(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-509420(P2020-509420A)
(43)【公表日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】迷光を防止するための屈曲式カメラプリズム設計
(51)【国際特許分類】
G02B 7/02 20060101AFI20200303BHJP
G02B 5/00 20060101ALI20200303BHJP
【FI】
G02B7/02 D
G02B7/02 Z
G02B7/02 B
G02B5/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-547380(P2019-547380)
(86)(22)【出願日】2018年7月3日
(85)【翻訳文提出日】2019年8月30日
(86)【国際出願番号】IB2018054928
(87)【国際公開番号】WO2019008517
(87)【国際公開日】20190110
(31)【優先権主張番号】62/529,496
(32)【優先日】2017年7月7日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】515347201
【氏名又は名称】コアフォトニクス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ゴールデンバーグ,エプライム
(72)【発明者】
【氏名】ラドニック,ロイ
(72)【発明者】
【氏名】ドロアー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】イェディッド,イタイ
(72)【発明者】
【氏名】バチャール,ギル
【テーマコード(参考)】
2H042
2H044
【Fターム(参考)】
2H042AA09
2H042AA15
2H042AA22
2H044AB28
2H044AD01
2H044AJ04
2H044AJ06
(57)【要約】
屈曲式カメラは、レンズ光軸を有するレンズと、撮像素子と、第1の光路からの光をレンズ光軸に沿って撮像素子に向かう第2の光路に屈折させるためのプリズムとを備え、カメラはフルカメラ視野を有し、プリズムはフルカメラ視野と交差し、カメラは、二重反射迷光が撮像素子に到達するのを防止する構造を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屈曲式カメラであって、
a)レンズ光軸を有するレンズと、
b)撮像素子と、
c)光を第1の光路から前記撮像素子に向かう前記レンズ光軸に沿った第2の光路に屈折させるプリズムとを有し、
当該屈曲式カメラは、フルカメラ視野を有し、
前記プリズムは前記フルカメラ視野と交差し、
当該屈曲式カメラは、二重反射迷光(DRSL)が前記撮像素子に到達するのを防止するカメラ構造を有する
ことを特徴とする屈曲式カメラ。
【請求項2】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止する前記カメラ構造は、前記レンズと前記プリズムとの間に配置された遮光要素を含む、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項3】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止する前記カメラ構造は、前記プリズムの底部に形成されたファセットを含み、前記ファセットは、DRSLタイプ1の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するのに十分な長さを有する、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項4】
前記プリズムの底部に形成された前記ファセットは、DRSLタイプ3の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するように傾斜されている、請求項3に記載の屈曲式カメラ。
【請求項5】
前記プリズムの底部に形成された前記ファセットは不透明なマスクで覆われている、請求項3に記載の屈曲式カメラ。
【請求項6】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止する前記カメラ構造は、前記プリズムの入射面および/または出射面に配置されたカバーを含む、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項7】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止する前記カメラ構造は、前記プリズムに形成された側面ファセットを含む、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項8】
前記側面ファセットは、DRSLタイプ2の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するように傾斜されている、請求項7に記載の屈曲式カメラ。
【請求項9】
前記側面ファセットは、不透明なマスクで覆われている、請求項7に記載の屈曲式カメラ。
