特表2020-508516(P2020-508516A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2020-508516物流パッケージの配送ルートを処理するための方法および関連するデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-508516(P2020-508516A)
(43)【公表日】2020年3月19日
(54)【発明の名称】物流パッケージの配送ルートを処理するための方法および関連するデバイス
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20200225BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20200225BHJP
【FI】
   G06Q10/08 306
   B65G61/00 542
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2019-544807(P2019-544807)
(86)(22)【出願日】2018年2月7日
(85)【翻訳文提出日】2019年10月18日
(86)【国際出願番号】CN2018075536
(87)【国際公開番号】WO2018149339
(87)【国際公開日】20180823
(31)【優先権主張番号】201710089847.5
(32)【優先日】2017年2月20日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518179944
【氏名又は名称】ツァイニャオ スマート ロジスティクス ホールディング リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】フォン モンユアン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ホアチアン
(72)【発明者】
【氏名】チェン シアオホア
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC51
(57)【要約】
本出願は物流パッケージの配送ルートを処理するための方法および関連するデバイスを提供する。この方法では、物流システムによって生成された物流パッケージの複数の物流情報を収集しソートすることができ、地理的位置情報が複数の物流情報から抽出される。地理的位置情報とは、物流パッケージが配送中に通過する地理的位置である。物流情報の順序に従って地理的位置が接続されて、物流パッケージの配送ルートが取得される。この方法では、物流システムにおける物流情報が使用され、全ての配送ツールに測位装置が取り付けられる必要がないので、配送ルートを生成するコストが削減される。加えて、本出願は上記の方法の実際の適用および実施を保証するためのサーバおよび端末を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバに適用される、物流パッケージの配送ルートを処理するための方法であって、
前記物流パッケージの複数の物流情報を取得した後、前記複数の物流情報に対応する複数の地理的位置を決定することと、
前記複数の物流情報をソートして、ソート結果を前記複数の地理的位置の順序として決定することと、
前記複数の地理的位置の前記順序に従って、前記地理的位置を順に通過する前記物流パッケージの配送ルートを生成することと、
を含む、方法。
【請求項2】
対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信した後、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、前記対象配送ルートを前記端末に返すことをさらに含む、請求項1に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項3】
同一の物流パッケージの前記複数の物流情報を受信した後に、
前記複数の物流情報に対応する物流状態を決定することと、
前記物流状態と前記地理的位置との間の対応関係を確立することと、
をさらに含む、請求項1に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項4】
前記複数の物流情報に対応する物流状態を前記決定することは、
各物流情報に対応する対象物流サブノードを決定することと、
物流サブノードと物流状態との間の事前設定された対応関係に従って、前記対象物流サブノードに対応する物流状態を決定することと、
を含む、請求項3に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項5】
前記物流情報に対応する転送時刻を取得し、前記転送時刻と、前記物流情報に対応する物流状態との間の対応関係を確立することと、
前記転送時刻と、前記転送時刻および前記物流状態の間の前記対応関係と、に従って、前記物流パッケージの物流状態時間軸を生成することと、
をさらに含む、請求項3に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項6】
対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信した後、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、前記対象物流パッケージに対応する物流状態時間軸を決定することと、
前記対象配送ルートおよび前記物流状態時間軸を前記端末に返すことと、
をさらに含む、請求項5に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項7】
対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信した後、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、前記対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を決定することと、
前記対象配送ルートと、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態と、を前記端末に返すことと、
をさらに含む、請求項3に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項8】
前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する物流状態を前記決定することは、
前記対象配送ルートの最後の地理的位置を決定することと、
前記最後の地理的位置に対応する物流状態を決定することと、
を含み、
前記対象配送ルートと、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態と、を前記端末に前記返すことは、
前記対象配送ルートと、前記最後の地理的位置に対応する前記物流状態と、を前記端末に返すことを含む、請求項7に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項9】
前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する物流状態を前記決定することは、
前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する全ての物流状態を決定することを含み、
