特表2019-532679(P2019-532679A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-532679(P2019-532679A)
(43)【公表日】2019年11月14日
(54)【発明の名称】医療用アームアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/30 20160101AFI20191018BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20191018BHJP
【FI】
   A61B34/30
   B25J9/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-567254(P2018-567254)
(86)(22)【出願日】2018年8月31日
(85)【翻訳文提出日】2018年12月21日
(86)【国際出願番号】KR2018010174
(87)【国際公開番号】WO2019045530
(87)【国際公開日】20190307
(31)【優先権主張番号】10-2017-0111864
(32)【優先日】2017年9月1日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】506414749
【氏名又は名称】コー・ヤング・テクノロジー・インコーポレーテッド
(71)【出願人】
【識別番号】512293921
【氏名又は名称】インダストリー−ユニバーシティー コーペレイション ファンデーション ハンヤン ユニバーシティー エリカ キャンパス
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】イ、 ビョン ジュ
(72)【発明者】
【氏名】ウ、 ジェ ホン
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS35
3C707BS22
3C707CU02
3C707CY22
(57)【要約】
開示された一実施例による医療用アームアセンブリは、遠隔点が位置する遠隔ジョイントと、前記遠隔ジョイントを支持し、基準点に対する前記遠隔点の相対位置が前記基準点及び前記遠隔点を通過する仮想の基準直線方向にのみ変更されるように前記遠隔ジョイントを移動させ得るように構成され、前記遠隔点の前記相対位置を固定させ得るように構成される位置調節アーム部と、前記遠隔ジョイントと連結され、医療用道具が固定可能に構成され、前記基準直線に垂直で前記遠隔点を通過する遠隔回転軸を中心に前記道具を回転させ得るように構成され、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向に前記道具を移動させ得るように構成される動作アーム部と、前記位置調節アーム部及び前記動作アーム部が連結されて支持され、前記基準点が位置するアーム支持部とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準点から離隔した遠隔点が位置する遠隔ジョイントと、
前記遠隔ジョイントを支持し、前記基準点に対する前記遠隔点の相対位置が前記基準点及び前記遠隔点を通過する仮想の基準直線方向にのみ変更されるように前記遠隔ジョイントを移動させ得るように構成され、前記基準点に対する前記遠隔点の前記相対位置を固定させ得るように構成される位置調節アーム部と、
前記遠隔ジョイントと連結され、医療用道具が固定可能に構成され、前記基準直線に垂直で前記遠隔点を通過する遠隔回転軸を中心に前記医療用道具を回転させ得るように構成され、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向に前記医療用道具を移動させ得るように構成される動作アーム部と
前記位置調節アーム部及び前記動作アーム部が連結されて支持され、前記基準点が位置するアーム支持部と
を含む、医療用アームアセンブリ。
【請求項2】
前記アーム支持部は、前記基準直線を中心に回転可能に構成される、請求項1に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項3】
前記アーム支持部を前記基準直線を中心に回転させる駆動力を提供するアーム支持部モータをさらに含む、請求項2に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項4】
前記位置調節アーム部は、前記遠隔点の前記相対位置が変更されるように駆動力を提供する位置調節モータを含む、請求項1に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項5】
前記動作アーム部は、スライディング可能に前記遠隔ジョイントに支持されるエンディングリンクを含み、
前記位置調節アーム部は、前記遠隔ジョイントと連結されるガイドリンクを含む、請求項1に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項6】
前記エンディングリンクは、前記遠隔回転軸を中心に回転可能に構成され、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向に移動可能なように構成される、請求項5に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項7】
前記遠隔ジョイントは、
前記エンディングリンクがスライディング可能に支持されるスライディング部と、
前記ガイドリンクを回転可能に前記スライディング部に連結するヒンジ部と
を含む、請求項5に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項8】
前記動作アーム部は、
スライディング可能に前記遠隔ジョイントに支持されるエンディングリンクと、
前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記エンディングリンクと連結されるミドルリンクと、
前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ミドルリンクと連結され、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記アーム支持部と連結されるスターティングリンクと
を含む、請求項1に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項9】
前記動作アーム部は、
前記スターティングリンクと前記ミドルリンクとの連結点が上側に持ち上げられるように重力荷重を提供する第1カウンターウェイトと、
前記ミドルリンクと前記エンディングリンクとの連結点が上側に持ち上げられるように重力荷重を提供する第2カウンターウェイトと
をさらに含む、請求項8に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項10】
前記動作アーム部は、
前記アーム支持部に対して前記スターティングリンクを回転させる駆動力を提供する第1動作モータと、
前記スターティングリンクに対して前記ミドルリンクを回転させる駆動力を提供する第2動作モータと
をさらに含む、請求項8に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項11】
前記動作アーム部は、
前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記アーム支持部と連結される第1リンクと、
前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記第1リンクと連結され、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ミドルリンクと連結される第2リンクとをさらに含み、
前記ミドルリンクと前記スターティングリンクとの連結点を基準として、前記ミドルリンクと前記第2リンクとの連結点は、前記ミドルリンクと前記エンディングリンクとの連結点の反対側に位置する、請求項8に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項12】
