特表2019-535568(P2019-535568A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2019-535568フォニックホイール速度センサ用支持システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-535568(P2019-535568A)
(43)【公表日】2019年12月12日
(54)【発明の名称】フォニックホイール速度センサ用支持システム
(51)【国際特許分類】
   B62K 19/38 20060101AFI20191115BHJP
   B62J 99/00 20090101ALI20191115BHJP
   B62L 1/00 20060101ALI20191115BHJP
   B62L 3/00 20060101ALI20191115BHJP
【FI】
   B62K19/38
   B62J99/00 J
   B62L1/00 A
   B62L3/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-522916(P2019-522916)
(86)(22)【出願日】2017年11月3日
(85)【翻訳文提出日】2019年6月18日
(86)【国際出願番号】IB2017056869
(87)【国際公開番号】WO2018083642
(87)【国際公開日】20180511
(31)【優先権主張番号】102016000111381
(32)【優先日】2016年11月4日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】515217546
【氏名又は名称】ピアッジオ エ チ.ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100064388
【弁理士】
【氏名又は名称】浜野 孝雄
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(72)【発明者】
【氏名】ソアティ,ピエロ
(72)【発明者】
【氏名】ボノーラ,アレッサンドロ
(72)【発明者】
【氏名】カーロ,ロベルト
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BM06
3D212BM11
(57)【要約】
フォニックホイール速度センサ(200)及びブレーキキャリパ(300)用支持構造体(100)であって、オートバイのフォークのステム(F)に固定された、又は、固定され得る本体(1)と、オートバイの車輪を支持するために前記本体(1)に接続される車輪支持部材(2)と、前記本体(1)から展開し、ブレーキキャリパ(300)用の固定装置(30)を備えた延長部(3)とを備えている。二つの貫通開口(31,32)が、前記延長部(3)に形成され、第一貫通開口(31)がフォニックホイール速度センサ(200)を収容し、第二貫通開口(32)がフォニックホイール速度センサ(200)のケーブル(201)の通路である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォニックホイール速度センサ(200)及びブレーキキャリパ(300)用支持構造体(100)であって、
・オートバイのフォークステム(F)に固定された、又は、固定され得る本体(1)と、
・オートバイの車輪を支持するために前記本体(1)に接続される車輪支持部材(2)と、
・前記本体(1)から展開し、ブレーキキャリパ(300)用の固定装置(30)を備えた延長部(3)と
を備えた支持構造体において、
二つの貫通開口(31,32)を、前記延長部(3)に形成し、第一貫通開口(31)がフォニックホイール速度センサ(200)を収容し、第二貫通開口(32)がフォニックホイール速度センサ(200)のケーブル(201)の通路である
ことを特徴とする支持構造体。
【請求項2】
前記延長部(3)に固定された、又は固定可能なグロメット装置(4)を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
【請求項3】
前記グロメット装置(4)が、使用時に、オートバイの車輪に面する
ことを特徴とする請求項2に記載の支持構造体。
【請求項4】
前記延長部(3)の対向する縁部を画定する一対のリブ(33,34)と、前記リブ(33,34)間で延びる補強プレート(35)とを備え、前記貫通開口(31,32)が前記補強プレート(35)に画定されている
