(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-532499(P2019-532499A)
(43)【公表日】2019年11月7日
(54)【発明の名称】接合電界効果トランジスタと統合されたデバイスおよび該デバイスを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20191011BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20191011BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20191011BHJP
H01L 21/76 20060101ALI20191011BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20191011BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20191011BHJP
H01L 21/337 20060101ALI20191011BHJP
H01L 29/808 20060101ALI20191011BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20191011BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20191011BHJP
【FI】
H01L29/80 E
H01L29/78 656A
H01L29/78 652R
H01L29/78 652D
H01L29/78 658A
H01L29/78 652N
H01L29/06 301G
H01L29/06 301V
H01L29/80 V
H01L27/088 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-511843(P2019-511843)
(86)(22)【出願日】2017年8月31日
(85)【翻訳文提出日】2019年4月19日
(86)【国際出願番号】CN2017099841
(87)【国際公開番号】WO2018041192
(87)【国際公開日】20180308
(31)【優先権主張番号】201610794437.6
(32)【優先日】2016年8月31日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】512154998
【氏名又は名称】無錫華潤上華科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CSMC TECHNOLOGIES FAB2 CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】チェン シカン
(72)【発明者】
【氏名】ツァン セン
【テーマコード(参考)】
5F048
5F102
【Fターム(参考)】
5F048AA05
5F048AA07
5F048AC06
5F048AC09
5F048BA04
5F048BA12
5F048BB09
5F048BC07
5F048BD07
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5F048BF07
5F048BG12
5F048BH02
5F102GA01
5F102GB04
5F102GC08
5F102GD04
5F102GR07
5F102GR08
5F102HC01
5F102HC07
5F102HC21
(57)【要約】
統合された接合電界効果トランジスタ(JFET)を有する構成要素が提供される。前記構成要素は、JFET領域と電源デバイス領域とに分割されており、この構成要素は、第1の伝導型を有するドレイン電極201であり、前記ドレイン電極201の一部分がJFET領域内に配置され、他の部分が電源構成要素領域内に配置された、ドレイン201と、ドレイン電極201の前面に配置された第1の導電型領域であり、前記第1の伝導型領域の一部分がJFET領域内に配置され、他の部分が電源構成要素領域内に配置された、第1の伝導型領域とを備え、JFET領域は、前記第1の伝導型領域に形成された、第2の伝導型を有する第1のウェル205と、前記第1の伝導型領域に形成された、第2の導電型を有する第2のウェル207であって、第2のウェル207のイオン濃度が第1のウェル205のイオン濃度よりも高く、第1の伝導型が第2の伝導型とは反対である、第2のウェル207と、第1の伝導型を有するJFETソース電極212と、前記JFETソース212上に形成された金属電極であり、JFETソース電極212と接触した金属電極と、JFETソース電極212および第2のウェル207の下に形成された第2の導電型埋込み層203とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接合電界効果トランジスタ(JFET)と統合されたデバイスであって、前記デバイスが、JFET領域と電源デバイス領域とに分割されており、前記デバイスが、
第1の伝導型を有するドレインであり、一部分が前記JFET領域内に配置され、他の部分が前記電源デバイス領域内に配置されているドレインと、
前記ドレインの前面に配置された第1の伝導型領域であり、一部分が前記JFET領域内に配置され、他の部分が前記電源デバイス領域内に配置されている第1の伝導型領域と
を備え、前記JFET領域が、
前記第1の伝導型領域内に形成された、第2の伝導型を有する第1のウェルと、
前記第1の伝導型領域内に形成された、第2の伝導型を有する第2のウェルであり、イオン濃度が前記第1のウェルのイオン濃度よりも高く、前記第1の伝導型が前記第2の伝導型とは反対である第2のウェルと、
前記第1の伝導型を有するJFETソースと、
前記JFETソース上に形成された金属電極であり、前記JFETソースと接触した金属電極と、
前記JFETソースおよび前記第2のウェルの下に形成された第2の伝導型埋込み層と
