(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-537830(P2019-537830A)
(43)【公表日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】バッテリーパック及びこの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 2/10 20060101AFI20191129BHJP
H01M 2/34 20060101ALI20191129BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20191129BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20191129BHJP
H01M 10/6554 20140101ALI20191129BHJP
H01M 10/653 20140101ALI20191129BHJP
H01M 10/6553 20140101ALI20191129BHJP
【FI】
H01M2/10 E
H01M2/34 A
H01M10/613
H01M10/647
H01M10/6554
H01M10/653
H01M10/6553
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-526508(P2019-526508)
(86)(22)【出願日】2018年2月19日
(85)【翻訳文提出日】2019年5月17日
(86)【国際出願番号】KR2018002010
(87)【国際公開番号】WO2018221836
(87)【国際公開日】20181206
(31)【優先権主張番号】10-2017-0066248
(32)【優先日】2017年5月29日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ジン・オ・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ソグ・ジン・ユン
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031KK01
5H040AA28
5H040AS12
5H040AT04
5H040AY04
5H040DD08
5H043AA09
5H043BA19
5H043CA08
5H043EA60
5H043GA09
(57)【要約】
本発明は、バッテリーパック及びこの製造方法に係り、更に詳しくは、放電時にバッテリーパックから発せられる熱が低減されるように保護素子アセンブリーに放熱部材を取り付けたバッテリーパック及びこの製造方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーパックにおいて、
バッテリーセルと、
内部に前記バッテリーセルを搭載し、上端に保護素子アセンブリー収容部を有するバッテリーセルケースと、
前記バッテリーセルケースの正極リード部又は負極リード部と連結されて保護素子アセンブリー収容部に搭載される保護素子アセンブリーと、
を備えてなり、
前記保護素子アセンブリーは、
両側に接合のための金属薄板が形成された高温遮断素子と、
前記バッテリーセルケースの正極リード部又は負極リード部と接合される第1の接合部、前記高温遮断素子の一方の側と接合される第2の接合部及び高温遮断素子の他方の側と接合される第3の接合部を有する板状の伝導性連結部材と、
前記伝導性連結部材の第1の接合部、第2の接合部及び第3の接合部の上端の表面に形成される放熱部材と、
を備えてなることを特徴とするバッテリーパック。
【請求項2】
前記バッテリーセルケースは、前記保護素子アセンブリー収容部と重なり合わない領域にバッテリーセルが収容されるバッテリーセル収容領域を有することを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記伝導性連結部材は、前記バッテリーセルケースの負極リード部又は正極リード部との段差を減らすために曲設された段付き部を備えてなることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記放熱部材は、ペースト状に塗布されるか、あるいは、テープ状に貼着されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
バッテリーパックを製造する方法において、
バッテリーセルケースの内側にバッテリーセルを搭載して、バッテリーセルアセンブリーを生成するバッテリーセルアセンブリー生成ステップと、
高温遮断素子を備える保護素子アセンブリーを前記バッテリーセルケースの正極リード部又は負極リード部に電気的に連結するリード部連結ステップと、