前記対象配送ルートと、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態と、を前記端末に前記返すことは、
前記対象配送ルートと、前記地理的位置に対応する前記全ての物流状態と、を前記端末に返すことを含む、請求項7に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項10】
対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信した後、前記対象物流パッケージに対応する物流出発地および物流目的地に応じて、前記対象物流パッケージに対応する事前設定された配送ルートを決定することと、
前記決定された事前設定された配送ルートの中で、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定することと、
前記事前設定された配送ルートと、前記対象配送ルートと、を前記端末に返すことと、
をさらに含む、請求項1に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項11】
端末に適用される、物流パッケージの配送ルートを処理するための方法であって、
対象物流パッケージに関するユーザの検索命令に応答して、前記対象物流パッケージの配送ルートの検索要求をサーバに送信することであって、前記検索要求は前記サーバによって使用されて、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートが決定され、前記対象配送ルートが前記端末に返される、送信することと、
前記サーバから前記対象配送ルートを受信することと、
事前設定された地図上に第1の表示スタイルで前記対象配送ルートを表示することと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記検索要求は前記サーバによってさらに使用されて、前記対象物流パッケージに対応する物流出発地および物流目的地に応じて、前記対象物流パッケージに対応する事前設定された配送ルートが決定され、前記事前設定された配送ルートが前記端末に返され、
前記方法は、
前記サーバから前記事前設定された配送ルートを受信することと、
前記事前設定された地図上に第2の表示スタイルで前記事前設定された配送ルートを表示することと、
をさらに含む、請求項11に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項13】
前記対象配送ルートの最後の地理的位置の表示スタイルは、前記対象配送ルート中の他の地理的位置の表示スタイルと異なる、請求項11に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項14】
前記検索要求は前記サーバによってさらに使用されて、前記対象物流パッケージに対応する物流状態時間軸が決定され、前記物流状態時間軸が前記端末に返され、
前記方法は、
前記サーバから前記物流状態時間軸を受信することと、
前記物流状態時間軸を表示することと、
をさらに含む、請求項11に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項15】
前記検索要求は前記サーバによってさらに使用されて、前記対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態が決定され、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態が前記端末に返され、
前記方法は、
前記サーバからの、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態を受信することと、
前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態を表示することと、
をさらに含む、請求項11に記載の物流パッケージの配送ルートを処理するための方法。
【請求項16】
物流パッケージの複数の物流情報を取得し、前記物流パッケージの前記複数の物流情報をプロセッサに送信するように構成される通信インターフェースと、
前記物流パッケージの前記複数の物流情報を受信した後、前記複数の物流情報に対応する複数の地理的位置を決定し、前記複数の物流情報をソートし、ソート結果を前記複数の地理的位置の順序として決定し、前記複数の地理的位置の前記順序に従って、前記地理的位置を順に通過する前記物流パッケージの配送ルートを生成するように構成される前記プロセッサと、
を備える、サーバ。
【請求項17】
前記通信インターフェースは、対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信し、前記検索要求を前記プロセッサに送信し、対象配送ルートを前記端末に返すようにさらに構成され、
前記プロセッサは、前記検索要求を受信した後、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、前記対象配送ルートを前記通信インターフェースに送信するようにさらに構成される、
請求項16に記載のサーバ。
【請求項18】
前記プロセッサは、同一の物流パッケージの前記複数の物流情報を受信した後、前記複数の物流情報に対応する物流状態を決定し、前記物流状態と前記地理的位置との間の対応関係を確立するようにさらに構成される、
請求項16に記載のサーバ。
【請求項19】
前記プロセッサが、前記複数の物流情報に対応する物流状態を決定するように構成されることは、
前記プロセッサが、具体的には、各物流情報に対応する対象物流サブノードを決定し、物流サブノードと物流状態との間の事前設定された対応関係に従って、前記対象物流サブノードに対応する物流状態を決定するように構成されることを含む、請求項18に記載のサーバ。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記物流情報に対応する転送時刻を取得し、前記転送時刻と、前記物流情報に対応する物流状態との間の対応関係を確立し、前記転送時刻と、前記転送時刻および前記物流状態の間の前記対応関係と、に従って、前記物流パッケージの物流状態時間軸を生成するようにさらに構成される、
請求項18に記載のサーバ。
【請求項21】
前記プロセッサは、対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信した後、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、前記対象物流パッケージに対応する物流状態時間軸を決定し、前記対象配送ルートおよび前記物流状態時間軸を前記通信インターフェースに送信するようにさらに構成され、
前記通信インターフェースは、前記対象配送ルートおよび前記物流状態時間軸を前記端末に返すようにさらに構成される、
請求項20に記載のサーバ。
【請求項22】
前記プロセッサは、対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信した後、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、前記対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を決定し、前記対象配送ルートと、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態と、を前記通信インターフェースに送信するようにさらに構成され、