前記位置調節アーム部は、前記遠隔ジョイントと連結され、前記基準直線方向に移動可能に前記アーム支持部に連結されるガイドリンクを含むことを特徴とする請求項1に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項13】
前記位置調節アーム部は、
前記遠隔ジョイントと連結されるガイドリンクと、
ガイド回転軸を中心に回転可能に前記ガイドリンクと連結され、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記アーム支持部と連結される回転リンクと
を含む、請求項1に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項14】
前記位置調節アーム部は、前記ガイド回転軸に垂直な方向に移動可能に前記アーム支持部に連結され、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ガイドリンクと連結されるスライディングリンクをさらに含み、
前記ガイドリンクと前記回転リンクとの連結点を基準として、前記ガイドリンクと前記スライディングリンクとの連結点は、前記遠隔ジョイントの反対側に位置する、請求項13に記載の医療用アームアセンブリ。
【請求項15】
前記位置調節アーム部は、
前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記アーム支持部に連結される第1動作リンクと、
前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記第1動作リンクと連結され、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ガイドリンクと連結される第2動作リンクと
をさらに含み、
前記ガイドリンクと前記回転リンクとの連結点を基準として、前記ガイドリンクと前記第2動作リンクとの連結点は、前記遠隔ジョイントの反対側に位置する、請求項13に記載の医療用アームアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療用アームアセンブリに関するものである。詳細には、本開示は、医療用道具を操作するアームアセンブリに関するものである。
【0002】
本開示は、大韓民国のWC300プロジェクトの技術開発支援の一環で行われた研究から導き出されたものである[課題固有番号:S2482672、研究課題名:整合精密度1mm以下の手術用ナビゲーション融合頭頸部手術ロボットシステム開発、寄与率:1/1、主管機関:コー・ヤング・テクノロジー・インコーポレーテッド、研究期間:2017年3月1日〜2021年12月31日]。
【背景技術】
【0003】
一般に医療用ロボットは、手術用道具または内視鏡などの医療用道具(instrument)を操作するためのロボットアームを備えている。ロボットアームの先端部には医療用道具が取り付けられ、ロボットアームの動きに応じて道具も共に動きながら手術が行われることができる。
【0004】
ロボットアームは、互いに相対運動可能に構成された複数のリンクを含む。複数のリンクは、ヒンジ(hinge)等のジョイントを介して連結されることができる。ジョイントにより互いに連結された2つのリンクのうちいずれか1つは、他の1つに対して相対運動可能である。ロボットアームは、複数のリンクが相対運動可能なように駆動力を提供するモータを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
患者の皮膚を一部穿孔し、そこに道具を挿入して手術を行う過程で、従来技術のロボットアームの動きにより人体の皮膚に不要な損傷を負わせるおそれがある。また、手術部位が広い場合には、道具が動き得る経路を確保するために、皮膚を相対的に大きく切開したり各手術部位毎に皮膚を穿孔したりしなければならないという不利益が発生するおそれがある。本開示の実施例は、道具がロボットアームの先端の仮想の回転中心点(遠隔点)を回転するようにして、このようなおそれを最小化することができる。
【0006】
ユーザ(例:医師)の必要に応じてロボットアームの前述の遠隔点を変更しなければならない状況が発生し得る。本開示の実施例は、前述の遠隔点の位置を手軽に所望の位置に変更して固定させることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、医療用アームアセンブリの実施例を提供する。本開示の一実施例による医療用アームアセンブリは、基準点から離隔した遠隔点が位置する遠隔ジョイントと前記遠隔ジョイントを支持し、前記基準点に対する前記遠隔点の相対位置が前記基準点及び前記遠隔点を通過する仮想の基準直線方向にのみ変更されるように前記遠隔ジョイントを移動させ得るように構成され、前記基準点に対する前記遠隔点の前記相対位置を固定させ得るように構成される位置調節アーム部と前記遠隔ジョイントと連結され、医療用道具が固定可能に構成され、前記基準直線に垂直で前記遠隔点を通過する遠隔回転軸を中心に前記道具を回転させ得るように構成され、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向に前記道具を移動させ得るように構成される動作アーム部と、前記位置調節アーム部及び前記動作アーム部が連結されて支持され、前記基準点が位置するアーム支持部とを含む。
【0008】
一実施例において、前記アーム支持部は、前記基準直線を中心に回転可能に構成されることができる。
【0009】
一実施例において、前記アーム支持部を前記基準直線を中心に回転させる駆動力を提供するアーム支持部モータをさらに含むことができる。
【0010】
一実施例において、前記位置調節アーム部は、前記遠隔点の前記相対位置が変更されるように駆動力を提供する位置調節モータを含むことができる。
【0011】
一実施例において、前記動作アーム部は、スライディング可能に前記遠隔ジョイントに支持されるエンディングリンクを含み、前記位置調節アーム部は、前記遠隔ジョイントと連結されるガイドリンクを含むことができる。
【0012】
一実施例において、前記エンディングリンクは、前記遠隔回転軸を中心に回転可能に構成され、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向に移動可能なように構成されることができる。
【0013】
一実施例において、前記遠隔ジョイントは、前記エンディングリンクがスライディング可能に支持されるスライディング部と、前記ガイドリンクを回転可能に前記スライディング部に連結するヒンジ部とを含むことができる。
【0014】
一実施例において、前記動作アーム部は、スライディング可能に前記遠隔ジョイントに支持されるエンディングリンクと、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記エンディングリンクと連結されるミドルリンクと、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ミドルリンクと連結され、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記アーム支持部と連結されるスターティングリンクとを含むことができる。
【0015】
一実施例において、前記動作アーム部は、前記スターティングリンクと前記ミドルリンクとの連結点が上側に持ち上げられるように重力荷重を提供する第1カウンターウェイトと前記ミドルリンクと前記エンディングリンクとの連結点が上側に持ち上げられるように重力荷重を提供する第2カウンターウェイトとをさらに含むことができる。
【0016】
一実施例において、前記動作アーム部は、前記アーム支持部に対して前記スターティングリンクを回転させる駆動力を提供する第1動作モータと、前記スターティングリンクに対して前記ミドルリンクを回転させる駆動力を提供する第2動作モータとをさらに含むことができる。
【0017】