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の支持構造体。
【請求項5】
前記一対のリブ(33,34)が、使用時に、オートバイの支持面に向けて配置される下側リブ(33)と、下側リブに対向する上側リブ(34)とを備え、グロメット装置(4)の動作部分が、前記上側リブ(34)に固定されるか、又は固定可能である
ことを特徴とする請求項4に記載の支持構造体。
【請求項6】
ブレーキキャリパ(300)の前記固定装置(30)が、前記リブ(33,34)から延びるネジ付き部材を有する
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の支持構造体。
【請求項7】
オートバイフェンダの固定アーム(5)を備え、該固定アーム(5)が、固定アーム(5)にフォニックホイール速度センサ(200)のケーブル(201)を固定するためのフェアリードガイド(51)を備えている
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の支持構造体。
【請求項8】
前記フェアリードガイド(51)が、使用時に、オートバイの車輪側に面している
ことを特徴とする請求項7に記載の支持構造体。
【請求項9】
前記第二貫通開口(32)が、使用時に、前記第一貫通開口(31)の上側に配置されている
ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の支持構造体。
【請求項10】
前記本体(1)、前記車輪支持部(2)及び前記延長部(3)が一部品で形成されている
ことを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の支持構造体。
【請求項11】
車輪、ホイール速度センサ(200)及び前記速度センサ(200)の信号を伝達する関連ケーブル(201)を備えたブレーキ補助システムを有するオートバイにおいて、
請求項1〜10の何れか一項に記載の支持構造体を備え、
前記センサ(200)が、前記第一貫通開口(31)の内側に配置され、
前記ケーブルが、前記第二貫通開口(32)を通過するよう配置され、前記支持構造体(100)の、オートバイに関して外側に面する外面から、支持構造体(100)の、オートバイの内側に面する内面(3a)に延びるようにされている
オートバイ。
【請求項12】
前記支持構造体(100)が、請求項2又は請求項2に従属する請求項3〜10の何れか一項に従って形成され、前記グロメット装置(4)が、前記支持構造体(100)の内面(3a)で組み立てられる
ことを特徴とする請求項11に記載のオートバイ。
【請求項13】
前記センサ(200)が、固定部分(202)及びセンサ部材が配置された動作部分(203)を有し、
前記固定部分(202)が、前記第一貫通開口(31)より大きく、かつ、前記外面上に載せて配置されるように適合される拡張部を有し、
センサが前記第一貫通開口(31)を通して配置される時に、前記動作部分(203)及び前記固定部分(202)の一方が内面に、他方が外面に配置されように前記センサ(200)が形成されている
ことを特徴とする請求項11又は12に記載のオートバイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォークステムに固定された本体、車輪支持部材及びブレーキキャリパ組立用延長部を有するタイプのフォニックホイール速度センサ及びブレーキキャリパ用支持構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
公知のように、ホイール及び関連するセンサの使用を含むABSシステムを備えたオートバイでは、ホイール速度を検知するために適した位置にセンサを支持するために様々な解決手段が使用されている。
【0003】
実施可能な解決手段の一つは、速度センサホルダをブレーキキャリパブラケットに連結することにある。
【0004】
例えば、米国特許第7,901,013A号には、上側アーム部分と下側アーム部分とに分岐するキャリパ支持部材が開示されている。下側アーム部分上に、ホイール速度センサを組み立てる組立領域が形成されている。
【0005】
より正確には、キャリパの支持部材は、組立領域を形成する面が画定される内側リブを外側に有し、フォニックホイール速度センサの支持部材に連結されている。
【0006】
