特表2019-537492(P2019-537492A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-537492(P2019-537492A)
(43)【公表日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】視力回復装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 5/00 20060101AFI20191129BHJP
   G02C 5/02 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   A61H5/00 A
   G02C5/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-543154(P2019-543154)
(86)(22)【出願日】2017年11月8日
(85)【翻訳文提出日】2019年4月23日
(86)【国際出願番号】KR2017012605
(87)【国際公開番号】WO2018088799
(87)【国際公開日】20180517
(31)【優先権主張番号】10-2016-0148210
(32)【優先日】2016年11月8日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0083784
(32)【優先日】2017年6月30日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】519148622
【氏名又は名称】パク,ソン−ヨン
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソン−ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ノ,キョン−ヒョン
【テーマコード(参考)】
4C046
【Fターム(参考)】
4C046AA31
4C046BB12
4C046DD02
4C046DD16
(57)【要約】
視力回復装置の提供。本発明の一実施例は、目周囲の顔面に着用可能に形成されたハウジングが設けられ、前記ハウジングの内部に装着される一対の回転モジュールが設けられ、それぞれの回転モジュールにはレンズが設けられた視力回復装置であって、前記少なくとも一つの回転モジュールは、回転ディスク、前記回転ディスクに挿入される磁性体、及び前記ハウジングに設けられ、前記磁性体と対応する半径位置に設けられるセンサーモジュールを備える視力回復装置を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目周囲の顔面に着用可能なように形成されたハウジングが設けられ、前記ハウジングの内部に装着される一対の回転モジュールが設けられ、それぞれの回転モジュールにはレンズが設けられた視力回復装置であって、
前記少なくとも一つの回転モジュールは、
回転ディスクと、
前記回転ディスクに挿入される磁性体と、
前記ハウジングに設けられ、前記磁性体と対応する半径位置に設けられるセンサーモジュールとを備える視力回復装置。
【請求項2】
前記回転ディスクに挿入孔が設けられ、前記磁性体は前記挿入孔に結合されることを特徴とする、請求項1に記載の視力回復装置。
【請求項3】
前記挿入孔の内周面には、前記挿入孔の長さ方向に沿って突出した突起部が、前記挿入孔の中心に向けて放射状に複数個設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の視力回復装置。
【請求項4】
前記回転ディスクは、
前記支持フレームに設けられた回転軸上に回転支持され、前記回転軸を中心に、複数の異なる屈折率を持つレンズが所定の間隔で放射状に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の視力回復装置。
【請求項5】
前記複数のレンズのうち少なくともいずれか一つのレンズに対応する挿入孔が前記回転ディスクに埋設され、前記磁性体は前記挿入孔に結合されることを特徴とする、請求項4に記載の視力回復装置。
【請求項6】
前記回転ディスクの挿入孔に設置された少なくとも一つの磁性体は異なる磁力値を有するように設けられ、前記ホールセンサーは各レンズに対応する位置を認識可能に構成されることを特徴とする、請求項7又は8に記載の視力回復装置。
【請求項7】
前記磁性体は、所定長さを持つ柱状であり、その中空には円周に沿ってN極性及びS極性が少なくとも1回交互に配列され、前記回転軸の内周面に同軸状に固定結合されることを特徴とする、請求項1に記載の視力回復装置。
【請求項8】
前記センサーモジュールはホールセンサーからなり、
