特表2020-509123(P2020-509123A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2020-509123共役ジエン系重合体の製造方法及び共役ジエン系重合体の製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-509123(P2020-509123A)
(43)【公表日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】共役ジエン系重合体の製造方法及び共役ジエン系重合体の製造装置
(51)【国際特許分類】
   C08F 2/06 20060101AFI20200303BHJP
   C08F 36/04 20060101ALI20200303BHJP
   C08F 4/54 20060101ALI20200303BHJP
   C08F 2/01 20060101ALI20200303BHJP
   C08F 4/605 20060101ALI20200303BHJP
   C08F 4/70 20060101ALI20200303BHJP
【FI】
   C08F2/06
   C08F36/04
   C08F4/54
   C08F2/01
   C08F4/605
   C08F4/70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2019-545964(P2019-545964)
(86)(22)【出願日】2019年1月11日
(85)【翻訳文提出日】2019年8月22日
(86)【国際出願番号】KR2019000447
(87)【国際公開番号】WO2019156375
(87)【国際公開日】20190815
(31)【優先権主張番号】10-2018-0016065
(32)【優先日】2018年2月9日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ホイ−イン
(72)【発明者】
【氏名】コ、チュン−ソク
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ウ−ソン
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン−ミン
(72)【発明者】
【氏名】イ、チョン−ソク
【テーマコード(参考)】
4J011
4J015
4J100
4J128
【Fターム(参考)】
4J011DA04
4J011DB27
4J011HA03
4J011HB19
4J011HB22
4J015DA02
4J015DA14
4J015DA23
4J100AS01P
4J100AS01Q
4J100AS02P
4J100AS02Q
4J100AS03P
4J100AS03Q
4J100AS04P
4J100AS04Q
4J100CA04
4J100FA08
4J100FA09
4J100FA19
4J100FA28
4J100GC07
4J128AA01
4J128AB00
4J128AC48
4J128AC49
4J128BA00A
4J128BB00A
4J128EA01
4J128EB13
4J128EC01
4J128FA02
(57)【要約】
本発明は共役ジエン系重合体の製造方法に関するものであって、より詳細には、第1重合反応器で第1共役ジエン系単量体を溶液重合して第1共役ジエン系重合体を含む第1重合体溶液を製造するステップ(S10)と、第2重合反応器で第2共役ジエン系単量体を溶液重合して第2共役ジエン系重合体を含む第2重合体溶液を製造するステップ(S20)と、第1重合体溶液から分離された第1流体を第1精製部に供給して精製するステップ(S30)と、第2重合体溶液から分離された第2流体を第2精製部に供給して精製するステップ(S40)と、を含み、前記第1精製部は第1フィードタンク(feed tank)、第1フィードタンクと連結された第1カラム及び第1カラムと連結された第1’カラムを具備し、前記第2精製部は第2フィードタンク(feed tank)、第2フィードタンクと連結された第2カラム及び第2カラムと連結された第2’カラムを具備し、前記第1カラムの上部から排出される流体は前記第2フィードタンクへ供給され、前記第1フィードタンクは第2フィードタンクから第3流体が供給されるものである共役ジエン系重合体の製造方法及びこれを実施するための共役ジエン系重合体の製造装置を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1重合反応器で第1共役ジエン系単量体を溶液重合して第1共役ジエン系重合体を含む第1重合体溶液を製造するステップ(S10)と、
第2重合反応器で第2共役ジエン系単量体を溶液重合して第2共役ジエン系重合体を含む第2重合体溶液を製造するステップ(S20)と、
第1重合体溶液から分離された第1流体を第1精製部に供給して精製するステップ(S30)と、
第2重合体溶液から分離された第2流体を第2精製部に供給して精製するステップ(S40)と、を含み、
前記第1精製部は第1フィードタンク(feed tank)、第1フィードタンクと連結された第1カラム及び第1カラムと連結された第1’カラムを具備し、
前記第2精製部は第2フィードタンク(feed tank)、第2フィードタンクと連結された第2カラム及び第2カラムと連結された第2’カラムを具備し、
前記第1カラムの上部から排出される流体は前記第2フィードタンクへ供給され、
前記第1フィードタンクは第2フィードタンクから第3流体が供給されるものである共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項2】
第1共役ジエン系重合体は純度が99.5%以上の溶媒相で製造され、
第2共役ジエン系重合体は純度が95.0%以上の溶媒相で製造されるものである、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項3】
第1共役ジエン系重合体はランタン系列の希土類元素化合物触媒化共役ジエン系重合体またはアルカリ金属化合物触媒化共役ジエン系重合体であり、
第2共役ジエン系重合体は遷移金属化合物触媒化共役ジエン系重合体である、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項4】
前記第1カラムの上部から排出される流体はC4流化合物及び溶媒を含み、前記溶媒は前記流体の全含量に対して10重量%以上で含まれるものである、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項5】
前記第1カラムの下部から排出される流体は前記第1’カラムへ供給され、前記第1カラムの下部から排出される流体はC4流化合物を0.5重量%未満で含むものである、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項6】
前記第1カラムの下部から排出される流体は前記第1’カラムへ供給され、前記第1カラムの下部から排出される流体はC4流化合物を0.21重量%以下で含むものである、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項7】
前記第1カラムの下部から排出される流体は前記第1’カラムへ供給され、前記第1カラムの下部から排出される流体は水分を40ppm未満で含むものである、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項8】
前記第1カラムの下部から排出される流体は前記第1’カラムへ供給され、前記第1カラムの下部から排出される流体は水分を25ppm以下で含むものである、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項9】
前記共役ジエン系重合体の製造方法は、第1カラムの下部から排出される流体を第1’カラムへ供給するステップ(S50)と、第2カラムの下部から排出される流体を第2’カラムへ供給するステップ(S60)と、第1’カラムから精製された溶媒を第1重合反応器へ供給するステップ(S70)と、第2’カラムから精製された溶媒を第2重合反応器へ供給するステップ(S80)と、を含むものである、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項10】
