(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-501440(P2020-501440A)
(43)【公表日】2020年1月16日
(54)【発明の名称】緊急番号設定方法、取得方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 4/02 20180101AFI20191213BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20191213BHJP
H04W 4/90 20180101ALI20191213BHJP
H04W 12/06 20090101ALI20191213BHJP
H04M 11/04 20060101ALI20191213BHJP
H04W 76/50 20180101ALI20191213BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20191213BHJP
【FI】
H04W4/02
H04W64/00 171
H04W4/90
H04W12/06
H04M11/04
H04W76/50
H04W84/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2019-529941(P2019-529941)
(86)(22)【出願日】2017年12月8日
(85)【翻訳文提出日】2019年6月3日
(86)【国際出願番号】CN2017115163
(87)【国際公開番号】WO2018103732
(87)【国際公開日】20180614
(31)【優先権主張番号】201611122633.5
(32)【優先日】2016年12月8日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201710309293.5
(32)【優先日】2017年5月4日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518389015
【氏名又は名称】中国移動通信有限公司研究院
【氏名又は名称原語表記】China Mobile Communication Co., Ltd Research Institute
(71)【出願人】
【識別番号】507142144
【氏名又は名称】中国移動通信集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA MOBILE COMMUNICATIONS GROUP CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宋月
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067AA34
5K067DD17
5K067DD20
5K067EE02
5K067EE16
5K067JJ52
5K201AA05
5K201BA03
5K201BA05
5K201CB05
5K201CB09
5K201CC04
5K201EB06
5K201EC06
5K201ED05
(57)【要約】
本願は、緊急番号設定方法、取得方法および装置に係る。本願の実施例における緊急番号設定方法において、ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器が前記UEの位置情報を特定することと、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器が前記UEの位置情報を特定することと、
前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することとを含む緊急番号設定方法。
【請求項2】
特定した前記UEの位置情報、および、異なる地理位置情報にそれぞれ対応する所定の緊急番号リストに基づいて、UEに対し緊急番号リストを設定することをさらに含み、
前記の前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することは、
前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記のネットワーク側機器が前記UEの位置情報を特定することは、
前記UEから送信された接続確立メッセージを受信することと、
前記接続確立メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することとを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記接続確立メッセージは、
接続要求メッセージまたは認証要求メッセージである請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記UEの情報は、
前記UEのIP(Internet Protocol)アドレス情報または位置情報を含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記UEから送信された接続要求メッセージを受信した後であって、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信する前に、
通信チャネルの確立成功を前記UEに通知するための接続応答メッセージを前記UEに送信することをさらに含む請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することは、
前記UEから前記通信チャネルに基づいて送信された緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを受信すると、前記通信チャネルに基づいて、設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを前記UEに送信することを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記認証要求メッセージを受信した後であって、前記認証応答メッセージを前記UEに送信する前に、
前記UEの身分認証を認証サーバにさせるための認証要求メッセージを前記認証サーバに送信することと、
身分の認証に成功すると、セッション確立要求メッセージをPGWに送信することをさらに含み、
前記の前記認証応答メッセージを前記UEに送信することは、
前記PGWから送信されたセッション確立応答メッセージを受信した後に、前記通信チャネルに基づいて、前記認証応答メッセージを前記UEに送信することを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記のネットワーク側機器は、
ePDG(Evolved Packet Data Gateway)である請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信することを含む緊急番号取得方法。
【請求項11】
前記のネットワーク側機器から前記UEの位置情報に基づいて配信された緊急番号リストを受信することは、
前記ネットワーク側機器との間で確立された通信チャネルに基づいて、緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを前記ネットワーク側機器に送信することと、
前記ネットワーク側機器から前記通信チャネルに基づいて送信された設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを受信することとを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
緊急番号リストに基づいて前記UEの緊急呼出サービスを処理するために、前記緊急番号リストを記憶することをさらに含む請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報を特定することに用いられる特定モジュールと、
前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することに用いられる送信モジュールとを含む緊急番号設定装置。
【請求項14】
特定した前記UEの位置情報、および、異なる地理位置情報にそれぞれ対応する所定の緊急番号リストに基づいて、前記UEに対し緊急番号リストを設定することに用いられる設定モジュールをさらに含み、
前記送信モジュールは、具体的に、
前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することに用いられる請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記UEから送信された接続確立メッセージを受信することに用いられる受信モジュールをさらに含み、
前記特定モジュールは、具体的に、
前記UEから送信された接続確立メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続確立メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記受信モジュールは、具体的に、
前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージを受信することに用いられ、
