特表2019-532876(P2019-532876A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-532876(P2019-532876A)
(43)【公表日】2019年11月14日
(54)【発明の名称】無容器カスタム飲料ベンディング
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20191018BHJP
   B67D 1/07 20060101ALI20191018BHJP
【FI】
   B67D1/08 Z
   B67D1/07
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】60
(21)【出願番号】特願2019-512829(P2019-512829)
(86)(22)【出願日】2017年7月19日
(85)【翻訳文提出日】2019年4月26日
(86)【国際出願番号】US2017042736
(87)【国際公開番号】WO2018044415
(87)【国際公開日】20180308
(31)【優先権主張番号】15/252,734
(32)【優先日】2016年8月31日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/252,812
(32)【優先日】2016年8月31日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519136906
【氏名又は名称】エムワイエックス ドリンクス リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ウィリアム ベスーイー
(72)【発明者】
【氏名】プレストン フィッツジャレル デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ジェイ.ウィアント
【テーマコード(参考)】
3E082
【Fターム(参考)】
3E082AA02
3E082BB01
3E082CC04
3E082CC10
3E082EE01
3E082EE03
3E082FF01
(57)【要約】
コンビニエンス飲料ベンディングマシン及びその動作を描いた方法及び装置が記載されている。埋込み型コンピュータインターフェイスにより、消費者は独自の飲み物を創出するか又は飲み物メニューの中から選択することができるようになる。飲み物は、容器内に送出される。飲料は、様々なシロップ香味料、甘味料及び栄養サプリメントと混合される熱湯、冷水又は炭酸水から作ることができる。識別情報を提示することが可能であり、コンピュータは消費者を認識し、その消費者のアカウントを呼び出して利用可能な資金及び先の飲み物選択及び混合を決定する。該マシンは、バルブ及び送出部域の両方のための自動清浄サイクルを組み込み得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料送出システムにおいて、
前記飲料送出システムは、
飲料レシピで使用すべきそれぞれの複数の別個の成分を保持する複数のタンクと、
組合わせるべき前記複数の別個の成分のうちの1つ以上の成分に結び付けられた、ユーザ選好性を標示するユーザ入力に基づいて、送出すべきユーザ定義のカスタム飲料を選択するためのユーザインターフェイスと、
それぞれに前記複数のタンクに連結された1つ以上の成分ポンプと、
1つ以上の選択された成分を形成するため前記複数の別個の成分の任意の組合せを選択するべく前記1つ以上の成分ポンプの各々を別個に制御するためのコントローラであって、前記ユーザ入力内で受信した前記ユーザ選好性に基づいて、前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び量の選択を制御することによって前記カスタム飲料を作製するように適応されているコントローラと、
前記1つ以上の選択された成分を独立して収容し前記1つ以上の選択された成分を混合して前記カスタム飲料を形成し前記カスタム飲料を送出するため前記1つ以上の成分ポンプと連通状態にあるノズル送出装置とを含む、飲料送出システム。
【請求項2】
前記カスタム飲料が、前記複数のタンク内に保持された1つ以上の香味成分、1つ以上の酸、1つ以上の甘味料及び1つ以上のサプリメントのうちの少なくとも1つと水を含む、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの酸が、クエン酸、リンゴ酸及びアスコルビン酸のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の飲料送出システム。
【請求項4】
前記1つ以上のサプリメントが、1つ以上のビタミン類、抗酸化物質、ミネラル、ファイバ、必須脂肪酸、アミノ酸、プロバイオティクス、消化酵素、食欲抑制剤、電解質、制酸剤、タンパク質、グルコサミン及びコンドロイチン、CoQ10、クルクミン、コラーゲン、化学抽出物、醸造用酵母、スピルリナ、蜂花粉、ロイヤルゼリー、ハーブ及びカフェインのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の飲料送出システム。
【請求項5】
前記カスタム飲料が、アルコール、つまりエタノール系蒸留酒、ワイン又はビールのうちの少なくとも1つを、1つ以上を含む、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項6】
前記ユーザ入力は、
1つ以上の香味成分を選択すること、
1つ以上の品種ワイン成分を選択すること、
前記選択された香味成分の相対的強度を選択すること、
甘味料タイプを選択すること、
前記選択された甘味料タイプの相対的甘味レベルを選択すること、
酸成分を選択すること、
酸味レベルを選択すること、
1つ以上の水選択肢を選択すること、
前記選択された水選択肢の温度範囲を選択すること、及び、
前記選択された水選択肢の炭酸化レベルを選択することのうちの1つ以上を目的として、前記ユーザ入力が適応される、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項7】
前記甘味料タイプが1つ以上の異なるカロリレベルと結び付けられている、請求項6に記載の飲料送出システム。
【請求項8】
前記ユーザ入力は、ユーザが前記カスタム飲料を作製するために使用すべき前記複数の別個の成分のうちの前記1つ以上の成分及び前記1つ以上の成分の量、濃度、百分率又は比率のうちの少なくとも1つを個人的に選択したことの結果である、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項9】
前記カスタム飲料を定義するためにユーザが選択できる、低温から高温までの温度範囲及び無炭酸から強炭酸までの炭酸化レベルを含む1つ以上の水選択肢をさらに含む、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項10】
前記コントローラ及び前記ユーザインターフェイスに結合されたメモリデバイスをさらに含み、前記ユーザインターフェイスは、前記ユーザ選好性を記憶し管理するために前記メモリデバイスと通信状態にある、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項11】
前記ユーザインターフェイスが、前記カスタム飲料を作製するために成分選択パラメータを表示するための対話型ディスプレーをさらに含む、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項12】
飲料を送出するための方法において、
前記方法は、
それぞれの複数のタンク内に飲料レシピ中で使用すべき複数の別個の成分を貯蔵するステップであって、前記複数のタンクはそれぞれに複数の成分ポンプに連結されている、ステップと、
送出すべきユーザ定義のカスタム飲料の選択を標示するユーザ入力をユーザインターフェイスを介して受信するステップであって、前記ユーザ入力が、組合せるべき前記複数の別個の成分のうちの1つ以上の成分と結び付けられるユーザ選好性を標示している、ステップと、
前記ユーザ入力内で受信された前記ユーザ選好性に基づいて前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び量の選択を制御するコントローラによって前記カスタム飲料が創出されるような形で、1つ以上の選択された成分を形成するため前記複数の別個の成分の任意の組合せを選択するべく、コントローラにより各々の成分ポンプを別個に制御するステップと、
前記複数の成分ポンプと連通状態にあるノズル送出装置によって、前記1つ以上の選択された成分を独立して収容するステップと、
前記ノズル送出装置の内部で前記1つ以上の選択された成分を混合して、前記カスタム飲料を形成するステップと、
前記ノズル送出装置によって前記カスタム飲料を送出するステップとを含む方法。
【請求項13】
前記カスタム飲料が、前記複数のタンク内に保持された1つ以上の香味成分、1つ以上の酸、1つ以上の甘味料及び1つ以上のサプリメントのうちの少なくとも1つと水を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ユーザ入力は、
1つ以上の香味成分を選択すること、
1つ以上の品種ワイン成分を選択すること、
前記選択された香味成分の相対的強度を選択すること、
1つ以上の異なるカロリレベルに結び付けられた甘味料タイプを選択すること、
前記選択された甘味料タイプの相対的甘味レベルを選択すること、
酸成分を選択すること、
酸味レベルを選択すること、
1つ以上の水選択肢を選択すること、
前記選択された水選択肢の温度範囲を選択すること、及び、
前記選択された水選択肢の炭酸化レベルを選択することのうちの1つ以上を目的として、前記ユーザ入力が適応される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ユーザ入力は、ユーザが前記カスタム飲料を作製するために使用すべき前記複数の別個の成分のうちの前記1つ以上の成分及び前記1つ以上の成分の量、濃度、百分率又は比率のうちの少なくとも1つを個人的に選択したことの結果である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザ入力が、前記カスタム飲料を定義するために、低温から高温までの温度範囲及び無炭酸から強炭酸までの炭酸化レベルを含む1つ以上の水選択肢の選択を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
飲料を送出するための方法において、
前記方法は、
それぞれの複数のタンク内にカスタマイズ可能な飲料レシピ中で使用すべき複数の別個の成分を貯蔵するステップであって、前記複数のタンクは、前記複数の別個の成分の中からの任意の成分の濃度を制御するためにドージングシステムに相互連結されている、ステップと、
前記ドージングシステムに結合されたコントローラにより、前記飲料についてのユーザ選好性を標示するユーザ入力を受信するステップと、
前記ユーザ選好性にしたがって前記複数の別個の成分の中からの任意の組合せを選択するために、前記ユーザ入力に応答して前記ドージングシステムを前記コントローラによって制御するステップと、
前記飲料に結び付けられた1つ以上の選択された成分を形成するため前記ユーザ選好性に基づいて前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び濃度の選択を、前記ドージングシステムによって制御するステップと、
前記ドージングシステムと連通状態にある送出ノズルにより、前記飲料及び水に結び付けられた各々の選択された成分を独立して収容するステップと、
前記送出ノズルの内部で、前記1つ以上の選択された成分と前記水とを混合するステップと、
前記送出ノズルにより、前記送出ノズル内で混合された飲料を送出するステップとを含む方法。
【請求項18】
前記方法は、前記送出ノズルに結合され前記送出ノズルの出口とは別個の少なくとも1つの出口管によって、前記飲料を定義するためユーザにより選択可能である低温から高温までの温度範囲及び無炭酸から強炭酸までの炭酸化レベルを含む1つ以上の水選択肢を送出するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び濃度の前記選択を制御する前記ステップが、
各々の選択された成分について、前記複数のタンクのうちの対応するタンクに結合されたそれぞれの成分ポンプを活動化させるステップと、
各々の選択された成分について、差圧センサにより、前記それぞれの成分ポンプが動作中である場合の前記それぞれの選択された成分の差圧を測定するステップと、
各々の選択された成分について、前記コントローラにより、前記測定された差圧に基づいて前記対応する選択された成分の流量を決定するステップと、
各々の選択された成分について、前記コントローラにより、前記飲料についての前記ユーザ選好性との関係において前記流量に基づいて前記それぞれの成分ポンプの動作を制御するステップとを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び濃度の前記選択を制御する前記ステップが、
各々の選択された成分について、前記複数のタンクのうちの対応するタンクに結合されたそれぞれの成分ポンプを活動化させるステップと、
各々の選択された成分について、パルス計数器センサにより、前記それぞれの成分ポンプが動作中である場合の前記対応する成分ポンプの回転に結び付けられたパルスを測定するステップと、
各々の選択された成分について、前記コントローラにより、前記それぞれの測定されたパルスから前記対応する選択された成分の送出量を決定するステップと、
各々の選択された成分について、前記コントローラにより、前記飲料についての前記ユーザ選好性との関係において前記送出量に基づいて前記それぞれの成分ポンプの動作を制御するステップとを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記水を前記送出ノズルに誘導するステップに先立ち少なくとも1つのフィルタを介して前記水を精製するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記水を精製するステップは、
前記コントローラ及び前記水の給水源と連通状態にあるブースタポンプを提供するステップと、
アキュムレータタンク内に、予備供給水を貯蔵するステップであって、前記アキュムレータタンクが前記ブースタポンプの出口及び前記少なくとも1つのフィルタの入口と連通状態にある、ステップと、
前記少なくとも1つのフィルタ及び前記コントローラと連通状態にある圧力センサにより、前記少なくとも1つのフィルタの前記出口からの水圧を測定するステップと、
前記測定された水圧及び飲料送出システムの動作状態のうちの少なくとも1つに基づいて、前記少なくとも1つのフィルタにより出力された前記水の流量を調整するために、前記コントローラにより前記ブースタポンプを制御するステップとを有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記水を前記送出ノズルに移送するステップに先立ち、熱電冷却(TEC)冷却システムを介して前記水を冷却するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記水を前記送出ノズルに移送するステップに先立ち、前記TEC冷却システムにより前記水を炭酸化するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記水を前記送出ノズルに移送するステップに先立ち、ヒータータンクを介して前記水を加熱するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
飲料送出システムにおいて、
前記飲料送出システムは、
カスタマイズ可能な飲料レシピ中で使用すべきそれぞれの複数の別個の成分を保持する複数のタンクと、
前記複数の別個の成分の中からの任意の成分の濃度を制御するための、前記複数のタンクに相互連結されたドージングシステムと、
前記ドージングシステムが、1つ以上の選択された成分を形成するためにユーザ選好性に基づいて前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び濃度の選択を制御するような形で、飲料についてのユーザ選好性を受信し前記ユーザ選好性にしたがって前記複数の別個の成分の中からの任意の組合せを選択するように前記ドージングシステムを制御するための、前記ドージングシステムに結合されたコントローラと、
各々の選択された成分及び水を独立して収容し、送出ノズル内部で前記1つ以上の選択された成分と前記水とを混合し、送出ノズルの中で混合された前記飲料を送出するための、前記ドージングシステムと連通状態にある、送出ノズルとを含む、飲料送出システム。
【請求項27】
前記飲料を定義するためにユーザが選択できる、低温から高温までの温度範囲及び無炭酸から強炭酸までの炭酸化レベルを含む1つ以上の水選択肢を送出するための、前記送出ノズルに連結された前記送出ノズルの出口とは別個の少なくとも1つの出口管をさらに含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項28】
前記ドージングシステムが、
前記それぞれの複数のタンクに結合された複数の成分ポンプと、
各タンクについて、前記それぞれの成分ポンプが動作状態にあるときの前記別個の成分の差圧を測定するための、結び付けられた前記成分ポンプと前記送出ノズルの間にあり対応する別個の成分との流体連通のために適応されている差圧センサであって、前記コントローラは、前記測定された差圧から前記対応する別個の成分の流量を決定し前記ユーザ選好性との関係において前記流量に基づいて前記それぞれの成分ポンプの動作を制御するように構成されている、差圧センサとを含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項29】
前記ドージングシステムが、
前記それぞれの複数のタンクに結合された複数の成分ポンプと、
各成分ポンプについて、前記それぞれの成分ポンプが動作状態にあるときの前記成分ポンプの回転と結び付けられたパルスを測定するための、前記それぞれの成分ポンプと連通状態にあるパルス計数器センサであって、前記コントローラは、前記測定されたパルスから対応する別個の成分の送出量を決定し前記ユーザ選好性との関係において前記送出量に基づいて前記それぞれの成分ポンプの動作を制御するように構成されている、パルス計数器センサとを含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項30】
前記水を前記送出ノズルに誘導するステップに先立ち前記水を精製するための少なくとも1つのフィルタを含む濾過システムをさらに含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項31】
前記少なくとも1つのフィルタが堆積物フィルタ、カーボンフィルタ、サブミクロンフィルタ及び抗菌フィルタのうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載の飲料送出システム。
【請求項32】
前記濾過システムが、
前記コントローラ及び前記水の給水源と連通状態にあるブースタポンプ、
