 2.52 - 2.48 (m,
163H), 2.41 - 2.31 (m, 30H), 2.07 - 1.77 (m, 6H), 1.52 (br s, 14H), 1.36 (br s,
17H), 1.24 (br s, 15H), 1.19 - 1.05 (m, 26H). LC-MS (方法A , 1.5分の実行) t
R 0.51分, ESI+[M+H] C
48H
67N
11O
11の計算値975.1; 実測値975.5.
【0211】
(実施例16)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((1H−インダゾール−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、600mg、0.6mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.6mmol)を得た。
【0212】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(227mg、0.60mmol、1.0当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(571mg、0.9mmol、1.5当量)、(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インダゾール−3−イル)プロパン酸(317mg、0.60mmol、1.0当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(122mg、0.300mmol、0.5当量)、(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(369mg、0.90mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状粗ヘキサペプチド中間体を得て、これを逆相フラッシュクロマトグラフィー(Spherical20
*45mmカラム(C18、100A、26g)、勾配、アセトニトリル/水10%、5分から10分で90%へ、次いで6分で100%MeCN、35mL/分)によって精製し、所望の直鎖状ペプチドを白色の固体、100mg、収率10%として得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.926分、ESI+[M/2+H]、C
77H
116N
12O
18Sについての計算値764.4;実測値765.0。
【0213】
直鎖状粗ヘキサペプチド(90mg、0.059mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている環状ペプチドをオフホワイト色の固体として得て、これを、包括的脱保護においてそれ以上精製することなく使用した。
【0214】
完全に保護されている粗環状ペプチドを方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例16の双性イオン性形態を白色の固体、20.7mg、35%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 13.25 - 12.93 (m, 1H), 9.19 - 8.33
(m, 1H), 7.71 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.62 - 7.38 (m, 1H), 7.34 - 7.14 (m, 1H), 7.11
- 6.98 (m, 1H), 4.58 (br. s., 1H), 4.10 (d, J=3.0 Hz, 1H), 3.83 (br. s., 1H),
3.74 - 3.51 (m, 1H), 3.47 (br. s., 1H), 3.39 - 3.32 (m, 17H), 3.05 - 2.85 (m,
1H), 2.82 - 2.59 (m, 1H), 2.54 - 2.49 (m, 13H), 1.63 - 1.44 (m, 1H), 1.39 (br.
s., 1H), 1.25 (br. s., 1H), 1.20 - 1.00 (m, 1H), 0.89 (br. s., 1H). LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.63分, ESI+[M+H] C
46H
65N
12O
10の計算値946.1; 実測値946.6.
【0215】
(実施例17)
((S)−1−(((3R,6S,9S,15S,19R,20aS)−6−((6−エチル−1H−インドール−3−イル)メチル)−9−(3−グアニジノプロピル)−19−ヒドロキシ−3−(((1s,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−1,4,7,10,16−ペンタオキソイコサヒドロピロロ[1,2−a][1,4,7,10,13]ペンタアザシクロオクタデシン−15−イル)アミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル)グリシン
方法Bに従って、N
α−Fmoc−N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチンを2−クロロトリチル樹脂(CTC樹脂、1.0meq、600mg、0.6mmol)上へとローディングし、それに続いてDMF中のピペリジン(20%v/v)で処理し、CTC樹脂結合N
δ−アリルオキシカルボニル−L−オルニチン(0.6mmol)を得た。
【0216】
ヘキサペプチド直鎖状配列をそれに続いて、逐次的に、N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン(227mg、0.60mmol、1.0当量)、N
α−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−N
ω−((2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)スルホニル)−L−アルギニン(571mg、0.9mmol、1.5当量)、(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−エチル−1H−インドール−3−イル)プロパン酸(333mg、0.60mmol、1.0当量)、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン(409mg、0.90mmol、1.5当量)、(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(369mg、0.90mmol、1.5当量)を使用して、方法Fに記載されている手順に従って構築し、樹脂結合直鎖状ヘキサペプチドを得た。この樹脂結合生成物を方法Hに記載されている切断条件に供し、直鎖状粗ヘキサペプチド中間体、470mg、粗収率50%を得た。LC−MS(方法A、1.5分の実行)t
R0.96分、ESI+[M/2+H]、C
80H
121N
11O
18Sについての計算値777.9;実測値778.3。
【0217】
直鎖状粗ヘキサペプチド(470mg、0.302mmol、1.0当量)を方法Jに記載されているマクロラクタム化条件に供し、完全に保護されている粗環状ペプチドを黄色の固体として得て、これを逆相フラッシュクロマトグラフィー(球状、20
*45mmカラム(C18、100A、26g)、勾配、アセトニトリル/水10%、5分から10分で90%へ、次いで、6分で100%MeCN、35mL/分)によって精製し、環状ペプチドを白色の固体、195mg、収率42%として得た。
【0218】
精製された完全に保護されている環状ペプチドを方法Lに記載されている包括的脱保護条件、それに続く方法Oを使用した分取HPLC精製に供し、表題化合物、実施例17の双性イオン性形態を白色の固体、23.8mg、19%として得た。
1H NMR (400MHz, d6-DMSO) δ 10.91 - 10.63 (m, 1H), 8.97 (br. s.,
1H), 8.69 - 8.22 (m, 1H), 8.10 - 7.78 (m, 1H), 7.74 - 7.34 (m, 1H), 7.27 - 7.17
(m, 1H), 7.11 (d, J=11.5 Hz, 1H), 3.55 (br. s., 1H), 3.37 (br. s., 20H), 3.08
(br. s., 1H), 3.04 - 2.90 (m, 1H), 2.80 - 2.72 (m, 1H), 2.70 - 2.58 (m, 1H),
2.54 - 2.49 (m, 13H), 1.85 (br. s., 1H), 1.60 (br. s., 1H), 1.51 (br. s., 1H),
1.47 - 1.29 (m, 1H), 1.29 - 1.01 (m, 3H). LC-MS (方法A, 1.5分の実行) t
R 0.63分, ESI+[M+H] C
49H
69N
11O
10の計算値972.5.1; 実測値973.1.