前記リード部連結ステップにおける正極リード部又は負極リード部と保護素子アセンブリーとが連結された個所に放熱部材を取り付ける放熱部材取付けステップと、
を含んでなることを特徴とするバッテリーパックの製造方法。
【請求項6】
前記バッテリーセルアセンブリー生成ステップは、
バッテリーセルケースのバッテリーセル収容部に搭載されたバッテリーセルのタブと、バッテリーセルケースのケースリード部とを電気的に結合するバッテリーセル結合ステップを更に含んでなることを特徴とする請求項5に記載のバッテリーパックの製造方法。
【請求項7】
前記リード部連結ステップ前に、前記高温遮断素子を前記保護素子アセンブリーに接合する高温遮断素子接合ステップを含んでなることを特徴とする請求項5に記載のバッテリーパックの製造方法。
【請求項8】
前記放熱部材取付けステップ前に、バッテリーセルケースの保護素子アセンブリー収容部に前記保護素子アセンブリーを搭載する保護素子アセンブリー搭載ステップを更に含んでなることを特徴とする請求項5に記載のバッテリーパックの製造方法。
【請求項9】
前記放熱部材取付けステップにおいては、
前記保護素子アセンブリーと高温遮断素子とが接合された個所に放熱部材を更に取り付けることを特徴とする請求項5に記載のバッテリーパックの製造方法。
【請求項10】
前記放熱部材取付けステップ後に、バッテリーセルケースの負極端子又は正極端子と前記保護素子アセンブリーの連結部材との間の高さ差が減るように連結部材を折り曲げる連結部材折曲げステップを更に含んでなることを特徴とする請求項5に記載のバッテリーパックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパック及びこの製造方法に係り、更に詳しくは、放電時にバッテリーパックから発せられる熱が低減されるように保護素子アセンブリーに放熱部材を取り付けたバッテリーパック及びこの製造方法
【背景技術】
【0002】
通常のバッテリーパックは、リチウム系二次電池であって、電池ケースの形状に応じて、円筒型、角型、パウチ型に分類される。
【0003】
中でも、パウチ型リチウム二次電池(以下、バッテリーパック)は、柔軟性を有してその形状が比較的に自由であり、軽量である他、安全性にも優れていることから、携帯電話、ビデオ付きカメラ、ノート型パソコンなどの携帯用電子機器の電源としての需要が高まりつつある。
【0004】
一方、前記バッテリーパックには、各種の可燃性物質が内蔵されていて、過充電、過電流、その他の物理的な外部衝撃などにより発熱、爆発などのリスクがあるため、安全性に大きな欠点を有している。
【0005】
したがって、前記バッテリーパックには、電圧、電流、温度などの値を検出し続け、検出された値に基づいて判断されたバッテリーパックの非正常的な状態を有効に制御可能な保護回路モジュール(Protection Circuit Module:PCM)とヒューズ性PTC(Positive Temperature Coefficient)素子及びTCO(Thermal Cut−out)などの安全素子が組み込まれている。
【0006】
一般に、TCOは、PCMに連結されてバッテリーの過熱時に適正な温度が感知されれば、PCMに信号を送出してバッテリーの保護回路を駆動することにより、バッテリーの過熱による安全事故を防ぐようになっている。
【0007】
このようなTCOは、両側の端子部に薄肉の一対の導電薄板(薄板状のニッケル材質の金属プレート)が溶接加工により接続される構成に形成されてバッテリーセルに搭載される。
【0008】
従来のバッテリーパックには、TCOアセンブリーを搭載するTCOアセンブリー収容部が形成されており、TCOアセンブリーは、バッテリーセルの正極又は負極に連結される。
【0009】
このようなバッテリーセルの正極又は負極は曲げられて、TCOアセンブリーがTCOアセンブリー収容部に搭載できるようにする。
【0010】
また、前記TCOアセンブリー収容部は、内部に電気絶縁性を帯びる素材が塗布されたり結合されたりして、バッテリーセルケースとTCOアセンブリーとの間に絶縁状態を形成し、外部の衝撃からTCOアセンブリーを保護できるようにしている。
【0011】
しかしながら、このようなバッテリーパックは、放電時にTCOアセンブリーによるさらなる発熱が起こり、これにより、バッテリーパックの性能が低下してしまうという不具合が生じていた。
【0012】