前記通信インターフェースは、前記対象配送ルートと、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態と、を前記端末に返すようにさらに構成される、
請求項18に記載のサーバ。
【請求項23】
前記プロセッサが、前記対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を決定し、前記対象配送ルートと、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態と、を前記通信インターフェースに送信するように構成されることは、
前記プロセッサが、具体的には、前記対象配送ルートの最後の地理的位置を決定し、前記最後の地理的位置に対応する物流状態を決定し、前記対象配送ルートと、前記最後の地理的位置に対応する前記物流状態と、を前記通信インターフェースに送信するように構成されることを含む、請求項22に記載のサーバ。
【請求項24】
前記プロセッサが、前記対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を決定し、前記対象配送ルートと、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態とを前記通信インターフェースに送信するように構成されることは、
前記プロセッサが、具体的には、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する全ての物流状態を決定し、前記対象配送ルートと、前記地理的位置に対応する前記全ての物流状態とを前記通信インターフェースに送信するように構成されることを含む、請求項22に記載のサーバ。
【請求項25】
前記プロセッサは、対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信した後、前記対象物流パッケージに対応する物流出発地および物流目的地に応じて、前記対象物流パッケージに対応する事前設定された配送ルートを決定し、前記決定された事前設定された配送ルートの中で、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、前記事前設定された配送ルートと、前記対象配送ルートとを前記通信インターフェースに送信するようにさらに構成され、
前記通信インターフェースは、前記事前設定された配送ルートと、前記対象配送ルートとを前記端末に返すようにさらに構成される、
請求項16に記載のサーバ。
【請求項26】
対象物流パッケージに関するユーザの検索命令に応答して、前記対象物流パッケージの配送ルートの検索要求を生成することであって、前記検索要求はサーバによって使用されて、前記対象物流パッケージに対応する対象配送ルートが決定され、前記対象配送ルートが前記端末に返される、生成することと、前記検索要求を通信インターフェースに送信することと、を行うように構成されるプロセッサと、
前記検索要求を前記サーバに送信し、前記サーバから前記対象配送ルートを受信するように構成される前記通信インターフェースと、
事前設定された地図上に第1の表示スタイルで前記対象配送ルートを表示するように構成されるディスプレイと、
を備える、端末。
【請求項27】
前記検索要求は前記サーバによってさらに使用されて、前記対象物流パッケージに対応する物流出発地および物流目的地に応じて、前記対象物流パッケージに対応する事前設定された配送ルートが決定され、前記事前設定された配送ルートが前記端末に返され、
前記通信インターフェースは、前記サーバから前記事前設定された配送ルートを受信するようにさらに構成され、
前記ディスプレイは、前記事前設定された地図上に第2の表示スタイルで前記事前設定された配送ルートを表示するようにさらに構成される、
請求項26に記載の端末。
【請求項28】
前記対象配送ルートの最後の地理的位置の表示スタイルは、前記対象配送ルート中の他の地理的位置の表示スタイルと異なる、請求項26に記載の端末。
【請求項29】
前記検索要求は前記サーバによってさらに使用されて、前記対象物流パッケージに対応する物流状態時間軸が決定され、前記物流状態時間軸が前記端末に返され、
前記通信インターフェースは、前記サーバから前記物流状態時間軸を受信するようにさらに構成され、
前記ディスプレイは、前記物流状態時間軸を表示するようにさらに構成される、
請求項26に記載の端末。
【請求項30】
前記検索要求は前記サーバによってさらに使用されて、前記対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態が決定され、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態が前記端末に返され、
前記通信インターフェースは、前記サーバからの、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する物流状態を受信するようにさらに構成され、
前記ディスプレイは、前記対象配送ルート中の前記地理的位置に対応する前記物流状態を表示するようにさらに構成される、
請求項26に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年2月20日に中国特許庁に出願された、「METHOD FOR PROCESSING LOGISTICS PACKAGE DELIVERY ROUTE, AND RELATED DEVICE」と題された中国特許出願第201710089847.5号の優先権を主張し、その全体が本明細書に引用により組み込まれている。
【0002】
本出願は物流管理技術の分野に関し、より詳細には、物流パッケージの配送ルートを処理するための方法および関連するデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
物流システムでは、パッケージが出発地から目的地まで配送される場合に、配送経路を文字だけでなく地図の形式でより視覚的にユーザに提示することができる。
【0004】
現在、パッケージの配送経路を生成するためには、配送車両などの配送デバイスにGPS測位装置が取り付けられる必要がある。GPS測位装置からリアルタイムにパッケージの位置が受信された後、位置の座標が地図上に表示されて、パッケージの配送経路が形成される。
【0005】
しかしながら、この方式では全ての配送デバイスに測位装置が取り付けられる必要があり、コストが比較的高くなってしまう。
【発明の概要】
【0006】
これを考慮して、本出願は物流パッケージの配送ルートを処理するための方法を提供することによって、物流パッケージの配送ルートを生成するコストが比較的高いという問題を解決する。
【0007】
この目的を達成するために、本出願で提供する技術的解決策は以下の通りである。
【0008】
第1の態様によれば、本出願は、サーバに適用される、物流パッケージの配送ルートを処理するための方法であって、
物流パッケージの複数の物流情報を取得した後、複数の物流情報に対応する複数の地理的位置を決定することと、
複数の物流情報をソートして、ソート結果を、複数の物流情報に対応する複数の地理的位置の順序として決定することと、
複数の地理的位置の順序に従って、地理的位置を順に通過する物流パッケージの配送ルートを生成することと、
を含む、方法を提供する。
【0009】