一実施例において、前記動作アーム部は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記アーム支持部と連結される第1リンクと、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記第1リンクと連結され、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ミドルリンクと連結される第2リンクとをさらに含むことができる。前記ミドルリンクと前記スターティングリンクとの連結点を基準として、前記ミドルリンクと前記第2リンクとの連結点は、前記ミドルリンクと前記エンディングリンクとの連結点の反対側に位置することができる。
【0018】
一実施例において、前記位置調節アーム部は、前記遠隔ジョイントと連結され、前記基準直線方向に移動可能に前記アーム支持部に連結されるガイドリンクを含むことができる。
【0019】
一実施例において、前記位置調節アーム部は、前記遠隔ジョイントと連結されるガイドリンクと、ガイド回転軸を中心に回転可能に前記ガイドリンクと連結され、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記アーム支持部と連結される回転リンクとを含むことができる。
【0020】
一実施例において、前記位置調節アーム部は、前記ガイド回転軸に垂直な方向に移動可能に前記アーム支持部に連結され、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ガイドリンクと連結されるスライディングリンクをさらに含むことができる。前記ガイドリンクと前記回転リンクとの連結点を基準として、前記ガイドリンクと前記スライディングリンクとの連結点は、前記遠隔ジョイントの反対側に位置することができる。
【0021】
一実施例において、前記位置調節アーム部は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記アーム支持部に連結される第1動作リンクと、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記第1動作リンクと連結され、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ガイドリンクと連結される第2動作リンクとをさらに含むことができる。前記ガイドリンクと前記回転リンクとの連結点を基準として、前記ガイドリンクと前記第2動作リンクとの連結点は、前記遠隔ジョイントの反対側に位置することができる。
【発明の効果】
【0022】
本開示の実施例によると、手術のための患者の穿孔領域を最小化しながら多様なモーションで医療用道具を操作することができる。
【0023】
本開示の実施例によると、医療用アームアセンブリの遠隔点の位置調節及び位置固定を容易にして、ユーザが手術の準備を便利に行えるようにし、状況の変化に容易に適応できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本開示の一実施例による医療用アームアセンブリの一部メカニズムを示す立面概念図である。
図2】本開示の第1実施例による医療用アームアセンブリ1の立面概念図である。
図3】本開示の第2実施例による医療用アームアセンブリ2の立面概念図である。
図4】本開示の第3実施例による医療用アームアセンブリ3の立面概念図である。
図5】本開示の第4実施例による医療用アームアセンブリ4の立面概念図である。
図6】本開示の第5実施例による医療用アームアセンブリ5の立面概念図である。
図7】本開示の第6実施例による医療用アームアセンブリ6の立面概念図である。
図8】本開示の第7実施例による医療用アームアセンブリ7の立面概念図である。
図9】本開示の第8実施例による医療用アームアセンブリ8の立面概念図である。
図10a】第8実施例による医療用アームアセンブリ8の動作メカニズムを示す立面図である。
図10b】第8実施例による医療用アームアセンブリ8の動作メカニズムを示す立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示の実施例は、本開示の技術的思想を説明する目的で例示されたものである。本開示による権利範囲が、以下に提示される実施例やこれらの実施例に関する具体的な説明で限定されるものではない。
【0026】
本開示に用いられる全ての技術的用語及び科学的用語は異なって定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有する。本開示に用いられる全ての用語は、本開示をさらに明確に説明する目的で選択されたものであり、本開示による権利範囲を制限するために選択されたものではない。
【0027】
本開示で用いられる「含む」、「備える」、「有する」などのような表現は、当該表現が含まれる語句または文章で異なって言及されない限り、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open−ended terms)と理解されるべきである。
【0028】
本開示で記述された単数型の表現は異なって言及しない限り、複数型の意味を含み得、これは請求の範囲に記載された単数型の表現にも同様に適用される。
【0029】
本開示で用いられる「第1」、「第2」などの表現は、複数の構成要素を相互に区分するために用いられ、当該構成要素の順序または重要度を限定するものではない。
【0030】
本開示で用いられる「前方」等の方向指示語は、添付の図面で基準点Oに対して遠隔点RCMが位置する方向を基準とし、「後方」等の方向指示語は、その反対方向を意味する。本開示で用いられる「上方」、「上」等の方向指示語は、添付の図面で基準直線(X)に対してミドルリンク130が位置する方向を基準とし、「下方」、「下」等の方向指示語は、その反対方向を意味する。添付の図面に示す基準点O、遠隔点RCM、基準直線X及びミドルリンク130は異なって配向されることもでき、前記方向指示語はそれに合わせて解釈されることができる。
【0031】
以下、添付の図面を参照して、本開示の実施例を説明する。添付の図面において、同一であるか、対応する構成要素には同一の参照符号が付与されている。また、以下の実施例の説明において、同一であるか、対応する構成要素を重複して記述することが省略され得る。しかし、構成要素に関する記述が省略されても、そのような構成要素がある実施例に含まれないものとして意図されるわけではない。
【0032】
本開示の一実施例による医療用アームアセンブリは、シングルポート(single port)手術用ロボットとして用いられることができる。ここで、シングルポート手術とは、患者の1つの穿孔部位を通じて医療用道具を引き込ませる手術を意味するものであって、穿孔部位は、切開した部位であってもよく、口などの本来からあった部位であってもよい。例えば、本開示の一実施例による医療用アームアセンブリは、首を通じた喉頭手術用ロボットまたは内視鏡のためのロボットに適用することができる。
【0033】
図1は、本開示の一実施例による医療用アームアセンブリの一部メカニズムを示す立面概念図である。図1では、他の図面と異なり、アーム支持部10に連結される後述する支持部ジョイントJ0及びプラットフォーム20が省略される。
【0034】
前記医療用アームアセンブリは、基準点Oから離隔した遠隔点RCMが位置する遠隔ジョイントJ1を含むことができる。基準点Oは、前記医療用アームアセンブリの固定された位置に配置された仮想の点を意味する。遠隔点RCMは、遠隔ジョイントJ1に位置する仮想の点を意味するものであって、遠隔ジョイントJ1が移動すると共に移動する。遠隔点RCMは、「遠隔中心」または「RCM(Remote Center of Motion)」と称することができる。
【0035】
前記医療用アームアセンブリは、遠隔ジョイントJ1を支持する位置調節アーム部200を含むことができる。位置調節アーム部200は、アーム支持部(10)により支持されることができる。
【0036】
位置調節アーム部200は、一端が、遠隔ジョイントJ1と連結されるガイドリンク210を含むことができる。ガイドリンク210は、遠隔ジョイントJ1のヒンジ部J1aに連結されることができる。
