(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-512532(P2020-512532A)
(43)【公表日】2020年4月23日
(54)【発明の名称】試料受容組立体及びプローブ
(51)【国際特許分類】
G01N 1/10 20060101AFI20200331BHJP
G01N 1/00 20060101ALI20200331BHJP
【FI】
G01N1/10 V
G01N1/00 101K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2019-530720(P2019-530720)
(86)(22)【出願日】2017年12月12日
(85)【翻訳文提出日】2019年8月6日
(86)【国際出願番号】US2017065732
(87)【国際公開番号】WO2018111825
(87)【国際公開日】20180621
(31)【優先権主張番号】62/433,486
(32)【優先日】2016年12月13日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】507269175
【氏名又は名称】シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】SIEMENS HEALTHCARE DIAGNOSTICS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100169627
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 美奈
(72)【発明者】
【氏名】ガラーノ,ケネス ピー.
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA29
2G052AD06
2G052AD26
2G052AD46
2G052BA14
2G052CA02
2G052CA18
2G052GA28
2G052GA29
2G052HC04
2G052HC08
2G052HC32
2G052HC42
2G052JA06
2G052JA08
2G052JA20
(57)【要約】
異なるサイズ及び形状を有する試料容器から流体試料を受け入れることができる試料受容体入れ組立体は、アーム、アームホルダ、試料プローブ及び支持部材を含み、該支持部材は、それを貫通するボアと、複数の直線状の溝とを有する。前記アームは前記アームホルダ内に配置され、前記試料プローブは前記アーム内に配置される。前記アームホルダは、前記支持部材の前記ボアを通して挿入可能な中空ピボットピンを含む。前記試料プローブは、前記アームの遠位端を通って伸長可能な第1の部分と、前記中空ピボットピンを通って軸方向に伸長する第2の部分とを、有する。前記支持部材内の複数の直線状の溝は、前記アーム上のガイドピンを受け入れ、前記アームの伸長位置から収縮位置への前記アームホルダ内への収縮を案内するように寸法決めされ、位置決めされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それを貫通するボアを有する支持部材;
前記支持部材に枢着されたアームホルダ;
前記アームホルダ内に配置されたアームであって、前記アームホルダに対して軸方向に摺動可能であり、遠位端を備えるアーム;及び
一部が前記アーム内に配置された試料プローブであって、前記アームの遠位端を通って延在可能な第1の部分と、前記支持部材のボアを通って延在する第2の部分とを有する試料プローブ
を、含有してなる試料受容組立体であって、
前記アームホルダ、前記アーム及び前記試料プローブは、選択された位置へ回転可能であり、前記アームは、前記アームホルダ及び前記試料プローブに対して軸方向に移動可能であり、前記アームが選択的に位置決め可能であって、前記アームに対する前記試料プローブの前記遠位端の位置を変更して、前記プローブが異なるタイプの試料輸送容器から試料を受け取ることができる
試料受容組立体。
【請求項2】
前記アームホルダが前記支持部材ボアによって受容される中空ピボットピンを含み、前記試料プローブの第2の部分が前記中空ピボットピンを通って軸方向に延在する、請求項1に記載の試料受容組立体。
【請求項3】
請求項2に記載の試料受容組立体であって、更に、
前記アーム上に配置されたガイドピン;及び
前記支持面に沿って形成された複数の直線状の溝であって、前記ガイドピンを受け入れるように寸法決めされ、前記アームホルダ内への伸長位置から収縮位置へのアームの収縮を案内するように配置された複数の直線状の溝
を含む、試料受容組立体。
【請求項4】
前記アームを前記収縮位置から前記伸長位置に付勢する付勢要素を更に備える、請求項3に記載の試料受容組立体。
【請求項5】
前記支持面内に湾曲した溝を更に備え、該湾曲した溝が、前記ガイドピンを受け入れるように寸法決めされ且つ前記アーム及び前記アームホルダの回転時に前記ガイドピンを前記複数の直線状の溝に案内するように配置される、請求項3に記載の試料受容組立体。
【請求項6】
請求項5に記載の試料受容組立体であって、
前記支持部材内の前記複数の直線状の溝が
前記湾曲溝からボアに向かって垂直に延びる第1の直線状の溝;
前記湾曲溝から延び、第1の直線状の溝から第1の角度でボアから離れる第2の直線状の溝;
前記湾曲溝から延び、第1の直線状の溝から第2の角度でボアから離れる第3の直線状の溝;及び
前記湾曲溝から延び、第1の直線状の溝から第3の角度でボアから離れる第4の直線状の溝
を含む試料受容組立体。
【請求項7】
前記第2の直線状の溝が、前記アームの後退及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、閉じた収集チューブからのサンプリングに適合する長さを有する、請求項6に記載の試料受容組立体。
【請求項8】
前記第3の直線状の溝が、前記アームの後退及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、シリンジからのサンプリングに適合する長さを有する、請求項6に記載の試料受容組立体。
【請求項9】
前記第4の直線状の溝が、前記アームの後退及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、キャピラリからのサンプリングに適合する長さを有する、請求項6に記載の試料受容組立体。
【請求項10】
前記アームホルダと係合可能であって前記中空ピボットピンを受容するために前記支持部材ボアと軸方向に整列された中心ボアを有する位置決めディスクを更に備える請求項5に記載の試料受容組立体であって、前記位置決めディスクと係合可能な駆動ギアを含有し、該駆動ギアの回転により前記アームホルダを回転させる試料受容組立体。
【請求項11】
請求項10に記載の試料受容組立体であって、前記位置決めディスクがリフトスロットを更に有し、前記アームが前記リフトスロット内に延在するように配置されたリフトピンを更に備え、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記リフトピンを前記リフトスロットの外面まで上昇させて前記アームを上昇させるように前記リフトピン及びリフトスロットが整列される試料受容組立体。
【請求項12】
請求項11に記載の試料受容組立体であって、前記位置決めディスクが回転スロットを更に有し、前記アームホルダが前記回転スロット内に延在するように配置されたストップピンを更に備え、該ストップピン及び前記回転スロットが、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記ストップピンが前記回転スロットの第1の端部に当接し、前記第1の方向への前記位置決めディスクの更なる回転により前記アームホルダが回転させられるように、整列する試料受容組立体。
【請求項13】
前記支持部材が、前記駆動ギアのための駆動ハウジングを更に含み、前記駆動ギアが、モータと係合可能な主駆動ギアと、該主駆動ギア及び前記位置決めディスクと係合可能な移行駆動ギアとを含む、請求項12に記載の試料受容組立体。
【請求項14】
前記アームの前記遠位端に隣接するシステムシールを更に含み、該システムシールが、前記アームが待機位置にあるときに試薬カートリッジニップルと係合可能である、請求項12に記載の試料受容組立体。
【請求項15】
前記位置決めディスクの回転により、前記アーム及び前記システムシールが前記ニップルから上昇する、請求項14に記載の試料受容組立体。
【請求項16】
前記アームの前記遠位端に隣接して配置された試料ポートを更に含み、該試料ポートがキャピラリコネクタ、プローブワイプ及びシステムシールを含む、請求項12に記載の試料受容組立体。
【請求項17】
前記試料ポートが交換可能である、請求項16に記載の試料受容組立体。
【請求項18】
前記アームホルダ、前記アーム及び前記試料プローブが交換可能である、請求項12に記載の試料受容組立体。
【請求項19】
