(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
とりわけ、本発明は、問題に対する解決策を提供し、特に、本発明は、比色アッセイまたは蛍光アッセイなどの光信号に基づくアッセイの感度、速度、および使いやすさを改善するためのある特定の表面およびある特定の試料ホルダを提供する。
前記テクスチャ表面が、不透明な白色材料で作られているか、または反射金属膜でコーティングされており、前記金属膜が、限定されないが、アルミニウム、銀、および金であってよい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。前記金属フィルムの好ましい厚さ範囲は、限定されないが、10nm〜100nmであることが好ましい。
前記テクスチャ表面が、不透明な白色材料で作られているか、または反射金属膜でコーティングされており、前記金属膜が、限定されないが、アルミニウム、銀、および金であってよい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。前記金属フィルムの好ましい厚さ範囲は、限定されないが、10nm〜100nmであることが好ましい。
前記光散乱層が、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、100%、またはいずれか2つの値の間の範囲内の反射率を有する反射性の高い不透明な白色材料で作られていてもよい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記光散乱層が反射金属膜で作られていてもよく、前記光散乱層が不透明な白色誘電体膜で作られていてもよい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記光散乱層が、0.5um〜200umのRa(算術平均粗さ)、>0.5umのRsm(凹凸の平均間隔)、および>0.1のRΔa(プロファイルの平均勾配)を有するテクスチャ表面を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記テクスチャ表面が、不透明な白色材料で作られている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記テクスチャ表面が、周期的または非周期的であってよく、前記テクスチャ表面上の単一の特徴の形状が、限定されないが、正方形、三角形、鋭角であってよい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
スペーサの高さが、前記テクスチャ表面の平均粗さよりも大きく、かつ200umよりも小さい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記テクスチャ反射の前記平均粗さの高さ(Ra)が、前記照明光の波長の少なくとも20%である必要があり、前記第1のプレートと第2のプレートとの間の間隔の最大5倍、またはこれら2つの値の間の範囲内であり得る、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記平均横方向特徴サイズ(ba)が、前記照明光の波長の少なくとも20%かつ最大10倍、またはこれら2つの値の間の範囲内である必要がある、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
前記平均期間(ba)が、前記照明光の波長の少なくとも50%かつ最大1000倍、またはこれら2つの値の間の範囲内である必要がある、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
前記遠隔デバイスおよび前記モバイル携帯通信デバイスによって生成された前記分析結果が事前定義された値で異なる場合、異常が特定される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記試料が、羊水、房水、硝子体液、血液(例えば、全血、分画血液、血漿、血清など)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳び、キームス、内リンパ、外リンパ、糞便、胃酸、胃液、リンパ液、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹水、胸水、膿、粘膜分泌物、唾液、皮脂(sebum)(皮脂(skin oil))、精液、喀痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、尿、および呼気凝縮液からなる群から選択される体液を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記試料が、河川、湖、池、海、氷河、氷山、雨、雪、下水、貯水池、水道水、飲料水、土壌、堆肥、砂、岩、コンクリート、木材、レンガ、下水、空気、熱排気口、産業排気、または車両排気から得られる環境検体を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記試料が、生の食品成分、調理済みまたは加工済みの食品、食品の植物および動物供給源、前処理済みの食品、または完全に加工済みの食品を含む食品検体を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
ステップe)が、前記結果を閾値または正常範囲と比較して、異常を含む試料を特定することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記方法は、遠隔地での分析が大幅に異なる結果をもたらす場合、前記携帯モバイル通信デバイスを更新することをさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記Qカード上に付着した前記試料が、対象由来であり、前記分析結果が前記対象に送信されない、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記モバイル通信デバイスからの結果および/または前記遠隔地からの結果が、救急室に送られる、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記結果に基づいて、前記携帯モバイル通信デバイスまたは前記遠隔地が、追加情報を前記対象に送信する、先行する実施形態AA1のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記追加情報が、前記結果の説明、疾患または状態に関する教育、可能な治療に関連する情報、適切な医師の所在地に関する情報、食事および/もしくは運動の変更に関連する情報、または広告を含む、先行する実施形態AA16のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記Qカードが、実質的に均一な高さおよび所定の一定のスペーサ間距離を有するスペーサを備え、前記閉鎖構成において、前記試料の少なくとも一部が前記Qカードの前記2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、かつ前記プレートに対して実質的に停滞し、前記層の前記均一な厚さが、前記2つのプレートの前記内表面によって限定され、かつ前記プレートと前記スペーサによって調節される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記可撓性プレートに関して、前記スペーサ間距離(ISD)の4乗を前記可撓性プレートの厚さ(h)および前記可撓性プレートのヤング率(E)で割ったISD4/(hE)が、106um3/GPa以下である、先行する実施形態AA19のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記均一な厚さの層を調節するスペーサが、少なくとも1%の充填率を有し、前記充填率が、前記均一な厚さの層と接触している全プレート面積に対する、前記均一な厚さの層と接触している前記スペーサ面積の比率である、先行する実施形態AA18のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記均一な厚さの層を調節するスペーサに関して、前記スペーサのヤング率×前記スペーサの充填率が、10MPa以上であり、前記充填率が、前記均一な厚さの層と接触している全プレート面積に対する、前記均一な厚さの層と接触している前記スペーサ面積の比率である、先行する実施形態AA18のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
一方または両方のプレートが、前記プレートの表面上または内部のいずれかに、前記プレートの位置の情報を提供する位置マーカーを備える、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
一方または両方のプレートが、前記プレートの表面上または内部のいずれかに、前記試料および/または前記プレートの構造の横方向寸法の情報を提供する尺度マーカーを備える、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
一方または両方のプレートが、前記プレートの表面上または内部のいずれかに、前記試料の撮像を補助する撮像マーカーを備える、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記スペーサが、位置マーカー、尺度マーカー、撮像マーカー、またはそれらの任意の組み合わせとして機能する、先行する実施形態AA18のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記均一な厚さの層の前記平均厚さが、0.2μm〜3.8μmの範囲内であり、前記試料が血液である、先行する実施形態AA18のいずれかに記載のデバイス、システムまたは方法。
前記スペーサが、丸形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有する柱である、先行する実施形態AA18のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
前記スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、各スペーサについて、前記スペーサの横方向寸法のその高さに対する比率が少なくとも1である、先行する実施形態AA18のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
各スペーサが、前記スペーサの横方向寸法のその高さに対する比率が少なくとも1である、先行する実施形態AA18のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
スペーサの最小横方向寸法が、前記試料中の分析物の最小寸法を下回るかまたはそれと実質的に等しい、先行する実施形態AA18のいずれかに記載のデバイス、システム、または方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的な態様の詳細な説明
以下の詳細な説明は、限定ではなく一例として本発明のいくつかの実施形態を示す。本明細書で使用されるセクションの見出しおよび任意のサブタイトルは、単に構成上の目的のためであり、決して説明される主題を限定するものとして解釈されるべきではない。セクションの見出しおよび/または副題の下の内容は、セクションの見出しおよび/または副題に限定されず、本発明の説明全体に適用される。
【0008】
いかなる出版物の引用も、出願日前のその開示に関し、本特許請求の範囲が、先行発明によりそのような出版物に先行する権利がないことを認めるものと解釈されるべきではない。さらに、提供される出版日は、実際の出版日とは異なる可能性があり、個別に確認される必要があり得る。
【0009】
A.テクスチャ反射散乱表面を用いたQMAX比色アッセイ
比色アッセイまたは蛍光アッセイなどの光信号の検出を伴うアッセイでは、小さな容器に液体試料を保持し、試料に光ビームを通過させて試料の光または色を測定する。試料が非常に薄い場合、光または色は薄らぎ、測定が困難になる。
【0010】
本発明は、とりわけ、薄い試料でより強い光信号を得るための解決策を提供する。
【0011】
本発明の1つの新規性は、(2つの移動可能なプレートを有する)QMAXカードを使用して、試料を非常に均一な薄い層(200um未満)にすることである。
【0012】
本発明の別の新規性は、特に比色アッセイおよび/または蛍光アッセイのために、2つのプレートの一方の表面にテクスチャ反射表面を使用して光学信号を増強することである。
【0013】
本発明では、チャンバの壁の1つが色信号を大幅に増加させることができるため、反射テクスチャ表面を使用することにより、比色アッセイの色信号を大幅に増加させることができることが観察された。
【0014】
本発明によると、デバイスは、プレートを使用して試料を挟んで薄い層にし、プレートの一方は透明であり、他方のプレートは、その試料接触領域上にテクスチャ反射表面を有する。プローブ光は、透明なプレートから試料に入り、試料を通過し、テクスチャ表面により拡散反射されて透明なプレートに戻る。このような配置は、30um以下の薄い試料でも色信号を大幅に増加させることができることが観察された。
【0015】
さらに、本発明によると、デバイスは、プレートの一方にコーティングされた乾燥試薬をさらに含むため、液体試料はプレートの一方または両方に滴下され、プレートを閉じた後に測定することができる。試料の厚さは150um以下であってよく、乾燥試薬を短時間で試料と混合し、合計測定時間を高速化する。
【0016】
「CROFカード(またはカード)」、「COFカード」、「QMAXカード」、「Qカード」、「CROFデバイス」、「COFデバイス」、「QMAXデバイス」、「CROFプレート」、「COFプレート」、および「QMAXプレート」という用語は、いくつかの実施形態においてはCOFカードがスペーサを備えていないことを除いて互換性があり、これらの用語は、異なる構成(開放構成および閉鎖構成を含む)へと互いに対して移動可能である第1のプレートおよび第2のプレートを備え、かつプレート間の間隔を調整するスペーサ(COFのいくつかの実施形態を除く)を備えるデバイスを指す。「Xプレート」という用語は、CROFカードの2つのプレートのうちの1つを指し、スペーサはこのプレートに固定されている。COFカード、CROFカード、およびXプレートのさらなる説明は、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に記載され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0017】
デバイス_0(一般)
N1.いくつかの実施形態では、本発明によると、光信号を使用して試料をアッセイするためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、テクスチャ表面と、を備え、
i.第1および第2のプレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.第2のプレートが、その内表面上に、表面上に照らされた光を散乱させるためのテクスチャ構造を有し、
iv.テクスチャ表面が、限定されないが、凸凹がある波状のざらざらした表面であってよく、
v.テクスチャ表面が、周期的または非周期的であってよく、
vi.テクスチャ表面の平均粗さ範囲が、限定されないが、2um〜5umであることが好ましく、
vii.スペーサが、第1のプレートの内表面に固定され、所定の均一な高さを有し、
viii.スペーサの好ましい高さが、テクスチャ表面の平均粗さよりも大きく、かつ100umよりも小さく、
構成のうちの1つが開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または全体的に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちの1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって連続層へと圧縮され、
試料が液体形態である、デバイス。
【0018】
デバイス_C1(比色信号用)
光信号を増強するための試料取扱デバイス(Qカード)であって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、テクスチャ表面と、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.第2のプレートが、その内表面上に、表面上に照らされた光を散乱させるためのテクスチャ構造を有し、
iv.テクスチャ表面が、限定されないが、凸凹がある波状のざらざらした表面であってよく、
v.テクスチャ表面が、周期的または非周期的であってよく、
vi.テクスチャ表面の平均粗さ範囲が、限定されないが、2um〜5umであることが好ましく、
vii.スペーサが、第1のプレートの内表面に固定され、所定の均一な高さを有し、
viii.スペーサの好ましい高さが、テクスチャ表面の平均粗さよりも大きく、かつ100umよりも小さく、
構成のうちの1つが開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または全体的に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちの1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって連続層へと圧縮され、
試料が液体形態である、試料取扱デバイス。
【0019】
いくつかの実施形態では、テクスチャ表面は不透明な白色材料で作られている。
【0020】
デバイス_C2(比色信号用)
光信号を増強するための試料取扱デバイス(Qカード)であって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、テクスチャ表面と、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.第2のプレートが、その内表面上に、表面上に照らされた光を散乱させるためのテクスチャ構造を有し、
iv.テクスチャ表面が、限定されないが、凸凹がある波状のざらざらした表面であってよく、
v.テクスチャ表面が、周期的または非周期的であってよく、
vi.テクスチャ表面の平均粗さ範囲が、限定されないが、2um〜5umであることが好ましく、
