(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-508729(P2020-508729A)
(43)【公表日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】汎用分注器の取付け具
(51)【国際特許分類】
A47K 5/12 20060101AFI20200303BHJP
F16B 2/24 20060101ALI20200303BHJP
【FI】
A47K5/12 B
F16B2/24 B
F16B2/24 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-543062(P2019-543062)
(86)(22)【出願日】2018年2月21日
(85)【翻訳文提出日】2019年8月8日
(86)【国際出願番号】US2018018885
(87)【国際公開番号】WO2018156537
(87)【国際公開日】20180830
(31)【優先権主張番号】62/461,258
(32)【優先日】2017年2月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】特許業務法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャヴァレラ,ニック イー
(72)【発明者】
【氏名】ハウ,スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】グラスゴー,セス アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ケネディ,エミリー バーバラ
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,ドナルド アール
【テーマコード(参考)】
3J022
【Fターム(参考)】
3J022DA11
3J022DA17
3J022EA15
3J022FA02
3J022FB12
3J022HB03
3J022HB06
(57)【要約】
汎用取付け具およびこの取付け具を含む分注器の例示的な実施形態を本明細書に開示する。例示的な汎用分注器用取付け具は台座を含む。台座は分注器に接続するための表面を有する。第1のばね腕部は台座から第1の方向に延び、第1の腕締付け具を有する。第2のばね腕部は台座から第2の方向に延び、第2の腕締付け具を有する。第1および第2のばね腕部は静止位置と付勢位置を有する。第1および第2のばね腕部を静止位置から移動すると、第1および第2のばね腕部を静止位置の方に付勢する締付け力をばね腕部に生成する。取付け具を表面に取り付けると、台座は表面の第1の側に配置され、第1および第2の腕締付け具は表面の第2の側に配置され、ばね腕部で生成された締付け力により取付け具を表面に固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分注器に接続するための第1の表面を有する台座、
前記台座から第1の方向に延び、第1の腕締付け具を有する第1のばね腕部、および
前記台座から第2の方向に延び、第2の腕締付け具を有する第2のばね腕部を含み、
前記第1および第2のばね腕部は静止位置と付勢位置を有し、前記第1および第2のばね腕部を前記静止位置から移動すると、前記第1および第2のばね腕部を前記静止位置の方に付勢する締付け力を前記ばね腕部に生成し、
分注器取付け具が表面に取り付けられると、
前記台座は前記表面の第1の側に配置され、前記第1および第2の腕締付け具は前記表面の第2の側に配置され、前記第1および第2のばね腕部で生成される前記締付け力により前記取付け具を前記表面に固定する、分注器取付け具。
【請求項2】
前記第1のばね腕部および前記第2のばね腕部は単一部品の一部である、請求項1に記載の分注器取付け具。
【請求項3】
前記単一部品の一部はU字型部を有する、請求項2に記載の分注器取付け具。
【請求項4】
前記単一部品はばね鋼製である、請求項2に記載の分注器取付け具。
【請求項5】
前記第1および第2のばね腕部はばね鋼製である、請求項1に記載の分注器取付け具。
【請求項6】
前記第1および第2の腕締付け具の少なくとも一部を覆う締付け握り部をさらに含む、請求項1に記載の分注器取付け具。
【請求項7】
前記台座に配置される取付けパッドをさらに含む、請求項1に記載の分注器取付け具。
【請求項8】
前記取付けパッドは復元力のある材料でできている、請求項7に記載の分注器取付け具。
【請求項9】
前記取付けパッドの少なくとも一部は湾曲面に取り付けるために湾曲している、請求項7に記載の分注器取付け具。
【請求項10】
前記台座を前記第1および第2のばね腕部に接続する1つ以上の保持クリップをさらに含む、請求項1に記載の分注器取付け具。