このような解決手段、及び、より一般的には他の公知の解決手段は、構造的な堅牢性に関して最適ではない。
【0007】
特に、フォニックホイール速度センサの支持構造体は、車両の走行中に移動物体によって引き起こされる打撃を受ける可能性があり、また、それらは、例えば、前輪を交換するために、例えば、バイクをスタンドに載せた時に、バイク等のメンテナス作業中に偶発的な衝突を被る可能性もある。
【0008】
この堅牢性の問題に加えて、支持構造がその製造のために複雑な機械加工を含まないこともまた必要とされる。 実際、多くの解決手段は、センサ支持構造がフォークステムと一体的に形成されることを必要とし、これは、典型的には成形加工によって製造される構成要素の実現を困難にする可能性がある。
【0009】
さらに、オートバイの分野では美的特徴も考慮に入れる必要がある。
【0010】
従って、重量及び構成要素を制限する必要があるため、見える場所に残されたフォニックホイール速度センサに対する接続用のケーブルを使用することが好ましいが、適切な保護がなければ、ケーブルがブレーキディスクから遠く離れて外側に延びるように形成されていない限り、例えば、ブレーキディスクとの接触の後に、ケーブルは、特に、損傷の危険に晒される。
【0011】
しかしながら、このような解決手段は、ケーブルを特に目に見えるようにし、比較的不快な美観を生じさせ、車両の保守作業中に、潜在的な障害物になる。
【発明の概要】
【0012】
本発明の根底にある技術的課題は、引用した従来技術を参照して説明した制限の一つ又は複数を解決するように本質的及び機能的に考えられたフォニックホイール速度センサ支持構造体を提供することにある。
【0013】
上述の問題の範囲内で、本発明の主たる目的は、打撃に対する適切な保護を可能にし、走行中及び保守作業中の両方で、衝撃及び偶発的な破損の危険性を減らしたフォニックホイール速度センサ支持構造体を開発することにある。
【0014】
本発明のさらなる目的は、センサの高い信頼性を保証するフォニックホイール速度センサ用支持構造体を提供することにある。
【0015】
本発明の別の目的は、審美的観点から十分であるフォニックホイール速度センサ支持構造体を提供することにある。
【0016】
本発明のさらに別の目的は、簡単に製造でき、複雑な機械加工を必要としないフォニックホイール速度センサ用支持構造体を備えたオートバイを提供することにある。
【0017】
本発明の別の目的は、センサケーブルが少なくとも部分的にカバーされ、可動部品によって引き起こされる損傷の危険に晒されることがないフォニックホイール速度センサ支持構造体を提供することにある。
【0018】
請求項1に従って実現されたフォニックホイール速度センサ及びブレーキキャリパ用支持構造体を通して、本発明によって、上記問題は解決され、上記目的は達成される。
【0019】
本発明の好ましい特徴は、従属項において定義されている。
【0020】
本発明による支持構造体は、走行中及び、保守作業のために車両をスタンドに置く時の両方において、高いレベルでフォニックホイール速度センサを保護することを可能にする。
【0021】
加えて、本発明による支持構造体は、目に見えるところで、及び、その損傷を引き起こし得るあらゆる構成要素に対しての両方において、センサケーブルを適切に保護することを可能にする。
【0022】
さらに、前記支持構造体は、簡単な成型工程で、従って、複雑な機械加工を必要とせずに、実現することができる。
【0023】
好ましい特徴によれば、本発明は、また、重量を軽減し、かつ、全体的なサイズの小型化をしているにも拘わらず、ブレーキキャリパを支持するための高い堅牢性及び剛性を提供することも可能にする。
【0024】
さらに別の特徴によれば、本発明は、また、センサケーブルを支持構造体とブレーキディスクとの間に配置することを可能にし、従って、損傷の危険を回避することを可能にする。
【0025】
他の特徴によれば、本発明は、付加的な構成要素を必要とすることなく、簡単な方法でブレーキキャリパを支持することを可能にする。
【0026】
さらに別の特徴によれば、本発明は、センサケーブルをオートバイのフェンダの方向に効果的に方向付けすることを可能にし、この領域においても、ケーブルの保護を提供することを可能にする。
【0027】
本発明の特徴及び利点は、添付図面を参照しながら、非限定的な実施例によってのみ説明される二つの実施例の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明による支持構造体を外側から見た斜視図である。
