特表2020-507985(P2020-507985A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2020-507985光通信を用いた施設物計測システム、施設物計測方法およびこれを用いた地震早期警報方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-507985(P2020-507985A)
(43)【公表日】2020年3月12日
(54)【発明の名称】光通信を用いた施設物計測システム、施設物計測方法およびこれを用いた地震早期警報方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/04 20060101AFI20200214BHJP
   G08B 27/00 20060101ALI20200214BHJP
   G08B 21/10 20060101ALI20200214BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20200214BHJP
   G01V 1/00 20060101ALI20200214BHJP
【FI】
   H04M11/04
   G08B27/00 Z
   G08B21/10
   H04M11/00 301
   G01V1/00 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2019-542125(P2019-542125)
(86)(22)【出願日】2018年1月8日
(85)【翻訳文提出日】2019年8月2日
(86)【国際出願番号】KR2018000318
(87)【国際公開番号】WO2018143572
(87)【国際公開日】20180809
(31)【優先権主張番号】10-2017-0015175
(32)【優先日】2017年2月2日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0015176
(32)【優先日】2017年2月2日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】507050713
【氏名又は名称】ケィティ、コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】KT CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】カン,ワン‐キュ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヨン‐ウク
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ジ‐ヌ
【テーマコード(参考)】
2G105
5C086
5C087
5K201
【Fターム(参考)】
2G105AA03
2G105BB01
2G105MM01
2G105MM02
2G105NN01
5C086AA13
5C086CA21
5C087AA60
5C087BB20
5C087DD02
5C087DD20
5C087DD49
5C087EE20
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087FF16
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG84
5K201AA03
5K201AA05
5K201BA02
5K201BA03
5K201EB04
5K201EC06
5K201ED08
5K201ED09
5K201FA03
5K201FA08
(57)【要約】
施設物計測システムが複数の施設物を計測するために、複数の施設物に対する計測光信号を受信すると、計測光信号に含まれている物理量を抽出する。抽出した物理量に基づいて複数の施設物のそれぞれに対する施設物状態情報を生成し、計測光信号は第1タイプの光センシング技術または第2タイプの光センシング技術のうちのいずれか一つで測定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設物計測システムにおいて、
複数の施設物のうちの常時計測されるように設定された第1施設物にそれぞれ設置された光センサーから第1施設物の計測光信号を受信し、複数の施設物のうちの予め設定された周期によって計測されるように設定された第2施設物に対する計測光信号を受信すると、受信した計測光信号から前記第1施設物および前記第2施設物のそれぞれに対する物理量を確認して施設物状態情報を生成する第1計測部と、
前記第2施設物に対する計測光信号を受信すると、受信した計測光信号から前記第2施設物それぞれに対する物理量を確認して施設物状態情報を生成する第2計測部とを含む、施設物計測システム。
【請求項2】
前記第1計測部は、
前記第2施設物に対する計測光信号を受信する第1光スイッチと、
前記第1施設物の計測光信号を前記光センサーから受信し、前記第1光スイッチから前記第2施設物に対する計測光信号を受信し、前記第1施設物および前記第2施設物のそれぞれに対する計測光信号から前記施設物状態情報を生成する前記第1測定部とを含む、請求項1に記載の施設物計測システム。
【請求項3】
前記第2計測部は、
前記第2施設物に対する計測光信号を受信する第2光スイッチと、
前記第2光スイッチから前記第2施設物に対する計測光信号を受信し、前記第2施設物のそれぞれに対する計測光信号から前記施設物状態情報を生成する第2測定部とを含む、請求項1に記載の施設物計測システム。
【請求項4】
前記第1計測部または前記第2計測部が前記第2施設物に設定された周期によって施設物計測光信号を生成するように制御する制御部を含む、請求項2または3に記載の施設物計測システム。
【請求項5】
前記第1計測部は、FBG(Fiber Bragg Grating)タイプの光センシング技術を通じて受信した計測光信号を処理し、
前記第2計測部は、BOTDR(Brilloutin Optical Time Domain Reflectomery)タイプの光センシング技術を通じて受信した計測光信号を処理する、請求項4に記載の施設物計測システム。
【請求項6】