【請求項11】
前記取付け具の少なくとも一部を囲むゴムをさらに含む、請求項1に記載の分注器取付け具。
【請求項12】
筐体、
容器、および
取付け具を含み、
前記取付け具は第1のばね腕部と第2のばね腕部を有し、
前記第1のばね腕部は第1の方向に延び、第1の腕締付け具を有し、
前記第2のばね腕部は第2の方向に延び、第2の腕締付け具を有し、
前記第1および第2のばね腕部は静止位置と付勢位置を有し、前記第1および第2のばね腕部を前記静止位置から移動すると、前記第1および第2のばね腕部を静止位置の方に付勢する締付け力を前記ばね腕部に生成する、分注器。
【請求項13】
前記分注器は容器を含み、前記容器にポンプが接続されている、請求項12に記載の分注器。
【請求項14】
筐体を含み、
前記筐体は
容器を受ける継手と、
1つ以上のばね腕部を前記筐体に固定する1つ以上の保持クリップを有し、
前記1つ以上のばね腕部は1つ以上の腕締付け具を有し、
前記1つ以上のばね腕部を静止位置から移動すると、前記1つ以上のばね腕部で締付け力が生成され、
前記締付け力で分注器を表面に固定する、分注器。
【請求項15】
前記1つ以上の保持クリップは前記筐体の背面に配置される、請求項14に記載の分注器。
【請求項16】
前記1つ以上の保持クリップは前記筐体の底部に配置されている、請求項14に記載の分注器。
【請求項17】
請求項2〜23のいずれか1項に記載の特徴をさらに含む、請求項14に記載の分注器。
【請求項18】
前記分注器は容器を含み、前記容器の上部にポンプが接続されている、請求項14に記載の分注器。
【請求項19】
前記分注器は容器を含み、前記容器の底部にポンプが接続されている、請求項14に記載の分注器。
【請求項20】
前記分注器は非接触式分注器である、請求項14に記載の分注器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は2017年2月21に出願された「UNIVERSAL DISPENSER BRACKETS(汎用分注器の取付け具)」という名称の米国特許仮出願第62/461258号に対する優先権および利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は一般的には取付け具に関し、より具体的には分注器、例えば石鹸や消毒剤の分注器の取付け具に関する。
【背景技術】
【0003】
液体分注器システム、例えば液体石鹸や消毒剤の分注器は、作動すると使用者にある量の液体を提供する。分注器は瓶およびこの瓶に固定されたポンプを含む卓上分注器であってもよい。さらに、分注器には壁に固定するのに適しているものがあり、壁に取り付けられる壁取付け具を有するものがある。しかし、多くの場合に分注器を他の場所に脱着可能に取り付けることができれば便利である。
【発明の概要】
【0004】
汎用取付け具および取付け具付き分注器の例示的な側面を本明細書に開示する。例示的な汎用分注器の取付け具は台座を含む。この台座は分注器に接続される表面を有する。第1のばね腕部が台座から第1の方向に延び、第1の腕締付け具を有する。第2のばね腕部が台座から第2の方向に延び、第2の腕締付け具を有する。第1および第2のばね腕部は静止位置と付勢位置を有する。第1および第2のばね腕部を静止位置から移動すると、第1および第2のばね腕部を静止位置の方に付勢する締付け力をばね腕部に生成する。分注器取付け具が表面に取り付けられると、台座は表面の第1の側に配置され、第1および第2の腕締付け具は表面の第2の側に配置され、第1および第2のばね腕部で生成される締付け力により取付け具を表面に固定する。
【0005】
例示的な分注器は筐体、容器を受ける継手、および取付け具を含む。取付け具は第1の方向に延びる第1のばね腕部を有する。第1のばね腕部は第1の腕締付け具を有する。取付け具は第2の方向に延びる第2のばね腕部を有し、第2のばね腕部は第2の腕締付け具を有する。第1および第2のばね腕部は静止位置と付勢位置を有する。第1および第2のばね腕部を静止位置から移動すると、第1および第2のばね腕部を静止位置の方に付勢する締付け力をばね腕部に生成する。
【0006】
別の例示的な分注器は筐体を含む。筐体は容器を受ける継手を有する。筐体は1つ以上のばね腕部を筐体に固定する1つ以上の保持クリップを有する。1つ以上のばね腕部は1つ以上の腕締付け具を有する。1つ以上のばね腕部を静止位置から移動すると、1つ以上のばね腕部で締付け力が生成され、締付け力で分注器を表面に固定する。
【0007】
このように、簡便で経済的な汎用取付け具を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明のこれらおよび他の特徴と利点についての理解を以下の記載と添付の図面によりさらに深めることができる。