第1共役ジエン系重合体を溶液重合するための第1重合反応器、第1重合反応器で製造された第1重合体溶液から分離された第1流体を精製するための第1精製部を含む第1共役ジエン系重合体の製造装置と、
第2共役ジエン系重合体を溶液重合するための第2重合反応器、第2重合反応器で製造された第2重合体溶液から分離された第2流体を精製するための第2精製部を含む第2共役ジエン系重合体の製造装置と、を含み、
前記第1精製部は第1フィードタンク(feed tank)、第1フィードタンクと連結された第1カラム及び第1カラムと連結された第1’カラムを含み、
前記第2精製部は第2フィードタンク(feed tank)、第2フィードタンクと連結された第2カラム及び第2カラムと連結された第2’カラムを含み、
前記第1カラムの上部は、第1カラムの上部から排出される流体を前記第2フィードタンクへ供給するための連結配管で第2フィードタンクと連結されており、
前記第2フィードタンクは、第1フィードタンクへ第3流体を供給するための連結配管で第1フィードタンクと連結されているものである、共役ジエン系重合体の製造装置。
【請求項11】
前記第1カラム及び第2カラムは、それぞれ塔の上部にコンデンサ(condenser)を具備したものである、請求項10に記載の共役ジエン系重合体の製造装置。
【請求項12】
前記第1カラム及び第2カラムは、それぞれ塔の下部にリボイラ(reboiler)を具備したものである、請求項10に記載の共役ジエン系重合体の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2018年2月9日付で出願された韓国特許出願第10−2018−0016065号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
【0002】
本発明は共役ジエン系重合体の製造方法に関し、より詳細には、共役ジエン系重合体の製造方法及びそれを実施するための共役ジエン系重合体の製造装置に関する。
【背景技術】
【0003】
溶液重合で製造される合成ゴムの製造工程は、反応に使用された溶媒をリサイクルするために、溶媒から未反応単量体及び不純物(C4流、水、Heaviesなど)を除去するための精製工程を含む。
【0004】
不純物の中で水は、精製工程の前段階である重合体と溶媒を分離するための工程、例えば、ストリッピング(stripping)、または脱揮発化(devolatilization washing)から流入する。水が反応工程に投入される場合、合成ゴム製品によって深刻な触媒毒として作用して触媒の活性を減少させ、ゲルを形成して合成ゴムの物性低下及び反応器のファウリング(fouling)による生産日の減少を引き起こすため、必ず除去が必要である。また、不純物の中でC4流の不純物、例えば、ブテン流は、共役ジエン系重合体の製造に用いられる単量体である1,3−ブタジエンなどの共役ジエン系単量体とともに投入された時、触媒毒及び分子量調節剤として作用して合成ゴムの物性に影響を与えるため、溶媒内の含量を最小化する必要がある。
【0005】
一方、溶液重合で製造される合成ゴムには、リチウムなどのアルカリ金属化合物を触媒として用いるSSBR(Solution Styrene Butadiene Rubber)及びネオジムなどのランタン系列の希土類元素化合物を触媒として用いるNdBR(Neodymium Butadiene Rubber)などのように不純物に脆弱な製品がある。また、ニッケルなどの遷移金属化合物を触媒として用いるNiBR(Nickel Butadiene Rubber)などのように不純物に比較的あまり脆弱でない製品があり、それぞれの溶液重合時に用いられる溶媒の純度を異ならせて精製する。
【0006】
これと関連し、従来の溶媒の精製工程では、蒸留カラムを用いており、一番目のカラムで共沸混合物(azeotrope)を形成する未反応単量体、水及びブテン流を上部から除去し、C4流(未反応単量体及びブテン流)及び水が一部含まれた溶媒を下部から回収した後、下部から回収された溶媒を二番目のカラムに投入してHeaviesを除去する。このような精製工程は、不純物に比較的あまり脆弱でない合成ゴム製品(NiBRなど)を製造する場合には問題がないが、不純物に脆弱な合成ゴム製品(SSBR、NdBRなど)を製造する場合、溶媒に含まれた不純物により使用される触媒の活性が減少し、ゲル生成が増加することになる。
【0007】
そこで、精製された溶媒相のブテン流と水分の含量を下げるために、一番目のカラムで共沸混合物を形成する未反応単量体、水及びブテン流とともに溶媒の一部を一番目のカラムの上部から除去し、Light不純物がほとんど除去された溶媒を一番目のカラムの下部から回収する方法がある。この場合、一番目のカラムの上部から除去された溶媒の損失が発生してコストが増加するか、溶媒を回収するための更なるカラムが必要となって投資コストが増加し、工程管理の変数が多くなり、運転者の疲労度が増加するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、前記発明の背景となる技術において言及した問題を解決するために、溶液重合を用いて共役ジエン系重合体の製造時、既存の製造装置を活用しながらも、高純度溶媒を回収してリサイクルすることにより、リサイクル溶媒による反応工程時の副作用を防止し、溶媒の精製工程による溶媒の損失を防止して共役ジエン系重合体の生産性を改善させることである。
【0009】
すなわち、本発明は、前記従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、不純物に脆弱な共役ジエン系重合体と、不純物に比較的あまり脆弱でない共役ジエン系重合体をそれぞれ重合した後、それぞれの重合体溶液から分離されたそれぞれの溶媒の精製時、不純物に脆弱な共役ジエン系重合体の製造に用いられる高純度溶媒を効率よく回収してリサイクルすることにより、リサイクル溶媒による反応工程時の副作用を防止し、溶媒の精製工程による溶媒の損失を防止し、高純度溶媒の使用によって重合体の製造時に反応性が向上して、触媒量を節減させ、ゲル生成量を減少させて生産性が改善した共役ジエン系重合体の製造方法及びそれを実施するための共役ジエン系重合体の製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための本発明の一実施例によれば、本発明は、第1重合反応器で第1共役ジエン系単量体を溶液重合して第1共役ジエン系重合体を含む第1重合体溶液を製造するステップ(S10)と、第2重合反応器で第2共役ジエン系単量体を溶液重合して第2共役ジエン系重合体を含む第2重合体溶液を製造するステップ(S20)と、第1重合体溶液から分離された第1流体を第1精製部に供給して精製するステップ(S30)と、第2重合体溶液から分離された第2流体を第2精製部に供給して精製するステップ(S40)と、を含み、前記第1精製部は、第1フィードタンク(feed tank)、第1フィードタンクと連結された第1カラム及び第1カラムと連結された第1’カラムを具備し、前記第2精製部は、第2フィードタンク(feed tank)、第2フィードタンクと連結された第2カラム及び第2カラムと連結された第2’カラムを具備し、前記第1カラムの上部から排出される流体は前記第2フィードタンクへ供給され、前記第1フィードタンクは第2フィードタンクから第3流体が供給されるものである共役ジエン系重合体の製造方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、第1共役ジエン系重合体を溶液重合するための第1重合反応器、第1重合反応器で製造された第1重合体溶液から分離された第1流体を精製するための第1精製部を含む第1共役ジエン系重合体の製造装置と、第2共役ジエン系重合体を溶液重合するための第2重合反応器、第2重合反応器で製造された第2重合体溶液から分離された第2流体を精製するための第2精製部を含む第2共役ジエン系重合体の製造装置と、を含み、前記第1精製部は第1フィードタンク(feed