特表2019-537257(P2019-537257A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2019-537257パワーエレクトロニクスシステム用小型磁気パワーユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-537257(P2019-537257A)
(43)【公表日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】パワーエレクトロニクスシステム用小型磁気パワーユニット
(51)【国際特許分類】
   H01F 30/10 20060101AFI20191122BHJP
   H01F 27/24 20060101ALI20191122BHJP
【FI】
   H01F30/10 A
   H01F30/10 C
   H01F30/10 S
   H01F30/10 T
   H01F27/24 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-522695(P2019-522695)
(86)(22)【出願日】2017年11月3日
(85)【翻訳文提出日】2019年6月14日
(86)【国際出願番号】EP2017078203
(87)【国際公開番号】WO2018083249
(87)【国際公開日】20180511
(31)【優先権主張番号】16002348.7
(32)【優先日】2016年11月4日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】16002354.5
(32)【優先日】2016年11月7日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】516044978
【氏名又は名称】プレモ・エセ・ア
【氏名又は名称原語表記】PREMO,S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】フアシエ,パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ロハス・クエバス,アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】ナバロ・ペレス,フランシスコ・エセキエル
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス,ホルヘ
(72)【発明者】
【氏名】アルコス・モレノ,マリナ
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス,ラケール
(57)【要約】
パワーエレクトロニクスシステム用小型磁気パワーユニットであり、磁気パワーユニット(100)は、互いに直交する第1、第2、第3交差軸線(A−A、B−B、C−C)のまわりにそれぞれ配置された第1、第2、第3巻線チャネル(2a、2b、2c)を含む磁心(10)を備え、巻線チャネル(2a、2b、2c)はそれぞれ磁心(10)に巻回されたコイルを1つ受け取るようになっており、各コイルの巻回数は少なくとも1である。交差軸線(A−A、B−B、C−C)は、8つの八分空間を与える直交平面を画定しており、各八分空間は、巻線チャネル(2a、2b、2c)によって互いに離隔した突出スペーサ(20)を画定する突出部を含む。磁心(10)は、それぞれ突出スペーサ(20)を4つ含む側面部分磁心(12)を2つ含むいくつかの異なる部分磁心が一緒に組み立てられて形成された合成磁心である。磁心(10)は、熱放散用装置(50)を収容する貫通孔(30)をさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直交する第1、第2、第3交差軸線(A−A、B−B、C−C)のまわりにそれぞれ配置された第1、第2、第3巻線チャネル(2a、2b、2c)を含む磁心(10)を備え、前記巻線チャネル(2a、2b、2c)のうちの少なくとも2つがそれぞれ、前記磁心(10)に巻回されたコイルを少なくとも1つ受け入れ、各コイルの巻回数が少なくとも1であり、
前記巻線チャネル(2a、2b、2c)によって互いに離隔した突出スペーサ(20)を画定する突出部をそれぞれ含む8つの八分空間を与える直交平面を前記第1、第2、第3交差軸線が画定する、パワーエレクトロニクスシステム用小型磁気パワーユニット(100)において、
それぞれ前記突出スペーサ(20)を4つ含む側面部分磁心(12)を2つ含む層構成の合成磁心としてアタッチメントによって一緒に組み立てられる少なくとも2つの異なる部分磁心から前記磁心(10)が形成され、