【
図1】新規な汎用取付け具で円柱面に取り付けられた分注器の斜視図である。
【
図2】
図1の新規な汎用取付け具で円柱面に取り付けられた分注器の別の斜視図である。
【
図3】新規な汎用取付け具で仕切り壁上部に取り付けられた分注器の斜視図である。
【
図4】新規な汎用取付け具で仕切り壁の脇に取り付けられた分注器の斜視図である。
【
図5】新規な汎用取付け具で対面式調理台の表面に取り付けられた分注器の斜視図である。
【
図6】新規な汎用取付け具の別の例示的な実施形態である。
【
図6A】取付け具台座に取り付けられた分注器取付け板の例示的な実施形態である。
【
図8】取付け具台座の別の例示的な実施形態である。
【
図10】分注器を汎用取付け具に接続する分注器取付け板の例示的な実施形態である。
【
図11】円柱面に取り付けられた
図9の例示的な汎用取付け具の図である。
【
図12】円柱面に取り付けられた
図9の例示的な汎用取付け具の図である。
【
図13】仕切りに取り付けられた
図9の例示的な汎用取付け具の斜視図である。
【
図14】取付け具用の一体台座を有する背面板を有する例示的な分注器の背面図である。
【
図15A】汎用取付け具の別の例示的な実施形態を示す。
【
図15B】汎用取付け具の別の例示的な実施形態を示す。
【
図16】汎用取付け具用のばね腕部の別の例示的な実施形態である。
【
図17】ばね腕部表面に設けられた腕締付け具の別の例示的な実施形態の部分図である。
【
図18】複数の装置を取り付ける汎用取付け具の別の例示的な実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1および
図2は新規な汎用取付け具120で円柱面106に取り付けられた例示的な分注器102の斜視図である。汎用取付け具120は台座202を含む。第1のばね腕部122と第1の腕締付け具124は台座202から第1の方向に延びる。第2のばね腕部126と第2の腕締付け具128は台座202から第2の方向に延びる。分注器102は台座202に接続されている。
【0010】
本実施形態では、分注器102は、押して製品を分注するプッシュバー103を含む手動分注器である。しかし、分注器102はどの種類の分注器であってもよい。実施形態によっては、分注器102は非接触式分注器である。実施形態によっては、分注器は瓶であり、この瓶の上面に手動の押しポンプが配置されている。例示的な分注器は例えば、非接触式分注器または手動分注器であってもよい。例示的な非接触式分注器と手動分注器は例えば、「Touch-Free Dispenser with Single Cell Operation and Battery Banking(単電池動作および組電池を用いる非接触式分注器)」という名称の米国特許第8,960498号、「Power Systems For Touch Free Dispensers and Refill Units Containing a Power Source(非接触式分注器用の電源システムおよび電源を含む再充填装置)」という名称の米国特許第9,172,266号、「Dispenser Lockout Mechanism(分注器施錠機構)」という名称の米国特許第8,485,395号、「Dispenser Having Top Loading and Unloading Refill Units(上部装脱着式再充填装置を有する分注器)」という名称の米国特許出願第2015/0053720号、および「Manual Skin-Care Product Dispenser(手動式スキンケア製品分注器)」という名称の米国特許第8,091,738号に記載されており、これらすべてが参照により本明細書に組み込まれる。典型的には、本明細書に記載される例示的な分注器は石鹸、消毒剤、またはローションを使用者の手に分注するために用いられるが、他の種類の分注器を、本明細書に開示される汎用取付け具の例示的な実施形態を用いてあるものの表面に取り付けてもよい。
【0011】
第1のばね腕部122、第2のばね腕部126、第1の腕締付け具124、および第2の腕締付け具128は復元力のある材料でできており、力が加えられると屈曲、すなわち静止位置から移動し、力が加えられなくなると元の形状に戻る。例示的な材料は例えば、ばね鋼であってもよい。ばね鋼製の物体は著しく曲げても捻っても元の形状に戻る。他の種類の材料は例えば、ASTM(JIS規格のSUSに相当)301、302、304、316、430、440、および17-7鋼などのオーステナイト系ステンレス鋼および析出硬化ステンレス鋼、黄銅、銅、青銅を含む他の弾性金属、ならびにガラス充填系またはガラス非充填系POM、ナイロン、およびPEIを含む弾性プラスチック、ならびにガラス繊維補強PE、HDPE、PP、ABS、ならびに複合プラスチック、例えば上述の種類のプラスチックや、マツ、カシ、ヒッコリー、セイヨウトネリコ、カエデ、アメリカスギを含む軟材もしくは硬材を充填した炭素繊維およびアラミド繊維、および加硫処理硬質ゴムであってもよい。