したがって、放電時にTCOアセンブリーによる発熱を低下させる技術の開発が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第2016−0138809号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、TCOアセンブリーによる温度の昇温を低下させるバッテリーパック及びこの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のバッテリーパックは、バッテリーセルと、内部に前記バッテリーセルを搭載し、上端に保護素子アセンブリー収容部を有するバッテリーセルケースと、前記バッテリーセルケースの正極リード部又は負極リード部と連結されて保護素子アセンブリー収容部に搭載される保護素子アセンブリーと、を備えてなり、前記保護素子アセンブリーには、両側に接合のための金属薄板が形成された高温遮断素子と、前記バッテリーセルケースの正極リード部又は負極リード部と接合される第1の接合部、前記高温遮断素子の一方の側と接合される第2の接合部及び高温遮断素子の他方の側と接合される第3の接合部を有する板状の伝導性連結部材と、前記連結部材の第1の接合部、第2の接合部及び第3の接合部の上端の表面に形成される放熱部材と、を取り付ける。
【0016】
前記バッテリーセルケースは、前記保護素子アセンブリー収容部と重なり合わない領域にバッテリーセルが収容されるバッテリーセル収容領域を有する。
【0017】
前記連結部材は、前記バッテリーセルケースの負極リード部又は正極リード部との段差を減らすために曲設された段付き部を備えてなる。
【0018】
前記放熱部材は、ペースト状に塗布されるか、あるいは、テープ状に貼着される。
【0019】
本発明のバッテリーパックの製造方法は、バッテリーセルケースの内側にバッテリーセルを搭載して、バッテリーセルアセンブリーを生成するバッテリーセルアセンブリー生成ステップと、高温遮断素子を備える保護素子アセンブリーを前記バッテリーセルケースの正極リード部又は負極リード部に電気的に連結するリード部連結ステップと、前記リード部連結ステップにおける正極リード部又は負極リード部と保護素子アセンブリーとが連結された個所に放熱部材を取り付ける放熱部材取付けステップと、を含んでなる。
【0020】
前記バッテリーセルアセンブリー生成ステップは、バッテリーセルケースのバッテリーセル収容部に搭載されたバッテリーセルのタブと、バッテリーセルケースのケースリード部とを電気的に結合するバッテリーセル結合ステップを更に含んでなる。
【0021】
前記バッテリーパックの製造方法は、前記リード部連結ステップ前に、前記高温遮断素子を前記保護素子アセンブリーに接合する高温遮断素子接合ステップを含んでなる。
【0022】
前記バッテリーパックの製造方法は、前記放熱部材取付けステップ前に、バッテリーセルケースの保護素子アセンブリー収容部に前記保護素子アセンブリーを搭載する保護素子アセンブリー搭載ステップを更に含んでなる。
【0023】
前記放熱部材取付けステップにおいては、前記保護素子アセンブリーと高温遮断素子とが接合された個所に放熱部材を更に取り付ける。
【0024】
前記バッテリーパックの製造方法は、前記放熱部材取付けステップ後に、バッテリーセルケースの負極端子又は正極端子と前記保護素子アセンブリーの連結部材との間の高さ差が減るように連結部材を折り曲げる連結部材折曲げステップを更に含んでなる。
【発明の効果】
【0025】
本発明のバッテリーパック及びこの製造方法は、TCOアセンブリー内のTCO接合個所に放熱部材を取り付けて、TCOアセンブリーの接合による発熱が低減できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の正極リード部に保護素子アセンブリーが接合されたバッテリーパックの構造図。
【図2】本発明のバッテリーパック内のバッテリーセル及びバッテリーセルケースの斜視図。
【図3】本発明の正極リード部に保護素子アセンブリーが接合されたバッテリーパック内の保護素子アセンブリーの斜視図。
【図4】本発明の放電時のバッテリーパックの温度変化の例示図。
【図5】本発明の他のバッテリーパックの構造図。
【図6】本発明のバッテリーパックの製造方法の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面に記載の内容に基づいて、本発明の実施形態を詳述する。但し、本発明が実施形態により制限されたり限定されたりすることはない。単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。
【0028】
「第1の」、「第2の」など序数を含む言い回しは、様々な構成要素を説明するうえで使用可能であるが、前記構成要素は、前記言い回しによって何等限定されない。前記言い回しは、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でしか使えない。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないつつも、第1の構成要素は第2の構成要素と命名されてもよく、同様に、第2の構成要素もまた第1の構成要素と命名されてもよい。本出願において用いた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈からみて明らかに他の意味を有さない限り、複数の言い回しを含む。
