(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-505215(P2020-505215A)
(43)【公表日】2020年2月20日
(54)【発明の名称】酸化マンガン含有アルミナ組成物、同組成物の製造方法及びその使用。
(51)【国際特許分類】
B01J 23/34 20060101AFI20200124BHJP
B01J 37/02 20060101ALI20200124BHJP
B01J 32/00 20060101ALI20200124BHJP
B01J 35/08 20060101ALI20200124BHJP
C01G 45/02 20060101ALI20200124BHJP
【FI】
B01J23/34 A
B01J37/02 101A
B01J37/02 101D
B01J32/00ZAB
B01J35/08 B
C01G45/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-529886(P2019-529886)
(86)(22)【出願日】2018年1月19日
(85)【翻訳文提出日】2019年6月3日
(86)【国際出願番号】EP2018051289
(87)【国際公開番号】WO2018134345
(87)【国際公開日】20180726
(31)【優先権主張番号】17152530.6
(32)【優先日】2017年1月20日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】501186162
【氏名又は名称】サゾル ジャーマニー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニーマイヤー,ディルク
(72)【発明者】
【氏名】ショーネボーン,マルコス
(72)【発明者】
【氏名】ハーメニンク トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ロルフス, ゾンケ
【テーマコード(参考)】
4G048
4G169
【Fターム(参考)】
4G048AA03
4G048AB04
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4G169FB57
4G169FC02
4G169FC08
(57)【要約】
本発明は、SOxに対して高耐性を有する酸化マンガンアルミナ含有組成物、同組成物を作製する方法、及び、同組成物の触媒担体としての使用に関する。同組成物は、アルミナベースの物質、酸化マンガン、及びシリカを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミナベースの担体物質と酸化マンガンとを含む担体物質を含む組成物であって、前記担体物質中の前記酸化マンガンの含量は、MnO2として計算して全担体物質の0.1〜20重量%の間であり、前記担体物質はSiO2並びに、オプションとして、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせをさらに含み、前記SiO2は前記担体物質中に組み込まれるか又は前記SiO2は前記担体物質の被覆であるか又は両方であり、
i)前記SiO2が前記担体物質中に組み込まれる場合であって、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせが前記担体物質中に組み込まれない場合には、前記SiO2の含量は前記アルミナベースの担体物質に対して5重量%より大きく、或いは、
ii)前記SiO2が前記担体物質中に組み込まれる場合であって、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせが前記担体物質中に組み込まれる場合には、前記SiO2の含量は前記アルミナベースの担体物質に対して少なくとも5重量%であり、或いは、
iii)前記SiO2は前記担体物質を被覆し、前記SiO2被覆は、前記アルミナベースの担体物質に対して、前記担体物質の少なくとも0.2重量%を構成する、
組成物。
【請求項2】
