(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
各試料接触領域における前記層の前記均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、その中の前記スペーサの前記均一な高さと実質的に同じである、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイス。
前記閉鎖構成において、前記試料接触領域のいずれか1つの前記層の前記均一な厚さが、その中の前記結合部位の前記所定の横方向の面積よりも実質的に小さい、請求項14に記載のデバイス。
前記第2のプレートが、それぞれ前記第1のプレートの前記第1および前記第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、前記それぞれ対応する試料接触領域が、前記閉鎖構成で互いに重なり合う、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイス。
各試料接触領域における前記層の前記均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、その中の前記スペーサの前記均一な高さと実質的に同じである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
ステップ(d)の後およびステップ(e)の前に、適合可能な押圧力を除去することをさらに含み、前記適合可能な押圧力の除去後の前記均一な厚さの層の前記厚さが、(i)前記適合可能な押圧力を除去する前の前記均一な厚さの層のものと実質的に同じであり、(ii)前記スペーサの高さから10%未満逸脱する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記閉鎖構成において、前記試料接触領域のいずれか1つの前記層の前記均一な厚さが、その中の前記結合部位の前記所定の横方向の面積よりも実質的に小さい、請求項38に記載の方法。
隣接する試料接触領域の前記端部の間の最小間隔は、標的分析物または検出剤が適切な時間で拡散することができる距離よりも実質的に大きく、前記隣接する試料接触領域間に流体の隔たりが存在せず、前記適切な時間の長さは、
i.前記標的分析物が前記閉鎖構成における前記均一な厚さの層の前記厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、かつ
ii.前記標的分析物が前記結合部位の前記所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記最適な標的分析物関連信号が、最小および最大検出閾値の間の範囲内の前記測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、前記プレートの前記最小および最大検出閾値、ならびに検出器が前記信号測定に使用される、請求項45に記載の方法。
前記最適な標的分析物関連信号が、前記アッセイの線形検出範囲内の前記測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、前記線形検出範囲が、標的分析物関連信号の強度の範囲であり、その中で前記信号強度が、前記アッセイされた標的分析物の量と直線的な相関を有する、請求項45に記載の方法。
前記分析ステップ(e)が、前記適切な試料体積の前記横方向の面積を測定することによって適切な試料体積の体積を計算することと、前記横方向の面積および前記所定のスペーサの高さから体積を計算することと、を含み、前記適切な体積が、前記試料の一部または全体の体積である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記液体試料が、羊水、房水、硝子体液、血液(例えば、全血、分画血液、血漿、または血清)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳糜、糜汁、内リンパ液、外リンパ液、糞便、呼気、胃酸、胃液、リンパ液、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌物、唾液、呼気凝縮液、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、尿、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される生体試料から作製される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記試料が、河川、湖、池、海、氷河、氷山、雨、雪、下水、貯水池、水道水、または飲料水からなる群から選択される供給源からの環境液体試料、土壌、堆肥、砂、岩、コンクリート、木材、レンガ、下水からの固体試料、およびそれらの任意の組み合わせである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記試料が、空気、水中熱排気口、産業排気、車両排気、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される供給源からの環境ガス試料である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記試料が、生の材料、調理済みの食品、植物および動物源の食糧、前処理済みの食品、および部分的または完全に処理済みの食品、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される食品試料である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記試料が、ヒトの血液であり、前記付着させるステップが、(a)ヒトの皮膚を刺すことにより、血液の小滴を前記皮膚に放出することと、(b)血液移送ツールを使用せずに前記血液の小滴をフィルターと接触させることと、を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記最適な標的分析物関連信号が、最小および最大検出閾値の間の範囲内の前記測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、前記プレートの前記最小および最大検出閾値、ならびに検出器が前記信号測定に使用される、請求項60に記載の方法。
前記最適な標的分析物関連信号が、前記アッセイの線形検出範囲内の前記測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、前記線形検出範囲が、標的分析物関連信号の強度の範囲であり、その中で前記信号強度が、前記アッセイされた標的分析物の量と直線的な相関を有する、請求項60に記載の方法。
前記標的分析物が増幅部位から500nm以内にある場合に、一方または両方のプレート内表面が、前記標的分析物関連信号をそれぞれ増幅することができる1つまたは複数の増幅部位を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記プレートのうちの少なくとも1つが、可撓性プレートであり、前記可撓性プレートの厚さ×前記可撓性プレートのヤング率が、60〜75GPa−μmの範囲内である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが、丸形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有するスペーサである、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、各スペーサに関して、前記スペーサの横方向寸法とその高さとの比率が少なくとも1である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
スペーサの最小横方向寸法が、前記試料中の標的分析物の最小寸法よりも小さいか、または実質的に等しい、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが柱形状を有し、前記スペーサの側壁角が少なくとも1μmの曲率半径を有する丸い形状を有する、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが、少なくとも1%の充填率を有し、前記充填率が、前記均一な厚さの層と接触している前記スペーサ面積と、前記均一な厚さの層と接触している全プレート面積との比率である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサのヤング率×前記スペーサの前記充填率が、10MPa以上であり、前記充填率が、前記均一な厚さの層と接触している前記スペーサ面積と、前記均一な厚さの層と接触している全プレート面積との比率である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが、前記プレートを直接エンボス加工するか、または射出成形することによってプレートに固定される、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記プレートおよび前記スペーサの材料が、ポリスチレン、PMMG、PC、COC、COP、または別のプラスチックから独立して選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
各試料接触領域における前記層の前記均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、その中の前記スペーサの前記均一な高さと実質的に同じである、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイス。
前記閉鎖構成において、前記試料接触領域のいずれか1つの前記層の前記均一な厚さが、その中の前記結合部位の前記所定の横方向の面積よりも実質的に小さい、請求項101に記載のデバイス。
前記第2のプレートが、それぞれ前記第1のプレートの前記第1および前記第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、前記それぞれ対応する試料接触領域が、前記閉鎖構成で互いに重なり合う、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイス。
各試料接触領域における前記層の前記均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、その中の前記スペーサの前記均一な高さと実質的に同じである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
ステップ(d)の後およびステップ(e)の前に、前記適合可能な押圧力を除去することをさらに含み、前記適合可能な押圧力の除去後の前記均一な厚さの層の前記厚さが、(i)前記適合可能な押圧力を除去する前の前記均一な厚さの層のものと実質的に同じであり、(ii)前記スペーサの高さから10%未満逸脱する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記閉鎖構成において、前記試料接触領域のいずれか1つの前記層の前記均一な厚さが、その中の前記結合部位の前記所定の横方向の面積よりも実質的に小さい、請求項124に記載の方法。
隣接する試料接触領域の前記端部の間の最小間隔は、標的分析物または検出剤が適切な時間で拡散することができる距離よりも実質的に大きく、前記隣接する試料接触領域間に流体の隔たりが存在せず、前記適切な時間の長さは、
iii.前記標的分析物が前記閉鎖構成における前記均一な厚さの層の前記厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、かつ
iv.前記標的分析物が前記結合部位の前記所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記最適な標的分析物関連信号が、最小および最大検出閾値の間の範囲内の前記測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、前記プレートの前記最小および最大検出閾値、ならびに検出器が前記信号測定に使用される、請求項131に記載の方法。
前記最適な標的分析物関連信号が、前記アッセイの線形検出範囲内の前記測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、前記線形検出範囲が、標的分析物関連信号の強度の範囲であり、その中で前記信号強度が、前記アッセイされた標的分析物の量と直線的な相関を有する、請求項131に記載の方法。
前記分析ステップ(e)が、前記適切な試料体積の前記横方向の面積を測定することによって適切な試料体積の体積を計算することと、前記横方向の面積および前記所定のスペーサの高さから体積を計算することと、を含み、前記適切な体積が、前記試料の一部または全体の体積である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記液体試料が、羊水、房水、硝子体液、血液(例えば、全血、分画血液、血漿、または血清)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳糜、糜汁、内リンパ液、外リンパ液、糞便、呼気、胃酸、胃液、リンパ液、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌物、唾液、呼気凝縮物、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、尿、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される生体試料から作製される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記試料が、河川、湖、池、海、氷河、氷山、雨、雪、下水、貯水池、水道水、または飲料水からなる群から選択される供給源からの環境液体試料、土壌、堆肥、砂、岩、コンクリート、木材、レンガ、下水からの固体試料、およびそれらの任意の組み合わせである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記試料が、空気、水中熱排気口、産業排気、車両排気、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される供給源からの環境ガス試料である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記試料が、生の材料、調理済みの食品、植物および動物源の食糧、前処理済みの食品、および部分的または完全に処理済みの食品、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される食品試料である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記試料が、ヒトの血液であり、前記付着させるステップが、(a)ヒトの皮膚を刺すことにより、血液の小滴を前記皮膚に放出することと、(b)血液移送ツールを使用せずに前記血液の小滴をフィルターと接触させることと、を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
前記最適な標的分析物関連信号が、最小および最大検出閾値の間の範囲内の前記測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、前記プレートの前記最小および最大検出閾値、ならびに検出器が前記信号測定に使用される、請求項145に記載の方法。
前記最適な標的分析物関連信号が、前記アッセイの線形検出範囲内の前記測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、前記線形検出範囲が、標的分析物関連信号の強度の範囲であり、その中で前記信号強度が、前記アッセイされた標的分析物の量と直線的な相関を有する、請求項145に記載の方法。
前記標的分析物が増幅部位から500nm以内にある場合に、一方または両方のプレート内表面が、前記標的分析物関連信号をそれぞれ増幅することができる1つまたは複数の増幅部位を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記プレートのうちの少なくとも1つが、可撓性プレートであり、前記可撓性プレートの厚さ×前記可撓性プレートのヤング率が、60〜75GPa−μmの範囲内である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが、丸形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有するスペーサである、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、各スペーサに関して、前記スペーサの横方向寸法とその高さとの比率が少なくとも1である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
スペーサの最小横方向寸法が、前記試料中の標的分析物の最小寸法よりも小さいか、または実質的に等しい、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが柱形状を有し、前記スペーサの側壁角が少なくとも1μmの曲率半径を有する丸い形状を有する、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが、少なくとも1%の充填率を有し、前記充填率が、前記均一な厚さの層と接触している前記スペーサ面積と、前記均一な厚さの層と接触している全プレート面積との比率である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサのヤング率×前記スペーサの充填率が、10MPa以上であり、前記充填率が、前記均一な厚さの層と接触している前記スペーサ面積と、前記均一な厚さの層と接触している全プレート面積との比率である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記スペーサが、前記プレートを直接エンボス加工するか、または射出成形することによってプレートに固定される、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記プレートおよび前記スペーサの材料が、ポリスチレン、PMMG、PC、COC、COP、または別のプラスチックから独立して選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記柱のうちの少なくとも1つの前記基部が、多角形、ピラミッド形、長円形、および細長い棒形状、ならびに丸い形状とのそれらの組み合わせ、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるおおよその形状を有する、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記柱のうちの少なくとも1つの前記基部の横方向寸法が、1nm以下、10nm以下、50nm以下、100nm以下、200nm以下、500nm以下、800nm以下、1000nm以下、2000nm以下、3000nm以下、5000nm以下、10ミクロン以下、20ミクロン以下、30ミクロン以下、50ミクロン以下、100ミクロン以下、150ミクロン以下、200ミクロン以下、300ミクロン以下、500ミクロン以下、800ミクロン以下、1mm以下、2mm以下、4mm以下、または任意の2つの値の間の範囲内である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記柱のうちの少なくとも1つの前記上部が、多角形、ピラミッド形、長円形、および細長い棒形状、ならびに丸い形状とのそれらの組み合わせ、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるおおよその形状を有する、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記柱のうちの少なくとも1つの前記上部の横方向寸法が、1nm以下、10nm以下、50nm以下、100nm以下、200nm以下、500nm以下、800nm以下、1000nm以下、2000nm以下、3000nm以下、5000nm以下、10ミクロン以下、20ミクロン以下、30ミクロン以下、50ミクロン以下、100ミクロン以下、150ミクロン以下、200ミクロン以下、300ミクロン以下、500ミクロン以下、800ミクロン以下、1mm以下、2mm以下、4mm以下、または任意の2つの値の間の範囲内である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記試料が、羊水、房水、硝子体液、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳糜、糜汁、内リンパ、外リンパ、糞便、胃酸、胃液、リンパ液、粘液、鼻漏、痰)、心膜液、腹水、胸水、膿、粘膜分泌物、皮脂、精液、喀痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、および呼気凝縮物からなる群のいずれかまたは組み合わせを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記試料中の少なくとも1つの標的溶解成分が、細胞試料が付着する前記2つのプレートのうちの少なくとも1つで急増する、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記標的率が、5%以下、10%以下、20%以下、30%以下、40%以下、50%以下、60%以下、70%以下、80%以下、90%以下、95%以下、98%以下、99%以下、100%以下、またはこれらの数値のうち任意の2つの間の範囲内の任意の値である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記かなりの割合が、少なくとも51%、60%、70%、80%、90%、95%、または99%である、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記層の前記均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、前記スペーサの前記均一な高さと実質的に同じである、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記閉鎖構成において、前記標的溶解成分の少なくとも90%が溶解され、前記非標的溶解成分の少なくとも90%が溶解される、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記閉鎖構成において、前記標的溶解成分の少なくとも99%が溶解され、前記非標的溶解成分の少なくとも99%が溶解される、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記閉鎖構成において、全ての標的溶解成分の少なくとも90%が溶解され、前記非標的溶解成分の少なくとも90%が溶解される、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記柱が、丸形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有する、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記非標的成分を分析することが、前記非溶解標的分析物の数を計数し、前記非標的成分の濃度を計算することを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記プレートを前記閉鎖構成へと押圧することが、並行または順次のいずれかで行われ、前記並行に押圧することが、目的の領域に同時に外力を加え、前記順次に押圧することが、目的の領域の一部に外力を加え、徐々に他の領域に移動する、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
染色試薬が、少なくとも1つの試料接触領域上にコーティングされ、前記血液試料が、前記染色試薬で染色されている、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記プレートのうちの一方または両方が、前記それぞれの試料接触領域に、前記試料中の標的分析物を選択的に結合することができる検出剤を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
前記プレートのうちの一方または両方が、前記それぞれの試料接触領域に、前記試料中の標的分析物を選択的に結合および固定化することができる捕捉剤を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスまたは方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
A.異なるレベルの高さを有するQMAXデバイス(061)
図1は、第1のプレート10、第2のプレート20、および第1のプレート11(断面図に示されていない)の内表面に固定された複数のスペーサ(41、42、43)を備えるQMAXデバイスの例示的な実施形態の概略図を示す。パネル(A)はデバイスの断面図を示し、パネル(B)は第1のプレート10およびスペーサ(41、42、および43)の上面図を示す。しかしながら、いくつかの実施形態では、スペーサは、第2のプレート20、または第1および第2のプレートの両方に固定されることに留意されたい。パネル(A)に示されるように、第1のプレート10は、異なる位置で異なる厚さを有する。各スペーサは、上端部と、上端部からスペーサに隣接する内表面の最も近い点まで測定された垂直距離である高さとを有する。図に示されるように、スペーサ41、42、および43の3つの異なるセットが存在する。スペーサの各セットは同じ高さを有し、すなわち、スペーサ41は高さL1を有し、スペーサ42は高さL2を有し、スペーサ42は高さL3を有する。スペーサの異なるセットは、少なくともその高さが互いに異なり、すなわち、L1、L2、およびL3は互いに異なる。一方、パネル(A)において破線によって示されるように、各スペーサの上端部(断面図に示すように、411、421、および431)は、同じ平面上に実質的に整列している。構造的には、異なるセットのスペーサは、異なるレベルの第1のプレート内表面の「幹」であるように見える。したがって、この文脈では、スペーサの高さはまた「レベル高さ」とも呼ばれる。そのため、
図1に示されるQMAXデバイスは、異なるレベルの高さを有すると言われる。しかしながら、いくつかの実施形態では、2つ以上のセットの異なるレベルの高さを有するスペーサが存在することに留意されたい。いくつかの実施形態では、2セット以上、3セット以上、4セット以上、5セット以上、6セット以上、7セット以上、8セット以上、9セット以上、10セット以上、15セット以上、20セット以上、30セット以上、50セット以上の異なるレベルの高さを有するスペーサが存在する。
【0013】
本発明の例
A1.液体試料を分析するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第1のプレートが、それぞれ第1および第2の試料接触領域に第1および第2の厚さを有し、試料接触領域が、標的分析物を含む疑いのある試料に接触するためのものであり、第1の厚さが、第2の厚さとは異なり、
iv.スペーサが、第1のプレートの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
v.スペーサの各々が、上端部を有し、スペーサの上端部が、一表面において実質的に整列しており、
構成のうちの1つが開放構成であり、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成の別の構成は、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成において、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、それぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、デバイス。
【0014】
A2.スペーサの均一な高さが、0.5〜100μmの範囲内である、段落A1に記載のデバイス。
【0015】
A3.スペーサの均一な高さが、0.5〜20μmの範囲内である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0016】
A4.第1および第2の試料接触領域のスペーサの均一な高さの差が、0.5〜100μmの範囲内である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0017】
A5.第1および第2の試料接触領域のスペーサの均一な高さの差が、0.5〜50μmの範囲内である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0018】
A6.スペーサが、各試料接触領域で所定の実質的に一定のスペーサ間距離を有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0019】
A7.スペーサの一定のスペーサ間距離が、7〜200μmの範囲内である、段落A6に記載のデバイス。
【0020】
A8.スペーサの一定のスペーサ間距離が、50〜150μmの範囲内である、段落A6に記載のデバイス。
【0021】
A9.隣接する試料接触領域の端部の間の間隔が、20μm〜1mmの範囲内である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0022】
A10.隣接する試料接触領域の端部の間の間隔が、100〜500μmの範囲内である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0023】
A11.各試料接触領域における層の均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、その中のスペーサの均一な高さと実質的に同じである、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0024】
A12.第1のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ標的分析物を結合および固定化することができる捕捉剤を含む結合部位
を有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0025】
A13.閉鎖構成において、試料接触領域のいずれか1つの層の均一な厚さが、その中の結合部位の所定の横方向の面積よりも実質的に小さい、段落A12に記載のデバイス。
【0026】
A14.第2のプレートが、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、それぞれ対応する試料接触領域が、閉鎖構成で互いに重なり合う、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0027】
A15.第2のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ試料に接触すると溶解して試料中に拡散する検出剤を含む貯蔵部位
を有する、段落A14に記載のデバイス。
【0028】
A16.隣接する試料接触領域の端部の間の最小間隔は、標的分析物または検出剤が適切な時間で拡散することができる距離よりも実質的に大きく、適切な時間が、
i.標的分析物が閉鎖構成における均一な厚さの層の厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、かつ
ii.標的分析物が結合部位の所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0029】
A17.隣接する試料接触領域間に流体の隔たりが存在しない、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイス。
【0030】
C1.液体試料を分析するための方法であって、
(a)標的分析物を含む疑いのある試料を取得するステップと、
(b)第1のプレート、第2のプレート、およびスペーサを取得するステップであって、
i.プレートが、異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第1のプレートが、それぞれ第1および第2の試料接触領域に第1および第2の厚さを有し、試料接触領域が、標的分析物を含む疑いのある試料に接触するためのものであり、第1の厚さが、第2の厚さとは異なり、
iv.スペーサが、第1のプレートの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
v.スペーサの各々が、上端部を有し、スペーサの上端部が、一表面において実質的に整列している、取得するステップと、
(c)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、
開放構成は、
2つのプレートが部分的または完全に分離され、2つのプレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着する構成
である、付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを合わせ、プレートを閉鎖構成へと押圧するステップであって、
押圧することが、
並行または順次のいずれかで、プレートのうちの少なくとも1つの領域を適合可能に押圧し、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合可能に押圧することが、試料の少なくとも一部にわたってプレートに実質的に均一な圧力を発生させ、押圧することが、試料の少なくとも一部をプレートの内表面間で横方向に広げ、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、プレートのそれぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、押圧するステップと、
(e)プレートが閉鎖構成にあるとき、均一な厚さの層中の標的分析物を分析するステップと、を含む、方法。
【0031】
C2.スペーサの均一な高さが、0.5〜100μmの範囲内である、段落C1またはCC1のいずれか1つに記載の方法。
【0032】
C3.スペーサの均一な高さが、0.5〜20μmの範囲内である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0033】
C4.異なる試料接触領域のスペーサの均一な高さの差が、0.5〜100μmの範囲内である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0034】
C5.異なる試料接触領域のスペーサの均一な高さの差が、0.5〜50μmの範囲内である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0035】
C6.スペーサが、各試料接触領域で所定の実質的に一定のスペーサ間距離を有する、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0036】
C7.スペーサの一定のスペーサ間距離が、7〜200μmの範囲内である、段落C6に記載の方法。
【0037】
C8.スペーサの一定のスペーサ間距離が、50〜150μmの範囲内である、段落C6に記載の方法。
【0038】
C9.隣接する試料接触領域の端部の間の間隔が、20μm〜1mmの範囲内である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0039】
C10.隣接する試料接触領域の端部の間の間隔が、100〜500μmの範囲内である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0040】
C11.各試料接触領域における層の均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、その中のスペーサの均一な高さと実質的に同じである、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0041】
C12.ステップ(d)の後およびステップ(e)の前に、適合可能な押圧力を除去することをさらに含み、適合可能な押圧力の除去後の均一な厚さの層の厚さが、(i)適合可能な押圧力を除去する前の均一な厚さの層と実質的に同じであり、(ii)スペーサの高さから10%未満逸脱する、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0042】
C13.適合可能に押圧することが、ヒトの手によって行われる、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0043】
C14.適合可能に押圧することが、加圧液体、加圧ガス、または適合可能な材料によって提供される、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0044】
C15.ステップ(c)の試料付着が、いかなる移送デバイスも使用しない、対象からプレートへの直接的な付着である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0045】
C16.ステップ(c)の付着中、プレートに付着した試料の量が未知である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0046】
C17.ステップ(e)の分析することが、均一な厚さの層でアッセイを実行することを含む、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0047】
C18.アッセイが、結合アッセイまたは生化学アッセイである、段落C17に記載の方法。
【0048】
C19.第1のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ標的分析物を結合および固定化することができる捕捉剤を含む結合部位
を有する、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0049】
C20.閉鎖構成において、試料接触領域のいずれか1つの層の均一な厚さが、その中の結合部位の所定の横方向の面積よりも実質的に小さい、段落C19に記載の方法。
【0050】
C21.第2のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ試料に接触すると試料中に溶解して試料中に拡散する濃度の検出剤を含む貯蔵部位
を有する、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0051】
C22.隣接する試料接触領域の端部の間の最小間隔は、標的分析物または検出剤が適切な時間で拡散することができる距離よりも実質的に大きく、隣接する試料接触領域間に流体の隔たりが存在せず、適切な時間の長さが、
i.標的分析物が閉鎖構成における均一な厚さの層の厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、かつ
ii.標的分析物が結合部位の所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0052】
C23.ステップ(e)の分析することが、
(1)適切な時間の長さで試料をインキュベートし、次いで、インキュベーションを停止すること、または
(2)試料を適切な時間の長さの最小値以上の時間インキュベートし、次いで、適切な時間の長さの最大値以下の期間内に、結合部位への各標的分析物の結合を評価することであって、
それによって(1)のインキュベーションの終了時もしくは(2)の評価中に、各結合部位と結合した捕捉剤−標的分析物−検出剤サンドイッチ中の標的分析物の大部分が対応する適切な体積の試料に由来するものである反応物を生成することであって、
インキュベーションにより、各標的分析物が結合部位および検出剤と結合することができ、対応する適切な体積が、閉鎖構成で対応する貯蔵部位の上にある試料の部分である、生成すること、を含む、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0053】
C24.反応物が、60秒未満で飽和される、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0054】
C25.適切な時間の長さが60秒〜30分の範囲内である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0055】
C26.ステップ(e)の分析することが、
i.フォトルミネセンス、エレクトロルミネセンス、および電気化学ルミネセンスから選択されるルミネセンス、
ii.光吸収、反射、透過、回折、散乱、または拡散、
iii.表面ラマン散乱、
iv.抵抗、静電容量、およびインダクタンスから選択される電気インピーダンス、
v.磁気緩和能、ならびに
vi.i〜vの任意の組み合わせ
からなる群から選択される標的分析物関連信号を測定することを含み、
標的分析物関連信号が、試料中の標的分析物の量に比例しかつそれを反映する信号である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0056】
C27.分析ステップ(e)が、
適切な試料接触領域から測定された標的分析物関連信号から最適な信号を決定することを含み、適切な試料接触領域が、同じ標的分析物を検出するための結合部位および/または貯蔵部位を含む試料接触領域である、段落C26に記載の方法。
【0057】
C28.最適な標的分析物関連信号が、最小および最大検出閾値の間の範囲内の測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、プレートの最小および最大検出閾値、ならびに検出器が信号測定に使用される、段落C26に記載の方法。
【0058】
C29.最適な標的分析物関連信号が、アッセイの線形検出範囲内の測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、線形検出範囲が、標的分析物関連信号の強度の範囲であり、その中で信号強度が、アッセイされた標的分析物の量と直線的な相関を有する、段落C26に記載の方法。
【0059】