vii.スペーサが、第1のプレートの内表面に固定され、所定の均一な高さを有し、
viii.スペーサの好ましい高さが、テクスチャ表面の平均粗さよりも大きく、かつ100umよりも小さく、
構成のうちの1つが開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または全体的に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちの1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって連続層へと圧縮され、
試料が液体形態である、試料取扱デバイス。
【0021】
いくつかの実施形態では、テクスチャ表面は、半透明の白色材料で作られており、透過率は、10%〜30%である。
【0022】
デバイス_F(蛍光信号用)
光信号を増強するための試料取扱デバイス(Qカード)であって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、テクスチャ表面と、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.第2のプレートが、その内表面上に、表面上に照らされた光を散乱させるためのテクスチャ構造を有し、
iv.テクスチャ表面が、限定されないが、凸凹がある波状のざらざらした表面であってよく、
v.テクスチャ表面が、周期的または非周期的であってよく、
vi.テクスチャ表面の平均粗さ範囲が、限定されないが、2um〜5umであることが好ましく、
vii.スペーサが、第1のプレートの内表面に固定され、所定の均一な高さを有し、
viii.スペーサの好ましい高さが、テクスチャ表面の平均粗さよりも大きく、かつ100umよりも小さく、
構成のうちの1つが開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または全体的に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちの1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって連続層へと圧縮され、
試料が液体形態である、試料取扱デバイス。
【0023】
いくつかの実施形態では、テクスチャ表面は、不透明な白色材料で作られているか、または反射金属膜でコーティングされており、金属膜は、限定されないが、アルミニウム、銀、および金であってよい。金属フィルムの好ましい厚さ範囲は、限定されないが、10nm〜100nmであることが好ましい。
【0024】
装置(比色信号用).A1
a)前記デバイス請求項に記載の、光信号を増強するための試料取扱デバイス(デバイス_C1)と、
b)カメラモジュールおよび光源を有するモバイルコンピューティングデバイスと、
c)傾斜型光ファイバを備える照明光学系と、
d)外部レンズと、
を備える試験装置であって、
光源が白色光を放射し、
光源およびカメラモジュールが、モバイルコンピューティングデバイスの同じ面上にあり、
Qカードが、カメラモジュールの真下に配置され、それらの間の好ましい距離が15mm〜20mmであり、
外部レンズは、Qカード内の試料がカメラモジュールの作動距離にあるように、Qカードとカメラモジュールとの間に配置され、外部レンズの好ましい焦点距離が12〜18mmであり、レンズとカメラモジュールとの間の好ましい距離が、できる限り小さくかつ3mm以下であることが好ましく、
光ファイバが、光源から放射された光を誘導して、カメラモジュールの真下の試料領域を照らし、
光ファイバの一方の端面が、光源の開口部の下に配置され、それらの間の距離が、できる限り小さくかつ3mm以下であることが好ましく、
光ファイバの直径が、光源の開口部の直径と等しいように構成され、
光ファイバが取り付けられる傾斜角は、ファイバから放射される中心光ビームがカメラモジュールの真下の試料領域上を照らすように設定されている、試験装置。
【0025】
装置(比色信号用).A2
a)前記デバイス請求項に記載の、光信号を増強するための試料取扱デバイス(デバイス_C2)と、
b)カメラモジュールおよび光源を有するモバイルコンピューティングデバイスと、
c)一対の反射ミラーを備える照明光学系と、
d)外部レンズと、
を備える試験装置であって、
−光源が白色光を放射し、
−光源およびカメラモジュールが、モバイルコンピューティングデバイスの同じ面上にあり、
Qカードが、カメラモジュールの真下に配置され、それらの間の好ましい距離が5〜10mmであり、
外部レンズが、Qカード内の試料がカメラモジュールの作動距離にあるように、Qカードとカメラモジュールとの間に配置され、外部レンズの好ましい焦点距離が4〜8mmであり、レンズとカメラモジュールとの間の好ましい距離が、できる限り小さくかつ3mm以下であることが好ましく、
照明光学系が、光源から放射された光の方向を変えて、Qカード上の試料を裏側から照らし、各ミラーは光の方向を90度変え、
ミラーがQカードの下に設置され、1つのミラーが光源と一列になり、別のミラーがカメラモジュールと一列になり、Qカードとミラーとの間の好ましい距離が5mm〜10mmである、試験装置。
【0026】
装置(比色信号用).A3
a)前記デバイス請求項に記載の、光信号を増強するための試料取扱デバイス(デバイス_C2)と、
b)カメラモジュールを有するモバイルコンピューティングデバイスと、
c)別個の光源と、
d)外部レンズと、
を備える試験装置であって、
−光源が白色光を放射し、光源が、Qカードの下にカメラモジュールと一列になって配置され、光源とQカードとの間の好ましい距離が5mm〜10mmであり、
−Qカードが、カメラモジュールの真下に配置され、それらの間の好ましい距離が5〜10mmであり、
外部レンズが、Qカード内の試料がカメラモジュールの作動距離にあるように、Qカードとカメラモジュールとの間に配置され、外部レンズの好ましい焦点距離が4〜8mmであり、レンズとカメラモジュールとの間の好ましい距離が、できる限り小さくかつ3mm以下であることが好ましい、試験装置。
【0027】
光信号
本発明によると、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスのテクスチャ表面によって増強され得る光信号は、試料、蛍光、ルミネセンス(電気、化学、フォト、または電気化学)、および/またはエミッタからの他の光の色の群から選択される。
【0028】
蛍光信号用装置).A4
a)前記デバイス請求項に記載の、光信号を増強するための試料取扱デバイス(デバイス_F)と、
b)カメラモジュールを有するモバイルコンピューティングデバイスと、
c)別個の光源と、
d)傾斜反射ミラーを備える照明光学系と、
e)ロングパスフィルタおよびショートパスフィルタを備えるフィルタと、
f)外部レンズと、
を備える試験装置であって、
−光源がレーザーダイオードであり、
−傾斜ミラーが、光源から放射された光の方向を変えて、カメラモジュールの真下の試料領域を照らし、
−光が試料を傾斜角で照らし、好ましい角度が>60度であり、
Qカードが、カメラモジュールの真下に配置され、それらの間の好ましい距離が15mm〜20mmであり、
外部レンズが、Qカード内の試料がカメラモジュールの作動距離にあるように、Qカードとカメラモジュールとの間に配置され、外部レンズの好ましい焦点距離が12mm〜18mmであり、レンズとカメラモジュールとの間の好ましい距離が、できる限り小さくかつ3mm以下であることが好ましく、
−ショートパスフィルタが、光源の開口部の前に配置され、
−ロングパスフィルタが、外部レンズとカメラモジュールとの間に配置される、試験装置。
【0029】
方法
試料の光信号を分析するための方法であって、
a)試料液を収集するステップと、
b)先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスを取得するステップと、
c)プレートが開放構成にあるとき、デバイスのプレートの一方または両方に試料を付着させるステップと、
d)2つのプレートを一緒にし、試料が2つのプレート間に液体層を形成するようにプレートを閉鎖構成へと押圧するステップと、
e)デバイスを試験装置に挿入するステップと、
f)試験装置の光源を作動させるステップと、
g)カメラモジュールを使用して試料の画像を取得するステップと、
h)モバイルコンピューティングデバイスが画像を処理して、画像の比色信号または蛍光信号を分析し、試料のある特性を取得するステップと、
を含む、方法。
【0030】
適用
上記のQカードデバイス、試験装置、および方法は、以下の分野で目的の分析物の存在およびレベルを検出するために適用され得る。
1)食品科学および安全性:飲料水中のpH、アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩、重金属、細菌レベルなどの試験;牛乳中の細菌、乳糖、添加物、特定のタンパク質レベルなどの試験、
2)個人の健康管理:唾液、尿、および呼吸中のグルコース、アルコールなど。
3)
【0031】
いくつかの実施形態では、アッセイにおいて光信号を増強するためのデバイスは、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、光散乱層と、を備え、
i.第1および第2のプレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、そのそれぞれの内表面上に、分析物を含む試料と接触するための試料接触領域を有し、
ii.プレートの一方または両方が可撓性であり、
iii.第1のプレートが光を透過し、
iv.第2のプレートが、光を実質的に反射し、粗いトポロジーを有する光散乱層の内表面を備え、
構成のうちの1つが開放構成であり、ここで、2つのプレートの内表面間の平均間隔が少なくとも200umであり、試料がプレートの一方または両方に付着し、
構成のうちのもう1つが、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部は2つのプレート間にあり、プレートの内表面間の平均間隔は200um未満であり、
閉鎖構成では、光散乱層は、2つのプレートの内表面間のプローブ光の捕捉を増強する。
【0032】
いくつかの実施形態では、デバイスにおいて、第2のプレートの光散乱表面は、以下を含む:
i.テクスチャ表面は、限定されないが、凸凹がある波状のざらざらした表面であってよい、
ii.テクスチャ表面が、周期的または非周期的であってよい、
iii.テクスチャ表面の平均粗さ範囲が、限定されないが、2um〜5umであることが好ましい、
iv.スペーサが、第1のプレートの内表面に固定され、所定の均一な高さを有する、および
v.それらの組み合わせ。
【0033】
C1.光散乱層が、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、100%、またはいずれか2つの値の間の範囲内の反射率を有する反射性の高い不透明な白色材料で作られていてもよい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
【0034】
C2.光散乱表面の反射スペクトルが、300nm〜1000nmの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
【0035】
C3.光散乱層が、半透明の白色材料で作られていてもよく、透過率が、10%〜30%である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
【0036】
C4.光散乱層が反射金属膜で作られていてもよく、光散乱層が不透明な白色誘電体膜で作られていてもよい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
【0037】
C5.光散乱層が、0.5um〜200umのR
a(算術平均粗さ)、>0.5umのR
sm(凹凸の平均間隔)、および>0.1のRΔ
a(プロファイルの平均勾配)を有するテクスチャ表面を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
【0038】
C6.テクスチャ表面が、周期的または非周期的であってよく、テクスチャ表面上の単一の特徴の形状が、限定されないが、正方形、三角形、鋭角であってよい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
【0039】
C7.スペーサの高さが、テクスチャ表面の平均粗さよりも大きく、かつ200umよりも小さい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
【0040】
テクスチャ反射の平均粗さの高さ(R
a)が、照明光の波長の少なくとも20%である必要があり、第1のプレートと第2のプレートとの間の間隔の最大5倍、またはこれら2つの値の間の範囲内であり得る、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
平均横方向特徴サイズ(b
a)が、照明光の波長の少なくとも20%かつ最大10倍、またはこれら2つの値の間の範囲内である必要がある、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
平均期間(b
a)が、照明光の波長の少なくとも50%かつ最大1000倍、またはこれら2つの値の間の範囲内である必要がある、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたはシステム。
【0041】
図1−Aは、開いた状態の比色アッセイ試料カード1の概略図である。試料カード1は、上部プレート12、底部プレート11、およびアルミニウムヒンジ13を備える。ヒンジ13は、上部プレート12を下部プレート13に取り付ける。
【0042】
ランダム散乱構造の高さは、1nm〜200nm、1nm〜300nm、および1nm〜5000nmである。
【0043】
いくつかの実施形態では、反射表面は、同じサイズまたは異なるサイズのランダムなナノ粒子によって完了され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、反射範囲は、50%〜100%、30%〜100%、および50%〜80%である。それらは、スペクトルが広帯域または狭帯域のいずれかである、
−
−
図1−Bおよび
図1−Cは、それぞれ等角図および断面図から示される、試料カード1の底部プレート11の概略図である。底部プレート11の材料は非吸収性であり、不透明な白色を有する。それは、限定されないが、白色のポリエチレンであり得る。底部プレート11は、その上面の1つ(すなわち、上部プレート12に面する表面)にテクスチャ表面11Sを有する。テクスチャ表面11Sは、ランダムな微細構造または周期的な微細構造であり得る。ランダムな微細構造の場合、それは、限定されないが、凸凹がある、波状、またはざらざらした表面であってよい。一実施形態では、テクスチャ表面は、平均粗さが2〜3umの白色のポリスチレンシートのマット仕上げの凸凹がある表面である。周期的な微細構造の場合、それは、限定されないが、正方形、六角形、または他の格子の底部プレートの表面から突出した丸形、長方形、および三角形の柱であってよい。底部プレート11の片側には、上部プレート12を開けやすくするためのノッチ11Nが製作されている。底部プレート11の前面および底面を容易に区別するために、底部プレート11の一角に三角形の隙間11Cが制作されている。
【0045】
−
図1−Dおよび
図1−Eは、それぞれ等角図および断面図から示される、試料カード1の上部プレート12の概略図である。上部プレートの材料は透明であり、限定されないが、PMMAであり得る。上部プレートの底面(すなわち、下部プレート11に面する表面)には、均一な高さの周期的なマイクロサイズの柱アレイ12Sがある。柱アレイは、限定されないが、正方格子の長方形の柱であり得る。一実施形態では、上部プレートは厚さ175umのPMMAで作られ、柱アレイは120um*110umの周期の正方格子を有する。また、各柱は、30um*40umの寸法の長方形の形状を有し、柱の高さは30umである。上部プレート12の前面および底面を容易に区別するために、底部プレート12の一角に三角形の隙間12Cが制作されている。
−
【0046】
−
図1−Fおよび
図1−Gは、それぞれ等角図および断面図から示される、試料液を有する閉じた状態の比色アッセイ試料カード1の概略図である。試料液1Lは、上部プレート12および底部プレート11との間に埋め込まれている。底部プレート11のテクスチャ表面11Sは、柱アレイ12Sを備えた上部プレート12の底面に向いている。試料液1Lの平均液体層の厚さは均一であり、上部プレート12上の柱アレイ12Sの高さによって決定される。したがって、本発明における単位面積あたりの試料カード1に保持される試料液1Lの体積を正確に決定することができる。白色光の照明下で、底部プレート11のテクスチャ表面11Sは、光ビームを偏向させて、試料液層1L内の光路を増加させるのに役立つ。したがって、試料液1L中の着色化合物による光吸収が増加し、色の変化が増強される。
【0047】
図2−A、2−B、および2−Cは、比色カードを読み取るシステム10、特にデバイス13の詳細を示す概略図である。
図15−Aは、デバイス13の詳細を示す断面図である。そして、
図15−Bおよび
図15−Cは、デバイス13内の光学素子の構成のみを示す概略図である。これらの図は、
図14を参照して上述された要素の機能を図示する。光源1Lから放射された光は、ファイバリング135の2つの端面から側面放射型光ファイバリング135に結合され、リングに沿って内部に進む。ビームB1は、ファイバリングの側壁から放出され、拡散膜136を通過する。ビームB1は、カメラ1Cの真下の比色試料カード138の試料領域を正面から照らし、均一な照明を作り出す。照らされた試料領域は、ビームB1の一部を吸収し、ビームB1をビームB2に反射する。ビームB2は、レンズ133によって収集され、カメラ1Cに入る レンズ133は、カメラ1Cの画像センサ平面上に試料領域の画像を作成する。スマートフォン1は、画像を取得して処理し、画像の色情報を分析して、比色アッセイの色の変化を定量化する。
【0048】
いくつかの実施形態では、2つのプレート間の試料の厚さを調節する際にスペーサは使用されない。
【0049】
いくつかの実施形態では、プレートのテクスチャ反射表面は、パラメータの1つまたはその各々の組み合わせを有する。
【0050】
テクスチャ表面によって増強された光信号
