(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
;半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に<1550nmのカットオフ波長;及び半径2.5mmのマンドレルを用いた場合に≦1.0dB/turnの、1550nmにおける曲げ損失を有する。
前記ファイバは、≦0.55dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を示す、請求項1に記載の光ファイバ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
結果として、このようなデータセンタ用途及び類似の用途のために好適な光ファイバに対して、需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示されるのは:
3.0≦r
1≦7.0マイクロメートルの外半径r
1、及び0.32%≦Δ
1max≦0.5%の相対屈折率Δ
1maxを備える、コア領域;
上記コア領域を取り囲む屈折率抑制クラッド領域であって、外半径r
3と、−0.2%未満の相対屈折率Δ
3と、45%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2となるようなトレンチ体積V
3の絶対値とを備える、屈折率抑制クラッド領域;
上記屈折率抑制クラッド領域を取り囲む第1の外側クラッド領域であって、相対屈折率Δ
4及び外半径r
4を備える、第1の外側クラッド領域;並びに
相対屈折率Δ
5を備える第2の外側クラッド層であって、上記第2の外側クラッド領域は、5〜20重量%のチタニアでドープされたシリカ系ガラスを含み、2マイクロメートル≦T
M≦30マイクロメートルとなるような厚さT
Mを有し、上記第2の外側層は、65マイクロメートル以下の外半径r
5を有する、第2の外側クラッド層
を備える、光導波路ファイバであって、
上記光ファイバは:8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートルの、1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550);半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に<1550nmの、シングルモードカットオフ波長;最低65マイクロメートル
2、かつ85マイクロメートル
2未満の、1550nmでの有効面積;及び1.0dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を備える。
【0007】
本明細書で開示される光ファイバの少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記シングルモードカットオフ波長は、半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に、1100nm〜1450nmである。本明細書で開示される少なくともいくつかの例示的実施形態によると、60%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2である。
【0008】
本明細書で開示される少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記ファイバは、≦0.55dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.4dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.2dB/turn、例えば≦0.1dB/turn、又はわずか≦0.01dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を示す。
【0009】
本明細書で開示される少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記コア領域の上記外半径r
1は3.0≦r
1≦6であり、上記トレンチ体積V
3は、70%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦150%Δ−マイクロメートル
2となるようなものである。
【0010】
少なくともいくつかの例示的実施形態によると、80%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2であり、またいくつかの実施形態では100%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦150%Δ−マイクロメートル
2である。少なくともいくつかの例示的実施形態によると、60%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦140%Δ−マイクロメートル
2であり、またいくつかの実施形態では70%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦140%Δ−マイクロメートル
2である。いくつかの実施形態では、80%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦140%Δ−マイクロメートル
2である。
【0011】
少なくともいくつかの例示的実施形態によると、10マイクロメートル≦r
5≦63マイクロメートル、例えば30マイクロメートル≦r
5≦63マイクロメートル、又は30マイクロメートル≦r
5≦62.5マイクロメートル、及びいくつかの実施形態では30マイクロメートル≦r
5≦50マイクロメートルである。少なくともいくつかの例示的実施形態によると、40マイクロメートル≦r
5≦62.5マイクロメートルである。例えばいくつかの例示的実施形態では、上記第2の外側クラッドの上記外半径r
5は、62.5、60、55、50、42、41.7、35、31.25、又は30マイクロメートルである。
【0012】
少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記光ファイバは:半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に<1550nmのファイバカットオフ波長;最低65マイクロメートル
2かつ85マイクロメートル
2未満の、1550nmでの有効面積;及び≦1.0dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を有する。
【0013】
少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記光ファイバは、1550nm未満の、22mケーブルカットオフ波長を有する。少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記光ファイバは、1300nm未満、例えば1000nm〜1350nm、例えば1000nm〜1300nmの、22mケーブルカットオフ波長を有する。少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記光ファイバは、1200nm〜1550nm、例えば1200nm〜1350nmの22mケーブルカットオフ波長を有する。
【0014】
少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記第2の外側クラッド層は5〜15重量%のチタニアを含み、3マイクロメートル≦T
M≦15マイクロメートルである。
【0015】
いくつかの例示的実施形態では、2マイクロメートル≦T
M≦20マイクロメートルである。いくつかの例示的実施形態では、2マイクロメートル≦T
M≦15マイクロメートルである。いくつかの例示的実施形態では、3マイクロメートル≦T
M≦15マイクロメートルである。いくつかの例示的実施形態では、2マイクロメートル≦T
M≦10マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、2マイクロメートル≦T
M≦5マイクロメートルである。
【0016】
いくつかの実施形態では、1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550)は、9マイクロメートル≦MFD
1550≦10マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550)は、9.5マイクロメートル≦MFD
1550≦10.3マイクロメートルである。
【0017】