前記特定モジュールは、具体的に、
前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続要求メッセージまたは認証要求メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記特定モジュールは、具体的に、
前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続要求メッセージまたは認証要求メッセージの中の前記UEのIPアドレス情報または位置情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記送信モジュールは、さらに、
前記UEから送信された接続要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後であって、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信する前に、通信チャネルの確立成功を前記UEに通知するための接続応答メッセージを前記UEに送信することに用いられる請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記受信モジュールは、さらに、
前記UEから前記通信チャネルに基づいて送信された緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを受信することに用いられ、
前記送信モジュールは、さらに、
前記通信チャネルに基づいて、設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを前記UEに送信することに用いられる請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記送信モジュールは、さらに、
前記認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後であって、前記認証応答メッセージを前記UEに送信する前に、前記UEの身分認証を認証サーバにさせるための認証要求メッセージを前記認証サーバに送信することと、
身分の認証に成功すると、セッション確立要求メッセージをPGWに送信することと、
前記PGWから送信されたセッション確立応答メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記通信チャネルに基づいて、前記認証応答メッセージを前記UEに送信することとに用いられる請求項19に記載の装置。
【請求項21】
無線LANにアクセスすることに用いられるアクセスモジュールと、
無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信することに用いられる受信モジュールとを含む緊急番号取得装置。
【請求項22】
前記ネットワーク側機器との間で確立された通信チャネルに基づいて、緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを前記ネットワーク側機器に送信することに用いられる送信モジュールをさらに含み、
前記受信モジュールは、具体的に、
前記ネットワーク側機器から前記通信チャネルに基づいて送信された設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを受信することに用いられる請求項21に記載の装置。
【請求項23】
緊急番号リストに基づいて前記UEの緊急呼出サービスを処理するために、前記緊急番号リストを記憶することに用いられる記憶モジュールをさらに含む請求項21または22に記載の装置。
【請求項24】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されて前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含む緊急番号設定装置において、
前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項1〜9のいずれか一項に記載の緊急番号設定方法のステップを実現する緊急番号設定装置。
【請求項25】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されて前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含む緊急番号取得装置において、
前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項10〜12のいずれか一項に記載の緊急番号取得方法のステップを実現する緊急番号取得装置。
【請求項26】
プロセッサによって実行されると、請求項1〜9のいずれか一項に記載の緊急番号設定方法のステップを実現するコンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項27】
プロセッサによって実行されると、請求項10〜12のいずれか一項に記載の緊急番号取得方法のステップを実現するコンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年5月4日に中国特許庁に提出された中国特許出願201710309293.5の優先権、および、2016年12月8日に中国特許庁に提出された中国特許出願201611122633.5の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
【0002】
本開示は、ネットワーク技術分野に係り、特に緊急番号設定方法、取得方法および装置に係る。
【背景技術】
【0003】
LTE(Long Term Evolution)のカバレッジの迅速な発展およびWiFi(WIreless−FIdelity)アクセスの広範な普及につれて、事業者による音声サービスの提供手段は、今までの単純なCS(Circuit Switch)ドメインの音声から、現在のLTE、WiFi、CSなどのマルチアクセス音声まで拡張している。ユーザがどのような手段で音声呼出サービスを行っても、緊急呼出サービスは、事業者が提供しなければならない重要なサービスの一つである。したがって、VoWiFi(Voice over WiFi)サービスも、ユーザに緊急呼出サービスを提供する必要がある。
【0004】
現在、VoWiFiサービスは、IMS(IP Multimedia Subsystem)に基づいて確立されている。IMSでは、緊急呼出サービスは、以下の2方式で実行される。
端末が識別可能な緊急呼出である方式1として、ユーザから呼出番号が入力されると、端末は、入力された呼出番号が緊急番号であると直ちに識別でき、緊急呼出の関連フローを迅速に実行する。
端末が識別不可能な緊急呼出である方式2として、ユーザから呼出番号が入力されると、端末は、入力された呼出番号が緊急番号であると識別できず、通常の呼出フローで呼出を行うが、ネットワーク側によって当該呼出番号が緊急番号であると判断してから、ネットワーク側から特定の応答メッセージを送信することによって、現在の呼出番号が緊急番号であると端末に知らせた後に、端末は緊急呼出フローの実行ができるようになる。
【0005】
これによって、VoWiFiに基づいて緊急呼出サービスを起動する場合、端末が迅速に応答して緊急呼出フローを実行できると保証するには、なるべく端末が緊急番号を識別可能であると保証することが分かる。ユーザから呼出番号が入力されると、端末が、当該呼出番号が緊急番号であると直ちに識別できるポイントとして、端末は、内部に記憶されている緊急番号リストから、ユーザから入力された呼出番号が緊急番号であると検索できることである。
【0006】
現在、VoWiFiサービスに対し、端末に対し緊急番号リストを設定する方式は、端末の出荷時に端末のローカルに予め緊急番号リストを設定する方式と、ユーザによってSIM(Subscriber Identity Module)に予め緊急番号リストを記憶する方式との2種類がある。当該2種類の緊急番号設定手段は、ともに初期の固定設定方式である。このような固定設定方式を用いた場合、ユーザのローミング中に、ユーザからローミング先の緊急番号を入力した後に、端末が固定設定の緊急番号リストからローミング先の緊急番号を検索できない問題が生じる可能性がある。たとえば、1人の中国のユーザがアメリカでのローミング中にローミング先の警察通報電話911をかけた場合、端末の内部に設定された緊急番号リストに記憶されるホームの警察通報電話が110であるため、端末は、ユーザから入力された呼出番号が緊急番号であると識別できず、通常の呼出フローで今回の緊急呼出サービスを実行するしかできない。
【0007】
以上の記載をまとめると、関連技術の緊急番号設定手段では、端末機器のローミングに対応できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示は、関連技術の緊急番号設定手段では端末機器のローミングに適応できないという問題を解決するために、緊急番号設定方法、取得方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願の実施例における緊急番号設定方法において、ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器が前記UEの位置情報を特定することと、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することとを含む。