貫通孔(30)に配置され、熱放散プレート(52)に連通する熱伝導性かつ非導電性のヒートパイプ(51)を含む熱放散用装置(50)に対応する前記貫通孔(30)を前記磁心(10)が含むことを特徴とする、小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項2】
突出スペーサを欠き、前記2つの側面部分磁心(12)の間に置かれた別の中心部分磁心(11)を前記合成磁心が少なくとも1つ含む、請求項1に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項3】
前記合成磁心(10)が、その全体の幾何学的形状を直方体、立方体、球体から選択されるものとする、請求項1又は2に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項4】
補助要素(60a、60b)を使い機械式継手アタッチメントによって、又は接着剤によって前記部分磁心(11、12)が一緒に組み立てられる、請求項3に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項5】
前記磁気パワーユニットが、磁束閉鎖時期カバー(40)によって囲われた、請求項1から4のいずれか一項に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項6】
前記磁心(10)は、その全体の幾何学的形状を、
直方体であり、前記磁束閉鎖カバー(40)が2対又は3対の磁束閉鎖カバーによって構成され、前記カバーの各対が前記合成磁心の2つの対向側面に配置され、前記カバー(40)のそれぞれが4つの異なる突出スペーサ(20)に接している形状、又は
球体であり、前記磁束閉鎖カバー(40)が、対向する少なくとも2つの球状キャップによって構成され、前記磁束閉鎖カバーのそれぞれが4つの異なる突出スペーサ(20)に接している形状
から選択されるものとする、請求項5に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項7】
前記磁束閉鎖カバー(40)の各々が、それと直角を成す2つ又は4つの磁束閉鎖カバー(40)に外周面(41)を介して接している、請求項5又は6に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項8】
前記外周面(41)が傾斜している、請求項7に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項9】
前記磁束閉鎖カバー(40)が前記突出スペーサ(20)に接しているときに巻線接続窓となる切り欠き(42)を前記磁束閉鎖カバー(40)が4つずつ含む、請求項7又は8に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項10】
前記小型磁気パワーユニット(100)は、
3つの軸線にそれぞれ巻回された3つのコイルを備える変圧器と、
2つの軸線にそれぞれ巻回された2つのコイルを備え、第3軸線にコイルがない又は第3軸線にチョークを含む変圧器と、
3つの軸線にそれぞれ巻回された3つのコイル又は2つの軸線にそれぞれ巻回された2つのコイルを備えるチョークと、
前記3つの軸線のそれぞれに3つのコイルを含む変圧器、又は前記3つの軸線の間に配置された変圧器及びチョークの任意の組み合わせと
のうちの、いずれかである請求項1に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項11】
前記合成磁心(10)及び/又は前記磁束閉鎖カバー(40)が、フェライト、強磁性物質、ポリマー結合型軟磁性(PBM)射出可能材料から選択される材料からなる、請求項5に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項12】
熱拡散用の前記貫通孔(30)が、前記第1平面、前記第2平面、前記第3平面のうちの1つと直角を成し、少なくとも2つの部分磁心(11、12)を貫通する、請求項1に記載の小型磁気パワーユニット。
【請求項13】
前記少なくとも1つのコイルの少なくとも1巻回を含む平面と直交する軸線(A−A)に対して前記ヒートパイプ(51)が同軸に配置されるため、前記ヒートパイプ(51)が前記磁心(10)を貫通してその中で発生する熱を取り込む、請求項1又は12に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項14】