【0012】
使用中に、台座202は分注器102に接続されている(実施形態によっては、取付け具120が台座202の表面に接続された後、台座202は分注器102に接続される)。第1のばね腕部122と第2のばね腕部126は分注器102から外側に曲げられ、これによりばね腕部122および126が元の位置に戻ろうとする際の締付け力を生成する。台座202が円柱面106の第1の側に配置され、かつ第1の腕締付け具124と第2の腕締付け具128が円柱面106の第2の側に配置されるように取付け具120の位置を移動させる。ばね腕部122および126は解放され、汎用取付け具120は本体の円柱面106に固定され、分注器102を望ましい位置に保持する。
【0013】
図3は新規な汎用取付け具120で仕切り壁306の上部に取り付けられた例示的な分注器102の斜視図である。上記のように、汎用取付け具120は台座202を含む。第1のばね腕部122と第1の腕締付け具124は台座202から第1の方向に延びる。第2のばね腕部126と第2の腕締付け具128は台座202から第2の方向に延びる。この例示的な実施形態では、台座202は1つ以上の締結具で分注器102に接続されている。実施形態によっては、台座202は粘着テープで分注器102に接続されており、また実施形態によっては1つ以上の迅速継手、1つ以上の磁石、1つ以上の面締め具(例えばベルクロ(登録商標))、1つ以上のクリップ、中間取付け板などで接続されている。さらに、取付け具120は複数の締付け握り部302を含む。複数の締付け握り部302は第1の腕締付け具124と第2の腕締付け具128をそれぞれ覆う。本実施形態では、汎用取付け具120を仕切り壁306の上部に接続することができるようにばね腕部122および126を90°の向きで台座202に接続する。
【0014】
使用中に、台座202は分注器102に接続されている(実施形態によっては、取付け具120が台座202の表面に接続した後、台座202は分注器102に接続される)。第1のばね腕部122と第2のばね腕部126は分注器102から外側に曲げられ、これによりばね腕部122および126が元の位置に戻ろうとする際の締付け力を生成する。台座202が仕切り壁306の第1の側に配置され、かつ第1の腕締付け具124と第2の腕締付け具128が仕切り壁306の第2の側に配置されるように仕切り壁306の上部の位置に取付け具120の位置を移動させる。ばね腕部122および126は解放され、取付け具120は仕切り壁306を締め付け、分注器102を望ましい位置に保持する。
【0015】
図4は新規な汎用取付け具102で仕切り壁306の側に取り付けられた分注器102の斜視図である。上記のように、使用中に台座202は180°の垂直位置で分注器102に接続される(実施形態によっては、取付け具120が台座202の表面に接続された後、台座202は分注器102に接続される)。第1のばね腕部122と第2のばね腕部126は分注器102から外側に曲げられ、これによりばね腕部122および126が元の位置に戻ろうとする際の締付け力を生成する。台座202が仕切り壁406の第1の側に配置され、かつ第1の腕締付け具124と第2の腕締付け具128が仕切り壁406の第2の側に配置されるように取付け具120は仕切り壁406の側の位置に配置される。ばね腕部122および126は解放され、取付け具120は仕切り壁406を締め付け、分注器102を望ましい位置に保持する。
【0016】
図5は新規な汎用取付け具120で対面式調理台506の表面に取り付けられた別の分注器104の斜視図である。本実施形態では、分注器104は滴受け皿506と延長部502を含む。上記のように、使用中に台座202は滴受け皿506の底部で分注器104に接続される。実施形態によっては、分注器104は上部から分注し、滴受け皿は必要ない。そのような場合、台座202を分注器104、すなわち容器の底部に取り付けてもよい(実施形態によっては、取付け具120が台座202の表面に接続された後、台座202は分注器104に接続される)。上記のように、第1のばね腕部122と第2のばね腕部126は分注器104から外側に曲げられ、これによりばね腕部122および126が元の位置に戻ろうとする際の締付け力を生成する。台座202が対面式調理台506の第1の側に配置され、かつ第1の腕締付け具124および第2の腕締付け具128が対面式調理台506の第2の側に配置されるように対面式調理台506の側にある位置に取付け具120を移動する。ばね腕部122および126は解放され、取付け具120は分注器104を望ましい位置で対面式調理台506に固定する。