【0010】
選択可能に、前記方法において、特定した前記UEの位置情報、および、異なる地理位置情報にそれぞれ対応する所定の緊急番号リストに基づいて、UEに対し緊急番号リストを設定することをさらに含み、前記の前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することは、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することを含む。
【0011】
選択可能に、前記のネットワーク側機器が前記UEの位置情報を特定することは、前記UEから送信された接続確立メッセージを受信することと、前記接続確立メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することとを含む。
【0012】
選択可能に、前記接続確立メッセージは、接続要求メッセージまたは認証要求メッセージである。
【0013】
選択可能に、前記UEの情報は、前記UEのIPアドレス情報または位置情報を含む。
【0014】
選択可能に、前記UEから送信された接続要求メッセージを受信した後であって、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信する前に、通信チャネルの確立成功を前記UEに通知するための接続応答メッセージを前記UEに送信することをさらに含む。
【0015】
選択可能に、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することは、前記UEから前記通信チャネルに基づいて送信された緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを受信すると、前記通信チャネルに基づいて、設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを前記UEに送信することを含む。
【0016】
選択可能に、前記認証要求メッセージを受信した後であって、前記認証応答メッセージを前記UEに送信する前に、前記UEの身分認証を認証サーバにさせるための認証要求メッセージを前記認証サーバに送信することと、身分の認証に成功すると、セッション確立要求メッセージをPGWに送信することをさらに含み、前記の前記認証応答メッセージを前記UEに送信することは、前記PGWから送信されたセッション確立応答メッセージを受信した後に、前記通信チャネルに基づいて、前記認証応答メッセージを前記UEに送信することを含む。
【0017】
選択可能に、前記のネットワーク側機器は、ePDG(Evolved Packet Data Gateway)である。
【0018】
本願の実施例における緊急番号取得方法において、ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信することを含む。
【0019】
選択可能に、前記のネットワーク側機器から前記UEの位置情報に基づいて配信された緊急番号リストを受信することは、前記ネットワーク側機器との間で確立された通信チャネルに基づいて、緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを前記ネットワーク側機器に送信することと、前記ネットワーク側機器から前記通信チャネルに基づいて送信された設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを受信することとを含む。
【0020】
選択可能に、前記方法において、緊急番号リストに基づいて前記UEの緊急呼出サービスを処理するために、前記緊急番号リストを記憶することをさらに含む。
【0021】
本願の実施例における緊急番号設定装置は、ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報を特定することに用いられる特定モジュールと、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することに用いられる送信モジュールとを含む。
【0022】
選択可能に、前記装置は、特定した前記UEの位置情報、および、異なる地理位置情報にそれぞれ対応する所定の緊急番号リストに基づいて、前記UEに対し緊急番号リストを設定することに用いられる設定モジュールをさらに含み、前記送信モジュールは、具体的に、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することに用いられる。
【0023】
選択可能に、前記装置は、前記UEから送信された接続確立メッセージを受信することに用いられる受信モジュールをさらに含み、前記特定モジュールは、具体的に、前記UEから送信された接続確立メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続確立メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる。
【0024】
選択可能に、前記受信モジュールは、具体的に、前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージを受信することに用いられ、前記特定モジュールは、具体的に、前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続要求メッセージまたは認証要求メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる。
【0025】
選択可能に、前記特定モジュールは、具体的に、前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続要求メッセージまたは認証要求メッセージの中の前記UEのIPアドレス情報または位置情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる。
【0026】
選択可能に、前記送信モジュールは、さらに、前記UEから送信された接続要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後であって、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信する前に、通信チャネルの確立成功を前記UEに通知するための接続応答メッセージを前記UEに送信することに用いられる。
【0027】
選択可能に、前記受信モジュールは、さらに、前記UEから前記通信チャネルに基づいて送信された緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを受信することに用いられ、前記送信モジュールは、さらに、前記通信チャネルに基づいて、設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを前記UEに送信することに用いられる。
【0028】
選択可能に、前記送信モジュールは、さらに、前記認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後であって、前記認証応答メッセージを前記UEに送信する前に、前記UEの身分認証を認証サーバにさせるための認証要求メッセージを前記認証サーバに送信することと、身分の認証に成功すると、セッション確立要求メッセージをPGWに送信することと、前記PGWから送信されたセッション確立応答メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記通信チャネルに基づいて、前記認証応答メッセージを前記UEに送信することとに用いられる。
【0029】
本願の実施例における緊急番号取得装置は、無線LANにアクセスすることに用いられるアクセスモジュールと、無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信することに用いられる受信モジュールとを含む。
【0030】
選択可能に、前記装置は、前記ネットワーク側機器との間で確立された通信チャネルに基づいて、緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを前記ネットワーク側機器に送信することに用いられる送信モジュールをさらに含み、前記受信モジュールは、具体的に、前記ネットワーク側機器から前記通信チャネルに基づいて送信された設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを受信することに用いられる。
【0031】
選択可能に、前記装置は、緊急番号リストに基づいて前記UEの緊急呼出サービスを処理するために、前記緊急番号リストを記憶することに用いられる記憶モジュールをさらに含む。
【0032】
本願の実施例における緊急番号設定装置は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されて前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されると、上記緊急番号設定方法のステップを実現する。