いくつかの実施形態では、上記屈折率抑制クラッド領域の上記相対屈折率Δ
3は、−0.2%≦Δ
3≦−0.7%、いくつかの実施形態では−0.3%≦Δ
3≦−0.5%である。
【0018】
本明細書に記載の例示的実施形態によると、上記コア領域は、10≦α≦100のαを備える。しかしながら、いくつかの例示的実施形態では1≦α≦10である。
【0019】
本明細書で開示される少なくともいくつかの例示的実施形態によると、上記ファイバは、第2の外側クラッド層を取り囲むコーティングを含み、上記コーティングは:0.1〜1MPaのヤング率を有する一次コーティングP;及び1100MPa〜2500MPaのヤング率を有する二次コーティングSを備え、上記二次コーティングは、260マイクロメートル以下、いくつかの実施形態では250マイクロメートル以下、及びいくつかの実施形態では242マイクロメートル以下、例えば210マイクロメートル未満の外側コーティング直径を有する。
【0020】
少なくともいくつかの例示的実施形態によると、マイクロ光学デバイスは:
a.シリコンフォトニクスチップ;
b.曲げ半径≦5mmまで曲げられたセクションを有する光ファイバ
を備え、上記ファイバは:
3.0〜マイクロメートルの外半径r
1、及び0.32%〜0.5%の相対屈折率Δ
1maxを備える、コア領域;
上記コア領域を取り囲む屈折率抑制クラッド領域であって、外半径r
3と、−0.2%未満の相対屈折率Δ
3と、45%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2となるようなトレンチ体積V
3とを備える、屈折率抑制クラッド領域;
上記屈折率抑制クラッド領域を取り囲む第1の外側クラッド領域であって、相対屈折率Δ
4及び外半径r
4を備える、第1の外側クラッド領域;並びに
相対屈折率Δ
5を備える第2の外側クラッド層であって、上記第2の外側クラッド領域は、5〜20重量%のチタニアでドープされたシリカ系ガラスを含み、3マイクロメートル≦T
M≦30マイクロメートルとなるような厚さT
Mを有し、上記第2の外側層は、65マイクロメートル以下の外半径r
5を有する、第2の外側クラッド層
を備え、
上記光ファイバは:8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートルの、1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550);半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に<1550nmの、シングルモードカットオフ波長;最低65マイクロメートル
2、かつ85マイクロメートル
2未満の、1550nmでの有効面積;及び1.0dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を備える。
【0021】
いくつかの実施形態では、上記光ファイバは、3mm以下、例えば0.5mm〜2.5mmの曲げ半径r
bまで曲げられたセクションを有する。いくつかの実施形態では、上記曲げ半径r
bは、2.5mm≧r
b≧1mmであり、またいくつかの実施形態では2.5mm≧r
b≧1.5mmである。
【0022】
いくつかの実施形態では上記光ファイバは、≦2.5mmの曲げ半径まで曲げられたセクションを有し、また上記ファイバは、≦0.55dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.1dB/turn、又はわずか≦0.01dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を示す。いくつかの実施形態では、上記光ファイバは、≦2mmの曲げ半径まで曲げられたセクションを有し、上記ファイバは、≦1dB/turn、例えば≦0.55dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.1dB/turn、又はわずか≦0.01dB/turnの、半径2mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を示す。
【0023】
これより本発明の好ましい実施形態を詳細に参照する。これらの実施形態の例は添付の図面に図示されている。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の「発明を実施するための形態」において、更なる特徴及び利点を記載する。これは当業者には本説明から明らかとなるか、又は以下の説明と、請求項及び添付の図面とに記載された通りに実践することによって認識される。
【0026】
定義及び用語法
「屈折率プロファイル(refractive index profile)」は、屈折率又は相対屈折率と、導波路ファイバ内での径方向位置との間の関係である。屈折率プロファイルの各セグメントに関する半径は、略号r
1、r
2、r
3、r
4等で与えられ、小文字と大文字とは相互交換可能なものとして使用される(例えばr
1はR
1に等しい)。
【0027】
用語「相対屈折率パーセント(relative refractive index percent)」(ここでは相対屈折率(relative refractive index)」及び「屈折率デルタ(refractive index delta)」とも呼ばれる)は、Δ%=100×(n
i2−n
c2)/2n
i2として定義され、本明細書中で使用される場合、特段の記載がない限り、n
cは(いくつかの実施形態では非ドープシリカである)第1の外側クラッド領域40の平均屈折率である。本明細書中で使用される場合、相対屈折率はΔで表され、その値は特段の記載がない限り単位「%」で与えられる。用語:デルタ、Δ、Δ%、%Δ、デルタ%、%デルタ及びパーセントデルタは、本明細書中では相互交換可能なものとして使用され得る。即ち本明細書中で使用される場合、所与のファイバ領域の相対屈折率パーセント(又は相対屈折率若しくは屈折率デルタ)は、非ドープシリカに関して測定される。ある領域の屈折率が非ドープシリカの平均屈折率未満である場合、相対屈折率パーセントは負となり、「下降領域又は下降屈折率を有する」と表現できる。ある領域の屈折率がドープシリカの平均屈折率より大きい場合、相対屈折率パーセントは正である。本明細書中では、「アップドーパント(updopant)」は、純粋な非ドープSiO
2に対して屈折率を上昇させる性質を有するドーパントであるとみなされる。本明細書中では、「ダウンドーパント(downdopant)」は、純粋な非ドープSiO
2に対して屈折率を低下させる性質を有するドーパントであるとみなされる。アップドーパントの例としては、GeO
2(ゲルマニア)、Al
2O
3、P
2O
5、TiO
2、Cl、Brが挙げられる。ダウンドーパントの例としては、フッ素及びホウ素が挙げられる。
【0028】
導波路ファイバの「波長分散(chromatic dispersion)」(本明細書では特段の記載がない限り「分散(dispersion)」と呼ばれる)は、材料分散、導波路分散及びモード間分散の合計である。単一モード導波路ファイバの場合、モード間分散はゼロである。ゼロ分散波長は、上記分散の値がゼロとなる波長である。分散勾配は、波長に対する分散の変化率である。
【0029】
「有効面積(effective area)」は:
A
eff=2π(∫f
2rdr)
2/(∫f
4rdr)
のように定義され、ここで積分限界は0〜∞であり、fは導波路内を伝播する光に関連する電場の横断方向成分である。有効面積A
effは、光信号の波長に左右され、また本明細書では、850nm、980nm、1060nm及び1550nmの波長に関して報告される。本明細書中で使用される場合、「有効面積」又は「A
eff」は、特段の記載がない限り、波長1550nmでの光学有効面積を指す。
【0030】
用語「アルファパラメータ(alpha parameter)」又は「α‐パラメータ(α‐parameter)」又は「アルファ値(alpha value)」又は単に「α」は、単位が「%」であるΔ(r)に関して表される、コアの相対屈折率プロファイルを定義するために使用されるパラメータを指し、ここでrは半径であり、またΔ(r)は:
Δ(r)=Δ(r
o)(1−[r−r
o/(r
1−r
o)]
α)
に従っており、ここでr
oは、Δ(r)が最大となる点(Δ
1maxとも呼ばれる)であり、r
1は、Δ(r)%がゼロとなる点であり、rはr
i≦r≦r
fの範囲内であり、Δは上で定義されており、r
iはαプロファイルの始点であり、r
fはαプロファイルの終点であり、αは、実数のべき指数コアアルファである。本明細書に記載の光ファイバのいくつかの実施形態では(例えばファイバコア内に中心線ディップを有しないファイバでは)、Δ(r
0)=Δ(r