【0017】
図6は新規な汎用取付け具620の別の例示的な実施形態である。汎用取付け具620は台座602を含む。台座602は複数の保持クリップ606を含む。第1のばね腕部622と第1の腕締付け具624は台座602から第1の方向に延びる。第2のばね腕部626と第2の腕締付け具628は台座602から第2の方向に延びる。締付け握り部602および612は腕締付け具624および628の表面に配置され、締付け面を把持する一助となり、および/または締付け面を保護する。実施形態によっては、締付け握り部602および612はゴム製である。実施形態によっては、締付け握り部602および612はプラスチック製である。表面接触パッド610は台座610に配置される。表面接触パッド610は締付け面を保護し、および/または取付け具620をさらに把持し、汎用取付け具620が取り付けられる表面で滑走するのを防止する一助となる。実施形態によっては、表面接触パッド610はゴム製である。実施形態によっては、表面接触パッド610は取付け具620が取り付けられる表面に関連する起伏面を有する。例えば、起伏面は締め付けられる棒またはレールと同じ半径の表面を有してもよい。実施形態によっては、
取付け具が接続されている表面と、吸着カップ型のかかり合いを形成して、前記起伏面が前記表面に対してシールする。表面接触パッド610はどの形状であってもよく、実施形態によっては取付け表面に基づいて大きさを決める。実施形態によっては、表面接触パッド610の大きさを汎用取付け具620に取り付けられる分注器の重量または大きさに基づいて決定する。
【0018】
第1のばね腕部622と第2のばね腕部626は、力を加えられると屈曲、つまり静止位置から移動し、力が加えられなくなると元の形状に戻る復元力のある材料でできている。例示的な材料は例えば、ばね鋼である。ばね鋼製の物体は著しく曲げても捻っても元の形状に戻る。他の種類の材料は例えば、ASTM(JIS規格のSUSに相当)301、302、304、316、430、440、および17-7鋼などのオーステナイト系ステンレス鋼および析出硬化ステンレス鋼、黄銅、銅、青銅を含む他の弾性金属、ならびにガラス充填系またはガラス非充填系POM、ナイロン、およびPEIを含む弾性プラスチック、ならびにガラス繊維補強PE、HDPE、PP、ABS、ならびに複合プラスチック、例えば上述の種類のプラスチックや、マツ、カシ、ヒッコリー、セイヨウトネリコ、カエデ、アメリカスギを含む軟材もしくは硬材を充填した炭素繊維およびアラミド繊維、および加硫処理硬質ゴムであってもよい。この例示的な実施形態では、第1のばね腕部622、第2のばね腕部626、第1の腕締付け具624、および第2の腕締付け具628は単一部品でできている。この例示的な実施形態では、単一部品の中央に配置されるのはU字型部604である。U字型部604は第1のばね腕部622と第2のばね腕部626を台座606に接続する。実施形態によっては、第1のばね腕部622と第2のばね腕部626は別々の部品であり、台座606に別々に接続される。
【0019】
図6Aは取付け具台座602に取り付けられる分注器取付け板650の例示的な実施形態である。分注器取付け板650は分注器(図示せず)に接続され、複数のクリップ651を有する。3個のクリップ651があり、各側に1個ずつ、そして上部に1個ある。この例示的な実施形態では、取付け板650は台座602の上方で滑走し、分注器を台座602に固定する。取付け板650を任意の手段、例えば締結具、両面テープ、面締め具、磁気結合、接着剤などで分注器に接続してもよい。
【0020】
図7は取付け具台座702の例示的な実施形態である。取付け具台座702は複数の保持クリップ706を含む。複数の保持クリップ706は、ばね腕部722および726(ばね腕部722および726の部分図のみを示す)のU字型部704を台座702に保持する。本実施形態では、ばね腕部を保持するために3個の保持クリップ706が必要である。本実施形態では、4個の保持クリップ706がある。こうして、ばね腕部726が4つの異なる位置で台座702から外側に延びるようにばね腕部722および726を台座702に取り付けることができる。この例示的な実施形態では、クリップ706は、U字型部をクリップ706の両側に保持できるようにもなっている。クリップ706は、U字型部704が生成した「ばね」力を用いてU字型部704を定位置に保持する。
【0021】
図8は取付け具台座802の別の例示的な実施形態である。取付け具台座802は取付け具702に似ているが、異なる種類のクリップ806を有する。クリップ806はU字型部材804を挟み込む。
【0022】