前記受信した計測光信号は、同一地域内に位置した前記第1施設物または前記第2施設物に対する計測光信号であるか、または他の地域に位置した前記第1施設物または前記第2施設物に対する計測光信号である、請求項5に記載の施設物計測システム。
【請求項7】
隣接した前記複数の施設物の第1位置に設置されている光加速度計から前記光加速度計の識別情報を含む光加速度信号を受信するスプリッタ;
前記スプリッタが受信した光加速度信号に基づいて、複数の隣接した施設物それぞれの光加速度計から伝送された光加速度信号に基づいて震動が発生したことを確認すると、地震が発生したと感知する光センシング計測部;および
光センシング計測部が地震が発生したことを感知すると、予め登録された端末に地震発生メッセージを伝送する早期警報部をさらに含む、請求項6に記載の施設物計測システム。
【請求項8】
前記光センシング計測部は、
前記第1施設物の第1光加速度計から伝送した第1光加速度信号に基づいて前記第1施設物に震動が発生したかを確認し、
震動が発生したら、前記第1光加速度信号に含まれている識別情報に基づいて前記第1施設物に隣接した少なくとも一つ以上の前記第2施設物を確認し、
前記第2施設物の第2光加速度計から伝送された第2光加速度信号に基づいて前記第2施設物に震動が発生したかを確認し、
前記第2施設物にも震動が発生したことを確認すると、地震が発生したと感知する、請求項7に記載の施設物計測システム。
【請求項9】
前記光センシング計測部は、
前記第1施設物および少なくとも一つ以上の前記第2施設物の第2位置に設置されている少なくとも一つ以上の無線加速度計に、それぞれの施設物に対する加速度情報を要請する制御信号を伝送し、
前記第2位置に設置されている少なくとも一つ以上の無線加速度計のそれぞれが収集した加速度情報を受信する、請求項8に記載の施設物計測システム。
【請求項10】
前記光センシング計測部は、
前記第1施設物、および少なくとも一つ以上の前記第2施設物の第3位置に設置されている少なくとも一つ以上のセンサーを通じて、前記第1施設物および前記第2施設物に設置された設置物を制御する制御信号を伝送し、前記一つ以上のセンサーはIoTセンサーである、請求項9に記載の施設物計測システム。
【請求項11】
前記第1位置は施設物の地下に該当し、前記第2位置は前記第1位置を除いた施設物内の少なくとも一つ以上の位置に該当し、前記スプリッタは前記施設物の光加速度計と光ケーブルで連結されている、請求項8に記載の施設物計測システム。
【請求項12】
施設物計測システムが複数の施設物を計測する方法において、
複数の施設物に対する計測光信号を受信する段階;
前記計測光信号に含まれている物理量を抽出する段階;および
前記抽出した物理量に基づいて前記複数の施設物のそれぞれに対する施設物状態情報を生成する段階を含み、
前記計測光信号は、第1タイプの光センシング技術または第2タイプの光センシング技術のうちのいずれか一つで測定される、施設物計測方法。
【請求項13】
前記複数の施設物を前記第1タイプの光センシング技術で測定し、前記施設物が常時計測が必要な施設物であれば、
前記光信号を受信する段階は、
前記常時計測が必要な施設物に設置された光センサーがセンシングした常時計測光信号を受信する、請求項12に記載の施設物計測方法。
【請求項14】
前記複数の施設物を前記第1タイプの光センシング技術で測定し、前記施設物が予め設定された周期によって計測が必要な施設物であれば、
前記光信号を受信する段階は、
前記周期によって計測が必要な施設物に設置された光センサーがセンシングした常時計測光信号を、前記光センサーと光ケーブルで連結されているスイッチを通じて受信する、請求項13に記載の施設物計測方法。
【請求項15】
前記複数の施設物を前記第2タイプの光センシング技術で測定し、前記施設物が予め設定された周期によって計測が必要な施設物であれば、
前記光信号を受信する段階は、
前記周期によって計測が必要な施設物をセンシングした光ケーブルから常時計測光信号を、前記光ケーブルが連結されているスイッチを通じて受信する、請求項14に記載の施設物計測方法。
【請求項16】
前記第1タイプの光センシング技術はFBGであり、前記第2タイプの光センシング技術はBOTDRである、請求項15に記載の施設物計測方法。
【請求項17】
前記計測光信号を受信する段階以前に、
前記複数の施設物のうちの予め設定された周期によって計測されるように設定されている施設物のそれぞれに設置されている光センサーまたは光ケーブルに伝送する施設物計測要請信号を生成する段階;および
生成した前記施設物計測要請信号を前記予め設定された周期によって前記光センサーに伝送する段階を含む、請求項12に記載の施設物計測方法。
【請求項18】
前記計測光信号は、同一地域内に位置した施設物に対する計測光信号であるか、または他の地域に位置した施設物に対する計測光信号である、請求項17に記載の施設物計測方法。
【請求項19】
前記施設物状態情報を生成する段階以後に、
生成した前記施設物状態情報を前記施設物計測システムと連動する災難安全管理システムまたは通信サービス提供システムを通じて端末に伝送する段階を含む、請求項12に記載の施設物計測方法。
【請求項20】
施設物計測システムが地震発生を早期に警報する方法において、
複数の施設物のそれぞれの第1位置に設置された光加速度計から光ケーブルを通じて伝送される複数の光加速度信号に基づいて、震動が発生した第1施設物があるかを確認する段階;
震動が発生した第1施設物があれば、前記第1施設物に隣接した少なくとも一つ以上の第2施設物のそれぞれから伝送された光加速度信号に基づいて前記第2施設物に震動が発生したかを確認する段階;および
前記第2施設物にも震動が発生したこと確認すると、地震が発生したことを感知する段階を含む、地震発生早期警報方法。
【請求項21】
前記地震が発生したことを感知する段階以後に、
予め設定された端末に地震発生通知メッセージを伝送する段階を含む、請求項20に記載の地震発生早期警報方法。
【請求項22】
前記地震が発生したことを感知する段階以後に、
前記第1施設物および前記第2施設物の第2位置に設置された無線加速度計に加速度情報を要請する段階;および
前記要請された加速度情報に基づいて前記第1施設物および前記第2施設物のそれぞれで測定した揺れの程度を含む加速度情報を無線通信で受信する段階を含む、請求項21に記載の地震発生早期警報方法。
