【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、配列番号7のcry14Ab−1.bコード配列などの、Cry14Ab−1タンパク質をコードする核酸、または配列番号7と少なくとも95、96、97、98、または少なくとも99%の配列同一性を有する、殺センチュウ性Cry14Abタンパク質をコードする配列を提供する。また、配列番号9のhppdPf−4Paコード配列などの、HPPD−4タンパク質をコードする核酸、または配列番号9と少なくとも95、96、97、98、または少なくとも99%の配列同一性を有する配列も本明細書に提供され、前記配列は、植物中で発現した場合にHPPD阻害除草剤に対する耐性を提供するHPPDタンパク質をコードする。また、ヌクレオチド位置131からヌクレオチド位置5276までの配列番号11の配列、もしくはその相補体を含むcry14Ab−1.bキメラ遺伝子、または植物発現プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド位置412からヌクレオチド位置3969までの配列番号11の配列を含むcry14Ab−1.bキメラ遺伝子、またはヌクレオチド位置131からヌクレオチド位置5276までの配列番号11の配列もしくはその相補体、またはヌクレオチド位置412からヌクレオチド位置3969までの配列番号11の配列(植物発現プロモーターに作動可能に連結されている場合)と、少なくとも95、96、97、98、または少なくとも99%の配列同一性を有する、殺センチュウ性Cry14Abタンパク質をコードする配列も本明細書に適用される。さらに、ヌクレオチド位置5382からヌクレオチド位置7621までの配列番号11の配列、もしくはその相補体を含む、または植物発現プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド位置5589からヌクレオチド位置6665までの配列番号11の配列、またはヌクレオチド位置5382からヌクレオチド位置7621までの配列番号11の配列もしくはその相補体と、もしくはヌクレオチド位置5589からヌクレオチド位置6665までの配列番号11の配列(植物発現プロモーターに作動可能に連結されている場合)と、少なくとも95、96、97、98、または少なくとも99%の配列同一性を有する配列を含む、hppdPf−4Paキメラ遺伝子が本明細書に提供される。前記配列は、植物中で発現した場合にHPPD阻害除草剤に対する耐性を提供するHPPDタンパク質、ならびに前記cry14Ab−1.bキメラおよび前記hppdPf−4Paキメラ遺伝子を含む核酸をコードする。これらの核酸または遺伝子は、ダイズ、綿、トウモロコシ、イネ、ナタネ、およびコムギなどの植物を、それらがセンチュウを防除しおよび/またはHPPD阻害除草剤耐性を有するように形質転換するのに有用である。
【0016】
また、ヌクレオチド位置131からヌクレオチド位置7941までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはそれと少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含むキメラDNA分子も本明細書に提供される。一実施形態では、このDNA分子は、HPPD阻害剤に対して耐性のタンパク質、およびSCN、RKNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)種センチュウなどの植物病害センチュウに負の影響を与えるタンパク質をコードする。一実施形態では、このキメラDNA分子は、配列番号8のタンパク質またはそれと少なくとも99%同一のセンチュウ防除タンパク質、および配列番号10のタンパク質またはそれと少なくとも99%同一のHPPD阻害剤耐性タンパク質をコードする。また、そのようなDNA分子を含有するように形質転換されたダイズ植物、種子、または細胞などの植物、種子、または細胞、およびダイズ植物または種子などの植物または種子を、センチュウに対して抵抗性かつHPPD阻害除草剤に対して耐性とするためのそのようなDNA分子の使用も提供される。
【0017】
本発明は、ダイズシストセンチュウなどの植物寄生性センチュウに対する抵抗性、およびイソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤に対する耐性を提供する、そのゲノムに安定に組み込まれたcry14Ab−1.b遺伝子のコード配列を含む線虫抵抗性遺伝子およびhppdPf−4Pa遺伝子のコード配列を含む除草剤耐性遺伝子を含む発現カセット(両方、本明細書の実施例1.1に記載され、それぞれ配列番号7および9に示される)を含む、トランスジェニックダイズ植物、植物部分、種子、細胞またはその組織に関する。HPPD阻害除草剤およびセンチュウのプレッシャーの不存在下で、そのようなダイズ植物は、非トランスジェニック同質遺伝子系統と実質的に同等の農業成績を有する。圃場で植物性能に影響を与えるダイズシストセンチュウ(SCN)プレッシャーに遭遇すると、本発明の植物は、非トランスジェニック植物と比較して優れた農学的表現型を有するであろう。また、雑草の存在下で、耐性が与えられるHPPD阻害除草剤の施用後、本発明の植物は、除草剤で処理されていない植物と比較して、優れた農学的表現型を有するであろう。
【0018】
本発明によると、ダイズ植物またはその種子、細胞もしくは組織は、エリートイベントEE−GM4を含む。一実施形態では、エリートイベントEE−GM4は、配列番号1、3、5、もしくは24のいずれか1つの配列、または配列番号2、4、6、もしくは25のいずれか1つの配列を含む。一実施形態では、EE−GM4は、配列番号1、3、5、もしくは24のいずれか1つの配列、および配列番号2、4、6、もしくは25のいずれか1つの配列、ならびに配列番号7のcry14Ab−1.bコード配列および配列番号9のhppdPf−4Paコード配列を含む。一実施形態では、エリートイベントEE−GM4は、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された参照種子に含有される、ダイズゲノムの特定の位置に挿入された外のDNA(または挿入されたT−DNA)である。一実施形態では、EE−GM4中のそのような挿入されたT−DNAは、キメラCry14Ab−1をコードする遺伝子およびHPPD−4をコードする遺伝子を含む。別の実施形態では、前記イベントは、配列番号1もしくは3の5’接合配列によって、または配列番号2もしくは4の3’接合配列によって;または配列番号1もしくは3の5’接合配列によって、および配列番号2もしくは4の3’接合配列によって、特徴付けられる。一実施形態では、EE−GM4含有ゲノムDNAは、それぞれ配列番号12および配列番号13のヌクレオチド配列を含む2つのプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応(本明細書で「PCR」)を使用して分析した場合、126bpのDNA断片を生じる。一実施形態では、EE−GM4含有ゲノムDNAは、それぞれ配列番号20および配列番号21のヌクレオチド配列を含む2つのプライマーを用いてPCRを使用して分析した場合、90bpのDNA断片を生じる。
【0019】
本明細書の一実施形態では、それぞれがそのゲノム中にエリートイベントEE−GM4を含み、前記イベントを含む参照種子が寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、ダイズ植物、細胞、植物部分、種子またはその子孫が提供される。一実施形態では、EE−GM4を含む植物または種子は、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された種子から生育したダイズ植物の繁殖によって、および/またはそれを用いた育種によって得ることができる。
【0020】
より具体的には、本発明は、トランスジェニックダイズ植物、植物部分、花粉、種子、細胞またはその組織に関し、そのゲノムDNAは、本明細書に記載のようにPCRで分析した場合、EE−GM4の5’または3’T−DNA隣接領域の一部および挿入T−DNAの一部によって形成される領域に指向された少なくとも2つのプライマーを使用して、イベントEE−GM4に特異的な断片が増幅されるという事実によって特徴付けられる。プライマーは、配列番号6もしくは配列番号25内の3’T−DNA隣接領域、またはその下流に隣接するダイズ植物ゲノムDNA、およびその上流に隣接する挿入T−DNAに指向されてもよい。プライマーはまた、配列番号5または配列番号24内の5’T−DNA隣接領域、またはその上流に隣接するダイズ植物ゲノムDNA、およびその下流に隣接する挿入T−DNAに指向されてもよい。一実施形態では、そのようなプライマーは、それぞれ配列番号12および配列番号13、または配列番号20および配列番号21、または配列番号26および配列番号28、または配列番号27および配列番号29のヌクレオチド配列(例えば、その3’末端に配列番号12のヌクレオチド配列を含有するプライマーおよびその3’末端に配列番号13のヌクレオチド配列を含有するプライマーを含むプライマー対、またはその3’末端に配列番号20のヌクレオチド配列を含むプライマーおよびその3’末端に配列番号21のヌクレオチド配列を含有するプライマーを含むプライマー対、またはその3’末端に配列番号26のヌクレオチド配列を含有するプライマーおよびその3’末端に配列番号28のヌクレオチド配列を含有するプライマーを含むプライマー対、またはその3’末端に配列番号27のヌクレオチド配列を含有するプライマーおよびその3’末端に配列番号29のヌクレオチド配列を含有するプライマーを含むプライマー対)を含むか、または(本質的に)それからなり、126bpまたは90bpの断片などの、50〜1000bpのDNA断片を生成する。
【0021】
本発明のエリートイベントを含む参照種子は、受託番号PTA−123624でATCCに寄託されている。本発明の一実施形態は、ダイズ植物に導入されると、センチュウに対する抵抗性および除草剤に対する耐性、特に、ダイズシストセンチュウ(ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、本明細書で「SCN」)および/または病変センチュウ(本明細書中で使用される場合、病変センチュウは、パイナップルネグサレセンチュウ(Pratylenchus brachyurus)を含むがこれに限定されない、ネグサレセンチュウ(Pratylenchus)種ダイズ病害センチュウを指す)に対する抵抗性およびイソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害剤に対する耐性を提供する、受託番号PTA−123624で寄託された種子に含有されるエリートイベントEE−GM4である。本発明のEE−GM4を有する植物はまた、ネコブセンチュウ(本明細書中で使用される場合、ネコブセンチュウは、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、アレナリアネコブセンチュウ(Meloidogyne arenaria)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、またはジャワネコブセンチュウ(Meloidogyne javanica)、またはその任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない、ネコブセンチュウ(Meloidogyne)種ダイズ病害センチュウを指す)、ニセフクロセンチュウ(ナミニセフクロセンチュウ(Rotylenchulus reniformis))、およびランスセンチュウ(H.コルムブス(H.columbus)、H.ガレアツス(H.galeatus)、およびH.マグニスチルス(H.magnistylus)などのヤリセンチュウ(Hoplolaimus)種)を防除する。寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された種子に含有される、EE−GM4のヌクレオチド配列と、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または少なくとも99.9%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有する、HPPD阻害剤耐性およびSCNセンチュウ抵抗性を有するダイズイベント、またはATCC寄託PTA−123624の寄託種子に含有されるEE−GM4のヌクレオチド配列から1〜200、1〜150、1〜100、1〜75、1〜50、1〜30、1〜20、1〜10、または1〜5ヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列を有する、または以下の連続したヌクレオチド配列(5’から3’):配列番号5または配列番号24、ヌクレオチド位置188からヌクレオチド位置7368までの配列番号11、および配列番号6または配列番号25によって形成されたヌクレオチド配列から1〜200、1〜150、1〜100、1〜75、1〜50、1〜30、1〜20、1〜10、または1〜5ヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列を有する、HPPD阻害剤耐性およびSCNセンチュウ抵抗性を有するダイズイベントなどの、このイベントの少しの変異型が本発明に含まれる。一実施形態では、EE−GM4は、以下の連続したヌクレオチド配列(5’から3’):配列番号5または24、ヌクレオチド位置188からヌクレオチド位置7368までの配列番号11、および配列番号6または25によって形成されたヌクレオチド配列と、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または少なくとも99.9%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。天然の遺伝的変異、単一DNA塩基の相違、相同DNA配列における小さな挿入および欠失(例えば、一塩基多型(SNP))は、同種の植物によく見出される(Zhu et al.(2003)Genetics 163:1123−1134)。