図9は汎用取付け具900の別の例示的な実施形態である。取付け具900は第1のばね腕部922、第2のばね腕部926、第1の腕締付け具924、および第2の腕締付け具928を含む。さらに、取付け具900は台座902を含む。取付け具900は取付け具全体にゴム被覆950を含む。実施形態によっては、取付け具900の一部のみがゴム被覆950を含む。ゴム被覆950により取付け具900は消毒しやすくなり、取付け面を把持するのにも有用である。実施形態によっては、ゴム被覆は上記の材料製の台座、ばね腕部、および腕締付け具を囲む。実施形態によっては、取付け具900は全体がゴム製である。実施形態によっては、台座902は分注器に取り付け、および/または表面を把持するために磁気材料を含む。実施形態によっては、台座902は金属部材を含む。
【0023】
図10は分注器を汎用取付け具900に接続する分注器取付け板1000の例示的な実施形態である。取付け具900が磁気材料を含有する場合、分注器取付け板1000は金属板を含んでもよい。実施形態によっては、分注器取付け板1000は汎用取付け具900および/または分注器(図示せず)に接続する接着剤、1つ以上の面締め具、両面テープなどを含む。
【0024】
図11および
図12は円柱面に取り付けられた例示的な汎用取付け具900の図である。本実施形態では、分注器1301は取付け具900に固定されている。取付け具900は、上記と同様に円柱面1102または仕切り壁1302(
図13)に取り付けられる。
【0025】
図14は背面板1402を有する例示的な分注器1400の背面図である。背面板1402は内部に一体的に形成された複数の保持クリップ1406を含む。保持クリップ1406はばね腕部1422および1426のU字型部1404と、腕締付け具1424および1428を保持し、上記と同様に機能する。
【0026】
図15Aおよび
図15Bは汎用取付け具1500の別の例示的な実施形態を示す。汎用取付け具1500は第1のばね腕部1522、第1の腕締付け具1524、第2のばね腕部1526、第2の腕締付け具1528、および台座1502を有する。分注器(図示せず)に接続される取付け具1550が台座1502に固定されている。この例示的な実施形態では、第1のばね腕部1522、第1の腕締付け具1524、第2のばね腕部1526、第2の腕締付け具1528、および台座1502は単一部品であり、例えばばね鋼、または同じ機能を実行する本明細書に記載の他の材料製である。この例示的な実施形態では、第1のばね腕部1522、第1の腕締付け具1524、第2のばね腕部1526、第2の腕締付け具1528、および台座1502は平坦であるが、様々な形状や厚さを有してもよい。
【0027】
図16は汎用取付け具1600用のばね腕部と締付け具の別の例示的な実施形態である。第1のばね腕部1622と第2のばね腕部1626のU字型部1604、および第1の腕締付け具1624と第2の腕締付け具1628は上記のものと似ており、本明細書に重複記載しない。締付け握り部1602および1612は、ばね腕部1622および1626を操作するときに用いることができるタブ1650および1652をそれぞれ含む。締付け握り部1602および1612はやや弓形の形状を有してもよく、より厚く、これにより取付け面を把持する一助となるように設計されている。
【0028】
図17はばね腕部表面に設けられた腕締付け具1700の別の例示的な実施形態の部分図である。
図17は腕締付け具1602の予備曲げ加工を示す。この例示的な実施形態では、静止位置にある腕締付け具1602がある角度で延び、台座(図示せず)に非平行となるように腕締付け具を曲げる。実施形態によっては、予備曲げ加工の角度は約3°〜約15°である。取付け具を表面に接続する場合に腕締付け具1602がかかり合う表面から離れた方向で予備曲げ加工を行う。
【0029】
図18は複数の装置を取り付ける汎用取付け具1800の別の例示的な実施形態である。汎用取付け具1800は、ばね腕部1822、第2のばね腕部1826、第1の腕締付け具1824、および第2の腕締付け具1828用の台座1802を含む上記のものと類似の部品を有する。さらに、汎用取付け具1800は第2の分注器(図示せず)を取り付ける第2の台座1804を含む。分注器取付け板1850は台座1802に接続され、第2の分注器が台座1804に取り付けられる余地があることが分かる。
【0030】
本発明をその実施形態の記載で示し、実施形態を相当詳細に記載しているが、添付の特許請求の範囲を何らかの形でそのような詳細に限定することを出願人は意図していない。当業者はさらなる利点や変形例に容易に想到する。したがってそのより広範な側面において本発明は示され、記載される特定の詳細、代表的装置、および図示例に限定されない。したがって、そのような詳細から乖離しても、出願人の全体的な発明概念の趣旨または範囲から逸脱することはない。
【国際調査報告】