第2の態様によれば、本出願は、端末に適用される、物流パッケージの配送ルートを処理するための方法であって、
対象物流パッケージに関するユーザの検索命令に応答して、対象物流パッケージの配送ルートの検索要求をサーバに送信することであって、検索要求はサーバによって使用されて、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートが決定され、対象配送ルートが端末に返される、送信することと、
サーバから対象配送ルートを受信することと、
事前設定された地図上に第1の表示スタイルで対象配送ルートを表示することと、
を含む、方法を提供する。
【0010】
第3の態様によれば、本出願は、
物流パッケージの複数の物流情報を取得し、物流パッケージの複数の物流情報をプロセッサに送信するように構成される通信インターフェースと、
物流パッケージの複数の物流情報を受信した後、複数の物流情報に対応する複数の地理的位置を決定し、複数の物流情報をソートし、ソート結果を複数の地理的位置の順序として決定し、複数の地理的位置の順序に従って、地理的位置を順に通過する配送ルートを生成するように構成されるプロセッサと、
を含む、サーバを提供する。
【0011】
第4の態様によれば、本出願は、
対象物流パッケージに関するユーザの検索命令に応答して、対象物流パッケージの配送ルートの検索要求を生成することであって、検索要求はサーバによって使用されて、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートが決定され、対象配送ルートが端末に返される、生成することと、検索要求を通信インターフェースに送信することと、を行うように構成されるプロセッサと、
検索要求をサーバに送信し、サーバから対象配送ルートを受信するように構成される通信インターフェースと、
事前設定された地図上に第1の表示スタイルで対象配送ルートを表示するように構成されるディスプレイと、
を含む、端末を提供する。
【0012】
上記の技術的解決策から分かるように、本出願は物流パッケージの配送ルートを処理するための方法を提供する。この方法では、物流システムによって生成された物流パッケージの複数の物流情報を収集することができ、複数の物流情報はソートされ、地理的位置情報が複数の物流情報から抽出される。地理的位置情報とは、物流パッケージが配送中に通過する地理的位置である。物流情報の順序に従って地理的位置が接続されて、物流パッケージの配送ルートが取得される。この方法では、物流システムにおける物流情報が使用され、全ての配送ツールに測位装置が取り付けられる必要がないので、配送ルートを生成するコストが削減される。
【0013】
本出願の実施形態または既存技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施形態または既存技術を説明するために必要とされる添付図面を以下で簡単に説明する。明らかに、以下の説明における添付図面は単に本出願のいくつかの実施形態を示すものであり、当業者であれば創造的な労力なしで、提供した添付図面からさらに他の図面を得ることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本出願による物流パッケージの配送ルートを処理するための方法の適用シナリオの概略図である。
図2】本出願による物流パッケージの配送ルートを処理するための方法のフローチャートである。
図3】本出願による配送ルートの概略図である。
図4】本出願による物流パッケージの配送ルートを処理するための方法のフローチャートである。
図5A】本出願による配送ルートの概略図である。
図5B】本出願による配送ルートの概略図である。
図6】本出願による配送ルートの概略図である。
図7】本出願による配送ルートの概略図である。
図8】本出願によるサーバの概略構造図である。
図9】本出願による端末の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本出願の実施形態における添付図面を参照して、本出願の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明する実施形態は本出願の実施形態の一部にすぎず、実施形態の全てではない。本出願の実施形態に基づいて、当業者によって創造的な労力なしで得られる他の全ての実施形態は、本出願の保護範囲内にある。
【0016】
物流分野では、パッケージはある場所から他の場所へ配送される必要がある。配送経路を地図に表示することによって、ユーザはパッケージの現在の位置およびルートなどの情報を視覚的に得ることができる。現在の地図提示方式では、パッケージを運ぶ配送車両に全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)などの測位装置が取り付けられ、測位装置のリアルタイムの測位データが地図上に表示される。この方式では、全ての配送車両に測位装置が取り付けられる必要があり、コストが比較的高くなってしまう。
【0017】
したがって、本出願は物流パッケージの配送ルートを処理するための方法を提供することによって、物流パッケージの配送ルートを生成し、またはさらに配送ルートを提示する。この方法はサーバに適用され、他のサーバと区別しやすくするために、このサーバを第1のサーバと呼ぶ場合がある。
【0018】
図1は、物流パッケージの配送ルートを処理するための適用シナリオの概略図である。図1に示すように、第1のサーバは、物流側のデバイス、たとえば、サーバによってアップロードされた物流情報を受信することができる。区別しやすくするために、物流側のサーバを第2のサーバと呼ぶことができる。第1のサーバは物流情報に応じて物流パッケージの配送ルートを生成する。ユーザ側のデバイス、たとえば、端末は、検索要求を第1のサーバに送信することができる。第1のサーバは物流パッケージの配送ルートマップをユーザ側の端末に返して、端末が配送ルートマップを表示するようにする。
【0019】
以下、第1のサーバがどのようにして物流情報に応じて物流パッケージの配送ルートマップを生成するかについて重点的に説明する。図2を参照すると、物流パッケージの配送ルートを処理するための方法の具体的な手順は、ステップS201〜S203を含む。
【0020】
S201:物流パッケージの複数の物流情報が取得された後、複数の物流情報をソートする。
【0021】
物流側のサーバは上記の第2のサーバである。このサーバは物流サービスプロバイダによって配備されるサーバとすることができ、したがって、物流サーバと呼ぶこともできる。具体的には、物流サービスプロバイダは物流システムを配備する。物流システム内の採集端末は、物流パッケージの配送中の物流情報を採集することができる。物流情報とは、物流パッケージが各物流転送場所にあるときに生成される情報、たとえば、物流パッケージが場所Aから発送されたことを示す情報、また、物流パッケージが物流中継拠点Bに入ったことを示す情報である。転送場所は、限定はしないが、出発地、中継拠点、受取地点(recipient site)、収集地点(collection site)、および目的地を含むことができる。
【0022】
物流サーバは、採集端末によってアップロードされた物流情報を第1のサーバに送信することができる。物流パッケージの1つの物流情報が受信されるたびに、物流パッケージの物流情報が第1のサーバにアップロードされる。あるいは、物流パッケージの複数の物流情報が一緒に第1のサーバにアップロードされてもよい。
【0023】
