特表2020-501866(P2020-501866A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2020-501866クリーンルーム用の防煙垂れ壁または防火壁
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-501866(P2020-501866A)
(43)【公表日】2020年1月23日
(54)【発明の名称】クリーンルーム用の防煙垂れ壁または防火壁
(51)【国際特許分類】
   A62C 2/06 20060101AFI20191220BHJP
   A62C 2/10 20060101ALI20191220BHJP
   E04B 1/94 20060101ALI20191220BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20191220BHJP
【FI】
   A62C2/06 505
   A62C2/10
   E04B1/94 F
   E04B2/74 551Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-554034(P2019-554034)
(86)(22)【出願日】2017年12月20日
(85)【翻訳文提出日】2019年7月30日
(86)【国際出願番号】GB2017053828
(87)【国際公開番号】WO2018115860
(87)【国際公開日】20180628
(31)【優先権主張番号】1621718.4
(32)【優先日】2016年12月20日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518210085
【氏名又は名称】クーパーズ ファイア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(74)【代理人】
【識別番号】100161665
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 知之
(74)【代理人】
【識別番号】100121153
【弁理士】
【氏名又は名称】守屋 嘉高
(74)【代理人】
【識別番号】100178445
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 淳二
(74)【代理人】
【識別番号】100188994
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100194892
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 麻美
(72)【発明者】
【氏名】リード,ジェイムズ
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001DE03
2E001DE07
2E001FA07
2E001GA22
2E001GA24
2E001HB03
(57)【要約】
防煙垂れ壁または防火壁(1)は、ローラ(9)を含むヘッドボックス(2)を備えている。ヘッドボックス(2)から延びているのが一対のサイドガイド(3)であり、展開されたときに当該サイドガイド(3)が、金属箔のカーテン(5)を当該カーテン(5)が格納されたローラ(9)から床まで導いている。カーテン(5)の底部において、展開されたときに当該底部が床と接触する場所は、ボトムバー(4)である。金属箔のカーテン(5)は個々の箔パネル(6)で構成される。金属箔のカーテン(5)は、それらに亘ってくぼみ(8)を有するステンレス鋼製のパネル(6)から作成される。これらのくぼみ(8)がこれらの形状をより良好に保持するため、当該くぼみ(8)により、カーテン(5)の巻き上げ時および保管時の特性を向上させることができる。また、これらのくぼみ(8)が改善された熱伝達特性も提供している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
・金属製のカーテンであって、
・少なくとも1枚の金属箔のパネルと、
・前記パネルが有している、当該金属箔の表面に亘って配置された複数のくぼみと、
から成る前記カーテンと、
・前記カーテンの展開用および引出し用の手段と、
を備えていることを特徴とする防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項2】
前記くぼみが規則的または不規則的に配列され、あるいは画像または単語を提示するように配置されることを特徴とする請求項1記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項3】
前記くぼみが、前記展開の方向に対して実質的に平行に並べて配置され、または前記展開の方向に対して横方向に並べて配置され、あるいは前記展開の方向に対して中間の角度に並べて配列されることを特徴とする請求項2記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項4】