【0029】
本発明において用いられる用語としては、本発明における機能を考慮したうえで、できる限り現在汎用されている通常の用語を選択したが、これは、当分野に携わっている技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などに応じて異なる。なお、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、対応する発明の説明の部分において詳しくその意味を記載する。したがって、本発明において用いられる用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般に亘たっての内容に基づいて定義されるべきである。
【0030】
<実施形態1>
次いで、本発明のバッテリーパックについて説明する。
【0031】
本発明のバッテリーパックは、高温遮断素子が接合された保護素子アセンブリーの接合個所に放熱部材を取り付けて、放電時にバッテリーパックの発熱が低減できるようにする。
【0032】
図1は、本発明の正極リード部に保護素子アセンブリーが接合されたバッテリーパックの構造図である。
【0033】
図1を参照すると、本発明のバッテリーパック100は、バッテリーセル111、内部に前記バッテリーセル111を搭載し、上端に保護素子アセンブリー収容部112を有するバッテリーセルケース110及びバッテリーセルケースの保護素子アセンブリー収容部112に搭載され、高温遮断素子が接合された連結部材を有する保護素子アセンブリー120を備えてなる。
【0034】
また、前記保護素子アセンブリー120は、前記高温遮断素子が連結部材に接合された接合個所に放熱部材が取り付けられて、放電時に接合部上から発せられる熱を低減させる。
【0035】
更に、以下、前記バッテリーパック100の各構成要素について、図2に基づいて詳しく説明する。
【0036】
図2は、本発明のバッテリーパック内のバッテリーセル及びバッテリーセルケースの斜視図である。
【0037】
図2を参照すると、前記バッテリーセル111は、一般に、リチウム系二次電池を用いるため、多数の正極電極(アルミニウム箔)と負極電極(銅箔)がセパレーターを間に挟んで積層される。
【0038】
次いで、前記正極電極には正極タブが、且つ、負極電極には負極タブが溶接された後、アルミニウムパウチで包んで封止した形状に形成される。
【0039】
また、前記バッテリーセルを包むアルミニウムパウチは、軟性が高く、しかも、薄いアルミニウム金属層を基に製造されるため、更にバッテリーセルケース110を装着して、バッテリーセルの形状を保ちながら外部の衝撃から内部が保護できるようにする。
【0040】
更にまた、前記バッテリーセルケース110は、前記保護素子アセンブリー120との結合のための保護素子アセンブリー収容部112及びバッテリーパック111のタブと電気的に連結されるケースリード部113を備える構成要素であって、それぞれの構成要素は、バッテリーセルケースの上端に形成される。
【0041】
これらに加えて、前記保護素子アセンブリー収容部112は、前記保護素子アセンブリー120が結合できるようにリードの形成個所を除く所定の範囲に形成されて、その上に接着剤を塗布するか、あるいは、両面テープを貼着する。
【0042】
また、前記バッテリーパック111は、前記保護素子アセンブリー収容部112と重なり合わない領域に設けられた前記バッテリーセルケース110内のバッテリーパック収容領域に収容される。
【0043】
更に、前記バッテリーセルケースのケースリード部113は、前記バッテリーセル111のタブと電気的に連結される構成要素であって、ケースリード部113からバッテリーセルケース110の内部まで延びた構成要素とバッテリーセル111のタブとを溶接させて、バッテリーセルとケースとが電気的に連結できるようにする。
【0044】
前記保護素子アセンブリー120は、連結部材に高温遮断素子が接合された構成要素であって、図3に基づいて、これについて更に詳しく説明する。
【0045】
図3は、本発明の正極リード部に保護素子アセンブリーが接合されたバッテリーパック内の保護素子アセンブリーの斜視図である。
【0046】
図3を参照すると、前記保護素子アセンブリー120は、両側に接合のための金属薄板が形成された高温遮断素子121、前記バッテリーセルケースのケースリード部113の正極リード部又は負極リード部と接合される第1の接合部122_1、前記高温遮断素子の一方の側と接合される第2の接合部122_2及び高温遮断素子の他方の側と接合される第3の接合部122_3を有する板状の伝導性連結部材122及び前記連結部材の第1の接合部122_1、第2の接合部122_2及び第3の接合部122_3の上端の表面に形成される放熱部材123を備えてなる。