比色アッセイの信号は、テクスチャ表面によって増強され得る。比色アッセイでは、白色光の照射下で、特定の波長の光が着色化合物によって吸収され、色の変化をもたらす。したがって、より強い色変化信号を得るには、色化合物の特定の吸収波長の光をより多く吸収する必要がある。また、光が光吸収媒体を通過するときに何パーセントの光が吸収されるかを決定するランベルトベールの法則に基づいて、比色アッセイにおいて光吸収を増加させる方法は、試料液の光路を増加させることである。平らな反射表面と比較して、テクスチャ表面は散乱により小角の入射光を大角の出射光に反射させ、試料液の光路を増加させる。また、テクスチャ表面は、試料液中で入射光を数回散乱させ、光が放射される前に光路を広げることができる。
【0051】
アッセイの蛍光信号は、テクスチャ表面によって増強することもできる。蛍光アッセイでは、特定の波長の励起光の照明下で、発光蛍光強度は蛍光色素の量子収量と励起光の吸収量の積に比例する。テクスチャ表面は、散乱により試料液中の励起光の光路を増加させ、したがって、より多くの励起光が蛍光分子によって吸収される。
【0052】
試験装置は、デバイスと、光源と、光ファイバと、イメージャと、を備え、
−光源は、300nm〜1000nmの波長範囲内の光を放射し、
−光源およびイメージャは、同じ平面上にあり、
−Qカードはイメージャの真下に置かれ、それらの間の好ましい距離は15mm〜20mmであり、
−光ファイバは、光源から放射された光を誘導して、カメラモジュールの真下の試料領域を照らし、
−光ファイバの一方の端面は、光源の開口部の下に配置され、それらの間の距離ができる限り小さく、10mm以下であることが好ましく、
−光ファイバの直径は、光源の開口部の直径と等しいように構成され、
−光ファイバが取り付けられる傾斜角は、ファイバから放射される中心光ビームがカメラモジュールの真下の試料領域上を照らすように設定される。
【0053】
試験装置は、デバイスと、光源と、リング形状の光ファイバと、画像と、を備え、
−光源は、300nm〜1000nmの波長範囲内の光を放射し、
−リングファイバは、ファイバの壁からの光を出力結合することができる側面放射型光ファイバであり、
−リングファイバは、イメージャの周りの円の中にあり、
−Qカードはイメージャの真下に置かれ、それらの間の好ましい距離は15mm〜20mmであり、
−光は、リング形状のファイバの側面から放射されて試料を照らし、
−リング形状の光ファイバの両端面は、光源の開口部の下に配置されており、
−リング形状のファイバと試料との間に光拡散体を配置して、リングファイバから放射される光を拡散させる。
【0054】
B.スペーサ、ヒンジ、および開口ノッチ
生物学的および化学的アッセイ(すなわち、試験)では、アッセイ操作を簡素化する、またはアッセイ速度を加速するデバイスおよび/または方法は、多くの場合、非常に価値がある。
【0055】
QMAX(Q:定量化、M:拡大、A:試薬の添加、X:加速、圧縮調節オープンフロー(CROF)としても知られる)アッセイプラットフォームにおいて、QMAXカードは、2つのプレートを使用して試料の形状を操作して薄い層にする(例えば、圧縮することにより)(
図1に図示される)。ある特定の実施形態では、プレートの操作は、人間の手または他の外力によって2つのプレートの相対位置(プレート構成と呼ばれる)を数回変更する必要がある。手による操作を簡単かつ迅速にするように、QMAXカードを設計する必要がある。
【0056】
QMAXアッセイでは、プレート構成のうちの1つは開放構成であり、ここで、2つのプレートが完全または部分的に分離され(プレート間の間隔はスペーサによって制御されない)、試料が付着し得る。別の構成は閉鎖構成であり、開放構成において付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの内表面によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
【0057】
QMAXアッセイ操作では、オペレータは、多くの場合、制御された方法でアッセイ試薬を試料に添加する必要がある。例えば、いくつかの実施形態では、試薬(例えば、検出剤および結合剤)は、QMAXデバイスのプレート表面上にコーティングされ、いくつかの試薬(例えば、検出剤)は、アッセイプロセス中、適切なタイミングで試料に放出される。他の多くの中で、場合によっては、結合剤による標的分析物の実質的な結合後に検出剤を添加することが望ましい。他の場合では、試料の薄膜の形成後に検出剤を添加することが望ましい。他の場合では、指定された期間だけ検出剤の添加を遅らせることが望ましい。本発明は、これらの目標を達成するとともに、生/化学センシング(限定されないが、イムノアッセイ、核酸アッセイ、電解質分析などを含む)を、現在のセンシング方法およびデバイスよりも速く、より高感度で、より少ないステップで、実施が簡単な、必要な試料の量がより少ない、専門家の支援の必要性がより少ないもしくは低減された(またはない)、および/またはコストがより低いデバイスおよび方法を提供することである。
【0058】
「圧縮オープンフロー(COF)」という用語は、(i)試料の少なくとも一部の上に他のプレートを設置し、(ii)次に2つのプレートを互いに向かって押して、2つのプレート間の試料を圧縮することにより、プレート上に付着した流動性試料の形状を変化させる方法を指し、圧縮は、試料の少なくとも一部の厚さを低減し、試料をプレート間の空いた空間に流れ込ませる。「圧縮調節オープンフロー」または「CROF」(または「自己較正圧縮オープンフロー」または「SCOF」または「SCCOF」)(QMAXとしても知られる)という用語は、特定の種類のCOFを指し、圧縮後の試料の一部または全体の最終的な厚さは、スペーサによって「調節」され、スペーサは2つのプレート間に設置される。ここで、CROFデバイスは、QMAXデバイスと交換可能に使用される。
【0059】
「スペーサ」または「ストッパ」という用語は、特に明記しない限り、2つのプレート間に設置された場合、2つのプレートを一緒に圧縮したときに達成され得る2つのプレート間の最小間隔に制限を設定する機械的物体を指す。すなわち、圧縮において、スペーサは2つのプレートの相対的な動きを停止させ、プレート間隔がプリセット(すなわち所定)値よりも小さくなるのを防ぐ。
【0060】
「スペーサは所定の高さを有する」および「スペーサは所定のスペーサ間距離を有する」という用語は、それぞれ、QMAXプロセスの前にスペーサの高さおよびスペーサ間距離の値が既知であることを意味する。QMAXプロセスの前にスペーサの高さおよびスペーサ間距離の値がわからない場合には、予め決定されていない。例えば、ビーズがプレートのランダムな位置に着地する、ビーズがスペーサとしてプレート上に噴霧される場合、スペーサ間距離は予め決定されていない。スペーサ間距離が予め決定されていない別の例は、QMAXプロセス中にスペーサが移動することである。
【0061】
QMAXプロセスにおいて「スペーサがそれぞれのプレートに固定される」という用語は、スペーサがプレートのある位置に取り付けられ、その位置への取り付けがQMAXプロセスの間維持される(つまり、それぞれのプレート上のスペーサの位置は変化しない)ことを意味する。「スペーサがそのそれぞれのプレートに固定されている」例は、スペーサがプレートの材料1つで一体に作られており、QMAXプロセス中にプレート表面に対するスペーサの位置が変化しないことである。「スペーサがそのそれぞれのプレートに固定されていない」例は、スペーサが接着剤でプレートに接着されているが、QMAXプロセス中のプレートの使用中、接着剤は、スペーサをプレート表面上のその元の位置に保持することができず、スペーサはプレート表面上の元の位置から移動する。
【0062】
QMAXプロセスにおいて2つのプレートの「開放構成」という用語は、2つのプレートが部分的または完全のいずれかに分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されない構成を意味する。
【0063】
QMAXプロセスにおいて2つのプレートの「閉鎖構成」という用語は、プレートが互いに向かい合っている構成を意味し、スペーサおよび試料の適切な体積がプレート間にあり、プレート間の適切な間隔、したがって、試料の適切な体積の厚さは、プレートおよびスペーサによって調節され、適切な体積は、試料の全体積の少なくとも一部である。
【0064】
QMAXプロセスにおいて「試料の厚さはプレートおよびスペーサによって調節される」という用語は、プレート、試料、スペーサ、およびプレート圧縮方法の所与の条件に関して、プレートの閉鎖構成における試料の少なくともポートの厚さがスペーサおよびプレートの特性から予め決定され得ることを意味する。
【0065】
QMAXデバイスのプレートの「内表面」または「試料表面」という用語は、試料に接触しているプレートの表面を指し、プレートのもう一方の表面(試料に接触していない)は「外表面」と呼ばれる。
【0066】
QMAXプロセスにおける物体の「高さ」または「厚さ」という用語は、特に明記しない限り、プレートの表面に垂直な方向にある物体の寸法を指す。例えば、スペーサの高さは、プレートの表面に垂直な方向のスペーサの寸法であり、スペーサの高さおよびスペーサの厚さは同じことを意味する。
【0067】
QMAXプロセスにおける物体の「面積」という用語は、特に明記しない限り、プレートの表面に平行な物体の面積を指す。例えば、スペーサ面積は、プレートの表面に平行なスペーサの面積である。
【0068】
QMAXデバイスという用語は、試料に対してQMAX(例えば、CROF)プロセスを行い、2つのプレートを接続するヒンジを有する、または有しないデバイスを指す。
【0069】
QMAXカードのいくつかの実施形態では、移動可能なプレートの閉鎖構成で試料の厚さを制御するためにスペーサを使用せず、閉鎖構成に達した後、試料の厚さを測定する他の方法を使用する。厚さ測定は、光干渉測定を含む。
【0070】
C.比色アッセイ用の化学物質
本明細書で使用される「比色」という用語およびその文法上の変形は、人の色知覚スペクトル(例えば、可視スペクトル)を含む色スペクトルの物理的記述および定量化を指す。いくつかの実施形態では、定量が不要であり、高価な検出機器が利用できない場合、比色アッセイは特に有用である。ある特定の実施形態では、色変化の検出は、ユーザ(例えば、アッセイを行う個人)の肉眼による観察により実行され得る。比色アッセイは肉眼による観察で検出することができるため、ユーザが検出可能な色の変化について反応を調べるか、または比較可能な反応の色を複製する1つ以上の対照(陽性または陰性)と並行してアッセイを実行するかのいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、較正された比色測定を使用して、標的の量を定量的に決定することが可能である。
【0071】
一般に、比色分析は、溶液などの試料中の分析物(化学元素または化学化合物など)の有無、レベル、または濃度を発色試薬を用いて決定することを伴う。有機化合物および無機化合物の両方に適用可能であり、酵素反応ステップを用いて、またはそれなしで使用することができる。一般的に、必要な機器は、比色計、1つ以上のキュベット、および適切な発色試薬である。このプロセスは、例えば、AutoAnalyzerの使用またはフローインジェクション分析によって自動化することができる。特定の実施形態では、比色計をプレートリーダーとの使用に適合させて、分析を高速化し、廃棄物流を低減することができる。
【0072】
一態様では、本明細書に開示される比色アッセイは非酵素的方法である。例えば、金属イオンは、1つ以上の剤と反応して、1つ以上の着色生成物を形成することができる。例えば、カルシウムは、o−クレゾールフタレインコンプレクソンと反応して着色錯体を形成することができる。銅は、バソクプロインジスルホネートと反応して着色錯体を形成し得る。クレアチニンは、ピクラートと反応して着色錯体を形成することができる。鉄は、バソフェナントロリンジスルホネートと反応して着色錯体を形成することができる。そして、ホスフェートは、モリブデン酸アンモニウムおよび/またはメタバナジン酸アンモニウムと反応して着色錯体を形成することができる。
【0073】
別の態様では、本明細書に開示される比色アッセイは、1つ以上の酵素反応ステップを含む。典型的には、発色反応の前に酵素によって触媒される反応が起こる。酵素は1つ以上の特定の基質に特異的であるため、より正確な結果を得ることができる。例えば、CHOD−PAP法)などのコレステロール検出のアッセイでは、試料中のコレステロールが最初に酸素と反応して、酵素コレステロールオキシダーゼによって触媒される)コレステノンおよび過酸化水素を生成する。次に、過酸化水素を4−アミノフェナゾンおよびフェノールと反応させて(今回はペルオキシダーゼによって触媒される)着色錯体および水を生成する。別の例は、グルコースが試料が最初に酸素および水と反応して(酵素グルコースオキシダーゼによって触媒される)グルコネートおよび過酸化水素を生成する、グルコースを検出するためのGOD−Perid法である。そのように生成された過酸化水素は、ABTSと反応して着色錯体を生成し、反応はペルオキシダーゼによって触媒され得る。さらに別の例では、いわゆるGPO−PAP法は、トリグリセリドを検出する。トリグリセリドは最初にグリセロールおよびカルボン酸に変換される(エステラーゼによって触媒される)。次に、グリセロールはATPと反応してグリセロール−3−ホスフェートおよびADP(グリセロールキナーゼによって触媒される)を形成する。次に、グリセロール−3−ホスフェートは、グリセロール−3−リン酸オキシダーゼによって酸化されてジヒドロキシアセトンホスフェートおよび過酸化水素を形成する。そして、最終的な酵素反応はペルオキシダーゼによって触媒され、ここで、過酸化水素は4−アミノフェナゾンおよび4−クロロフェノールと反応して着色錯体を形成する。いくつかの実施形態では、比色アッセイは、非酵素的ステップ(複数可)および酵素的ステップ(複数可)の両方を含み得る。例えば、最初に分析物を炭酸アンモニウム(ウレアーゼによって触媒される)に変換し、次に炭酸アンモニウムがフェノールおよび次亜塩素酸塩と非酵素的反応で反応して着色錯体を形成することにより、尿素を検出することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、比色アッセイはタンパク質標的を検出する。一態様では、比色アッセイは、タンパク質−金属キレート化(タンパク質−銅キレート化など)の形成、それに続く還元金属(例えば、銅)の二次検出を伴う。この種類の比色アッセイの例には、BCAアッセイ、ならびにThermo Scientific Pierce BCAおよびModified Lowry Protein AssaysなどのLowryタンパク質アッセイが含まれる。別の態様では、比色アッセイは、結合色素に関連する色変化の直接検出を伴うタンパク質色素結合を伴う。この種類の比色アッセイの例には、660nmアッセイおよびクマシー(Bradford)タンパク質アッセイが含まれる。ポリペプチドまたはタンパク質標的を検出するための比色アッセイの他の例には、ビウレットアッセイ、ビシンコニン酸(Smith)アッセイ、アミドブラック法、およびコロイド金アッセイが含まれる。
【0075】
特定の実施形態では、比色スクリーニングなどの比色アッセイは、NAD(P)H生成に基づき得る。NAD(P)Hの340nmでの吸光度は、デヒドロゲナーゼの活性を測定するために一般的に使用される。典型的には、この種類の比色アッセイは、合成化合物または二次酵素のいずれかを必要とする間接的な方法を伴う。例えば、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)などのテトラゾリウム塩は、可視領域の光を吸収するホルマザン色素に還元することができる。これらの反応は生物学的条件下では本質的に不可逆的であり、色の増加はフィルタディスクまたは標準の96ウェルプレートリーダーで視覚的に容易に監視することができる。着色ホルマザンの形成につながるカスケード反応は、NAD(P)Hの生成を試料中のデヒドロゲナーゼの触媒活性に関連付ける。
【0076】
特定の実施形態では、比色アッセイは、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)である。比色ELISA基質の例には、PNPP(p−ニトロフェニルホスフェート、405nmで光を吸収する黄色の水溶性反応生成物を生成するためにELISA用途でアルカリホスファターゼを検出するために広く使用されている基質)、ABTS(2,2’−アジノビス[3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸]−ジアンモニウム塩(HRPの検出に使用され、水溶性の緑色の最終反応生成物をもたらす)、OPD(o−フェニレンジアミン二塩酸塩、HRPの検出に使用され、水溶性の黄橙色の反応生成物をもたらす)、およびTMB(3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、HRP検出時に青色をもたらす)などのアルカリホスファターゼ(AP)および/または西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素(HRP)のための比色(発色性とも呼ばれる)基質が含まれる。
【0077】
比色アッセイの具体的な例には、HRP/ABTS/H2O2アッセイ、HRP/4CN/H2O2アッセイ、D−アミノ酸オキシダーゼアッセイ、ペルオキシダーゼ/o−ジアニシジンアッセイ、ABTSおよびo−ジアニシジンアッセイ、TMBアッセイ、グアイアコールアッセイ、MNBDHアッセイ、ギブズ試薬および4−アミノアンチピリンに基づくアッセイ、Poly R−478アッセイ、西洋ワサビペルオキシダーゼ結合アッセイ、MTTアッセイ、インドールアッセイ、ならびにパラニトロフェノキシアナログ(pNA)アッセイが含まれる。
【0078】
上述のデバイスおよび方法を使用して、以下の比色アッセイの1つ以上を行うことができる。適切な比色アッセイには、限定されないが、タンパク質、核酸、抗体、または微生物を検出する比色アッセイが含まれる。比色アッセイは、溶液中の物質の濃度を決定するために使用され得る。場合によっては、比色アッセイには比色イムノアッセイが含まれる。適切な比色アッセイには、Jiang et al.,Analyst(2016),141:1196−1208、Morbioli et al.,Anal.Chim.Acta.(2017),970:1−22、Gu et al.,Biotechnology Advances(2015),33:666−690、Marin et al.,Analyst.(2015),140(1):59−70、Du et al.,Small.(2013),9(9−10):1467−81、Song et al.,Adv.Mater.(2011),23(37):4215−36、Liu et al.,Nanoscale(2011),3(4):1421−33、Martin et al.J.Animicrob Chemother.(2007) 59(2):175−83、Sapan et al.Biotechnol.Appl.Biochem.(1999),29(pt 2):99−108に記載されるものが含まれ得る。