【0022】
ATCC寄託番号PTA−123624の種子は、本発明のエリートイベントEE−GM4についてホモ接合性のトランスジェニック種子の純粋なシードロットであり、これはセンチュウ抵抗性植物へと生育し、それにより、植物はイソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害剤に対しても耐性である。寄託された種子から得ることができる種子または子孫種子(例えば、異なる遺伝的背景を有する他のダイズ植物と交雑した後)を蒔くことができ、生育する植物を、本明細書に記載のイソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害剤で処理することができる、または本発明のエリートイベントを含む植物を得るために、本明細書に記載されるようにEE−GM4の存在について試験することができる。本発明はさらに、受託番号PTA−123624を有するATCCに寄託された種子から生育した本発明のエリートイベントを含む植物由来の細胞、種子、組織、子孫(progeny)、および子孫(descendant)に関する。本発明はさらに、本発明のエリートイベントを含むダイズ植物から(例えば、その繁殖および/またはそれとの育種によって)得ることができる植物(受託番号PTA−123624を有するATCCに寄託された種子から生育した植物、または配列番号1、3または5の配列と配列番号2、4または6の配列との間に位置する配列番号9のhppdPf−4Paコード配列および配列番号7のcry14Ab−1.bコード配列を含む植物、または配列番号1、3、5、または24の配列のいずれか1つと配列番号2、4、6、または25の配列のいずれか1つとの間に位置する配列番号9のHPPDコード配列および配列番号7のcry14Ab−1.bコード配列を含む植物など)に関する。本発明はまた、上記の植物または種子から得られた子孫植物および種子に関し、それは配列番号1の配列および配列番号2の配列、または配列番号3の配列および配列番号4の配列、または配列番号5の配列および配列番号6の配列、または配列番号24の配列および配列番号25の配列を含む。
【0023】
本発明はさらに、その方法がトランスジェニック植物、細胞または組織中の特徴的なDNA配列またはそのようなDNA配列によってコードされるアミノ酸の存在の同定に基づくものである、エリートイベントEE−GM4を含む、トランスジェニック植物またはその細胞もしくは組織を同定する方法に関する。本発明の好ましい実施形態によれば、そのような特徴的なDNA配列は、イベントの挿入部位を含む、15bpまたは少なくとも15bp、好ましくは20bpまたは少なくとも20bp、最も好ましくは30bp以上の配列、すなわち、ダイズ植物ゲノムへと伸長する、HPPD阻害剤およびセンチュウ抵抗性導入遺伝子を含有する挿入T−DNAの一部ならびにそれに隣接する5’または3’T−DNA隣接領域の一部の両方を含有する配列であり、これにより、エリートイベントの特異的同定が可能となる。本発明はまた、本明細書で同定されたイベントEE−GM4を含む植物、種子および細胞に関する。
【0024】
本発明はさらに、生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4を同定する方法に関し、その方法は、5’および/または3’T−DNA隣接配列およびそれに隣接する挿入T−DNAを特異的に認識するプライマーまたはプローブに基づく。全体または部分(指向)ゲノム配列決定などの、EE−GM4を同定するための、例えば、その特定の特徴的配列を同定するための他の方法もまた、本明細書に含まれる。
【0025】
より具体的には、本発明は、好ましくは50〜1000bpのサイズのDNA断片を得るために、少なくとも2つのプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応または少なくとも2つのプライマーおよびプローブを用いたポリメラーゼ連鎖反応を用いて前記生物学的試料中に存在する核酸の配列を増幅するステップであって、これらのプライマーのうち1つが、EE−GM4の5’または3’T−DNA隣接領域を認識し、他方のプライマーが、前記5’または3’T−DNA隣接領域に隣接する、除草剤耐性およびセンチュウ抵抗性遺伝子を含む挿入T−DNA内の配列を認識する、ステップを含む、生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4を同定する方法に関する。一実施形態では、エリートイベントEE−GM4に特徴的なDNA断片を得るために、第1のプライマーが、EE−GM4の5’T−DNA隣接領域を認識し、第2のプライマーが、前記5’T−DNA隣接領域の下流に隣接する除草剤耐性およびセンチュウ抵抗性遺伝子を含む挿入T−DNA内の配列を認識するか、または第1のプライマーが、EE−GM4の3’T−DNA隣接領域を認識し、第2のプライマーが、前記3’T−DNA隣接領域の上流に隣接する除草剤耐性およびセンチュウ抵抗性遺伝子を含む挿入T−DNA内の配列を認識する。一実施形態では、前記ポリメラーゼ連鎖反応法は、前記プライマーによって産生された増幅産物を検出するため、前記プライマーによって増幅されたDNA、例えば、EE−GM4中の挿入T−DNAの一部および前記T−DNAに隣接するDNAの一部を含む(場合に応じて、本明細書の配列番号14または22のヌクレオチド配列を含むプローブの、イベントの5’側または3’側のいずれかにおいて)接合DNA、を認識するプローブの使用をさらに含む。プライマーは、それぞれ、EE−GM4の5’T−DNA隣接領域内(ヌクレオチド位置1からヌクレオチド位置227までの配列番号5、またはヌクレオチド位置1からヌクレオチド位置1058までの配列番号24)、またはEE−GM4の3’T−DNA隣接領域内(ヌクレオチド位置254からヌクレオチド位置501までの配列番号6の相補体、またはヌクレオチド位置254からヌクレオチド位置1339までの配列番号25)の配列、および挿入T−DNA内の配列(ヌクレオチド位置228から398までの配列番号5、またはヌクレオチド位置1からヌクレオチド位置253までの配列番号6、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23、またはその相補体)を認識し得る。5’または3’T−DNA隣接領域を認識するプライマーは、配列番号13、配列番号21、配列番号26または配列番号27のヌクレオチド配列を含み得、挿入T−DNA内の配列を認識するプライマーは、本明細書に記載の配列番号12、配列番号20、配列番号28または配列番号29のヌクレオチド配列を含み得る。本発明はまた、当業者によって得ることができる、または商業的供給源から得ることができる、任意のイベント特異的プライマー対およびそのようなプライマー対を用いて増幅された特異的DNAに関する。
【0026】
本発明は、より具体的には、126bpのDNA断片を得るため、それぞれ配列番号12および配列番号13のヌクレオチド配列を含むかまたはそれから(本質的に)なる2つのプライマーを用いた、または90bpのDNA断片を得るため、それぞれ配列番号20および配列番号21のヌクレオチド配列を含むかまたはそれから(本質的に)なる、2つのプライマーを用いた、ポリメラーゼ連鎖反応を用いて生物学的試料中に存在する核酸の配列を増幅するステップを含む、生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4を同定する方法に関する。このようにして同定されたエリートイベントEE−GM4を含む植物も本発明に含まれる。
【0027】
本発明はさらに、生物学的試料中のEE−GM4についての特異的な同定方法を開発するために使用することができる、本明細書に記載のEE−GM4の特定のT−DNA隣接配列に関する。そのような特異的T−DNA隣接配列は、同定アッセイにおいて参照対照物質としても使用され得る。より具体的には、本発明は、本明細書にさらに記載されるように、特異的プライマーおよびプローブの開発に使用することができる、EE−GM4の5’および/または3’T−DNA隣接領域に関する。また、配列番号12および配列番号13、または配列番号20および配列番号21のヌクレオチド配列を含むかまたはそれから(本質的に)なるプライマーによって増幅することができる配列を含む、好ましくは150〜850bpの、核酸分子も、参照物質として適している。
【0028】
本発明はさらに、そのような特異的プライマーまたはプローブの使用に基づく、生物学的試料中のEE−GM4の存在の同定方法に関する。プライマーは、ヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6のヌクレオチド配列の相補体、またはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25のヌクレオチド配列の相補体から選択される連続した17〜約200ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含む、またはそれからなる、またはそれから本質的になり得、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列、もしくはその相補体、またはヌクレオチド位置17からヌクレオチド位置7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、もしくはその相補体から選択される連続した17〜約200ヌクレオチドのヌクレオチド配列などの、ヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列から選択される連続した17〜約200ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含む、またはそれからなる、またはそれから本質的になるプライマーと組み合わされる。プライマーは、それらの3’末端に位置するこれらのヌクレオチド配列も含み得、無関係の配列、または言及されたヌクレオチド配列に由来するがミスマッチを含む配列をさらに含み得る。一実施形態では、本明細書で使用されるプライマーはまた、標的DNAまたはその相補体と同一であってもよく、ここで、前記標的DNAは、異なる起源のヌクレオチド配列を含有するハイブリッドであり、天然ではそのような組み合わせでは発生しない。
【0029】
本発明は、生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4を同定するためのキットに関し、前記キットは、5’または3’T−DNA隣接領域を特異的に認識する少なくとも1つのプライマー対またはプローブを含み、挿入T−DNAは、それに隣接する除草剤耐性およびセンチュウ抵抗性遺伝子をEE−GM4中に含む。
【0030】
本発明のキットは、EE−GM4の5’または3’T−DNA隣接領域を特異的に認識するプライマーに加えて、PCR同定プロトコルにおける使用のための、EE−GM4のHPPD阻害除草剤耐性およびセンチュウ抵抗性遺伝子を含む挿入T−DNA内の配列を特異的に認識する第2のプライマーを含み得る。本発明のキットは、少なくとも2つの特異的プライマーを含み得、そのうちの1つは、EE−GM4の5’T−DNA隣接領域内の配列またはEE−GM4の3’T−DNA隣接領域内の配列を認識し、もう一方は、HPPD阻害除草剤耐性およびセンチュウ抵抗性遺伝子を含む挿入T−DNA内の配列を認識する。5’T−DNA隣接領域を認識するプライマーは、配列番号21のヌクレオチド配列を含み得、かつ挿入T−DNAを認識するプライマーは、配列番号20のヌクレオチド配列を含み得る、または3’T−DNA隣接領域を認識するプライマーは、配列番号13のヌクレオチド配列を含み得、かつ挿入T−DNAを認識するプライマーは、配列番号12のヌクレオチド配列を含み得る、または本明細書に記載されている、他の任意のプライマーまたはプライマーの組み合わせである。キットは、配列番号14の配列を含むプローブまたは配列番号22の配列を含むプローブなどの、5’T−DNA隣接領域を認識するプライマーと挿入T−DNA内の配列を認識するプライマーとの間に配置された配列を認識する、または3’T−DNA隣接領域を認識するプライマーと挿入T−DNA内の配列を認識するプライマーとの間の配列を認識する、プローブをさらに含み得る。
【0031】
本発明は、生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4を同定するためのキットに関し、前記キットは、本明細書に記載のEE−GM4 PCRプロトコルにおける使用のために、配列番号12および配列番号13のヌクレオチド配列、または配列番号20および配列番号21のヌクレオチド配列を含むかまたはそれから(本質的に)なるPCRプライマーを含む。配列番号12および配列番号13のヌクレオチド配列を含むかまたはそれから(本質的に)なるプライマーを含む前記キットは、配列番号14のヌクレオチド配列を含むかまたはそれから(本質的に)なるプローブをさらに含み得、配列番号20および配列番号21のヌクレオチド配列を含むかまたはそれから(本質的に)なるプライマーを含む前記キットは、配列番号22のヌクレオチド配列を含むかまたはそれから(本質的に)なるプローブをさらに含み得る。前記キットは、緩衝剤ならびにdNTP、(Taq)DNAポリメラーゼ、MgCl2、安定剤、および任意選択により染料のいずれかまたはそれぞれなどの試薬をさらに含み得る。
【0032】