【請求項10】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止する前記カメラ構造は、前記プリズムに形成された傾斜した底面ファセットを含む、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項11】
前記プリズムは遮断された視野と交差しない、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項12】
前記レンズは円形のフルレンズアパーチャを有し、実際のレンズアパーチャはDカット円形状を有する、請求項10に記載の屈曲式カメラ。
【請求項13】
a)レンズ光軸を有するレンズと、撮像素子と、光を第1の光路から前記撮像素子に向かう前記レンズ光軸に沿った第2の光路に屈折させるプリズムとを含む屈曲式カメラを提供するステップであって、前記屈曲式カメラはフルカメラ視野を有し、前記プリズムは前記フルカメラ視野と交差するステップと、
b)二重反射迷光(DRSL)が前記撮像素子に到達するのを防止するように前記屈曲式カメラを構成するステップと、
を有する方法。
【請求項14】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止するように前記屈曲式カメラを構成するステップは、前記レンズと前記プリズムとの間に遮光要素を配置するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止するように前記屈曲式カメラを構成するステップは、前記プリズムの底部に形成されたファセットを形成するステップを含み、前記ファセットは、DRSLタイプ1の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するのに十分な長さを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記プリズムの前記底部に形成された前記ファセットは、DRSLタイプ3の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するように傾斜される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止するように前記屈曲式カメラを構成するステップは、前記プリズムの入射面および/または出射面にカバーを配置するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止するように前記屈曲式カメラを構成するステップは、前記プリズムに側面ファセットを形成するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記側面ファセットは、DRSLタイプ2の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するように傾斜される、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記DRSLが前記撮像素子に到達するのを防止するように前記屈曲式カメラを構成するステップは、前記プリズムに傾斜した底面ファセットを形成するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記プリズムは遮断された視野と交差しない、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記レンズは円形のフルレンズアパーチャを有し、実際のレンズアパーチャは、Dカット円形状を有する、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年7月7日に出願された、米国仮特許出願第62/529,496号の利益を主張する。当該出願の全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本明細書に開示される実施形態は一般に、屈曲式カメラに関し、特に、そのような屈曲式カメラにおける迷光に関する。
【背景技術】
【0003】
屈曲式カメラが知られている。それらは、レンズと、撮像素子と、第1の光路から第1の光軸に実質的に直交する第2の光路へと光路を屈折させるプリズムなどの反射素子とを含む。
【発明の概要】
【0004】
図1Aは、そのような屈曲式カメラの一例である屈曲式カメラ100を概略的に示す等角図である。カメラ100は、上部(入射)面102a、前方(出射)面102b、および光屈折面(反射面)102cを有するプリズム102、レンズ104および撮像素子106を含む。プリズム102(および本明細書に記載されている他のすべてのプリズム)は典型的には、ガラス、プラスチックなどの光を透過する材料から作製される。反射面102cは典型的には、光の大部分(90%を超える、または99%を超える、または99.9%を超える)が表面で反射するような反射材料(例えば、金属または誘電体)で覆われる。入射面102aおよび出射面102bに到達する光は、若干の反射を伴って通過し得る。入射面102aおよび出射面102bに到達する光は、プリズムの透明な材料および空気の屈折率の変化に起因した若干の反射を伴うこともあり、また、特にいくつかの場合において、当該技術分野で公知のように全内部反射(total internal reflection(TIR))が起こることもある。レンズ104は、焦点長f、クリアアパーチャ(CA)、および光軸108を有する数学的単一要素レンズとして示されている。撮像素子106は、高さ120および幅130によって特徴付けられる。第1の光路からX方向に沿って(例えば、物体またはシーン150から)到達する光は、プリズム102によって、Y方向に沿って第2の光路に、すなわちレンズ104に、次いで撮像素子106に、向け直される(屈折する)。プリズム102は、光軸108に平行なY方向における入射面102aに沿ったプリズム長と、X方向における出射面102bに沿ったプリズム高とを有する。カメラ100は以下に定義されるように、フルカメラ視野を有する。