【0219】
調製1
N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニン
【0220】
【化13】
ステップ1
(R)−メチル2−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノエートの調製
撹拌棒を備えた2000mlの丸底フラスコに、(R)−3−(4−ヒドロキシフェニル)アラニン(150.0g、828mmol、1.00当量)、それに続いてメタノール(1000ml)を加えた。このように得られた懸濁液を、氷水浴中で冷却した。懸濁液に、SOCl
2(148g、1240mmol、1.50当量)を滴下で添加した。溶液を10℃に温め、次いで、85℃にて12時間還流させた。このように得られた溶液を減圧下で濃縮し、130gの表題化合物を固体として得て、これをさらに精製することなく次のステップに持ち越した。
【0221】
ステップ2
(R)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノエートの調製
3Lの丸底フラスコに、粗(R)−メチル2−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノエート(202g、871.8mmol、1.00当量)、トリエチルアミン(221g、2.2mol、2.50当量)およびDCM(1L)を加え、スラリーを得た。スラリーを氷浴中で冷却し、(Boc)
2O(209g、959mmol、1.10当量)のDCM(1L)溶液を滴下で添加した。添加の後、このように得られた無色の溶液を10℃に温め、18時間撹拌した。混合物に水(1.5L)を加え、それに続いてpH3まで濃HClのゆっくりとした添加を達成した。有機相を分離し、希HCl(0.2mol/L、1.5L)およびブライン(1.5L×2)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物に、DCM(400ml)およびPE(2L)を加え、白色の懸濁液を得た。懸濁液を10℃にて1時間撹拌し、次いで、濾過した。このように得られた濾過ケークを真空下で乾燥させ、210gの表題化合物を固体として得て、これをさらに精製することなく次のステップに持ち越した。
【0222】
ステップ3
(2R)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパノエート(シスおよびトランス異性体の混合物)の調製
2つの2Lの水素化容器のそれぞれに、約105gの(R)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノエート(355mmol、1.00当量)、それに続いてメタノール(3L)およびRh/C(36g、0.05当量、湿った炭素上5%)を加えた。黒色の懸濁液を真空下で排出させ、H
2(3×)を再充填した。このように得られた反応混合物を、50psiの水素圧力で50℃にて24時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を合わせ、粗油(約220g)へと減圧下で濃縮した。粗生成物をEtOAc(200ml)およびPE(1L)に懸濁させ、10℃にて30分間撹拌し、次いで、濾過した。濾過ケークを真空下で乾燥させ、84gの表題化合物を固体として得た。この固体は、シクロヘキシル基についてシスおよびトランス異性体の両方の混合物であり、これはそれに続くステップでも持ち越された後に、ステップ7に記載されているように、所望のシス異性体が最終的に単離された。
【0223】
ステップ4
(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン酸(シスおよびトランス異性体の混合物)の調製
2Lの丸底フラスコに、(2R)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパノエート(84g、278.7mmol、1.0当量)、THF(500ml)、水(500ml)およびLiOH−H
2O(23.4g、557mmol、2.0当量)を加えた。溶液を10℃にて2時間撹拌した。THFの大部分を減圧下で除去し、1Mの希HCl水溶液の添加によって残渣をpH約5に酸性化した。混合物をDCM(800ml)およびEtOAc(500ml×2)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、80gの表題化合物を白色の固体として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0224】
ステップ5
(2R)−2−アミノ−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン酸(シスおよびトランス異性体の混合物)の調製
2Lの丸底フラスコに、(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン酸(80.0g、278.40mmol、1.0当量)、それに続いてEtOAc(500ml)を加えた。懸濁液に、15℃にてHClのEtOAc溶液(約4M、500ml、2mol、7.18当量)を加えた。反応混合物を15℃にて1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークを真空下で乾燥させ、62gの表題化合物を白色の固体として得て、これを次のステップにおいて直接使用した。
【0225】
ステップ6
(2R)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン酸(シスおよびトランス異性体の混合物)の調製
2Lの丸底フラスコに、(2R)−2−アミノ−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン酸(62.0g、277.11mmol、1.0当量)、500mlのH
2Oおよび500mlのジオキサン、それに続いてNa
2CO
3(88.1g、831mmol、3.00当量)を加えた。懸濁液を15℃にて10分間撹拌し、次いで、氷水浴中に入れた。氷浴中の反応混合物に、固体Fmoc−OSu(93.5g、277mmol、1.0当量)を少しずつ加えた。30分後、氷浴を除去し、混合物を90分間撹拌した。混合物を500mlの水で希釈し、飽和クエン酸水溶液の添加によってpH4に調整した。混合物をDCM(800ml×2)で抽出した。合わせた有機相を500mlのブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥した。溶液を濾過し、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニンとしてもまた公知の120gの表題化合物に黄色の油として濃縮した。
【0226】
ステップ7
N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(cis−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニンの単離
ステップ6(120g)からのN−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−D−アラニンのシスおよびトランス異性体の混合物からの表題化合物の単離は、40%アセトニトリルから開始し、27分に亘り60%アセトニトリルへと増加する、250ml/分の流量を伴う水中のアセトニトリルの溶離液を伴う、Phenomenex C18、250×80mm×10μmカラムを使用して分取HPLCによって達成した。この手順によって、62gの表題化合物を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.79-7.77 (d, 2H), 7.69-7.59 (m, 2H),
7.44-7.33 (m, 2H), 7.32-7.28 (m, 2H), 4.42-4.30 (m, 2H), 4.24-4.20 (m, 1.9 H),
4.03-3.98 (m, 0.1 H), 3.89-3.86 (m, 1H), 1.78-1.39 (m, 11H); LCMS: MS = 432.0
(M+Na).HPLC保持時間=4.31分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で100%MeCNへの勾配;100%MeCNで2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。
【0227】
調製2
N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン
【0228】
【化14】
ステップ1
(S)−ベンジル2−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチルアミノ)−3−フェニルプロパノエートの調製
3Lの丸底フラスコに、L−フェニルアラニネートベンジル塩酸塩(200.0g、609.3mmol、1.00当量)、DMF(2.0L)、およびK
2CO
3(168.0g、1220mmol、2.00当量)を加えた。スラリーを20℃にて30分間撹拌した。反応混合物に、未希釈のtert−ブチル2−ブロモアセテート(131.0g、670mmol、1.10当量)を滴下で添加した。添加の後、混合物を50℃に加熱し、4時間撹拌した。反応物を20℃に冷却し、EtOAc(4.0L)で希釈し、次いで、このように得られた混合物を水(6.0L×3)で洗浄し、有機層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、オフホワイト色の固体を得た。この固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:100/0〜0/100の石油エーテル/酢酸エチル)によって精製し、オフホワイト色の固体を得た。この固体に、PE(1.5L)を加え、このように得られた白色の懸濁液を室温にて1時間激しく撹拌し、次いで、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、114gの表題化合物を黄色の油として得た。LCMS:m/z391.9(M+Na
+)。HPLC保持時間:4.03分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で100%MeCNへの勾配;100%MeCNで2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。
【0229】
ステップ2
(S)−ベンジル2−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパノエートの調製
1Lの丸底フラスコに、(S)−ベンジル2−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチルアミノ)−3−フェニルプロパノエート(20.0g、54.1mmol、1.00当量)および(Boc)
2O(118g、541mmol、10.0当量)を加え、このように得られた混合物を70℃に加熱した。反応物に、固体DMAP(19.8g、162mmol、3.00当量)を注意深く加えた。反応物を70℃にて10分間撹拌した。さらなる(Boc)
2O(177g、809mmol、15.0当量)を2時間の期間に亘り少しずつ加えた。このように得られた粗混合物を、同じ方法によって調製した粗(S)−ベンジル2−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパノエートの第2のバッチと合わせた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液、100/0〜100/5の石油エーテル/酢酸エチル)による合わせたバッチの精製によって、15.5gの表題化合物を油として得た。LCMS:m/z492.3(M+Na
+)。HPLC保持時間=5.83分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で100%MeCNへの勾配;100%MeCNで2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。光学回転:−69.248、MeOH中、c=0.133g/ml。
【0230】
ステップ3
N−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニンの調製
(S)−ベンジル2−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−フェニルプロパノエート(17.8g、37.9mmol、1.00当量)を、THF(150ml)およびMeOH(150ml)の溶媒混合物に加えた。反応物に、乾燥Pd/C(2.02g、10重量%、1.90mmol、0.05当量)を加えた。このように得られた懸濁液を真空下で排出させ、H
2(3×)を再充填し、次いで、50Psiの水素圧力下で20℃にて12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、12.7gの表題化合物を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ7.34-7.24 (m, 3H), 7.16-7.11 (m, 2H),
4.19-4.14 (d, 0.75H), 3.86-3.81 (m, 0.5H), 3.68-3.64 (m, 0.73H), 3.39-3.19 (m,
2H), 2.88-2.83 (d, 0.27H), 2.58-2.53 (d, 0.75H), 1.53-1.50 (m, 8H), 1.45-1.43
(m, 10H).HPLC保持時間=4.87分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で100%MeCNへの勾配;100%MeCNで2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。SFCキラルカラム保持時間=2.21分。カラム:Chiralcel OD−3、150×4.6mm I.D.、3um;移動相:A:超臨界CO
2;B:エタノール(0.05%DEA);勾配:5分で5%〜40%のB、2.5分間40%で保持、次いで、2.5分間5%のB;流量:2.5ml/分;カラム温度:35℃。
【0231】
調製3
(S)−2−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニルアミノ)−3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン酸
【0232】
【化15】
ステップ1
(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン酸の調製
50mlの丸底フラスコに、(S)−tert−ブチル2−オキソオキセタン−3−イルカルバメート(1870mg、9.99mmol、1.0当量)、4−メチル−1H−ピラゾール(984mg、12mmol、1.2当量)およびMeCN(30ml)を加えた。このように得られた溶液を50℃に16時間加熱した。混合物を減圧下で淡黄色の残渣へと濃縮した。残渣を熱いMeOH(5ml)に溶解した。反応物を冷却した後、白色の固体が溶液から沈殿した。このように得られた母液に、水(1ml×3)を加え、さらなる固体を沈殿させた。全ての固体を合わせ、1.8gの表題化合物を得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0233】
ステップ2
(S)−2−アミノ−3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン酸塩酸塩の調製