前記ホールセンサーは、前記磁性体の半径方向又は軸方向に離隔して配置されることを特徴とする、請求項7に記載の視力回復装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は視力回復装置に関し、より詳細には、ジオプター変換時に初期位置設定値の誤りの発生を防止することができる視力回復装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人の目は一種の凸レンズのような構造であり、外部の光が、目の拡大鏡である角膜・水晶体を通過すれば、拡大鏡の屈折作用によって、焦点距離の網膜に逆像が結ばれ、光はさらに網膜の鏡作用によって反射されて水晶体・角膜の拡大鏡を通過し、網膜の倒立像が再び拡大された正立像となることにより、脳は、目に見える外部世界と同じ拡大された正立の物事を認識するようになる。
【0003】
この時、水晶体は、連結された毛様体の収縮及び弛緩作用によって、近い所を見る時は厚くなり、遠い所を見る時は正常の厚さとなるが、例えば、近い距離で長時間本を読んだりTVを見る場合、さらにはこれらを繰り返し行う場合は、厚くなった水晶体が元の状態に回復できず、近視となってしまう。このような近視患者の場合、視力回復のために、水晶体の厚くなった厚みに該当する分だけ補償するよう凹レンズ形のメガネを着用するが、メガネをかけると物がよく見えるので、水晶体の回復能力はさらに低下し、厚くなった状態が固着するという問題点があった。
【0004】
一方、視情報処理機能は目と脳間の情報を処理するものであり、ビジョン機能という。すなわち、視情報処理機能とは、触覚、嗅覚、聴覚で入力された情報と、目から入力された情報を速かに脳に伝達し、このような情報を脳で統合して解釈することを指す。このような視情報処理機能は、距離感、速度感及び立体感などを認知する。
【0005】
上記視情報処理機能は、視力の良し悪しに関係なく発生する。このような視情報処理機能に不具合が生じる場合、スポーツやレジャースポーツ活動が困難となったり、読書が困難となったり、注意集中力が低下したり、又は文章を書くことが困難となったりすることにつながり得る。このため、読書障害、乱読症、注意力欠乏障害、学習障害、書くことの困難又は社会生活障害などが生じることもある。
【0006】
上記視情報処理機能は、眼球が発育する時期や、視覚を使用しすぎる場合(宿題、読書、コンピュータ及びテレビ視聴)などによって発生することもある。このような視情報処理機能には両眼視異常と調節障害などがある。
【0007】
両眼視異常は、瞳を支持する外眼筋が正常に作用できないことから発生し、調節障害は、水晶体の収縮及び拡張が正常にできない時に発生し得る。
【0008】
そこで、視力改善のための装置として、眼球の前方に配置されるレンズのジオプターを変更しつつ訓練することによって筋力強化を図る視力回復装置が提案されている。
【0009】
しかしながら、従来の視力回復装置では、ジオプター変換のために様々な駆動モーターを用いて回転させる過程でジオプターレンズの初期位置値設定に誤りが発生し、装置の誤作動を招く問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、その目的は、視力に合わせて加工したメガネを別に具備することなく、着用者それぞれの視力を容易に回復させることができる視力回復装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような目的を達成するために、本発明の一側面は、目周囲の顔面に着用可能なように形成されるハウジングが設けられ、該ハウジングの内部に装着される一対の回転モジュールが設けられ、それぞれの回転モジュールにはレンズが設けられた視力回復装置であって、前記少なくとも一つの回転モジュールは、回転ディスク、前記回転ディスクに挿入される磁性体、及び前記ハウジングに設けられ、前記磁性体と対応する半径位置に設けられるセンサーモジュールを備える視力回復装置を提供する。
【0012】
一実施例において、前記回転ディスクに挿入孔が設けられ、前記磁性体は前記挿入孔に結合され得る。
【0013】
一実施例において、前記挿入孔の内周面には、前記挿入孔の長さ方向に沿って突出した突起部が、前記挿入孔の中心に向けて放射状に複数個設けられ得る。
【0014】
一実施例において、前記回転ディスクは、前記支持フレームに設けられた回転軸上に回転支持され、前記回転軸を中心に、複数の異なる屈折率を持つレンズが所定の間隔で放射状に配置され得る。
【0015】
一実施例において、前記複数のレンズのうち少なくともいずれか一つのレンズに対応する挿入孔が前記回転ディスクに埋設され、前記磁性体は前記挿入孔に結合され得る。
【0016】
一実施例において、前記回転ディスクの挿入孔に設置された少なくとも一つの磁性体が個別の磁力値を有するように形成されることにより、前記ホールセンサーは各レンズに対応する位置を認識できるように構成され得る。
【0017】
一実施例において、前記磁性体は所定長さを持つ柱状であり、前記中空には円周に沿ってN極性及びS極性が少なくとも1回以上交互に配列され、前記回転軸の内周面に同軸状に固定結合され得る。
【0018】