C30.分析ステップ(e)が、適切な試料体積の横方向の面積を測定することによって適切な試料体積の体積を計算することと、横方向の面積および所定のスペーサの高さから体積を計算することと、を含み、適切な体積が、試料の一部または全体の体積である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0060】
C31.分析ステップ(e)が、標的分析物の読み取り、画像分析、もしくは計数、またはそれらの組み合わせを含む、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0061】
C32.1回以上の洗浄をさらに含む、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0062】
C33.付着した試料が、0.5μL未満の総体積を有する、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0063】
C34.液体試料が、羊水、房水、硝子体液、血液(例えば、全血、分画血液、血漿、または血清)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳糜、糜汁、内リンパ液、外リンパ液、糞便、呼気、胃酸、胃液、リンパ液、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌物、唾液、呼気凝縮物、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、尿、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される生体試料から作製される、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0064】
C35.試料が、河川、湖、池、海、氷河、氷山、雨、雪、下水、貯水池、水道水、または飲料水からなる群から選択される供給源からの環境液体試料、土壌、堆肥、砂、岩、コンクリート、木材、レンガ、下水からの固体試料、およびそれらの任意の組み合わせである、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0065】
C36.試料が、空気、水中熱排気口、産業排気、または車両排気、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される供給源からの環境ガス試料である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0066】
C37.試料が、生の材料、調理済みの食品、植物および動物源の食糧、前処理済みの食品、および部分的または完全に処理済みの食品、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される食品試料である、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0067】
C38.試料が、ヒトの血液であり、付着させるステップが、(a)ヒトの皮膚を刺すことにより、血液の小滴を皮膚に放出することと、(b)血液移送ツールを使用せずに血液の小滴をフィルターと接触させることと、を含む、先行する方法の段落のいずれか1つに記載の方法。
【0068】
D1.液体試料の並列多重化アッセイのための方法であって、
(a)標的分析物を含む疑いのある試料を取得するステップと、
(b)第1のプレート、第2のプレート、およびスペーサを取得するステップであって、
i.プレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの一方または両方が可撓性であり、
iii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第1のプレートが、それぞれ第1および第2の試料接触領域に第1および第2の厚さを有し、試料接触領域が、標的分析物を含む疑いのある試料に接触するためのものであり、第1の厚さが、第2の厚さとは異なり、
iv.第1のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ標的分析物を結合および固定化することができる捕捉剤を含む結合部位
を有し、
v.第2のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ試料に接触すると溶解して試料中に拡散する検出剤を含む貯蔵部位
を有し、
vi.スペーサが、プレートの一方または両方のそれぞれの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
vii.スペーサの各々が、上端部を有し、スペーサの上端部が、一表面において実質的に整列しており、
各捕捉作用因子、標的分析物、および対応する検出剤が、第1のプレートの結合部位において捕捉作用因子−標的分析物−検出剤サンドイッチを形成することができる、取得するステップと、
(c)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、
開放構成は、
2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着する構成
である、付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを合わせ、プレートを閉鎖構成へと押圧するステップであって、
押圧することが、
並行または順次のいずれかで、プレートのうちの少なくとも1つの領域を適合可能に押圧し、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合可能に押圧することが、試料の少なくとも一部にわたってプレートに実質的に均一な圧力を発生させ、押圧することが、試料の少なくとも一部をプレートの内表面間で横方向に広げ、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、2つのプレート上の対応する試料接触領域が、それぞれ互いに重なっており、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、プレートのそれぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、押圧するステップと、
(e)(d)の後およびプレートが閉鎖構成にある間に、
(1)適切な時間の長さで試料をインキュベートし、次いで、インキュベーションを停止するステップ、または
(2)試料を適切な時間の長さの最小値以上の時間インキュベートし、次いで、適切な時間の長さの最大値以下の期間内に、結合部位への各標的分析物の結合を評価し、
それによって(1)のインキュベーションの終了時もしくは(2)の評価中に、各結合部位と結合した捕捉剤−標的分析物−検出剤サンドイッチ中の標的分析物の大部分が対応する適切な体積の試料に由来するものである反応物を生成するステップであって、
インキュベーションにより、各標的分析物が結合部位および検出剤と結合することができ、対応する適切な体積が、閉鎖構成で対応する貯蔵部位の上にある試料の部分である、生成するステップ、を含み、
適切な時間は、
(i)標的分析物が閉鎖構成における均一な厚さの層の厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、かつ
(ii)標的分析物が結合部位の所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、方法。
【0069】
D2.ステップ(e)が、
i.フォトルミネセンス、エレクトロルミネセンス、および電気化学ルミネセンスから選択されるルミネセンス、
ii.光吸収、反射、透過、回折、散乱、または拡散、
iii.表面ラマン散乱、
iv.抵抗、静電容量、およびインダクタンスから選択される電気インピーダンス、
v.磁気緩和能、ならびに
vi.i〜vの任意の組み合わせ
からなる群から選択される標的分析物関連信号を測定することを含み、
標的分析物関連信号が、結合部位に対する標的分析物の結合に比例しかつそれを反映する信号である、段落D1に記載の方法。
【0070】
D3.分析ステップ(e)が、
適切な試料接触領域から測定された標的分析物関連信号から最適な信号を決定することを含み、適切な試料接触領域が、同じ標的分析物を検出するための結合部位および/または貯蔵部位を含む試料接触領域である、段落D2に記載の方法。
【0071】
D4.最適な標的分析物関連信号が、最小および最大検出閾値の間の範囲内の測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、プレートの最小および最大検出閾値、ならびに検出器が信号測定に使用される、段落D3に記載の方法。
【0072】
D5.最適な標的分析物関連信号が、アッセイの線形検出範囲内の測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、線形検出範囲が、標的分析物関連信号の強度の範囲であり、その中で信号強度が、アッセイされた標的分析物の量と直線的な相関を有する、段落D3に記載の方法。
【0073】
E1.結合部位が、乾燥した試薬のパッチによって定義される、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0074】
E2.結合部位が、一対の電極の間にある、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0075】
E3.標的分析物が増幅部位から500nm以内にある場合に、一方または両方のプレート内表面が、標的分析物関連信号をそれぞれ増幅することができる1つまたは複数の増幅部位を含む、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0076】
E4.プレートが、200μm未満の厚さを有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0077】
E5.プレートが、100μm未満の厚さを有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0078】
E6.プレートの各々が、5cm
2未満の面積を有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0079】
E7.プレートの各々が、2cm
2未満の面積を有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0080】
E8.プレートのうちの少なくとも1つが、部分的または完全に透明である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0081】
E9.プレートのうちの少なくとも1つが可撓性ポリマーで作られている、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0082】
E10.プレートの少なくとも1つが、可撓性プレートであり、可撓性プレートの厚さ×可撓性プレートのヤング率が、60〜75GPa−μmの範囲内である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0083】
E11.スペーサが、丸形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有するスペーサである、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0084】
E12.スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、各スペーサに関して、スペーサの横方向寸法とその高さとの比率が少なくとも1である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0085】
E13.各スペーサが、
少なくとも1である、スペーサの横方向寸法とその高さとの比率
を有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0086】
E14.スペーサの最小横方向寸法が、試料中の標的分析物の最小寸法よりも小さいか、または実質的に等しい、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0087】
E15.スペーサが柱形状を有し、スペーサの側壁角が少なくとも1μmの曲率半径を有する丸い形状を有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0088】
E16.スペーサが、少なくとも100/mm
2の密度を有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0089】
E17.スペーサが、少なくとも1000/mm
2の密度を有する、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0090】
E18.スペーサが、少なくとも1%の充填率を有し、充填率が、均一な厚さの層と接触しているスペーサ面積と、均一な厚さの層と接触している全プレート面積との比率である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0091】
E19.スペーサのヤング率×スペーサの充填率が、10MPa以上であり、充填率が、均一な厚さの層と接触しているスペーサ面積と、均一な厚さの層と接触している全プレート面積との比率である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0092】
E20.
a.プレートのうちの少なくとも1つが可撓性であり、
b.可撓性プレートに関して、スペーサ間距離(ISD)の4乗を可撓性プレートの厚さ(h)および可撓性プレートのヤング率(E)で割ったISD
4/(hE)が、106um
3/GPa以下である、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0093】
E21.スペーサが、プレートを直接エンボス加工するか、または射出成形することによってプレートに固定される、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0094】
E22.プレートおよびスペーサの材料が、ポリスチレン、PMMG、PC、COC、COP、または別のプラスチックから独立して選択される、先行する段落のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0095】
高い均一性を有するデバイスおよびアッセイ
試料粘度
本発明において、操作および/または分析される試料は、様々な範囲の粘度を有することができる。例えば、典型的な粘度範囲は、水の場合、10〜100℃で1.31〜0.28(mPa s);PBSバッファーの場合、19〜37℃で1.05〜0.70(mPa s);血漿の場合、17〜45℃で2.4〜1.45(mPa s);全血の場合、35〜42℃で2.87〜2.35(mPa s);およびメタノールの場合、0〜100℃で0.797〜0.227(mPa s)である。いくつかの実施形態では、試料は、0.1〜4(mPa s)の粘度を有する。いくつかの実施形態では、試料は、4〜50(mPa s)の粘度を有する。好ましい実施形態では、試料は、0.5〜3.5(mPa s)の粘度を有する。
【0096】
柱状スペーサの平坦な上部
本発明のある特定の実施形態では、スペーサは、1つのプレート上に固定された平坦な上部および脚部を有する柱であり、平坦な上部は、小さな表面変動を伴う滑らかさを有し、変動は、5、10nm、20nm、30nm、50nm、100nm、200nm、300nm、400nm、500nm、600nm、700nm、800nm、1000nm未満、または任意の2つの値の間の範囲内である。好ましい平坦な柱上部の滑らかさは、50nm以下の表面変動である。
【0097】
さらに、表面変動は、スペーサの高さに対して相対的であり、柱の平坦な上面変動とスペーサの高さとの比率は、0.5%、1%、3%、5%、7%、10%、15%、20%、30%、40%未満、またはこれら値のうちのいずれか2つの間の範囲内である。好ましい平坦な柱上部の平滑度は、2%、5%、または10%未満である、柱の平らな上面変動とスペーサの高さとの比率を有する。
【0098】
柱状スペーサの側壁角度
本発明のある特定の実施形態では、スペーサは側壁角度を有する柱である。いくつかの実施形態では、側壁角度は、5度(表面の法線から測定)、10度、20度、30度、40度、50度、70度未満、または任意の2つの値の間の範囲内である。好ましい実施形態では、側壁角度は、5度、10度、または20度未満である。
【0099】
不正確な押圧力による均一な薄い流体層の形成
本発明のある特定の実施形態では、不正確な力による押圧を使用することにより、均一な薄い流体試料層が形成される。詳細を追加せずに不正確な押圧力の定義を追加しない「不正確な押圧力」という用語。本明細書で使用される場合、力の文脈における「不正確な」という用語(例えば、「不正確な押圧力」)は、
(a)力が加えられた時点で正確に知られていないか、または正確に予測できない大きさを有し、(b)0.01kg/cm
2(平方センチメートル)〜100kg/cm
2の範囲内の圧力を有し、(c)力の1つの適用から次の適用で大きさが変動し、(d)(a)および(c)の力の不正確さ(すなわち、変動)は、実際に加えられる力の合計の少なくとも20%である、力を指す。
【0100】
不正確な力は、例えば、親指と人差し指の間で物体をつまむことによって、または親指と人差し指の間で物体をつまんだり擦ったりすることによって、ヒトの手によって加えることができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、手押圧による不正確な力は、0.01kg/cm2、0.1kg/cm2、0.5kg/cm2、1kg/cm2、2kg/cm2、kg/cm2、5kg/cm2、10kg/cm2、20kg/cm2、30kg/cm2、40kg/cm2、50kg/cm2、60kg/cm2、100kg/cm2、150kg/cm2、200kg/cm2、またはいずれの2つの値間の範囲;および0.1kg/cm2〜0.5kg/cm2、0.5kg/cm2〜1kg/cm2、1kg/cm2〜5kg/cm2、5kg/cm2〜10kg/cm2(圧力)の好ましい範囲の圧力を有する。
【0102】
スペーサ充填率
「スペーサ充填率」または「充填率」という用語は、スペーサの接触面積と全プレート面積との比率を指し、スペーサの接触面積は、閉鎖構成で、スペーサの上面がプレートの内面に接触する接触範囲を指し、全プレート面積は、スペーサの平坦な上部が接触するプレートの内面の全面積を指す。2つのプレートが存在し、各スペーサが、各々が1つのプレートに接触する2つの接触表面を有するため、充填率は、最小の充填率である。
【0103】
例えば、スペーサが正方形(10um×10um)の平坦な上部、ほぼ均一な断面、および2umの高さを有する柱であり、スペーサが100umの周期で周期的である場合、スペーサの充填率は、1%である。上記の例で、柱状スペーサの脚部が15um×15umの正方形である場合、充填率は、定義によって1%のままである。
【0104】
IDS
4/hE
AA1.押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、流体試料と接触するための試料接触領域を有する内表面を含み、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒に押し付ける押圧力を加えるための力領域を含み、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されているスペーサを含み、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、および所定の固定スペーサ間距離を有し、
vii.可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(ISD)の4乗(ISD
4/(hE))が、5×10
6um
3/GPa以下であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
構成のうちの1つが開放構成であり、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔は、スペーサによって調節されず、試料は、プレートの一方または両方に付着し、
構成の別の構成は、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、プレートは、力領域に押圧力を加えることによって閉鎖構成へと押し付けられ、閉鎖構成において、試料の少なくとも一部は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、プレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さは、2つのプレートの試料接触領域によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される、デバイス。
【0105】
AA2.押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)実施形態AA1に記載のデバイスを取得するステップと、
(b)プレートの一方または両方に流体試料を付着させるステップであって、プレートが開放構成において構成されている場合、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されていない構成である、付着させるステップと、
(c)(b)の後、試料の少なくとも一部が2つのプレートによって実質的に均一な厚さの層に圧縮される閉鎖構成で2つのプレートを押し付けるステップであって、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される、押し付けるステップと、を含む、方法。
【0106】
AA3.流体試料を分析するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、流体試料と接触するための試料接触領域を有し、
iv.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に固定されているスペーサを含み、
v.スペーサが、200ミクロン以下である所定の実質的に均一な高さを有し、スペーサ間距離が事前に決定されており、
vi.スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じた値が、少なくとも2MPaであり、
vii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
構成のうちの1つが開放構成であり、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔は、スペーサによって調節されず、試料は、プレートの一方または両方に付着し、
構成の別の構成は、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成において、試料の少なくとも一部は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さは、プレートの試料接触表面によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される、デバイス。
【0107】
AA4.押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)実施形態AA3に記載のデバイスを取得するステップと、
(b)プレートの一方または両方に流体試料を付着させるステップであって、プレートが開放構成において構成されている場合、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されていない構成である、付着させるステップと、
(c)(b)の後、試料の少なくとも一部が2つのプレートによって実質的に均一な厚さの層に圧縮される閉鎖構成で2つのプレートを押し付けるステップであって、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される、押し付けるステップと、を含む、方法。
【0108】
AA5.流体試料を分析するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの表面上に、分析物を含む試料と接触するための試料接触領域を有し、
iv.プレートの一方または両方が、試料接触領域内のプレートに恒久的に固定されるスペーサを含み、スペーサは、所定の実質的に均一な高さ、および分析物のサイズの少なくとも約2倍大きく、最大200umである所定の固定スペーサ間距離を有し、スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
構成のうちの1つが開放構成であり、開放構成において、2つのプレートが分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
構成の別の構成は、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成において、試料の少なくとも一部は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さは、プレートの試料接触表面によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される、デバイス。
【0109】
AA6.押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)実施形態AA5に記載のデバイスを取得するステップと、
(b)プレートの一方または両方に流体試料を付着させるステップであって、プレートが開放構成において構成されている場合、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されていない構成である、付着させるステップと、
(c)(b)の後、試料の少なくとも一部が2つのプレートによって実質的に均一な厚さの層に圧縮される閉鎖構成で2つのプレートを押し付けるステップであって、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって制限され、プレートおよびスペーサによって調節される、押し付けるステップと、を含む、方法。
【0110】
AA7.押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
iii.プレートの各々が、そのそれぞれの内表面上に、流体試料と接触するおよび/またはそれを圧縮するための試料接触領域を含み、
iv.プレートの各々が、そのそれぞれの外表面上に、プレートを一緒に押し付ける力を加えるための領域を含み、
v.プレートの一方または両方が、それぞれのプレートの内表面上に恒久的に固定されているスペーサを含み、
vi.スペーサが、200ミクロン以下の所定の実質的に均一な高さ、所定の幅、および所定の固定スペーサ間距離を有し、
vii.スペーサ間距離とスペーサ幅との比率が、1.5以上であり、
viii.スペーサの少なくとも1つが、試料接触領域内にあり、
構成のうちの1つが開放構成であり、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔は、スペーサによって調節されず、試料は、プレートの一方または両方に付着し、
構成の別の構成は、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成において、試料の少なくとも一部は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、プレートに対して実質的に停滞し、層の均一な厚さは、2つのプレートの試料接触領域によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される、デバイス。
【0111】
AA8.不正確な押圧力で押圧することによって均一な所定の厚さの薄い流体試料層を形成する方法であって、
(a)実施形態AA7に記載のデバイスを取得するステップと、
(b)流体試料を取得するステップと、
(c)プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、プレートが開放構成において構成されている場合、開放構成は、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されていない構成である、付着させるステップと、
(d)(c)の後、試料の少なくとも一部が2つのプレートによって実質的に均一な厚さの層に圧縮される閉鎖構成で2つのプレートを押し付けるステップであって、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される、押し付けるステップと、を含む、方法。
【0112】
スペーサが、プレートの一方に固定された脚部および他方のプレートに接触するための平坦な上面を備えた柱形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0113】
スペーサが、プレートの一方に固定された脚部、他方のプレートに接触するための平坦な上面、実質的に均一な断面を備えた柱形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0114】
スペーサが、プレートの一方に固定された脚部および他方のプレートに接触するための平坦な上面を備えた柱形状を有し、柱の平坦な上面が、10nm未満の変動を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0115】
スペーサが、プレートの一方に固定された脚部および他方のプレートに接触するための平坦な上面を備えた柱形状を有し、柱の平坦な上面が、50nm未満の変動を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0116】
スペーサが、プレートの一方に固定された脚部および他方のプレートに接触するための平坦な上面を備えた柱形状を有し、柱の平坦な上面が、50nm未満の変動を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0117】
スペーサが、プレートの一方に固定された脚部および他方のプレートに接触するための平坦な上面を備えた柱形状を有し、柱の平坦な上面が、10nm、20nm、30nm、100nm、200nm未満、またはいずれの2つの値間の範囲内の変動を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0118】
スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じた値が、少なくとも2MPaである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0119】
試料が分析物を含み、所定の一定のスペーサ間距離が、分析物のサイズより少なくとも約2倍大きく、最大200umである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0120】
試料が分析物を含み、所定の一定のスペーサ間距離が、分析物のサイズより少なくとも約2倍大きく、最大200umであり、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じた値が、少なくとも2MPaである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0121】
可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、5×10
6um
3/GPa以下である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0122】
可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、1×10
6um
3/GPa以下である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0123】
可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、5×10
5um
3/GPa以下である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0124】
スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じた値が、少なくとも2MPaであり、可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、1×10
5um
3/GPa以下である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0125】
スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じた値が、少なくとも2MPaであり、可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD
4/(hE))が、1×10
4um
3/GPa以下である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0126】
スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じた値が、少なくとも20MPaである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0127】
スペーサの間隔間距離とスペーサの平均幅との比率が2以上である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0128】
スペーサの間隔間距離とスペーサの平均幅との比率が2以上であり、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じた値が、少なくとも2MPaである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0129】
最大200umの分析物のサイズより少なくとも約2倍大きいスペーサ間距離である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0130】
スペーサ間距離とスペーサ幅との比率が1.5以上である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0131】
スペーサの幅と高さとの比率が1以上である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0132】
スペーサの幅と高さとの比率が1.5以上である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0133】
スペーサの幅と高さとの比率が2以上である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0134】
スペーサの幅と高さとの比率が、2、3、5、10、20、30、50より大きいか、またはいずれの2つの値間の範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0135】
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力は、不正確な押圧力である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0136】
2つのプレートを閉鎖構成へと押圧する力は、ヒトの手によって提供される不正確な押圧力である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0137】
試料の少なくとも一部を実質的に均一な厚さの層に圧縮するため2つのプレートの力が、
並行または順次のいずれかで、プレートのうちの少なくとも1つの領域を適合可能に押圧し、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合可能に押圧することは、試料の少なくとも一部にわたってプレートに実質的に均一な圧力を発生させ、押圧することは、試料の少なくとも一部をプレートの試料接触表面間で横方向に広げ、閉鎖構成は、均一な厚さの領域の層におけるプレート間の間隔がスペーサによって調節される構成であり、試料の低減された厚さが、貯蔵部位上の試薬を試料と混合する時間を低減させる、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0138】
押圧力が、力が加えられた時点で、(a)未知で予測不可能、または(b)知ることができない、のいずれかであり、加えられる平均押圧力の20%以上の精度内で予測不可能である大きさを有する不正確な力である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0139】
押圧力が、力が加えられた時点で、(a)未知で予測不可能、または(b)知ることができない、のいずれかであり、加えられる平均押圧力の30%以上の精度内で予測不可能である大きさを有する不正確な力である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0140】
押圧力が、力が加えられた時点で、(a)未知で予測不可能、または(b)知ることができない、のいずれかであり、加えられる平均押圧力の30%以上の精度内で予測不可能である大きさを有する不正確な力であり、非常に均一な厚さの層が、20%以下の厚さの均一で変動を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0141】
押圧力が、力が加えられた時点で、30%、40%、50%、70%、100%、200%、300%、500%、1000%、2000%以上、または2つの値のうちのいずれかの間の範囲内の精度内で決定することができない大きさを有する不正確な力である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0142】
可撓性プレートが、10um〜200umの範囲内の厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0143】
可撓性プレートが、20um〜100umの範囲内の厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0144】
可撓性プレートが、25um〜180umの範囲内の厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0145】
可撓性プレートが、200um〜260umの範囲内の厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0146】
可撓性プレートが、250um、225um、200um、175um、150um、125um、100um、75um、50um、25um、10um、5um、1um以下、またはいずれの2つの値間の範囲内の厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0147】
試料が、0.1〜4(mPa・s)の範囲内の粘度を有する、先行する方法のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0148】
可撓性プレートが、200um〜260umの範囲内の厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0149】
可撓性プレートが、20〜200umの範囲内の厚さおよび0.1〜5GPaの範囲内のヤング率を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0150】
1.ステップ(b)の試料付着が、いかなる移送デバイスも使用しない、対象からプレートへの直接的な付着である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0151】
2.ステップ(b)の付着中、プレートに付着した試料の量は未知である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0152】
3.方法が、試料を分析する分析ステップ(e)をさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0153】
4.分析ステップ(e)が、適切な試料体積の横方向の面積を測定し、横方向の面積および所定のスペーサの高さから体積を計算することによって、適切な試料体積の体積を計算することを含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0154】
5.分析ステップ(e)が、
i.イメージング、フォトルミネセンス、エレクトロルミネセンス、および電気化学ルミネセンスから選択されるルミネセンス、
iii.表面ラマン散乱、
iv.抵抗、静電容量、およびインダクタンスから選択される電気インピーダンス、または
v.i〜ivの任意の組み合わせ
を測定することを含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0155】
6.分析ステップ(e)が、分析物の読み取り、画像分析、もしくは計数、またはそれらの組み合わせを含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0156】
7.試料が、1つまたは複数の分析物を含み、一方または両方のプレート試料接触表面が、それぞれの分析物をそれぞれ結合および固定化する1つまたは複数の結合部位を含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0157】
8.一方または両方のプレート試料接触表面が、試薬をそれぞれ貯蔵する1つまたは複数の貯蔵部位を含み、試薬が、ステップ(c)の間または後に試料内で溶解および拡散する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0158】
9.一方または両方のプレート試料接触表面が、分析物または標識が増幅部位から500nm以内にある場合、分析物または分析物の標識からの信号をそれぞれ増幅することができる1つまたは複数の増幅部位を含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0159】
10.