(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン酸(1.8g、6.57mmol、1.0当量)および1,4−ジオキサン(30.0ml)の混合物に、HClの1,4−ジオキサン(10.0ml)飽和溶液を加えた。混合物を25℃にて1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、1.1gの表題化合物を油として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0234】
ステップ3
(S)−2−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニルアミノ)−3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン酸の調製
(S)−2−アミノ−3−(4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン酸塩酸塩(1100mg、6.57mmol、1.0当量)、ジオキサン(20ml)、水(5ml)およびNa
2CO
3(1040mg、9.86mmol、1.5当量)の混合物を氷浴中で冷却し、未希釈のFmoc−O−Su(2220mg、6.57mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を25℃に温め、さらに1時間撹拌した。混合物を水(60ml)で希釈し、酢酸の添加によってpH約4に酸性化し、DCM(50ml×3)で抽出した。合わせたDCM層を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、1.5gのオフホワイト色の固体を得た。この固体を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP、250
*80、10u;移動相:水(0.2%FA)中の35%MeCNから水(0.2%FA)中の65%MeCNへ;流量:80ml/分;波長:220nm)によってさらに精製し、1.0gの表題化合物を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ7.80-7.78 (d, 2H), 7.62-7.60 (d, 2H),
7.45-7.31 (m, 5H), 6.96 (s, 1H), 5.71-5.70 (d, 1H), 4.74-4.38 (m, 5H),
4.26-4.22 (dd, 1H), 2.0 (s, 1H);
LCMS: m/z 392.2 (M+H
+)
【0235】
調製4
(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(アセチルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸
【0236】
【化16】
ステップ1
(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アミノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート塩酸塩の調製
(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(1.00g、2.210mmol、1.00当量)を、MeOH(40ml)に溶解した。反応混合物を氷浴中に入れ、それに続いて未希釈のSOCl
2(526mg、4.42mmol、2.00当量)を滴下で添加した。添加の後、このように得られた反応混合物を70℃にて16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、890mgの表題化合物を固体として得た。粗材料をさらに精製することなく次のステップに持ち越した。
【0237】
ステップ2
(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アセトアミドピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの調製
粗(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アミノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート塩酸塩(890mg、2.21mmol、1.00当量)のDCM(80ml)溶液に、Na
2CO
3(702mg、6.63mmol、3.00当量)を加えた。混合物を5分間撹拌し、次いで、氷浴中に入れた。反応物に、氷浴中で未希釈の塩化アセチル(347mg、4.42mmol、2.00当量)を滴下で添加し、混合物を氷浴中で0.5時間撹拌し、次いで、10℃に温めた。反応混合物を10℃にて2時間撹拌した。さらなる未希釈の塩化アセチル(200mg)を加え、反応混合物を10℃にてさらに20時間撹拌した。反応混合物に水(100ml)を加え、次いで、混合物を振とうし、分離した。有機相をブライン(100ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、900mgの表題化合物を黄色がかった油として得た。粗生成物をそれ以上精製することなく次のステップに持ち越した。
【0238】
ステップ3
(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(アセチルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸の調製
100mlの丸底フラスコに、i−PrOH(21ml)、水(9ml)および無水CaCl
2(2660mg、24mmol、10.9当量)を加えた。反応物を、10℃にて10分間撹拌した。第2の100mlの丸底フラスコに、(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル−4−アセトアミドピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(900mg、2.20mmol、1.0当量)、それに続いて、第1の丸底フラスコ中で調製した0.8MのCaCl
2のi−PrOH/H
2O(27ml)溶液を加えた。次いで、反応混合物に、固体NaOH(123mg、3.08mmol、1.4当量)を加えた。懸濁液を10℃にて46時間撹拌した。飽和クエン酸の添加、それに続く水(50ml)およびDCM(100ml)の添加によって混合物をpH約5に調整した。有機相を分離し、ブライン(50ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、1.2gの粗生成物を油として得た。フラッシュクロマトグラフィーによる粗生成物の精製によって、600mgの表題化合物を油として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ8.37-8.35 (d, 0.6H), 7.82-7.79 (m, 2H),
7.65-7.61 (m, 2H), 7.42-7.38 (m, 2H), 7.34-7.30 (m, 2H), 4.48-4.17 (m, 5H),
3.78-3.73 (m, 1H), 3.42-3.37 (m, 1H), 2.32-2.23 (m, 2H), 1.95-1.94 (d, 3H).HPLC保持時間=3.95分。カラム:Ultimate XB−C18、3μM、3.0
*50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。
SFCキラルカラム保持時間=3.98分。カラム:Chiralpak AS−3、150×4.6mm I.D.、3um;移動相:A:CO
2、B:エタノール(0.05%DEA);勾配:5.5分で5%〜40%のB、3分間40%で保持、次いで、1.5分間5%のB;流量:2.5ml/分;カラム温度:40℃。
【0239】
調製5
(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(アセチルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸
【0240】
【化17】
ステップ1
(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アミノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート塩酸塩の調製
(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(2.00g、4.420mmol、1.00当量)をMeOH(60ml)に溶解し、反応混合物を氷浴中に入れた。これに続いて未希釈のSOCl
2(1.05g、8.84mmol、2.00当量)を滴下で添加した。添加の後、混合物を70℃にて1時間撹拌した。反応混合物を20℃に冷却し、減圧下で濃縮し、1.7gの表題化合物を固体として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0241】
ステップ2
(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アセトアミドピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの調製
(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アミノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート塩酸塩(1000mg、2.48mmol、1.00当量)のDCM(80ml)溶液に、Na
2CO
3(789mg、7.45mmol、3.00当量)を加えた。反応混合物を氷浴中に入れ、未希釈の塩化アセチル(390mg、4.96mmol、2.00当量)を加える前に5分間撹拌した。添加の後、混合物を氷浴中で0.5時間撹拌した。次いで、反応物を10℃に温め、17時間撹拌した。反応物に、水(100ml)を加えた。有機相を分離し、ブライン(100ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮し、1.0gの表題化合物を得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0242】
ステップ3
(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(アセチルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸の調製
第1の100mlの丸底フラスコに、i−PrOH(21ml)、水(9ml)および無水CaCl
2(2660mg、24mmol、10.9当量)を加え、混合物を10℃にて10分間撹拌した。第2の100mlの丸底フラスコに、(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アセトアミドピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(1010mg、2.47mmol、1.0当量)、それに続いて第1の丸底フラスコ中で調製したi−PrOH/H
2O(27ml)溶液中の0.8MのCaCl
2を加えた。次いで、反応混合物に、固体NaOH(138mg、3.46mmol、1.4当量)を加え、懸濁液を10℃にて22時間撹拌した。飽和クエン酸水溶液の添加によって混合物をpH約5に調整し、次いで、iPrOHの大部分を減圧下除去した。水性残渣に、水(50ml)およびDCM(100ml)を加えた。有機相を分離し、ブライン(50ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で粗油へと濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーによる粗油の精製によって、380mgの表題化合物を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ7.81-7.78 (dd, 2H), 7.65-7.60 (m, 2H),
7.41-7.37 (m, 2H), 7.34-7.29 (m, 2H), 4.41-4.16 (m, 5H), 3.87-3.75 (m, 1H),
3.35-3.26 (m, 1H), 2.67-2.54 (m, 1H), 2.07-1.92 (m, 4H).HPLC保持時間=4.01分。カラム:Ultimate XB−C18、3μM、3.0
*50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。SFCキラルカラム保持時間=3.04分。カラム:Chiralcel OJ−H、150×4.6mm I.D.、5μm;移動相:A:超臨界CO
2;B:エタノール(0.05%DEA);勾配:5.5分で5%〜40%のB、3分間40%で保持、次いで、1.5分間5%のB。流量:2.5ml/分;カラム温度:40℃。
【0243】
調製6
(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸
【0244】
【化18】
ステップ1
(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アミノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート塩酸塩の調製
氷浴中のMeOH(15ml)中の(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(500mg、1.10mmol、1.00当量)の撹拌した反応混合物に、未希釈のSOCl
2(263mg、2.21mmol、2.00当量)を滴下で添加した。添加の後、混合物を70℃にて1.5時間撹拌した。反応混合物を20℃に冷却し、減圧下で濃縮し、445mgの表題化合物を固体として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0245】
ステップ2
(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチルアミノ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの調製
撹拌した(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アミノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート塩酸塩(295mg、0.73mmol、1.00当量)のDMF(20ml)溶液に、Na
2CO
3(233mg、2.20mmol、3.00当量)を加え、反応物を10℃にて5分間撹拌した。tert−ブチルブロモアセテート(143mg、0.732mmol、1.00当量)のDMF(4ml)溶液を滴下で添加した。添加の後、混合物を10℃にて2時間撹拌した。反応物に、さらなるtert−ブチルブロモアセテート(143mg、0.732mmol、1.00当量)を加え、混合物を10℃にてさらに17時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(120ml)で希釈し、それに続いて水(100ml×2)およびブライン(100ml)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、450mgの油を得た。油を、第2のバッチ(54mg)の油(上記の様式で調製)と合わせた。合わせたバッチをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、240mgの表題化合物を油として得た。HPLC保持時間=4.16分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%ACNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。LCMS:m/z481.1(M+H