tank)、第1フィードタンクと連結された第1カラム及び第1カラムと連結された第1’カラムを含み、前記第2精製部は第2フィードタンク(feed tank)、第2フィードタンクと連結された第2カラム及び第2カラムと連結された第2’カラムを含み、前記第1カラムの上部は、第1カラムの上部から排出される流体を前記第2フィードタンクへ供給するための連結配管で第2フィードタンクと連結されており、前記第2フィードタンクは、第1フィードタンクへ第3流体を供給するための連結配管で第1フィードタンクと連結されているものである共役ジエン系重合体の製造装置を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明による共役ジエン系重合体の製造方法及及び製造装置を用いる場合、溶液重合を用いて共役ジエン系重合体の製造時、既存の製造装置を活用しながらも、高純度溶媒を回収してリサイクルすることにより、リサイクル溶媒による反応工程時の副作用を防止し、溶媒の精製工程による溶媒の損失を防止して共役ジエン系重合体の生産性を改善させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明による共役ジエン系重合体の製造方法を簡略に示したフローチャートである。
図2】本発明の実施例による共役ジエン系重合体の製造方法の工程フローチャートである。
図3】本発明の比較例による共役ジエン系重合体の製造方法の工程フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の説明及び特許請求の範囲において使用された用語や単語は、通常的または辞書的な意味として限定して解釈されてはならず、発明者はその自分の発明を最も最良の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に合致する意味と概念として解釈されるべきである。
【0015】
以下、本発明に対する理解を助けるために、本発明をより詳細に説明する。
【0016】
本発明において用語「C4流」は、炭素数4の炭化水素化合物を意味するものであってもよく、具体的な例として飽和炭化水素であるブタン及びその異性体、不飽和炭化水素であるブテン及びその異性体及び未反応単量体のうち1,3−ブタジエンを含む意味であってもよい。
【0017】
本発明において用語「ブテン流」は、炭素数4の不飽和炭化水素であるブテン及びその異性体を意味するものであってもよい。
【0018】
本発明において用語「流体」は、各ステップまたは各装置で生成または排出される気体及び液体を全て含む意味であってもよく、具体的な例として、第1流体は第1重合体溶液から生成物が分離された溶媒及び不純物などを含む流体であってもよく、第2流体は第2重合体溶液から生成物が分離された溶媒及び不純物などを含む流体であってもよく、第3流体は第1カラムの上部から排出される流体及び第2流体を同時に含む流体であってもよい。また、各カラムの上部から排出される流体は、気体または気体を凝縮させた液体であってもよく、各カラムの下部から排出される流体は液体であってもよい。
【0019】
本発明による共役ジエン系重合体の製造方法は、第1重合反応器で第1共役ジエン系単量体を溶液重合して第1共役ジエン系重合体を含む第1重合体溶液を製造するステップ(S10)と、第2重合反応器で第2共役ジエン系単量体を溶液重合して第2共役ジエン系重合体を含む第2重合体溶液を製造するステップ(S20)と、第1重合体溶液から分離された第1流体を第1精製部に供給して精製するステップ(S30)と、第2重合体溶液から分離された第2流体を第2精製部に供給して精製するステップ(S40)と、を含み、前記第1精製部は第1フィードタンク(feed tank)、第1フィードタンクと連結された第1カラム及び第1カラムと連結された第1’カラムを具備し、前記第2精製部は第2フィードタンク(feed tank)、第2フィードタンクと連結された第2カラム及び第2カラムと連結された第2’カラムを具備し、前記第1カラムの上部から排出される流体は前記第2フィードタンクへ供給され、前記第1フィードタンクは第2フィードタンクから第3流体が供給されるものであってもよい(図1参照)。
【0020】
本発明による共役ジエン系重合体の製造方法は前記のように、第1重合体溶液及び第2重合体溶液からそれぞれ分離された第1流体及び第2流体を、第1精製部及び第2精製部に供給して精製しながら、第1流体を精製するための第1精製部の第1カラムの上部から排出される流体を、第2流体を精製するための第2精製部の第2フィードタンクへ供給する。
【0021】
一方、第1フィードタンクの流体の不足分は、第2フィードタンクから第3流体が供給されて、第1共役ジエン系重合体の製造に用いられる高純度溶媒を第1流体から効率よく回収してリサイクルすることができる。これにより、第1流体を精製したリサイクル溶媒による反応工程時に副作用を防止し、溶媒の精製工程による溶媒の損失を防止して共役ジエン系重合体の生産性を改善させる効果がある。本発明とは異なって、第1精製部の第1カラム及び第1’カラムのみを用いて第1流体を精製する場合、第1流体内の不純物の除去に限界があり、第1カラムの上部から排出される流体を前記第2フィードタンクへ供給せず、単に排出する場合には、排出された流体内の溶媒の損失が発生してコストが増加するか、排出された流体内の溶媒を回収するための更なるカラムが必要となって投資コストが増加し、工程管理の変数が多くなって運転者の疲労度が増加するという問題が発生し得る。
【0022】
本発明の一実施例によれば、前記第1共役ジエン系重合体は純度が99.5%以上の溶媒相で製造され、第2共役ジエン系重合体は純度が95.0%以上の溶媒相で製造されるものであってもよい。すなわち、前記第1共役ジエン系重合体は高純度溶媒相で製造され、第2共役ジエン系重合体は第1共役ジエン系重合体に比べて相対的に低純度溶媒相で製造されるものであってもよい。但し、これは、第2共役ジエン系重合体が純度99.5%以上の高純度溶媒では製造されないことを意味するものではない。具体的な例として、前記第1共役ジエン系重合体は、ランタン系列の希土類元素化合物触媒化共役ジエン系重合体またはアルカリ金属化合物触媒化共役ジエン系重合体であってもよく、第2共役ジエン系重合体は、遷移金属化合物触媒化共役ジエン系重合体であってもよい。
【0023】
本発明の一実施例によれば、前記第1共役ジエン系重合体は、ランタン系列の希土類元素化合物のチーグラーナッタ(Ziegler−Natta)触媒またはアルカリ金属化合物のアニオン触媒と、溶媒の存在下で重合されることができる。前記ランタン系列の希土類元素化合物は、ネオジム、プラセオジム、セリウム、ランタンまたはガドリニウムなどのような周期律表の原子番号57〜71の希土類元素のうち何れか一つまたは二つ以上の元素を含む化合物であってもよく、より具体的にはネオジムを含む化合物であってもよい。また、前記ランタン系列の希土類元素化合物は、ランタン系列の希土類元素のカルボン酸塩、アルコキシド、β−ジケトン錯体、リン酸塩または亜リン酸塩などのような炭化水素溶媒に可溶である塩であってもよく、より具体的には前記ネオジム含有のカルボン酸塩であってもよい。
【0024】
具体的な例として、前記ランタン系列の希土類元素化合物は、Nd(ネオデカノエート)3、Nd(2−エチルヘキサノエート)3、Nd(2,2−ジエチルデカノエート)3、Nd(2,2−ジプロピルデカノエート)3、Nd(2,2−ジブチルデカノエート)3、Nd(2,2−ジヘキシルデカノエート)3、Nd(2,2−ジオクチルデカノエート)3、Nd(2−エチル−2−プロピルデカノエート)3、Nd(2−エチル−2−ブチルデカノエート)3、Nd(2−エチル−2−ヘキシルデカノエート)3、Nd(2−プロピル−2−ブチルデカノエート)3、Nd(2−プロピル−2−ヘキシルデカノエート)3、Nd(2−プロピル−2−イソプロピルデカノエート)3、Nd(2−ブチル−2−ヘキシルデカノエート)3、Nd(2−ヘキシル−2−オクチルデカノエート)3、Nd(2−t−ブチルデカノエート)3、Nd(2,2−ジエチルオクタノエート)3、Nd(2,2−ジプロピルオクタノエート)3、Nd(2,2−ジブチルオクタノエート)3、Nd(2,2−ジヘキシルオクタノエート)3、Nd(2−エチル−2−プロピルオクタノエート)3、Nd(2−エチル−2−ヘキシルオクタノエート)3、Nd(2,2−ジエチルノナノエート)3、Nd(2,2−ジプロピルノナノエート)3、Nd(2,2−ジブチルノナノエート)3、Nd(2,2−ジヘキシルノナノエート)3、Nd(2−エチル−2−プロピルノナノエート)3及びNd(2−エチル−2−ヘキシルノナノエート)3からなる群から選ばれた何れか一つまたは二つ以上の混合物であってもよい。
