(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
以下のシステムを含む、位相アレイシステムを駆動するための、多様な技術が記載されており、特に、空中触覚、パラメトリックオーディオ、音響浮揚および音響イメージングへの応用を有する音響位相アレイを対象とし:1)一貫した触覚体験を提供するために、空気の変化の影響を軽減することが可能であり;2)空気中でトラップポイントを生産し;3)より一貫した触覚効果の生産のためのベクトルに関して、位相アレイ最適化を定義し;4)コントロールされた音響場を介して、空間内の1つまたは複数のコントロールポイントまたは領域を定義し;5)音響基底関数の構築のために、被約表現法を使用し;6)大量のスループットに対して、複素数値関数の効率的な評価を実行し;7)マトリクスのクリロフ小領域を生成し;並びに8)音響基底関数を作成するために使用するものとは異なる、コントロールポイントおよび/または領域によって、記述される目的を最大にする。
【発明を実施するための形態】
【0054】
詳細な説明
前述の技術、装置および方法は、組み合わせるか、または別々に空中触覚システムで使用できる。
【0055】
1.
空中ハプティックデバイスのための動的範囲縮小
【0057】
システムの振る舞いと触覚出力は、人間が接触を知覚する方法に合わせて、調整しなければならない。例えば、コントロールポイントのサイズが大きくなると、コントロールポイントで作成する物理的な振幅は変化しないが、触覚の知覚も増加する。音声などによるクロスモーダル効果は、それらが相関する場合、触覚フィードバックを向上させるのに役立つ。これは、物理的に定義されたコントロールポイントの間の食い違いを招き、同等の認識を達成するために心理物理学的モデリングステップの使用を必要とする。
【0058】
II.
心理ハプティックモデルを使った再マッピング
【0059】
再生装置の物理的制限のために、正確な波形は、指定したように再現可能ではないかもしれない。波形は、心理的に定義された知覚空間内に構築され得る。あるいは、それは、実質的に絶対的な物理的スケールでの強度および力の測定値から構成されてもよく、それは触覚テクスチャ、またはさらなるメタデータと共に潜在的に表現される任意の構築波形の記録であり得る。この波形は、「完璧な」空中の触覚デバイスが与えられたときの、コントロールポイントの動作を表す。次に、これは、コントロールポイントの再現の知覚的側面を記述および定量化できる、心理物理学的モデルを使用して知覚的に評価される。この触覚効果を再現しながら、コントロールポイントが動いている可能性がある。運動は、触覚効果の知覚的評価の一部として含まれる。次に、これは、ユーザ位置、相対的幾何学的形状、および利用可能なパワー制限によって制約される空中触覚システムのインスタンスに利用可能な出力の空間に再解釈することができ、システムは実質的に等価なコントロールポイントを作成するように構成する。
【0060】
心理触覚モデルは、完全な装置と実質的に同じ触覚応答を引き起こすために、コントロールポイントの変調波形をどのように修正できるかを決定する能力を、デバイスに与える。この再マッピングを達成するプロセスはまた、結果として生じるハプティック波形が雑音を多くすることを防ぐため、または知覚ハプティック空間に関しては近いがノイズが少ない、より可聴的に許容可能な変調を選択するための心理音響モデリングステップを含むことができる。可聴ノイズの量を増やすことによって、多くの波形をより触覚的に強力にすることができることが知られている。いつかの状況では、他ではこれが望ましいかもしれないが、これは耐えられないほど十分に騒々しいかもしれない。次に、音響心理学的モデルを併用して、音声をハプティックトレードオフ設定にして、出力をバイアスしてより静かまたはより強くすることができる。
【0062】
振幅が同等であると感じるように意図する心理空間で波形を定義する場合、空中で生成されたコントロールポイントの心理効果を考慮に入れるユニットを設計しなければならない。これらの中で最も注目に値するのは、手に触覚が統合されていることである。各コントロールポイントに含まれる焦点領域は、物理的装置の特性に応じてサイズおよび形状を再び変化させ、そしてこれは、精神触覚ユニットの構成において相殺しなければならない。そのような精神触覚ユニットは、焦点領域のサイズおよび形状に応じて評価する物理的コントロールポイント振幅を変更し、広い面積にわたるタッチ感覚の統合の影響を相殺する。このアプローチは、同じ数の精神触覚ユニットが同等の感覚をコード化することを可能にし、デバイス間の触覚的同等性および物理的インスタンス化を維持する。
【0064】
ターゲットデバイスにベストなマッピングを到達させるために、 完全な波形とその軌跡が考慮されるかもしれない。しかし、対話性、したがって短い待ち時間が必要条件であるため、波形の一部または個々のサンプルだけが利用可能である。波形全体をターゲットデバイスの機能に再マッピングすることができるが、これを行うには、波形を事前に知っておく必要があるため、周知の波形の前処理ステップと見なすことができる。代替方法は、振幅波形サンプルの物理的特性を振幅で再マッピングすることである。なぜなら、振幅サンプルの再マッピングは対話型波形を用いてリアルタイムで達成することができ、リアルタイムで触覚フィードバックを提供するのにより適しているからである。
【0065】
多様な関数が、コントロールポイント振幅サンプルのための再マッピングを提供するために、良い候補であると考えられる。これらは、対数線形曲線と共にシグモイド関数を含み、それは他のモダリティにおいて低いダイナミックレンジを有する装置上で、知覚的な感覚入力を納得のいくように再現することができる。これらの曲線は一般にマッピング関数における上限の指定を必要としないが、
図1および
図2に示すように、利用可能な有限量のパワーがあることを考えると、ダイナミックレンジはより効果的に使用することができる。
図1は、任意のダイナミックレンジ100のハプティック波形を示しており、これは非線形再マッピング機能110を介して処理され、コントロールしたダイナミックレンジ120の新しい波形を生成することができる。これは任意のダイナミックレンジのハプティック波形を取得し、それをより小さなレンジに変換するために使用できる。波形の振幅は無限大である可能性があるため、これは出力のダイナミックレンジ全体を埋めるわけではなく、未使用の出力範囲になる。
図2では、
図1と同様に、非線形関数210は、振幅波形200をターゲット装置220に利用可能な振幅に再マッピングする。波の広がりを知ることで、再マッピング機能をデバイスに固有の出力範囲に、正確に合わせることができる。これは、出力デバイスの全てのレンジの開発を可能にする。
【0066】
説明のために、以下の例では、空中触覚デバイスにおけるマッピングがいかに望ましくない挙動を防ぐのかを説明するために、ミニマリスト線形スケーリングを使用する。
【0067】
図3に示すグラフ300は、波形の再現可能な知覚への再マッピングを達成するための第1のステップが、波形およびその限界300を記述するソルバー関数にデータを供給することである。
図3では、実線は
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であり、点線は、
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である。それは、関数を再マッピングする単純な波形の入力である。ここでy軸は、デバイスの内部単位である。
【0068】
これは、クリッピングなしで、波形を放射するために再生する必要がある最大振幅を定義することによって達成され、これは、各サンプル時間で、
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と表される。これは、入力波形の振幅
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と共に、入力としてソルバーに入力される。
【0069】
図4に示されているのは、入力データにいかなる変更も適用せずにこの波形を再生しようと試みた結果を示すグラフ400である。その結果、コントロールポイントで必要な振幅を再現するために利用できるパワーが不足しているために波形がクリップされる。
図4では、直線は
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であり、それは振幅
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の結果であり、これは、デバイスのダイナミックレンジに関係なく、
図1のユーザ指定振幅を直接出力しようとした結果である。
【0070】
システム内のアクティブトランスデューサの物理的構成を、
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位置
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における所望のコントロールポイント振動を、
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として定義すると、空中触覚システムに対するソルバー関数の補助機能を使用して、関数振動
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を定義することができ、与えられた装置が与えられた時間に、これを物理的に提供することができる場合には、コントロールポイントにおける所望の搬送波振幅、あるいはコントロールポイントの位置において再生できる最も近い振幅のいずれかをもたらす。
【0071】
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を評価して、この時点で入力振幅をマッピングできる範囲の最大値を求める。コントロールポイントはサンプル間であまり移動しないので、これは正確である必要はなく、コントロールポイントの前の反復からの
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の値が使用できる。丸め誤差および他の雑音源を除去するために、この値をフィルタリングすることもできる。この件では、再マッピング関数は波形の単一サンプルを取り、これを区間
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から区間
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に再マッピングする。
図5に示すグラフ500は、関数500の再マッピングを通して、
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から
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へ直接マップを産出する。振幅を
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から
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から、値
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で得られる範囲に再マッピングすることで、波形のクリッピングを防止すると、
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となる。
【0072】
V.
複数の同時コントロールポイントの再マッピング
【0073】
図6の2つの正弦波の場合の例のように、ソルバーが波形を正しく表すことができるという保証を提供することができるように、一度に複数のコントロールポイントに対してシステムを使用するには、範囲を同時に評価しなければならない。グラフ600が示すように、2つのコントロールポイントは、同時に異なるポイントで、異なる振幅
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および
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で生成される。一方はトランスデューサアレイに対して接近して移動し、他方はトランスデューサアレイに対して横方向に移動する。それらは、異なる周波数の2つの正弦波で、振幅が振動するように設定されている。
【0074】
デバイスのパワー制限に違反すると、パワーが不足してクリップされた波形になり、デバイスの制限を超える複数のコントロールポイントがポイント間のクロストークを促進し、それらの触覚効果を混乱させる単一のコントロールポイントとは異なる。
図7に示すグラフ700は、2つの動くコントロールポイントの例を示す。
図7は、トランスデューサアレイを使用して2つのコントロールポイントを再作成しようとする試みを示しており、2つのポイント間で異なる共振が発生して置き換えられると、複雑で予測不能な動作になる。
【0075】
図8に示すのは、両方の点に存在するパワー制限を決定するために補助ソルバー評価を使用するグラフ800であり、示された波形を導き、それは次のように記述することができる。
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ここで、一方のコントロールポイントがより強くなる可能性を持ってデバイスに向かって移動し、他方のコントロールポイントはデバイスの表面を横切って弱くなる可能性を持って離れていく。
図8からわかるように、ソルバーソリューションによって生成するダイナミックレンジの制限により、それらの波形は意図したとおりにクロストークなしで表される。したがって、
図8は、振幅エンベロープが、エラーなしで、またはコントロールされた周知のエラーレベルで再現されるようにソルバーによって保証されるレベルまで低減された2つのポイントを示している。これは理想的な振幅レベルで振幅誤差の2乗を最小にする構成であるため、それらは同じパワーである。
【0076】
VI.
複数の同時コントロールポイントにわたるパワー再分配
【0077】
振幅範囲は、異なる値に設定でき、パワーレベルを管理するために時間を通して動的に設定できる。この方法では、範囲を操作すると、特定のコントロールポイントに集中している配列出力の比率が決定できる。これは、
図9および
図10では、あるコントロールポイントから別のコントロールポイントへのパワーの単純な操作で示す。
図11および
図12で示されるような、コントロールポイント間の動作ダイナミクスを可能にするより複雑な位相外のずれ関係もある。
【0078】
図9に示しているのは、2つの入力コントロールポイントに対する入力波形および範囲を有するグラフ900である。これらは波形範囲が異なり、各ポイントがデバイスから利用可能なパワーをより多く、またはより少なくできるようにするためのヒントとしても使用される。
図10に示すのは、
図9の入力から得られた出力を有するグラフ1000である。この構成では、アレイによって生成したパワーは、それらがそれぞれアレイから遠ざかっている間およびアレイに向かって動いている間に、一方のコントロールポイントから他方のコントロールポイントに移動する。これにより、
図6、
図7、
図8で予想したように、コントロールポイントの振幅が等しいと予想される場合よりも多くのパワーを使用できる。
【0079】
図11に示すのは、交互の関数を有するグラフ1100であり、1つのコントロールポイントまたはコントロールポイント群は、範囲が正弦波に一致することによって効果的にモデル化できる。この結果、各波形は変調システムの各サイドのパワー要件に従って再生し、システムの各サイドはフルアレイパワーにアクセスできることが保証される。その結果、任意の出力クリッピングが発生する可能性なしに、タイムスライスが行われる。
図12に示すのは、
図11の入力から得られた出力を有するが、説明されているグループ分けなしのグラフ1200である。これにより、パワーバジェットがすべてのコントロールポイント間で不必要に共有しているため、出力ダイナミックレンジが減少する。
【0080】
2.
音響浮上のためのトラップポイントの効率的な生成
【0082】
粒子を浮揚するために必要とする最適化問題は、ゴルコフエネルギーポテンシャルの使用を中心とする。これは、音響場内の粒子の可能な各位置のエネルギーを評価する、スカラー関数である。空間位置で最小または低エネルギー状態を見つけることは、潜在的に安定なトラップポイントを見つけることに対応する。しかし、ゴルコフポテンシャルが考慮に入れていない音響効果、例えば音響波が流体中でバルク運動を引き起こす音響流がある。この理由から、エネルギーポテンシャルの実行可能な最小値であると決定されることが多い変動圧力の領域で、トラップが発生しないことを確実にすることも好ましく、可能性の定義に含まれる。
【0083】
重力および音響流効果のような外力の方向および大きさは、ゴルコフポテンシャルのみからは導き出すことができないので、ゴルコフスカラーポテンシャルのラプラシアンを計算することがしばしば好ましい。これにより、内側に押す力のより安定した配置を生成するために、どの軸を他の軸より優先するかを、さらにコントロールできる。
【0085】
極小エネルギーの存在により、球状粒子が浮遊することを可能にするエネルギー場であるゴルコフポテンシャル分野が、(Bruus 2012年)として記載される:
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ここで、
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は、音響媒体を通した音のスピードであり、
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は、球状粒子を通した音速であり、
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は、音響媒体の密度であり、
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は、球状粒子の密度であって、時間的平均圧力
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を含む左辺は潜在的なエネルギーの表示であり、粒子速度ベクトル
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を含む右辺は潜在的なエネルギーに保守的に関係する。ゴルコフポテンシャルは、活動的または遠距離場に存在するという仮定をするため、これらの圧力と速度の項は同相の時間調和項と交換することができる。これは、時間調和ゴルコフポテンシャル分野が、次のように書き換えられることを示唆する:
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【0086】
これを多くの情報源に拡張すると、次のようになる:
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【0087】
これに関する問題は、交差項が事実上、これが次のようになることを意味する:
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その結果、二次であり、二乗したトランスデューサの数が増えることとなる。
【0088】
III.