+)
【0246】
ステップ3
(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル−2−メチル−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの調製
(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル−2−メチル−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチルアミノ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(240mg、0.499mmol、1.00当量)およびNa
2CO
3(159mg、1.50mmol、3.00当量)のジオキサン(10ml)および水(10ml)溶液を、10℃にて10分間撹拌し、次いで、氷水浴中に入れた。氷水浴中の反応物に、未希釈の(Boc)
2O(436mg、2.00mmol、4.00当量)を加えた。このように得られた混合物を氷浴中で約30分間撹拌し、次いで、氷水浴を除去した。反応物を氷浴中で10℃にて18分間撹拌した。反応物に、EtOAc(80ml)および水(80ml)を加えた。有機相を分離し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、480mgの表題化合物を油として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0247】
ステップ4
(2S,4S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸の調製
第1の100mlの丸底フラスコに、i−PrOH(7ml)、水(3ml)および無水CaCl
2(888mg、8mmol、9.68当量)を加えた。反応混合物を10℃にて10分間撹拌した。別の100mlの丸底フラスコに、(2S,4S)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル−2−メチル−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(480mg、0.83mmol、1.0当量)、それに続いて第1の丸底フラスコ中で調製したi−PrOH/水中の約0.8MのCaCl
2の水性混合物(5ml)、次いで、NaOH(46.3mg、1.16mmol、1.4当量)を加えた。このように得られた反応混合物を10℃にて17時間撹拌した。反応混合物にさらなるNaOH(50mg)を加え、混合物を10℃にてさらに15時間撹拌した。飽和クエン酸水溶液の添加、それに続く水(30ml)の添加によって、反応混合物をpH約4に調整した。反応物をEtOAc(30ml×2)で抽出し、合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮し、200mgの黄色の油を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる粗油の精製によって、200mgの固体を得た。分取HPLC(カラム:Agela Durashell C18、150×25mm、5μm;溶離液:水中の60%アセトニトリル;勾配:11分に亘り水中の60〜80%アセトニトリル;流量:35ml/分)によるこの固体のさらなる精製によって、75mgの表題化合物を固体として得た。HPLC保持時間=5.18分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。SFCキラルカラム保持時間=3.76分。カラム:Chiralcel OD−3、100×4.6mm I.D.、3um;移動相:A:超臨界CO
2;B:エタノール(0.05%DEA);勾配:4.5分で5%〜40%のB、2.5分間40%で保持、次いで、1分間5%のB。流量:2.8ml/分;カラム温度:40℃。
【0248】
調製7
(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸
【0249】
【化19】
ステップ1
(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アミノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート塩酸塩の調製
(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(500mg、1.10mmol、1.00当量)をMeOH(20ml)に溶解し、氷水浴中に入れた。反応混合物に、未希釈のSOCl
2(263mg、2.21mmol、2.00当量)を滴下で添加し、混合物を70℃にて1.5時間撹拌した。反応物を30℃に冷却し、減圧下で濃縮し、445mgの表題化合物を固体として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0250】
ステップ2
(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチルアミノ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの調製
(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル2−メチル4−アミノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート塩酸塩(445mg、1.10mmol、1.00当量)のDMF(30ml)溶液に、Na
2CO
3(351mg、3.31mmol、3.00当量)を加えた。懸濁液を10℃にて5分間撹拌した。tert−ブチルブロモアセテート(215mg、1.10mmol、1.00当量)のDMF(4ml)溶液を滴下で添加した。添加の後、混合物を10℃にて5時間撹拌した。さらなる未希釈のtert−ブチルブロモアセテート(215mg、1.10mmol、1.00当量)を加え、混合物を10℃にてさらに17時間撹拌した。混合物をEtOAc(180ml)で希釈し、水(180ml×2)およびブライン(100ml)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、無色の油を得た。油をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、305mgの表題化合物を油として得た。
【0251】
ステップ3
(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル−2−メチル−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの調製
(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル−2−メチル−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチルアミノ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(305mg、0.635mmol、1.00当量)およびNa
2CO
3(202mg、1.90mmol、3.00当量)を、ジオキサン(15ml)および水(15ml)の混合物に溶解した。混合物を10℃にて10分間撹拌し、次いで、氷水浴中に入れた。氷水浴中の反応物に、未希釈の(Boc)
2O(554mg、2.54mmol、4.00当量)を加えた。このように得られた混合物を氷水浴中で30分間撹拌し、次いで、氷水浴を除去した。混合物を10℃に温め、18時間撹拌した。反応混合物に、EtOAc(100ml)およびH
2O(100ml)を加えた。有機相を分離し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、730mgの表題化合物を油として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0252】
ステップ4
(2S,4R)−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸の調製
100mlの丸底フラスコに、i−PrOH(14ml)、水(6ml)および無水CaCl
2(1780mg、16mmol)を加えた。反応物を10℃にて10分間撹拌した。第2の100mlの丸底フラスコに、(2S,4R)−1−(9H−フルオレン−9−イル)メチル−2−メチル−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(730mg、1.26mmol、1.0当量)、それに続いて第1の丸底フラスコからのi−PrOH/水中の10mlの約0.8MのCaCl
2溶液、次いで、固体NaOH(70.4mg、1.76mmol、1.4当量)を加えた。反応混合物を10℃にて41時間撹拌した。反応混合物にさらなるNaOH(80mg)を加え、混合物をさらに72時間撹拌した。反応混合物を50℃に加熱し、その温度にて24時間撹拌した。反応物に、さらなるNaOH(100mg)を加え、混合物を50℃にてさらに6時間撹拌した。飽和クエン酸水溶液の添加、それに続く水(10ml)の添加によって反応混合物をpH約4に調整した。混合物をEtOAc(30ml×2)で抽出し、合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、150mgの表題化合物を油として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0253】
ステップ5
(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸の調製
(2S,4R)−4−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−2−カルボン酸(150mg、0.436mmol、1.00当量)およびNa
2CO
3(200mg、1.89mmol、4.33当量)のジオキサン(20ml)懸濁液を、10℃にて10分間撹拌し、次いで、氷水浴中に入れた。氷水浴中の反応物に、未希釈のFmoc−OSu(250mg、0.741mmol、1.70当量)を少しずつ加えた。このように得られた混合物を氷水浴中で30分間撹拌し、次いで、氷水浴を除去した。混合物を10℃に温め、17時間撹拌した。飽和クエン酸水溶液を加え、それに続いてEtOAc(50ml)および水(50ml)を加えることによって、混合物をpH約4に調整した。有機相を分離し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、450mgの油を得た。分取HPLC(カラム:Agela Durashell C18、150×25mm、5μm;溶離液:水中の50%アセトニトリル;勾配:12分に亘り水中の50〜80%アセトニトリル;流量:25ml/分)による油の精製によって、140mgの表題化合物を固体として得た。LCMS:MS=589.1(M+Na)。HPLC保持時間=5.41分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。SFCキラルカラム保持時間=3.48分。カラム:Chiralcel OD−3、100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:超臨界CO
2;B:エタノール(0.05%DEA);勾配:4.5分で5%〜40%のB、2.5分間40%で保持、次いで、1分間5%のB。流量:2.8ml/分;カラム温度:40℃。
【0254】
調製8
(S)−2−((2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパン酸
【0255】
【化20】
ステップ1
メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)アクリレートの調製
5,5−ジブロモベンズアルデヒド(15.0g、56.837mmol、1.0当量)をDCM(50ml)に溶解し、反応物を真空によって脱気し、N
2でパージした。混合物に、DBU(10.4g、68.2mmol、1.2当量)をゆっくりと加え、反応物を氷水浴中に入れた。第2のフラスコ中で、N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ホスホノグリシントリメチルエステル(16.9g、56.8mmol、1.0当量)をDCM(50ml)に溶解し、この混合物を、氷水浴中でシリンジを介して1時間の期間に亘り反応混合物に滴下で添加した。添加の後、混合物を氷水浴中で30分間撹拌した。氷水浴を除去し、混合物を撹拌しながら16時間約20℃に温めた。反応混合物を水(500ml)で希釈し、クエン酸(20重量%)を加えてpH約4に酸性化した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、30gの固体を得た。フラッシュクロマトグラフィーによるこの固体材料の精製によって、7.6gの表題化合物を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ7.58-7.55 (m, 3H), 7.10 (s, 1H), 6.50 (br,
s, 1H), 3.87 (s, 3H), 1.42 (br, s, 9H).HPLC保持時間=5.23分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。LCMS:MS=457.9(M+Na)
【0256】
ステップ2
(S)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパノエートの調製
250mlのParrボトルに、メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)アクリレート(6.0g、13.79mmol、1.0当量)および(−)−1,2−ビス[(2R,5R)−2,5−ジエチルホスホラノ]ベンゼン(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)トリフルオロメタンスルホネート(100mg)、それに続いてMeOH(100ml)を加えた。反応混合物を10回、真空によって脱気し、N
2でパージした。次いで、反応物をH
2ガスで再び充填し、真空によって脱気し、H
2ガスで3回パージおよび再充填した。次いで、反応物にH
2ガスを50psiの圧力まで充填し、撹拌しながら50℃まで24時間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を濾過し、濃縮し、6.0gの表題化合物を油として得て、これをそれ以上精製することなく次のステップに持ち越した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ7.56-7.55 (t, 3H), 7.22 (bs, 2H), 5.05-5.03
(d, 1H), 4.55-4.53 (dd, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.13-3.08 (m, 1H), 2.99-2.94 (m,
1H), 1.44 (s, 9H).