前記アルミナベースの担体物質は、アルミナ、シリカアルミナ又はそれらの混合物であり、好ましくはアルミナである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記担体物質は、ジルコニウムの酸化物、好ましくはZrO2を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記酸化マンガン含量は、MnO2として計算して、前記担体物質の1〜10重量%の間である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記SiO2被覆は、前記アルミナベースの担体物質に対して0.2〜5重量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記SiO2が、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせを有しない前記担体物質に組み込まれる場合、前記担体物質は、前記アルミナベースの担体物質に対して少なくとも10重量%のSiO2含量を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記担体物質がZrO2を含む場合、それぞれ前記アルミナベースの担体物質に対して、少なくとも5重量%のSiO2及び少なくとも5重量%のZrO2が前記担体に組み込まれる、請求項1又は請求項3に記載の組成物。
【請求項8】
組成物を調製するための、以下のステップを、ステップii)〜iv)の任意の順序で含む方法であって、
i)アルミナベースの担体物質を準備するステップと、
ii)オプションとして、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせを前記アルミナベースの担体物質に、或いは、酸化マンガン含浸担体物質に、或いは両方に、添加するステップと、
iii)前記アルミナベースの担体物質を酸化マンガン塩溶液で、酸化マンガン含浸担体物質を形成するように、含浸させるステップと、
iv)SiO2をアルミナベースの担体物質中に、又は酸化マンガン含浸担体物質に、以下の(a)〜(c)のいずれかの手法により添加するステップと、
を含む方法、
a)酸化マンガン含浸担体物質をSiO2溶液で、酸化マンガン含浸担体物質の周りにSiO2被覆を形成するように被覆する手法であって、前記SiO2被覆は前記アルミナベースの担体物質に対して少なくとも0.2重量%を形成する、或いは、
b)前記担体物質にSiO2を組み込む手法であって、前記SiO2が前記アルミナベースの担体物質に組み込まれる場合に、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせが前記担体物質に組み込まれない場合には、SiO2含量は前記アルミナベースの担体物質に対して5重量%より大きくする、或いは、
c)前記担体物質にSiO2を組み込む手法であって、前記SiO2が前記アルミナベースの担体物質に組み込まれる場合に、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせが前記担体物質に組み込まれる場合には、SiO2含量は前記アルミナベースの担体物質に対して少なくとも5重量%とする。
【請求項9】
前記アルミナベースの担体物質は、アルミナ、シリカアルミナ又はそれらの混合物であり、好ましくはアルミナである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ジルコニウムの酸化物、好ましくはZrO2が前記アルミナベースの担体物質に組み込まれる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記酸化マンガン含浸担体はSiO2で被覆され、前記SiO2被覆は前記アルミナベースの担体物質に対して0.2〜5重量%である、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記酸化マンガン含浸担体物質はケイ酸で被覆される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記SiO2がジルコニウムの酸化物を有しない前記担体物質中に組み込まれる場合、前記担体物質は、前記アルミナベースの担体物質に対して好ましくは少なくとも10重量%のSiO2含量を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記担体物質がZrO2を含む場合、前記担体物質に対して少なくとも5重量%のSiO2及び少なくとも5重量%のZrO2が前記担体に組み込まれる、請求項8又は請求項10に記載の方法。
【請求項15】
特に排ガス触媒中及び最も特定的にはディーゼル排ガス触媒中の、触媒の担体としての、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SOxに対する高耐性を有する酸化マンガンアルミナ含有組成物、同組成物を作製する方法、及び触媒担体としての同組成物の使用に関する。同組成物は少なくともアルミナベースの担体物質、酸化マンガン、及びシリカ(SiO
2)を含む。
【背景技術】
【0002】