本発明はまた、生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4を同定するためのキットに関し、このキットは、EE−GM4の特定の領域と80%〜100%の配列同一性を有する配列に対応する(または相補的である)配列を含むか、または(本質的に)それからなる特異的プローブを含み、そのような特定の領域は、EE−GM4の5’または3’T−DNA隣接領域の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの一部を含む。一実施形態では、プローブの配列は、EE−GM4の5’または3’T−DNA隣接領域の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの一部を含む特定の領域に対応する。最も好ましくは、特異的プローブは、配列番号1、3または5のいずれか1つの配列と80%〜100%の配列同一性を有する配列、または配列番号2、4または6のいずれか1つの配列と80%〜100%の配列同一性を有する配列を含む、またはそれから(本質的に)なる(またはそれと相補的である)か、または特異的プローブは、配列番号5の配列の連続した少なくとも50ヌクレオチドの一部と80%〜100%の配列同一性を有する配列、または配列番号6の配列の連続した少なくとも50ヌクレオチドの一部と80%〜100%の配列同一性を有する配列を含む、またはそれから(本質的に)なり(またはそれと相補的であり)、配列番号5または6の前記部分のそれぞれは、およそ等しい長さの挿入T−DNAおよびT−DNA隣接配列の配列を含む。
【0033】
本発明の別の態様によれば、EE−GM4の検出のためのプライマーまたはプローブとして有用であるように、またはイベントEE−GM4を含む植物を特徴付けるために、T−DNA隣接配列およびEE−GM4の挿入T−DNAの両方の十分な長さのポリヌクレオチドを含むDNA分子が開示される。そのような配列は、接合部位の両側にそれぞれ、そしてEE−GM4イベントの5’および3’接合部位のどちらかまたは両方に、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、または少なくとも30ヌクレオチドのいずれか1つを含んでもよく、またはT−DNA隣接配列の9、10、15、20または30ヌクレオチドのいずれか1つおよび同数のEE−GM4の挿入T−DNAのヌクレオチドを含んでもよい。最も好ましくは、そのようなDNA分子は、配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つの配列、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つの配列を含む。一実施形態では、そのようなDNA分子は、配列番号23、24または25の配列を含む。本発明の一態様では、そのような特異的DNA分子を含むダイズ植物および種子が提供される。
【0034】
本発明に包含される方法およびキットは、植物、植物材料中、または植物材料を含むかまたはそれに由来する食品または飼料産物(新鮮または加工)などの、しかしこれらに限定されない産物中の、EE−GM4の存在を同定する、または(下限)閾値を決定するためなどの、しかしこれに限定されない、異なる目的に使用することができ、追加的または代替的に、本発明の方法およびキットは、トランスジェニック材料と非トランスジェニック材料との分離の目的でトランスジェニック植物材料を同定するために使用することができ、追加的または代替的に、本発明の方法およびキットは、EE−GM4を含む植物材料の質(すなわち、純粋な材料のパーセンテージ)を決定するために使用することができる。
【0035】
本発明はさらに、EE−GM4の5’および/または3’T−DNA隣接領域、およびEE−GM4の5’および/または3’T−DNA隣接配列から開発された特異的プライマーおよびプローブ、に関する。
【0036】
本発明はまた、エリートイベントEE−GM4を含む植物から得られたゲノムDNA、特に、1つまたは両方のEE−GM4接合配列(EE−GM4に特徴的な、T−DNA隣接DNAの一部およびそれに隣接する挿入DNAを含有する)など、例えば、配列番号1、3、5、もしくは24の配列のいずれか1つ、および/または配列番号2、4、6、もしくは25の配列のいずれか1つの、EE−GM4イベント特異的配列を含むゲノムDNAに関する。そのようなゲノムDNAは、本明細書中に記載される同定アッセイにおいて参照対照材料として使用され得る。
【0037】
それぞれ少なくとも1つのエリートイベントを含む、トランスジェニックセンチュウ抵抗性および除草剤耐性ダイズ植物、またはその細胞、部分、種子もしくは子孫も、本明細書に提供され、前記エリートイベントは、
i)植物発現プロモーターおよび配列番号7のコード配列を含むキメラ遺伝子などの、植物発現プロモーターの制御下にあるCry14Ab−1タンパク質をコードするバチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来のcry14Ab−1.b遺伝子を含む第1のキメラ遺伝子
ii)植物発現プロモーターおよび配列番号9のコード配列を含むキメラなどの、植物発現プロモーターの制御下にある、より耐性の高いHPPD酵素をコードするシュードモナス(Pseudomonas)由来の改変型hppdPf−4Pa遺伝子を含む第2のキメラ遺伝子
を含む挿入T−DNAを含む。
【0038】
一実施形態では、前記エリートイベントは、前記挿入T−DNAのすぐ上流に隣接する配列番号5のヌクレオチド1〜227または配列番号24の1〜1058、および前記挿入T−DNAのすぐ下流に隣接する配列番号6のヌクレオチド254〜501または配列番号25のヌクレオチド254〜1339を含む。
【0039】
さらなる実施形態では、前記エリートイベントは、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている前記イベントを含む参照種子から生育するダイズ植物との育種によって得ることができる。
【0040】
別の実施形態では、前記ダイズ植物、またはその細胞、部分、種子もしくは子孫のゲノムDNAは、それぞれ配列番号12および配列番号13のヌクレオチド配列を含む2つのプライマーを用いてPCRを使用して分析した場合、126bpのDNA断片を生じ、またはそれぞれ配列番号20および配列番号21のヌクレオチド配列を含む2つのプライマーを用いてPCRを使用して分析した場合、90bpのDNA断片を生じる。
【0041】
また、SCNおよび/またはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)および/またはネコブおよび/またはニセフクロセンチュウ抵抗性などのセンチュウ抵抗性、および生物学的試料中のイソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤に対する耐性を有するトランスジェニックダイズ植物、またはその細胞、部分、種子もしくは子孫を同定する方法も本明細書に提供され、前記方法は、少なくとも2つのプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応を用いて生物学的試料中に存在する核酸からの50〜150bpのDNA断片を増幅することを含み、前記プライマーのうち1つは、エリートイベントEE−GM4の5’T−DNA隣接領域を認識し、前記5’T−DNA隣接領域がヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列を含み、または前記エリートイベントの3’T−DNA隣接領域を認識し、前記3’T−DNA隣接領域がヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列を含み、前記プライマーのうち他方は、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5の相補体のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列を含む、挿入T−DNA内の配列を認識し、または、前記挿入T−DNAは、ヌクレオチド位置17からヌクレオチド位置7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはその相補体を含む。
【0042】
また、生物学的試料において、センチュウ抵抗性およびHPPD阻害除草剤に対する耐性を有するトランスジェニックダイズ植物、またはその細胞、部分、種子もしくは子孫を同定するためのキットも本明細書に提供され、前記キットは、エリートイベントEE−GM4の5’T−DNA隣接領域を認識する1つのプライマーであって、前記5’T−DNA隣接領域がヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列を含む、プライマー、または前記エリートイベントの3’T−DNA隣接領域を認識する1つのプライマーであって、前記3’T−DNA隣接領域がヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列を含む、プライマー、および挿入T−DNA内の配列を認識する1つのプライマーであって、前記挿入T−DNAがヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5の相補体のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列を含む、または、前記挿入T−DNAがヌクレオチド位置17からヌクレオチド位置7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはその相補体を含む、プライマーを含む。
【0043】
本発明の一実施形態では、本明細書で使用される、エリートイベントEE−GM4の挿入T−DNAは、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列もしくはその相補体、またはヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6のヌクレオチド配列もしくはその相補体を含むか、またはヌクレオチド位置17からヌクレオチド位置7621までの配列番号11のヌクレオチド配列と、少なくとも95、98、99、99.5、または99.9%の配列同一性を有する配列、またはその相補体を含む。
【0044】
また、配列番号1、3、5、もしくは24のいずれか1つのヌクレオチド配列、またはそれと80〜100%の配列同一性を有するヌクレオチド配列および/または配列番号2、4、6、もしくは25、またはそれと80〜100%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、およびヌクレオチド位置188からヌクレオチド位置7368までの配列番号11のヌクレオチド配列またはその相補体と、少なくとも80、85、90、95、97、98、99、99.5、または少なくとも99.9%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子をそれらのゲノム中に含むダイズ植物、植物細胞、組織、または種子も本明細書で提供される。
【0045】
本発明の一実施形態は、標準的ストリンジェンシー条件下で配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つのヌクレオチド配列またはその相補体にハイブリダイズする、または配列番号2、4もしくは6のいずれか1つのヌクレオチド配列またはその相補体にハイブリダイズする核酸分子をそれらのゲノム中に含むダイズ植物、植物細胞、組織、または種子を提供する。
【0046】
また、配列番号1、3、5、もしくは24のいずれか1つのヌクレオチド配列、またはその相補体と、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するか、または配列番号2、4、6、もしくは25のいずれか1つのヌクレオチド配列、またはその相補体と、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む単離核酸分子、または標準的ストリンジェンシー条件下で配列番号1、3、5、もしくは24のいずれか1つのヌクレオチド配列またはその相補体に、または配列番号2、4、6、もしくは25のいずれか1つのヌクレオチド配列またはその相補体にハイブリダイズする核酸配列を含む単離核酸分子も本明細書に提供される。
【0047】
また、配列番号7のヌクレオチド配列、またはその相補体と、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む単離核酸分子、または標準的ストリンジェンシー条件下で配列番号7のヌクレオチド配列またはその相補体にハイブリダイズする核酸配列を含む単離核酸分子も本明細書に提供され、そのような核酸分子は、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)および/またはパイナップルネグサレセンチュウ(Pratylenchus brachyurus)および/またはサツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)および/またはナミニセフクロセンチュウ(Rotylenchulus reniformis)などの、シストセンチュウおよび/または病害センチュウおよび/またはネコブセンチュウおよび/またはニセフクロセンチュウに対して活性な殺センチュウ性毒素をコードする。一実施形態では、そのような核酸分子は、キメラ遺伝子を形成するように、(異種)植物発現性プロモーターを含む核酸分子に作動可能に連結されている。植物病原性センチュウを防除するための形質転換植物または種子における前記核酸分子の使用も本明細書で提供される。さらに、植物発現プロモーターの制御下で、Cry14Abタンパク質、またはCry14Abタンパク質をコードするDNA、または前記DNAを含有する植物または種子を使用するステップを含むサツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、アレナリアネコブセンチュウ(Meloidogyne arenaria)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、またはジャワネコブセンチュウ(Meloidogyne javanica)などのネコブセンチュウ、特に、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)を防除する方法が本明細書に提供され、前記Cry14Abタンパク質は、配列番号8のアミノ酸配列を含むタンパク質、またはそれと少なくとも96%もしくは少なくとも98もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するタンパク質、またはアミノ酸位置1からアミノ酸位置706までの配列番号8のアミノ酸配列を含むタンパク質、またはそれと少なくとも96%もしくは少なくとも98もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するタンパク質である。さらに、植物発現プロモーターの制御下で、Cry14Abタンパク質、またはCry14Abタンパク質をコードするDNA、または前記DNAを含有する植物または種子を使用するステップを含む、ニセフクロセンチュウ(ナミニセフクロセンチュウ(Rotylenchulus reniformis))を防除する方法が本明細書に提供され、前記Cry14Abタンパク質は、配列番号8のアミノ酸配列を含むタンパク質、またはそれと少なくとも96%もしくは少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するタンパク質、またはアミノ酸位置1からアミノ酸位置706までの配列番号8のアミノ酸配列を含むタンパク質、またはそれと少なくとも96%もしくは少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するタンパク質である。