【0037】
位置調節アーム部200は、基準点Oに対する遠隔点RCMの相対位置が基準点O及び遠隔点RCMを通過する仮想の基準直線X方向にのみ変更されるように遠隔ジョイントJ1を移動させ得るように構成されることができる。例えば、位置調節アーム部200のガイドリンク210は、基準直線X方向にスライディング(sliding)可能にアーム支持部10に連結されることができる。ジョイントB1によりガイドリンク210がアーム支持部10にスライディング可能に連結されることができる。
【0038】
位置調節アーム部200は、基準点Oに対する遠隔点RCMの前記相対位置を固定させ得るように構成されることができる。例えば、ブレーキにより位置調節アーム部200のガイドリンク210がアーム支持部10に固定されるようにすることができる。
【0039】
これを通じて、ユーザは基準直線X上の所望の位置に遠隔点RCMが配置されるように位置調節アーム部200を運動させた後、ブレーキを用いて遠隔点RCMの位置を固定させることができる。例えば、1−自由度を有するガイドリンク210がジョイントB1により基準直線X方向にスライディングされると、遠隔点RCMの基準点Oに対する距離Dが変更され得る。距離Dが変更された後、ブレーキによりジョイントB1がガイドリンク210をスライディングしないように固定すると、距離Dが一定に維持されることができる。
【0040】
前記医療用アームアセンブリは、遠隔ジョイントJ1と連結される動作アーム部100を含むことができる。動作アーム部100は、アーム支持部10により支持されることができる。動作アーム部100は、アーム支持部10及び遠隔ジョイントJ1により支持されることができる。
【0041】
動作アーム部100は、医療用道具300が固定可能に構成されることができる。例えば、医療用道具には、手術用道具や内視鏡などがある。道具300は、エンドエフェクタ(end effector)と称されることもできる。道具300は、動作アーム部100の末端に固定されることができる。道具300は、動作アーム部100のエンディングリンク130の下端部に固定されることができる。
【0042】
動作アーム部100は、遠隔回転軸を中心に道具300を回転させ得るように構成されることができる。ここで、前記遠隔回転軸は、基準直線Xに垂直で遠隔点RCMを通過する仮想の回転軸を意味する。例えば、動作アーム部100のスターティングリンク110がジョイントA1を基準として回転すると、動作アーム部100のエンディングリンク130がヒンジ部J1aにより前記遠隔回転軸を中心に回転するようになり、道具300は、エンディングリンク130と一体に回転するようになる。
【0043】
本開示で言及する「回転軸」は、本開示を説明するための仮想の軸であって、装置の実際の部品を称するものではない。一例として、回転軸の機能を提供するために、回転軸上に配置されるシャフト(shaft)が備わることができる。他の例として、回転軸の機能を提供するために、2つの構成要素のうちいずれか1つで回転軸に沿って突出した突起が形成され、他の1つで前記突起が回転可能に噛み合う溝が形成されることもできる。
【0044】
動作アーム部100は、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向に道具300を移動させ得るように構成されることができる。ここで、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向は、基準直線(X)と平行ではない方向であってもよい。例えば、動作アーム部100のミドルリンク120がジョイントA2を基準として回転すると、動作アーム部100のエンディングリンク130が遠隔ジョイントJ1のスライディング部J1bにより、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向に移動するようになり、道具300は、エンディングリンク130と一体に移動するようになることができる。
【0045】
本開示で言及される、第1構成要素が第2構成要素と「一体に回転」するということは、第1構成要素が第2構成要素と同一の回転速度と同一の回転方向に回転することを意味する。本開示で言及される、第1構成要素が第2構成要素と「一体に移動」するということは、第1構成要素が第2構成要素と同一の速力と同一の方向に移動することを意味する。
【0046】
前記医療用アームアセンブリは、位置調節アーム部200及び動作アーム部100が連結されて支持されるアーム支持部10を含むことができる。例えば、ジョイントA1により動作アーム部100がアーム支持部10に連結されて支持され、ジョイントB1により位置調節アーム部200がアーム支持部10に連結されて支持されることができる。
【0047】
アーム支持部10に基準点Oが位置することができる。例えば、ジョイントA1に基準点Oが位置することができる。
【0048】
遠隔ジョイントJ1は、エンディングリンク130がスライディング可能に支持されるスライディング部J1bを含むことができる。スライディング部J1bは、前記遠隔回転軸に垂直で前記遠隔点を通過する方向にエンディングリンク130がスライディング可能なようにエンディングリンク130をガイド(guide)することができる。
【0049】
遠隔ジョイントJ1は、ガイドリンク210を回転可能にスライディング部J1bに連結するヒンジ部J1aを含むことができる。ヒンジ部J1aは、エンディングリンク130が前記遠隔回転軸を中心に回転可能にすることができる。
【0050】
前記医療用アームアセンブリは、重力荷重のバランスを取るためのカウンターウェイトW1、W2を含むことができる。前記医療用アームアセンブリは、第1カウンターウェイトW1と第2カウンターウェイトW2を含むことができる。
【0051】
図2は、本開示の第1実施例による医療用アームアセンブリ1の立面概念図である。図1の前述の一実施例による医療用アームアセンブリに関する説明は、後述する第1実施例による医療用アームアセンブリ1にも適用されることができる。
【0052】
第1実施例において、遠隔点RCMが固定された状態で、道具300は3−自由度運動が可能である。具体的には、遠隔点RCMが固定された状態で、道具300は、1)前記遠隔回転軸を中心に回転可能で、2)前記遠隔回転軸に垂直で遠隔点RCMを通過する方向に移動可能であり、3)基準直線Xを中心に回転可能である。このような3−自由度運動は、遠隔点RCMの位置が固定された状態で可能であり得る。従って、患者の穿孔部位に遠隔点RCMを位置させると、穿孔部位を最小化しながらも道具を自由に操作することができる。
【0053】
第1実施例において、3−自由度運動に位置調節アーム部200により遠隔点RCMを変更する運動をさらに含めると、前記道具は4−自由度運動が可能である。このような4−自由度運動を通じて、手術の準備のために遠隔点RCMを患者の穿孔部位に位置させたり、手術中に他の穿孔部位に遠隔点RCMを位置させる必要がある際に、医療用アームアセンブリの操作便宜性が向上する。
【0054】
第1実施例による医療用アームアセンブリ1のアーム支持部10及び動作アーム部100の組立体は、3−自由度の直列アーム(arm)を含む。医療用アームアセンブリ1の位置調節アーム部200はブレーキ機能があり、1−自由度の直線運動をするように構成される。第1実施例では、ジョイントB1でガイドリンク210の基準直線X方向移動を制限することにより、ブレーキ機能が行われることができる。医療用アームアセンブリ1において、支持部ジョイントJ0、ジョイントA1、ジョイントA2及びジョイントB1は、独立ジョイント(independent joint)であり、ジョイントA3及び遠隔ジョイントJ1は、従属ジョイント(dependent joint)である。本開示において「独立ジョイント」とは、モータの駆動力により直接動作が制御されるジョイントを意味し、「従属ジョイント」とは、前記独立ジョイントの動作により受動的に動作するジョイントを意味する。
【0055】