希薄燃焼エンジン、例えばディーゼルエンジン、は高燃料効率をもたらすことが知られている。これらのエンジン内での酸素豊富な動作条件は、排気流中の有効な酸化条件をもたらす。これらのエンジンシステムにおいて、主な生の排気汚染物質は、CO、NOx、未燃焼炭化水素及び煤粒子である。排気制御を処理するために種々の成分及び貴金属を含む触媒システムが開発されている。通常、いわゆるディーゼル酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)が、COをCO
2に、並びに未燃焼炭化水素をCO
2及び水に、変換する。酸素豊富な条件のために、NOxのN
2への変換は、希薄NOxトラップ(LNT:Lean NOx Trap)又は選択的触媒還元(SCR:Selective Catalytic Reduction)触媒(単数又は複数)の様な特別なNOx専用の方策を必要とする。これらの触媒によって除去されるNOxは、DOCによる効果的なNO酸化によって得ることができる高いNO
2対NO比によって増される。NO酸化性能はまた、煤粒子の除去及び燃焼のための連続再生トラップ(CRT:Continuous Regeneration Trap)の動作にも関連する。
【0003】
排気制御触媒システムの種々の成分の性能及び長期安定性を改善するための継続需要が存在する。さらに、触媒システムの貴金属装薬の減少が、そのコストを減らすために望ましい。これは、例えば、触媒活性及び/又は促進金属酸化物、例えば、酸化マンガンを触媒システムに組み込むことによって達成することができる。
【0004】
その高い酸化還元活性のために、酸化マンガン(MnOx)自体が、COの酸化、NOの酸化、及び炭化水素又は煤の酸化を含む、望ましい酸化反応における活性を示すか、又は、少なくとも有利な促進効果を有する。
【0005】
従って、酸化マンガンは、自動車の排気制御触媒システム、特にディーゼル酸化触媒、触媒煤フィルター又は選択的触媒還元触媒における有用な成分であると報告されている。
【0006】
高表面積担体物質、特に、例えば、アルミナ又はシリカアルミナの様なアルミナベースの担体物質、の上に密着又は担持された状態で使用することによる高められた分散状態において酸化マンガンを使用することが有利である。
【0007】
酸化マンガン含有アルミナベースの担体物質の調製、及び、特に自動車排気制御触媒内でのそれらの使用は、当技術分野ではよく知られている。例えば、特許文献1は、改善された触媒性能を有するディーゼル酸化触媒内の白金族金属のための、触媒担体物質としてのマンガンを含む金属酸化物担体の使用を教示する。さらに、特許文献2は、酸化触媒内に受動的なNOx吸収成分として酸化マンガンを組み込むことによって達成されるNO
2貯蔵/放出特性に関する有用な効果を記載している。
【0008】
さらに、酸化マンガン及び担持される酸化マンガンは、NOxのN
2への選択的触媒還元において活性であることが知られている。
【0009】
しかし、幾つかのディーゼル燃料品質並びに潤滑油は、排気制御触媒システムに破壊作用をもたらすレベルのかなりの硫黄を示している。燃料に含まれる硫黄化合物は燃焼プロセスにおいて酸化され、酸化硫黄、さらにSOxと呼ばれる、SO
2及びSO
3を形成する。次に、これらのSOxは動作条件下での有効な温度において酸化マンガンと容易に反応し、触媒システムの深刻な非活性化をもたらすことが知られている。酸化マンガンの機能性の劣化はそのSOxの強い吸着に帰せられ、これが表面及びバルクの硫酸マンガンの形成をもたらす(非特許文献1)。
【0010】
アルミナ及びシリカアルミナの両方に担持された酸化マンガン物質は、当技術分野で説明されている様に、相当に多量のSOxを吸収し、それ故に、酸化マンガン機能性を破壊することによって著しい非活性化をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0165423A1号
【特許文献2】国際公開第2016/130456A1号
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】M.Tepluchin著、Catalysis Today、258号(2015年)498ページ
【0013】
従って、本発明の目的は、SOxの取込みに対して高度に安定な排気制御触媒において適用可能な酸化マンガン含有組成物を提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本出願の発明人等は、驚いたことに、特に有利なことに、例えば、ディーゼル酸化触媒中に使用されるときにSOxに対して改善された耐性を有する組成物、及び同組成物を作製する方法(単数又は複数)を見出した。
【0015】
本発明の一態様によれば、SOxに対して高度に安定な組成物であって、
アルミナベースの担体物質及び酸化マンガンを含む担体物質を含み、担体物質中の、MnO
2として計算された酸化マンガンの含量が全担体物質の0.1〜20重量%の間であり、担体物質はさらに、SiO