予備供給水を貯蔵するための、前記ブースタポンプの出口及び前記少なくとも1つのフィルタと連通状態にあるアキュムレータタンクと、
前記少なくとも1つのフィルタの出口からの水圧を測定するための、前記少なくとも1つのフィルタの出口及び前記コントローラと連通状態にある圧力センサとを含み、
前記コントローラは、前記圧力センサの前記測定された水圧及び前記飲料送出システムの動作状態のうちの少なくとも1つに基づいて前記濾過システムにより出力された水の流量を調整するように前記ブースタポンプを制御する、請求項30に記載の飲料送出システム。
【請求項33】
前記水を前記送出ノズルへ移送するステップに先立ち前記水を冷却するための熱電冷却(TEC)冷却システムをさらに含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項34】
前記TEC冷却システムが前記1つ以上の選択された成分を冷却することなく前記水を冷却する、請求項33に記載の飲料送出システム。
【請求項35】
前記TEC冷却システムが、前記水を炭酸化するためのカーボネータをさらに含んでいる、請求項33に記載の飲料送出システム。
【請求項36】
送出すべき前記飲料を定義するための前記ユーザ選好性の選択用のユーザインターフェイスをさらに含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項37】
飲料送出システムの送出装置において、
前記飲料送出システムの送出装置は、
フルコーンスプレー内に水を送出するための水すすぎ液出口と、
1つ以上のカスタマイズ可能な飲料レシピにしたがって複数の別個の成分の中からの成分の任意の組合せを別個に送出するための複数の成分出口と、
前記水すすぎ液出口を収容するように適応された頂部にある中央開口部及び前記複数の成分出口を収容するように適応された前記中央開口部の周りに位置設定された複数の開口部を有する円錐形部分と、
特定の飲料に結び付けられた前記複数の別個の成分の中の1つ以上の成分が前記円錐形部分及び漏斗部分の内部で前記フルコーンスプレーと混合され出口を介して送出されるような形で、前記円錐形部分のベースと流体連通状態にあり1つの出口を有する漏斗部分とを含むノズルとを含む飲料送出システムの送出装置。
【請求項38】
コーンノズルが凹コーンとして整形されている、請求項37に記載の送出装置。
【請求項39】
各々の成分出口が、前記円錐形部分の内側表面から突出する丸味ある出口と結び付けられている、請求項37に記載の送出装置。
【請求項40】
前記丸味ある出口が、前記別個の成分が前記円錐形部分の前記ベースに直交する方向に送出されるような形で、対応する別個の成分のための円形出口幾何形状を生み出すように構成されている、請求項39に記載の送出装置。
【請求項41】
前記水すすぎ液出口が、直線方向で前記水すすぎ液出口を退出する第1の水部分と、前記水すすぎ液出口を退出するにつれて前記第1の水部分の直線流の周りで前記水を回転させる1つ以上の通路を通って迂回させられる第2の水部分とに水の流れを分割するための物理的特徴部を格納している、請求項37に記載の送出装置。
【請求項42】
前記漏斗部分の上に配置された漏斗形カバーをさらに含む、請求項37に記載の送出装置。
【請求項43】
前記フルコーンスプレーがさらに、飲料の送出の間に前記円錐形部分及び前記漏斗部分の内部に残留している任意の別個の成分又は混合成分を洗い流すように適応されている、請求項37に記載の送出装置。
【請求項44】
冷えた水及び冷えた炭酸水のうちの少なくとも1つを送出するため、前記漏斗部分の前記出口の外部の少なくとも1つの出口管をさらに含む、請求項37に記載の送出装置。
【請求項45】
飲料送出システムのチラーシステムにおいて、
前記飲料送出システムのチラーシステムは、
コントローラと、
前記コントローラに結合され、少なくとも1つのコールドプレート及びヒートシンクを有する、熱電冷却(TEC)装置と、
水浴エンクロージャであって、
水浴と、
前記水浴の中に位置付けされた前記少なくとも1つのコールドプレートと、
前記水浴の中に位置付けされ、前記少なくとも1つのコールドプレートに隣接しかつこのコールドプレートから分離され、第1の温度の水を収容し前記第1の温度より低い第2の温度を有する冷えた水を出力するように適応された冷却コイルと、
前記水浴の中に位置付けされ前記コントローラに結合された循環ポンプであって、前記コントローラが前記冷却コイル及び前記少なくとも1つのコールドプレート上において指向性経路内で前記水浴の内部に水の流れを誘導するために前記循環ポンプを制御している、循環ポンプとを取り囲む絶縁された水浴エンクロージャとを含むチラーシステム。
【請求項46】
前記コントローラが、前記少なくとも1つのコールドプレート上にアイスバンク備蓄が形成されるような形で前記循環ポンプ及び前記TEC装置を制御する、請求項45に記載のチラーシステム。
【請求項47】
前記コントローラが、前記アイスバンク備蓄の量及び前記飲料送出システムの既定の動作条件のうちの少なくとも1つにしたがって前記TEC装置に供給される電力を調整するように適応されている、請求項46に記載のチラーシステム。
【請求項48】
前記水浴の中で前記冷却コイルと流体連通状態で位置付けされた分配装置をさらに含み、前記分配装置は、前記冷却コイルの周りで前記循環ポンプにより誘導された前記水の流れを分配する、請求項45に記載のチラーシステム。
【請求項49】
前記冷却コイルがカーボネータタンクの外側の周りに位置設定されるように前記水浴の中に位置付けされたカーボネータタンクをさらに含み、前記カーボネータタンクが前記分配装置と流体連通状態にあり、前記カーボネータタンクが冷えた炭酸水を送出するように適応されている、請求項48に記載のチラーシステム。
【請求項50】
前記ヒートシンクを冷却するように適応された前記ヒートシンクに隣接して位置付けされた少なくとも1つの冷却ファンをさらに含む、請求項45に記載のチラーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無容器カスタム飲料ベンディングに関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンス飲料のベンディングは、世界中で数十億ドルの大規模産業である。今日、マーケットシェアは、プラスチックボトル及びアルミ缶に入って販売される飲料によって完全に支配されている。現在再生利用されているのはこのような飲料容器の15%未満であると推定され、莫大な量の環境廃棄物をもたらしている。
【0003】
さらに、大部分のコンビニエンス飲料は、主に水であり、したがってそのびん詰め、輸送及びベンディングマシン自体への分配にかなりのエネルギが投入されている。
【0004】
既存の飲料ベンディングマシンに関連する選択の制約条件及び環境上の懸案事項に対処する新しいタイプの飲料販売に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【0005】
コンビニエンスベンディングマシン及びコンビニエンス飲料の送出方法が記載される。顧客が独自の容器内に多様なコンビニエンス飲料をベンディングすることのできる埋込み型コンピュータインターフェイスが利用される。このベンディングマシンは、都市水道水源及び下水管に対して、標準的な噴水式水飲み器と類似の要領で連結される。これにより、ベンディングサイトに水を輸送するのでなく、むしろ、非常に濃縮された形態でマシンに対し飲料内容物の大部分を供給し、マシン内でカスタム飲料へと混合させることができる。マシンの中に入る都市水道水は、特定の立地サイトにおける水質に合わせて特注される多段濾過プロセスを通過する。
【0006】
ベンディングマシンは、熱湯、冷水又は炭酸水から作ることのできる飲料、及び濾過された真水から標準的ソフトドリンク、顧客がデザインする完全にカスタム化された飲料に至る全てをベンディングする。飲料の成分は、共に非常に濃縮された形態で、2つの方法のうちの1つでマシンの中に貯蔵され得る。飲料成分は、工業規格「バッグ−イン−ボックス」フォーマット、カートリッジ又は製品タンクのいずれかに入った液体の形をしていてよい。飲料成分は、粉末形態であってよく、バルク粉体容器及び/又は低容積容器に入った形をしていてよい。各マシンは、複数の別個の成分を保持する。これらのうちのいくつかは、標準飲料であってよく、残りは、多数のタイプの本物の果実のシロップ濃縮物、標準及び低カロリの甘味料、本物の果実抽出物、本物のハーブ抽出物、天然香味成分、コーヒー、紅茶、ココア、チョコレート、乳製品、例えばミルク又はクリーム、非乳製品、例えば豆乳又はアーモンドミルク、野菜、例えばジュース又は粉末又はピューレ、多数のタイプの着香栄養サプリメント、及び多数のタイプの栄養サプリメントを非限定的に含めた別個の成分であり得る。
【0007】
担当者又はユーザは、本発明品に接近し、識別情報を提示することができる。マシンはユーザを顧客として識別し、その顧客のアカウントを呼び出す。さらに、マシンは、全地球測位システム(GPS)又は近位センサに基づいて顧客の位置を特定し、移動体デバイスアプリケーションを介してその顧客にサインインさせることができる。所望される場合、ユーザは、有形通貨を用いてマシンインターフェイスを通して資金を追加するか又は例えばクレジットカードに必要な額を課金することができる。マシンは、同様に、飲料の料金を累積させることもできる。料金は、非限定的に雇用者、スポンサ、学区、ホスト、広告主又はヘルスケア提供者などの任意の第3者に課金され得る。一実施例において、第三者は、飲料の料金全額又は例えば被雇用者の利益の一部として定額料金(一飲料あたり又は一日あたり)などのその任意の部分を支払うことができる。マシンは同様に、そのユーザのお気に入りの又は最近販売された飲料のリストを呼び出すこともできる。この場合ユーザは単にこのリストから注文するか、濾過真水、標準ソフトドリンク、お気に入りの又はマシンが推奨する売上げナンバーワンのレシピを注文するか又は全く新規のカスタム飲料をデザインすることができる。新規のカスタム飲料をデザインするにあたり、ユーザは、(ブレンド可能な)香味タイプ及びその相対的香味強度を選択してよい。例えば、ユーザは、30%のザクロ及び70%のブルーベリを選択し、次にほのかに香味のある水のような低強度からフルーツジュースのような高強度まで、香味強度を変えることができると考えられる。ユーザは同様に、サトウキビ/リュウゼツランシロップなどのより標準的な糖ベースの甘味料から、ステビア又はモンクフルーツ抽出物などの低カロリ甘味料に至る追加の甘味料を選択することもできる。さらにユーザは、様々な百分率でこれらの組合せを選択し、その後軽度の甘さから極甘に至るまで強度を変動させることができる。次に、ユーザは任意に、免疫力上昇、エネルギ増加、マルチビタミンなどの栄養サプリメントミックスを選択し、それらの相対的百分率を選択し、次に恐らくは体重に応じて量を変動させることができる。例えば、子供は成人よりも少ない量の栄養サプリメントを使用することができる。これらの選択全てを行なった後、飲料は自動的に混合され、ユーザ自身の容器の中に送出される。ユーザがこの飲み物を気に入った場合、それは、ユーザのアカウントにセーブされ、将来のベンディング用又はレシピを調整するための編集用にデータベース内に記憶され得る。別の例では、顧客は、例えばPalo Alto,Califに本部を置くFacebook,Inc.により提供されているものなどのソーシャルメディアアウトレットにアクセスし、レシピを「ドリンクシェア」することができる。例えば、顧客は、iPhone(登録商標)アプリケーション、Android(登録商標)アプリケーション及び/又は他の電子アプリケーションなどの電子アプリケーションを介してソーシャルメディアアウトレット(例えばFacebook(登録商標))にアクセスし、カスタムドリンクレシピを「ドリンクシェア」することができる。このとき、或る顧客は、ソーシャルメディアアウトレットエクスペリエンスから発見されシェアされたドリンクレシピを現地のマシンにベンディングさせることを選択し得る。現地のマシンは、インタネット接続を介して遠隔データベースにアクセスすることによって、要求されたシェアされたドリンクレシピをベンディングできる可能性がある。例えば、或る顧客はソーシャルメディアアウトレットエクスペリエンス中にシェアされたドリンクレシピを発見してそれをパーソナルアカウントにセーブすることができる。パーソナルアカウントは遠隔データベース内にセーブされ得、これにマシンがアクセスしその後顧客が要求した通りのドリンクをベンディングすることができる。
【0008】
カスタム混合比飲料も創出可能である。固定比で同時にシロップと水をベンディングする標準的なソーダマシンとは異なり、マイクロプロセッサ制御により、マシン内に貯蔵された多数の成分全ての任意の組合せを互いに可変的な割合でかつベースの水に対し混合することが可能である。標準的ソフトドリンクをベンディングできるように標準的なソーダファウンテンの混合比が予めプログラミングされてもよいし、あるいは、個別のユーザによりデザインされた完全にカスタムの飲料をベンディングすることも可能である。
【0009】
新規ベンディングサイクルに組み込まれる自動清浄サイクルも同様に組込むことができる。標準的なソーダファウンテンでは、ソーダシロップ/水の混合物は、各ベンディング作業の終りでわずかに滴下する。これは、送出部域の粘つきの原因となり、したがって頻繁な清浄が必要となる。自動清浄サイクルで最初に清浄される混合用マニホルドを組込むことができる。これにより、2回のベンディングサイクル間の期間中マニホルド内に漏出している可能性のあるあらゆる滴下は除去される。マシンのドレンに対して通常開放している端部上の混合用マニホルド多経路ソレノイドバルブはドレンに連結されている。清浄サイクルは、摂氏約88度(華氏約190度)の熱湯を用いて、及び/又は漂白剤などの洗浄溶液を用いて行なわれる。
【0010】
ベンディングマシンは同様に、バルブの自動清浄を提供するように装備されていてもよい。ソレノイド弁及び標準的ソーダファウンテンの送出用バルブは一様に、経時的に粘ついた状態となり得、正しく開閉できない場合がある。標準的ソーダファウンテンマシンでは、機械部品は頻繁に分解され、清浄され、その後再度組立てられている。ベンディングマシンの一実施形態では、経過時間又は所与のシロップタイプのベンディング回数などの事象に基づいて一定の定義された間隔でソフトウェアを介して又は手作業制御を通して実行され得る周期的バルブ清浄サイクルが利用される。
a) ベンディングマシンは同様に、個別の顧客が独特の飲料を作製し自らのお気に入りのレシピをマシンの中央データベース内に記憶できるようにする独特の課金/顧客インターフェイスを提供することもできる。各マシンは、インタネットを介して主要データベースに連結されてよい。各々の個別のマシンには異なる成分が備蓄され得ることから、ユーザインターフェイスは、顧客が使用している特定のマシンにおいて作ることのできる飲み物の可能性を表示することができる。システムは同様に、「ペアレンタルコントロール」などの機能を有効化することもできる。この機能は、学校に配備されるマシンにおいて有効化することができ、ここでは親が自らの子供達がベンディングできる飲料の数及びタイプに対し限界を設定でき、糖などの特定の成分又は飲料タイプに制限を加えることができる。親は同様に、各飲料中に特定の栄養サプリメントを求めることもできる。さらに、顧客は飲み物に名前を付け、それを他の顧客の試飲及び格付けに付すことができ、データベースは格付け/売上げ上位のレシピをマシンで表示することができる。システムは同様に、「専用/オペレータコントロール」などの機能も有効化することができる。例えば、マシンはロックアウト時刻を組込むことができる。例えば、授業時間中、生徒に対してはマシンをロックし、その一方で教師及び/又は職員には開放されたままにするようにマシンをプログラミングすることができる。
b) ベンディングマシンは同時に、全ての異なるサイズ、色及び透光性の容器内に飲料をベンディングする能力を有することもできる。多くの場合、不透明な容器は飲料充填中内部を見ることが困難であり、過剰充填及びこぼれの原因となる。ユーザがボトル/容器のサイズを知っている場合、合計飲料の適切なサイズ/量を選択することができ、マイクロプロセッサは、容器からあふれさせることなく、自動的に全ての成分の数量を調整し容器に精確に充填を行なうことができる。ユーザがミスをした場合及び容器のサイズを知らない場合、手動制御又はマイクロプロセッサ制御のサイクルを活動化させてあふれを回避することができる。
【0011】
ベンディングマシンは同様にユーザに安全なエクスペリエンスを提供することができる。マシンは熱い、冷たい又は炭酸の飲料をベンディングするために使用可能であることから、一部の顧客が、断熱されていないステンレス鋼製ボトルなどの不適当な容器内に熱い飲料をベンディングして、火傷を受け得るリスクが存在する。このような理由から、ベンディングマシンに温度センサを組込むことができる。ボトルの表面の温度が安全なレベルを超えた場合、ユーザは警告を受け、ベンディングプロセスは中止され得る。
【0012】
ベンディングマシン内には送出部域の殺菌手段を組込むこともできる。従来のソーダファウンテンは、送出バルブレバーに対し使い捨てカップを押圧することによって活動化される送出ノズルを使用する。ユーザがこのタイプの送出機構で自身の容器を使用した場合には、送出レバーに対して、ひいては後続する顧客間で細菌が伝染し得る。ベンディングマシンの一実施形態においては、ユーザのボトルと接触し得ないように遮へいされた陥凹型送出管を利用することができ、送出部域全体に抗菌性紫外線殺菌光を投光することができる。
【0013】
この「発明の概要」は、以下の「詳細な説明」でさらに説明される選抜した構想を簡略化した形で紹介するために提供されている。この「発明の概要」は、請求対象の主題の主要な又は本質的な特徴を識別するように意図されておらず、また請求対象の主題の範囲を決定する上での一助として使用されるようにも意図されていない。
【0014】
詳細な説明は、添付図面を参照しながら記述されている。図中、参照番号の最左桁は、その参照番号が最初に現われる図を識別している。異なる図中の同じ参照番号の使用は、類似の又は同一の品目を表わす。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ベンディングマシン装置内の配管システムの実施例の概略図である。
図2】ベンディングマシン装置内の電気システムの実施例の概略図である。
図3】ベンディングマシン装置内の構成要素の場所を示す実施例の図である。
図4】カスタム飲料の送出を行なうために担当者に提示されるインターフェイスの図である。
図5】カスタム飲料の送出を行なうために担当者に提示されるインターフェイスの図である。
図6】カスタム飲料の送出を行なうために担当者に提示されるインターフェイスの図である。
図7】カスタム飲料の送出を行なうために担当者に提示されるインターフェイスの図である。
図8】カスタム飲料の送出を行なうために担当者に提示されるインターフェイスの図である。
図9】カスタム飲料の送出を行なうために担当者に提示されるインターフェイスの図である。
図10】一実施例における飲料ベンディングするに関する制御プロセスを示す流れ図である。
図11】飲料送出システム内の配管システムの実施例の概略図である。
図12】飲料送出システム内の水濾過システムの実施例の概略図である。