【0025】
より具体的な例として、前記ランタン系列の希土類元素化合物は、Nd(2,2−ジエチルデカノエート)3、Nd(2,2−ジプロピルデカノエート)3、Nd(2,2−ジブチルデカノエート)3、Nd(2,2−ジヘキシルデカノエート)3、及びNd(2,2−ジオクチルデカノエート)3からなる群から選ばれる何れか一つまたは二つ以上の混合物であってもよい。
【0026】
また、本発明の一実施例によれば、前記ランタン系列の希土類元素化合物は、ランタン系列の希土類元素化合物とともに利用可能な助触媒を含む触媒組成物の形態で用いられることができ、前記助触媒はヒドロカルビル基を他の金属へ伝達することができる有機金属化合物などのアルキル化剤及びハロゲン化合物などのハロゲン化剤を含むことができる。
【0027】
また、具体的な例として、前記アルカリ金属化合物は、メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、n−デシルリチウム、t−オクチルリチウム、フェニルリチウム、1−ナフチルリチウム、n−エイコシルリチウム、4−ブチルフェニルリチウム、4−トリルリチウム、シクロヘキシルリチウム、3,5−ジ−n−へプチルシクロヘキシルリチウム、4−シクロペンチルリチウム、ナフチルナトリウム、ナフチルカリウム、リチウムアルコキシド、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、リチウムスルホネート、ナトリウムスルホネート、カリウムスルホネート、リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド及びリチウムイソプロピルアミドからなる群から選ばれた1種以上であってもよい。
【0028】
前記第1共役ジエン系重合体を製造するための触媒は、溶媒相に含まれた不純物により触媒の活性が低下するなど不純物に脆弱であるため、高純度溶媒の環境において使用される必要がある。
【0029】
また、本発明の一実施例によれば、前記第2共役ジエン系重合体は、遷移金属化合物のチーグラーナッタ(Ziegler−Natta)触媒と、溶媒の存在下で重合されることができ、具体的な例として、前記遷移金属化合物は、ニッケル系チーグラーナッタ触媒であってもよく、より具体的な例として、ニッケルベンゾエート、ニッケルアセテート、ニッケルナフテネート、ニッケルオクタノエート、ニッケルネオデカノエート、ニッケル2−エチルヘキサノエート、ビス(π−アリルニッケル)、ビス(n−シクロオクタ−1,5−ジエン)、ビス(n−アリルニッケルトリフルオロアセテート)、ビス(a−フリルジオキシム)ニッケル、ニッケルパルミテート、ニッケルステアレート、ニッケルアセチルアセトネート、ニッケルサリチルアルデヒド、ビス(サリチルアルデヒド)エチルジイミンニッケル、ビス(シクロペンタジエン)ニッケル、シクロペンタジエニルニッケルニトロシル及びニッケルテトラカルボニルからなる群から選ばれた1種以上であってもよい。前記第2共役ジエン系重合体を製造するための触媒は、溶媒相に含まれた不純物により触媒の活性が低下する程度が、第1共役ジエン系重合体を製造するための触媒に比べて不純物にあまり脆弱でないため、第1共役ジエン系重合体の製造に用いられる高純度溶媒よりは溶媒の純度があまり制限的ではない。
【0030】
本発明の一実施例によれば、前記第1共役ジエン系重合体を製造するための単量体は共役ジエン系単量体であってもよく、具体的な例として、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン及びイソプレンからなる群から選ばれた1種以上であってもよく、より具体的な例として、1,3−ブタジエンであってもよい。また、前記アルカリ金属化合物触媒の存在下で第1共役ジエン系重合体を製造する場合、前記第1共役ジエン系重合体を製造するための単量体は前記共役ジエン系単量体の他に、芳香族ビニル単量体をさらに含むことができ、具体的な例として、芳香族ビニル単量体はスチレン、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、1−ビニルナフタレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−(p−メチルフェニル)スチレン及び1−ビニル−5−ヘキシルナフタレンからなる群から選ばれた1種以上であってもよい。
【0031】
また、本発明の一実施例によれば、前記第2共役ジエン系重合体を製造するための単量体は共役ジエン系単量体であってもよく、具体的な例として、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン及びイソプレンからなる群から選ばれた1種以上であってもよく、より具体的な例として、1,3−ブタジエンであってもよい。
【0032】
本発明の一実施例によれば、前記第1共役ジエン系重合体及び第2共役ジエン系重合体の製造に用いられる溶媒は炭化水素溶媒であってもよく、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン及びキシレンからなる群から選ばれた1種以上のものであってもよい。第1共役ジエン系重合体及び第2共役ジエン系重合体の製造時に用いられる前記溶媒は互いに同じ溶媒であってもよいが、溶媒の純度にのみ差が存在するものであってもよく、これから由来した第1溶媒及び第2溶媒も前記第1共役ジエン系重合体及び第2共役ジエン系重合体の製造時に用いられる溶媒と純度及び不純物の含有の有無及び含量にのみ差が存在するだけで、種類は互いに同じものであってもよい。
【0033】
また、本発明の一実施例によれば、前記(S10)ステップ及び前記(S20)ステップは、それぞれ第1共役ジエン系重合体及び第2共役ジエン系重合体を含む第1重合体溶液及び第2重合体溶液を製造するためのステップであって、互いに同時に実施されことができ、(S10)ステップの実施後、(S20)ステップを実施するか、(S20)ステップを先に実施した後、(S10)ステップを実施することができる。また、前記(S30)ステップ及び前記(S40)ステップは、第1重合体溶液及び第2重合体溶液からそれぞれ分離された第1流体及び第2流体を精製し、流体内の溶媒を循環使用するためのステップに該当するものであるため、前記(S10)ステップ及び前記(S20)ステップの実施とは別個として実施されることができる。
【0034】
また、本発明の一実施例によれば、前記(S30)ステップ及び前記(S40)ステップは、それぞれ第1重合体溶液及び第2重合体溶液からそれぞれ分離された第1流体及び第2流体を精製するためのステップであって、互いに同時に実施されることができ、(S30)ステップの実施後、(S40)ステップを実施するか、(S40)ステップを先に実施した後、(S30)ステップを実施することができる。
【0035】
また、本発明による共役ジエン系重合体の製造方法は、記載の便宜上、溶媒の分離工程を図1に示していないが、図1の第1重合反応器及び第1フィードタンクと、第2重合反応器及び第2フィードタンクとの間にそれぞれ第1流体分離及び第2流体分離工程を含むことができる。すなわち、本発明の一実施例によれば、前記共役ジエン系重合体の製造方法は、前記(S10)ステップ及び前記(S20)ステップで製造された第1重合体溶液及び第2重合体溶液からそれぞれ第1流体及び第2流体を分離するために、第1重合体溶液から第1流体を分離させるステップ(S11)及び第2重合体溶液から第2流体を分離させるステップ(S21)を含むことができる。
【0036】