2及びオプションとしてジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせをさらに含み、SiO
2は担体物質中に組み込まれるか又は担体物質を被覆するか又は両方であり、
i)SiO
2が担体物質中に組み込まれる場合、SiO
2含量は、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせが担体物質中に組み込まれない場合には、アルミナベースの担体物質に対して5重量%より大きく、または、
ii)SiO
2が担体物質中に組み込まれる場合、SiO
2含量は、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせが担体物質中に組み込まれる場合には、アルミナベースの担体物質に対して少なくとも5重量%であり、または、
iii)SiO
2が担体物質を被覆し、SiO
2被覆がアルミナベースの担体物質に対して少なくとも0.2重量%を構成する、
組成物が提供される。
【0016】
「組み込まれる」によりSiO
2を担体物質中に結合することを意味する。「被覆する」により、内部穴壁の表面の被覆を含む担体物質の上に形成される表面被覆を意味する。
【0017】
上記の定義は以下の
−i)及びiii)の両方が、同時に適用され、
−ii)及びiii)の両方が、同時に適用され、及び、
−i)、ii)及びiii)のうちの一つだけが適用される、
代替物を包含する。
【0018】
ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせが存在する場合、担体物質と呼ばれる部分、及びアルミナベースの担体物質と呼ばれる部分を形成する。アルミナベースの担体物質は酸化マンガンを含まない。担体物質は、アルミナベースの担体物質の部分として、別々に添加されるか又は両方ともに添加される酸化マンガン及びシリカを含む。
【0019】
第1の実施形態による組成物は、アルミナベースの担体物質及び酸化マンガンを含む担体物質を含み、担体物質中の酸化マンガンの含量は、MnO
2として計算して、全担体物質の0.1〜20重量%の間であり、担体物質はさらにSiO
2を含み、ここで、SiO
2が担体物質に組み込まれる場合、SiO
2含量は、アルミナベースの担体物質に対して5重量%より大きい。
【0020】
第2の実施形態によれば、組成物は、アルミナベースの担体物質及び酸化マンガンを含む担体物質を含み、担体物質中の酸化マンガンの含量は、MnO
2として計算して、全担体物質の0.1〜20重量%の間であり、担体物質はさらにSiO
2及びジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせを含み、ここで、SiO
2が担体物質に組み込まれる場合、SiO
2含量は、アルミナベースの担体物質に対して少なくとも5重量%である。
【0021】
第3の実施形態によれば、組成物は、アルミナベースの担体物質及び酸化マンガンを含む担体物質を含み、担体物質中の酸化マンガンの含量は、MnO
2として計算して、全担体物質の0.1〜20重量%の間であり、担体物質はジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれらの組み合わせを含み、担体物質はSiO
2で被覆され、ここで、SiO
2が担体物質を被覆する場合、SiO
2被覆は、アルミナベースの担体物質に対して少なくとも0.2重量%を構成する。
【0022】
第4の実施形態によれば、組成物は、アルミナベースの担体物質及び酸化マンガンを含む担体物質を含み、担体物質中の酸化マンガンの含量は、MnO
2として計算して、全担体物質の0.1〜20重量%の間であり、担体物質はSiO
2で被覆され、ここで、SiO
2が担体物質を被覆する場合、SiO
2被覆は、アルミナベースの担体物質に対して少なくとも0.2重量%を構成する。
【0023】
この組成物は、排気制御のための触媒システム内で使用することができる。
【0024】
担体物質の少なくとも75重量%、より好ましくは担体物質の少なくとも80重量%がアルミナベースの担体物質から成る。
【0025】
アルミナベースの担体物質は、アルミナ、シリカアルミナ、又はそれ等の組み合わせのいずれかであり、好ましくはアルミナである。担体物質は、ジルコニウムの酸化物、好ましくはZrO
2を含むことが好ましい。
【0026】
典型的には、アルミナベースの担体物質のBET表面積は50m
2/g超、より好ましくは100m
2/g超である。BET表面積という用語は、N
2吸着による特定の表面積の決定のためのBrunauer-Emmett-Teller法に関する。それとは独立に、担体物質のBET表面積は典型的には50m