【0048】
また、ヌクレオチド位置131からヌクレオチド位置7941までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはそれと少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、前記核酸分子が、殺センチュウ性Cry14Abタンパク質およびHPPD阻害剤に耐性のHPPDタンパク質をコードする、核酸分子も本明細書に提供される。一実施形態では、その核酸分子は、配列番号8のタンパク質またはそれと少なくとも99%同一のタンパク質、および配列番号10のタンパク質またはそれと少なくとも99%同一のタンパク質をコードする。
【0049】
また、定義された遺伝子座における挿入T−DNAであるエリートイベントEE−GM4をそのゲノム中に含むダイズ植物細胞であって、エリートイベントEE−GM4が、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された参照種子に含有されるものであり、前記挿入T−DNAが、Cry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子およびHPPD−4をコードするキメラ遺伝子を含み、前記エリートイベントが、配列番号1または3の5’接合配列および配列番号2または4の3’接合配列によって特徴付けられる、細胞;または種子細胞であるそのような細胞、もしくはそれぞれ配列番号12および配列番号13のヌクレオチド配列を含む2つのプライマーを用いてPCRを使用して分析した場合、前記細胞のゲノムDNAが126bpのDNA断片を生じる、そのような細胞も本明細書に提供される。
【0050】
本発明は、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された参照種子に含有されるエリートイベントEE−GM4のヌクレオチド配列を含む核酸分子を提供し、前記エリートイベントは、キメラCry14Ab−1をコードする遺伝子およびHPPD−4をコードする遺伝子を含み、配列番号1または3の配列および配列番号2または4の配列を含む。
【0051】
本発明はまた、ヌクレオチド188からヌクレオチド7368までの配列番号11のヌクレオチド配列と少なくとも99.5%または少なくとも99.9%同一である配列b)を含む核酸分子などの、以下のヌクレオチド配列を順番に含む核酸分子を提供する:a)ヌクレオチド1から227までの配列番号5のヌクレオチド配列またはそれと少なくとも99%同一の配列、b)ヌクレオチド188からヌクレオチド7368までの配列番号11のヌクレオチド配列またはそれと少なくとも99%同一の配列、およびc)ヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6のヌクレオチド配列またはそれと少なくとも99%同一の配列。
【0052】
本発明はまた、配列番号23のヌクレオチド配列と少なくとも99.5%または少なくとも99.9%同一である配列b)を含む核酸分子などの、以下のヌクレオチド配列を順番に含む核酸分子を提供する:a)ヌクレオチド1から1058までの配列番号24のヌクレオチド配列またはそれと少なくとも99%同一の配列、b)ヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列またはそれと少なくとも99%同一の配列、およびc)ヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25のヌクレオチド配列またはそれと少なくとも99%同一の配列。
【0053】
本発明によれば、上記のエリートイベントEE−GM4を含むダイズ種子を得るステップ、およびそれからダイズ産物を産生するステップを含む、ダイズ産物を産生する方法も提供される。一実施形態では、そのような方法におけるダイズ産物は、ダイズミール、粉砕種子、粉、またはフレーク、またはダイズ油、ダイズタンパク質、レシチン、豆乳、豆腐、マーガリン、バイオディーゼル、バイオコンポジット、接着剤、溶剤、潤滑剤、洗浄剤、フォーム、塗料、インク、キャンドル、またはダイズ油もしくはダイズタンパク質含有食品、または飼料製品であるか、またはそれを含む。別の実施形態では、そのようなダイズ産物はエリートイベントEE−GM4に特異的な核酸を含む。一実施形態では、エリートイベントEE−GM4に特異的な前記核酸は、配列番号1もしくは3の配列、または配列番号2もしくは4の配列を含む。
【0054】
また、上記のエリートイベントEE−GM4を含む種子から産生されたダイズ産物も本明細書に提供され、前記ダイズ産物は、ダイズミール、粉砕種子、粉、またはフレークであるか、またはそれを含み、かつエリートイベントEE−GM4に特異的な核酸を含み、前記核酸は、本明細書に記載の方法を用いて検出可能である。一実施形態では、エリートイベントEE−GM4に特異的な前記核酸は、配列番号1もしくは3の配列、または配列番号2もしくは4の配列を含む。別の実施形態では、エリートイベントEE−GM4に特異的な前記核酸は、配列番号5もしくは24の配列、または配列番号6もしくは25の配列を含む。一実施形態では、エリートイベントEE−GM4に特異的な前記核酸は、配列番号5もしくは24の配列、および配列番号6もしくは25の配列を含む。
【0055】
エリートイベントEE−GM4を含むダイズ種子の、ダイズ産物を得るための使用も本明細書で提供され、前記エリートイベントは、配列番号1、3、5もしくは24のいずれか1つの配列、および/または配列番号2、4、6、もしくは25のいずれか1つの配列を含む。一実施形態では、そのような使用において、ダイズ産物は、ダイズミール、粉砕ダイズ種子、ダイズ粉またはダイズフレークのいずれか1つである。
【0056】
さらに、エリートイベントEE−GM4を、同じダイズ植物/種子に発生する別のSCN耐性遺伝子座/遺伝子と組み合わせること、およびEE−GM4と前記他のSCN抵抗性遺伝子座/遺伝子とを含む種子を植えることなどによって、別のSCN抵抗性遺伝子座/遺伝子と組み合わせたエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物または種子の産生方法が本明細書に提供される。一実施形態では、本発明の植物、細胞または種子は、本発明のダイズ植物、細胞または種子における異なるSCN抵抗性源の組み合わせを得るために、ダイズに発生する1つ以上の他のSCN耐性遺伝子座/遺伝子を含有する。いくつかのダイズSCN抵抗性遺伝子座または遺伝子が知られており、抵抗性供給源PI 88788、PI 548402(Peking)、PI 437654(HartwigまたはCystX(登録商標))由来のSCN抵抗性遺伝子/遺伝子座のいずれか1つ、またはその任意の組み合わせ、または1つ以上の天然SCN耐性遺伝子座/遺伝子rhg1、rhg1−b、rhg2、rhg3、Rhg4、Rhg5、qSCN11、cqSCN−003、cqSCN−005、cqSCN−006、cqSCN−007、またはダイズ染色体1、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20のいずれか1つにつき同定されたSCN抵抗性遺伝子座のいずれか、またはその任意の組み合わせなどの、それらのうちの1つ以上は、同じ植物、細胞または種子中のEE−GM4と組み合わせることができる(Kim et al.2016,Theor.Appl.Genet.129(12):2295−2311;Kim and Diers 2013,Crop Science 53:775−785;Kazi et al.2010,Theor.Appl.Gen.120(3):633−644;Glover et al.2004,Crop Science 44(3):936−941;www.soybase.org;Concibido et al.2004,Crop Science 44:1121−1131;Webb et al.1995,Theor.Appl.Genet.91:574−581)。また、一実施形態では、本発明の植物または種子は、SCN抵抗性供給源PI 548316、PI 567305、PI 437654、PI 90763、PI 404198B、PI 88788、PI 468916、PI 567516C、PI 209332、PI 438489B、PI 89772、Peking、PI 548402、PI 404198A、PI 561389B、PI 629013、PI 507471、PI 633736、PI 507354、PI 404166、PI 437655、PI 467312、PI 567328、PI 22897、またはPI 494182のいずれか1つから得られるダイズの1つ以上のSCN抵抗性遺伝子座と組み合わせた場合、EE−GM4を含有する。本明細書に含まれる表3は、SCN耐性として報告されたダイズ系統種の包括的なリストを提供し、そのうちのSCN抵抗性遺伝子/遺伝子座(1つまたは複数)は、同じダイズ植物、細胞または種子において本発明のEE−GM4と組み合わせることができる。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
また、上記のエリートイベントEE−GM4を含有する種子が蒔かれた圃場を、HPPD阻害除草剤で処理するステップを含む、雑草による競争から発芽中のダイズ植物を保護するための方法であって、植物がHPPD阻害除草剤に耐性である、方法も、本明細書に提供される。一実施形態では、そのような方法では、HPPD阻害除草剤はイソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンである。
【0060】
また、上記のエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物を植える圃場を、ダイズ植物を植える前または種を蒔く前に、HPPD阻害除草剤で処理し、続いて、前記前処理された圃場に前記ダイズ植物または種子を植えるまたは蒔くステップを含む、雑草による競争から発芽中のダイズ植物を保護するための方法であって、植物がHPPD阻害除草剤に耐性である、方法も、本明細書に提供される。
【0061】
また、圃場を有効量のHPPD阻害除草剤で処理するステップを含む、上記のエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物の前記圃場における雑草の防除方法であって、植物がそのような除草剤に耐性である、方法も、本明細書に適用される。
【0062】
さらに、ダイズ圃場における雑草を防除するためのトランスジェニックダイズ植物、種子またはその子孫の使用も本明細書に提供され、前記植物、種子または子孫はそれぞれ、そのゲノム中にエリートイベントEE−GM4を含み、EE−GM4は、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された参照種子に含有される、定義された遺伝子座にある挿入されたT−DNAであり、前記挿入されたT−DNAは、Cry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子およびHPPD−4をコードするキメラ遺伝子を含み、前記エリートイベントは、配列番号1または3の5’接合配列および配列番号2または4の3’接合配列によって特徴付けられる。一実施形態では、そのような使用において、トランスジェニックダイズ植物、種子またはその子孫は、センチュウに対して抵抗性であり、および/またはHPPD阻害除草剤に対して耐性である。一実施形態では、前記T−DNAは、Cry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子およびHPPD−4をコードするキメラ遺伝子を含み、前記エリートイベントは、配列番号5の5’接合配列および配列番号6の3’接合配列によって特徴付けられる。
【0063】
また、センチュウ抵抗性および/または除草剤耐性植物を生育するための、エリートイベントEE−GM4をそのゲノム中に含むダイズ植物または種子の使用も本明細書に提供され、前記エリートイベントEE−GM4は、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された参照種子に含有される、定義された遺伝子座にある挿入T−DNAであり、前記挿入T−DNAが、Cry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子およびHPPD−4をコードするキメラ遺伝子を含み、前記エリートイベントは、配列番号1または3の5’接合配列および配列番号2または4の3’接合配列によって特徴付けられる。一実施形態では、そのような使用において、ダイズ植物または種子は、SCNセンチュウに対して抵抗性であり、および/またはHPPD阻害除草剤に対して耐性である。一実施形態では、前記T−DNAは、Cry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子およびHPPD−4をコードするキメラ遺伝子を含み、前記エリートイベントは、配列番号5または24の5’接合配列および配列番号6または25の3’接合配列によって特徴付けられる。