【請求項23】
前記無線通信で受信する段階以後に、
前記第1施設物および前記第2施設物の第3位置に設置された少なくとも一つ以上のセンサーに、前記第1施設物および前記第2施設物の内部に設置された設置物を制御するように制御信号を伝送する段階をさらに含む、請求項22に記載の地震発生早期警報方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信を用いた施設物計測システム、施設物計測方法およびこれを用いた地震早期警報方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在の施設物計測は電気抵抗方式で計測しており、次第に無線方式(スモールなモノのインターネット(Internet of Small Things)、LTE−M)で施設物計測を試みている。電気抵抗方式を用いる場合、センサーが故障している場合には施設物計測が難しくなり、計測装備に対する維持管理に限界がある。そして、無線方式を用いて施設物を計測する場合、通信費問題が発生する。
【0003】
このような問題点によって、国内外橋梁、トンネルなどを施工するか、長期計測時光センシング方法を適用している傾向にある。下水道管のシンクホール探索やビニルハウスの温度管理などには一部光センシング方法を適用して計測している。しかし、光センシング方法を用いて施設物を計測する場合、計測装備が非常に高価であるため装備の維持管理が難しい。また、各施設物別に光センサーを設置し高価な測定装備を該当施設物に設置して計測しなければならないため、光センシング計測事業が活発に拡大されていないのが実情である。
【0004】
また、最近、国内でもマグニチュード5.8の地震が発生した以後に余震が頻りに発生することによって災難安全に対するイッシューが浮上している。このような状況で地震を早期に観測して知らせるために、地震情報アリミサービスが運営されている。
【0005】
地震情報アリミサービスは、マグニチュード5.0以上の地震が発生する時、50秒以内に情報を伝播してくれる。地震情報アリミサービスを提供するために地震観測所が206個所運営されている。
【0006】
しかし、地震観測所に設置された地震加速度計測器の管理不備によって迅速な警報サービスを提供できていない。即ち、地震加速度計測器4台のうちの1台が地震発生を感知できないか地震感知に関する情報がなく、全国814個公共施設物に地震加速度計設置が義務化されているが、71.2%のみが設置している状況である。また、多くの予算が投入された計測器が不実な管理によってその役割を果たしていない。そして、データの送受信エラーなど地震加速度計測器の非正常的な動作時にも、瑕疵期間が終了することによって迅速な維持管理ができないという短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、光センシング測定装備を共有して構造物を計測し、光センサーとIoTセンサーを用いて地震を早期に感知して警報を提供する施設物計測システム、施設物計測方法およびこれを用いた地震早期警報方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記本発明の技術的課題を達成するための本発明の一つの特徴である施設物計測システムは、複数の施設物のうちの常時計測されるように設定された第1施設物にそれぞれ設置された光センサーから第1施設物の計測光信号を受信し、複数の施設物のうちの予め設定された周期によって計測されるように設定された第2施設物に対する計測光信号を受信すると、受信した計測光信号から前記第1施設物および第2施設物のそれぞれに対する物理量を確認して施設物状態情報を生成する第1計測部;前記第2施設物に対する計測光信号を受信すると、受信した計測光信号から前記第2施設物のそれぞれに対する物理量を確認して施設物状態情報を生成する第2計測部を含む。
【0009】
前記施設物計測システムは、建物の第1位置に設置されている光加速度計から、前記光加速度計の識別情報を含む光加速度信号を受信するスプリッタ;前記スプリッタが受信した光加速度信号に基づいて、複数の隣接した建物のそれぞれの光加速度計から伝送された光加速度信号に基づいて震動が発生したことを確認すると、地震が発生したことを感知する光センシング計測部;および光センシング計測部が地震が発生したことを感知すると、予め登録された端末に地震発生メッセージを伝送する早期警報部を含んでもよい。
【0010】
前記本発明の技術的課題を達成するための本発明のまた他の特徴である施設物計測システムが複数の施設物を計測する方法において、
複数の施設物に対する計測光信号を受信する段階;前記計測光信号に含まれている物理量を抽出する段階;および前記抽出した物理量に基づいて前記複数の施設物のそれぞれに対する施設物状態情報を生成する段階を含み、前記計測光信号は第1タイプの光センシング技術または第2タイプの光センシング技術のうちのいずれか一つで測定する。
【0011】
前記本発明の技術的課題を達成するための本発明のまた他の特徴である施設物計測システムが地震発生を早期に警報する方法は、
複数の建物のそれぞれの第1位置に設置された光加速度計から光ケーブルを通じて伝送される複数の光加速度信号に基づいて、震動が発生した第1建物があるかを確認する段階;震動が発生した第1建物があれば、前記第1建物に隣接した少なくとも一つ以上の第2建物からそれぞれ伝送された光加速度信号に基づいて前記第2建物に震動が発生したかを確認する段階;および前記第2建物にも震動が発生したことを確認すると、地震が発生したと感知する段階を含んでもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、既構築された光ケーブルを用いて光センシング測定装備を共有して構造物を計測するため、光センシング計測事業を広く拡大することができる。
【0013】
また、低廉な費用で安全な施設物管理が可能であり、計測センサーや装備の維持管理が不必要で施設物に対する管理が便利になる。
【0014】
また、既存のネットワークを活用して地震を感知する施設物計測システムを構築するため、低廉な費用で地震を早く感知して早期に警報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一般的な施設物計測環境に関する例示図である。