2/g超及びより好ましくは100m
2/g超である。それとは独立に、アルミナベースの担体物質の穴の体積は0.1ml/g〜1.5ml/gの間であることが好ましい。それとは独立に、担体物質の穴の体積は0.1ml/g〜1.5ml/gの間であることが好ましい。穴の体積は、具体的にはDIN66134による既知の標準的技法によるN
2吸着によって測定される。
【0027】
アルミナベースの担体物質は、ナトリウム不純物を有しないか又は非常に少量のみ含む。具体的には、アルミナベースの担体物質は500ppm未満のNa
2O、より好ましくは100ppm未満のNa
2Oを含む。それとは独立に、担体物質は典型的には500ppm未満のNa
2O、より好ましくは100ppm未満のNa
2Oを含む。
【0028】
酸化マンガン含量は、MnO
2として計算して、担体物質の1〜10重量%の間であることが好ましい。酸化マンガンは、バルク形態又は表面形態、或いは離散的な酸化マンガン形態の、その種々の酸化状態において存在し得る。
【0029】
酸化マンガンは、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩から選択された可溶性マンガン塩、好ましくは酢酸塩の熱分解から得られることが好ましい。これらのマンガン塩はか焼ステップ中に分解して酸化マンガンを形成し、可溶性マンガン塩の溶液は、さらに酸化マンガン塩溶液と呼ばれる。
【0030】
担体物質はSiO
2被覆で被覆されるか、又はSiO
2が担体物質中に組み込まれる。「組み込まれる」によって、SiO
2を担体物質中に結合することを意味する。「被覆」によって、内部穴壁の表面の被覆を含む、担体物質の上に形成される表面被覆を意味する。
【0031】
アルミナベースの担体物質がシリカアルミナである場合、シリカアルミナ担体物質内に組み込まれる特定量のSiO
2が存在し、又は、付加的な量のSiO
2がシリカアルミナ担体物質を被覆するために使用される。
【0032】
シリカアルミナは、アルミニウム化合物を水性媒体中でケイ酸化合物と混合し、次いで、得られた生成物を乾燥又はか焼することによって得られることが好ましい。使用されるアルミニウム化合物は、水で加水分解されたC2〜C20のアルミニウムアルコキシドであり、交換体を用いて精製されることが好ましい。ケイ酸、好ましくはオルトケイ酸を加水分解する前に、その間に、又はその後で、好ましくはイオン交換体で精製され、それぞれ加水分解されたアルミニウム化合物であるアルミニウム化合物に添加される。この方法は米国特許第5045519(A)号に詳細に記載されている。
【0033】
SiO
2が、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせを有しない担体物質に組み込まれる場合、担体物質は、各々アルミナベースの担体物質に対して、少なくとも10重量%、好ましくは10重量%〜40重量%の間、もっとも好ましくは10重量%〜25重量%の間のSiO
2含量を含むことが好ましい。
【0034】
担体物質が、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせ、特にZrO
2を含む場合、各々アルミナベースの担体物質に対して、少なくとも5重量%、及び好ましくは40重量%までの、より好ましくは少なくとも5重量%及び25重量%までのSiO
2、並びに、少なくとも5重量%から40重量%まで、好ましくは5重量%〜25重量%の、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせ、特にZrO
2が担体物質中に組み込まれる。
【0035】
SiO
2が担体物質を被覆する場合、SiO
2被覆は、アルミナベースの担体物質に対して好ましくは0.2〜5重量%、最も好ましくは0.2〜1重量%であり、これらは担体物質に添加されるSiO
2溶液の量によって決められる。
【0036】
本発明の第2の態様によれば、SOxに対して高安定性を有する組成物を調製するための、任意の順序でステップii)〜iv)を含む方法であって、
i)アルミナベースの担体物質を準備するステップと、
ii)オプションとして、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせを、アルミナベースの担体物質に又は酸化マンガン含浸担体物質に添加するステップと、
iii)アルミナベースの担体物質(オプションとしてジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせを含む)を酸化マンガン塩溶液で含浸させ、酸化マンガン含浸担体物質を形成するステップと、
iv)SiO