図13A】飲料送出システム内の熱電式水冷却及び炭酸化システムの実施例の斜視図である。
図13B】飲料送出システム内の熱電式水冷却及び炭酸化システムの実施例の断面図である。
図14A】水浴及びアイスバンク備蓄内の水の流れを示す熱電式水冷却及び炭酸化システムの実施例の断面図である。
図14B】水浴及びアイスバンク備蓄内の水の流れを示す熱電式水冷却及び炭酸化システムの実施例の断面図である。
図14C】熱電式水冷却及び炭酸化システムの実施例の概略図である。
図15A】飲料送出システム内の差圧ドージングシステムの実施例の概略図である。
図15B】飲料送出システム内の差圧ドージングシステムの実施例の概略図である。
図16A】差圧ドージングシステム内で流体流を測定するための差圧ドージング装置の実施例の斜視図である。
図16B】差圧ドージングシステム内で流体流を測定するための差圧ドージング装置の実施例の断面図である。
図17A】差圧ドージングシステムの流量測定値ドージングを示す一連のグラフである。
図17B】差圧ドージングシステムの流量測定値ドージングを示す一連のグラフである。
図17C】差圧ドージングシステムの流量測定値ドージングを示す一連のグラフである。
図18A】差圧ドージングシステムの流量測定値ドージングを示す一連のグラフである。
図18B】差圧ドージングシステムの流量測定値ドージングを示す一連のグラフである。
図18C】差圧ドージングシステムの流量測定値ドージングを示す一連のグラフである。
図19A】飲料送出システム内のパルス計数器ドージングシステムの実施例の概略図である。
図19B】飲料送出システム内のパルス計数器ドージングシステムの実施例の概略図である。
図20A】ホール効果センサを用いる2センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例の分解斜視図である。
図20B】ホール効果センサを用いる2センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例の断面図である。
図20C】パルス計数のための2センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例の表である。
図21A】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21B】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21C】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21D】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21E】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21F】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21G】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21H】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21I】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21J】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21K】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21L】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21M】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図21N】ホール効果センサを用いた4センサ式パルス計数器ドージングシステムの実施例を示す。
図22】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの実施例の斜視図である。
図23】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの光学式パルス発生器の実施例の俯瞰図である。
図24A】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの実施例の一連の図である。
図24B】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの実施例の一連の図である。
図24C】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの実施例の一連の図である。
図24D】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの実施例の一連の図である。
図24E】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの実施例の一連の図である。
図24F】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの実施例の一連の図である。
図24G】赤外線センサパルス計数器ドージングシステムの実施例の一連の図である。
図25】飲料送出システム内の送出装置の実施例の分解組立図の図である。
図26】飲料送出システム内の送出装置の実施例の概観の図である。
図27A】飲料送出システム内のノズルの実施例の部分的断面図を示す。
図27B】飲料送出システム内のノズルの実施例の部分的断面図を示す。
図27C】成分出口により送出されている液体の方向を例示する飲料送出システム内のノズルの一部分の断面図である。
図27D】丸味のある出口無しで送出されている液体の方向を例示するノズルの一部分の断面図である。
図28A】飲料送出システム内のノズルのフルコーンスプレーの実施例の部分断面図及び断面図を示す。
図28B】飲料送出システム内のノズルのフルコーンスプレーの実施例の断面図を示す。
図28C】飲料送出システム内のノズルのフルコーンスプレーの実施例の部分断面図を示す。
図28D】飲料送出システム内のノズルのフルコーンスプレーの実施例の断面図を示す。
図28E】飲料送出システム内のノズルの水すすぎ液出口及び結果としてのフルコーンスプレーの斜視部分断面図である。
図29】飲料送出システム内のノズルにより充填されるユーザの容器の図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照すると、図1は、タッチスクリーンディスプレー100を含み得るベンディングマシン装置の一実施例を示す。しかしながら、他の実施例では、キーボード、モニター、ヒューマンインターフェイスデバイス又はビジュアルディスプレーなどの、ユーザへ及びユーザからの情報の配信及び/又は受信のための他の多くの手段が含まれる可能性がある。一実施例において、1つ又は複数のプロセッサ及びメモリを格納するパーソナルコンピュータ(PC)101が、タッチスクリーンディスプレー100と通信して、ディスプレー100が獲得する及び/又はPC101が配信する情報に関する情報を受信し伝送することができる。他の実施例は、ユーザと対話する構成要素への情報の配信又は受信用の他の手段を含み得る。
【0017】
PC101は、受信した情報を、2つのプログラマブル論理コントローラ(PLC)103、104と通信するためのフォーマット及び/又は言語へと変換し得る。他の実施例では、1つ以上のコントローラデバイスにユーザの入力を直接的及び/又は間接的に通信するための手段も含まれる可能性がある。
【0018】
PC101は、イーサネットルータ102を介して2つのPLC103、104と通信することができる。PLC103、104は、ユーザから取り出された情報及び/又は前記PLC103、104の動作に直接関係するPC101に対する及びPC101からの情報を送信及び受信し得る。他の実施例には、ユーザの希望を直接又は間接的に達成する能力をもつ単一又は多数の制御デバイスが含まれていてよい。一実施例において、ユーザは、タッチスクリーンディスプレー100上で提示されたオプションを選択でき、このオプションは次にPC101に伝送され得る。このとき、PC101はユーザの入力を解釈しこの入力をPLC103、104が理解できるフォーマット及び/又は言語に変換することができる。PC101は、その後、イーサネットルータ102を介してPLC103、104にユーザの希望を完遂するのに必要な情報を伝送することができる。
【0019】
一実施例において、PLC103は、ソレノイドマニホルド113を通る液体及び/又は気体の制御された流れをもたらすようにソレノイドバルブ124に連結されたリレー105を制御する。代替的実施例には、バルブの起動又は流体の流れを制御するか又は直接これに影響を及ぼすためのソリッドステートリレー、有極リレー、ラッチングリレー、リードリレー又は他の手段を含む各種タイプの単一又は多数のリレーを含み得る。他の実施例は、同様に、空気圧式、油圧式、電気式及び/又は他の機械的手段により起動される単一又は多数のバルブも含み得る。例えば、PC101及び/又はイーサネットルータ102を介してPLC103に通信された後のユーザの入力は、ソレノイドバルブ124を活動化してこのユーザの入力に直接関係する時間、流体が通過できるようにするリレー105の活動化によって達成され得る。さらに、ユーザの入力は、PC101及び/又はイーサネットルータ102を介してPLC103に通信された後、このユーザの入力に直接関係する1つ以上の流量センサからのフィードバックに基づいて、ソレノイドバルブ124を活動化して一定量の体積だけ流体が通過できるようにするリレー105の活動化によって達成され得る。
【0020】
図1に例示されているように、一実施例では、1つ以上の流体及びその特性の輸送、濾過、改変及び取扱いを達成するために流体システムが利用される。ベンディングマシン装置に進入した水は、通常閉鎖されている安全ソレノイドバルブ106を通過する。バルブ106は、ベンディングマシン内への流体の流れをいつでも終結させることができる。T接続部を介して流体経路退出バルブ106にオゾン発生器が連結されていてよい。流体経路退出バルブ106からの流れは、チェックバルブを介してオゾン発生器に進入するのを妨げられてよい。この実施例において、水は、人が消費するのに望ましくかつ味の良いレベルまでマグネシウム、カルシウム及び他の溶解ミネラルを削減するため、硬水軟化用フィルタ107を通過する。軟化装置107の後、流体は直列で配向された2つの活性炭フィルタ108を通過する。流体はその後、紫外線(UV)フィルタ109を通過した後に、流体システムの他の構成要素へと続行する。
【0021】
要約すると、一実施例は、味が良く人が消費するのに好適である水の送達をもたらすため、軟化装置107、活性炭フィルタ108及びUVフィルタ109からなる4段濾過プロセスを使用し得る。しかしながら、他の実施例では、味が良く人が消費するのに好適である水の送達をもたらすのに必要な可変的数量及びタイプの精製及び/又は粒子フィルタが含まれていてよい。一実施例では、スケールフィルタなどのスケール及び/又は水硬度を削減するための他の手段が含まれてよい。代替的実施例では、流体システム内の濾過の使用を省くことができる。
【0022】
入口流体経路は、複数の構成要素に向かって流れるように分割されてよい。1つの構成要素は、高温タンク又は湯沸かし器111に対する流体の流れを制御するためのソレノイドバルブ110であり得る。別の実施例では、ヒータータンクへ及びヒータータンクからの流体の流れをもたらすためヒータータンクの前及び/又は後に位置設定された1つ以上の空気圧式、電気式、油圧式及び/又は機械的バルブが使用され得る。
【0023】
ヒータータンク111内への流体の流れは、ソレノイドバルブ110の起動により直接制御されてよい。ヒータータンク111へ及びヒータータンク111からの流体の流れは、入口ポート及び出口ポートをそれぞれ通過する。出口ポートは、常時大気圧にとどまる流体経路に直接連結されてよい。他の実施例では、加圧高温タンク、瞬間湯沸かし器又は様々な他の熱付加技術などの水の加熱をもたらすための手段が利用され得る。
【0024】
温水の温度は、摂氏約38度(華氏約100度)〜摂氏約100度(華氏約212度)の範囲内であり得る。この高温流体は次に、流体経路を一方向弁112までたどり、この一方向弁がヒータータンク111に向かう又はヒータータンク111内への流体の逆流を妨げる。一方向弁112の後、高温流体は、1つが直列で2つが並列で配向された3つのマニホルド113、流体流量計及び3方の通常開放したソレノイドバルブ115を通過する。この時点で、高温流体は、送出ノズル116に連結された流体経路又はドレンライン117に連結された流体経路へと迂回させられる。別の実施例では、高温流体が直接的及び/又は間接的に送出ノズル及び/又はドレンまでたどる1つ以上の流体経路が含まれていてよい。さらに別の実施例では、供給源から流体システム内の行き先まで高温流体を案内して、結果として前記流体の送出及び/又はドレンをもたらすのに必要な手段が含まれていてよい。
【0025】
流体は同様に、流入流体を冷却及び/又は炭酸化する能力を有する流体処理装置118内にも進入し得る。このベンディングマシンは同様に、全て唯一の流体経路を通過する1つ又は多数の流入流体を冷却する能力も有している。他の実施例は、本発明における流体の冷却及び/又は炭酸化をもたらす1つ以上の装置を含み得る。
【0026】
ベンディングマシンを退出する流体経路、例えば逆流を防ぐための一方向弁112を通りその後マニホルド113上に位置設定された専用ソレノイドバルブ124に至る冷えた流体流に専用の経路が組込まれてよい。このとき、各流体経路は、マニホルドに進入した後の高温流体の経路に類似した経路をたどる。
【0027】
ドレンバルブを用いて、本発明により保持された流体をドレンする能力を保証することができる。バルブは、閉止弁及びソレノイドバルブを非限定的に含めた無数の設計のものであり得る。図1は、主配管ドレンバルブ129、高温タンクドレンバルブ130、炭酸流体ドレンバルブ131及び氷浴ドレンバルブ132を伴う、ドレンバルブの一実施例を例示している。同様に、チラー118の一構成要素として、氷浴オーバーフロー流体経路又はドレン管路133を用いて前記氷浴内の最適な流体レベルを維持することができると考えられる。
【0028】
冷えた製品の温度は、摂氏約16度(華氏約60度)〜摂氏0度(華氏32度)の範囲であってよい。例えば、流体は、ソーダファウンテン型のマシン118用に設計された水チラー、カーボネータ及びシロップチラーの組合せに進入し得る。冷えた水の経路から退出した流体は、次に一方向弁124そして次にマニホルド上に位置設定された通常閉じているソレノイドバルブに連結された経路をたどる。ソレノイドが活動化された時点で、冷えた水は、マニホルド113、流量計114及び3方向ソレノイド115を通って流れ、直接送出される。他の実施例は、水チラーなどの流体処理デバイスからの流体の流れを制御し前記流体の送出又は廃棄をもたらすため、1つ以上の流体経路及び/又はバルブの使用を組込むことができる。流体処理装置を退出した炭酸流体は、送出ノズルに直接的又は間接的に連結された流体経路をたどることができ、流体経路は、ニードル弁134などのデバイスによってか、又はインライン補償器又は類似のデバイスの使用を通して調節され得る。別の実施例では、シロップは、シロップ冷却管路を横断し、マニホルド113、流量計114及び3方向ソレノイド115を通って送出用ノズルまで流れることができる。
【0029】
一実施例では、組合せのチラー/カーボネータ118、製品ポンプ120及び直接管路にCOガスを供給するように出口圧力が調節されている加圧二酸化炭素(CO)タンク119で利用される。他の実施例には、空気圧式起動、炭酸化、直接使用及び/又は加圧ガスを必要とする他の利用分野のための、加圧ガスを必要とする様々な他の構成要素が組込まれ得る。
【0030】
製品ポンプ120内に進入したガスは、ポンプの動作及び、製品ポンプ120を二等分する流体経路を通した製品の流れをもたらす。例えば、COガスは、流入流体に正圧を送達しこうして流体に流出流体経路を横断させる空気圧式タービンポンプを起動させる。COガスは同様に、マニホルド113上の専用の通常閉じているソレノイドバルブに連結された一方向弁112で終結する流体経路をたどることもできる。流体経路を通る流れは、ニードル弁135などの構成要素により調節されてよい。その後、経路は先に説明された通り、冷えた流体と類似の1つのルートに沿って続行する。他の実施例では、ガスは、ガスの送出又は廃棄をもたらすソレノイドバルブ、空気圧弁及び/又は機械弁などの流れ制御用構成要素で終結する様々なルートをたどることができる。他の実施例において、COガスは、圧力下で炭酸化タンクに入ることができ、ここでこのガスは、タンクを共同で占有する流体中に溶解する。
【0031】
空気圧駆動式製品ポンプ120が、先に説明した通り、冷えた流体と類似の流体経路に沿って1つ以上の容器から送出又は廃棄までの製品流体の伝達を達成することができる。代替的実施例では、電気ポンプ、空気圧ポンプ、容積型ポンプ、油圧ポンプ、ポジティブヘッド及びそれらの任意の組合せ又は単独使用などの1つ以上の流体伝達方法を通した、送出又は廃棄までの製品流体の伝達のための他の手段が利用され得る。
【0032】
一実施例では、唯一かつ別個の流入経路から共通流出経路までの流体の流れを制御するため、複数のソレノイドマニホルド113の組合せが使用され得る。例えば、6ラインマニホルドは、各々所与の流体がマニホルドに入るのを妨げる6つの通常閉じているソレノイドバルブを格納し得る。所与のソレノイドバルブが付勢された時点で、先にソレノイドにより遮断されていた流体がマニホルドを通って流れる。多数のソレノイドバルブ112を、重複する時間的間隔の間起動させることができ、こうして1つ以上の流体が唯一の流体経路を通ってマニホルドに入り、共通の経路を通って退出することが可能になる。共通の経路を通って単一の及び/又は多数の流体の制御された流れを達成するために、他の手段を使用することもできる。
【0033】
別の実施例において、ベンディングマシンは、送出ノズル116への流体の流れを制御するために通常開放している3方向ソレノイドバルブ115を利用することができる。ソレノイドは、入口を通過する全ての流体が、2つの唯一の出口経路のうちの一方を通って退出するような形で機能する。3方向ソレノイド115が付勢された時点で、入口を通過する全ての流体は送出ノズル116に連結された出口経路を通って退出する。他の実施例では、通常閉じているソレノイド又は流体の送出を制御する他の手段などの方法が利用され得る。
【0034】
廃棄された流体を捕捉するため送出ノズル116の下方にシンク121が位置設定されてよく、これが、前記流体をドレン117に導く。他の実施例では、廃棄された流体を捕捉し前記流体をドレンに通過させるための様々な方法を使用することができる。
【0035】
シンク、送出ノズル及び/又は送出部域を殺菌するために、紫外線(UV)殺菌光125を利用することができる。
【0036】
ドレン管117を通って廃棄出口まで流体を伝達することができる。他の実施例では、本発明からの廃棄された流体を放出するための水中ポンプを伴う槽などの方法を使用することができる。