【0033】
本願の実施例における緊急番号取得装置は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されて前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されると、上記緊急番号取得方法のステップを実現する。
【0034】
本願の実施例におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、プロセッサによって実行されると、上記緊急番号設定方法のステップを実現するコンピュータプログラムが格納されている。
【0035】
本願の実施例におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、プロセッサによって実行されると、上記緊急番号取得方法のステップを実現するコンピュータプログラムが格納されている。
【発明の効果】
【0036】
本願の実施例において、異なる地理位置に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器に予め設定することによって、端末が無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器は、端末の位置情報を特定してから、当該位置情報に対応する緊急番号リストを当該端末に配信することができる。このように、ユーザのローミング中であっても、端末は、ローミング先の無線LANにアクセスした後にローミング先の緊急番号リストを取得することができ、緊急番号リストの動的取得という目的が達成される。後にユーザがVoWiFiで緊急呼出サービスを実行する際に、端末は、取得したローミング先の緊急番号リストに基づいて、ユーザから入力された番号がローミング先の緊急番号であると識別することができ、緊急呼出プロセスを迅速に実行する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本願の実施例1における緊急番号設定方法のフローチャートである。
【
図2】本願の実施例2における緊急番号設定方法のフローチャートである。
【
図3】本願の実施例4における緊急番号設定方法のフローチャートである。
【
図4】本願の実施例7における緊急番号取得方法のフローチャートである。
【
図5】本願の実施例8における緊急番号設定装置の構造図である。
【
図6】本願の実施例9における緊急番号取得装置の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本願の実施例において、異なる地理位置に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器に予め設定することによって、端末が無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器は、端末の位置情報を特定してから、当該位置情報に対応する緊急番号リストを当該端末に配信することができる。このように、ユーザのローミング中であっても、端末は、ローミング先の無線LANにアクセスした後にローミング先の緊急番号リストを取得することができ、緊急番号リストの動的取得という目的が達成される。後にユーザがVoWiFiで緊急呼出サービスを実行する際に、端末は、取得したローミング先の緊急番号リストに基づいて、ユーザから入力された番号がローミング先の緊急番号であると識別することができ、緊急呼出プロセスを迅速に実行する。
【0039】
以下、明細書の図面を参照して本願の実施例をさらに詳細に記載する。本願の各実施例において、ネットワーク側機器が前記UEの位置情報を特定することは、前記UEから送信された接続確立メッセージを受信することと、前記接続確立メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することとを含む。ここで、前記接続確立メッセージは、接続要求メッセージまたは認証要求メッセージであり、前記UEの情報は、UEのIP(Internet Protocol)アドレス情報またはUEの位置情報を含む。
【0040】
<実施例1>
図1は、本願の実施例1における緊急番号設定方法のフローチャートである。当該方法は、下記ステップS101〜S102を含む。
【0041】
ステップS101において、ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器は、前記UEの位置情報を特定する。
【0042】
本開示の実施例における緊急番号設定方法は、ネットワーク側機器に応用する。当該ネットワーク側機器は、主にゲートウェイ機器であるが、ルータ機器やスイッチ機器などほかの機器が除外されない。本開示のコアコンセプトに対し、ゲートウェイは、本開示の利点を十分に発揮させることができるが、本開示の唯一な表現形式ではない。たとえばUEが無線LANにアクセスした後にVoWiFiに基づいて緊急呼出サービスを起動させる場合、前記ゲートウェイ機器は、ePDG(Evolved Packet Data Gateway)である。
【0043】
前記ネットワーク側機器は、前記UEの位置情報を特定することができる。前記ネットワーク側機器によって特定される位置情報は、ある国であってもよく、ある国の具体的な地区まで特定されてもよい。しかし、たとえば中国の内陸地区と中国の香港地区の緊急番号が異なるなど、同一国の異なる地区の緊急番号が異なる可能性があるため、選択可能に、前記ネットワーク側機器によって特定されるUEの位置情報は、当該UEが位置する国の具体的な地区まで具体的に特定される。
【0044】
ステップS102において、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信する。
【0045】
前記ネットワーク側機器は、UEの位置情報を特定すると、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信する。具体的に、当該位置情報に対応する緊急番号リストは、ネットワーク側機器のローカルに保存されてもよく、ほかのネットワーク側機器に保存されてもよい。
【0046】
当該位置情報に対応する緊急番号リストが当該ネットワーク側機器のローカルに保存されている場合、ネットワーク側機器は、当該位置情報に対応する緊急番号リストを直接前記UEに配信する。当該位置情報に対応する緊急番号リストがほかのネットワーク側機器に保存されている場合、ネットワーク側機器は、当該位置情報に対応する緊急番号リストを取得する要求をほかのネットワーク側機器に送信する。ほかのネットワーク側機器は、当該要求を受信すると、当該位置情報に対応する緊急番号リストを前記ネットワーク側機器に送信する。前記ネットワーク側機器は、受信したUEの位置情報に対応する緊急番号リストをUEに配信する。
【0047】
本開示の実施例において、UEが無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器がUEの位置情報を特定し、当該UEの位置情報に対応する緊急番号リストを当該UEに送信する。ユーザのローミング中であっても、UEは、ローミング先の無線LANにアクセスした後にローミング先の緊急番号リストを取得することができ、緊急番号リストの動的取得という目的が達成される。
【0048】
<実施例2>
緊急番号リストの取得効率を高めるために、上記実施例を基に、
図2にフローチャートが示される本願の実施例2における緊急番号設定方法において、下記ステップS201〜S203を含む。
【0049】
ステップS201において、ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、ePDGは、UEの位置情報を特定する。ここで、ePDGには、異なる地理位置に対応する緊急番号リストが予め設定されている。
【0050】
具体的な実施において、UEは、無線LANにアクセスした後に、UEのIPアドレス情報が含まれる接続要求メッセージをePDGに送信する。ここで、UEのIPアドレス情報は、UEが無線LANにアクセスする際にネットワーク側機器から自動的に割り当てられるものである。
【0051】
さらに、ePDGは、UEから送信されてIPアドレス情報が含まれる接続要求メッセージを受信すると、UEのIPアドレス情報に基づいて、UEの現在の位置情報を特定する。しかも、ePDGは、UEから送信された接続要求メッセージを受信すると、通信チャネルの確立成功をUEに通知するための接続応答メッセージをUEに送信する。後に、UEとePDGは、確立済みの通信チャネルに基づいて認証プロセスを完成させる。
【0052】
ステップS202において、特定したUEの位置情報、および、異なる地理位置情報にそれぞれ対応する所定の緊急番号リストに基づいて、UEに対し緊急番号リストを設定する。
【0053】
具体的な実施において、ePDGは、UEの現在の位置情報を特定すると、内部に予め設定された異なる地理情報に対応する緊急番号リストを検索することによって、UEに対し現在の位置情報に対応する緊急番号リストを設定する。
【0054】
ステップS203において、UEに対し設定した緊急番号リストをUEに配信する。
【0055】
具体的な実施において、ePDGは、緊急番号リストを要求するメッセージをUEから受信すると、確立済みの通信チャネルに基づいて、当該緊急番号リストをUEに配信する。