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスであって、
前記JFET領域を前記電源デバイス領域から分離するために前記JFET領域と前記電源デバイス領域との間の境界に配置された分離ウェルをさらに備える
ことを特徴とするデバイス。
【請求項3】
請求項2に記載のデバイスであって、前記JFET領域が、JFET金属ゲートおよびJFETゲートオーム接点をさらに備え、前記JFET金属ゲートが、前記JFETゲートオーム接点上に、前記JFETゲートオーム接点と接触して形成されており、前記JFETゲートオーム接点が、前記JFET領域の前記第1のウェルおよび前記第2のウェル内ならびに前記分離ウェル内に形成されており、それぞれの前記JFETゲートオーム接点が、前記JFET金属ゲートを介して互いに等電位で接続されていることを特徴とするデバイス。
【請求項4】
請求項3に記載のデバイスであって、前記第2の伝導型埋込み層が、少なくとも前記JFET領域の前記第1のウェルと接触していることを特徴とするデバイス。
【請求項5】
請求項1に記載のデバイスであって、前記JFETソースが、前記JFET領域の前記第2のウェルと前記JFET領域の前記第2のウェルと隣り合った前記JFET領域の前記第1のウェルとの間に形成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項6】
請求項1に記載のデバイスであって、垂直二重拡散金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(VDMOS)であることを特徴とするデバイス。
【請求項7】
請求項6に記載のデバイスであって、前記電源デバイス領域が、
ゲートと、
第2のウェルと、
前記電源デバイス領域の前記第2のウェル内に配置された、前記第1の伝導型を有するVDMOSソースと、
前記電源デバイス領域の前記第2のウェル内の前記VDMOSソースの下に配置された非クランプ誘導性スイッチング領域であり、前記第2の伝導型を有し、イオン濃度が前記電源デバイス領域の前記第2のウェルのイオン濃度よりも高い、非クランプ誘導性スイッチング領域と
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項8】
請求項7に記載の接合電界効果トランジスタと統合されたデバイスであって、前記ゲートの下の2つのそれぞれの側に前記電源デバイス領域の1つの第2のウェルが存在し、前記電源デバイス領域の前記2つの第2のウェル内に前記VDMOSソースが形成されており、前記電源デバイス領域の前記2つの第2のウェルのうちのそれぞれのウェル内で前記VDMOSソースが2つのブロックに分割されており、前記デバイスがさらに、前記VDMOSソースの前記2つのブロック間に形成された前記第2の伝導型のオーム接点領域を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項9】
請求項1に記載のデバイスであって、前記第1の伝導型がN型であり、前記第2の伝導型がP型であり、前記第1の伝導型領域がN型エピタキシャル層であることを特徴とするデバイス。
【請求項10】
請求項9に記載のデバイスであって、前記N型エピタキシャル層が、第1のN型領域と、前記第1のN型領域上の第2のN型領域とを含むことを特徴とするデバイス。
【請求項11】
請求項10に記載のデバイスであって、前記N型エピタキシャル層の厚さが4ミクロンから7ミクロンの間であることを特徴とするデバイス。
【請求項12】
接合電界効果トランジスタ(JFET)と統合されたデバイスを製造するための方法であって、前記デバイスが、JFET領域および電源デバイス領域を含み、前記方法が、
その上に第1の伝導型領域が形成された、第1の伝導型の基板を用意するステップと、
前記JFET領域の前記第1の伝導型領域内に第2の伝導型埋込み層を形成するステップであり、前記第1の伝導型が前記第2の伝導型とは反対であるステップと、
前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型のイオンを注入し、ドライブインにより前記第1の伝導型領域内に前記JFET領域の第1のウェルを形成するステップと、
前記第1の伝導型領域の表面にフィールド酸化物層およびゲート酸化物層を順番に成長させ、前記第1の伝導型領域の前記表面にポリシリコン層を形成するステップと、
前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型の前記イオンを注入し、ドライブインにより前記JFET領域の複数の第2のウェルを形成するステップと、
前記第1の伝導型のイオンを注入して、前記JFET領域にJFETソースを形成し、前記電源デバイス領域に電源デバイスソースを形成するステップと、
コンタクトホールをフォトエッチングおよびエッチングし、金属層を堆積させ、前記コンタクトホールに前記金属層を充填して、前記JFETソースの金属電極、JFET金属ゲートおよび前記電源デバイスソースの金属接点をそれぞれ形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型領域内に分離ウェルを形成する前記ステップが、前記JFET領域と前記電源デバイス領域との間の境界に、前記分離ウェルを、前記JFET領域と前記電源デバイス領域との分離物として形成することを含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型領域が、第1のエピタキシャル層および第2のエピタキシャル層を含み、前記JFET領域の前記第1の伝導型領域内に前記第2の伝導型埋込み層を形成する前記ステップが、前記第1のエピタキシャル層をフォトエッチングすること、前記第2の伝導型の前記イオンを注入すること、およびドライブインにより前記第2の伝導型埋込み層を形成することを含み、前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型の前