固有問題によるポテンシャルの最適化
【0089】
時間高調波効果を無視し、各トランスデューサに入力する圧力および粒子速度を考慮した潜在的な定義は、次のように書くことができる:
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ここで、
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は所望のトラップのインデックスであり、余分な
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は、トランデューサ
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および
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からトラップポイント
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へ移動する際に、位相および振幅が変化する位相および振幅である。トランスデューサが非ゼロレベルにパワーを供給することを確実にするために、制約
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を使用して、ポテンシャルウェルを達成するための最適複素トランスデューサ活性化係数は、最大固有値を有する
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個の固有ベクトルによって与えられる。
【0090】
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をこのように選択すると、目的関数
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が最大化され、これは、
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の定義の負の符号のため、ゴルゴフポテンシャル分野で、最小値が得られる。なぜなら、
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が固有ベクトルの定義であり、
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であることが定義されており、定義により、
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がマトリクスの固有値であり、
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なので、最大化され、これは、存在するのであれば、これは最大値をもたらさなければならない。問題の標準的な記述は、以下のようになる:
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【0091】
しかし、以前に文献で議論したように、ゴルコフ分野のエネルギーを最小にすることは焦点を生成し、実際にはトラップポイントではない。トラップポイントを生成することは、トラップでの圧力変動を最小化することである。圧力変動の定義は複素数値であり、意味のあるように最小化することはできないが、代わりにゼロにする変動量を表すため、これは自明ではない。
【0092】
IV.
固有値問題内に、ヌル空間を構築して圧力ゼロの生成
【0093】
ゼロ圧力条件は、音響場内の所与の点で、ゼロ圧力に評価される一連の制約として構成することができる。高次元位相空間内に、周知の最適圧力集束解に平行な解ベクトルの一部が存在する場合、圧力は所与の位置でゼロ以外の値に評価することしかできない。トラップポイント
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では、ベクトル
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があり、それは以下のようになる:
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【0094】
それゆえに、トラップポイント
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におけるゼロ圧力に対する制約は、制約式として記述できる:
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【0095】
振幅が、これに対するものであるかどうかは重要ではなく、制約は単位長さである必要があるので、それゆえ以下のようになる:
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【0096】
問題の標準的な記載は、以下のとおりである:
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【0097】
固有値系をGolub(1973)から導き出し、それを複素数値について言い換えると、以下の議論をもたらす:
【0098】
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に伴う上記のシステムを挙げると、システムの特性方程式は次のように書くことができる:
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ここで、
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および
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は、ラグランジュ乗数である。これは、
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ベクトルの共役によって微分することができ、システムが得られる:
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【0099】
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を乗ずると、以下が得られる:
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【0100】
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が単位長であると仮定すると、
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となり、先の問題定義では
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となり、両方を代入すると以下のようになる:
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【0101】
これを以前の導関数に代入して置換すると以下が得られる:
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【0102】
これは以下のとおりである:
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【0103】
これは固有システムの記述であり、未だ
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は対称ではないため、固有ベクトルの計算は困難である。しかしながら、
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は、べき等
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に示され、固有値は、順序付けによって変わらないので以下が得られる:
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【0104】
これを、より多くの制約ベクトルに拡張しても、左辺をさらに乗算しても問題はない:
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多くの乗算の後、最終的に以下が得られる:
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ここで
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は、ムーア−ペンローズ擬似逆行列を表す。
【0105】
要約すると、初期問題の解は、
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の最大固有値を持つ固有ベクトルを求めることによって見つけることができる。
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の乗算は、解決マトリクスのヌル空間に、基底ベクトルを追加するランク1の変更を追加すると見なすことができる。
【0106】
最終的に、簡単な方法で、ゴルコフポテンシャルのラプラシアンを計算するための、サポートを追加することは有用である。ここで見いだされたゴルコフポテンシャル解はトラップポイントを生み出すが、どの方向から力が加えられるのかをコントロールすることはできず、力がない方向でさえあるかもしれない。これを達成するためには、潜在分野の勾配における最も発散する点に関して最適化し、次いでこの場の勾配を再重み付けする必要がある。これは、一般的に言って、ゴルコフ場のラプラシアンである。
【0107】
V.
ゴルコフ場のラプラシアンを生成するための修正
【0108】
ゴルコフ場のラプラシアンを最小化するための修正は、
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マトリクスのみに適応する必要がある。各トランスデューサからの波面曲率の影響を破棄し、それらを平面波のみと見なすと、定式化を複雑にする特異点が取り除かれ、粒子速度は一定になる。各トランスデューサからの平面波の結果は、以下の式に書くことができる:
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【0109】
マトリクスは、ラプラシアンケース以外では、同等のシステムとして表わされる:
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の全ての制約は、
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に移行される。
この定式化のラプラシアンを取ると、修正マトリクス定式化が得られる:
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【0110】
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マトリクスの対応する要素の代わりにこの値を使用すると、ゴルコフポテンシャルのラプラシアンを最適化するという点で、解決策が得られる。式
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は、以下のように記述することができる:
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【0111】
これは、また、
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方向からの寄与に分割することもできる:
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【0112】
この方法では、重み付けを適用して拘束軸を生成し、各方向から生成された力にバイアスをかけることができる。
【0114】
本明細書におけるシステムは、単純な固有システムソルバーに基づいて、1つまたは複数の浮揚トラップを計算するために使用することができる装置を表す。これは、アイテムを拘束し、トラップし、輸送するために音響浮揚を使用することができる実施形態を作成するために、デバイスファームウェアで潜在的に実施することができる。
【0116】
図13は、同方向の重み付けを伴う、ゴルコフのラプラシアンを示す。左側面1310は、トランスデューサアレイに平行なx−y平面である。右側面1320は、平面トランスデューサアレイに垂直であり、且つそれを通ってスライスするx−z平面である。
【0117】
図14は、重く重み付けされたz方向を有するゴルコフのラプラシアンを示す。右側面1420は、平面トランスデューサアレイに垂直であり、且つそれを通ってスライスするx−z平面である。
【0118】
図15は、ゼロ圧力状態のゴルコフ最大化を示す。左側面1510は、トランスデューサアレイに平行なx−y平面であり、それは、一様な強度の輪の周りの不均一な陰影によって示される、らせん状のトラップを記載する。右側面1520は、その下の平面トランスデューサアレイに垂直であり、且つそれを通ってスライスするx-z平面である。
【0119】
図16において、さらなる固有モード1610、1620、1630は、やはりコア問題を解決するトラップ解に対応する。これらは、目的関数を最大化しないため、あまり効果的ではない。これは、目的関数の値である修正ゴルコフポテンシャルが、主固有ベクトルに直交する、これらのモードでは小さいからである。達成した目的関数の値は、各固有ベクトルに関連する固有値に反映される。小さい固有値に関連する固有ベクトルは、これらの代替的で効果の低い解を表す。
【0120】
3.
空中触覚に適用したベクトル効果に焦点を当てた位相アレイ装置
【0122】
活性音響強度
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は、音響媒体の圧力
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および粒子速度ベクトル
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を用いて定義することができる。音響波は、以下のように記述できる:
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ここで、活性強度は、純粋に実数のベクトルである。波源の近距離場では、
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ではなく、反応場が支配的である。しかし、遠距離場では、1または2つの波長
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を超える。この理由から、
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のみが考慮され、現実感が保証される。
【0123】
下記の単調平面波源について考察する:
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その結果下記が得られる:
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【0124】
ここで、
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は圧力振幅であり、
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は、各方向の粒子速度振幅である。
【0125】
所与の軸に沿って波によって伝達される音の強度、したがってエネルギー束は重要であるので、スカラー寄与を測定するための内積は、以下のようになる:
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【0126】
音波の方程式の形に起因して以下のようになる:
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重ね合わせの原理は、圧力ベクトルと粒子速度ベクトルの両方に当てはまる。
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個の音源を想定し、それぞれを対象の点における平面波として近似すると、次式が得られる:
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効率のためには、線形システムを用いて適切な変数について解くことが望ましい。これは、2つの独立した変数で構成しているため、与えられた方向の音響強度について解くことができないことを意味する。既存の技術は複素数値のスカラー圧力
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解き、それから個々の波のそれぞれの方向は重要ではないか、または、ほぼ平行であると仮定する。代わりに、これは運動量(および運動エネルギー)に直接影響するので、粒子速度ベクトル
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を解き、これは、空中での触覚フィードバックの用途にとって重要である。
【0127】
このことは、波の指向性とその結果生じるエネルギー伝達を反映する解を生成し、複素数値の粒子速度ベクトル
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を利用するために現在の、解のメカニズムを拡張する2つの潜在的な技術につながる。
【0129】
複素数値に対する解法は、値に対する音響モデルを使用することを含む。このモデルは、コントロールポイントの位置と並んでトランスデューサの位置が与えられて、フィールド内のその点で得られたフェーザが決定されると、照会することができる。これは複素数値であり、
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ここで
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は、音響場内のサンプルポイントのインデックス、
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は、作動トランスデューサのインデックス番号に対応する:
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ここで、
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は、
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の場所で空中に意図したフェーザであり、
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は、トランスデューサ
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からのトランスデューサ活性化係数、空気中での挙動を生成するのに必要な初期位相および振幅が
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で特定される。
【0130】
しかしながら、
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は複素数値であり、位相と振幅仕様の両方を含むため、位相オフセットは自由に修正できる。これを利用して、振幅の最大の可能な部分空間を開く位相値を見つけることができる。これは、システムの主固有ベクトルyの発見によって達成される。
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【0131】
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は、音響場
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内の各コントロールポイントについて、音響場の各ポイントで所望される振幅を表し、
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は、内積をマトリックスの各対角内の1にキャンセルするために適用される列当たりの規格化値である。この行列の固有ベクトル
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の正規化された成分は、初期振幅
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と乗算されたときに、場内の圧力点の各々の間で強化を促進するフェーザベクトル
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に対応する。
【0132】
未決定問題の最小ノルム解は、次の形を用いて解くことができる:
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【0133】
この解決に重要なのは、マトリクス
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の逆行列であり、これはコレスキー分解によってシステムを解く最初のステップであり、次のように記述できる:
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これが固有システムのマトリクス
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の導出にも役立つことを意味する。しかし、次の形式でシステムを操作することもできる:
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これは非常に小さな線形システムとそれに続く解のサイズをもたらし、これは任意の手法(QR分解、コレスキー分解など)で解くことができ、放出されるまでこの小さな状態に保たれる。このCマトリクスおよびこの
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ベクトルはどちらも、計算されるまで、トランスデューサにインデックスを持たない:
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【0134】
トランスデューサは多数ある可能性があるため、最後の可能性がある時点で
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を乗算して各トランスデューサから放射される波形を乗算し、
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トランスデューサ アクティベーションに変換し直すことがしばしば価値がある。
【0135】
III.
1つまたは複数の異方性コントロールポイントの解決
【0136】
それらの各々に沿って指定された法線ベクトルまたは方向を有するように音響場内にコントロールポイントを作成することは、運動量要件を位相アレイソルバーに組み込むための1つの方法である。各コントロールポイントに法線ベクトルを与えることは、各コントロールポイントにおける圧力について解くのではなく、対象となる点におけるx,yおよびz粒子速度、したがって波の運動量の成分について効果的に解くことを意味する。それを達成するために、線形システム方程式を前から展開して、各粒子速度について3つの成分を、前に定義した圧力については1つの代わりに含める。それらの3つ成分は、
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として記載され、以下のように定義される:
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各ケースで、
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は、コントロールポイント
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におけるトランデューサ
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からの伝搬方向を示すベクトルであり、その位置を横切って運動量が測定される
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は、コントロールポイント
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の法線ベクトル方向である。解決のための核となる線形システムは、以下のようになる:
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これは、各コントロールポイントの音響媒体の粒子の速度の3つの成分を示す。しかし、システムの解法に簡約表現アプローチを使用する場合、つまり必要な作業量を減らすために、Cマトリクスを指定する場合、このマトリクスのエントリ数は9倍に増加し、計算するのにより強大な問題となる。先にマトリクスCの各要素
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をサブマトリクスとする:
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【0137】
これは、固有値マトリクス
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の既存のアプローチを使用した場合にもうまく動作し、同じアプローチを使用して構成することができるが、ユーザ入力の振幅は
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および
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となる。固有システムマトリクスのクロスタームは、別の軸に別の軸の波形を追加した場合の影響を、さらに別のコントロールポイントに考慮したときに、1つのコントロールポイントの位置で、1つの軸で測定を実行していると看做すことができる。
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はここで、成分を3倍多く含むが、
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による乗算は、装置上の空気中で所望の運動量ベクトルを再現するのに必要なトランスデューサ活性化係数にシステムを戻すことができる。
【0138】
この解決策は、空中触覚フィードバックの適用にとって特に興味深い。なぜなら、異なる角度から手に近づく波を作り出す可能性が開かれるからである。これにより、音響波が境界上の皮膚にせん断波を誘導することが可能になり、これは、余分な必要な計算を犠牲にして、空中触覚技術を使用して作り出すことができる全く新しい一連の感覚を開くものである。
【0139】
IV.