2を、アルミナベースの担体物質(オプションとしてジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせを含む)中に、又は酸化マンガン含浸担体物質中に、以下のa)〜c)のいずれかの手法により添加するステップ、
a)酸化マンガン含浸担体物質をSiO
2溶液で被覆する手法であって、酸化マンガン含浸担体物質の周りにSiO
2被覆を形成し(少なくともか焼後)、SiO
2被覆がアルミナベースの担体物質(酸化マンガンを除く)の少なくとも0.2重量%を形成する、或いは、
b)SiO
2を担体物質に組み込む手法であって、SiO
2がアルミナベースの担体物質に組み込まれる場合、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせが担体物質に組み込まれない場合には、SiO
2含量はアルミナベースの担体物質(酸化マンガンを除く)に対して5重量%より大きくする、或いは、
c)SiO
2を担体物質に組み込む手法であって、SiO
2がアルミナベースの担体物質に組み込まれる場合、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせが担体物質に組み込まれる場合には、SiO
2含量はアルミナベースの担体物質(酸化マンガンを除く)に対して少なくとも5重量%とする、
を含む方法が提供される。
【0037】
ステップiv)はまた、アルミナベースの担体物質がシリカアルミナである場合、ステップi)において準備されるアルミナベースの担体物質の製造ステップの一部分として適用することができる(例えば、ステップiv)b)及びiv)c))。
【0038】
本方法は、ステップi)、ii)、iii)及び次にiv)の順序に従って行われることが好ましい。
【0039】
本方法の第1の実施形態によれば、本方法は、アルミナベースの担体物質を準備するステップと、アルミナベースの担体物質に、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせを添加するステップと、アルミナベースの担体物質を酸化マンガン塩溶液で含浸させて、酸化マンガン含浸担体物質を形成する(少なくともか焼後に)ステップと、酸化マンガン含浸担体物質をSiO
2溶液で被覆して酸化マンガン含浸担体物質の周りに(少なくともか焼後に)SiO
2被覆を形成し、SiO
2被覆が酸化マンガン含浸担体物質の少なくとも0.2重量%を形成するようにするステップと、を含む。
【0040】
本方法の第1の実施形態の代替的方法(ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせが組み込まれない場合)によれば、本方法は、アルミナベースの担体物質を準備するステップと、アルミナベースの担体物質を酸化マンガン塩溶液で含浸させて、酸化マンガン含浸担体物質を形成する(少なくともか焼後に)ステップと、酸化マンガン含浸担体物質をSiO
2溶液で被覆して酸化マンガン含浸担体物質の周りにSiO
2被覆を形成し、SiO
2被覆がアルミナベースの担体物質に対して少なくとも0.2重量%を形成するようにするステップと、を含む。
【0041】
本方法の第2の実施形態(ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせが組み込まれない場合)によれば、本方法は、アルミナベースの担体物質を準備するステップと、アルミナベースの担体物質を酸化マンガン塩溶液で含浸させて、酸化マンガン含浸担体物質を形成するステップと、SiO
2をアルミナベースの担体物質に、SiO
2の含量が担体物質の5重量%を超えるように、添加するステップと、を含む。
【0042】
本方法の第3の実施形態によれば、本方法は、アルミナベースの担体物質を準備するステップと、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせをアルミナベースの担体物質に添加するステップと、アルミナベースの担体物質を酸化マンガン塩溶液で含浸させて、酸化マンガン含浸担体物質を形成するステップと、SiO
2をアルミナベースの担体物質に、SiO
2の含量が担体物質の少なくとも5重量%となるように、添加するステップと、を含む。
【0043】
この方法は、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせの酸化物又は溶液を、アルミニウム化合物に添加するステップ及び次にか焼するステップを含む。好ましくはジルコニウムの酸化物、より好ましくはZrO
2が担体物質に組み込まれる。
【0044】
アルミナベースの担体物質は、好ましくはアルミナ、シリカアルミナ、又はそれらの混合物、最も好ましくはアルミナである。
【0045】
種々のタイプの含浸技術を、含浸のために用いることができる。これらは、例えば、溶液滴下含浸、平衡堆積濾過、又は湿潤含浸を含む。