図2】本発明の第1実施形態による施設物計測システムが適用された環境の例示図である。
図3】本発明の第1実施形態による施設物計測システムの構造図である。
図4】本発明の第1実施形態による施設物計測方法に関するフローチャートである。
図5】一般的な地震早期警報サービスに関する例示図である。
図6】本発明の第2実施形態による地震早期警報システムが適用された環境の例示図である。
図7】本発明の第2実施形態による地震早期警報システムの構造図である。
図8】本発明の第2実施形態による地震早期警報方法に関するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
前記本発明の技術的課題を達成するための本発明の一つの特徴である施設物計測システムは、
複数の施設物のうちの常時計測されるように設定された第1施設物にそれぞれ設置された光センサーから第1施設物の計測光信号を受信し、複数の施設物のうちの予め設定された周期によって計測されるように設定された第2施設物に対する計測光信号を受信すると、受信した計測光信号から前記第1施設物および前記第2施設物のそれぞれに対する物理量を確認して施設物状態情報を生成する第1計測部と、前記第2施設物に対する計測光信号を受信すると、受信した計測光信号から前記第2施設物のそれぞれに対する物理量を確認して施設物状態情報を生成する第2計測部とを含む。
【0017】
前記施設物計測システムは、建物の第1位置に設置されている光加速度計から、前記光加速度計の識別情報を含む光加速度信号を受信するスプリッタ;前記スプリッタが受信した光加速度信号に基づいて、複数の隣接した建物それぞれの光加速度計から伝送された光加速度信号に基づいて震動が発生したことを確認すると、地震が発生したと感知する光センシング計測部;および光センシング計測部が地震が発生したことを感知すると、予め登録された端末に地震発生メッセージを伝送する早期警報部を含んでもよい。
【0018】
前記本発明の技術的課題を達成するための本発明のまた他の特徴である施設物計測システムが複数の施設物を計測する方法において、
複数の施設物に対する計測光信号を受信する段階;前記計測光信号に含まれている物理量を抽出する段階;および前記抽出した物理量に基づいて前記複数の施設物それぞれに対する施設物状態情報を生成する段階を含み、前記計測光信号は第1タイプの光センシング技術または第2タイプの光センシング技術のうちのいずれか一つで測定する。
【0019】
前記本発明の技術的課題を達成するための本発明のまた他の特徴である施設物計測システムが地震発生を早期に警報する方法は、
複数の建物のそれぞれの第1位置に設置された光加速度計から光ケーブルを通じて伝送される複数の光加速度信号に基づいて、震動が発生した第1建物があるかを確認する段階;震動が発生した第1建物があれば、前記第1建物に隣接した少なくとも一つ以上の第2建物からそれぞれ伝送された光加速度信号に基づいて前記第2建物に震動が発生したかを確認する段階;および前記第2建物にも震動が発生したことを確認すると、地震が発生したと感知する段階を含んでもよい。
【0020】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態で実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分については類似の図面符号を付けた。
【0021】
明細書全体で、ある部分がある構成要素を“含む”という時、これは特に反対する記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0022】
本明細書で、端末(terminal)は、移動局(Mobile Station、MS)、移動端末(Mobile Terminal、MT)、加入者局(Subscriber Station、SS)、携帯加入者局(Portable Subscriber Station、PSS)、使用者装置(User Equipment、UE)、接近端末(Access Terminal、AT)などと称することもでき、移動端末、加入者局、携帯加入者国、使用者装置などの全部または一部の機能を含むこともできる。
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施形態による施設物計測システムおよび方法について説明する。本発明の実施形態について説明するに先立って、一般的な施設物計測環境について図1を参照して先ず説明する。
【0024】
図1は、一般的な施設物計測環境に関する例示図である。
【0025】
図1に示されているように、一般に施設物の状態を計測するためには施設物のそれぞれに光センサー20が設置されている。光センサー20のそれぞれは測定装備10と連動し、それぞれの測定装備10は地方自治体、事業体または個人使用者など施設物管理者の端末30と連動して施設物アカウント情報を受信する。
【0026】
この時、それぞれの施設物には施設物別に光センサー20を設置しなければならず、それぞれの光センサー20が連動する測定装備10は高価の装備であるにもかかわらず、施設物ごとに別途に運用されなければならない。したがって、光センサー20の設置費用や測定装備10の費用が負担になるため、電気抵抗式センサー運用に比べて維持補修の面で優れているにもかかわらず、広く活用されていない。
【0027】
したがって、本発明の実施形態では高価な光センシング測定装備を共有し既に構築されている光ケーブルを運用して計測費用を節減することができる施設物計測システムについて説明する。
【0028】
図2は、本発明の第1実施形態による施設物計測システムが適用された環境の例示図である。
【0029】
図2に示されているように、統合測定装置110と光スイッチ120から構成された施設物計測システム100は、複数の施設物のそれぞれに設置されている光センサー200から伝送される光信号を受信する。そして、受信した光信号に基づいてそれぞれの施設物の状態を計測し、計測結果を災難安全管理システム400または通信サービス提供システム500を通じて端末300に伝達する。
【0030】