音響媒体内の1つまたは複数のコントロールポイントでの粒子速度の解法
【0140】
圧力値を目標とするソルバーから運動量を目標とすることができるものへの変換を達成するための別の技術は、(元の圧力アプローチと同様に)音響粒子速度と完全に連動する線形システムソルバーを生成することであり、また、単調な調和時間のための複素数値である。さらに、これはスカラーである。これは、コントロールポイントにおける最大粒子速度の方向、したがって結果として生じる波の方向
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を計算し、次に乗算して各マトリクスエントリを単一の複素数値のスカラーにすることによって達成することができる。ドット積は、
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にわたって等しくスケールファクタによってすべてのサンプリング方向に影響を与えるので、これは初期マトリクス構成に対する後処理として適用することができる。しかし、結果として得られる波の方向は、ソルバーが機能する前に知る必要があるため、ソルバーの影響を受けない。空中触覚デバイスの構築に適用する場合、このアプローチは、空中であるが比較的近距離のフィードバックが最良であり、現在の解決メカニズムに対する拡張である小型デバイスに最も適しているであろう。
【0141】
これを達成するために、各トランスデューサに対する音響モデルは、音響媒体中の粒子速度を決定するための問題として、再キャストされる。このように、アルファベクトルは、与えられたコントロールポイントについて解く必要があるシステムとして、最大の運動方向に沿って測定される複素数値の粒子速度
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を生じるように再定義し、所与のコントロールポイントの解決を必要とするシステムは、式
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となる。しかし、不幸なことに、
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は、アプリオリに知ることができないが、線形システムマトリクスを構成するのに必要である:
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【0142】
したがって、音響媒体は、値を生成するために修正できる:
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ここで、下記式のとおりである。
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【0143】
これらの値は、ここで、
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マトリクスのドット積を構成するために、使用されなければならない:
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【0144】
しかしながら、それらは、これを達成するための2つの可能性のあるルートがある。その必要なドット積は、以下で定義される :
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【0145】
これは、以下のように記述することができる:
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ここで、
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はダイアディックプロダクトである。これは、後で法線ベクトルを計算するために、マトリクス要素ごとに9つの別々の総和(対角線の場合は3つ)を維持する必要がある。これは、異方性コントロールポイント点アプローチのそれと多くの類似点を有する
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のための初期マトリクス構成をもたらすという点で有益であり、したがって、両方の技術をサポートする共通の実施インフラストラクチャを可能にする。しかし、多くの実装では、代わりに2段階のモデリングシステムを使用するという方法が、これら9つの別々の合計変数を保持するよりも望ましい場合がある。このようなシステムで、最初の段階では、速度振幅と波の方向のみを計算する単純化されたモデルを実行し、コントロールポイントの合計
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ごとに3つの速度方向を求める。位相計算から分離されているので、これは単純化されたモデルであるこれらの総和は、それぞれ最終の最強振幅の成分を与えるので、第2段階で総和を行う方向を計算するために使用することができる。
【0146】
要約すると以下のとおりである:
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ここで2段階では、モデルは以下のように計算できる:
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プロセスの他の段階を始める前に、トランスデューサーモデル内である。残りの段階は以前とほぼ同じように進行するが、速度が作用する方向が異なるだけである。
【0147】
このアプローチは、圧力ではなく、手への運動量伝達にさらに直接的に対処するための空中触覚フィードバックの応用を可能にする。これにより、感覚の再現性、ひいては知覚行動の測定が向上し、これは、実用化されたテクノロジとしての空中ハプティックスの拡大に不可欠である。
【0149】
図17は、同じ音圧レベル(SPL)を有する同じ波が、入射角に応じて表面に異なる効果をもたらすことを示す。左側1710では、表面(右)と平行に進行する波(左)がいくらかのエネルギーEで衝突し、運動量交換の結果としてわずかに少ないエネルギーで反射し離れる。右側1720では、同じ表面に対して垂直に進む波はエネルギーを反射および交換せず、したがって同じ量のエネルギーを残す。その結果、触覚効果を与えることは不可能である。
【0150】
図18では、上の2行1810、1820に示されているのは、飛行時間法によって作られた2つの異なる焦点の、それぞれdB SPL、dB SILおよびdB SVLでの位相アレイによって発生された音場の測定のシミュレーションであり、ライトグレーは+10dB、白は0dB、ダークグレーは−10dbである。0同じカラースキームを有するそれぞれ下列1830(dB SPL−dB SIL)、(dB SPL -dB SVL)および(dB SIL−dB SVL)は、各測定方法間の差異を明らかにする。SVL場測定シミュレーションは、媒体の粒子の速度に基づいているので、追加のベクトル成分の相殺により、波をさらに相殺することができる。その結果dB SVLは常にdB SILより低く、dB SILは、dB SPLより低いが、それらは、それらのそれぞれの成分の乗算およびSIL測定値の有効幾何平均のために、対数dB空間において同様の距離に離れている。
【0151】
4.
空中ハプティックシステムにおける二次問題のための独自システムソリューション
【0152】
I.
二次最適化のためのレイリーリッツ定理
【0153】
マトリクス
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が正方の正の半定値エルミート
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マトリクスにスーパーポーズする。マトリクスは、正方のエルミートマトリクスであるため、各固有値は実数でなければならない。これは正の半定値であるので、これらの固有値は
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として正でなければならない。
【0154】
次に、固有値を以下のように順序付ける:
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【0155】
マトリクスの
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は、最適化問題の解であるものとして示される:
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および
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【0156】
これは、レイリーリッツの定理である。したがって、これらのそれぞれからの
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ベクトルは、検出された固有値に対応する固有ベクトルとして見出すことができる。
【0157】
II.
位相アレイシステムのための二次最適化
【0158】
位相アレイシステムを考慮すると、以下の
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として定義することは有用である:
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個の単調音源を用いて、このベクトル解を用いて音源トランスデューサのアレイを、駆動することができる。
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が単位ノルム
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の固有ベクトルになるように、マトリクス
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を
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のエルミートマトリクスとして定義する:
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【0159】
これは、最適化の形成を示す。やらなければいけないことは、マトリクス
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に必要な特定の純粋な二次(マトリクス
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は対称またはエルミートマトリクスである必要があるため)目的関数を入力することである。
【0160】
エルミートマトリクス
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を生成する目的関数には、潜在的に有用な純粋に二次形式の5つの形式があるため、既存の固有ベクトルソルバーを使用して最大化し、空中超音波ハプティックを駆動するために使用できる解を得る:
【0161】
1.最大圧力最適化(全SPL):a.圧力の2乗に比例する、
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を最大化する;
b.これは、位相アレイシステムを駆動するために一般的に使用される目的関数である。
【0162】
2.最大粒子高速最適化(全SVL)は:a.粒子高速の2乗に比例する
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を最大化する;b.これは、一貫した触覚知覚を得るために必要であるため、波の方向性を考慮に入れる。
【0163】
3.しかし最大粒子高速最適化は、与えられた方向に沿う(使用可能なSVL):a. 与えられた方向に沿う粒子高速の2乗に比例する
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を最大化する;b.これは、波の方向性と(皮膚)表面
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に対する法線の影響の両方を考慮に入れる。
【0164】
4.最大音響強度(エネルギー束密度)最適化(全SIL):4.a.音響強度に比例する
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を最大化する:b.これは、一貫した触覚知覚を得るために必要であるため、波の方向性を考慮に入れる。
【0165】
5.与えられた方向に沿った最大音響強度(エネルギー束密度)の最適化(全SIL):a.所与の方向に沿った音響強度に比例する
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を最大化する;b.これは波の方向性と(皮膚)表面
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に対する法線の影響の両方を考慮に入れる。
【0166】
III.
圧力を最大化するための最適化
【0167】
各コントロールポイント点で圧力を最大化することができる二次形式最適化装置は、量をモデル化することになる:
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各コントロールポイントjでは、目的関数の総和を求める:
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これは、支配的な固有ベクトルが解かれる
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マトリクス要素を以下のようにする:
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ここで
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は、波の圧力の正および実振幅であり、初期放出からのコントロールポイント
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で、トランスデューサ
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から進行する波上の複素位相オフセット
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である。重み付け
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は、コントロールポイント間の相対振幅コントロールを提供するために、二次
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項を再重み付けするために使用される。グローバル振幅スケーリングは、入力パワー
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の単位ノルム条件によって提供される。これを二次重み付け係数およびコントロールループと組み合わせて、個々の圧力振幅に正確に対処することができる。
【0168】
IV.
粒子速度を最大化するための最適化
【0169】
粒子速度を最大化することができる二次形式最適化装置は、量をモデル化することになる:
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各コントロールポイントjについて行われる。これは、下記の目的関数の総和を求めることとなる:
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これは、支配的な固有ベクトルが解かれる
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マトリクス各要素を以下のようにする:
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ここで
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は、初期放出からコントロールポイント
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で、トランスデューサ
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から進行する波上での誘導粒子速度振幅のx方向部分(これは実数であり正数である)および
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複素位相オフセットである。重み付け
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は、コントロールポイント間の相対的な粒子速度振幅制御を提供するために、二次
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項に重みを付けるために使用される。グローバル振幅スケーリングは、入力パワー
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の単位ノルム条件によって提供される。これを二次重み付け係数およびコントロールループと組み合わせると、個々の速度振幅を正確に使用することができる。
【0170】
V.
所与の方向のセットで粒子速度を最大化するための最適化
【0171】
所与の方向のセットにおいて、粒子速度を最大化することができる二次形式最適化装置は、量をモデル化することになる:
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各コントロールポイントjについて行われる。これは、下記の目的関数の総和を求めることになる:
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これは、支配的な固有ベクトルが解かれるn×nマトリクス各要素を次のようにする:
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ここで、
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は、誘導粒子速度振幅の
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方向部分(これは実数であり正数である)であり、
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は、初期放出からコントロールポイント
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でトランスデューサ
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から進行する波上での複素位相オフセットである。重み付け
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は、コントロールポイント間の相対振幅コントロールを提供するために、二次項
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を再重み付けするために使用される。グローバル振幅スケーリングは、入力パワー
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に対する単位ノルム条件によって提供される。これを二次重み付け係数およびコントロールループと組み合わせて、個々の振幅を正確にアドレス指定するために使用できる。
【0173】
活性音響強度
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は、音響媒体の圧力
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および粒子速度ベクトル
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を用いて定義することができる。音響波は、下記のように記述できる:
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ここで、活性強度は、純粋に実数のベクトル量である。波源の近位場では、活性場は、この代わりに
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が支配的である。しかしながら、1つまたは2つの波長を超えた遠位場では、
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となる。この理由により、
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のみが保証現実であると考慮し仮定される。ここで、単調な平面波源を考慮する:
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我々は、下記式を得る:
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ここで、
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は圧振幅であり、
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は各方向で粒子速度振幅である。
【0174】
所与の軸に沿って波によって伝達する音の強度、したがってエネルギー流束もまた重要であるので、スカラー寄与を測定するための内積が生成される:
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【0175】
音響波方程式の形成により:
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重ね合わせの原理は、圧力ベクトルと粒子速度ベクトルの両方に適用される関心のある点で、
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音響源を想定し各平面波として概算すると、方程式が以下のように得られる:
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【0176】
問題の領域では、
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であり、
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が同相であることが周知であり、その場合、共役の配置は問題ではなく、粒子速度の代わりに、共役圧力への共役の順序を逆にすることが可能である。(これは上記の方程式を拡張し、可換性を使用して、各項の複素べき乗の順序を逆にすることで確認できる)推論から、これはエルミートマトリクス
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を生成する方法で記述することができる;
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【0177】
VII.
音響強化を最大化するための最適化
【0178】
スカラー値を生成する最初の数量は以下である:
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しかしながら、これは遠場であると想定され、これは以下のようにも記載できる:
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これは圧力和の4乗だが、複素べき乗の構造上、これらのうち2つは同じで、2乗根を使って削除することができる。
【0179】
したがって、音響強度を最大化することができる二次形式オプティマイザは、量をモデル化することになる:
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各コントロールポイント
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についてである。これは、下記の目的関数の相和を得ることになるであろう:
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これは、支配的な固有ベクトルが解かれる
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マトリクス各要素を次のようにする:
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ここで、
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は波前の普通のベクトルの部分方向
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であり、
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は、初期放射からコントロールポイントjにおいてトランスデューサqから進行する波上の波の圧力の正および実振幅、および
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は、複素位相オフセットである。重み付け
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は、コントロールポイント間の相対的な粒子速度振幅コントロールを提供するために、圧力の4乗を含む関数の平方根
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を実際に維持する二次項を再重み付けするために使用される。グローバル振幅スケーリングは、入力パワー
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の単位ノルム条件によって提供される。これを二次重み付け係数およびコントロールループと組み合わせると、個々の速度振幅を正確に扱うことができる。
【0180】
VIII.