本発明の一実施例によれば、前記第1カラムの上部から排出される流体はC4流化合物及び溶媒を含むものであってもよく、前記溶媒は前記流体の全含量に対して10重量%以上、10重量%〜80重量%、20重量%〜80重量%、または30重量%〜80重量%であってもよい。この場合、不純物を含有する前記流体が前記第1カラムの上部から排出されることにより、第1カラムの下部から回収される溶媒相に含まれたC4流及び水分の含量を極めて低減させる効果がある。
【0037】
本発明の一実施例によれば、前記第1カラムの上部から排出される流体に含まれるC4流化合物は共役ジエン系単量体などの未反応単量体と、ブテン流であってもよく、これらは第2フィードタンクへ供給されて第2精製部で更なる精製が実施されることができる。
【0038】
また、本発明の一実施例によれば、前記第1カラムの下部から排出される流体は、二番目のカラムに該当する前記第1’カラムへ供給されることができ、この時、前記第1カラムの下部から排出される流体は、C4流化合物を0.5重量%未満、0.27重量%未満、0.21重量%以下、0.16重量%以下、0.14重量%以下、または0.11重量%以下で含むものであってもよい。この範囲内で第1’カラムから精製された溶媒を高純度に保持して第1重合反応器で重合を実施するとき、高純度溶媒としてリサイクルすることができる効果がある。
【0039】
また、本発明の一実施例によれば、前記第1カラムの下部から排出される流体は、二番目のカラムに該当する前記第1’カラムへ供給されることができ、この時、前記第1カラムの下部から排出される流体は、溶媒を99.5重量%以上、99.76重量%以上、99.8重量%以上、または99.9重量%以上で含むものであってもよい。この範囲内で第1’カラムから精製された溶媒を高純度に保持して第1重合反応器で重合を実施するとき、高純度溶媒としてリサイクルすることができる効果がある。
【0040】
また、本発明の一実施例によれば、前記第1カラムの下部から排出される流体は、二番目のカラムに該当する前記第1’カラムへ供給されることができ、この時、前記第1カラムの下部から排出される流体は、水分を40ppm未満、30ppm以下、25ppm以下、または15ppm以下で含むものであってもよい。この範囲内で第1’カラムから精製された溶媒を高純度に保持して第1重合反応器で重合を実施するとき、高純度溶媒としてリサイクルすることができる効果がある。前記水分は、重合体溶液において重合体と流体の分離のための分離工程から由来した成分であってもよい。
【0041】
また、本発明では記載の便宜上、前記第1精製部及び前記第2精製部に含まれる各カラムの種類を第1カラム、第1’カラム、第2カラム及び第2’カラムと記載したが、必要に応じて第1精製部は第1カラム、第1’カラム〜第1nカラムを含むことができ、第2精製部は第2カラム、第2’カラム〜第2mカラムを含むことができ、この時、前記n及びmは3〜100のうち選ばれた整数であってもよい。
【0042】
また、本発明の一実施例によれば、前記共役ジエン系重合体の製造方法は、第1カラムの下部から排出される流体を第1’カラムへ供給するステップ(S50)と、第2カラムの下部から排出される流体を第2’カラムへ供給するステップ(S60)と、第1’カラムから精製された溶媒を第1重合反応器へ供給するステップ(S70)と、第2’カラムから精製された溶媒を第2重合反応器へ供給するステップ(S80)と、を含むことができ、この場合それぞれの精製部で精製された溶媒を、それぞれの重合反応器で重合反応時にリサイクルすることができ、生産性が向上する効果がある。
【0043】
これと関連し、前記のように、第1カラムの上部から排出されて第2フィードタンクへ供給される流体には、第1流体から由来した溶媒が含まれていることができる。したがって、万一、第2フィードタンクから第1フィードタンクへ第3流体を供給しない場合、第1精製部の第1フィードタンクは、第1重合反応器で製造された第1重合体溶液から分離された第1流体のみが供給されるため、第1フィードタンク内の流体の量が持続的に減ることができる。また、第2精製部の第2フィードタンクは、第2重合反応器で製造された第2重合体溶液から分離された第2流体に加えて、第1カラムの上部から排出される流体により第1流体から由来した溶媒などの流体成分が供給されるため、第2フィードタンク内の流体の量が持続的に増えることができる。しかし、本発明のように、前記第1フィードタンクに第2フィードタンクから第3流体が供給される場合、すなわち、第2フィードタンクから第1フィードタンクへの第3流体の流れが存在する場合、第1フィードタンクの流体の不足分と第2フィードタンクの流体の超過分間の調節が容易であり、これにより第1流体及び第2流体の持続的な精製と、各流体内の溶媒の循環使用が可能な効果がある。
【0044】
また、本発明は、前記共役ジエン系重合体の製造方法を実施するための共役ジエン系重合体の製造装置を提供する。前記共役ジエン系重合体の製造装置は、第1共役ジエン系重合体を溶液重合するための第1重合反応器、第1重合反応器で製造された第1重合体溶液から分離された第1流体を精製するための第1精製部を含む第1共役ジエン系重合体の製造装置と、第2共役ジエン系重合体を溶液重合するための第2重合反応器、第2重合反応器で製造された第2重合体溶液から分離された第2流体を精製するための第2精製部を含む第2共役ジエン系重合体の製造装置と、を含むことができる。前記第1精製部は第1フィードタンク(feed tank)100、第1フィードタンク100と連結された第1カラム110及び第1カラム110と連結された第1’カラム120を含み、前記第2精製部は第2フィードタンク(feed tank)200、第2フィードタンク200と連結された第2カラム210及び第2カラム210と連結された第2’カラム220を含むことができる。前記第1カラムの塔頂111は、第1カラムの上部から排出される流体を前記第2フィードタンク200へ供給するための連結配管で第2フィードタンク200と連結されており、前記第2フィードタンク200は、第1フィードタンク100へ第3流体を供給するための連結配管で第1フィードタンクと連結されているものであってもよい。
【0045】
本発明の一実施例によれば、前記第1カラム110及び第2カラム210はそれぞれ塔の上部にコンデンサ130、230を具備したものであってもよい。前記それぞれのコンデンサ130、230はそれぞれの塔の上部から排出される流体の流量及び組成を調節するためのものであってもよい。
【0046】
また、本発明の一実施例によれば、前記第1カラム110及び第2カラム210はそれぞれ塔の下部にリボイラ140、240を具備したものであってもよい。前記それぞれのリボイラ140、240は、第1カラム及び第2カラムの塔底112、212から排出される流体の流量及び組成を調節するためのものであってもよい。
【0047】
また、本発明の一実施例によれば、前記共役ジエン系重合体の製造装置は、第1重合反応器及び第2重合反応器から排出された第1重合体溶液及び第2重合体溶液をそれぞれ第1共役ジエン系重合体及び第1流体、第2共役ジエン系重合体及び第2流体に分離するための第1分離塔及び第2分離塔をさらに含むことができ、この場合、第1重合反応器から排出された第1重合体溶液は第1分離塔へ供給され、第1分離塔から分離された第1流体は第1精製部へ供給され、第2重合反応器から排出された第2重合体溶液は第2分離塔に供給され、第2分離塔から分離された第2流体は第2精製部へ供給されることができる。前記分離塔は、重合体溶液から重合体と溶媒及び不純物などを含む流体を分離するための分離塔であってもよく、具体的な例として、ストリッパ(stripper)または脱揮発装置(devolatizer)であってもよい。また、前記分離塔はデカンタ(decanter)をさらに含むことができる。
【0048】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明しようとする。しかしながら、下記の実施例は本発明を例示するためのものであって、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で多様な変更及び修正が可能であることは通常の技術者にとって明らかなものであり、これらのみに本発明の範囲が限定されるものではない。