【0005】
カメラ100(および以下のすべての他のカメラの実施形態)は例えば、シールド、すべての要素をまとめて保持するためのシャーシ、焦点合わせおよび光学画像安定化を可能にする作動機構、配線、撮像素子をカメラのホストに接続するためのコネクタなど(ただし、これらに限定されない)、図示されていない他の部品を有していてもよい。さらに、他の光学素子(例えば、レンズ、ミラー、プリズム)が追加されてもよく、本明細書で提示するすべての解析は、そのような素子にも適用されるものとする。カメラ100(および以下のすべての他のカメラの実施形態)は、携帯電話、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、車両(自動車、自動二輪車、トラックなど)、テレビ、スマートスピーカ、ロボット、無人機、飛行無人機などの様々なデバイスの一部とする(にホストされる)ことができる。カメラ100(および以下の全ての他のカメラの実施形態)は、別のカメラ(屈曲式または非屈曲式)と一体化されて、デュアルカメラを形成することができる。
【0006】
図1Aに示される座標系は、全ての図について当てはまる。X方向は第2の光路に平行であり、Y方向は第1の光路に平行であり、Z方向はX−Y平面に垂直である。
【0007】
本明細書で使用されるように、「上部」または「上方」という用語は、X方向において物体またはシーン150により近くかつその物体またはシーン150に面する屈曲式カメラの側面を指し、一方、「底部」、「下」または「下部」という用語は、撮像された物体またはシーン150からX方向において最も遠くかつその物体またはシーン150からみて外方に向いている屈曲式カメラの側面を指す。本明細書で使用する「背面」という用語は、Y方向において屈曲式カメラの撮像素子106から最も遠い側を指し、一方、「正面」という用語は、Y方向において屈曲式カメラの撮像素子106に最も近い側を指す。本明細書で使用する場合、長さは第2の光路(Y方向)に沿って測定され、高さは第1の光路(X方向)に沿って測定され、深さはZ方向に沿って測定される。
【0008】
図1Bは、100’と番号付けされた屈曲式カメラ(または単にカメラ)の別の例を概略的に示す。カメラ100’は、単一要素レンズ104がレンズアセンブリ(単に「レンズ」とも呼ばれる)104’に置き換えられていることを除いて、カメラ100と同様である。レンズアセンブリ104’は、共通の光軸108を有する複数の(この場合、例えば、4つの)レンズ素子を含む。この場合、レンズアセンブリ104’は、物体側から第1のレンズ素子L1のクリアアパーチャと、一定の有効焦点距離(effective focal length(EFL))とを備え得る。EFLはfに置き換えられる。EFLは、レンズアセンブリ104’によって単一のレンズ素子に与えられる倍率の数学的等価物である。以下の解析は、多重レンズ素子の場合に適用される。なお、レンズ素子の数は図示された4つとは異なってもよく、例えば、4と7との間の任意の数であってもよい。複数のレンズ要素からなるレンズの構造および設計は当技術分野で知られており、例えば、共有に係る米国特許第9392188号を参照されたい。
【0009】
図1Cは、
図1Aに見られる切断線A−Aに沿った屈曲式カメラ100の断面における光線軌跡図を示す。切断は、レンズ104の中心、すなわち光軸108を通過する。光線軌跡図は、プリズム102に入ってレンズ104に進み、撮像素子106で終わるいくつかの画像形成光線110の軌道を示す。
図1Cでは、撮像素子106上の2つの最端点106aおよび106bに到達する光線の軌道のみが示されている。以下の図(1D−1F、2A−C、3A−C、4、5A−B、および6A)は、切断された側面からの様々な屈曲式カメラを光線追跡とともに示す。これらの図では、進歩性を強調するために、選択された数の光線のみが表示される。これらの図はすべて、図示されていない深さを有する3次元(3D)カメラおよび光線の関わり合いを当業者が理解することができるように、例示的な2次元の切断である。
【0010】
カメラのサイズの制限、特にカメラの高さの問題(X方向の第1の光路に沿って測定される高さ)に起因して、多くの場合、屈曲式カメラのプリズムは小型化されたサイズ(すなわち、より小さい入射面および出射面)を有する。そのため、フルカメラ視野内における全ての光線がプリズムに入ってレンズおよびセンサに向けて反射されるわけではない。
図1Dは、プリズム102’が
図1A〜1Cのプリズム102よりも低い高さを有する例を示す。その結果、108aおよび108bとマークされた潜在的に画像を形成する光線の一部は、物体からプリズムを通ってレンズに到達することができない。そのような場合、迷光(stray light(SL))は以下に説明するように、プリズムからレンズに入射することができる。
図1Dでは、画像から物体に向かう画像形成光線により、フルカメラ視野が示されている。定義によれば、フルカメラ視野は、カメラを出る全ての光線の延伸を含む。