【0079】
比色イムノアッセイには、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)などの酵素イムノアッセイが含まれ得る。ELISAアッセイは、表面結合抗原を酵素、例えば、単一の抗体コンジュゲートまたは酵素で抗原を標識するために協同して作用する2つ以上の抗体で標識することを含み得る。抗原は、非特異的手段(例えば、吸着)または特異的手段(例えば、「サンドイッチ」ELISAにおける抗体による捕捉)により固体表面に固定化され得る。インキュベーションに続いて、洗浄ステップ、および酵素に共有結合した検出抗体の添加を行うことができる。場合によっては、検出抗体は、酵素に結合した二次抗体によってそれ自体検出される一次抗体である。酵素の標識後、典型的には1つ以上の洗浄ステップの後、酵素は、例えば、分光測光法、蛍光測定法、または視覚的手段により検出され得る信号、例えば化学信号を生成するような方法で、発色性基質などの適切な基質と反応する。そのような色の変化は、試料中の抗原の存在および/または量を示し得る。ELISAアッセイの種類には、例えば、直接ELISA、サンドイッチELISA、および競合ELISAが含まれる。
【0080】
酵素イムノアッセイでの使用に適した酵素には、限定されないが、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブドウ球菌ヌクレアーゼ、デルタ−5−ステロイドイソメラーゼ、酵母アルコールデヒドロゲナーゼ、アルファ−グリセロホスフェート、デヒドロゲナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼ、およびアセチルコリンエステラーゼが含まれる。このようなアッセイでの検出は、酵素の発色性基質を用いる比色法により達成でき、ここで、適切な基質には、限定されないが、o−フェニレンジアミン(OPD)、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)、3,3’−ジアミノベンジドテトラヒドロクロライド(DAB)、2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸)(ABTS)などが含まれる。基質の流体組成物、例えば、基質の水性調製物は、典型的には、検出可能な生成物が生成されるのに十分な期間の間、基質表面とともにインキュベートされる。インキュベーションは、典型的には、約0〜37℃、一般的には約15〜30°C、より一般的には約18〜25°Cの範囲の温度で、約10秒〜2時間、一般的には約30秒〜1時間、より一般的には約5分〜15分の範囲の期間の間続く。
【0081】
比色イムノアッセイには、ラテラルフローアッセイ(LFA)またはイムノクロマトグラフィアッセイが含まれ得る。そのようなアッセイは、流体を輸送するために、一連の毛細管床、例えば、多孔質紙またはポリマーで行われてもよい。従来のラテラルフロー試験ストリップは、試料受容領域および標的捕捉区間が支持される固体支持体を含む。固体支持体の材料は、試料受容領域および標的捕捉区間を支持し、ラテラルフロー試験ストリップが試料のキャリア液として機能する適切な溶媒または緩衝液に曝されたときに、試料受容領域から標的捕捉区間に試料の毛細管流を提供することができるものである。支持体として使用することができる材料の一般的なクラスには、有機または無機ポリマー、ならびに天然および合成ポリマーが含まれる。適切な固体支持体のより具体的な例には、限定されないが、ガラス繊維、セルロース、ナイロン、架橋デキストラン、様々なクロマトグラフィ紙、およびニトロセルロースが含まれる。
【0082】
捕捉区間では、捕捉分子が錯体に結合し、試験ストリップの色を変化させ得る。捕捉区間は、信号生成システムの1つ以上の構成要素を含み得る。シグナル生成システムは、ラテラルフローアッセイの特定の性質に応じて広く異なり、直接または間接的に検出可能な標識である。LFAでの使用に適切な検出可能な標識には、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的、化学的、または他の手段により検出可能な任意の部分が含まれる。例えば、適切な標識は、標識ストレプトアビジンコンジュゲートで染色するためのビオチン、蛍光色素(例えば、フルオレセイン、テキサスレッド、ローダミン、緑色蛍光タンパク質など)、放射標識(例えば、
3H、
125I、
35S、
1Cまたは
32)、酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、およびELISAで一般的に使用されるもの)、およびコロイド金ナノ粒子、銀ナノ粒子、磁性ナノ粒子、酸化セリウムナノ粒子、カーボンナノチューブ、酸化グラフェン、コンジュゲートポリマーなどの比色標識、または着色ガラスもしくはプラスチック(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ラテックスビーズ)を含む。放射標識は、写真フィルムまたはシンチレーションカウンターを使用して検出することができ、蛍光マーカーは、放射光を検出するために光検出器を使用して検出され得る。酵素標識は、典型的には、酵素に基質を提供し、基質に対する酵素の作用により生成された反応生成物を検出することにより検出され、比色標識は、着色標識を単に視覚化することにより検出される。
【0083】
場合によっては、比色アッセイを使用して試料中のイオンを測定することができる。例えば、塩化物イオンは比色アッセイで測定され得る。塩化物イオンはチオシアン酸第二水銀からチオシアネートを置換する。遊離チオシアネートは第二鉄イオンと反応して着色錯体チオシアン酸第三鉄を形成し、これは測光的に測定される。
【0084】
同様に、マグネシウムは、カルマガイトを使用して比色により測定することができ、カルマガイトは、マグネシウムと反応すると赤紫色に変わり(ホルマザン色素試験による)、マグネシウムとの反応、またはマグネシウムと結合して青色の錯体を形成するメチルチモールブルーを使用すると、600nmで発光する。
【0085】
同様に、カルシウムは、O−クレゾールフタレインコンプレクソンとカルシウムとの反応で紫色に変わるO−クレゾールフタレインを使用した比色技術によって検出することができる。
【0086】
同様に、重炭酸塩(HCO3
−)およびホスホエノールピルビン酸(PEP)は、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)により触媒される反応でオキサロ酢酸およびホスフェートに変換されるため、二色で試験することができる。リンゴ酸デヒドロゲナーゼ(MD)は、還元ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)の同時酸化を伴うオキサロ酢酸のマレートへの還元を触媒する。このNADHの酸化は、試料の重炭酸塩含有量に比例して、380/410nmで二色により測定される反応混合物の吸光度の減少をもたらす。血中尿素窒素は、ジアセチルまたはフェアロンが尿素とともに黄色の色素原を生じ、測光によって定量化され得る比色試験で検出することができる。同様に、クレアチニンは、試料をアルカリ性ピクラート溶液で処理して赤色の錯体をもたらすことにより、比色により測定することができる。加えて、クレアチニンは、クレアチニンがクレアチニンイミノヒドロラーゼによって加水分解されるときに生成されるアンモニアを測定する非ジャッフェ反応を使用して測定することができる。グルコースは、濃度を推定するために血液を一定期間、一定量のグルコースオキシダーゼに曝されるアッセイにおいて測定することができる。指定された時間後に、過剰な血液が除去され、色が発色し、これは、グルコース濃度を推定するために使用される。例えば、グルコースとのグルコースオキシダーゼ反応は、ヨウ化カリウム(ろ紙中)をヨウ素に変換し、茶色を形成する発生期の酸素を形成する。血液中のグルコースレベルの間接的な読み取りとしてのグリコシル化ヘモグロビンの濃度。
【0087】
血漿高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)の決定は、ヘパリン塩化マンガンによる全血漿(LDLおよびVLDL)のアポタンパク質B含有リポタンパク質の沈殿後、血漿総コレステロールに使用されるのと同じ手順により測定される。これらの化合物は、コレステロールエステルおよび遊離コレステロールの両方を定量化する酵素駆動反応に基づいたアッセイにおいて比色により検出することもできる。コレステロールエステルは、コレステロールエステラーゼを介してコレステロールに加水分解され、これは次にコレステロールオキシダーゼによってケトンコレスト−4−エン−3−オンと過酸化水素に酸化される。次に、過酸化水素は、非常に特異的な比色プローブで検出される。西洋ワサビペルオキシダーゼは、1:1の比率で結合するプローブと過酸化水素との間の反応を触媒する。試料を既知のコレステロール標準濃度と比較することができる。
【0088】
試薬の例
A.グルコース比色(蛍光)アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
100単位/mlのグルコースオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM 4−アミノアンチピリン、20mM TOOS
試薬レシピ2:
100単位/mlのグルコースオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM 3,5,3’,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)
試薬レシピ3:
100単位/mlのグルコースオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM Amplex Red
試薬レシピ4:
1単位/mlのヘキソキナーゼ、220mg/mlのATP、400mg/mlのNAD
B.カルシウム比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
17mg/mlのアルセナゾIII
C.アルブミン比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
22mg/mlのブロムクレゾールパープル
D.総タンパク質比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
1.34mg/mlの硫酸銅、3.43mg/mlの酒石酸カリウムナトリウム、0.28mg/mlのヨウ化カリウム
E.ナトリウム比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
220mg/mlのONPG、0.05単位/mlのβ−ガラクトシダーゼ
F.カリウム比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
220mg/mlのADP、0.05単位/mlのホスホエノールピルビン酸、0.1単位/mlのピルビン酸キナーゼ、480mg/mlのNADH、13.6mg/mlのリン酸カリウム、95mg/mlの硫酸マグネシウム、7.85mg/mlのFAD、130mg/mlの4−アミノアンチピリン、10単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、1.88mg/mlのTBHBA
G.塩化物比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
530mg/mlのCNPG3、0.36単位/mlのa−アミラーゼ、250mg/mlの酢酸カルシウム
H.血中尿素窒素比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
0.5U/mlの尿素アミドリアーゼ、570ug/mlのPEP、220ug/mlのATP、1U/mlのピルビン酸キナーゼ
10U/mlのピルビン酸オキシダーゼ、13.6mg/mlのリン酸カリウム、95ug/mlのMgCl2、7.85ug/mlのFAD
1.88mg/mlのTBHBA、130ug/mlの4−AAP、10U/mlのペルオキシダーゼ
I.クレアチニン比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
10U/mlのクレアチニンアミドヒドロラーゼ、30U/mlのクレアチニンアミジノヒドロラーゼ、10U/mlのサルコシンオキシダーゼ、1.88mg/mlのTBHBA、130ug/mlの4−AAP、10U/mlのペルオキシダーゼ
J.アルカリホスファターゼ比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
560ug/mlのp−ニトロフェニルホスフェート、0.5U/mlの硫酸亜鉛、330ug/mlの硫酸マグネシウム
K.アラニンアミノトランスフェラーゼ比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
8.74mg/mlのL−アラニン、1.01mg/mlのα−ケトグルタル酸
10U/mlのピルビン酸オキシダーゼ、13.6mg/mlのリン酸カリウム、95ug/mlのMgCl2、7.85ug/mlのFAD、1.88mg/mlのTBHBA、130ug/mlの4−AAP、10U/mlのペルオキシダーゼ
L.アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
4.26mg/mlのL−アスパラギン酸、1.01mg/mlのα−ケトグルタル酸、10U/mlのオキサロ酢酸デカルボキシラーゼ、1.88mg/mlのTBHBA、130ug/mlの4−AAP、10U/mlのペルオキシダーゼ
M.ビリルビン比色アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
1U/mlのビリルビンオキシダーゼ
N.コレステロール比色(蛍光)アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
100単位/mlのコレステロールオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM 4−アミノアンチピリン、20mM TOOS
試薬レシピ2:
100単位/mlのコレステロールオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM 3,5,3’,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)
試薬レシピ3:
100単位/mlのコレステロールオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM Amplex Red
O.トリグリセリド比色(蛍光)アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液
試薬レシピ1:
100単位/mlのリパーゼ、100単位/mlのグリセロキナーゼ、100単位/mlのグリセロリン酸オキシダーゼ、20mM 4−アミノアンチピリン、20mM TOOS
試薬レシピ2:
100単位/mlのリパーゼ、100単位/mlのグリセロキナーゼ、100単位/mlのグリセロリン酸オキシダーゼ、20mM 3,5,3’,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)
試薬レシピ3:
100単位/mlのリパーゼ、100単位/mlのグリセロキナーゼ、100単位/mlのグリセロリン酸オキシダーゼ、20mM Amplex Red
P.アルコール比色(蛍光)アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液、呼気
試薬レシピ1:
100単位/mlのアルコールオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM 4−アミノアンチピリン、20mM TOOS
試薬レシピ2:
100単位/mlのアルコールオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM 3,5,3’,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)
試薬レシピ3:
100単位/mlのアルコールオキシダーゼ、100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM Amplex Red
Q.過酸化水素(蛍光)アッセイ
試料:全血、血漿、血清、唾液、呼気
試薬レシピ1:
100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM 4−アミノアンチピリン、20mM TOOS
試薬レシピ2:
100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM 3,5,3’,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)
試薬レシピ3:
100単位/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ、20mM Amplex Red
R.グラム染色
試料:血液塗抹標本、膣試料、生殖器試料
グラムクリスタルバイオレット
クリスタルバイオレット20g、シュウ酸アンモニウム8g、メタノール200mL
グラムヨウ素
ヨウ素結晶3.33g、ヨウ化カリウム6.67g
グラム脱色剤
エタノール500.0mL、アセトン500.0mL
グラムサフラニン
サフラニンO 0.25g、エタノール10mL
グラムベーシックフクシンベーシック
フクシン0.7g、フェノール3.5mL、エタノール14mM
S.ライシュマン染色
試料:塗沫試料
レシピ1
ライシュマン色素0.2g、アセトン不含メチルアルコール100mL
T.ギムザ染色
試料:塗沫試料