【0056】
具体的に、UEから緊急番号リストを要求するメッセージは、UEからePDGに送信される認証要求メッセージに付帯される。ePDGは、UEから緊急番号リストを要求するための情報が付帯された認証要求メッセージを受信すると、認証応答メッセージをUEに送信する。ここで、認証応答メッセージには、UEの現在の位置情報に対応する緊急番号リストが付帯される。
【0057】
ここで、ePDGが受信した認証要求メッセージには、ユーザの身分識別情報(たとえばIMSI(International Mobile Subscriber Identity)など)も付帯される。
【0058】
具体的な実施において、ePDGは、認証要求メッセージを受信した後であって、認証応答メッセージをUEに送信する前に、UEの身分認証を認証サーバにさせるための認証要求メッセージを認証サーバに送信する。ここで、認証サーバは、AAAサーバ(Authentication Authorization Accounting Server)である。ここで、AAAサーバによるUEの身分認証プロセスは、従来技術の標準化フローを採用するため、詳細に記載しない。
【0059】
ePDGは、認証サーバから送信された認証応答メッセージを受信すると、認証応答メッセージに身分認証成功情報が付帯されるのであれば、UEとPGN(Packet Data Network)との接続関係確立のために、さらにセッション確立要求メッセージをPGWに送信する。ここで、UEに対しセッションを確立するためのePDGからPGWへの要求プロセスは、従来技術の標準化フローを採用するため、詳細に記載しない。
【0060】
ePDGは、PGWから送信されたセッション確立応答メッセージを受信すると、UEとの間で確立された通信チャネルに基づいて、特定済みの位置情報に対応する緊急番号リストが付帯される認証応答メッセージをUEに送信する。
【0061】
ここで、本願の実施例における方法を実現するための実行エンティティは、ePDGに限定されず、上記機能を実現することのできるコアネットワークにおけるあらゆるネットワーク側機器であってもよい。
【0062】
本願の実施例において、異なる地理位置に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器に予め設定することによって、端末が無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器は、端末の位置情報を特定してから、当該位置情報に対応する緊急番号リストを当該端末に配信することができる。このように、ユーザのローミング中であっても、端末は、ローミング先の無線LANにアクセスした後にローミング先の緊急番号リストを取得することができ、緊急番号リストの動的取得という目的が達成される。後にユーザがVoWiFiで緊急呼出サービスを実行する際に、端末は、取得したローミング先の緊急番号リストに基づいて、ユーザから入力された番号がローミング先の緊急番号であると識別することができ、緊急呼出プロセスを迅速に実行する。
【0063】
<実施例3>
上記実施例を基に、本願の実施例において、UEは、無線LANにアクセスした後に、UEの位置情報が含まれる接続要求メッセージをePDGに送信する。ePDGは、UEの位置情報が含まれる接続要求メッセージをUEから受信すると、当該位置情報を、UEの現在の位置情報として特定する。ePDGは、UEから送信された接続要求メッセージを受信すると、通信チャネルの確立成功をUEに通知するための接続応答メッセージをUEに送信する。後に、UEとePDGは、確立済みの通信チャネルに基づいて認証プロセスを完成させる。
【0064】
また、本願の実施例において、UEからePDGに送信される認証要求メッセージには、UEの情報が含まれてもよい。ePDGは、受信した認証要求メッセージの中のUEの情報に基づいて、UEの位置情報を特定することができる。
【0065】
具体的に、ePDGは、UEから送信されIPアドレス情報が含まれる認証要求メッセージを受信すると、UEのIPアドレス情報に基づいて、UEの現在の位置情報を特定する。しかも、ePDGは、当該認証要求メッセージに付帯される緊急番号リスト要求用の情報に基づいて、認証応答メッセージをUEに送信する。ここで、認証応答メッセージには、UEの現在の位置情報に対応する緊急番号リストが付帯される。
【0066】
または、認証要求メッセージには、UEの位置情報が含まれる。ePDGは、UEから送信されUEの位置情報が含まれる認証要求メッセージを受信すると、当該位置情報を、UEの現在の位置情報として特定する。しかも、ePDGは、当該認証要求メッセージに付帯される緊急番号リスト要求用の情報に基づいて、認証応答メッセージをUEに送信する。ここで、認証応答メッセージには、UEの現在の位置情報に対応する緊急番号リストが付帯される。
【0067】
上記接続要求メッセージと認証要求メッセージに含まれるUEの位置情報は、UE自身によって特定したUEの位置情報である。UEが特定した自身の現在の位置情報は、自身が現在アクセスする無線LANに対応するセルラーネットワークに基づいて特定した現在の位置情報であるか、取得した自身の現在のIPアドレス情報に基づいて特定した現在の位置情報であるか、自身に設定されたGPS(Global Positioning System)に基づいて特定した現在の位置情報である。
【0068】
ここで、UEが現在アクセスする無線LANに対応するセルラーネットワークに基づいて位置情報を特定するプロセス、前記UEが自身の現在のIPアドレスに基づいて位置情報を特定するプロセス、および、GPSによる位置情報特定プロセスは、いずれも従来技術であり、本願の実施例において上記プロセスを繰り返して記載しない。
【0069】
ここで、本願の実施例における方法を実現するための実行エンティティは、ePDGに限定されず、上記機能を実現することのできるコアネットワークにおけるあらゆるネットワーク側機器であってもよい。
【0070】
本願の実施例において、ネットワーク側機器は、UEから送信された接続確立メッセージに含まれるUEの情報に基づいて、UEの位置情報を特定し、当該位置情報に対応する緊急番号リストを当該端末に配信する。また、当該UEの情報は、UEの位置情報であってもよい。この場合、ネットワーク側機器が当該位置情報を直接UEの位置情報とすることによって、ネットワーク側機器によるUEの位置情報の特定の効率を高め、ネットワーク側機器の計算リソースを節約するため、UEは、迅速に緊急呼出フローを実行することができる。
【0071】
<実施例4>
図3は、本願の実施例4における緊急番号設定方法のフローチャートを示す。当該フローチャートには、ユーザのローミング中にネットワーク側機器からユーザ端末に対しローミング先の緊急番号リストを設定するプロセスが具体的に記載され、以下のステップS301〜S306を含む。
【0072】
ステップS301において、UEは、ローミング先の無線LANにアクセスした後に、IKA SA(Internet Key Exchange Security Alliance)の協議をePDGに送信し、すなわち接続要求(IKE_INIT_Request)メッセージをePDGに送信する。ここで、IKE_INIT_Requestメッセージには、UEのローカルIPアドレス情報(Local IP)が含まれる。
【0073】
ここで、ePDGには、異なる地理位置に対応する緊急番号リストが予め設定されている。IKE_INIT_Requestメッセージには、UEのLocal IPを含むほか、SA(Security Alliance) Proposalなどの協議情報も含む。
【0074】
ステップS302において、ePDGは、IKE_INIT_Requestメッセージを受信すると、当該メッセージの中のLocal IP情報に基づいて、UEの現在の位置情報を特定し、当該メッセージに付帯される協議情報に基づいて、IKA SAに関する暗号化アルゴリズムを特定し、接続応答(IKE_INIT_Response)メッセージをUEに送信する。
【0075】
ここで、IKE_INIT_Responseメッセージは、通信チャネルの確立成功をUEに通知するためのものである。当該通信チャネルは、IKEv2(Internet Key Exchange v2)チャネルである。
【0076】
ステップS303において、UEは、確立済みの通信チャネルに基づいて、緊急番号リストを要求する情報が含まれる認証要求(IKE_AUTH_Request)メッセージをePDGに送信する。
【0077】
ここで、IKE_AUTH_Requestメッセージには、ユーザの身分識別情報も含まれている。
【0078】
ステップS304において、ePDGは、IKE_AUTH_Requestメッセージを受信すると、UEの身分認証をAAAサーバにさせるための認証要求メッセージをAAAサーバに送信する。
【0079】
ここで、AAAサーバによるUEの身分認証プロセスは、従来技術の標準化フローを採用するため、ここでは詳細に記載しない。
【0080】
ステップS305において、身分認証に成功し、すなわちePDGは、認証サーバから送信された認証応答メッセージを受信すると、UEとPGNの接続関係を確立するためのセッション確立要求メッセージをPGWに送信する。
【0081】