i)である。いくつかの実施形態ではr
1≡r
fである。
【0031】
用語「トレンチ(trench)」及び「屈折率抑制クラッド領域(depressed index cladding region)」は、本明細書中では相互交換可能なものとして使用され、接触して隣接する複数の領域の相対屈折率より低い最小相対屈折率を有するクラッド領域を指す。トレンチ体積V
3は:
V
3=2∫Δ
3−2(r)rdr
として定義され、ここで、径方向位置r
3と径方向位置r
2との間にある所与の径方向位置rに関して、Δ
3−2(r)=Δ
3−Δ
2(r)であり、r
2はクラッド領域30の内半径であり、r
3はクラッド領域30の外半径である。よって、V
3の積分の極限はr
2からr
3までである。
【0032】
用語「μm」及び「マイクロメートル(microns)」は、本明細書中では相互交換可能なものとして使用される。
【0033】
モードフィールド径(MFD)はPeterman II法を用いて測定され、2w=MFDであり、ここでw
2=(2∫f
2rdr/∫[df/dr]
2rdr)であり、積分限界は0〜∞であり、MFD
1550は、波長1550nmでのモードフィールド直径である。
【0034】
導波路ファイバの曲げ耐性は、規定された試験条件下で誘発される減衰によって;例えば規定された直径のマンドレルの周りにファイバを配備する又は巻き付けることによって;例えば直径6mm、10mm又は20mm等のマンドレルの周りに1回巻き付けて(例えば「1×10mm径マクロ曲げ損失」又は1×20mm径マクロ曲げ損失」)、1周あたりの減衰の増加を測定することによって、測定できる。
【0035】
ファイバカットオフ(本明細書中ではファイバカットオフ波長とも呼ばれる)は、標準2mファイバカットオフ試験FOTP‐80(EIA‐TIA‐455‐80)によって測定され、これによって「2mファイバカットオフ(2m fiber cutoff)」又は「測定カットオフ(measured cutoff)」としても知られる「ファイバカットオフ波長(fiber cutoff wavelength)」が得られる。FOTP‐80標準試験は、制御された曲げ量を用いて高次モードを除去するため、又はファイバのスペクトル応答をマルチモードファイバのスペクトル応答に対して正規化するために実施される。
【0036】
ファイバカットオフ波長半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合のファイバカットオフ波長は、光が発射されるファイバの端部から20cm以内の距離に配置された半径2.5mmのマンドレルの周囲で更に1周だけ曲げて配備された標準2mファイバカットオフ試験FOTP‐80(EIA‐TIA‐455‐80)によって測定された、ファイバカットオフ波長を意味する。同様に、半径2mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合のファイバカットオフ波長とは、光が発射されるファイバの端部から20cm以内の距離に配置された半径2mmのマンドレルの周囲で更に1周だけ曲げて配備された標準2mファイバカットオフ試験FOTP‐80(EIA‐TIA‐455‐80)によって測定された、ファイバカットオフ波長を意味する。
【0037】
本明細書中で使用される「ケーブルカットオフ波長」、又は「ケーブルカットオフ」とは、EIA‐TIAファイバ光学標準(EIA‐TIA Fiber Optics Standards)、即ちエレクトロニクス産業連合‐遠距離通信産業境界ファイバ光学標準(Electronics Industry Alliance ‐ Telecommunications Industry Association Fiber Optics Standards)の一部であるEIA‐445ファイバ光学試験手順に記載された22mケーブルカットオフ試験によって測定された、シングルモードカットオフを意味する。
【0038】
半径2.5mmの曲げによるケーブルカットオフとは、半径2.5mmのマンドレルの周囲で更に1周だけ曲げて測定されたEIA‐445 Fiber Optic Test Proceduresに記載の22mケーブルカットオフ試験で測定された、シングルモードカットオフを意味する。同様に、半径2mmの曲げによるケーブルカットオフとは、半径2mmのマンドレルの周囲で更に1周だけ曲げて測定されたEIA‐445 Fiber Optic Test Proceduresに記載の22mケーブルカットオフ試験で測定された、シングルモードカットオフを意味する。
【0039】
本明細書中に特段の記載がない限り、光学特性(分散、分散勾配等)は、LP01モードに関して報告される。
【0040】
ある困難な課題は、シリコンフォトニクスデバイスからシングルモードファイバへと光を低コストで結合させることである。魅力的なアプローチは、
図1に示すように、シリコン(Si)導波路の表面から出た光を光ファイバに結合するための格子の使用である。Si導波路の上方の空間が狭い(約4〜5mm以下)ため、ファイバを、およそ3mm以下、例えば≦2.5mmの曲げ半径で1/4周だけ曲げる必要がある。曲げられたファイバのコネクタは例えば、湾曲した孔を備えるガラス又はセラミックフェルールであってよい。ファイバは、コーティングをガラスクラッドまで剥離され、ファイバの剥離済み部分を上記孔に挿入して、エポキシで接着する。通常の比較用ファイバは、剥離中、及びそれに続く結合デバイス7(コネクタ7)の孔を通したファイバ挿入プロセス中に、容易に損傷を受け得、これはファイバの破壊によるファイバの機械的な破損を引き起こし、上記破壊は、ファイバを上述のような小さな半径に曲げることによって上記ファイバが応力下にあるため、表面傷が応力を受けることによって発生する。よって比較用ファイバでは、表面欠陥がガラス内の更に深くまで伝播し、機械的な破損(ファイバの破壊)及び/又はライフサイクルの短縮を引き起こす。しかしながら、本明細書で開示されている光ファイバ100は、半径3mm以下に曲げられた場合であっても、機械的な破損又はファイバの破壊なしに、シリコンフォトニクスデバイスに結合できる。光ファイバ100は有利には、ファイバの破壊によるファイバの機械的な破損を引き起こすことなく、2.5mm以下(例えば1mm≦r
b≦2mm、及び少なくともいくつかの実施形態ではわずか0.5mm≦r
b≦2mm)の曲げ半径r
bを有する結合デバイス7の孔を通して挿入でき、従って強度の有意な損失又は寿命の有意な損失なしに、上述のような小さな直径へと曲げることができる。光ファイバ100は有利には、改善された表面損傷耐性及び低い曲げ損失を有する。
【0041】
本明細書で開示されている光ファイバ100は、約55マイクロメートル
2超、好ましくは60〜85マイクロメートル
2の、1550nmでの有効面積A
effを示すことができる。いくつかの好ましい実施形態では、1550nmでの有効面積は約75〜82マイクロメートル
2である。
【0042】
図2Aは、光ファイバ(100)のある例示的実施形態の断面図である。光ファイバ(100)は:中心軸Acに関してセンタリングされた中心コア領域10と;任意の内側クラッド領域20と;トレンチの形状であるため「トレンチ領域」30又は「ディプレストクラッド領域」と呼ばれる、第3の領域30と;第1の外側クラッドを構成するため「外側クラッド領域」40と呼ばれる(本明細書中では第1の外側クラッド領域40とも呼ばれる)第4の領域40とを備える。任意の内側クラッド20、トレンチ領域30、及び第1の外側クラッド領域40は、併せてクラッドセクション50(本明細書中では「クラッド」(50)とも呼ばれる)を画定する。本明細書に記載の例示的実施形態では、クラッド50のクラッド領域20、30、40は好ましくはガラスであり、チタニア(TiO
2)ドープシリカから構成される機械的信頼性層M
L(最外クラッド層又は領域60)で取り囲まれる。外側クラッド層60(即ち機械的安定性層M
L)は、一次コーティングP及び二次コーティングSを含むコーティング70によって取り囲むことができ、これは、ファイバ100を曲げてシリコンフォトニクスデバイスに結合する前に、ファイバ100から剥離させることができる。
【0043】
図2Bは、光ファイバ(100)のある例示的実施形態の、ファイバ半径rに対する相対屈折率プロファイルΔ(%)を概略図で示す。このプロットは中心軸ACから径方向外向き、即ちr=0からのものである。コア領域10は、外半径r
1及び相対屈折率Δ
1を有する。内側クラッド領域20は、径方向位置r
1から径方向位置r
2まで延在し、相対屈折率Δ
2を有する。トレンチ領域30(即ち屈折率抑制クラッド領域)は、径方向位置r
2から径方向位置r
3まで延在し、相対屈折率Δ
3を有する。外側クラッド領域40は、径方向位置r
3から径方向位置r