医療用アームアセンブリ1のアーム支持部10は、基準直線Xに沿って長く延びることができる。医療用アームアセンブリ1のアーム支持部10の中間にジョイントA1が配置されることができる。医療用アームアセンブリ1のアーム支持部10は、ジョイントA1を基準として前端部12及び後端部11を含むことができる。後端部11に支持部ジョイントJ0が連結されることができる。前端部12にジョイントB1が連結されることができる。
【0056】
医療用アームアセンブリ1のアーム支持部10は、基準直線Xを中心に回転可能に構成される。支持部ジョイントJ0によりアーム支持部10は、プラットフォーム20に対して基準直線Xを中心に回転することができる。アーム支持部10が基準直線Xを中心に回転すると、動作アーム部100及び位置調節アーム部200がアーム支持部10と一体に基準直線Xを中心に回転する。これにより、動作アーム部100に固定された前記道具が基準直線Xを中心に回転することができる。
【0057】
医療用アームアセンブリ1は、アーム支持部10を、基準直線Xを中心に回転させる駆動力を提供するアーム支持部モータ(図示せず)を含むことができる。前記アーム支持部モータにより、支持部ジョイントJ0はアーム支持部10を回転させることができる。
【0058】
医療用アームアセンブリ1は、アーム支持部10を支持するプラットフォーム20を含むことができる。プラットフォーム20に支持部ジョイントJ0が連結されることができる。一例として、プラットフォーム20は、固定的に支持部ジョイントJ0を支持することができる。他の例として、プラットフォーム20は、上下方向、前後方向及び左右方向のうち少なくともいずれか1つの方向に位置移動が可能に支持部ジョイントJ0を支持することができる。
【0059】
医療用アームアセンブリ1の動作アーム部100は、スライディング可能に遠隔ジョイントJ1に支持されるエンディングリンク130を含む。エンディングリンク130は、前記遠隔回転軸に垂直で遠隔点RCMを通過する方向に移動可能なように構成される。エンディングリンク130は、遠隔ジョイントJ1のスライディング部J1bによりスライディング可能に支持されることができる。
【0060】
医療用アームアセンブリ1のエンディングリンク130は、前記遠隔回転軸を中心に回転可能に構成される。エンディングリンク130は、遠隔ジョイントJ1のヒンジ部J1aにより回転可能に支持されることができる。
【0061】
医療用アームアセンブリ1のエンディングリンク130は、遠隔点RCMを通過して延びる。エンディングリンク130は、下端部132と上端部131を含む。下端部132に道具300が固定される。上端部131は、ジョイントA3に連結される。
【0062】
医療用アームアセンブリ1の動作アーム部100は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にエンディングリンク130と連結されるミドルリンク120を含む。ミドルリンク120は、ジョイントA3によりエンディングリンク130と連結される。ジョイントA3は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジ(hinge)を含む。
【0063】
医療用アームアセンブリ1のミドルリンク120にジョイントA2が配置される。ミドルリンク120は、ジョイントA2を基準として前端部122と後端部121とを含む。ミドルリンク120の前端部122は、ジョイントA3に連結される。ミドルリンク120の前端部122は、エンディングリンク130の上端部131と回転可能に連結される。ミドルリンク120の後端部121に第2カウンターウェイトW2が固定される。
【0064】
医療用アームアセンブリ1の動作アーム部100は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に前記ミドルリンクと連結されるスターティングリンク110を含む。スターティングリンク110は、ジョイントA2によりミドルリンク120と連結される。ジョイントA2は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0065】
医療用アームアセンブリ1のスターティングリンク110は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にアーム支持部10と連結される。スターティングリンク110は、ジョイントA1によりアーム支持部10と連結される。ジョイントA1は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0066】
医療用アームアセンブリ1のスターティングリンク110にジョイントA1が配置される。スターティングリンク110は、ジョイントA1を基準として上端部112と下端部111とを含む。スターティングリンク110の上端部112は、ジョイントA2に連結される。スターティングリンク110の下端部111に第1カウンターウェイトW1が固定される。
【0067】
第1カウンターウェイトW1は、スターティングリンク110とミドルリンク120との連結点(ジョイントA2が位置する地点)が上側に持ち上げられるように重力荷重を提供する。第1カウンターウェイトW1は、スターティングリンク110に固定されることができる。第1カウンターウェイトW1は、スターティングリンク110とアーム支持部10との連結点(ジョイントA1が位置する地点)を基準としてスターティングリンク110とミドルリンク120との連結点(ジョイントA2が位置する地点)の反対側に配置される。
【0068】
第2カウンターウェイトW2は、ミドルリンク120とエンディングリンク130との連結点(ジョイントA3が位置する地点)が上側に持ち上げられるように重力荷重を提供する。第2カウンターウェイトW2は、ミドルリンク120に固定されることができる。第2カウンターウェイトW2は、スターティングリンク110とミドルリンク120との連結点(ジョイントA2が位置する地点)を基準としてミドルリンク120とエンディングリンク130との連結点(ジョイントA3が位置する地点)の反対側に配置される。
【0069】
医療用アームアセンブリ1の動作アーム部100は、アーム支持部10に対してスターティングリンク110を回転させる駆動力を提供する第1動作モータ(図示せず)を含む。前記第1動作モータにより、ジョイントA1はアーム支持部10に対してスターティングリンク110を回転させることができる。
【0070】
医療用アームアセンブリ1の動作アーム部100は、スターティングリンク110に対してミドルリンク120を回転させる駆動力を提供する第2動作モータ(図示せず)を含む。前記第2動作モータにより、ジョイントA2はスターティングリンク110に対してミドルリンク120を回転させることができる。
【0071】
医療用アームアセンブリ1の位置調節アーム部200は、遠隔ジョイントJ1と連結されるガイドリンク210を含む。ガイドリンク210の一端が、遠隔ジョイントJ1のヒンジ部J1aに連結されることができる。
【0072】
医療用アームアセンブリ1のガイドリンク210は、基準直線X方向に移動可能にアーム支持部10に連結される。ガイドリンク210は、ジョイントB1によりアーム支持部10と連結される。ジョイントB1は、基準直線X方向にガイドリンク210の移動を案内するガイドを含む。
【0073】
位置調節アーム部200は、遠隔点RCMの前記相対位置が変更されるように駆動力を提供する位置調節モータ(図示せず)を含む。ただ1つだけの前記位置調節モータにより、遠隔ジョイントJ1の位置が変更され得る。前記位置調節モータにより、ジョイントB1がアーム支持部10に対してガイドリンク210を基準直線X方向に移動させることができる。
【0074】
図3は、本開示の第2実施例による医療用アームアセンブリ2の立面概念図である。第2実施例による医療用アームアセンブリ2の位置調節アーム部200は、前述の第1実施例による位置調節アーム部200と同一であり、その説明を省略する。以下、図3を参考にして、第1実施例との差異を中心に、第2実施例による医療用アームアセンブリ1を説明すると、次の通りである。
【0075】