【0037】
誘導フロートスイッチが、本発明のベースにおいて流体の存在を検出することができる。他の実施例では、他の流体レベル検知手段を使用することができる。
【0038】
磁気ストライプカードリーダー122が、本発明により送達される製品についての支払いとして、消費者からの資金移動を達成できる。例えば、消費者は本発明に接近し、VISA(登録商標)クレジットカードを使用してベンディングマシンから飲料を購入する。キャッシュアンドコインマシン又は他の支払い受入れデバイスなどの他の手段を用いて支払いを行なうことも可能である。
【0039】
近接場無線周波数識別情報(RFID)リーダ123が、既知の顧客の認識を達成し、本発明を有効化してこの顧客に対し個別的に応答することができる。例えば、顧客はマシンに接近し、RFIDタグをリーダ123に提示し、このリーダは顧客のタグからのID番号を受入れ、情報をプログラムに伝送し、このプログラムが顧客のID番号と結び付けられた情報を検索し利用する。RFIDタグは、近接型カード、受動的RFIDタグ、能動的RFIDタグ、近距離無線通信デバイス又は既知の顧客の認識を達成するために好適な任意の他のRFID技術及び/又は周波数通信デバイスであってよく、本発明を有効化してこの顧客に個別的に応答することができる。他の実施例では、ユーザ名、パスワード、磁気ストライプカード、スマートカードなどの方法及び/又は既知の顧客の識別を達成するための任意の類似の方法を使用することができる。
【0040】
送出ノズル116の下に位置設定された飲料容器に光をあてるため及び/又は流体が送出される部域内の照明を目的として、単一又は多数のLED光源126を使用することができる。
【0041】
送出ノズル116から外への流体の経路の画像を捕捉するためにカメラ127を使用してよい。捕捉画像は、送出ノズル116から外への流体経路の静止画像及び/又はビデオ画像であってよい。
【0042】
飲料の選択及びカスタマイゼーションプロセスは、ベンディングマシンとユーザの間の通信を達成するために、タッチスクリーンディスプレー100を利用することができる。このような通信は、ユーザが送出された飲料の組成を直接制御することを可能にする。例えば、図4は、1つの実施例が利用できる初期ディスプレー画像を例証している。ユーザのアイデンティティは、「サインイン」事象において、本発明が知るところとなる。この事象に先立って、一実施例が図5に示されているように画像を表示し得る。
【0043】
一実施例では、飲料カスタマイゼーションプロセスのために図4〜9に示されているもののようなディスプレー画像を使用することができる。例えば、ユーザは図5に示されているものなどのディスプレー画像を用いて、所望の飲み物の体積を選択する。一実施例において、飲料の体積は、約6液量オンスから約64液量オンス、又は個人的飲料容器に関係する任意の類似の体積範囲内であってよい。このとき、ユーザは、普通の冷水、炭酸水及び熱湯などの主要流体タイプを選択するオプションを有する。しかしながら、他の実施例は、水とエタノールアルコールの溶液などの水以外の主要流体タイプを含むことができる。その後、図7に示されているものなどのディスプレースクリーンを用いて、ユーザが飲料に添加すべき1つ又は多数の補足的流体を選択できるようにすることができる。例えば、ユーザはカスタム飲料に対しキィウィ、マンゴ及びオレンジ果汁濃縮物を添加することを選択する。このときユーザには、補足的流体の添加比率をカスタマイズするオプションがある。ユーザは、補足的流体の最終的組合せが、47%キィウィ、28%オレンジ及び25%マンゴの果汁濃縮物を含有することを指定することができる。
【0044】
他の実施例では、ユーザが添加すべき特定の補足的流体をカスタマイズするための類似の、ただし異なる手段が含まれ得る。他の実施例では同様に、特定の補足的流体の添加比率をユーザがカスタマイズするための類似の、ただし異なる手段が含まれ得る。例えば、ユーザは、合計が1又は100%に等しいものとして、無限の様々な比率で多数の補足的流体から飲料を作製することを選択する可能性がある。100%という任意値は、ユーザの所望の香味強度に直接関係する値と結び付けられ得る。ユーザが「強い」という香味強度で5つの補足的流体を選択した場合、ここで強い香味付けは1液量オンスに等しいことが知られており、このとき、5つの補足的流体を、無限の様々な比率で組合せて、1液量オンスの定数に等しい体積とすることができる。さらに他の実施例では、ユーザが補足的流体の混合物比率をカスタマイズできるようにするため合計体積アプローチ以外の手段を利用することができる。別の実施例では、補足体積を固定体積又は「ショット」に設定することである。ショットは、8オンスの飲み物又は32オンスの飲み物について同じ体積のものであり得る。ユーザは1ショット又は2ショット以上を選択することができる。このような他のアプローチは、補足的流体の味、粘度又は他の特性の総和をユーザの希望に応えるように設定することを含み得る。
【0045】
ユーザの希望通りの独特の組合せの補足的流体を選択した後、図7に示されているようなディスプレー画像を通して飲料に対し栄養サプリメントを添加することができる。液体、粉末又は他の形態の栄養サプリメントを、飲料に対し添加し、全流体体積を定量、又は定質量で、又は飲料の特性又はユーザの希望に比例した数量で送出することができる。例えば、ユーザは、栄養サプリメントを伴う20液量オンスの飲料を選択するかもしれない。送出されるサプリメントの総質量は、1グラムといった定質量であり得る。別の実施例では、栄養サプリメントの質量は、ユーザが所望する補足に正比例するか又は20オンスの飲料の体積に正比例するものであり得る。ユーザは同様に、カスタム飲料に甘味料を添加するオプションを有することもできる。甘味料は、甘蔗糖、ステビア、アガベ糖、モンクフルーツ抽出物、羅漢果又は他の甘味料などの成分からなっていてよい。これらの甘味料は、サプリメントについて説明されたものと類似の方法でカスタム飲料に添加され得る。
【0046】
送出される甘味料の総質量は、飲料の体積及びユーザが所望する甘味強度に正比例するものであってよい。他の実施例では、ユーザがカスタム飲料の甘味をカスタマイズできるようにするための類似の手段が含まれていてよい。他の実施例は、ユーザがカロリ及びノンカロリー甘味料の割合を変動させることによりカスタム飲料のカロリレベルをカスタマイズできるようにするための類似の手段を含むことができる。ユーザには同様に、飲み物カスタマイゼーションプロセスを通してユーザが創出したカスタマイズされた飲料の最終的組成の情報をユーザに提供する図8に示されているようなディスプレー画像も提示され得る。
【0047】
飲料カスタマイゼーションプロセスのこの時点で、ユーザは、カスタム飲料の購入及び/又は最終的組成を確認するオプションを有する。ユーザには同様に、様々な情報をユーザに提示する図9に示されている通りのディスプレースクリーンが提供されてもよい。この情報には、ユーザに提示される広告が含まれ得る。これらの広告は、包括的であってもよいしかつ/又は特定のユーザをターゲットにしていてもよい。ディスプレースクリーンは同様に、ソーシャルメディア対話オプションを提示することもできる。例えば、ユーザは自らの飲み物をそのFacebook(登録商標)ステータスとして友人とシェアすることを選択できる。同様に最終的スクリーンは、ユーザがボタンを押すことで又は類似の起動手段を通してベンディングを開始できるようにしてよい。
【0048】
清浄サイクルを用いて適切な殺菌及び性能を保証することができる。一つの実施例において、ベンディングマシンは、1つ以上の流体経路の清浄及び殺菌を達成するために自動化されたサイクルを利用することができる。この清浄は、1つ以上の流体経路を通して漂白剤などの殺菌用流体及び/又は摂氏約88度(華氏約190度)の温度での熱湯の循環によって達成可能である。別の実施例では、1つ以上の流体経路の殺菌を達成するため、オゾンガス(O.sub.3)が利用され得る。他の実施例では、自動化されたものではなくむしろ手動式手段を通して達成される類似の清浄サイクルが利用されてよい。同様に、清浄サイクルを開始するために、清浄及び殺菌の必要性を決定するための様々な方法を1つの実施例に組込むことができる。このような方法には、清浄サイクルの必要性を表わす流れの変化を検知するための流れ特徴付けセンサの使用が含まれ得る。しかしながら、他の実施例では、清浄サイクルの必要性の手動式決定のための手段及び/又は清浄サイクル間の時間的間隔を決定づける方法が利用され得る。
【0049】
プロセス及びメモリ、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)を含むコンピュータデバイスを利用することができる。コンピュータデバイスは、コントローラ及びディスプレーデバイスを非限定的に含めた一実施例の他の構成要素と組合わせて使用されてよい。コンピュータデバイスは、カスタマイズされた飲料の送出をもたらすため、連結されたデバイスと組合せた形で動作することができる。コンピュータデバイスは同様に、デバイス内で動作するソフトウェアにしたがってアクションを行なうこともできる。
【0050】
飲料のベンディングを目的としてベンディングマシンと対話するユーザに露出される構成要素を清浄し殺菌するための手段も含まれていてよい。ユーザに露出されている全ての表面が、容易に殺菌され清浄される。より具体的には、以下送出部域と呼ぶ、飲料ベンディングプロセスを通して流体に露出されるベンディングマシンの部域は、殺菌サイクルを通して定期的に殺菌される。一実施例において、サイクルは、送出部域の殺菌をもたらすため、紫外線(UV)殺菌光源125を含むことができる。他の実施例では、摂氏約88度(華氏約190度)の温度の水などの高温流体及び/又は漂白剤などの殺菌流体を利用して、送出部域の清浄を達成することができる。1つの実施例では、送出部域内での細菌の成長及び潜在的病原体の成長を阻害するのに必要な期間、ベンディングサイクルの後又はいつか別の時点でUV光源を活動化させることができる。別の実施例では、送出部域内の表面を殺菌溶液中に浸漬して、送出部域からの有害な細菌の除去を達成することができる。
【0051】
高温流体を、摂氏約88度(華氏約190度)超の温度の流体として定義して、高温流体の安全な送出を保証するための手段も同様に組込むことができる。安全な方法は、ユーザに対する火傷及び/又は他の関連する傷害のリスクを減少させる。一実施例において、このような安全な方法は、容器の表面温度を直接的及び/又は間接的に測定する温度センサの使用を通してもたらされる。この方法は、容器の表面温度が温度閾値に達するか又はこれを超えた場合に、高温流体の送出を終結させかつ/又は表面温度を低下させる手段を含み得る。例えば、ユーザは、送出部域内に金属容器を置き、高温流体の送出を行う。流体が容器内に入った後、表面温度が摂氏38度(華氏100度)を超えたことを温度センサが標示する。このとき本発明は、高温流体の送出を中止し、表面温度が摂氏約88度(華氏約190度)の温度閾値より低いことを温度センサが標示するまで、摂氏約8度(華氏約45度)の温度で低温流体を送出する。他の実施例では、安全でない温度を検出する類似のただし異なる方法を利用することができる。
【0052】
流体が中に送出される容器の容積及び/又はサイズを決定するための方法も同様に組込まれ得る。1つの実施例では、容器サイズの計算及び概算を可能にするために、一定のパターンで位置設定された近接センサのアレイが利用される。例えば、1つの実施例では、容器の寸法を決定するため、容器ベイの周りに半球形パターンで配設され得る様々な超音波距離計が利用される。その後、アルゴリズムが距離計から受信した寸法データを変換し、おおよその容器容積を計算する。他の実施例では、本発明の範囲から逸脱することなく、質量などの他の特性を測定することによって容器の容積を決定又は概算する手段が利用され得る。
【0053】
送出部域内に容器が存在することを確認するための方法も同様に組込むことができる。このような方法により、ベンディングマシンは、流体を中に送出する容器が存在しない場合にも、液体の送出を終結させることができるようになる。1つの実施例では、送出部域内の物体の存在を確認するために超音波距離計を使用することができる。他の実施例では、流体を中に送出する容器の存在を確認するために様々な他の手段を使用することができる。
【0054】
容器の開口部と送出される流体の整列を促して送出される流体が容器内に流入するようにするため方法を組込むことができる。1つの実施例では、容器の開口部上でその上方に送出ノズルを位置付けるために、寸法センサ及び多次元アクチュエータを利用する。他の実施例では、容器開口部と送出ノズルの間の整列の状態をユーザに知らせるメッセージ及びセンサの組合せを含めた他の様々な方法を使用することができる。別の実施例は、ユーザに送出ノズル及び容器開口部の画像を提示し、容器内への送出される流体の流れを保証するためにユーザが寸法的調整を達成できるようにすることができる。
【0055】
容器の開口部から外への流体の流出又は過剰充填を防止するための方法を組込むことができる。このような事象は、流体送出プロセス中に発生し得る。1つの実施例では、容器内の流体の上昇速度を測定する寸法センサが利用される。この実施例は、その後、容器が最大流体容量に達したことを標示し得る前記流体の速度変化を検知することができる。例えば、超音波距離計により流体がV.sub.oの速度で容器内を上昇していることを標示する。このとき、センサは、流体の現在の速度V.sub.cが所与の係数kだけ減少したこと、つまりV.sub.o=V.sub.c/kを標示する。この速度低下はさらに、暗に、流体がもはや容器内で上昇しておらず、容器の開口部から外に流出し始めたことを標示する。
【0056】
清浄サイクルの一構成要素としての流体経路を通過している流体が、送出ノズルの下方に位置設定された容器に進入することがないように保証する方法が、組込まれてよい。1つの実施例は、ドレン及び送出ノズルに連結された多方向性バルブを組込むことによって、この方法を達成する。清浄サイクルの場合、多方向性ノズルは、流体が送出ノズル内に流れ込まず、その代り、清浄サイクルの一部であるドレン又は再循環ループ内に流入することを保証するように位置付けされる。例えば、流体を送出する前に、流体経路は、摂氏約88度(華氏約190度)の温度の熱湯で満たされる。流体経路は、送出ノズル又はドレンのいずれかへの流体の流れを制御する通常閉じている3方向ソレノイドバルブに連結されている。3方向ソレノイドバルブは消勢され、こうして、前記バルブ内に進入する全ての高温流体は、ドレンに連結された流体経路まで移行する。こうして、高温流体が送出ノズルに入らないことが保証される。他の実施例では、この方法を達成するために、他のタイプのバルブ又は方法を利用することができる。
【0057】
顧客識別デバイス上に情報を記憶するための方法も組込まれ得る。1つの実施例において、デバイスは、顧客の近接場無線周波数識別(RFID)タグである。他の実施例において、デバイスは、MP3プレーヤ又は携帯電話などのパーソナル通信又はエンタテイメントデバイスの体裁をとっていてよい。さらに、他の実施例では、情報を渡し記憶する能力を有する様々な他のデバイスが利用され得る。
【0058】
1つの実施例において、デバイスの所有者に特定的な情報を含む情報がベンディングマシンから記憶デバイスまで送信される。この情報は、次にユーザ及び/又はベンディングマシンにより後日使用されるために記憶される。例えば、顧客は、顧客のアカウント残高及び飲料選好性に関する情報を記憶するRFIDタグを所有する。顧客がベンディングマシンに対して自らのIDを示すためにRFIDデバイスを利用する場合、先に説明した情報はベンディングマシンに渡される。この情報は次に、顧客のパーソナライゼーション及び/又は飲料ベンディングエクスペリエンスを達成するために利用される。他の実施例では、顧客のエクスペリエンスに関係する他の目的のために、記憶された情報を利用することができる。
【0059】
顧客が自らのアカウントの一側面を作成又は修正しかつ/又は電子的手段を通してベンディングマシンに関する情報をビューイングできるようにする方法を組込むことができる。1つの実施例において、これは、iPhone(登録商標)アプリケーション、Android(登録商標)アプリケーション及び/又は他の電子的アプリケーションなどの電子的アプリケーションの利用を通して達成される。例えば、顧客は、カスタム飲料を作製しそれを自らのアカウントに加えるために、iPhone(登録商標)アプリケーションを使用する。この顧客には、次回この実施例に対し自らのIDを示したとき、アプリケーション上で作製された飲料を送出するオプションが与えられ得る。別の実施例において、顧客は、特定の顧客の場所に近いベンディングマシンの場所をビューイングするため、iPhone(登録商標)アプリケーションを利用する。他の実施例では、この方法を達成するために様々な他の電子的手段が利用できる。このような他の電子的手段には、ウェブサイト、ソーシャルメディアアウトレット(例えばFacebook(登録商標))又は他の情報パイプが含まれ得る。
【0060】
所与の近接性内の1人以上のユーザに対し広告を提示するための方法も同様に組込まれ得る。広告は、特定のユーザに合わせて作られ、かつ/又は一般向けに意図されていてよい。
【0061】
データベース内に顧客の情報を記憶する方法も同様に組込まれ得る。データベースは、飲料のカスタマイゼーション、ベンディングプロセス及び/又は顧客エクスペリエンスを達成するために利用される顧客、飲料構成要素、場所及び様々な他の情報に関係する情報をシェアし保持する目的で、ベンディングマシンの様々な実施例によって利用され得る。例えば、データベースは、空になる前に成分を確実に交換できるようにするために、飲料成分の体積に関連する情報を格納している。別の実施例において、データベースは、個別の顧客の名前、飲料履歴、飲料選好性、アフィリエイション、年令、姓別、場所及び他の個人的属性に関連する情報を格納する。この情報は、顧客がIDを示した場合にデータベースから一実施例に渡される。情報は、顧客のエクスペリエンスをカスタマイズし、顧客に公知の選好性を提示するために利用されてよい。
【0062】
図10は、カスタマイズされた飲料の送出をコントローラが達成できるプロセスを例示する。一実施例において、プロセスは、全ての制御用デバイス138間の通信の樹立時点で初期化する。プロセスは、交流成功の確認に伴って続行する。成功した場合、プロセスは続行し、コントローラサブルーチンが活動化される139。この後、コントローラは、飲料140を送出するのに必要な情報を包含するデータの受信を待つ。情報が受信されると、清浄プロセス144は、送出前に管路を清浄するための熱湯の使用を含み得る既定の清浄アルゴリズムを行なう。所望される水のタイプ141が選択され、適切な送出体積が計算される。その後、一定比率の総飲料体積が送出され、プロセスは、シロップが要求されたか否かを決定する。シロップが要求された場合、シロップ注入(pour syrup)145アルゴリズムが、所望される体積の単一又は多数のシロップの送出を制御する。シロップが要求されなかった場合、又はシロップ注入プロセス145が完了した時点で、残りの飲料体積が送出される。この事象の後、清浄後(post clean)142プロセスは、清浄アルゴリズムを行なって、流体経路を清浄し、1つ又は複数のコントローラは、別の飲料を送出するのに必要なデータの受信を待つ。上述のプロセスにおけるいずれの時点においても、停止指令143が、プロセスを直ちに中断して、前記プロセスを清浄後142事象まで移動させることができる。