レシピ1
ギムザパウダー0.15g、グリセリン12.5mL、メチルアルコール12.5mL
U.ライト染色
試料:塗沫試料
レシピ1
ライト染色1.5g、メタノール500mL
V.フィールド染色
試料:塗沫試料
フィールド溶液A
メチレンブルー1.6g、リン酸二水素二ナトリウム10g、リン酸二水素カリウム12.5g、アズール1g、蒸留水1000mL
フィールド溶液B
エオシンY2g、リン酸二水素二ナトリウム10g、リン酸二水素カリウム12.5g、蒸留水1000mL
W.ジェンナー染色
試料:塗沫試料
レシピ1
ジェンナー染色0.5g、メタノール100mL
X.JSB染色
試料:塗沫試料
レシピ1
アチンオレンジ色素0.5g、1%硫酸3mL、二クロム酸カリウム0.5g、リン酸水素二ナトリウム脱水3.5g、蒸留水500mL
JSB染色II
エオシンY1g、蒸留水500ml
Y.計数および識別のための白血球染色
試料:血液、尿、他の体液
レシピ1
アクリジンオレンジ(検出剤)1ug/mL〜1mg/mL
レシピ2
150uMヨウ化プロピジウム(PI)(検出剤)、100uMフルオレセインイソチオシアネート(FITC)、250uMベーシックオレンジ21(BO21)色素
Z.計数のための血小板染色
試料:血液、尿、他の体液
レシピ1
アクリジンオレンジ(検出剤)1ug/mL〜1mg/mL
レシピ2
150uMヨウ化プロピジウム(PI)(検出剤)、100uMフルオレセインイソチオシアネート(FITC)、250uMベーシックオレンジ21(BO21)色素
【0089】
QMAXデバイスを用いた試験システム
本発明の一態様は、QMAXデバイスを使用して生/化学試料を分析するシステムおよび方法を提供する。
【0090】
AA1.試料を分析する方法であって
a)試料をQカードに付着させ、Qカードを閉じることと、
b)閉じたQカードを、携帯モバイル通信デバイスのカメラに接続するアダプタに挿入することと、
c)携帯モバイル通信デバイスのカメラを使用して、閉じたQカードの画像(複数可)を撮影することと、
d)画像(複数可)および/または画像の分析結果を携帯モバイル通信デバイスから遠隔地に送信することと、
e)遠隔地で、モバイル通信デバイスから送信された画像(複数可)および/または分析結果を分析することと、
f)異常が検出された場合、第三者および/または携帯モバイル通信デバイスに通知することと、
を含み、
Qカードは、互いに対して移動可能であり、開放構成および閉鎖構成を有する2つのプレートを備え、
試料は、開放構成でQカードの一方または両方のプレートに付着し、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部は、2つのプレート間にあり、
モバイル通信デバイスは、アダプタ内のQカードの画像を生成し、画像および/またはその分析結果を遠隔地に送信するように構成されている、方法。
【0091】
AA2.Qカード上に付着した試料が、対象由来であり、対象がステップa)を行う、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0092】
AA3.試料の分析結果が正常範囲内にない場合、異常が特定される、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0093】
AA4.遠隔デバイスおよびモバイル携帯通信デバイスによって生成された分析結果が事前定義された値で異なる場合、異常が特定される、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0094】
AA5.試料が、羊水、房水、硝子体液、血液(例えば、全血、分画血液、血漿、血清など)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳び、キームス、内リンパ、外リンパ、糞便、胃酸、胃液、リンパ液、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹水、胸水、膿、粘膜分泌物、唾液、皮脂(sebum)(皮脂(skin oil))、精液、喀痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、尿、および呼気凝縮液からなる群から選択される体液を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0095】
AA6.試料が、河川、湖、池、海、氷河、氷山、雨、雪、下水、貯水池、水道水、飲料水、土壌、堆肥、砂、岩、コンクリート、木材、レンガ、下水、空気、熱排気口、産業排気、または車両排気から得られる環境検体を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0096】
AA7.試料が、生の食品成分、調理済みまたは加工済みの食品、食品の植物および動物供給源、前処理済みの食品、または完全に加工済みの食品を含む食品検体を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0097】
AA8.ステップ(a)において、Qカードが人間の手で押圧される、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0098】
AA9.ステップe)が、結果を閾値または正常範囲と比較して、異常を含む試料を特定することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0099】
AA10.方法が、遠隔地での分析が大幅に異なる結果をもたらす場合、携帯モバイル通信デバイスを更新することをさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0100】
AA11.Qカード上に付着した試料が、対象由来であり、分析結果が対象に送信されない、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0101】
AA12.第三者が医療専門家である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0102】
AA13.医療専門家が、医者または看護従事者である、実施形態AA12に記載の方法。
【0103】
AA14.第三者が保険会社である、実施形態AA1〜AA12のいずれかに記載の方法。
【0104】
AA15.モバイル通信デバイスからの結果および/または遠隔地からの結果が、救急室に送られる、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0105】
AA16.結果に基づいて、携帯モバイル通信デバイスまたは遠隔地が、追加情報を対象に送信する、実施形態AA1に記載の方法。
【0106】
AA17.追加情報が、結果の説明、疾患または状態に関する教育、可能な治療に関連する情報、適切な医師の所在地に関する情報、食事および/もしくは運動の変更に関連する情報、または広告を含む、実施形態AA16に記載の方法。
【0107】
AA18.Qカードが、実質的に均一な高さおよび所定の一定のスペーサ間距離を有するスペーサを備え、閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が Qカードの2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、かつプレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さが、2つのプレートの内表面によって限定され、かつプレートとスペーサによって調節される、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0108】
AA19.プレートの少なくとも一方が可撓性である、実施形態AA18に記載の方法。
【0109】
AA20.可撓性プレートに関して、可撓性プレートの厚さ×可撓性プレートのヤング率が、60〜750 GPa−umの範囲内である、実施形態AA19に記載の方法。
【0110】
AA21.可撓性プレートに関して、スペーサ間距離(ISD)の4乗を可撓性プレートの厚さ(h)および可撓性プレートのヤング率(E)で割ったISD4/(hE)が、106um3/GPa以下である、実施形態AA19に記載の方法。
【0111】
AA22.均一な厚さの層を調節するスペーサが、少なくとも1%の充填率を有し、充填率が、均一な厚さの層と接触している全プレート面積に対する、均一な厚さの層と接触しているスペーサ面積の比率である、実施形態AA18に記載の方法。
【0112】
AA23.均一な厚さの層を調節するスペーサに関して、スペーサのヤング率×スペーサの充填率が、10MPa以上であり、充填率が、均一な厚さの層と接触している全プレート面積に対する、均一な厚さの層と接触しているスペーサ面積の比率である、実施形態AA18に記載の方法。
【0113】
AA24.一方または両方のプレートが、プレートの表面上または内部のいずれかに、プレートの位置の情報を提供する位置マーカーを備える、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0114】
AA25.一方または両方のプレートが、プレートの表面上または内部のいずれかに、試料および/またはプレートの構造の横方向寸法の情報を提供する尺度マーカーを備える、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0115】
AA26.一方または両方のプレートが、プレートの表面上または内部のいずれかに、試料の撮像を補助する撮像マーカーを備える、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0116】
AA27.スペーサが、位置マーカー、尺度マーカー、撮像マーカー、またはそれらの任意の組み合わせとして機能する、実施形態AA18に記載の方法。
【0117】
AA28.均一な厚さの層の平均厚さが、0.2μm〜3.8μmの範囲内であり、試料が血液である、実施形態AA18に記載の方法。
【0118】
AA29.スペーサ間距離が、7μm〜50μmの範囲内である、実施形態AA18に記載の方法。
【0119】
AA30.スペーサ間距離が、50μm〜120μmの範囲内である、実施形態AA18に記載の方法。
【0120】
AA31.スペーサ間距離が、120μm〜200μmの範囲内である、実施形態AA18に記載の方法。
【0121】
AA32.スペーサ間距離が、実質的に周期的である、実施形態AA18に記載の方法。
【0122】
AA33.スペーサが、丸形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有する柱である、実施形態AA18に記載の方法。
【0123】
AA34.スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、各スペーサに関して、スペーサの横方向寸法のその高さに対する比率が少なくとも1である、実施形態AA18に記載の方法。
【0124】
AA35.各スペーサが、スペーサの横方向寸法のその高さに対する比率が少なくとも1である、実施形態AA18に記載の方法。
【0125】
AA36.スペーサの最小横方向寸法が、試料中の分析物の最小寸法よりも小さいか、または実質的に等しい、実施形態AA18に記載の方法。
【0126】
AA37.スペーサの最小横方向寸法が、0.5um〜100umの範囲内である、実施形態AA18に記載の方法。
【0127】
AA38.スペーサが柱形状を有し、スペーサの側壁角が、少なくとも1μmの曲率半径を有する丸い形状を有する、実施形態AA18に記載の方法。
【0128】
AA39.スペーサが少なくとも1000/mm2の密度を有する、実施形態AA18に記載の方法。
【0129】
AA40.プレートの少なくとも一方が透明である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0130】
AA41.プレートの少なくとも一方が可撓性ポリマーで作られている、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0131】
AA42.プレートを圧縮する圧力に関して、スペーサが圧縮可能ではなく、かつ/または独立して、プレートの一方のみが可撓性である、実施形態AA18に記載の方法。
【0132】
AA43.可撓性プレートが、10um〜200umの範囲内の厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0133】
AA44.均一な厚さのばらつきが30%未満である、実施形態AA18に記載の方法。
【0134】
AA45.均一な厚さのばらつきが10%未満である、実施形態AA18に記載の方法。
【0135】
AA46.均一な厚さのばらつきが5%未満である、実施形態AA18に記載の方法。
【0136】
AA47.プレートがヒンジによって接続され、ヒンジに沿ってプレートを折り畳むことにより、開放構成から閉鎖構成に変更されるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0137】
AA48.均一な厚さの試料層が、少なくとも1mm2である側面積にわたって均一である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0138】
AB1.試料を分析するシステムであって、
a)互いに対して移動可能であり、開放構成および閉鎖構成を有する2つのプレートを備える、分析用の試料を操作するためのQカードと、
b)カメラを備える携帯モバイル通信デバイスと、
c)閉じたQカードを保持するように構成されているスロットを有するアダプタであって、携帯モバイル通信デバイスに接続され、カメラが閉じたQカードの画像を撮影することを可能にする、前記アダプタと、
d)情報を保存し、モバイル通信デバイスと通信することができるリモートデバイスと、
を備え、
試料は、開放構成でQカードの一方または両方のプレートに付着し、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部は、2つのプレート間にあり、
システムは、アダプタ内のQカードの画像を生成し、画像および/またはその分析結果を遠隔地に送信するように構成されている、システム。
【0139】
AB2.Qカードが、折り畳むことによって閉鎖構成に設置され得る、実施形態AB1に記載のシステム。
【0140】
AB3.リモートデバイスが、画像および/またはその分析結果を分析するように構成されている、実施形態AB1に記載のシステム。
【0141】
AB4.リモートデバイスが、他のリモートデバイスと通信するように構成されている、実施形態AB1に記載のシステム。
【0142】
AB5.Qカードに設置された試料において異常が検出された場合、リモートデバイスが、第三者に通知するように構成されている、実施形態AB1に記載のシステム。
【0143】
AC1.対象に医療勧告を提供する方法であって、
a)対象からの試料中の1つまたは複数の分析物を分析するために、Qカードおよび関連するモバイル通信デバイスを使用することと、
b)分析物の分析結果をモバイル通信デバイスから遠隔地に送信することと、
c)分析結果をデータセットに保存することと、
d)データセットに蓄積された分析結果に基づく一連の医療勧告を遠隔地で生成することと、
e)モバイル通信デバイスにメッセージを送信することにより、対象に医療勧告を提供することと、
を含み、
医療勧告には、対象の医学、栄養/食事、運動、および/または治療に関連する提案が含まれる、方法。
【0144】
AC2.対象のニーズを特定した後に、対象に医療勧告を提供することをさらに含む、段落AC1に記載の方法。
【0145】
B.QMAXデバイスを用いたコレステロール試験
本発明の別の態様は、QMAXデバイスを使用してコレステロール試験を行うデバイスおよび方法を提供する。
【0146】
BA1.液体試料を分析する方法であって、
(a)液体試料を得ることと、
(b)第1のプレート、第2のプレート、およびプレートの一方または両方に固定されたスペーサを備えるデバイスを得ることであって、
i.プレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.各プレートがそれぞれ、試料接触領域を有する内表面を備え、
iii.スペーサが、所定の実質的に均一な高さを有し、スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域の内側にある、前記得ることと、
(c)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させることであって、
開放構成では、2つのプレートは部分的または全体的に分離され、プレート間の間隔はスペーサによって調節されない、前記付着させることと、
(d)(c)の後、2つのプレートを合わせて、プレートを閉鎖構成へと押圧することであって、
閉鎖構成では、試料の少なくとも一部は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さは、プレートの内表面によって限定され、スペーサによって調節され、
一方または両方の試料接触面は、閉鎖構成において試料に溶解および拡散し、試料中のコレステロールと反応して発光信号を生成または変更するように構成されている1つ以上の試薬を収容する1つ以上の収容部位を備える、前記押圧することと、
(e)非常に均一な厚さの層から発光信号を読み取り、それにより試料中の総コレステロールの測定値を得ることと、
を含む、方法。
【0147】
BA2.1つ以上の試薬が、コレステロールと反応して比色発光信号を生成または変更するように構成されており、
読み取りステップ(e)が、非常に均一な厚さの層内の分析物からの比色発光信号を検出および定量化するステップを含む、段落BA1に記載の方法。
【0148】
BA3.1つ以上の試薬が、コレステリルエステルヒドロラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを含む、段落BA1に記載の方法。
【0149】
BA4.1つ以上の試薬が、ペルオキシダーゼおよびカラープローブをさらに含む、段落BA3に記載の方法。
【0150】
BA5.カラープローブが、4−アミノフェナゾンおよびフェノールを含む、段落BA4に記載の方法。
【0151】
BA6.1つ以上の収容部位が、第1のプレート上に位置する第1の収容部位と、第2のプレート上に位置する第2の収容部位と、を含む、段落BA1に記載の方法。
【0152】
BA7.