前記ヒートパイプ(51)が、沸点の低い液体を充填した中空パイプである、請求項1、12、13のいずれか一項に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【請求項15】
前記ヒートパイプ(51)が、磁性又は非磁性、常磁性又は反磁性の特性を有する熱可塑性材料又はセラミック材料からなり、前記熱拡散部材(52)がプレートを備える、請求項1、12、13、14のいずれか一項に記載の小型磁気パワーユニット(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに直交する第1、第2、第3交差軸線のまわりにそれぞれ配置された第1、第2、第3巻線チャネルを含む磁心を備え、該巻線チャネルのうち少なくとも2つ、一般には3つが、磁心に巻回されたコイルを少なくとも1つ受け入れ、各コイルの巻回数が少なくとも1であり、非金属熱伝導要素を含み、さらに磁心の熱放散用装置を1つ備える、大幅に小型化された内蔵型磁気パワーユニットに関連する。
【0002】
提案された磁気パワーユニットは、損失が排出熱を上回るため導電性要素によって熱を排出することができなくなる10KHzと1MHzとの間の周波数を好適とする磁界の利用が考えられるスイッチトパワーエレクトロニクスシステム用の高周波変圧器のために特別に設計されている。
【0003】
この磁気パワーユニットは、電力分野においてたとえば変圧器又はインダクタとしての使用に特に適合されており、昨今非常に急速に成長しているハイブリッド電気自動車(HEV)の分野において特に利用可能な高出力電気機器を作動させるために生み出されたものである。新しいモデルの電気自動車は、速度及びトルクが制御される電動機電源のためだけではなく、高圧(HV)バッテリ充電器及び安定した車載連続低圧(LV)電源供給装置のためにも、その内部にさらに多くのパワーエレクトロニクスが必要である。
【0004】
本発明の磁気パワーユニットはさらに、磁心内のすべての箇所で2つ又は3つの略直交する磁界を発生させるためにいくつかの巻線が直交して巻回された磁心を備える磁気ユニットについての新しい容量効率の概念に対応している(主に3次元磁束が関係する場合、緻密度及び容量性能が高い)。
【0005】
本明細書に沿って、平行、垂直、正接等の幾何学的な位置が言及されている場合、該用語で定義される理論上の位置から最大±5°のずれが許容されるものと解される。また、提示された値の範囲は必ずしも極値において最適ではなく、当業者の及ぶ範囲内において本発明を当該極値に適合させなければならないこともあると解される。
【背景技術】
【0006】
米国特許第4210859号は、磁心と磁心内のすべての箇所で2つ又は3つの略直交する磁界を発生させるための直交巻線とを備え、様々な用途においてインダクタ又は変圧器として利用できる誘導装置を開示している。この特許文献の図16及び図17は、同じ磁心上のいくつかの巻線を収容する誘導装置構造のための実施形態を開示している。しかし、3軸誘導装置を詳述するにあたり、この開示は磁心の造りとインダクタの自己発熱とに関する少なくとも2つの課題を解決しておらず、該装置が変圧器である場合又は該装置が変圧器に関連する場合、後者の課題により、この提案は主に高出力での作動時に実現不可能となる。
【0007】
特に電力変圧器の場合に磁気パワーユニットの磁心から(発生したフーコー電流によって生じた)熱を除去しようと、種々の手法が試みられてきた。
【0008】
独国特許第19814896号は、飽和磁気誘導が大きく磁気損失が少ない軟磁性高透磁率材料からなる閉鎖円筒形磁心を有する大電流用電力変圧器を開示している。これには1次コイル及び2次コイルが巻回されている。磁心は、後に好適な樹脂を充填するケーシング内にある。該ユニットを冷却するための液体を充填した金属製の本体容器からなる絶縁された棒状又は管状のヒートパイプ(9)が少なくとも1つ、中央に設けられ、磁心に取り付けられている。ヒートパイプは変圧器の巻線の少なくとも一部を形成している。
【0009】
欧州特許第0498897号は、電子機器の発熱部分に対する冷却手段として使用可能な電気配線材料と、片側が冷却手段の役割も果たすコイルを有する変圧器とを明らかにしている。該文献は、冷却機能を備えた電気配線用材料を開示している。該材料は、作動液が封入されている細長い中空導体を備えることを特徴とする。また、上記欧州特許は、低圧側のコイルに電気配線用材料が用いられる変圧器に関する。中を通る大電流によって加熱されたコイルは自ら熱を放散するため、他の冷却手段を設ける必要がない。
【0010】