記イオンを注入し、ドライブインにより前記第1の伝導型領域内に前記第1のウェルを形成する前記ステップの前に、前記方法がさらに、前記第1のエピタキシャル層の表面に前記第2のエピタキシャル層を形成するステップを含み、前記第2の伝導型埋込み層が少なくとも前記JFET領域の前記第1のウェルと接触することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型の前記イオンを注入し、ドライブインにより前記JFET領域の前記複数の第2のウェルを形成する前記ステップの後、前記第1の伝導型の前記イオンを注入する前記ステップの前に、注入障壁層を形成するステップと、前記JFET領域の前記第2のウェルに前記第2の伝導型の前記イオンを注入して、非クランプ誘導性スイッチング領域を形成するステップとをさらに含み、前記非クランプ誘導性スイッチング領域の注入エネルギーが、前記第1の伝導型の前記イオンを注入する前記ステップの注入エネルギーよりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項12に記載の方法であって、前記JFET領域に前記JFETソースを形成し、前記電源デバイス領域に前記電源デバイスソースを形成する前記ステップの後、前記コンタクトホールをフォトエッチングおよびエッチングする前記ステップの前に、前記第2の伝導型の前記イオンを注入して、前記JFET領域の前記第1のウェルおよび前記第2のウェル内にJFETゲートオーム接点を形成し、前記電源デバイス領域の前記第2のウェル内にオーム接点領域を形成するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型がN型であり、前記第2の伝導型がP型であり、前記デバイスが、垂直二重拡散金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(VDMOS)であることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型の前記イオンを注入し、ドライブインする前記ステップにおいて、注入濃度が1.5E13cm−2から2.2E13cm−2の間であり、
前記第1の伝導型領域内に前記第1のウェルを形成する前記ステップにおいて、形成された前記第1のウェルのウェル深さが8.5ミクロンから13.5ミクロンの間である
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体製造技術に関し、より詳細には、接合電界効果トランジスタ(junction field effect transistor;JFET)と統合されたデバイスに関する。さらに、本開示は、JFETと統合されたデバイスを製造するための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
高電圧の接合電界効果トランジスタ(JFET)を高電圧処理プラットフォーム上に統合することは、垂直電源デバイス(vertical power device)のオン状態性能を大幅に向上させることができかつチップ面積を著しく縮小することができ、それによって今日のスマートパワーデバイス(smart power integrated device)を製造する傾向の主流に沿う、スマートパワー集積回路の最近の分野における先端的な発展および考え方である。
【0003】
高電圧集積JFETの従来の構造は、より単純なプロセスによって達成され得るが、そのピンチオフ電圧の不安定さのため、スマートパワー集積化の分野において高電圧集積JFETを大規模に適用することはできない。
【0004】
従来の垂直二重拡散MOSFET(VDMOS;Vertical Double−diffused MOSFET)集積JFETに関しては、VDMOSがオン段階にあるときに、電流は、底部ドレイン端子からJFETを通ってソース2の外へ流れる。徐々に高まる電圧Vg2がソース2に印加され、同じ電圧Vg1が同時にゲートに印加され、また、Vg2>ピンチオフ電圧Voffであるときには、JFETの空乏層が電流を遮断し、すなわちピンチオフ現象が生じる。この時点で、Vg1>Vthであり(VthはVDMOSの閾値電圧である)、VDMOSがオンにされ、オンにするプロセスが完了する。次いで、JFETは、ミラープラットフォーム(Miller platform)上のVDMOSの急峻な電流を吸収し、それにより、起動がより緩やかになり、また、電流は、おおよそ直線的に変換され得る。したがって、JFETは、起動プロセス中のデバイスの安定性に対してかなりの効果を有する。この電源デバイスは、そのプロセスプラットホーム上に寄生JFETを統合するという利点を有する。
【0005】
統合された寄生JFETの最も重要な特性は、全体的な降伏電圧の安定度およびピンチオフ電圧の安定度である。デバイスの降伏電圧は、統合された後も同じままであることが最も理想的であり、また、降伏点は、電源VDMOSの降伏点に維持されることが好ましい。従来の統合された構造のVDMOSとJFETの接合は、分離の目的に基板だけを使用し、また、空乏した際のマージンを確保するために基板エピタキシーの横方向距離だけを広げることができるが、これが、ダイ全体の面積を増大させることがある。それと同時に、エピタキシャル層の仕様は、ずれを有するため、プロセスのわずかな変化が生じた場合には降伏点が変動する可能性があり、降伏点は、本体のセル領域からJFET領域または接合部へ変動する可能性があり、これは、降伏の安定度を大きく低下させ、また、降伏電圧クリープ現象を引き起こす。従来の構造は一般に、P型ピンチオフ基板として、自己整合P−型注入基板を使用する。VDMOSのセル領域のP型基板は、(一般に3ミクロンから5ミクロンしかない)非常に浅い縦方向接合深さを有するので、JFETの縦方向チャネルは非常に短く、その長さを調整することはできず、そのため、ピンチオフ電圧は非常に不安定である。ドレイン電圧が50Vから100Vに変化したとき、ピンチオフ電圧Voffは11Vから20Vに増大することが、模擬実験から分かる。しかし、実際の適用では安定したVoffが必要であり、したがって、従来の構造は、実際の要求に応じることが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示のさまざまな実施形態によれば、従来のJFETのピンチオフ電圧は不安定であるという問題を解決するために、接合電界効果トランジスタ(JFET)と統合されたデバイス、および該デバイスを製造するための方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