ストップピン及び中空ピボットピンを含むアームホルダ;
一部が前記アームホルダ内に配置されたアームであって、リフトピン、ガイドピン及び遠位端を備えるアーム;
前記中空ピボットピンの周りに回転可能な位置決めディスクであって、リフトスロットと回転スロットとを含む位置決めディスク;及び
前記アームホルダから延びるように前記アームを付勢する付勢要素
を含有してなる試料受容体であって、
ここで、前記リフトピンが前記リフトスロット内に延在し、前記リフトピン及び前記リフトスロットが、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記リフトピンを前記リフトスロットの外面まで上昇させてそれによりアームを上昇させるように整列され、
前記ストップピンが回転スロット内に延在し、位置決めディスクの第1の方向への回転により前記ストップピンが前記回転スロットの第1の端部に当接するように前記ストップピン及び前記回転スロットが整列され、
更に、前記位置決めディスクが第1の方向へ更に回転することにより、アームホルダが回転する
試料受容体。
【請求項20】
分析構成要素を収容し、貫通孔を有する壁を有するチャンバ;
前記ボア内に旋回可能に位置決めされた中空ピボットピンを備えるアームホルダ;
一部が前記アームホルダ内に配置されたアームであって、リフトピン、ガイドピン及び遠位端を備えるアーム;
一部が前記アーム内に配置された試料プローブであって、前記アームの前記遠位端を通って延在可能な第1の部分及び前記中空ピボットピンを通って前記チャンバ内に軸方向に延在し前記分析構成要素の少なくとも1つに接続する第2の部分を有する、試料プローブ;
前記ガイドピンを受け入れるように寸法決めされた壁内の少なくとも3つの直線状の溝であって、前記アームの前記アームホルダ内への引き込みを前記直線状の溝が延長位置から収縮位置まで案内するように配置され、各直線状の溝が異なる長さを有していて、少なくとも3つの異なるタイプの試料容器からのサンプリングに適合する試料プローブの延長を可能にする直線状の溝;
前記中空ピボットピンの周りに回転可能な位置決めディスクであって、リフトスロットと回転スロットとを備える位置決めディスク;
前記位置決めディスク上のギア歯と係合可能な駆動ギアであって、係合されると該駆動ギアの回転により前記位置決めディスクを回転させる駆動ギア、
ここで、前記リフトピンは、前記リフトスロット内に延在するように位置決めされ、前記リフトピン及び前記リフトスロットは、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記リフトピンが前記リフトスロットの外面まで上昇して前記アームを上昇させるように整列され、
また、前記アームホルダは、前記回転スロット内に延在するように位置決めされたストップピンを更に備え、前記ストップピン及び前記回転スロットは、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記ストップピンが前記回転スロットの第1の端部に当接し、前記第1の方向への位置決めディスクの更なる回転により前記アームホルダが回転するように整列されており;
前記ガイドピンの位置を決定するために配置された位置決めセンサ;
前記駆動ギアを駆動するモータ;及び
選択された試料容器のタイプを示す第1の信号を前記入力デバイスから受信し、前記ガイドピンの位置を示す前記位置決めセンサからの第2の信号を受信し、前記ガイドピンが前記選択された試料容器のタイプと一致する位置まで上昇し回転するのに十分な時間、モータを作動させるように構成されたプロセッサ
を備える流体試験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2016年12月13日に出願された米国仮出願第62/433,486号の優先権を主張し、その内容全体は、参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
試料受容組立体は、全血、血清、プラズマの分析のために、又は体液(例えば、胸腔液及び尿)の他の測定のために、血液分析器等の流体試験装置とともに使用される。流体試験装置又は分析装置のいくつかは自動化されているが、ただ1種類の試料容器用に設計されている。例えば、分析器は、シリンジのみによる試料投入を可能にする。他の分析器は、異なる試料容器を収容するために、試料受容組立体の手動操作を必要とする。
【0003】
マイクロ流体装置は、典型的には、試料導入のための開放ポートを含む。流体試料は、シリンジ等の元の収集装置から試料を分配することによってマイクロ流体装置上の開放ポートに導入することができる。収集装置が、VACUTAINER(登録商標)管等の管である場合、先ず、試験される流体の一部をピペット又はシリンジによって除去し、その後、試料をマイクロ流体装置上の開放ポートに分配することが必要なことが時々ある。流体移送は、曝露の危険性を与え、多くの場合、複数の消耗品の使用を必要とし、これは、曝露の危険性を増大させ、化学的又は生物学的に有害な廃棄物の量を増加させる。また、試料を手動で流体試験装置に分配することは、労働集約的であり、時間が掛かる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、当該技術分野において、自動化することができ、異なるタイプ及びサイズの試料容器から試料を受容し得る、流体試験装置と共に使用するための試料受容組立体の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示され、特許請求される本発明の概念は、一般に、異なるサイズ及び形状を有する試料容器から流体試料を受け取ることができる試料受容組立体に関する。試料受容組立体は、支持部材、アーム、アームホルダ及び試料プローブを含む。支持部材は、それを貫通するボアと、複数の直線状の溝とを有する。アームは一部がアームホルダ内に配置され、試料プローブは一部がアーム内に配置される。アームホルダは、支持部材のボアを通して挿入可能な中空ピボットピンを含む。試料プローブは、アームの遠位端を通って伸長可能な第1の部分と、中空ピボットピンを通って軸方向に伸長する第2の部分とを有する。支持部材内の複数の直線状の溝は、アーム上のガイドピンを受け入れ、伸長位置から収縮位置へ、アームホルダ内へのアームの収縮を案内するように、寸法決めされ、配置される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
当業者が、本明細書に開示された発明概念を作成し使用するのを手助けするために、添付の図面及び概略図を参照するが、これらは、縮尺どおりに描かれることを意図しておらず、同じ参照番号は、一貫性のために、同一の又は類似の要素を指すことを意図している。明確化のため、すべての構成要素がすべての図面においてラベル付けされてはいない。図面のいくつかの特徴及びいくつかの図は、明確さ及び簡潔さのために、誇張されていて縮尺どおりではなく或いは概略的に示されていることがある。図面は以下のとおりである。
【0007】
図1は、本明細書に開示された本発明の概念による試料受容組立体の例示的な実施形態の正面斜視図である。
図2は、
図1の試料受容組立体の背面斜視図である。
図3は、
図1の試料受容組立体のアームの斜視図である。
図4は、
図3のアームの反対側を示す斜視図である。
図5Aは、収縮位置にあるアーム、アームホルダ及び試料プローブの例示的な立面図である。
図5Bは、伸長位置にあるアーム、アームホルダ及び試料プローブの例示的な立面図である。
図6は、例示的なボア及びチャネル配置の図である。
図7Aは、密封位置にある
図1の試料受容組立体を示す。
図7Bは、上昇位置にある
図1の試料受容組立体を示す。
図7Cは、VACUTAINER(登録商標)管から試料を採取するように位置決めされた、
図1の試料受容組立体を示す。
図7Dは、シリンジから試料を採取するように位置決めされた、
図1の試料受容組立体を示す。
図7Eは、キャピラリから試料を採取するように位置決めされた、
図1の試料受容組立体を示す。
図8は、
図1の試料受容組立体のアームホルダの斜視図である。
図9は、
図1の試料受容組立体の別の斜視図である。
図10は、例示的なリフトカムの斜視図である。
図11は、例示的なアームホルダの前方アームホルダ部の斜視図である。
図12は、
図11の前方アームホルダ部に取り付けられる後方アームホルダ部の斜視図である。
図13は、本明細書に開示された本発明の概念による試料受容組立体の別の例示的な実施形態の正面斜視図である。
図14は、
図13の試料受容組立体の背面斜視図である。
図15は、
図13の試料受容組立体の分解図である。
図16は、位置決めディスクの正面斜視図である。
図17は、
図13の試料受容組立体のアーム、アームホルダ及び試料プローブの断面図である。
図18Aは、待機位置にある
図13の試料受容組立体を示す。
図18Bは、持ち上げられた位置にある
図13の試料受容組立体を示す。