【0064】
エリートイベントEE−GM4を含むダイズ種子の、ダイズ産物を得るための使用も本明細書で提供され、ここで、EE−GM4は上記の通りである。
【0065】
EE−GM4を含む植物を他のダイズ植物と交雑するステップ、および前記交雑から得たEE−GM4を含む種子を植えるステップを含む、エリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物または種子の産生方法も本明細書で提供される。一実施形態では、そのような方法は、前記種子または植物にHPPD阻害除草剤を施用するステップを含む。
【0066】
本発明によれば、上記のエリートイベントEE−GM4を含むダイズ種子、およびダイズ圃場の雑草を防除するためのHPPD阻害除草剤の使用、ならびにHPPD阻害除草剤に耐性のダイズを生育する方法における、エリートイベントEE−GM4を含むダイズ種子の使用も提供され、ここで、前記種子は上記の通りである。
【0067】
さらに、センチュウに対する抵抗性および/またはHPPD阻害除草剤に対する耐性をダイズ植物または種子に付与するための、上記のエリートイベントEE−GM4の使用、またはダイズを生育するための、HPPD阻害除草剤と組み合わせたエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物または種子の使用も本明細書に提供される。
【0068】
EE−GM4に特異的なプライマー対、およびそのようなプライマー対を使用するキットまたは方法も本明細書に提供され、ここで、前記対のうち少なくとも1つのプライマーは(プライマーに加えられた検出可能またはスクリーニング可能部分などで)標識されており、前記プライマーのうち少なくとも1つの5’末端は、1つ以上のミスマッチ、またはEE−GM4の5’または3’隣接配列と無関係であるか、もしくはEE−GM4のT−DNA配列と無関係であるヌクレオチド配列を含む;または前記プライマーの少なくとも1つは、T−DNA隣接配列とT−DNA配列との間の連結領域にまたがるヌクレオチド配列をそれらの3’末端に含み、前記結合領域は、配列番号5のヌクレオチド227〜228、配列番号24のヌクレオチド1058〜1059、または配列番号6もしくは25のヌクレオチド253〜254にあり、但し、3’末端の連続した17ヌクレオチドは、配列番号5もしくは24、または6もしくは25のT−DNAまたはT−DNA隣接配列のいずれかにのみ由来するものではない;または前記プライマーのうち少なくとも1つは、それぞれ、EE−GM4の5’もしくは3’隣接領域内またはEE−GM4の挿入T−DNA内の配列と80〜100%同一の配列を含み、前記プライマー配列は、前記5’もしくは3’隣接領域または前記T−DNAとの少なくとも1つのミスマッチを含み、但し、少なくとも1つのミスマッチは、最適化された検出条件(例えば、最適化されたPCR条件)下で、これらのプライマーによるエリートイベントEE−GM4の特異的同定を依然として可能にする;または前記プライマーのうち少なくとも1つのヌクレオチド配列は、他の起源由来の核酸に融合した核酸のヌクレオチド配列、またはその相補体を含む。
【0069】
本発明による他の実施形態は、以下の項に概括される。
1. EE−GM4中の5’または3’T−DNA隣接領域(少なくとも一部)およびそれと隣接する挿入T−DNA(少なくとも一部)を特異的に認識する特異的プライマー対またはプローブを用いた、EE−GM4特異的領域の検出を含む、生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4を同定する方法。
【0070】
2. 項1に記載の方法であって、前記方法が、少なくとも2つのプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応を用いて前記生物学的試料中に存在する核酸からの50〜1000bpの間のDNA断片を増幅することを含み、前記プライマーのうち1つが、EE−GM4中の挿入T−DNAの5’T−DNA隣接領域を認識し、前記5’T−DNA隣接領域がヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列を含むか、またはEE−GM4中の挿入T−DNAの3’T−DNA隣接領域を認識し、前記3’T−DNA隣接領域がヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列を含み、前記プライマーのうち他方のプライマーが、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列もしくはその相補体、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11、もしくはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体を含む挿入T−DNA内の配列を認識する、方法。
【0071】
3. 項2に記載の方法であって、5’T−DNA隣接領域を認識する前記プライマーが、ヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列から選択される連続した17〜200ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、またはEE−GM4の3’T−DNA隣接領域を認識する前記プライマーが、ヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列から選択される連続した17〜200ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、かつ挿入T−DNA内の配列を認識する前記プライマーが、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列もしくはその相補体、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列もしくはその相補体、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体から選択される連続した17〜200ヌクレオチドを含む、方法。
【0072】
4. 項2に記載の方法であって、5’T−DNA隣接領域を認識する前記プライマーが、その3’末端に、ヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列から選択される連続した少なくとも17ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、またはEE−GM4の3’T−DNA隣接領域を認識する前記プライマーが、その3’末端に、ヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列から選択される連続した少なくとも17ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、かつ挿入T−DNA内の配列を認識する前記プライマーが、その3’末端に、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列の相補体、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体から選択される連続した少なくとも17ヌクレオチドを含む、方法。
【0073】
5. 前記プライマーが、それぞれ配列番号12および配列番号13の配列、またはそれぞれ配列番号20および配列番号21の配列を含む、項4に記載の方法。
【0074】
6. PCRを用いて126または90bpのEE−GM4特異的断片を増幅するステップを含む、項5に記載の方法。
【0075】
7. 前記少なくとも2つのプライマーを用いて増幅されたDNA断片に特異的なプローブをハイブリダイズするステップをさらに含む、項2〜6のいずれか一項に記載の方法。
【0076】
8. 前記プローブが前記5’T−DNA隣接領域の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの一部を認識する、または前記プローブが前記3’T−DNA隣接領域の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの一部を認識する、もしくは前記5’T−DNA隣接領域の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの一部を認識する、例えば、前記プローブが配列番号1もしくは3または配列番号2もしくは4のヌクレオチド配列を含む、項7に記載の方法。
【0077】
9. 前記プライマーがそれぞれ配列番号12および配列番号13の配列を含み、かつ前記プローブが配列番号14の配列を含み、または前記プライマーがそれぞれ配列番号20および配列番号21の配列を含み、かつ前記プローブが配列番号22の配列を含む、項8に記載の方法。
【0078】
10. EE−GM4中の挿入T−DNAの5’T−DNA隣接領域を認識する1つのプライマーであって、前記5’T−DNA隣接領域がヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列を含む、プライマー、またはEE−GM4中の挿入T−DNAの3’T−DNA隣接領域を認識する1つのプライマーであって、前記3’T−DNA隣接領域がヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列を含む、プライマー、および挿入T−DNA内の配列を認識する1つのプライマーであって、前記挿入T−DNAがヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列の相補体、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11、もしくはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体を含む、プライマーを含むキット。
【0079】
11. 項10に記載のキットであって、5’T−DNA隣接領域を認識する前記プライマーが、ヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列から選択される連続した17〜200ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、またはEE−GM4の3’T−DNA隣接領域を認識する前記プライマーが、ヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列から選択される連続した17〜200ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、かつ挿入T−DNA内の配列を認識する前記プライマーが、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列の相補体、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体から選択される連続した17〜200ヌクレオチドを含む、キット。
【0080】
12. 項10に記載のキットであって、5’T−DNA隣接領域を認識する前記プライマーが、その3’末端に、ヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列から選択される連続した少なくとも17ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、またはEE−GM4の3’T−DNA隣接領域を認識する前記プライマーが、その3’末端に、ヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列から選択される連続した少なくとも17ヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、かつ挿入T−DNA内の配列を認識する前記プライマーが、その3’末端に、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列の相補体、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体から選択される連続した少なくとも17ヌクレオチドを含む、方法。
【0081】
13. 配列番号12の配列を含むプライマー、および配列番号13の配列を含むプライマーを含む、または配列番号20の配列を含むプライマー、および配列番号21の配列を含むプライマーを含む、項10に記載のキット。
【0082】
14. 5’T−DNA隣接領域を認識するプライマーと挿入T−DNA内の配列を認識するプライマーとの間の配列を認識する、または3’T−DNA隣接領域を認識するプライマーと挿入T−DNA内の配列を認識するプライマーとの間の配列を認識する、プローブをさらに含む、項10に記載のキット。
【0083】
15. 前記プローブが前記5’T−DNA隣接領域の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの一部を認識する、または前記プローブが前記3’T−DNA隣接領域の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの一部を認識する、項14に記載のキット。
【0084】
16. 前記プライマーが配列番号12および配列番号13の配列を含み、かつ前記プローブが配列番号14の配列を含み、または前記プライマーが配列番号20および配列番号21の配列を含み、かつ前記プローブが配列番号22の配列を含む、項15に記載のキット。
【0085】