この時、光センサー200は施設物近くのマンホールで光ケーブルを通じて光スイッチ120に連結されることを例として説明するが、光センサー200と統合測定装置110または光センサー200と光スイッチ120が光ケーブルで直接連結されてもよい。そして、本発明の実施形態では光通信のみを使用するものとして図示したが、オーバーレイネットワーク(overlay)を通じて施設物に設置されたCCTVなどの情報収集装置(図示せず)と統合測定装置110の間に通信を収容することもできる。
【0031】
また、統合測定装置110は専用回線を通じて災難安全管理システム400または通信サービス提供システム500と連結されて、施設物状態情報を伝達する。災難安全管理システム400または通信サービス提供システム500に伝達される施設物の状態情報は、以後にビッグデータ情報として使用できる。
【0032】
そして、本発明の実施形態では、施設物の形態によって常時計測が必要な施設物(例えば、橋梁など)に対して計測した常時計測光信号と周期的計測が可能な施設物(例えば、擁壁、切土斜面、トンネル、建築物など)に対して計測した常時計測光信号を分けて受信することを例として説明する。ここで、常時計測光信号は、第1タイプの光センシング技術であるFBG(Fiber Bragg Grating)を通じて光センサーが収集した信号である。そして、周期的計測光信号は、第1タイプの光センシング技術または第2タイプの光センシング技術であるBOTDR(Brilloutin Optical Time Domain Relectometry)を通じて光ケーブルが収集した信号である。
【0033】
第1タイプの光センシング技術であるFBGの場合には、FBGセンサーを通じて施設物を計測し、計測光信号を受信するFBG装備には複数のポートが形成されている。これに基づいて形成された複数のポートのうちの一部のポートは常時計測光信号を、残りのポートでは周期的計測による光信号を受信することができるので、第1タイプの光センシング技術を用いれば常時計測と周期的計測が全て可能である。
【0034】
反面、第2タイプの光センシング技術であるBOTDRの場合には、光ケーブルがセンシングした計測光信号を受信する装備には一つのポートが形成されている。一つのポートを使用して複数の光ケーブルが出力されるため、一つのポートに複数の計測光信号が受信される。したがって、第2タイプの光センシング技術であるBOTDRはスイッチと連結されており、施設物に対する周期的計測のみが可能である。光センシング技術の種類であるFBGとBOTDRに関する事項は既に知られているものであって、本発明の実施形態では詳細な説明を省略する。
【0035】
そして、光センサー200は、いずれか一つの地域内に位置した光センサーだけでなく、他の地域に設置されている光センサーであってもよい。他の地域に設置されている光センサーとは光通信を通じて光信号を受信することができる。また、光ケーブルがセンシングした計測光信号も、同一地域内に位置した施設物だけでなく他地域に位置した施設物に対する計測光信号である。
【0036】
このような環境で統合測定装置110と光スイッチ120から構成された施設物計測システム100の構造について図3を参照して説明する。
【0037】
図3は、本発明の第2実施形態による施設物計測システムの構造図である。
【0038】
図3に示されているように、施設物計測システム100は、第1測定部111、第2測定部112、そして制御部113からなる統合測定装置110、第1光スイッチ120、第2光スイッチ130を含む。
【0039】
第1光スイッチ120は、複数の施設物にそれぞれ設置された光センサー200から伝送される複数の周期的計測光信号を受信する。ここで、光センサー200はFBG光センサーに該当する。そして、受信した複数の周期的計測光信号をスイッチングして第1測定部111に伝達する。
【0040】
ここで、周期的計測光信号内には施設物をセンシングした光センサー200の識別情報が含まれており、施設物の形態によって異なる方式で測定された物理量情報を含む。そして、第1光スイッチ120が受信する周期的計測光信号は、第1光センシングタイプであるFBG技法で施設物を計測した光信号である。
【0041】
そして、物理量は、光ファイバーの中を進行する光が外部の影響によって特性変化(例えば、屈折率、位相、非線形性)を起こす時、これを外部物理量の変化で測定された値を意味する。物理量に対する測定方法は既に知られている事項であって、本発明の実施形態では詳細な説明を省略する。また、物理量以外に他の形態の情報で施設物の状態を確認することもできる。
【0042】
そして、第1光スイッチ120は、複数の施設物のうちの周期的計測が必要な施設物に伝送される施設物計測要請信号を第1測定部111から受信すると、該当施設物に施設物計測要請信号を伝達する。
【0043】
第2光スイッチ130は、センサー機能を果たすことができる光ケーブルから受信した複数の周期的計測光信号を受信する。ここで、周期的計測光信号内には施設物の識別情報が含まれており、施設物の形態によって異なる方式で測定された物理量情報を含む。そして、第2光スイッチ130が受信する周期的計測光信号は、第2光センシングタイプであるBOTDR技法で光ケーブルが施設物を計測した光信号である。
【0044】
そして、物理量は、光ファイバーの中を進行する光が外部の影響によって特性変化(例えば、屈折率、位相、非線形性)を起こす時、これを外部物理量の変化で測定された値を意味する。物理量に対する測定方法は既に知られている事項であって、本発明の実施形態では詳細な説明を省略する。また、物理量以外に他の形態の情報で施設物の状態を確認することもできる。
【0045】
そして、第2光スイッチ130は、複数の施設物のうちの周期的計測が必要な施設物に伝送される施設物計測要請信号を第2測定部112から受信すると、該当施設物に施設物計測要請信号を伝達する。
【0046】
第1測定部111は、第1光スイッチ120から周期的計測光信号を受信するか、施設物に設置された光センサー200から伝送される常時計測光信号を受信する。ここで、第1測定部111が受信する光信号は、第1タイプの光センシング技術で収集した計測光信号を受信する。本発明の実施形態では、第1測定部111が6個のポートを備え、3個のポートを通じて常時計測光信号を、残り3個のポートを通じて周期的計測光信号を受信することを例として説明する。
【0047】