i.一方もしくは両方のプレート試料接触表面が、それぞれの分析物をそれぞれ結合および固定化する1つまたは複数の結合部位を含むか、あるいは
ii.一方もしくは両方のプレート試料接触表面が、試薬をそれぞれ貯蔵する1つまたは複数の貯蔵部位を含み、試薬(複数可)が、ステップ(c)の間または後に試料内で溶解および拡散し、試料が1つまたは複数の分析物を含むか、あるいは
iii.分析物または標識が増幅部位から500nm以内にある場合、分析物または分析物の標識からの信号をそれぞれ増幅することができる1つまたは複数の増幅部位、あるいは
iv.i〜iiiの任意の組み合わせである、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0160】
11.液体試料が、羊水、房水、硝子体液、血液(例えば、全血、画分血液、血漿、または血清)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳液、チャイム、内リンパ、外リンパ、糞便、呼吸、胃酸、胃液、リンパ、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌物、唾液、呼気凝縮物、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、および尿から選択される生体試料である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0161】
12.閉鎖構成における均一な厚さの層が150um未満である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0162】
13.押圧することが、加圧液体、加圧ガス、または適合可能な材料によって提供される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0163】
14.分析することが、均一な厚さの層における細胞を計数することを含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0164】
15.分析することが、均一な厚さの層においてアッセイを実行することを含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0165】
16.アッセイが、結合アッセイまたは生化学アッセイである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0166】
17.付着した試料が、0.5uL未満の総体積を有する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0167】
18.数滴の試料が、プレートの一方または両方に付着する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【0168】
19.スペーサ間距離が、1μm〜120μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0169】
20.スペーサ間距離が、120μm〜50μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0170】
21.スペーサ間距離が、120μm〜200μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0171】
22.可撓性プレートが、20um〜250umの範囲内の厚さおよび0.1〜5GPaの範囲内のヤング率を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0172】
23.可撓性プレートについて、可撓性プレートの厚さ×可撓性プレートのヤング率が、60〜750GPa−umの範囲内である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0173】
24.均一な厚さの試料の層が、少なくとも1mm
2である横方向の面積にわたって均一である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0174】
25.均一な厚さの試料の層が、少なくとも3mm
2である横方向の面積にわたって均一である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0175】
26.均一な厚さの試料の層が、少なくとも5mm
2である横方向の面積にわたって均一である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0176】
27.均一な厚さの試料の層が、少なくとも10mm
2である横方向の面積にわたって均一である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0177】
28.均一な厚さの試料の層が、少なくとも20mm
2である横方向の面積にわたって均一である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0178】
29.均一な厚さの試料の層が、20mm
2〜100mm
2の範囲内である横方向の面積にわたって均一である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0179】
30.均一な厚さの試料の層が、最大+/−5%以上の厚さの均一性を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0180】
31.均一な厚さの試料の層が、最大+/−10%以上の厚さの均一性を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0181】
32.均一な厚さの試料の層が、最大+/−20%以上の厚さの均一性を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0182】
33.均一な厚さの試料の層が、最大+/−30%以上の厚さの均一性を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0183】
34.均一な厚さの試料の層が、最大+/−40%以上の厚さの均一性を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0184】
35.均一な厚さの試料の層が、最大+/−50%以上の厚さの均一性を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0185】
36.スペーサが、円形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有する柱である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0186】
37.スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、実質的に均一な断面を有し、各スペーサについて、スペーサの横方向寸法とその高さとの比率が少なくとも1である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0187】
38.スペーサ間距離が周期的である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0188】
39.スペーサが、1%以上の充填率を有し、充填率が、スペーサの接触面積と、全プレート面積との比率である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0189】
40.スペーサのヤング率×スペーサの充填率が、20MPa以上であり、充填率が、スペーサの接触面積と、全プレート面積との比率である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0190】
41.閉鎖構成での2つのプレート間の間隔が、200um未満である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0191】
42.閉鎖構成での2つのプレート間の間隔が、1.8um〜3.5umから選択される値である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0192】
43.間隔が、プレートを直接エンボス加工するか、またはプレートを射出成形することによってプレートに固定される、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0193】
44.プレートおよびスペーサの材料が、ポリスチレン、PMMA、PC、COC、COP、または別のプラスチックから選択される、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0194】
45.スペーサが柱形状を有し、スペーサの側壁角が少なくとも1μmの曲率半径を有する丸い形状を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0195】
46.スペーサが少なくとも1000/mm
2の密度を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0196】
47.プレートのうちの少なくとも1つが透明である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0197】
48.スペーサの作製するために使用される金型が、(a)直接反応性イオンエッチングもしくはイオンビームエッチング、または(b)反応性イオンエッチングもしくはイオンビームエッチングの特徴の複製または複数の複製のいずれかによって製造される特徴を含む金型によって製造される、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイス。
【0198】
49.充填率が1%〜5%の範囲になるようにスペーサが構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0199】
表面変動が、スペーサの高さに対して相対的であり、柱の平坦な上面変動とスペーサの高さとの比率が、0.5%、1%、3%、5%、7%、10%、15%、20%、30%、40%未満、または任意の2つの値の間の範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。好ましい平坦な柱上部の平滑度は、2%、5%、または10%未満である柱の平らな上面変動とのスペーサの高さとの比率を有する。
【0200】
50.充填率が1%〜5%の範囲になるようにスペーサが構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0201】
51.充填率が5%〜10%の範囲になるようにスペーサが構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0202】
52.充填率が10%〜20%の範囲になるようにスペーサが構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0203】
53.充填率が20%〜30%の範囲になるようにスペーサが構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0204】
54.スペーサが、充填率が5%、10%、20%、30%、40%、50%、またはいずれの2つの値間の範囲内になるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0205】
55.スペーサが、充填率が50%、60%、70%、80%、またはいずれの2つの値間の範囲内になるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0206】
56.スペーサが、充填率にスペーサのヤング率を乗じた値が2MPa〜10MPaの範囲になるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0207】
57.スペーサが、充填率にスペーサのヤング率を乗じた値が10MPa〜20MPaの範囲になるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0208】
58.スペーサが、充填率にスペーサのヤング率を乗じた値が20MPa〜40MPaの範囲になるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0209】
59.スペーサが、充填率にスペーサのヤング率を乗じた値が40MPa〜80MPaの範囲になるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0210】
60.スペーサが、充填率にスペーサのヤング率を乗じた値が80MPa〜120MPaの範囲になるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0211】
61.スペーサが、充填率にスペーサのヤング率を乗じた値が120MPa〜150MPaの範囲になるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0212】
62.デバイスが、一方または両方のプレート上にコーティングされた乾燥試薬をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0213】
63.デバイスが、一方または両方のプレート上に、所定の面積を有する乾燥結合部位をさらに含み、乾燥結合部位が、試料中の分析物に結合し、固定化する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0214】
64.デバイスが、一方または両方のプレート上に、放出可能な乾燥試薬、および放出可能な乾燥試薬が試料中に放出される時間を遅延させる放出時間制御材料をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0215】
65.放出時間制御材料が、乾燥試薬が試料中に放出される時間を少なくとも3秒遅らせる、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0216】
66.試薬が、抗凝固剤および/または染色試薬(複数可)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0217】
67.試薬が細胞溶解試薬(複数可)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0218】
68.デバイスが、一方または両方のプレート上に、1つもしくは複数の乾燥結合部位および/または1つもしくは複数の試薬部位をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0219】
69.分析物が、分子(例えば、タンパク質、ペプチド、DNA、RNA、核酸、または他の分子)、細胞、組織、ウイルス、および様々な形状のナノ粒子を含む、先行するデバイス実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0220】
70.分析物が、白血球、赤血球、および血小板を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0221】
71.分析物が、染色されている、先行するデバイス実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0222】
72.均一な厚さの層を調節するスペーサが、少なくとも1%の充填率を有し、充填率が、均一な厚さの層に接触するスペーサ面積と、均一な厚さの層に接触する全プレート面積との比率である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0223】
73.均一な厚さの層を調節するスペーサに関して、スペーサのヤング率×スペーサの充填率が、10MPa以上であり、充填率が、均一な厚さの層と接触するスペーサ面積と、均一な厚さの層と接触する全プレート面積との比率である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0224】
74.可撓性プレートについて、可撓性プレートの厚さ×可撓性プレートのヤング率が、60〜750GPa−umの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0225】
75.可撓性プレートについて、可撓性プレートの厚さ(h)および可撓性プレートのヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(ISD)の4乗、ISD
4/(hE)が、10
6um
3/GPa以下である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0226】
76.プレートの一方または両方が、プレートの位置の情報を提供するプレートの表面上または内側のいずれかに位置マーカーを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0227】
77.一方または両方のプレートが、試料および/またはプレートの構造の横方向寸法の情報を提供するプレートの表面上または内側のいずれかにスケールマーカーを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0228】
78.一方または両方のプレートが、試料の撮像を補助するプレートの表面上または内側に撮像マーカーを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0229】
79.スペーサが、位置マーカー、スケールマーカー、撮像マーカー、またはそれらの任意の組み合わせとして機能する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0230】
80.均一な厚さの層の平均厚さが、試料中の分析物の最小寸法にほぼ等しい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0231】
81.スペーサ間距離が、7μm〜50μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0232】
82.スペーサ間距離が、50μm〜120μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0233】
83.スペーサ間距離が、120μm〜200μm(ミクロン)の範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0234】
84.スペーサ間距離が実質的に周期的である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0235】
85.スペーサが、円形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有する柱である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0236】
86.スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、各スペーサについて、スペーサの横方向寸法とその高さとの比率が少なくとも1である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0237】
87.各スペーサが、
少なくとも1である、スペーサの横方向寸法とその高さとの比率
を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0238】
88.スペーサの最小横方向寸法が、試料中の分析物の最小寸法未満またはそれと実質的に等しい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0239】
89.スペーサの最小横方向寸法が0.5um〜100umの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0240】
90.スペーサの最小横方向寸法が0.5um〜10umの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0241】
91.試料が血液である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0242】
92.試料が、液体による希釈のない全血である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0243】
93.試料が、羊水、房水、硝子体液、血液(例えば、全血、画分血液、血漿、または血清)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳液、チャイム、内リンパ、外リンパ、糞便、呼吸、胃酸、胃液、リンパ、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌物、唾液、呼気凝縮物、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、および尿から選択される生体試料である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0244】
94.試料が、生物学的試料、環境試料、化学試料、または臨床試料である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0245】
95.スペーサが柱形状を有し、スペーサの側壁角が少なくとも1μmの曲率半径を有する丸い形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0246】
96.スペーサが少なくとも100/mm
2の密度を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0247】
97.スペーサが少なくとも1000/mm
2の密度を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0248】
98.プレートのうちの少なくとも1つが透明である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0249】
99.プレートのうちの少なくとも1つが、可撓性ポリマーから作製される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0250】
100.プレートを圧縮する圧力について、スペーサは圧縮可能ではなく、かつ/または独立して、プレートの一方のみが可撓性である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0251】
101.可撓性プレートが、10um〜200umの範囲内の厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0252】
102.変動が30%未満である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0253】
103.変動が10%未満である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0254】
104.変動が5%未満である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0255】
105.第1および第2のプレートが、接続され、プレートを折り畳むことによって開放構成から閉鎖構成へと変更されるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0256】
106.第1および第2のプレートがヒンジによって接続され、ヒンジに沿ってプレートを折り畳むことによって開放構成から閉鎖構成へと変更されるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0257】
107.第1および第2のプレートが、プレートに対して別個の材料であるヒンジによって接続され、ヒンジに沿ってプレートを折り畳むことによって開放構成から閉鎖構成へと変更されるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0258】
108.第1および第2のプレートが単一の材料で作製されており、プレートを折り畳むことによって開放構成から閉鎖構成へと変更されるように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0259】
109.均一な厚さの試料の層が、少なくとも1mm
2である横方向領域にわたって均一である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0260】
110.デバイスが、60秒以下で試料を分析するように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0261】
111.閉鎖構成で、最終試料厚さのデバイスが、60秒以下で試料を分析するように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0262】
112.閉鎖構成で、最終試料厚さのデバイスが、10秒以下で試料を分析するように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0263】
113.乾燥結合部位が捕捉剤を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0264】
114.乾燥結合部位が、抗体または核酸を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0265】
115.放出可能な乾燥試薬が標識試薬である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0266】
116.放出可能な乾燥試薬が蛍光標識試薬である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0267】
117.放出可能な乾燥試薬が蛍光標識抗体である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0268】
118.放出可能な乾燥試薬が細胞染色である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0269】
119.放出可能な乾燥試薬が細胞溶解である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0270】
120.検出器が、光信号を検出する光検出器である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0271】
121.検出器が、電気信号を検出する電気検出器である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0272】
122.間隔が、プレートを直接エンボス加工するか、またはプレートを射出成形することによってプレートに固定される、先行するデバイス実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0273】
123.プレートおよびスペーサの材料が、ポリスチレン、PMMA、PC、COC、COP、または別のプラスチックから選択される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0274】
124.携帯電話を使用して試料を迅速に分析するためのシステムであって、
(a)先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスと、
(b)モバイル通信デバイスであって、
i.試料を検出および/または撮像するための1つまたは複数のカメラ、
ii.検出された信号および/または試料の画像を受信および/または処理し、遠隔通信するための電子機器、信号プロセッサ、ハードウェアおよびソフトウェアを備える、モバイル通信デバイスと、
(c)モバイル通信デバイスまたは外部ソースからの光源と、を含み、
先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法における検出器が、モバイル通信デバイスによって提供され、閉鎖構成で試料中の分析物を検出する、システム。
【0275】
125.プレートのうちの1つが、分析物と結合する結合部位を有し、均一な試料厚さの層の少なくとも一部が、結合部位の上にあり、結合部位の平均横方向直線寸法よりも実質的に小さい、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0276】
126.
(d)試料を保持し、モバイル通信デバイスに取り付けられるように構成されたハウジングをさらに含む、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0277】
127.ハウジングが、モバイル通信デバイスによる試料の撮像および/または信号処理を容易にするための光学系と、モバイル通信デバイス上に光学系を保持するように構成されたマウントとを含む、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0278】
128.ハウジング内の光学系の要素が、ハウジングに相対的に移動可能である、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0279】
129.モバイル通信デバイスが、試験結果を医療専門家、医療施設、または保険会社に通信するように構成されている、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0280】
130.モバイル通信デバイスが、試験および対象に関する情報を医療専門家、医療施設、または保険会社と通信するようにさらに構成されている、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0281】
131.モバイル通信デバイスが、試験の情報をクラウドネットワークに通信するようにさらに構成され、クラウドネットワークが情報を処理して試験結果を精密化する、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0282】
132.モバイル通信デバイスが、試験および対象の情報をクラウドネットワークに通信するようにさらに構成され、クラウドネットワークが情報を処理して試験結果を精密化し、精密化された試験結果を対象に送り返す、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0283】
133.モバイル通信デバイスが、医療専門家から処方、診断、または推奨を受け取るように構成されている、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0284】
134.モバイル通信デバイスが、
(a)試料の画像をキャプチャし、
(b)画像内の試験位置および制御位置を分析し、
(c)試験位置の分析から得られた値を、迅速な診断試験を特徴付けるしきい値と比較するように、ハードウェアおよびソフトウェアで構成されている、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0285】
135.プレートのうちの少なくとも1つが、アッセイ試薬が貯蔵される貯蔵部位を含む、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0286】
136.カメラのうちの少なくとも1つが、デバイスから信号を読み取る、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0287】
137.モバイル通信デバイスが、wifiまたはセルラーネットワークを介して遠隔地と通信する、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0288】
138.モバイル通信デバイスが携帯電話である、先行するシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0289】
139.携帯電話を使用して試料中の分析物を迅速に分析するための方法であって、
(a)先行するシステム実施形態のいずれかに記載のデバイスに試料を付着させることと、
(b)デバイスに付着した試料中の分析物を分析して結果を生成することと、
(c)結果をモバイル通信デバイスから、モバイル通信デバイスから離れた場所に通信することと、を含む、方法。
【0290】
140.分析物が、分子(例えば、タンパク質、ペプチド、DNA、RNA、核酸、または他の分子)、細胞、組織、ウイルス、および様々な形状のナノ粒子を含む、先行する実施形態実施形態のいずれかに記載の方法。
【0291】
141.分析物が、白血球、赤血球、および血小板を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0292】
142.アッセイが、白血球示差アッセイを実施することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0293】
143.方法が、
遠隔地で結果を分析して、分析結果を提供することと、
分析結果を遠隔地からモバイル通信デバイスへ通信することと、を含む、先行する実施形態実施形態のいずれかに記載の方法。
【0294】
144.分析が、遠隔地で医療専門家によって行われる、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0295】
145.モバイル通信デバイスが、遠隔地の医療専門家から処方、診断、または推奨を受信する、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0296】
146.試料が体液である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0297】
147.体液が、血液、唾液、または尿である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0298】
148.試料が、液体による希釈のない全血である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0299】
149.アッセイのステップが、試料中の分析物を検出することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0300】
150.分析物がバイオマーカーである、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0301】
151.分析物が、タンパク質、核酸、細胞、または代謝産物である、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0302】
152.方法が、赤血球の数を計数することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0303】
153.方法が、白血球の数を計数することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0304】
154.方法が、試料中の細胞を染色することと、好中球、リンパ球、単球、好酸球、および好塩基球の数を計数ことと、を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0305】
155.ステップ(b)で行われるアッセイが、結合アッセイまたは生化学アッセイである、先行する実施形態実施形態のいずれかに記載の方法。
【0306】
156.試料を分析するための方法であって、
先行するデバイス実施形態のいずれかに記載のデバイスを得ることと、
デバイスのうちの一方または両方のプレート上に試料を付着させることと、
プレートを閉鎖構成に置き、プレートの少なくとも一部に外力を加えることと、
プレートが閉鎖構成である間、均一な厚さの層を分析することと、を含む、方法。
【0307】
157.第1のプレートが、その表面上に、第1の所定のアッセイ部位および第2の所定のアッセイ部位をさらに含み、アッセイ部位の縁部間の距離が、プレートが閉鎖位置にある場合に、均一な厚さの層の厚さよりも実質的に大きく、均一な厚さの層の少なくとも一部が、所定のアッセイ部位の上にあり、試料が、試料中で拡散することができる1つまたは複数の分析物を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0308】
158.第1のプレートが、その表面上に、少なくとも3つの分析物アッセイ部位を有し、任意の2つの隣接するアッセイ部位の縁部間の距離が、プレートが閉鎖位置にある場合に、均一な厚さの層の厚さよりも実質的に大きく、均一な厚さの層の少なくとも一部が、アッセイ部位の上にあり、試料が、試料中で拡散することができる1つまたは複数の分析物を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0309】
159.第1のプレートは、その表面上に、プレートが閉鎖位置にあるときの均一な厚さの層の厚さよりも実質的に大きな距離によって分離されていない少なくとも2つの隣接する分析物アッセイ部位を有し、均一な厚さの層の少なくとも一部が、アッセイ部位の上にあり、試料が、試料中で拡散することができる1つまたは複数の分析物を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0310】
160.分析物アッセイ領域が、一対の電極の間にある、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0311】
161.アッセイ領域が、乾燥試薬のパッチによって定義される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0312】
162.アッセイ領域が、分析物と結合し、固定化する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0313】