4まで延在し、相対屈折率Δ
4を有する。第2の外側クラッド60(即ち最外クラッド領域60)は、第1の外側クラッド領域40を取り囲む。第2の外側クラッド領域60は、径方向位置r
4から径方向位置r
5まで延在し、相対屈折率Δ
5>Δ
4を有する。本明細書で開示されているファイバの実施形態では、第2の外側クラッド60の外径d
5(d
5=2r
5)は、130マイクロメートル以下、例えば126マイクロメートル以下、125マイクロメートル以下、及びいくつかの実施形態では100マイクロメートル以下、又はわずか82マイクロメートル以下である。例えば、いくつかの実施形態ではd
5は、80マイクロメートル以下、75マイクロメートル以下、60マイクロメートル以下、5マイクロメートル以下、又は50マイクロメートル以下である。いくつかの実施形態では、20マイクロメートル≦d
5≦126マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、20マイクロメートル≦d
5≦110マイクロメートル、又は20マイクロメートル≦r
5≦100マイクロメートル、又は20マイクロメートル≦r
5≦90マイクロメートル、又はわずか20マイクロメートル≦r
5≦80マイクロメートルである。いくつかの実施形態では20マイクロメートル≦r
5≦70マイクロメートルであり、いくつかの実施形態では20マイクロメートル≦r
5≦50マイクロメートルであり、またいくつかの実施形態では60マイクロメートル≦r
5≦126マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、30マイクロメートル≦d
5≦126マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、30マイクロメートル≦d
5≦110マイクロメートル、又は30マイクロメートル≦d
5≦100マイクロメートル、30マイクロメートル≦r
5≦90マイクロメートル、又はわずか30マイクロメートル≦r
5≦80マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、30マイクロメートル≦r
5≦70マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、30マイクロメートル≦r
5≦50マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、40マイクロメートル≦d
5≦126マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、40マイクロメートル≦d
5≦100マイクロメートル、40マイクロメートル≦d
5≦90マイクロメートル、又はわずか40マイクロメートル≦r
5≦80マイクロメートルである。いくつかの実施形態では40マイクロメートル≦r
5≦70マイクロメートルであり、またいくつかの実施形態では40マイクロメートル≦r
5≦60マイクロメートルである。いくつかの実施形態によると、クラッド層60の直径d
5は、例えば50〜125マイクロメートル、又は60〜125マイクロメートルであり、またいくつかの実施形態では70〜100マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、60マイクロメートル≦d
5≦126マイクロメートル、60マイクロメートル≦d
5≦125マイクロメートル、いくつかの実施形態では60マイクロメートル≦d
5≦110マイクロメートル、及びいくつかの実施形態では80マイクロメートル≦d
5≦125マイクロメートルである。
【0044】
コーティング70はクラッド層60を取り囲む。コーティング70は外径r
6まで延在する。
【0045】
上述のように、光ファイバ100は、
図1に示すように、例えばファイバをシリコンフォトニクスチップ7に結合するフェルールコネクタ5と共に使用する場合の、曲げられたファイバのコネクタの用途のために、小さな湾曲半径での低い曲げ損失、及び表面損傷に対する高い耐性を提供できる。
図1では、コネクタ5の内部の光ファイバは、約3mm以下(例えば0.5mm≦r
b≦3mm、1mm≦r
b≦2.5mm、1mm≦r
b≦2mm、1mm≦r
b≦1.5mm、又は1mm≦r
b≦2mm)の曲げ半径r
bで約1/4周まで曲げられ、Si導波路7’内に位置する格子7
Gに結合される。本明細書で開示される光ファイバ100の少なくともいくつかの実施形態によると、光ファイバ100は、半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に、<1550nmのシングルモードカットオフ波長を有し、また最低65マイクロメートル
2かつ85マイクロメートル
2未満の、1550nmでの有効面積と、≦1.0dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失とを有する。
【0046】
本明細書で開示されている光ファイバ100の実施形態のうちの少なくともいくつかによると、2.5mmの曲げ半径r
bを有するマンドレルの周囲での、1550nmでの曲げ損失は、≦0.8dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.5dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.4dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.2dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.1dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.05dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.01dB/turnである。また、本明細書で開示される光ファイバ100の少なくともいくつかの実施形態によると、2mmの曲げ半径r
bを用いた1550nmでの曲げ損失は、≦1dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.5dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.4dB/turnである。また、本明細書で開示される光ファイバ100の少なくともいくつかの実施形態によると、2mmの曲げ半径r
bを用いた1550nmでの曲げ損失は、≦0.2dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.1dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.05dB/turnである。また、本明細書で開示される光ファイバ100の少なくともいくつかの実施形態によると、2mmの曲げ半径r
bを用いた1550nmでの曲げ損失は、≦0.02dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.01dB/turnである。また、本明細書で開示される光ファイバ100の少なくともいくつかの実施形態によると、1.5mmの曲げ半径r
bを用いた1550nmでの曲げ損失は、≦1dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.5dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.4dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.2dB/turnである。また、本明細書で開示される光ファイバ100の少なくともいくつかの実施形態によると、1mmの曲げ半径r
bを用いた1550nmでの曲げ損失は、≦1dB/turn、いくつかの実施形態では≦075dB/turn、いくつかの実施形態では≦0.5dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.4dB/turn、及びいくつかの実施形態では≦0.2dB/turnである。
【0047】
(層M
L、又は第2の外側クラッド層とも呼ばれる)最外クラッド層60は、TiO
2(チタニア)を含み、(本明細書中では第1の外側クラッド領域40とも呼ばれる)第1の外側クラッド40の外側ガラス表面を、取り扱い中及びコーティング70の剥離中の損傷から保護し、また、特に微小なガラス構成部品の組み立て中に発生し得るガラス表面に対する摩擦の存在時に、ファイバの機械的信頼性を改善する。
【0048】