そして、第1測定部111は、受信した計測光信号から施設物に対する状態物理量情報を抽出して施設物状態情報を生成する。第1測定部111は、生成した施設物状態情報を該当施設物に対する管理者の端末に伝送するか、災難安全管理システム(図示せず)に伝送する。
【0048】
また、第1測定部111は、制御部113の制御によって、第1光スイッチ120を通じて施設物に伝送する施設物計測要請信号を生成する。施設物計測要請信号には周期的計測を試みる施設物の識別情報が含まれている。そして、第1測定部111が施設物計測要請信号を生成する方法は様々な方法で行われ得るので、本発明の実施形態ではいずれか一つの方法に限定しない。
【0049】
第2測定部112は、周期的計測が必要な施設物に対する周期的計測光信号を第2光スイッチ130から受信する。この時、受信した光信号は第2タイプの光センシング技術で収集した計測光信号である。
【0050】
そして、第2測定部112は、受信した計測光信号から施設物に対する状態物理量情報を抽出して施設物状態情報を生成する。第2測定部112は、生成した施設物状態情報を該当施設物に対する管理者の端末に伝送するか、災難安全管理システム(図示せず)に伝送する。
【0051】
また、第2測定部112は、制御部113の制御によって、第2光スイッチ130を通じて施設物に伝送する施設物計測要請信号を生成する。施設物計測要請信号には周期的計測を試みる施設物の識別情報が含まれている。そして、第2測定部112が施設物計測要請信号を生成する方法は様々な方法で行われ得るので、本発明の実施形態ではいずれか一つの方法に限定しない。
【0052】
本発明の第1実施形態では第1タイプの光センシング技術と第2タイプの光センシング技術でそれぞれ収集した物理量情報を含む光信号を第1測定部111と第2測定部112が光センシング技術タイプによって異にして分析することを例として説明するが、一つの測定部で全ての光信号を処理することもできる。また、第1測定部111と第1光スイッチ120を含めて第1計測部と称し、第2測定部112と第2光スイッチ130を含めて第2計測部と称する。
【0053】
制御部113は、予め保存されている周期的計測が必要な施設物に対する周期情報に基づいて、第1測定部111または第2測定部112が施設物計測要請信号を生成することができるように、第1測定部111と第2測定部112を制御する。このために、制御部113は、周期的計測が必要な施設物の識別情報、周期的計測が必要な施設物をセンシングするためのセンシング技法情報などを含んでいる。本発明の実施形態では制御部113が統合測定装置110内に含まれることを例として説明するが、別途の物理的なハードウェアで実現できる。
【0054】
以上で説明した施設物計測システム100を用いて複数の施設物を計測する方法について図4を参照して説明する。
【0055】
図4は、本発明の第1実施形態による施設物計測方法に関するフローチャートである。
【0056】
図4に示されているように、施設物計測システム100は、常時計測対象に設定された施設物の光センサーが施設物をセンシングした常時計測光信号を受信する(S100)。常時計測光信号には光センサーの識別情報と共に、光センサーが施設物をセンシングした物理量を含む。
【0057】
施設物計測システム100の第1測定部111は、S100段階で受信した常時計測光信号から物理量を抽出する(S101)。抽出した物理量に基づいて施設物計測システム100は施設物状態情報を生成し、施設物計測システム100と連動している災難安全管理システム400または通信サービス提供システム500を通じて関連使用者の端末300に伝送する(S102)。S100段階〜S102段階の手続は第1光センシング技術タイプであるFBG方式で施設物を常時計測した光信号から施設物状態情報を確認する段階に関することである。
【0058】
一方、施設物計測システム100の制御部113は周期的計測対象の施設物に対する計測のために、第1測定部111および第2測定部112が施設物計測要請信号を生成するように制御する(S113)。S113段階での制御は、制御部113に予め保存されている施設物識別情報と該当施設物の測定周期情報、そして施設物をいかなる方式でセンシングするかに関するセンシングタイプ情報に基づいて制御する。
【0059】
第1測定部111と第2測定部112はS103段階の制御によって施設物計測要請信号を生成し(S104、S108)、これをスイッチを通じて施設物に設置された光センサー200または光ケーブルに伝達する。そして、施設物計測要請信号に基づいて施設物を計測した光センサーの識別情報と物理量が含まれている周期的計測光信号を受信する(S105、S109)。施設物計測システム100の第1測定部111はS105段階で受信した周期的計測光信号を、そして第2測定部112はS109段階で受信した周期的光センシング信号から物理量をそれぞれ抽出する(S106、S110)。
【0060】
抽出した物理量に基づいて施設物計測システム100は施設物状態情報を生成し、施設物計測システム100と連動している災難安全管理システム400または通信サービス提供システム500を通じて関連使用者の端末300に伝送する(S107、S111)。
【0061】
このように、複数の施設物それぞれに対して施設物計測システムを設置せず、光ケーブルで連結された地点に統合施設物計測システム100を置いて、複数の施設物でセンシングされた光信号を処理することによって、施設物計測システム100の投資費用を節減させ、維持管理が容易になる。
【0062】
以上では光通信を用いた施設物計測システムおよび方法について説明し、施設物計測システムを用いて地震を早期に警報する第2実施形態について以下、図面を参照して説明する。本発明の実施形態では説明の便宜のために施設物計測システムを‘地震早期警報システム’と称して説明する。また、複数の施設物を‘建物’と称して説明するが、必ずしもこのように限定されるのではない。
【0063】
本発明の実施形態について説明するに先立ち、一般的な地震早期警報サービスについて図5を参照して先ず説明する。
【0064】
図5は、一般的な地震早期警報サービスに関する例示図である。
【0065】
図5に示されているように、一般的な地震通報システム40は地震分析システム50から伝送される地震発生信号を受信し、Fax、スマートフォン、PCなど多様な端末60に様々な形態で地震発生の有無を知らせる。