i.第1の収容部位が、コレステリルエステルヒドロラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを含み、
ii.第2の収容部位が、4−アミノフェナゾン、フェノール、およびペルオキシダーゼを含む、段落BA6に記載の方法。
【0153】
C.重金属試験
本発明の別の態様は、生/化学試料において重金属試験を行うデバイスおよび方法を提供する。より具体的には、本発明は、水性系中の重金属イオンを検出するためのプロセス、重金属イオン試験片を含むデバイス、およびセンサを提供する。本発明によるデバイスによって提供される携帯型試験方法は、便利で効率的かつ迅速な方法で重金属イオンを検出するため。
【0154】
重金属(イオン)汚染は、重金属またはそれらの化合物によって生じる環境汚染を指す。環境中の重金属含有量の増加は、特に水性系の重金属汚染の場合、主に鉱業、廃ガスの排出、下水灌漑、および重金属含有製品の使用などの、環境品質の低下をもたらす人的要因によるものである。現在、試料の水性系中の少量、さらには微量の重金属イオンを、シンプル、低コスト、高感度、高信頼性、かつ安定な方法で検出するために使用することができる重金属イオン試験片の必要性が依然として存在する。一方、試験片はその場での検出に使用可能であり、高感度で重金属イオンを検出できることが必要である。さらに、重金属イオンは定性的に検出することができるだけでなく、定量的または半定量的にも検出することができることが望ましい。本発明は、これらの目標を達成するためのデバイスおよび方法を提供する。
【0155】
C−1.重金属試験用のデバイスおよび方法
図C1は、本発明が2つの部分を含むことを示す:1.従量式試料チャンバ内に乾燥試薬を有し、測定用のスマートフォンベースのリーダーに挿入することができる試験カードを備える、試験、2.スマートフォンで撮影した写真を変換し、分析物濃度を計算するための信号に変換する方法を含む計算。
【0156】
図C1に示すように、本発明は、試験プラットフォーム上の分析物の選択された定量的指標である収集点を得るためのデバイスおよび方法であり、
1.試験領域および較正領域を有するモジュール式の比色反応試験プラットフォームを提供すること、
2.モジュール式の比色試験プラットフォームの試験領域上で試験される分析物を提供することであって、試験領域が、分析物に対する比色反応を可能にするように適合されている、前記提供すること、
3.分析物および較正領域を含む試験領域のカラー画像を得ること、
4.分析物および較正領域を含む試験領域のカラー画像の各々において画素のアレイを選択すること、
5.画素のアレイの各々の中央RGBカラー値を決定すること、
6.画素のアレイの各々の中央RGBカラー値を特性値に変換すること、
7.特性値の選択された定量的指標に関連する較正指標を提供すること、
8.特性値を関連付けて分析物の選択された定量的指標を決定すること、
を含む。
【0157】
図C2に示すように、コアース(coerce)白色基板である第1のプレートには、色指示薬ならびにpH調節剤が均一に印刷されている。色指示薬は、液体試料中の重金属に対して特定の反応を示す生/化学試薬である。液体試料には、限定されないが、水、土壌試料、油、体液、および食品が含まれる。ある特定の実施形態では、試料は飲料水である。ある特定の実施形態では、試料は食品である。いくつかの実施形態では、第1のプレートは、コアース白色ポリスチレンプレートである。いくつかの実施形態では、色指示薬は第1のプレート上で乾燥される。いくつかの実施形態では、pH調節剤は第1のプレート上で乾燥される。いくつかの実施形態では、乾燥した色指示薬の濃度は1uM〜10mMである。いくつかの実施形態では、乾燥したpH調節剤の濃度は1uM〜10mMである。
【0158】
図C2に示すように、第2プレートに面する第1のプレートの表面は、第1のプレートの内表面として定義され、第1プレートに面する第2プレートの表面も、第2プレートの内表面として定義される。いくつかの実施形態では、それぞれのプレートの内表面は、分析物を含む試料と接触するための試料接触領域を備える。試料接触領域は、それぞれの内表面の一部または全体を占めてもよい。
【0159】
図C2に示すように、比色試験を使用して水中の重金属を試験するには、pH調節剤を試料に添加して、pHレベルを最適な状態に調整しなければならない。これは、異なるpHレベルでは、重金属イオンに対する色指示薬の化学反応速度が大幅に変化し、pHが調節されていない場合、試験内での大きな色のばらつきにつながるためである。重金属試験に関して、pH調節剤、またはそれらの複数の組み合わせの組み合わせは、試料PHレベルを調整するためにプレート上で乾燥され、限定されないが、ギ酸(メタン酸)、シュウ酸(エタン二酸)、乳酸(2−ヒドロキシプロパン酸)、リンゴ酸(2−ヒドロキシブタン二酸)、クエン酸(2−ヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸)、炭酸(ヒドロキシメタン酸、IUPAC名ではない)、アミノメチルホスホン酸を含む。
【0160】
図C2に示すように、第2のプレートは、第2のプレートの内表面上に固定されるスペーサを備える。しかしながら、いくつかの実施形態では、スペーサは第1のプレートの内表面上に固定され、他の実施形態では、第2のプレートおよび第1のプレートの両方の内表面上に固定されることに留意するべきである。
【0161】
図C2に示すように、スペーサは、1um、2um、5um、10um、20um、50um、100um、200um、500um、1000umの間、またはいずれか2つの値の間の範囲内である。スペーサの穴の直径は、約0.5mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、またはいずれか2つの値の間の範囲内である。穴間の中心間の間隔は、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、20mm、50mm、またはいずれか2つの値の間の範囲内である。第2のプレートは、1um、2um、5um、10um、20um、50um、100um、200um、500um、1000um、またはいずれかの2つの値の範囲内の厚さを有する透明の平坦な膜である。
【0162】
図C2に示すように、第1のプレートおよび第2のプレートは、異なる構成へと互いに対して移動可能である。構成のうちの1つは、開放構成であり、ここで、2つのプレートは部分的または全体的に分離され、プレート間の間隔はスペーサによって調節されない。
図C1は、開放構成のプレートを示し、開放構成では、限定されないが血液などの試料は、第1プレート、第2プレート、またはプレートの両方に添加され得る。いくつかの実施形態では、それぞれのプレートの内表面は、内表面の一部または全体を占める試料接触領域を備える。ある特定の実施形態では、スペーサは試料接触領域内に位置付けられる。いくつかの実施形態では、スペーサは、プレートの任意の1つに固定されないが、試料に混合される。
【0163】
図C2に示すように、第2のプレートは、滑らかな表面の透明な薄い膜である。第2のプレートの吸収は、色指示薬の吸収を妨げない必要がある。材料の可撓性に応じて、第2のプレートを試料に押圧した後に試料チャンバの歪みが発生しない限り、10um〜300umの厚さを第2のプレートとして使用することができる。
【0164】
図3は、試験手順の概略図を示す。1.最初に、色指示薬およびpH調節剤で印刷された各ウェルに微量の試料を添加する。2.次に、透明な第2のプレートをスペーサの上部に押圧し、閉じた試料チャンバを形成する。3.約1分間インキュベートして各個々の試料を発色させる。このプロセスでは、色指示薬およびpH調節剤が完全に溶解および混合される。
【0165】
図C3に示すように、自社製の色指示薬およびpH調節剤で印刷された白色ポリスチレン(PS)基板。センシング領域の色指示薬およびpH調節剤の量は、ウェルの寸法に応じて慎重に制御されるため、各ウェルが試料でいっぱいになると、所望のpHレベルおよび色指示薬の濃度が達成され得る。重金属の種類またはそれらの組み合わせに応じて、異なる化学物質が色指示薬として使用される。色指示薬は、(1)鉛検出の場合、色指示薬は0.01%〜0.2%のロジゾン酸ナトリウム(試料に溶解した後は0.2%が好ましい)、または(2)銅、カドミウム、クロム、水銀の場合、10uM〜1mMジチゾン(試料に溶解した後は30uMが好ましい)であり得る。
【0166】
図C3に示すように、色指示薬の印刷パラメータは、均一な乾燥が第1のプレート上で達成される限り、異なってもよい。印刷条件、すなわち液滴体積、速度は、当業者によく知られている第1のプレートの表面の湿潤性に依存するため、説明の必要はない。本発明において、印刷条件は、液滴直径500〜600μm、ピッチ約1mm、印刷速度約10mm/秒である。
【0167】
図C3に示すように、ウェルの寸法は、スペーサ上の穴アレイの寸法によって決定される。スペーサの厚さ、穴の直径、およびそれらの間隔が試料体積を決定する。それらの構成は柔軟であるが、ある特定の構成、つまり小さなアスペクト比下の試料チャンバの歪みを避けることが重要である。ここで、スペーサの厚さは2um〜1mm(好ましくは100um)であり、ウェルの直径は100um〜10mm(好ましくは3mm)であり得、中心間距離は100um〜10mm(好ましくは6mm)であり得る。
【0168】
図C3に示すように、いくつかの実施形態では、本発明の方法は、ステップ(2)の後、かつステップ(3)の前に、所定の期間の間、均一な厚さの層をインキュベートすることをさらに含む。ある特定の実施形態では、所定の期間は、検出抗体が均一な厚さの層にわたって試料中に拡散するのに必要な時間以上である。ある特定の実施形態では、所定の期間は、10秒、20秒、30秒、45秒、1分、1.5分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分、15分、20分、30分、もしくは60分未満、またはいずれか2つの値の間の範囲内である。
【0169】
図C4は、水中の鉛の試験に使用される化学反応の図を示す。鉛イオンは、試料に溶解したロジゾン酸ナトリウム(濃い黄色)と反応し、赤紅色の不溶性のロジゾン酸鉛を形成する。色の吸収を分析して水中の鉛濃度を計算することができる。
【0170】
図C5 水中の重金属の試験に使用される化学反応の図である。重金属は、Cd、Cu、Cr、Hgであり得る。重金属イオンは、試料に溶解したジチオゾンと反応し、異なる重金属に対して異なる色をもたらすジチゾン−金属錯体を形成する。色を使用して重金属の種類を特定し、色の吸収を分析して水中の重金属濃度を計算することができる。
【0171】
図C6は、個々のR、G、Bチャネルの比色水中鉛試験標準曲線を単一の標準曲線に変換する概略図を示す。各試料に異なる濃度の重金属が含まれているため、R、G、B信号は異なる。この変換には、異なる鉛濃度のR、G、Bチャネル信号の組み合わせが使用される。いくつかの実施形態では、組み合わせの方法は線形結合である。いくつかの実施形態では、RGBチャネル信号を結合するための係数は定数である。いくつかの実施形態では、RGBチャネル信号を結合するための係数は行列である。いくつかの実施形態では、RGBチャネル信号を結合するための係数は、水中の鉛濃度の関数である。
【0172】
図C7に示すように、個々のR、G、Bチャネルの標準曲線を単一の標準曲線に変換するアルゴリズムは、アッセイの最高感度が達成され得るように、結合R、G、B信号の最適な係数を見つけるプロセスである。いくつかの実施形態では、異なる鉛濃度のR、G、Bチャネル信号の線形結合がこの変換に使用される。いくつかの実施形態では、線形係数は、一般化簡約勾配アルゴリズムを使用して訓練される。このようなアルゴリズムはオープンソースであり、当業者に知られており、説明の必要はない。ここでは、このアルゴリズムのプロセスを簡単に図に示す。
1.まず、4つの定数:C1、C2、C3、およびC4を
信号=C
1*R+C
2G+C
3*B+C
4となるように定義する
2.線形係数を事前に定義された量で少量変更する
3.検出限界(LOD)を計算する
4.最小LODが達成されるまで線形係数を変更し続ける
【0173】
本発明では、48の異なる試験を使用してデータを訓練した。精度はより多くの訓練データによりさらに向上することができると予想される。これは、当業者の間で周知であり、さらなる説明の必要はない。
【0174】
C−2.例:水道水中の鉛濃度試験
例として、水中の鉛を試験するためのチップを準備する。白色のコアースPS基板上に、自社製の色指示薬で印刷した。色指示薬は0.2%ロジゾン酸ナトリウムであり(これは飽和濃度である)、pH調節剤はクエン酸を添加することによりpH約3.0である(このpHは独自の実験により最適化された)。液滴直径500〜600um、ピッチ約1mm、および印刷速度約10mm/秒のパラメータで試薬混合物を印刷した。
【0175】
この例では、各プレートが48個のウェルを有し、ウェルの直径3mmであるプレートを制作した。
【0176】
中心間距離は6mmであり、ウェルの高さは約100umである(Adhesive Researchの両面テープを使用して制御)。次に、各ウェルに試料0.7uLを滴加した。次に、厚さ175umのPET膜を使用してウェルを覆い、1分間待つ。1分間のインキュベーション後、各ウェルをすぐに測定する。試験では、使用される光源はスマートフォンのカメラのフラッシュライトである。そして、画像はスマートフォンのカメラを使用して撮影される。
【0177】
アッセイの検証として、4つの主要な性能を計算する:1.各プレートの検出限界(LOD);2.各プレートのアッセイ内CV%;3.各試験日のアッセイ間CV%;および4.日々のCV%。この例では、合計8つのプレートを準備し、各々異なる試薬バッチを使用して異なる時間に準備した。2つの異なる日に試験を行い、毎日、4つの異なるプレートで試験を行う。各プレート上で、417ppb、213ppb、106ppb、53.4ppb、26.7ppb、13.3ppb、6.7ppb、および0ppbからの8つの濃度でアッセイを行う。各濃度について、6回複製を行う。
【0178】
図C8は、個々のR、G、Bチャネルの水中鉛試験標準曲線を示す。RGBチャネル信号は、Pb
2+濃度曲線とともに変化し、変換式信号=−0.88*R+G−0.27*B+56.12を使用して単一の標準曲線に変換される。変換されたデータは、5PLロジスティックフィッティングに適合される。誤差棒は、6つの複製ウェルの標準偏差である。変換後のLODは8.5ppbである。
【0179】
図C9は、本発明のこの例における8つすべての異なる試験プレートの感度を示す。各試験プレートは異なる試薬で個別に準備され、異なる時間に試験される。達成される平均LODは8ppbであり、EPAの対策レベルである15ppbを下回っている。
【0180】
図C10 水中鉛試験のアッセイ内、アッセイ間、および日々のCV%の表である。各試験のLOD付近、アッセイ内CV%約4%、アッセイ間CV%約4%、および日々のCV%約1.1%
【0181】
要約すると、この例は、(1)感度:平均LOD約8ppbを示す、水道水中の鉛濃度の試験を示す。すべての試験プレートは、EPA標準(15ppb)を満たすLODを示し、達成された最高LODは3.9ppbである。(2)再現性:LODでのアッセイ内CV%約4%、LODでのアッセイ間CV%約4%、およびLODでの日々のCV%約1.1%
【0182】
D QMAXデバイスを使用した食品安全性およびアレルゲン試験
本発明の別の態様は、食品試料における安全性およびアレルゲン試験のためのデバイスおよび方法を提供する。
【0183】
上で要約したように、本発明のデバイス、システム、および方法は、食品マーカーの存在について、食品試料、例えば、生の食品、加工済み食品、調理済み食品、飲料水などの食品試料を分析する際に使用され得る。食品マーカーは、捕捉剤で構成されるCROFデバイス内の、食品マーカーに特異的に結合する捕捉剤によって捕捉され得る、以下の表B9に示すものなどの任意の適切なマーカーであってよい。環境試料は、水道水、飲料水、調理済み食品、加工済み食品または生の食品など、任意の適切な源から得ることができる。いくつかの実施形態では、試料中の食品マーカーの有無または定量的なレベルは、食品が消費された場合、対象に対する安全性または有害性を示し得る。いくつかの実施形態では、食品マーカーは、試料が得られた食品中の生物の存在を示す病原体または微生物に由来する物質である。いくつかの実施形態では、食品マーカーは、対象によって消費された場合、毒性または有害な物質である。いくつかの実施形態では、食品マーカーは、対象によって消費された場合、非意図的にまたは予想外に生理機能を変化させる可能性がある生物活性化合物である。いくつかの実施形態では、食品マーカーは、食品が得られた方法(栽培、調達、捕獲、収穫、加工、調理など)を示す。いくつかの実施形態では、食品マーカーは、食品の栄養含有量を示す。いくつかの実施形態では、食品マーカーは、試料が得られる食品が対象によって消費される場合、アレルギー反応を誘導する可能性があるアレルゲンである。
【0184】
いくつかの実施形態では、本発明のデバイス、システム、および方法は、食品マーカーの測定レベルを含む情報に基づいて試料が得られた食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することをさらに含む。消費食品の安全性を評価するために使用される情報には、食品マーカーの種類および測定量以外のデータが含まれ得る。これらの他のデータには、消費者に関連する任意の健康状態(アレルギー、妊娠、慢性または急性疾患、現在の処方薬など)が含まれ得る。
【0185】
レポートは、CROFデバイスを読み取るように構成されたデバイスによって生成され得るか、または食品マーカーの測定量を含むデータを送信したときに遠隔地で生成され得る。場合によっては、食品安全の専門家が遠隔地にいる場合があるか、または遠隔地に送信されたデータにアクセスし、データを分析または確認してレポートを生成してもよい。食品安全の専門家は、米国食品医薬品局(FDA)またはCDCなどの政府機関、大学などの研究機関、または民間企業の科学者または管理者であり得る。ある特定の実施形態では、食品安全の専門家は、デバイスによって送信されたデータおよび/または遠隔地で分析されたデータに基づいて、ユーザに指示または勧告を送信してもよい。
【0186】
食品マーカーのリストは表D1にある。本発明のいくつかの実施形態では、QMAXデバイスを使用して、限定されないが、表D1に列記される食品マーカーを含む分析物の存在および/または量を検出する。
【0188】
E.不明確な力で押圧された均一な試料厚さ。
本明細書および2017年2月8日に出願された仮62/456504(あらゆる目的のためにその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている不明確な力で押圧することにより均一な試料厚さを形成するデバイスまたは方法のいくつかの実施形態では。
【0189】
いくつかの実施形態では、不明確な力は、約0.01kg、0.05kg、0.1kg、0.25kg、0.5kg、1kg、2.5kg、5kg、7.5kg、10kg、20kg、25kg、30kg、40kg、50kg、60kg、70kg、80kg、100kg、200kg、またはこれらの値の任意の2つの間の範囲内、および0.5〜2kg、2〜5kg、5〜7.5kg、7.5〜10kg、10〜20kg、20〜40kg、40〜60kg、または60〜100kgの好ましい範囲である。
【0190】
いくつかの実施形態では、不明確な力は、例えば、親指と人差し指の間で物体をつまむか、または親指と人差し指の間で物体をつまんで擦ることにより、人間の手によって適用される。
【0191】
いくつかの実施形態では、手による押圧力は、約0.05kg、0.1kg、0.25kg、0.5kg、1kg、2.5kg、5kg、7.5kg、10kg、20kg、25kg、30kg、40kg、50kg、60kg、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲、および0.5〜1kg、1〜2kg、2〜4kg、4〜6kg、6〜10kg、10〜20kg、20〜40kg、または40〜60kgの好ましい範囲である。
【0192】
いくつかの実施形態では、手による押圧は、0.01kg/cm
2、0.1kg/cm
2、0.5kg/cm
2、1kg/cm
2、2kg/cm
2、2.5kg/cm
2、5kg/cm
2、10kg/cm
2、20kg/cm
2、30kg/cm
2、40kg/cm
2、50kg/cm
2、60kg/cm
2、100kg/cm
2、150kg/cm
2、200kg/cm
2、または値のいずれか2つの間の範囲内、および0.1kg/cm
2〜0.5kg/cm
2、0.5kg/cm
2〜1kg/cm
2、1kg/cm
2〜5kg/cm
2、または5kg/cm
2〜10kg/cm
2の好ましい範囲の圧力を有する。
【0193】
本明細書で使用される場合、力の文脈における「不正確」という用語(例えば、「不正確な押圧力」)は、
(a)力が適用される時に正確に知られていないか、正確に予測できない大きさを有する、
(b)力の適用ごとに大きさが異なる、および
(c)(a)および(c)の力の不明確さ(すなわち、ばらつき)は、実際に適用される不明確な力の少なくとも20%である力を指す。
【0194】
不正確な力は、例えば、親指と人差し指との間で物体を一緒につまむことによって、または親指と人差し指との間で物体を一緒につまみ、擦り合わせることによって、人間の手で加えられ得る。
【0195】
EA.不明確な力、IGS
4/hEの指定
EA1.不明確な押圧力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、流体試料と接触するための試料接触領域を有する内表面を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面に、プレートを一緒にさせる不明確な押圧力を適用するための力領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、および所定の固定されたスペーサ間距離を有し、
vii.可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、5x10
6um
3/GPa以下であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
構成のうちの1つは開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちのもう1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、プレートは、力領域に不明確な押圧力を適用することにより閉鎖構成にさせられ、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、かつプレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さが、2つのプレートの試料接触領域によって限定され、かつプレートおよびスペーサによって調節される、デバイス。
