【実施例】
【0095】
具体的な実施形態
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明の何らの不利な制限にもならない。ここで、本発明を詳しく説明し、その具体的な実施例の形態も公開したため、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、本発明の具体的な実施形態に様々な変更や改良を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
【0096】
実施例1
【化68】
【0097】
【化69】
【0098】
工程1:化合物1−1(11.30g、80.14mmol)を無水THF(120.00mL)に入れ、−78℃でiPrMgCl(2M、40.07mL)を滴下し、窒素ガスの保護において15℃で16時間撹拌した。反応終了後、飽和NH
4Cl(50mL)を入れ、抽出・濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して化合物1−2を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ3.57(t、J=6.0Hz、2H)、2.59〜2.66(m、3H)、2.02〜2.07(m、2H)、1.11(d、J=6.8Hz、6H).
【0099】
工程2:化合物1−2(3.70g、24.89mmol)および2−クロロ−4−ブロモピリジン(4.79g、24.89mmol)を無水THF(50.00mL)に入れ、−78℃でn−BuLi(2.5M、9.96mL)を滴下し、窒素ガスの保護において20℃で18時間撹拌した。反応終了後、飽和NH
4Clを入れ、抽出・濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して化合物1−3を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.31(d、J=6.8Hz、1H)、7.33(d、J=1.6Hz、1H)、7.15〜7.19(m、1H)、3.92〜3.98(m、1H)、3.75〜3.81(m、1H)、2.08〜2.17(m、2H)、1.89〜2.01(m、2H)、1.60〜1.72(m、2H)、0.78(d、J=6.8Hz、3H)、0.72(d、J=6.8Hz、3H).
【0100】
工程3:化合物1−3(1.60g、7.09mmol)、KOH(795.64mg、14.18mmol)をジオキサン(15.00mL)/H
2O(5.00mL)の混合溶媒に入れた後、Pd
2(dba)
3(324.62mg、354.50μmol)およびtBuXPhOS(301.07mg、709.00μmol)を入れ、窒素ガスの保護において115℃で18時間撹拌した。反応終了後、水で希釈して酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水および無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物1−4を得た。MS ESI計算値C
12H
16ClNO[M+H]
+208、実測値208.
【0101】
工程4:化合物1−4(200.00mg、964.92μmol)を無水DMF(50.00mL)に入れ、0℃でNaH(60%、57.90mg、1.45mmol)を入れ、25℃で0.5時間撹拌した後、0℃で4−ブロモメチル安息香酸メチル(221.04mg、964.92μmol)を入れ、25℃で0.5時間撹拌した。反応終了後、20mLの水を入れ、ろ過してろ過残渣を乾燥した後、カラムクロマトグラフィーによって精製して化合物1−5を得た。MS ESI計算値C
21H
25NO
4[M+H]
+356、実測値356.
【0102】
工程5:化合物1−5(100mg、281.35μmol)をDCM/H
2O(15.00mL)の混合溶媒に入れ、0℃で2MのNaOH(2mL)を入れた後、50%のNH
2OH(2mL)を入れ、25℃で0.5時間撹拌した。分取HPLCによって分離して目的の化合物1-6を得た。
1H NMR(400MHz、MeOD)δ7.74(d、J=8.0Hz、2H)、7.68(d、J=6.8Hz、1H)、7.40(d、J=8.0Hz、2H)、6.61(d、J=0.8Hz、1H)、6.46(dd、J=6.8Hz&0.8Hz、1H)、5.25(s、2H)、3.91〜3.97(m、1H)、3.79〜3.84(m、1H)、2.10〜2.19(m、3H)、2.01〜2.05(m、1H)、1.79〜1.94(m、1H)、0.95(d、J=7.2Hz、3H)、0.83(d、J=7.2Hz、3H).MS ESI計算値C
20H
24N
2O
4[M+H]
+357、実測値357.
【0103】
実施例2
【化70】
【0104】
【化71】
【0105】
工程1:−78℃で、窒素ガスの雰囲気において、化合物2−1(10.00g、51.96mmol、1.00eq)および5−クロロ−2−ペンタノン(6.27g、51.96mmol、1.00eq)のテトラヒドロフラン(100.00mL)にn−ブチルリチウム(2.5M、24.94mL、1.20eq)を滴下した後、さらに窒素ガスの環境において−78〜15℃で5時間撹拌した。当該反応液を濃縮し、水(100mL)および酢酸エチル(100mL)に分散させ、有機相を抽出して合併し、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濃縮後、シリカゲルカラムによって精製して化合物2−2を得た。MS ESI計算値C
10H
12ClNO[M+H]
+198、実測値198.
【0106】
工程2:窒素ガスの雰囲気において、化合物2−2(3.00g、15.18mmol、1.00eq)および水酸化カリウム(1.28g、22.77mmol、1.50eq)のジオキサン(15.00mL)および水(3.00mL)溶液にPd
2(dba)
3(1.39g、1.52mmol、0.10eq)およびt−BuXphos(1.29g、3.04mmol、0.20eq)を入れた。窒素ガスで3回置換した後、さらに窒素ガスの環境において110℃で12時間撹拌した。反応液を吸引ろ過し、水に注ぎ、ジクロロメタン:メタノール(10:1、20mL×3)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムによって精製して化合物2−3を得た。MS ESI計算値C
10H
13NO[M+H]
+180、実測値180.
【0107】
工程3:化合物2−3(230.00mg、1.28mmol、1.00eq)、4−(ブロモメチル)安息香酸メチル(293.97mg、1.28mmol、1.00eq)、炭酸セシウム(627.21mg、1.93mmol、1.50eq)、ヨウ化カリウム(10.65mg、64.17μmol、0.05eq)のテトラヒドロフラン(20.00mL)を窒素ガスで3回置換した後、さらに窒素ガスの環境において66℃で12時間撹拌した。当該反応液を濃縮した後、水に溶解させ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して化合物2−4を得た。MS ESI計算値C
19H
21NO
4[M+H]
+328、実測値328.
【0108】
工程4:窒素ガスの環境において、0℃で、化合物2−4(300.00mg、916.39μmol、1.00eq)のメタノール(15.00mL)に水酸化ナトリウム(2M、2.29mL、5.00eq)水溶液を滴下した。当該反応液を15℃で2.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、水(15mL)に溶解させた後、ジクロロメタン:メタノール(10:1、15mL×3)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、分取HPLCによって分離・精製して化合物2−5を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.40(m、2H)、7.19(d、J=7.2、1H)、6.87(m、2H)、6.72(s、1H)、6.27(d、J=5.6Hz、2H)、4.01(m、2H)、3.86(d、J=6.0、2H)、2.46(m、2H)、2.16(s、2H)、1.96(m、2H)、1.65(m、4H)、1.32(s、4H).MS ESI計算値C
18H
20N
2O
4[M+H]
+329、実測値329.
【0109】
実施例3
【化72】
【0110】
【化73】
【0111】
工程1:−65℃〜75℃で、4−ブロモ−2−クロロピリジン(20.00g、103.93mmol、1.00eq)のトルエン(30.00mL)溶液にn−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(2.5M、49.89mL、1.20eq)を滴下し、−65℃〜75℃で1時間撹拌した後、反応系に化合物3−1(20.85g、103.93mmol、17.09mL、1.00eq)のトルエン(100.00mL)溶液を入れ、25℃に昇温させて2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を入れ、酢酸エチルで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。濃縮後、シリカゲルカラムによって精製して化合物3−2を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.29(d、J=5.3Hz、1H)、7.43−7.37(m、3H)、7.24(dd、J=1.6、5.2Hz、1H)、7.06−7.00(m、2H)、4.13−4.00(m、2H)、2.64−2.56(m、1H)、2.46(m、1H)、2.04−1.91(m、2H)。MS ESI計算値C
15H
13ClFNO[M+H]+278、実測値278.
【0112】
工程2:化合物3−2(8.50g、30.61mmol、1.00eq)、水酸化カリウム(3.44g、61.22mmol、2.00eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(5.61g、6.12mmol、0.20eq)、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(2.60g、6.12mmol、0.20eq)のジオキサン(2.00mL)および水(1.00mL)の反応液を100℃に昇温させ、2時間撹拌した。反応液に1M希塩酸を滴下してpHを7に調整し、水を入れ、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して粗製品を得た。スラリー晶析による精製を行って化合物3−3を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ12.84(brs、1H)、7.40(dd、J=5.3、8.7Hz、2H)、7.25(d、J=6.8Hz、1H)、7.01(t、J=8.8Hz、2H)、6.69(s、1H)、6.29(dd、J=1.4、6.8Hz、1H)、4.12−3.98(m、2H)、2.48(t、J=7.2Hz、2H)、1.98(m、2H)、1.25(dd、J=6.9、9.5Hz、2H)。MS ESI計算値C
15H
14FNO
2[M+H]
+260、実測値260.
【0113】
工程3:0〜5℃で、化合物3−3(7.00g、27.00mmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(70.00mL)の溶液に水素化ナトリウム(1.08g、27.00mmol、純度60%、1.00eq)を入れ、0〜5℃で10分間撹拌した後、反応系に4−ブロモメチル安息香酸メチル(6.18g、27.00mmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(20.00mL)溶液を入れ、10〜25℃で2分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を入れ、酢酸エチルで抽出して無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。濃縮後、化合物3−4を得てそのまま次の工程の反応に使用した。
【0114】
工程4:化合物3−4(11.00g、27.00mmol、1.00eq)、ヒドロキシルアミン水溶液(100.00mL、純度50%)、メタノール(20.00mL)およびジメチルメタン(10.00mL)の混合溶液に水酸化ナトリウム水溶液(2M、27.00mL、2.00eq)、ヒドロキシルアミン水溶液(1.00mL、純度50%)を入れ、40〜50℃に昇温させ、1時間撹拌した。反応液を濃縮した後、1M塩酸でpHを7に調整し、ジクロロメタンで抽出し、濃縮後、逆相分取HPLCによって精製して化合物3−5を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.17(s、1H)、9.04(brs、1H)、7.74−7.64(m、3H)、7.55−7.45(m、2H)、7.32(d、J=8.3Hz、2H)、7.14(t、J=8.9Hz、2H)、6.50(d、J=1.9Hz、1H)、6.25(dd、J=2.0、7.2Hz、1H)、6.29−6.22(m、1H)、5.05(s、2H)、3.98−3.83(m、2H)、2.48−2.41(m、2H)、1.85(m、2H)。MS ESI計算値C
23H
21FN
2O
4[M+H]
+409、実測値409.