【0066】
これと共に、総合気象情報システム70と全国地震通報システム80に地震発生の有無を知らせて、使用者がホームページやポータルサービスを通じて地震が発生するのを確認することができるようにする。また、国民安全処と放送通信委員会にも地震発生の有無を伝達して、TVを通じても地震が発生したことが分かるようにする。
【0067】
このような形態に地震の早期警報サービスを提供するためには、地震分析システム50は公共施設物などに設置されている地震加速度計を通じて伝送される信号を分析して、地震または地震津波が発生したことを判断するようになる。この時、地震加速度計の管理不実によって地震発生を感知できないこともある。また、地震加速度計から地震分析システム50に信号を伝送しても、信号の送受信エラーが発生して地震分析システム50または地震加速度計の非正常的な動作にもかかわらず、維持管理期間が終了することによって迅速な補修が難しくて地震通報が不可能な場合も発生する。
【0068】
したがって、本発明の実施形態では光ケーブルを活用して低廉な費用で速かに地震を早期感知して警報を提供する地震早期警報システムに関して提案する。
【0069】
図6は、本発明の第2実施形態による地震早期警報システムが適用された環境の例示図である。
【0070】
図6に示されているように、地震早期警報システム600は、複数の建物(例えば、通信社局舎、分局、一般建物など)の地下にそれぞれ設置されている光加速度計700と光ケーブルで連結されている。光加速度計700は、建物の地下震動を感知して光加速度信号を生成する。
【0071】
ここで、光加速度計700は、光ファイバー自体の伝送特性が加速度によって変化することを用いて建物の震動を感知する。光加速度計700が建物の震動を感知して光加速度信号を生成する方法は多様に行われ得るので、本発明の実施形態では詳細な説明を省略する。
【0072】
そして、地震早期警報システム600は、複数の建物にそれぞれ設置されている複数のIoTセンサー800、1000とも連動する。本発明の実施形態では建物に設置されたIoTセンサーとしては無線加速度計800を、建物内に設置されたIoTセンサーとしてはエレベーターやガス配管を制御する制御センサー1000を例として挙げて説明するが、必ずしもこのように限定されるのではない。無線加速度計800は、一つの建物内に複数個設置されることを例として説明する。
【0073】
地震早期警報システム600は、光加速度計700から震動感知信号である光加速度信号をそれぞれ受信する。光加速度計700は建物の地下震動を感知して光加速度信号で伝送するので、地震早期警報システム600は受信した複数の光加速度信号に基づいて建物の地下に震動が発生したかを確認する。
【0074】
そして、複数の隣接する建物に震動が感知され地震発生と判断すれば、地震早期警報システム600は建物に設置された無線加速度計800に建物に対する加速度情報を収集することを要請する。これと同時に予め保存された端末900に地震が発生したことを知らせる地震発生通知メッセージを伝送する。
【0075】
無線加速度計800は地震早期警報システム600から無線加速度計制御信号を受信すると、状態情報を待機状態からオンの状態に転換する。即ち、無線加速度計800は光加速度計700とは異なり平常時には建物の震動を感知せず、光加速度計700で建物の震動を感知して地震発生と確認した場合にのみ地震早期警報システム600の制御によって電源がオンになり、震動を感知する。
【0076】
無線加速度計800は、一つの建物に複数個設置され得る。そして、無線加速度計800が建物の揺れ程度を確認する方法は既に知られている事項であって、本発明の実施形態では詳細な説明を省略する。
【0077】
また、地震早期警報システム600は制御センサー1000に制御信号を伝送して、エレベーターやガス配管が制御されるようにする。制御センサー1000は地震早期警報システム600の制御信号に基づいて、エレベーターやガス配管の動きまたは状態を制御する。制御センサー1000の機能は既に知られたものであって、本発明の実施形態では詳細な説明を省略する。
【0078】
以上で説明した環境で地震早期警報システム600の構造について図3を参照して説明する。
【0079】
図7は、本発明の第2実施形態による地震早期警報システムの構造図である。
【0080】
図7に示されているように、地震早期警報システム600は、スプリッタ610、光センシング計測部620および早期警報部630を含む。
【0081】
スプリッタ610は、複数の光加速度計700から伝送される光加速度信号を受信する。光加速度信号には震動を認知して光加速度信号を生成した光加速度計700の識別情報または光加速度計700の位置情報が含まれている。スプリッタ610の機能は既に知られた事項であって、本発明の実施形態では詳細な説明を省略する。そして、本発明の実施形態ではスプリッタ610がn個の光加速度信号を受信することができるのを例として説明する。
【0082】
光センシング計測部620はスプリッタ610を通じて光加速度計700から光加速度信号を受信すると、光加速度信号に基づいて建物に震動が発生したかを確認する。光センシング計測部620が光加速度信号で建物の震動発生の有無を確認する方法は様々な方法で行われ得るので、本発明の実施形態ではいずれか一つの方法に限定しない。
【0083】
そして、任意の建物に震動が発生したことを確認すると、光センシング計測部620はスプリッタ610を通じて受信した複数の光加速度信号のうちの震動が発生したことを確認した任意の建物に隣接した他の建物の光加速度計700’から伝送した光加速度信号を確認する。もし隣接した他の建物に対する光加速度信号を通じて隣接した建物に震動が発生したことを確認すると、光センシング計測部620は該当地域に地震が発生したと判断する。
【0084】
光センシング計測部620は、地震が発生したと判断すると、早期警報部630を通じて端末800に地震発生通知メッセージを伝送することを要請する。本発明の実施形態では早期警報部630が地震早期警報システム600内に含まれていることを例として説明するが、光センシングプラットフォームのように外部に別途のハードウェアまたはソフトウェアで実現できる。早期警報部630が別途に実現される場合、光センシング計測部620と早期警報部630は専用回線またはその他の通信回線を通じて連結される。