所与の方向のセットでの音響強化の最大化のための最適化
【0181】
所与の方向に沿って音響強度を最大化することができる、二次形式最適化装置は、量をモデル化することになる:
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しかし、これを遠位場で想定すると、これは以下で記載できる:
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これは、各コントロールポイント
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についてである。これにより、目的関数の合計は次のようになる:
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これの支配的な
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マトリクスの各要素を生成する固有ベクトルが解かれるべきである:
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ここで、
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は誘導された粒子速度振幅の
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方向の部分であり(これは実数で正数である)、
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は波圧の正、かつ実の振幅であり、
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は、初期放射からコントロールポイント
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でトランスデューサ
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から進行する波上での複素数位相オフセットである。重み付け
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は、コントロールポイント間の相対的な粒子速度振幅コントロールを提供するために、二次の
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項を再重み付けするために使用される。グローバル振幅スケーリングは、入力パワー
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に対する単位ノルム条件によって提供される。これを二次重み付け係数とコントロールループと組み合わせて使用することで、個々の速度振幅を正確に扱うことができる。
【0183】
レイリーリッツの定理は、支配的な固有ベクトルを見つけ、トランスデューサの物理的限界までパワーを増加させることによって、上記のマトリクスのいずれも最大化できることを示す。これは、パワー相互を通して到達することができる。コントロールポイントの合計のそれぞれを別々に定義しながら、マトリクス
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を構成することによって、ベクトル
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を乗じる場合、目的関数の評価を追加の副次的な作用として実行することができる。これは、重み付けされたときにシステムの解に適切である振幅を最大化が見つけることを可能にするように、重み付け
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に対する適切な値を見つけるために使用することができる。
【0184】
パワー反復処理は、下記のように記述される:
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ここで:
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【0185】
我々は、各コントロールポイントで目的関数を決定するために、パワー反復処理を使用することができる。
【0186】
定義づけを行う:
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かつ:
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各反復処理で、計算するのではなく以下とすることができる:
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【0187】
つまり、各コントロールポイントでの目的関数は、以下のように評価することができる:
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【0188】
最終的に、以前のように
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の計算をすることができる:
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ここで、最終的な固有ベクトルの解は、上記の通りである。しかし、このように計算すると、
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が、コントロールポイント
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の中間結果を出すことができる。これが所望のコントロールポイント出力を表すレベルを固定するために、一組
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の値が、ユーザによって与えられる目的値と直接比較されることを可能にするために、平均目的関数の値が取られる。このケースでは、重み付け係数は、例えば、Nelder−Meadアルゴリズムなどの高価な関数の最適化を目的とした導関数のない方法を使用して、次の反復処理で更新することができる。
【0189】
べき乗法と結合された導関数のない最適化を何度か繰り返した後、中間結果
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を使用してトランスデューサを駆動するべきである。したがって、これにより、システムは、ある程度の誤差を許容しながら、時間の経過と共に、目的関数の所望の値を追跡することが可能になる。このシステムの利点は、それがトランスデューサアレイを駆動するのに、非常に簡単な方法であるということである。最大の不利な点は、多くの計算が必要とされることだが、計算は実質的に複雑な乗算にすぎず、十分なハードウェアで簡単に実装される。
【0191】
図19に示されるものは:左上1910:非直交ベクトルを使用して二次粒子速度問題を解くことによって作成されたコントロールポイントであり、
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平面を通るカットとして表示される。右上1920:
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平面を通してカットとして表示した、同コントロールポイント。左下1930:比較すると、二次圧力問題を解くことによって作成されたコントロールポイントであり、
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平面を通るカットとして表示される。右下1940:
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平面を横切る圧力問題の解を通る断面。
【0192】
5.
二次問題を通して指定された位相アレイのためのコントロール領域
【0193】
本開示は、ユーザ供給設計パラメータを使用して、基底関数を自動的に生成するための方法を説明する。これらは、オンラインで設定された所与のトランスデューサ基底の空間における、二次関数にわたる効率的な最適化に入力される。これにより、ユーザは、様々な異なる効果を生み出す可能性があるオンライン最適化を通じて、アクセス可能なデザインスペースを手に入れることができる。二次問題のためのコントロール領域であるので、「二次コントロール領域」と呼ばれる線形演算子を使用してトランスデューサ効果にわたって二項積を評価することによって、マトリクスを構築することができる。このマトリクスの主固有ベクトルは、このマトリクスの固有ベクトルである、正規直交解の集合から最良の解として選択されてもよい。最適化は、出力としてトランスデューサ活性化係数−個々のトランスデューサ素子を駆動して音場または所望の特性を有する現象を再現するのに必要な、生の複素数値を生成する。
【0194】
次いで、これらの生の複素数値を使用して、後に使用する線形システムの基底関数をさらに含むことができ、その解によって、ユーザは、それぞれに利用可能な出力パワーを再重み付けしながら、すべての所望の効果を同時に生成することができる。
【0196】
線形コントロール領域は、複素数値重み付け関数
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を用いて、圧力などの線形音響量との積分を実行する演算子として定義される:
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これは、音響場を評価するために使用される。
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が音響量における類似の位相分布と対にされる場合、複素共役が、関数評価を最大にするために使用されることに留意されるべきである。この積分に対する任意の近似値(サンプリングなど)を使用することができ、あるいは実際にはこれを使用して、音圧場にわたって任意の線形演算子を近似することができる。それがまた線形であるならば、ベクトル粒子速度を使用してコントロール領域を最適化するようにさらなる積分を構築することができる:
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ここで、
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は、媒体の粒子速度、
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は、各次元が複素数である三次元ベクトル場であり、これは、上記と同じ目的で重み付け関数として機能する。この方法では、音響量のさまざまなパターンが線形的に評価され、位相が
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のスカラー関数またはベクトル関数によって作成された「テンプレート」と一致するときに、結果の特定の位相が最大になる。
【0197】
また、
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は、複数の外見上ばらばらな領域の単一の評価を作成するために、ほぼゼロ(またはゼロベクトルで構成される)である場合があることにも留意すべきである。この定式化は、線形音響量のフィールドにわたって、任意の線形演算子に拡張することができるため、任意の整数近似(サンプリングなど)を使用することができる。
【0198】
位相アレイは、各トランスデューサをコントロールする一連の複素数値の係数によって、記述することができる。マトリクス
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に符号化された音響量を最大にするために、そのような入力
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ベクトルを用いて、固定周波数で音響変換器のアレイを駆動することは、線形代数問題として表すことができ、その意図は以下の通りである:
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【0199】
問題の記述は固有ベクトル、ここでは
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の定義でもあるため、これはマトリクス
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の主要な固有ベクトルをとることによって解くことができる。マトリクス
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を構築することは、まず、問題の音響量の大域空間における基底関数として各トランスデューサによって放出された線形音響量を考慮することによって達成される。これは、
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の絶対位置で表される、1点での圧力やその他の音響量の最大化を達成するための方法である。しかしながら、記述したコントロール領域積分を使用することにより、各個々の変換素子の場に放出される音響量を支配する、
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は、
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と交換され、列ベクトルを生じる:
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【0200】
線形性を呼び出すことによって、各トランスデューサを駆動する複素活性化値を乗算して、ベクトルを導き出すことができる:
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ここで、
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は、トランデューサの数である。この
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が線形場に作用する線形演算子の結果とすると、それはエルミート転置され、それ自身によって乗算されて二次形式を生成することができる、最終的には以下のようになる。
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【0201】
重み付け関数
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を修正し、マトリクス
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の固有ベクトルを解くことによって、様々な異なるビーム、表面および他の音響現象が生成され最大化され、音響内に最適に作動される領域を生成する。
【0202】
先に論じたヌル空間生成技術(「空中ハプティックシステムにおける二次問題のための固有システム解」)もまた、音響浮揚を記述するこの方法を拡張するために使用され、ならびにヌルポイントを記載する構造のポイントのフィールドへ導入することによって、ヌルステアリングおよび空中テクスチャ形成を可能にするために使用される。このプロセスはマトリクスの階数を増加させるため、これを使用したとしても単純化は不可能であることに注意すべきである。
【0203】
等価的に、多数のコントロール領域について、
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個のマトリクスを一緒に加えることによって複数の最適化を実行することができる。これは、コントロールポイントを表すマトリクスを含むこともできる。このことは、ランクが上がったマトリクスを生成し、いくつかの簡略化された方法は使用される本ケースでは不可能である。
【0204】
結果を考慮し、反復的に各点を再重み付けすることによって、音響量の必要な幾何学的構成に収束するように、システムを修正することができる。これは、振幅が出力で構成されない場合に、一般的に必要である。
【0205】
これは、生成した音響量を合計し、次の反復において結果にさらに近づくようにシステムを再重み付けすることによって達成する。例えば、サブスプリットボリュームの積分点または単一の圧力点に対する反復再重み付けは、次のようになる:
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ここで、
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は、本技術における次の粗な反復、
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は、現在の反復、
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は、所望の圧力(これは複素数でもよい)、そして分母は現在の反復によって得られた全圧力を指す。得られた領域の振幅にのみ影響を与え、位相には影響を与えないために、分数は実数のみとしてレンダリングされてもよい。
【0206】
ベッセルビームは、ビームの進行方向に重み付け関数
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を表現し、ビームが前方に移動するにつれて、前方に位相角を修正しながら、単位圧力を生成することによって生成される。後続の各ポイントが通過する角度がビーム軸に沿って位相をサンプリングするのに十分小さい限り、これはポイントサンプルでサンプリングされる。
【0207】
位相のサンプリングは、それが移動する角度において、
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ごとに2つより多い位相サンプルを有することが重要である。これは、経路に沿った増分が
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の場合、波の進行方向が決定できないためである。これはまた、多くの場合、位相がカバーする単色周波数距離の各波長に対して、
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ラジアンの回転を完了するように、位相が前方に増加しなければならないことを意味する。これは、コントロール領域の定義で説明される形式のパス積分への近似である。
【0208】
このように書かれた積分を最大化する結果として、トランスデューサは、アレイから遠ざかる直線で累進的に定義された単純なビームの場合、その理論的能力により最適なベッセル状ビームを生成し、この構成で最適な圧力を生成するだろう。
図20に示されるのは、平面直線トランスデューサアレイに平行な近距離場領域の端部でのフィールドの断面であり、複素数値のトランスデューサ活性化係数の構造を明らかにしている。単純なプログレッシブ位相ビームではベッセル関数近似が得られ(左2000)、アンダーサンプリングされたヘリカルビームでは双極子の振る舞いを持つベッセル関数が得られ(右2010)、双極子は2つの構造を作り出し、それらは互いに位相で反対になるように活性化する。トランスデューサの解像度の限界、有限アレイサイズ、および最適化が回避する必要があるその他の物理的考慮の影響により、ビームは正確なベッセルビームではない可能性があるが、実際のトランスデューサアレイの物理的限界を考慮した最適化により、ベッセルビーム関数の単純な評価よりも効果的に機能する可能性がある。大きなアレイでは、これはベッセル関数に密接に従っており、
図21は、
図20のアレイの中心から半径方向に考慮したときに圧力と共にプロットされたベッセル関数のグラフ2100を示している。
【0209】
このシステムのさらなる特性は、任意の生成された単色場関数を有する任意の位置、および向きのトランスデューサが使用されることである。これは、定義により平面アレイの場合にのみ機能する、サンプリング方法に対するベッセルビーム生成における重要な利点である。
【0210】
複数の位相外経路を作成することによって、位相シフトおよび位相特異点は、経路の周りにらせん波を巻くことによって暗黙的に作成される。固有経路アプローチに組み込まれている単純な二次最適化を使用しながら、この経路はまた湾曲しており、高度の構成可能性をもたらす。これは、ビーム幅より近いが互いに位相が異なる多くの平行ビームラインにおける別々の位相巻線の定義を通して、ビームの回転を誘導することによって達成する。次に、
図22に示すように、近くの位相をビームの中心線で互いに相殺するように設定することで、高次のベッセルビームを形成できる。
図22では、円の周りの漸進的位相の2つ以上のサンプル(したがって、らせん配置の位相)は、左側2210に見られるように角運動量を有するベッセル関数の形成を生じさせる。らせんの周りの位相を特定するために、
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ラジアンを超える値を使用することによって、右側(2220)の