図18Cは、VACUTAINER(登録商標)管から試料を採取するように位置決めされた
図13の試料受容組立体を示す。
図18Dは、シリンジからサンプリングするように位置決めされた
図13の試料受容組立体を示す。
図18Eは、キャピラリから試料を採取するように位置決めされた
図13の試料受容組立体を示す。
図19は、
図13の試料受容組立体のアーム、アームホルダ及び試料プローブの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
例示的な図面、実験、結果及び実験手順によって、本発明の概念の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明の概念は、その適用において、以下の説明に記載され或いは図面、実験及び/又は結果に示される構成要素の構造及び配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明の概念は、他の実施形態が可能であり又は様々な方法で実施若しくは実行することができる。従って、本明細書で使用される言葉は、可能な限り広い範囲及び意味が与えられることを意図しており、実施形態は、例示的であることを意図しており、網羅的ではない。また、本明細書で使用される表現及び用語は、説明の目的のためのものであり、限定とみなされるべきではないことを理解されたい。
【0009】
特に定義されない限り、ここに開示され特許請求される発明概念に関連して使用される科学的及び技術的用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。更に、文脈によって必要とされない限り、単数の用語は複数を含み、複数の用語は単数を含むものとする。前述の技術及び手順は、一般に、当技術分野で周知の従来の方法に従って、そして本明細書全体に亘って引用され議論される種々の一般的でより具体的な引用文献に記載されているように、実施される。本明細書に記載の分析化学、合成有機化学並びに薬化学及び医薬化学に関連して利用される命名法並びに実験手順及び技法は、当技術分野で周知であり、一般に使用されるものである。化学合成及び化学分析には標準的な技術が使用される。
【0010】
本明細書に開示され、特許請求される物品、組成物及び/又は方法のすべては、本開示に照らして、過度の実験なしに作製及び実行することができる。本発明の概念の物品、組成物及び方法を好ましい実施形態に関して説明したが、本発明の概念、趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書で説明する物品、組成物及び/又は方法に対して、並びに、方法のステップにおいて又はステップの順序において、変形形態を適用することができることは、当業者には明らかであろう。当業者に明らかなこのような類似の代替物及び修飾は、すべて、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の概念の精神、範囲及び概念の範囲内にあると考えられる。
【0011】
本開示に従って利用されるように、以下の用語は、特に断らない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである。
【0012】
特許請求の範囲及び/又は本明細書において、用語「含む」と共に使用される場合の、語句「a」又は「an」の使用は、「1つ」を意味し得るが、それはまた、「1つ以上」、「少なくとも1つ」及び「1つ又はそれ以上」の意味と一致する。
【0013】
特許請求の範囲における用語「又は」の使用は、代替物のみをいうと又は代替物は相互に排他的であると明示的に示されなければ、「及び/又は」を意味するように用いられる。但し、本開示は代替物のみ及び「及び/又は」に言及する定義を支持する。
【0014】
本出願を通して、用語「約」は、ある値が、装置に固有の誤差の変動、その値を決定するために使用される方法、又は研究対象の間に存在する変動を含むことを示すために、使用される。
【0015】
用語「少なくとも1つ」の使用は、1並びに、これらに限定されないが、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、100等を含む1を超える任意の量を含むと理解される。用語「少なくとも1つ」は、それが取り付けられる用語に依存して、100又は1000又はそれ以上に及んでもよく、加えて、100/1000の量は、より高い限界値も満足のいく結果をもたらし得るので、限定的であると考えられるべきではない。更に、用語「X、Y及びZのうちの少なくとも1つ」の使用は、Xのみ、Yのみ及びZのみ、並びにX、Y及びZの任意の組合せを含むものと理解されるであろう。
【0016】
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるように、用語「備える(comprising)」(及び「備える」及び「備える」等の任意の形態)、「有する(having)」(並びに「有する(have)」及び「有する(has)」等の任意の形態)、「含む(including)」(並びに「含む(includes)」及び「含む(include)」等の任意の形態)又は「含有する(containing)」(並びに「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」等の任意の形態)は、包括的又はオープンエンドであり、追加の、列挙されていない要素又は方法ステップを排除しない。
【0017】
本明細書で使用される「又はその組合せ」という用語は、この用語に先行する列挙された項目のすべての順列及び組合せを指す。例えば、「A、B、C又はこれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC又はABCのうちの少なくとも1つを含むことを意図しており、特定の文脈において順位が重要である場合、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACBをも意味する。この例を続けると、BB、AAA、MB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB等の1つ又は複数の項目又は用語の反復を含む組合せが明確に含まれる。当業者は、文脈から特に明白でない限り、典型的には、任意の組合せにおける項目又は用語の数に制限がないことを理解するであろう。
【0018】
本発明の概念の実施形態の以下の詳細な説明において、本発明の概念のより完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載される。しかしながら、本開示内の本発明の概念は、これらの特定の詳細なしに実施され得ることは、当業者には明らかであろう。他の例では、本開示を不必要に複雑にすることを避けるために、周知の特徴は詳細に説明されていない。
【0019】
最後に、本明細書において「1つの実施形態」又は「或る実施形態」への言及は、該実施形態に関連して説明される特定の要素、特徴、構造又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な場所における「一実施形態における」というフレーズの出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではない。
【0020】
ここで図面、特に
図1及び
図2、を参照すると、ここに開示され特許請求された発明概念に従って構成された試料受容組立体10の例示的な実施形態が示されている。試料受容組立体10は、アームホルダ12と、アームホルダ12内に配置されアームホルダ12に対してその軸方向に摺動可能なアーム14と、一部がアーム14内に配置された試料プローブ16とを、備える。アームホルダ12は、支持部材18に枢着されている。アームホルダ12、アーム14及び試料プローブ16は、選択された位置に回転可能である。アーム14は、アーム14が選択的に位置決めしてアーム14に関して試料プローブ遠位端19の位置を変更できるように、アームホルダ12及び試料プローブ16に対して軸方向に移動可能である。試料プローブ遠位端19の選択的な位置決めにより、試料プローブ16は、異なるタイプの試料輸送容器から試料を受け取ることができる。
【0021】
一実施形態では、支持部材18は、それを貫通するボア20と、複数の直線状の溝22とを有する。アームホルダ12は、ボア20内に挿入可能で且つそれと共に回転可能な中空ピボットピン24を含む。
図3及び
図4に詳細に示すアーム14は、ガイドピン26を含む。試料プローブ16は、一部がアーム14内に配置され、第1の部分28がアーム14の遠位端30を通って延びることができ、第2の部分32が中空ピボットピン24を通って軸方向に延びて流体試料を流体試験装置の構成要素に送達する。アームスロット33等は、試料プローブ16の第2の部分32が中空ピボットピン24を通って位置決めされたまま、アーム14が動くことを可能にする。支持部材18上の直線状の溝22は、ガイドピン26を受け入れるように寸法決めされ、