第2実施例による医療用アームアセンブリ2のアーム支持部10及び動作アーム部100の組立体は、3−自由度を有して5−barを含む。医療用アームアセンブリ2の位置調節アーム部200はブレーキ機能があり、1−自由度の直線運動をするように構成される。医療用アームアセンブリ2において、支持部ジョイントJ0、ジョイントA4、ジョイントA5及びジョイントB1は、独立ジョイントであり、ジョイントA6、ジョイントA7、ジョイントA8、ジョイントA9及び遠隔ジョイントJ1は、従属ジョイントである。
【0076】
医療用アームアセンブリ2のアーム支持部10の中間にジョイントA4及びジョイントA5が配置される。医療用アームアセンブリ2のアーム支持部10は、ジョイントA4及びジョイントA5を基準として前端部12及び後端部11を含む。
【0077】
医療用アームアセンブリ2のエンディングリンク130の上端部131は、ジョイントA9に連結される。ミドルリンク120は、ジョイントA9によりエンディングリンク130と連結される。ジョイントA9は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0078】
医療用アームアセンブリ2のミドルリンク120にジョイントA8が配置される。ミドルリンク120は、ジョイントA8を基準として前端部122と後端部123とを含む。ミドルリンク120の前端部122は、ジョイントA9に連結される。ミドルリンク120の前端部122は、エンディングリンク130の上端部131と回転可能に連結される。ミドルリンク120の後端部123は、ジョイントA7に連結される。ミドルリンク120の後端部123は、第2リンク150と回転可能に連結される。
【0079】
医療用アームアセンブリ2のスターティングリンク110は、ジョイントA8によりミドルリンク120と連結される。ジョイントA8は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0080】
医療用アームアセンブリ2のスターティングリンク110は、ジョイントA4によりアーム支持部10と連結される。ジョイントA4は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0081】
医療用アームアセンブリ2のスターティングリンク110にジョイントA4が配置される。スターティングリンク110は、ジョイントA4を基準として上端部112と下端部111とを含む。スターティングリンク110の上端部112は、ジョイントA8に連結される。スターティングリンク110の下端部111に第1カウンターウェイトW1が固定される。
【0082】
医療用アームアセンブリ2の動作アーム部100は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にアーム支持部10と連結される第1リンク140をさらに含む。第1リンク140は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に第2リンク150と連結される。
【0083】
医療用アームアセンブリ2の第1リンク140の一端はジョイントA5に連結され、他端はジョイントA6に連結される。第1リンク140は、ジョイントA5によりアーム支持部10と連結される。ジョイントA5は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。第1リンク140は、ジョイントA6により第2リンク150と連結される。ジョイントA6は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0084】
医療用アームアセンブリ2の動作アーム部100は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に第1リンク140と連結される第2リンク150をさらに含む。第2リンク150は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にミドルリンク120と連結される。
【0085】
医療用アームアセンブリ2の第2リンク150の一端はジョイントA6に連結され、他端はジョイントA7に連結される。第2リンク150は、ジョイントA6により第1リンク140と連結される。第2リンク150は、ジョイントA7によりミドルリンク120と連結される。ジョイントA7は、前記遠隔回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0086】
医療用アームアセンブリ2のミドルリンク120とスターティングリンク110との連結点(ジョイントA8が位置する地点)を基準として、ミドルリンク120と第2リンク150との連結点(ジョイントA7が位置する地点)は、ミドルリンク120とエンディングリンク130との連結点(ジョイントA9が位置する地点)の反対側に位置する。ジョイントA8を基準として、ジョイントA9は前方に位置し、ジョイントA7は後方に位置することができる。ジョイントA6は、ジョイントA7及びジョイントA5の後方に位置する。
【0087】
医療用アームアセンブリ2の第1カウンターウェイトW1は、スターティングリンク110とアーム支持部10との連結点(ジョイントA4が位置する地点)を基準として、スターティングリンク110とミドルリンク(120)との連結点(ジョイントA8が位置する地点)の反対側に配置される。
【0088】
医療用アームアセンブリ2の第2カウンターウェイトW2は、ジョイントA6に固定されることができる。第2カウンターウェイトW2は、ジョイントA7より後方に配置されることができる。
【0089】
医療用アームアセンブリ2の第1動作モータ(図示せず)により、ジョイントA4はアーム支持部10に対してスターティングリンク110を回転させることができる。医療用アームアセンブリ2の第2動作モータ(図示せず)により、ジョイントA5はアーム支持部10に対して第1リンク140を回転させることができる。
【0090】
図4は、本開示の第3実施例による医療用アームアセンブリ3の立面概念図である。第3実施例による医療用アームアセンブリ3の動作アーム部100は、前述の第1実施例による動作アーム部100と同一であり、その説明を省略する。以下、図4を参考にして、第1実施例との差異を中心に、第3実施例による医療用アームアセンブリ3を説明すると、次の通りである。
【0091】
第3実施例による医療用アームアセンブリ3のアーム支持部10及び動作アーム部100の組立体は、3−自由度の直列アームを含む。第3実施例では、ジョイントB2で回転リンク220の回転を制限することにより、ブレーキ機能が行われることができる。医療用アームアセンブリ3において、支持部ジョイントJ0、ジョイントA1及びジョイントA2は、独立ジョイントであり、ジョイントA3及び遠隔ジョイントJ1は、従属ジョイントである。
【0092】
また、ジョイントB2及びジョイントB3のうちいずれか1つは独立ジョイントであり、他の1つは従属ジョイントである。一実施例において、ジョイントB2は独立ジョイントであり、ジョイントB3は、ジョイントB2の動作により受動的に動作する従属ジョイントである。一例として、ベルトとプーリを介してジョイントB3の回転動作によりジョイントB2の回転動作が行われるように設定されることができる。他の例として、ベベルギヤや平ギヤなどの複数のギヤを用いて、ジョイントB3の回転動作によりジョイントB2の回転動作が行われるように設定されることができる。
【0093】
ジョイントB2がアーム支持部10に対して回転リンク230を特定回転方向及び特定回転速力で回転させる際に、ジョイントB3では回転リンク230に対してガイドリンク230が前記特定回転方向の反対方向及び前記特定回転速力と同一の回転速力で回転するように設定されることができる。これにより、遠隔点RCMは、1つの基準直線X上でのみ移動可能となる。ここで、回転リンク220とガイドリンク230は、互いに同じ長さを有することができる。ジョイントB2とジョイントB3との間の距離は、ジョイントB3と遠隔ジョイントJ1との間の距離と同じであってもよい。これを通じて、互いに従属する運動をする回転リンク220とガイドリンク230との動作により、遠隔点RCMが基準直線X方向に直線運動することができる。遠隔点RCMが変更された後には、ジョイントB2をブレーキング(braking)することで、遠隔点RCMの位置を固定させることができる。