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ビームのように高次のベッセルビームを生成することができる。
【0211】
これらの位相線は、互いに素な領域が単一の領域最適化としてどのように定義され得るかの例であるので、点または他の任意の積分近似を用いてサンプリングされ、最適化するボリューム内でのみゼロ以外の値に機能する。高次マシュー型楕円ヘリカルビームは、位相が漸増し楕円の周りに間隔を置いて増加する、位相ビームを導入することによって生成することができる。
図23に示すように、マシュー型ビームなどの高次ベッセルビームと同様の特性を有する楕円形ヘリカルビームは、位相の楕円の円周をパラメータ化することによって作成することができる。
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ラジアンの割合を決定し、楕円弦の円周に比例する位相角を割り当てることは、ビームの最適化のための適切な構成を生成する。左の画像2310は、マシュー型ビームの近くで、楕円形に再形成された高次ベッセルを示す。右側の画像2320は、中央領域に形成され始めている架橋された、らせん構造を有するおおよそのマシュー型ビームを示す。どちらも
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ラジアンの位相円に基づいており、らせん状の波面を形成する。
【0212】
このようにして生成されたベッセルファミリーのビームは、文献においてより制限的な形態で存在するよりエキゾチックなビームを生成するように修正されてもよい。波の横断に適した方法で前進する物理的にもっともらしい位相関数によって横断される場に任意の経路を作成することによって、さまざまな結果が再現されるかもしれないが、より一般的な形で固有システムを伴う最適化のため、ビームは積分によってのみ表現される必要があるので、初期の帯域幅コストは以前よりも低い。
【0213】
湾曲した経路をとり、位相を前方に動かすと、45°の円セグメントによって生成された障害物の周りにビームを操縦するために、一般的に使用される湾曲ビームが生成される。
図24に示されているのは、ビームに沿った音圧を等化するために粗い反復法を使用して、ラインに沿った連続に接続された円の45度セグメントをたどる位相関数から形成された曲げビームの画像2400である。トランスデューサアレイは、画像の下端に沿って配置される。
【0214】
複数の位相経路を含むさらなる手法は、「ボトルビーム」、すなわち中心から切り取られた部分を有するビームを作り出すことができ、それは大きな物体の浮揚を容易にすることができる。これは、
図25において生成されており、
図25は、それに沿って位相がたどられるようにされてきた、2つのガウス曲線を双晶することの画像2500を示す。位相関数を作成することによって生成されたボトルビームは、ビームに沿って音圧を均一化するために、粗い反復法を使用してガウス曲線に従う。トランスデューサアレイは、画像の下端に沿って配置される。下部領域の点線の性質は、最適化に入力される位相速度が遅すぎること、および初期区間により速い位相速度を使用することによって、ビームが改善される可能性があることを示唆している。物体が十分に硬い場合には、空間の一部のみを高音圧領域にする必要があるので、
図26のように曲線の一部を使用することもできる。
図26は、不均一な方法で高音圧の領域を最適化することによってさらに大きな物体を浮揚させるために使用することができる、累進相で画定された円の一部から形成された不完全ボトルビームの画像2600を示す。浮揚すべき物体または物体が低音圧領域を通って流れない、押し出される、または漏れることがないように十分な凝集力を有することを仮定する場合、大きな物体に及ぼされる力を均一に分散させる必要はない。
【0215】
ベッセル状ビームは、経路を位相速度より速く前方に移動させることによって生成することができる。この方法では、
図27に示すように、ビームは通常よりも速い位相速度で最適化され、波長が長くなり、位相速度が音速よりも速く移動するように見えるビームを作成する。
図27に示されるのは、音速よりも速く進む波面の画像2710であり、これは、逆説的に同じ周波数でより長い波長を生成するように、角を通って移動する、位相経路を実施することによって生成され得る。暗黙の最適化は、メインビームが交差するビームで構成されていると推論し、位相速度の指定された増加を引き起こす。右側の画像2720より見ることができ、波長は、ビームの最初の部分の同じ周波数で約40%長くなるように操作される。蛇行ビームは、正弦曲線に沿って漸進的位相をサンプリングすることによって構築することができる。
図28に示されているのは、例2810であり、そこでは正弦曲線の短い部分が定義され、続いて位相配列上の正弦曲線に続く、漸進的な圧力相から構成される2820のより長い2次元蛇行ビームが続く。これらは、漸進的な位相のさらなる部分を単に追加することによる蛇行正弦波ビームの拡大が必要とされる限り(およびトランスデューサの物理的配置によって可能にされる)自然にビームを拡大させることを示す。らせん状に蛇行するビームを生成するために3次元全てに蛇行するビームを作ることによって、アルキメデススクリューシステムと同様の方法で、潜在的には波の放射、波長よりもはるかに大きいフィールド内の固体物体に対して、垂直または反対方向に力を加えるために使用できるビームを生成することができる。これは、それによってビームが物体を浮揚させるために使用される、異なるメカニズムを与える。
図29は、
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平面内の断面を詳細に示す左画像2910と、
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平面内のビームの断面を示す右画像2920とを示す。
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に曲がっているが、
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にも進行する円を描く経路をたどるこの技術を使用して、真のらせん形状を作り出すことができる。これは、トラクタービームのような仕方で、波長よりはるかに大きい物体に力を加えて浮揚させるために使用することができる。
【0216】
固有システムマトリクスが単一のコントロール領域で定義されている場合、そのマトリクスはランク1であり、複素数値ベクトル
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とそれ自身のみの2項積で形成し、マトリクスを
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と定義する。この特定のケースでは、システムの単一の固有ベクトルはすぐに分かり
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であり、
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を意味する。このケースで目的関数を評価することによって、複素数値のトランスデューサ起動の係数のそれ自身を特定する。これは各トランスデューサのコントロール領域機能を単純に評価することによって定義し、活性化の係数である。
【0217】
従前のとおり、二次形式のために、各反復についての再重み付けを通して、有効性を評価することもまた追求される。これは、各ポイントにおける圧力または各小領域にわたる圧力の積分を評価し、所望の圧力で除算し、新しい関数値を生成して、
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小領域
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の重みを更新することによって達成する。それから
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でもある単一の固有ベクトルはそれから再評価されて、前から固有システム上で繰り返される反復に対する同等のアプローチを生成するが、非常に減少した計算コストで再評価される。
【0218】
媒体の粒子速度でこれを達成するために、粒子速度の試験を使用することができ、これは最大に達するまで方向を変えることになる:
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圧力は、ハイブリッド方法を生成する旧技術を使用して監視することもできる。このハイブリッド技術では、重み関数を指定して以前と同じように圧力を更新するが、効果的なコントロール領域を使用する:
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スカラーだが可変の複素数値
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を得、不変の重み付け法線ベクトル
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と粒子速度
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と対とする。このアプローチは、求められる波の方向を変えることなく、満足のいく圧力を見つけるために最適化することができる。これは、次のセクションで説明されている特定の修正と共に
図28に示されている。
【0219】
II.
指向性コントロールポイントおよび領域に対する波面フィルタリング
【0220】
指向性出力の作成に必要なさらなる技術は、トランスデューサ出力波面
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と法線ベクトルまたは粒子速度ベクトル
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とが反対である場合に、トランスデューサデータを破棄し、それをゼロに設定することである:
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考えている領域のポイントについてである。
【0221】
図30は、トランスデューサアレイからさらに定義された2つの速度ベクトルサンプルの左画像3010と、解除され定義されたコントロール方向と反対の方向に波面があるトランスデューサを有した、アレイに近接して定義された2つの速度ベクトルサンプルの右画像3020とを示す。これら2つの互いに素な領域で指定された速度重み付け関数を使用することは、それぞれの場合において単一の領域を構成し、その領域は、2つの別々のポイントにおける、媒体の粒子速度を表す方向ベクトルに対して最適化される。
【0222】
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方向の最大量の速度を見つけようとすることは、結果として生じる粒子速度方向が完全に
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方向にあることを、必ずしも意味しないことに留意されたい。
図30は、所望の方向とは反対の波面を提供する、相反するトランスデューサをフィルタリングした結果を示し、
図31は、トランスデューサの波面方向が、波面基準を使用するフィルタリングされてなかった結果である、左画像3110と右画像3120を示す。相反するトランスデューサは、
図31の場合、自由に干渉することができ、その病状は、定在波構造の形で水平に明らかである。これは、波面方向が粒子速度から欠落している方向情報を伝達するため、粒子速度は波がどの方向から生じたかに関する情報をもたらさず、望ましくない干渉を可能にするからである。
【0223】
これはまた、コントロール領域だけではなく、通常のコントロールポイントの単純な場合にも重要である。コントロールポイントの場合は、事実上単純化されたコントロール領域であり、粒子速度の単一点サンプルと重み係数なしで近似される。どちらの場合でも、「役に立たない」トランスデューサを除外しないことは、「定在波」現象の影響の要素に関して同様の結果をもたらします。これは、複素成分を含む粒子速度ベクトルでは、異なる方向に進む波の違いを特定できないためである:このモデルでは、位相0で左から右へ進む波は、位相
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で右から左へ進む波と数学的に同じである。結果として、これがコントロールポイントまたは領域ベースの生成で正しく処理されない場合、最適化は両方を使用しようとし、意味のあるように寄与しない定在波成分を含む解を生成し、不要な、余分なフィールドのないヌルの領域を作成する。この最適化ステップを用いずに基底関数として線形最適化、固有システム、さらには単純な式に入力した、コントロールポイントがこれらのアーチファクトを示すため、これは重要な点である。
【0224】
記載のこれらの技術は、本明細書で定義されるような単一の固有システムを反復することによって、または単純な場合には単一の点または領域を作成することによって、任意に構成された領域およびビームを作成することができる、音響位相アレイシステムを作成するために装置に統合される。単一のポイントまたは領域の場合には、トランスデューサ素子を駆動するのに必要な振幅および位相が、ポイントまたは領域を評価することによって表される、振幅および位相であることを示す簡単な式を生成するために最適化が適用される。大域的方法の反復および経時的な反復適用は、様々な触覚効果を生み出すために、時間依存的に変更および修正される。これは、それらが機能的に関連しているので、所望の場および導出されたトランスデューサ係数の両方に適用される。
【0225】
III.
可能な請求項
1.単調な音響場についての方法であって、
前記音圧場関数と重みづけ関数との積を積分することによって音圧の分布を単一値に見積もることであって、両方の関数が複素数値であり、物理的なトランスデューサの特性から導出されることと、
前記マトリクスのヌル位置に追加されるゼロまたはヌルポイントを適用することと、
これを最適化において最大化するべき目的関数として使用することであって、前記最適化の結果は、各トランスデューサについて前記目的関数の交差乗算項から形成されるマトリクスの固有ベクトルの形式をとることと、
そのようなマトリクスの1つまたはそれ以上を合算して1つまたはそれ以上の固有ベクトルが前記特定の場を生成するような固有システムを生成することを含む方法。
2.単調な音響場についての方法であって、
実際の3次元重み付けベクトル場と粒子速度場と重み付け関数とのドット積を積分することにより単一のベクトル値へと音響粒子速度の分布を見積もることであって、両方の関数が複素数値であり、物理的なトランスデューサの特性から導出されることと、
前記マトリクスのヌル位置に追加されるゼロまたはヌルポイントを適用することと、
これを最適化において最大化するべき目的関数として使用することであって、前記最適化の結果は、各トランスデューサについて前記目的関数の交差乗算項から形成されるマトリクスの固有ベクトルの形式をとることと、
そのようなマトリクスの1つまたはそれ以上を合算して1つまたはそれ以上の固有ベクトルが前記特定の場を生成するような固有システムを生成することを含む方法。
3.単調な音響場についての方法であって、
実際の3次元重み付けベクトル場と粒子速度場と重み付け関数とのドット積を積分することにより単一のベクトル値へと音響粒子速度の分布を見積もることであって、両方の関数が複素数値であり、物理的なトランスデューサの特性から導出されることと、
それぞれ見積もられた積分の副領域で特定される垂直に対して反対方向を有するポイントでの波頭のトランスデューサの寄与をゼロに設定することと、
前記マトリクスのヌル位置に追加されるゼロまたはヌルポイントを適用することと、
これを最適化において最大化するべき目的関数として使用することであって、前記最適化の結果は、各トランスデューサについて前記目的関数の交差乗算項から形成されるマトリクスの固有ベクトルの形式をとることと、
そのようなマトリクスの1つまたはそれ以上を合算して1つまたはそれ以上の固有ベクトルが前記特定の場を生成するような固有システムを生成することを含む方法。
4.単調な音響場についての方法であって、
前記音圧場関数と重み付け関数との積を積分することによって音圧の分布を単一値に見積もることであって、両方の関数が複素数値であり、物理的なトランスデューサの特性から導出されることと、
前記マトリクスのヌル位置に追加されるゼロまたはヌルポイントを適用することと、
これを最適化において最大化するべき目的関数として使用することであって、前記最適化の結果は、各トランスデューサについて前記目的関数の交差乗算項から形成されるマトリクスの固有ベクトルとなることと、
前記トランスデューサの入力信号のための最適な位相および振幅を記述するために各トランスデューサの寄与を使用することを含む方法。
5.実際の3次元重み付けベクトル場と粒子速度場と重み付け関数とのドット積を積分することにより単一のベクトル値へと音響粒子速度の分布を見積もることであって、両方の関数が複素数値であり、物理的なトランスデューサの特性から導出されることと、
前記マトリクスのヌル位置に追加されるゼロまたはヌルポイントを適用することと、
これを最適化において最大化するべき目的関数として使用することであって、前記最適化の結果は、各トランスデューサについて前記目的関数の交差乗算項から形成されるマトリクスの固有ベクトルの形式をとることと、
前記トランスデューサの入力信号のための最適な相および振幅を記述するために各トランスデューサの寄与を使用することを含む方法。
6. 実際の3次元重み付けベクトル場と粒子速度場と重み付け関数とのドット積を積分することにより単一のベクトル値へと音響粒子速度の分布を見積もることであって、両方の関数が複素数値であり、物理的なトランスデューサの特性から導出されることと、
それぞれ見積もられた積分の副領域で特定される垂直に対して反対方向を有するポイントでの波頭のトランスデューサの寄与をゼロに設定することと、
前記マトリクスのヌル位置に追加されるゼロまたはヌルポイントを適用することと、
これを最適化において最大化するべき目的関数として使用することであって、前記最適化の結果は、各トランスデューサについて前記目的関数の交差乗算項から形成されるマトリクスの固有ベクトルの形式をとることと、
前記トランスデューサの入力信号のための最適な相および振幅を記述するために各トランスデューサの寄与を使用することを含む方法。
7.さらに、デバイスが、方法と、音響トランスデューサを駆動するための結果の使用を実装する、請求項1〜6に記載の方法。
8.さらにデバイスが、方法と音響トランスデューサを駆動するために使用する線形基底セットの一部としての結果の使用を実装する、請求項1〜6に記載の方法。
9.音響ビームを生成する、請求項1〜6に記載の方法。
10.音響量を生成する、請求項1〜6に記載の方法。
11.音響波面を生成する、請求項1〜6に記載の方法。
12.音響場についての方法であって、
物理的なトンランスデューサの特性から得られる場の線形結合を使用して1つのポイントにおける単一の値として音響粒子速度を見積もることと、
前記コントロールポイントにおいて、それぞれ見積もられた積分の副領域で特定される垂直に対して反対方向を有するポイントでの波頭のトランスデューサの寄与をゼロに設定することと、
これを前記トランスデューサの入力信号のための相および振幅を見出すための最適化問題における基底関数として使用することと、を含む方法。
13.音響場についての方法であって、
物理的なトンランスデューサの特性から得られる場の線形結合を使用してポイントにおける単一の値として音響粒子速度を見積もることと、
前記コントロールポイントにおいて、それぞれ見積もられた積分の副領域で特定される垂直に対して反対方向を有するポイントでの波頭のトランスデューサの寄与をゼロに設定することと、
これを最適化において最大化するべき目的関数として使用することであって、前記最適化の結果は、各トランスデューサについて前記目的関数の交差乗算項から形成されるマトリクスの固有ベクトルとなることであって、その後トンランスデューサの入力信号としての位相および振幅を見出すことと、を含む方法。
14.音響場についての方法であって、
物理的なトンランスデューサの特性から得られる場の線形結合を使用してポイントにおける単一の値として音響粒子速度を見積もることと、
前記コントロールポイントにおいて、それぞれ見積もられた積分の副領域で特定される垂直に対して反対方向を有するポイントでの波頭のトランスデューサの寄与をゼロに設定することと、
トランスデューサの入力信号のため最適な相および振幅を記述するために各トランスデューサの寄与を使用することを含む方法。
15. 前記トランスデューサは、得られた構造が入力信号として適用され、変調された場合にハプティック効果を生成する、請求項1〜14に記載の方法。
16. 前記トランスデューサは、前記得られた結果が入力信号として適用され、時間にわたり変調された場合にハプティック効果を生成する、請求項1〜14に記載の方法。
【0226】
6.