ここで、UEに対しセッションを確立するePDGからPGWへの要求プロセスは、従来技術の標準化フローを採用するため、ここでは詳細に記載しない。
【0082】
ステップS306において、ePDGは、PGWから送信されたセッション確立応答メッセージを受信すると、確立済みの通信チャネルに基づいて、UEの所在地に対応する緊急番号リストが付帯される認証応答(IKE_AUTH_Response)メッセージをUEに送信する。
【0083】
本願の実施例において、異なる地理位置に対応する緊急番号リストをePDGに予め設定することによって、端末がローミング先の無線LANにアクセスした後に、ePDGは、UEのLocal IPに基づいてユーザの現在の所在地の位置情報を特定し、当該位置情報に対応する緊急番号リストを当該端末に配信することができる。このように、ユーザのローミング中であっても、端末は、ローミング先の無線LANにアクセスした後にローミング先の緊急番号リストを取得することができ、緊急番号リストの動的取得という目的が達成される。後にユーザがVoWiFiで緊急呼出サービスを実行する際に、端末は、取得したローミング先の緊急番号リストに基づいて、ユーザから入力された番号がローミング先の緊急番号であると識別することができ、緊急呼出プロセスを迅速に実行する。
【0084】
<実施例5>
上記各実施例を基に、本願の実施例において、ネットワーク側機器からユーザ端末に対しローミング先の緊急番号リストを設定する別のプロセスを提供する。
【0085】
UEは、ローミング先の無線LANにアクセスした後に、IKA SAの協議をePDGに送信し、すなわち、 接続要求(IKE_INIT_Request)メッセージをePDGに送信する。ここで、ePDGには、異なる地理位置に対応する緊急番号リストが予め設定されている。IKE_INIT_Requestメッセージには、UEの位置情報を含むほか、SA Proposalなどの協議情報も含む。
【0086】
UEの位置情報は、UE自身によって特定したUEの位置情報である。UEが特定した自身の現在の位置情報は、自身が現在アクセスする無線LANに対応するセルラーネットワークに基づいて特定した現在の位置情報であるか、取得した自身の現在のIPアドレス情報に基づいて特定した現在の位置情報であるか、自身に設定されたGPS(Global Positioning System)に基づいて特定した現在の位置情報である。
【0087】
ePDGは、IKE_INIT_Requestメッセージを受信すると、当該メッセージの中の位置情報をUEの現在の位置情報として特定し、当該メッセージに付帯される協議情報に基づいて、IKA SAに関する暗号化アルゴリズムを特定し、接続応答(IKE_INIT_Response)メッセージをUEに送信する。ここで、IKE_INIT_Responseメッセージは、通信チャネルの確立成功をUEに通知するためのものである。当該通信チャネルは、IKEv2チャネルである。
【0088】
UEは、確立済みの通信チャネルに基づいて、緊急番号リストを要求する情報が含まれる認証要求(IKE_AUTH_Request)メッセージをePDGに送信する。ここで、IKE_AUTH_Requestメッセージには、ユーザの身分識別情報も含まれている。
【0089】
また、IKE_AUTH_Requestメッセージには、前記UEのLocal IP情報が含まれる。ePDGは、IKE_AUTH_Requestメッセージを受信すると、当該メッセージでの前記UEのLocal IP情報に基づいて、UEの現在の位置情報を特定する。または、IKE_AUTH_Requestメッセージには、前記UEの位置情報が含まれてもよい。ePDGは、IKE_AUTH_Requestメッセージを受信すると、当該メッセージの中の位置情報をUEの現在の位置情報として特定する。
【0090】
ePDGは、IKE_AUTH_Requestメッセージを受信すると、UEの身分認証をAAAサーバにさせるための認証要求メッセージをAAAサーバに送信する。ここで、AAAサーバによるUEの身分認証プロセスは、従来技術の標準化フローを採用するため、ここでは詳細に記載しない。
【0091】
身分認証に成功し、すなわちePDGは、認証サーバから送信された認証応答メッセージを受信すると、UEとPGNの接続関係を確立するためのセッション確立要求メッセージをPGWに送信する。ここで、UEに対しセッションを確立するePDGからPGWへの要求プロセスは、従来技術の標準化フローを採用するため、ここでは詳細に記載しない。
【0092】
ePDGは、PGWから送信されたセッション確立応答メッセージを受信すると、確立済みの通信チャネルに基づいて、UEの所在地に対応する緊急番号リストが付帯される認証応答(IKE_AUTH_Response)メッセージをUEに送信する。
【0093】
本願の実施例において、ネットワーク側機器は、UEから送信された接続確立メッセージに含まれるUEの情報に基づいて、UEの位置情報を特定し、当該位置情報に対応する緊急番号リストを当該端末に配信することができる。また、当該UEの情報は、UEの位置情報であってもよい。この場合、ネットワーク側機器が当該位置情報を直接UEの位置情報とすることによって、ネットワーク側機器によるUEの位置情報の特定の効率を高め、ネットワーク側機器の計算リソースを節約するため、UEは、迅速に緊急呼出フローを実行することができる。
【0094】
<実施例6>
本願の実施例において、UEは、無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信する。
【0095】
本開示の実施例における緊急番号取得方法は、UEに応用する。前記UEは、携帯電話、タブレットパソコン、PDAなど、無線LANにアクセスでき、ネットワーク側機器から配信された緊急番号リストの受信ができる機器である。
【0096】
前記UEは、無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信する。前記UEは、受信した緊急番号リストに基づいて、緊急呼出サービスを処理する。
【0097】
具体的に、UEが無線LANにアクセスするたびに、ネットワーク側機器は、UEの位置情報を特定し、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをUEに配信する。もちろん、UEが無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器は、UEの位置情報に変化が生じたと特定した場合、前記UEの現在の位置情報に対応する緊急番号リストをUEに配信してもよい。具体的に、ネットワーク側機器に距離閾値が保存されており、UEの前回の位置情報と現在の位置情報との間の距離が設定済みの距離閾値より大きくなると判断された場合、前記UEの現在の位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信する。
【0098】
<実施例7>
通常、同一国の緊急番号リストが同一であり、異なる国の緊急番号リストが異なり、ユーザの旅行もしょっちゅうすることでもなく、またはユーザの位置情報が大きく変化する場合が少ないと言えるため、UEが無線LANにアクセスするたびに前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを取得する必要がない。したがって、上記実施例を基に、
図4にフローチャートが示される本願の実施例7における緊急番号取得方法は、以下のステップS401〜402を含む。
【0099】
ステップS401において、UEは、無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信する。
【0100】
ここで、ネットワーク側機器は、たとえばePDGなど、上記機能を実現可能なコアネットワークにおける任意のネットワーク側機器である。ネットワーク側機器には、異なる地理位置に対応する緊急番号リストが予め設定されている。
【0101】
具体的に、UEは、無線LANにアクセスした後であって、ネットワーク側機器からUEの位置情報に基づいて配信された緊急番号リストを受信する前に、接続要求メッセージをネットワーク側機器に送信する。よって、ネットワーク側機器は、当該接続要求メッセージの中のUEのIPアドレス情報または位置情報に基づいてUEの位置情報を特定する。
【0102】
さらに、UEは、接続要求メッセージをネットワーク側機器に送信した後であって、ネットワーク側機器からUEの位置情報に基づいて配信された緊急番号リストを受信する前に、通信チャネルの確立成功をUEに通知するための接続応答メッセージをネットワーク側機器から受信する。
【0103】
具体的な実施において、UEがネットワーク側機器からUEの位置情報に基づいて配信された緊急番号リストを受信することは、確立済みの通信チャネルに基づいて緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージをネットワーク側機器に送信した後に、ネットワーク側機器から通信チャネルに基づいて送信された設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを受信することである。
【0104】
さらに、認証要求メッセージには、UEのIPアドレス情報を含んでもよい。ネットワーク側機器は、当該認証要求メッセージの中のUEのIPアドレス情報に基づいて、UEの位置情報を特定する。