【0094】
医療用アームアセンブリ3のアーム支持部10の末端に、ジョイントA1及びジョイントB2が配置されることができる。医療用アームアセンブリ3のアーム支持部10の後端に支持部ジョイントJ0が連結され、前端にジョイントA1及びジョイントB2が連結されることができる。
【0095】
医療用アームアセンブリ3の位置調節アーム部200は、遠隔ジョイントJ1と連結されるガイドリンク230を含む。ガイドリンク230の一端が、遠隔ジョイントJ1のヒンジ部J1aに連結されることができる。
【0096】
医療用アームアセンブリ3のガイドリンク230は、ガイド回転軸を中心に回転可能に回転リンク220に連結される。ガイドリンク230は、ジョイントB3により回転リンク220と連結される。ジョイントB3は、前記ガイド回転軸を有するヒンジを含む。前記ガイド回転軸は、基準直線Xに垂直な方向に延びる。前記ガイド回転軸は、前記遠隔回転軸と平行であってもよい。
【0097】
医療用アームアセンブリ3の位置調節アーム部200は、前記ガイド回転軸を中心に回転可能にガイドリンク230と連結される回転リンク220を含む。回転リンク220は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にアーム支持部10と連結される。回転リンク220は、ジョイントB2によりアーム支持部10と連結される。ジョイントB2は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0098】
医療用アームアセンブリ3のただ1つの前記位置調節モータにより、ジョイントB2がアーム支持部10に対して回転リンク220を回転させ、ジョイントB3が回転リンク220に対してガイドリンク230を回転させることができる。
【0099】
図5は、本開示の第4実施例による医療用アームアセンブリ4の立面概念図である。第4実施例による医療用アームアセンブリ3の動作アーム部100は、前述の第2実施例による動作アーム部100と同一であり、その説明を省略する。第4実施例による医療用アームアセンブリ4の位置調節アーム部200は、前述の第3実施例による位置調節アーム部200と同一であり、その説明を省略する。
【0100】
図6は、本開示の第5実施例による医療用アームアセンブリ5の立面概念図である。第5実施例による医療用アームアセンブリ5の動作アーム部100は、前述の第1実施例による動作アーム部100と同一であり、その説明を省略する。以下、図6を参考にして、第3実施例との差異を中心に、第5実施例による医療用アームアセンブリ5を説明すると、次の通りである。
【0101】
第5実施例による医療用アームアセンブリ5の位置調節アーム部200は、1−自由度のスコットメカニズム(Scott mechanism)で構成される。例えば、スコットメカニズムのジョイントB7がブレーキ機能を行って、遠隔点RCMの位置を固定させることができる。第5実施例では、位置調節アーム部200のジョイントB4、B5、B6、B7のうち少なくとも1つの動作を制限することにより、ブレーキ機能が行われることができる。例えば、ジョイントB4が回転リンク240の回転を制限することにより、ブレーキ機能が行われることができる。医療用アームアセンブリ5において、支持部ジョイントJ0、ジョイントA1及びジョイントA2は、独立ジョイントであり、ジョイントA3及び遠隔ジョイントJ1は、従属ジョイントである。
【0102】
また、ジョイントB4、ジョイントB5、ジョイントB6及びジョイントB7のうちいずれか1つは独立ジョイントであり、残りの3つは従属ジョイントである。一例として、ジョイントB4が、独立ジョイントであり、ジョイントB5、ジョイントB6及びジョイントB7は、ジョイントB4の動作により受動的に動作する従属ジョイントであってもよい。他の例として、ジョイントB7が、独立ジョイントであり、ジョイントB4、ジョイントB5及びジョイントB6は、ジョイントB7の動作により受動的に動作する従属ジョイントであってもよい。ギヤやベルト及びプーリ等を介してジョイントB4、ジョイントB5、ジョイントB6及びジョイントB7のうちいずれか1つの動作により残りの3つの動作が行われるように設定されることができる。これにより、遠隔点RCMは、1つの基準直線X上でのみ移動可能となる。医療用アームアセンブリ5のただ1つの前記位置調節モータにより、位置調節アーム部200を動作させることができる。
【0103】
医療用アームアセンブリ5のアーム支持部10は、基準直線Xに沿って延びた後端部11と、後端部11から基準直線Xを横切る方向に突出延長された延長部13とを含む。延長部13は、後端部11から上方に延びることができる。延長部13と後端部11は、互いに固定的に連結される。延長部13と後端部11は、一体に形成され得る。
【0104】
医療用アームアセンブリ5の位置調節アーム部200は、遠隔ジョイントJ1と連結されるガイドリンク250を含む。ガイドリンク250の一端が、遠隔ジョイントJ1のヒンジ部J1aに連結されることができる。
【0105】
医療用アームアセンブリ5のガイドリンク250は、ガイド回転軸を中心に回転可能に回転リンク240に連結される。ガイドリンク250は、ジョイントB5により回転リンク240と連結される。ジョイントB5は、前記ガイド回転軸を有するヒンジを含む。前記ガイド回転軸は、基準直線Xに垂直な方向に延びる。前記ガイド回転軸は、前記遠隔回転軸と平行であってもよい。
【0106】
ガイドリンク250は、ジョイントB5を基準として前端部252と後端部251とを含む。前端部252は、遠隔ジョイントJ1に連結される。後端部251は、ジョイントB6に連結される。
【0107】
医療用アームアセンブリ5の位置調節アーム部200は、前記ガイド回転軸を中心に回転可能にガイドリンク250と連結される回転リンク240を含む。回転リンク240は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にアーム支持部10と連結される。回転リンク240は、ジョイントB4によりアーム支持部10と連結される。ジョイントB4は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0108】
医療用アームアセンブリ5の位置調節アーム部200は、前記ガイド回転軸に垂直な方向に移動可能にアーム支持部10に連結されるスライディングリンク260をさらに含む。スライディングリンク260は、ジョイントB7によりアーム支持部10と連結される。ジョイントB7は、前記ガイド回転軸に垂直な方向にスライディングリンク260の移動を案内するガイドを含む。
【0109】
スライディングリンク260は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にガイドリンク250と連結される。スライディングリンク260は、ジョイントB6によりガイドリンク250と連結される。ジョイントB6は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0110】
ガイドリンク250と回転リンク240との連結点(ジョイントB5が位置する地点)を基準として、ガイドリンク250とスライディングリンク260との連結点(ジョイントB6が位置する地点)は、遠隔ジョイントJ1の反対側に位置する。スライディングリンク260は、ジョイントB5より後側に位置することができる。前記ガイド回転軸に垂直な方向は、上下方向であってもよい。
【0111】
図7は、本開示の第6実施例による医療用アームアセンブリ6の立面概念図である。第6実施例による医療用アームアセンブリ6の動作アーム部100は、前述の第2実施例による動作アーム部100と同一であり、その説明を省略する。第6実施例による医療用アームアセンブリ6の位置調節アーム部200は、前述の第5実施例による位置調節アーム部200と同一であり、その説明を省略する。
【0112】