米国特許第6777835号は、電力用の冷却技術を開示し、高出力変圧器の巻回層間及び鉄心成層間に交互配置された熱伝導性材料を用い、外界への低抵抗熱経路を設けて高出力電気変圧器と電動機とを冷却する装置を特に開示している。一実施形態において、磁心を通して基板へ熱が放散され、さらに熱導電性帯板が巻線同士の間の予め選択された位置に置かれ、該熱導電性帯板は好ましくは高弾性のグラファイト積層材からなり、これによって単一方向である繊維の向きに沿って熱が導かれる。しかし、説明された熱排出用熱伝導性材料は、導電性であり、グラファイト内で磁気誘導損失又は渦電流によって誘導された熱が排出される熱を上回るため、高周波整流磁界では機能できない材料である。
【0011】
米国特許第20150310976号は、一緒に積み重ねられて2つの平行な柱を形成する(プリズム状で、突出物やチャネルがない)磁気ブロックと、柱の端を接続して、柱に巻回された導電性コイルによって生じた磁束を、各磁気ブロックの他の磁気ブロックと向き合う面に対して垂直な方向に導く閉鎖磁束経路を作り出す2つの磁気プレートとを備える磁気素子を開示している。平行な柱はそれぞれ、磁気ブロックの自己発熱の原因となる磁界を発生させる導電性巻コイルを含んでいる。金属製熱伝導パイプが少なくとも1つの柱を通って配置されており、熱放散による冷却効果を生む。前者の場合と同様に、ヒートパイプに用いられる材料は高周波整流磁界に対応していない。
【0012】
この文献は積み重ねられたいくつかの磁気ブロックの配列がどのようにして磁束を磁気ブロックの他の磁気ブロックと向き合う面に対して垂直な方向に伝えることができるかを教示しているが、どのようにしたら積み重ねられた磁気ブロックを用いて磁束を適切に異なる方向に導くことができるのか、特に積み重ねられた複数の磁気ブロックからなり、磁気素子に巻回された複数の直交コイルによって生じる複数の直交磁束を磁気素子内で適切に伝える磁気素子をどのように作製するかについて何ら示唆していない。
【0013】
さらに、米国特許第2015310976号の教示は、特に3次元パワーユニット用の複雑な形状の構造を有する非常に小型の磁気パワーユニットからはかけ離れている。
【0014】
欧州特許第1315178号は、それぞれが巻線チャネルを画定するための4つの突出部を含む2つの部分からなるプラスチックのシェルの中に入った立方体の磁心について説明しているが、該磁心は簡単に作製可能な正立方体である。
【0015】
先に挙げた先行技術とは対照的に、本発明の磁気パワーユニットは、磁心と銅の中で生じた損失によって発生した熱運動が、先に挙げた先行事例の大半のような電界(50Hz〜60Hz)で変圧器に存在する熱運動より数桁大きいスイッチドパワーエレクトロニクス用の高周波変圧器(10KHz〜1MHz)のために特別に設計されたものである。
【0016】
欧州特許第1526606号は、3つのコイルが巻回された直交する3つの巻線チャネルを画定する8つの突出部を含む平面磁心からなる3軸アンテナについて説明している。アンテナで通常使われる電力が小さく、実施形態が平面形状をしていることから、磁心の過熱が回避され、平面磁心を冷却する装置が不要であるため、開示されたアンテナは磁気パワーユニットとは要求仕様が異なる。本発明は、磁心の特別な構造と効率的な熱放散のための付属手段を含むこととにより上記の課題を解決する。このようにして、他の公知の磁気ユニットの平均サイズに比べて最大50%小さく、出力密度が200W/cm3まで増加した高磁性のパワーユニットを得た。
【0017】
本発明の教示は、1つ以上の変圧器、1つ以上のインダクタ、及び/又は磁気的に結合された若しくは結合されていない変圧器とインダクタとの組み合わせにおいて実施可能な磁気ユニットを提供する。
【0018】
発明の開示
本発明は、電力産業で変圧器又はインダクタとして使われるように特に適合され、とりわけ電気自動車分野(主にハイブリッド電気自動車)に適用可能であり、互いに直交する第1、第2、第3交差軸線のまわりにそれぞれ配置された第1、第2、第3巻線チャネルを含む磁心を備え、該巻線チャネルのうち少なくとも2つ、一般には3つが、磁心に巻回されたコイルを少なくとも1つ受け入れ、各コイルの巻回数が少なくとも1である、非常に小型の磁気パワーユニットを提供する。第1、第2、第3交差軸線は8つの八分空間を与える直交平面を画定し、各八分空間は突出スペーサを画定する突出部を含み、突出スペーサは巻線チャネルによって互いに離隔している。先に挙げた米国特許第4210859号の図17はそのような単体の磁心を開示している。
【0019】