図1Dは、プリズム102’がフルカメラ視野内に存在する(すなわち、交差する)ことを示す。
【0011】
以下の全ての図において、実線は画像形成光線を示し、破線はSL光線を示す。
【0012】
図1Eは、プリズムがフルカメラ視野と交差する屈曲式カメラにおいて生じる1つの問題を概略的に示す。画像形成光線110のような大部分の光線は、プリズム102’によって屈折してレンズ104を通過し、撮像素子106上に画像を形成する。一方、漂遊光線112のような若干の光線は、撮像素子に到達することを防ぐ必要があるSL光線である。プリズムでは、光線がプリズム内で内部反射してレンズに入射する場合に、SLの特殊なケースが存在することがある。そのような光線は、二重反射(ひとつは反射面102cでの反射であり、もうひとつは入射面102aおよび/または出射面102bのような別の面での反射である)を行う。
図1Eに示す場合、漂遊光線112は、入射面102aを通ってプリズム102’に入り、最初に出射面102bで反射し、次に反射面102cで反射し、出射面102bを通って出射し、レンズ104および撮像素子106に到達する。すなわち、光線112は、光線110に対して出射面102bでの1つの余分な反射を有する。漂遊光線112のような光線は、タイプ1の「二重反射SL」(DRSL)であると考えられ得る。
【0013】
図1Fは、屈曲式カメラに関する別の問題を概略的に示す。
図1Fに示す場合、漂遊光線114は、入射面102aを通ってプリズム102’に入射し、最初に反射面102cで反射し、次いで入射面102aで反射し、出射面102bを通って出射し、レンズ104および撮像素子106に到達する。すなわち、光線114は、光線110に対して入射面102aでの1つの余分な反射を有する。
図1Fに見られる漂遊光線114のような光線は、タイプ2のDRSLであると考えられ得る。
【0014】
定義:
「フルレンズアパーチャ」:光学的に使用可能な第1のレンズ素子の物体側の最大の表面(すなわち、レンズの公式によって定義される、たるみを有するすべての表面)の形状およびサイズを有する開口。たるみは、面頂点からの表面変位の光軸要素である。
【0015】
「実際のレンズアパーチャ」:入射光線に開口する、すなわち、鏡筒によって遮断されない、第1のレンズ素子の物体側の表面の形状およびサイズを有する開口。実際のレンズアパーチャは、フルレンズアパーチャに非常に近い(すなわち、実質的に同じ形状およびサイズである)か、または鏡筒がフルレンズアパーチャのかなりの面積を遮断するように設計されている場合、フルレンズアパーチャよりも小さくすることができる。後者の場合(「遮断されたレンズアパーチャ」とも呼ばれる)、実際のレンズアパーチャはフルレンズアパーチャとは異なる形状を有し得る。例えば、フルレンズアパーチャは円形であり、遮断されたレンズアパーチャはDカット円(すなわち、1つ以上の弦によって切断された円形開口)の形状(例えば、
図6C〜Eを参照)を有する可能性がある。
【0016】
「フルカメラ視野」:フルレンズアパーチャおよび画像平面に衝突して画像を形成することができる、物体空間内のすべての光線の位置および方向によって形成される円錐状の幾何学的形状。フルカメラ視野は、レンズの焦点距離、レンズのクリアアパーチャ、およびセンサの寸法の組合せによって決定される。円錐状の形状は、レンズのクリアアパーチャと交差し、その接線角度は、センサの寸法をレンズ焦点距離で割ることにより決定される。
【0017】
「遮断されたカメラ視野」:遮断されたレンズアパーチャおよび画像平面に衝突して画像を形成することができる、物体空間内のすべての光線の位置および方向によって形成される円錐状の幾何学的形状。
【0018】
様々な実施形態において提供される屈曲式カメラは、レンズ光軸を有するレンズと、撮像素子と、第1の光路から撮像素子に向かう第2の光路へ光を屈折させるプリズムとを有し、第2の光路はレンズ光軸に沿っており、屈曲式カメラはフルカメラ視野を有し、プリズムはフルカメラ視野と交差し、屈曲式カメラは二重反射迷光(DRSL)が撮像素子に到達するのを防止する構造を有する。
【0019】
例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するためのカメラ構造は、レンズとプリズムとの間に配置された遮光要素を含む。
【0020】
いくつかの例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するためのカメラ構造は、プリズムの底部に形成されたファセットを含み、ファセットはDRSLタイプ1の光線が撮像素子に到達するのを防止するのに十分な長さを有する。一実施形態では、プリズムの底部に形成されたファセットは、DRSLタイプ3の光線が撮像素子に到達するのを防止するように傾斜される。一実施形態では、プリズムの底部に形成されたファセットは、不透明なマスクで覆われる。
【0021】
例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するためのカメラ構造は、プリズムの入射(上部)面および/または出射面に配置されたカバーを含む。
【0022】
いくつかの例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するためのカメラ構造は、プリズムに形成された側面ファセットを含む。一実施形態では、側面ファセットは、DRSLタイプ2の光線が撮像素子に到達するのを防止するように傾斜される。一実施形態では、側面ファセットは、不透明なマスクで覆われる。