一実施例において、前記センサーモジュールはホールセンサーからなり、前記ホールセンサーは前記磁性体の半径方向又は軸方向に離隔して配置され得る。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一側面によれば、ジオプター変換の時、初期位置設定値の誤り発生を防止することができる。
【0020】
また、視力に合わせて加工したメガネを別に具備することなく、着用者それぞれの視力を容易に回復させることができるという効果がある。
【0021】
本発明の効果は、上述の効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明又は特許請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能な全ての効果を含むものと理解しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例に係る視力回復装置の分解斜視図である。
図2図1のセンサーモジュール及び磁性体部分を拡大した図である。
図3図1の回転ディスクが分離された状態を示す斜視図である。
図4】本発明の他の実施例に係る視力回復装置の斜視図である。
図5】本発明のさらに他の実施例に係る視力回復装置の平面図である。
図6図5に適用された磁性体の内部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では添付の図面を参照して本発明を説明する。ただし、本発明は、様々な他の実施の形態も可能であり、ここに説明する実施例に限定されるものではない。そして図面において、本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似の部分には類似の図面符号を付ける。
【0024】
明細書全体において、一つの部分が他の部分と“連結”されているとするとき、これは“直接的に連結”されている場合だけでなく、それらの間に更に他の部材を介して“間接的に連結”されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を“含む”とするとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外する意味ではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。
【0025】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施例に係る視力回復装置の分解斜視図であり、図2は、図1のセンサーモジュール及び磁性体部分を拡大した図であり、図3は、図1の回転ディスクが分離された状態を示す斜視図である。
【0027】
図1図3に示すように、本発明の一実施例に係る視力回復装置は、目周囲の顔面に着用可能なように形成されたハウジング(図示せず)を備え、該ハウジングの内部に装着されて回転する一対の回転モジュール10を備えることができる。
【0028】
ここで、前記ハウジングは、一面には、ユーザの目周囲の輪郭形状に対応して完全に圧着し得る着座面(図示せず)を有し、他面には収容空間を有するように形成され、該収容空間に回転モジュール10が装着され得る。
【0029】
そして、ユーザの顔面に対応する内側面は曲面状であり、内側面には、一対の眼球に対応するそれぞれの領域に、所定の大きさで開放された一対の開口(図示せず)が設けられ、該一対の開口は、それぞれの円中心が軸線上に配置されることが好ましい。
【0030】
回転モジュール10は、一対の、回転ディスク100,200、磁性体11及びセンサーモジュールHを備えることができる。ここで、センサーモジュールHは、磁性体11の磁力値を測定可能な様々なセンサーを適用できるが、本実施例ではホールセンサーHが適用された場合を示す。
【0031】
それぞれの回転ディスク100,200は、後方側に配置される一対の後側支持フレーム140,240と、前方側に配置される一対の前側支持フレーム150,250との間にそれぞれ介在し得る。
【0032】
本実施例の構成によれば、一対の回転ディスク100,200がそれぞれ、一対の支持フレーム150,250と一対の支持フレーム140,240との間に介在する構成を示しているが、いずれか一対の支持フレームだけが設けられ、該一対の支持フレームに回転可能に結合される一つの回転ディスクが設けられてもよい。
【0033】
ただし、一対の回転ディスク100,200が設けられる場合、これらは対称の同一形状を有するので、説明の便宜上、いずれか一つの回転ディスク100及び支持フレーム140,150を中心に説明する。
【0034】
回転ディスク100は円板状の一対からなり、互いに平行の回転軸110を有するように形成され得る。ここで、前記回転軸110は、支持フレーム140,150にヒンジ結合し得る。
【0035】