図8は、本開示の第7実施例による医療用アームアセンブリ7の立面概念図である。第7実施例による医療用アームアセンブリ7の動作アーム部100は、前述の第1実施例による動作アーム部100と同一であり、その説明を省略する。以下、図8を参考にして、第3実施例との差異を中心に、第7実施例による医療用アームアセンブリ7を説明すると、次の通りである。
【0113】
第7実施例による医療用アームアセンブリ7の位置調節アーム部200は、ブレーキ機能がある1−自由度の4−barを含む。第7実施例では、位置調節アーム部200のジョイントB8、B9のうち少なくとも1つの動作を制限することにより、ブレーキ機能が行われることができる。例えば、ジョイントB8が回転リンク270の回転を制限することにより、ブレーキ機能が行われることができる。医療用アームアセンブリ7において、支持部ジョイントJ0、ジョイントA1及びジョイントA2は、独立ジョイントであり、ジョイントA3及び遠隔ジョイントJ1は、従属ジョイントである。
【0114】
また、ジョイントB8、ジョイントB9、ジョイントB10、ジョイントB11及びジョイントB12のうちいずれか1つは独立ジョイントであり、残りの4つは従属ジョイントである。一例として、ジョイントB8が、独立ジョイントであり、ジョイントB9、ジョイントB10、ジョイントB11及びジョイントB12は、ジョイントB8の動作により受動的に動作する従属ジョイントであってもよい。他の例として、ジョイントB9が、独立ジョイントであり、ジョイントB8、ジョイントB10、ジョイントB11及びジョイントB12は、ジョイントB9の動作により受動的に動作する従属ジョイントであってもよい。
【0115】
一例として、ベルトとプーリを介してジョイントB8の回転動作によりジョイントB9の回転動作が行われるように設定されることができる。他の例として、ベベルギヤや平ギヤなどの複数のギヤを用いて、ジョイントB8の回転動作によりジョイントB9の回転動作が行われるように設定されることができる。
【0116】
ジョイントB8がアーム支持部10に対して回転リンク270を特定回転方向及び特定回転速力で回転させる際に、ジョイントB9ではアーム支持部10に対して第1動作リンク201が前記特定回転方向の反対方向及び前記特定回転速力と同一の回転速力で回転するように設定されることができる。これにより、遠隔点RCMは、1つの基準直線X上でのみ移動可能となる。医療用アームアセンブリ5のただ1つの前記位置調節モータにより、位置調節アーム部200を動作させることができる。
【0117】
医療用アームアセンブリ7のアーム支持部10の末端にジョイントA1、ジョイントB8及びジョイントB9が配置されることができる。医療用アームアセンブリ7のアーム支持部10の後端に支持部ジョイントJ0が連結され、前端にジョイントA1、ジョイントB8及びジョイントB9が連結されることができる。
【0118】
医療用アームアセンブリ7の位置調節アーム部200は、遠隔ジョイントJ1と連結されるガイドリンク280を含む。ガイドリンク280の一端が、遠隔ジョイントJ1のヒンジ部J1aに連結されることができる。
【0119】
医療用アームアセンブリ7のガイドリンク280は、ガイド回転軸を中心に回転可能に回転リンク270に連結される。ガイドリンク280は、ジョイントB10により回転リンク270と連結される。ジョイントB10は、前記ガイド回転軸を有するヒンジを含む。前記ガイド回転軸は、基準直線Xに垂直な方向に延びる。前記ガイド回転軸は、前記遠隔回転軸と平行であってもよい。
【0120】
ガイドリンク280は、ジョイントB10を基準として前端部282と後端部281とを含む。前端部282は、遠隔ジョイントJ1に連結される。後端部281は、ジョイントB11に連結される。
【0121】
医療用アームアセンブリ7の位置調節アーム部200は、前記ガイド回転軸を中心に回転可能にガイドリンク280と連結される回転リンク270を含む。回転リンク270は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にアーム支持部10と連結される。回転リンク270は、ジョイントB8によりアーム支持部10と連結される。ジョイントB8は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0122】
医療用アームアセンブリ7の位置調節アーム部200は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にアーム支持部10に連結される第1動作リンク201をさらに含む。第1動作リンク201は、ジョイントB9によりアーム支持部10と連結される。ジョイントB9は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0123】
医療用アームアセンブリ7の位置調節アーム部200は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能に第1動作リンク201と連結される第2動作リンク290を含む。第2動作リンク290は、ジョイントB12により第1動作リンク201と連結される。ジョイントB12は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0124】
第2動作リンク290は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を中心に回転可能にガイドリンク280と連結される。第2動作リンク290は、ジョイントB11によりガイドリンク280と連結される。ジョイントB11は、前記ガイド回転軸に平行な回転軸を有するヒンジを含む。
【0125】
ガイドリンク280と回転リンク270との連結点(ジョイントB10が位置する地点)を基準として、ガイドリンク280と第2動作リンク290との連結点(ジョイントB11が位置する地点)は、遠隔ジョイントJ1の反対側に位置する。ジョイントB12は、ジョイントA11及びジョイントB9の後方に位置する。
【0126】
図9は、本開示の第8実施例による医療用アームアセンブリ8の立面概念図である。第8実施例による医療用アームアセンブリ8の動作アーム部100は、前述の第2実施例による動作アーム部100と同一であり、その説明を省略する。第8実施例による医療用アームアセンブリ8の位置調節アーム部200は、前述の第7実施例による位置調節アーム部200と同一であり、その説明を省略する。
【0127】
図10a及び図10bは、第8実施例による医療用アームアセンブリ8の動作メカニズムを示す立面図である。図10aで基準点Oと遠隔点RCMとの間の距離Dは290mmであり、図10bで基準点Oと遠隔点RCMとの間の距離(D)は360mmである。図10aの状態で位置調節アーム部200が動作して遠隔点RCMの基準点Oに対する相対位置が基準直線X上で変動することにより、図10bの状態となる。図10a及び図10bのそれぞれの状態において、位置調節アーム部200は、ブレーキ機能により遠隔点RCMの前記相対位置を固定させることができる。遠隔点RCMの前記相対位置が固定された状態で、動作アーム部100及び前記アーム支持部を動作させることにより、前記道具が固定されるエンディングリンク130が前述の3−自由度運動を行うことができる。図10a及び図10bで図番にカンマ(’)を付加した動作アーム部100’は、遠隔点RCMの固定状態で動作アーム部100の動作による様子を例示的に点線で示したものである。
【0128】
以上、一部実施例と添付の図面に示された例により本開示の技術的思想が説明されたものの、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる本開示の技術的思想及び範囲を逸脱しない範囲で多様な置換、変形及び変更がなされ得るという点を知っているべきである。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の請求の範囲内に属するものと考えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
【国際調査報告】