図5A及び
図5Bにそれぞれ示されるように、伸長位置34から収縮位置36までのアームホルダ12内へのアーム14の収縮を案内するように配置される。
【0022】
図6に示すように、一実施形態では、支持部材28は湾曲した溝38を含む。湾曲溝38は、アーム14上のガイドピン26を受け入れるように寸法決めされ、アーム14及びアームホルダ12の回転時にガイドピン26を複数の直線状の溝22に案内するように位置決めされる。湾曲溝38は、ボア20の少なくとも一部を取り巻く円弧に従う。溝22及び38は、支持部材18の一体部分として切削、打ち抜き又は成形することができる。溝22及び38は、トラックとして別々に設けられ、接着剤等を用いて既存の流体試験装置壁に適用されてもよい。
【0023】
一例では、第1の直線状の溝40は、湾曲溝38からボアに向かって垂直に延びる。
図7Aに示されるように、ガイドピン26は、試料受容組立体10が、試薬カートリッジ43に対して密封された待機モードにあるとき、第1の直線状の溝40の遠位端42に位置する。アーム14が第1直線状の溝40を通って上昇すると、ガイドピン26は、第1直線状の溝40と湾曲溝38との交点に位置する。
図7Bに示すように、この上昇位置では、試薬カートリッジ43とアーム14との間のシールが破壊される。第2の直線状の溝44は、湾曲溝38から延び、第1の直線状の溝40から第1の角度46でボア20から離れる。アーム14及びアームホルダ12が回転して第2の直線状の溝44と整列すると、アーム14は第2の直線状の溝44の長さ48だけ後退することができる。この例では、アーム14の後退により、
図7Cに示されるように、VACUTAINER(登録商標)チューブのような閉じた収集チューブからのサンプリングに適合する長さで、アーム14に対して、試料プローブ16が伸長する。
【0024】
同様に、この例では、第3の直線状の溝50が湾曲溝38から延び、第1の直線状の溝40から第2の角度52でボア20から離れる。アーム14及びアームホルダ12が回転して第3の直線状の溝50と整列すると、アーム14は、第3の直線状の溝50の長さ54だけ後退することができる。この場合、アーム14の後退により、
図7Dに示されるように、シリンジからのサンプリングに適合する長さで、アーム14に対して、試料プローブ16が伸長する。
【0025】
最後に、この例では、第4の直線状の溝56が湾曲溝38から延び、第1の直線状の溝40から第3の角度58でボア20から離れる。アーム14及びアームホルダ12が回転して第4の直線状の溝56と整列すると、アーム14は第4の直線状の溝56の長さ60だけ後退することができる。この場合、アーム14の後退により、
図7Eに示されるように、45μLキャピラリチューブのようなキャピラリからのサンプリングに適合する長さで、アーム14に対して、試料プローブ16が伸長する。当業界で知られているようなキャピラリコネクタを、アーム14の遠位端30に隣接して、配置することができる。
【0026】
試料受容組立体10を、3つの異なるタイプの試料輸送容器を収容するものとして説明してきたが、2つの試料容器タイプのみを収容することもできるし、4つ以上の試料容器タイプを収容することもできることを理解されたい。更に、試料受容組立体10は、VACUTAINER(登録商標)管、シリンジ及びキャピラリを受容するように記載されているが、試料受容組立体10は、他のタイプ及びサイズの容器を受容するように作製され得る。
【0027】
一実施形態では、アームホルダ12は、ギア部分62を含む。ギア部分62と係合可能な駆動ギア64は、アームホルダ12を回転させて所望の直線状の溝と整列させるために使用される。次いで、試料容器をアーム14のプッシュフランジ61に対して押すことによって、技術者は、アーム14をアームホルダ12内に後退させ、試料プローブ16を試料容器内に適切な距離だけ延ばすことができる。ばね、ゴムバンド等の付勢要素63は、アーム14を伸長位置34に付勢し、その結果、技術者が前方に押すのを停止し、アーム14の遠位端30から試料容器を取り除くと、アーム14は、移動して試料プローブ16を覆う。このようにして、技術者は、試料プローブ16のチップ又は試料容器内の流体に接触する危険がない。例えば、付勢要素63は、アーム14上の接続点65aをアームホルダ12上の接続点65bに結び付けることができる。
【0028】
当業者に理解されるように、駆動ギア64の動作は、技術者が試料容器のタイプを選択し、試料受容組立体10が適切な直線状の溝まで自動的に回転するように、自動化され得る。位置決めセンサ及びモータ(図示せず)を含めることにより、自動化が容易になる。例えば、モータは、駆動ギア64を直接又は間接的に駆動することができる駆動シャフト67に接続することができる。モータ及び位置決めセンサのタイプ及びデザインは変更することができ、当業者には周知である。
【0029】
一実施形態では、
図8〜
図10に示すように、アームホルダ12は、中空ピボットピン24と軸方向に整列し、これに対向するピボットスタッド66を含む。リフトカム68は、ピボットスタッド66を中心に回転可能であり、アーム14のリフト面72に接触するリフト延長部70を含み(
図3〜
図4参照)、駆動ギア64によるリフトカム68の回転に伴ってアーム14を上昇又は下降させる。ストップピン74は、リフトカム68のスロット76を通って延びることができる。ストップピン74及びスロット76は、リフトカム68の第1の方向への回転により、アーム14を上昇位置に持ち上げた後に、ストップピン74がスロット76の第1の端部78に当接するように、整列させられる。上昇位置では、ガイドピン26は湾曲溝38内にあり、アーム14及びアームホルダ12は回転可能である。リフトカム68が第1の方向に更に回転すると、アームホルダ12が回転する。リフトカムギア部分80は、アームホルダ12のギア部分62と重ならないが、前述の回転が開始すると、駆動ギア64は、アームホルダ12のギア部分62と接触し、回転を継続してアームホルダ12を所望の位置へ移動させる。
【0030】
図9を参照すると、キャピラリコネクタ82、プローブワイプ84及びシステムシール86の少なくとも1つをアーム14の遠位端30に隣接して配置することができる。キャピラリコネクタは、当業者に知られている。プローブワイプも知られており、除去される流体試料及びサンプリング操作中に試料輸送容器内に残っている流体試料の汚染を最小限に抑えるのに役立つことができる。システムシール86は、試料受容組立体並びに取り付けられた分析デバイスの完全性を維持する。
【0031】
一実施形態では、試薬カード88が支持部材18に隣接している。試薬カード88は、アーム14が待機位置にあるとき、アーム14の遠位端30に隣接するシステムシール86と係合するように配置される。試薬カード88は、アーム14が待機位置にあるときにシステムシール86がニップル90上に着座するように位置決めされ寸法決めされたニップル90を含むことができる。リフトカム68が回転すると、アーム14及びシステムシール86が上昇してニップル90から離れる。
【0032】
一実施形態では、
図11及び
図12に示すように、アームホルダ12は、前方アームホルダ部分92及び後方アームホルダ部分94の2つの部分から構成される。これにより、アーム14及び試料プローブ16の配置が容易になる。アーム14及び試料プローブ16が、それぞれ、前方及び後方アームホルダ部分92及び94の一方の中に、配置されると、2つの部分は、接続領域96でねじ等を使用して取り付けることができる。接続領域は補強することができる。
【0033】
いくつかの例では、試料受容体を備えるか又は割り当てることが望ましい。例えば、試料受容組立体は、使い捨て試料受容体を有するように設計することができる。このような試料受容体は、上述したように、アームホルダ12、アーム14及びリフトカム68を含むことができる。1つ以上の試料プローブ16を試料受容体に含めることができる。試料受容体は、また、1つ以上の要素63を含んでもよい。
【0034】
ここで
図13〜
図15を参照すると、ここに開示され特許請求された本発明の概念に従って構成された試料受容組立体10aの別の例示的な実施形態が示されている。試料受容組立体10aは、アームホルダ12aと、アームホルダ12a内に配置されアームホルダ12aに対して軸方向に摺動可能なアーム14aと、一部がアーム14a内に配置された試料プローブ16とを備える。アームホルダ12aは、支持部材18aに枢着されている。アームホルダ12a、アーム14a及び試料プローブ16は、選択された位置へ回転可能である。アーム14aは、アームホルダ12a及び試料プローブ16に対して軸方向に移動可能であって、アーム14aは、アーム14aに対する試料プローブ遠位端19の位置を変更するように選択的に位置決め可能である。試料プローブ遠位端19の選択的な位置決めにより、試料プローブ16は、異なるタイプの試料輸送容器から試料を受け取ることができる。
【0035】