JFETと統合されたデバイスであって、デバイスが、JFET領域と電源デバイス領域とに分割されており、デバイスが、第1の伝導型を有するドレインであり、一部分がJFET領域内に配置され、他の部分が電源デバイス領域内に配置されているドレインと、ドレインの前面に配置された第1の伝導型領域であり、一部分がJFET領域内に配置され、他の部分が電源デバイス領域内に配置された第1の伝導型領域とを含み、JFET領域が、第1の伝導型領域内に形成された、第2の伝導型を有する第1のウェルと、第1の伝導型領域内に形成された、第2の伝導型を有する第2のウェルであり、イオン濃度が第1のウェルのイオン濃度よりも高く、第1の伝導型が第2の伝導型とは反対である、第2のウェルと、第1の伝導型を有するJFETソースと、JFETソース上に形成された金属電極であり、JFETソースと接触した金属電極と、JFETソースおよび第2のウェルの下に形成された第2の伝導型埋込み層とを含むデバイス。JFETと統合されたデバイスを製造するための方法であって、デバイスが、JFET領域および電源デバイス領域を含み、この方法が、第1の伝導型の基板を用意するステップであり、基板上に第1の伝導型領域が形成されており、第1の伝導型が第2の伝導型とは反対であるステップと、JFET領域の第1の伝導型領域内に第2の伝導型埋込み層を形成するステップと、第1の伝導型領域に第2の伝導型のイオンを注入し、ドライブインにより第1の伝導型領域内に第1のウェルを形成するステップと、フィールド酸化物層およびゲート酸化物層を成長させ、第1の伝導型領域の表面にポリシリコン層を形成するステップと、第1の伝導型領域に第2の伝導型のイオンを注入し、ドライブインにより複数の第2のウェルを形成するステップと、第1の伝導型のイオンを注入して、JFET領域にJFETソースを形成し、電源デバイス領域に電源デバイスソースを形成するステップと、コンタクトホールをフォトエッチングおよびエッチングし、金属層を堆積させ、コンタクトホールに金属層を充填して、JFETソースの金属電極、JFET金属ゲートおよび電源デバイスソースの金属接点をそれぞれ形成するステップとを含む方法。
【0008】
本開示の1つ以上の実施形態の詳細が、添付の図面および以下の説明において提示される。本開示の他の特徴、目的、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0009】
本開示の実施形態による技術的解決法または従来技術の技術的解決法をより明らかに例示するために、本開示の実施形態または従来技術を説明するための添付図面が、以下に簡単に紹介される。以下の説明の添付図面は、単に本開示のいくつかの実施形態であることは明らかであり、当業者は、創造的な作業を伴わずに添付図面から他の図面を導き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態における、JFETと統合されたデバイスの断面構造の概略図である。
【
図2】一実施形態における、JFETと統合されたデバイスを製造するための方法の流れ図である。
【
図3a】デバイスを製造するプロセスの
図2に記載された製造方法の概略断面図である。
【
図3b】デバイスを製造するプロセスの
図2に記載された製造方法の概略断面図である。
【
図3c】デバイスを製造するプロセスの
図2に記載された製造方法の概略断面図である。
【
図3d】デバイスを製造するプロセスの
図2に記載された製造方法の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の理解の便宜のため、以下では、関連図面に従って本開示がより包括的に説明される。本開示の好ましい1つ以上の実施形態が、図面において与えられる。しかし、本開示は、多くの異なる形態で実施され得るものであり、かつ、本明細書において説明される実施形態に限定されるものではない。それどころか、これらの実施形態を提供する目的は、本開示をより綿密かつ包括的なものにすることである。
【0012】
別段の規定がない限り、本明細書において使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の技術者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本出願の説明において使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものであって、本出願を限定するためのものではない。本明細書において、「および/または」という用語は、関連する記載された品目のうちの1つ以上の品目のあらゆる組合せを含む。
【0013】
ある要素が別の要素上に「配置されて」いるまたは「提供されて」いるといわれる場合、その要素は他方の要素上に直接存在していてもよく、または介在する要素が存在していてもよいことを理解すべきである。ある要素が別の要素に「接続されている」といわれる場合、その要素は別の要素に直接接続または結合されていてもよく、または、介在する要素が存在していてもよい。本明細書において、「垂直の」、「水平の」、「上へ」、「下へ」、「左の」、「右の」、などの用語は、例示の目的にのみ使用される。
【0014】