ハードウェアにおける複素数値の超越関数、乗算および分割の評価
【0227】
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の代わりに
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の間で変換することを目的として、BKMアルゴリズムは物理的なハードウェア実装においてより有用である。
【0229】
ハードウェアにおける、三角関数および他の特別な関数の計算のための多くの技術が存在する。そのような方法の1つはBKM法であり、これは複素対数を複素べき乗に交換し、その逆の変換を行い、これらの特別な関数をある表現から別の表現に移動することの副作用として生成する。特に興味深いのは、そのような関数が必要であることがわかっている状況にしばしば遭遇するため、複素数値関数を扱うものである。
【0230】
対数形式とべき乗形式との間を移動する効率的な方法は、単純な加算および減算として、対数空間で乗算および除算を実行することを可能にする。プロセスの性質上、これはべき乗関数に関連する超越関数を容易に生成するためにも、利用される可能性がある。これは単一のアルゴリズムから生成することができるので、1つの要素だけが実装を必要とし、1つの方法だけが実装され最適化される必要があり、開発時間が短縮されるので実装サイズが小さくなる。
【0231】
既存のアルゴリズムであるBKMはこのアプローチを実行するが、提案された方法では、ほとんどまたは完全に除去されている3つの不利な要件を含む:
【0232】
とりわけ、相でなければデータ入力、出力上のステップの前処理と後処理を実装することを困難とするハードウェアの分割。
【0233】
効率的な実施のために、丸めの問題を引き起こす非合理的な価値および要因。
【0234】
浮動小数点型と統合するために、必要とされる追加の演算。
【0235】
次のセクションは、提案した方法がこれらの欠点がないように、どのように設計されてきたかを説明する。
【0237】
プロセスは、オイラーの式
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に集中しており、
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は、式
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が複素一般化されているため、さらなる係数である。BKMアルゴリズムが具体化する複雑な機能はまさにこれであり、実行されるプロセスを
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とする。このアルゴリズムは、収束が保証され得る範囲に、複素数値
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を当てはめるために範囲縮小技術を頻繁に使用する。これは、
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を達成するために、提案された方法を使用して、無理数スケーリングファクターで前処理または後処理することによって評価することがおそらく容易である限りにおいて、適切な実装を有する関数ではない。多くの場合、この無理数スケーリングファクターは、入力と出力が物理的または計算上意味のある有理数の倍数になるように、意図するワークフローを提供するために削除されることがある。
【0238】
複素べき乗を処理するとき、べき乗は実数部と虚数部に分割され、それらは同じ入力データを使用するが、異なる結果を生成する。これは、ある意味ではデカルト座標から極座標への変換に似ている。
【0239】
べき乗化されるべき乗対数の実部だけを考えると、これはデカルト−極変換の
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成分と同様に、すべての係数情報を含む。これは伝統的に実数部の力に引き上げられた無理数
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である。それをアルゴリズムに供給するために、これは最初に範囲縮小を受けなければならず、それは剰余を見つけなければならず、それが収束領域内に収まるように、無理数
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を法で除算ことを意味する。これはハードウェア分割を含み(1994年の論文は、SRT分割技術を推奨する)、それ故にこれはアルゴリズムと共に分割を実行するのに必要とされる論理の点で、非常に高価な技術を加える。
【0240】
提案されたアルゴリズムの前提は、範囲縮小を簡単にするために、2のべき乗を使用すべきであるということである。この動機で、実部は実部である所与の力に引き上げられた2、つまり底2のべき乗として解釈されるべきである。実数対数入力の整数は、出力上のビットシフトを参照することができ、相対2進対数入力の小数部分だけが収束領域に収まる必要がある複素対数の実部の整数部分は、このようにして四捨五入されて別々に累乗される。
【0241】
対数の虚数部だけをべき乗化すると考えると、これには、直交座標から極座標への変換の
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成分と同様に、すべての引数または角度情報が含まれる。これも伝統的に
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のべき乗とされるが、ここでは
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は問題ではない。虚数対数部分は角度として解釈することができるため、問題は今回
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であるが、収束の範囲を制限するために、回転対称性が利用することができるように
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の整数分数から残りを見つける必要がある。
【0242】
対数の底
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の代わりに、底2を使用することができるだろう。これは、
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という拡張を与える。これはさらに望ましくない無理数の値であるが、底
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を特に使用する場合は、回転数を表すために
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を使用できる。残念なことに、この基底の使用は、収束しない方法を導く。技術と収束範囲の間の最良のトレードオフは、底
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を得る。これは、各整数値が象限を表すことを意味する。4各倍数は、全体の回転である。次いで、ビットごとの演算を使用して、回転数を抽出することができる。象限の数は、実数と虚数および符号の切り替えとして出力に適用できる。この場合もやはり、複素対数の虚数成分の整数部分が四捨五入によって取られ、このようにして別々に処理されるという技法が得られる。この場合もやはり、複素対数の虚数成分の整数部分が四捨五入によって取られ、このようにして別々に処理されるという技術が得られる。
【0243】
これは、
図32の右パネル3220に示されるように、対数の小数部分が依然として
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の範囲内でのべき乗化が残り、これは、主アルゴリズムの収束範囲に収まる。
図32では、領域
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で対数−べき乗過程へのインプットのためにプロットされたべき乗での誤差、ここでは、右側は正の実数で、画像の下部は正の虚数である。50の小数ビットと同様の反復回数では、黒い領域は、2
−45を超える精度に収束した値を表す。左パネル3210は、灰色が2
−45よりも大きい誤差に、マッピングする収束領域を示す。右パネル3220は、白で、最後に必要な収束領域
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を示す。
【0244】
対数入力の、小数部の主アルゴリズムについては後述する。
【0245】
逆の処理も達成され、そのべき乗化された実数部および虚数部を用いてその値をとり、それをその元の対数に減らす。はじめに、複素数値が属する象限を、45°オフセットして見つける。これは、どの成分が最大の絶対値;実数または虚数およびその記号を持つかを、決定することによって達成する。これは、これらの象限のどれが、値が属する角度でオフセットしているかを特定する。次に、これを使用して、
図33の中央パネル3320に示すように、その面積が実線の正の部分を中心とする、第1象限に値を移動するための回転を計算するために使用する。
図33は、領域内
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のべき乗対数プロセスへの入力に対してプロットされたべき乗の誤差を示し、ここでは、右側は正の実数で、画像の下部は正の虚数である。50の小数ビットと同様の反復回数では、黒い領域は2
−45を超える精度に収束した値を表す。左パネル3310は収束領域を示し、ここでグレーは2
−45より大きい誤差にマッピングされる。真ん中のパネル3320は、反転グレースケールを用いて実線を中心とする象限を示す。右パネル3330は、白で、最後に必要な収束領域
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を示す。
【0246】
対数出力の虚数部には、出力複素対数の等価虚数整数部があらかじめロードされている。45°オフセットによって、複雑なブランチカットが実数ラインの負の部分に入るには、さらにテストが必要だが、2の補数システムラップアラウンドが使用されている場合、これは無視でき、必要なビットが与えられると、象限で測定された対数の虚数部は、
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の区間内にあるように、簡単に制限できる。
【0247】
この時点で、値が第1象限にあることは確かであるので、実数部は絶対値で虚数部と同等またはそれ以上であることが周知であり、そして実数部は正であることが周知である。対数の実部の整数部を見つけるために、固定小数点表現の先頭のゼロを数えることができる。固定小数点表現のビット数からこのカウントを減算した値は、事実上、
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であり、ここでkはビットの表現に依存し、バイナリ対数の整数部分の表現でもあり、これは、対数レジスタの実数部分にすぐに加算できる。
図33の右側のパネルに示すように、実データと虚データの両方の既存データは、実部を区間
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に収めるために必要なビット位置の数だけシフトアップでき、これは、初期カウントの先行ゼロと、ビットの表現に依存するkによって決まる。これは、出力実数対数の最も近い整数表現ではないかもしれないが、整数であり、プロセスの残りの部分を正しいフォーマットで収束領域に入れることに注意されたい。
【0248】
このプロセスの終わりに、出力複素数対数の整数部分が決定され、出力の小数部分と入力範囲
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は未決定のままであり、これは、主アルゴリズムの収束範囲内に収まる。対数出力の、実質的に小数部分のための主なアルゴリズムの議論は、以下で説明される。
【0249】
この結果は、関数
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が、
図34から分かるように、モデル化されたプロセスとなる。
図34では、べき乗部分3410および対数プロセス3430の領域のべき乗関数の範囲内で、べき乗部分3420および対数3440のプロセスの最終的な合成値を構成する対応部分を範囲とともに、プロットされた誤差を十分に小数部分についてのみプロットした。ノイズの多い灰色は、正しい収束が小さな数値誤差によって誤差測定値を支配するような領域を示しており、べき乗関数3420と対数3440について収束が至る所で達成されていることを示している。
【0250】
結果の底を変更しても、対数とべき乗のすべての特性があることを意味し、つまり、対数の実数部を足したり引いたりして、べき乗の乗算と除算を行うことができる。同様に、角度は同じように振る舞うが、それらは象限の整数倍、つまり回転に対して4、ハードウェアロジックで簡単に操作される値として表されるということだけである。対数形式では、虚数値の加減算は、複素数のべき乗化空間内でゼロを中心に、時計回りおよび反時計回りに回転させるのと同じである。実数部と虚数部が、異なる底で構成されているという事実に関係なく、実数部と虚数部を組み合わせた複素数値の場合、複素数の乗算と除算の実装に使用できる。
【0251】
これらの結果は、必要とされる前処理が、仮数およびべき乗形式によってすでにほとんど達成されるため、浮動小数点表現に自明に拡張することができる。底
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の値が絶対的に必要とされ、ほとんどの場合それらが必要とされない場合、出力対数の実部は
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で虚数は
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で乗算される。同様に、対数データを底
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とするフォーマットで取り込むためには、値を逆数
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とし、変換するために成分ごとに乗算してから、この方法でべき乗化するための初期範囲縮小を行うことができる。
【0253】
新しいアルゴリズムは、対数の小数部分を見つけるか使用するために、BKM技術と同様の方法で進行する。
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の値の集合があり、そこから各アルゴリズムステップ
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において
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が選択される。どの
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を使用するかの選択は、切り捨てられた数を、入力レジスタからのビットのサブセットであり得る、セットビット数と比較することによって行われる。
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が選択されると、
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(ビットシフト(潜在的に最上位の未使用ビットに丸めが適用される)と加算/減算)のバランスをとるために、事前計算対数のルックアップテーブルが必要であり、対数値を保持しているレジスタから減算する等価の対数を使用して、べき乗値を保持しているレジスタに乗算を適用する。プロセスが、対数を見つけることであるかべき乗を計算することであるかに応じて、システムを収束構成に配置するために、追加のシフト、追加の計算、またはその両方があり得る。いくつかのN回の繰り返しの終わりに、べき乗または対数のいずれかの所望の値は、繰り返しの回数Nおよび表現に使用されるビット数に依存する精度の範囲内であることが見出される。
【0255】
提案された方法は、これらの対数がここで、
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べき乗を反映しなければならないという点で既存の技術とは異なる。これにより、対数表の実部には、
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と、虚部
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または
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とをプリロードする必要があり、
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について所望の固定小数点フォーマットである。
【0256】
対数の底として、2と、
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とを選択したが、底の選択を変えると、対数システムのアルゴリズムの最初の反復が異なることはないと思われる。これらの値は、同じハードウェアを使用して、両方のプロセスを達成できる設計を表すために選択された。対数モードにべき乗モードとは異なる異なるハードウェアを使用した別の実装を使用する場合は、これが基本の最良の選択ではない可能性がある。
【0258】
新しいアルゴリズムのための中心的な方法は、いくつかの新しい重要な相違点を除いて、BKMプロセスによって使用されるものに大部分従う。対数とべき乗の新しい底と、新しい手法に必要な収束領域の変化に対応するために、比較しきい値が新しく導き出された。必要な領域内での収束を達成するために、対数プロセスの最初の反復のために、わずかに修正された比較しきい値もある。
【0260】
このセクションに記載されているべき乗モードはまた、べき乗値との複素乗算を提供するように修正される。これが達成することになっている場合、出力が正しいことであるならば、これは範囲縮小ステップの前に予めロードされなければならない。これは出力のべき乗値に置き換わるため、この値が必要な場合は使用してはならない。対数の整数部分(値zinteger、output)からプロセスの最後まで解を保存して適用するのを待つことも好ましい。これは、処理が行われる中間レジスタに必要な記憶容量を減らすことができるが、これは解の整数部分に必要な追加の記憶容量要件と比較して慮られることである。
【0261】
あるいは、追加のレジスタを作成し、これらの追加のレジスタで同等の演算が行われるようにすることによって、最終のべき乗値との乗算を並行して達成することができる。この方法では、べき乗プロセスは、出力べき乗値をほぼ任意の多くの他の複素数値と、複素数乗算することができる。
【0262】
入力対数の小数部分を入力と仮定すると、収束領域のアルゴリズム
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は次のようになる:
【0263】
1.