前述の実施形態と同様に、支持部材18aは、それを貫通するボア20aと複数の直線状の溝22aとを有することができる。アームホルダ12aは、ボア20a内に挿入可能でその中で回転可能な中空ピボットピン24aを含むことができる。アーム14aは、ガイドピン26aを含む(
図17参照)。試料プローブ16は、一部がアーム14a内に配置され、第1の部分28がアーム14aの遠位端30aを通って延びることができ、第2の部分32が中空ピボットピン24aを通って軸方向に延びて流体試料を流体試験装置の構成要素に送達することができる。前述の実施形態の
図4におけるように、アームスロット33等は、試料プローブ16の第2の部分32が中空ピボットピン24aを通って位置決めされたままアーム14aが移動することを可能にする。支持部材18a上の直線状の溝22aは、ガイドピン26aを受け入れるように寸法決めされ、アーム14aの伸長位置から収縮位置へのアームホルダ12a内への収縮を案内するように位置決めされる。
【0036】
一実施形態では、先に詳細に説明したように、支持部材18aは、湾曲した溝38aを含む。湾曲溝38aは、アーム14a上のガイドピン26aを受け入れるように寸法決めされ、アーム14a及びアームホルダ12aが回転したときにガイドピン26aを複数の直線状の溝22aに案内するように位置決めされる。湾曲溝38aは、ボア20aの少なくとも一部を取り巻く円弧に従う。溝22a及び38aは、支持部材18aの一体部分として切断、打ち抜き又は成形することができる。溝22a及び38aは、トラックとして別々に設けられ、接着剤等を用いて既存の流体試験装置壁に適用されてもよい。
【0037】
支持部材18aは、位置決めディスク100(
図16)を支持する駆動ハウジング98を備えることができる。位置決めディスク100は、支持部材ボア20aと軸方向に整列した中央ボア101を有し、中空ピボットピン24a及び試料プローブ16の第2の部分32aを受け入れる。位置決めディスク100は、アーム14aを上昇又は下降させ、アームホルダ12aを回転させて所望の直線状の溝と整列させるために使用される。例えば、駆動軸67aに接続されたモータ102は、主駆動ギア104を介して直接に、又は移行駆動ギア106を介して間接的に、位置決めディスク100を駆動することができる。
【0038】
図16及び
図17に示すように、位置決めディスク100は、例えば、半径方向に挿入された、移行駆動ギア106と噛み合うギア歯108を含むことができる。位置決めディスク100は、リフトスロット110及び回転スロット112を含むことができる。アーム14aは、リフトスロット110内に延びるリフトピン114を含み、アームホルダ12a内のストップピン74aは、回転スロット112内に延びる。リフトピン114は、アーム14aが待機位置にあるとき、初期位置120で、リフトスロット110の内面116に沿って静止する。位置決めディスク100を第1の方向(時計回りに示されている)に最初に回転させると、リフトピン114がリフトスロット110の外面118及びリフト位置122まで上昇する。これにより、アーム14a及びシステムシール86aが、ニップル90aから上昇位置まで持ち上げられる。
【0039】
一実施形態では、位置決めディスク100の第1の方向への最初の回転により、アームホルダ12a内のストップピン74aが、回転スロット112内で第1の位置124から第2の位置126に移動する。リフトピン114がアーム14aを上昇させ、ストップピン74aが回転スロット112の第1の端部128に当接する第2の位置126にあると、ガイドピン26aは湾曲溝38a内にあり、アーム14a及びアームホルダ12aが回転することができる。位置決めディスク100が更に回転すると、アームホルダ12aが所望の位置へ回転させられる。次に、前述したように、試料容器をアーム14aのプッシュフランジ61aに押し付けることにより、技術者はアーム14aをアームホルダ12a内に後退させ、試料プローブ16を試料容器内に適切な距離だけ延ばすことができる。付勢要素63は、アーム14aを伸長位置34に付勢し、その結果、アーム14aは移動して、技術者が前方への押圧を停止し、アーム14aの遠位端30aから試料容器を除去するときに、試料プローブ16を覆う。このようにして、技術者は、試料プローブ16のチップ又は試料容器内の流体に接触する危険がない。例えば、付勢要素63は、アーム14a上の接続点65a’をアームホルダ12a上の接続点65b’に取り付けることができる。
【0040】
当業者によって理解されるように、モータ102の動作は、技術者が試料容器のタイプを選択し、試料受容組立体10aが適切な直線状の溝まで自動的に回転するように、自動化され得る。位置決めセンサ130を含めることにより、自動化を容易にすることができる。位置決めセンサのタイプ及びデザインは変更することができ、当業者には周知である。
【0041】
一例では、
図18A〜18Eに示すように、試料受容組立体10aの5つの自動位置が利用可能である。ガイドピン26a(
図17)は、試料受容組立体10aが
図18Aに示す待機位置にあるとき、第1の直線状の溝40aの遠位端42aに着座する。アーム14aが、位置決めディスク100の回転により第1直線状の溝40aを通って上昇すると、
図18(b)に示すように、ガイドピン26aは、上昇位置で、第1直線状の溝40aと湾曲溝38aとの交点に位置決めされる。位置決めディスク100が更に回転すると、アーム14a及びアームホルダ12aが回転させられ、第2の直線状の溝44aと整列する。アーム14aは、先に説明したように後退させることができ、
図18Cに示すように、例えば、VACUTAINER(登録商標)容器からの流体試料を受け入れることができる。同様に、アーム14a及びアームホルダ12aは、
図18Dに示すように、位置決めディスク100によって更に回転されることができ、第3の直線状の溝50aと整列する。この位置において、第3の直線状の溝50aを通るアーム14aの後退は、例えば、シリンジから試料を受け入れることを容易にする。アーム14a及びアームホルダ12aが位置決めディスク100によって更に回転されて、
図18Eに示すように、第4の直線状の溝56aと整列すると、アーム14aの後退により、45μLキャピラリ等のキャピラリからのサンプリングに適合する長さだけ、アーム14aに対して試料プローブ16が伸長する。位置決めセンサ130は、
図14に示すように、例えば、アーム14の位置を、インターフェースコネクタ131を介して、試料受容組立体10aの背面上の回路基板133に伝達することによって、自動化を容易にし得る。
【0042】
一実施形態では、
図19に示すように、アームホルダ12aは、アームホルダカバープレート部分132及びアームホルダ本体134の2つの部分から構成することができる。アーム14a及び試料プローブ16は、アームホルダ本体134及びカバープレート132内に位置決めされ、2つのアームホルダ部分は、ねじ等を使用して取り付けることができる。
【0043】
試料受容組立体10a内に使い捨て構成要素を有することが望ましい場合がある。一実施形態では、アーム14aの遠位端30aは試料ポート136を支持し、試料ポート136は、容易に取り外すことができ、毎日、試料ごとに又はユーザの判断で、交換することができる。試料ポート136は、キャピラリコネクタ82a、プローブワイプ84a及びシステムシール86aを含むことができる。
【0044】
同様に、試料ポート136の有無に拘わらず、アームホルダ12a及びアーム14aは、取り外し可能であり、毎月、試薬カートリッジがリサイクルされるのと同時に、又はユーザの判断で、交換することができ、それによってサービスコストを低減する。
【0045】
一実施形態では、位置決めディスク、駆動ギア及びセンサモジュールを含む駆動ハウジング98は、毎年、半年毎、又はユーザの判断で交換することができ、これによりユーザのサービスコストを低減することができる。
【0046】
流体試験装置は、上述したように、試料受容組立体を含むことができる。適切な流体試験装置の非限定的な例には、マイクロ流体装置、血液ガス分析器、血液学分析器、尿化学分析器等が含まれる。試料受容組立体は自動化することができ、自動化は個別であってもよく、試験装置の自動化と組み合わされてもよい。上述したように、試料受容組立体の試料経路が短くなると、必要な試料体積が減少し、従って、流体試験装置の試薬使用量及び試薬繰り越し量が減少する。
【0047】