163.アッセイ領域が、試料に接触すると、試料中に溶解し、試料内で拡散し、分析物と結合する結合試薬のパッチによって定義される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0314】
164.スペーサ間距離が、14μm〜200μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0315】
165.スペーサ間距離が、7μm〜20μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0316】
166.スペーサが、円形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有する柱である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0317】
167.スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、各スペーサについて、スペーサの横方向寸法とその高さとの比率が少なくとも1である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0318】
168.スペーサが柱形状を有し、スペーサの側壁角が少なくとも1μmの曲率半径を有する丸い形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0319】
169.スペーサが少なくとも1000/mm
2の密度を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0320】
170.プレートのうちの少なくとも1つが透明である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0321】
171.プレートのうちの少なくとも1つが、可撓性ポリマーから作製される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0322】
172.プレートのうちの1つのみが可撓性である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0323】
面積決定デバイスがカメラである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
+面積決定デバイスは、プレートの試料接触領域内の面積を含み、面積は、試料接触領域の1/100、1/20、1/10、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、2/3未満、または2つの値のいずれかの間の範囲内である。
+面積決定デバイスは、カメラと、プレートの試料接触領域内の面積とを備え、面積が、試料と接触している。
【0324】
変形可能な試料が、液体試料を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0325】
不正確な力が、実際に加えられる力の合計の少なくとも30%の変動を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0326】
不正確な力が、実際に加えられる力の合計の少なくとも20%、30%、40%、50%、60、70%、80%、90%100%、150%、200%、300%、500%、またはいずれの2つの値間の範囲内の変動を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0327】
173.スペーサが平坦な上部を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0328】
174.デバイスが、押圧力が取り除かれた後、力が加えられたときと実質的に同じ厚さおよび均一性である試料厚さを有するようにさらに構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0329】
175.不明確な力が、ヒトの手によって提供される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0330】
176.スペーサ間距離が、実質的に一定である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0331】
177.スペーサ間距離が、均一な試料厚さ領域の領域において実質的に周期的である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0332】
178.充填率とスペーサのヤング率の乗算積が、2MPa以上である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0333】
179.力が、直接または間接的に手によって加えられる、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0334】
180.加えられる力が、1N〜20Nの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0335】
181.加えられる力が、20N〜200Nの範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0336】
182.非常に均一な層が、平均厚さの15%、10%、または5%未満異なる厚さを有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0337】
183.不正確な力が、親指および人差し指の間でデバイスをつまむことによって加えられる、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0338】
184.所定の試料厚さが、スペーサの高さよりも大きい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0339】
185.押圧力が除去された後、デバイスが、閉鎖構成においてそれ自身を保持する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0340】
186.均一な厚さの試料層領域が、押圧力が加えられる面積よりも大きい、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0341】
187.スペーサが、押圧力を加えている間に著しく変形しない、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0342】
188.押圧力が、事前に決まっておらず、測定されていない、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイス。
【0343】
189.いくつかの実施形態では、流体試料は、変形可能な試料によって置き換えられ、流体試料の少なくとも一部を均一な厚さの層にするための実施形態は、変形可能な試料の少なくとも一部を均一な厚さの層にすることができる。
【0344】
190.スペーサ間距離が周期的である、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0345】
191.スペーサが平坦な上部を有する、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0346】
192.スペーサ間距離が、試料中の標的分析物のサイズより少なくとも2倍大きい、先行するデバイス請求項のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0347】
Qカードの製造
MA1.第1のプレート、第2のプレート、およびヒンジを含むQカードの実施形態であって、
i.約200nm〜1500nmの厚さである第1のプレートが、その内表面に、(a)試料と接触するための試料接触領域、および(b)ダムの外側の試料の流れを表すように構成されている試料接触領域を囲む試料オーバーフローダムを含み、
ii.第2のプレートが、10um〜250umの厚さであり、その内表面に、(a)試料と接触するための試料接触領域、および(b)試料接触領域上のスペーサを含み、
iii.ヒンジが、第1および第2のプレートを接続し、
第1および第2のプレートが、ヒンジの軸の周りで互いに相対的に移動可能である、実施形態。
【0348】
MA2.第1のプレート、第2のプレート、およびヒンジを含むQカードの実施形態であって、
i.約200nm〜1500nmの厚さである第1のプレートが、その内表面に、(a)試料と接触するための試料接触領域、(b)ダムの外側の試料の流れを表すように構成されている試料接触領域を囲む試料オーバーフローダム、および(c)試料接触領域上のスペーサを含み、
ii.10um〜250umの厚さである第2のプレートが、その内表面に、試料と接触するための試料接触領域を含み、
iii.ヒンジが、第1および第2のプレートを接続し、
第1および第2のプレートが、ヒンジの軸の周りで互いに相対的に移動可能である、実施形態。
【0349】
MA3.第1のプレート、第2のプレート、およびヒンジを含むQカードの実施形態であって、
i.約200nm〜1500nmの厚さである第1のプレートが、その内表面に、(a)試料と接触するための試料接触領域、および(b)試料接触領域上のスペーサを含み、
i.約10um〜250nmの厚さである第2のプレートが、その内表面に、(a)試料と接触するための試料接触領域、および(b)ダムの外側の試料の流れを表すように構成されている試料接触領域を囲む試料オーバーフローダムを含み、
iii.ヒンジが、第1および第2のプレートを接続し、
第1および第2のプレートが、ヒンジの軸の周りで互いに相対的に移動可能である、実施形態。
【0350】
MA4 第1のプレート、第2のプレート、およびヒンジを含むQカードの実施形態であって、
i.約200nm〜1500nmの厚さである第1のプレートが、その内表面に、試料と接触するための試料接触領域を含み、
ii.約10um〜250nmの厚さである第2のプレートが、その内表面に、(a)試料と接触するための試料接触領域、(b)ダムの外側の試料の流れを表すように構成されている試料接触領域を囲む試料オーバーフローダム、(c)試料接触領域上のスペーサを含み、
iii.ヒンジが、第1および第2のプレートを接続し、
第1および第2のプレートが、ヒンジの軸の周りで互いに相対的に移動可能である、実施形態。
【0351】
M1 MA1〜MA4のいずれかの実施形態のQカードを製造する方法の実施形態であって、
(a)第1のプレートの射出成形、
(b)第2のプレートのナノインプリントまたは押し出し印刷を含む、実施形態。
【0352】
M2 MA1〜MA4のいずれかの実施形態のQカードを製造する方法の実施形態であって、
(a)第1のプレートをレーザー切断すること、
(b)第2のプレートのナノインプリントまたは押し出し印刷を含む、実施形態。
【0353】
M3 MA1〜MA4のいずれかの実施形態のQカードを製造する方法の実施形態であって、
(a)第1のプレートを射出成形およびレーザー切断すること、
(b)第2のプレートのナノインプリントまたは押し出し印刷を含む、実施形態。
【0354】
M4 MA1〜MA4のいずれかの実施形態のQカードを製造する方法の実施形態であって、第1および第2のプレートの両方を製造するためのナノインプリントまたは押し出し印刷を含む、実施形態。
【0355】
M5 MA1〜MA4のいずれかの実施形態のQカードを製造する方法の実施形態であって、射出成形、第1のプレートのレーザー切断、ナノインプリンティング、押出印刷、またはそれらの組み合わせを使用して第1のプレートまたは第2のプレートを製造することを含む、実施形態。
【0356】
方法が、第1および第2のプレートの製造後に、ヒンジを第1および第2のプレート上に取り付けるステップをさらに含む、M1〜M5のいずれかの実施形態の方法。
【0357】
B.異なるスペーサの高さを有するQMAXデバイス
B−1.異なるスペーサの高さを有するQMAXデバイスの例
本発明の一態様は、異なる高さのスペーサを含む、液体試料を分析するためのQMAXデバイスを提供する。
【0358】
図3は、第1のプレート10および第2のプレート20を備えるQMAXデバイスの一実施形態を概略的に示す。特に、パネル(A)は、第1のプレート10および第2のプレート20の透視図および断面図の両方を示す。プレートの各々は、それぞれ内表面(11および21)および外表面(12および22)を備える。第1のプレート10は、その内表面11上に、ある位置での第1の試料接触領域1011および別の位置での第2の試料接触領域1012を有する。第2のプレート20はまた、その内表面21上に、それぞれ第1のプレートの第1の試料接触領域1011および第2の試料接触領域1012に対応する第1および第2の試料接触領域(図示せず)を有する。(「対応する」の意味は、以下に詳細に説明される)。試料接触領域は、デバイスを使用して分析される試料と接触するためのものである。さらに、図示されるように、第1のプレート10は、複数のスペーサ(41および42)を備える。しかしながら、いくつかの実施形態では、第2のプレート20、または第1のプレート10および第2のプレート20の両方が、それぞれの内表面上にスペーサを有することに留意されたい。いくつかの実施形態では、スペーサ(42および42)は、プレート10および20の一方または両方に固定される。本明細書において、「固定された」という用語は、スペーサがプレートに取り付けられ、プレートの1つ以上の使用中に取り付けが維持されることを意味する。
【0359】
いくつかの実施形態では、本発明におけるQMAXデバイスは、2015年8月10日に出願された米国仮特許出願第62/202,989号、2015年9月14日に出願された米国仮特許出願第62/218,455号、2016年2月9日に出願された米国仮特許出願第62/293,188号、2016年3月8日に出願された米国特許仮出願第62/305,123号、2016年7月31日に出願された米国仮特許出願第62/369,181号、2016年9月15日に出願された米国仮特許出願第62/394,753号、2016年8月10日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号、2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/051775号、2016年9月15日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/051794号、および2016年9月27日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/054025号(それらの全開示は、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるQMAXデバイスを含むがこれに限定されない。
【0360】
いくつかの実施形態では、それぞれ第1の試料接触領域1011および第2の試料接触領域1012の内部にスペーサのうちの少なくとも1つが存在する。
図3に示されるように、スペーサ41および42は、それぞれ第1の試料接触領域1011および第2の試料接触領域1012の内側にある。第1の試料接触領域41上のスペーサ(以下「第1のセットのスペーサ」)は、第1の均一な高さ411および均一なスペーサ間距離を有し、第2の試料接触領域42上のスペーサ(以下「第2のセットのスペーサ」)も同様である。いくつかの実施形態では、第1の均一な高さ411は、第2のセットのスペーサ42の第2の均一な高さ421とは異なる。いくつかの実施形態では、第1または第2の均一な高さは、10nm以上、20nm以上、50nm以上、100nm以上、200nm以上、500nm以上、1μm以上、2μm以上、5μm以上、10μm以上、20μm以上、50μm以上、100μm以上、200μm以上、500μm以上、1mm以上、750μm以下、250μm以下、150μm以下、75μm以下、25μm以下、15μm以下、7.5μm以下、1.5μm以下、750nm以下、250nm以下、150nm以下、75nm以下、25nm以下、または15nm以下である。いくつかの実施形態では、第1および第2の均一な高さの差は、5nm以上、10nm以上、20nm以上、50nm以上、100nm以上、200nm以上、500nm以上、1μm以上、2μm以上、5μm以上、10μm以上、20μm以上、50μm以上、100μm以上、200μm以上、500μm以上、1mm以上、750μm以下、250μm以下、150μm以下、75μm以下、25μm以下、15μm以下、7.5μm以下、1.5μm以下、750nm以下、250nm以下、150nm以下、75nm以下、25nm以下、15nm以下、または7.5nm以下である。
【0361】
いくつかの実施形態では、スペーサは、一定のスペーサ間距離を有する。いくつかの実施形態では、第1のセットのスペーサは、第1の一定のスペーサ間距離を有し、第2のセットのスペーサは、異なる第2の一定のスペーサ間距離を有する。いくつかの実施形態では、一定のスペーサ間距離は、10nm以上、20nm以上、50nm以上、100nm以上、200nm以上、500nm以上、1μm以上、2μm以上、5μm以上、10μm以上、20μm以上、50μm以上、100μm以上、200μm以上、500μm以上、1mm以上、750μm以下、250μm以下、150μm以下、75μm以下、25μm以下、15μm以下、7.5μm以下、1.5μm以下、750nm以下、250nm以下、150nm以下、75nm以下、25nm以下、または15nm以下である。いくつかの実施形態では、一定のスペーサ間距離は、標的分析物のサイズよりも少なくとも2倍大きい。いくつかの実施形態では、一定のスペーサ間距離は、最大200μmである。
【0362】
図3は、第1のプレート10および第2のプレート20が、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であることをさらに示す。
図B1のパネル(A)および(B)は、開放構成のうちのいくつかの実施形態を示す。開放構成において、2つのプレートは部分的にまたは完全に分離され、プレート間の間隔はスペーサ(41および42)によって調節されない。パネル(B)に示されるように、開放構成におけるプレート間の間隔は、試料90を第1プレート10に付着させることを可能にする。しかしながら、いくつかの実施形態では、試料90は、第2のプレート20、またはプレート10および20の両方に付着することに留意されたい。
【0363】
図3のパネル(C)は、
図3のパネル(B)に例示されるように、試料付着後に構成される、2つのプレートの閉鎖構成の例示的な実施形態を示す。閉鎖構成では、2つのプレートは、それらの内表面11および21で互いに向かい合う。その結果、付着した試料90の少なくとも一部は、2つのプレートによって層904に圧縮される。層904は、図に示されるように、第1の試料接触領域1011(図示せず)に第1の均一な厚さ9041を有し、第2の試料接触領域1012(図示せず)に第2の均一な厚さ9042を有する。いくつかの実施形態では、第1および第2の均一な厚さ9041および9042は、それぞれ第1および第2のセットのスペーサ41および42によって調節される。いくつかの実施形態では、第1の均一な厚さ9041は、第2の均一な厚さ9042とは異なる。本明細書で使用される「均一な厚さの層」という用語は、その連続する実質的な横方向の面積にわたって均一な厚さを有する試料の層を指し、均一な厚さは、実質的な横方向の面積ごとに異なることに留意されたい。いくつかの実施形態では、実質的な横方向の面積が占める層の横方向面積全体の割合は、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、100%、または任意の2つの値の間の範囲内である。
【0364】
いくつかの実施形態では、それぞれ対応する試料接触領域は、閉鎖構成で互いに重なり合い、つまり、第1のプレート上の第1の試料接触領域および第2のプレート上のその対応する第1の試料接触領域は、閉鎖構成で互いに向き合うように構成され、第1のプレートおよび第2のプレート上の対応する第2の試料接触領域も同様であることを意味する。QMAXデバイスのある特定の文脈において本明細書で使用される「対応する」という用語は、閉鎖構成で互いに向き合う、QMAXデバイスの2つのプレートの各々に属する対象の対(例えば、第1または第2の試料接触領域、結合部位、貯蔵部位)の間の関係を指す。
【0365】
図4は、本発明によって提供されるデバイスのいくつかの例示的な実施形態を示す。図に示されるように、デバイスは、第1のプレート10上に3つ以上の試料接触領域を備える。パネル(A)は、第1のプレート10が、第1の試料接触領域1011、第2の接触領域1012、および第3の試料接触領域1013を有することを示す。各試料接触領域には、それぞれ少なくとも1つのスペーサが存在する。ここで、スペーサ41、42、および42は、それぞれ試料接触領域1011、1012、および1013にある。いくつかの実施形態では、3つのセットのスペーサ全てが、互いに異なるそれぞれの均一な高さを有する。パネル(B)は、4つの試料接触領域(1011、1012、1013、および1014)と、異なる均一な高さの4つのセットのスペーサ(41、42、43、および44)がある別の例示的なデバイスを示す。他の実施形態では、デバイスが備える試料接触領域の数が、5、6、7、8、9、10、20、30、50、75、100、200、500、1000、または任意の2つの値の間の範囲内である可能性もある。
【0366】
いくつかの実施形態では、異なる試料接触領域で異なる均一な厚さを有する均一な厚さの層904の形成を可能にするために、第1のプレート10および第2のプレート20の一方または両方は可撓性である。
【0367】
いくつかの実施形態では、2つの隣接するスペーサのセットの間の距離は、10nm以上、20nm以上、50nm以上、100nm以上、200nm以上、500nm以上、1μm以上、2μm以上、5μm以上、10μm以上、20μm以上、50μm以上、100μm以上、200μm以上、500μm以上、1mm以上、750μm以下、250μm以下、150μm以下、75μm以下、25μm以下、15μm以下、7.5μm以下、1.5μm以下、750nm以下、250nm以下、150nm以下、75nm以下、25nm以下、または15nm以下である。本明細書で使用される「スペーサのセット」という用語は、均一な高さを有する連続したスペーサの群を指し、均一な高さは、例えば、上記のように、同じQMAXデバイス上の他のスペーサとは異なり、第1のスペーサのセットまたは第1のセットのスペーサ41は、第2のスペーサのセット42の第2の均一な高さ421とは異なる第1の均一な高さ411を有する。「2つの隣接するスペーサのセットの間の距離」という用語は、2つの隣接するスペーサのセットの各々からの2つのスペーサの間の最小距離として定義される。いくつかの実施形態では、2つの隣接するスペーサのセットの間の距離および2つのプレートの可撓性は、閉鎖構成において、試料の一部が異なる試料接触領域で異なるかつ均一な厚さを有する均一な厚さの層に圧縮され得る方法で設計されている。いくつかの実施形態では、2つの隣接するスペーサセット間の距離と2つのプレートの可撓性は、2つのプレートの任意の所定の位置で、2つのプレートの間の間隔が局所スペーサによってのみ調節されるが、遠隔のスペーサによって影響を受けない方法で設計されている。その結果、プレートの横方向寸法にわたる層の均一な厚さは全てスペーサによって調節される。
【0368】
いくつかの実施形態では、並行または順次のいずれかで、QMAXデバイスを閉鎖構成へと適合可能に押圧することが可能であろう。適合可能に押圧することは、プレートの外表面の形状変動に関係なく実質的に一定になるように圧力を領域にわたって加えられるようにし、特に、並行に適合可能に押圧することが、目的の領域に同時に圧力を加え、順次に適合可能に押圧することが、目的の領域の一部に圧力を加え、徐々に他の領域に移動する、方法である。適合可能に押圧すること、ヒトの手、エアブロー、液圧、またはその他の力で加えることができる。
【0369】
いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、デバイスを開放構成から閉鎖構成にする外力を除去した後、閉鎖構成で自己保持される。「自己保持」は、これに限定されないが毛管力などの外力よりも2つのプレートの内表面の間に存在する力によるものであり得る。いくつかの実施形態では、外力の除去後の均一な厚さの層の厚さは、適合可能な押圧力を除去する前の均一な厚さの層の厚さと実質的に同じである。いくつかの実施形態では、外力の除去後、均一な厚さの層の厚さは、スペーサの高さから50%、40%、30%、20%、10%、8%、5%、2.5%、1%、0.75%、0.5%、0.25%、0.1%、または0未満逸脱する。いくつかの実施形態では、適合可能な押圧力の除去後、均一な厚さの層の厚さは、スペーサの高さから10%未満逸脱する。
【0370】
B−2.異なるスペーサの高さを有するQMAXデバイスを使用する試料分析の方法
本発明の別の態様は、試料を分析するためにQMAXデバイスを使用する方法を提供する。いくつかの実施形態では、方法は、
(a)標的分析物を含む疑いのある試料を取得するステップと、
(b)第1のプレート、第2のプレート、およびスペーサを取得するステップであって、
vi.プレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
vii.プレートの一方または両方が可撓性であり、
viii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第2のプレートが、その内表面に、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、試料と接触するためのものであり、
ix.スペーサが、プレートの一方または両方のそれぞれの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
x.第1の試料接触領域のスペーサの高さが、第2の試料接触領域のスペーサの高さと異なる、取得するステップと、
(c)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、
開放構成は、
2つのプレートが部分的または完全に分離され、2つのプレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着する構成
である、付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを合わせ、プレートを閉鎖構成へと押圧するステップであって、
押圧することが、
並行または順次のいずれかで、プレートのうちの少なくとも1つの領域を適合可能に押圧し、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合可能に押圧することが、試料の少なくとも一部にわたってプレートに実質的に均一な圧力を発生させ、押圧することが、試料の少なくとも一部をプレートの内表面間で横方向に広げ、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、それぞれの対応する試料接触領域が、互いに重なっており、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、プレートのそれぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、押圧するステップと、
(e)プレートが閉鎖構成にあるとき、均一な厚さの層中の標的分析物を分析するステップと、を含む。
【0371】
いくつかの実施形態では、分析ステップは、均一な厚さの層でアッセイを実行することを含む。「アッセイ」という用語は、標的分析物の存在および/または存在量を検出するために試料を試験することを指す。いくつかの実施形態では、アッセイは、標識検出剤との標的分析物の特異的結合によって標的分析物関連信号を検出する結合アッセイである。いくつかの実施形態では、アッセイは、標的分析物または標的分析物の生化学反応生成物の特定の標識によって標的分析物を検出する生化学アッセイである。
【0372】
いくつかの実施形態では、分析ステップは、これに限定されないが、上記のアッセイで生成された標的分析物関連信号などの標的分析物関連信号を測定することを含む。いくつかの実施形態では、信号は、これらに限定されないが、フォトルミネセンス、エレクトロルミネセンス、および電気化学ルミネセンスなどのルミネセンス、光吸収、光反射、光透過、光回折、光散乱、光拡散、表面ラマン散乱、抵抗、静電容量、およびインダクタンスなどの電気インピーダンス、磁気緩和能、ならびにそれらの任意の組み合わせを含む。
【0373】
B−3.体積多重化
いくつかの実施形態では、異なる高さを有するスペーサは、QMAXデバイスが使用され得る試料分析に多重化可能性の層を追加することができる。これは、均一な厚さの層では、スペーサの高さが分析される試料の適切な体積を調節し、それ故に適切な体積内に含まれる標的分析物の量が調節されるという事実のためである。「適切な体積」という用語は、試料の一部または全体の体積を指す。いくつかの実施形態では、均一な厚さの層において、試料の適切な体積は、適切な試料体積の横方向の面積を測定し、横方向の面積および所定のスペーサの高さから体積を計算することによって決定することができる。したがって、適切な体積は、均一な厚さの層の所定の横方向の面積内のスペーサの高さに比例する。結果として、各試料接触領域内の標的分析物の量は、スペーサの高さに比例する。いくつかの実施形態では、異なるスペーサの高さは、試料接触領域を異なる量の標的分析物と接触させる(「体積多重化」)。
【0374】
いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、液体試料を分析するためのアッセイに使用され、試料接触領域は、アッセイのための結合部位および/または貯蔵部位を含む。「結合部位」という用語は、試料内の実体を固定化することができる固体表面上の位置を指し、「貯蔵部位」という用語は、プレート上の領域の部位を指し、部位は、試料に添加される試薬を含み、試薬は、試薬と接触している試料に溶解し、試料内で拡散することができる。
【0375】
いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、2015年8月10日に出願された米国仮特許出願第62/202,989号、2015年9月14日に出願された米国仮特許出願第62/218,455号、2016年2月9日に出願された米国仮特許出願第62/293,188号、2016年3月8日に出願された米国特許仮出願第62/305,123号、2016年7月31日に出願された米国仮特許出願第62/369,181号、2016年9月15日に出願された米国仮特許出願第62/394,753号、2016年8月10日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号、2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/051775号、2016年9月15日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/051794号、および2016年9月27日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/054025号(それらの全開示は、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、液体試料の並行多重化アッセイに特に好適である。
【0376】
多重化の目的のために、いくつかの実施形態では、第1のプレートは、1つまたは複数の試料接触領域、所定の面積を有し、かつ標的分析物を結合および固定化することができる捕捉剤を含む結合部位を有する。いくつかの実施形態では、第2のプレートは、1つまたは複数の試料接触領域、所定の面積を有し、かつ試料に接触すると試料中に溶解して試料中に拡散する濃度の検出剤を含む貯蔵部位を有する。
【0377】
いくつかの実施形態では、複数の結合部位は、異なる種の捕捉剤または異なる濃度の同じ捕捉剤を含む。いくつかの実施形態では、複数の貯蔵部位は、異なる種の異なる検出剤または異なる濃度の同じ検出試薬を含む。いくつかの実施形態では、閉鎖構成において、対応する貯蔵部位はそれぞれ結合部位の上にある。
【0378】
QMAXデバイスのいくつかの実施形態では、結合部位および/または貯蔵部位の間に流体の隔たりは存在しない。いくつかの実施形態では、隣接する結合部位および/または隣接する貯蔵部位の端部の間の分離は、標的分析物または検出剤が適切な時間で拡散することができる距離よりも大きい。本明細書「適切な時間」という用語は、(i)標的分析物が閉鎖構成における均一な厚さの層の厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、かつ(ii)標的分析物が結合部位の所定の領域の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、時間の長さを指す。
【0379】
いくつかの実施形態では、異なる高さを有するスペーサは、QMAXデバイスを使用して、上記のように、アッセイに多重化可能性の別の層を追加することができる。それは、異なるアッセイ試薬(例えば、捕捉剤、検出剤)または異なる濃度を有する同じアッセイ試薬を含む複数の結合部位および/または貯蔵部位を有することに加えて、QMAXデバイスは、多重化の目的のために異なる試料体積または異なる量の分析物を提供することができる。
【0380】
体積多重化を備えたQMAXデバイスのいくつかの実施形態では、隣接する試料接触領域間に流体の隔たりは存在せず、隣接する試料接触領域の端部の間の分離は、適切な時間で標的分析物または検出剤が拡散することができる距離よりも大きい。したがって、これらの実施形態では、各試料接触領域は、スペーサの高さ、結合部位、および貯蔵部位の唯一の組み合わせを含む。同じQMAXデバイスを使用して、3つの異なるパラメータの組み合わせを並行してアッセイのために試験することができる。
【0381】
並列多重化アッセイを実現するために、QMAXデバイスを使用する方法のいくつかの実施形態では、分析ステップ(e)が、
(1)適切な時間の長さで試料をインキュベートし、次いで、インキュベーションを停止すること、または
(2)試料を適切な時間の長さの最小値以上の時間インキュベートし、次いで、適切な時間の長さの最大値以下の期間内に、結合部位への各標的分析物の結合を評価し、
それによって(1)のインキュベーションの終了時もしくは(2)の評価中に、各結合部位と結合した捕捉剤−標的分析物−検出剤サンドイッチ中の標的分析物の大部分が対応する適切な体積の試料に由来するものである反応物を生成することであって、
インキュベーションにより、各標的分析物が結合部位および検出剤と結合することができ、対応する適切な体積が、閉鎖構成で対応する貯蔵部位の上にある試料の部分である、生成すること、を含む。
【0382】
B−4.アッセイの最適化および定量化
いくつかの実施形態では、異なるスペーサの高さによってもたらされる体積多重化は、アッセイの最適化および通常のアッセイでの最適な分析物関連信号を得るために有用である。多くの場合では、生物/化学アッセイは、試料に外部アッセイ試薬を添加して、分析物を特異的に反応させること、結合、および/または標識することによって分析物を検出することに依存する。したがって、これらのアッセイを最適化する際の1つの主要な障害は、試料中の分析物の真の量を正確に反映する最適な検出可能な信号を得るために、試料に添加されるアッセイ剤の適切な量を決定することである。これは、とりわけ、通常、
1)試料中の分析物の潜在的な量に対するアッセイ試薬の一般的な量が考慮されるいくつかの要因が必要である。一般的に、比較的より少ない量のアッセイ試薬は、検出不可能な信号、分析物による飽和などのリスクにつながり、一方、アッセイ試薬の大幅に過剰な量は、しばしば高価で不要である。
【0383】
2)これらに限定されないが、結合剤、検出剤、捕捉剤、一次抗体、二次抗体、オリゴヌクレオチドプローブ、または染色色素などの、各アッセイ試薬の相対量。例えば、競合免疫アッセイの場合、一方が分析物と結合し、2つの相互結合剤間の結合を競合的に阻害する2つの相互結合剤の相対比は、アッセイにとって重要である。そして、当該技術分野で認識されているように、試料中の分析物の相対量はしばしば、2つの相互結合剤の最適な比率を決定する。2つのうちのいずれか1つの不適切な量は、分析物の量に関して誤った、または不正確な結果をもたらす。
【0384】
3)分析物関連信号の受信および分析に使用される検出器の検出閾値。検出器は通常、信号の強度の下限および上限を定義する最小および最大の検出閾値を有し、その範囲内で検出器は分析物関連信号を受信および分析し、試料中の分析物の量に関して意味のある結果をもたらす。
【0385】
上記の要因および他の多くのことを考えると、従来技術では、有効で最適な生化学アッセイの開発には、多くの材料源を消費するアッセイ最適化のための退屈な実験が必要であり、非常に、しばしばそのような最適化ステップは、限られた供給源および時間での使用時点で実行することが困難である。本発明のいくつかの実施形態では、QMAXデバイスにおける異なるスペーサの高さの使用による体積多重化の追加は、アッセイ試薬および試料の異なる組み合わせを試験する可能性を拡大する。異なる試料接触領域に異なる量または種のアッセイ試薬を使用することに加えて、異なる高さのスペーサを使用して、異なる試料接触領域を試料の可能性のある異なる所定の体積および標的分析物関連信号と接触させることができ、その中に生成される標的分析物関連信号は、結果的に異なり、その中のスペーサの高さに比例する。
【0386】
いくつかの実施形態では、体積多重化の追加により、試料内の標的分析物の分析のために、異なる試料接触領域か得られるいくつかの異なる標的分析物関連信号から最適な標的分析物関連信号を得ることが可能になる。いくつかの実施形態では、最適な標的分析物関連信号は、検出器の最小および最大検出閾値内の信号である。いくつかの実施形態では、最適な標的分析物関連信号は、例えば、当業者によって理解されるように、アッセイの線形検出範囲内で、試料中の標的分析物の量を正確に反映する信号である。
【0387】
いくつかの実施形態では、体積多重化の追加により、使用時点でアッセイを最適化することが可能になる。いくつかの実施形態では、体積多重化の追加により、QMAXデバイスの使用に必要な試料量が少ないため、最適化に必要なアッセイ試薬が節約される。
【0388】
本発明の別の態様は、試料を分析するためにQMAXデバイスを使用する方法を提供する。いくつかの実施形態では、方法は、