前記くぼみが多数の内側の向きを有する配列に配置され、前記くぼみの配列の1つが前記展開の方向に対して平行であり、前記くぼみの配列の他の1つが前記展開の方向に対して横方向であり、前記くぼみの配列の3つめが前記展開の方向に対して斜め方向であるようにしていることを特徴とする請求項2記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項5】
前記くぼみが、前記金属箔において一側面からのみ刻印されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項6】
前記くぼみが、前記金属箔において両側から刻印されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項7】
前記くぼみが主要な向きを向いていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項8】
前記くぼみが対称的であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項9】
前記くぼみが連続的であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項10】
前記くぼみ同士は当該くぼみの間に平坦なランドを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項11】
前記くぼみが、前記くぼみのある金属箔に連続的な湾曲を与える刻印された端部を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項12】
前記くぼみ同士は当該くぼみの間に間隔を有し、二次元における配列の際には好ましくは二次元における前記くぼみの間に前記間隔を有し、
前記間隔が4mmと25mmの間であり、好ましくは5mmと15mmの間であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項13】
前記くぼみ同士が0.5mmから2.5mmの頂点間の寸法を有し、好ましくは0.75mmと1.5mmの間の頂点間の寸法を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項14】
前記金属箔が、30ミクロンと100ミクロンの間の厚さを有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項15】
前記金属箔がステンレス鋼製であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項16】
前記金属製のカーテンが、縫い目で接続された一連の金属箔のパネルで構成されることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項17】
前記縫い目が溶接され、金属製の面ファスナーにより接続され、または金属製の糸で縫合されることを特徴とする請求項16記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項18】
前記縫い目が前記展開の方向、および/または、この展開の方向に対して横方向に配置されることを特徴とする請求項16または17に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項19】
前記縫い目が、折り畳まれた縁部を有することを特徴とする請求項16〜18のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【請求項20】
前記金属製のカーテンが、さらなる着色塗料および/または難燃性の塗料を有することを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の防煙垂れ壁または防火壁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は防煙垂れ壁または防火壁に関し、限定はされないが特に、クリーンルーム用の防煙垂れ壁または防火壁に関する。
【背景技術】
【0002】
クリーンルームは、コンタミネーションの制御レベルを有する環境である。稼働する国に応じて異なる規格があり、当該規格により、その部屋に存在することが許される汚染のレベルを決定している。例えば英国ではISO規格であり、ISOクラス9のクリーンルームは、ISOクラス1のクリーンルームより多くのコンタミネーションがあってもよい。クリーンルームは、医薬品の製造、または、特にコンタミネーションのない環境を必要とする特定の科学研究を含んでいる、様々な業界で使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2 754 468号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
防煙垂れ壁または防火壁は通常、ローラから展開させた耐火性を有する織物を使用している。これらの織物は、金属元素を糸または強化材の形式で含むことができる。縫い目や、鉄筋、その織物自体を含んでいるこれらのカーテンの様々な要素では、隙間を設けており、当該隙間は、汚染される可能性があり、またクリーンルームに必要である上述の規格にまで清浄にすることが困難な可能性がある。
【0005】
クリーンルームの規格にまで防煙垂れ壁または防火壁を清浄にするのに必要とされる、多くの様々な洗浄剤がある。これらの洗浄剤のいくつかでは、当該洗浄剤が作成されたものに応じて、従来の防煙垂れ壁または防火壁の織物を劣化させる可能性がある。