【0046】
アルミナベースの担体物質は、溶液滴下含浸によって酸化マンガン塩溶液で含浸されることが好ましい。担体物質中の酸化マンガンの含量は、MnO
2として計算して、全担体物質の0.1〜20重量%の間、好ましくは、MnO
2として計算して、担体物質の1〜10重量%の間である。
【0047】
担体物質を得るための最終組成物のか焼は、100〜1000℃、好ましくは500〜900℃の間の温度で、それぞれ少なくとも1/2時間の間、行うことができる。本発明の方法は、さらに別のか焼するステップ、即ち、か焼された酸化マンガン含浸担体物質を形成するための、100〜1000℃、好ましくは500〜900℃の間の温度における、それぞれ少なくとも1/2時間の間の、酸化マンガン含浸担体物質をか焼するステップを含むことができる。
【0048】
酸化マンガン含浸担体物質又はか焼された酸化マンガン含浸担体物質は、SiO
2溶液で被覆されるか、又はSiO
2溶液がアルミナベースの担体物質中に組み込まれる。
【0049】
用語SiO
2溶液は、本明細書で使用される場合、その後の乾燥又はか焼ステップの間に、SiO
2を形成することができる適切な化合物を含む溶液を指す。そのようなSiO
2源の例は、ケイ酸、特にイオン交換によって水ガラスから得られるオルトケイ酸である。
【0050】
被覆が選択されると、次にか焼又は非か焼の酸化マンガン含浸担体物質がSiO
2溶液で被覆される。SiO
2溶液はケイ酸であることが好ましい。被覆は、酸化マンガン含浸担体物質の内部穴の壁の表面を含む表面被覆を指す。
【0051】
SiO
2被覆の量は、アルミナベースの担体物質に対して、好ましくは0.2〜5重量%、最も好ましくは0.2〜1重量%であり、それぞれの量は、担体物質に添加され、SiO
2として計算されたSiO
2溶液中のSiO
2の量によって決定される。
【0052】
特に、被覆は溶液滴下含浸によって達成され、この場合、SiO
2含浸溶液の体積は、酸化マンガン含浸担体物質の細孔容積にほぼ等しい。この方法は、酸化マンガン含浸担体物質の細孔システム中に均一なSiO
2の分布をもたらすことが知られている。
【0053】
被覆されたか焼又は非か焼の酸化マンガン含浸担体は、次に、SiO
2が添加された後に少なくとも0.5時間の間100℃を超える温度で、好ましくは少なくとも0.5時間の間500〜900℃において、さらに別の熱処理ステップを受ける。
【0054】
SiO
2が、ジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせを有しないアルミナベースの担体物質に組み込まれる場合、担体物質は、少なくとも10重量%〜40重量%の間、最も好ましくは10重量%〜25重量%の間のSiO
2含量を含むことが好ましい。
【0055】
担体物質がジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせを含む場合、少なくとも5重量%、好ましくは40重量%まで、より好ましくは少なくとも5重量%から25重量%までのSiO
2、並びに、少なくとも5重量%から40重量%まで、好ましくは5重量%超から25重量%までのジルコニウム、チタン、希土類元素の酸化物又はそれ等の組み合わせが、アルミナベースの担体物質に対して組み込まれる。担体物質がジルコニウムの酸化物を含む場合、少なくとも5重量%、及び好ましくは40重量%まで、より好ましくは少なくとも5重量%及び25重量%までのSiO
2、並びに、少なくとも5重量%から40重量%まで、好ましくは5重量%超から25重量%までのZrO
2がアルミナベースの担体物質に対して組み込まれる。
【0056】
SiO
2は、アルミニウムアルコキシドの加水分解によって形成されるアルミニウム化合物にケイ酸を添加することによって、担体物質中に組み込むことができる。ZrO
2がさらに担体物質中に組み込まれるとき、か焼ステップ後にZrO
2を形成する化合物、好ましくは酢酸Zrが、水溶液(ジルコニウムの酸化物の溶液)として、加水分解によって形成されるアルミニウム化合物/水/ケイ酸混合物に添加される。得られるそれぞれの混合物は、次に乾燥、好ましくは噴霧乾燥され、500℃を超える温度において少なくとも1時間か焼される。
【0057】
担体は、アルカリ土類金属酸化物、特に酸化マグネシウム又は酸化バリウムなどの他の金属酸化物を含むことができる。
【0058】
本発明の組成物のSOx取込み能力は、最新の酸化マンガン含有組成物と比べると著しく減少することが示される。この効果は、明白に、触媒組成物内へのSiO
2の包含に帰すことができる。
【0059】
次に、本発明を、以下の非限定的な実施例及び図面に関連して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1】本発明による、SiO