本発明によれば、磁心は、それぞれ突出スペーサを4つ含む側面部分磁心を2つ含む少なくとも2つの異なる部分磁心がアタッチメントによって層構成の合成磁心として一緒に組み立てられて形成され、磁心は中に収容される熱放散用装置に対応する貫通孔又は空洞を含む。熱拡散用の貫通孔は、第1平面、第2平面、第3平面のうちの1つと直角を成し、少なくとも2つの部分磁心を貫通する。
【0020】
熱放散用装置は非導電性要素を含む。これは、好ましい実施形態においては非金属熱伝導要素である。
【0021】
本発明によれば、非金属熱伝導要素は、磁心の孔又は内部空洞の中に(ほぼ全体が)配置され、一方の端部に熱放散部材を備えるヒートパイプである。
【0022】
一実施形態において、非導電性ヒートパイプは熱可塑性材料又はセラミック材料からなる。そのようなヒートパイプが磁性又は非磁性、常磁性又は反磁性の特性を有するかは重要ではない。好ましい実施形態において、上記少なくとも1つのコイルの少なくとも1巻回を含む平面と直交する軸線(A−A)に対してヒートパイプが同軸に配置されるため、ヒートパイプは前記磁心を貫通してその中で発生する熱を取り込む。
【0023】
別の好ましい実施形態において、ヒートパイプは、磁心の上記ト貫通孔又は空洞の中に配置され、熱放散プレートに連通する。
【0024】
好ましい実施形態により、(当該技術分野で周知の技術の通り)ヒートパイプは沸点の低い液体を充填した中空パイプである。
【0025】
第1実施形態において、突出スペーサを欠き、2つの側面部分磁心の間に置かれた別の中心部分磁心を合成磁心が少なくとも1つ含む。すなわち、磁心は3つの部分からなる。部分磁心は、補助要素を使い機械式継手アタッチメントによって、又は接着剤によって一緒に組み立てられる。一実施形態において、合成磁心は、その全体の幾何学的形状が、直方体、立方体、球体から選択される。
【0026】
開示された構造による磁気パワーユニットは、磁束閉鎖カバーによってさらに囲われている。一実施形態において、各磁束閉鎖カバーは、それと直角を成す2つ又は4つの磁束閉鎖カバーに外周面を介して接する。また、一実施形態において、上記外周面は傾斜している。さらに、各磁束閉鎖カバーは、磁束閉鎖カバーが突出スペーサに接しているときに巻線接続窓となる切り欠きを4つ含む。
【0027】
一実施形態において、磁心は直方体であり、磁束閉鎖カバーは2対又は3対の磁束閉鎖カバーによって構成され、カバーの各対は合成磁心の2つの対向側面に配置され、各カバーは4つの異なるスペーサに接している。
【0028】
図示されていない(米国特許第4210859号の図16に表されているものに相当する)別の実施形態において、合成磁心はその全体の幾何学的形状が球体であり、磁束閉鎖カバーは対向する少なくとも2つの球状キャップによって構成され、各磁束閉鎖カバーは4つの異なる突出スペーサに接している。
【0029】
本明細書に開示されている合成磁心及び/又は磁束閉鎖カバーは、フェライト、強磁性物質、ポリマー結合型軟磁性材料(PBM)射出可能材料から選択される材料からなる。
【0030】
提案された磁気パワーユニットは下記の異なる実施形態、すなわち、
−直交する3つの軸線にそれぞれ巻回された3つのコイルを備える変圧器と、
−直交する2つの軸線にそれぞれ巻回された2つのコイルを備え、直交する第3軸線にコイルがない又は第3軸線にチョークを含む変圧器と、
−直交する3つの軸線にそれぞれ巻回された3つのコイル又は直交する2つの軸線にそれぞれ巻回された2つのコイルを備えるチョークと、
−直交する3つの軸線のそれぞれに3つのコイルを含む変圧器、又は直交する3つの軸線の間に配置された、磁気的に結合された又は結合されていない変圧器及びチョークの任意の組み合わせと
のうち、いずれのもとでも実施可能である。
【0031】
好ましい実施形態における熱拡散用の貫通孔は、第1平面、第2平面、第3平面のうちの1つと直角を成し、少なくとも2つの部分磁心を貫通する。好ましくは、上記少なくとも1つのコイルの少なくとも1巻回を含む平面と直交する軸線に対してヒートパイプが同軸に配置されるため、ヒートパイプは磁心を貫通してその中で発生する熱を取り込む。
【0032】
一実施形態によれば、ヒートパイプは沸点の低い液体を充填した中空パイプであり、たとえば、磁性又は非磁性、常磁性又は反磁性の特性を有する熱可塑性材料又はセラミック材料からなるヒートパイプとすることができ、該熱放散部材はプレートを備える。
【0033】
本発明の他の特徴は、添付する図面に関する一部の実施形態についての下記の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施形態による磁気パワーユニットの透視図を表している。
図2】本発明の特定の実施形態による磁気パワーユニットの分解組立図を表している。
図3図2の磁気パワーユニットの部分分解組立図を表している。