【0006】
金属製の防煙垂れ壁または防火壁が、当技術分野で周知である。これらの金属製の防煙垂れ壁または防火壁は通常、シャッターを形成する一連の水平方向の金属製パネルの形態をとっており、当該シャッターは、使用されていないときに、それ自体の上に折り畳まれている。これらのタイプの防煙垂れ壁または防火壁は、それぞれのパネル間の上述の隙間に塵やその他のコンタミネーションをかくまい、したがって、清浄にするのが困難である。これらの理由のため、これらの金属製の防煙垂れ壁または防火壁はクリーンルーム環境における使用には適していない。
【0007】
欧州特許出願公開第2 754 468号明細書では、要約に関して:
開口部を密閉するための防煙装置または防火装置であって、保護装置に収納可能な可撓性の保護部材を備え、当該保護装置において、前記保護要素が前記開口部を通る煙および/または火の広がりを妨げ、かつ前記保護要素が、前記開口部が密閉されていない保管装置に収納可能である防煙装置または防火装置において、前記保護要素が金属箔のみを備え、または金属箔および金網のみを備える防煙装置または防火装置を開示している。
【0008】
本発明の目的は、クリーンルームでの使用に適した、改良された防煙垂れ壁または防火壁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば:
・金属製のカーテンであって、
・少なくとも1枚の金属箔のパネルと、
・前記パネルが有している、当該金属箔の表面に亘って配置された複数のくぼみと、
から成る前記カーテンと、
・前記カーテンの展開用および引出し用の手段と、
を備えている防煙垂れ壁または防火壁が提供される。
【0010】
通常は前記カーテンの展開用の手段が、展開のために前記カーテンを広げることができるローラを含むだろう。あるいは、前記カーテンの展開用の手段が折り畳み式の展開手段であってもよく、「S」字状の折り畳み構造のように、前記カーテンに永久的な変形を与えない円弧状の折り目を有する折り畳み式の展開手段であることが好ましい。
【0011】
前記くぼみが、前記展開の方向に対して実質的に平行に並べて配置されてもよく、または前記展開の方向に対して横方向に並べて配置されてもよく、あるいは前記展開の方向に対して中間の角度に並べて配列されてもよい。実際には、この配列が多数の内側の向きを有し、配列の1つが前記展開の方向に対して平行、配列の他の1つが前記展開の方向に対して横方向、および配列の3つ目が前記展開の方向に対して斜め方向であるようにできる。
【0012】
通常はこの配列が規則的である一方で、不規則的に配置されてもよく、画像や単語を示すように配置されてもよい。
【0013】
前記くぼみが、前記金属箔において一側面からのみ刻印されてもよい一方で、前記金属箔において両側から刻印されるのが好ましい。当該刻印されたくぼみが特定方向の向きを有してもよく、上述のくぼみの配列に主要な方向を与えている。しかしながら、前記くぼみの配列が対称的であるのが好ましい。
【0014】
これらのくぼみが連続的であってもよく、または、これらのくぼみ同士は当該くぼみの間に平坦なランドを有してもよい。
【0015】
通常は前記刻印が、前記くぼみのある金属箔に連続的な湾曲を与える刻印された端部を有するだろう。
【0016】
我々は通常、前記配列の主要な方向であるX方向、Y方向で測定された前記くぼみ間の間隔が4mmと25mmの間であることを要求しており、5mmと15mmの間であることが好ましい。好ましい実施形態において、前記くぼみ間の間隔は7mmである。同様に、我々は通常、前記くぼみの広がり、すなわち前記くぼみのある金属箔の中央の平面を横切るくぼみ同士の頂点間の寸法が0.5mmから2.5mmであることを要求しており、0.75mmと1.5mmの間であることが好ましい。好ましい実施形態において、くぼみ同士の頂点間の寸法は1.0mmである。
【0017】
通常、前記金属箔が0.04mmの厚さを有する一方で、前記カーテンを展開し、格納し、保管することを可能にする任意の厚さが適切であると想定されてもよい。前記金属箔が30ミクロンと100ミクロンの間の厚さであることが好ましい。通常は、前記金属箔がステンレス鋼製であるだろう。
【0018】
より大きなカーテン用に、前記金属製のカーテンが、縫い目で接続された一連の金属箔のパネルで構成されていてもよい。これらの縫い目が溶接されてもよい。前記金属箔のパネルが、金属製の面ファスナーにより接続されてもよく、金属製の糸で縫合されてもよい。
【0019】
前記縫い目が展開方向であることが好ましく、ここで、少なくとも前記縫い目が下向きである。この縫い目の向きは、前記縫い目がローラと平行である場合、または少なくとも前記縫い目が前記展開方向を横切る場合よりも、当該縫い目に誘導されてかけられる負荷を少なくしている。それでもなお、特に前記カーテンの下降が利用可能な前記金属箔の長さよりも大きい場合、平行な縫い目の向きや、実際には斜めの縫い目の向きが可能である。
【0020】