【0085】
光センシング計測部620は、無線加速度計800に制御信号を伝送する。この時、制御信号は、待機状態の無線加速度計800の状態がオンの状態に変更され加速度情報を収集することを要請する信号である。このために、光センシング計測部620は無線加速度計800と無線通信を行うことができる。
【0086】
光センシング計測部620は、無線加速度計800が伝送する複数の加速度情報を受信し、建物がどの程度揺れるかを収集する。収集した加速度情報は建物の揺れ程度に基づいて建物の安全性を判断する別途の構成要素(図示せず)に伝送する。また、光センシング計測部620は制御センサー1000にエレベーターの動作を止めるかボイラーの作動を止めるなど、制御センサー1000が付着された事物を制御することができるように、制御信号を伝送する。
【0087】
早期警報部630は光センシング計測部620から地震発生通知メッセージの伝送の要請を受けると、予め保存されている端末情報に基づいて地震発生通知メッセージを端末900に伝送する。この時、早期警報部630は保存されている全ての端末に地震発生通知メッセージを伝送することもでき、地震が発生したことを確認した地域内の端末に先ずメッセージを伝送することもできる。
【0088】
以上の地震早期警報システム600を用いて地震発生を早期に感知して警報を知らせる方法について図8を参照して説明する。
【0089】
図8では説明の便宜のために三つの建物の地下にそれぞれ一つの光加速度計700が設置されており、一つの建物には複数の無線加速度計800と制御センサー1000が備えられていることを例として説明する。そして、第1建物と第2建物は隣接した建物であり、第3建物は隣接していない建物であり、第1建物と第2建物で震動が感知されたことを例として説明する。
【0090】
図8は、本発明の第2実施形態による地震早期警報方法に関するフローチャートである。
【0091】
図8に示されているように、第1建物〜第3建物の地下にそれぞれ設置されている第1光加速度計700−1、第2光加速度計700−2および第3光加速度計700−3は周期的に建物の地下に対する揺れを感知して光加速度信号を地震早期警報システム600に伝送する(S200〜S202)。本発明の実施形態では光加速度計がそれぞれ地震早期警報システム600に光加速度信号を伝送する周期や伝送方法をいずれか一つに限定しない。
【0092】
地震早期警報システム600はS200段階〜S202段階で第1光加速度計700−1〜第3光加速度計700−3からそれぞれ受信した光加速度信号を分析する(S203)。光加速度信号には光加速度信号を生成した光加速度計の識別情報または位置情報が含まれている。
【0093】
地震早期警報システム600は、光加速度信号を分析しながら、震動が感知された信号があるか否かを確認する(S204)。もし全ての光加速度信号で震動が感知されないことを確認すると、S200段階〜S202段階を繰り返す。
【0094】
しかし、任意の光加速度信号で震動が感知されたことを確認すると、地震早期警報システム600は震動が感知された光加速度信号を伝送した光加速度計が設置された建物を確認する。そして、該当建物と隣接した建物から伝送された光加速度信号でも震動を感知したかを確認する(S205)。
【0095】
もし隣接した建物では震動が感知されないことを確認すると、震動が感知された建物の地下にのみ問題があるか、光加速度計に問題があると確認し、事後処理されるように管理者の端末などに該当情報を知らせる。本発明の実施形態では事後処理に関する詳細な説明は省略する。
【0096】
本発明の実施形態では第1建物と第2建物で震動が発生したことを例として説明しているので、地震早期警報システム600は隣接した建物でも震動が感知されたと判断する。そうすれば、地震早期警報システム600は隣接した建物にも震動が発生したと感知し、予め登録されている少なくとも一つ以上の端末400に地震発生通知メッセージを伝送する(S206)。
【0097】
そして、第1建物と第2建物にそれぞれ設置されている少なくとも一つ以上の無線加速度計800−1、800−2に制御信号を伝送して加速度情報を収集、提供することを要請する(S207、S208)。無線加速度計800は光加速度計700とは異なり常時に震動を測定するのではなく、地震早期警報システム600から要請がある場合にのみ、状態が待機状態からオン状態に変更されて建物それぞれに対する揺れの程度を感知する。
【0098】
そして、第1建物の無線加速度計800−1と第2建物の無線加速度計800−2はそれぞれ感知した建物の揺れの程度を含む加速度情報を地震早期警報システム600に伝送する(S209、S210)。地震早期警報システム600はS209段階およびS210段階で受信した加速度情報を建物の安定性を評価する別途のシステム(図示せず)に伝送するか、建物の安全性を管理する管理者の端末(図示せず)などに伝送する。
【0099】
これと同時に、地震早期警報システム600は第1建物と第2建物に設置されている少なくとも一つ以上の制御センサー1000−1、1000−2に制御信号を伝送する(S211、S212)。制御信号に基づいて第1建物の制御センサー1000−1と第2建物の制御センサー1000−2はエレベーターやボイラーのガス配管を制御して、建物内の人々に地震発生による2次被害が発生しないようにする。
【0100】
以上で本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0101】
40 地震通報システム
50 地震分析システム
60 端末
70 総合気象情報システム
80 全国地震通報システム
100 施設物計測システム
110 統合測定装置
111 第1測定部
112 第2測定部
113 制御部
120、130 光スイッチ
200 光センサー
300 端末
400 災難安全管理システム
500 通信サービス提供システム
600 地震早期警報システム
610 スプリッタ
620 光センシング計測部
630 早期警報部
700 光加速度計
800 無線加速度計
900 端末
1000 制御センサー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】