(a)標的分析物を含む疑いのある試料を取得するステップと、
(b)第1のプレート、第2のプレート、およびスペーサを取得するステップであって、
i.プレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの一方または両方が可撓性であり、
iii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第2のプレートが、その内表面に、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、試料と接触するためのものであり、
iv.スペーサが、プレートの一方または両方のそれぞれの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
v.第1の試料接触領域のスペーサの高さが、第2の試料接触領域のスペーサの高さと異なる、取得するステップと、
(c)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、
開放構成は、
2つのプレートが部分的または完全に分離され、2つのプレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着する構成
である、付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを合わせ、プレートを閉鎖構成へと押圧するステップであって、
押圧することが、
並行または順次のいずれかで、プレートのうちの少なくとも1つの領域を適合可能に押圧し、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合可能に押圧することが、試料の少なくとも一部にわたってプレートに実質的に均一な圧力を発生させ、押圧することが、試料の少なくとも一部をプレートの内表面間で横方向に広げ、
閉鎖構成において、それぞれの対応する試料接触領域が、互いに重なっており、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、プレートのそれぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、押圧するステップと、
(e)均一な厚さの層内の標的分析物の有無、量、および/または濃度を、(1)それぞれ第1および第2の試料接触領域上の層内の標的分析物関連信号を測定すること、(2)第1の試料接触領域で測定された信号対第2の試料接触領域で測定された信号の比を決定することによって分析するステップであって、標的分析物関連信号が、試料中の標的分析物の量に比例しかつそれを反映する信号である、分析するステップと、を含む。
【0389】
B−5.本発明の例
BA1.液体試料を分析するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
vi.プレートが、異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
vii.一方または両方のプレートが可撓性であり、
viii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第2のプレートが、その内表面に、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、標的分析物を含む疑いのある試料と接触するためのものであり、
ix.スペーサが、プレートの一方または両方のそれぞれの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
x.第1の試料接触領域のスペーサの高さが、第2の試料接触領域のスペーサの高さと異なり、
構成のうちの1つが開放構成であり、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
閉鎖構成の別の構成は、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成において、それぞれの対応する試料接触領域が、互いに重なっており、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、それぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、デバイス。
【0390】
BB1.液体試料の並列多重化アッセイのためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、スペーサと、を備え、
i.プレートが、異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの一方または両方が可撓性であり、
iii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第2のプレートが、その内表面に、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、標的分析物を含む疑いのある試料と接触するためのものであり、
iv.第1のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ標的分析物を結合および固定化することができる捕捉剤を含む結合部位
を有し、
v.第1および第2の試料接触領域の第2のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ試料に接触すると溶解して試料中に拡散する検出剤を含む貯蔵部位
を有し、
vi.スペーサが、プレートの1つ以上のそれぞれの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
vii.第1の試料接触領域のスペーサの高さが、第2の試料接触領域のスペーサの高さと異なり、
構成のうちの1つが開放構成であり、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着し、
閉鎖構成の別の構成は、開放構成において試料が付着した後に構成される閉鎖構成であり、閉鎖構成において、2つのプレート上のそれぞれの対応する試料接触領域が、互いに重なっており、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、それぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節され、
各捕捉作用因子、標的分析物、および対応する検出剤が、第1のプレートの結合部位において捕捉作用因子−標的分析物−検出剤サンドイッチを形成することができ、
隣接する試料接触領域間に流体の隔たりが存在せず、
隣接する試料接触領域の端部の間の最小間隔は、標的分析物または検出剤が、
(1)標的分析物が閉鎖構成における均一な厚さの層の厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、
(2)標的分析物が結合部位の所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い期間で拡散することができる距離よりも実質的に大きい、デバイス。
【0391】
BC1.液体試料を分析するための方法であって、
(a)標的分析物を含む疑いのある試料を取得するステップと、
(b)第1のプレート、第2のプレート、およびスペーサを取得するステップであって、
xi.プレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
xii.プレートの一方または両方が可撓性であり、
xiii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第2のプレートが、その内表面に、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、試料と接触するためのものであり、
xiv.スペーサが、プレートの一方または両方のそれぞれの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
xv.第1の試料接触領域のスペーサの高さが、第2の試料接触領域のスペーサの高さと異なる、取得するステップと、
(c)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、
開放構成は、
2つのプレートが部分的または完全に分離され、2つのプレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着する構成
である、付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを合わせ、プレートを閉鎖構成へと押圧するステップであって、
押圧することが、
並行または順次のいずれかで、プレートのうちの少なくとも1つの領域を適合可能に押圧し、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合可能に押圧することが、試料の少なくとも一部にわたってプレートに実質的に均一な圧力を発生させ、押圧することが、試料の少なくとも一部をプレートの内表面間で横方向に広げ、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、それぞれの対応する試料接触領域が、互いに重なっており、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、プレートのそれぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、押圧するステップと、
(e)プレートが閉鎖構成にあるとき、均一な厚さの層中の標的分析物を分析するステップと、を含む、方法。
【0392】
BCC1.液体試料を分析するための方法であって、
(a)標的分析物を含む疑いのある試料を取得するステップと、
(b)第1のプレート、第2のプレート、およびスペーサを取得するステップであって、
vi.プレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
vii.プレートの一方または両方が可撓性であり、
viii.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第2のプレートが、その内表面に、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、試料と接触するためのものであり、
ix.スペーサが、プレートの一方または両方のそれぞれの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
x.第1の試料接触領域のスペーサの高さが、第2の試料接触領域のスペーサの高さと異なる、取得するステップと、
(c)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、
開放構成は、
2つのプレートが部分的または完全に分離され、2つのプレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着する構成
である、付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを合わせ、プレートを閉鎖構成へと押圧するステップであって、
押圧することが、
並行または順次のいずれかで、プレートのうちの少なくとも1つの領域を適合可能に押圧し、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合可能に押圧することが、試料の少なくとも一部にわたってプレートに実質的に均一な圧力を発生させ、押圧することが、試料の少なくとも一部をプレートの内表面間で横方向に広げ、
閉鎖構成において、それぞれの対応する試料接触領域が、互いに重なっており、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、プレートのそれぞれの試料接触領域によって限定され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、押圧するステップと、
(e)均一な厚さの層内の標的分析物の有無、量、および/または濃度を、(1)それぞれ第1および第2の試料接触領域上の層内の標的分析物関連信号を測定すること、(2)第1の試料接触領域で測定された信号対第2の試料接触領域で測定された信号の比を決定することによって分析するステップであって、標的分析物関連信号が、試料中の標的分析物の量に比例しかつそれを反映する信号である、分析するステップと、を含む、方法。
【0393】
BD1.液体試料の並列多重化アッセイのための方法であって、
(a)標的分析物を含む疑いのある試料を取得するステップと、
(b)第1のプレート、第2のプレート、およびスペーサを取得するステップであって、
viii.プレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ix.プレートの一方または両方が可撓性であり、
x.第1のプレートが、その内表面に、異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、第2のプレートが、その内表面に、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、試料と接触するためのものであり、
xi.第1のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ標的分析物を結合および固定化することができる捕捉剤を含む結合部位
を有し、
xii.第1および第2の試料接触領域の第2のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ試料に接触すると溶解して試料中に拡散する検出剤を含む貯蔵部位
を有し、
xiii.スペーサが、プレートの一方または両方のそれぞれの内表面に固定され、各試料接触領域で所定の実質的に均一な高さを有し、
各捕捉作用因子、標的分析物、および対応する検出剤が、第1のプレートの結合部位において捕捉作用因子−標的分析物−検出剤サンドイッチを形成することができる、取得するステップと、
(c)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、
開放構成は、
2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、スペーサによって調節されず、試料が、プレートの一方または両方に付着する構成
である、付着させるステップと、
(d)(c)の後、2つのプレートを合わせ、プレートを閉鎖構成へと押圧するステップであって、
押圧することが、
並行または順次のいずれかで、プレートのうちの少なくとも1つの領域を適合可能に押圧し、プレートを一緒に閉鎖構成へと押圧すること
を含み、適合可能に押圧することが、試料の少なくとも一部にわたってプレートに実質的に均一な圧力を発生させ、押圧することが、試料の少なくとも一部をプレートの内表面間で横方向に広げ、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、2つのプレート上の対応する試料接触領域が、それぞれ互いに重なっており、付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって限定される層に2つのプレートによって圧縮され、試料接触領域の各々にわたってそれぞれ実質的に均一な厚さを有し、層の均一な厚さが、プレートのそれぞれの試料接触領域によって制限され、それぞれの試料接触領域でプレートおよびスペーサによって調節される、押圧するステップと、
(e)(d)の後およびプレートが閉鎖構成にある間に、
(1)適切な時間の長さで試料をインキュベートし、次いで、インキュベーションを停止するステップ、または
(2)試料を適切な時間の長さの最小値以上の時間インキュベートし、次いで、適切な時間の長さの最大値以下の期間内に、結合部位への各標的分析物の結合を評価し、
それによって(1)のインキュベーションの終了時もしくは(2)の評価中に、各結合部位と結合した捕捉剤−標的分析物−検出剤サンドイッチ中の標的分析物の大部分が対応する適切な体積の試料に由来するものである反応物を生成するステップであって、
インキュベーションにより、各標的分析物が結合部位および検出剤と結合することができ、対応する適切な体積が、閉鎖構成で対応する貯蔵部位の上にある試料の部分である、生成するステップ、を含み、
適切な時間は、
(i)標的分析物が閉鎖構成における均一な厚さの層の厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、
(ii)標的分析物が結合部位の所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、方法。
【0394】
BA2.スペーサの均一な高さが、0.5〜100μmの範囲内である、実施形態BA1に記載のデバイス。
【0395】
BA3.スペーサの均一な高さが、0.5〜20μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0396】
BA4.第1および第2の試料接触領域のスペーサの均一な高さの差が、0.5〜100μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0397】
BA5.第1および第2の試料接触領域のスペーサの均一な高さの差が、0.5〜50μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0398】
BA6.スペーサが、各試料接触領域で所定の実質的に一定のスペーサ間距離を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0399】
BA7.スペーサの一定のスペーサ間距離が、7〜200μmの範囲内である、実施形態BA6に記載のデバイス。
【0400】
BA8.スペーサの一定のスペーサ間距離が、50〜150μmの範囲内である、実施形態BA6に記載のデバイス。
【0401】
BA9.隣接する試料接触領域の端部の間の間隔が、20μm〜1mmの範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0402】
BA10.隣接する試料接触領域の端部の間の間隔が、100〜500μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0403】
BA11.各試料接触領域における層の均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、その中のスペーサの均一な高さと実質的に同じである、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0404】
BA12.第1のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ標的分析物を結合および固定化することができる捕捉剤を含む結合部位
を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0405】
BA13.閉鎖構成において、試料接触領域のいずれか1つの層の均一な厚さが、その中の結合部位の所定の横方向の面積よりも実質的に小さい、実施形態BA12に記載のデバイス。
【0406】
BA14.第2のプレートが、それぞれ第1のプレートの第1および第2の試料接触領域に対応する異なる位置に第1および第2の試料接触領域を有し、それぞれ対応する試料接触領域が、閉鎖構成で互いに重なり合う、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0407】
BA15.第2のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ試料に接触すると溶解して試料中に拡散する検出剤を含む貯蔵部位
を有する、実施形態BA14に記載のデバイス。
【0408】
BA16.隣接する試料接触領域の端部の間の最小間隔は、標的分析物または検出剤が適切な時間で拡散することができる距離よりも実質的に大きく、適切な時間が、
iii.標的分析物が閉鎖構成における均一な厚さの層の厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、
iv.標的分析物が結合部位の所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0409】
BA17.隣接する試料接触領域間に流体の隔たりが存在しない、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイス。
【0410】
BC2.スペーサの均一な高さが、0.5〜100μmの範囲内である、実施形態BC1またはBCC1のいずれか1つに記載の方法。
【0411】
BC3.スペーサの均一な高さが、0.5〜20μmの範囲内である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0412】
BC4.異なる試料接触領域のスペーサの均一な高さの差が、0.5〜100μmの範囲内である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0413】
BC5.異なる試料接触領域のスペーサの均一な高さの差が、0.5〜50μmの範囲内である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0414】
BC6.スペーサが、各試料接触領域で所定の実質的に一定のスペーサ間距離を有する、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0415】
BC7.スペーサの一定のスペーサ間距離が、7〜200μmの範囲内である、実施形態BC6に記載の方法。
【0416】
BC8.スペーサの一定のスペーサ間距離が、50〜150μmの範囲内である、実施形態BC6に記載の方法。
【0417】
BC9.隣接する試料接触領域の端部の間の間隔が、20μm〜1mmの範囲内である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0418】
BC10.隣接する試料接触領域の端部の間の間隔が、100〜500μmの範囲内である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0419】
BC11.各試料接触領域における層の均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、その中のスペーサの均一な高さと実質的に同じである、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0420】
BC12.ステップ(d)の後およびステップ(e)の前に、適合可能な押圧力を除去することをさらに含み、適合可能な押圧力の除去後の均一な厚さの層の厚さが、(i)適合可能な押圧力を除去する前の均一な厚さの層と実質的に同じであり、(ii)スペーサの高さから10%未満逸脱する、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0421】
BC13.適合可能に押圧することが、ヒトの手によって行われる、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0422】
BC14.適合可能に押圧することが、加圧液体、加圧ガス、または適合可能な材料によって提供される、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0423】
BC15.ステップ(c)の試料付着が、いかなる移送デバイスも使用しない、対象からプレートへの直接的な付着である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0424】
BC16.ステップ(c)の付着中、プレートに付着した試料の量が未知である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0425】
BC17.ステップ(e)の分析することが、均一な厚さの層でアッセイを実行することを含む、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0426】
BC18.アッセイが、結合アッセイまたは生化学アッセイである、実施形態BC17に記載の方法。
【0427】
BC19.第1のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ標的分析物を結合および固定化することができる捕捉剤を含む結合部位
を有する、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0428】
BC20.閉鎖構成において、試料接触領域のいずれか1つの層の均一な厚さが、その中の結合部位の所定の横方向の面積よりも実質的に小さい、実施形態BC19に記載の方法。
【0429】
BC21.第2のプレートが、試料接触領域のうちの少なくとも1つに、
所定の横方向の面積を有し、かつ試料に接触すると試料中に溶解して試料中に拡散する濃度の検出剤を含む貯蔵部位
を有する、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0430】
BC22.隣接する試料接触領域の端部の間の最小間隔は、標的分析物または検出剤が適切な時間で拡散することができる距離よりも実質的に大きく、隣接する試料接触領域間に流体の隔たりが存在せず、適切な時間の長さが、
iii.標的分析物が閉鎖構成における均一な厚さの層の厚さを横切って拡散するのにかかる時間とほぼ等しいかまたはそれより長く、
iv.標的分析物が結合部位の所定の面積の直線寸法を横切って横方向に拡散するのにかかる時間よりも短い、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0431】
BC23.ステップ(e)の分析することが、
(1)適切な時間の長さで試料をインキュベートし、次いで、インキュベーションを停止するステップ、または
(2)試料を適切な時間の長さの最小値以上の時間インキュベートし、次いで、適切な時間の長さの最大値以下の期間内に、結合部位への各標的分析物の結合を評価し、
それによって(1)のインキュベーションの終了時もしくは(2)の評価中に、各結合部位と結合した捕捉剤−標的分析物−検出剤サンドイッチ中の標的分析物の大部分が対応する適切な体積の試料に由来するものである反応物を生成することであって、
インキュベーションにより、各標的分析物が結合部位および検出剤と結合することができ、対応する適切な体積が、閉鎖構成で対応する貯蔵部位の上にある試料の部分である、生成すること、を含む、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0432】
BC24.反応物が、60秒未満で飽和される、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0433】
BC25.適切な時間の長さが60秒〜30分の範囲内である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0434】
BC26.ステップ(e)の分析することが、
vii.フォトルミネセンス、エレクトロルミネセンス、および電気化学ルミネセンスから選択されるルミネセンス、
viii.光吸収、反射、透過、回折、散乱、または拡散、
ix.表面ラマン散乱、
x.抵抗、静電容量、およびインダクタンスから選択される電気インピーダンス、
xi.磁気緩和能、ならびに
xii.i〜vの任意の組み合わせ
からなる群から選択される標的分析物関連信号を測定することを含み、
標的分析物関連信号が、試料中の標的分析物の量に比例しかつそれを反映する信号である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0435】
BC27.分析ステップ(e)が、
適切な試料接触領域から測定された標的分析物関連信号から最適な信号を決定することを含み、適切な試料接触領域が、同じ標的分析物を検出するための結合部位および/または貯蔵部位を含む試料接触領域である、実施形態BC26に記載の方法。
【0436】
BC28.最適な標的分析物関連信号が、最小および最大検出閾値の間の範囲内の測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、プレートの最小および最大検出閾値、ならびに検出器が信号測定に使用される、実施形態BC26に記載の方法。
【0437】
BC29.最適な標的分析物関連信号が、アッセイの線形検出範囲内の測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、線形検出範囲が、標的分析物関連信号の強度の範囲であり、その中で信号強度が、アッセイされた標的分析物の量と直線的な相関を有する、実施形態BC26に記載の方法。
【0438】
BC30.分析ステップ(e)が、適切な試料体積の横方向の面積を測定することによって適切な試料体積の体積を計算することと、横方向の面積および所定のスペーサの高さから体積を計算することと、を含み、適切な体積が、試料の一部または全体の体積である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0439】
BC31.分析ステップ(e)が、標的分析物の読み取り、画像分析、もしくは計数、またはそれらの組み合わせを含む、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0440】
BC32.1回以上の洗浄をさらに含む、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0441】
BC33.付着した試料が、0.5μL未満の総体積を有する、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0442】
BC34.液体試料が、羊水、房水、硝子体液、血液(例えば、全血、分画血液、血漿、または血清)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳糜、糜汁、内リンパ液、外リンパ液、糞便、呼気、胃酸、胃液、リンパ液、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌物、唾液、呼気凝縮物、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、尿、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される生体試料から作製される、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0443】
BC35.試料が、河川、湖、池、海、氷河、氷山、雨、雪、下水、貯水池、水道水、または飲料水からなる群から選択される供給源からの環境液体試料、土壌、堆肥、砂、岩、コンクリート、木材、レンガ、下水からの固体試料、およびそれらの任意の組み合わせである、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0444】
BC36.試料が、空気、水中熱排気口、産業排気、または車両排気、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される供給源からの環境ガス試料である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0445】
BC37.試料が、生の材料、調理済みの食品、植物および動物源の食糧、前処理済みの食品、および部分的または完全に処理済みの食品、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される食品試料である、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0446】
BC38.試料が、ヒトの血液であり、付着させるステップが、(a)ヒトの皮膚を刺すことにより、血液の小滴を皮膚に放出することと、(b)血液移送ツールを使用せずに血液の小滴をフィルターと接触させることと、を含む、先行する方法の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0447】
BD2.ステップ(e)が、
vii.フォトルミネセンス、エレクトロルミネセンス、および電気化学ルミネセンスから選択されるルミネセンス、
viii.光吸収、反射、透過、回折、散乱、または拡散、
ix.表面ラマン散乱、
x.抵抗、静電容量、およびインダクタンスから選択される電気インピーダンス、
xi.磁気緩和能、ならびに
xii.i〜vの任意の組み合わせ
からなる群から選択される標的分析物関連信号を測定することを含み、
標的分析物関連信号が、結合部位に対する標的分析物の結合に比例しかつそれを反映する信号である、実施形態BD1に記載の方法。
【0448】
BD3.分析ステップ(e)が、
適切な試料接触領域から測定された標的分析物関連信号から最適な信号を決定することを含み、適切な試料接触領域が、同じ標的分析物を検出するための結合部位および/または貯蔵部位を含む試料接触領域である、段落BD2に記載の方法。
【0449】
BD4.最適な標的分析物関連信号が、最小および最大検出閾値の間の範囲内の測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、プレートの最小および最大検出閾値、ならびに検出器が信号測定に使用される、実施形態BD3に記載の方法。
【0450】
BD5.最適な標的分析物関連信号が、アッセイの線形検出範囲内の測定された標的分析物関連信号を選択することによって決定され、線形検出範囲が、標的分析物関連信号の強度の範囲であり、その中で信号強度が、アッセイされた標的分析物の量と直線的な相関を有する、実施形態BD3に記載の方法。
【0451】
E23.結合部位が、乾燥した試薬のパッチによって定義される、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0452】
E24.結合部位が、一対の電極の間にある、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0453】
E25.標的分析物が増幅部位から500nm以内にある場合に、一方または両方のプレート内表面が、標的分析物関連信号をそれぞれ増幅することができる1つまたは複数の増幅部位を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0454】
E26.プレートが、200μm未満の厚さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0455】
E27.プレートが、100μm未満の厚さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0456】
E28.プレートの各々が、5cm
2未満の面積を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0457】
E29.プレートの各々が、2cm
2未満の面積を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0458】
E30.プレートのうちの少なくとも1つが、部分的または完全に透明である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0459】
E31.プレートのうちの少なくとも一方が可撓性ポリマーで作られている、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0460】
E32.プレートのうちの少なくとも1つが、可撓性プレートであり、可撓性プレートの厚さ×可撓性プレートのヤング率が、60〜75GPa−μmの範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0461】
E33.スペーサが、丸形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有するスペーサである、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0462】
E34.スペーサが柱形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、各スペーサに関して、スペーサの横方向寸法とその高さとの比率が少なくとも1である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0463】
E35.各スペーサが、
少なくとも1である、スペーサの横方向寸法とその高さとの比率
を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0464】
E36.スペーサの最小横方向寸法が、試料中の標的分析物の最小寸法よりも小さいか、または実質的に等しい、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0465】
E37.スペーサが柱形状を有し、スペーサの側壁角が少なくとも1μmの曲率半径を有する丸い形状を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0466】
E38.スペーサが、少なくとも100/mm
2の密度を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0467】
E39.スペーサが、少なくとも1000/mm
2の密度を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0468】
E40.スペーサが、少なくとも1%の充填率を有し、充填率が、均一な厚さの層と接触しているスペーサ面積と、均一な厚さの層と接触している全プレート面積との比率である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0469】
E41.スペーサのヤング率×スペーサの充填率が、10MPa以上であり、充填率が、均一な厚さの層と接触しているスペーサ面積と、均一な厚さの層と接触している全プレート面積との比率である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0470】
E42.