【0049】
実施例1
[実施例1−1]
図2に示した共役ジエン系重合体の製造装置を用いて共役ジエン系重合体を製造した。
【0050】
n−ブチルリチウム、スチレン単量体及び1,3−ブタジエン単量体を用いて共役ジエン系重合体をアニオン溶液重合した後、未反応1,3−ブタジエン単量体、未反応スチレン単量体、ダイマー、ブテン流、溶媒であるヘキサン(hexane)などの不純物が含まれた重合体溶液をストリッパ(stripper)及びデカンタ(decanter)を経て溶媒及び不純物を含む第1流体を回収し、これを第1フィードタンク100に41.4T/hの流量で供給した。第1カラム110の上部コンデンサ130を温度49℃、圧力4.0bargに調節し、リボイラ140を温度129℃、圧力4.3bargに調節した。第1カラムの塔頂111から未反応単量体及びC4流を含む流体を回収し、これを第2フィードタンク200へ供給し、前記流体内の溶媒であるヘキサン(hexane)の含量を10重量%に調節して第2フィードタンク200へ共に供給した。
【0051】
これと同時に、ニッケル触媒及び1,3−ブタジエン単量体を用いて共役ジエン系重合体を溶液重合した後、未反応1,3−ブタジエン単量体、ダイマー、ブテン流、溶媒であるヘキサン(hexane)などの不純物が含まれた重合体溶液をストリッパ(stripper)及びデカンタ(decanter)を経て溶媒及び不純物を含む第2流体を回収し、これを第2フィードタンク200に27.6T/hの流量で供給した。第2カラム210の上部コンデンサ230を温度47℃、圧力4.0bargに調節し、リボイラ240を温度125℃、圧力4.3bargに調節した。第2カラムの塔頂211から平均0.57T/hの流量で未反応単量体及びC4流を含む流体を回収し、第2カラムの塔頂211から回収される流体内の溶媒であるヘキサン(hexane)の含量は1重量%以下に管理した。前記流体の流れにより第1フィードタンクで不足した流体の量を調節するために、第2フィードタンクから第3流体を第1フィードタンクへ0.03T/hで供給した。
【0052】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.27T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.11重量%であり、水分の含量は25ppmであった。
【0053】
[実施例1−2]
前記実施例1−1において、第1カラム110の上部コンデンサ130の温度を53℃に調節し、リボイラ140の温度を131℃に調節して、塔頂111から第2フィードタンク200へ供給される流体内の溶媒であるヘキサンの含量を20重量%に調節し、前記流体の流れにより第1フィードタンクで不足した流体の量を調節するために、第2フィードタンクから第3流体を第1フィードタンクへ0.06T/hで供給したことを除いては、前記実施例1−1と同じ方法で実施した。
【0054】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.30T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.09重量%であり、水分の含量は15ppmであった。
【0055】
[実施例1−3]
前記実施例1−1において、第1カラム110の上部コンデンサ130の温度を55℃に調節し、リボイラ140の温度を134℃に調節して、塔頂111から第2フィードタンク200へ供給される流体内の溶媒であるヘキサンの含量を30重量%に調節し、前記流体の流れにより第1フィードタンクで不足した流体の量を調節するために、第2フィードタンクから第3流体を第1フィードタンクへ0.11T/hで供給したことを除いては、前記実施例1−1と同じ方法で実施した。
【0056】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.35T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.01重量%以下であり、水分の含量は1ppm以下であった。
【0057】
[実施例1−4]
前記実施例1−1において、第1カラム110の上部コンデンサ130の温度を63℃に調節し、リボイラ140の温度を134℃に調節して、塔頂111から第2フィードタンク200へ供給される流体内の溶媒であるヘキサンの含量を50重量%に調節し、前記流体の流れにより第1フィードタンクで不足した流体の量を調節するために、第2フィードタンクから第3流体を第1フィードタンクへ0.26T/hで供給したことを除いては、前記実施例1−1と同じ方法で実施した。
【0058】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.50T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.01重量%以下であり、水分の含量は1ppm以下であった。
【0059】
[実施例1−5]
前記実施例1−1において、第1カラム110の上部コンデンサ130の温度を84℃に調節し、リボイラ140の温度を131℃に調節して塔頂111から第2フィードタンク200へ供給される流体内の溶媒であるヘキサンの含量を80重量%に調節し、前記流体の流れにより第1フィードタンクで不足した流体の量を調節するために、第2フィードタンクから第3流体を第1フィードタンクへ1.12T/hで供給したことを除いては、前記実施例1−1と同じ方法で実施した。
【0060】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は1.36T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.01重量%以下であり、水分の含量は1ppm以下であった。
【0061】
[比較例1−1]
図3に示した共役ジエン系重合体の製造装置を用いて共役ジエン系重合体を製造した。
【0062】
スチレン単量体及び1,3−ブタジエン単量体を用いて共役ジエン系重合体をアニオン溶液重合した後、未反応1,3−ブタジエン単量体、未反応スチレン単量体、ダイマー、ブテン流、溶媒であるヘキサン(hexane)などの不純物が含まれた重合体溶液をストリッパ(stripper)及びデカンタ(decanter)を経て溶媒及び不純物を含む第1流体を回収し、これを第1フィードタンク100に41.4T/hの流量で供給した。第1カラム110の上部コンデンサ130を温度46℃、圧力4.0bargに調節し、リボイラ140を温度127℃、圧力4.3bargに調節した。塔頂111から平均0.24T/hの流量で未反応単量体及びC4流を含む流体を回収し、塔頂111から回収される流体内の溶媒であるヘキサンの含量は1重量%以下に管理した。
【0063】
これと同時に、ニッケル触媒及び1,3−ブタジエン単量体を用いて共役ジエン系重合体を溶液重合した後、未反応1,3−ブタジエン単量体、ダイマー、ブテン流、溶媒であるヘキサン(hexane)などの不純物が含まれた重合体溶液をストリッパ(stripper)及びデカンタ(decanter)を経て溶媒及び不純物を含む第2流体を回収し、これを第2フィードタンク200に27.6T/hの流量で供給した。第2カラム210の上部コンデンサ230を温度47℃、圧力4.0bargに調節し、リボイラ240を温度125℃、圧力4.3bargに調節した。塔頂211から平均0.33T/hの流量で未反応単量体及びC4流を含む流体を回収し、塔頂211から回収される流体内の溶媒であるヘキサン(hexane)の含量は1重量%以下に管理した。
【0064】
[比較例1−2]
前記比較例1−1において、第1カラム110の上部コンデンサ130の温度を49℃に調節し、リボイラ140の温度を129℃に調節して、塔頂111から回収される流体内の溶媒であるヘキサンの含量を10重量%に増加させたことを除いては、前記比較例1−1と同じ方法で実施した。
【0065】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.27T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.11重量%であり、水分の含量は25ppmであったが、0.03T/hで溶媒であるヘキサンのロス(loss)が発生した。