図2図1の支持構造体を内側から見た斜視図である。
図3】本発明の支持構造体を備えたオートバイの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
始めに図1を参照すると、符号100は、本発明に従って形成されたフォニックホイール速度センサ200及びブレーキキャリパ300用の支持構造体全体を示している。
【0030】
好ましい実施例によれば、支持構造体100は、所謂、フォークステム、即ち、車両の車軸が固定され得る末端フォークの一部を画定する。
【0031】
この場合、支持構造体は、図1に概略的に示されたフォークステムFに固定され得、好ましくは、ステム末端の一部が適切なシートで覆われ得るように形成される。
【0032】
しかし、支持構造体は、より一般的には、それと一体部品で形成され得るフォークステムに固定することができることは明らかである。
【0033】
本発明に係る構造体は、通常、好ましくは、一つ又は二つの前輪を有し、ABSシステムのようなブレーキ補助システムが設けられたオートバイで使用することを意図していることも留意されたい。好ましい実施例では、本発明に係る支持構造体は、前輪車軸、補助システムによって駆動される制動システムのブレーキキャリパ及びABSシステムで使用されるフォニックホイールのセンサを支持するために、一つ又は複数の前輪に適用される。
【0034】
図1を参照すると、本発明に係る支持構造体100は、フォークステムFに固定するための本体1を備え、本体1に車輪支持部材2が接続され、車輪の支持は、公知の方法で実施される。一実施例では、車輪支持部材2は、円筒状ハウジングを画定するように形成されており、円筒状ハウジングは、オートバイの車輪の回転軸Xに従って展開する。
【0035】
本体1から、ブレーキキャリパ300を支持し、それを組み立てるために、延長部3が突出している。
【0036】
好ましい実施例では、本体1、車輪支持部材2及び延長部3は、一部品で形成されている。
【0037】
好ましくは、延長部3は、ブレーキキャリパ300の固定装置30を備え、好ましい実施例では、固定装置30は、不図示のネジ付き部材を有する。実施例によれば、ブレーキキャリパ300は、二つの円筒状シートを有し得、前記シートにはネジが挿入され、前記ネジ付き部材を画定する各ネジ付きシートに係合する。好ましい実施例によれば、延長部3は、一対のリブ33及び34を有する。好ましい実施例では、延長部3は、使用中に車両の支持面に向けて配置される下側リブ33と、前記下側リブ33と対向する上側リブ34を有する。言い換えれば、リブ33及び34は、延長部3の対向する縁部を画定し、延長部3を横方向に囲む。
【0038】
一実施例では、リブ33及び34は、本体から異なる方向に相互に分岐する。好ましくは、リブ間の間の角度は10°から40°である。図1に示すように、延長部3は、好ましくは一対のリブ33及び34間で伸びる補強プレート35を有する。
【0039】
また、図2を参照すると、この構造によれば、延長部3には、好ましくは、90°回転された実質的にH字状部分が設けられ、このH字状部分のアームは、リブ33及び34によって画定されている。より一般的には、このような構造を構成するために、リブ33及び34は、回転軸線Xに平行な方向に沿って、前記補助プレート35より大きく突起する突起部を有し得る。このアプローチは、有利には、車軸と平行な方向に最大剛性を得ることを可能にすることに留意されたい。
【0040】
本発明の別の特徴によれば、延長部の厚みを形成するリブ33及び34は、好ましくは、本体1から離れる方向にテーパ状に形成されている。
【0041】
この特徴により、選択的に、本体1をブレーキキャリパ30の固定装置30に接続することを可能にする。
【0042】
この場合、特に有利には、ブレーキキャリパ300への固定装置30は、一対のネジ付き部材311及び312を備え、ここで、上述したように、各ネジ付き部材は前記一対のリブ33及び34の各リブに接続されている。
【0043】
また、好ましい実施例によれば、本体1は、実質的に円筒形の形状を有し、リブ33及び34は、本体1自身の幅広部分11及び12に接続されている。従って、このような特徴が、リブの幾何学的形状と相俟って、引張領域の蓄積の存在を制限することを可能にすることは明らかである。
【0044】
上述した構成により、構造的な簡単さと軽量性を保証しながら、延長部3に堅牢性を与えることを可能にする。
【0045】