【0196】
EA2.不明確な押圧力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を取得するステップであって、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、流体試料と接触するための試料接触領域を有する内表面を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面に、プレートを一緒にさせる不明確な押圧力を適用するための力領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、および所定の固定されたスペーサ間距離を有し、
vii.可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、5x10
6um
3/GPa以下であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にある、
前記取得するステップと、
(b)流体試料を取得するステップと、
(c)プレートが開放構成に構成されているときに、試料をプレートの一方または両方に付着させるステップであって、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離されプレート間の間隔がスペーサによって調節されない構成である、前記付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを使用して、試料の少なくとも一部を、プレートの試料接触表面によって画定される実質的に均一な厚さの層へと圧縮するステップであって、層の均一な厚さがスペーサおよびプレートによって調節され、圧縮が、
2つのプレートを一緒にし、
並行してまたは順次のいずれかで、プレートの少なくとも一方の領域を適合押圧して、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合押圧が、試料の少なくとも一部にわたってプレート上に実質的に均一な圧力を生じさせ、押圧が、プレートの試料接触表面間で試料の少なくとも一部を横方向に広げ、閉鎖構成が、均一な厚さ領域の層におけるプレート間の間隔がスペーサによって調節される構成であり、試料の厚さの低減が、収容部位にある試薬を試料と混合する時間を短縮し、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、人間の手によって提供される不明確な押圧力である、前記圧縮するステップと、
を含む、方法。
【0197】
EB.手による押圧、スペーサ硬度−接触領域製品の指定
EB1.不明確な力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、所定の幅、および所定のスペーサ間距離を有し、
vii.スペーサ間距離のスペーサ幅に対する比率が1.5以上であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
構成のうちの1つは開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちのもう1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、かつプレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さが、2つのプレートの試料接触領域によって限定され、かつプレートおよびスペーサによって調節され、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、人間の手によって提供される不明確な押圧力である、デバイス。
【0198】
EB2.不明確な押圧力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を取得するステップであって、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、所定の幅、および所定のスペーサ間距離を有し、
vii.スペーサ間距離のスペーサ幅に対する比率が1.5以上であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にある、
前記取得するステップと、
(b)流体試料を取得するステップと、
(c)プレートが開放構成に構成されているときに、試料をプレートの一方または両方に付着させるステップであって、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離されプレート間の間隔がスペーサによって調節されない構成である、前記付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを使用して、試料の少なくとも一部を、プレートの試料接触表面によって画定される実質的に均一な厚さの層へと圧縮するステップであって、層の均一な厚さがスペーサおよびプレートによって調節され、圧縮が、
2つのプレートを一緒にし、
並行してまたは順次のいずれかで、プレートの少なくとも一方の領域を適合押圧して、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合押圧が、試料の少なくとも一部にわたってプレート上に実質的に均一な圧力を生じさせ、押圧が、プレートの試料接触表面間で試料の少なくとも一部を横方向に広げ、閉鎖構成が、均一な厚さ領域の層におけるプレート間の間隔がスペーサによって調節される構成であり、試料の厚さの低減が、収容部位にある試薬を試料と混合する時間を短縮し、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、人間の手によって提供される不明確な押圧力である、前記圧縮するステップと、
を含む、方法。
【0199】
EC.手による押圧、IDS/hEおよびスペーサ硬度−接触領域製品の指定
EC1.不明確な力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、所定の幅、および所定のスペーサ間距離を有し、
vii.スペーサ間距離のスペーサ幅に対する比率が1.5以上であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
構成のうちの1つは開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちのもう1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、かつプレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さが、2つのプレートの試料接触領域によって限定され、かつプレートおよびスペーサによって調節され、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、不明確であり、人間の手によって提供される、デバイス。
【0200】
EC2.不明確な押圧力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を取得するステップであって、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、所定の幅、および所定のスペーサ間距離を有し、
vii.スペーサ間距離のスペーサ幅に対する比率が1.5以上であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にある、
前記取得するステップと、
(b)流体試料を取得するステップと、
(c)プレートが開放構成に構成されているときに、試料をプレートの一方または両方に付着させるステップであって、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離されプレート間の間隔がスペーサによって調節されない構成である、前記付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを使用して、試料の少なくとも一部を、プレートの試料接触表面によって画定される実質的に均一な厚さの層へと圧縮するステップであって、層の均一な厚さがスペーサおよびプレートによって調節され、圧縮が、
2つのプレートを一緒にし、
並行してまたは順次のいずれかで、プレートの少なくとも一方の領域を適合押圧して、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合押圧が、試料の少なくとも一部にわたってプレート上に実質的に均一な圧力を生じさせ、押圧が、プレートの試料接触表面間で試料の少なくとも一部を横方向に広げ、閉鎖構成が、均一な厚さ領域の層におけるプレート間の間隔がスペーサによって調節される構成であり、試料の厚さの低減が、収容部位にある試薬を試料と混合する時間を短縮し、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、人間の手によって提供される不明確な押圧力である、前記圧縮するステップと、
を含む、方法。
【0201】
ED.手による押圧、柱スペーサおよびIDS/Wの比率の指定
ED1.不明確な力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、所定の幅、および所定のスペーサ間距離を有し、
vii.スペーサ間距離のスペーサ幅に対する比率が1.5以上であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
構成のうちの1つは開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちのもう1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、かつプレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さが、2つのプレートの試料接触領域によって限定され、かつプレートおよびスペーサによって調節され、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、不明確であり、人間の手によって提供される、デバイス。
【0202】
ED2.不明確な押圧力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を取得するステップであって、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、所定の幅、および所定のスペーサ間距離を有し、
vii.スペーサ間距離のスペーサ幅に対する比率が1.5以上であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にある、
前記取得するステップと、
(b)流体試料を取得するステップと、
(c)プレートが開放構成に構成されているときに、試料をプレートの一方または両方に付着させるステップであって、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離されプレート間の間隔がスペーサによって調節されない構成である、前記付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを使用して、試料の少なくとも一部を、プレートの試料接触表面によって画定される実質的に均一な厚さの層へと圧縮するステップであって、層の均一な厚さがスペーサおよびプレートによって調節され、圧縮が、
2つのプレートを一緒にし、
並行してまたは順次のいずれかで、プレートの少なくとも一方の領域を適合押圧して、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合押圧が、試料の少なくとも一部にわたってプレート上に実質的に均一な圧力を生じさせ、押圧が、プレートの試料接触表面間で試料の少なくとも一部を横方向に広げ、閉鎖構成が、均一な厚さ領域の層におけるプレート間の間隔がスペーサによって調節される構成であり、試料の厚さの低減が、収容部位にある試薬を試料と混合する時間を短縮し、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、人間の手によって提供される不明確な押圧力である、前記圧縮するステップと、
を含む、方法。
【0203】
EE.体積決定、IGS
4/hEの指定
EE1.人間の手によって提供される不明確な力で押圧することにより、適切な試料体積を決定するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、面積決定デバイスと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、測定される適切な体積を有する流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、および所定の一定のスペーサ間距離を有し、
vii.可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、5x10
6um
3/GPa以下であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
ix.面積決定デバイスが、適切な体積の側面積を決定するように構成されており、
構成のうちの1つは開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちのもう1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、かつプレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さが、2つのプレートの試料接触領域によって限定され、かつプレートおよびスペーサによって調節され、
試料の適切な体積は、均一な厚さの層の部分的または全体的な体積であり、適切な体積の値は、均一な厚さおよび決定された側面積によって決定され、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、不明確であり、人間の手によって提供される、デバイス。
【0204】
面積決定デバイスがカメラである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
+面積決定デバイスは、プレートの試料接触領域内の領域を含み、この領域は、試料接触領域の1/100、1/20、1/10、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、2/3未満、またはいずれか2つの値の間の範囲内である。
+面積決定デバイスは、カメラと、プレートの試料接触領域内の領域と、を含み、この領域は試料と接触している。
【0205】
EE2.不明確な押圧力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を取得するステップであって、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、測定される適切な体積を有する流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、および所定の一定のスペーサ間距離を有し、
vii.可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、5x10
6um
3/GPa以下であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
ix.面積決定デバイスが、適切な体積の側面積を決定するように構成されている、
前記取得するステップと、
(b)流体試料を取得するステップと、
(c)プレートが開放構成に構成されているときに、試料をプレートの一方または両方に付着させるステップであって、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離されプレート間の間隔がスペーサによって調節されない構成である、前記付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを使用して、試料の少なくとも一部を、プレートの試料接触表面によって画定される実質的に均一な厚さの層へと圧縮するステップであって、層の均一な厚さがスペーサおよびプレートによって調節され、圧縮が、
2つのプレートを一緒にし、
並行してまたは順次のいずれかで、プレートの少なくとも一方の領域を適合押圧して、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合押圧が、試料の少なくとも一部にわたってプレート上に実質的に均一な圧力を生じさせ、押圧が、プレートの試料接触表面間で試料の少なくとも一部を横方向に広げ、閉鎖構成が、均一な厚さ領域の層におけるプレート間の間隔がスペーサによって調節される構成であり、試料の厚さの低減が、収容部位にある試薬を試料と混合する時間を短縮し、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、人間の手によって提供される不明確な押圧力である、前記圧縮するステップと、
を含む、方法。
【0206】
EF.体積決定、IGS
4/hEの指定
EF1.人間の手によって提供される不明確な力で押圧することにより、適切な試料体積を決定するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、面積決定デバイスと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、測定される適切な体積を有する流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、および所定の一定のスペーサ間距離を有し、
vii.可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、5x10
6um
3/GPa以下であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
ix.面積決定デバイスが、適切な体積の側面積を決定するように構成されており、
構成のうちの1つは開放構成であり、ここで、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成のうちのもう1つは、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成では、試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層へと圧縮され、かつプレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さが、2つのプレートの試料接触領域によって限定され、かつプレートおよびスペーサによって調節され、
試料の適切な体積は、均一な厚さの層の部分的または全体的な体積であり、適切な体積の値は、均一な厚さおよび決定された側面積によって決定され、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、不明確であり、人間の手によって提供される、デバイス。
【0207】
EF2.不明確な押圧力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を取得するステップであって、
i.プレートが、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、測定される適切な体積を有する流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を備え、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒にさせる力を適用するための領域を備え、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されるスペーサを備え、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、および所定の一定のスペーサ間距離を有し、
vii.可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、5x10
6um
3/GPa以下であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
ix.面積決定デバイスが、適切な体積の側面積を決定するように構成されている、
前記取得するステップと、
(b)流体試料を取得するステップと、
(c)プレートが開放構成に構成されているときに、試料をプレートの一方または両方に付着させるステップであって、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離されプレート間の間隔がスペーサによって調節されない構成である、前記付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを使用して、試料の少なくとも一部を、プレートの試料接触表面によって画定される実質的に均一な厚さの層へと圧縮するステップであって、層の均一な厚さがスペーサおよびプレートによって調節され、圧縮が、
2つのプレートを一緒にし、
並行してまたは順次のいずれかで、プレートの少なくとも一方の領域を適合押圧して、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合押圧が、試料の少なくとも一部にわたってプレート上に実質的に均一な圧力を生じさせ、押圧が、プレートの試料接触表面間で試料の少なくとも一部を横方向に広げ、閉鎖構成が、均一な厚さ領域の層におけるプレート間の間隔がスペーサによって調節される構成であり、試料の厚さの低減が、収容部位にある試薬を試料と混合する時間を短縮し、
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力が、人間の手によって提供される不明確な押圧力である、前記圧縮するステップと、
を含む、方法。
【0208】
EG.さらなる実施形態
「不明確な力」という用語は、完全に未知であるか、大きさの範囲においてのみ既知であるが特定の大きさの値においては既知ではない(大きさの範囲は範囲の最小値から最大値まで少なくとも20%異なる)か、または力が適用される時点では予測不能な大きさを有する力を指す。不明確な力の例には、不明確な力の大きさが、力の適用ごとに異なり得る、力が適用される領域にわたって不均一であり得る、および力が適用されている時間にわたって異なり得ることが含まれる。不明確な力は、適用時に測定される必要はない。
【0209】
変形可能な試料が流体試料である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0210】
変形可能な試料が液体試料である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0211】