【0063】
図11に示されている一実施例においては、飲料送出システム170が、給水システム182、成分供給システム400、送出システム600、飲料送出コントローラ172(概してコントローラ172と呼ばれる)、オペレータインターフェイス174及びディスプレーとタッチスクリーン176を含み得る。いくつかの実施例において、飲料送出システム170は、クレジットカードリーダ180及び/又は通貨アクセプタ178を含むことができる。いくつかの実施例において、オペレータインターフェイスコントローラ174は、上述のように、要求された飲み物レシピをベンディングするためにネットワーク接続(例えばインターネット192)を介して遠隔データベースにアクセスすることができる。クレジットカードリーダ180は、リーダ122(図2)などの磁気ストリップカードリーダ及び/又はリーダ123(図2)などのRFIDリーダであり得る。コントローラ172は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の非一時的メモリデバイス(例えば図2に示され以上で説明されたPC101)に結合され本明細書中で説明された機能を果たすために適応されたマイクロプロセッサを含むことができる。一実施例において、飲料送出システムは、いずれかの所望される成分の1つ以上を格納し得る。成分は、非限定的に、以下のものを含み得る、多数のタイプの本物の(又は人工の)フルーツシロップ濃縮物、標準カロリ、低カロリ及びノーカロリの甘味料、本物の(又は人工の)果実抽出物、本物の(又は人工の)ハーブ抽出物、天然の(又は人工の)香味成分、コーヒー、紅茶、ココア、チョコレート、乳製品、例えばミルク又はクリーム、非乳製品、例えば豆乳又はアーモンドミルク、野菜、例えば絞り汁又は粉末又はピューレ、多数のタイプの香味入り栄養サプリメント及び多数のタイプの栄養サプリメント。いくつかの実施例において、1つ以上の成分は、アルコール、例えばエタノール(すなわちエチルアルコール)、又は任意のアルコール又は「成人」関連飲料又は製品、例えば非限定的な一例として、任意のタイプのアルコール系蒸留酒、ワイン又はビールを含み得る。一部の実施例において、飲料送出システムは、ユーザ選好性に応じて、ショット、ミックスドリンク、カクテル、サングリア、アルコール入り飲料などの等価物を生成し得る。いくつかの実施例において、飲料送出システムは、例えば飲み屋などの成人のみが立ち入ることのできる制限区域又は特別な場所に配置され得るか、又は例えばユーザの運転免許証又は他の類似の認可プロセスの入力又はリーダを介して、アルコールが送出される前にアルコール飲料を消費するための法定年令の証明を要求し得る。
【0064】
概して、ユーザは、カスタマイズされた飲料についての1つ以上のユーザ選好性を選択するためにディスプレー及びタッチスクリーン176を使用することができ、この選好性は、オペレータインターフェイスコントローラ174を通してコントローラ172に通信され得る。ユーザの入力に応答して、コントローラ172は、カスタム飲料、健康飲料及び天然飲料を容器に送達するために、給水システム182、成分供給システム400及び送出システム600を制御することができる。
【0065】
次に、給水システム182について説明する。一実施例において、給水システム182は、安全弁184、水濾過システム200、水冷却及び炭酸化システム300、1つ以上のセンサ186、及び1つ以上の水送出装置バルブ213、215、216を含むことができる。飲料水供給源190からの水は、安全弁184を介して濾過システム200に通され、これが水を精製する。次に、精製された水は、水冷却及び炭酸化システム300を通過させられ、これが、冷えた炭酸(すなわち発泡性)水及び冷えた(無炭酸)水を生成する。炭酸化された冷えた水は、送出システム600まで、(以下でさらに説明される)高流量の冷えた炭酸水、高流量の冷えた水及び低流量の冷えた水を形成するため、それぞれのバルブ213、215、216を通って導かれる。1つ以上のセンサ186は、非限定的に流量計、温度計、圧力センサ又はレオメータなどの流動する液体を監視するのに有用な任意のタイプのものであってよい。
【0066】
水濾過システム200について、さらに以下で図12に関して説明される。一実施例において、給水システム182は、ベンディング環境において動作する能力を有する成分品質の水システムであり得る。飲料水供給の質及び飲料水供給源190が動作する条件は、大幅に変動し得る。一部の飲料水供給源は、適当な静止水圧を有することができるが、利用可能な流動水圧は、毎日又は毎時変化して大幅に変動する可能性がある。同様に、飲料水供給の外観品質も大きく変動し、多くは望ましくない味及び臭いを付与する。効率が良く費用効果の高い方法で全ての飲料送出システム設備を横断して直面している外観及び動作上の課題に対処するため、飲料水供給を適切に処理することが望ましい。
【0067】
受容可能で、外観が好ましい成分品質水を提供する多段濾過システムが公知である。しかしながら、これらのシステムは、大幅な水圧損失をひき起こし、成分品質水を送出するための水供給源の圧力及び能力を低減させる可能性がある。
【0068】
水圧不足の問題を克服するために、ブースタポンプを使用することが公知である。動作中比較的静寂であることから、ダイヤフラム型のブースタポンプが典型的に使用され、それは、流動水圧がほぼゼロである水供給条件に繰返しさらされながら、存続することができる。ブースタポンプをアキュムレータ貯蔵タンク及び機械的コントローラと結合させて予備水供給を高圧に保持して、多くの場合より高性能の濾過システムに付随する圧力損失を克服することが公知である。しかしながら、より高い水圧及び機械的に制御されるブースタシステムのカットイン及びカットアウト圧力の通常の動作範囲は、新たな問題の原因となり得る。ショートサイクリングはブースタポンプの早期故障をひき起こし得ることから、機械的コントローラは典型的に、ポンプがショートサイクリング(すなわち短かい時間的間隔内で反復的にオンオフ切換えする)しないようにヒステリシスを含む。結果として、機械的コントローラは、カットイン及びカットアウト圧力値の間に広い差圧範囲を有する。この広範囲の差圧は、水動作圧の大幅な変動を導く可能性がある。したがって、圧力を正常の動作範囲まで低下させるために、機械的に制御された濾過システム構成要素の下流側に減圧調節器を加えることが必要となる。炭酸化システムがシステム設計に含まれている場合、カーボネータタンクを再充填するためにカーボネータが使用するCOガス圧を克服する目的で水圧を増大させるべく、別個のカーボネータポンプが典型的に付加される。
【0069】
飲料送出システム170の水濾過システム200は、ブースタポンプ202、アキュムレータタンク203、少なくとも1つのフィルタ204、及び圧力センサ205を含み得る。圧力センサ205は、フィルタ204の能力を監視するために、フィルタ204を退出する水圧を測定することができる。水システムのより効率の良い動作を提供するようにブースタポンプ202を監視し制御するのに、同じ圧力センサ205を使用することもできる。
【0070】
水濾過システム200は、飲料水供給源190、安全弁184及びコントローラ172に連結され得る。コントローラ172は、他の機能のなかでも、飲料送出システム172の送出動作を直接管理し、水圧を監視することができる。ブースタポンプ202は、給水システム182のニーズに応じてカットイン及びカットアウト圧力の範囲を変動させるように制御され得る。
【0071】
真水(すなわち無炭酸水)を送出する場合、流量は典型的にブースタポンプ202からの低圧水で適切である。しかしながら、カーボネータタンク320への再充填を必要とする場合、コントローラ172は、カーボネータタンク320を適正に再充填するように水圧を上昇させ、その後、そのタスクが完了した時点でより低い圧力まで水圧を低下させるために、ブースタポンプ202を操作することができる。
【0072】
さらに、コントローラ172は、現行の動作上の要件に一致するようにより恒常な流動水圧力を維持するために、動作中ブースタポンプ202の速度を制御することによって、より一層効率の良い動作を提供することができ、これによりさらに電力消費量が削減される。コントローラ172は、他の全ての成分品質水システム200の機能も制御することから、ブースタポンプ202をより効率良く運転させるため、フィルタ204の出口に存在する圧力センサ205を使用することができる。したがって、コントローラ172は、水流量及び所要圧力についての動作知識を全く有していない先行技術の機械的コントローラよりも効率良くブースタポンプ202を制御することができる。
【0073】
さらに、コントローラ172は、現在の機能的必要性に基づいて、圧力値を変更することができる。例えば、カーボネータタンクの再充填には、真水の通常の送出よりもはるかに高い水圧が用いられる。コントローラ172は、カーボネータタンク320の再充填中に水圧を上昇させて炭酸化プロセスをより効果的に補助し、次に水圧を通常の真水の送出のためのより低い範囲まで低下させることができる。
【0074】
例示的には、カーボネータを適正に再充填するために必要とされる水圧は、所望の炭酸化レベル(吸収されたCOの体積として測定されるもの)を達成するために設定されるCOガス圧により左右される。カーボネータタンク320に連結されたCO圧力調節器が、例えば344kPa(50PSI)に設定された状態で、最低限の再充填性能を提供するために最低586kPa(85PSI)の水圧が使用され得る。高流量及び低流量(速度)の両方の真水を飲料送出装置が効果的に送出するために使用される水圧は、例えば517kPa(75PSI)であり得る。約620kPa(90PSI)を超える圧力は、低流量すすぎ機能(以下で送出システム600に関して説明される)に求められるよりも早い速度で水を送出させる可能性がある。コントローラ172は、モータ速度制御を用いて、ブースタポンプ202の出力流を送出システムの目下の水のニーズにより密に一致させることができる。これにより、高圧サイクリングは削減され、水濾過システム200構成要素に対して加わる物理的応力をより少なくしブースタポンプ202モータの電力消費量を削減しながら、成分品質水濾過システムのより規則正しい動作が可能になる。
【0075】
フィルタ204は、単一段フィルタであってよく、あるいは堆積物フィルタ、カーボンフィルタ、サブミクロフィルタ、抗菌フィルタ又はそれらの任意の組合せのように様々な段を含んでいてもよい。様々な段は、単一の多段フィルタ、又は別個の単段フィルタを含み得る。
【0076】
本開示の実施例及び図面は、明確さのために、冷えた及び室温の水成分を例示している。飲料送出システム170は同様に、図示されていないものの、上述の通り熱湯成分を送出するためのヒータータンク(例えばヒータータンク111)及び付随する制御システムを含み得る。ヒータータンクは、圧力センサ205の後に水濾過システム200に結合し、出口管630を介して送出システム600に結合することができる。したがって、一部の実施例では、飲料送出システム170のユーザ入力は、低温から高温までの温度範囲を含む1つ以上の水選択肢の選択を含み得る。
【0077】
次に、図13A及び13B及び図14A〜14Cに示された一実施例にしたがって、水冷却及び炭酸化システム300について説明する。飲料送出システム170により生成される飲料は、熱電冷却(TEC)デバイスを用いて冷却する(すなわち冷やす)ことができる。図13Aは、システム300の斜視図略図であり、図13B及び14は、ライン13B−13Bに沿ったシステム300の断面図である。図14Bは、コールドプレート326上のアイスバンク備蓄329を例示するシステム300の別の断面の略図である。
【0078】
飲料ベンディングに必要とされる冷却を提供するために人工の化学冷媒を使用する小形コンプレッサシステムを使用することが公知である。しかしながら、コンプレッサシステムには、騒音、信頼性、電力及び環境課題の多い冷媒ベースのシステムに関連する問題がある。冷却システムの設計を信頼性の非常に高いものにしてアフタサービスを不要にするか、又は故障したユニットを現場で容易に交換して現場での修理が不要となるような備えを設計上で行うかのいずれかが必要である。これらの要件から、コンプレッサ解決法には多大な追加のコスト及び複雑性が課される可能性がある。
【0079】
半導体冷却デバイスの近年の進歩に伴い、静寂で電力要件を削減し、環境に優しくない冷媒を含まないベンディング送出装置のための動作要件を満たすことのできる実用的な解決法が利用可能である。熱電冷却(TEC)デバイス(ペルチェデバイスとしても知られる)が、水凍結(0°C(32°F))未満の動作温度での利用分野にとって有用であり得る。しかしながら、熱電デバイスは、蒸気圧縮ユニットが従来許容してきたタイプの熱効率の低い設計を克服するための余剰の冷却力を有していない。しかしながら、冷却及び炭素化システム300の設計は、断熱材料、伝熱モデル及びアイスバンク備蓄を生成する能力をもつ熱電デバイスを含み、こうしてシステム300は静寂かつ効率良く、動作要件を満たすようになっている。
【0080】
図13A及び13Bに示されている一実施例において、冷却及び炭素化システム300は、恒温水浴を表わし、水浴328を保持する断熱水浴エンクロージャ319、熱電冷却(TEC)デバイス(すなわち少なくとも1つのTEC冷却ファン323、TECヒートシンク324、少なくとも1つのTECエンジン325及び少なくとも1つのTECコールドプレート326)、水冷コイル321、カーボネータタンク320、循環ポンプ327、分配装置322及びアイスバンク備蓄329を含む。図13A、13B、14A及び14Bに示された実施例において、システム300は、2つのエンジン325、複数のファン323及び6個のコールドプレート326を含む。これがシステム300の非限定的な例を表わすということが理解される。
【0081】
システム300は、効率良く動作するために多くの特徴を使用する。これらの特徴としては、水浴328内への周囲熱利得を大幅に削減するための断熱水浴エンクロージャ319、水浴328の体積をより効率良く使用してコイル321とタンク320の両方を同時に冷却するように水冷コイル321とカーボネータタンク320を位置付けすること、冷却コイル321とアイスバンク備蓄329の間の伝熱効率を増大させるための改良型水流管理技術、及び充分な熱質量貯蔵を構築するためのアイスバンク備蓄329のための効率の良い物理的設計、が含まれる。
【0082】
TECエンジン325は、より高い熱伝達速度を維持しながら、より高い温度差を提供するために多層設計を使用し得る。コールドプレート326を、TECエンジン325の低温側に取付けることができる。コールドプレート326は、非限定的に銅又はアルミニウムなどの熱伝導性材料で製造され得る。コールドプレート326は、冷却コイル321、及びカーボネータタンク320に隣接するもののこれらから離隔されている水浴328中に懸吊されてよい。
【0083】
コールドプレート326の表面積は、水浴328からの熱の直接的吸収を提供することができ、熱をTECエンジン325に伝導でき、ここで熱をヒートシンク324に伝達することができる。水浴328の温度が0°C(32°F)に近づくにつれて、コールドプレートの没水表面全体にわたり氷の層が形成し、図14A及び14Bに示されているようなアイスバンク備蓄を創出する。アイスバンク備蓄329は、瞬間冷却を提供して、個別の送出事象中にひき起こされた熱利得に対処するため、及び恒常な0°C(32°F)の水浴328温度を維持するための熱質量貯蔵として有益に役立つ。アイスバンク備蓄329は、TECエンジン325が送出間の時間を利用して熱を周囲空気に除去し、失なわれたアイスバンク備蓄329を回復させることができるようにする。
【0084】
コールドプレート326上で大きな薄いシート状に氷を形成することにより、水浴328からコールドプレート326を断熱する厚い水層に起因して冷却能力を喪失し、伝熱効率を低減させること無くアイスバンク備蓄329が得られる。一実施例において、アイスバンク備蓄329は、熱質量貯蔵が約10〜12ポンドで、氷の厚みは概して約6.35mm(0.25インチ)という薄いものであり得る。
【0085】
蒸気圧縮冷却を用いる以前のシステムでは、典型的に、送出活動が全く無い期間中氷備蓄を維持するための圧縮機の頻繁なオン/オフ電力サイクリングにより氷が移動して、蒸発器の入口でより厚く構築され出口で消滅するという問題が発生している。氷の移動は、入口の氷が過度に厚くなり、水浴撹拌流と干渉するか、又は直接水冷コイルと接触した時点で、凍結条件をひき起こす。
【0086】
これとは対照的に、システム300は、より広い表面積にわたりアイスバンク備蓄329を展延させ、類似の量の熱質量貯蔵を提供する。しかしながら、コールドプレート326は、より大きい百分率の熱を吸収し周囲空気に直接伝達し続ける。さらに、TECエンジン325を用いるシステム300は、変化する動作上のニーズを満たすために冷却能力を調節する能力を有する。
【0087】
TECデバイスは、コールドプレートに対する電源入力を変更することで冷却を変調させる。システム300においては、初期冷却又は回復条件が最大伝熱能力を使用する場合、TECエンジン325を全出力で動作させることができる。アイスバンク備蓄329は最大能力まで構築され目下の飲料送出活動が存在しないことから、出力は、水浴328内への熱利得の均衡を維持するレベルまで削減され得る。このことには、コールドプレート326の表面全体にわたり薄い氷の分布(すなわちアイスバンク備蓄)を維持しながら電力消費量を削減するという利点がある。TECエンジン325は以前の蒸気圧縮システムとは全く異なる電力管理方法で動作することから、氷移動及び付随する故障モードを無くすることが可能である。
【0088】
1つ以上の冷却ファン323が、ヒートシンク324を冷却するために飲料送出システム170のハウジングの内側からの周囲空気を使用し、飲料送出システム170から直接外へ熱気を放出することができる。飲料送出システム170は、冷却器周囲空気を吸込むために床に近接して位置設定された空気入口ルーバー(図示せず)を含み、飲料送出システム170内部の空気を絶えず移動させて恒常な周囲温度を維持するという追加のメリットを提供し得る。
【0089】
冷却コイル321は、カーボネータタンク320の周囲に位置設定され得、両方共、図13B及び14Aに示されているように、水流分配装置の上方に組付けられてよい。分配装置322は、循環ポンプ327に連結され得、水流の管理を補助するためにカーボネータタンク320を使用して、冷却コイル321のコイルを通過して冷却水の流れを分配することができる。水流はさらに、カーボネータタンク320のための冷却を提供する。このことは、水浴を撹拌するために撹拌用プロペラ又はそれに類似するデバイスに頼っているものの冷却表面全体にわたり効率良く水流を誘導することのできない以前のシステムに比べた有向水流の改善を表わしている。
【0090】