【0115】
実施例4
【化74】
【0116】
【化75】
【0117】
工程1:化合物4−1(1.50g、5.79mmol)のジメチルホルムアミド(20.00mL)溶液に水素化ナトリウム(347.13mg、8.69mmol、純度60%)を入れ、0℃で30分間撹拌した後、さらに4−ブロモメチル安息香酸メチル(1.99g、8.69mmol)を入れ、室温に昇温させ、そして2時間撹拌した。0℃で飽和の塩化アンモニウム水溶液(15mL)でクエンチングして水(20mL)で希釈し、酢酸エチルEtOAc(20mL×4)で抽出した。合併した有機相を水(20mL×2)および飽和の食塩水(20mL×1)で洗浄し、乾燥・ろ過・濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(PE/EtOAc=3/1、1:1〜0/1)粗製品の混合物を得た。粗製品の混合物をキラル分割し(キラルカラム型番:OJ(250mm×30mm、10μm);移動相:A:CO
2、B:0.05%ジエチルアミン/EtOH、EtOH(0.05%のジエチルアミン)と臨界流体CO
2:5%〜40%、流速60mL/min)、分割後、化合物4−2と化合物5−1を得たが、保持時間はそれぞれ2.226min、2.835minであった。化合物4−2の
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ=7.95−7.88(m、2H)、7.71(d、J=7.2Hz、1H)、7.54−7.46(m、2H)、7.38(d、J=8.4Hz、2H)、7.19−7.09(m、2H)、6.51(d、J=2.0Hz、1H)、6.27(dd、J=2.0、7.2Hz、1H)、5.09(s、2H)、3.98−3.85(m、2H)、3.83(s、3H)、2.49−2.41(m、2H)、1.91−1.75(m、2H).MS ESI計算値C
24H
22FNO
4[M+H]
+407.43、実測値408.1.
【0118】
工程2:化合物4−2(700.00mg、1.72mmol)のメタノール(5.00mL)溶液に水酸化ナトリウム(103.20mg、2.58mmol)およびヒドロキシルアミン(5.00mL、50%水溶液)を入れ、室温で30分間撹拌し、濃縮後、希塩酸(1M)でpHを7に調整し、逆相分取HPLC(0.225%FA)によって分離・精製して化合物4−3を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ=11.49−10.50(br s、1H)、9.04(br s、1H)、7.69(m、3H)、7.49(m、2H)、7.33(m、2H)、7.14(m、2H)、6.50(m、1H)、6.25(m、1H)、5.05(s、2H)、3.90(m、2H)、2.45(m、2H)、1.85(m、2H)。MS ESI計算値C
23H
21N
2O
4F[M+H]
+408.42、実測値408.9.
【0119】
実施例5
【化76】
【0120】
【化77】
【0121】
工程1:化合物5−1(900.00mg、2.21mmol)のメタノール(5.00mL)溶液に水酸化ナトリウム(132.60mg、3.32mmol)およびヒドロキシルアミン(5.00mL、50%水溶液)を入れ、室温で30分間撹拌した。濃縮し、希塩酸(1M)でpHを7に調整し、酢酸エチル(50mL×4)で抽出し、有機相を合併して濃縮し、逆相分取HPLC(0.225%FA)によって精製して化合物5−2を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.07−10.09(br s、1H)、9.08(br s、1H)、7.68(m、3H)、7.56−7.44(m、2H)、7.32(m、2H)、7.14(m、2H)、6.50(m、1H)、6.25(m、1H)、5.01(s、2H)、4.09−3.74(m、2H)、2.45(m、2H)、1.94−1.76(m、2H).MS ESI計算値C23H21FN2O4[M+H]
+408.42、実測値408.8.
【0122】
実施例6
【化78】
【0123】
【化79】
【0124】
工程1:5℃で、化合物6−1(809.15mg、7.09mmol、697.54μL、1.00eq)および三塩化アルミニウム(633.60mg、4.75mmol、259.67μL、0.67eq)の混合物に4−クロロブチリルクロリド(500.00mg、3.55mmol、396.83μL、0.50eq)を入れ、25℃で3時間撹拌した後、反応液を氷水に入れ、撹拌し、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮し、化合物6−2を得た。当該液をそのまま次の工程に使用した。
【0125】
工程2:−68℃で、4−ブロモ−2−クロロピリジン(527.29mg、2.74mmol、1.00eq)のトルエン(5.00mL)溶液にn−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(2.5M、1.21mL、1.10eq)を滴下し、−68℃で10分間撹拌した後、反応系に化合物6−2(600.00mg、2.74mmol、1.00eq)のトルエン(5.00mL)溶液を入れ、−68℃で1時間撹拌し、25℃で14時間撹拌した。反応液に順に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を入れ、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。濃縮後、TLCプレートによって精製して化合物6−3を得た。MS ESI計算値C
15H
12F
2ONCl[M+H]
+296、実測値296.
【0126】
工程3:化合物6−3(87.00mg、294.21μmol、1.00eq)のジオキサン(2.00mL)および水(1.00mL)の溶液に、水酸化カリウム(33.02mg、588.42μmol、2.00eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(26.94mg、29.42μmol、0.10eq)、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(12.49mg、29.42μmol、0.10eq)を入れ、80℃で3時間撹拌した。反応液に水を入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。濃縮後、TLCプレートによって精製して化合物6−4を得た。MS ESI計算値C
15H
13F
2O
2N[M+H]
+278、実測値278.
【0127】
工程4:0℃で、化合物6−4(60.00mg、216.40μmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.00mL)の溶液に水素化ナトリウム(17.31mg、432.80μmol、純度60%、2.00eq)を入れた後、反応系に4−ブロモメチル安息香酸メチル(49.57mg、216.40μmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.00mL)溶液を入れ、25℃で2時間撹拌した。反応液に水を入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。濃縮後、TLCプレートによって精製して化合物6−5を得た。MS ESI計算値C
24H
21NO
4F
2[M+H]
+426、実測値426.
【0128】
工程5:化合物6−5(32.00mg、75.22μmol、1.00eq)のメタノール(2.00mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(6M、50.00μL、3.99eq)、ヒドロキシルアミン水溶液(1.00mL、50%水溶液)を入れ、25℃で17時間撹拌した。反応液を濃縮した後、逆相分取カラムによって精製して化合物6−6を得た。
1H NMR(400MHz、MeOD)δppm1.89−2.08(m、2H)2.48−2.74(m、2H)3.93−4.11(m、2H)5.20(s、2H)6.46(dd、J=7.09、1.82Hz、1H)6.66(s、1H)6.88−7.03(m、2H)7.37(d、J=8.16Hz、2H)7.63(d、J=7.15Hz、1H)7.67−7.72(m、2H)7.72−7.75(m、1H)。MS ESI計算値C
23H
20N
2O
4F
2[M+H]
+427、実測値427.
【0129】
実施例7
【化80】
【0130】
【化81】
【0131】
工程1:化合物7−1(70.00mg、269.99μmol)のジメチルホルムアミド(5.00mL)溶液に水素化ナトリウム(21.60mg、539.98μmol、純度60%)を入れ、0℃で30分間撹拌し、さらに混合物に6−ブロモメチルピリジン−3−カルボン酸メチル(124.23mg、539.98μmol)を入れ、0℃で30分間撹拌した。室温に昇温させ、続いて30分間撹拌した。混合物は飽和塩化アンモニウム水溶液(1mL)を使用し、水(15mL)を入れ、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。有機相を合併し、水(10mL×3)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、乾燥し、ろ過し、濃縮した。プレートによって分離して(PE/EA=1/1)化合物7−2を得た。MS ESI計算値C
23H
21FN
2O
4[M+H]
+409、実測値409.
【0132】
工程2:化合物7−2(70.00mg、161.11μmol)のメタノール(5.00mL)溶液にヒドロキシルアミン(1.00mL、50%水溶液)および水酸化ナトリウムNaOH(6.44mg、161.11μmol)を入れ、室温で30分間撹拌した。混合物を希塩酸(1M)でpHが7なるように調整し、精製して化合物7−3を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ8.77(d、J=1.8Hz、1H)、8.05(dd、J=2.4、8.2Hz、1H)、7.69(d、J=7.2Hz、1H)、7.57−7.48(m、2H)、7.30(d、J=8.2Hz、1H)、7.21−7.11(m、2H)、6.48(d、J=1.8Hz、1H)、6.28(dd、J=2.0、7.2Hz、1H)、5.14(s、2H)、4.01−3.83(m、2H)、2.49−2.44(m、2H)、1.92−1.79(m、2H).MS ESI計算値C
22H
20FN
3O
4[M+H]
+410、実測値410.
【0133】
実施例8
【化82】
【0134】
【化83】
【0135】
工程1:化合物8−1(70.00mg、269.99μmol)のジメチルホルムアミド(5.00mL)溶液に水素化ナトリウム(21.60mg、539.98μmol、純度60%)を入れ、0℃で30分間撹拌した後、2−ブロモメチルピリミジン−5−カルボン酸メチル(132.33mg、539.98μmol)を入れ、続いて0℃で30分間撹拌し、室温に昇温させて続いて30分間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム(1mL)でクエンチングし、水(15mL)を入れ、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。合併した有機相を水(5mL×3)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、乾燥し、ろ過して濃縮し、分取薄層クロマトグラフィー(PE/EA=1/1)によって分離・精製して化合物8−2を得た。MS ESI計算値C
22H
20FN
3O
4[M+H]
+424、実測値424.
【0136】
工程2:化合物8−2(70.00mg、160.72μmol)のメタノール(5.00mL)溶液にヒドロキシルアミン(1.00mL、50%水溶液)および水酸化ナトリウムNaOH(6.43mg、160.72μmol)を入れ、室温で30分間撹拌した。混合物を希塩酸(1M)でpHが7なるように調整し、精製して化合物8−3を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ8.97(s、2H)、7.69(d、J=7.2Hz、1H)、7.59−7.51(m、2H)、7.20−7.13(m、2H)、6.47(d、J=2.0Hz、1H)、6.31(dd、J=2.0、7.2Hz、1H)、5.26(s、2H)、4.00−3.87(m、2H)、2.53(m、2H)、1.93−1.82(m、2H).MS ESI計算値C
21H
19FN
4O
4[M+H]
+411、実測値411.