第1のサーバは、物流情報を受信した後、物流パッケージの転送順序に従って複数の物流情報をソートする。一実装では、物流情報が生成される時刻は、物流パッケージについてある転送段階が完了したことを示す。したがって、物流パッケージの転送順序は、物流情報の生成時刻の順序によって反映することができる。たとえば、物流パッケージの1つの物流情報の生成時刻は「2017年1月12日、11:23」であり、物流情報の内容は「物流パッケージは発送済みです」であり、これは、2017年1月12日、11:23に物流パッケージが発送済みであることを示す。物流パッケージの他の物流情報の生成時刻は「2017年1月13日、08:51」であり、物流情報の内容は「物流パッケージは中継センターAに到着済みです」であり、これは、2017年1月13日、08:51に物流パッケージが中継センターAに到着済みであることを示す。したがって、物流情報の順序は、順に、第1の物流情報、第2の物流情報である。
【0024】
あるいは、物流パッケージの転送順序は、物流情報に直接含めることができる。すなわち、物流情報は、物流パッケージについて転送段階が完了した時刻を記録する。したがって、物流情報から時刻を直接抽出することができ、時刻の順序は物流パッケージの転送順序である。したがって、物流情報は、時刻の順序に従ってソートすることができる。
【0025】
物流パッケージの転送順序を記録する方式に関係なく、物流パッケージの転送順序が決定されてさえいれば、物流情報の順序を決定することができる。上記のように、物流パッケージの転送順序は、物流情報が生成された時刻、または物流情報内に所持される時刻を反映することができる。両タイプの時刻は、物流情報に対応する時刻と呼ぶことができる。これらの時刻は、物流パッケージの転送時刻と呼ぶこともできる。物流情報の順序は、物流パッケージの転送時刻に従って取得される。
【0026】
S202:各物流情報に対応する地理的位置を決定する。
【0027】
物流情報は、物流プロセスにおける物流パッケージの位置を示す地理的位置を含む。地理的位置は、地点識別子(site identifier)、物流流通センター識別子、行政区域識別子、地理的座標などとすることができる。地理的位置は地図に表示される必要があるので、各地理的位置の地理的座標が事前に決定される。
【0028】
具体的には、非地理的座標タイプの物流情報と地理的座標との間の対応関係は、事前に記憶することができる。物流情報から抽出される地理的位置が地理的座標でない場合、対応関係に従って、非地理的座標タイプの物流情報に対応する地理的座標を決定することができる。
【0029】
たとえば、ある物流情報は、「上海浦江(Shanghai Pujiang)流通センターから発送済みです」である。物流情報に含まれる地理的位置は、物流流通センター識別子である。物流流通センター識別子は、「上海浦江流通センター」である。事前に記憶された「上海浦江流通センター」と地理的座標との対応関係に従って、物流情報に対応する地理的座標を決定することができる。
【0030】
異なる複数の物流情報から同一の地理的位置が抽出される場合があることに留意されたい。たとえば、「上海浦江流通センターにて受取済みです」および「上海浦江流通センターから発送済みです」は、2つの異なる物流情報である。しかしながら、「上海浦江流通センター」に対応する地理的位置が、2つの物流情報から抽出される。配送ルートの生成中に、1つの地理的位置は、配送ルートに一度出現するだけでよい。
【0031】
このステップは必ずしもステップS201の後に実行されないことに留意されたい。ステップS202およびステップS201は同時に実行することができる。すなわち、対象物流パッケージの複数の物流情報が取得された後、複数の物流情報に対応する地理的位置が決定され、複数の物流情報がソートされる。
【0032】
S203:物流情報の順序に従って、物流情報に対応する地理的位置を順に通過する物流パッケージの配送ルートを生成する。
【0033】
物流情報の順序は、物流情報に対応する地理的位置の順序を示すことができる。その順序に従って、地理的位置によって形成されるルートは、物流パッケージの配送ルートとして使用される。地理的位置は地図に表示することができる。したがって、配送ルートも地図に表示して、配送ルートの内容を反映することができる。
【0034】
物流パッケージの配送ルートと物流パッケージとの間に対応関係があることに留意されたい。すなわち、各物流パッケージは、それぞれ対応する配送ルートを有する。配送ルートと物流パッケージとの対応関係は、具体的には、配送ルートと物流パッケージの識別子との対応関係に反映することができる。
【0035】
上記の技術的解決策から分かるように、本出願は物流パッケージの配送ルートを処理するための方法を提供する。この方法では、物流システムによって生成された物流パッケージの複数の物流情報を収集しソートすることができ、地理的位置情報が複数の物流情報から抽出される。地理的位置情報とは、物流パッケージが配送中に通過する地理的位置である。物流情報の順序に従って地理的位置が接続されて、物流パッケージの配送ルートが取得される。物流システムにおける物流情報を使用するこの方法では、全ての配送ツールに測位装置が取り付けられる必要がないので、配送ルートを生成するコストが削減される。
【0036】
配送ルートを反映するために、図2に示すように、物流パッケージの配送ルートを処理するための方法は、以下のステップS204をさらに含むことができる。
【0037】
S204:対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求が受信された後、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを端末に返し、対象配送ルートが端末に表示される。
【0038】
配送ルートの検索要求は端末から送信される。端末は、ユーザの端末とすることができる。具体的には、ユーザは、物流パッケージの配送ルートを検索したい場合(この物流パッケージを対象物流パッケージと呼ぶことができる)、端末を使用して第1のサーバに検索要求を送信することができる。検索要求は、物流パッケージの一意の識別子を含むことができる。
【0039】
第1のサーバは、検索要求を受信した後、検索要求内の物流パッケージの一意の識別子に従って、一意の識別子に対応する配送ルートを決定する。説明の便宜上、決定された配送ルートを対象配送ルートと呼ぶことができる。第1のサーバは、検索要求を送信した端末に対象配送ルートを返す。
【0040】
端末は地図上に配送ルートを表示して、物流パッケージが配送プロセス中に通過する場所をユーザが視覚的に確認できるようにすることができる。図3は、物流パッケージの配送ルートの概略図である。配送ルートは「銀川(Yinchuan)」、「西安(Xi’an)」、「南陽(Nanyang)」、および「襄陽(Xiangyang)」を順に含み、それによって物流パッケージがこれらの場所を順に通過することを示す。
【0041】
一実装では、配送ルート上に物流パッケージの物流状態をさらに表示することができ、それによってユーザは物流パッケージの物流段階を特定することができる。図4に、本出願による物流パッケージの配送ルートを処理するための方法の他の手順を示す。この方法は、具体的には、ステップS401〜S404を含む。
【0042】
S401:物流パッケージの複数の物流情報が取得された後、複数の物流情報をソートする。
【0043】
このステップは、図2に示した物流パッケージの配送ルートを処理するための方法のステップS201と同一である。ここでは詳細は説明しない。
【0044】