【0023】
例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するためのカメラ構造は、プリズムに形成された傾斜した底面ファセットを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、プリズムは遮断された視野と交差しない。いくつかのそのような実施形態では、レンズは円形のフルレンズアパーチャを有し、実際のレンズアパーチャはDカット円形状を有する。
【0025】
様々な実施形態では、レンズ光軸を有するレンズと、撮像素子と、第1の光路から撮像素子に向かうレンズ光軸に沿った第2の光路へ光を屈折させるプリズムとを含む屈曲式カメラを提供するステップであって、カメラはフルカメラ視野を有し、プリズムはフルカメラ視野と交差するステップと、DRSLが撮像素子に到達することを防止するように屈曲式カメラを構成するステップとを含む方法が提供される。
【0026】
例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するように屈曲式カメラを構成するステップは、レンズとプリズムとの間に遮光要素を配置するステップを含む。
【0027】
いくつかの例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するように屈曲式カメラを構成するステップは、プリズムの底部に形成されたファセットを形成するステップを含み、ファセットはDRSLタイプ1の光線が撮像素子に到達するのを防止するのに十分な長さを有する。一実施形態では、プリズムの底部に形成されたファセットは、DRSLタイプ3の光線が撮像素子に到達するのを防止するように傾斜される。
【0028】
例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するように屈曲式カメラを構成するステップは、プリズムの入射面および/または出射面にカバーを配置するステップを含む。
【0029】
例示的な実施形態では、DRSLが撮像素子に到達するのを防止するように屈曲式カメラを構成するステップは、プリズムに傾斜した側面ファセットを形成するステップを含む。
【0030】
様々な実施形態では、プリズムは、遮断された視野と交差しない。いくつかのそのような実施形態では、レンズは円形のフルレンズアパーチャを有し、実際のレンズアパーチャはDカット円形状を有する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本明細書に開示される実施形態の非限定的な例は、この段落の後に列挙される、本明細書に添付される図面を参照して、以下に記載される。図面および説明は、本明細書に開示された実施形態を明確にし、理解を容易にすることを意図しており、決して限定するものと考えるべきではない。異なる図面における同様の要素は、同じ符号によって示されてもよい。
【
図1A】屈曲式カメラの設計を概略的に示す等角図である。
【
図1B】別の屈曲式カメラの設計を概略的に示す等角図である。
【
図1C】
図1Aに示される線A〜Aに沿った、
図1Aの屈曲式カメラの断面における光線軌跡図を示す。
【
図1D】プリズムの高さが小さい屈曲式カメラの一例を示す図である。
【
図1E】屈曲式カメラにおいて遭遇する1つの問題を概略的に示す。
【
図1F】屈曲式カメラに関する別の問題を概略的に示す。
【
図2A】タイプ1のDRSLを防止するためのカメラの実施形態を概略的に示す。
【
図2B】タイプ1のDRSLを防止するための別のカメラの実施形態を概略的に示す。
【
図2C】タイプ1のDRSLを防止するためのさらに別のカメラの実施形態を概略的に示す。
【
図3A】タイプ2のDRSLを防止するためのカメラの実施形態を概略的に示す。
【
図3B】タイプ2のDRSLを防止するための別のカメラの実施形態を概略的に示す。
【
図3C】タイプ2のDRSLを防止するためのさらに別のカメラの実施形態を概略的に示す。
【
図4】プリズムが底面ファセットを有する屈曲式カメラのプリズムにおける漂遊光線の追跡を示す。
【
図5A】タイプ3のDRSLを防止するためのカメラの実施形態におけるタイプ3のDRSLを概略的に示す。
【
図5B】タイプ3のDRSLを防止するための別のカメラの実施形態を概略的に示す。
【
図6A】レンズがより小さいCAを有するレンズに置き換えられた、
図1Bのカメラと同様の屈曲式カメラの実施形態を示す。
【
図6B】フルレンズアパーチャおよびCAを有する、
図6Aのカメラにおけるようなレンズの例を示す。
【
図6C】レンズのクリアアパーチャが部分的に遮断されている鏡筒の実施形態を示す。
【
図6D】レンズのクリアアパーチャが部分的に遮断されている鏡筒の別の実施形態を示す。
【
図6E】レンズのクリアアパーチャが部分的に遮断されている鏡筒のさらに別の実施形態を示す。
【