好ましい実施例によれば、本体10は、構造的特徴が有利になるように、別の拡張中間部13を有し得る。
【0046】
ここで再び図1を参照すると、延長部3には二つの貫通開口31及び32が形成されている。第一貫通開口31は、フォニックホイールのセンサ200を収容するためのものであり、第二貫通開口32はセンサのケーブル201を配置するためのものである。
【0047】
言い換えれば、支持構造体100を、ブレーキ補助システムを備えたオートバイに使用する時に、センサ200は第一貫通開口31の内側に配置され、ケーブル201は第二貫通開口32を通して配置される。
【0048】
これにより、ケーブル201は、支持構造体100の外面から、即ち、オートバイの外側に向いた面から、支持構造体の内面へ延びるように配置され、オートバイの内側に向けられる。好ましくは、前記外面及び内面は、延長部3に配置されたものであり、ここで、使用時に内面に対応する第一面3aは、オートバイのブレーキディスクに面しており、外面に対応する第二面3bは、第一面と反対向きである。
【0049】
また、好ましくは、第二貫通開口32は、使用時に、第一貫通開口31より上方の位置に配置され、これにより、ケーブル201が上側に向いて、制御電子機器及びブレーキ補助システムに必要な他の構成要素が収容されている動作領域に近づくことを可能にしている。
【0050】
好ましい実施例では、貫通開口31及び32は、両方共、補強プレート35を貫通するよう形成されており、従って、リブ33及び34に影響しない。
【0051】
再び図2を参照すると、好ましい実施例によれば、センサ200は、固定部分202及び動作部分203を有する。好ましくは、固定部分202は、第一貫通開口201より大きい拡張部を備え、前記拡張部は、前記外面3bの上に載るように配置されるよう形成される。
【0052】
一実施例では、センサ200は、前記動作部分203及び前記固定部分202の一方が延長部3の内面に、他方が延長部3の外面に配置されるように形成される。この解決手段は、有利には、センサの位置決めの高い精度を確保しながら、組立工程を簡単化することを可能にする。センサ100の位置決めを容易にし、かつ、組立を簡単化するために、対応するネジを通してセンサを固定するための付加的ネジ付き孔が延長部3に設けられ得る。
【0053】
加えて、ケーブル201の位置決めをさらに容易にするために、支持構造体100は、好ましくは、延長部3に取り付けられるグロメット装置4、例えば、クランプ、スリーブ又は成形凹部を備えている。好ましい実施例によれば、グロメット装置4は、支持構造体100の内面3aに配置され、有利には、上述した構造におけるケーブルの効果的な位置決めを可能にする。
【0054】
好ましくは、グロメット装置4は、上側リブ34に対応する位置に取り付けられ、ブレーキディスクに最も近い位置で、支持構造体100に隣接したままにすることを確実にする。
【0055】
一実施例では、グロメット装置4は、ネジ又は他のネジ付き部材によって、内面3aに取り付けられる。この解決手段により、特に有利には、支持構造体100に対する著しい構造変更を必要とすることなく、ケーブルを固定することが可能にされる。さらに、特に有利には、クランプがグロメット装置4として使用される。
【0056】
別の実施例では、図面には詳細には示されていないが、グロメット装置4は、成形凹部によって、例えば、内面3aに形成された貫通孔によって形成される。好ましくは、成形凹部は、上側リブに設けられ、より好ましくは、それを貫通して形成される。
【0057】
さらに別の特徴によれば、支持構造体100は、フェンダをオートバイに取り付けることを可能にする固定アーム5を有する。
【0058】
好ましい実施例に従って、ケーブル201を適切に組み立てるために、固定アーム5は、ケーブルガイド51を備え、例えば、ガイド51自身によって画定されるシートにおける干渉によってケーブル201が組立られ得る。また、ケーブルを隠すことを可能にするために、ケーブルガイド5は、好ましくは、使用時に、オートバイの車輪に向けられる。
【0059】
本発明の特徴により、支持構造体100は、視覚的観点及びあらゆる損傷の観点の両方においてケーブルの高いレベルの保護を確実にすると共に、フォニックホイール速度センサ200の正確な組み立てを可能にする。
【0060】
本発明による支持構造体は、支持構造体100とブレーキディスクとの間にケーブル201を配置することを可能にしながら、それを支持構造体自身に隣接させて維持することを可能にする。
図1
図2
図3
【国際調査報告】