図2Bのプロファイルでは、クラッド内のトレンチ領域30は、内側クラッド領域20及び第1の外側クラッド領域40の屈折率未満の、一定の屈折率を有してよい。光ファイバ100のコア領域10は、ファイバ領域20、30又は40に比べて最も高い相対屈折率を有する。いくつかの実施形態では、コア領域10は、
図2Bに示すように、中心線に又は中心線付近に比較的低屈折率の領域を含んでよい(当該技術分野においては「中心線ディップ(centerline dip)」として知られる)。
【0049】
なお、上述の通り内側クラッド領域20は任意であり、削除してもよい。内側クラッド領域20が存在しない場合、屈折率抑制領域30は、コア領域10に直接隣接する。相対屈折率Δ
1、Δ
3、及びΔ
4の相対的な順序付けは、条件Δ
1>Δ
4>Δ
3を満たす。
【0050】
本明細書で開示されている実施形態では、相対屈折率Δ
1、Δ
2、Δ
3、及びΔ
4の相対的な順序付けは、条件Δ
1>Δ
4>Δ
3及びΔ
1>Δ
2>Δ
3を満たす。Δ
2及びΔ
4の値は、等しくても、又は他方より大きくてもよいが、Δ
2及びΔ
4はいずれもΔ
1とΔ
3との間にある。
【0051】
本明細書に記載の光ファイバ100の実施形態によると、(外側クラッド領域40のΔ
4に対する)コア領域10の最大相対屈折率Δ
1は、0.3%〜0.6%、より好ましくは0.32%〜0.5%である。いくつかの実施形態によると、コア領域10は、3〜6μm、より好ましくは4μm〜5μmの半径r
1を有する。コア領域10は、α>10で階段状屈折率プロファイルを有することができ、あるいはα≦10、例えばα≦5(例えば1≦α≦10、又は1≦α≦5)で格子状屈折率プロファイルを示すことができる。(外側クラッド領域40のΔ
4に対する)内側クラッド領域20の相対屈折率Δ
2は、−0.05〜0.05%である。内側クラッド領域20は、純シリカガラス、又はCl若しくはGeO
2といったアップドーパントでドープされたシリカガラスとすることができる。(外側クラッド領域40のΔ
4に対する)トレンチ領域30の最小相対屈折率Δ
3は、−0.2〜−0.7%、及びいくつかの実施形態では−0.3〜−0.5%である。例示的実施形態では、トレンチ領域30は、ホウ素又はフッ素でドープされたシリカ系ガラスである。トレンチ領域30の幅w(w=r
3−r
2)は、3〜20マイクロメートル、いくつかの実施形態では4〜15マイクロメートルである。外側クラッド領域40は、純シリカガラス、又はCl若しくはGeO
2といったアップドーパントでドープされたシリカガラスとすることができる。(本明細書中では「最外クラッド層」、第2の外側クラッド層、又は「機械的信頼性層」とも呼ばれる)クラッド層60は、5〜20重量%のTiO
2、及びいくつかの実施形態では5〜15重量%のTiO
2を含む。最外クラッド層60は、3〜30マイクロメートル、及びいくつかの実施形態では5〜15マイクロメートルの径方向厚さT
Mを有する。最外クラッド層60は、ファイバ100の機械的安定性/信頼性を改善する。少なくともいくつかの実施形態では、Δ
5>Δ
1である。
【0052】
ファイバ100の外側クラッド領域40は、低屈折率トレンチ領域30を取り囲む。本明細書に記載の例示的実施形態では、外側クラッドは半径r
3において始まり、外半径r
4を有する。ファイバ100の外側クラッド領域40は、トレンチ領域30の相対屈折率Δ
3より高い相対屈折率Δ
4を備え、これにより、トレンチ領域30に対して「アップドープされた(updoped)」領域を形成する。トレンチ領域30は好ましくは純シリカに対して、例えばフッ素又はホウ素でダウンドープされる。しかしながら、外側クラッド領域40は、純シリカであっても、純シリカに対してアップドープされていてもよいことに留意されたい。
【0053】
トレンチ領域30の体積V
3の絶対値│V
3│は、45%Δマイクロメートル
2超であってよく、またいくつかの実施形態では50%Δマイクロメートル
2超であってよい。トレンチ領域30の体積V
3に関する絶対値は、いくつかの実施形態では少なくとも60%Δマイクロメートル
2であり、またいくつかの実施形態では少なくとも80%Δマイクロメートル
2である。いくつかの実施形態では、第1のクラッド領域(2)の体積V
3に関する絶対値は、200%Δマイクロメートル
2未満、いくつかの実施形態では150%Δマイクロメートル
2未満、及び他のいくつかの実施形態では125%Δマイクロメートル
2未満である。いくつかの実施形態によると、体積V
3の絶対値は、約45〜200%Δマイクロメートル
2、例えば60〜200%Δマイクロメートル
2、又は例えば60〜190%Δマイクロメートル
2、又は45〜175%Δマイクロメートル
2、又は60〜175%Δマイクロメートル
2、例えば45〜150%Δマイクロメートル
2、又は60〜150%Δマイクロメートル
2、80〜150%Δマイクロメートル
2、又は60〜125%Δマイクロメートル
2、又は80〜125%Δマイクロメートル
2である。一実施形態によると、80%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2である。いくつかの実施形態によると、70%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦150%Δ−マイクロメートル
2である。いくつかの実施形態によると、100%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦150%Δ−マイクロメートル
2である。
【0054】
ファイバ100のコア及びクラッド領域は、当該技術分野において公知の方法によって、シングルステッププロセス又はマルチステッププロセスで製造してよい。好適な方法としては:二重るつぼ法;ロッド・イン・チューブ法;及び一般に化学蒸着(「CVD」)又は気相酸化とも呼ばれるドープ体積シリカプロセスが挙げられる。多様なCVDプロセスが公知であり、本発明のコーティング済み光ファイバで使用されるコア及びクラッド層の製造に好適である。上記CVDプロセスとしては、外部CVDプロセス、軸方向蒸着プロセス、改良型CVD(MCVD)、内部蒸着、及びプラズマ強化CVD(PECVD)が挙げられる。
【0055】
コーティング済みファイバのガラス部分は、ガラスを軟化させるために十分な温度、例えばシリカガラスに関して約2000°の温度まで局所的かつ対称に加熱された、特別に調製された円筒状プリフォームからドロー加工できる。プリフォームを炉に入れて炉を通過させる等によって、プリフォームを加熱し、ガラスファイバを溶融材料からドロー加工する。ファイバ作製プロセスの更なる詳細に関しては、例えば米国特許第7,565,820号明細書;米国特許第5,410,567号明細書;米国特許第7,832,675号明細書;及び米国特許第6,027,062号明細書(これらの開示は参照により本出願に援用される)を参照されたい。
【0056】
図3は、ファイバ直径(クラッド領域60の外径)の関数としての、モデル化及び測定された最小ファイバ曲げ半径のプロットを示す。このプロットの線は、82°の曲げに関する5年の寿命にわたる破損の蓋然性が10
−10であることを表す。モデル化された結果は、クラッド直径が比較的小さいファイバの長期信頼性の限界を示す。ファイバの信頼性に関する計算は、データセンタ、特にハイパースケールデータセンタ内の短距離の(ファイバ長さlが<10m、例えば<1m、及びいくつかの実施形態では1cm〜1m、例えば1cm〜50cm、又はわずか1cm〜25cmである)相互接続に使用できる光ファイバに関するものである。短距離相互接続は、これらが接続される電子設備と同一の寿命である、かなり短い使用寿命(3〜5年)を有することになる。これらの超短距離相互接続は、ラック内、又はサーバ内にさえ配備できる。(これは、より長い長さ(>50m、例えば100m〜1km)にわたる動作のために設計され、より長い使用寿命を有しなければならない、トランクケーブル内で使用するための光ファイバとは異なる。)(
図3において円で示される)測定された結果は、モデル化された結果と一致する。
【0057】
図3は、光ファイバ100が、125mmのクラッド層60の外径を有する場合に、5年の寿命にわたる破損の蓋然性が10
−10である(即ち曲げられたファイバ100の予想寿命が少なくとも5年である)まま、光ファイバ100を約2.3mmの曲げ半径まで曲げることができることを示している。同様に
図3は、光ファイバ100が、100マイクロメートルのクラッド層60の外径を有する場合に、5年の寿命にわたる破損の蓋然性が10
−10である(即ち曲げられたファイバ100の予想寿命が少なくとも5年である)まま、光ファイバ100を約1.9mmの曲げ半径まで曲げることができることを示している。更に
図3は、光ファイバ100が62.5マイクロメートルの外径(即ちクラッド層60の直径d