例示的な一実施形態では、流体試験装置は、分析構成要素を含みそれを貫通する孔を有する支持部材を有するチャンバを含む。アームホルダ、アーム、試料プローブ、及び駆動ギア及びリフトカム又は位置決めディスクは、上記のとおりである。支持部材又は駆動ハウジング内の溝は、アームホルダの回転及び少なくとも3つの異なるタイプの試料容器からのサンプリングに適合する試料プローブの延長を可能にするように位置決めすることができる。例えば、試験装置は、キャピラリ、シリンジ及びVACUTAINER(登録商標)管等の閉鎖管から選択された自動サンプリングを可能にする。位置決めセンサは、ガイドピンの位置又はアーム若しくはアームホルダの角度を決定するために配置することができ、モータは、駆動ギアを駆動するために含まれる。位置決めセンサ及び小型電気モータのような適切なモータは、当業者に知られており、理解されている。当技術分野で知られているような入力装置により、ユーザは、どのタイプの試料容器を使用するかを指示することができる。プロセッサは、選択された試料容器タイプを示す信号を入力装置から受信し、ガイドピンの位置又はアーム若しくはアームホルダの角度を示す第2の信号を位置決めセンサから受信し、ガイドピンが、選択された試料容器タイプと一致する位置まで上昇し回転するのに十分な時間、モータを作動させるように、構成することができる。
【0048】
上記の説明から、本明細書に開示された発明概念は、本明細書に記載された目的を実行し、本明細書に記載された利点並びに本明細書に開示された発明概念に固有の利点を達成するように十分に適合されていることが明らかである。本明細書に開示された発明概念の例示的な実施形態が本開示の目的のために説明されてきたが、当業者に容易に示唆され、本明細書に開示され添付の特許請求の範囲によって定義された発明概念の範囲から逸脱することなく達成される多数の変更がなされ得ることが理解されるであろう。
【0049】
以下は、本明細書に開示された本発明の概念の非限定的な例示的実施形態のリストである。
【0050】
1.下記を含有してなる試料受容組立体であって、
それを貫通するボアを有する支持部材;
前記支持部材に枢着されたアームホルダ;
前記アームホルダ内に配置され、アームホルダに対して軸方向に摺動可能なアームであって、遠位端を備えるアーム;及び
一部が前記アーム内に配置された試料プローブであって、前記アームの遠位端を通って延在可能な第1の部分と前記支持部材の前記ボアを通って延在する第2の部分とを有する試料プローブ:
前記アームホルダ、前記アーム及び前記試料プローブは、選択された位置へ回転可能であり、前記アームは、前記アームホルダ及び前記試料プローブに対して軸方向に移動可能であり、選択的に位置決め可能で前記アームに対する前記試料プローブの前記遠位端の位置を変えることができ、異なるタイプの試料輸送容器から試料を受け取ることができる試料受容組立体。
【0051】
2.実施形態1に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームホルダが前記支持部材ボアによって受け入れられた中空ピボットピンを含み、前記試料プローブ第2部分が前記中空ピボットピンを通って軸方向に延びる、試料受容組立体。
【0052】
3.実施形態2に記載の例示的な試料受容体入れ組立体であって、更に、
前記アーム上に配置されたガイドピン;及び
前記支持面に沿って形成された複数の直線状の溝であって、ガイドピンを受け入れるように寸法決めされ、前記アームホルダ内への前記アームの伸長位置から収縮位置への収縮を案内するように位置決めされた複数の直線状の溝
を含む、試料受容体入れ組立体。
【0053】
4.実施形態3に記載の例示的な試料受容組立体であって、更に、前記支持面内の湾曲した溝であって、前記ガイドピンを受容するように寸法決めされ、前記アーム及びアームホルダの回転時に前記ガイドピンを前記複数の直線状の溝に案内するように位置決めされた湾曲した溝を含む、試料受容体入れ組立体。
【0054】
5.実施形態4に記載の例示的な試料受容組立体であって、
前記支持部材内の前記複数の直線状の溝が、
前記湾曲溝から前記ボアに向かって垂直に延びる第1の直線状の溝;
前記湾曲溝から延び、第1の直線状の溝から第1の角度で前記ボアから離れる第2の直線状の溝;
前記湾曲溝から延び、前記第1の直線状の溝から第2の角度で前記ボアから離れる第3の直線状の溝;及び
前記湾曲溝から延び、前記第1の直線状の溝から第3の角度で前記ボアから離れる第4の直線状の溝;
を含む、試料受容体入れ組立体。
【0055】
6.実施形態5に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記第2の線形溝が、前記アームの収縮及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、閉鎖された収集管からのサンプリングに適合する長さを有する、試料受容組立体。
【0056】
7.実施形態5に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記第3の線形溝が、前記アームの収縮及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、シリンジからのサンプリングに適合する長さを有する、試料受容組立体。
【0057】
8.実施形態5に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記第4の線形溝が、前記アームの収縮及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、キャピラリからのサンプリングに適合する長さを有する、試料受容組立体。
【0058】
9.実施形態3に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームを前記収縮位置から前記伸長位置に付勢する付勢素子を更に備える、試料受容組立体。
【0059】
10.実施形態3に記載の例示的な試料受容組立体であって、更に、前記アームの前記遠位端に隣接して位置決めされたシステムシール、キャピラリコネクタ及びプローブワイプのうちの少なくとも1つを含む、試料受容組立体。
【0060】
11.実施形態3に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームホルダが更にギア部分を含み、前記アームホルダの前記ギア部分と係合可能な駆動ギアを更に含み、前記駆動ギアの回転が前記アームホルダを回転させる、試料受容組立体。
【0061】
12.実施形態3に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームホルダが、前記中空ピボットピンと軸方向に整列され、前記中空ピボットピンに対向するピボットスタッドを更に含み、前記ピボットスタッドの周りで回転可能なリフトカムを更に含み、前記リフトカムが、前記アームに更に接触して前記リフトカムの回転により前記アームを上昇又は下降させる、試料受容組立体。
【0062】
13.実施形態12に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記リフトカムが、その中を通るスロットを含み、前記スロットは、第1の端部を有し、前記アームホルダは、前記リフトカム内の前記スロットを貫通して延びるように位置決めされたストップピンを更に含み、前記ストップピン及びスロットは、第1の方向における前記リフトカムの回転により前記ストップピンが前記スロットの前記第1の端部に当接するように整列され、前記リフトカムが前記第1の方向に更に回転することにより前記アームホルダを回転させる、試料受容体組立体。
【0063】
14.実施形態13に記載の例示的な試料受容組立体であって、更に前記リフトカムと係合可能な駆動ギアを含み、前記アームホルダが、更に、前記ストップピンが前記スロットホルダの前記第1の端部に当接して前記アームホルダの回転を開始すると、前記駆動ギアと係合し前記アームホルダを回転させるように位置決めされたギア部分を含む、試料受容組立体。
【0064】
15.実施形態14に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームの前記遠位端に隣接するシステムシールを更に含み、前記アームが待機位置にあるときに、前記システムシールが試薬カートリッジニップルと係合可能である、試料受容組立体。
【0065】
16.実施形態15に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記リフトカムの回転により、前記アーム及び前記システムシールが前記ニップルから上昇する、試料受容組立体。
【0066】
17.実施形態14の例示的な試料受容組立体であって、更に
入力装置;
ガイドピンの位置を決定するために配置された位置決めセンサ;
前記駆動ギアを駆動するモータ;及び
プロセッサであって、
前記入力装置から、選択された試料容器のタイプを示す第1の信号を受信し、前記ガイドピンの前記位置を示す前記位置決めセンサからの第2の信号を受信し、前記ガイドピンが前記選択された試料容器のタイプと一致する位置まで持ち上げられ、回転するのに十分な時間、前記モータを作動させるように構成されたプロセッサ
を含む、試料受容組立体。
【0067】
18.実施形態3に記載の例示的な試料受容組立体であって、アームホルダ、アーム及び試料プローブが置換可能である試料受容組立体。
【0068】
19.例示的な試料受容組立体であって