17. 最適化された検出条件下で、EE−GM4中の挿入T−DNAの5’または3’T−DNA隣接領域内の配列を特異的に認識する配列を含む第1のプライマー、および最適化された検出条件下で、前記5’または3’隣接領域と隣接するEE−GM4中の挿入T−DNA内の配列を特異的に認識する配列を含む第2のプライマーを含む、EE−GM4特異的検出における使用に適したプライマー対であって、前記5’T−DNA隣接領域がヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列を含み、前記3’T−DNA隣接領域がヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列を含み、前記挿入T−DNAがヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体を含む、プライマー対。
【0086】
18. その3’末端に配列番号12の配列、または配列番号13の配列、または配列番号20の配列、または配列番号21の配列を含むプライマー。
【0087】
19. その3’末端に配列番号12の配列を含む第1のプライマー、およびその3’末端に配列番号13の配列を含む第2のプライマーを含む、またはその3’末端に配列番号20の配列を含む第1のプライマー、およびその3’末端に配列番号21の配列を含む第2のプライマーを含む、プライマー対。
【0088】
20. 生物学的試料の核酸をEE−GM4に対する特異的プローブとハイブリダイズさせるステップを含む、項1に記載の方法。
【0089】
21. 前記特異的プローブの配列が、EE−GM4の5’T−DNA隣接配列または3’T−DNA隣接配列およびそれに隣接する挿入T−DNAの配列の一部を含む配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、項20に記載の方法。
【0090】
22. 前記特異的プローブの配列が、配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つの配列、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つの配列、または前記配列の相補体と少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含む、項21に記載の方法。
【0091】
23. 前記プローブが、配列番号1もしくは3のいずれか1つの配列、または配列番号2もしくは4のいずれか1つの配列を含む、項22に記載の方法。
【0092】
24. 生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4を同定するキットであって、前記キットが、EE−GM4の特定の領域に特異的にハイブリダイズすることができる特異的プローブを含む、キット。
【0093】
25. 前記特異的プローブの配列が、EE−GM4の5’T−DNA隣接配列の一部または3’T−DNA隣接配列の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの配列の一部を含む配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、項24に記載のキット。
【0094】
26. 前記特異的プローブの配列が、配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つ、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つ、または前記配列の相補体と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、項25に記載のキット。
【0095】
27. 生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4の同定のための特異的プローブ
【0096】
28. EE−GM4の5’T−DNA隣接配列の一部または3’T−DNA隣接配列の一部およびそれに隣接する挿入T−DNAの配列の一部を含む配列、またはその相補体と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、項27に記載のプローブ。
【0097】
29. 配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つの配列、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つの配列、または前記配列の相補体と少なくとも80%の配列同一性を有する、項28に記載のプローブ、または配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つの配列、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つの配列を含む、前記プローブ。
【0098】
30. 配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つ、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つ、または前記配列の相補体と、本質的に類似しているヌクレオチド配列を含む、特異的プローブ。
【0099】
31. 配列番号1もしくは3の配列または配列番号2もしくは4の配列を含む特異的プローブ。
【0100】
32. 種子試料におけるEE−GM4中の5’または3’T−DNA隣接領域およびそれと隣接する挿入T−DNAを特異的に認識する特異的プライマーまたはプローブを用いた、EE−GM4特異的領域の検出を含む、種子純度を確認するための方法。
【0101】
33. 少なくとも2つのプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応を用いて前記生物学的試料中に存在する核酸からの50〜1000bpのDNA断片を増幅するステップであって、前記プライマーのうち1つが、EE−GM4の挿入されたT−DNAの5’T−DNA隣接領域を認識し、前記5’T−DNA隣接領域がヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列、またはEE−GM4の挿入されたT−DNAの3’T−DNA隣接領域を含み、前記3’T−DNA隣接領域がヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列を含み、前記プライマーのうち他方のプライマーが、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列の相補体、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列を含む挿入T−DNA内、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体内の配列を認識する、ステップ、および前記少なくとも2つのプライマーを用いて増幅されたDNA断片に特異的なプローブをハイブリダイズするステップを含む、項32に記載の方法。
【0102】
34. 126bpのDNA断片を増幅するステップであって、前記プライマーがそれぞれ配列番号12および配列番号13の配列を含み、かつ前記プローブが配列番号14の配列を含む、ステップ、または90bpのDNA断片を増幅するステップであって、前記プライマーがそれぞれ配列番号20および配列番号21の配列を含み、かつ前記プローブが配列番号22の配列を含む、ステップを含む、項33に記載の方法。
【0103】
35. シードロットの試料におけるEE−GM4中の5’または3’T−DNA隣接領域およびそれと隣接する挿入T−DNAを特異的に認識する特異的プライマー対またはプローブを用いた、EE−GM4特異的領域の検出を含む、種子をEE−GM4の存在につきスクリーニングするための方法。
【0104】
36. 少なくとも2つのプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応を用いて前記生物学的試料中に存在する核酸からの50〜1000bpのDNA断片を増幅するステップであって、前記プライマーのうち1つが、EE−GM4中の挿入T−DNAの5’T−DNA隣接領域を認識し、前記5’T−DNA隣接領域がヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5、もしくはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24のヌクレオチド配列、またはEE−GM4中の挿入T−DNAの3’T−DNA隣接領域を含み、前記3’T−DNA隣接領域がヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の相補体のヌクレオチド配列、もしくはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列を含み、前記プライマーのうち他方のプライマーが、ヌクレオチド228からヌクレオチド398までの配列番号5のヌクレオチド配列の相補体、またはヌクレオチド1からヌクレオチド253までの配列番号6のヌクレオチド配列を含む、またはヌクレオチド17からヌクレオチド7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはヌクレオチド位置1059からヌクレオチド位置8663までの配列番号23のヌクレオチド配列もしくはその相補体を含む、挿入T−DNA内の配列を認識する、ステップ、および配列番号1もしくは3、または配列番号2もしくは4、またはその相補体の配列を含むプローブなどの、前記少なくとも2つのプライマーを用いて増幅されたDNA断片に特異的なプローブをハイブリダイズするステップを含む、項35に記載の方法。
【0105】
37. 85bpのDNA断片を増幅するステップであって、前記プライマーがそれぞれ配列番号12および配列番号13の配列を含み、かつ前記プローブが配列番号14の配列を含む、ステップを含む、項36に記載の方法。
【0106】
38. エリートイベントEE−GM4を含む、植物、植物材料または種子の接合性状態を決定する方法であって、前記方法が、少なくとも3つのプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応を用いて前記生物学的試料中に存在する核酸からの50〜1000bpのDNA断片を増幅するステップであって、前記プライマーのうち2つが、配列番号18のヌクレオチド配列を含むプライマー、および配列番号13のヌクレオチド配列を含むプライマーなどの挿入前植物DNAを特異的に認識し、前記プライマーのうち第3のものが、配列番号12のヌクレオチド配列などの挿入T−DNA内の配列を認識する、ステップを含み、前記方法が、前記プライマーを用い、126および108bpのDNA断片が増幅されるなどの、方法。
【0107】
39. 実質的に相補的な標識核酸プローブとのハイブリダイゼーションにより、生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4の存在を検出する方法であって、プローブ:標的核酸比が、標的核酸配列の再利用により増幅され、前記方法が、
a)前記標的核酸配列を、ヌクレオチド位置228からヌクレオチド位置245までの配列番号5のヌクレオチド配列またはその相補体を含む第1の核酸オリゴヌクレオチド、またはヌクレオチド位置236からヌクレオチド位置253までの配列番号6のヌクレオチド配列またはその相補体を含む前記第1の核酸オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせるステップ;
b)前記標的核酸配列を、ヌクレオチド210からヌクレオチド227までの配列番号5のヌクレオチド配列またはその相補体を含む第2の核酸オリゴヌクレオチド、またはヌクレオチド254からヌクレオチド271までの配列番号6のヌクレオチド配列またはその相補体を含む前記核酸オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせるステップであって、前記第1および第2のオリゴヌクレオチドが少なくとも1ヌクレオチド重複し、前記第1または第2のオリゴヌクレオチドのいずれかが前記標識核酸プローブとなるように標識される、ステップ;
c)プローブ:標的核酸配列二本鎖内の標識プローブのみを、二本鎖の解離を生じる選択的プローブ切断を引き起こす酵素で、標的配列を無傷のまま残して切断するステップ;
d)ステップ(a)〜(c)を反復することにより標的核酸配列を再利用するステップ;および
e)切断された標識プローブを検出し、それにより、前記標的核酸配列の存在を決定し、前記生物学的試料中のエリートイベントEE−GM4の存在を検出するステップ
を含む、方法。
【0108】
40. それぞれがそのゲノム中にエリートイベントEE−GM4を含み、前記イベントを含む参照種子が寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、トランスジェニックダイズ植物、またはその細胞、部分、種子もしくは子孫。
【0109】
41. それぞれ配列番号12および配列番号13のヌクレオチド配列を含む2つのプライマーを用いてEE−GM4につきPCRを使用して分析した場合、そのゲノムDNAが126bpのDNA断片を生じる、項40に記載のトランスジェニックダイズ植物、種子、細胞、部分または子孫。
【0110】
42. 寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された種子またはその誘導体に含有される、ダイズゲノムの特定の位置における挿入T−DNAである、エリートイベントEE−GM4を含む種子。
【0111】
43. 項42に記載の種子から取得可能である、エリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物、植物部分、細胞または組織、または種子。
【0112】