本明細書において使用される半導体分野の用語は、例えばP型不純物およびN型不純物に関して、ドーピング濃度を区別するために当業者によって使用される一般的な技術用語であり、P+型は、単純に、濃密なドーピング濃度を有するP型として表され、P型は、標準的なドーピング濃度を有するP型として表され、P−型は、薄いドーピング濃度を有するP型として表され、N+型は、単純に、濃密なドーピング濃度を有するN型として表され、N型は、標準的なドーピング濃度を有するN型として表され、N−型は、薄いドーピング濃度を有するN型として表される。
【0015】
図1は、一実施形態における、JFETと統合されたデバイスの断面構造の概略図である。この実施形態では、N型が、第1の伝導型と定義され、P型が、第2の伝導型と定義され、デバイスがVDMOSである。
図1に示されているように、このデバイスは、その構造に従ってJFET領域とVDMOS領域とに分割されており、デバイスの背面(すなわち、
図1において下を向いている面)のN型のドレイン201は、一部分が、JFET領域を形成するために使用されており、一部分が、VDMOS領域を形成するために使用されている。同様に、ドレイン201の前面(すなわち、
図1において上を向いている面)の(第1のN型領域202および第2のN型領域204を含む)N型領域は、一部分が、JFET領域を形成するために使用されており、一部分が、VDMOS領域を形成するために使用されている。この実施形態では、ドレイン201がN+ドレインであり、N型領域がN−エピタキシャル層である。P型埋込み層203の形成を容易にするために、N型領域は、2回のエピタキシャルプロセスによってそれぞれ、第1のN型領域202および第2のN型領域204を形成する。他の実施形態では、必要なP型埋込み層203が形成される限りにおいて、N型領域を単層構造とすることもできることを理解すべきである。エピタキシャル層の厚さおよび濃度の変動がピンチオフ電圧を変化させることがあり、濃度はより低く、エピタキシャル厚さはより薄く(後方膨張(backward expansion)およびPウェルの深さを考慮すると、第1のN型領域202と第2のN型領域204とを合わせた全体のエピタキシャル厚さは一般に4ミクロン(μm)よりも厚く、この厚さは通常4ミクロンから7ミクロンの間である)、ピンチオフ効果はより良好である。
【0016】
この実施形態では、JFET領域が以下のものを含む。
【0017】
P−ウェルであり、N型領域内に形成された第1のウェル205。
【0018】
高電圧Pウェルであり、N型領域内に形成された第2のウェル207。第2のウェル207のイオン濃度は第1のウェル205のイオン濃度よりも高い。第2のウェル207は、デバイスのN型接点として伝導チャネルを形成する。
【0019】
JFETソース212。このN+JFETソース212はJFETのソース接点として機能する。
【0020】
JFETソース212上に形成され、JFETソース212と接触したJFETソースの金属電極。
【0021】
JFETソース212および第2のウェル207の下に形成されたP型埋込み層203。
【0022】
JFETと統合された上述のデバイスは、P型埋込み層203および第2のウェル207によって形成された横方向チャネルを適用し、そのため、チャネル濃度がより均一であり、レイアウトにより、より長い横方向チャネルが設計され、そのピンチオフ電圧をより安定させることができる。
【0023】
図1に示された実施形態では、JFET領域とVDMOS領域との間の境界も、JFET領域をVDMOS領域から分離するように構成された分離ウェルとして、1つの第1のウェル205を形成している。P−の第1のウェル205は、空乏分離(depletion isolation)を支援するために使用される。電流の流路は、JFETとVDMOSの間の漏電を防止するこのより深いP−ウェル分離によって完全に遮断することができる。さらに、下方のN−エピタキシャル層(すなわち第1のN型領域202)を、デバイスが逆にバイアスをかけられたときに空乏に関与するように支援することができ、N−エピタキシャル層は電圧に耐えることができ、局所領域の降伏電圧を、降伏点を固定化するのに役立つように増大させることができる。それと同時に、第1のウェル205は、接合端子延長技法(junction terminal extension technique)における端子の空乏構造として役立ち、高電圧VDMOSのチップ面積を効果的に縮小することができる。さらに、接合端子延長の接合プロセスが存在するため、第1のウェル205の接合深さは、従来の技術におけるVDMOSのP型基板の接合深さを大きく上回り、したがってより長い縦方向電流チャネルが生じる。従来の構造と比較して、このデバイスのピンチオフ電圧の安定度はより向上し、同時にピンチオフ電圧も著しく低減される。
【0024】
図1に示された実施形態では、JFET領域がさらに、JFET金属ゲート213およびJFETゲートオーム接点214を含む。JFET金属ゲート213は、JFETゲートオーム接点214上に形成されており、JFETゲートオーム接点214と接触している。それぞれのJFETゲートオーム接点214は、JFET領域の第1のウェル205内および第2のウェル207内にそれぞれ形成されており、それぞれのJFETゲートオーム接点214は、JFET金属ゲート213を介して互いに等電位で接続されている。
【0025】
一実施形態では、P型埋込み層203が少なくとも第1のウェル205と接触している。
図1に示された実施形態では、第2のウェル207の下の2つの側にそれぞれ1つのP型埋込み層203が存在し、それらの2つのP型埋込み層203がそれぞれ1つの第1のウェル205と接触している。深いウェル拡散によって形成された第1のウェル205はP型埋込み層203に接続されており、P型埋込み層203の電位を引き出すことができ、それによってP型埋込み層203が浮遊化(floating)することを防ぐことができ、そのため、ドレイン電圧が変化したときに、そのピンチオフ電圧をより安定させることができる。
【0026】
図1に示された実施形態では、第2のウェル207と第1のウェル205(1つの第1のウェル205が第2のウェル207と隣り合っている)との間にJFETソース212が形成されている。
【0027】