それぞれの縫い目が前記金属箔の4枚の厚さからなり、それぞれのパネルが折り畳まれた縁部を有し、2つの当該縁部が互いに留められることが好ましい。この配置により、前記金属箔の切断された端部を隠し、折り曲げられた端部を「柔らかい」端部として露出させたままにしている。あるいは、これらの縁部が狭くて相互で係合されなくてもよく、その結果、前記縫い目が前記金属箔の3枚の厚さを有している。前記縫い目が前記金属箔の2枚の厚さを有することも可能である一方で、そのような縫い目により、鋭く切断された端部を露出させたままにしている。
【0021】
くぼみが前記金属箔に存在しなくてもよい一方で、これらのくぼみの存在により、より厚い金属箔を従来の防火カーテンのように巻き上げ可能にしている。
【0022】
前記金属製のカーテンが、限定はされないが特に、追加の顔料を含有したさらなる塗料を有し、色やある種の難燃性を変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の理解の一助とするため、本発明の具体的な実施形態が、添付図面を参照して、実施例により説明される:
図1】クリーンルームでの使用に適した、本発明による防煙垂れ壁または防火壁の正面図である。
図2図1の防煙垂れ壁または防火壁の端面図である。
図3図1のカーテンのくぼみのある金属箔の断片立面図である。
図4図3のくぼみのある金属箔の線IV−IVにおける断面図である。
図5】45度に配置されたくぼみを示す代替の金属箔の図3と同様の図である。
図6】4層の金属箔を有する図1の縫い目の断面図である。
図7】3層の金属箔を有する他の縫い目の、図6と同様の断面図である。
図8】縫合された縫い目の、図6と同様のさらなる断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面を参照すると、ローラ9を含むヘッドボックス2を備えている防煙垂れ壁または防火壁1がある。このヘッドボックス2から下方に延びているのが一対のサイドガイド3であり、展開されたときに当該サイドガイド3が、金属箔のカーテン5を当該カーテン5が格納されたローラ9から床まで導いている。カーテン5の底部において、展開されたときに当該底部が床と接触する場所は、ボトムバー4である。
【0025】
金属箔のカーテン5は個々の箔パネル6で構成され、当該箔パネル6同士が連続スポット溶接で互いに溶接され、実質的に垂直な縫い目7を作り出している。実質的に垂直な縫い目は、垂直方向において、カーテン5の重量負担の向上した能力を提供するため、水平な縫い目よりも好ましい。これらの縫い目7では、図6図8に示されるように、縁部72を内側に折って、箔パネル6の折り畳み端部71を設けてもよい。当該縁部72同士を互いに対して取り付け、縫い目7で金属箔の4枚の厚さを設けてもよい。または図7に示されるように、縁部72の幅を狭くして重ならないようにし、縫い目7の厚さを金属箔の3枚以下にしてもよい。
【0026】
火災が発生した場合、カーテン5がローラ9に格納されたヘッドボックス2から、当該カーテン5が展開される。このカーテン5はボトムバー4の重みで、かつ、サイドガイド3により、当該カーテン5が床に達するまで広げられて導かれる。
【0027】
カーテン5の最上部をローラ9に直接溶接することにより、当該カーテン5が上端でヘッドボックス2に固定される。
【0028】
カーテン5は厚さ0.04mmのステンレス鋼の箔パネルから作成され、当該箔パネルに亘ってくぼみ8が配列されている。図4に示されるように、これらのくぼみ8は箔パネルのX方向およびY方向の両方に7mm間隔で配列され、一側からのくぼみ81および他側からのくぼみ82として、この金属箔のそれぞれの側面から刻印される。これらのくぼみを形成している刻印機は、図示されないが、曲線的な形状をこれらのくぼみに刻印している曲線的な端部を有し、当該曲線的な形状は、あるくぼみから次のくぼみまで連続した、実質的に正弦曲線状の湾曲である。くぼみ81、82は、1.0mmの頂点間の寸法を有する。
【0029】
別のくぼみの配列が図5に示されており、ここで、くぼみ83は楕円形であり、金属箔の一側面からのみ刻印され、一般的に使用時には水平である整列した線84に配列されている。
【0030】
これらのくぼみ83により、平坦なステンレス箔のカーテンと比較して、より滑らかにカーテン5を巻き取ること、および広げることを促進している。
【0031】
本発明は、上述された実施形態に限定されることを意図していない。例えば、カーテン5がヘッドボックス2から取り外し可能であってもよい。また例えば、これらに限定されないが、金属製の糸を用いた縫合や溶接、金属製の面ファスナー手段などの前述したような様々な接続方法により、またはクランプ配置(clamping arrangement)により、カーテン5がヘッドボックス2に取り付けられてもよい。
【0032】
上述のくぼみは、特定の実施形態に記載されたものとは異なる形状にしてもよく、くぼみの形状の多くは、向上した熱特性を提供するという同様の特性を有することができる。
【0033】
金属の箔パネル6は溶接により互いに接続される。しかしながら図8に示されるように、これらの金属の箔パネル6もまた、金属製の糸を用いて縫合することにより接続されてもよく、または金属製の面ファスナー(図示せず)により接続されてもよい。
【0034】
金属製のカーテン5が、限定はされないが特に、追加の顔料を含有した少なくとも1つのさらなる塗料を有し、色やある種の難燃性を変更してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6-8】
【国際調査報告】