【0105】
または、認証要求メッセージには、UEの位置情報を含んでもよい。ネットワーク側機器は、当該認証要求メッセージの中のUEの位置情報に基づいて、UEの位置情報を特定する。
【0106】
上記接続要求メッセージと認証要求メッセージに含まれるUEの位置情報は、UE自身によって特定したUEの位置情報である。UEが特定した自身の現在の位置情報は、自身が現在アクセスする無線LANに対応するセルラーネットワークに基づいて特定した現在の位置情報であるか、取得した自身の現在のIPアドレス情報に基づいて特定した現在の位置情報であるか、自身に設定されたGPSに基づいて特定した現在の位置情報である。
【0107】
ステップS402において、緊急番号リストに基づいてUEの緊急呼出サービスを処理するために、緊急番号リストを記憶する。
【0108】
具体的に、UEは、上記フローによって所在地の緊急番号リストを取得した後に、当該緊急番号リストを端末の内部に記憶する。ユーザが端末で所在地の緊急番号を入力すると、端末は、内部に記憶されている緊急番号リストに基づいて、現在入力された呼出番号が所在地の緊急番号であると識別し、緊急呼出フローを迅速に実行することができる。
【0109】
本願の実施例において、端末は、無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器から端末の位置情報に基づいて配信された緊急番号リストを受信して記憶する。このように、ユーザのローミング中であっても、端末は、ローミング先の無線LANにアクセスした後にローミング先の緊急番号リストを取得することができ、緊急番号リストの動的取得という目的が達成される。後にユーザがVoWiFiで緊急呼出サービスを実行する際に、端末は、取得したローミング先の緊急番号リストに基づいて、ユーザから入力された番号がローミング先の緊急番号であると識別することができ、緊急呼出プロセスを迅速に実行する。
【0110】
同一の発明思想に基づいて、本願の実施例は、緊急番号設定方法に対応する緊急番号設定装置をさらに提供する。当該装置は、問題を解決する原理が本願の実施例の緊急番号設定方法とは類似するため、当該装置の実施例について方法の実施を参照されたく、重複なところをここで繰り返して記載しない。
【0111】
<実施例8>
図5は、本願の実施例8における緊急番号設定装置の構造図を示す。当該緊急番号設定装置は、ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報を特定することに用いられる特定モジュール51と、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することに用いられる送信モジュール52とを含む。
【0112】
選択可能に、前記装置は、特定した前記UEの位置情報、および、異なる地理位置情報にそれぞれ対応する所定の緊急番号リストに基づいて、前記UEに対し緊急番号リストを設定することに用いられる設定モジュール53をさらに含み、前記送信モジュール52は、具体的に、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することに用いられる。
【0113】
選択可能に、前記装置は、前記UEから送信された接続確立メッセージを受信することに用いられる受信モジュール54をさらに含み、前記特定モジュール51は、具体的に、前記UEから送信された接続確立メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続確立メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる。
【0114】
選択可能に、前記受信モジュール54は、具体的に、前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージを受信することに用いられ、前記特定モジュール51は、具体的に、前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続要求メッセージまたは認証要求メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる。
【0115】
選択可能に、前記特定モジュール51は、具体的に、前記UEから送信された接続要求メッセージまたは認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記接続要求メッセージまたは認証要求メッセージの中の前記UEのIPアドレス情報または位置情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することに用いられる。
【0116】
選択可能に、前記送信モジュール52は、さらに、前記UEから送信された接続要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後であって、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信する前に、通信チャネルの確立成功を前記UEに通知するための接続応答メッセージを前記UEに送信することに用いられる。
【0117】
選択可能に、前記受信モジュール54は、さらに、前記UEから前記通信チャネルに基づいて送信された緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを受信することに用いられ、前記送信モジュール52は、さらに、前記通信チャネルに基づいて、設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを前記UEに送信することに用いられる。
【0118】
選択可能に、前記送信モジュール52は、さらに、前記認証要求メッセージが前記受信モジュールによって受信された後であって、前記認証応答メッセージを前記UEに送信する前に、前記UEの身分認証を認証サーバにさせるための認証要求メッセージを前記認証サーバに送信することと、身分の認証に成功すると、セッション確立要求メッセージをPGWに送信することと、前記PGWから送信されたセッション確立応答メッセージが前記受信モジュールによって受信された後に、前記通信チャネルに基づいて、前記認証応答メッセージを前記UEに送信することとに用いられる。
【0119】
本願の実施例における緊急番号設定装置によれば、異なる地理位置に対応する緊急番号リストを特定モジュールに予め設定することによって、端末が無線LANにアクセスした後に、端末の位置情報を特定してから当該位置情報に対応する緊急番号リストを当該端末に配信することができる。このように、ユーザのローミング中であっても、端末は、ローミング先の無線LANにアクセスした後にローミング先の緊急番号リストを取得することができ、緊急番号リストの動的取得という目的が達成される。後にユーザがVoWiFiで緊急呼出サービスを実行する際に、端末は、取得したローミング先の緊急番号リストに基づいて、ユーザから入力された番号がローミング先の緊急番号であると識別することができ、緊急呼出プロセスを迅速に実行する。
【0120】
同一の発明思想に基づいて、本願の実施例は、緊急番号取得方法に対応する緊急番号取得装置をさらに提供する。当該装置は、問題を解決する原理が本願の実施例の緊急番号取得方法とは類似するため、当該装置の実施例について方法の実施を参照されたく、重複なところをここで繰り返して記載しない。
【0121】
<実施例9>
図6は、本願の実施例9における緊急番号取得装置の構造図である。当該緊急番号取得装置は、無線LANにアクセスすることに用いられるアクセスモジュール61と、無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信することに用いられる受信モジュール62とを含む。
【0122】
選択可能に、前記装置は、前記ネットワーク側機器との間で確立された通信チャネルに基づいて、緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを前記ネットワーク側機器に送信することに用いられる送信モジュール63をさらに含み、前記受信モジュール62は、具体的に、前記ネットワーク側機器から前記通信チャネルに基づいて送信された設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを受信することに用いられる。
【0123】
選択可能に、前記装置は、緊急番号リストに基づいて前記UEの緊急呼出サービスを処理するために、前記緊急番号リストを記憶することに用いられる記憶モジュール64をさらに含む。
【0124】
本願の実施例における緊急番号取得装置によれば、無線LANにアクセスした後に、受信モジュールは、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信し、それを記憶モジュールによって端末の内部に記憶する。このように、ユーザのローミング中であっても、端末は、ローミング先の無線LANにアクセスした後にローミング先の緊急番号リストを取得することができ、緊急番号リストの動的取得という目的が達成される。後にユーザがVoWiFiで緊急呼出サービスを実行する際に、端末は、取得したローミング先の緊急番号リストに基づいて、ユーザから入力された番号がローミング先の緊急番号であると識別することができ、緊急呼出プロセスを迅速に実行する。