5)を有する場合に、5年の寿命にわたる破損の蓋然性が10
−10である(即ち曲げられたファイバ100の予想寿命が少なくとも5年である)まま、光ファイバ100を約1.2mmの曲げ半径まで曲げることができることを示している。
図3はまた、光ファイバ100が、約53マイクロメートル以下(例えば40〜52マイクロメートル)のクラッド層60の外径を有する場合に、5年の寿命にわたる破損の蓋然性が約10
−10である(即ち曲げられたファイバ100の予想寿命が少なくとも5年である)まま、光ファイバ100を約1mm以下の曲げ半径まで曲げることができることを示している。
【0058】
図3はまた、光ファイバ100のクラッド層60が、約40〜50マイクロメートル(又は20〜50マイクロメートル)の外径d
5を有する場合、5年の寿命にわたる破損の蓋然性が10
−10である(即ち曲げられたファイバ100の予想寿命が少なくとも5年である)まま、光ファイバ100を約0.75mmの曲げ半径まで曲げることができることを示している。
図3はまた、光ファイバ100のクラッド層60が20〜30マイクロメートルの外径d
5を有する場合、5年の寿命にわたる破損の蓋然性が10
−10である(即ち曲げられたファイバ100の予想寿命が少なくとも5年である)まま、光ファイバ100を約0.5mmの曲げ半径まで曲げることができることを示している。よって、125マイクロメートル以下、例えば100マイクロメートル以下、又は82マイクロメートル以下(例えば80、75、65、62.5、50、40、30、25若しくは20マイクロメートル若しくはこれらの間)の外径d
5を有する外側クラッド層60を備える光ファイバ100の実施形態は、極めて小さい曲げ半径r
bまで曲げることができ、有利なことに、曲げ条件下において改善された機械的信頼性を提供できる。
【0059】
本発明者らの分析に基づくと、126マイクロメートル以下の外径d
5を有する外側クラッド層60を備える光ファイバ100は、極めて小さな曲げ半径r
bまで曲げることができ、また有利なことに、微小なガラスアセンブリの組み立て中に発生し得る、又はファイバからのコーティング層70の剥離による、ガラス表面に対する小さな摩擦の存在下であっても、小さな曲げの条件下において、改善された機械的信頼性を提供できる。
【0060】
いくつかの例示的実施形態(例えば表1〜4の実施形態)によると、内側クラッド領域20及び/又は外側クラッド領域40は、略一定の相対屈折率プロファイルを有し、即ち内側クラッド内のいずれの2つの半径における相対屈折率の間の差が、0.02%未満、及びいくつかの好ましい実施形態では0.01%未満となる。よって、本明細書で開示されている少なくともいくつかの実施形態によると、外側クラッド領域40の相対屈折率プロファイルは、略平坦な形状を有する。また、本明細書で開示されている少なくともいくつかの実施形態によると、内側クラッド領域20の相対屈折率プロファイルは、略平坦な形状を有する。
【0061】
中心コア領域(1)は、階段状屈折率コアであってよく、又は例えば
図2Bに示されているように、これはあるアルファ(α)形状を備えてよい(例えば以下の
図4も参照)。
【0062】
いくつかの実施形態によると、光ファイバは:
(i)>8マイクロメートルのMFD
1550(例えば8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートル、及びいくつかの実施形態ではMFD
1550>9マイクロメートル、例えば9マイクロメートル〜10.3マイクロメートル);
(ii)1260nm超かつ1540nm未満のケーブルカットオフ波長;
(iii)半径2.5mmのマンドレルにおいて波長1550nmで測定した場合に≦1dB/turnのマクロ曲げ損失;及び
(iv)半径5mmのマンドレルにおいて波長1550nmで測定した場合に<0.5dB/turnのマクロ曲げ損失
を示す。
【0063】
いくつかの実施形態によると、1200nm<ケーブルカットオフ波長<1540nmである。いくつかの実施形態によると、半径2.5mmのマンドレルの周囲で更に1周だけ曲げて配備した場合に、1200nm<ケーブルカットオフ波長<1540nmである。
【0064】
いくつかの実施形態によると、光ファイバは:
(i)>8マイクロメートルのMFD
1550(例えば8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートル、又は8.5マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートル、及びいくつかの実施形態ではMFD
1550>9マイクロメートル、例えば9マイクロメートル〜10.3マイクロメートル);
(ii)1260nm超かつ1540nm未満のケーブルカットオフ波長;
(iii)≦1dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルにおける曲げ損失;
(iv)<0.5dB/turnの、半径5mmのマンドレルにおける曲げ損失;
を示し、ここで曲げ損失はマクロ曲げ損失であり、波長1550nmにおいて測定される。
【0065】
いくつかの実施形態によると、光ファイバは:0.001dB/turn<曲げ半径2.55mmでのマクロ曲げ損失<0.55dB/turn;及び0.001dB/turn<曲げ半径2.55mmでのマクロ曲げ損失<0.5dB/turn;を示し、ここでマクロ曲げ損失は波長1550nmで測定される。
【0066】
いくつかの例示的実施形態によると、光ファイバは:
8マイクロメートルのMFD
1550>(例えば8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートル、例えば8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートル、及びいくつかの実施形態ではMFD
1550>9マイクロメートル、例えば9マイクロメートル〜10.3マイクロメートル);
<1570nmのケーブルカットオフ;
<0.5dB/turnの、波長1550nmで測定された半径2.5mmでのマクロ曲げ損失
を示す。
【0067】
本明細書で開示されるファイバは、従来の製造技法を用い、かつ例えば米国特許第7,565,820号明細書、米国特許第5,410,567号明細書、米国特許第7,832,675号明細書、米国特許第6,027,062号明細書(これらの明細書は参照により本出願に援用される)において開示されているような公知のファイバドロー方法及び装置を用いて、光ファイバプリフォームからドロー加工してよい。
【0068】
様々な例示的実施形態を、以下の実施例によって更に明らかにする。請求項の精神又は範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を実施できることは、当業者には明らかであろう。
【0069】
以下の表1A、1B、及び2〜5は、
図2Bに示したものと同様の屈折率を有する例示的なモデル化されたファイバ実施例1〜21の特徴を列挙したものである。特に、各実施例に関して以下に記載されているのは:中心コア10の相対屈折率Δ
1、コアアルファ、及び外半径r
1;第1のクラッド領域20の相対屈折率Δ
2及び外半径r
2;並びにトレンチ領域30の、r
2とr
3との間で計算されるプロファイル体積V
3、及び相対屈折率Δ
3である。また記載されているのは:1310nmでの波長分散及び分散勾配;1550nmでの波長分散及び分散勾配;1310nm及び1550nmでのモードフィールド直径;ファイバカットオフ波長、1310nmでのMAC数;並びに曲げ半径r
bが2.5mm及び5mmの場合それぞれの、波長1550nmで計算したマクロ曲げ誘発損失(dB/turn)である。表1A〜1C及び表2〜4の例示的実施形態では、外側クラッド領域40は純シリカであり、Δ
4=0である。同様に、表1A〜1C及び表2〜4の例示的実施形態では、内側クラッド領域20は純シリカであり、Δ
2=0であり;またこれらの例示的実施形態では、外側クラッド層60のデルタ(Δ
5)は約2%であった。よってこれらの例示的実施形態では、内側クラッド領域20の屈折率は、外側クラッド領域40の屈折率と同一である。
【0076】
表1A〜5の例示的実施形態によると、光ファイバは:8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートル(例えば8.5マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートル)の、1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550);半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に<1550nmの、シングルモードカットオフ波長;最低65マイクロメートル