【0066】
[比較例1−3]
前記比較例1−1において、第1カラム110の上部コンデンサ130の温度を53℃に調節し、リボイラ140の温度を131℃に調節して、塔頂111から回収される流体内の溶媒であるヘキサンの含量を20重量%に増加させたことを除いては、前記比較例1−1と同じ方法で実施した。
【0067】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.30T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.09重量%であり、水分の含量は15ppmであったが、0.06T/hで溶媒であるヘキサンのロス(loss)が発生した。
【0068】
実験例1
前記実施例1−1〜1−5及び比較例1−1〜1−3において、第1カラム及び第2カラムの精製を実施するために、リボイラに用いられたエネルギの量と、第1カラムの塔頂及び塔底の温度、第2カラムの塔頂及び塔底の温度、第1カラムの塔頂から排出される流体内のヘキサンの割合、第1カラムの塔底ストリームの組成及び第2カラムの塔底ストリームの組成を下記表1に示した。
【0069】
【表1】
【0070】
前記表1に示したように、本発明による共役ジエン系重合体の製造方法により重合体を製造し、これから回収された流体を精製する実施例1−1〜1−5の場合、第1カラムの上部から排出される流体を第2フィードタンクへ供給し、第2フィードタンクから第1フィードタンクへ第3流体を供給することにより、単に第1カラムの塔頂からブテン流及び水分を除去する比較例1−1に比べて、第1カラムの塔底ストリーム内のブテン流と水分の含量を極めて低減させて、不純物の含量が最小化した溶媒を回収可能であることを確認することができた。また、第1カラムの塔頂から排出される流体内のヘキサンの含量を増加させるほど、本発明の効果が優れることを確認することができた。
【0071】
また、第1カラムの上部から排出される流体を第2フィードタンクへ供給しなくても、第1カラムの塔頂から排出される流体内のヘキサンの含量を増加させた比較例1−2及び1−3の場合には、第1カラムの塔底ストリーム内のブテン流と水分の含量が実施例1−1及び1−2とそれぞれ同等な水準に低減されたが、溶媒であるヘキサンのロスが発生していない実施例1−1及び1−2とは異なって、比較例1−2の場合0.03T/hで、比較例1−3の場合0.06T/hで溶媒であるヘキサンのロス(loss)が発生したことを確認することができた。これは、ヘキサンのコストをT当たり80万ウォンと見なすとき、比較例1−2の場合、年間総19,200万ウォン/年(=0.03T/h*80万ウォン/T*8,000h/年)、比較例1−3の場合、年間総38,400万ウォン/年(=0.06T/h*80万ウォン/T*8,000h/年)のコスト増加を招くことであり、リボイラのエネルギコストをGcal当たり10万ウォンと見なすとき、本発明によってリボイラエネルギの使用量を増加させるときに発生するエネルギコストの上昇分である8,800万ウォン/年(=0.11Gcal/h(=実施例1−1または1−2の総リボイラエネルギ−比較例1−2または1−3の総リボイラエネルギ)*10万ウォン/Gcal*8,000h/年)に比べて約2倍〜4.5倍のコストが増加して、生産性及び経済性を低下させるものである。
【0072】
実施例2
[実施例2−1]
図2に示した共役ジエン系重合体の製造装置を用いて共役ジエン系重合体を製造した。
【0073】
ネオジム触媒及び1,3−ブタジエン単量体を用いて共役ジエン系重合体を溶液重合した後、未反応1,3−ブタジエン単量体、ダイマー、ブテン流、溶媒であるヘキサン(hexane)などの不純物が含まれた重合体溶液をストリッパ(stripper)及びデカンタ(decanter)を経て溶媒及び不純物を含む第1流体を回収し、これを第1フィードタンク100に31.3T/hの流量で供給した。第1カラム110の上部コンデンサ130を温度49℃、圧力4.0bargに調節し、リボイラ140を温度129℃、圧力4.3bargに調節した。塔頂111から未反応単量体及びC4流を含む流体を回収し、これを第2フィードタンク200へ供給し、前記流体内の溶媒であるヘキサン(hexane)の含量を10重量%に調節して第2フィードタンク200へ共に供給した。
【0074】
これと同時に、ニッケル触媒及び1,3−ブタジエン単量体を用いて共役ジエン系重合体を溶液重合した後、未反応1,3−ブタジエン単量体、ダイマー、ブテン流、溶媒であるヘキサン(hexane)などの不純物が含まれた重合体溶液をストリッパ(stripper)及びデカンタ(decanter)を経て溶媒及び不純物を含む第2流体を回収し、これを第2フィードタンク200に27.6T/hの流量で供給した。第2カラム210の上部コンデンサ230を温度47℃、圧力4.0bargに調節し、リボイラ240を温度125℃、圧力4.3bargに調節した。塔頂211から平均0.58T/hの流量で未反応単量体及びC4流を含む流体を回収し、塔頂211から回収される流体内の溶媒であるヘキサン(hexane)の含量は1重量%以下に管理した。前記流体の流れにより第1フィードタンクで不足した流体の量を調節するために、第2フィードタンクから第3流体を第1フィードタンクへ0.03T/hで供給した。
【0075】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.28T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.16重量%であり、水分の含量は20ppmであった。
【0076】
[実施例2−2]
前記実施例2−1において、第1カラム110の上部コンデンサ130の温度を53℃に調節し、リボイラ140の温度を132℃に調節して、塔頂111から第2フィードタンク200へ供給される流体内の溶媒であるヘキサンの含量を20重量%に調節し、前記流体の流れにより第1フィードタンクで不足した流体の量を調節するために、第2フィードタンクから第3流体を第1フィードタンクへ0.07T/hで供給したことを除いては、前記実施例2−1と同じ方法で実施した。
【0077】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.32T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.13重量%であり、水分の含量は5ppmであった。
【0078】
[実施例2−3]
前記実施例2−1において、第1カラム110の上部コンデンサ130の温度を55℃に調節し、リボイラ140の温度を134℃に調節して、塔頂111から第2フィードタンク200へ供給される流体内の溶媒であるヘキサンの含量を30重量%に調節し、前記流体の流れにより第1フィードタンクで不足した流体の量を調節するために、第2フィードタンクから第3流体を第1フィードタンクへ0.11T/hで供給したことを除いては、前記実施例2−1と同じ方法で実施した。
【0079】
この時、第1カラム110の塔頂111の平均流量は0.36T/hであり、塔底112ストリーム内のブテン流は0.01重量%以下であり、水分の含量は1ppm以下であった。
【0080】
[比較例2−1]
図3に示した共役ジエン系重合体の製造装置を用いて共役ジエン系重合体を製造した。
【0081】
ネオジム触媒及び1,3−ブタジエン単量体を用いて共役ジエン系重合体を溶液重合した後、未反応1,3−ブタジエン単量体、ダイマー、ブテン流、溶媒であるヘキサン(hexane)などの不純物が含まれた重合体溶液をストリッパ(stripper)及びデカンタ(decanter)を経て溶媒及び不純物を含む第1流体を回収し、これを第1フィードタンク100に31.3T/hの流量で供給した。第1カラム110の上部コンデンサ130を温度46℃、圧力4.0bargに調節し、リボイラ140を温度127℃、圧力4.3bargに調節した。塔頂111から平均0.25T/hの流量で未反応単量体及びC4流を含む流体を回収し、塔頂111から回収される流体内の溶媒であるヘキサンの含量は1重量%以下に管理した。