【0125】
本開示の実施例は、方法、システム、又はコンピュータプログラムプロダクトとして提供されうると当業者が理解できる。従って、本発明は、完全にハードウェアの実施例、完全にソフトウェアの実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例の形態を取り得る。しかも、本開示は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、光学メモリなどを含むが、それらに限らない)で実施されるコンピュータプログラムプロダクトの形態を取り得る。
【0126】
本開示は、本開示の実施例による方法、デバイス(システム)及びコンピュータプログラムプロダクトのフローチャート及び/又はブロック図を参照にして記載されている。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラムコマンドにより実現されうると理解されるべきである。これらのコンピュータプログラムコマンドを汎用コンピュータ、専用コンピュータ、嵌め込み式プロセッサ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供して1つの機器を形成し、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサにより実行される指令により、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現するための装置を形成する。
【0127】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の方式で動作させることを導けるコンピュータ読み出し可能なメモリに格納されてもよく、当該コンピュータ読み出し可能なメモリに格納されるコマンドにより、コマンド装置を含むプロダクトを形成する。当該コマンド装置は、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現する。
【0128】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてもよく、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスで一連の操作工程を実行することにより、コンピュータで実現される処理を形成し、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスで実行されるコマンドにより、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現するためのステップを提供する。
【0129】
本開示の好適な実施例を記載したが、当業者は、基本的な創造性概念をいったん知ると、これらの実施例に対し別の変更や修正をすることができる。従って、添付の特許請求の範囲は、好適な実施例及び本開示の範囲に入る全ての変更や修正を含むことを意図とする。
【0130】
明らかに、当業者は、本開示の精神や範囲を逸脱せずに、本開示に対して様々な変更や変形をすることができる。このように、本開示のこれらの修正や変形が本開示の請求項及びその同等の技術範囲に含まれるものであれば、本開示は、これらの変更や変形を含むことを意図とする。
【手続補正書】
【提出日】2019年6月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、ネットワーク側機器が前記UEの位置情報を特定することと、
前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することとを含む緊急番号設定方法。
【請求項2】
特定した前記UEの位置情報、および、異なる地理位置情報にそれぞれ対応する所定の緊急番号リストに基づいて、UEに対し緊急番号リストを設定することをさらに含み、
前記の前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストを前記UEに配信することは、
前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記のネットワーク側機器が前記UEの位置情報を特定することは、
前記UEから送信された接続確立メッセージを受信することと、
前記接続確立メッセージの中の前記UEの情報に基づいて、前記UEの位置情報を特定することとを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記接続確立メッセージは、
接続要求メッセージまたは認証要求メッセージである請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記UEの情報は、
前記UEのIP(Internet Protocol)アドレス情報または位置情報を含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記UEから送信された接続要求メッセージを受信した後であって、前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信する前に、
通信チャネルの確立成功を前記UEに通知するための接続応答メッセージを前記UEに送信することをさらに含む請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記UEに対し設定した緊急番号リストを前記UEに配信することは、
前記UEから前記通信チャネルに基づいて送信された緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを受信すると、前記通信チャネルに基づいて、設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを前記UEに送信することを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記認証要求メッセージを受信した後であって、前記認証応答メッセージを前記UEに送信する前に、
前記UEの身分認証を認証サーバにさせるための認証要求メッセージを前記認証サーバに送信することと、
身分の認証に成功すると、セッション確立要求メッセージをPGWに送信することをさらに含み、
前記の前記認証応答メッセージを前記UEに送信することは、
前記PGWから送信されたセッション確立応答メッセージを受信した後に、前記通信チャネルに基づいて、前記認証応答メッセージを前記UEに送信することを含み、
前記のネットワーク側機器は、
ePDG(Evolved Packet Data Gateway)である請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ユーザ端末UEが無線LANにアクセスした後に、前記UEの位置情報に対応する緊急番号リストをネットワーク側機器から受信することを含む緊急番号取得方法。
【請求項10】
前記のネットワーク側機器から前記UEの位置情報に基づいて配信された緊急番号リストを受信することは、
前記ネットワーク側機器との間で確立された通信チャネルに基づいて、緊急番号リスト要求情報付き認証要求メッセージを前記ネットワーク側機器に送信することと、
前記ネットワーク側機器から前記通信チャネルに基づいて送信された設定済み緊急番号リスト付き認証応答メッセージを受信することとを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
緊急番号リストに基づいて前記UEの緊急呼出サービスを処理するために、前記緊急番号リストを記憶することをさらに含む請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されて前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含む緊急番号設定装置において、
前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項1〜8のいずれか一項に記載の緊急番号設定方法のステップを実現する緊急番号設定装置。
【請求項13】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されて前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含む緊急番号取得装置において、
前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項9〜11のいずれか一項に記載の緊急番号取得方法のステップを実現する緊急番号取得装置。
【請求項14】
プロセッサによって実行されると、請求項1〜8のいずれか一項に記載の緊急番号設定方法のステップを実現するコンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項15】
プロセッサによって実行されると、請求項9〜11のいずれか一項に記載の緊急番号取得方法のステップを実現するコンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】