【0047】
また、前記バッテリーセルケース110の負極リード部又は正極リード部との段差を減らすために曲設された段付き部124を更に備えてなる。
【0048】
更に、前記保護素子アセンブリー120は、保護回路モジュール(Protection Circuit Module:PCM)と連結されて、バッテリーの過熱時に適正な温度が感知されれば、PCMに信号を送出してバッテリーの保護回路を駆動することにより、バッテリーの過熱による安全事故を防ぐ。
【0049】
ここで、接合は、例えば、スポット溶接(spot welding)、レーザー溶接(laser welding)又は超音波溶接(ultrasonic welding)であってもよい。
【0050】
更にまた、前記高温遮断素子121は、接合のために両側の端子部に薄肉の一対の導電薄板状のニッケル材質の金属プレートが溶接加工により接続される構成に形成される。
【0051】
これらに加えて、前記連結部材122は、垂直に折り曲げられた平ら状の伝導性を帯び、前記バッテリーセルケースのケースリード部113の正極リード部又は負極リード部と接合される第1の接合部122_1、前記高温遮断素子の一方の側と接合される第2の接合部122_2及び高温遮断素子の他方の側と接合される第3の接合部122_3を備えてなる。
【0052】
また、前記連結部材122は、継ぎ目のない単一の「┐」字状の構造に形成してもよく、2枚の板を貼り合わせて形成してもよいが、保護回路モジュールが形成される位置に応じて、形状及び構造が変更可能である。
【0053】
更に、前記連結部材122は、前記ケースリード部113における正極リード部又は負極リード部に代えて連結部材リード部を形成する。
【0054】
更にまた、前記連結部材122は、保護回路モジュールと連結されることにより、前記正極リード部又は負極リード部と同じ金属により形成してもよく、あるいは、他の伝導性金属を用いて形成してもよい。
【0055】
これらに加えて、前記ケースリード部113と前記保護素子アセンブリー120とが接合される第1の接合部122_1の上端の表面には、前記放熱部材123を取り付けて接合による熱を低減させる。
【0056】
放電時の発熱を低減させる場合には、正極リード部に前記保護素子アセンブリー120が接合されていることにより、正極リード部と保護素子アセンブリー120とが接合される個所に前記放熱部材123を取り付ける。
【0057】
また、充電時の発熱を低減させる場合には、負極リード部に保護素子アセンブリー120が接合されていることにより、負極リード部と保護素子アセンブリー120とが接合される個所に放熱部材123を取り付ける。
【0058】
更に、放熱部材の取付けの際に一度に取付けできるように、第2の接合部122_2は、第1の接合部122_1の近くに位置し、第3の接合部122_3は、垂直に折り曲げられる個所に位置して、全体的な保護素子アセンブリー120のコンパクト化が図れるようにする。
【0059】
ここで、放熱部材123は、グラファイトシート(Graphite Sheet)を用いて、絶縁の効果だけではなく、放熱の効果をも奏されるようにする。
【0060】
更にまた、放熱部材123は、その他の素材を用いて形成してもよく、接合個所に塗布するペースト及び貼着するテープの形状に倣って形成してもよい。
【0061】
これらに加えて、前記放熱部材123が形成される大きさは、接合個所にのみ形成されるわけではなく、保護素子アセンブリー120の全体にわたって形成されてもよく、接合される局所部位にのみ形成されてもよい。
【0062】
また、前記放熱部材123は、前記保護素子アセンブリー収容部112にも取り付けられて、従来の絶縁テープに代えて、絶縁の機能だけではなく、放熱の機能をも行えるようにする。
【0063】
一方、前記ケースリード部113と結合された保護素子アセンブリー120は、前記保護素子アセンブリー収容部112にベンディング(bending)されて搭載される。
【0064】
これにより、前記段付き部124は、前記連結部材122の連結部材リード部と保護回路モジュールとの連結に際して、保護素子アセンブリー120が連結されていない他のケースリード部113との高さ差が生じる結果、連結に問題が生じて、これを解消すべく形成される。
【0065】
更に、このようなバッテリーパックの構成により発熱が低減される結果については、図4に基づいて詳しく説明する。
【0066】
図4は、本発明の放電時のバッテリーパックの温度変化の例示図である。
【0067】