不明確な力が、実際に適用される不明確な力の少なくとも30%のばらつきを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0212】
不明確な力が、実際に適用される不明確な力の少なくとも20%、30%、40%、50%、60、70%、80%、90% 100%、150%、200%、300%、500%、または任意の2つの値の範囲内のばらつきを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0213】
1.スペーサが平坦な上部を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0214】
2.デバイスが、押圧力が取り除かれた後、力が適用されたときと実質的に同じ厚さおよび均一性である試料厚さを有するようにさらに構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0215】
3.不明確な力が、人間の手によって提供される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0216】
4.スペーサ間距離が、実質的に一定である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0217】
5.スペーサ間距離が、均一な試料厚さ領域の領域において実質的に周期的である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0218】
6.充填率とスペーサのヤング率の乗算積が、2MPa以上である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0219】
7.力が、直接的または間接的に手で適用される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0220】
8.適用される力が、5N〜20Nの範囲である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0221】
9.非常に均一な層が、平均厚さの15%、10%、または5%未満異なる厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0222】
10.デバイスを親指と人差し指でつまむことにより不明確な力が適用される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0223】
11.所定の試料厚さが、スペーサの高さよりも大きい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0224】
12.押圧力が取り除かれた後に、デバイスがそれ自体を閉鎖構成に保持する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0225】
13.均一な厚さの試料層の領域が、押圧力が適用されるその領域よりも大きい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0226】
14.スペーサが、押圧力の適用中に著しく変形しない、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0227】
15.押圧力が、事前に予め決定されず、かつ測定されない、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0228】
F.同じプレート上の結合部位および収容部位
本発明の別の態様は、結合部位および収容部位が同じプレート上にある、つまり、捕捉剤および第2の剤の両方が同じプレート上にコーティングされているQMAXデバイスを使用する生/化学的アッセイのためのデバイスおよび方法を提供する。
【0229】
FA1.試料をアッセイするための方法であって、
(a)そのそれぞれの内表面上に、標的分析物を含む試料と接触するための試料接触領域を備える、第1のプレートを得ることと、
(b)アッセイ領域を備える試料接触領域を備える第2のプレートを得ることであって、アッセイ領域が、
(i)試料中の標的分析物に結合する固定化された捕捉剤、および
(ii)試料と接触すると、試料中に拡散することができる第2の剤
を含み、
第1のプレートおよび第2のプレートが、開放および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに対して移動可能である、前記得ることと、
(c)開放構成において、プレートの試料接触領域の一方または両方に試料を付着させることであって、開放構成では、プレートの試料接触領域が200 umよりも大きく分離される、前記付着させることと、
(d)(c)の後、2つのプレートを閉鎖構成にすることであって、閉鎖構成では、(c)で付着させた試料の少なくとも一部が、2つのプレートの試料接触領域の間に限定され、0.01〜200μmの範囲の平均厚さを有する、前記閉鎖構成にすることと、
(e)結合部位に捕捉される分析物に関連する信号を検出することと、
を含む、方法。
【0230】
FB1.競合アッセイを行うためのデバイスであって、
そのそれぞれの内表面上に、標的分析物を含む試料と接触するための試料接触領域を備える、第1のプレートと、
アッセイ領域を備える試料接触領域を備える第2のプレートであって、アッセイ領域が、
(i)試料中の標的分析物に結合する固定化された捕捉剤、および
(ii)試料と接触すると、試料中に拡散することができる第2の剤
を含む、第2のプレートと、
を備え、
第1のプレートおよび第2のプレートは、異なる構成へと互いに対して移動可能であり、
構成のうちの1つは開放構成であり、開放構成では、プレートが部分的または全体的に分離され、プレートの試料接触領域間の平均間隔が300umよりも大きく、
構成のうちのもう1つは閉鎖構成であり、閉鎖構成では、プレートの試料接触領域間の平均間隔が200μm以下である、デバイス。
【0231】
捕捉剤および第2の剤が、2つのプレートの試料接触領域間の平均間隔よりも少なくとも2倍小さい距離分離される、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0232】
捕捉剤および第2の剤が、2つのプレートの試料接触領域間の平均間隔よりも少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、20倍、30倍、50倍、100倍、200倍、300倍、500倍、1000倍、2000倍、5000倍、10000倍、5000倍、またはいずれか2つの値の範囲の距離分離される、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0233】
捕捉剤により捕捉された分析物に関連する信号が、(i)捕捉剤により捕捉された分析物、(ii)結合部位により捕捉された分析物に付着した標識、または(iii)(i)および(ii)の両方から生じる信号である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0234】
試料接触領域の一方または両方がスペーサを備え、プレートが閉鎖構成にあるときに、スペーサが、プレートの試料接触領域間の間隔を調節する、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0235】
プレートが閉鎖構成にあるときに、試料接触領域間の間隔が、スペーサによって調節される、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0236】
プレートが閉鎖構成にあるときに、デバイスが、試料接触領域間の間隔を調節するスペーサをさらに備える、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0237】
収容部位が、別の試薬をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0238】
結合部位が、固定化された捕捉剤に加えて、試料と接触すると試料中に拡散することができる別の試薬を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0239】
信号の検出が、電気的、光学的、またはその両方である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。(検出については後で追加。蛍光、SPRなど)。
【0240】
試料が、血液試料(全血、血漿、または血清)である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0241】
蛍光ミクロスフェアの材料が誘電体(例えば、SiO2、ポリスチレン)、またはその誘電体材料の組み合わせである、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0242】
蛍光標識の検出剤を第1のプレートに添加して競合剤を結合するステップを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0243】
検出剤が添加された後に洗浄するステップを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法またはデバイス。
【0244】
本明細書に組み込まれるこれらの出願の実施形態は、個別の独立した出願ではなく、互いに組み合わせて、または単一の発明とみなすことができる。
【0245】
さらに、本明細書に開示される例示的なアッセイレシピは、限定されないが、生/化学アッセイ、QMAXカードおよびシステム、ヒンジ、ノッチ、陥凹端部、およびスライダ付きQMAX、均一な試料厚さのアッセイおよびデバイス、スマートフォン検出システム、クラウドコンピューティングの設計、様々な検出方法、標識、捕捉剤および検出剤、分析物、疾患、用途、および試料を含む実施形態に適用可能であり、様々な実施形態が、前述の出願において開示、説明、および/または言及されており、それらはすべて、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0246】
他の実施形態
本発明は、様々な構成要素が互いに矛盾しない限り、複数の方法で組み合わされ得る、様々な実施形態を含む。実施形態は、単一の発明ファイルと見なされるべきであり、各提出書類は、個別の独立したものとしてではなく、参照として他の提出書類を有し、また、その全体があらゆる目的で参照される。これらの実施形態は、本ファイルの開示だけではなく、本明細書で参照されるか、組み込まれるか、または優先権が主張される文書も含む。
【0247】
(1)定義
本明細書に開示されるデバイス、システム、および方法の説明で使用される用語は、本出願、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号で定義され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0248】
「CROFカード(またはカード)」、「COFカード」、「QMAXカード」、「Qカード」、「CROFデバイス」、「COFデバイス」、「QMAXデバイス」、「CROFプレート」、「COFプレート」、および「QMAXプレート」という用語は、いくつかの実施形態においてはCOFカードがスペーサを備えていないことを除いて互換性があり、これらの用語は、異なる構成(開放構成および閉鎖構成を含む)へと互いに対して移動可能である第1のプレートおよび第2のプレートを備え、かつプレート間の間隔を調整するスペーサ(COFカードのいくつかの実施形態を除く)を備えるデバイスを指す。「Xプレート」という用語は、CROFカードの2つのプレートのうちの1つを指し、スペーサはこのプレートに固定されている。COFカード、CROFカード、およびXプレートのさらなる説明は、2017年2月7日に出願された仮出願第62/456065号に記載されており、すべての目的のためにその全体が本明細書に組み込まれる。
【0249】
(2)Qカード、スペーサ、および均一な試料厚さ
本明細書で開示されるデバイス、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカード、スペーサ、および均一な試料厚さの実施形態を含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、試料の少なくとも一部を均一性の高い層にするのに役立つスペーサを備える。スペーサの構造、材料、機能、バリエーション、および寸法、ならびにスペーサおよび試料層の均一性は、本明細書に開示されるか、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に列挙、記載、および要約され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0250】
(3)ヒンジ、開口ノッチ、陥凹端部、およびスライダ
本明細書で開示されるデバイス、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカードを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、Qカードの操作および試料の測定を容易にするのに役立つヒンジ、ノッチ、凹部、およびスライダを備える。ヒンジ、ノッチ、凹部、およびスライダの構造、材料、機能、バリエーション、および寸法は、本明細書に開示されるか、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に列挙、記載、および要約され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0251】
QMAXのいくつかの実施形態では、プレートのうちの一方または両方の試料接触領域は、COF後にどれだけの流動が生じたかを監視するように構成された圧縮オープンフロー監視表面構造(MSS)を含む。例えば、MSSは、いくつかの実施形態では、試料中の構成成分(例えば、血液中の血球)に摩擦を引き起こす浅い正方形のアレイを備える。試料の一部の構成成分の分布を確認することによって、試料およびその構成成分のCOFの下での流動に関する情報を取得することができる。
【0252】
MSSの深さは、スペーサの高さの1/1000、1/100、1/100、1/5、1/2、または任意の2つの値の範囲であってもよく、かつ突出部またはウェルのいずれかの形態であってもよい。
【0253】
(4)Qカード、スライダ、およびスマートフォン検出システム
本明細書で開示されるデバイス、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカードを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、カードがスマートフォン検出システムによって読み取られることを可能にするスライダと共に使用される。Qカード、スライダ、およびスマートフォン検出システムの構造、材料、機能、バリエーション、寸法、および接続は、本明細書に開示されるか、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に列挙、記載、および要約され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0254】
(5)検出方法
本明細書で開示されるデバイス、システム、および方法は、様々な種類の検出方法を含むか、または様々な種類の検出方法において使用され得る。検出方法は、本明細書に開示されるか、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に列挙、記載、および要約され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0255】
(6)標識、捕捉剤、および検出剤
本明細書で開示されるデバイス、システム、および方法は、分析物検出に使用される様々な種類の標識、捕捉剤、および検出剤を用いることができる。標識は、本明細書に開示されるか、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に列挙、記載、および要約され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0256】
(7)分析物
本明細書に開示されるデバイス、システム、および方法は、様々な種類の分析物(バイオマーカーを含む)の操作および検出に適用することができる。分析物は、本明細書に開示されるか、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に列挙、記載、および要約され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0257】
(8)用途(分野および試料)
本明細書で開示されるデバイス、システム、および方法は、様々な用途(分野および試料)に使用することができる。用途は、本明細書に開示されるか、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に列挙、記載、および要約され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0258】
(9)クラウド
本明細書で開示されるデバイス、システム、および方法は、データの転送、保存、および/または分析のためにクラウド技術を用いることができる。関連するクラウド技術は、本明細書に開示されるか、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日出願のPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および同第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日出願の米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日出願の米国仮出願第62/456504号に列挙、記載、および要約され、これらの出願は全て、あらゆる目的でそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0259】
追加の注意事項
本開示に従った本発明の主題のさらなる例は、以下に列挙される段落に記載される。
【0260】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうではないと明確に指示しない限り、例えば、「単一」という語が使用される場合を除き、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。例えば、「分析物」への言及は、単一の分析物および複数の分析物を含み、「捕捉剤」への言及は、単一の捕捉剤および複数の捕捉剤を含み、「検出剤」への言及は、単一の検出剤および複数の検出剤を含み、「薬剤」への言及は、単一の薬剤および複数の薬剤を含む。
【0261】
本明細書で使用される「適合される」および「構成される」という用語は、要素、構成要素、または他の主題が所与の機能を実行するように設計および/または意図されることを意味する。したがって、「適合される」および「構成される」という用語の使用は、所与の要素、構成要素、またはその他の主題が所与の機能を実行することが単に「可能である」ことを意味すると解釈されるべきではない。同様に、特定の機能を実行するように構成されているものとして列挙される主題は、追加的または代替的に、その機能を実行するように動作するものとして説明され得る。
【0262】
本明細書で使用される場合、「例えば」という語句、「一例として」という語句、ならびに/または本開示に従った1つ以上の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、および/もしくは方法に関して使用される場合の「実施例」および「例示的な」という用語は、記載された構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、および/または方法が、本開示に従った構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、および/または方法の実例となる非排他的な例であることを伝えることを意図している。したがって、記載された構成要素、特徴、機能、詳細、構造、実施形態、および/または方法は、限定的、必須、または排他的/網羅的であることを意図せず、構造的および/または機能的に同様および/または同等の構成要素、特徴、機能、詳細、構造、実施形態、および/または方法を含む他の構成要素、特徴、機能、詳細、構造、実施形態、および/または方法も、本開示の範囲内である。
【0263】
本明細書で使用される場合、2つ以上の実体のリストに関して「のうちの少なくとも1つ」および「のうちの1つ以上」という語句は、実体のリスト内の実体のうちの1つ以上を意味し、実体のリスト内に具体的に列挙される1つ1つの実体のうちの少なくとも1つに限定されない。例えば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または同等に「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、あるいは同等に「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、A単独、B単独、またはAおよびBの組み合わせを指し得る。
【0264】
本明細書で使用される場合、第1の実体と第2の実体との間に置かれる「および/または」という用語は、(1)第1の実体、(2)第2の実体、ならびに(3)第1の実体および第2の実体のうちの1つを意味する。「および/または」と共に列挙される複数の実体は、同じように、すなわち、そのように等位結合された実体のうちの「1つ以上」と解釈されるべきである。具体的に特定された実体に関連するかどうかに関係なく、「および/または」という句で具体的に特定された実体以外の他の実体が任意に存在し得る。
【0265】
数値範囲が本明細書で言及される場合、本発明は、エンドポイントが含まれる実施形態、両方のエンドポイントが除外される実施形態、および一方のエンドポイントが含まれ、他方が除外される実施形態を含む。別途記載のない限り、両方のエンドポイントが含まれると想定されるべきである。さらに、別途記載のない限り、または文脈および当業者の理解から明白でない限り。
【0266】
任意の特許、特許出願、または他の参考文献が参照により本明細書に組み込まれ、本開示の組み込まれていない部分、または他の組み込まれた参考文献のうちのいずれか、のいずれかと(1)矛盾する方法で用語を定義する場合、および/または(2)別様に矛盾している場合、本開示の組み込まれていない部分が優先するものとし、その中の用語または組み込まれた開示は、その用語が定義され、かつ/または組み込まれた開示が元々存在していた参考文献に関してのみ優先するものである。