図1に示された実施形態では、VDMOS領域が、ゲート206と、第2のウェル207と、第2のウェル207内に配置されたN+VDMOSソース209と、VDMOSソース209の下に配置されたP++型の非クランプ誘導性スイッチング(UIS;Unclamped Inductive Switching)領域208とを含む。UIS領域208のイオン濃度は第2のウェル207のイオン濃度よりも高い。
図1に示された実施形態では、JFET領域も、UIS領域208を有するように形成されている。具体的には、JFETゲートオーム接点214の下の第2のウェル207内にUIS領域208が配置されており、この実施形態ではUIS領域208が第2のウェル207内にある。他の実施形態では、UIS領域208を、第2のウェル207の外側に配置すること、および第1のウェル205内に配置することもできる。UIS領域208は、寄生NPNトランジスタのベース抵抗を低減させることができ、デバイスのアバランシェ許容度を増大させることができる。
【0028】
図1に示された実施形態では、ゲート206の下の2つのそれぞれの側に1つの第2のウェル207が形成されている。2つの第2のウェル207内にはVDMOSソース209が形成されており、VDMOSソース209は、2つのそれぞれの第2のウェル207内で2つのブロックに分割されている。このデバイスはさらに、VDMOSソース209の2つのブロック間に形成されたP+型のオーム接点領域210を含む。
【0029】
図2は、一実施形態における、JFETと統合されたデバイスを製造するための方法の流れ図である。JFETと統合されたデバイスを製造するための以下の方法を紹介する。この方法では、このデバイスがVDMOSであり、第1の伝導型がN型であり、第2の伝導型がP型である。
【0030】
ステップS510で、第1の伝導型の基板を用意する。この基板上には第1の伝導型領域が形成されている。
【0031】
この実施形態では、このN+基板上にN型領域をエピタキシーにより形成する。この基板は後に、デバイスのドレイン201として機能する。
【0032】
ステップS520で、JFET領域の第1の伝導型領域内に第2の伝導型埋込み層を形成する。
【0033】
この実施形態では、第1の伝導型領域が、第1のエピタキシャル層(すなわち第1のN型層202)および第2のエピタキシャル層(すなわち第2のN型層204)を含む。ステップS520は、第1のエピタキシャル層をフォトエッチングし、P型イオンを注入し、ドライブインによりP型埋込み層203を形成するステップである。
図3aは、P型埋込み層203が形成された後のデバイスの概略断面図である。第2のエピタキシャル層を、P型埋込み層203を形成した後に第1のエピタキシャル層の表面に形成する。P型埋込み層203は、少なくとも1つの第1のウェル205と接触する。
【0034】
ステップS530で、第2の伝導型のイオンを注入し、ドライブインにより第1の伝導型領域内に第1のウェルを形成する。
【0035】
この実施形態では、N型領域にP型イオンを注入し、ドライブインによりN型領域内に第1のウェル205を形成する。
【0036】
ステップS540で、フィールド酸化物層およびゲート酸化物層を成長させ、ポリシリコン層を形成する。
【0037】
N型領域の表面に厚いフィールド酸化物層を成長させ、次いでゲート酸化物層を成長させ、N型領域の表面にポリシリコン層604を形成する。
【0038】
ステップS550で、第1の伝導型領域に第2の伝導型のイオンを注入し、ドライブインにより複数の第2のウェルを形成する。
【0039】
この実施形態では、フィールド酸化物層およびポリシリコン層604をマスクとして利用することによってN型領域にP型のイオンを注入し、ドライブインにより複数の第2のウェル207を形成する。
図3bは、ステップS550が完了した後のデバイスの概略断面図である。
【0040】
図3cを参照すると、この実施形態ではさらに、ステップS560を実行する前に、第2のウェル207にP型のイオンを注入して、JFET領域および電源デバイス領域の第2のウェル207内にUIS領域208を形成するステップが含まれる。第2のウェル207にP型のイオンを注入することによる悪影響をチャネル領域に与えることを防ぐため、この実施形態ではさらに、P型のイオンを注入してUIS領域208を形成するステップの前に、注入障壁層を形成するステップが含まれる。この実施形態では、1つの酸化物層を再形成することにより注入障壁層が形成される。P型のイオンを注入してUIS領域208を形成するための注入窓の酸化物層は薄いため、高エネルギーによって注入されたP型のイオンは、この酸化物層を通り抜けてUIS領域208を形成することができる。他の位置の酸化物層は、フィールド酸化物層、ポリシリコン層604などの構造上に形成され、そのため、注入障壁層全体の厚さは厚く、P型のイオンが注入障壁層を通り抜けてN型領域に入ることは難しい。
【0041】
ステップS560で、第1の伝導型のイオンを注入して、JFET領域にJFETソースを形成し、電源デバイス領域に電源デバイスソースを形成する。
【0042】
図3dを参照すると、この実施形態では、フォトエッチングプロセスを使用することにより、フォトレジストをマスクとして使用してN型イオンのイオンを注入する。JFET領域の第2のウェル207内にJFETソースを形成し、電源デバイス領域の第2のウェル207内にVDMOSソース209を形成する。VDMOSソース209は、ゲートの両側のそれぞれの第2のウェル207内に形成され、それぞれの第2のウェル207内のVDMOSソース209を2つのブロックに分割して、後続のステップでオーム接点領域210を形成するための位置を中央に残す。
【0043】
この実施形態ではさらに、ステップS560が完了した後に、第1のウェル205および第2のウェル207内にゲートオーム接点214およびオーム接点領域210を形成するステップが含まれる。具体的には、JFET領域の第1のウェル205および第2のウェル207内にJFETゲートオーム接点214を形成し、電源デバイス領域の第2のウェル207内にオーム接点領域210を形成する。