冷却サイクルは、図14A中に矢印を伴って全体的に示されている。循環ポンプ327は、アイスバンク備蓄329を通過して分配装置322まで水浴328中の冷水を移動させる。冷水は分配装置322内の孔から出て、冷却コイル321を通過して上向きに移動し、その間、(システム300を介して第1の温度から第2の(より低い)温度まで冷却された後)送出されるまでのその経路上で冷却コイル321内を通過する流入成分(例えば水)から熱を吸収する。冷却コイル321から吸収された熱は、水流によりアイスバンク備蓄329に伝達され、循環ポンプ327まで戻るにつれてコールドプレート326により吸収される。TECエンジン325は、コールドプレート326から吸収した熱をヒートシンク324に導く。ヒートシンク324において、熱は、冷却ファン323によって冷却用空気まで伝達され、飲料送出システム170から排出される。
【0091】
飲料送出システム170の飲料は、飲料レシピの水部分を冷やすことによって冷やされ得る。成分の比較的高い濃度レベル(以下でさらに説明される)は、例えば90%超の水などの大きな百分率の水が最終的飲料レシピ中で成分をもどすために使用されるという結果をもたらし得る。(室温で貯蔵され得る)成分の添加百分率が低いことから、冷やされた水の温度に比べ最終的飲料温度に対する影響は無視できるものであり得る。
【0092】
一実施例においては、飲料送出システム170が有する水の全てが冷却されなくてもよい。「発泡」水オプションのための炭酸化のニーズは、室温で成分と混合された場合送出はさほど困難ではないかもしれない。一実施例においては、必要とされる百分率の水のみを効率良く冷却するために、給水のみを冷却することができる。オプションの実施例においては、1つ以上の様々な成分を冷やすことができる。
【0093】
コントローラ172は、図11及び14Cに示されているように、冷やした成分の流れ及び様々な機能を測定し制御するように構成されてよい。コントローラ172は、カーボネータタンク320内への入力を制御するためにソレノイドバルブ210を制御し得る。さらに、低温炭酸水を測定するための流量計212及び低温炭酸水を制御するためのソレノイドバルブを使用することができる。同様にして、流量計214は、低温高流量真水を制御するために使用されるソレノイドバルブ215ならびに低温低流量真水を制御するためのソレノイドバルブ216に向かって流れる冷えた水を測定することができる。一実施例では、カーボネータタンク320に供給を行なうため調節器209により出口圧力が調節されている加圧二酸化炭素(CO)タンク119が利用され得る。
【0094】
本開示に関しては、高流量と低流量の差は、水の流量を意味する。ノズル610を洗い流すためには、すすぎ機能に有効であるが大量の水を使用しない毎秒約0.05〜0.25オンスの流量が使用され得る。真水及び炭酸水の両方について、概して毎秒0.5〜2.0オンスの間の高い水流量を使用してよい。最小の送出時間でレシピの補給水の大部分を提供し、ユーザの容器699を満たすにつれてわずかな成分混合乱流しか生成しないように、高い流量を使用することができる。さらに、炭酸水は、高流量では過度の発泡及びこぼれをひき起こすほどに速くは送出されない。
【0095】
次に、図11、15A〜15B、16A〜16B、17A〜17C、18A〜18C、19A〜19B、20A〜20C、21A〜21N、22、23及び24A〜24Gとの関係において、成分供給システム400が説明される。成分供給システム400は、成分槽402、成分ポンプ404、ドージングデバイス406、506及びコントローラ172を含んでいてよい。成分供給システム400は、以下で差圧ドージングデバイス406及びパルス計数器ドージングデバイス506との関係において説明される。
【0096】
本開示の成分は、図11、15B及び19Bに示されているように、複数の槽402内にパッケージされてよい。一実施例では、槽402はバッグインボックスパッケージであってよい。飲料送出システム170は、人工的成分又は保存料を使用せずに少なくとも一年間常温保存可能な高濃縮天然成分の形をとり得る様々な成分を含み得る。任意の2つ以上の成分、例えば香味料及びサプリメントを様々な量で添加することにより、香味及びメリットの無限の組合せを達成して、(ディスプレー及びタッチスクリーン176を介してシステム170がユーザ入力として受信する)ユーザ選好性にカスタマイズされた多様な健康上のメリットを得ることが可能である。
【0097】
このようにして、少数の成分が多くのメリットを送達し得る。例えば、飲料送出システム170は、成分として様々なサプリメントを含み得る。一実施例では、免疫力を高める処方を求めているユーザは、免疫力処方を作製するために、マルチビタミンサプリメント(これは一日一回で有益であり得る)と抗酸化サプリメント(これは全ての飲料で、すなわち一日一回を超えて有益であり得る)及びエキナシアの組合せに対する選好性を規定することができる。別の実施例では、ユーザは、エネルギ増強飲料として、カフェイン(これはエネルギのために有益であり得る)とビタミンBブレンド(これは目の調節機能及び集中のために有益であり得る)の組合せに対する選好性を規定することができる。他の実施例では、他の特定のメリットのために、別個に(すなわち他の成分と組み合わされずに)サプリメントを使用することができる。様々な成分が、少ない成分から数多くの飲料を作成する可能性を提供する。様々なサプリメントは、人工的成分又は保存料を使用することなく少なくとも一年間常温保存可能である高濃縮天然成分の形をとり得る。サプリメントには、非限定的に、タンパク質、ビタミン、マルチビタミン、抗酸化物質、エキナシア、カフェイン又はそれらの任意の組合せが含まれ得る。サプリメントの非限定的例としては、例えば、1つ以上のビタミン類、抗酸化物質、ミネラル、ファイバ、必須脂肪酸、アミノ酸、プロバイオティクス、消化酵素、食欲抑制剤、電解質、制酸剤(例えばショウガ及びパパイヤ)、タンパク質、グルコサミン及びコンドロイチン、CoQ10、クルクミン、コラーゲン、化学抽出物、醸造用酵母、スピルリナ、蜂花粉、ロイヤルゼリー、ハーブ、カフェイン、ならびに本開示のシステムによって送出可能なフォーマット内に入れることのできる任意の天然の又は人造のハーブ又は抽出物のうちの少なくとも1つが含まれ得る。
【0098】
飲料送出システム170は同様に、ユーザ選好性にカスタマイズされる通りに組合わせてか又は別個に使用可能である様々な甘味料成分を含むこともできる。例えば、単一の甘味料タイプを選択するか又は、より高カロリの甘味料オプションと低カロリオプション、ゼロカロリオプション又はその任意の組合せとをブレンドするように、ユーザ選好性を設定することができる。様々な甘味料成分の好ましい比率を選択することにより、ユーザは一定範囲のカロリ選択肢の利用可能性を入手することができる。これにより、異なるカロリ成果を達成するために、異なるユーザが同じ成分を使用できるようになる。例えば、第1のユーザはノーカロリを選好し、第2のユーザはわずかなカロリを選好し、第3のユーザはカロリを気にしていない。各ユーザは、同じ甘味料成分を異なる比率で使用して飲料を規定し、異なるカロリレベルを結果として得ることができる。ユーザは、ユーザ選好性を設定することによってそのカロリレベルを選択することができる。甘味料は、任意の高カロリ、低カロリ又はゼロカロリ甘味料、例えば非限定的に任意の天然又は人工甘味料、例えば非限定的に糖、デキストロース、グルコース、フルクトース、マルトデキストリン、トレハロース、蜂蜜、ステビア、モンクフルーツ、羅漢果、甘蔗糖、テンサイ糖、アガベ糖、かんきつ類抽出物、サッカリン、アスパルテーム、スクラロース、ネオテーム、アセスルファム−k、アリテーム、チクロ、ネオヘスペリジン、タウマチン、及び糖アルコール類、例えばソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、d−タガトース、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、グリセロール、HSH水素化デンプン加水分解物、マルチト又はポリデキストロース、又はその任意の組合せを含み得る。
【0099】
飲料送出システム170は同様に、様々な酸成分を含むこともできる。飲料中に酸を含み入れることで、多くの出来合いのブレンドの代りに数個の成分から繊細な香味オプションを創出することが可能になる。例えば、多くのフルーツは、その酸プロフィールに起因して香味が異なっている。例えばリンゴの品種間の差は、酸タイプ、pHレベル及び揮発性元素の包含の差異によって生み出される。多くのフルーツは、クエン酸、リンゴ酸及びアスコルビン酸を異なる比率で有している。様々な酸及び甘味料を様々な量で組合わせることにより、酸味を選択することができる。様々な酸、甘味料及び他の成分が利用可能であることにより、仕上った飲料中のこれらの酸のレベルを変動することで広い範囲のフルーツの香味及びフルーツ品種の香味を達成することが可能である。例えば非限定的にクエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸及びそれらの任意の組合せなどの任意の酸から、酸成分を選択することができる。一部の実施例では、ユーザは、酸味レベルを(すなわち例えばディスプレー及びタッチスクリーン176を介して、ユーザ入力としてユーザ選好性として)選択する能力を有し得る。システム170は、ユーザが識別した酸味レベルに対応する甘味料及び酸の一部の組合せに、ユーザの酸性レベル選好性を置き換えることができる。
【0100】
次に、図15A〜15B及び19A〜19Bに示されているように、成分ドージングについて説明する。飲料送出システムのカスタマイゼーションプロセスのための成分ドージングは、独特の一組の問題を提起する。飲料送出システム170は、典型的なファウンテン送出装置とは異なるものである。飲料送出システム170は、ベンディングマシンであり得、これはすなわち、飲料送出システムがスタンドアロンモードで動作し、典型的なファウンテン送出装置が含んでいない支払い及び顧客アカウント管理能力を含み得る、ということを意味する。
【0101】
飲料送出システム170は、ユーザ選好性に基づいて完全にカスタマイズされたレシピとして飲料を送出し、一度に1つの飲み物を送出する。典型的なファウンテン送出装置は、基本レシピ飲み物に対し既定の香味添加物を加えることによって、より多くの多様性を提供するものでさえ、連続比率モードで送出する。対照的に、飲料送出システム170のカスタマイゼーションプロセスには、送出すべき成分の量を選択するステップが含まれ、飲料送出システム170は、各成分を同時に正確に提供するため、単一バッチドージングモードで動作する。各成分が様々な量を有する場合、システム170による各成分の正確なドージングは、いくつかの成分が他の成分より前にその個別の送出を完了することになる、ということを意味する。飲料送出システム170において、ユーザが規定したレシピは、全ての成分が送出され、真水又は発泡水の最終量が飲料に添加されてしまった時点で完成する。これは、ファウンテン送出装置において見られる連続比率モードとは有意に異なる一組の動作上の要件である。
【0102】
飲料送出システム170により提供される成分は、人工的成分又は保存料を使用することなく少なくとも1年間常温保存可能な高濃縮天然成分であってよい。成分の高い濃縮レベルに起因して、ドージング要件は、例えば1オンスあたり数分の1ミリリットルないし20ミリリットルの範囲であり得る。さらに、システム170のドージングシステムは、密度(例えば1〜1.3の比重)及び粘度(例えば22.2°C(72°F)で1〜250センチポイズ)について変動する特性を有する液体成分で動作する能力を有する。
【0103】
一実施例において、各成分槽402は、成分ポンプ404に連結される。一部の実施例では、成分の第2のバックアップ槽402’も同様に成分ポンプ404に連結され得る。一実施例においては、第1の成分ポンプ404に連結された成分の第1の槽402及び第2の成分ポンプ404に連結された同じ成分の第2の槽402’が存在することができ、図15A〜15B及び19A〜19Bに示されているように、両方の成分ポンプ共、同じドージングデバイス406、506に連結されている。図示されていない一部の実施例においては、流れ選択スイッチを介して多数の槽402に単一の成分ポンプ404を結合することができる。流れ選択スイッチは、特定飲料レシピについて特定の時点で多数の槽中の1つの槽402を選択し成分ポンプ404に結合するために、使用され得る。
【0104】
飲料送出システム170のカスタマイゼーションプロセスのための成分ドージングには、成分ポンプ404として使用される直流(DC)モータを伴う比較的低コストの蠕動ポンプが含まれ得る。蠕動ポンプにはいくつかの利点がある。蠕動ポンプは、ポンプが動作を停止する時に、このポンプが圧送中の成分の流れを自動的に停止させ封止するという点において、その独自の流れ制御方法を提供する。同様に、このポンプは、バッグインボックスパッケージから外に製品を吸い出す能力を有し、バッグから成分を完全に排出して無駄な成分を全く残さないよう充分な真空を提供できる。蠕動ポンプ又は任意の類似の容積型ポンプを使用して高濃縮成分を正確にドージングするために用いることのできるいくつかの方法が存在する。
【0105】
一実施例においては、図15A、16A〜16B、17A〜17C、18A〜18Cに示されている通り、成分の流れ内の差圧を測定し、送出された成分の量を計算することにより、閉ループフィードバック方法を使用することができる。差圧は、成分の流量に変換され得る。このとき、流量は一成分ドーズに変換され得る。図15Aは、差圧ドージングデバイス406、コントローラ172、成分ポンプ404及びマップ450で形成されたドージングシステム408を例示する。
【0106】
図17A〜17Cに示されているように、差圧が測定され、流量にマッピングされる。計算された流量は、送出された総成分量を計算するため経時的に積分され、所望のドーズが送出されてしまうまで成分ポンプ404の速度を直接制御する。したがって各成分は、一流量範囲にわたる差圧を測定するため、室温でマッピングされる(図17A)。マッピングデータを用いて、測定された差圧についての流量を計算するための多項式が生成される(図17B)。成分ポンプ404の速度は、ドージング中の成分の所望される流量を送達するべく、コントローラ172によって制御される。ポンプ404が送出しているとき、差圧は、一定の間隔でデバイス406によって測定され、成分流量を計算するために使用される(図17C中の実線)。流量にサンプル間隔時間を乗じたものがその間隔についてのドーズとなる(図17C中の矩形)。流量は制御され、所望の総ドーズに至るまでドージングが合計され、流量は、最終的合計が達成されるまで削減され、ここで総ドーズは間隔の和である。
【0107】
流体の流量を測定するための1つの非常に正確な方法は、液体が薄刃又は薄板オリフィス絞り穴中を流れるにつれて発生させる差圧を測定することである。差圧を使用する差圧ドージングデバイス406が、成分流と直列に設置されてよい。図16A〜16Bに示されるように、差圧ドージングデバイス406は、本体410、流れ通路411、制限オリフィス420及び差圧センサ430を含むことができる。一実施例において、差圧ドージングデバイス406はさらに管類取付け具415及び/又はアナログ−デジタル変換器を含み得る。アナログ−デジタル変換器は、コントローラにより、遠隔システムによりインタネット192を介して、又は他の任意の好適な手段によって、プリント回路板上で実施例されてよい。
【0108】
一実施例において、本体410、流れ通路411及び制限オリフィス420は、一体成形品であり得、ここで、内径は流れの途絶を最小限に抑えるため管類取付け具415に取付けられた管類416の内径と一致している。管類取付け具415は、急速着脱式取付け具、例えばJohn Guestから入手可能なSpeedfit押込み型取付け具であってよい。内部流れ通路411の直径は、入口/出口管類の内径と一致し得る。通路411の2つの例示的構成(2.4mm及び4mmの内径)は、広範囲の成分特性を網羅し得る。差圧センサ430は、制限オリフィス420のいずれかの側に密に位置付けされたポートを伴う、成形された本体410に直接組付けられた表面装着型の差圧センサであってよい。差圧センサ430は、Honeywellから入手可能な26PC Flow−Through Seriesセンサなどのフロースルーセンサであり得る。
【0109】
上述の通り、コントローラ172は、送出中一定の間隔で差圧を測定することができる。差圧測定値を、任意の好適な階数の多項方程式などの方程式に代入することができる。以下の実施例では、多項方程式(例えば二階多項方程式)が説明される。差圧と流量の間のマッピングを決定する他の方法を使用できるということが理解される。各々の差圧ドージングデバイス406のための多項方程式は、図18A〜18Cに示されているように、初期マッピングプロセスを用いて送出に先立ち、成分と共に差圧をマッピングすることによって導出され得る。初期マッピングプロセスは、公知の値でオリフィス制限420を通る成分の流量を設定し、次にその流量により発生させられた差圧を読み取る。制御された流量の範囲(X軸)全体にわたり各成分をマッピングして、様々な温度で精確な制限オリフィス420を通って発生した測定された差圧(y軸)を記録することができる。初期マッピングプロセスは、0から最大スケールの流量までの流量範囲全体にわたって反復される。例えば曲線適合ソフトウェアを用いて、連続方程式を生成するために、流量対差圧データ対を使用することができる。マッピングデータはプロットされ、曲線適合ソフトウェアを用いて、例えば最良適合の2階多項方程式を生成することができる。多項マップ方程式からの係数を二次方程式と共に使用して、測定された差圧から流量を逆処理し計算することができ、こうして流量と送出量450との間のマップが作成されることになる。
【0110】
初期マッピングプロセス後で、ユーザ指定のレシピ送出中、ユーザ選好性により規定された各成分についての成分ポンプ404の速度はコントローラ172により制御され、ユーザ指定のレシピのために送出されている成分の所望の総ドーズを送達するために、入力端403において、各成分についての差圧ドージングデバイス406における差圧がコントローラ172によって測定される。
【0111】
成分ポンプ404が送出しているとき、付随する差圧ドージングデバイス406において間隔をおいて差圧が測定され、測定された差圧は、成分流量値を計算するため、差圧と流量の間のマップ450と共に、コントローラ172によって使用される。計算された流量値は、間隔時間が乗じられて、その間隔についてのドーズ量となる。コントローラ172が出力端405から信号を送信することによって成分ポンプ404の速度を低減させ、最終的合計が達成され成分ポンプ404が停止されるまで流量を低減させるとき、合計が所望のレシピードーズに近づくまで、各間隔についてのドーズ量が合計される。
【0112】
このように閉ループ制御を用いることによって、ドージング上の誤差は事実上ゼロとなり、ドーズ性能の再現性は非常に高くなる。万一、成分ポンプ404が動作するにつれて流量が経時的に変動するか又は脈動した場合でも、その液体についての流量はドージング方程式にしたがい、これらの流量変動は、各ドージングサイクル中補償されて再現性ある正確なドーズ量を維持することができる。
【0113】