また、本実施例において、支持フレーム140,150,240,250は前後方向に分離され、それらの間に回転軸110が介在する構成を示しているが、いずれか一方の支持フレームだけが構成され、この支持フレームに回転軸が結合してもよい。こうする場合には、言うまでもなく、一つの回転軸が使用される。
【0036】
回転ディスク100には、前記回転軸110を中心に複数の個別のジオプターレンズ(図示せず)が等間隔で放射状に配置され得る。図1及び図2には、説明の便宜上、それぞれのジオプターレンズが装着される孔120を示しており、それぞれの孔120には、対応する直径のジオプターレンズがそれぞれ装着され得る。
【0037】
回転ディスク100は、異なる度数を持つ複数のジオプターレンズがリボルバー式で1ステップずつ回転し得る。
【0038】
例えば、5個のジオプターレンズが設けられる場合には、全部で5ステップを回転し得る。
【0039】
この場合、ステップモーターを適用することが好ましい。すなわち、後述するように、センサーモジュールHが磁性体11の位置を検出する位置を、回転ディスク100の初期位置値に設定でき、その後、回転ディスク100の回転作動中に、前記ステップモーターによって1パルス(pulse)当たり既設定の角度だけ回転するように設けることによって、1個の磁性体11だけで回転ディスク100の均等な回転角度を維持することができる。
【0040】
本発明でいう1ステップとは、隣接ジオプターレンズに交番するステップを意味できる。リボルバー式で1ステップずつ回転して隣接ジオプターレンズに交番することから、本発明ではリボルバーレンズと呼ぶことができる。
【0041】
ただし、ジオプターレンズの個数は使用環境によって異なり、これに限定されない。
【0042】
一対の回転ディスク100,200は、連結フレーム130,230によって互いに近づいたり遠ざかる方向に移動し得る。
【0043】
連結フレーム130,230は、一対の回転ディスク100,200間の一定間隔を可変させるためのものである。
【0044】
具体的に、連結フレーム130,230は、一対の支持フレーム140,240の向かい合う面にそれぞれ形成され、且つ相互交差する位置に設けられ得る。
【0045】
すなわち、上下に突出して配置された第1ラックギア131及び第2ラックギア231と、第1ラックギア131及び第2ラックギア231の間に噛み合って回転するように配置され、回転の際、第1ラックギア131と第2ラックギア231を相互反対方向に移動させるピニオンギア(図示せず)と、該ピニオンギアと一体に回転するように固定され、駆動モジュール(図示せず)の駆動軸に連結される連結ギア(図示せず)とを備えることができる。
【0046】
例えば、図1及び図2に示すように、一つの連結フレーム130は、一対の支持フレーム140,240のいずれか一つの後側支持フレーム140の上部から水平に突出し、他の連結フレーム230はいずれか他の後側支持フレーム240の下部から水平に突出するように設けられ得る。
【0047】
図示してはいないが、第1ラックギア131及び第2ラックギア231と噛み合うピニオンギアの回転によって、第1ラックギア131及び第2ラックギア231が互いに遠ざかったり近づくように移動することによって、ユーザの目の間隔に対応する調節が可能になる。
【0048】
支持フレーム140,150,240,250は、相互結合すると同時に、回転ディスク100の回転を支持する。
【0049】
2個の回転ディスク100,200が適用される場合、支持フレーム140,240の一面には、回転ディスク100,200の回転を支持するためのヒンジ孔141,241が形成され、回転ディスク100,200の回転軸110,210がヒンジ孔141,241に結合した後、他の支持フレーム150,250が結合する。
【0050】
支持フレーム150,250の前面には、回転軸110,210と同軸上に結合する駆動部材160,260が設けられ得る。
【0051】
駆動部材160,260は、回転ディスク100,200を一方向又は他方向に回転させるための回転力を提供できる。ここで、駆動部材160,260にはステップモーターなどを適用でき、これによって正逆回転を実現することができる。
【0052】
再び図1及び図2を参照して、説明の便宜上、いずれか一つの回転ディスク100について説明すると、回転ディスク100の厚さ方向に挿入される磁性体11を備えることができる。このとき、磁性体11は、複数のジオプターレンズのいずれか一つに近接した位置に設けられることが好ましい。このように磁性体11の位置を設定することは、複数のジオプターレンズのいずれか一つの位置を基準値に設定するためであり、具体的な構成は次の通りである。
【0053】
具体的に、回転ディスク100には、複数のレンズのうち少なくともいずれか一つのレンズに対応する挿入孔11aが埋設され、磁性体11は挿入孔11aに結合し得る。磁性体11は挿入孔11aに圧入され、圧入される場合、挿入孔11aの内周面には、該挿入孔11aの長さ方向に沿って突出する突起部11bが、該挿入孔11aの中心に向けて放射状に複数個設けられ得る。これによって、磁性体11が前記挿入孔11aの内周面に強固に結合し得る。