図4を参照すると、同じ温度下で、同じ電流を流し、且つ、同じ値の電圧を加えたとき、図4の(a)は、通常の絶縁テープの貼着時における放電の遂行温度である。これより、放電時にバッテリーの全体が47℃を超える高温の状態に保たれるということが分かる。
【0068】
また、図4の(b)は、グラファイトテープの貼着時における放電の遂行温度である。これより、図4の(a)よりも略10℃近く低い温度に保たれるということが分かる。
【0069】
更に、図4の(c)は、増えた範囲のグラファイトテープを貼着した場合、放電を行ったバッテリーパックの温度である。これより、図4の(b)よりも2℃ほど発熱が低減されるということが分かる。
【0070】
ここで、前記図4の(a)、(b)、(c)の場合、部屋の温度が22.4℃であり、放電電流が4.0Aであり、且つ、電圧が3.0Vである条件下で実験が行われた。
【0071】
更にまた、放熱部材の取付けは、前記ノート型パソコンタイプのパウチセルの構造の他に、別の方式により適用可能であるが、これについては、図5に基づいて詳しく説明する。
【0072】
図5は、本発明の他のバッテリーパックの構造図である。
【0073】
図5を参照すると、5の(a)の角型パウチセルは、金属缶状に形成されたバッテリーパックの上端に高温遮断素子及び保護回路付きPCBをこの順に積層して上端キャップを覆い被せて完成させる仕組みとなっている。
【0074】
このような仕組みの角型パウチセルもまた、前記ノート型パソコンタイプのパウチセルと同様に、高温遮断素子を備えていて、バッテリーパックと高温遮断素子との接合個所及びPCBリード部と高温遮断素子との接合個所に放熱部材を取り付けて、放電時に発生する熱が低減できるようにする。ここで、説明のしやすさのために、放熱部材が一部にのみ取り付けられる場合を例にとって説明したが、前記高温遮断素子の両端に放熱部材を取り付けて放電時の発熱を低減させてもよい。
【0075】
また、図5の(b)の自動車用のパウチセルは、本発明と略同様であるが、電極端子が上端及び下端に配備されたバッテリーケース内に形成されて、複数のバッテリーセルをバスバー(BUSバー)で電気的に連結してバッテリーパックを構成する。
【0076】
ここで、一つのバッテリーセルの電極端子は、他のバッテリーセルの電極端子と接合されて一つのバスバーと連結される構成要素であって、このようにして接合された個所からもまた、本発明の実施形態と同様に、放電時に熱が発せられる。
【0077】
したがって、図5の(b)のように、接合個所に放熱部材を取り付けて発熱を低減させる。
【0078】
また、説明のしやすさのために、放熱部材が一部にのみ取り付けられる場合を例にとって説明したが、向かい側の接合個所にも放熱部材を取り付けて早い伝熱が行われるようにする。
【0079】
<実施形態2>
次いで、本発明のバッテリーパックの製造方法について説明する。
【0080】
本発明のバッテリーパックの製造方法は、バッテリーセル内にバッテリーセルを搭載したバッテリーセルアセンブリーを生成し、バッテリーセルケースのリード部に保護素子アセンブリーを接合して、接合された個所に放熱部材を取り付けることにより、放電時にバッテリーパックの発熱温度を下げることができる。
【0081】
図6は、本発明のバッテリーパックの製造方法の模式図である。
【0082】
図6を参照すると、本発明のバッテリーパックの製造方法は、まず、バッテリーセルケースの内側にバッテリーセルを搭載して、バッテリーセルアセンブリーを生成する(バッテリーセルアセンブリー生成ステップ:S710)。
【0083】
次いで、高温遮断素子を備える保護素子アセンブリーをバッテリーセルケースの正極リード部又は負極リード部に電気的に連結し(リード部連結ステップ:S720)、正極リード部又は負極リード部と保護素子アセンブリーとが連結された個所に放熱部材を取り付ける(放熱部材取付けステップ:S730)。
【0084】
また、以下、前記バッテリーパックの製造方法の各ステップについて更に詳しく説明する。
【0085】
前記バッテリーセルアセンブリー生成ステップ(S710)は、まず、封止されたパウチ型のバッテリーセルを生成してケースに嵌合するステップであって、リチウムイオン電池だけではなく、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミニウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などの種々のパウチ型バッテリーセルを生成することができる。
【0086】
一方、リチウムイオン電池の生成過程を例に取ると、まず、前記バッテリーセルは、複数の正極電極(アルミニウム箔)と負極電極(銅箔)とをセパレーターを間に挟んで積層する。
【0087】
次いで、正極電極に正極タブを、且つ、負極電極に負極タブを溶接した後、アルミニウムパウチで包んで封止する。