【0137】
実施例9
【化84】
【0138】
【化85】
【0139】
工程1:化合物9−1(70.00mg、269.99μmol)のジメチルホルムアミド(5.00mL)溶液に水素化ナトリウム(21.60mg、539.98μmol、純度60%)を入れ、0℃で30分間撹拌した後、5−ブロモメチルピリジン−2−カルボン酸メチル(124.23mg、539.98μmol)を入れ、続いて0℃で30分間撹拌し、室温に昇温させて続いて30分間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム(1mL×1)でクエンチングし、水(15mL)を入れ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合併した有機相を水(10mL×2)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、乾燥し、ろ過して濃縮し、分取TLC(PE/EA=1/1)によって分離・精製して化合物9−2を得た。MS ESI計算値C
23H
21FN
2O
4[M+H]
+409、実測値409.
【0140】
工程2:化合物9−2(50.00mg、粗製品)のメタノール(5.00mL)溶液にヒドロキシルアミン(1.00mL、50%水溶液)および水酸化ナトリウムNaOH(3.06mg、76.39μmol)を入れ、室温で30分間撹拌した。混合物を希塩酸(1M)でpHが7なるように調整し、精製して化合物9−3を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ8.53(s、1H)、7.97−7.87(m、1H)、7.86−7.72(m、2H)、7.50(m、2H)、7.14(m、2H)、6.51(m、1H)、6.28(m、1H)、5.10(s、2H)、4.01−3.81(m、2H)、2.48−2.42(m、2H)、1.92−1.76(m、2H).MS ESI計算値C
22H
20FN
3O
4[M+H]
+410、実測値410.
【0141】
実施例10
【化86】
【0142】
【化87】
【0143】
工程1:化合物10−1(4.68g、35.46mmol、3.66mL、2.00eq)および三塩化アルミニウム(3.14g、23.58mmol、1.29mL、1.33eq)の混合物に4−クロロブチリルクロリド(2.50g、17.73mmol、1.98mL、1.00eq)を滴下し、30℃で6時間撹拌した後、反応液を氷水に入れ、撹拌し、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。濃縮後、シリカゲルカラムによって精製して化合物10−2を得た。当該液をそのまま次の工程に使用した。
【0144】
工程2:−68℃で、4−ブロモ−2−クロロピリジン(488.80mg、2.54mmol、1.00eq)のトルエン(3.00mL)溶液にn−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(2.5M、1.12mL、1.10eq)を入れた後、反応系に化合物10−2(600.00mg、2.54mmol、1.00eq)のトルエン(1.00mL)溶液を入れ、昇温させて25℃で6時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を入れ、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。濃縮後、シリカゲルカラムによって精製して化合物10−3を得た。MS ESI計算値C
15H
11F
3ONCl[M+H]
+314、実測値314.
【0145】
工程3:化合物10−3(410.00mg、1.31mmol、1.00eq)のジオキサン(5.00mL)および水(1.00mL)の溶液に、水酸化カリウム(146.67mg、2.61mmol、2.00eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(119.96mg、131.00μmol、0.10eq)、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(55.50mg、130.70μmol、0.10eq)を入れ、80℃で4時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、水を入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。濃縮後、シリカゲルカラムによって精製して化合物10−4を得た。
【0146】
工程4:化合物10−4(100.00mg、338.68μmol、1.00eq)、4−ブロモメチル安息香酸メチル(155.16mg、677.36μmol、2.00eq)、炭酸セシウム(220.70mg、677.37μmol、2.00eq)のアセトニトリル(2.00mL)溶液を80℃に昇温させ、2時間撹拌した。反応液に水を入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。濃縮後、分取薄層クロマトグラフィーによって精製して化合物10−5を得た。
【0147】
工程5:化合物10−5(40.00mg、90.21μmol、1.00eq)のメタノール(2.00mL)溶液に水酸化ナトリウム(3.61mg、90.21μL、1.00eq)、ヒドロキシルアミン水溶液(1.00mL、純度50%)を入れ、25℃で17時間撹拌した。反応液を濃縮した後、逆相分取カラムによって精製して化合物10−6を得た。
1H NMR(400MHz、MEOD)δppm1.75−2.11(m、2H)2.53−2.84(m、2H)3.90−4.20(m、2H)5.41(s、2H)6.79−6.88(m、2H)6.92(s、1H)6.97(dd、J=5.40、1.25Hz、1H)7.54(d、J=8.28Hz、2H)7.76(d、J=8.28Hz、2H)8.05(d、J=5.40Hz、1H)、MS ESI計算値C
23H
19N
2O
4F
3[M+H]
+445、実測値445.
【0148】
実施例11
【化88】
【0149】
【化89】
【0150】
工程1:N
2の保護において、−70℃で、4−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロピリジン(4.00g、19.01mmol、1.00eq)のトルエン(20.00mL)溶液にn−BuLi(2.5M、9.12mL、1.20eq)を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で30分間撹拌した後、化合物11−1(3.81g、19.01mmol、819.67μL、1.00eq)を上記懸濁液に入れた。反応系の温度をゆっくり40℃に昇温させ、12時間撹拌した。反応液をH
2O(80mL)に注ぎ、そしてEtOAc(40mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)にかけて化合物11−2を得た。MS ESI計算値C
15H
12ClF
2NO[M+H]
+296、実測値296.
【0151】
工程2:N
2の保護において、化合物11−2(3.86g、13.05mmol、1.00eq)、t−BuXPhOS(554.16mg、1.31mmol、0.10eq)、Pd
2(dba)
3(1.20g、1.31mmol、0.10eq)およびKOH(1.46g、26.10mmol、2.00eq)のジオキサン(100mL)およびH
2O(20mL)混合物を100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をH
2O(80mL)に注ぎ、そしてEtOAc/MeOH(10/1、30mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(40mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体をPE(20mL)でスラリー状にし、ろ過し、乾燥して化合物11−3を得た。MS ESI計算値C
15H
13F
2NO
2[M+H]
+278、実測値278.
【0152】
工程3:N
2の保護において、0℃で、化合物11−3(3.20g、11.54mmol、1.00eq)のDMF(60mL)溶液にNaH(553.97mg、13.85mmol、純度60%、1.20eq)を入れて当該温度で20分間撹拌した後、4−ブロモメチル安息香酸メチル(2.64g、11.54mmol、1.10eq)を上記懸濁液に入れて系の温度を20℃に昇温させて続いて1時間撹拌した。反応液をH
2O(250mL)に注ぎ、そしてEtOAc/MeOH(10/1、50mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(100mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=3/1)にかけて化合物11−4を得た。MS ESI計算値C
24H
21F
2NO
4[M+H]
+426、実測値426.
【0153】
工程4:0℃で化合物11−4(2.00g、4.70mmol、1.00eq)のMeOH(20.0mL)およびDCM(10.0mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(20.0mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、20.0mL)水溶液を滴下した後、反応液を続いて0℃で1時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去し、残った溶液を0℃に冷却して濃塩酸でpH=7〜8になるように調整した後、処理して化合物11−5を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.18(s、1H)、9.90−9.90(m、1H)、9.04(brs、1H)、7.98(d、J=6.78Hz、1H)、7.70(d、J=8.03Hz、2H)、7.44(dd、J=8.41、5.65Hz、2H)、7.37(d、J=8.03Hz、2H)、7.15(t、J=8.91Hz、2H)、6.60(d、J=7.53Hz、1H)、4.90−5.15(m、2H)、3.80−4.05(m、2H)、2.60−2.75(m、1H)、2.38−2.44(m、1H)、1.93(q、J=7.09Hz、2H).MS ESI計算値C
23H
20F
2N
2O
4[M+H]
+427、実測値427.
【0154】
実施例12
【化90】
【0155】
【化91】
【0156】
工程1:N
2の保護において、−70℃で、4−ブロモ−2−クロロピリジン(515.62mg、2.68mmol、1.00eq)のトルエン(3.00mL)溶液にn−BuLi(2.5M、1.29mL、1.20eq)を滴下し、滴下完了後、当該温度で続いて20分間撹拌した後、化合物12−1(500.00mg、2.68mmol、1.00μL、1.00eq)を上記懸濁液に入れた。反応系の温度をゆっくり25℃に昇温させ、6時間撹拌した。減圧で濃縮してトルエンを除去し、残った固体をDMF(3.00mL)に溶解させ、25℃でNaH(160.76mg、4.02mmol、純度60%、1.50eq)を入れた後、系を60℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をH
2O(80mL)に注ぎ、そしてEtOAc(30mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)にかけて化合物12−2を得た。MS ESI計算値C
14H
11ClFNO[M+H]
+264、実測値264.
【0157】
工程2:N
2の保護において、化合物12−2(320.00mg、1.21mmol、1.00eq)、t−BuXPhOS(102.76mg、242.00μmol、0.20eq)、Pd
2(dba)
3(221.60mg、242.00μmol、0.20eq)およびKOH(135.79mg、2.42mmol、2.00eq)のジオキサン(10.00mL)およびH
2O(3.00mL)混合物を100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をH
2O(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(60mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=3/1)にかけて化合物12−3を得た。MS ESI計算値C
14H
12FNO
2[M+H]
+246、実測値246.
【0158】
工程3:N
2の保護において、0℃で、化合物12−3(290.00mg、1.18mmol、1.00eq)のDMF(5.00mL)溶液にNaH(56.80mg、1.42mmol、純度60%、1.20eq)を入れて当該温度で20分間撹拌した後、4−ブロモメチル安息香酸メチル(297.33mg、1.30mmol、1.10eq)を上記懸濁液に入れて系の温度を20℃に昇温させて続いて2時間撹拌した。反応液をH
2O(80mL)に注ぎ、そしてEtOAc/MeOH(10/1、30mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=1/1)によって分離・精製して化合物12−4を得た。MS ESI計算値C
23H
20FNO
4[M+H]
+394、実測値394.
【0159】
工程4:0℃で化合物12−4(150.00mg、381.28μmol、1.00eq)のDCM(2.00mL)およびMeOH(2.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(150.00μL、50%水溶液)およびNaOH(2M、150.00μL)水溶液を滴下した後、反応液を続いて0℃で2時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去し、残った溶液を分取HPLC(0.1%NH
4OH)によって分離・精製して化合物12−5を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ10.99(brs、1H)、8.67−9.79(brs、1H)、7.77(d、J=7.28Hz、1H)、7.69(d、J=8.03Hz、2H)、7.46(dd、J=8.66、5.40Hz、2H)、7.34(d、J=8.03Hz、2H)、7.20(t、J=8.91Hz、2H)、6.52(d、J=1.51Hz、1H)、6.18(dd、J=7.03、1.76Hz、1H)、5.08(s、2H)、4.39−4.58(m、2H)、3.01−3.19(m、2H).MS ESI計算値C
22H
19FN
2O
4[M+H]
+395、実測値395.