【0054】
磁性体11には所定高さを持つ柱状の永久磁石などを適用でき、上記のように、外周面が挿入孔11aの内周面に当接するように挿入され、挿入孔11aに面接触して圧入され得るものであれば、その他にも様々な形状の一定の磁力を持つ素材が適用されてもよい。
【0055】
センサーモジュールHは、前記ハウジングの内側面に固定設置され得る。
【0056】
センサーモジュールHは前記ハウジングの内側面に取り付けられるが、回転ディスク100が回転する過程でセンサーモジュールHと磁性体11とが向かい合う位置に設けられることが好ましい。
【0057】
すなわち、センサーモジュールHは、回転ディスク100と磁性体11が同時に回転する過程で磁性体11とセンサーモジュールHとが向かい合う位置にそれぞれ設置し、センサーモジュールHの周囲に対して磁性体11が近接したり遠ざかることが繰り返される過程により磁場の方向変化を検出し、ホール電圧の変化を測定することとなる。
【0058】
この過程で変化する電気信号はアナログ信号又はデジタル信号に変換され、この信号の変換周期を用いてセンサーモジュールHの周囲を動く磁性体11の位置を測定するようになる。
【0059】
上述の通り、回転ディスク100の回転時に、センサーモジュールHが磁性体11と近接することによって回転ディスク100の基準位置情報を得ることができる。
【0060】
すなわち、回転ディスク100の磁性体11がセンサーモジュールHに近接する瞬間を初期位置情報として設定することによって、回転ディスク100の反復した正逆回転がなされても、磁性体11の検出位置が初期位置であることを認識することができる。
【0061】
これによって、ユーザが視力回復装置を使用する時、ユーザは回転ディスク100を正方向又は逆方向に回転制御することによって、所望の度数のジオプターレンズを目に対応する位置に到達させ、視力矯正のための前記ジオプターレンズを選択する過程において回転ディスク100の初期位置設定値を維持することができる。
【0062】
その他にも、視力回復装置に供給される電源が突然切れても、以前に設定された回転ディスクの位置情報が損失されて誤作動することを防止することができる。
【0063】
図4は、本発明の他の実施例に係る視力回復装置の斜視図である。
【0064】
図4に示すように、回転ディスク20上には厚さ方向に複数個の挿入孔22,23,24,25,26が設けられている。
【0065】
このとき、それぞれの挿入孔21a,22,23,24,25,26の内周面にはそれぞれの磁性体が挿入され得るが、説明の便宜上、磁性体が挿入されていない状態で示す。
【0066】
挿入孔22に近接して形成される挿入孔21aは、回転ディスク20の初期位置として設定されるよう、両挿入孔21a,22が隣接して設置され得る。複数のジオプターレンズのいずれか一つのジオプターレンズに近接するように2個の挿入孔21a,22が設置されると、センサーモジュールは、これらの両磁性体によって生成される磁束密度を感知する位置を初期位置として設定することができる。
【0067】
複数の挿入孔22,23,24,25,26は、回転ディスク20の回転軸20aを基準に半径方向外側に放射状に配置され得る。
【0068】
この場合、DCモーターが適用されることが好ましく、回転ディスク20の回転時、その他の挿入孔23,24,25,26の間隔をそれぞれのジオプターレンズ区間角度として検出可能にする。
【0069】
複数の挿入孔22,23,24,25,26が適用される場合、各挿入孔22,23,24,25,26に設置されるそれぞれの磁性体の磁力値を別々にすれば、それぞれのジオプターレンズに隣接する該当の磁性体ごとに異なる磁束密度を表すので、回転ディスク20の初期位置又は回転位置に関係なく該当の磁性体によるジオプターレンズを認識することができる。
【0070】
図5は、本発明のさらに他の実施例に係る視力回復装置の平面図であり、図6は、図5に適用された磁性体の内部を示す図である。
【0071】
図5及び図6に示すように、本発明のさらに他の実施例に係る視力回復装置の磁性体12は、所定長さを有する柱状に設けられるが、中空内には円周に沿ってN極性及びS極性が交互に配列され、回転ディスク100の回転軸110の内周面に同軸状に固定結合され得る。ここで、磁性体12は、所定の長さを持つ円柱形又は多角形などの様々な形状にし得る。
【0072】
図5及び図6の構成は、図1及び図2の構成と対比すれば、所定の長さを持つ中空状の磁性体12であり、これが回転軸110と同軸上に配置される以外は同じ構成であるので、重複する説明は省略する。
【0073】
図5及び図6に示すように、円柱状の磁性体12が適用される場合は、ハウジング内側壁に別途の突起が設けられ、該突起にセンサーモジュール13が装着されることにより、センサーモジュール13の設置位置は、円柱状の磁石12の外周面から半径方向外側に離隔した位置になり得る。
【0074】