2かつ85マイクロメートル
2未満の、1550nmでの有効面積;及び≦1.0dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を有する。
【0077】
図4は、一実施形態による、製造された光ファイバ100の、測定された屈折率プロファイルを示す。
図4に示す例示的実施形態のプロファイルでは、Δ
1を備えるコア領域10は、Δ
2を備える屈折率抑制内側クラッド領域20に取り囲まれる。内側クラッド領域20は、コア領域10と、Δ
3を備えるトレンチクラッド領域30との間に位置し、トレンチクラッド領域30に取り囲まれる。外側クラッド領域40はトレンチ領域30を取り囲む。Δ
4とΔ
3との間の絶対差は約0.4%であり、Δ
5は約2%である。
図5に示す実施形態では、第1のクラッド領域(2)は略非ドープシリカであり、第2のクラッド領域(3)は塩素でドープされたシリカである。表2に開示されている光ファイバは、約125マイクロメートルの直径を有するクラッド(60)を有する。
【0078】
図4の屈折率プロファイルを有する、製造されたファイバ100は:1310nm及び1550nmでそれぞれ8.8マイクロメートル及び9.7マイクロメートルのMFD;1409nmの22mカットオフ;0.2dB/kmの、1550nmでの減衰;並びに以下の表6に示すように、小径マンドレル(直径4mm、5mm、又は6mm[半径2mm、2.5mm、又は3mm])上で(1490nmで測定された)極めて低い曲げ損失を有する。表6は、光ファイバ100を曲げ半径r
b=2mmへと約1/4周(例えば
図1参照)だけ曲げた場合、(例えば波長1490nmで測定された)曲げ損失は0.02dB未満となる。より具体的には、光ファイバ100を曲げ半径r
b=2mmへと約1/4周だけ曲げた場合、曲げ損失は0.01dB以下になると予想される。
【0080】
本明細書で開示されている光ファイバ(100)は、第2の外側クラッド層60を取り囲む保護コーティング70で取り囲まれていてよい。保護コーティングは、外側クラッド領域60に接触してこれを取り囲む一次コーティングPを備えてよく、この一次コーティングPは、1.0MPa未満、好ましくは0.9MPa未満、及びいくつかの実施形態では0.8MPa以下、及びいくつかの実施形態では0.5MPa以下、及びいくつかの実施形態では0.3MPa以下、例えば0.1〜1MPa、及びいくつかの実施形態では0.1〜0.5MPaのヤング率を有する。保護コーティング70は更に、一次コーティングPに接触してこれを取り囲む二次コーティングSを備え、二次コーティングSは、1200MPa超、及びいくつかの実施形態では1400MPa超、例えば少なくとも1500MPa、又は少なくとも1600MPa、少なくとも1800MPa、又は1400MPa〜2500MPa、又は1500MPa〜2500MPaのヤング率を有する。一次コーティングの比較的低い弾性(例えば<0.5MPa)は、良好なミクロ曲げ性能をサポートし、二次コーティングの比較的高い弾性(例えば>1500MPa)は、二次コーティングの厚さが低減された場合であっても、二次コーティングの穿刺耐性の改善をサポートする。いくつかの実施形態によると、二次コーティングSの外径は、250マイクロメートル以下、例えば242マイクロメートル以下(例えば≦225マイクロメートル、≦210マイクロメートル、若しくは≦200マイクロメートル)、例えば175〜242マイクロメートル、又は175〜225マイクロメートル、又は180〜200マイクロメートルである。以上のようなファイバの設計により、コーティングの直径が225マイクロメートル未満であっても、良好なミクロ及びマクロ曲げ性能を実現でき、これにより、直径がより小さく、コストがより低く、ファイバ密度がより高い、優れた光学的性能を有するケーブルを実現できる。
【0081】
本明細書中で使用される場合、一次コーティングの硬化済みポリマー材料のヤング率、破断伸び及び引張強度は、厚さ約0.003インチ(76マイクロメートル)〜0.004インチ(102マイクロメートル)及び幅約1.3cmのフィルムとして成形された材料の試料に対して、引張試験機器(例えばSintech MTS Tensile Tester又はINSTRON Universal Material Test System)を、ゲージ長5.1cm及び試験速度2.5cm/分で用いて測定される。
【0082】
好適な一次及び二次コーティングに関する更なる説明は、国際公開第2005/010589号明細書で確認でき、上記特許はその全体が参照により本出願に援用される。
【0083】
本明細書で開示されるファイバは、特にOVDプロセスで製作した場合に、低いPMD値を示す。光ファイバの紡糸によっても、本明細書で開示されるファイバに関するPMD値を低下させることができる。
【0084】
以上の説明は単なる例示であり、請求項によって定義されるファイバの性質及び特徴を理解するための概観を提供することを意図したものであることを理解されたい。添付の図面は、これらの好ましい実施形態の更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する。これらの図面は様々な特徴及び実施形態を図示しており、これらはその説明と併せて、原理及び動作を説明する役割を果たす。本明細書に記載の好ましい実施形態に対して、添付の請求項の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な修正を実施できることは、当業者には明らかであろう。
【0085】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0086】
実施形態1
3.0≦r
1≦7.0マイクロメートルの外半径r
1、及び0.32%≦Δ
1max≦0.5%の相対屈折率Δ
1maxを備える、コア領域;
上記コア領域を取り囲む屈折率抑制クラッド領域であって、外半径r
3と、−0.2%未満の相対屈折率Δ
3と、45%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2となるようなトレンチ体積V
3とを備える、屈折率抑制クラッド領域;
上記屈折率抑制クラッド領域を取り囲む第1の外側クラッド領域であって、相対屈折率Δ
4及び外半径r
4を備える、第1の外側クラッド領域;並びに
相対屈折率Δ
5を備える第2の外側クラッド層であって、上記第2の外側クラッド領域は、5〜20重量%のチタニアでドープされたシリカ系ガラスを含み、3マイクロメートル≦T
M≦30マイクロメートルとなるような厚さT
Mを有し、上記第2の外側層は、65マイクロメートル以下の外半径r
5を有する、第2の外側クラッド層
を備える、光ファイバであって、
上記光ファイバは:8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートルの、1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550);半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に<1550nmの、ファイバカットオフ波長;最低65マイクロメートル
2、かつ85マイクロメートル
2未満の、1550nmでの有効面積;及び1.0dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を備える、光ファイバ。
【0087】
実施形態2
上記ファイバは、≦0.55dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を示す、実施形態1に記載の光ファイバ。
【0088】
実施形態3
上記ファイバは、≦0.1dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を示す、実施形態1に記載の光ファイバ。
【0089】
実施形態4
上記ファイバは、≦0.01dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を示す、実施形態1に記載の光ファイバ。
【0090】
実施形態5
上記コア領域の上記外半径r
1は3.0≦r
1≦6であり、また70%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦150%Δ−マイクロメートル
2である、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0091】
実施形態6
80%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0092】