【0160】
実施例13
【化92】
【0161】
【化93】
【0162】
工程1:N
2の保護において、−70℃で、4−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロピリジン(450.32mg、2.14mmol、1.00eq)のトルエン(8.00mL)溶液にn−BuLi(2.5M、1.03mL、1.20eq)を滴下し、滴下完了後、当該温度で続いて20分間撹拌した後、化合物13−1(400.00mg、2.14mmol、1.00eq)を上記懸濁液に入れた。反応系の温度をゆっくり25℃に昇温させて6時間撹拌した。減圧で濃縮してトルエンを除去し、残った固体をDMF(8.00mL)に溶解させ、25℃でNaH(128.40mg、3.21mmol、純度60%、1.50eq)を入れた後、系を60℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をH
2O(80mL)に注ぎ、そしてEtOAc(30mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)にかけて化合物13−2を得た。MS ESI計算値C
14H
10ClF
2NO[M+H]
+282、実測値282.
【0163】
工程2:N
2の保護において、化合物13−2(440.00mg、1.56mmol、1.00eq)、t−BuXPhOS(132.49mg、312.00μmol、0.20eq)、Pd
2(dba)
3(285.70mg、312.00μmol、0.20eq)およびKOH(175.06mg、3.12mmol、2.00eq)のジオキサン(10.00mL)およびH
2O(3.00mL)の混合物を100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をH
2O(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(60mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=3/1)にかけて化合物13−3を得た。MS ESI計算値C
14H
11F
2NO
2[M+H]
+264、実測値264.
【0164】
工程3:N
2の保護において、0℃で、化合物13−3(380.00mg、1.44mmol、1.00eq)のDMF(5.00mL)溶液にNaH(69.29mg、1.73mmol、純度60%、1.20eq)を入れて当該温度で20分間撹拌した後、4−ブロモメチル安息香酸メチル(363.74mg、1.59mmol、1.10eq)を上記懸濁液に入れて系の温度を20℃に昇温させて続いて2時間撹拌した。反応液をH
2O(80mL)に注ぎ、そしてEtOAc/MeOH(10/1、30mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=1/1)によって分離・精製して化合物13−4を得た。MS ESI計算値C
23H
19F
2NO
4[M+H]
+412、実測値412.
【0165】
工程4:0℃で化合物13−4(350.00mg、850.75μmol、1.00eq)のDCM(3.00mL)およびMeOH(3.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(3.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、3.00mL)水溶液を滴下した後、反応液を続いて0℃で1時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去し、残った溶液を分取HPLC(0.1%TFA)によって分離・精製して化合物13−5を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.19(brs、1H)、8.06(d、J=6.52Hz、1H)、7.71(d、J=8.28Hz、2H)、7.38−7.50(m、5H)、7.22(t、J=8.91Hz、2H)、6.65(d、J=7.28Hz、1H)、4.98−5.08(m、2H)、4.49−4.59(m、2H)、3.25−3.34(m、1H)、3.05−3.15(m、1H).MS ESI計算値C
22H
18F
2N
2O
4[M+H]
+413、実測値413.
【0166】
実施例14
【化94】
【0167】
【化95】
【0168】
工程1:N
2の保護において、−70℃で、4−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロピリジン(3.00g、14.26mmol、1.00eq)のトルエン(80.00mL)溶液にn−BuLi(2.5M、6.84mL、1.20eq)を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で続いて30分間撹拌した後、化合物14−1(2.86g、14.26mmol、2.34mL、1.00eq)を上記懸濁液に入れた。反応系の温度をゆっくり40℃に昇温させて12時間撹拌した。反応液をH
2O(300mL)に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(100mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)にかけて化合物14−2を得た。MS ESI計算値C
15H
12ClF
2NO[M+H]
+296、実測値296.
【0169】
工程2:N
2の保護において、化合物14−2(300.00mg、1.01mmol、1.00eq)、t−BuXPhOS(85.78mg、202.00μmol、0.20eq)、Pd
2(dba)
3(184.98mg、202.00μmol、0.20eq)およびKOH(113.34mg、2.02mmol、2.00eq)のジオキサン(10.00mL)およびH
2O(3.00mL)の混合物を100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をH
2O(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(60mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=3/1)にかけて化合物14−3を得た。MS ESI計算値C
15H
13F
2NO
2[M+H]
+278、実測値278.
【0170】
工程3:N
2の保護において、0℃で、化合物14−3(200.00mg、721.32μmol、1.00eq)のDMF(5.00mL)溶液にNaH(34.62mg、865.58μmol、純度60%、1.20eq)を入れて当該温度で20分間撹拌した後、4−ブロモメチル安息香酸メチル(165.23mg、721.32μmol、1.00eq)を上記懸濁液に入れて系の温度を20℃に昇温させて続いて1時間撹拌した。反応液をH
2O(50mL)に注ぎ、そしてEtOAc/MeOH(10/1、20mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(30mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=1/1)によって分離・精製して化合物14−4を得た。MS ESI計算値C
24H
21F
2NO
4[M+H]
+426、実測値426.
【0171】
工程4:0℃で化合物14−4(100.00mg、235.06μmol、1.00eq)のDCM(2.00mL)およびMeOH(4.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(2.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2.00M、2mL)水溶液を滴下した後、反応液を続いて0℃で1時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去し、残った溶液を0℃に冷却して濃塩酸でpH=6〜7になるように調整した後、処理して化合物14−5を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.17(brs、1H)、9.05(brs、1H)、8.61−9.43(m、1H)、7.64−7.73(m、3H)、7.46(dd、J=8.5、5.5Hz、2H)、7.34(d、J=8.0Hz、2H)、7.16(t、J=8.9Hz、2H)、6.48(t、J=6.9Hz、1H)、5.07−5.18(m、2H)、3.90(t、J=7.2Hz、2H)、2.64−2.70(m、1H)、2.41−2.47(m、1H)、1.82−1.97(m、2H).MS ESI計算値C
23H
20F
2N
2O
4[M+H]
+427、実測値427.
【0172】
実施例15
【化96】
【0173】
【化97】
【0174】
工程1:0℃で、化合物15−1(6.20g、64.50mmol、6.08mL、2.00eq)および三塩化アルミニウム(4.73g、35.48mmol、1.10eq)を100mLの三口瓶に入れ、さらに5−クロロバレリルクロリド(5.00g、32.25mmol、4.17mL、1.00eq)を入れ、混合物を室温に昇温させ、2時間撹拌した。当該混合物を氷水(20mL)でクエンチングし、水(100mL)を入れ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して化合物15−2を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.08−7.91(m、2H)、7.13(m、2H)、3.63−3.55(m、2H)、2.99(m、2H)、1.98−1.82(m、4H).
【0175】
工程2:−78℃の窒素ガスの雰囲気において、4−ブロモ−2−クロロピリジン(5.83g、30.28mmol、1.00eq)のトルエン(100.00mL)溶液にゆっくりt−ブチルリチウム(2.5M、13.32mL、1.10eq)を滴下し、10分間撹拌した後、ゆっくり化合物15−2(6.50g、30.28mmol、1.00eq)を滴下し、続いて30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム(20mL)でクエンチングし、水(100mL)を入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合併した有機相を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、カラムによって分離して(シリカゲルカラム、石油エーテル/酢酸エチル=10/1)化合物15−3を得た。MS ESI計算値C
16H
16Cl
2FNO[M+H]
+328.2、実測値328.2.
【0176】
工程3:0℃の窒素ガスの雰囲気において、化合物15−3(6.00g、18.28mmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(30.00mL)の溶液にNaH(877.49mg、21.94mmol、純度60%、1.20eq)を入れ、0〜5℃で30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム(30mL)でクエンチングし、水(100mL)を入れ、酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、合併した有機相を水(100mL×3)、飽和食塩水(50mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して化合物15−4を得た。MS ESI計算値C
16H
15ClFNO[M+H]
+291.75、実測値292.0.
【0177】
工程4:窒素ガスの保護において、水(5.00mL)および1,4−ジオキサン(10.00mL)の混合溶液に化合物15−4(1.00g、3.43mmol、1.00eq)、水酸化カリウム(384.64mg、6.86mmol、2.00eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(627.74mg、686.00μmol、0.20eq)および2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(291.10mg、686.00μmol、0.20eq)を入れ、混合物を90℃に加熱し、3時間撹拌した。混合物を濃縮し、水(50mL)を入れ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合併した有機相を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、カラムによって精製して(シリカゲルカラム、石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜2/1、ジクロロメタン/メタノール=20/1)化合物15−5を得た。MS ESI計算値C
16H
16FNO
2[M+H]
+273.30、実測値274.1.
【0178】
工程5:0℃の窒素ガスの保護において、化合物15−5(150.00mg、439.08μmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(5.00mL)溶液に水素化ナトリウム(17.56mg、439.08μmol、純度60%、1.00eq)を入れ、混合物を10分間撹拌した後、4−ブロモメチル安息香酸メチル(125.72mg、548.85μmol、1.00eq)を入れ、混合物を室温に昇温させ、続いて30分間撹拌した。系に飽和塩化アンモニウム(2mL)を入れ、水(15mL)を入れ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合併した有機相を飽和食塩水(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した後、精製して化合物15−6を得た。MS ESI計算値C
25H
24FNO
4[M+H]
+421.46、実測値422.2.
【0179】
工程6:化合物15−6(145.00mg、292.44μmol、1.00eq)のメタノール(10.00mL)溶液にヒドロキシルアミン水溶液(2.00mL、50%水溶液)および水酸化ナトリウム(35.09mg、877.32μmol、3.00eq)を入れ、室温で1時間撹拌し、混合物を濃縮した後、分取HPLC(0.225%FA)によって分離して化合物15−7を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ=7.73−7.62(m、3H)、7.46(m、2H)、7.32(d、J=8.2Hz、2H)、7.16(t、J=8.8Hz、2H)、6.47(d、J=1.6Hz、1H)、6.20(dd、J=1.6、7.2Hz、1H)、5.04(s、2H)、3.71−3.53(m、2H)、2.34−2.07(m、2H)、1.65−1.46(m、4H).MS ESI計算値C
24H
23FN
2O
4[M+H]
+422.45、実測値423.4.