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とラベル付けられた、4つの基本レジスタがあると仮定する。並んで、補助複素数乗算に使用されたときの方法の動作を示すために、2つの追加のスレーブ乗算レジスタ
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と
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とがある。これらのレジスタの初期値は以下の通りである:
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ここで、事前乗算の要件がない場合は、
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である。スレーブ乗算レジスタも同様に以下のもので構築することができる:
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【0264】
2.インデックス
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として値
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を繰り返す:
【0265】
3.
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を切り捨てて、3ビットになるように
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を作成する;1の符号ビットと2の補数の2つの整数ビットは、範囲が
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で最小の変化は1である。
【0266】
4.
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を切り捨てて、
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を形成するが、これは、1符号ビット、1整数ビット、2の補数で1小数ビットの3ビットを有し、範囲は
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で、最小の変化は0.5である。
【0267】
5.
[この文献は図面を表示できません]
を決定するために、3ビット値をテストする:
[この文献は図面を表示できません]
【0268】
6.シフトと算術演算を使用して、べき乗レジスタに乗算を適用する:
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および:
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乗算処理をこれらにも適用するには、
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や
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などの補助レジスタにも同じ操作を行う。
【0269】
7.対数表の対応するエントリをレジスタから減算する:
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【0270】
8.対数レジスタを1桁左にシフトして、その内容の値を2倍にする。
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【0271】
9.Nに達するまで、次の反復のためにステップ2に戻り、Nに達すると、その時点でレジスタはそれらの最終値を含む
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【0272】
および
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【0273】
プロセスの形式を理解したので、
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またはその両方を形成することによって、時には必要な領域で収束する他のテスト手順を見つけることは簡単であるが、我々は、異なるビット数または異なる比較値を使用するもので必要な値テストを最も簡単な周知の形式で指定することで、複雑さを軽減するように努めている。
【0275】
このセクションに記載されている対数モードはまた、入力値との複素除算を提供するように修正されてもよい。これが達成することになっている場合、追加のレジスタを作成し、これらの追加のレジスタで同等の操作が行われるようにすることによってのみ、並行して発生する可能性がある。これは、元のレジスタが過負荷になる可能性がある補助乗算とは対照的であり、このモードではべき乗レジスタを変更するとアルゴリズムの収束が妨げられるため、ここでは達成できない。しかしながら、補助レジスタを使用することでこれを回避できるため、必要に応じて、このプロセスへの入力値を分母として、対数プロセスで他のほぼ任意の多数の複素数値を複素数除算することができる。
【0276】
1.出力対数の小数部を出力とすると、収束領域
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のアルゴリズムである:
【0277】
2.
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および
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とラベル付けされた、4つの基本レジスタがあると仮定する。並んで、補助複素除算に使用されたときの方法の動作を示すために、2つの追加のスレーブ除算レジスタ
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が存在する。これらのレジスタの初期値は以下のとおりである:
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スレーブ除算レジスタも、同様に構成される:
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レジスタ
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のいずれにも2倍算も−1.0も適用されないことに留意されたい。
【0278】
2.インデックス
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としての値
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を反復する:
【0279】
3.
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を切り捨てて
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を5ビット、1符号ビット、1整数ビット、2の補数の3小数ビットとして形成し、範囲は
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で、最小の変化は0.125である。
【0280】
4.
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を切り捨てて、
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1の符号ビット、2つの整数ビット、2の補数の2つの小数ビットの5ビットになるように形成し;範囲は
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で、最小の変化は0.25である。
【0281】
5.2つの5ビット値をテストし(最初の反復の比較を修正して)、
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を決定する:
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【0282】
6.シフトと算術演算を使用して、べき乗レジスタに乗算を適用する:
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および:
[この文献は図面を表示できません]
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【0283】
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などの補助レジスタにも同じようにして、これらに除算プロセスを適用する。
【0284】
7.
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を、
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に加算する:
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これは、
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に追加しない。
【0285】
8.べき乗レジスタを1桁左にシフトして、その内容の値を2倍にする。
[この文献は図面を表示できません]
これは、
[この文献は図面を表示できません]
の値を2倍にしない。
【0286】
9.対数表の対応するエントリをレジスタから減算する:
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
次の反復のため、
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に達するまでステップ2に戻り、このポイントで、でレジスタはそれらの最終値を含む:
[この文献は図面を表示できません]
【0288】
および:
[この文献は図面を表示できません]
【0289】
プロセスの形式を理解されるように、ある場合には、
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またはその両方を形成することによって、または異なるビット数または異なる比較値を使用して必要な領域で収束する他のテスト手順を見つけることができるが、我々は、必要な値テストを最も簡単な既知の形式で指定することで、複雑さを軽減するように努めている。
【0291】
BKM法のようなアルゴリズムは、データのローカルフローを遅くする技術をサポートするのに理想的であり、ハードウェアで実施される高速ロジックへの統合を可能にする。各反復での比較のために提示されたビット数の削減と相まって、算術ステップにキャリーセーブのような冗長数システム方式を使用することは、ここに提示されるようなアルゴリズムが高速低面積実装を有することを可能にし、これは、集積回路設計への組み込みに最適である。このような実装の利点には、より高速のクロック速度を達成できること、多数のビットを持つオペランドにも対応できることなどがあり、この設計は複雑な値の操作を含む問題に対する低コストの最新ソリューションの作成に理想的である。
【0292】
直観性を容易にするために、丸めはアルゴリズムの前述の説明では無視されており、本発明では正しい丸めが考慮されていないという意味として解釈されるべきではない。各ステップで適用されるときに丸めの適用を通して、エラーを減少させた結果を達成するために、いかなる算術演算でも直接使用されない最上位ビットを利用することは、ここで説明される結果の精度を高める可能性がある。
【0294】
ビット単位で評価する他のアルゴリズムと同様の方法で、複数のビットを一度に計算する方法を作成するために、ステップを併合することができる。出力は、2とは異なる底を持つものとして扱われるため、これは高次底アルゴリズムと呼ばれ、つまり、新しい高次底からの1桁がステップごとに計算される。この欠点は、ルックアップテーブルとシフトの選択もマージしなければならず、反復ごとにアルゴリズムが機能するための選択の、より大きなセットを作成することである。
【0296】
多くのシステムは、本明細書に記載のアルゴリズムの実部のみを使用することから恩恵を受けることができる。例えば、ニューラルネットワークアルゴリズムによって、しばしば使用されるシグモイドロジスティック関数は、最初に実数2xを決定することによって、またはべき乗化処理を使用して、予め乗算exされた場合に生成することができる。次に、1を加算してプリセット定数をこの値で除算することが可能であるか、または、元の論文で説明されているEモードに続いてLモードを使用し続けると、ロジスティック関数は次のようになる:
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【0297】
ただし、分子kとその他の修正子aおよびbは、設定可能なままである。
【0299】
図35では、べき乗法および対数法の収束は、グラフ3500によって示される。
図35は、必然的に収束するドメインにおいて可能な各値をテストすることが、ここでグラフ化された最悪の場合の
[この文献は図面を表示できません]
エラーをもたらすことを示す。このグラフは、1兆を超える複雑なテスト値(再マッピングされた分数ドメイン内の各実数および虚数の値が、表示されている反復回数についてテストされている)の最悪の場合の動作をまとめたものである。グラフを比較可能にするために、対数の結果は、エラーをテストする前に、べき乗形式に変換した。これは、この方法がこの多数の有効ビットに対して収束的であることを保証する。この誤差は、乗算に丸めを追加することによってさらに減らすことができる。グラフは、精度と反復が増加するにつれて、誤差も同様に減少し、収束を示していることを示している。
【0300】
このグラフ3500は、表内のビット数およびプロセス内の反復回数と同様の割合で縮小する収束領域内のすべての可能性のあるケースからの最悪ケースの絶対誤差を示す。これは、この固定小数点データのビット数に対する全ての可能な正しい入力に対して、アルゴリズムが正確なビット数で、正しい解に線形に首尾よく収束することを明らかにしている。
【0301】
XII.
可能な請求項
1.入力された「対数」複素数を得られる「べき乗」複素数に同時的に変換する方法であって、
a 前記得られる複素数の係数が前記実入力された複素数部分の実部べき乗に対する二乗からなること;および
b 得られる複素数の引数が、前記虚数入力された複素数部分の実値で乗算された整数べき乗ロテーションの二乗を構成すること;
を含む、方法。
2. 入力された「べき乗」複素数を得られる「対数」複素数に同時的に変換する方法であって、
a 入力された複素数の実係数の実バイナリ対数が、得られる複素数の実部を形成すること;および
b 前記入力された複素数の引数において表現された整数べき乗ロテーションの二乗の実数が、得られる複素数の虚部を形成すること;
を含む、方法。
3. 前記変換は、前記複素数のバイナリ表現についてのビットシフト、比較および計算を通して実質的に達成される、請求項1または2に記載の方法。
4. 入力および出力範囲の削減を、実質的に前記入力複素数の成分を別の部分とは別にして丸めることに対応する値の処理により実行する、請求項1に記載の方法。
5. 前記入力および出力範囲の削減を、実質的に前記出力複素数の成分を別の部分とは別にして丸めることに対応する値の処理により実行する、請求項2に記載の方法。
6. 前記出力複素値を、1に等しくない値に初期化して、前記反復の適用が非1の値を修正して本来出力することを意図する値の複素乗算を計算する、請求項1に記載の方法。
7. さらに、複素値を生成し、前記出力複素値に適用される操作がまた、これら更なる値に適用されて、これらのさらなる複素値に対する出力することを本来意図した前記複素値での乗算を与える、請求項1に記載の方法。
8. さらなる複素値を生成し、前記入力複素値に適用される操作がまた、これら更なる値に適用されて、これらのさらなる複素値の前記複素値入力による除算を与える、請求項2に記載の方法。
9. 冗長数システムを使用して、前記残された複素値に対する計算を反復する処理を実装する、請求項1に記載の方法。
10. 冗長数システムを使用して、前記残された複素値に対する計算を反復する処理を実装する、請求項2に記載の方法。
11. 請求項1〜10のいずれかの方法を実行するために設計されたデバイス。
12. 請求項1〜10のいずれかの方法を実行するために構成されたデータプロセッサ。
【0302】
7.
二次問題のKRYLOV副空間から構築された音響場
【0303】
本開示は、固有システムとして表現されたときに二次問題を操作して、線形システムへの包含のための、ランク低減基底集合を生成する方法を説明する。縮小ランク基底を使用することにより、(潜在的に低減された)基底関数の最適情報保存集合を、複素値線形システムに含めるために自動的に導き出して、そのような基底関数の最適複素値再重み付けを見つけて、いくつかのテスト関数で説明されているように、目的を達成する。
【0304】
基底関数の縮小されたセットの導出、およびそれらが音場線形最適化問題の実装の適切な段階に、どのように含まれるかについて説明する。
【0306】
線形制御領域、これは複素加重重み付け関数、
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を用いて、圧力などの線形音響量との積分を実行する演算子を定義する:
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これは、音響場を評価するために使用する。
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が音響量の類似の位相分布と対になっている場合、複素共役は関数評価を最大化するために使用されることに留意されたい。この積分に対する任意の近似値(サンプリングなど)を使用することができ、あるいは実際には、これを使用して音圧場にわたって、任意の線形演算子を近似することができる。さらに線形であれば、ベクトル粒子速度(各ベクトル成分は場の調和運動により、複素数値である)を使用して、コントロール領域を最適化するようにさらなる積分を構成することができ、ここで:
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である。ここで、
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は媒体の粒子速度、
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は、各次元が複素数である3次元ベクトル場であり、これは、上記と同じ目的で重み付け関数として機能する。この方法では、異なる音響量パターンが線形的に評価されてもよく、ここで位相が
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におけるスカラーまたはベクトル関数によって生成された「テンプレート」と整列するとき、結果の特定の位相は、目的関数を最大化する。
【0307】
また、
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は、複数の外見上ばらばらな領域の単一の評価を作成するために、大部分がゼロ(またはゼロベクトルからなる)であり得ることにも留意されたい。この定式化は、線形音響量のフィールドにわたって、任意の線形演算子に拡張することができるので、任意の整数近似(サンプリングなど)を使用することができる。
【0309】
位相アレイは、各トランスデューサをコントロールする、一連の複素数値の係数によって記述することができるマトリクス
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内に符号化された音響量を最大にするために、そのような入力
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ベクトルを用いて固定周波数で音響変換器のアレイを駆動することは、以下の意図をもった線形代数問題として表すことができる。
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【0310】
これは、固有ベクトル、ここでは
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の定義でもあるので、これはマトリクス
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の主要な固有ベクトルをとることによって、解くことができる。マトリクス
[この文献は図面を表示できません]
を構築することは、まず、問題の音響量の大域空間における基底関数として、各トランスデューサによって放出された、線形音響量を考慮することによって達成することができる。これは、絶対位置
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によって記述する、単一ポイントで、圧力および他の音響量の最大化を達成するための方法である。しかし、記載されたコントロール領域積分の使用により、各個々の変換素子の場に放出される音響量を支配する
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は、
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と交換され、列ベクトルをもたらす:
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【0311】
線形性を呼び出すことによって、各トランスデューサを駆動する複素活性化値を乗算して、ベクトルを導き出すことができる:
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ここで、nはトランデューサの数である。このmが線形場に作用する線形演算子の結果であると仮定すると、それはエルミート転置され、それ自身によって乗算されて二次形式を生成することができる。最後に下記式が得られる。
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【0312】
重み付け関数
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を修正し、マトリクス
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の固有ベクトルを解くことによって、様々な異なるビーム、表面、および他の音響現象が生成され最大化され、音場内に最適に作動される領域を作り出すことができる。
【0313】
前述のヌル空間生成技術(「空中ハプティックシステムにおける二次問題のための固有システム解」)もまた、音響浮上を記述するためにこの方法を拡張するために、ならびにヌルステアリングおよびミッド形成を可能にするために使用され、構造を記述するための位置で、フィールドにヌルポイントを導入することによって、ヌルステアリングおよび空中テクスチャの形成を可能にする。このプロセスはマトリクスのランクを増加するため、簡素化は使用されることが不可能であることに留意されたい。
【0314】
同様に、複数の最適化は、いくつかのコントロール領域について、
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個のマトリクスを互いに加算することによって、実行することができる。これは、コントロールポイントを表すマトリクスも含み得る。これは、増加したランクを持つマトリクスを生成することにより、簡素化の方法は使用するケースでは、不可能である。
【0315】
III.