S402:各物流情報に対応する地理的位置および物流状態を決定し、同一の物流情報の物流状態と地理的位置との間の対応関係を確立する。
【0045】
第1のサーバは、物流情報を受信した後、物流情報と物流状態との事前設定された対応関係に従って、各物流情報に対応する物流状態を決定することができる。物流状態は事前設定されており、物流パッケージが物流プロセス内で位置する段階またはノードを示すために使用される。たとえば、物流状態は、限定はしないが、「引受待ち(To be accepted)」、「発送済み」、「輸送中」、「配送中」、「収集済み(Collected)」、ならびに「受取および署名済み」を含むことができる。
【0046】
具体的には、物流情報は、物流転送のサブプロセスを示すために使用される語句を含み、物流転送のサブプロセスを示す語句に応じて、物流情報に対応する物流サブノードを決定することができる。第1のサーバ上に物流情報マッピングテーブルを設定することができ、その中に物流サブノードと物流状態との間の対応関係が記憶されている。したがって、物流情報に対応する物流サブノードが決定された後、物流情報マッピングテーブルに従って、物流サブノードに対応する物流状態が決定される。
【0047】
たとえば、ある物流情報は、「上海浦江流通センターから発送済みです」である。物流情報に含まれる物流サブノードは、「発送済み」である。物流情報マッピングテーブルに記憶された「発送済み」に対応する物流状態が「輸送中」である場合、物流情報に対応する物流状態が「輸送中」であると決定することができる。
【0048】
上記では、物流情報マッピングテーブルに従って、物流サブノードを使用して、物流状態が決定される。あるいは、分類モデルを使用して、物流情報に対応する物流状態を直接決定することができる。具体的には、分類モデルとは、分類アルゴリズムを使用して過去の物流情報のサンプルデータを訓練することによって構築されるモデルである。未分類の物流情報が分類モデルに入力された後、分類結果は物流状態となる。
【0049】
上述のように、各物流情報に対応する地理的位置を決定することができる。各物流情報に対応する物流状態に応じて、物流情報の地理的位置と、物流情報の物流状態との対応関係が確立される。このようにして、配送ルート中の各地理的位置は、対応する物流状態を有する。たとえば、ある物流情報は、「物流パッケージは襄陽中継センターに入りました」である。物流情報について決定される対応する地理的位置は「襄陽」であり、物流情報の決定された物流状態は「輸送中」である。地理的位置「襄陽」と物流状態「輸送中」との対応関係が確立される。
【0050】
S403:物流情報の順序に従って、物流情報に対応する地理的位置を順に通過する物流パッケージの配送ルートを生成する。
【0051】
このステップは、図2に示した物流パッケージの配送ルートを処理するための方法のステップS203と同一である。ここでは詳細は説明しない。
【0052】
S404:対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求が受信された後、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートと、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態と、を端末に返し、対象配送ルートおよび物流状態が端末に表示される。
【0053】
このステップは、図2に示した物流パッケージの配送ルートを処理するための方法のステップS204とほぼ同一であることに留意されたい。違いは、端末に返されるデータが、対象配送ルートを含むだけでなく、対象配送ルート中の各地理的位置に対応する物流状態も含むことである。対象配送ルートおよび物流状態が端末に表示される。
【0054】
端末に返される物流状態は、対象配送ルート中の全ての地理的位置に対応する物流状態であることに留意されたい。あるいは、対象配送ルートの最後の地理的位置が決定され、最後の地理的位置に対応する物流状態のみが返される。
【0055】
一例では、対象配送ルート中の各地理的位置に対応する物流状態が端末に返される場合、全ての物流状態を端末に表示することができる。図5Aに示すように、端末によって表示される対象配送ルートは、地理的位置「銀川」、「西安」、「南陽」、および「襄陽」を含み、各地理的位置に対応して物流状態が表示される。具体的には、地理的位置「銀川」に対応する物流状態は「発送済み」であり、地理的位置「西安」に対応する物流状態は「輸送中」であり、地理的位置「南陽」に対応する物流状態は「輸送中」であり、地理的位置「襄陽」に対応する物流状態は「輸送中」である。
【0056】
他の例では、対象配送ルート中の各地理的位置に対応する物流状態が端末に返される場合、対象配送ルートの最後の地理的位置が決定されて、最後の地理的位置に対応する物流状態が表示される。図5Bに示すように、端末によって表示される対象配送ルートは、地理的位置「銀川」、「西安」、「南陽」、および「襄陽」を含む。地理的位置「襄陽」のみに対して、対応する物流状態「輸送中」が表示される。この場合、ユーザが端末を介して物流状態の検索命令を入力すると(たとえば、地理的位置「銀川」のアイコンをクリックすると)、端末はその地理的位置に対応する物流状態をさらに表示することができる。
【0057】
加えて、対象配送ルートの最後の地理的位置の色または大きさなどの表示スタイルは、他の地理的位置の表示スタイルと異なることができ、これにより、その地理的位置が、複数の物流情報のうちの最後の物流情報に対応する地理的位置(すなわち、物流パッケージの現在の地理的位置)であることをユーザに促すことができる。たとえば、図5Aおよび図5Bでは、地理的位置「襄陽」のアイコンの大きさが、他の地理的位置のアイコンよりも大きい。図5Aおよび図5Bの表示スタイルは説明用の例にすぎず、さらに他の表示スタイルを使用することができる。
【0058】
この実施形態において提供される物流パッケージの配送ルートを処理するための方法では、物流パッケージの配送ルートだけでなく、その配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態も端末に返すことができ、配送ルートおよび物流状態の両方を端末に表示することができる。このようにして、ユーザは、物流配送中の物流パッケージのルートだけでなく、配送中の物流パッケージの物流段階も視覚的に確認することができ、それによってユーザ体験が向上する。
【0059】
上記の実施形態において表示される配送ルートは、物流プロセスにおける物流パッケージの現在の配送ルートである。具体的には、物流パッケージが現在、ある地理的位置に位置する場合、端末に表示される配送ルートはその地理的位置で終了する。一実装では、現在の配送ルートが出発地から目的地への完全な配送ルートでない場合、残りの配送ルートを推定することができ、現在の配送ルートと、推定された残りの配送ルートとが共に端末に表示される。
【0060】
具体的には、物流配送中の物流パッケージの出発地および目的地が取得され、出発地および目的地に応じて、対応する事前設定された配送ルートが決定される。上記の実施形態において、対象配送ルートが決定された後、対象配送ルートが事前設定された配送ルートの一部である場合、事前設定された配送ルートの残りのルートと、対象配送ルートとの両方が端末に返される。端末は対象配送ルートと残りのルートとの両方を表示することができる。図6に示すように、配送ルートの比較的太い部分(銀川から襄陽へのルート)は対象配送ルートであり、比較的細い部分(襄陽から南昌(Nanchang)へのルート)は残りのルートである。対象配送ルートを表示する方法は、事前設定された配送ルートを表示する方法と同一でも異なってもよいことに留意されたい。使用しやすくするために、対象配送ルートおよび事前設定された配送ルートは異なる表示スタイルで表示され、表示スタイルは、限定はしないが、線の太さ、線の色、および線のスタイルを含む。