【0257】
ステップ3
(S)−メチル2−アミノ−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパノエート塩酸塩の調製
(S)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパノエート(4.73g、10.8mmol、1.0当量)をEtOAc(20ml)に溶解し、25mlのHClのEtOAc溶液(4M)を加えた。このように得られた溶液を15℃にて3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、4.0gの表題化合物を固体として得て、これを次のステップにおいて精製せずに使用した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ8.68 (bs, 3H), 7.77-7.76 (t, 1H), 7.55-7.54
(d, 2H), 4.39-4.36 (t, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.17-3.15 (d, 2H)
【0258】
ステップ4
(S)−メチル2−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチルアミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパノエートの調製
(S)−メチル2−アミノ−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパノエート塩酸塩(4.0g、11.0mmol、1.0当量)をDMF(60ml)に溶解し、DIPEA(8.76ml、42.8mmol、4.0当量)を加え、それに続いて未希釈のtert−ブチルブロモアセテート(2.51g、12.9mmol、1.2当量)を滴下で添加した。このように得られた溶液を15℃にて16時間撹拌した。さらなるtert−ブチルブロモアセテート(2.09g、10.7mmol、1.0当量)を、反応混合物に滴下で添加した。このように得られた溶液を15℃にてさらに24時間撹拌した。混合物に水(150ml)を加え、溶液をEtOAc(100ml×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200ml×2)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーによるこのように得られた粗残渣の精製によって、4.0gの表題化合物を油として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ7.54-7.53 (t, 1H), 7.30-7.29 (d, 2H), 3.68
(s, 3H), 3.54-3.50 (t, 1H), 3.32-3.22 (q, 2H), 2.96-2.86 (m, 2H), 1.45 (s, 9H)
【0259】
ステップ5
(S)−メチル2−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパノエートの調製
(S)−メチル2−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチルアミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパノエート(3.0g、6.65mmol、1.0当量)をDCM(50ml)に溶解し、(Boc)
2O(4.35g、19.9mmol、3.0当量)を加えた。混合物を40℃に加熱し、それに続いて未希釈のDMAP(1.62g、13.3mmol、2.0当量)を加えた。さらなる(Boc)
2O(39.2g、40.0mmol、27.0当量)を反応物に加え、混合物を40℃にて2時間撹拌した。フラッシュクロマトグラフィーによる粗混合物の精製によって、3.2gの表題化合物を油として得た。
【0260】
ステップ6
(S)−2−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパン酸の調製
(S)−メチル2−((2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(3,5−ジブロモフェニル)プロパノエート(3.2g、5.81mmol、1.0当量)を、THF(30ml)および水(30ml)の混合物に溶解した。反応物に、未希釈のLiOH−H
2O(536mg、12.8mmol、2.2当量)を加え、このように得られた混合物を15℃にて40分間撹拌した。クエン酸水溶液(5重量%)を加えて反応物をpH約4に酸性化し、減圧下で濃縮し、有機溶媒の大部分を除去した。このように得られた残渣を水(100ml)で希釈し、EtOAc(100ml×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、3.4gの油を得た。油を、上記のプロトコルによって調製した1.2gの油の第2のバッチと合わせた。フラッシュクロマトグラフィーによる合わせたバッチの精製によって、2.94gの表題化合物を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.84 (bs, 1H), 7.67-7.64 (m, 1H),
7.51-7.47 (m, 2H), 4.79-4.75 (m, 0.6H), 4.65-4.61 (m, 0.5H), 3.84-3.70 (m, 2H),
3.19-3.11 (m, 1H), 3.04-2.97 (m, 1H), 1.37-1.29 (m, 18H).HPLC保持時間=5.50分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0×50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。光学回転:MeOH中−49.518、c=1.4g/100ml
【0261】
調製9
(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸
【0262】
【化21】
ステップ1
(2S,4R)−1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸の調製
3Lのフラスコに、(2S,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸(87.0g、663.46mmol、1.0当量)、水(1500ml)、Na
2CO
3(141.0g、1330mmol、2.0当量)およびNaHCO
3(55.7g、663mmol、1.0当量)を加えた。アセトン(250ml)を溶液に加え、次いで、これを氷水浴中で冷却した。混合物に、Cbz−Cl(141.0g、829mmol、1.25当量)をゆっくりと加えた。添加の後、反応混合物を22℃へと徐々に温め、15時間撹拌した。反応混合物をMTBE(600ml×2)で洗浄した。水相に、pH約2を達成するまで1NのHCl水溶液をゆっくりと加えた。このように得られた混合物をEtOAc(1L×3)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、190gの表題化合物を油として得て、これをそれ以上精製することなく次のステップに持ち越した。LCMS:MS=287.8(M+H)。
【0263】
ステップ2
(2S,4R)−ジベンジル4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの調製
3Lの丸底フラスコに、(2S,4R)−1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸(190.0g、716mmol、1.0当量)、DMF(2.0L)およびCs
2CO
3(117g、358mmol、0.5当量)を加えた。このように得られた混合物を氷水浴中で冷却し、臭化ベンジル(172g、1000mmol、1.4当量)をゆっくりと加えた。添加の後、このように得られた懸濁液を22℃にて5時間撹拌した。反応混合物を水(5L)およびEtOAc(5L)で希釈した。水層を除去し、有機層をブライン(2×3L)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、250gの表題化合物を油として得て、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。LCMS:MS=377.9(M+23)。
【0264】
ステップ3
(2S,4R)−ジベンジル4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエトキシ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの調製
窒素ガス雰囲気下の3Lの丸底フラスコに、乾燥THF(1L)およびNaH(14.3g、鉱油中60重量%、359mmol、1.5当量)を加えた。反応混合物に、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(8.83g、23.9mmol、0.1当量)、それに続いてtert−ブチルブロモアセテート(187g、957mmol、4.0当量)を加えた。得られた懸濁液を22℃にて0.5時間撹拌した。(2S,4R)−ジベンジル4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(85.0g、239mmol、1.0当量)のTHF(300ml)溶液を滴下で添加した。添加の後、懸濁液を22℃にて16時間撹拌した。反応物に、飽和NH
4Cl水溶液(100ml)を加えた。有機層を分離し、水層をEtOAc(150ml×3)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、160gの黄色の油を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる油の精製によって、60.0gの表題化合物を透明な油として得た。LCMS:MS:492.2(M+Na)。
【0265】
ステップ4
(2S,4R)−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸の調製
磁気撹拌機を備えた2Lの水素化容器に、(2S,4R)−ジベンジル4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエトキシ)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(40.0g、85.192mmol、1.0当量)、エタノール(500ml)、EtOAc(500ml)およびPd/C(5.44g、湿った炭素上10%)を加えた。このように得られた黒色の懸濁液を真空下で排出させ、H
2(3×)を再充填した。容器を50psiの水素雰囲気へと加圧し、22℃にて14時間撹拌した。黒色の懸濁液を、celiteパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、20gの白色の固体を得て、これをさらに精製することなく次のステップに持ち越した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ4.38-4.36 (m, 1H), 4.22-4.17 (m, 1H),