中空ピボットピン、該中空ピボットピンと軸方向に整列され該中空ピボットピンに対向するピボットスタッド及びギア部分とを備えるアームホルダ;
一部が前記アームホルダ内に配置されたアームであって、ガイドピンと遠位端とを含むアーム;
前記ピボットスタッドの周りを回転可能なリフトカムであって、更に該リフトカムの回転に伴って前記アームを昇降させるようにアームに接触するリフトカム;及び
前記アームを付勢して前記アームホルダから延ばす付勢要素を含有してなり、
ここで、前記リフトカムは、第1の端部を有するスロットを含み、前記アームホルダは、更に、前記リフトカムの前記スロットを通って延在するように位置決めされたストップピンを含み、前記ストップピン及びスロットは、前記リフトカムの第1の方向への回転により前記ストップピンが前記スロットの前記第1の端部に当接し、前記リフトカムの前記第1の方向への更なる回転により前記アームホルダを回転させるように整列する試料受容組立体。
【0069】
20.実施形態19に記載の例示的試料受容体であって、一部が前記アーム内に配置された試料プローブを更に含み、前記試料プローブは、前記アームの前記遠位端を通って延びることができる第1の部分と前記アームホルダの前記中空ピボットピンを通って軸方向に延びる第2の部分とを有する試料受容体。
【0070】
21.下記を含有してなる例示的な流体試験装置。
分析構成要素を収容し、それを貫通する孔を有する壁を有するチャンバ;
前記ボア内に旋回可能に位置決めされた中空ピボットピンと、該中空ピボットピンと軸方向に整列され該中空ピボットピンに対向するピボットスタッドと、ギア部分とを備えるアームホルダ;
一部が前記アームホルダ内に配置されたアームであって、ガイドピンと遠位端とを含むアーム;
一部が前記アーム内に配置された試料プローブであって、前記アームの前記遠位端を通って延在可能な第1の部分と、前記中空ピボットピンを通ってチャンバ内に軸方向に延在し、前記分析構成要素の少なくとも1つに接続する第2の部分とを有する、試料プローブ;
壁内の少なくとも3つの直線状の溝であって、前記ガイドピンを受け入れるように寸法決めされ、前記アームの前記アームホルダ内への引き込みを伸長位置から収縮位置まで案内するように位置決めされ、各直線状の溝が、少なくとも3つの異なるタイプの試料容器からのサンプリングに適合する前記試料プローブの延長を可能にする種々の長さを有する直線状の溝;
前記アームホルダの前記ギア部分と係合可能な駆動ギアであって、係合されたときに、前記駆動ギアの回転によりアームホルダが回転する駆動ギア;
前記ピボットスタッドの周りに回転し、更に、該リフトカムの回転と共にアームに接触してアームを上昇又は下降させるリフトカムであって、該リフトカムは、そこを通るスロットを含み、該スロットが第1の末端を有し、前記アームホルダが、更に、前記リフトカム内のスロットを通って延在するように位置決めされたストップピンを備え、該ストップピン及びスロットが、前記リフトカムが第1の方向へ回転するとストップピンを前記スロットの前記第1の端部に当接させるように、整列され、前記リフトカムが前記第1の方向へ更に回転すると、前記駆動ギアとアームホルダのギア部分とを係合させるリフトカム;
前記ガイドピンの位置を決定するために配置された位置決めセンサ;
駆動ギアを駆動するモータ;及び
選択された試料容器のタイプを示す第1の信号を前記入力デバイスから受信し、前記ガイドピンの位置を示す前記位置決めセンサからの第2の信号を受信し、前記ガイドピンが選択された試料容器のタイプと適合する位置まで上昇し回転するのに十分な時間、モータを作動させるように、構成されたプロセッサ。
【0071】
22.実施形態21に記載の例示的な流体試験装置であって、前記アームの前記遠位端に隣接して配置されたシステムシール、キャピラリコネクタ及びプローブワイプのうちの少なくとも1つを更に含む流体試験装置。
【0072】
23.実施形態4に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームホルダと係合可能であり、前記中空ピボットピンを受容するための、支持部材ボアと軸方向に整列した、中央ボアを有する位置決めディスクを更に含み、前記駆動ギアの回転により前記アームホルダが回転するように前記位置決めディスクと係合可能な駆動ギアを更に含む、試料受容組立体。
【0073】
24.実施形態23に記載の例示的試料受容組立体であって、前記位置決めディスクがリフトスロットを更に有し、前記アームが前記リフトスロット内に延びるように位置決めされたリフトピンを更に含み、前記リフトピン及び前記リフトスロットが、前記位置決めディスクが第1の方向に回転すると前記リフトピンを前記リフティングスロットの外側表面に上昇させて前記アームを上昇させるように、整列されている試料受容組立体。
【0074】
25.実施形態24に記載の例示的試料受容組立体であって、前記位置決めディスクが回転スロットを更に有し、前記アームホルダが前記回転スロット内に延在するように位置決めされたストップピンを更に含み、該ストップピン及び前記回転スロットが、前記位置決めディスクの前記第1の方向への回転により前記ストップピンを前記回転スロットの第1の端部に当接させ、前記位置決めディスクが前記第1の方向へ更に回転すると前記アームホルダを回転させるように、整列される、実施形態24に記載の試料受容組立体。
【0075】
26.実施形態25に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記支持部材が前記駆動ギアのための駆動ハウジングを更に備え、前記駆動ギアがモータと係合可能な主駆動ギアと該主駆動ギア及び前記位置決めディスクに係合可能な遷移駆動ギアとを備える、ことを特徴とする試料受容組立体。
【0076】
27.実施形態25に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームの前記遠位端に隣接するシステムシールを更に含み、前記システムシールが、前記アームが待機位置にあるときに、試薬カートリッジニップルと係合可能である、試料受容組立体。
【0077】
28.実施形態27の例示的な試料受容組立体であって、前記位置決めディスクの回転により前記アーム及び前記システムシールが前記ニップルから上昇する、試料受容組立体。
【0078】
29.実施形態25の例示的な試料受容組立体であって、前記支持部材内の複数の直線状の溝が、
前記湾曲溝から前記ボアに向かって垂直に延びる第1の直線状の溝;
前記湾曲溝から延び、前記第1の直線状の溝から第1の角度で前記ボアから離れる第2の直線状の溝;
前記湾曲溝から延び、前記第1の直線状の溝から第2の角度で前記ボアから離れる第3の直線状の溝;及び
前記湾曲溝から延び、第1の直線状の溝から第3の角度でボアから離れる第4の直線状の溝
を含有する試料受容組立体。
【0079】
30.実施形態29に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記第2の線形溝が、前記アームの収縮及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、閉鎖された収集管からのサンプリングと適合する長さを、有する試料受容組立体。
【0080】
31.実施形態29に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記第3の線形溝が、前記アームの収縮及び前記試料プローブの前記アームに対する伸長を可能にし、シリンジからのサンプリングと適合する長さを有する、試料受容組立体。
【0081】
32.実施形態29に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記第4の線形溝が、前記アームの収縮及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、キャピラリからのサンプリングと適合する長さを有する、試料受容組立体。
【0082】
33.実施形態29に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームを前記収縮位置から前記伸長位置に付勢する付勢素子を更に備える、試料受容組立体。
【0083】
34.実施形態25に記載の例示的な試料受容組立体であって、更に以下を含む、試料受容体入れ組立体。
入力装置;
前記ガイドピンの位置を決定するために配置された位置決めセンサ;
前記駆動ギアを駆動するモータ;及び
前記入力装置から、選択された試料容器のタイプを示す第1の信号を受信し、前記ガイドピンの位置を示す前記位置決めセンサからの第2の信号を受信し、前記ガイドピンが選択された試料容器のタイプと一致する位置まで上昇し回転するのに十分な時間、モータを作動させるように構成されたプロセッサ
【0084】
35.実施形態25に記載の例示的な試料受容組立体であって、前記アームの前記遠位端に隣接して位置決めされた試料ポートを更に含み、前記試料ポートがキャピラリコネクタ、プローブワイプ及びシステムシールを含む、試料受容組立体。
【0085】