【0180】
実施例16
【化98】
【0181】
【化99】
【0182】
工程1:−78℃の窒素ガスの保護において、化合物16−1(38.76g、201.43mmol、1.00eq)のトルエン(250.00mL)溶液にゆっくりn−ブチルリチウム(2.5M、88.63mL、1.10eq)を滴下し、30分間撹拌した後、反応系にゆっくりp−フルオロベンズアルデヒド(25.00g、201.43mmol、21.19mL、1.00eq)を滴下し、30分間で系をゆっくり室温に昇温させ、系に飽和塩化アンモニウム(100mL)溶液を入れ、さらに水(200mL)を入れ、酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、カラム(シリカゲルカラム、石油エーテル/酢酸エチル=5:1)によって分離・精製して化合物16−2を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.30(d、J=5.2Hz、1H)、7.43−7.37(m、1H)、7.35−7.29(m、2H)、7.20(dd、J=0.8、5.2Hz、1H)、7.11−7.03(m、2H)、5.78(d、J=2.6Hz、1H)、2.67(d、J=3.4Hz、1H).MS ESI計算値C
12H
9ClFNO[M+H]
+237.66、実測値238.2.
【0183】
工程2:0℃で、化合物16−2(23.00g、96.78mmol、1.00eq)のジクロロメタン(230.00mL)にデス・マーチン酸化剤(45.15g、106.46mmol、32.96mL、1.10eq)を入れ、系を25℃に昇温させ、2時間撹拌した。混合系をろ過し、ろ過したろ液を濃縮し、シリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)クロマトグラフィーによって精製して化合物16−3を得た。MS ESI計算値C
12H
7ClFNO[M+H]
+235.64、実測値236.2.
【0184】
工程3:化合物16−3(3.00g、12.73mmol、1.00eq)のトルエン(100.00mL)溶液にp−トルエンスルホン酸(7.27g、38.19mmol、3.00eq)およびエチレングリコール(1.58g、25.46mmol、1.42mL、2.00eq)を入れ、反応系を110℃に加熱し、5時間撹拌した。混合系を濃縮した後、カラムによって精製して(石油エーテル:酢酸エチル=10:1〜5:1)化合物16−4を得た。MS ESI計算値C
14H
11ClFNO
2[M+H]
+279.69、実測値280.0.
【0185】
工程4:化合物16−4(100.00mg、336.09μmol、1.00eq)の1,4−ジオキサン(5.00mL)混合物に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(61.55mg、67.22μmol、0.20eq)、水酸化カリウム(40.12mg、715.08μmol、2.00eq)および2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(28.54mg、67.22μmol、0.20eq)を入れ、系を90℃に加熱して3時間撹拌した。混合物を濃縮し、水(10mL)を入れ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、精製して化合物16−5を得た。MS ESI計算値C
14H
12FNO
3[M+H]
+261.25、実測値262.2.
【0186】
工程5:0℃の窒素ガスの保護において、化合物16−5(80.00mg、281.72μmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(10.00mL)混合物に水素化ナトリウム(22.54mg、563.44μmol、純度60%、2.00eq)を入れ、系を10分間撹拌した後、4−ブロモメチル安息香酸メチル(129.07mg、563.44μmol、2.00eq)を入れ、続いて30分間撹拌した。混合物を水(5mL)でクエンチングし、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、合併した有機相を水(10mL)、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した後、精製して化合物16−6を得た。MS ESI計算値C
23H
20FNO
5[M+H]
+409.41、実測値410.3.
【0187】
工程6:化合物16−6(70.00mg、141.91μmol、1.00eq)のメタノール(5.00mL)溶液にヒドロキシルアミン水溶液(1.00mL、50%水溶液)および水酸化ナトリウム(17.03mg、425.73μmol、3.00eq)を入れ、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮した後、分取HPLC(0.225%TFA)によって分離・精製して化合物16−7を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ=7.77(d、J=7.2Hz、1H)、7.68(d、J=8.2Hz、2H)、7.53−7.45(m、2H)、7.33(d、J=8.2Hz、2H)、7.19(t、J=8.8Hz、2H)、6.48(d、J=1.8Hz、1H)、6.20(dd、J=1.8、7.2Hz、1H)、5.08(s、2H)、3.99(m、4H).MS ESI計算値C
22H
19FN
2O
5[M+H]
+410.40、実測値411.1.
【0188】
実施例17
【化100】
【0189】
【化101】
【0190】
工程1:N
2の保護において、メチルトリフェニルホスホニウムヨージド(2.83g、7.01mmol、1.10eq)およびt−BuOK(1M、7.01mL、1.10eq)のTHF(20.00mL)溶液を加熱して1時間還流させた。その後、当該懸濁液を0℃に冷却して化合物17−1(1.50g、6.37mmol、1.00eq)を入れ、さらに得られた反応液を20℃で12時間撹拌した。反応液をH
2O(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×3)で抽出し、合併した抽出相を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=20/1)によって分離・精製して化合物17−2を得た。MS ESI計算値C
13H
9ClFN[M+H]
+234、実測値234.
【0191】
工程2:化合物17−2(800.00mg、3.42mmol、1.00eq)およびOsO
4(869.47mg、3.42mmol、177.44μL、1.00eq)のTHF(10.00mL)およびH
2O(2.00mL)溶液を20℃で4時間撹拌した。その後、反応液を2MのNa
2SO
3水溶液(80mL)で振とう洗浄し、そしてEtOAc(30mL×3)で抽出し、合併した抽出相を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮して化合物17−3を得た。MS ESI計算値C
13H
11ClFNO
2[M+H]
+268、実測値268.
【0192】
工程3:化合物17−3(800.00mg、2.99mmol、1.00eq)、1,2−ブロモエタン(561.45mg、2.99mmol、225.48μL、1.00eq)およびt−BuOK(503.03mg、4.49mmol、1.50eq)のDMSO(10.00mL)を70℃に加熱して6時間撹拌した。反応液をH
2O(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc/MeOH(10/1、50mL×3)で抽出し、合併した抽出相を食塩水(80mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=2/1)によって分離・精製して化合物17−4を得た。MS ESI計算値C
15H
13ClFNO
2[M+H]
+294、実測値294.
【0193】
工程4:N
2の保護において、化合物17−4(180.00mg、612.83μmol、1.00eq)、t−BuXPhOS(26.02mg、61.28μmol、0.10eq)、Pd
2(dba)
3(56.12mg、61.28μmol、0.10eq)およびKOH(68.77mg、1.23mmol、2.00eq)のジオキサン(10.00mL)およびH
2O(2.00mL)溶液を100℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をH
2O(80mL)に注ぎ、そして2MのHClでpH=6になるように調整し、EtOAc(30mL×3)で抽出し、合併した抽出相を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=3/1)によって分離・精製して化合物17−5を得た。MS ESI計算値C
15H
14FNO
3[M+H]
+276、実測値276.
【0194】
工程5:N
2の保護において、0℃で、化合物17−5(90.00mg、326.95μmol、1.00eq)のDMF(5.00mL)溶液にNaH(15.69mg、392.34μmol、純度60%、1.20eq)を入れて当該温度で20分間撹拌した。その後、4−ブロモメチル安息香酸メチル(74.89mg、326.95μmol、1.00eq)を上記懸濁液に入れ、得られた反応液を15℃に昇温させて1時間撹拌した。反応液をH
2O(50mL)に注ぎ、そしてEtOAc(20mL×3)で抽出し、合併した抽出相を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた固体を分取TLC(PE/EtOAc=1/2)によって分離・精製して化合物17−6を得た。MS ESI計算値C
24H
22FNO
5[M+H]+424、実測値424.
【0195】
工程6:0℃で化合物17−6(100.00mg、236.17μmol、1.00eq)のDCM(1.00mL)およびMeOH(2.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(1.00mL、50%水溶液)およびNaOH水溶液(2M、1.00mL)を滴下した。滴下完了後、反応液を0℃で6時間撹拌した。減圧で濃縮し、溶媒の大半を除去した。残った溶液を0℃に冷却して2MのHClでpH=8になるように調整し、ろ過してH
2O(5mL×3)で繰り返して洗浄し、最後に真空乾燥して化合物17−7を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.17(brs、1H)、9.04(brs、1H)、7.74(d、J=7.28Hz、1H)、7.69(d、J=8.28Hz、2H)、7.46(dd、J=9.03、5.52Hz、2H)、7.33(d、J=8.28Hz、2H)、7.19(t、J=8.91Hz、2H)、6.57(d、J=1.76Hz、1H)、6.13(dd、J=7.15、1.88Hz、1H)、5.07(s、2H)、4.11−4.24(m、1H)、3.99−4.08(m、1H)、3.54−3.71(m、4H).MS ESI計算値C
23H
21FN
2O
5[M+H]
+425、実測値425.
【0196】
実施例18
【化102】
【0197】
【化103】
【0198】
工程1:0℃で、1,4−ブチロラクトン(3.45g、40.11mmol、3.05mL、1.10eq)のトルエン(30.00mL)溶液に水素化ナトリウム(1.75g、43.75mmol、純度60%、1.20eq)を入れ、0℃で化合物18−1(5.00g、36.46mmol、4.39mL、1.00eq)のトルエン(10.00mL)溶液を入れ、20℃で12時間撹拌して反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を入れ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して化合物18−2を得てそのまま次の工程の反応に使用した。
【0199】
工程2:化合物18−2(3.22g、16.84mmol、1.00eq)、36%塩酸(10.20g、100.71mmol、10.00mL、5.98eq)の混合物を80℃に昇温させ、3時間撹拌して反応させた。反応液を0℃の飽和炭酸カリウム水溶液に注ぎ、水を入れ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムにかけて化合物18−3を得てそのまま次の工程の反応に使用した。
【0200】
工程3:−68℃で、2−クロロ−4−ヨードピリジン(730.20mg、3.05mmol、1.00eq)のトルエン(5.00mL)溶液にn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(2.5M、1.34mL、1.10eq)を滴下した後、化合物18−3(560.00mg、3.05mmol、1.00eq)のトルエン(1.00mL)溶液を入れ、反応系を次第に20℃に昇温させ、2時間撹拌して反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、水を入れ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムによって精製して化合物18−4を得た。MS ESI計算値C
14H
13ClN
2O[M+H]+261.0、実測値261.0.