a.プレートのうちの少なくとも1つが可撓性であり、
b.可撓性プレートに関して、スペーサ間距離(ISD)の4乗を可撓性プレートの厚さ(h)および可撓性プレートのヤング率(E)で割ったISD
4/(hE)が、106um
3/GPa以下である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0471】
E43.スペーサが、プレートを直接エンボス加工するか、または射出成形することによってプレートに固定される、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0472】
E44.プレートおよびスペーサの材料が、ポリスチレン、PMMG、PC、COC、COP、または別のプラスチックから独立して選択される、先行する実施形態のいずれか1つに記載のデバイスまたは方法。
【0473】
C.選択的溶解(066)
いくつかの実施形態では、本発明によって提供されるデバイスおよび方法は、液体試料中のある標的率の構成成分を溶解することができる。いくつかの実施形態では、プレートの各々が、そのそれぞれの試料表面に対して、試料と接触するための試料接触領域を有し、試料が、少なくとも標的溶解成分を含む。いくつかの実施形態では、柱の少なくとも1つのパラメータは、プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、適切な体積の試料のある標的率の標的溶解成分が、柱によって溶解されるように選択される。
【0474】
いくつかの実施形態では、標的率が、5%以下、10%以下、20%以下、30%以下、40%以下、50%以下、60%以下、70%以下、80%以下、90%以下、95%以下、98%以下、99%以下、100%以下、またはこれらの数値のうち任意の2つの間の範囲内の任意の値である。
【0475】
本発明のさらに別の態様は、試料中の他の種類の細胞を保存しながら、所定の試料中の選択された細胞型の機械的溶解を効果的かつ迅速に実行することができるデバイスおよび方法を提供する。
【0476】
いくつかの実施形態では、デバイスおよび方法は、液体試料中の構成成分を選択的に溶解するために使用される。いくつかの実施形態では、プレートの各々が、そのそれぞれの試料表面に対して、試料と接触するための試料接触領域を有し、試料が、少なくとも標的溶解成分および非標的溶解成分を含む。いくつかの実施形態では、柱の少なくとも1つのパラメータは、プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、適切な体積の試料の標的溶解成分のかなりの割合が、柱によって溶解され、適切な体積の非標的溶解成分かなりの割合が、溶解されないように選択される。
【0477】
いくつかの実施形態では、デバイスおよび方法は、液体試料の一部の標的溶解成分を選択的に溶解することができ、一方で標的溶解成分を試料の別の部分では溶解しないままにすることができる。いくつかの実施形態では、第1のプレートは、そのそれぞれの試料表面に対して、ある位置での第1の試料接触領域および別の位置での第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、試料と接触するためのものであり、試料が、少なくとも標的溶解成分を含む。いくつかの実施形態では、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されず、試料が、プレートのうちの一方または両方の上に付着する。いくつかの実施形態では、閉鎖構成において、試料の適切な体積は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定されかつプレートおよび柱によって調節される。いくつかの実施形態では、柱の少なくとも1つのパラメータは、(a)柱が、第1の試料接触領域において、実質的に同じ少なくとも1つのパラメータと、第2の試料接触領域において、異なる実質的に同じ少なくとも1つのパラメータとを有し、(b)プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、第1の試料接触領域で試料の標的溶解成分のかなりの割合が柱によって溶解されるが、標的溶解成分が第2の試料接触領域で溶解されないように選択される。
【0478】
いくつかの実施形態では、実質的な割合は、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%である。以上、95%以上、98%以上、99%以上、100%、またはこれらの値のうちの任意の2つの間の範囲内の任意の値である。
【0479】
いくつかの実施形態では、プレートのうちの少なくとも1つは可撓性である。いくつかの実施形態では、プレート(複数可)の可撓性により、2つのプレートが開放構成から閉鎖構成へと圧縮されると、2つのプレート間の局所的な間隔は局所的な柱の高さによって調節され、試料内の生体細胞に加えられる圧縮力は、局所的な柱のパラメータによって調節される。
【0480】
いくつかの実施形態では、柱の少なくとも1つのパラメータは、これらに限定されないが、柱のサイズ、形状、材料、ピラーの上面寸法、およびピラーアレイのアライメントパターン(例えば、周期性および密度)を含む。
【0481】
5.圧縮力
本発明では、力を使用して2つのプレートを圧縮し、プレートを開放構成から閉鎖構成にし、標的溶解成分のエンクロージャの破裂を助ける。
【0482】
本発明において、圧縮力は、これらに限定されないが、機械的力、静電力、電磁力(光を含む)、およびそれらの任意の組み合わせを含む。
【0483】
プレートを開放構成から閉鎖構成にするいくつかの実施形態では、外力を加えて、第1のプレートおよび第2のプレートを互いに向かって押す。いくつかの実施形態では、外力はヒトの手によって加えられる。
【0484】
プレートを開放構成から閉じた構成にするいくつかの実施形態では、第1のプレートおよび第2のプレートの外側に外圧を加えてプレートを互いに向かって押し、圧力はプレートの内側の圧力よりも高い。デバイスを使用して、プレートの外側の圧力をプレートの内側の圧力よりも高くする。デバイスは、限定して、密封デバイスを含む。
【0485】
ある特定の実施形態では、圧縮力(したがって試料の変形)は、第1プレートおよび第2プレートの間の圧力(内部圧力)をプレートの外部圧力(外部圧力)から単離することによって作成され、次いで、内部圧力を外部圧力よりも低くする。単離は、真空シールまたは他のデバイスを使用して行われ得る。
【0486】
いくつかの実施形態では、それは上記の方法の組み合わせである。
【0487】
ある特定の実施形態では、圧縮力は、「段階的押圧」と呼ばれるプロセスで加えられ、これは、圧力(すなわち、力の圧縮を加える)が最初にプレート(複数可)のある位置に、次いで、徐々に試料の他の位置に加えられる。
【0488】
段階的押圧の一実施形態では、ローラーを使用して、第1のプレートおよび第2のプレート(試料はプレート間にあり、プレートはわずかに可撓性である)を別のローラーまたは平坦な表面に対して押圧する。
【0489】
別の実施形態では、ヒトの指はプレート(したがって、試料)を押圧するための道具である。押圧することは、人体の別の部分(ヒトの手の別の部分を含む)に対するヒトの手の一部、または物体(例えば、テーブルの表面)に対するヒトの手の一部である。
【0490】
段階的押圧の一実施形態では、加圧空気ジェットは、最初に(第1のプレートおよび第2のプレートの間にあり、プレートのうちの1つはわずかに可撓性である)プレートの対の位置(例えば、中心)に向けられ、圧力はプレートの対の他の部分に徐々に拡張される。
【0491】
本発明において、機械的溶解のために圧縮力(複数可)を加えるためのデバイスは、いくつかの実装を有する。いくつかの実施形態は、例えば、ヒトの指で押圧するため、押圧するためにヒトの手を使用することである。いくつかの実施形態は、これらに限定されないが、ヒトの手、機械的クリップ、機械的プレス、機械的クランプ、機械的スライダ、機械的デバイス、電磁デバイス、表面上を転がるローラー、相互に対する2つのローラー、流体プレス、油圧デバイス、またはそれらの任意の組み合わせを含む、押圧デバイスを使用することであるある特定の実施形態は、加圧液体または加圧空気を使用して、第1のプレートおよび/または第2のプレートを直接または間接的に押圧することである。「直接」とは、加圧液体または空気が第1のプレートおよび/または第2のプレートに直接加えられることを意味し、「間接的」は、第3の物体を通してそれが加えられることを意味する。押圧することにおけるある特定の実施形態は、押圧デバイスおよび方法の上記の実施形態の組み合わせを使用する。
【0492】
いくつかの実施形態では、一定時間の間圧縮力が加えられ、次いで、2つのプレートが解放される。
【0493】
いくつかの実施形態では、標的溶解成分のある特定の割合を溶解させるために、経験的証拠に基づいて必要な圧縮時間を確立することができる。
【0494】
いくつかの好ましい実施形態では、本発明で提供される溶解方法の重要な特徴は、プレートを圧縮し、したがって標的溶解成分を溶解するのに必要な時間が非常に短い場合があることである。いくつかの好ましい実施形態では、プレートを圧縮するのに必要な時間はわずか数秒であり得る。
【0495】
いくつかの実施形態では、2つのプレートは、一定時間の間圧縮されてから解放されるが、毛細管力のように2つのプレートの内表面の間にまだ力が存在するため、外部圧縮力が除去された後でも自己保持される。
【0496】
いくつかの実施形態では、2つのプレートは、単なる溶解プロセス以外の追加手順のための時間を含む一定時間の間、外力によって圧縮される。
【0497】
本発明の例
A1.液体試料中の構成成分を溶解するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、を備え、
i.2つのプレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの各々が、そのそれぞれの試料表面に対して、試料と接触するための試料接触領域を有し、試料が、少なくとも標的溶解成分を含み、
iii.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に固定された柱を備え、
iv.柱が、標的溶解成分の200%未満である、柱上面の横方向寸法の少なくとも1つを有し、
開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されず、試料が、プレートのうちの一方または両方の上に付着し、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、試料の適切な体積が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定されかつプレートおよび柱によって調節され、
プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、適切な体積の試料の標的溶解成分のかなりの割合が柱によって溶解され、
試料の適切な体積は、試料の部分的または全体的な体積である、デバイス。
【0498】
A’−1.液体試料中の構成成分を機械的に溶解する方法であって、
(a)第1のプレートおよび第2のプレートを有するステップであって、
i.2つのプレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの各々が、そのそれぞれの試料表面に対して、試料と接触するための試料接触領域を有し、試料が、少なくとも標的溶解成分を含み、
iii.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に固定された柱を備え、
iv.柱が、標的溶解成分の200%未満である、柱上面の横方向寸法の少なくとも1つを有する、有するステップと、
(b)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されていない、付着させるステップと、
(c)2つのプレートを合わせ、閉鎖構成にするために2つのプレートを力で互いに対して圧縮するステップであって、その間に、試料の適切な体積の試料の標的溶解成分のかなりの割合が、柱によって溶解され、
閉鎖構成において、試料の適切な体積は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定されかつプレートおよび柱によって調節され、
試料の適切な体積は、試料の部分的または全体的な体積である、圧縮するステップと、を含む、方法。
【0499】
B1.液体試料中のある標的率の構成成分を選択的に溶解するためのデバイスであって、
第1のプレートと、第2のプレートと、を備え、
i.2つのプレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの各々が、そのそれぞれの試料表面に対して、試料と接触するための試料接触領域を有し、試料が、少なくとも標的溶解成分を含み、
iii.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に固定された柱を備え、
開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されず、試料が、プレートのうちの一方または両方の上に付着し、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、試料の適切な体積が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定されかつプレートおよび柱によって調節され、
柱の少なくとも1つのパラメータは、プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、適切な体積の試料のある標的率の標的溶解成分が柱によって溶解されるように選択され、
試料の適切な体積は、試料の部分的または全体的な体積である、デバイス。
【0500】
B’−1.液体試料中のある標的率の成分を選択的に溶解する方法であって、
(a)第1のプレートおよび第2のプレートを有するステップであって、
i.2つのプレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの各々が、そのそれぞれの試料表面に対して、試料と接触するための試料接触領域を有し、試料が、少なくとも標的溶解成分を含み、
iii.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に固定された柱を備える、有するステップと、
(b)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されていない、付着させるステップと、
(c)2つのプレートを合わせ、閉鎖構成にするために2つのプレートを力で互いに対して圧縮するステップであって、
閉鎖構成において、試料の適切な体積は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定されかつプレートおよび柱によって調節され、
柱の少なくとも1つのパラメータは、プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、適切な体積の試料のある標的率の標的溶解成分が柱によって溶解されるように選択され、
試料の適切な体積は、試料の部分的または全体的な体積である、圧縮するステップと、を含む、方法。
【0501】
C1.液体試料中の構成成分を選択的に溶解するためのデバイスであって、
第1のプレートおよび第2のプレートを備え、
i.2つのプレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの各々が、そのそれぞれの試料表面に対して、試料と接触するための試料接触領域を有し、試料が、少なくとも標的溶解成分および少なくとも非標的溶解成分を含み、
iii.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に固定された柱を備え、
開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されず、試料が、プレートのうちの一方または両方の上に付着し、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、試料の適切な体積が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定されかつプレートおよび柱によって調節され、
柱の少なくとも1つのパラメータは、プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、適切な体積の試料の標的溶解成分のかなりの割合が柱によって溶解されかつ適切な体積の非標的溶解成分かなりの割合が溶解されないように選択され、
試料の適切な体積は、試料の部分的または全体的な体積である、デバイス。
【0502】
C’−1.液体試料中の構成成分を選択的に溶解する方法であって、
(a)第1のプレートおよび第2のプレートを有するステップであって、
i.2つのプレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.プレートの各々が、そのそれぞれの試料表面に対して、試料と接触するための試料接触領域を有し、試料が、少なくとも標的溶解成分および少なくとも非標的溶解成分を含み、
iii.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に固定された柱を備える、有するステップと、
(b)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されていない、付着させるステップと、
(c)2つのプレートを合わせ、閉鎖構成にするために2つのプレートを力で互いに対して圧縮するステップであって、
閉鎖構成において、試料の適切な体積は、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定されかつプレートおよび柱によって調節され、
柱の少なくとも1つのパラメータは、プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、適切な体積の試料の標的溶解成分のかなりの割合が柱によって溶解されかつ適切な体積の非標的溶解成分かなりの割合が溶解されないように選択され、
試料の適切な体積は、試料の部分的または全体的な体積である、圧縮するステップと、を含む、方法。
【0503】
D1.液体試料中の構成成分を選択的に溶解するためのデバイスであって、
第1のプレートおよび第2のプレートを備え、
i.2つのプレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.第1のプレートが、そのそれぞれの試料表面に対して、ある位置での第1の試料接触領域および別の位置での第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、試料と接触するためのものであり、試料が、少なくとも標的溶解成分を含み、
iii.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に固定された柱を備え、
開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されず、試料が、プレートのうちの一方または両方の上に付着し、
閉鎖構成は、開放構成において試料が付着した後に構成され、閉鎖構成において、試料の適切な体積が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定されかつプレートおよび柱によって調節され、
柱の少なくとも1つのパラメータは、(a)柱が、第1の試料接触領域において、実質的に同じ少なくとも1つのパラメータと、第2の試料接触領域において、異なる実質的に同じ少なくとも1つのパラメータとを有し、(b)プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、第1の試料接触領域で試料の標的溶解成分のかなりの割合が柱によって溶解されるが、標的溶解成分が第2の試料接触領域で溶解されないように選択され、
試料の適切な体積は、試料の部分的または全体的な体積である、デバイス。
【0504】
D’−1.液体試料中の構成成分を選択的に溶解する方法であって、
(a)第1のプレートおよび第2のプレートを有するステップであって、
i.2つのプレートが、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと互いに相対的に移動可能であり、
ii.第1のプレートが、そのそれぞれの試料表面に対して、ある位置での第1の試料接触領域および別の位置での第2の試料接触領域を有し、試料接触領域が、試料と接触するためのものであり、試料が、少なくとも標的溶解成分を含み、
iii.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に固定された柱を備える、有するステップと、
(b)プレートが開放構成にあるとき、プレートの一方または両方に試料を付着させるステップであって、開放構成において、2つのプレートが部分的または完全に分離され、プレート間の間隔が、柱によって調節されていない、付着させるステップと、
(c)2つのプレートを合わせ、閉鎖構成にするために2つのプレートを力で互いに対して圧縮するステップであって、
閉鎖構成において、試料の適切な体積が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの試料接触領域によって限定さかつプレートおよび柱によって調節され、
柱の少なくとも1つのパラメータは、(a)柱が、第1の試料接触領域において、実質的に同じ少なくとも1つのパラメータと、第2の試料接触領域において、異なる実質的に同じ少なくとも1つのパラメータとを有し、(b)プレートが開放構成から閉鎖構成に移行するプロセス中に、第1の試料接触領域で試料の標的溶解成分のかなりの割合が柱によって溶解されるが、標的溶解成分が第2の試料接触領域で溶解されないように選択され、
試料の適切な体積は、試料の部分的または全体的な体積である、圧縮するステップと、を含む、方法。
【0505】
F1.プレートのうちの少なくとも1つが可撓性である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0506】
F2.柱のうちの少なくとも1つの基部が、ほぼ丸い形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0507】
F3.柱のうちの少なくとも1つの基部が、多角形、ピラミッド形、長円形、および細長い棒形状、ならびに丸い形状とのそれらの組み合わせ、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるおおよその形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0508】
F4.柱のうちの少なくとも1つの基部の横方向寸法が、1nm以下、10nm以下、50nm以下、100nm以下、200nm以下、500nm以下、800nm以下、1000nm以下、2000nm以下、3000nm以下、5000nm以下、10ミクロン以下、20ミクロン以下、30ミクロン以下、50ミクロン以下、100ミクロン以下、150ミクロン以下、200ミクロン以下、300ミクロン以下、500ミクロン以下、800ミクロン以下、1mm以下、2mm以下、4mm以下、または任意の2つの値の間の範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0509】
F5.柱のうちの少なくとも1つの上部が、ほぼ丸い形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0510】
F6.柱のうちの少なくとも1つの上部が、多角形、ピラミッド形、長円形、および細長い棒形状、ならびに丸い形状とのそれらの組み合わせ、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるおおよその形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0511】
F7.柱のうちの少なくとも1つの上部の横方向寸法が、1nm以下、10nm以下、50nm以下、100nm以下、200nm以下、500nm以下、800nm以下、1000nm以下、2000nm以下、3000nm以下、5000nm以下、10ミクロン以下、20ミクロン以下、30ミクロン以下、50ミクロン以下、100ミクロン以下、150ミクロン以下、200ミクロン以下、300ミクロン以下、500ミクロン以下、800ミクロン以下、1mm以下、2mm以下、4mm以下、または任意の2つの値の間の範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0512】
F8.複数の要素の最も近い2つの柱の間の間隔が、2nmから500ミクロン未満の範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0513】
F9.試料が、全血または分画血液を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0514】
F10.試料が、羊水、房水、硝子体液、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳糜、糜汁、内リンパ、外リンパ、糞便、胃酸、胃液、リンパ液、粘液、鼻漏、痰)、心膜液、腹水、胸水、膿、粘膜分泌物、皮脂、精液、喀痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、および呼気凝縮物からなる群のいずれかまたは組み合わせを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0515】
F11.ステップ(i)の前に、少なくとも1つの標的溶解成分を含む試料を非液相から液相に変換することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0516】
F12.試料中の少なくとも1つの標的溶解成分が、細胞試料が付着する2つのプレートのうちの少なくとも1つで急増する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0517】
F13.標的率が、5%以下、10%以下、20%以下、30%以下、40%以下、50%以下、60%以下、70%以下、80%以下、90 %以下、95%以下、98%以下、99%以下、100%以下、またはこれらの数値のうちの任意の2つの間の範囲内の任意の値である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0518】
F14.かなりの割合が、少なくとも51%、60%、70%、80%、90%、95%、または99%である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0519】
F15.高度に均一な層の面積が、0.1mm
2、0.5mm
2、1mm
2、3mm
2、5mm
2、10mm
2、20mm
2、50mm
2、70mm
2、100mm
2、200mm
2、500mm
2、800mm
2、1000mm
2、2000mm
2、5000mm
2、10000mm
2、20000mm
2、50000mm
2、もしくは100000mm
2以上、または任意の2つの値の間の範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0520】
F16.一方または両方の試料接触領域で、それぞれのプレートが試薬の層をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0521】
F17.第1の試料接触領域または第2の試料接触領域の面積が、0.1mm
2、0.5mm
2、1mm
2、3mm
2、5mm
2、10mm
2、20mm
2、50mm
2、70mm
2、100mm
2、200mm
2、500mm
2、800mm
2、1000mm
2、2000mm
2、5000mm
2、10000mm
2、20000mm
2、50000mm
2、もしくは100000mm
2以上、または任意の2つの値の間の範囲内である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0522】
F18.圧縮力がヒトの手によって加えられる、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0523】
F19.圧縮力が、気体または流体の圧力を介して加えられる、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0524】
G1.柱が、
i.実質的に均一な断面および平坦な上面を有する柱形状、
ii.1以上である、幅対高さの比率、
iii.1%以上の充填率、ならびに
iv.2MPa以上である、スペーサの充填率とヤング率の積
を有し、
充填率が、スペーサの接触面積と、全プレート面積との比率である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0525】
G2.層の均一な厚さの平均値が、10%未満の変動で、スペーサの均一な高さと実質的に同じである、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0526】
G3.試料が、第2の標的溶解成分をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0527】
G4.閉鎖構成において、標的溶解成分の少なくとも90%が溶解され、非標的溶解成分の少なくとも90%が溶解される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0528】
G5.閉鎖構成において、標的溶解成分の少なくとも99%が溶解され、非標的溶解成分の少なくとも99%が溶解される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0529】
G6.閉鎖構成において、全ての標的溶解成分の少なくとも90%および非標的溶解成分の少なくとも90%が溶解される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0530】
G7.均一な厚さの層の変動が、30nm未満である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0531】
G8.均一な厚さの試料の層が、最大+/−5%の、厚さの均一性を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0532】
G8.柱が、丸形、多角形、円形、正方形、長方形、楕円形、長円形、またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0533】
G9.非標的成分を分析することが、非溶解標的分析物の数を計数し、非標的成分の濃度を計算することを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0534】
G10.柱が、
i.実質的に均一な断面および平坦な上面を有する柱形状、
ii.1以上である、幅対高さの比率、
iii.10μm〜200μmの範囲内である、所定の一定のスペーサ間距離、
iv.1%以上の充填率、ならびに
v.2MPa以上である、スペーサの充填率とヤング率の積
を有し、
充填率が、スペーサの接触面積と、全プレート面積との比率である、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0535】