2被覆の重量%に対するSOx取込み量のプロットを示す。
【
図2】担体物質中に組み込まれたSiO
2の重量%に対するSOx吸着量のプロットを示す。
【実施例】
【0061】
SOx許容度テスト
SOx許容度は、組成物のSOx取込み能力を測定することによって決定した。およそ80mgの物質を管状石英マイクロリアクタ内に置き、窒素下(全流量は0.5l/分)で一定の速度(10℃/分)で300℃まで加熱した。吸着実験は、300℃における等温条件下で、O
2/SO
2/N
2気体混合物(10%のO
2v/v+200ppmSO
2、残りはN
2、全流量は0.5l/分)内で、試料の飽和まで行った。次に温度を100℃まで冷却し、気体混合物を、SO
2濃度信号がゼロに戻るまで、N
2に変換した。出口の気体組成物(即ち、SO
2)はFT−IR気体分析器(MultiGas 2030、MKS)を用いて測定した。
【0062】
実験-SiO2被覆
比較実施例1
150m
2/gのBET表面積及び0.8ml/gの細孔容積(N
2吸着によって測定された)を有する市販のアルミナを酢酸マンガン溶液で、溶液滴下含浸によって含浸させ、550℃における3時間のか焼により、酸化マンガン含浸担体物質に対して5%のMnO
2の全装薬をもたらすことによって最先端の酸化Mn含浸担体物質を調製した。
【0063】
実施例1
比較実施例1において調製した酸化Mn含浸担体物質を、ケイ酸の水溶液を用いて、溶液滴下含浸条件下で含浸させた。次にこの物質を550℃において3時間か焼した。被覆されたSiO
2の最終的な量は、全体の酸化Mn含浸担体物質に基づいて1重量%であった。
【0064】
比較実施例2
5重量%のSiO
2を含み、180m
2/gのBET表面積及び0.7ml/gの細孔容積(N
2吸着によって測定された)を有する市販のシリカアルミナを、酢酸マンガン溶液を用いて、溶液滴下によって含浸させ、550℃における3時間のか焼により、酸化マンガン含浸担体物質に対して5%のMnO
2の全装薬をもたらすことによって、最先端の酸化Mn含浸担体物質を調製した。
【0065】
実施例2
比較実施例2において調製した酸化Mn含浸担体物質を、ケイ酸の水溶液で、溶液滴下含浸条件下で含浸させた。次にこの物質を550℃において3時間か焼した。被覆されたSiO
2の最終的な量は、全体の酸化Mn含浸担体物質に基づいて0.2重量%であった。
【0066】
実施例3
物質を実施例2におけるように調製したが、SiO
2被覆の量は全組成物に基づいて0.5重量%であった。
【0067】
実施例4
物質を実施例2におけるように調製したが、SiO
2被覆の量は全組成物に基づいて1重量%であった。
【0068】
実施例及び比較実施例の結果を表1に含める。表1から、SOxの取込みは、本発明により、比較実施例と比べて大きく減少することが明らかである。
【0069】
【表1】
【0070】
実験-担体に組み込まれるSiO2
実施例5
10重量%のSiO
2を含み、250m
2/gのBET表面積を有するシリカアルミナを、アルミニウムアルコキシドの加水分解によって形成したアルミニウム化合物にケイ酸を添加し、その後に噴霧乾燥及び引き続きの900℃における3時間のか焼によって、調製した。このシリカアルミナを、酢酸マンガン溶液で溶液滴下含浸によって含浸させ、550℃における3時間のか焼の後、酸化マンガン含浸担体物質に対して5%のMnO
2の全装薬をもたらした。
【0071】
実施例6
物質を実施例5におけるように調製したが、アルミニウム化合物に添加するSiO
2の量を、1000℃における3時間のか焼後に、25重量%のSiO
2を含み、321m
2/gのBET表面積及び1.07ml/gの細孔容積を有するように、調節した。
【0072】
実施例7
酢酸Zrの水溶液を、ケイ酸と、アルミニウムアルコキシドの加水分解によって形成したアルミニウム化合物との混合物に添加し、この混合物を噴霧乾燥し、900℃において3時間か焼して、156m
2/gのBET表面積及び0.8ml/gの細孔容積(N
2吸着によって測定した)を有するZrO
2含有シリカアルミナベースの担体物質を得た。添加したZrO
2及び添加したSiO
2の割合はそれぞれ5%である(アルミナベースの担体物質に対して)。アルミナベースの担体物質は、さらに、酢酸マンガン溶液を用いて溶液滴下含浸によって含浸させ、550℃における3時間のか焼後に、酸化マンガン含浸担体物質に対して、5%のMnO
2の全装薬をもたらした。
【0073】
これらの実験の結果を以下の表2及び3に含める。
【0074】
【表2】
【0075】
再び、これらの表から、SOxの取込みは、本発明により、比較実施例と比べて大きく減少することが明らかである。
【0076】
【表3】
【国際調査報告】