図7】レンズのクリアアパーチャが部分的に遮断されている鏡筒のさらに別の実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図2Aは、200と番号付けされた屈曲式カメラの実施形態の一例を概略的に示す。この実施形態および以下の実施形態では、屈曲式カメラは、フルカメラ視野と、そのフルカメラ視野と交差するプリズムとを有する。カメラ200は、タイプ1のDRSLが撮像素子106に到達するのを防止する構造を有する。本明細書で使用される「カメラ構造」という用語は、カメラの構造要素およびそれらの配置を指す。本明細書で使用されるように、「DRSLを防止する」という語は、「DRSLを低減および/または完全に排除する」ことを意味する。この例では、プリズム202’は、(プリズム102’に対して)追加された底面ファセットまたは「面」202を有し、これにより、漂遊光線112が、反射面102cでの2回目の反射の前にプリズムから出ることが可能になる。底面ファセット202は、反射面102cと出射面102bとの間、すなわちプリズム202’の底部に追加される。例示的には、底面ファセット202は、漂遊光線112のような光線の90%(または99%)がファセット202を通ってプリズム202’から出射することにより撮像素子106に到達しない場合に、DRSLタイプ1の光線が撮像素子に到達するのを防止するのに十分な長さを有すると言われる。底面ファセット202は、漂遊光線112が遮断されるように、不透明なマスクまたは材料(図示せず)によって任意に覆われてもよい。例えば、底面ファセット202は、入射面102aの長さ(光軸の方向に沿ったY方向の長さ)の5%〜10%の長さを有していてもよい。底面202は、Z方向(X−Y平面に垂直)に入射面102aと同じ深さを有していてもよい。
【0033】
図2Bは、タイプ1のDRSLが撮像素子106に到達するのを防止する構造を有する、200’と番号付けされた屈曲式カメラの実施形態の別の例を概略的に示す。この例では、プリズム202’’は、入射面102aの前方側に形成された、または取り付けられた追加の遮光材料またはカバー204(例えば、ブラックマスク)を含む。カバー204は例えば、不透明材料の蒸着、接着、または取り付けによって形成することができる。カバー204は、漂遊光線112がプリズム202’’に入るのを阻止する。カバーは、タイプ1のDRSLを効率的に防止するために、適切な形状およびサイズ(例えば、所与の長さおよび幅のストライプの形態)を有し得る。例えば、カバー204は入射面102aの(Y方向の)長さの5%〜10%の幅を有し、Z方向の入射面102aの深さと同じ深さであってもよい。
【0034】
図2Cは、タイプ1のDRSLが撮像素子106に到達するのを防止する構造を有する、200’’と番号付けされた屈曲式カメラの実施形態のさらに別の例を概略的に示す。この例では、プリズム202’’’は、出射面102bの底部において漂遊光線112がプリズムから出射するのを遮断する追加のカバー206を有する。カバー206は、材料、構成、および寸法に関して、カバー204と同様であってもよい。例えば、カバー206は、出射面102bの(X方向の)高さの5%〜10%の幅を有してもよく、Z方向の出射面102bと同じ深さであってもよい。
【0035】
要約すると、3つのカメラの実施形態200、200’および200’’のいずれも、漂遊光線112がレンズおよび撮像素子に到達するのを防止する構造を有する。
【0036】
図3Aは、タイプ2のDRSLが撮像素子106に到達するのを防止する構造を有する屈曲式カメラ300の実施形態の一例を概略的に示す。この例では、プリズム302’は、入射面102aの後方側に、漂遊光線110のプリズムへの入射を遮断するカバー302を有する。
図3Bは、タイプ2のDRSLが撮像素子106に到達するのを防止する構造を有する、300’と番号付けされた屈曲式カメラの実施形態の別の例を概略的に示す。この例では、プリズム302’’は、出射面102bの上側に、漂遊光線114がプリズムから出射するのを遮断する追加のカバー(例えば、ブラックマスク)304を有する。
図3Cは、タイプ2のDRSLが撮像素子106に到達するのを防止する構造を有する、300’’と番号付けされた屈曲式カメラの実施形態の別の例を概略的に示す。この例では、プリズム302’’’は、入射面102aと反射面102cとの間に付加された側面ファセット306を有する。ファセット306は、入射面、出射面、および反射面(102a〜c)のすべてまたはいくつかに対して傾斜していてもよく、すなわち、これらの面のいずれにも平行でなくてもよい。漂遊光線114は、反射面102cに到達する前に側面ファセット306に到達する。しかし、側面306からの反射は起こり得る。従って、側面ファセット306は、漂遊光線114が撮像素子106に到達しないような角度で反射されるように傾斜していてもよい。ファセット306の傾斜角は、入射面102aに対して1〜10度であってもよい。例えば、側面ファセット306は、出射面102bの(X方向の)高さの5%〜10%の高さを有していてもよい。
【0037】
有利には、側面ファセット306は、漂遊光線114が遮断されるように、不透明なマスクまたは材料(図示せず)によって任意選択で覆われてもよい。
【0038】
ファセット306並びにカバー302および304の、材料、形成プロセスおよび/または寸法は、ファセット202並びにカバー204および206の、材料、形成プロセスおよび/または寸法と同様であってもよい。
【0039】
要約すると、
図3A〜
図3Cを参照して説明した3つのカメラの実施形態のいずれかを使用すると、漂遊光線114はレンズおよび撮像素子に到達しない。
【0040】
図2Aに見られるように、プリズム202’の底面ファセット202は、SL問題を解決することができる。底面ファセット202はまた、プリズムの高さを低減することができ、このことは、SLの問題にかかわらず、所望される解決策である。しかし、底面ファセット202は、新しいタイプのDRSLを導入する場合がある。