実施形態7
100%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦150%Δ−マイクロメートル
2である、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0093】
実施形態8
10マイクロメートル≦r
5≦63マイクロメートルである、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0094】
実施形態9
10マイクロメートル≦r
5≦50マイクロメートルである、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0095】
実施形態10
30マイクロメートル≦r
5≦62.5マイクロメートル、又は30マイクロメートル≦r
5≦50.5マイクロメートルである、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0096】
実施形態11
上記光ファイバは、1550nm未満の、22mケーブルカットオフ波長を有する、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0097】
実施形態12
上記第2の外側クラッド層は5〜15重量%のチタニアを含み、5マイクロメートル≦T
M≦15マイクロメートルである、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0098】
実施形態13
上記1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550)は、9マイクロメートル≦MFD
1550≦10マイクロメートルである、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0099】
実施形態14
上記屈折率抑制クラッド領域の上記相対屈折率Δ
3は、−0.2%≦Δ
3≦−0.7%である、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0100】
実施形態15
上記屈折率抑制クラッド領域の上記相対屈折率Δ
3は、−0.3%≦Δ
3≦−0.5%である、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0101】
実施形態16
上記コア領域は、10≦α≦100のαを備える、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0102】
実施形態17
上記ファイバの上記中央コア領域は、1≦α≦10のアルファを示す、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0103】
実施形態18
上記光ファイバは:
>9マイクロメートルの、1550nmでのMFD;
1260nm超かつ1540nm未満の、ケーブルカットオフ波長;
≦1dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルでの曲げ損失;
<0.5dB/turnの、半径5mmのマンドレルでの曲げ損失;
を示し、
上記曲げ損失はマクロ曲げ損失であり、波長1550nmで測定される、実施形態1に記載のファイバ。
【0104】
実施形態19
上記光ファイバは、0.55dB/turn以下の、マンドレルの半径fにおけるマクロ曲げ損失を示す、実施形態18に記載のファイバ。
【0105】
実施形態20
上記光ファイバは:
1200nm<ケーブルカットオフ波長<1540nm;
0.001dB/turn<曲げ半径2.5mmでのマクロ曲げ損失<0.55dB/turn;及び
0.001dB/turn<曲げ半径5mmでのマクロ曲げ損失<0.5dB/turn
を示し、
上記マクロ曲げ損失は波長1550nmで測定される、実施形態1に記載のファイバ。
【0106】
実施形態21
上記ファイバは、第2の外側クラッド層を取り囲むコーティングを含み、上記コーティングは:0.1〜1MPaのヤング率を有する一次コーティングP;及び1100MPa〜2500MPaのヤング率を有する二次コーティングSを備え、上記二次コーティングは、242マイクロメートル以下の外側コーティング直径を有する、実施形態1〜20のいずれか1つに記載の光ファイバ。
【0107】
実施形態22
上記シングルモードカットオフ波長は、半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に、1100nm〜1450nmである、実施形態1〜21のいずれか1つに記載のファイバ。
【0108】
実施形態23
80%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2である、実施形態1〜22のいずれか1つに記載のファイバ。
【0109】
実施形態24
a.シリコンフォトニクスチップ;
b.曲げ半径≦5mmまで曲げられたセクションを有し、上記シリコンフォトニクスチップに結合された、光ファイバ
を備える、マイクロ光学デバイスであって、
上記ファイバは:
3.0〜マイクロメートルの外半径r
1、及び0.32%〜0.5%の相対屈折率Δ
1maxを備える、コア領域;
上記コア領域を取り囲む屈折率抑制クラッド領域であって、外半径r
3と、−0.2%未満の相対屈折率Δ
3と、60%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2となるようなトレンチ体積V
3とを備える、屈折率抑制クラッド領域;
上記屈折率抑制クラッド領域を取り囲む第1の外側クラッド領域であって、相対屈折率Δ
4及び外半径r
4を備える、第1の外側クラッド領域;並びに
相対屈折率Δ
5及び外半径r
5を備える第2の外側クラッド層であって、上記第2の外側クラッド領域は、5〜20重量%のチタニアでドープされたシリカ系ガラスを含み、3マイクロメートル≦T
M≦30マイクロメートルとなるような厚さT
Mを有し、上記第2の外側層は、65マイクロメートル以下の上記外半径を有する、第2の外側クラッド層
を備え、
上記光ファイバは:8.3マイクロメートル≦MFD
1550≦10.5マイクロメートルの、1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550);半径2.5mmのマンドレルの周囲で1周だけ曲げた場合に<1550nmの、シングルモードカットオフ波長;最低65マイクロメートル
2、かつ85マイクロメートル
2未満の、1550nmでの有効面積;及び1.0dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を備える、マイクロ光学デバイス。
【0110】
実施形態25
上記ファイバは、≦0.55dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を示す、実施形態24に記載のマイクロ光学デバイス。
【0111】
実施形態26
上記光ファイバは、≦3mmの曲げ半径まで曲げられたセクションを有する、実施形態24又は25に記載のマイクロ光学デバイス。
【0112】
実施形態27
上記光ファイバは、≦2.5mmかつ0.5mm以上の曲げ半径まで曲げられたセクションを有する、実施形態24又は25に記載のマイクロ光学デバイス。
【0113】
実施形態28
上記光ファイバは:8.5マイクロメートル≦MFD
1550≦10マイクロメートルの、1550nmでのモードフィールド直径(MFD
1550);及び0.01dB/turn〜0.55dB/turnの、半径2.5mmのマンドレルを用いたマンドレル巻き付け試験で決定される1550nmでの曲げ損失を有する、実施形態23〜27のいずれか1つに記載のマイクロ光学デバイス。
【0114】
実施形態29
80%Δ−マイクロメートル
2≦│V
3│≦200%Δ−マイクロメートル
2である、実施形態26〜28のいずれか1つに記載のマイクロ光学デバイス。
【0115】
実施形態30
a.実施形態1〜24のいずれか1つに記載の光ファイバであって、上記光ファイバは≦5mmの曲げ半径r
bまで曲げられたセクションを有する、光ファイバ;
b.上記ファイバの上記曲げられたセクションに光学的に結合される、シリコンフォトニクスチップ
を備える、マイクロ光学デバイス。
【0116】
実施形態31
上記ファイバの上記セクションは、r
b≦3mmの上記曲げ半径r
bまで曲げられる、実施形態30に記載のマイクロ光学デバイス。
【0117】
実施形態32
上記ファイバの上記セクションは、2.5mm≧r
b≧1mmとなるような上記曲げ半径r
bまで曲げられる、実施形態30に記載のマイクロ光学デバイス。