44. それぞれがそのゲノム中にエリートイベントEE−GM4を含み、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された種子から生育したダイズ植物の繁殖によって、および/またはそれを用いた育種によって得ることができる、ダイズ植物またはその種子、細胞もしくは組織。
【0113】
45. エリートイベントEE−GM4を含むダイズ種子であって、前記イベントを含む参照種子が寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、ダイズ種子。
【0114】
46. 項45に記載の種子から取得可能である、エリートイベントEE−GM4を含むトランスジェニックダイズ植物、細胞または組織。
【0115】
47. 非繁殖植物細胞である、項40、41、43、44および46のいずれか一項に記載のダイズ植物細胞。
【0116】
48. 項40、41、43、44および46のいずれか一項に記載の植物を他のダイズ植物と交雑するステップ、および前記交雑から得た種子を植えるステップを含む、エリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物または種子の産生方法。
【0117】
49. エリートイベントEE−GM4を含むダイズゲノムDNA。
【0118】
50. ダイズにHPPD阻害除草剤に対する耐性および/またはSCN抵抗性を付与する核酸分子などの、配列番号5または6のヌクレオチド配列、またはその相補体と、少なくとも99%または少なくとも99.5%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子などの、配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つの配列、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つの配列、または前記配列の相補体と、本質的に類似したヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
【0119】
51. 配列番号7および9のヌクレオチド配列、もしくはそれと少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、もしくはその相補体も含む核酸分子、またはヌクレオチド位置188からヌクレオチド位置7368までの配列番号11のヌクレオチド配列、もしくはそれと少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子などの、配列番号1もしくは3または配列番号2もしくは4のいずれか1つのヌクレオチド配列、または前記配列の相補体を含む、項50に記載の核酸分子。
【0120】
52. Cry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子およびHPPD−4をコードするキメラ遺伝子、特に、それぞれ配列番号7および9のヌクレオチド配列を含むキメラ遺伝子も含むダイズ植物などの、配列番号1、3もしくは5のヌクレオチド配列または配列番号2、4もしくは6のヌクレオチド配列を含む核酸分子を含む、ダイズ植物、細胞、植物部分、種子またはその子孫、または配列番号3のヌクレオチド配列および配列番号4のヌクレオチド配列をそのゲノム中に含む、ダイズ植物、細胞、植物部分、種子またはその子孫、または配列番号5のヌクレオチド配列および配列番号6のヌクレオチド配列をそのゲノム中に含む、ダイズ植物、細胞、植物部分、種子またはその子孫、または配列番号24のヌクレオチド配列および配列番号25のヌクレオチド配列をそのゲノム中に含む、ダイズ植物、細胞、植物部分、種子またはその子孫などの、先の項のいずれか一項に記載の核酸分子を含む、ダイズ植物、細胞、植物部分、種子またはその子孫。
【0121】
53. 配列番号5および配列番号6のヌクレオチド配列、またはその相補体を含む、核酸分子など、または配列番号24および配列番号25のヌクレオチド配列、またはその相補体を含む、核酸分子などの、配列番号1、3、もしくは5、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つのヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
【0122】
54. 配列番号1、3、5、もしくは24のいずれか1つの配列、または配列番号2、4、6、もしくは25のいずれか1つの配列、または前記配列の相補体と、本質的に類似したヌクレオチド配列を含む、核酸分子を特徴とし、ダイズ植物が、Cry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子およびHPPD−4をコードするキメラ遺伝子も含む、そのゲノムにイベントEE−GM4を含む、トランスジェニックダイズ植物、植物細胞、組織、または種子。
【0123】
55. Cry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子およびHPPD−4をコードするキメラ遺伝子も含むダイズ植物、または配列番号24または配列番号25の配列と、少なくとも80%、90%、95%または100%の配列同一性を有する核酸配列をその細胞のゲノム中に含む、ダイズ植物、細胞、組織または種子などの、EE−GM4を含み、配列番号1、3、もしくは5のいずれか1つの配列、または配列番号2、4、もしくは6のいずれか1つの配列、または前記配列の相補体と、少なくとも80%、90%、95%または100%の配列同一性を有する核酸配列をその細胞のゲノム中に含む、ダイズ植物、細胞、組織または種子。
【0124】
56. 配列番号5もしくは24または配列番号6もしくは25のヌクレオチド配列、またはその相補体と、少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子をそのゲノム中に含む、ダイズ植物、植物細胞、組織、または種子、または配列番号5もしくは24および配列番号6もしくは25のヌクレオチド配列、またはその相補体と、少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子をそのゲノム中に含む、ダイズ植物、植物細胞、組織、または種子。
【0125】
57. 標準的ストリンジェンシー条件下で配列番号5もしくは6のヌクレオチド配列またはその相補体にハイブリダイズする核酸分子をそのゲノム中に含む、ダイズ植物、植物細胞、組織、または種子
【0126】
58. 配列番号5または配列番号6のヌクレオチド配列、またはその相補体と、少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子などの、配列番号5もしくは24または配列番号6もしくは25のヌクレオチド配列、またはその相補体と、少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子。
【0127】
59. 標準的ストリンジェンシー条件下で配列番号5もしくは6のヌクレオチド配列またはその相補体にハイブリダイズする核酸配列を含む、核酸分子。
【0128】
60. 配列番号7および9のヌクレオチド配列も含む、項50、51、58および59のいずれか一項に記載の核酸分子。
【0129】
61. T−DNA 5’隣接領域、挿入T−DNA、およびT−DNA 3’隣接領域を含む、キメラDNAであって、前記挿入T−DNAの配列が、ヌクレオチド188からヌクレオチド7368までの配列番号11の配列、またはそれと少なくとも95、96、97、98、99、もしくは少なくとも99.5%同一の配列を含むか、または前記挿入T−DNAの配列が、配列番号7および9の配列を含み、前記T−DNA 5’隣接領域が、前記挿入T−DNAのすぐ上流に隣接して位置し、ヌクレオチド1からヌクレオチド227までの配列番号5の配列、またはそれと少なくとも95、96、97、98、99、もしくは少なくとも99.5%同一の配列、またはヌクレオチド1からヌクレオチド1058までの配列番号24の配列、またはそれと少なくとも95、96、97、98、99、もしくは少なくとも99.5%同一の配列を含み、前記T−DNA 3’隣接領域が、前記挿入T−DNAのすぐ下流に隣接して位置し、ヌクレオチド254からヌクレオチド501までの配列番号6の配列、またはそれと少なくとも95、96、97、98、99、もしくは少なくとも99.5%同一の配列、またはヌクレオチド254からヌクレオチド1339までの配列番号25の相補体のヌクレオチド配列、またはそれと少なくとも95、96、97、98、99、もしくは少なくとも99.5%同一の配列を含む、キメラDNA。
【0130】
62. ヌクレオチド131から5276までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはその相補体、または配列番号7またはヌクレオチド位置131からヌクレオチド位置5276までの配列番号11の配列と、少なくとも95、96、97、98、または少なくとも99%の配列同一性を有する、殺センチュウ性Cry14Abタンパク質をコードする配列、またはその相補体を含む、核酸分子などの、配列番号7のヌクレオチド配列などの配列番号7のヌクレオチド配列またはその相補体と、少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
【0131】
63. ヌクレオチド5382から7621までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはその相補体、または配列番号9またはヌクレオチド位置5382からヌクレオチド位置7621までの配列番号11の配列と、少なくとも95、96、97、98、または少なくとも99%の配列同一性を有する配列、またはその相補体を含む、DNA配列などの、配列番号9のヌクレオチド配列などの配列番号9のヌクレオチド配列またはその相補体と、少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、核酸分子であって、前記配列が、植物中で発現した場合にHPPD阻害除草剤に対する耐性を提供するHPPDタンパク質をコードする、核酸分子。
【0132】
64. 上記のエリートイベントEE−GM4を含むダイズ種子を得るステップ、およびそれからダイズ産物を産生するステップを含む、ダイズ産物を産生する方法。
【0133】
65. ダイズ産物が、ダイズミール、粉砕種子、粉、またはフレークであるか、それを含む、項64に記載の方法。
【0134】
66. 配列番号1もしくは3の配列または配列番号2もしくは4の配列などの、イベントEE−GM4に診断的または特異的なアンプリコンを産生する核酸を含む前記産物などの、前記ダイズ産物がエリートイベントEE−GM4に特異的な核酸を含む、項4または65に記載の方法。
【0135】
67. 先の項のいずれか一項に記載のダイズ植物、細胞、部分、種子、または子孫から産生したダイズ産物などの、上記のエリートイベントEE−GM4を含む、ダイズ産物。
【0136】
68. ダイズ産物が、ダイズミール、粉砕種子、粉、またはフレークであるか、それを含む、項67に記載のダイズ産物。
【0137】
69. 配列番号1もしくは3の配列または配列番号2もしくは4の配列またはその相補体などの、イベントEE−GM4に診断的または特異的なアンプリコンを産生する核酸を含む前記産物などの、前記ダイズ産物がエリートイベントEE−GM4に特異的な核酸を含む、項67または68に記載のダイズ産物。
【0138】
70. 先の項のいずれか一項に記載のエリートイベントEE−GM4を含有する種子が蒔かれた圃場を、HPPD阻害除草剤で処理するステップを含む、雑草による競争から発芽中のダイズ植物を保護するための方法であって、植物がHPPD阻害除草剤に耐性である、方法。
【0139】
71. 上記のエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物を植える圃場を、ダイズ植物を植える前または種を蒔く前に、HPPD阻害除草剤で処理し、続いて、前記前処理された圃場に前記ダイズ植物または種子を植えるまたは蒔くステップを含む、雑草による競争から発芽中のダイズ植物を保護するための方法であって、植物がHPPD阻害除草剤に耐性である、方法。
【0140】
72. 圃場を有効量のHPPD阻害除草剤で処理するステップを含む、上記のエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物の前記圃場における雑草の防除方法であって、植物がHPPD阻害除草剤に耐性である、方法。
【0141】
73. 前記HPPD阻害除草剤が、イソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンである、項70〜72のいずれか一項に記載の方法。
【0142】
74. 上記のエリートイベントEE−GM4を含む、トランスジェニックダイズ植物、種子またはその子孫の、ダイズ子実または種子を産生するための使用。
【0143】
75. センチュウ抵抗性および/またはHPPD阻害除草剤耐性植物を生育するための、上記のエリートイベントEE−GM4をそのゲノム中に含むダイズ植物または種子の使用。
【0144】
76. ダイズ産物が、粉砕ダイズ子実、ダイズ粉、ダイズミール、またはダイズフレークであるか、またはそれを含むなどの、ダイズ産物を得るためのエリートイベントEE−GM4を含むダイズ種子の使用であって、EE−GM4が上記のものである、使用。
【0145】
77. ダイズの圃場を生育するための、またはダイズ作物を生育するための、上記で定義されたエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物または種子の、HPPD阻害除草剤と組み合わせた使用。
【0146】
78. 受託番号PTA−123624でATCCに寄託された種子から得ることができる核酸分子であって、前記核酸分子が、配列番号1、3、または5のいずれか1つのヌクレオチド配列、および配列番号2、4、または6のいずれか1つのヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