図4図1の磁気パワーユニットに巻回された3つのコイルの配置を概略的に表している。
図5】本発明の特定の実施形態による磁気パワーユニットの透視図を表している。
図6】本発明の特定の実施形態による磁気パワーユニットの分解組立図を表している。
図7】本発明の特定の実施形態による磁気パワーユニットの透視図を表している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1は、本発明の特定の実施形態による磁気パワーユニット100を表している。
【0036】
図1に関し、電力産業において、そして特に(DC/DC電力変圧器及び変換器には他にも色々あるがその中でも、DC/AC車載型充電器又はDC/DC電源供給ユニットを含む)ハイブリッド電気自動車の分野において変圧器又はインダクタとして用いられるように適合された小型磁気パワーユニット100が表されている。小型磁気パワーユニット100は、直交する1つ以上のコイルを巻回することのできる磁心10と、冷却構造とも称される熱放散用装置50とを備える。
【0037】
磁気パワーユニット100は、互いに直交する第1軸線A−A、第2軸線B−B、第3軸線C−Cのまわりにそれぞれ配置された第1巻線チャネル2a、第2巻線チャネル2b、第3巻線チャネル2cを含む磁心10を備える。巻線チャネル2a、2b、2cはそれぞれ、磁心10に巻回された、巻回数が少なくとも1であるコイルを、少なくとも1つ受け入れるようになっている。1つ以上の巻線チャネル2a、2b、2cに巻回される1つ以上のコイルの数及び配置次第で、磁気パワーユニット100では下記の説明において詳述される種々の動作構成が得られる。
【0038】
3つの軸線の2つずつが、直角を成し、巻線チャネルがそれぞれ位置する第1平面、第2平面、第3平面を画定している。たとえば、第1軸線A−Aのまわりに配置されている第1巻線チャネル2aは、他の2つの軸線B−B、C−Cによって画定された第1平面にある(第1平面は第1軸線A−Aと直交する平面であり、その上に軸線B−B及び軸線C−Cが位置している)。
【0039】
3つの平面は8つの八分空間を画定しており、各八分空間は突出スペーサ20を画定する突出部を含む。8つの突出スペーサ20は、巻線チャネル2a、2b、2cによって離隔している。
【0040】
図1に関し、巻線チャネル2aに巻回されたコイルの少なくとも1巻回を含む平面と直交する軸線A−Aに対して同軸にヒートパイプ51が配置される。
【0041】
図1に表された磁心10を簡単かつ確実に製造することができるように、磁心の本体は好ましくは、アタッチメントによって一緒に組み立てられた少なくとも2つの部分11、12からなる。この場合、磁心10は、フェライト、強磁性物質、ポリマー結合型軟磁性(PBSM)射出可能材料から選択される磁性材料からなる、複数の異なる部分磁心11、12によって形成される。部分磁心はアタッチメント(たとえば接着剤)によって一緒に組み立てられ、層構成の(部分磁心が互いに積み重なった)合成磁心10を形成する。
【0042】
図1に関し、好ましくは、1つの中心部分磁心11と2つの側面部分磁心12とからなる3つの異なる部分磁心によって磁心10が形成され、2つの側面部分磁心12はそれぞれ突出スペーサ20を4つ含む。中心部分磁心11は2つの側面部分磁心12の間に置かれ、突出スペーサ20を欠いている。本実施形態において、2つの側面部分磁心12は、(図示されておらず、磁心10の寸法と比較して無視できるほど小さい厚みの)接着剤によって中心部分磁心11に取り付けられるように構成された略平坦な面を有する。
【0043】
好ましくは、合成磁心10は組み立てられたとき、その全体の幾何学的形状が直方体又は立方体である。この場合、図1に表されているように、各突出スペーサ20は、その全体の幾何学的形状が略立方体形状である。別の実施形態(図示せず)では、合成磁心10は組み立てられたとき、その全体の幾何学的形状を球形とすることができる。後者の場合、各突出スペーサ20は、その全体の幾何学的形状が丸みのある外面を備える。
【0044】
実施形態によっては、それぞれ突出スペーサ20を有する部分磁心2つ(たとえば、同じ形状を有し、対称に組み立てられるように構成された半分の部分磁心2つ)のみによって、又は3つより多くの部分磁心によって磁心10が形成されるものとすることができる。後者の場合、好ましくは、それぞれ突出スペーサ20を4つ含む2つの側面部分磁心12と、突出スペーサ20を欠き、互いに積み重なった複数の中心部分磁心11とによって磁心10が形成される。
【0045】