次に、図19A、20A〜20C、21A〜21N、22、23及び24A〜24Gに示されているように、成分の流量を測定し送出量を計算するため、容積型ポンプ内のパルスを計数するための閉ループフィードバック方法を用いる別の実施例について説明する。図19Aは、パルス計数器506、コントローラ172、成分ポンプ404及びマップ509によって形成されたドージングシステム508を例示している。
【0114】
蠕動ポンプなどの容積型ポンプを用いて送出するための1つのパルス計数方法は、ポンプの回転を離散的パルスに分割し、所与のパルス数について送出された成分の量を測定することにある。一般に、蠕動ポンプは、ポンプ内に流体を強制的に通すために使用される、ロープ又はシューとも呼ばれるローラを有する。ローラはポンプを、体積が、公知である2つの区分に分割する。ローラがポンプの出口を通過して移動する毎に、公知の体積がポンプ内を移動させられている。
【0115】
一実施形態において、初期マッピングは、ポンプの流体出力の多くのサンプルを収集し、1パルスあたりに送出された液体成分の量を決定するためにパルスを計数することであり得る。分解能は、パルス計数器の一回転につき発生するパルス数により左右され得る。パルスを発生させるためのいくつかの方法が本明細書中で開示されており、当該技術分野の当業者であれば、パルス計数ドージングのための任意の好適なパルス計数技術を使用することができるということを認識するものである。
【0116】
第1の実施例では、パルス計数のための技術は、図20A〜Cに示されている通り、パルス計数器ドージングデバイス506内に埋込まれたホール効果センサ510及び磁石520を使用し得る。各磁石520がホール効果センサ510を通るにつれて、パルスが発生させられる。少なくとも1つのポンプローラ530内に磁石520が位置付けされる。少なくともポンプ一回転につき一回、磁石520の通過を検知するために、少なくとも1つのホール効果センサ510をローラ530に近接して位置付けすることができる。一実施形態において、ホール効果センサ510は、図20Aに示されているように、ポンプケース540に取付けられている。パルス計数器ドージングデバイス506一回転につき発生させられるパルス数は、パルス計数器ドージングデバイス506内で使用されるローラ530、磁石520及びホール効果センサ510によって異なる。パルス計数器ドージングデバイス506内で使用されるローラ530、磁石520及びホール効果センサ510の数に制限はない。例示的には、図20A〜Cに示された実施例において、パルス計数器ドージングデバイス506の一回転につき6個のパルスを発生させるために、2つのホール効果センサ510(すなわち、センサ510−A及び510−B)及び、3つのローラ530(すなわちローラ530−1、530−2、530−3)の各々に1つずつの磁石520が使用される。磁石520を伴う各ローラ530が各々のホール効果センサ510のそばを通るにつれて、コントローラ172が入力端503において読取ることのできるパルスが発生させられる。図20Bに示された網掛の付いた部域は、結び付けられたローラを表わす。単に明確さのため、ローラの中心に網掛が施されている。
【0117】
より高い分解能のための増大したパルス計数を例示する1つの実施例が、図21A〜Nに示されている。パルス計数器ドージングデバイス506の一回転毎に12のパルスを発生させるため、3つのローラ530(すなわちローラ530−1、530−2、530−3)の各々について1つの磁石520と共に、4つのホール効果センサ510(すなわちセンサ510−A、510−B、510−C及び510−D)が使用される。図21A及び図21C〜21Nに示された網掛部域は、結び付けられたローラを表わす。明確さのため、ローラの中心だけが網掛されている。
【0118】
初期マッピングプロセスが行なわれ、ここで換算率を決定する目的で、1パルスにつき送出される数量を測定するために各成分をマッピングすることができる。換算率を創出するために正確な読取り値を得る目的で、毎分のポンプ回転範囲(RPM)全体にわたるいくつかの大きなパルス計数測定値を測定して平均値を決定してよい。例えば、1000パルスの送出及び送出された数量の測定値を得ることができる。測定された体積量を、1000で除して換算率を得ることができる。別の測定値を10,000パルスについて獲得し、1000パルスについての換算率に比較することができる。同じ換算率が計算された場合、結果は安定していて有効であるものとみなすことができる。パルス計数と送出量との間のマップ509を作成することができる。例えば、ドーズを計算するステップは、レシピ量を1パルスにつき送出された数量で除してどれだけのパルスを計数すべきかを決定するステップを含むことができる。動作中、各々の成分ポンプ404にパルス計数器ドージングデバイス506が取付けられ、コントローラ172が、どれほどのパルスを送出すべきかを決定するためにパルス計数と送出された量の間のマップ509及びパルス計数に基づいて出力505を用いて成分ポンプ404の速度を制御する。
【0119】
別の実施例では、図22、23及び24A〜24Gに示されているように、パルス計数技術は、光学又は赤外線(IR)センサを用いて、光学センサの視野のそばを通るにつれて小さい孔又はピンを光学的に検出し、毎回、計数可能なパルスを発生させることができる。
【0120】
一実施例では、パルス計数器ドージングデバイス506は、図23に示されているように、ローラプレート560の外縁部の周りに等間隔で置かれたアパーチャ565を使用する。図22に示されているように、対応する孔541がポンプケース540内に位置設定されている。ポンプケースの孔541をIR放射線が通過できるような形でポンプケース540の外部面にIRトランシーバセンサ550が組付けられる。動作中、アパーチャ565がポンプケースの孔541を通過して回転し、図23に示されているように、IR信号反射の変化が測定パルスを発生させる。一実施例では、1つのIRトランシーバ550及び30のアパーチャ565を使用することで、ローラプレート560一回転につき30のパルスが発生すると考えられる。ローラプレート560の外縁部の周りに等間隔(12°)で置かれた30のアパーチャ565についての回転タイミングが、図24A〜24Gに示されている。図23及び図24A〜24F中に示された三角形は、ポンプケースの孔541とアパーチャ565が整列して、トランシーバ550がパルスを生成する位置を表わしている。
【0121】
既存のポンプを修正するステップを含み得る図示されていない実施例においては、アパーチャ565がローラシャフトピンに跨ることができるようにするため、アパーチャ565をローラシャフト軸からオフセット(例えば6°)することができる。さらに、ローラプレート560の配向を逆転させてそれがモータから見て外方に向くことができるようにしてよい。一実施例では、光学的光トランシーバをIRトランシーバに代って使用することができる。図示されていない一実施例においては、ローラプレート560内のアパーチャ565に加えて、逆の構造で放射線ビームを破断するか、トランシーバ550を通るときに光学的視界を遮断するためにポスト又は障害物を使用することができる。
【0122】
以上で開示されているように、飲料送出システム170は、人工的成分又は保存料を使用することなく少なくとも一年間常温保存可能である高濃縮天然成分の形をとり得る様々な成分を含み得る。高濃度は、含水量を活性化レベルまで削減し、結果としてのpHは自然に細菌学的又は他の有機的成長を阻害する。高い濃度レベル及び所望される長い保存可能期間のため、飲料送出システム170は、個別の成分貯蔵及び流れの中への成分の分離を用いて、ユーザの感覚的希望を満たすべくその香味を維持することができる。飲料送出システム170は、先行する送出からのいかなる香味キャリーオーバもなくユーザの容器699内に一回につき一飲料だけ共に混合されるまで、全ての成分を隔離された状態に保つ能力を有する。一実施例では、ユーザの容器は、再使用可能な容器を含み得る。
【0123】
典型的なファウンテン送出装置は、ポンプの流れが送出の終りで停止したときの空気の侵入により誘発される滴下に伴う問題を経験している。成分は、送出装置の側面から滴り落ち、各レシピの送出の終りにおいて清浄するのが困難であり、香味を次の送出飲料にキャリーオーバさせる。その上、香味を再構成するためにより高い濃度レベルで個別の成分が使用されることから、水システムが水源からのいかなる望ましくない味も臭いも付与しないことが望ましい。これらは、飲料送出システムが設置される場所に存在する給水条件の広範な変動で遭遇する運用上の課題に加えた課題である。
【0124】
次に、図11、25、26、27A〜27D、28A〜28E及び29に示されているような一実施例に係る送出システム600について説明する。本開示の飲料送出システム170は、コーンノズル611及び成分漏斗620そして少なくとも1つの出口管630で構成されるノズル610を含み得る送出装置システム600を使用することができる。任意には、送出装置600は、図25及び26に示されているように、カバー640又は多数の出口管630−1、630−2を含むことができる。コーンノズル611は、図27A、28D及び29に示されているように、コーンノズル611の頂点にあるアパーチャ内に位置付けされた中央すすぎ出口612の周りに位置設定されたアパーチャ内の成分出口613の互い違いのレイアウトを包含している。
【0125】
コーンノズル611は概して、すすぎスプレーパターン614が送出サイクルの終結時点で残っている個別の香味成分のあらゆる液滴を有効に清浄できるようにするため、凹状コーンとして整形されている。水すすぎ出口612は、St.CharlesのLechler Incから入手可能なLechler460Series又は490/491Seriesスプレーノズル、Lima OhioのUnited States Plastic Corporationから入手可能なFulco Jet PVDF Spray Nozzle、又はその等価物などのフルコーンノズルであってよい。
【0126】
水すすぎ出口612は、図28A〜28Cに示されているように水流を2つの部分に分割するための物理的特徴部を含むことができる。出口から出るすすぎ水の第1の部分は、直線的流れ方向にある。第2の部分は、図28Bに示されているように、すすぎ出口612から退出するにつれて第1の部分の直線流の周りですすぎ水を回転させるすすぎ出口612内の通路を通って迂回させられる。低流量すすぎ水は、中央に位置設定されたすすぎ出口612を通ってコーンノズル611内に入る。
【0127】
一実施例では、すすぎ出口612は、管類取付け具を使用してよく、低流量水は管類616により連結され得る。すすぎ出口612に挿入される管類616は、水をフルコーンスプレーインサート619の4つの入口に分配するため管類616の端部とフルコーンスプレーインサート619の間に間隙618を作り出すように設計されたストップバンプ617で停止する。
【0128】
フルコーンスプレーインサート619は、低流量水を2つの部分に分割する。図28A、28B及び28Cに示されているように、第1の部分は中央通路622を通って流れ、垂直方向にまっすぐインサート内に続行する。第2の部分は、第1の部分の流れ経路に対し反時計回りに水の方向を回転させるインサート619の側方表面内にカットされた3つの等間隔の角度付き溝経路623−1、623−2、623−3を通って流れた後、インサート619の底面から退出する。図28D及び28Eに示されているように、インサート619の下方の出口間隙621が、コーンノズルに進入するにつれて2つの部分を組合せ、円錐形状に広がらせ、第1の部分を円錐形状に引き込み、円錐形のスプレーにフルコーンスプレー614(中空コーンに対立するものとして)を充填することを可能にする。図28に示されているように、フルコーンスプレー614の角度は、コーンノズル611の内部角度と整合する。フルコーンスプレー614は、成分漏斗620の内側表面ならびにコーンノズル611の内部を効果的にすすぐ。
【0129】
コーンノズル611の内側表面は、図27Bに示されているように、各成分出口613のための丸味のある出口615を含んでいてよい。丸味のある出口615は、コーンノズル611の内側表面から外向きに突出して、個別の成分が、コーンノズル611から垂直方向に成分漏斗620まで単一の成分柱で送出することを保証している。丸味のある出口615の形状は、成分出口613が円形開口部を形成し、図27Cに示されているように成分が垂直な流れ624で送出し、丸味のない出口626について図27Dに示されているように歪曲された流れ625でコーンノズル611の内側表面を下に滴ることがないことを保証するような形で設計されている。丸味のある出口615が無い場合、成分出口613とコーンノズル611の内側表面の交差点は楕円形である。楕円の長い方の表面は、成分の一部の流れを曲げ、内側表面を下へと過度の滴りをひき起こし、これは各送出サイクルの終了時に効果的にすすぐのが困難である。
【0130】
以上で説明した通り、蠕動ポンプは、ポンプの動作停止時点で圧送中の材料の流れを自動的に停止しかつ封止するという点で、独自の流れ制御を提供する。丸味のある出口615及び蠕動成分ポンプ404は、図27Bに示されているように、成分出口613に1滴程度しか液滴を残留させない成分流を提供する。
【0131】
動作中、コントローラ172は、どの成分であれ送出する前にコーンノズル611の内部表面を湿らせるため短時間、ソレノイド216(図16c)を介して低流量すすぎ水をオン切換えすることによって、レシピ送出プロセスを開始することができる。コントローラ172は次に、成分の希釈を開始するため、全ての成分の送出中、低流量水スプレーをパルス送りすることができる。低流量スプレーのパルス送りは同様に、図29に示されている通り、成分漏斗620から容器支持体及びドレン698上に設置されたユーザの容器内へと退出するように成分を駆動する。
【0132】
成分漏斗620の出口の極く近くに、少なくとも1つの出口管630を位置設定することができる。2つの出口管630−1、630−2を含む実施例において、成分漏斗620及び出口管630−1、630−1は、接近した三角形の配設を形成し得る。例えば、出口管630−1は、高流量の(冷えた)発泡水を送出することができ、出口管630−2は高流量の(冷えた)真水を送出することができる。少なくとも1つの出口管630は、日常的清浄のため成分漏斗620を容易に取外しできるように、成分漏斗620との関係において位置設定され得る。任意には、少なくとも1つの出口管630及び成分漏斗620を遮へいし保護するためにカバー640を使用してもよい。カバーは、ユーザが成分漏斗620の出口の下に容器を置く一助となるための視覚的指標を提供するように、漏斗状であり得る。
【0133】
構造的特徴及び/又は方法論的行為に特定的な言語で主題を説明してきたが、添付の請求項で定義されている主題は必ずしも以上で説明した特定の特徴又は行為に限定されるわけではないということを理解すべきである。むしろ、上述の特定の特徴及び行為は、クレームを実施例する例示的形態として開示されたものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図20A
図20B
図20C
図21A
図21B
図21C
図21D
図21E
図21F
図21G
図21H
図21I
図21J
図21K
図21L
図21M
図21N
図22
図23
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図24F
図24G
図25
図26
図27A
図27B
図27C
図27D
図28A
図28B
図28C
図28D
図28E
図29
【手続補正書】
【提出日】2019年5月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料送出システムにおいて、
前記飲料送出システムは、
飲料レシピで使用すべきそれぞれの複数の別個の成分を保持する複数のタンクと、
組合わせるべき前記複数の別個の成分のうちの1つ以上の成分に結び付けられた、ユーザ選好性を標示するユーザ入力に基づいて、送出すべきユーザ定義のカスタム飲料を選択するためのユーザインターフェイスと、
それぞれに前記複数のタンクに連結された1つ以上の成分ポンプと、
1つ以上の選択された成分を形成するため前記複数の別個の成分の任意の組合せを選択するべく前記1つ以上の成分ポンプの各々を別個に制御するためのコントローラであって、前記コントローラは、前記ユーザ入力内で受信した前記ユーザ選好性に基づいて、前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び量の選択を制御し、選択された成分の各々について、差圧センサ又はパルス計数器センサを用いることによって送出すべき予め定めたドーズ量を決定することによって前記カスタム飲料を作製するように適応されているコントローラと、
前記1つ以上の選択された成分を独立して収容し前記1つ以上の選択された成分を混合して前記カスタム飲料を形成し前記カスタム飲料を送出するため前記1つ以上の成分ポンプと連通状態にあるノズル送出装置とを含む、飲料送出システム。
【請求項2】
前記カスタム飲料が、前記複数のタンク内に保持された1つ以上の香味成分、1つ以上の酸、1つ以上の甘味料及び1つ以上のサプリメントのうちの少なくとも1つと水を含む、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの酸が、クエン酸、リンゴ酸及びアスコルビン酸のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の飲料送出システム。
【請求項4】
前記1つ以上のサプリメントが、1つ以上のビタミン類、抗酸化物質、ミネラル、ファイバ、必須脂肪酸、アミノ酸、プロバイオティクス、消化酵素、食欲抑制剤、電解質、制酸剤、タンパク質、グルコサミン及びコンドロイチン、CoQ10、クルクミン、コラーゲン、化学抽出物、醸造用酵母、スピルリナ、蜂花粉、ロイヤルゼリー、ハーブ及びカフェインのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の飲料送出システム。
【請求項5】
前記カスタム飲料が、アルコール、つまりエタノール系蒸留酒、ワイン又はビールのうちの少なくとも1つを、1つ以上を含む、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項6】
前記ユーザ入力は、
1つ以上の香味成分を選択すること、
1つ以上の品種ワイン成分を選択すること、
前記選択された香味成分の相対的強度を選択すること、
甘味料タイプを選択すること、
前記選択された甘味料タイプの相対的甘味レベルを選択すること、
酸成分を選択すること、
酸味レベルを選択すること、
1つ以上の水選択肢を選択すること、
前記選択された水選択肢の温度範囲を選択すること、及び、
前記選択された水選択肢の炭酸化レベルを選択することのうちの1つ以上を目的として、前記ユーザ入力が適応される、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項7】
前記甘味料タイプが1つ以上の異なるカロリレベルと結び付けられている、請求項6に記載の飲料送出システム。
【請求項8】
前記ユーザ入力は、ユーザが前記カスタム飲料を作製するために使用すべき前記複数の別個の成分のうちの前記1つ以上の成分及び前記1つ以上の成分の量、濃度、百分率又は比率のうちの少なくとも1つを個人的に選択したことの結果である、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項9】