【0201】
工程4:化合物18−4(750.00mg、2.88mmol、1.00eq)のジオキサン(5.00mL)および水(1.00mL)の溶液に、水酸化カリウム(322.82mg、5.75mmol、2.00eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(263.42mg、287.66μmol、0.10eq)、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(122.15mg、287.66μmol、0.10eq)を入れ、100℃で4時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム、水を入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。濃縮後、シリカゲルカラムによって精製して化合物18−5を得た。MS ESI計算値C
14H
14N
2O
2[M+H]
+243、実測値243.
【0202】
工程5:0℃で、化合物18−5(163.00mg、672.80μmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(2.00mL)の溶液に水素化ナトリウム(32.29mg、807.36μmol、純度60%、1.20eq)を入れた後、反応系に4−ブロモメチル安息香酸メチル(154.12mg、672.80μmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.00mL)溶液を入れ、20℃で2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して化合物18−6を得た。MS ESI計算値C
23H
22N
2O
4[M+H]
+391.0、実測値391.0.
【0203】
工程6:化合物18−6(220.00mg、563.48μmol、1.00eq)のメタノール(2.00mL)溶液に水酸化ナトリウム(22.54mg、563.48μL、1.00eq)、ヒドロキシルアミン水溶液(1.00mL、50%水溶液)を入れ、20℃で6時間撹拌した。反応液を濃縮した後、逆相分取HPLCによって精製して化合物18−7を得た。
1H NMR(400MHz、メタノール−d4)δ=8.53(dd、J=0.8、4.8Hz、1H)、7.82−7.74(m、1H)、7.70(d、J=8.2Hz、2H)、7.67(d、J=7.9Hz、1H)、7.60(d、J=7.1Hz、1H)、7.36(d、J=8.3Hz、2H)、7.27(ddd、J=1.1、4.9、7.5Hz、1H)、6.79(d、J=1.8Hz、1H)、6.60(dd、J=2.0、7.1Hz、1H)、5.18(s、2H)、4.17−3.96(m、2H)、3.04−2.91(m、1H)、2.38(td、J=7.6、12.6Hz、1H)、2.06−1.80(m、2H).MS ESI計算値C
22H
21N
3O
4[M+H]
+392、実測値392.
【0204】
実施例19
【化104】
【0205】
【化105】
【0206】
工程1:0℃で、1,4−ブチロラクトン(1.00g、11.62mmol、884.96mL、1.00eq)のテトラヒドロフラン(5.00mL)溶液に水素化ナトリウム(1.06g、26.38mmol、純度60%、2.27eq)を入れ、0℃で30分間撹拌した後、0℃で化合物19−1(2.39g、17.43mmol、2.06mL、1.50eq)のテトラヒドロフラン(2.00mL)溶液を入れ、20℃で2時間撹拌して反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、水、酢酸エチルを入れた。水相を濃縮してアセトンを入れ、撹拌してろ過し、母液を濃縮・乾燥して化合物19−2を得てそのまま次の工程の反応に使用した。
【0207】
工程2:化合物19−2(1.50g、7.85mmol、1.00eq)、36%塩酸(15.30g、151.11mmol、15.00mL、19.26eq)の混合物を80℃に昇温させ、2時間撹拌して反応させた。反応液を0℃の氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムにかけて化合物19−3を得てそのまま次の工程の反応に使用した。
【0208】
工程3:−68℃で、2−クロロ−4−ヨードピリジン(782.97mg、3.27mmol、1.00eq)のトルエン(5.00mL)溶液にn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(2.5M、1.44mL、1.10eq)を滴下した後、化合物19−3(600.00mg、3.27mmol、1.00eq)のトルエン(1.00mL)溶液を入れ、反応系を次第に20℃に昇温させ、12時間撹拌して反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、水を入れ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムによって精製して化合物19−4を得た。MS ESI計算値C
14H
13ClN
2O[M+H]
+261.0、実測値261.0.
【0209】
工程4:化合物19−4(513.00mg、1.97mmol、1.00eq)のジオキサン(5.00mL)および水(1.00mL)の溶液に、水酸化カリウム(221.07mg、3.94mmol、2.00eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(180.40mg、197.00μmol、0.10eq)および2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(83.65mg、197.00μmol、0.10eq)を入れ、100℃で2時間撹拌した。反応液に水を入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。濃縮後、シリカゲルカラムによって精製して化合物19−5を得た。MS ESI計算値C
14H
14N
2O
2[M+H]
+243、実測値243.
【0210】
工程5:0℃で、化合物19−5(240.00mg、990.63μmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(5.00mL)の溶液に水素化ナトリウム(47.55mg、1.19mmol、純度60%、1.20eq)を入れた後、反応系に4−ブロモメチル安息香酸メチル(226.92mg、990.63μmol、1.00eq)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.00mL)溶液を入れ、20℃で2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した後、クロマトグラフィープレートによって精製して化合物19−6を得た。MS ESI計算値C
23H
22N
2O
4[M+H]
+391.1、実測値391.1.
【0211】
工程6:化合物19−6(66.00mg、169.04μmol、1.00eq)のメタノール(5.00mL)溶液に水酸化ナトリウム(13.52mg、338.08μL、2.00eq)およびヒドロキシルアミン水溶液(1.00mL、純度50%)を入れ、20℃で12時間撹拌した。反応液を濃縮した後、逆相分取カラムによって精製して化合物19−7を得た。
1H NMR(400MHz、MeOD)δ8.51(d、J=6.1Hz、2H)、8.45(brs、1H)、8.47−8.41(m、1H)、7.71(d、J=8.3Hz、2H)、7.65(d、J=7.2Hz、1H)、7.62−7.56(m、2H)、7.37(d、J=8.3Hz、2H)、6.76(d、J=1.9Hz、1H)、6.49(dd、J=1.9、7.2Hz、1H)、5.20(s、2H)、4.13−3.99(m、2H)、2.58(t、J=7.2Hz、2H)、2.09−1.88(m、2H).MS ESI計算値C
22H
21N
3O
4[M+H]
+392、実測値392.
【0212】
実施例20
【化106】
【0213】
【化107】
【0214】
工程1:N
2の保護において、−70℃で、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(15.00g、53.02mmol、1.00eq)のTHF(150.00mL)溶液にn−BuLi(2.5M、23.33mL、1.10eq)を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で30分間撹拌した。その後、化合物20−1(10.64g、53.02mmol、8.72mL、1.00eq)を上記黄色の懸濁液に滴下し、滴下完了後、反応系を次第に20℃に昇温させて12時間撹拌した。反応完了後、水(300mL)を入れてクエンチングし、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(100mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し化合物20−2を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.25−7.50(m、6H)、6.90−7.00(m、2H)、4.03(t、J=6.8Hz、2H)、2.40−2.55(m、2H)、1.85−2.00(m、2H).
【0215】
工程2:N
2の保護において、−70℃で、化合物20−2(1.00g、3.11mmol、1.00eq)のTHF(15.00mL)溶液にn−BuLi(2.5M、1.24mL、1.00eq)を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で30分間撹拌した。その後、ドライアイス(約5g)を上記反応系に入れて次第に20℃に昇温させて2時間撹拌した。反応完了後、反応液をH
2O(30mL)に注ぎ、2MのKOHでpH=9になるように調整し、EtOAc(10mL×2)で抽出した。その後、水相を2MのHClでpH=5になるように調整し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。当該抽出液を食塩水(30mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し化合物20−3を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ7.87(d、J=8.0Hz、2H)、7.56(d、J=7.6Hz、2H)、7.40−7.50(m、2H)、7.12(t、J=8.8Hz、2H)、3.90−4.00(m、2H)、2.51−2.60(m、2H)、1.75−1.90(m、2H).
【0216】
工程3:化合物20−3(100.00mg、349.28μmol、1.00eq)、HATU(159.37mg、419.14μmol、1.20eq)およびDIEA(67.71mg、523.92μmol、91.50μL、1.50eq)のMeCN(10.00mL)溶液を20℃で30分間撹拌した後、4−(アミノメチル)安息香酸メチル(70.43mg、349.28μmol、1.00eq、HCl塩)を上記溶液に入れて20℃で続いて12時間撹拌した。反応完了後、反応液を濃縮し、残留物をH
2O(3mL)でスラリー状にし、ろ過後、真空乾燥して化合物20−4を得たが、そのまま次の工程の反応に使用した。MS ESI計算値C
26H
24FNO
4[M+H]
+434、実測値434.
【0217】
工程4:20℃で化合物20−4(150.00mg、346.04μmol、1.00eq)のDCM(4.00mL)およびMeOH(2.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(3.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、1.50mL)水溶液を滴下した。滴下完了後、反応液を加熱して6時間還流させた。その後、そのまま分取HPLC(0.1%のTFA)によって分離・精製して化合物20−5を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.15(brs、1H)、8.95−9.05(m、2H)、7.80(d、J=8.0Hz、2H)、7.67(d、J=8.0Hz、2H)、7.52(d、J=8.4Hz、1H)、7.40−7.50(m、2H)、7.33(d、J=8.4Hz、2H)、7.02−7.10(m、2H)、4.67(d、J=5.6Hz、2H)、3.92(t、J=6.8Hz、2H)、2.51−2.60(m、2H)、1.85−1.95(m、2H).MS ESI計算値C
25H
23FN
2O
4[M+H]
+435、実測値435.
【0218】
実施例21
【化108】
【0219】
【化109】
【0220】
工程1:化合物21−1(1g、2.31mmol)を分取SFCによって分離し(キラル分割カラム型番:OJ(250mm×30mm、5um)、溶離剤:A:臨界流体CO
2、B:0.1%NH
3H
2O MeOH、5.5分間内でB相を5%から40%に上昇させて40%B相のままにして3分間溶離させ、最後に5%B相を1.5分間維持し、流速60mL/min)、二つの異性体21−2(P1)と22−1(P2)を得たが、保持時間はそれぞれ6.474min、7.256minであった。
【0221】
工程2:0℃で化合物21−2(P1)(450.00mg、1.04mmol、1.00eq)のDCM(4.00mL)およびMeOH(4.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(4.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、4.00mL)水溶液を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で2時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去し、残った溶媒を0℃に冷却して8MのHClでpH=7〜8になるように調整し、析出した固体をろ過し、ケーキをH
2O(5mL×2)で洗浄した後、減圧で乾燥して化合物21−3を得た。
1H NMR(400MHz、MeOD)δ7.79(d、J=8.4Hz、2H)、7.71(d、J=8.4Hz、2H)、7.54(d、J=8.4Hz、2H)、7.40−7.05(m、4H)、6.95−7.05(m、2H)、4.60(d、J=4.0Hz、2H)、4.02(t、J=7.2Hz、2H)、2.50−2.60(m、2H)、1.85−2.00(m、2H).MS ESI計算値C
25H
23FN
2O
4[M+H]
+435、実測値435.