【0147】
79. それぞれがそのゲノム中にエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物、細胞、部分、または種子であって、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託された参照種子に見られるように、前記エリートイベントが、HPPD−4タンパク質をコードするキメラ遺伝子およびCry14Ab−1タンパク質をコードするキメラ遺伝子を含有する挿入T−DNA、および前記挿入T−DNAを直接囲む5’および3’隣接配列を含む遺伝子座である、ダイズ植物、細胞、部分、または種子。
【0148】
80. 項79に記載の植物、細胞、植物部分または種子の、子孫植物、細胞、植物部分または種子であって、前記子孫植物、細胞、植物部分または種子が配列番号3のヌクレオチド配列および配列番号4のヌクレオチド配列を含む、子孫植物、細胞、植物部分または種子。
【0149】
81. それぞれ配列番号12および配列番号13のヌクレオチド配列を含む2つのプライマーを用いてPCRを使用して分析した場合、そのゲノムDNAが126bpのDNA断片を生じる、項79に記載のダイズ植物、細胞、部分、種子または子孫。
【0150】
82. イソキサフルトール、トプラメゾンおよびメソトリオンに耐性の植物などの、イソキサフルトールおよび/またはトプラメゾンおよび/またはメソトリオンに耐性である、先の項のいずれか一項に記載の植物。
【0151】
83. Cry14Ab−1をコードする遺伝子を欠き、HPPD−4をコードする遺伝子を欠く第1のダイズ植物を、上記項のいずれか一項に記載のダイズ植物と交雑することによって、SCNに対する抵抗性およびHPPD阻害除草剤に対する耐性をダイズ植物のゲノムに導入するステップ、およびSCNに抵抗性かつHPPD阻害除草剤に耐性の子孫植物を選択するステップを含む、SCNに抵抗性かつHPPD阻害除草剤に耐性のダイズ植物の産生方法。
【0152】
84. センチュウまたは突然死症候群に汚染された場合により収量の良いダイズ作物などの、ダイズ作物を得るための、上記で定義されたエリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物または種子の使用。
【0153】
85. センチュウがSCNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)種またはネコブセンチュウまたはニセフクロセンチュウ種であるなどの、(a)上記の項のいずれか一項に記載の種子を使用して圃場に植えるステップ;および(b)前記種子から生育した植物で生産されたダイズ種子を収穫するステップ、および任意選択により、(c)種子の発芽前または発芽後に前記種子を植えた圃場に、または前記ダイズ植物に、雑草を除草するのに十分であるが前記ダイズ種子または植物に耐容される1以上の用量のHPPD阻害除草剤を施用するステップを含む、前記センチュウまたは突然死症候群に対する抵抗性が改善されたダイズ作物の産生方法。
【0154】
86. 加工食品または飼料商品を調製するための、上記の項に記載のダイズ種子の使用であって、前記加工食品または飼料商品が、配列番号1および/または配列番号2のヌクレオチド配列、またはその相補体を含む、検出可能量の核酸を含む、使用。
【0155】
87. (i)前記食品または前記飼料商品が、ダイズミール、ダイズ粉、ダイズフレーク、またはダイズ油を含む;(ii)前記核酸が、配列番号3および/または配列番号4のヌクレオチド配列、またはその相補体を含む;または(iii)前記核酸が、配列番号7および配列番号9に含有されるヌクレオチド配列をさらに含む、項86に記載の使用。
【0156】
88. エリートイベントEE−GM4をそのゲノム中に含むダイズ植物、種子または細胞であって、エリートイベントEE−GM4が、配列番号23に記載の配列と少なくとも90%同一のヌクレオチド配列を含み、前記エリートイベントが、HPPD−4をコードするキメラ遺伝子およびCry14Ab−1をコードするキメラ遺伝子を含み、前記植物、種子または細胞が、HPPD阻害除草剤に対して耐性であり、SCN抵抗性を有する、ダイズ植物、種子または細胞。
【0157】
89. エリートイベントEE−GM4が、配列番号23に記載の配列と少なくとも95%同一のヌクレオチド配列を含む、項88に記載の植物。
【0158】
90. エリートイベントEE−GM4が、配列番号23に記載の配列と少なくとも99%同一のヌクレオチド配列を含む、項88に記載の植物。
【0159】
91. HPPD阻害除草剤に対する耐性および/またはセンチュウ抵抗性を付与する、配列番号23のヌクレオチド配列、または配列番号23と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、核酸分子であって、前記センチュウがSCNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)種またはネコブセンチュウまたはニセフクロセンチュウ種であるなどの、核酸分子。
【0160】
92. ヌクレオチド位置131からヌクレオチド位置7941までの配列番号11のヌクレオチド配列、またはそれと少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸分子。
【0161】
93. HPPD阻害剤に対して耐性のHPPDタンパク質、およびSCN、RKNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)種センチュウなどの植物病害センチュウに負の影響を与えるタンパク質をコードする、項92に記載の核酸分子。
【0162】
94. 配列番号8のタンパク質またはそれと少なくとも99%同一のタンパク質、および配列番号10のタンパク質またはそれと少なくとも99%同一のタンパク質をコードする、項93に記載の核酸分子。
【0163】
95. 1)イソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤で前記圃場を処理するステップ、および2)上記のエリート形質転換イベントEE−GM4を含むダイズ植物または種子を、前記処理された圃場に植えるまたは蒔くステップを含む、ダイズ植物を植える圃場における雑草および/またはセンチュウを防除する方法であって、前記エリートイベントを含む参照種子が、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、方法。
【0164】
96. 1)イソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤に耐性のダイズ植物または種子を圃場に植えるステップ、および2)イソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤を、前記植物もしくは種子を植える前の前記圃場に、または植えた後の前記ダイズ植物もしくは種子(種子発芽の前または後であり得る)に施用するステップを含むことを特徴とする、雑草防除方法であって、前記植物または種子が、それらのゲノム中にダイズエリート形質転換イベントEE−GM4を含み、前記エリートイベントを含む参照種子が、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、方法。
【0165】
97. 1)ダイズ植物を植える圃場またはダイズ種子を蒔く圃場を、ダイズ植物を植えるまたは種子を蒔く前に、イソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤で処理するステップ、および2)前記前処理された圃場に、ダイズエリート形質転換イベントEE−GM4を含むダイズ植物を植える、またはダイズエリート形質転換イベントEE−GM4を含むダイズ種子を蒔くステップを含むことを特徴とする、雑草防除プロセスであって、前記ダイズエリート形質転換イベントEE−GM4を含む参照種子が、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、プロセス。
【0166】
98. 1)上記のエリート形質転換イベントEE−GM4を含む植物または種子を得るステップ、および2)ダイズ植物または種子を植えるまたは蒔くステップを含む、ダイズ植物を植える圃場、特に、SCN、RKNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)などのセンチュウまたはニセフクロセンチュウまたはその組み合わせを含有する、もしくは含有することが予想される圃場における収量損失を減少させる方法であって、前記エリートイベントを含む参照種子が、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、方法。
【0167】
99. 1)上記のエリート形質転換イベントEE−GM4を含む植物または種子を得るステップ、および2)ダイズ植物または種子を植えるまたは蒔くステップを含む、SCN、RKNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)などのセンチュウまたはニセフクロセンチュウまたはその組み合わせを含有する圃場に植えられた場合に、ダイズ植物の収量を増加させる方法であって、前記エリートイベントを含む参照種子が、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、方法。
【0168】
100. 上記のエリートダイズ形質転換イベントEE−GM4をダイズ植物または種子のゲノムに導入するステップ、および任意選択により、イソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤で、前記植物または種子を処理するステップ、または任意選択により、イソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤で、前記植物または種子が植えられる圃場を処理し、前記前処理された圃場に前記植物または種子を植えるステップを特徴とする、イソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤に耐性のダイズ植物または種子を産生する方法、またはSCN、RKNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)などのセンチュウまたはニセフクロセンチュウに耐性のダイズ植物または種子を産生する方法、またはイソキサフルトール、トプラメゾンまたはメソトリオンなどのHPPD阻害除草剤に耐性の、またはSCN、RKNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)などのセンチュウまたはニセフクロセンチュウに耐性の、ダイズ植物または種子を産生する方法。
【0169】
101. ダイズ植物ゲノムDNAの一部およびその下流に隣接したEE−GM4の挿入外来DNAの一部を含有する、配列番号1、3または5のいずれか1つのヌクレオチド配列を含むことを特徴とする、および/またはEE−GM4の挿入外来DNAの一部およびその下流に隣接したダイズ植物ゲノムDNAの一部を含有する、配列番号2、4または6のヌクレオチド配列を含むことを特徴とする、ダイズエリート形質転換イベントEE−GM4を特異的に特徴付ける核酸分子。
【0170】
102. 上記のEE−GM4を含み、ダイズ抵抗性遺伝子座/遺伝子によって提供される、SCN、RKNまたはネグサレセンチュウ(Pratylenchus)またはニセフクロセンチュウ、またはそれらの組み合わせに対する耐性または抵抗性も含む、植物または種子。
【0171】
103. 前記植物または種子が、EE−GM4と、PI 548316、PI 567305、PI 437654、PI 90763、PI 404198B、PI 88788、PI 468916、PI 567516C、PI 209332、PI 438489B、PI 89772、Peking、PI 548402、PI 404198A、PI 561389B、PI 629013、PI 507471、PI 633736、PI 507354、PI 404166、PI 437655、PI 467312、PI 567328、PI 22897、またはPI 494182のSCN抵抗性対立遺伝子/遺伝子座のいずれか1つまたはその組み合わせを含む、項102に記載の植物または種子。
【0172】
104. 上記のEE−GM4を含み、グリホサート、グルホシネート、スルホニルウレア、イミダゾリノン、HPPD阻害剤、ジカンバ、2,4−D、またはPPO阻害剤、をベースとした除草剤、またはそれらの任意の組み合わせに耐性であるなどの、除草剤耐性遺伝子(天然または変異型のダイズ遺伝子または導入遺伝子)によって提供される、他の除草剤に対する耐性も含む、植物または種子。
【0173】
105. 項103に記載の植物または種子であって、前記植物または種子が、上記のEE−GM4と、除草剤耐性を付与するダイズ形質転換イベントMST−FGφ72−3、SYN−φφφH2−5、DAS−68416−4、DAS−444φ6−6、MON−877φ8−9、MON89788、MON−φ4φ32−6、ACS−GMφφ5−3、BPS−CV127−9、ACS−GMφφ6−4、MON−877φ5−6、またはイベントDP−3φ5423−1の1つ以上を含む、植物または種子。
【0174】
106. SCN汚染の存在下でのダイズ植物に対する突然死症候群または鉄欠乏性クロロシスの影響の重症度を軽減する、または突然死症候群に汚染されたSCN含有圃場またはダイズに鉄欠乏性クロロシスを引き起こすSCN含有圃場でダイズ植物の収量を増加させる、方法であって、前記方法が、エリートイベントEE−GM4を含むダイズ植物を植えるステップまたはダイズ種子を蒔くステップを含み、前記エリートイベントを含む参照種子が、寄託番号PTA−123624でATCCに寄託されている、方法。
【0175】
以下の実施例は、記載された特定の実施形態に本発明を限定することを意図するものではなく、参照により本明細書に組み入れられる添付の図面と併せて理解され得る。