図1及び図2と同様に、回転ディスク100と磁性体12が同時に回転する過程において磁性体12とセンサーモジュール13とが向かい合う位置にそれぞれ設置し、センサーモジュール13の周囲に磁性体12のS極性又はN極性が少なくとも1回交互に配列されることによって、相互近接したり遠ざかることが繰り返される過程によって磁場の方向変化を検出し、ホール電圧の変化を測定するようになる。
【0075】
この過程で変化する電気信号はアナログ信号又はデジタル信号に変換され、この信号の変換周期を用いてセンサーモジュール13の周囲を動く磁性体12の極性位置を測定する。
【0076】
上述の通り、回転ディスク100が回転する時、センサーモジュール13が磁性体12の該当の極性の近接によって回転ディスク100の基準位置情報を得ることができる。
【0077】
すなわち、回転ディスク100の磁性体12の該当の極性がセンサーモジュール13に反復的に近接する瞬間を初期位置情報として設定することによって、回転ディスク100の反復した正逆回転がなされても、磁性体12のいずれか一つの極性の検出位置が初期位置であることを認識させることができる。
【0078】
一方、図6の構成によれば、センサーモジュール13が磁性体12の外周面から離隔して配置された構成を示しているが、センサーモジュール13が磁性体12の軸方向に沿う一方向に離隔して配置され、磁性体12の交互に配置された異なる極性の磁場変化を検出してもよい。
【0079】
なお、磁性体12をなす複数の極性部材N,Sの磁力値が個別に形成されてもよく、この場合、センサーモジュール13に隣接するいずれか一つの極性部材が、その他の極性部材と異なる磁束密度を表すので、回転ディスク20の初期位置又は回転位置に関係なく該当の極性部材によるジオプターレンズを認識することができる。
【0080】
前述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者には、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変形可能であるということが理解できよう。したがって、以上で記述した実施例は、いずれの面においても例示的なものであり、限定的でないものとして理解すべきである。例えば、単一形として説明されている各構成要素は分散して実施されてもよく、同様に、分散されたものとして説明されている構成要素が結合した形態で実施されてもよい。
【0081】
本発明の範囲は、添付する特許請求の範囲によって定められ、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導出される変更又は変形された形態はいずれも本発明の範囲に含まれるものとして解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2019年4月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視力回復装置であって、
目周囲の顔面に着用可能なように形成されたハウジングと
前記ハウジングに装着され、それぞれ、回転ディスクと該回転ディスクに配置された磁性体を持つ一対の回転モジュールと
それぞれの回転モジュールに配置されたレンズと、
前記磁性体の極性変化を感知するセンサーモジュールと
を備える視力回復装置。
【請求項2】
前記回転ディスクは、前記磁性体が挿入される挿入孔を有することを特徴とする、請求項1に記載の視力回復装置。
【請求項3】
前記挿入孔の内周面は少なくとも一つの突起部が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の視力回復装置。
【請求項4】
前記回転ディスクを回転可能に支持する支持フレームをさらに備え、
前記回転ディスクは、
回転軸を中心に、複数のレンズが所定の間隔で放射状に配置されていることを特徴とする、請求項に記載の視力回復装置。
【請求項5】
前記回転ディスクは、前記複数のレンズのうち少なくともいずれか一つのレンズに対応して設けられ、前記磁性体が装着される挿入孔を有することを特徴とする、請求項4に記載の視力回復装置。
【請求項6】
前記複数のレンズに対応して複数の磁性体が配置され、
前記複数の磁性体は異なる磁力値を有し、
前記センサーモジュールは、異なる磁力値を感知して、各レンズに対応する位置を認識することを特徴とする、請求項4に記載の視力回復装置。
【請求項7】
前記磁性体は、所定長さを持つ柱状であり、円周に沿ってN極性及びS極性が少なくとも1回交互に配列されることを特徴とする、請求項1に記載の視力回復装置。
【請求項8】
前記センサーモジュールはホールセンサーからなり、前記磁性体の半径方向又は軸方向に離隔して配置されることを特徴とする、請求項に記載の視力回復装置。
【請求項9】
前記回転ディスクを回転可能に支持する支持フレームをさらに備え、
前記磁性体は、前記回転ディスクの回転軸に同軸方向に配置されることを特徴とする、請求項7に記載の視力回復装置。
【国際調査報告】