【0088】
より具体的に、バッテリーセルの製造工程は、電極、組立、活性化など大きく3つの工程に分けられ、電極工程においては、正極と負極を作製するが、材料を適宜な割合で混ぜ合わせる(Mixing)。
【0089】
次いで、正極はアルミニウムで、且つ、負極は銅箔(Copper foil)でコーティング(coating)し、ロールプレス(Roll Press)を用いて一定の厚さに圧着して平らにした後、電極のサイズに合わせて連続切断(スリット)するスリッティング(slitting)工程を行う。
【0090】
また、組立工程においては、電極から不要な部分を取り除くノッチング(Notching)を経て正極材、セパレーター、負極材を交互に幾層にも積み重ねた後、これを電池の容量に合わせて多数回にわたって折り畳むスタックアンドフォールディング(stack & folding)過程、又は電極とセパレーターを重ね合わせ、くるくると巻くワインデング(winding)過程を行う。次いで、アルミニウムフィルム梱包材で包んだ後、電解質を投入し、真空状態で封止する。
【0091】
最後に、活性化(formation)工程においては、組み立てられたバッテリーパックの充/放電を繰り返し行いながらバッテリーパックを活性化させ、活性化の際にバッテリーパックに生じたガスを排気する脱ガス(degassing)過程を行う。
【0092】
また、前記バッテリーセルを生成した後、バッテリーセル収容部、保護素子アセンブリー収容部及びケースリード部を有するバッテリーセルケースのバッテリーセル収容部に前記バッテリーセル生成ステップ(S710)において生成されたバッテリーセルを搭載し、搭載されたバッテリーセルのタブとバッテリーセルケースのケースリード部とを電気的に結合するバッテリーセル結合ステップを更に行う。
【0093】
これは、バッテリーセルケースは単にアルミニウムフィルム梱包材で包んだバッテリーセルの形状を保ちながら、外部の衝撃から内部を保護するので、バッテリーパックにセルケースを装着するステップである。
【0094】
したがって、バッテリーセルケースの下部のバッテリーセル収容部にバッテリーセルを搭載し、バッテリーセルからはみ出たタブをバッテリーセルケースにあるケースリード部に溶接などで連結した後、バッテリーセルケースの上部を覆って完成する。
【0095】
更に、前記リード部連結ステップ(S720)は、高温遮断素子を備える保護素子アセンブリーを前記アセンブリー生成ステップ(S710)において生成されたバッテリーセルケースの正極リード部又は負極リード部に電気的に連結するステップであって、前記バッテリーセルケースからはみ出たリードに保護素子アセンブリーを接合して結合する。
【0096】
更にまた、前記リード部連結ステップ(S720)前に、前記高温遮断素子を前記保護素子アセンブリーに接合する高温遮断素子接合ステップを行って、バッテリーパックの製作工程の簡素化が図れるようにする。
【0097】
これらに加えて、前記放熱部材取付けステップ(S730)前に、バッテリーセルケースの保護素子アセンブリー収容部に前記保護素子アセンブリーを搭載する保護素子アセンブリー搭載ステップを更に含む。
【0098】
これは、保護素子アセンブリー収容部を介して保護素子アセンブリー及びバッテリーセルケースのリード部が外部から保護できるようにするステップである。
【0099】
これらに加えて、前記放熱部材取付けステップ(S730)は、前記リード部連結ステップにおいて正極リード部又は負極リード部と保護素子アセンブリーとが連結された個所に放熱部材を取り付けるステップであって、前記保護素子アセンブリーと高温遮断素子とが接合された個所にも放熱部材を更に取り付けて、放電時に接合個所から発せられる熱が低減できるようにする。
【0100】
また、前記放熱部材取付けステップ後に、連結部材を折り曲げる連結部材折り曲げステップを更に行って、バッテリーパックの製作工程が速やかに行えるようにする。
【0101】
これは、保護回路モジュールと結合する前にバッテリーセルケースの負極端子又は正極端子と前記保護素子アセンブリーの連結部材との間の高さ差が減って平坦度を確保できるようにするステップである。
【符号の説明】
【0102】
100:バッテリーパック
110:バッテリーセルケース
111:バッテリーセル
112:保護素子アセンブリー収容部
113:ケースリード部
120:保護素子アセンブリー
121:高温遮断素子
122:連結部材
122_1:第1の接合部
122_2:第2の接合部
122_3:第3の接合部
123:放熱部材
124:段付き部
【図1】
【図2】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図4(c)】
【図5】
【図6】
【国際調査報告】