4.13-4.04 (m, 2H), 3.50-3.39 (m, 2H), 2.61-2.56 (m, 1H), 2.11-2.03 (m, 1H),
1.49 (s, 9H)
【0266】
ステップ5
(2S,4R)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸の調製
1Lの丸底フラスコに、(2S,4R)−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエトキシ)ピロリジン−2−カルボン酸(15g、61.16mmol、1.0当量)、DCM(500ml)およびDIPEA(23.7g、183mmol、3.00当量)を加え、混合物を氷水浴中で冷却した。次いで、氷水浴中の反応物に、Fmoc−OSu(20.6g、61.2mmol、1.0当量)を加え、生成した混合物を氷水浴中で30分間撹拌した。氷水浴を除去し、混合物を22℃に温め、その温度にて4時間保持した。水(200ml)を加え、次いで、反応物をEtOAc(300ml×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を減圧下で濃縮し、55gの黄色の油を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP、250×50mm×10μm;移動相:水中の40%MeCN(0.225%FA)から水中の70%MeCN(0.225%FA)へ;流量:30ml/分;波長:220nm)による油の精製によって、23gの表題化合物を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ7.77-7.75 (d, 1.2 H), 7.71-7.69 (d, 0.8H),
7.59-7.51 (m, 2H), 7.42-7.25 (m, 4H), 4.56-4.52 (t, 0.68H), 4.47-4.32 (m,
2.4H), 4.28-4.11 (m, 2H), 4.01-3.92 (m, 2H), 3.79-3.58 (m, 2H), 2.55-2.50 (m,
0.39H), 2.45-2.39 (m, 0.65H), 2.32-2.26 (m, 0.65H), 2.19-2.12 (m, 0.38H),
1.49-1.47 (d, 9H).HPLC保持時間=4.66分。カラム:Ultimate XB−C18、3μM、3.0
*50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2ml/分。SFCキラルカラム保持時間=3.18分。カラム:Chiralpak AD−3、100×4.6mm I.D.、3um;移動相:A:CO
2、B:エタノール(0.05%DEA);勾配:4.5分で5%〜40%のB、2.5分間40%で保持、次いで、1分間5%のB。流量:2.8ml/分;カラム温度:40℃。
【0267】
調製10
(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インダゾール−3−イル)プロパン酸
【0268】
【化22】
ステップ1
メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−(6−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル)アクリレートの調製
100mLの丸底フラスコ中で、(±)−メチル2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(ジメトキシホスフィニル)アセテート(1.2g、3.6mmol)をDCM(15mL)に溶解した。反応混合物を真空下で注意深く脱気し、N
2ガスでパージした。反応物に、DBU(591mg、3.9mmol)をゆっくりと加え、氷水浴を使用して混合物を5℃に冷却した。第2のフラスコ中で、6−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−カルバルデヒド(1.0g、3.2mmol)をDCM(15mL)に溶解し、次いで、この溶液を、シリンジを介して反応混合物に5℃にて滴下で添加した。添加の後、混合物を5℃にて30分間撹拌した。氷水浴を除去し、混合物を室温(約25℃)に温め、さらに16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物を、MeCN/H
2Oの溶媒混合物(0/100%から100/0%の勾配を伴う)を使用した逆相カラム上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含有する純粋な画分を集め、これらを減圧下で濃縮し、1.18gの表題化合物を固体として得た。LCMS:MS=515.9(M+H)。
【0269】
上記の反応を、下記の量の出発材料および試薬:(±)−メチル2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(ジメトキシホスフィニル)アセテート(3.5g、10.7mmol、1.1当量)、DCM(100mL)、DBU(1.8g、11.7mmol)および6−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−カルバルデヒド(6517−1)(3.0g、9.7mmol)で繰り返した。精製の後、0.94gの表題化合物を固体として得た。2つのバッチ(1.18g+0.94g)を合わせ、全部で2.12gの表題化合物を得た。
【0270】
ステップ2
メチル(2S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−(6−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル)プロパノエートの調製
250mLのparrボトルに、メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−(6−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル)アクリレート(2.12g、4.12mmol)および(+)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジエチルホスホラノ)ベンゼン(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(1)テトラフルオロボレート(150mg、0.23mmol)、それに続いて溶媒MeOH(50mL)およびTHF(50mL)の混合物を加えた。シリンジを介して溶媒を通してN
2ガスを20分間通過させることによって、溶媒を使用の直前に処理した。次いで、このように得られた反応混合物を、10回、真空によって脱気し、N
2ガスでパージした。次いで、入れ物をH
2で再び充填し、次いで3回、脱気し、パージし、再充填した。次いで、入れ物をH
2ガスで50psiまで加圧し、50℃にて22時間撹拌した。混合物を30℃に冷却し、次いで、減圧下で濃縮し、2.13gの粗表題化合物を油として得た。LCMS:MS=538.1(M+Na)。HPLC保持時間=5.26分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0
*50mm。移動相:勾配、1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持、次いで、8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNに戻し、2分間保持。流量:1.2mL/分。
【0271】
ステップ3
メチル(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−(6−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)プロパノエートの調製
丸底フラスコ中で、粗メチル(2S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−(6−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル)プロパノエート(2.13g、4.13mmol)をMeOH(50mL)に溶解し、HClの溶液(MeOH中4.0M、50mL)を加えた。このように得られた反応混合物を25℃にて2時間撹拌した。次いで、混合物を減圧下で濃縮し、1.9gの粗表題化合物をガムとして得た。LCMS:MS=432.1(M+1)。HPLC保持時間=4.60分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0
*50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへの勾配;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2mL/分。
【0272】
ステップ4
tert−ブチル(S)−3−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−ブロモ−1H−インダゾール−1−カルボキシレートの調製
粗メチル(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−(6−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)プロパノエート(1.9g、4.4mmol)のDCM(100mL)溶液を含有する丸底フラスコに、DMAP(1.01g、8.2mmol)および(Boc)
2O(1.80g、8.2mmol)を加えた。このように得られた反応混合物を25℃にて18時間撹拌した。水(100mL)を反応混合物に加え、それに続いてpH約4が達成されるまで10%クエン酸の水溶液をゆっくりと加えた。次いで、有機相を分離し、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗油を得た。粗油を、EtOAcおよび石油エーテルの組合せ(0/100%から25/75%の勾配)を使用したシリカゲルカラム(40g)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含有する画分を集め、濃縮し、固体を得て、これを逆相分取スケールHPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18、250
*50、10u;移動相:水中の50%MeCN(0.05%水酸化アンモニウムを有する)から水中の75%MeCN(0.05%水酸化アンモニウムを有する)へ;流量:120ml/分;波長:220nm)を使用してさらに精製した。所望の生成物を含有する画分を減圧下で濃縮し、MeCNの大部分を除去し、次いで、凍結乾燥し、1.26gの表題化合物を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ8.33 (s, 1 H), 7.47 (d, 8.0 Hz, 1H),
7.38-7.30 (m, 6H), 5.80 (d, 8.0 Hz, 1H), 5.14-5.06 (m, 2H), 4.86-4.81 (m, 1H),
3.72 (s, 3H), 3.57-3.46 (m, 2H), 1.69 (s, 9H). HPLC保持時間 = 5.25分. カラム:
Ultimate XB-C18, 3μm, 3.0*50