高ランクマトリクスに対するランク低減近似
【0316】
キーポイントは、ランクの低い近似値が生成されるように、ランクの高いマトリクスを意図的に作成することができることである。例えば、独立したポイントを何百も持つシステムは、独立した基底関数で記述されるものが非常に少なく、忠実度を高め、複雑さを減らし、基底関数を必要に応じて自動的に作成することを可能にするよりも、高次元であるように見える基底セットの実現を作成するように、自動的に再編成される。
【0317】
既存のアプローチは、各コントロールポイント、またはコントロール領域のために、基底関数を生成する。各コントロールポイントまたは領域を最適化するための固有システムを作成し、それらを合計するか、またはヌルを追加することによって、固有システムはランクを獲得する。基底関数マトリクスおよび/またはヌルを追加することを繰り返されるプロセスを通して、高度なランクが最終マトリクスによって得られることが可能である。線形システムは、リソースに対する制約のために、最大で
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個のテスト関数を使用して、最大で
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個の基底関数を処理することしかできないかもしれない。この最適化マトリクスの高いランクはこの場合
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であり、ここで、個々の基底関数を生成するための
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個の最適化マトリクスは、追加で併合された。このアプローチを使用して、
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および/または
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であるという他の不可能な状況は、有限処理能力を有するこのシステムで解決可能な
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個の基底関数を有する、縮小基底集合で表される問題に帰着される。
【0318】
この縮小基底集合は、基底関数に対する複数の最適化からなる最終マトリクスの
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個の最も主要な固有ベクトルと、実質的に同じマトリクス部分空間を占める、クリロフ部分空間を計算することによって、見出される。クリロフ部分空間は、主要な固有ベクトルが見つけられ、次いで残りのマトリクスから取り除かれるアーノルディ反復法のような、標準的な技術を用いて見つけられ、それから
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個のそのような固有ベクトルが見つかるまでこれが繰り返される。
【0320】
基底関数が上位マトリクスから抽出されるこのアプローチは、既存の特定の基底関数アプローチと混合して適合させることができる。例えば、2つのコントロール領域またはポイントを必須項目として指定し、線形システムへの基本セット入力に追加することができる。それから、それらが二次最適化、したがってそれ自身の最適化マトリクスによって特定されるということを考えると、残りの基底関数は、単一のマトリクスに加えることができ、そのマトリクスは、線形システムに入力された基底関数のセットの残りの数を構成する、最も支配的な
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の固有ベクトルを見つけるために、このクリロフ部分空間法を用いて分解される。この方法で、最初に指定された2つの基底関数は、線形システムに直接インポートされるため保証されているが、セットの残りの関数は近似する。このシステムはさらに用いられ、ここで、底関数の集合数は、上位ランクの最適化マトリクスによって、それぞれ記述される基底関数の互いに素な集合から特定され、そして基底関数の集合数が取り出される。縮小基底関数を導出するために使用できる、さらなる技術は、パワーしきい値を超えるまで、マトリクスから基底関数を取り続けることである。このしきい値は、結合された基底関数から構成されるマトリクスごとに異なる可能性があるため、異なるパワーの固有ベクトルを生成し、この場合、固有ベクトルを選択することで固有ベクトルを生成でき、各固有ベクトルのパワーは、実際の優先順位の値と対応する固有値の大きさの積に基づいて、各マトリクスから計算される。
【0321】
8.
テスト関数を使用した線形システムソリューション
【0322】
基底関数セットが基底関数セットとは別に定義される、特定の目標を達成するかどうかを「テストする」方法は、価値があるだろう。これらの目標が達成されたかどうかの定量的評価は、最適化に提供され、これは、これらのテスト関数によって定義される音場内の所望の特性を生成するために使用される。
【0323】
テスト関数および複素数値線形システム最適化における、それらの役割について説明する。
【0325】
線形コントロール領域、これは、複素数値重み付け関数
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を用いて、圧力などの線形音響量との積分を実行する演算子として定義する:
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これは、音響場で評価するために使われる。
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が、音響量の類似の位相分布と対になっている場合、複素共役は、関数評価を最大化するために使用されることに留意されたい。この積分に対する任意の近似値(サンプリングなど)を使用することができ、または実際には、これを使用して音圧場にわたって任意の線形演算子を近似することができる。ベクトル粒子速度(ここで各ベクトル成分は、場の調和運動のための複素数値である)を用いて、コントロール領域を最適化するように、さらに積分されてもよい、ここで:
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は、媒体の粒子速度、
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は、それぞれの次元が複素数値の3次元ベクトル場であり上記と同じ目的で重み付け関数として機能する。この方法では、異なる音響量パターンが線形的に評価されてもよく、ここで位相が
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におけるスカラーまたはベクトル関数によって生成された「テンプレート」と整列するとき、結果の特定の位相は目的関数を最大化する。
【0326】
また、
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は、複数の外見上ばらばらな領域の単一の評価を作成するために、大部分がゼロ(またはゼロベクトルからなる)であり得ることにも留意されたい。この定式化は、線形音響量のフィールドにわたって、任意の線形演算子に拡張することができるので、任意の整数近似(サンプリングなど)を使用することができる。
【0328】
入力として
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個の基底関数のセットが与えられると、
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個の基底関数の最適な線形結合を見つけるために、線形システムを通して
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個のテスト関数が使用され、
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個のテスト関数の所望の客観的評価を達成する。これら
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個のテスト関数は、線形コントロール領域評価の形をとることができる。上記の目的
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の形式を使用すると、次のようになる:
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または、単一のコントロールポイント定義を通して、次のように評価することもできる:
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ここで、上線は複素共役を表し、
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は、三次元位置を表し、
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は全てのトランスデューサ素子をパラメータ化し、
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はトランスデューサの圧力場の共役を乗じた、トランスデューサ活性化である。法線方向が定義されている場合、粒子速度によって定義されるコントロールポイントの等価形式も、評価子として使用できる:
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ただし、間違った方向を向いているトランスデューサ
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も、
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の場合、その寄与のセットをゼロに設定し、省略することができる)。
【0329】
両方の単一コントロールポイント定義において、既存のアプローチは、コントロール領域評価の単位重み付け関数の場合を伴う、特別な単一ポイント積分評価と見なすことができる。ここでの目的関数は、余分な副作用のない単純な音響量である。
【0331】
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個のテスト関数の各々を用いて、
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個の基底関数の各々を評価することにより、複素数値である矩形マトリクスが得られる。前述のように、主要な固有ベクトルは、
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個のテスト関数によって定義される空間を最も良く張る
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個の基底関数の組み合わせを表す。しかし、これは必ずしも正方マトリクスではないため、特異値分解がより適切であるが、唯一必要な固有ベクトルは支配的なものである。その支配的な固有ベクトルが、システム基底関数の支配的な組み合わせの要素を表す、正方エルミート行列を、構築することができる。固有システムは、ここで、以下のように記載される:
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ここで、
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は、位相が
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個のテスト関数のパラメータ空間のカバーを生成する係数を記載する。したがって、優勢固有ベクトルは、単一の組み合わせベクトルで達成可能な空間の最良のカバーを表す成分
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を有し、その位相はこのカバーを最適化する。
【0332】
テスト関数の数が基底関数の数と等しいため、
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である場合でも、既存の固有システムアプローチは必ずしも適用可能ではない場合があることに、留意されたい。これは、マトリクスがエルミーションではなくなる可能性があるため、上記の手順を完了せずに、レイリー−リッツ(Rayleigh−Ritz)法をこのマトリクスに直接適用すると、方法が主要の固有ベクトルに収束できなくなる可能性があるためである。
【0333】
位相データが指定されていないか、または不完全である場合であっても、主要な固有ベクトルを位相情報のために使用すべきである。固有ベクトルは、各反復の終わりに、振幅データを除去するように修正され、位相がゼロに平均化され、前の解から別の時間ステップで位相進行が制限され、または、既存する定常の位相の関係を有する、いくつかの基底関数に対して1組の位相解を有し、このセットの補数は、それら自体と既存の位相の定常セットとの間の位相で最適化されている。この方法では、この矩形マトリクスシステムは、基底集合を生成する関数が、基底集合の目的を評価するために使用される関数と同じ関数である条件について、特化した既存の固有システムアプローチと同様の効果を達成するために使用される。
【0335】
複素数値線形システムは、修正された役割、すなわちテスト関数の所与の値を最もよく再現する、基底関数の集合を見つけるという役割を持つ。ここで、線形システムは、下記の矩形マトリックスの形態を取る:
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【0336】
マトリクスが矩形であるため、テスト関数の数が基底関数の数よりも多く、その結果、複素数値の最小二乗システムになるか、またはテスト関数の数が基底関数の数よりも少なくなる可能性があり、複素数値の最小ノルムシステムが得られる。いずれの場合も、標準的な分解を使用して解ベクトルを見つけることができ、その解は、解ベクトルの各成分が、試験関数の所与の値を表現する場合に音響場を生じさせる基底関数のそれぞれに適用される係数である。
【0337】
これらのテスト関数は、あるポイントにおける音圧または方向性粒子速度、あるいは空間内のある領域にわたる圧力、および方向性粒子速度の混合を表すことができる。これらの関数のどのような組み合わせも
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個のテスト関数を構成することができ、それは線形システムの最終ステップで解かれる。
【0338】
基底関数の係数が分かれば、トランスデューサを作動させるための最終値は、次のように拡張される:
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【0339】
単一の単調搬送波周波数(状況の変化により多かれ少なかれ有効であり得る)の仮定を与える入力信号は、この
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の成分を各変換器に適用することによって構成される。
【0341】
前述の実施形態の様々な特徴は、改良した触角のシステムの多数のバリエーションを生産するために選択され、そして組み合わされてもよい。
【0342】
前述の明細書において、特定の実施形態が説明された。しかしながら、当業者であれば、特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更が可能であることを理解するであろう。従って、明細書および図面は限定的な意味ではなく、例示的な意味で見なされるべきであり、そのような修正はすべて本教示の範囲内に含まれることが意図される。
【0343】
利益、利点、問題に対する解決策、および何らかの利益、利点、または解決策を生じさせるか、またはより顕著にする可能性があるあらゆる要素は、いずれかもしくは全ての請求項の重要な、必要の、本質的な特徴、要素として解釈されるべきではない。本発明は、本願の係属中に行われたいかなる修正、および発行された特許請求の範囲のすべての均等物を含む、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0344】
さらに、本明細書では、第1および第2、上下などの関係用語は、必ずしもそのような実態、または動作間の実際のそのような関係または順序を必要とせず、暗示することなく、ある実態または動作を、別の実体または動作から区別するためにのみ、使用される。用語「構成する」、「構成している」、「有する」、「有している」、「含む」、「含んでいる」、「包含する」、「包含している」またはそれらの任意の他のバリエーションは、非排他的包含に及ぶものであることを意図しており、要素のリストを構成する、有する、含む、包含するプロセス、方法、物品、または装置は、それらの要素だけを含むのではなく、そのようなプロセス、方法、物品、または装置に明示的に挙げられないか、または明示的にリストされた固有の他の要素を含む。「構成する」、「有する」、「含む」、「包含する」などの要素は、プロセス、方法、記事、または要素を構成する、有する、含む、包含する装置の中に、追加の同一の要素が存在することを排除するものではない。「a」および「an」という用語は、本明細書で、他に明示的に述べられていない限り、1つまたはそれ以上として定義される。用語「実質的に」、「本質的に」、「およそ」、「約」またはそれらの任意の他の類型は、当業者によって理解されるものに近いとものとして定義される。本明細書で使用する「結合」という用語は、必ずしも直接ではなく、必ずしも機械的にではないが、接続されていると定義される。特定の方法で「構成」されているデバイスまたは構造は、少なくともそのように構成されているが、記載されていない方法で構成することもできる。
【0345】
開示の要約は、読者が技術的開示の性質を迅速に確認することを可能にするために提供され、これは、特許請求の範囲または意味を、解釈または限定するために使用するものではないとの理解のもとに提出される。加えて、前述の詳細な説明では、開示を簡素化する目的で、多様な特徴が、様々な実施形態において、一緒にグループとしてまとめられていることが理解できる。本開示の方法は、請求された実施形態が、各請求項に明示的に記載されているよりも、多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきではない。そうではなく、添付の特許請求の範囲が反映するように、発明の主題は、単一の開示された実施形態の全ての特徴より少ない特徴にある。したがって、添付の特許請求の範囲は、ここで詳細な説明に組み込まれ、各特許請求の範囲は、別々に特許請求される主題としてそれ自体で存在する。