【0061】
出発地および目的地に応じて事前設定された配送ルートを決定する方式は、出発地および目的地が対象物流パッケージのそれらと同一である、事前に記憶された事前設定された配送ルートのうちの事前設定された配送ルートを決定することである。
【0062】
物流パッケージの配送ルートを処理するための方法は第1のサーバに適用され、物流システムは事前設定された配送ルートを第1のサーバに提供できることに留意されたい。このようにして、第1のサーバは出発地および目的地に応じて対応する事前設定された配送ルートを直接決定することができる。物流システムは、大量の過去の物流データに応じて、複数の事前設定された配送ルート(すなわち、出発地から目的地への物流パッケージの可能なルート)を維持する。
【0063】
上記の実施形態において提供される物流パッケージの配送ルートを処理するための方法を使用して、ユーザは物流パッケージの現在の配送ルートを見ることができ、さらに、可能なその後のルートを事前に見ることができる。
【0064】
物流パッケージの配送ルートを処理するための方法の一実装では、配送ルートを生成することができ、配送ルートに対応する物流状態に応じて、物流状態時間軸をさらに生成することができる。
【0065】
具体的には、配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態が決定される。物流状態が繰り返しの物流状態を含む場合、最後の物流状態以外の繰り返しの物流状態は削除される。
【0066】
主に物流状態「輸送中」が繰り返し出現することに留意されたい。最後の物流状態以外の繰り返しの物流状態が削除され、最後の転送時刻における物流状態「輸送中」のみを保持して、物流パッケージが最も最近に物流状態「輸送中」であった時刻を反映することができる。
【0067】
物流状態に対応する時刻が取得される。この時刻は、物流状態に対応する物流情報に対応する転送時刻である。たとえば、物流状態「引受済み」に対応する転送時刻は「2月9日、22:08」であり、物流状態「発送済み」に対応する転送時刻は「2月20日、08:08」であり、物流状態「輸送中」に対応する転送時刻は「2月20日、09:13」である。
【0068】
物流状態と、物流状態に対応する転送時刻と、に応じて、物流状態時間軸が生成される。物流状態時間軸は転送時刻を順に含み、転送時刻に対応する物流状態を含む。物流状態は様々なスタイルで、たとえば、文字、静止画像、およびアニメーションなどで表示することができる。図7に示すように、矩形の枠(これは物流状態時間軸を示すためだけに使用され、実際のアプリケーションでは矩形の枠は、なくすことができる)の中の時間軸は、端末によって表示される物流状態時間軸の一形式である。物流状態時間軸上の物流状態は、アイコンの表示スタイルである。アイコンは順に物流状態「引受済み」、物流状態「発送済み」、および物流状態「輸送中」を示し、各物流状態は対応する転送時刻を有する。
【0069】
物流手順に含まれる必要がある全ての物流状態は事前設定することができる。生成された物流状態時間軸が部分的な物流状態しか含まない場合、残りの物流状態を物流状態時間軸に追加することもでき、ただし、これらは対応する転送時刻を有さない。図7に示すように、物流状態時間軸上の第4の物流状態および第5の物流状態は、それぞれ「配送中」ならびに「受取および署名済み」を示す。
【0070】
対象配送ルートが端末に返される場合、対象配送ルートに対応する物流状態時間軸をさらに返すことができる。物流状態時間軸を端末に表示して、ユーザが物流パッケージの物流状態に対応する転送時刻を視覚的に確認できるようにする。
【0071】
加えて、物流状態と物流情報との対応関係をさらに確立することができる。物流状態時間軸が返される場合、物流状態時間軸上の物流状態に対応する物流情報をさらに返すことができる。端末は、ユーザの物流情報検索命令に応答して、物流情報検索命令に対応する物流状態に対応する物流情報を提示することができる。たとえば、ユーザは図7に示す物流状態時間軸上の物流状態「輸送」のアイコンをクリックし、その物流状態は「輸送中」である。この場合、物流状態「輸送中」に対応する物流情報は、「[武漢(Wuhan)]あなたの注文は襄陽中継センターから発送済みです」である。
【0072】
図8は、本出願によるサーバの構造概略である。サーバは、具体的には、通信インターフェース801と、プロセッサ802と、を含む。
【0073】
通信インターフェース801は、物流パッケージの複数の物流情報を取得し、物流パッケージの複数の物流情報をプロセッサに送信するように構成される。
【0074】
プロセッサ802は、物流パッケージの複数の物流情報が受信された後、複数の物流情報に対応する複数の地理的位置を決定し、複数の物流情報をソートし、ソート結果を複数の地理的位置の順序として決定し、複数の地理的位置の順序に従って、地理的位置を順に通過する配送ルートを生成するように構成される。
【0075】
一例では、通信インターフェース801は、対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求を受信し、検索要求をプロセッサに送信し、対象配送ルートを端末に返すようにさらに構成され、
プロセッサ802は、検索要求が受信された後、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、対象配送ルートを通信インターフェースに送信するようにさらに構成される。
【0076】
一例では、プロセッサ802は、同一の物流パッケージの複数の物流情報が受信された後、複数の物流情報に対応する物流状態を決定し、物流状態と地理的位置との間の対応関係を確立するようにさらに構成される。
【0077】
一例では、プロセッサ802が、複数の物流情報に対応する物流状態を決定するように構成されることは、
プロセッサ802が、具体的には、各物流情報に対応する対象物流サブノードを決定し、物流サブノードと物流状態との間の事前設定された対応関係に従って、対象物流サブノードに対応する物流状態を決定するように構成されることを含む。
【0078】
一例では、プロセッサ802は、物流情報に対応する転送時刻を取得し、転送時刻と、物流情報に対応する物流状態との間の対応関係を確立するようにさらに構成される。プロセッサ802は、転送時刻と、転送時刻および物流状態の間の対応関係と、に従って、物流パッケージの物流状態時間軸を生成するようにさらに構成される。
【0079】