一般に、磁心10は、アタッチメントによって一緒に組み立てられ、それぞれ突出スペーサ20を4つ有する2つの側面部分磁心12を備える、少なくとも2つの異なる部分磁心によって形成される。好ましくは、磁心10は、突出スペーサ20を欠き、2つの側面部分磁心12の間に置かれた別の中心部分磁心11を少なくとも1つ含む。
【0046】
図1及び図2に関し、磁心10は熱放散用装置50に対応する貫通孔30を含む。好ましくは貫通孔30は、第1平面、第2平面、第3平面のうちの1つに対して垂直であり、より好ましくは貫通孔は、第1平面、第2平面、第3平面のうちの1つと略同軸である。図2に関し、貫通孔30は2つの側面部分磁心12を貫通し、したがって中心部分磁心11を貫通する。
【0047】
熱放散用装置50には、熱導体材料からなり、好ましくは非導電性材料からなる熱放散パイプ51が含まれる。熱放散パイプ51は、貫通孔30内に配置され、好ましくは熱放散パイプと同じ材料からなる熱放散プレート52に接続される。より好ましくは、熱放散パイプ51は液体を充填した中空パイプである。実施形態によっては、熱放散パイプ51が磁性又は非磁性の材料からなるものとすることも、常磁性又は反磁性の材料からなるものとすることもできる。
【0048】
磁心10には、熱放散用装置50を構成する非金属熱伝導要素をほとんどすべて収容するための貫通孔30が設けられている。特に、非金属熱伝導要素は、磁心10内に配置されるように構成されたヒートパイプ51である。実施形態によっては、中にヒートパイプ51を配置することができる止まり孔又は一般に孔すなわち内部空洞30を磁心10が有するものとしてもよい。
【0049】
熱放散用装置50は、ヒートパイプ51の一方の端部に接続された熱放散部材52、好ましくは熱放散プレートを含む。ヒートパイプ51により、磁心10に発生する熱を熱放散プレート52へ伝えるために取り込むことが可能になる。したがって、小型磁気パワーユニット100ではよりよい容量性能が得られる(直交する3つの巻線が含まれる場合は特に3次元磁束が得られる)ため、値が約200W/cm3までの密度のエネルギーに対応することができる。このようにして、小型磁気パワーユニット100は、(自動車分野におけるバッテリ充電等の)電力利用で起りうる過熱の危険を招くことなく、寸法を小さくして実現することができる。
【0050】
好ましくは、ヒートパイプ51は熱可塑性材料又はセラミック材料からなる。より好ましくは、ヒートパイプ51は、当該技術分野で周知の技術を実現し、沸点の低い液体を充填した中空パイプである。
【0051】
小型磁気パワーユニット100には、磁心10における孔30の配置をより分かりやすくするため図1には表されていないが、磁心10に巻回された少なくとも1つのコイルが設けられる。磁心10に巻回される直交する2つ以上のコイル(図3参照)の数及び配置次第で、小型磁気パワーユニット100によって以下の説明において詳述される種々の動作構成が得られる。
【0052】
図2に表されているように、磁気パワーユニット100は、好ましくはフェライト、強磁性物質、ポリマー結合型軟磁性(PBSM)射出可能材料から選択される材料からなり、より好ましくは合成磁心10と同じ材料からなる磁束閉鎖磁気カバー40によって囲まれるのが好ましい。本実施形態において、貫通孔30は磁束閉鎖磁気カバー40をも貫通しているため、放散パイプ51は合成磁心10を貫通することができ、磁束閉鎖磁気カバー40の外側に熱放散プレートを配置することが可能である。
【0053】
合成磁心10がその全体の幾何学的形状を直方体又は立方体とする場合、磁束閉鎖カバー40は好ましくは、磁心10の対向側面に配置された3対の磁束閉鎖カバー40によって構成される。図3に関し、各カバー40は4つの突出部材20に(接着剤で取り付けられるなどして)接し、中心部分磁心11から離隔している。
【0054】
好ましくは、各磁束閉鎖カバー40は、それと直角を成す他の4つの磁束閉鎖カバー40に4つの外周面41を介して接する。図3に関し、外周面41は磁心10に向かって傾斜、すなわち先細りになり、傾いた連結面が、好ましくは約45°傾いた面を有する角錐台を形成していると有利である。このようにして、(図2に表されているように)磁心10がその全体の幾何学的形状を立方体とする場合、カバー40をすべて同じ形状とすることができる。
【0055】
図示されていない別の実施形態では、合成磁心10はその全体の幾何学的形状が球体であるとすることができる。この場合、磁束閉鎖カバー40は少なくとも2つの対向球状キャップによって構成され、各磁束閉鎖カバーは4つの異なる突出スペーサ20に(接着剤で取り付けられるなどして)接している。
【0056】