mm.移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2mL/分。SFCキラルカラム保持時間=2.88分。カラム:Chiralpak AS−3、150×4.6mm I.D.、3um;移動相:A:CO
2、B:エタノール(0.05%DEA);勾配:5.5分で5%〜40%のB、3分間40%で保持、次いで、1.5分間5%のB。流量:2.5mL/分;カラム温度:40℃。
【0273】
ステップ5
tert−ブチル(S)−3−(2−アミノ−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレートの調製
250mLのparrボトルに、tert−ブチル(S)−3−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−ブロモ−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(950mg、1.78mmol)のトリエチルアミン(1mL)およびMeOH(20mL)溶液を加えた。次いで、溶液に、乾燥Pd/C(570mg、0.54mmol)を加え、このように得られた懸濁液を3回、真空下で脱気し、N
2ガスで再び充填した。次いで、これを、3回真空下で脱気し、H
2ガスで再び充填した。このように得られた混合物を真空下で脱気し、20psiの圧力に達するまでH
2ガスで再び充填し、次いで、反応混合物を25℃にて5時間撹拌した。混合物を、多孔質珪藻土フィルターを通過させ、濾液を減圧下で濃縮し、570mgの粗表題化合物をガムとして得た。LCMS:MS=263.1(M−56+1)
【0274】
ステップ6
tert−ブチル(S)−3−(2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレートの調製
250mLの丸底フラスコに、粗tert−ブチル(S)−3−(2−アミノ−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(570mg、1.8mmol)のDCM(15mL)溶液、およびトリエチルアミン(570mg、5.64mmol)を加えた。次いで、氷水浴を使用して溶液を0℃に冷却した。反応物に、Fmoc−OSu(634mg、1.88mmol)を少しずつ加え(5分以内)、次いで、混合物を氷浴中で30分間撹拌した。氷水浴を除去し、混合物を室温(25℃)に温め、次いで、その温度にて約3時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、1.1gの粗ガムを得た。粗ガムの精製を、MeCN/H
2O溶媒混合物(0〜70%の勾配)を用いたC−18カラム(120g)上のフラッシュクロマトグラフィーによって行った。所望の生成物を有する画分を合わせ、濃縮し、550mgの表題化合物を固体として得た。LCMS:MS=564.1(M+23)
【0275】
ステップ7
(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インダゾール−3−イル)プロパン酸の調製
100mLの丸底フラスコに、i−PrOH(10mL)、H
2O(10mL)および無水CaCl
2(1.6g、14.8mmol)を加えた。混合物を室温(28℃)にて10分間撹拌した。次いで、混合物に、tert−ブチル(S)−3−(2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(400mg、0.74mmol、1.0当量)、それに続いてNaOH(89mg、2.2mmol)を加えた。このように得られた反応混合物を室温(28℃)にて2時間撹拌した。次いで、反応物に、pH約6に達するまでギ酸を加えた。粗反応混合物を、MeCN/H
2O溶媒混合物(0/100%から80/20%の勾配)で溶出するC−18カラム(120g)上の逆相HPLCによって精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥によって濃縮し、350mgの表題化合物を固体として得た。反応を下記の量の出発材料および試薬:tert−ブチル(S)−3−(2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−1H−インダゾール−1−カルボキシレート(200mg、0.37mmol)、CaCl
2(820mg、7.4mmol)、NaOH(44mg、1.1mmol)、i−PrOH(10mL)およびH
2O(10mL)で繰り返し、200mgの表題化合物を固体として得た。精製の後、2つのバッチ(350mg+200mg)を合わせ、全部で550mgの表題化合物を得た。HPLC保持時間=5.24分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0
*50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2mL/分。LCMS:MS=528.3(M+H)。
【0276】
調製11
(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−エチル−1H−インドール−3−イル)プロパン酸
【0277】
【化23】
ステップ1
tert−ブチル−6−ブロモ−3−ホルミル−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
250mLの丸底フラスコに、6−ブロモ−1H−インドール−3−カルバルデヒド(9.5g、42.4mmol)のDCM(150mL)溶液、それに続いてDMAP(6.7g、55.1mmol)を加えた。次いで、混合物に、Boc
2O(13.9g、63.6mmol)を少しずつ10分に亘り加え、このように得られた反応混合物を室温(25℃)にて16時間撹拌した。反応混合物をDCM(200mL)で希釈し、10%クエン酸(200mL×2)、水(200mL×2)、ブライン(200mL)の水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、13.0gの表題化合物を固体として得た。LCMS:MS=223.6(M−100)
【0278】
ステップ2
tert−ブチル3−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エン−1−イル)−6−ブロモ−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
500mLの丸底フラスコに、(±)−メチル2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(ジメトキシホスフィニル)アセテート(14.6g、44.1mmol)、DCM(150mL)およびDBU(7.3g、48.1mmol)を加えた。次いで、氷水浴を使用して混合物を0℃に冷却した。第2のフラスコ中で、tert−ブチル−6−ブロモ−3−ホルミル−1H−インドール−1−カルボキシレート(13.0g、40.1mmol)をDCM(150mL)に溶解し、次いで、この溶液を、シリンジを介して反応混合物に0℃にて滴下で添加した。添加の後、混合物を0℃にて30分間撹拌した。次いで、氷水浴を除去し、混合物を室温(15℃)に温め、反応物をこの温度にて16時間撹拌した。混合物をDCM(100mL)で希釈し、5%クエン酸水溶液(200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。このように得られた残渣を、石油エーテル/EtOAc溶媒混合物(100/10%から80/20%の勾配)を用いた120gのカラム上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で濃縮し、16gの表題化合物を固体として得た。LCMS:MS=551.1(M+23)
【0279】
ステップ3
tert−ブチル(S)−3−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−ブロモ−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
250mLのparrボトルに、tert−ブチル3−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エン−1−イル)−6−ブロモ−1H−インドール−1−カルボキシレート(6.5g、12.3mmol)および(+)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジエチルホスホラノ)ベンゼン(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(1)テトラフルオロボレート(250mg、0.38mmol)、それに続いてMeOH(100mL−MeOHはシリンジを介して溶媒を通してN
2ガスを20分間泡立てることによって事前処理した)を加えた。このように得られた反応混合物を6回、真空によって脱気し、N
2ガスでパージした。次いで、入れ物を、H
2で再び充填し、次いで3回、脱気し、パージし、再充填した。次いで、入れ物をH
2ガスで50psiまで加圧し、50℃にて4日間撹拌した。混合物を28℃に冷却し、次いで、減圧下で濃縮した。このように得られた粗生成物を、MeCN/H
2O溶媒混合物(100/0%から0/100%の勾配)を用いたC−18カラム上の逆相HPLCによって精製した。所望の生成物を有する画分を合わせ、凍結乾燥し、5.1gの表題化合物を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ8.31 (s, 1H), 7.39-7.26 (m, 8H), 5.37 (d,
8.0 Hz, 1H), 5.15-5.07 (m, 2H), 4.73-4.69 (m, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.27-3.15 (m,
2H), 1.66 (s, 9H). LCMS: MS = 554.4 (M+23)
【0280】
ステップ4
tert−ブチル(S)−3−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−エチル−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
100mLの丸底フラスコ中で、tert−ブチル−(S)−3−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−ブロモ−1H−インドール−1−カルボキシレート(1.8g、3.4mmol)を、無水ジオキサン(40mL)に溶解した。反応混合物を、3回真空下で脱気し、N
2ガスで再び充填した。次いで、反応物に、Et
2Znのトルエン(6.8mL、6.8mmol)溶液(1M)、それに続いてPd(dppf)Cl
2(124mg、0.17mmol)を滴下で添加した。このように得られた反応混合物を、3回、真空下で脱気し、N
2ガスで再び充填し、次いで、100℃に3時間加熱した。反応混合物を25℃に冷却し、次いで、飽和NH
4Cl水溶液(100mL)でクエンチした。反応混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、石油エーテル/EtOAc溶媒混合物(100/0%から70/30%の勾配)を伴うシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、濃縮し、1.5gの表題化合物を油として得た。LCMS:MS=503.2(M+23)
【0281】
ステップ5