G10.プレートを閉鎖構成へと押圧することが、並行または順次のいずれかで行われ、並行に押圧することが、目的の領域に同時に外力を加え、順次に押圧することが、目的の領域の一部に外力を加え、徐々に他の領域に移動する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0536】
G11.血液試料が、分析される前に染色されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0537】
G12.血液試料が、アクリジンオレンジ(AO)で染色されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0538】
G13.染色試薬が、少なくとも1つの試料接触領域でコーティングされ、血液試料が、染色試薬で染色されている、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0539】
G14.血液試料が、
i.均一な厚さの層における血液試料の少なくとも一部を照射することと、
ii.CCDまたはCMOSセンサを使用して細胞の1つ以上の画像を得ることと、
iii.コンピュータを使用して画像内の血小板を識別することと、
iv.画像の領域内の血小板の数を計数することと
によって分析される、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0540】
G15.均一な厚さの試料の層が、最大+/−5%の、厚さの均一性を有する、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0541】
G16.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に、試料中の標的分析物を選択的に結合することができる検出剤を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0542】
G17.プレートのうちの一方または両方が、それぞれの試料接触領域に、試料中の標的分析物を選択的に結合および固定化することができる検出剤を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のデバイスまたは方法。
【0543】
G18.2つのプレートが閉鎖にあるとき、試料のアッセイ物をインキュベートすることをさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【0544】
関連文書および追加の例
本発明は、様々な構成要素が互いに矛盾しない限り、複数の方法で組み合わせることができる様々な実施形態を含む。実施形態は、単一の発明出願とみなされるべきであり、各出願は、個別に独立しているものとしてではなく、参考文献として他の出願を有し、その全体およびすべての目的のためにも参照される。これらの実施形態は、現在の出願の開示だけでなく、本明細書で参照されるか、組み込まれるか、または優先権が主張される文書も含む。
【0545】
(1)定義
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法の説明に使用される用語は、現在の出願、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において定義されている。
【0546】
「CROFカード(またはカード)」、「COFカード」、「QMAXカード」、「Qカード」、「CROFデバイス」、「COFデバイス」、「QMAXデバイス」、「CROFプレート」、「COFプレート」、および「QMAXプレート」という用語は、交換可能であるが、例外として、いくつかの実施形態では、COFカードはスペーサを含まず、また、これらの用語は、異なる構成(開放構成および閉鎖構成を含む)へと互いに相対的に移動可能な第1のプレートと、第2のプレートと、を備え、かつプレート間の間隔を調節するスペーサ(COFカードのいくつかの実施形態を除く)を備えるデバイスを指す。「Xプレート」という用語は、CROFカードの2つのプレートのうちの1つを指し、スペーサはこのプレートに固定されている。COFカード、CROFカード、およびXプレートのさらなる説明は、2017年2月7日に出願された仮出願第62/456065号に記載されており、全ての目的のためにその全体が本明細書に組み込まれる。
【0547】
(2)試料
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、様々な種類の試料の操作および検出に適用することができる。試料は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
【0548】
本明細書で開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、これらに限定されないが、診断試料、臨床試料、環境試料、および食品試料などの試料に使用することができる。試料の種類には、これらに限定されないが、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願され、それらの全体において参照により本明細書に組み込まれるPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号に列挙、説明、および/または要約されている試料を含む。
【0549】
例えば、いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、細胞、組織、体液、および/またはそれらの混合物を含む試料に使用される。いくつかの実施形態では、試料はヒトの体液を含む。いくつかの実施形態では、試料は、細胞、組織、体液、糞便、羊水、房水、硝子体液、血液、全血、画分血液、血漿、血清、母乳、脳脊髄液、耳垢(cerumen)、乳糜、糜汁、内リンパ、外リンパ、糞便、呼吸、胃酸、胃液、リンパ、粘液、鼻漏、痰、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌物、唾液、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、尿、および呼気凝縮物のうちの少なくとも1つを含む。
【0550】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、以下に限定されないが、河川、湖、池、海、氷河、氷山、雨、雪、下水、貯水池、水道水、または飲料水などの任意の好適な供給源から得られる環境試料;土壌、堆肥、砂、岩、コンクリート、木材、レンガ、下水などからの固体試料;および空気、水中熱排気口、産業排気、車両排気などの気体試料に使用される。ある特定の実施形態では、環境試料は、供給源からの新鮮なものであり、ある特定の実施形態では、環境試料は処理される。例えば、液体ではない試料は、主題のデバイス、装置、システム、および方法が適用される前に液体に変換される。
【0551】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、動物の消費、例えば、人間の消費に好適であるか、または好適となる可能性を有する食品試料に使用される。いくつかの実施形態では、食品試料は、生の材料、調理済みまたは処理済みの食品、植物および動物源の食糧、前処理済みの食品、ならびに部分的または完全に処理済みの食品などを含む。ある特定の実施形態では、液体ではない試料は、主題のデバイス、装置、システム、および方法が適用される前に液体に変換される。
【0552】
主題のデバイス、装置、システム、および方法を使用して、任意の体積の試料を分析することができる。体積の例は、これらに限定されないが、約10mL以下、5mL以下、3mL以下、1マイクロリットル(μL、本明細書では「uL」)以下、500μL以下、300μL以下、250μL以下、200μL以下、170μL以下、150μL以下、125μL以下、100μL以下、75μL以下、50μL以下、25μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、0.5μL以下、0.1μL以下、0.05μL以下、0.001μL以下、0.0005μL以下、0.0001μL以下、10pL以下、1pL以下、または任意の2つの値の間の範囲を含む。
【0553】
いくつかの実施形態では、試料の体積は、これらに限定されないが、約100μL以下、75μL以下、50μL以下、25μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、0.5μL以下、0.1μL以下、0.05μL以下、0.001μL以下、0.0005μL以下、0.0001μL以下、10pL以下、1pL以下、または任意の2つの値の間の範囲を含む。いくつかの実施形態では、試料の体積は、これらに限定されないが、約10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、0.5μL以下、0.1μL以下、0.05μL以下、0.001μL以下、0.0005μL以下、0.0001μL以下、10pL以下、1pL以下、または任意の2つの値の間の範囲を含む。
【0554】
いくつかの実施形態において、試料の量は、ほぼ一滴の液体である。ある特定の実施形態では、試料の量は、刺された指または指先から収集された量である。ある特定の実施形態では、試料の量は、マイクロニードル、マイクロピペットまたは静脈吸引から収集された量である。
【0555】
ある特定の実施形態では、試料ホルダーは、流体試料を保持するように構成されている。ある特定の実施形態では、試料ホルダーは、流体試料の少なくとも一部を薄い層へと圧縮するように構成されている。ある特定の実施形態では、試料ホルダーは、試料を加熱および/または冷却するように構成されている構造を含む。ある特定の実施形態では、加熱源は、試料ホルダー内のある特定の構造によって吸収されて試料の温度を変化させることができる電磁波を提供する。ある特定の実施形態では、信号センサは、試料からの信号を検出および/または測定するように構成されている。ある特定の実施形態では、信号センサは、試料中の分析物を検出および/または測定するように構成されている。ある特定の実施形態では、ヒートシンクは、試料ホルダーおよび/または加熱源から熱を吸収するように構成されている。ある特定の実施形態では、ヒートシンクは、試料ホルダーを少なくとも部分的に囲むチャンバーを含む。
【0556】
(3)Qカード、スペーサ、および均一な試料厚さ
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカード、スペーサ、および均一な試料厚さの実施形態を含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、試料の少なくとも一部を非常に均一性の層にするのに役立つスペーサを備える。スペーサの構造、材料、機能、変形、および寸法、ならびにスペーサおよび試料層の均一性は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
【0557】
QMAXプロセスにおける2つのプレートの「開放構成」という用語は、2つのプレートが部分的または完全のいずれかで分離され、プレート間の間隔がスペーサによって調節されない構成を意味する。
【0558】
QMAXプロセスにおける2つのプレートの「閉鎖構成」という用語は、プレートが互いに向かい合っている構成を意味し、スペーサおよび試料の適切な体積がプレート間にあり、プレート間の適切な間隔、したがって、試料の適切な体積の厚さは、プレートおよびスペーサによって調節され、適切な体積は、試料の全体積の少なくとも一部である。
【0559】
QMAXプロセスにおける「試料厚さはプレートおよびスペーサによって調節される」という用語は、プレート、試料、スペーサ、プレートの圧縮方法の一定の条件である場合、プレートの閉鎖構成での試料の少なくとも一部の厚さがプ、スペーサおよびプレートの特性から事前に決定することができることを意味する。
【0560】
QMAXカードのプレートの「内表面」または「試料表面」という用語は、試料に接触するプレートの表面を指すが、プレートの他の表面(試料に接触しない)は「外表面」と称される。
【0561】
QMAXプロセスにおける物体の「高さ」または「厚さ」という用語は、特に明記しない限り、プレートの表面に垂直な方向にある物体の寸法を指す。例えば、スペーサの高さは、プレートの表面に垂直な方向にあるスペーサの寸法であり、スペーサの高さおよびスペーサの厚さは同じことを意味する。
【0562】
QMAXプロセスにおける物体の「面積」という用語は、特に明記しない限り、プレートの表面に平行な物体の領域を指す。例えば、スペーサ面積は、プレートの表面に平行なスペーサの面積である。
【0563】
QMAXカードという用語は、試料に対してQMAX(例えば、CROF)プロセスを行い、2つのプレートを接続するヒンジを有する、または有しないデバイスを指す。
【0564】
「ヒンジを備えるQMAXカード」および「QMAXカード」という用語は交換可能である。
【0565】
「角度を自己維持する」、「角度の自己維持」、または「回転角度の自己維持」という用語は、プレートを最初の角度からその角度に動かす外力が取り除かれた後に2つのプレート間の角度を実質的に維持するヒンジの特性を指す。
【0566】
QMAXカードを使用する場合、試料の付着のために2つのプレートを最初に開く必要がある。しかしながら、いくつかの実施形態では、パッケージのQMAXカードは、2枚のプレートが互いに接触しており(例えば、近接位置)、一方または両方のプレートが非常に薄いため、それらを分離することは困難である。QMAXカードの開口部を容易にするために、第1のプレートまたは両方のプレートの端部または角に開口ノッチが作成され、プレートの近接位置で、第2のプレートの一部が開口ノッチの上に配置され、したがって、第1のプレートのノッチにおいて、第2のプレートは、第1のプレートをブロックすることなく持ち上げて開くことができる。
【0567】
QMAXアッセイプラットフォームにおいて、QMAXカードは、2つのプレートを使用して試料の形状を操作して薄い層にする(例えば、圧縮することにより)。ある特定の実施形態では、プレートの操作は、ヒトの手または他の外力によって2つのプレートの相対位置(プレート構成と呼ばれる)を数回変更する必要がある。手による操作を簡単かつ迅速にするように、QMAXカードを設計する必要がある。
【0568】
QMAXアッセイでは、プレート構成の1つは開放構成であり、開放構成では、2つのプレートが完全または部分的に分離され(プレート間の間隔はスペーサによって制御されない)、試料が付着し得る。別の構成は閉鎖構成であり、開放構成において付着した試料の少なくとも一部が、2つのプレートによって非常に均一な厚さの層に圧縮され、層の均一な厚さが、プレートの内表面によって限定され、プレートおよびスペーサによって調節される。いくつかの実施形態では、2つのプレートの間の平均間隔は300umを超える。
【0569】
QMAXアッセイ操作では、オペレーターは、最初に2つのプレートを開放構成で試料付着ができるようにし、次いでプレートの一方または両方に試料を付着させて、最後にプレートを閉鎖位置に閉じる必要がある。ある特定の実施形態では、QMAXカードの2つのプレートは、最初は互いの上部にあり、試料付着のために分離されて開放構成にする必要がある。プレートの1つが薄いプラスチック膜(厚さ175μmのPMA)である場合、このような分離は手で行うのが困難であり得る。本発明は、QMAXカードアッセイなどのある特定のアッセイの操作を容易かつ迅速にするデバイスおよび方法を提供することを意図している。
【0570】
いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、2つ以上のプレートを一緒に接続するヒンジを備え、そのため、プレートは本と同様に開閉できる。いくつかの実施形態では、ヒンジの材料は、ヒンジがプレート間の角度を調節後に自己維持する(self−maintain)ことができるようする。いくつかの実施形態では、ヒンジは、2つのプレートを偶発的に分離させることなく、QMAXカード全体をカードスロットにスライドインおよびスライドアウトすることができるように、QMAXカードを閉鎖構成に維持するように構成されている。いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、3つ以上のプレートの回転を制御することができる1つ以上のヒンジを含む。
【0571】
いくつかの実施形態では、ヒンジは、金、銀、銅、アルミニウム、鉄、スズ、白金、ニッケル、コバルト、合金、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される金属材料で作られている。いくつかの実施形態では、ヒンジは、プラスチックなどであるがこれに限定されないポリマー材料から作られる単一層を含む。ポリマー材料は、アクリレートポリマー、ビニルポリマー、オレフィンポリマー、セルロースポリマー、非セルロースポリマー、ポリエステルポリマー、ナイロン、環状オレフィンコポリマー(COC)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMB)、ポリカーボネート(PC)、環状オレフィンポリマー(COP)、液晶ポリマー(LCP)、ポリアミド(PB)、ポリエチレン(PE)、ポリイミド(PI)、ポリプロピレン(PP)、ポリ(フェニレンエーテル)(PPE)、ポリスチレン(PS)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリ(エチレンフタレート)(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFB)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ゴム、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、ポリスチレン、PMMB、PC、COC、COP、他のプラスチック、またはそれらの任意の組み合わせから選択される。
【0572】
本質的に、「スペーサ」または「ストッパー」という用語は、特に明記しない限り、2つのプレート間に置いたときに、2つのプレートを一緒に圧縮したときに到達され得る2つのプレート間の最小間隔の制限を設定する機械物体を指す。すなわち、圧縮において、スペーサは2つのプレートの相対移動を停止させ、プレート間隔が事前設定(すなわち所定)値よりも小さくなるのを防ぐ。
【0573】
「スペーサは所定の高さを有する」および「スペーサは所定のスペーサ間距離を有する」という用語は、それぞれ、QMAXプロセスの前にスペーサの高さおよびスペーサ間距離の値が既知であることを意味する。スペーサの高さとスペーサ間距離の値がQMAXプロセスの前にわからない場合は、事前に決定されない。例えば、ビーズがスペーサとしてプレートにスプレーされ、ビーズがプレートのランダムな位置に着地する場合、スペーサ間距離は事前に決定されない。スペーサ間距離が事前に決定されていない別の例は、QMAXプロセス中にスペーサが移動する場合である。
【0574】
QMAXプロセスにおける「スペーサがそれぞれのプレート上に固定される」という用語は、スペーサがプレートの位置に取り付けられ、その位置への取り付けがQMAXプロセスの間維持されることを意味する(すなわち、それぞれのプレート上のスペーサの位置は変化しない)。「スペーサがそのそれぞれのプレートで固定されている」例は、スペーサがプレートの材料の一部品で一体に作られており、プレート表面に対するスペーサの位置がQMAXプロセスの間に変化しないことである。「スペーサがそのそれぞれのプレートで固定されていない」例は、スペーサがプレートに接着剤で接着されているが、プレートの使用中、QMAXプロセスの間に、接着剤はスペーサをプレート表面上のその元の位置で保持できず、スペーサは、プレート表面上のその元の位置から移動する。
【0575】
いくつかの実施形態では、ヒトの手を使用してプレートを閉鎖構成へと押圧することができ、いくつかの実施形態では、ヒトの手を使用して、試料を薄い層へと押圧することができる。手押圧が用いられる様式は、2016年8月10日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および2016年9月14日に出願された第PCT/US0216/051775号、ならびに2016年12月9日に出願された米国仮出願第62/431,639号、2017年2月8日に出願された第62/456,287号、2017年2月7日に出願された第62/456,065号、2017年2月8日に出願された第62/456,504号、および2017年2月16日に出願された第62/460,062号に記載および/または要約されており、これらは全てそれらの全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0576】
いくつかの実施形態では、ヒトの手を使用して、QMAXデバイスのプレートを操作または扱うことができる。ある特定の実施形態では、ヒトの手を使用して不正確な力を加えて、プレート開放構成から閉鎖構成へと圧縮することができる。ある特定の実施形態では、ヒトの手を使用して不正確な力を加えて、試料の厚さの高いレベルの均一性(例えば、5%、10%、15%、または20%未満の変動)を達成することができる。
【0577】
(4)ヒンジ、開口ノッチ、陥凹端部、およびスライダ
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカードを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、Qカードの操作および試料の測定を容易にするのに役立つヒンジ、ノッチ、陥凹、およびスライダを備える。ヒンジ、ノッチ、陥凹、およびスライダの構造、材料、機能、変形、および寸法は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2016年12月9日に出願された米国仮出願第62/431639号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号および第62/456504号、ならびに2017年8月1日に出願された米国仮出願第62/539660号に列挙、説明、および/または要約されており、これらの出願の全ては、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
【0578】
いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、これに限定するものではないが、プレートのエッジにおけるノッチまたはプレートに取り付けられたストリップなどのオープニング用機構を備え、これにより、限定するものではないが手によってプレートを分離するなど、ユーザーがプレートの位置調整をより簡単に操作することができるようになる。
【0579】
いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、プレートの一方または両方に溝を備える。ある特定の実施形態では、溝は、プレート上の試料の流れを制限する。
【0580】
(5)Qカードおよびアダプタ
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカードを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、Qカードを収容し、モバイルデバイスに接続するように構成されているアダプタと共に使用され、Qカード内の試料を、モバイルデバイスによって撮像、分析、および/または測定できるようにする。Qカード、アダプタ、およびモバイルの構造、材料、機能、変形、および寸法は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号および第62/456590号、2017年2月8日に出願された米国仮出願62/456504号、2017年2月15日に出願された米国仮出願第62/459,544号、ならびに2017年2月16日に出願された米国仮出願第62/460075号および第62/459920号に列挙、説明、および/または要約されており、これらの出願の全ては、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
【0581】
いくつかの実施形態では、アダプタは、デバイスが閉鎖構成にあるときにQMAX装置を収容するように構成されているレセプタクルスロットを備える。ある特定の実施形態では、QMAXデバイスは、その中に付着した試料を有し、アダプタがモバイルデバイス(例えば、スマートフォン)に接続されて、試料がモバイルデバイスによって読み取られ得る。ある特定の実施形態では、モバイルデバイスは、試料からの信号を検出および/または分析することができる。ある特定の実施形態では、モバイルデバイスは、試料がQMAXデバイス内にあり、ある特定の実施形態ではモバイルデバイスの一部であるカメラの視野(FOV)に位置するときに、試料の画像をキャプチャすることができる。
【0582】
いくつかの実施形態では、アダプタは、試料からの信号の生成を強化、拡大、および/または最適化するように構成されている光学部品を備える。いくつかの実施形態では、光学部品は、試料に提供される照明を強化、拡大、および/または最適化するように構成されている部品を含む。ある特定の実施形態では、照明は、モバイルデバイスの一部である光源によって提供される。いくつかの実施形態では、光学部品は、試料からの信号を強化、拡大、および/または最適化するように構成されている部品を含む。
【0583】
(6)スマートフォン検出システム
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカードを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、Qカードをスマートフォン検出システムと接続することができるアダプタと共に使用される。いくつかの実施形態では、スマートフォンは、カメラおよび/または照明源を備える。スマートフォン検出システム、ならびに関連ハードウェアおよびソフトウェアは、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号および第62/456590号、2017年2月8日に出願された米国仮出願62/456504号、2017年2月15日に出願された米国仮出願第62/459,544号、ならびに2017年2月16日に出願された米国仮出願第62/460075号および第62/459920号に列挙、説明、および/または要約されており、これらの出願の全ては、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
【0584】
いくつかの実施形態では、スマートフォンはカメラを備え、これは、試料がカメラの視野内に配置されたとき(例えば、アダプタによって)に画像または試料をキャプチャするために使用され得る。ある特定の実施形態では、カメラは、1セットのレンズ(例えば、iPhone(商標)6にあるような)を備える。ある特定の実施形態では、カメラは、少なくとも2セットのレンズ(例えば、iPhone(商標)7にあるような)を備える。いくつかの実施形態では、スマートフォンはカメラを備えるが、カメラは画像キャプチャに使用されない。
【0585】
いくつかの実施形態では、スマートフォンは、これに限定されないが、LED(発光ダイオード)などの光源を備える。ある特定の実施形態では、光源は、試料がカメラの視野内に配置されたとき(例えば、アダプタによって)に試料に照明を提供するために使用される。いくつかの実施形態では、光源からの光は、アダプタの光学部品によって強化、拡大、変更、および/または最適化される。
【0586】
いくつかの実施形態では、スマートフォンは、試料からの情報を処理するように構成されたプロセッサを備える。スマートフォンは、プロセッサによって実行されると、試料からの信号(例えば、画像)を強化、拡大、および/または最適化することができるソフトウェアの命令を含む。プロセッサは、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、グラフィックス処理装置(GPU)、物理処理装置(PPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、コントローラ、マイクロコントローラユニット、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、マイクロプロセッサなど、またはそれらの任意の組み合わせなどの1つ以上のハードウェア部品を含み得る。
【0587】
いくつかの実施形態では、スマートフォンは、試料に関連するデータおよび/または画像を別のデバイスに送信するように構成および/または使用される通信ユニットを備える。単なる例として、通信ユニットは、ケーブルネットワーク、有線ネットワーク、光ファイバーネットワーク、電気通信ネットワーク、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆電話交換網(PSTN)、Bluetoothネットワーク、ZigBeeネットワーク、近距離無線通信(NFC)ネットワークなど、またはそれらの任意の組み合わせを使用することができる。
【0588】
いくつかの実施形態では、スマートフォンは、iPhone(商標)、Android(商標)電話、またはWindows(商標)電話である。
【0589】
(7)検出方法
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、様々な種類の検出方法を含むか、または使用することができる。検出方法は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、第62/456528号、第62/456631号、第62/456522号、第62/456598号、第62/456603号、および第62/456628号、2017年2月9日に出願された米国仮出願62/459276号、第62/456904号、第62/457075号、および第62/457009号、ならびに2017年2月15日に出願された米国仮出願第62/459303号、第62/459337号、および第62/459598号、ならびに2017年2月16日に出願された米国仮出願第62/460083号、第62/460076号に列挙、説明、および/または要約されており、これらの出願の全ては、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
【0590】
(8)標識、捕捉剤、および検出剤
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、分析物検出に使用される様々な種類の標識、捕捉剤、および検出剤を使用することができる。標識は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
【0591】