図4は、図1に表されている合成磁心10の3つの巻線チャネル2a、2b、2cにそれぞれ巻回された3つのコイル70a、70b、70cを表している。本実施形態において、磁気パワーユニット100は、互いに直交する3つの軸線A−A、B−B、C−Cを中心にそれぞれ巻回された3つのコイル70a、70b、70cを備える変圧器となっているが、上述のように、合成磁心10に巻回される1つ以上のコイルの数及び配置次第で、磁気パワーユニット100を種々の装置構成としてもよい。
【0057】
3つのコイル70a、70b、70cの配置をより分かりやすくするため、図4では貫通孔30を図示していない。熱放散パイプ51を通すことができるように、巻線チャネル2b、2cにおけるコイル70b、70cの巻回は孔30を避けて配置されるようになっている。
【0058】
実施形態によっては、磁気パワーユニット100を、2つの巻線チャネルにそれぞれ巻回された(2つの軸線のまわりにそれぞれ配置された)2つのコイルを有し、第3巻線チャネルにはコイルがない変圧器としてもよい。さらに、第3巻線チャネルに巻回された第3コイルは、他の2つの巻線チャネルに巻回された2つのコイルによって形成された変圧器のためのチョークとなってもよい。
【0059】
実施形態によっては、磁気パワーユニット100を、3つの巻線チャネルにそれぞれ巻回された3つのコイル、又は2つの巻線チャネルにそれぞれ巻回された2つのコイルを備えるチョークとしてもよい。
【0060】
図5に関し、本発明による磁気パワーユニット100の別の実施形態が表されている。本実施形態において、1つの中心部分磁心11と2つの側面部分磁心12とからなる3つの異なる部分磁心によって合成磁心10が形成され、2つの側面部分磁心12はそれぞれ突出スペーサ20を4つ含む。中心部分磁心11は2つの側面部分磁心12の間に置かれ、突出スペーサ20を欠いている。図1から図4に表されている実施形態とは異なり、本実施形態は、2つの側面部分磁心12が、組み立てられたときに磁心10の外側の方に配置されるように構成された略平坦な面を有するものとする。
【0061】
図6に関し、部分磁心11、12は、好ましくはそれぞれが略C字形構造を有する1対の連結部材60a、60bを備える補助要素60a、60bを用いた機械式継手アタッチメントによって一緒に組み立てるのが好ましい。連結部材60a、60bはそれぞれ、1つの第1壁61と第1壁61の2つの対向辺から第1壁と直交する方向に向かって延びる2つの第2壁62とを備える。連結部材60a、60bそれぞれの2つの第2壁62の端部は、連結部材60a、60bのうちの他方の連結部材の第1壁61にカチッと嵌るように構成されている。
【0062】
本実施形態において、中心部分磁心11は、補助要素60の6つの壁(連結部材60a、60bの第1壁及び第2壁)に囲われている。連結部材60a、60bそれぞれの第1壁61には、熱放散パイプ51を孔30に通すための開口63と、開口63のまわりに配置されたスリーブ64とが設けられている。スリーブ64の端部65は、合成磁心10が組み立てられたときに側面部分磁心12の平坦面にカチッと嵌るように構成されている。
【0063】
好ましくは、連結部材60a、60bそれぞれの壁61、62には、中心部分磁心10と側面部分磁心12の突出スペーサ20とが直接接することを可能にする複数の通路を開けておくように構成された複数の切り欠きが設けられる。
【0064】
より好ましくは、連結部材60a、60bは、中心部分磁心10の8つの角が側面部分磁心12の突出スペーサ20と直接それぞれ接することを可能にする8つの通路を設けるように適合されている。この後者の実施形態の場合、各突出スペーサ20には好ましくは、それぞれの角に相補的な形状の台座が設けられる。
【0065】
図6に表されているように、磁気パワーユニット100は、好ましくはフェライト、強磁性物質、ポリマー結合型軟磁性(PBSM)射出可能材料から選択される材料からなり、より好ましくは合成磁心10と同じ材料からなる磁束閉鎖磁気カバー40によって取り囲まれるのが好ましい。
【0066】
本実施形態において、磁束閉鎖カバー40は、好ましくは磁心10の対向側面に側面部分磁気カバー12と直交するように配置された2対の磁束閉鎖カバー40によって構成される。各カバー40はそれぞれ4つの突出部材20に(接着剤で取り付けられるなどして)接し、中心部分磁心11から離隔している。
【0067】
図2図3図6及び図7に関し、各磁束閉鎖カバー40は切り欠き42を4つ含み、各切り欠き42は、磁束閉鎖カバー40が突出スペーサ20に接しているときに巻線接続窓となる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】