【0222】
実施例22
【化110】
【0223】
【化111】
【0224】
工程1:0℃で化合物22−1(P2)(450.00mg、1.04mmol、1.00eq)のDCM(4.00mL)およびMeOH(4.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(4.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、4.00mL)を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で2時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去し、残った溶媒を0℃に冷却して8MのHClでpH=7〜8になるように調整した後、処理して化合物22−2(P2)を得た。
1H NMR(400MHz、MeOD)δ7.79(d、J=8.4Hz、2H)、7.71(d、J=8.4Hz、2H)、7.54(d、J=8.4Hz、2H)、7.40−7.05(m、4H)、6.95−7.05(m、2H)、4.60(s、2H)、4.02(t、J=7.2Hz、2H)、2.50−2.60(m、2H)、1.85−2.00(m、2H).MS ESI計算値C
25H
23FN
2O
4[M+H]
+435、実測値435.
【0225】
実施例23
【化112】
【0226】
【化113】
【0227】
工程1:化合物23−1(1.00g、3.11mmol、1.00eq)、t−ブトキシカルボニルアミン(546.50mg、4.67mmol、1.50eq)、Xantphos(179.95mg、311.00μmol、0.10eq)、Pd
2(dba)
3(142.39mg、155.50μmol、0.05eq)およびCs
2CO
3(1.52g、4.67mmol、1.50eq)のDMF(15.00mL)溶液をN
2の保護において100℃に加熱して12時間撹拌した。反応液をH
2O(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(80mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた産物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=9/1)にかけて化合物23−2を得た。MS ESI計算値C
21H
24FNO
3[M+H]
+358、実測値358.
【0228】
工程2:25℃で、化合物23−2(250.00mg、699.46μmol、1.00eq)のDCM(5.00mL)溶液にTFA(2.00mL)を滴下して30分間撹拌した。その後、減圧で濃縮して化合物23−3を得た。MS ESI計算値C
16H
16FNO[M+H]
+258、実測値258.
【0229】
工程3:化合物23−3(250.00mg、673.26μmol、1.00eq、TFA塩)、4−(ブロモメチル)安息香酸メチル(154.22mg、673.26μmol、1.00eq)およびK
2CO
3(139.58mg、1.01mmol、1.50eq)のDMF(5.00mL)溶液を25℃で6時間撹拌した。その後、反応液をH
2O(50mL)に注ぎ、そしてEtOAc(30mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(30mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮して化合物23−4を得てそのまま次の工程の反応に使用した。MS ESI計算値C
25H
24FNO
3[M+H]
+406、実測値406.
【0230】
工程4:25℃で化合物23−4(250.00mg、616.58μmol、1.00eq)のDCM(4.00mL)およびMeOH(2.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(3.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、1.50mL)水溶液を滴下した後、反応系を50℃に昇温させて2時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去し、残った溶液を分取HPLC(0.1%のNH
4OH)によって分離・精製して化合物23−5を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.04(brs、1H)、9.03(brs、1H)、7.67(d、J=8.0Hz、2H)、7.35−7.45(m、4H)、6.95−7.05(m、4H)、6.45(d、J=8.4Hz、2H)、6.28(t、J=5.6Hz、1H)、4.25(d、J=6.0Hz、2H)、3.70−3.90(m、2H)、2.20−2.45(m、4H)、1.65−1.90(m、2H).MS ESI計算値C
25H
24FNO
3[M+H]
+406、実測値406.
【0231】
実施例24
【化114】
【0232】
【化115】
【0233】
工程1:化合物24−1(300.00mg、934.06μmol、1.00eq)、4−アミノ安息香酸メチル(141.19mg、934.06μmol、1.00eq)、Xantphos(108.09mg、186.81μmol、0.20eq)、Cs
2CO
3(456.50mg、1.40mmol、1.50eq)およびPd
2(dba)
3(85.53mg、93.41μmol、0.10eq)のDMF(15.00mL)溶液をN
2の保護において100℃に加熱して8時間撹拌した。反応液をH
2O(150mL)に注ぎ、そしてEtOAc(80mL×2)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(50mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた産物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離・分析して(PE/EtOAc=5/1)化合物24−2を得た。MS ESI計算値C
24H
22FNO
3[M+H]
+392、実測値392.
【0234】
工程2:25℃で化合物24−2(250.00mg、638.67μmol、1.00eq)のDCM(2.00mL)およびMeOH(4.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(2.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、2.00mL)水溶液を滴下した。滴下完了後、反応液を20℃で続いて12時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去した後、DMSO(5mL)で完全に溶解させ、得られた溶液を分取HPLC(0.1%のNH
4OH)によって分離・精製して化合物24−3を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ10.88(brs、1H)、8.85(brs、1H)、8.50(brs、1H)、6.90−7.80(m、12H)、3.80−4.00(m、2H)、2.30−2.45(m、2H)、1.80−1.90(m、2H).MS ESI計算値C
23H
21FN
2O
3[M+H]
+393、実測値393.
【0235】
実施例25
【化116】
【0236】
【化117】
【0237】
工程1:化合物25−1(800.00mg、2.79mmol、1.00eq)、HATU(1.59g、4.19mmol、1.50eq)およびDIEA(722.26mg、5.59mmol、976.03μL、2.00eq)のMeCN(5.00mL)溶液を20℃で20分間撹拌した後、4−アミノ安息香酸メチル(422.38mg、2.79mmol、1.00eq)を上記溶液に入れて当該温度で続いて12時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒を除去した後、残った固体をEtOAc(80mL)で溶解させ、そして2M NaOH水溶液(30mL×2)、食塩水(50mL)で順に洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮・乾燥した。得られた産物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)にかけて化合物25−2を得た。MS ESI 計算値C
25H
22FNO
4[M+H]
+420、実測値420.
【0238】
工程2:20℃で化合物25−2(1.10g、2.62mmol、1.00eq)のDCM(10.00mL)およびMeOH(20.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(11.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、10.00mL)水溶液を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で12時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去した後、DMSO(5mL)で完全に溶解させ、得られた溶液を分取HPLC(0.1%のHCl)によって分離・精製して化合物25−3を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.14(brs、1H)、10.39(brs、1H)、7.86(d、J=8.4Hz、2H)、7.82(d、J=8.4Hz、2H)、7.40(d、J=8.8Hz、2H)、7.61(d、J=8.8Hz、2H)、7.45−7.55(m、2H)、7.13(t、J=8.8Hz、2H)、3.96(t、J=7.6Hz、2H)、2.58(t、J=6.8Hz、2H)、1.80−1.95(m、2H).MS ESI計算値C
24H
21FN
2O
4[M+H]
+421、実測値421.
【0239】
実施例26
【化118】
【0240】
【化119】
【0241】
工程1:N
2の保護において、−70℃で、化合物26−1(5.00g、25.98mmol、1.00eq)のトルエン(50.00mL)溶液にn−BuLi(2.5M、12.47mL、1.20eq)を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で30分間撹拌した。その後、4−クロロ−1−(4−フルオロフェニル)ブタン−1−オン(5.21g、25.98mmol、4.27mL、1.00eq)を上記黄色の懸濁液に入れた。そして反応系を15℃に昇温させて続いて12時間撹拌した。反応液をH
2O(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×3)で抽出し、合併した抽出相を食塩水(80mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。得られた産物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)によって分離・精製して化合物26−2を得た。MS ESI計算値C
15H
13ClFNO[M+H]
+278、実測値278.
【0242】
工程2:化合物26−2(1.00g、3.60mmol、1.00eq)、DPPP(148.51mg、360.00μmol、0.10eq)、Pd
2(dba)
3(164.86mg、180.00μmol、0.05eq)およびTEA(546.54mg、5.40mmol、748.68μL、1.50eq)のDMSO(10.00mL)およびMeOH(3.00mL)溶液の混合物を80℃に加熱してCO(50psi)雰囲気において12時間撹拌した。反応液をH
2O(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×3)で抽出し、合併した抽出相を食塩水(80mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮して化合物26−3を得た。MS ESI計算値C
17H
16FNO
3[M+H]
+302、実測値302.
【0243】
工程3:化合物26−3(1.00g、3.32mmol、1.00eq)およびNaOH(265.60mg、6.64mmol、2.00eq)のMeOH(10.00mL)およびH
2O(10.00mL)混合物溶液を還流まで加熱して2時間撹拌した。その後、減圧で濃縮してMeOHを除去し、得られた水相をEtOAc(10mL×2)で抽出した後、水相を濃塩酸でpH=6になるように調整し、最後に減圧で濃縮・乾燥して化合物26−4を得た。MS ESI計算値C
16H
14FNO
3[M+H]
+288、実測値288.
【0244】
工程4:化合物26−4(900.00mg、3.13mmol、1.00eq)、HATU(1.79g、4.70mmol、1.50eq)およびDIEA(1.21g、9.40mmol、3.00eq)のMeCN(15.00mL)溶液を20℃で30分間撹拌した。その後、4−(アミノメチル)安息香酸メチル(631.71mg、3.13mmol、1.00eq、HCl塩)を上記溶液に入れて続いて20℃で3時間撹拌した。減圧で濃縮・乾燥した。反応液をH
2O(80mL)に注ぎ、そしてEtOAc(30mL×3)で抽出し、合併した抽出液を食塩水(30mL)で振とう洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1〜3/1)によって分離・精製して化合物26−5を得た。MS ESI計算値C
25H
23FN
2O
4[M+H]
+435、実測値435.
【0245】
工程5:0℃で26−5(200.00mg、460.34μmol、1.00eq)のDCM(2.00mL)およびMeOH(4.00mL)溶液に順にNH
2OH・H
2O(47.04mg、460.34μmol、2.00mL、50%水溶液)およびNaOH(2M、230.17μL)水溶液を滴下し、滴下完了後、続いて当該温度で3時間撹拌した。減圧で濃縮して溶媒の大半を除去した後、DMSO(5mL)で完全に溶解させ、得られた溶液を分取HPLC(0.05%のHCl)によって分離・精製して化合物26−6を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.15(brs、1H)、10.22(brs、1H)、9.35(t、J=6.4Hz、1H)、8.72(d、J=1.5Hz、1H)、8.01−8.07(m、1H)、7.94−8.00(m、1H)、7.68(d、J=8.3Hz、2H)、7.49−7.56(m、2H)、7.34(d、J=8.3Hz、2H)、7.15(t、J=8.9Hz、2H)、4.51(d、J=6.3Hz、2H)、3.98(t、J=7.2Hz、2H)、2.62(t、J=7.2Hz、2H)、1.89(qd、J=7.2、5.1Hz、2H).MS ESI計算値C
24H
22FN
3O
4[M+H]
+436、実測値436.