【0044】
ステップS570で、コンタクトホールをフォトエッチングおよびエッチングし、金属層を堆積させ、コンタクトホールに金属層を充填して、JFETソースの金属電極、JFET金属ゲートおよび電源デバイスソースの金属接点をそれぞれ形成する。
【0045】
コンタクトホールに充填された金属は、JFETゲートオーム接点214と接触してJFET金属ゲート213を形成し、JFETソース212と接触してJFETソースの金属電極を形成する。金属層を堆積させた後、デバイスの表面にパッシベーション層を形成する。完成したデバイスの断面が
図1に示されている。
【0046】
上述の利点を組み合わせると、JFETと統合された上述のデバイスは、従来の技術に基づいて、ピンチオフ電圧の安定度を向上させ、降伏点を固定化し、UIS性能を強化し、プロセスに完全に対応し、ピンチオフ電圧の調節可能性を実現する。
【0047】
上記の実施形態のうちの1つの実施形態では、ステップS520が、JFET領域と電源デバイス領域との間の境界に、第1のウェル205を分離ウェルとして形成することを含み、この分離ウェルは、JFET領域を電源デバイス領域から分離するように構成されている。
【0048】
一実施形態では、ステップS530の第1のウェル205の注入濃度が1.5E13cm
−2から2.2E13cm
−2の間、第1のウェル205のウェル深さが8.5ミクロンから13.5ミクロンの間である。
【0049】
上述の実施形態は、本開示のいくつかの例示にすぎず、また、それらの記述は、より具体的で詳細にわたるものであるが、本開示の範囲を限定するものと解釈されるものではない。当業者は、本開示の保護の範囲に属し本開示の趣旨を逸脱しないいくつかの変更および変形を実施することができることに留意すべきである。したがって、本開示の保護の範囲は、添付の特許請求の範囲に従うべきである。
【手続補正書】
【提出日】2019年4月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接合電界効果トランジスタ(JFET)と統合されたデバイスであって、前記デバイスが、JFET領域と電源デバイス領域とに分割されており、前記デバイスが、
第1の伝導型を有するドレインであり、一部分が前記JFET領域内に配置され、他の部分が前記電源デバイス領域内に配置されているドレインと、
前記ドレインの前面に配置された第1の伝導型領域であり、一部分が前記JFET領域内に配置され、他の部分が前記電源デバイス領域内に配置されている第1の伝導型領域と
を備え、前記JFET領域が、
前記第1の伝導型領域内に形成された、第2の伝導型を有する第1のウェルと、
前記第1の伝導型領域内に形成された、第2の伝導型を有する第2のウェルであり、イオン濃度が前記第1のウェルのイオン濃度よりも高く、前記第1の伝導型が前記第2の伝導型とは反対である第2のウェルと、
前記第1の伝導型を有するJFETソースと、
前記JFETソース上に形成された金属電極であり、前記JFETソースと接触した金属電極と、
前記JFETソースおよび前記第2のウェルの下に形成された第2の伝導型埋込み層と
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスであって、
前記JFET領域を前記電源デバイス領域から分離するために前記JFET領域と前記電源デバイス領域との間の境界に配置された分離ウェルをさらに備える
ことを特徴とするデバイス。
【請求項3】
請求項2に記載のデバイスであって、前記JFET領域が、JFET金属ゲートおよびJFETゲートオーム接点をさらに備え、前記JFET金属ゲートが、前記JFETゲートオーム接点上に、前記JFETゲートオーム接点と接触して形成されており、前記JFETゲートオーム接点が、前記JFET領域の前記第1のウェルおよび前記第2のウェル内ならびに前記分離ウェル内に形成されており、それぞれの前記JFETゲートオーム接点が、前記JFET金属ゲートを介して互いに等電位で接続されていることを特徴とするデバイス。
【請求項4】
請求項3に記載のデバイスであって、前記第2の伝導型埋込み層が、少なくとも前記JFET領域の前記第1のウェルと接触していることを特徴とするデバイス。
【請求項5】
請求項1に記載のデバイスであって、前記JFETソースが、前記JFET領域の前記第2のウェルと前記JFET領域の前記第2のウェルと隣り合った前記JFET領域の前記第1のウェルとの間に形成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項6】
請求項1に記載のデバイスであって、垂直二重拡散金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(VDMOS)であることを特徴とするデバイス。
【請求項7】
請求項6に記載のデバイスであって、前記電源デバイス領域が、
ゲートと、
第2のウェルと、
前記電源デバイス領域の前記第2のウェル内に配置された、前記第1の伝導型を有するVDMOSソースと、
前記電源デバイス領域の前記第2のウェル内の前記VDMOSソースの下に配置された非クランプ誘導性スイッチング領域であり、前記第2の伝導型を有し、イオン濃度が前記電源デバイス領域の前記第2のウェルのイオン濃度よりも高い、非クランプ誘導性スイッチング領域と
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項8】
請求項7に記載のデバイスであって、前記ゲートの下の2つのそれぞれの側に前記電源デバイス領域の1つの第2のウェルが存在し、前記電源デバイス領域の前記2つの第2のウェル内に前記VDMOSソースが形成されており、前記電源デバイス領域の前記2つの第2のウェルのうちのそれぞれのウェル内で前記VDMOSソースが2つのブロックに分割されており、前記デバイスがさらに、前記VDMOSソースの前記2つのブロック間に形成された前記第2の伝導型のオーム接点領域を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項9】