前記カスタム飲料を定義するためにユーザが選択できる、低温から高温までの温度範囲及び無炭酸から強炭酸までの炭酸化レベルを含む1つ以上の水選択肢をさらに含む、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項10】
前記コントローラ及び前記ユーザインターフェイスに結合されたメモリデバイスをさらに含み、前記ユーザインターフェイスは、前記ユーザ選好性を記憶し管理するために前記メモリデバイスと通信状態にある、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項11】
前記ユーザインターフェイスが、前記カスタム飲料を作製するために成分選択パラメータを表示するための対話型ディスプレーをさらに含む、請求項1に記載の飲料送出システム。
【請求項12】
飲料を送出するための方法において、
前記方法は、
それぞれの複数のタンク内に飲料レシピ中で使用すべき複数の別個の成分を貯蔵するステップであって、前記複数のタンクはそれぞれに複数の成分ポンプに連結されている、ステップと、
送出すべきユーザ定義のカスタム飲料の選択を標示するユーザ入力をユーザインターフェイスを介して受信するステップであって、前記ユーザ入力が、組合せるべき前記複数の別個の成分のうちの1つ以上の成分と結び付けられるユーザ選好性を標示している、ステップと、
前記ユーザ入力内で受信された前記ユーザ選好性に基づいて前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び量の選択を制御するコントローラによって前記カスタム飲料が創出されるような形で、1つ以上の選択された成分を形成するため前記複数の別個の成分の任意の組合せを選択し、かつ、選択された成分の各々について、差圧センサ又はパルス計数器センサを用いることによって送出すべき予め定めたドーズ量を決定するべく、コントローラにより各々の成分ポンプを別個に制御するステップと、
前記複数の成分ポンプと連通状態にあるノズル送出装置によって、前記1つ以上の選択された成分を独立して収容するステップと、
前記ノズル送出装置の内部で前記1つ以上の選択された成分を混合して、前記カスタム飲料を形成するステップと、
前記ノズル送出装置によって前記カスタム飲料を送出するステップとを含む方法。
【請求項13】
前記カスタム飲料が、前記複数のタンク内に保持された1つ以上の香味成分、1つ以上の酸、1つ以上の甘味料及び1つ以上のサプリメントのうちの少なくとも1つと水を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ユーザ入力は、
1つ以上の香味成分を選択すること、
1つ以上の品種ワイン成分を選択すること、
前記選択された香味成分の相対的強度を選択すること、
1つ以上の異なるカロリレベルに結び付けられた甘味料タイプを選択すること、
前記選択された甘味料タイプの相対的甘味レベルを選択すること、
酸成分を選択すること、
酸味レベルを選択すること、
1つ以上の水選択肢を選択すること、
前記選択された水選択肢の温度範囲を選択すること、及び、
前記選択された水選択肢の炭酸化レベルを選択することのうちの1つ以上を目的として、前記ユーザ入力が適応される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ユーザ入力は、ユーザが前記カスタム飲料を作製するために使用すべき前記複数の別個の成分のうちの前記1つ以上の成分及び前記1つ以上の成分の量、濃度、百分率又は比率のうちの少なくとも1つを個人的に選択したことの結果である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザ入力が、前記カスタム飲料を定義するために、低温から高温までの温度範囲及び無炭酸から強炭酸までの炭酸化レベルを含む1つ以上の水選択肢の選択を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
飲料を送出するための方法において、
前記方法は、
それぞれの複数のタンク内にカスタマイズ可能な飲料レシピ中で使用すべき複数の別個の成分を貯蔵するステップであって、前記複数のタンクは、前記複数の別個の成分の中からの任意の成分の濃度を制御するためにドージングシステムに相互連結されている、ステップと、
前記ドージングシステムに結合されたコントローラにより、前記飲料についてのユーザ選好性を標示するユーザ入力を受信するステップと、
前記ユーザ選好性にしたがって前記複数の別個の成分の中からの任意の組合せを選択するために、前記ユーザ入力に応答して前記ドージングシステムを前記コントローラによって制御するステップと、
前記飲料に結び付けられた1つ以上の選択された成分を形成するため前記ユーザ選好性に基づいて前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び濃度の選択を、前記ドージングシステムによって制御し、選択された成分の各々について、差圧センサ又はパルス計数器センサを用いることによって送出すべき予め定めたドーズ量を前記ドージングシステムが決定するステップと、
前記ドージングシステムと連通状態にある送出ノズルにより、前記飲料及び水に結び付けられた各々の選択された成分を独立して収容するステップと、
前記送出ノズルの内部で、前記1つ以上の選択された成分と前記水とを混合するステップと、
前記送出ノズルにより、前記送出ノズル内で混合された飲料を送出するステップとを含む方法。
【請求項18】
前記方法は、前記送出ノズルに結合され前記送出ノズルの出口とは別個の少なくとも1つの出口管によって、前記飲料を定義するためユーザにより選択可能である低温から高温までの温度範囲及び無炭酸から強炭酸までの炭酸化レベルを含む1つ以上の水選択肢を送出するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び濃度の前記選択を制御する前記ステップが、
各々の選択された成分について、前記複数のタンクのうちの対応するタンクに結合されたそれぞれの成分ポンプを活動化させるステップと、
各々の選択された成分について、前記差圧センサにより、前記それぞれの成分ポンプが動作中である場合の前記それぞれの選択された成分の差圧を測定するステップと、
各々の選択された成分について、前記コントローラにより、前記測定された差圧に基づいて前記対応する選択された成分の流量を決定するステップと、
各々の選択された成分について、前記コントローラにより、前記飲料についての前記ユーザ選好性との関係において前記流量に基づいて前記それぞれの成分ポンプの動作を制御するステップとを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び濃度の前記選択を制御する前記ステップが、
各々の選択された成分について、前記複数のタンクのうちの対応するタンクに結合されたそれぞれの成分ポンプを活動化させるステップと、
各々の選択された成分について、前記パルス計数器センサにより、前記それぞれの成分ポンプが動作中である場合の前記対応する成分ポンプの回転に結び付けられたパルスを測定するステップと、
各々の選択された成分について、前記コントローラにより、前記それぞれの測定されたパルスから前記対応する選択された成分の送出量を決定するステップと、
各々の選択された成分について、前記コントローラにより、前記飲料についての前記ユーザ選好性との関係において前記送出量に基づいて前記それぞれの成分ポンプの動作を制御するステップとを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記水を前記送出ノズルに誘導するステップに先立ち少なくとも1つのフィルタを介して前記水を精製するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記水を精製するステップは、
前記コントローラ及び前記水の給水源と連通状態にあるブースタポンプを提供するステップと、
アキュムレータタンク内に、予備供給水を貯蔵するステップであって、前記アキュムレータタンクが前記ブースタポンプの出口及び前記少なくとも1つのフィルタの入口と連通状態にある、ステップと、
前記少なくとも1つのフィルタ及び前記コントローラと連通状態にある圧力センサにより、前記少なくとも1つのフィルタの前記出口からの水圧を測定するステップと、
前記測定された水圧及び飲料送出システムの動作状態のうちの少なくとも1つに基づいて、前記少なくとも1つのフィルタにより出力された前記水の流量を調整するために、前記コントローラにより前記ブースタポンプを制御するステップとを有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記水を前記送出ノズルに移送するステップに先立ち、熱電冷却(TEC)冷却システムを介して前記水を冷却するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記水を前記送出ノズルに移送するステップに先立ち、前記TEC冷却システムにより前記水を炭酸化するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記水を前記送出ノズルに移送するステップに先立ち、ヒータータンクを介して前記水を加熱するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
飲料送出システムにおいて、
前記飲料送出システムは、
カスタマイズ可能な飲料レシピ中で使用すべきそれぞれの複数の別個の成分を保持する複数のタンクと、
前記複数の別個の成分の中からの任意の成分の濃度を制御するための、前記複数のタンクに相互連結されたドージングシステムと、
前記ドージングシステムが、1つ以上の選択された成分を形成するためにユーザ選好性に基づいて前記複数の別個の成分の中からの一定の組合せ及び濃度の選択を制御し、かつ、選択された成分の各々について、差圧センサ又はパルス計数器センサを用いることによって送出すべき予め定めたドーズ量を決定するような形で、飲料についてのユーザ選好性を受信し前記ユーザ選好性にしたがって前記複数の別個の成分の中からの任意の組合せを選択するように前記ドージングシステムを制御するための、前記ドージングシステムに結合されたコントローラと、
各々の選択された成分及び水を独立して収容し、送出ノズル内部で前記1つ以上の選択された成分と前記水とを混合し、送出ノズルの中で混合された前記飲料を送出するための、前記ドージングシステムと連通状態にある、送出ノズルとを含む、飲料送出システム。
【請求項27】
前記飲料を定義するためにユーザが選択できる、低温から高温までの温度範囲及び無炭酸から強炭酸までの炭酸化レベルを含む1つ以上の水選択肢を送出するための、前記送出ノズルに連結された前記送出ノズルの出口とは別個の少なくとも1つの出口管をさらに含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項28】
前記ドージングシステムが、
前記それぞれの複数のタンクに結合された複数の成分ポンプと、
各タンクについて、前記それぞれの成分ポンプが動作状態にあるときの前記別個の成分の差圧を測定するための、結び付けられた前記成分ポンプと前記送出ノズルの間にあり対応する別個の成分との流体連通のために適応されている前記差圧センサであって、前記コントローラは、前記測定された差圧から前記対応する別個の成分のドーズ量を決定し前記ユーザ選好性との関係において前記ドーズ量に基づいて前記それぞれの成分ポンプの動作を制御するように構成されており、前記ドーズ量は、送出されるそれぞれの成分の可変的量に結び付けられる前記差圧センサとを含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項29】
前記ドージングシステムが、
前記それぞれの複数のタンクに結合された複数の成分ポンプと、
各成分ポンプについて、前記それぞれの成分ポンプが動作状態にあるときの前記成分ポンプの回転と結び付けられたパルスを測定するための、前記それぞれの成分ポンプと連通状態にある前記パルス計数器センサであって、前記コントローラは、前記測定されたパルスから対応する別個の成分の送出量を決定し前記ユーザ選好性との関係において前記送出量に基づいて前記それぞれの成分ポンプの動作を制御するように構成されており、前記測定されたパルスは、送出されるそれぞれの成分の可変的量に結び付けられる前記パルス計数器センサとを含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項30】
前記水を前記送出ノズルに誘導するステップに先立ち前記水を精製するための少なくとも1つのフィルタを含む濾過システムをさらに含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項31】
前記少なくとも1つのフィルタが堆積物フィルタ、カーボンフィルタ、サブミクロンフィルタ及び抗菌フィルタのうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載の飲料送出システム。
【請求項32】
前記濾過システムが、
前記コントローラ及び前記水の給水源と連通状態にあるブースタポンプ、
予備供給水を貯蔵するための、前記ブースタポンプの出口及び前記少なくとも1つのフィルタと連通状態にあるアキュムレータタンクと、
前記少なくとも1つのフィルタの出口からの水圧を測定するための、前記少なくとも1つのフィルタの出口及び前記コントローラと連通状態にある圧力センサとを含み、
前記コントローラは、前記少なくとも1つのフィルタの変動する条件と、前記圧力センサの前記測定された水圧及び前記飲料送出システムの動作状態のうちの少なくとも1つとを補償するように、前記濾過システムにより出力された水の水圧を調整するように前記ブースタポンプを制御する、請求項30に記載の飲料送出システム。
【請求項33】
前記水を前記送出ノズルへ移送するステップに先立ち前記水を冷却するための冷却システムをさらに含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項34】
記冷却システムが前記1つ以上の選択された成分を冷却することなく前記水を冷却する、請求項33に記載の飲料送出システム。
【請求項35】
記冷却システムが、前記水を炭酸化するためのカーボネータをさらに含んでいる、請求項33に記載の飲料送出システム。
【請求項36】
送出すべき前記飲料を定義するための前記ユーザ選好性の選択用のユーザインターフェイスをさらに含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項37】
前記送出ノズルは、
フルコーンスプレー内に収容された水を送出するための水すすぎ液出口と、
前記カスタマイズ可能な飲料レシピにしたがって前記複数の別個の成分の中からの成分の任意の組合せを別個に送出するための複数の成分出口であって、独立して収容された前記1つ以上の選択された成分を含む、複数の成分出口と、
前記水すすぎ液出口を収容するように適応された頂部にある中央開口部及び前記複数の成分出口を収容するように適応された前記中央開口部の周りに位置設定された複数の開口部を有する円錐形部分と、
カスタマイズされた特定の飲料に結び付けられた前記複数の別個の成分の中の前記1つ以上の選択された成分が前記円錐形部分及び漏斗部分の内部で前記フルコーンスプレーと混合され出口を介して送出されるような形で、前記円錐形部分のベースと流体連通状態にあり1つの出口を有する漏斗部分とを含むノズルとを含む、請求項26に記載の飲料送出システム。
【請求項38】
コーンノズルが凹コーンとして整形されている、請求項37に記載の飲料送出システム
【請求項39】
各々の成分出口が、前記円錐形部分の内側表面から突出する丸味ある出口と結び付けられている、請求項37に記載の飲料送出システム
【請求項40】
前記丸味ある出口が、前記別個の成分が前記円錐形部分の前記ベースに直交する方向に送出されるような形で、対応する別個の成分のための円形出口幾何形状を生み出すように構成されている、請求項39に記載の飲料送出システム
【請求項41】
前記水すすぎ液出口が、直線方向で前記水すすぎ液出口を退出する第1の水部分と、前記水すすぎ液出口を退出するにつれて前記第1の水部分の直線流の周りで前記水を回転させる1つ以上の通路を通って迂回させられる第2の水部分とに水の流れを分割するための物理的特徴部を格納している、請求項37に記載の飲料送出システム
【請求項42】
前記漏斗部分の上に配置された漏斗形カバーをさらに含む、請求項37に記載の飲料送出システム
【請求項43】
前記フルコーンスプレーがさらに、飲料の送出の間に前記円錐形部分及び前記漏斗部分の内部に残留している任意の別個の成分又は混合成分を洗い流すように適応されている、請求項37に記載の飲料送出システム
【請求項44】
冷えた水及び冷えた炭酸水のうちの少なくとも1つを送出するため、前記漏斗部分の前記出口の外部の少なくとも1つの出口管をさらに含む、請求項37に記載の飲料送出システム
【請求項45】
冷却システムは、
記コントローラに結合され、少なくとも1つのコールドプレート及びヒートシンクを有する、熱電冷却(TEC)装置と、
水浴エンクロージャであって、
水浴と、
前記水浴の中に位置付けされた前記少なくとも1つのコールドプレートと、
前記水浴の中に位置付けされ、前記少なくとも1つのコールドプレートに隣接しかつこのコールドプレートから分離され、第1の温度の前記水を収容し前記第1の温度より低い第2の温度を有する冷えた水を出力するように適応された冷却コイルと、
前記水浴の中に位置付けされ前記コントローラに結合された循環ポンプであって、前記コントローラが前記冷却コイル及び前記少なくとも1つのコールドプレート上において指向性経路内で前記水浴の内部に水の流れを誘導するために前記循環ポンプを制御している、循環ポンプとを取り囲む絶縁された水浴エンクロージャとを含む、請求項33に記載の飲料送出システム。
【請求項46】
前記コントローラが、前記少なくとも1つのコールドプレート上にアイスバンク備蓄が形成されるような形で前記循環ポンプ及び前記TEC装置を制御する、請求項45に記載の飲料送出システム。
【請求項47】
前記コントローラが、前記アイスバンク備蓄の量及び前記飲料送出システムの既定の動作条件のうちの少なくとも1つにしたがって前記TEC装置に供給される電力を調整するように適応されている、請求項46に記載の飲料送出システム。
【請求項48】
前記水浴の中で前記冷却コイルと流体連通状態で位置付けされた分配装置をさらに含み、前記分配装置は、前記冷却コイルの周りで前記循環ポンプにより誘導された前記水の流れを分配する、請求項45に記載の飲料送出システム。
【請求項49】
前記冷却コイルがカーボネータタンクの外側の周りに位置設定されるように前記水浴の中に位置付けされたカーボネータタンクをさらに含み、前記カーボネータタンクが前記分配装置と流体連通状態にあり、前記カーボネータタンクが冷えた炭酸水を送出するように適応されている、請求項48に記載の飲料送出システム。
【請求項50】
前記ヒートシンクを冷却するように適応された前記ヒートシンクに隣接して位置付けされた少なくとも1つの冷却ファンをさらに含む、請求項45に記載の飲料送出システム。
【国際調査報告】