一例では、プロセッサ802は、対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求が受信された後、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、対象物流パッケージに対応する物流状態時間軸を決定するようにさらに構成される。プロセッサ802は、対象配送ルートおよび物流状態時間軸を通信インターフェースに送信するようにさらに構成される。通信インターフェース801は、対象配送ルートおよび物流状態時間軸を端末に返すようにさらに構成される。一例では、プロセッサ802は、対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求が受信された後、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を決定し、対象配送ルートと、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態と、を通信インターフェースに送信するようにさらに構成される。通信インターフェース801は、対象配送ルートと、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態と、を端末に返すようにさらに構成される。
【0080】
一例では、プロセッサ802が、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を決定し、対象配送ルートと、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態と、を通信インターフェースに送信するように構成されることは、
プロセッサ802が、具体的には、対象配送ルートの最後の地理的位置を決定し、最後の地理的位置に対応する物流状態を決定し、対象配送ルートと、最後の地理的位置に対応する物流状態と、を通信インターフェースに送信するように構成されることを含む。
【0081】
一例では、プロセッサ802が、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を決定し、対象配送ルートと、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態と、を通信インターフェースに送信するように構成されることは、
プロセッサ802が、具体的には、対象配送ルート中の地理的位置に対応する全ての物流状態を決定し、対象配送ルートと、地理的位置に対応する全ての物流状態と、を通信インターフェースに送信するように構成されることを含む。
【0082】
一例では、プロセッサ802は、対象物流パッケージの配送ルートに関する端末の検索要求が受信された後、対象物流パッケージに対応する物流出発地および物流目的地に応じて、対象物流パッケージに対応する事前設定された配送ルートを決定し、決定された事前設定された配送ルートの中で、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートを決定し、事前設定された配送ルートと、対象配送ルートと、を通信インターフェースに送信するようにさらに構成される。通信インターフェース801は、事前設定された配送ルートと、対象配送ルートと、を端末に返すようにさらに構成される。
【0083】
図9は、本出願による端末の構造概略である。端末は、具体的には、プロセッサ901と、通信インターフェース902と、ディスプレイ903と、を含む。
【0084】
プロセッサ901は、対象物流パッケージに関するユーザの検索命令に応答して、対象物流パッケージの配送ルートの検索要求を生成することであって、検索要求はサーバによって使用されて、対象物流パッケージに対応する対象配送ルートが決定され、対象配送ルートが端末に返される、生成することと、検索要求を通信インターフェースに送信することと、を行うように構成される。
【0085】
通信インターフェース902は、検索要求をサーバに送信し、サーバから対象配送ルートを受信するように構成される。
【0086】
ディスプレイ903は、事前設定された地図上に第1の表示スタイルで対象配送ルートを表示するように構成される。
【0087】
一例では、検索要求はサーバによってさらに使用されて、対象物流パッケージに対応する物流出発地および物流目的地に応じて、対象物流パッケージに対応する事前設定された配送ルートが決定され、事前設定された配送ルートが端末に返される。通信インターフェース902は、サーバから事前設定された配送ルートを受信するようにさらに構成される。
【0088】
ディスプレイ903は、事前設定された地図上に第2の表示スタイルで事前設定された配送ルートを表示するようにさらに構成される。
【0089】
一例では、対象配送ルートの最後の地理的位置の表示スタイルは、対象配送ルート中の他の地理的位置の表示スタイルと異なる。
【0090】
一例では、検索要求はサーバによってさらに使用されて、対象物流パッケージに対応する物流状態時間軸が決定され、物流状態時間軸が端末に返される。
【0091】
通信インターフェース902は、サーバから物流状態時間軸を受信するようにさらに構成される。
【0092】
ディスプレイ903は、物流状態時間軸を表示するようにさらに構成される。
【0093】
一例では、検索要求はサーバによってさらに使用されて、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態が決定され、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態が端末に返される。
【0094】
通信インターフェース902は、サーバからの、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を受信するようにさらに構成される。
【0095】
ディスプレイ903は、対象配送ルート中の地理的位置に対応する物流状態を表示するようにさらに構成される。
【0096】
本明細書における実施形態は全て漸進的(progressive)に説明していることに留意されたい。各実施形態の説明は他の実施形態との違いに重点を置いており、それぞれの実施形態の間で同一または類似の部分については相互に参照することができる。
【0097】
本明細書における第1および第2などの関係を示す用語(relational term)は、あるエンティティまたは操作を他のエンティティまたは操作と区別するためにのみ使用され、これらのエンティティまたは操作の間に任意の実際の関係または順序の存在を要求または暗示するものではないことにさらに留意されたい。その上、「含む(include)」、「備える(comprise)」という用語、およびその任意の変形は、非排他的な包含をカバーするものとする。したがって、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、またはデバイスの文脈では、そのプロセス、方法、物品、またはデバイスは、そのような要素を含むだけでなく、明示していない他の要素を含み、あるいはそのプロセス、方法、物品、またはデバイスに固有の要素を含むことができる。さらなる制限がなければ、「1つの〜を含む(include a/an...)」によって限定される要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品、またはデバイス内に存在する他の同一の要素を排除するものではない。
【0098】
開示した実施形態の上記の説明によって、当業者は本出願を実施または使用することが可能になる。これらの実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかである。本明細書で定義した一般原理は、本出願の精神および範囲から逸脱することなく、他の実施形態において実施することができる。したがって、本出願は、本明細書に示したこれらの実施形態に限定されるものではなく、代わりに、本明細書で開示した原理および新規の特徴と一致する最大の範囲に合致するものである。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】