【0082】
これと同時に、ニッケル触媒及び1,3−ブタジエン単量体を用いて共役ジエン系重合体を溶液重合した後、未反応1,3−ブタジエン単量体、ダイマー、ブテン流、溶媒であるヘキサン(hexane)などの不純物が含まれた重合体溶液をストリッパ(stripper)及びデカンタ(decanter)を経て溶媒及び不純物を含む第2流体を回収し、これを第2フィードタンク200に27.6T/hの流量で供給した。第2カラム210の上部コンデンサ230を温度47℃、圧力4.0bargに調節し、リボイラ240を温度125℃、圧力4.3bargに調節した。塔頂211から平均0.33T/hの流量で未反応単量体及びC4流を含む流体を回収し、塔頂211から回収される流体内の溶媒のヘキサン(hexane)の含量は1重量%以下に管理した。
【0083】
実験例2
前記実施例2−1〜2−3及び比較例2−1において、第1カラム及び第2カラムの精製を実施するためにリボイラに用いられたエネルギの量と、第1カラムの塔頂及び塔底の温度、第2カラムの塔頂及び塔底の温度、第1カラムの塔頂から排出される流体内のヘキサンの割合、第1カラムの塔底ストリームの組成及び第2カラムの塔底ストリームの組成を下記表2に示した。
【0084】
【表2】
【0085】
前記表2に示したように、実施例1と触媒を異ならせても、本発明による共役ジエン系重合体の製造方法により重合体を製造し、これから回収された流体を精製する実施例2−1〜2−3の場合、第1カラムの上部から排出される流体を第2フィードタンクへ供給し、第2フィードタンクから第1フィードタンクへ第3流体を供給することにより、単に第1カラムの塔頂からブテン流及び水分を除去する比較例2−1に比べて、第1カラムの塔底ストリーム内のブテン流と水分の含量を極めて低減させて、不純物の含量が最小化した溶媒を回収可能であることを確認することができた。また、第1カラムの塔頂から排出される流体内のヘキサンの含量を増加させるほど、本発明の効果が優れることを確認することができた。
【0086】
本発明者らは前記のような結果から、本発明による共役ジエン系重合体の製造方法及び製造装置を用いる場合、溶液重合を用いて共役ジエン系重合体の製造時、既存の製造装置を活用しながらも、高純度溶媒を回収してリサイクルすることにより、リサイクル溶媒による反応工程時に副作用を防止し、溶媒の精製工程による溶媒の損失を防止して共役ジエン系重合体の生産性を改善させることを確認することができた。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2019年8月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1重合反応器で第1共役ジエン系単量体を溶液重合して第1共役ジエン系重合体を含む第1重合体溶液を製造するステップ(S10)と、
第2重合反応器で第2共役ジエン系単量体を溶液重合して第2共役ジエン系重合体を含む第2重合体溶液を製造するステップ(S20)と、
第1重合体溶液から分離された第1流体を第1精製部に供給して精製するステップ(S30)と、
第2重合体溶液から分離された第2流体を第2精製部に供給して精製するステップ(S40)と、を含み、
前記第1精製部は第1フィードタンク(feed tank)、第1フィードタンクと連結された第1カラム及び第1カラムと連結された第1’カラムを具備し、
前記第2精製部は第2フィードタンク(feed tank)、第2フィードタンクと連結された第2カラム及び第2カラムと連結された第2’カラムを具備し、
前記第1カラムの上部から排出される流体は前記第2フィードタンクへ供給され、
前記第1フィードタンクは第2フィードタンクから第3流体が供給されるものである共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項2】
第1共役ジエン系重合体は純度が99.5%以上の溶媒上で製造され、
第2共役ジエン系重合体は純度が95.0%以上の溶媒上で製造されるものである、請求項1に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項3】
第1共役ジエン系重合体はランタン系列の希土類元素化合物触媒化共役ジエン系重合体またはアルカリ金属化合物触媒化共役ジエン系重合体であり、
第2共役ジエン系重合体は遷移金属化合物触媒化共役ジエン系重合体である、請求項1または2に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項4】
前記第1カラムの上部から排出される流体はC4流化合物及び溶媒を含み、前記溶媒は前記流体の全含量に対して10重量%以上で含まれるものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項5】
前記第1カラムの下部から排出される流体は前記第1’カラムへ供給され、前記第1カラムの下部から排出される流体はC4流化合物を0.5重量%未満で含むものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項6】
前記第1カラムの下部から排出される流体は前記第1’カラムへ供給され、前記第1カラムの下部から排出される流体はC4流化合物を0.21重量%以下で含むものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項7】
前記第1カラムの下部から排出される流体は前記第1’カラムへ供給され、前記第1カラムの下部から排出される流体は水分を40ppm未満で含むものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項8】
前記第1カラムの下部から排出される流体は前記第1’カラムへ供給され、前記第1カラムの下部から排出される流体は水分を25ppm以下で含むものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項9】
前記共役ジエン系重合体の製造方法は、第1カラムの下部から排出される流体を第1’カラムへ供給するステップ(S50)と、第2カラムの下部から排出される流体を第2’カラムへ供給するステップ(S60)と、第1’カラムから精製された溶媒を第1重合反応器へ供給するステップ(S70)と、第2’カラムから精製された溶媒を第2重合反応器へ供給するステップ(S80)と、を含むものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の共役ジエン系重合体の製造方法。
【請求項10】
第1共役ジエン系重合体を溶液重合するための第1重合反応器、第1重合反応器で製造された第1重合体溶液から分離された第1流体を精製するための第1精製部を含む第1共役ジエン系重合体の製造装置と、
第2共役ジエン系重合体を溶液重合するための第2重合反応器、第2重合反応器で製造された第2重合体溶液から分離された第2流体を精製するための第2精製部を含む第2共役ジエン系重合体の製造装置と、を含み、
前記第1精製部は第1フィードタンク(feed tank)、第1フィードタンクと連結された第1カラム及び第1カラムと連結された第1’カラムを含み、
前記第2精製部は第2フィードタンク(feed tank)、第2フィードタンクと連結された第2カラム及び第2カラムと連結された第2’カラムを含み、
前記第1カラムの上部は、第1カラムの上部から排出される流体を前記第2フィードタンクへ供給するための連結配管で第2フィードタンクと連結されており、
前記第2フィードタンクは、第1フィードタンクへ第3流体を供給するための連結配管で第1フィードタンクと連結されているものである、共役ジエン系重合体の製造装置。
【請求項11】
前記第1カラム及び第2カラムは、それぞれ塔の上部にコンデンサ(condenser)を具備したものである、請求項10に記載の共役ジエン系重合体の製造装置。
【請求項12】
前記第1カラム及び第2カラムは、それぞれ塔の下部にリボイラ(reboiler)を具備したものである、請求項10または11に記載の共役ジエン系重合体の製造装置。
【国際調査報告】