いくつかの実施形態では、標識は、これに限定されないが蛍光標識など、光学的に検出可能である。いくつかの実施形態では、標識には、これらに限定されないが、IRDye800CW、Alexa 790、Dylight 800、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、カルボキシフルオレセインのスクシンイミジルエステル、フルオレセインのスクシンイミジルエステル、フルオレセインジクロロトリアジンの5−異性体、ケージドカルボキシフルオレセイン−アラニン−カルボキシアミド、オレゴングリーン488、オレゴングリーン514;ルシファーイエロー、アクリジンオレンジ、ローダミン、テトラメチルローダミン、テキサスレッド、ヨウ化プロピジウム、JC−1(5,5’,6,6’−テトラクロロ−1,1’,3,3’−テトラエチルベンズイミダゾイルカルボシアニンヨウ化物)、テトラブロモローダミン123、ローダミン6G、TMRM(テトラメチルローダミンメチルエステル)、TMRE(テトラメチルローダミンエチルエステル)、テトラメチルロサミン、ローダミンBおよび4−ジメチルアミノテトラメチルロサミン、緑色蛍光タンパク質、青色にシフトした緑色蛍光タンパク質、シアンにシフトした緑色蛍光タンパク質、赤色にシフトした緑色蛍光タンパク質、黄色にシフトした緑色蛍光タンパク質、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’ジスルホン酸;アクリジンおよびアクリジン、アクリジンイソチオシアネートなどの誘導体;5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS);4−アミノ−N−[3−ビニルスルホニル)フェニル]ナフタ−アルイミド−3,5ジスルホネート;N−(4−アニリノ−1−ナフチル)マレイミド;アントラニルアミド;4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−4−ボラ−3a,4aジアザ−5−インダセン−3−プロピオン酸BODIPY;カスケードブルー;ブリリアントイエロー;クマリンおよび誘導体:クマリン、7−アミノ−4−メチルクマリン(AMC、クマリン120)、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン(クマリン151);シアニン色素;シアノシン;4’,6−ジアミニジノ−2−フェニルインドール(DAPI);5’,5’ ’−ジブロモピロガロール−スルホナフタレイン(ブロモピロガロールレッド);7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン;ジエチレントリアアミンペンタアセテート;4,4’−ジイソチオシアナトジヒドロ−スチルベン−2−,2’−ジスルホン酸;4,4’−ジイソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸;5−(ジメチルアミノ]ナフタレン−1−スルホニルクロリド(DNS、塩化ダンシル);4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4’−イソチオシアネート(DABITC);エオシンおよび誘導体:エオシン、エオシンイソチオシアネート、エリスロシンおよび誘導体:エリスロシンB、エリスロシン、イソチオシアネート;エチジウム;フルオレセインおよび誘導体:5−カルボキシフルオレセイン(FAM)、5−(4,6−ジクロロトリアジン−2−イル)アミノ−−フルオレセイン(DTAF)、2’,7’ジメトキシ−4’5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE)、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、QFITC、(XRITC);フルオレスカミン;IR144;IR1446;マラカイトグリーンイソチオシアネート;4−メチルウンベリ−フェノオルトクレソルフタレイン;ニトロチロシン;パラロサニリン;フェノールレッド;B−フィコエリスリン;o−フタルジアルデヒド;ピレンおよび誘導体:ピレン、ピレン酢酸塩、スクシンイミジル1−ピレン;酪酸塩量子ドット;リアクティブレッド4(Cibacron(商標)ブリリアントレッド3B−A)ローダミンおよび誘導体:6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−カルボキシローダミン(R6G)、リサミンローダミンBスルホニルクロリドローダミン(ロード)、ローダミンB、ローダミン123、ローダミンXイソチオシアネート、スルホローダミンB、スルホローダミン101、スルホローダミン101の塩化スルホニル誘導体(テキサスレッド);N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA);テトラメチルローダミン;テトラメチルホダミンイソチオシアネート(TRITC);リボフラビン;5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS)、4−(4’−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL)、ロゾル酸;CALフルオールオレンジ560;テルビウムキレート誘導体;Cy3;Cy5;Cy5.5;Cy7;IRD700;IRD800;ラホーヤブルー;フタロシアニン;ならびにナフタロシアニン、クマリンおよび関連色素、ロドールなどのキサンテン色素、レゾルフィン、ビマン、アクリジン、イソインドール、ダンシル色素、ルミノールなどのアミノフタル酸ヒドラジド、およびイソルミノール誘導体、アミノフタルイミド、アミノナフタルイミド、アミノベンゾフラン、アミノキノリン、ジシアノヒドロキノン、蛍光ユーロピウム、およびテルビウム錯体;それらの組み合わせなどが挙げられる。好適な蛍光タンパク質および発色性タンパク質には、これらに限定されないが、Aequoria victoriaまたはその誘導体、例えば、Enhanced GFPなどの「ヒト化」誘導体に由来するGFP;Renilla reniformis、Renilla mulleri、またはPtilosarcus guernyiなどの別の種からのGFP;「ヒト化」組換えGFP(hrGFP);Anthozoan種の様々な蛍光タンパク質および着色タンパク質のうちのいずれか;それらの組み合わせなどが挙げられる。
【0592】
任意の実施形態では、QMAXデバイスは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B1、B2、B3、および/またはB7から選択されるバイオマーカーにそれぞれ結合する複数の捕捉剤および/または検出剤を含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数のバイオマーカーの量の尺度を得ることを含み、試料中の複数のバイオマーカーの量は、疾患または状態の診断に役立つ。
【0593】
任意の実施形態では、捕捉剤および/または検出剤は抗体エピトープであり得、バイオマーカーは抗体エピトープに結合する抗体であり得る。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B4、B5、またはB6から選択される生体分子またはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、表B5から選択されるアレルゲンまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B6から選択される感染因子由来生体分子またはその断片を含む。
【0594】
任意の実施形態では、QMAXデバイスは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B4、B5、および/またはB6から選択される複数の抗体エピトープを含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数のエピトープ結合抗体の量の尺度を得ることを含み、試料中の複数のエピトープ結合抗体の量は、疾患または状態の診断に役立つ。
【0595】
(9)分析物
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、様々な種類の分析物(バイオマーカーを含む)の操作および検出に適用することができる。分析物は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
【0596】
本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、様々な分析物の検出、精製、および/または定量化に使用することができる。いくつかの実施形態では、分析物は様々な疾患に関連するバイオマーカーである。いくつかの実施形態では、分析物および/またはバイオマーカーは、疾患の存在、重症度、および/または病期を示す。本発明のデバイス、装置、システム、および/または方法で検出および/または測定できる分析物、バイオマーカー、および/または疾患は、2016年8月10日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号、および2016年9月27日に出願されたPCT出願第PCT/US2016/054025号、および2015年9月29日に出願された米国仮出願第62/234,538号および2015年9月28日に出願された第62/233,885号、2016年2月9日に出願された第62/293,188号、および2016年3月に出願された第62/305,123号に列挙、説明、および/または要約されており、これらは全てそれらの全体において参照により本書に組み込まれる。例えば、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、(a)ある特定の疾患、例えば、感染症および寄生虫病、傷害、心血管疾患、癌、精神疾患、神経精神疾患、ならびに器質性疾患、例えば、肺疾患、腎疾患の病期と相関する化学化合物または生体分子の検出、精製、および定量化、(b)微生物、例えば、環境、例えば、水、土壌、または生体試料、例えば、組織、体液からのウイルス、真菌、および細菌の検出、精製、および定量化、(c)食品の安全性または国家安全保障を危険にさらす化学化合物または生体試料、例えば、毒性廃棄物、の検出、定量化、たとえば毒性廃棄物、炭疽の検出、定量化、(d)医学的または生理学的モニターにおけるバイタルパラメータ、例えば、グルコース、血中酸素レベル、総血球数の定量化、(e)生体試料、例えば、細胞、ウイルス、体液からの特定のDNAまたはRNAの検出および定量化、(f)ゲノム解析のための染色体およびミトコンドリアのDNAの遺伝子配列の配列決定および比較、または(g)例えば、医薬品の合成または精製中の反応生成物の検出において使用され得る。
【0597】
いくつかの実施形態では、分析物は、バイオマーカー、環境マーカー、または食品マーカーであり得る。いくつかの場合では、試料は液体試料であり、診断試料(唾液、血清、血液、尿、汗、涙、精液、または粘液など);川、海、湖、雨、雪、下水、下水処理流出、農業排水、産業排水、水道水、もしくは飲料水から得られる環境試料;または水道水、飲料水、調理済み食品、処理済みの食品、もしくは生の食品から得られる食品試料であり得る。
【0598】
任意の実施形態では、試料は対象から得られる診断試料であり得、分析物はバイオマーカーであり得、測定される試料中の分析物の量は疾患または状態の診断に役立ち得る。
【0599】
任意の実施形態では、本発明のデバイス、装置、システム、および方法は、試料中のバイオマーカーの測定量を含む情報に基づいて対象を診断することをさらに含むことができる。いくつかの場合では、診断ステップは、測定されたバイオマーカーの量を含むデータを遠隔地に送信し、遠隔地からの測定値を含む情報に基づいて診断を受けることを含む。
【0600】
任意の実施形態では、バイオマーカーは、米国仮出願第62/234,538号、第62/293,188号、および/または第62/305,123号、および/またはPCT出願第PCT/US2016/054,025号に開示されている表B1、2、3、または7から選択され得、これらは全ての目的のためにそれらの全体において組み込まれる。いくつかの場合では、バイオマーカーは、表B1、2、または3から選択されるタンパク質である。いくつかの場合では、バイオマーカーは、表B2、3または7から選択される核酸である。いくつかの場合では、バイオマーカーは、表B2から選択される感染因子由来バイオマーカーである。いくつかの場合では、バイオマーカーは、表B7から選択されるマイクロRNA(miRNA)である。
【0601】
任意の実施形態では、適用ステップb)は、試料からmiRNAを単離して単離されたmiRNA試料を生成すること、および単離されたmiRNA試料をディスク結合ドットオンピラーアンテナ(QMAXデバイス)アレイに適用することを含み得る。
【0602】
任意の実施形態では、QMAXデバイスは、表B1、B2、B3、および/またはB7から選択されるバイオマーカーとそれぞれ結合する複数の捕捉剤を含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数のバイオマーカーの量の尺度を得ることを含み、試料中の複数のバイオマーカーの量は、疾患または状態の診断に役立つ。
【0603】
任意の実施形態では、捕捉剤は抗体エピトープであり得、バイオマーカーは抗体エピトープに結合する抗体であり得る。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、表B4、B5、またはB6から選択される生体分子またはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、表B5から選択されるアレルゲンまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、表B6から選択される感染因子由来生体分子またはその断片を含む。
【0604】
任意の実施形態では、QMAXデバイスは、表B4、B5、および/またはB6から選択される複数の抗体エピトープを含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数のエピトープ結合抗体の量の尺度を得ることを含み、試料中の複数のエピトープ結合抗体の量は、疾患または状態の診断に役立つ。
【0605】
任意の実施形態では、試料は環境試料であり得、分析物が環境マーカーであり得る。いくつかの実施形態では、環境マーカーは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B8から選択される。
【0606】
任意の実施形態では、方法は、試料が得られた環境にさらされる対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することを含み得る。
【0607】
任意の実施形態では、方法は、測定された環境マーカーの量を含むデータを遠隔地に送信すること、および試料が得られた環境にさらされる対象の安全性または有害性を示すレポートを受信することを含み得る。
【0608】
任意の実施形態では、QMAXデバイスアレイは、表B8から選択される環境マーカーにそれぞれ結合する複数の捕捉剤を含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数の環境マーカーの量の測定値を得ることを含むことができる。
【0609】
任意の実施形態では、試料は食品試料であり得、分析物は食品マーカーであり得、試料中の食材マーカーの量は、消費する食品の安全性と相関し得る。いくつかの実施形態では、食品マーカーは表B9から選択される。
【0610】
任意の実施形態では、方法は、試料が得られる食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することを含み得る。
【0611】
任意の実施形態では、方法は、測定された食料マーカーの量を含むデータを遠隔地に送信すること、および試料が得られる食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信することを含み得る。
【0612】
任意の実施形態では、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、米国仮出願第62/234,538号およびPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B9から選択される食品マーカーにそれぞれ結合する複数の捕捉剤を含むことができ、得ることは、試料中の複数の食品マーカーの量の測定値を得ることを含むことができ、試料中の複数の食品マーカーの量は、消費する食品の安全性と相関し得る。
【0613】
また、本発明の装置、システム、および方法を実施する際に使用を見出すキットも本明細書に提供される。
【0614】
試料の量は、試料の約一滴であり得る。試料の量は、刺した指または指先から収集した量であり得る。試料の量は、マイクロニードルまたは静脈吸引から収集した量であり得る。
【0615】
試料は、供給源からそれを取得した後、さらに処理することなく使用され得るか、または、例えば、対象の分析物の濃縮、大きな粒子状物質の除去、固体試料の溶解または再懸濁などに処理され得る。
【0616】
試料をQMAXデバイスに適用する任意の好適な方法が用いられ得る。好適な方法は、ピペット、スポイト、シリンジなどを使用することを含み得る。ある特定の実施形態では、以下に説明されるように、QMAXデバイスがディップスティック形式の支持体上に位置する場合、ディップスティックの試料受け取り領域を試料に浸漬することによって試料がQMAXデバイスに適用され得る。
【0617】
試料は、一度に、または複数回で収集され得る。経時的に収集された試料は、個別に集約および/または処理され得る(QMAXデバイスに適用し、試料中の分析物の量の測定値を得ることによって)。いくつかの場合によっては、経時的に得られた測定値を集約することができ、経時的な縦断的分析に役立ち、スクリーニング、診断、治療、および/または疾患予防を促進することができる。
【0618】
上記のように、QMAXデバイスを洗浄して未結合の試料構成成分を除去することは、任意の便利な方法で行うことができる。ある特定の実施形態では、結合緩衝剤を使用してQMAXデバイスの表面を洗浄し、未結合の試料構成成分を除去する。
【0619】
分析物の検出可能な標識は、任意の便利な方法で行うことができる。分析物は、直接または間接的に標識され得る。直接標識では、試料がQMAXデバイスに適用される前に、試料中の分析物が標識される。間接標識では、以下に説明されるように、試料がQMAXデバイスに適用された後に、試料中の非標識分析物が標識され、非標識検体が捕捉される。
【0620】
(10)用途
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、様々な用途(分野および試料)に使用することができる。用途は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
【0621】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、様々な分野の様々な異なる用途で使用され、試料中の1つ以上の分析物の有無、定量化、および/または増幅の判定が望ましい。例えば、ある特定の実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法は、タンパク質、ペプチド、核酸、合成化合物、無機化合物、有機化合物、細菌、ウイルス、細胞、組織、ナノ粒子、およびその他の分子、化合物、混合物、ならびにそれらの物質の検出に使用される。主題のデバイス、装置、システム、および方法が使用され得る様々な分野には、これらに限定されないが、ヒトの疾患および状態の診断、管理、および/または予防、獣医の疾患および状態の診断、管理、および/または予防、植物の疾患または状態の診断、管理、および/または予防、農業用途、獣医学用途、食品検査、環境検査および汚染除去、薬物検査および予防などが挙げられ、使用され得る。
【0622】
本発明の用途には、これらに限定されないが、(a)特定の疾患、または疾患の特定の病期、例えば、感染症および寄生虫病、傷害、心血管疾患、癌、精神疾患、神経精神疾患、ならびに器質性疾患、例えば、肺疾患、腎疾患の病期と相関する化学化合物または生体分子の検出、精製、定量化、および/または増幅、(b)細胞および/または微生物、例えば、環境、例えば、水、土壌、または生体試料、例えば、組織、体液からのウイルス、真菌、および細菌の検出、精製、定量化、および増幅、(c)食品の安全性、ヒトの健康、または国家安全保障を危険にさらす化学化合物または生体試料、例えば、毒性廃棄物、炭疽の検出、定量化、(d)医学的または生理学的モニターにおけるバイタルパラメータ、例えば、グルコース、血中酸素レベル、総血球数の検出および定量化、(e)生体試料、例えば、細胞、ウイルス、体液の特定のDNAまたはRNAの検出および定量化、(f)ゲノム解析のための染色体およびミトコンドリアのDNAの遺伝子配列の配列決定および比較、または(g)例えば、医薬品の合成または精製中の反応生成物の検出および定量化が挙げられる。
【0623】
いくつかの実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法は、試料中の核酸、タンパク質、または他の分子もしくは化合物の検出に使用される。ある特定の実施形態では、デバイス、装置、システム、および方法は、例えば、対象の疾患状態の診断、予防、および/または管理に使用されるような、生体試料中の1つ以上、2つ以上、または3つ以上の疾患バイオマーカーの迅速な臨床検出および/または定量化に使用される。ある特定の実施形態では、デバイス、装置、システム、および方法は、環境試料、例えば、川、海、湖、雨、雪、下水、下水処理流出、農業排水、産業排水、水道水または飲料水中の1つ以上、2つ以上、または3つ以上の環境マーカーの検出および/または定量化に使用される。ある特定の実施形態では、デバイス、装置、システム、および方法は、水道水、飲料水、調理済み食品、処理済みの食品、または生の食品から得られる食品試料からの1つ以上、2つ以上、または3つ以上の食品マークの検出および/または定量化に使用される。
【0624】
いくつかの実施形態では、主題のデバイスはマイクロ流体デバイスの一部である。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法を使用して、蛍光または発光信号を検出する。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法は、これらに限定されないが、携帯電話、タブレットコンピュータ、およびラップトップコンピュータなどの通信デバイスを含むか、またはこれらと一緒に使用される。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法は、これらに限定されないが、光学バーコード、無線周波数IDタグ、またはそれらの組み合わせなどの識別子を含むか、またはこれらと一緒に使用される。
【0625】
いくつかの実施形態では、試料は対象から得られた診断試料であり、分析物はバイオマーカーであり、測定された試料中の分析物の量は疾患または状態の診断に役立つ。いくつかの実施形態では、対象のデバイス、システム、および方法は、疾患または状態を有しないか、またはその低いリスクにある個体において測定されたバイオマーカーの量および測定されたバイオマーカーの値の範囲を示すレポートを受信するか、または対象に提供することをさらに含み、測定された値の範囲に対する測定されたバイオマーカーの量は、疾患または状態の診断に役立つ。
【0626】
いくつかの実施形態では、試料は環境試料であり、分析物は環境マーカーである。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、システム、および方法は、試料が得られた環境にさらされる対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することを含む。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、システム、および方法は、測定された環境マーカーの量を含むデータを遠隔地に送信すること、および試料が得られた環境にさらされる対象の安全性または有害性を示すレポートを受信することを含む。
【0627】
いくつかの実施形態では、試料は食品試料であり、分析物は食品マーカーであり、試料中の食品マーカーの量は、消費する食品の安全性と相関する。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、システム、および方法は、試料が得られる食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することを含む。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、システム、および方法は、測定された食料マーカーの量を含むデータを遠隔地に送信すること、および試料が得られる食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信することを含む。
【0628】
(11)寸法
本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、プレートおよびスペーサを含むことができるQMAXデバイスを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、QMAXデバイスおよびそのアダプタの個々の構成要素の寸法は、2016年8月10日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号、および2016年12月9日に出願された米国仮出願第62,431,639号および2017年2月8日に出願された第62/456,287号に列挙、説明、および/または要約されており、これらは全てそれらの全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0629】
いくつかの実施形態では、寸法は以下の表に列挙されている。
【0631】
(12)クラウド
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、データ転送、ストレージ、および/または分析のためにクラウド技術を使用することができる。関連するクラウド技術は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
【0632】
いくつかの実施形態では、クラウドストレージおよびコンピューティング技術は、クラウドデータベースを含むことができる。単なる例として、クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン)は、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してクラウドに接続され得る。
【0633】
いくつかの実施形態では、試料に関連するデータ(例えば、試料の画像)は、モバイルデバイスによって処理することなくクラウドに送信され、さらなる分析が遠隔で実施され得る。いくつかの実施形態では、試料に関連するデータは、モバイルデバイスによって処理され、結果はクラウドに送信される。いくつかの実施形態では、生データおよび結果の両方がクラウドに転送される。
【0634】
追加の留意点
本開示による本発明の主題のさらなる例は、以下に列挙される段落に記載される。
【0635】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、「単一」という語が使用される場合などの文脈がそうではないことを明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。例えば、「分析物」への言及は単一の分析物および複数の分析物を含み、「捕捉剤」への言及は単一の捕捉剤および複数の捕捉剤を含み、「検出剤」への言及は単一の検出剤および複数の検出剤を含み、「剤」への言及には、単一の剤および複数の剤を含む。
【0636】
本明細書で使用される場合、「適合させる」および「構成される」という用語は、要素、構成要素、または他の対象物が所与の機能を果たすように設計および/または意図されることを意味する。したがって、「適応された」および「構成された」という用語の使用は、所与の要素、構成要素、または他の主題が所与の機能を単に実行する「ことができる」ことを意味すると解釈されるべきではない。同様に、特定の機能を実行するように構成されていると列挙されている主題は、加えてまたは代替として、その機能を実行するように作動するものとして説明され得る。
【0637】
本明細書で使用される、「例えば」という語句、「例として」という語句、ならびに/または単に「例」および「例示」という用語は、本開示による1つ以上の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、および/または方法に関して使用される場合、記載される構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、および/または方法が、本開示による構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、および/または方法の例示的で非排他的な例であることを伝えることを意図している。したがって、説明される構成要素、機能、詳細、構造、実施形態、および/または方法は、限定的、必須、または排他的/網羅的であることを意図しておらず、構造的および/または機能的に類似および/または同等の構成要素、機能、詳細、構造、実施形態、および/または方法を含む他の構成要素、機能、詳細、構造、実施形態、および/または方法も、本開示の範囲内である。
【0638】
本明細書で使用される、2つ以上の実体のリストに関して「〜の少なくとも1つ」および「〜の1つ以上」という語句は、実体のリスト内の実体の任意の1つ以上を意味し、実体のリスト内に具体的に列記されているあらゆる実体の少なくとも1つに限定されない。例えば、「AおよびBの少なくとも1つ」(または、同等に「AまたはBの少なくとも1つ」、または同等に「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、Aのみ、Bのみ、またはAおよびBの組み合わせを指す場合がある。
【0639】
本明細書で使用される、第1の実体と第2の実体との間に置かれる「および/または」という用語は、(1)第1の実体、(2)第2の実体、ならびに(3)第1の実体および第2の実体の1つを意味する。「および/または」により列記された複数の実体は、同じように、つまり、そのように結合された実体の「1つ以上」と解釈されるべきである。具体的に特定されたそれらの実体に関連するか無関係であるかにかかわらず、「および/または」節で具体的に特定された実体以外に、他の実体が任意選択で存在する場合がある。
【0640】
数値範囲が本明細書で言及される場合、本発明は、エンドポイントが含まれる実施形態、両方のエンドポイントが除外される実施形態、および一方のエンドポイントが含まれ他方が除外される実施形態を含む。特に指定のない限り、両方のエンドポイントが含まれると想定するべきである。さらに、特に指示のない限り、または文脈および当業者の理解から明白でない限り。
【0641】
任意の特許、特許出願、または他の参考文献が、参照により本明細書に組み込まれ、かつ(1)本開示の組み込まれていない部分または他の組み込まれた参考文献のいずれかと矛盾する方法で用語を定義する場合、および/または(2)本開示の組み込まれない部分または他の組み込まれた参考文献のいずれかと別様に矛盾する場合、本開示の組み込まれていない部分が優先するものとし、本明細書における用語または組み込まれた開示は、その用語が定義されている、および/または組み込まれた開示が元々存在していた参考文献に関してのみ優先するものとする。
【0642】
本開示を読むと当業者には明らかであるように、本明細書で説明および図示される個々の実施形態のそれぞれは、本教示の範囲または精神から逸脱することなく他のいくつかの実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離またはそれと組み合わせることができる個別の構成要素および特徴を有する。任意の列挙された方法は、列挙された事象の順序、または論理的に可能な任意の他の順序で実施され得る。
【0643】
当業者は、本発明が、その応用において、構造の詳細、構成要素の配置、カテゴリー選択、重み付け、所定の信号制限、または本明細書における説明もしくは図面に記載されたステップに限定されないことを理解するであろう。本発明は、他の実施形態が可能であり、多くの異なる方法で実施または実行することができる。