tert−ブチル(S)−3−(2−アミノ−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−エチル−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
100mLの丸底フラスコに、tert−ブチル(S)−3−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−エチル−1H−インドール−1−カルボキシレート(1.6g、3.3mmol)のトリエチルアミン(0.9mL)およびMeOH(30mL)溶液を加えた。次いで、混合物に、乾燥10重量%のPd/C(709mg、0.7mmol)を加えた。このように得られた懸濁液混合物を3回、真空下で脱気し、N
2ガスで再び充填した。次いで、これを3回、真空下で脱気し、H
2ガスで再び充填した。このように得られた混合物を真空下で脱気し、H
2ガスのバルーンを用いてH
2ガスで再び充填した。混合物を28℃にて3時間撹拌し、次いで、多孔質珪藻土フィルターを通過させ、濾液を減圧下で濃縮し、1.1gの粗表題化合物を油として得た。LCMS:MS=346.8
【0282】
ステップ6
tert−ブチル(S)−3−(2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−エチル−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
粗tert−ブチル(S)−3−(2−アミノ−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−エチル−1H−インドール−1−カルボキシレート(1.1g、3.2mmol)を含有する100mLの丸底フラスコに、ジオキサン(30mL)および水(10mL)を加えた。このように得られた溶液にNa
2CO
3(1.7g、15.9mmol)を加え、次いで、氷水浴を使用して混合物を0℃に冷却した。反応物に、Fmoc−OSu(2.7g、7.9mmol)を少しずつ5分に亘り加え、次いで、氷水浴を除去した。次いで、反応物を室温(28C)にて約6時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。石油エーテル/EtOAc溶媒混合物(100/0%から90/0%の勾配)を伴う80gのシリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーによる粗材料の精製によって、2.0gの粗油を得た。次いで、油を、MeCN/H
2O溶媒混合物(100/0%から80/20%の勾配)を用いるC−18カラム(120g)上の逆相HPLCによって精製した。所望の生成物を有する画分を合わせ、濃縮し、1.0gの表題化合物を油として得た。LCMS:MS=591.3(M+23)
【0283】
ステップ7
(S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−エチル−1H−インドール−3−イル)プロパン酸の調製
100mLの丸底フラスコに、i−PrOH(35mL)、H
2O(15mL)および無水CaCl
2(4.4g、40.0mmol)を加えた。混合物を室温(28℃)にて10分間撹拌した。第2の100mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(S)−3−(2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−エチル−1H−インドール−1−カルボキシレート(900mg、1.6mmol)、第1の丸底フラスコからの反応混合物、それに続いてNaOH(89mg、2.2mmol)を加えた。このように得られた反応混合物を室温(28℃)にて16時間撹拌した。反応混合物をH
2O(約100mL)で希釈し、EtOAc(2×約100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗残渣を得た。次いで、下記の量の試薬:tert−ブチル(S)−3−(2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロピル)−6−エチル−1H−インドール−1−カルボキシレート(100mg、0.18mmol)、CaCl
2(888mg、8.0mmol)、NaOH(9.9mg、0.25mmol)、i−PrOH(7mL)およびH
2O(3mL)を使用して上記の反応を繰り返した。DCM/MeOH溶媒混合物(100/0%から90/0%の勾配)を伴う40gのシリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーによる合わせた粗残渣の精製によって、850mgの表題化合物を油として得た。油を分取SFCによって精製し、670mgの表題化合物を油として得た。油を、MeCN/H
2O溶媒混合物(100/0%から0/100%の勾配)で溶出するC−18カラム(120g)上の逆相HPLCによってさらに精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥によって濃縮し、350mgの表題化合物を固体として得た。LCMS:MS=577.2(M+23)。HPLC保持時間=5.51分。カラム:Ultimate XB−C18、3μm、3.0
*50mm。移動相:1分で水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNから水(0.1%TFA)中の5%MeCNへ;次いで、5分で水(0.1%TFA)中の5%MeCNから100%MeCN(0.1%TFA)へ;100%MeCN(0.1%TFA)で2分間保持;8.01分において水(0.1%TFA)中の1.0%MeCNへと戻し、2分間保持。流量:1.2mL/分。
【0284】
下記のアッセイにおいて、下記の略語および定義に言及し得る。
APCは、アロフィコシアニンであり、
BSAは、ウシ血清アルブミンであり、
DMSOは、ジメチルスルホキシドであり、
EDTAは、エチレンジアミン四酢酸であり、
FBSは、ウシ胎仔血清であり、
HBBSは、ハンクス平衡塩類溶液であり、
HTSは、ハイスループットスクリーニングであり、
HWBは、ヒト全血であり、
MFは、平均蛍光であり、
PBSは、リン酸緩衝溶液であり、
K
2EDTAは、エチレンジアミン四酢酸二カリウム塩であり、
TNF−αは、腫瘍壊死因子−アルファであり、
C5aは、補体成分5aであり、
HEPESは、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸である。
【0285】
生物学的アッセイ
HWB−酸化バーストアッセイ
酸化バースト活性の阻害を、TNF−αで予備刺激し、かつC5aで刺激したHWBにおいて決定した。次いで、C5aによって誘発される酸化バースト応答(活性酸素種の生成)を、化学発光シグナルとしてルミノールの存在下で検出した。
【0286】
アッセイの日に、HWBを健康な薬物治療していないボランティアから、3.8%クエン酸ナトリウム(HWB中の最終クエン酸ナトリウム濃度は0.38%である)を含有するチューブ中に集め、37℃の水浴中で使用するまで貯蔵した(60分以下)。
【0287】
アッセイを開始するために、TNF−αを、1.0nMの最終濃度までHWBに加え、68μLのこのHWB/TNF−αミックスを、384ウェルのホワイトOptiplate(アッセイプレート)の各ウェルに移した。次いで、4.0μLの様々な濃度の試験剤をアッセイプレートに加え、上下に吸引することによって穏やかに2回混合した。次いで、アッセイプレートをサーモシェーカー(JITTERBUG−4)上に入れ、37℃にてインキュベートした(振とうせず)。60分後、ルミノール(Sigma)中で調製したC5a(Complement Technology)をアッセイプレートに加え、上下に吸引することによって穏やかに2回混合した。次いで、プレートを、ViewLux1430マイクロプレートイメージャー(Perkin Elmer)中に入れた。5分後、酸化バースト活性を、ルミノール増強全血化学発光を測定することによってViewLuxで決定した。最終のアッセイ条件は、1.5mMのHEPES、pH7.5、0.015%BSA、15%HBSS、0.85ng/mLのTNFα、1.0mMのルミノール、20nMのC5a、76.5%HWB、0.15%DMSOおよび様々な濃度の試験剤であった。
【0288】
次いで、各濃度の試験剤におけるパーセント(%)効果を、各アッセイプレート内に含有される陽性(すなわち、C5aによって誘発される酸化バーストの完全阻害)および陰性(すなわち、完全に阻害されていないC5aによって誘発される酸化バースト)対照ウェルによって生じたシグナルの量に基づいて、およびその量に対して、計算した。試験剤についての濃度および効果値%をプロットし、50%効果のために必要とされる試験剤の濃度(IC
50)を4パラメーターロジスティック用量応答等式(BioBook;IDBS)で決定した。次いで、LeffおよびDougalによって記載された等式(TIPS1993 14:110〜112)を使用してKb(nM)を計算した(BioBook;IDBS)。
【0289】
HWB−CD11b発現アッセイ
HWBを、健康な薬物治療していないボランティアから抗凝固剤としてK
2EDTAを有するBD Vacutainer(登録商標)採血管へと集めた。HWBを、96ウェルディープウェルVボトムプレートにおいて等分し(85μL/ウェル)、37℃にて30分間インキュベートした。試験化合物(5μL/ウェル)をHWBに加え、37℃にて30分間インキュベートした。APC(BD Biosciences)とコンジュゲートした抗ヒトCD11b抗体をHWB(5μL/ウェル)に加え、37℃にてさらに30分間インキュベートした。次いで、HWBをヒトC5a(最終1nM)に37℃にて30分間曝露させた。試料を温かい1×溶解/固定緩衝液(BD Biosciences)で処理し、活性化を終了させ、37℃にて20分間さらにインキュベートし、赤血球を溶解した。アッセイプレートを300×gで5分間遠心し、上清を吸引し、0.5%FBSを含有するPBSで細胞を1回洗浄した。洗浄した細胞を、0.5%FBSを含有するPBSに再懸濁し、HTSプレートローダー(BD Biosciences)を備えたLSRFortessaを使用したフローサイトメトリー分析に供した。顆粒球集団は、FACSDivaバージョン6.2(BD Biosciences)を使用してCD11b染色のMFの分析のためにゲートした。11の化合物濃度からのデータ(各濃度で1回)を、式
対照の%=100×(A−B)/(C−B)
(式中、Aは、試験化合物およびC5aを含有するウェルからのMFであり、Bは、C5aを有さないウェルからのMF(刺激されていない試料からのバックグラウンドMF)であり、Cは、C5aのみを含有するウェルからのMF(最大MF)である)に基づいて対照の百分率として規準化した。阻害曲線およびIC
50値(50%阻害を生じさせる試験化合物の濃度)は、Prismバージョン5ソフトウェア(GraphPad)を使用して決定した。HWBはまた、11の異なる濃度のC5aで刺激し、応答曲線を構築し、Prismバージョン5ソフトウェアを使用してEC
50値(最大半量応答を生じさせるC5aの濃度)および曲線スロープを得た。次いで、Kb(nM)を、LeffおよびDougalによって記載された等式(TIPS1993 14:110〜112)を使用して計算した。
【0290】
【表1-1】
【0291】
【表1-2】
【0292】
【表1-3】