請求項1に記載のデバイスであって、前記第1の伝導型がN型であり、前記第2の伝導型がP型であり、前記第1の伝導型領域がN型エピタキシャル層であることを特徴とするデバイス。
【請求項10】
請求項9に記載のデバイスであって、前記N型エピタキシャル層が、第1のN型領域と、前記第1のN型領域上の第2のN型領域とを含むことを特徴とするデバイス。
【請求項11】
請求項10に記載のデバイスであって、前記N型エピタキシャル層の厚さが4ミクロンから7ミクロンの間であることを特徴とするデバイス。
【請求項12】
接合電界効果トランジスタ(JFET)と統合されたデバイスを製造するための方法であって、前記デバイスが、JFET領域および電源デバイス領域を含み、前記方法が、
その上に第1の伝導型領域が形成された、第1の伝導型の基板を用意するステップと、
前記JFET領域の前記第1の伝導型領域内に第2の伝導型埋込み層を形成するステップであり、前記第1の伝導型が前記第2の伝導型とは反対であるステップと、
前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型のイオンを注入し、ドライブインにより前記第1の伝導型領域内に前記JFET領域の第1のウェルを形成するステップと、
前記第1の伝導型領域の表面にフィールド酸化物層およびゲート酸化物層を順番に成長させ、前記第1の伝導型領域の前記表面にポリシリコン層を形成するステップと、
前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型の前記イオンを注入し、ドライブインにより前記JFET領域の複数の第2のウェルを形成するステップと、
前記第1の伝導型のイオンを注入して、前記JFET領域にJFETソースを形成し、前記電源デバイス領域に電源デバイスソースを形成するステップと、
コンタクトホールをフォトエッチングおよびエッチングし、金属層を堆積させ、前記コンタクトホールに前記金属層を充填して、前記JFETソースの金属電極、JFET金属ゲートおよび前記電源デバイスソースの金属接点をそれぞれ形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型領域内に分離ウェルを形成する前記ステップが、前記JFET領域と前記電源デバイス領域との間の境界に、前記分離ウェルを、前記JFET領域と前記電源デバイス領域との分離物として形成することを含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型領域が、第1のエピタキシャル層および第2のエピタキシャル層を含み、前記JFET領域の前記第1の伝導型領域内に前記第2の伝導型埋込み層を形成する前記ステップが、前記第1のエピタキシャル層をフォトエッチングすること、前記第2の伝導型の前記イオンを注入すること、およびドライブインにより前記第2の伝導型埋込み層を形成することを含み、前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型の前記イオンを注入し、ドライブインにより前記第1の伝導型領域内に前記第1のウェルを形成する前記ステップの前に、前記方法がさらに、前記第1のエピタキシャル層の表面に前記第2のエピタキシャル層を形成するステップを含み、前記第2の伝導型埋込み層が少なくとも前記JFET領域の前記第1のウェルと接触することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型の前記イオンを注入し、ドライブインにより前記JFET領域の前記複数の第2のウェルを形成する前記ステップの後、前記第1の伝導型の前記イオンを注入する前記ステップの前に、注入障壁層を形成するステップと、前記JFET領域の前記第2のウェルに前記第2の伝導型の前記イオンを注入して、非クランプ誘導性スイッチング領域を形成するステップとをさらに含み、前記非クランプ誘導性スイッチング領域の注入エネルギーが、前記第1の伝導型の前記イオンを注入する前記ステップの注入エネルギーよりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項12に記載の方法であって、前記JFET領域に前記JFETソースを形成し、前記電源デバイス領域に前記電源デバイスソースを形成する前記ステップの後、前記コンタクトホールをフォトエッチングおよびエッチングする前記ステップの前に、前記第2の伝導型の前記イオンを注入して、前記JFET領域の前記第1のウェルおよび前記第2のウェル内にJFETゲートオーム接点を形成し、前記電源デバイス領域の前記第2のウェル内にオーム接点領域を形成するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型がN型であり、前記第2の伝導型がP型であり、前記デバイスが、垂直二重拡散金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(VDMOS)であることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の伝導型領域に前記第2の伝導型の前記イオンを注入し、ドライブインする前記ステップにおいて、注入濃度が1.5E13cm−2から2.2E13cm−2の間であり、
前記第1の伝導型領域内に前記第1のウェルを形成する前記ステップにおいて、形成された前記第1のウェルのウェル深さが8.5ミクロンから13.5ミクロンの間である
ことを特徴とする方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
高電圧Pウェルであり、N型領域内に形成された第2のウェル207。第2のウェル207のイオン濃度は第1のウェル205のイオン濃度よりも高い。
第2のN型領域204の横方向伝導チャネルは、第2のウェル207およびP型埋込み層203の空乏によってピンチオフされ、第2のウェル207は、デバイス
がオフにされたときに逆電圧を受ける。
【国際調査報告】