【0246】
実験例1:体外評価
EnVision(登録商標)マルチラベルプレートリーダーで384ウェルマイクロプレートにおける蛍光信号の強度の変化を検出することによって、アセチル化基質の脱アセチル化の程度を測定し、化合物阻害剤の半数阻害濃度IC50値を指標とし、化合物のヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)に対する阻害作用を評価した。
【0247】
1.実験手順および方法:
1−1.化合物の希釈と仕込み:
DMSOで化合物を2mMに希釈して384ウェル化合物プレートに入れ、Bravo全自動液体ワークステーションで10段の勾配に3倍希釈し、2つの重複ウェルを設けた。Echo超音波液体ハンドラー(Echo liquid handler)でさらに384ウェル化合物プレートから0.15μLの化合物を384ウェル実験プレートに移した。
【0248】
1−2.アッセイ緩衝液の調製:
最終濃度が20mMのHepes、137mMのNaCl、2.7mMのKCl、1mMのMgCl
2、0.05%BSA、0.5mMのTCEPである1×アッセイ緩衝液を調製した。
【0249】
1−3.5×酵素混合液の調製:
ヒストン脱アセチル化酵素を素早く溶解させて1×アッセイ緩衝液に入れ、均一に混合した。1.5×酵素混合液20μLを384ウェル実験プレートに入れ、遠心して混合し、23℃インキュベーターに置き、酵素を化合物と20分間インキュベートした。
【0250】
1−4.3×基質混合液の調製:
1×アッセイ緩衝液で3×基質溶液を調製し、均一に混合した。10μLを384ウェル実験プレートに入れ、遠心して混合し、23℃インキュベーターに置いて90分間インキュベートし、反応させた。
【0251】
1−5.停止混合液の用意:
1×アッセイ緩衝液でトリプターゼと陽性化合物SAHA(Vorinostat、ボリノスタット)の停止混合液を調製し、均一に混合した。30μLを384ウェル実験プレートに入れて反応を停止させ、遠心して混合し、23℃インキュベーターに置いて60分間インキュベートした。
【0252】
1−6.数値の読み取り:
反応の停止から60分間後、384ウェル実験プレートをEnVisionマルチラベルプレートリーダーにセットし、蛍光値を読み取った。
【0253】
1−7.データの分析:
XLfit5ソフトでデータを分析し、化合物のIC50値を計算した。
【0254】
表1.本発明の化合物の体外選別の試験結果
【0255】
【表1】
【0256】
注:A≦10nM;10nM<B≦50nM;50nM<C≦200nM;D>200nM;
【0257】
結論:
本発明の化合物のHDAC6に対する阻害作用が顕著であるが、HDAC1に対する阻害が弱く、選択性が高いという特徴を有する。
【0258】
実験例2:化合物の薬物動態学の評価
【0259】
実験目的:
被験化合物の雄ビーグル犬の体内における薬物動態学
【0260】
実験材料:
ビーグル犬(雄、6〜15キロ、6か月〜4年齢、Marshall Bioresources、北京、中国)
【0261】
実験操作:
標準プロトコールで化合物の経口投与後のビーグル犬の薬物動態学の特徴を測定し、実験において候補化合物を均一な懸濁液に調製し、ビーグル犬に単回で経口投与した。経口投与溶媒は一定の比率のポリエチルグリコール−ポリオキシエチレンヒマシ油水溶液である。24時間内の全血サンプルを収集し、3000gで10分間遠心し、上清を分離して血漿サンプルを得、30μLの血漿サンプルを取って300μLの内部標準品を含有するアセトニトリル溶液に入れてタンパク質を沈殿させ、ボルテックス遠心して30μLの上清液を取って等体積の水を入れ、さらにボルテックス遠心して上清を取って仕込み、LC−MS/MS分析方法で血漿における薬物濃度を定量的に分析し、そして薬物動態学的パラメーター、たとえばピーク到達濃度、ピーク到達時間、半減期、薬物−時間曲線下面積などを計算した。
【0262】
実験結果は表2に示す。
【0263】
表2.薬物動態学の測定結果
【0264】
【表2】
【0265】
結論:
本発明の化合物は優れたイヌの薬物動態学の単一または部分の指標を有する。
【0266】
実験例3:イキサゾミブとの併用のヒト骨髄腫MM.1S細胞皮下異種移植腫瘍CB−17 SCIDモデルに対する体内薬力学の研究
1.実験目的:
HDAC阻害剤は幅広く多くの癌に使用され、そして多くの薬物と併用して当該薬物の治療効果を強化させることができ、十分に証明された抗腫瘍標的である。HDAC阻害剤は幅広く多くの癌に使用され、そして多くの薬物と併用して当該薬物の治療効果を強化させることができ、たとえばパノビノスタットとプロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブ(bortezomib)の併用は多発性骨髄腫の治療効果を向上させて顕著に毒性を低下させることができる。
【0267】
本実験の目的は、本発明の化合物とプロテアソーム阻害剤であるイキサゾミブの併用のヒト骨髄腫MM.1S細胞皮下異種移植腫瘍CB−17 SCIDモデルに対する体内における薬物効果を評価することである。
【0268】
2.実験方法と手順
2.1.細胞培養
ヒト骨髄腫MM.1S細胞を体外で単層培養し、培養条件はRPMI−1640培地(メーカー:Gibco;商品番号:22400−089)に10%ウシ胎児血清を入れ、37℃、5%CO
2インキュベーターで培養した。週に2回トリプシン−EDTAで通常処理を行って継代した。細胞の飽和度が80%〜90%になると、細胞を回収し、計数し、接種した。
【0269】
2.2.腫瘍細胞の接種
0.2mLの5×10
6個のMM.1S細胞を各マウス(北京VITAL RIVER生物科技株式有限公司、雌、6〜8週齢)の右側の背部(PBS:Matrigel=1:1)に皮下移植した。腫瘍の平均体積が約100〜150mm
3に達したら群分けして投与した。
【0270】
2.3.被験物の調製
【0271】
表3.被験物の調製方法
【0272】
【表3】
【0273】
注:動物に投与する前に軽く薬物を十分に均一に混合した。
【0274】
2.4.実験動物の日常観察
毎日動物の健康状况および死亡状況をモニタリングし、定期検査は腫瘍生長および薬物治療の動物の日常行為表現に対する影響、たとえば行為・活動、摂食飲水量(目測のみ)、体重変化(1日おきに1回測量する)、外観所見またはほかの異常状況の観察であった。各群の動物の数に基づいて群内の動物の死亡数および副作用を記録した。
【0275】
2.5.腫瘍の測量と実験指標
実験指標は腫瘍生長が抑制、遅延または治癒することができるかどうかという考察である。週に3回腫瘍直径をノギスで測定した。腫瘍体積の計算公式は、V=0.5a×b
2で、aおよびbはそれぞれ腫瘍の長径および短径を表す。
【0276】
化合物の腫瘍阻害治療効果はTGI(%)または相対腫瘍増殖率T/C(%)で評価した。TGI(%)は、腫瘍生長阻害率を反映する。TGI(%)の計算:TGI(%)=[(1−(ある処理群の投与終了時の平均腫瘍体積−当該処理群の投与開始時の平均腫瘍体積))/(溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積−溶媒対照群の治療開始時の平均腫瘍体積)]×100%。
【0277】
相対腫瘍増殖率T/C(%):計算式は、T/C%=T
RTV/C
RTV×100%(T
RTV:治療群RTV、C
RTV:陰性対照群RTV)である。腫瘍の測量の結果から相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)を計算し、計算式は、RTV=V
t/V
0である。ここで、V
0は群分けして投与する時点(即ちd
0)で測定された平均腫瘍体積で、V
tはある回の測量の時点における平均腫瘍体積で、T
RTVとC
RTVは同じ日に取ったデータである。
【0278】
実験終了後、腫瘍重量を検出し、そしてT/C(重量)百分率を計算し、T(質量)およびC(質量)はそれぞれ投与群および溶媒対照群の腫瘍重量を表す。
【0279】
3.統計分析
統計分析は、各群の各時点における腫瘍体積の平均値および標準誤差(SEM)を含む。治療群は、試験終了の時点で、投与後21日目に最も優れた治療効果を示したため、このデータに基づいて統計学分析で群間の差を評価した。2つの群の間でT−testで分析し、3つの群または複数の群の間で一元配置分散分析(one−way ANOVA)で分析し、F値に有意差がある場合、Games−Howell法によって検定した。F値に有意差がない場合、ダネット(両側)法によって分析した。SPSS 17.0ですべてのデータ分析を行った。p<0.05は有意差があることを示す。
【0280】
4.実験結果および検討
本実験において、実施例26の化合物とイキサゾミブの併用のヒト骨髄腫MM.1S細胞皮下異種移植腫瘍CB−17 SCIDモデルにおける薬物効果を評価した。当該群は異なる時点の腫瘍体積のデータで表す。投与開始から21日目に、溶媒対照群では、腫瘍担持マウスの腫瘍体積が2611mm
3に達し、被験物であるイキサゾミブ(4mg/kg)の単独投与群は溶媒対照群と比べて顕著な腫瘍阻害作用を有し(T/C=34.97%、TGI=68.65%、p=0.030)、腫瘍体積は916mm
3であった。実施例26の化合物(30mg/kg)とイキサゾミブ(4mg/kg)の併用投与群は溶媒対照群と比べて顕著な腫瘍阻害作用を有し(T/C=8.34%、TGI=96.88%、p=0.001)、腫瘍体積は218mm
3であった。
【0281】
上記のように、ヒト骨髄腫MM.1S細胞皮下異種移植腫瘍モデルにおいて、実施例26の化合物(30mg/kg)とイキサゾミブ(4mg/kg)の併用投与群は溶媒対照群と比べて腫瘍阻害効果が良く、マウスは優れた耐性を示し、かつ顕著な体重減少がなかった。