図4は、底面ファセット202を有するプリズムにおける漂遊光線116の軌跡を示す。
図4に示す場合、漂遊光線116、は入射面102aを通ってプリズムに入り、最初に反射面102cで反射し、次に底面ファセット202で反射し、出射面102bを通って出射し、レンズ104および撮像素子106に到達する。すなわち、光線116は、光線110に対して底面ファセット202での1つの余分な反射を有する。
図4に見られる漂遊光線116のような光線は、タイプ3のDRSLであると考えられる。
【0041】
図5Aは、タイプ3のDRSLが撮像素子106に到達するのを防止する構造を有する、屈曲式カメラ500の実施形態一例を概略的に示す。この例では、プリズム502’は出射面102bに、漂遊光線116がプリズムから出射するのを遮断する追加のカバー(例えば、ブラックマスク)502を有する。例えば、カバー502は、出射面102bの(X方向の)長さの5%〜10%の幅を有し、Z方向の出射面102bの深さと同じ深さであってもよい。
図5Bは、タイプ3のDRSLが撮像素子106に到達するのを防止する構造を有する、500’と番号付けされた屈曲式カメラの実施形態の別の例を概略的に示す。この例では、プリズム502’’では、傾斜した底面ファセット504が底面ファセット202と置き換わり、漂遊光線116が撮像素子106に到達しない角度で反射されるように傾斜している。傾斜した底面ファセット504は、入射面および反射面(102a、c)のすべてまたはいくつかに対して傾斜しており、すなわち、これらの面のいずれにも平行ではない。傾斜した底面ファセット504の寸法は例えば、側面ファセット306の寸法と同様とすることができ、一方、入射面102aに対する傾斜角は、Y軸から1〜10度とすることができる。
【0042】
要約すると、上記の7つの屈曲式カメラの実施形態は、二重反射迷光(DRSL)が撮像素子に到達するのを防止する構造を有する。
【0043】
すべてのDRSL問題に対する別の任意の解決策は、レンズ104のCAの遮断を使用することができる。上述したように、DRSLは、レンズのCAに依存するフルカメラ視野をプリズムが覆わない場合に起こり得る。より小さいCAは、より小さいフルカメラ視野をもたらし、したがってプリズムは、それを覆うことができる。
図6Aは、カメラ100’と同様の屈曲式カメラ600(と光線追跡)の実施形態を示し、レンズ104は、より小さいCAを有するレンズ604に置き換えられている。この場合、プリズム102’は、フルカメラ視野を覆う。しかしながら、レンズに入射する光量の低下およびレンズのf値の増加のために、CAの低下は典型的には望ましくない(f値は、光学系における既知の用語であり、レンズ焦点距離とCA直径の比である)。
【0044】
図6Bは、フルレンズアパーチャおよびCA606を有するレンズアセンブリ604の例を示す。
図6C〜
図6Eは、レンズのクリアアパーチャが、軸対称ではなく、すなわちレンズのCAの上部(608)および/または底部(610)を遮断することによって、遮断される鏡筒の実施形態を示す。
図6C〜6Eで提供される遮断は、レンズのCAを縮小させる解決策と比較して、フルカメラ視野を縮小し、レンズに入る光量の低下をより少なくすることを可能にする。したがって、ブロック部608および/または610を使用して、漂遊光線112若しくは114のようなタイプ1のDRSLおよび/または漂遊光線116のようなタイプ3のDRSLを遮断することができる。
【0045】
図7は、クリアアパーチャを遮断するための別の選択肢を示す。
図7において、マスク702のような遮光要素は、カメラ視野を遮断するために使用され、従って、遮断されたカメラ視野を引き起こす。マスク702の使用は、漂遊光線112若しくは114のようなタイプ1のDRSLおよび/または漂遊光線116のようなタイプ3のDRSLを阻止することができる。
【0046】
一般に、タイプ1、2、または3のDRSLは、同じプリズム内で生じ得る。
図2A〜C、3A〜C、5A〜C、6B〜6Eおよび7に見られる全ての解決策(遮断の特徴)は、DRSLを減少または排除するために、同時にまたは任意の組み合わせで使用され得る。
【0047】
サイドカットからのプリズムを示すすべての図(
図1C〜1F、2A〜2C、3A〜3C、4、5A〜B、6A)は例示的に、同じ深さのすべての面およびファセット(Z方向に沿って測定され、第1および第2の光路に垂直である)を有していてもよい。サイドカットからのプリズムを示すすべての図(
図1C〜1F、2A〜2C、3A〜3C、4、5A〜B、6A)は例示的に、同じ深さではないすべての面およびファセット(Z方向に沿って測定され、第1および第2の光路に垂直である)を有していてもよく、すなわち、様々な深さを有する面およびファセットを有していてもよい。
【0048】
特に明記しない限り、選択のためのオプションのリストの最後の2つのメンバ間の「および/または」という表現の使用は、リストされたオプションのうちの1つまたは複数の選択が適切であり、可能であることを示す。
【0049】
特許請求の範囲または明細書が「a」または「an」の要素に言及する場合、そのような言及は、その要素のうちの1つだけが存在すると解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0050】
本明細書において言及される全ての参考文献は、それぞれの個々の参考文献があたかも、参考として本明細書に組み込まれるように具体的かつ個別に示されるかのように、その全体が本明細書に参考として組み込まれる。さらに、本出願における任意の参考文献の引用または識別は、そのような参考文献が本発明の先行技術として利用可能であることを容認するものと解釈されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2019年8月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屈曲式カメラであって、
a)レンズの光軸を有するレンズと、
b)撮像素子と、
c)光を第1の光路から前記撮像素子に向かう前記レンズの光軸に沿った第2の光路に屈折させるプリズムとを有し、
当該屈曲式カメラは、フルカメラ視野を有し、
前記プリズムは前記フルカメラ視野と交差し、
当該屈曲式カメラは、二重反射迷光(DRSL)が前記撮像素子に到達するのを防止するカメラ構造を有し、
前記カメラ構造は、前記プリズムの底部に形成されたファセットを含み、前記ファセットは、DRSLタイプ1の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するのに十分な長さを有する屈曲式カメラ。
【請求項2】
前記プリズムの底部に形成された前記ファセットは、DRSLタイプ3の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するように傾斜されている、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項3】
前記プリズムの底部に形成された前記ファセットは不透明なマスクで覆われている、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項4】
屈曲式カメラであって、
a)レンズの光軸を有するレンズと、
b)撮像素子と、
c)光を第1の光路から前記撮像素子に向かう前記レンズの光軸に沿った第2の光路に屈折させるプリズムとを有し、
当該屈曲式カメラは、フルカメラ視野を有し、
前記プリズムは前記フルカメラ視野と交差し、
当該屈曲式カメラは、二重反射迷光(DRSL)が前記撮像素子に到達するのを防止するカメラ構造を有し、
前記カメラ構造は、前記プリズムに形成された側面ファセットを含む屈曲式カメラ。
【請求項5】
前記側面ファセットは、DRSLタイプ2の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するように傾斜されている、請求項4に記載の屈曲式カメラ。
【請求項6】
前記側面ファセットは、不透明なマスクで覆われている、請求項4に記載の屈曲式カメラ。
【請求項7】
前記底部に形成されたファセットは、傾斜した底面ファセットを含む、請求項1に記載の屈曲式カメラ。
【請求項8】
前記レンズは円形のフルレンズアパーチャを有し、実際のレンズアパーチャはDカット円形状を有する、請求項7に記載の屈曲式カメラ。
【請求項9】
a)レンズの光軸を有するレンズと、撮像素子と、光を第1の光路から前記撮像素子に向かう前記レンズの光軸に沿った第2の光路に屈折させるプリズムとを含む屈曲式カメラを提供するステップであって、前記屈曲式カメラはフルカメラ視野を有し、前記プリズムは前記フルカメラ視野と交差するステップと、
b)二重反射迷光(DRSL)タイプ1の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するのに十分な長さを有するファセットを、前記プリズムの底部に形成するステップと、
を有する方法。
【請求項10】
前記プリズムの前記底部に形成された前記ファセットは、DRSLタイプ3の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するように傾斜される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
a)レンズの光軸を有するレンズと、撮像素子と、光を第1の光路から前記撮像素子に向かう前記レンズの光軸に沿った第2の光路に屈折させるプリズムとを含む屈曲式カメラを提供するステップであって、前記屈曲式カメラはフルカメラ視野を有し、前記プリズムは前記フルカメラ視野と交差するステップと、
b)二重反射迷光(DRSL)が前記撮像素子に到達するのを防止する側面ファセットを前記プリズムに形成するステップと
を有する方法。
【請求項12】
前記側面ファセットは、DRSLタイプ2の光線が前記撮像素子に到達するのを防止するように傾斜される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
a)レンズの光軸を有するレンズと、撮像素子と、光を第1の光路から前記撮像素子に向かう前記レンズの光軸に沿った第2の光路に屈折させるプリズムとを含む屈曲式カメラを提供するステップであって、前記屈曲式カメラはフルカメラ視野を有し、前記プリズムは前記フルカメラ視野と交差するステップと、
b)二重反射迷光(DRSL)が前記撮像素子に到達するのを防止する、傾斜した底面ファセットを前記プリズムに形成するステップと
を有する方法。
【請求項14】
前記レンズは円形のフルレンズアパーチャを有し、実際のレンズアパーチャは、Dカット円形状を有する、請求項9に記載の方法。
【国際調査報告】