36.実施形態35に記載の例示的試料受容組立体であって、試料ポートが交換可能である試料受容組立体。
【0086】
37.実施形態25に記載の例示的試料受容組立体であって、前記アームホルダ、アーム及び試料プローブが置換可能である、試料受容組立体。
【0087】
38.例示的な試料受容体であって、
ストップピンと中空ピボットピンとを含むアームホルダ;
一部がアームホルダ内に配置されたアームであって、リフトピンとガイドピンと遠位端とを備えるアーム;
前記中空ピボットピンの周りに回転可能な位置決めディスクであって、リフトスロットと回転スロットとを含む位置決めディスク;及び
前記アームホルダから延びるように前記アームを付勢する付勢要素を、
含有してなり、
ここで、前記リフトピンは、前記リフトスロット内に延在し、前記リフトピン及び前記リフトスロットは、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記リフトピンが前記リフトスロットの外面まで上昇して前記アームを上昇させるように、整列され、
前記ストップピンは、前記回転スロット内に延在し、前記ストップピン及び前記回転スロットは、位置決めディスクの第1の方向への回転により前記ストップピンを回転スロットの第1の端部に当接させるように整列され、前記位置決めディスクが第1の方向へ更に回転すると、前記アームホルダを回転させる。
【0088】
39.実施形態38に記載の例示的試料受容体であって、一部が前記アーム内に配置された試料プローブを更に含み、前記試料プローブが、前記アームの前記遠位端を通って延びることができる第1の部分と前記アームホルダの前記中空ピボットピンを通って軸方向に延びる第2の部分とを有する、試料受容体。
【0089】
40.例示的な流体試験装置であって、
分析構成要素を収容し、それを貫通するボアを有する壁を有するチャンバ;
前記ボア内に旋回可能に位置決めされた中空ピボットピンを備えるアームホルダ;
一部が前記アームホルダ内に配置されたアームであって、リフトピン、ガイドピン及び遠位端を備えるアーム;
一部が前記アーム内に部分的に配置された試料プローブであって、前記アームの前記遠位端を通って延在可能な第1の部分と、前記中空ピボットピンを通って前記チャンバ内に軸方向に延在し、前記分析構成要素の少なくとも1つに接続する第2の部分とを有する、試料プローブ;
前記ガイドピンを受け入れるように寸法決めされた壁内の少なくとも3つの直線状の溝であって、前記ガイドピンを受容するように寸法決めされ、前記アームの前記アームホルダ内への引き込みを伸長位置から収縮位置まで案内するように配置され、各直線状の溝が、異なる長さを有していて、少なくとも3つの異なるタイプの試料容器からのサンプリングに適合する試料プローブの延長を可能にする直線状の溝;
中空ピボットピンの周りに回転可能な位置決めディスクであって、リフトスロットと回転スロットとを備える位置決めディスク;
前記位置決めディスク上のギア歯と係合可能な駆動ギアであって、係合されると、前記駆動ギアの回転により位置決めディスクが回転する駆動ギアであって、
ここで、前記リフトピンは前記リフトスロット内に延在するように配置され、前記リフトピン及び前記リフトスロットは、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記リフトピンをリフトスロットの外面まで上昇させてアームを上昇させるように整列され、また、前記アームホルダは、前記回転スロット内に延在するように位置決めされたストップピンを更に備え、前記ストップピン及び前記回転スロットは、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記ストップピンを前記回転スロットの第1の端部に当接させ、前記位置決めディスクの第1の方向への更なる回転により前記アームホルダを回転させるように整列されており;
前記ガイドピンの位置を決定するために配置された位置決めセンサ;
前記駆動ギアを駆動するモータ;及び
選択された試料容器のタイプを示す第1の信号を前記入力デバイスから受信し、前記ガイドピンの位置を示す前記位置決めセンサからの第2の信号を受信し、前記ガイドピンが、前記選択された試料容器のタイプと一致する位置まで上昇し回転するのに十分な時間、モータを作動させるように構成されたプロセッサ
を備える流体試験装置。
【0090】
41.実施形態40に記載の例示的な流体試験装置であって、前記アームの前記遠位端に隣接して配置されたシステムシール、キャピラリコネクタ及びプローブワイプのうちの少なくとも1つを更に含む流体試験装置。
【手続補正書】
【提出日】2020年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それを貫通するボアを有する支持部材;
前記支持部材に枢着されたアームホルダ;
前記アームホルダ内に配置されたアームであって、前記アームホルダに対して軸方向に摺動可能であり、遠位端を備えるアーム;及び
一部が前記アーム内に配置された試料プローブであって、前記アームの遠位端を通って延在可能な第1の部分と、前記支持部材のボアを通って延在する第2の部分とを有する試料プローブ
を、含有してなる試料受容組立体であって、
前記アームホルダ、前記アーム及び前記試料プローブは、選択された位置へ回転可能であり、前記アームは、前記アームホルダ及び前記試料プローブに対して軸方向に移動可能であり、前記アームが選択的に位置決め可能であって、前記アームに対する前記試料プローブの前記遠位端の位置を変更して、前記プローブが異なるタイプの試料輸送容器から試料を受け取ることができる
試料受容組立体。
【請求項2】
前記アームホルダが前記支持部材ボアによって受容される中空ピボットピンを含み、前記試料プローブの第2の部分が前記中空ピボットピンを通って軸方向に延在する、請求項1に記載の試料受容組立体。
【請求項3】
請求項2に記載の試料受容組立体であって、更に、
前記アーム上に配置されたガイドピン;及び
前記支持面に沿って形成された複数の直線状の溝であって、前記ガイドピンを受け入れるように寸法決めされ、前記アームホルダ内への伸長位置から収縮位置へのアームの収縮を案内するように配置された複数の直線状の溝
を含む、試料受容組立体。
【請求項4】
前記アームを前記収縮位置から前記伸長位置に付勢する付勢要素を更に備える、請求項3に記載の試料受容組立体。
【請求項5】
前記支持面内に湾曲した溝を更に備え、該湾曲した溝が、前記ガイドピンを受け入れるように寸法決めされ且つ前記アーム及び前記アームホルダの回転時に前記ガイドピンを前記複数の直線状の溝に案内するように配置される、請求項3に記載の試料受容組立体。
【請求項6】
請求項5に記載の試料受容組立体であって、
前記支持部材内の前記複数の直線状の溝が
前記湾曲溝からボアに向かって垂直に延びる第1の直線状の溝;
前記湾曲溝から延び、第1の直線状の溝から第1の角度でボアから離れる第2の直線状の溝;
前記湾曲溝から延び、第1の直線状の溝から第2の角度でボアから離れる第3の直線状の溝;及び
前記湾曲溝から延び、第1の直線状の溝から第3の角度でボアから離れる第4の直線状の溝
を含む試料受容組立体。
【請求項7】
前記第2の直線状の溝が、前記アームの後退及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、閉じた収集チューブからのサンプリングに適合する長さを有する、請求項6に記載の試料受容組立体。
【請求項8】
前記第3の直線状の溝が、前記アームの後退及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、シリンジからのサンプリングに適合する長さを有する、請求項6に記載の試料受容組立体。
【請求項9】
前記第4の直線状の溝が、前記アームの後退及び前記アームに対する前記試料プローブの伸長を可能にし、キャピラリからのサンプリングに適合する長さを有する、請求項6に記載の試料受容組立体。
【請求項10】
前記アームホルダと係合可能であって前記中空ピボットピンを受容するために前記支持部材ボアと軸方向に整列された中心ボアを有する位置決めディスクを更に備える請求項5に記載の試料受容組立体であって、前記位置決めディスクと係合可能な駆動ギアを含有し、該駆動ギアの回転により前記アームホルダを回転させる試料受容組立体。
【請求項11】
請求項10に記載の試料受容組立体であって、前記位置決めディスクがリフトスロットを更に有し、前記アームが前記リフトスロット内に延在するように配置されたリフトピンを更に備え、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記リフトピンを前記リフトスロットの外面まで上昇させて前記アームを上昇させるように前記リフトピン及びリフトスロットが整列される試料受容組立体。
【請求項12】
請求項11に記載の試料受容組立体であって、前記位置決めディスクが回転スロットを更に有し、前記アームホルダが前記回転スロット内に延在するように配置されたストップピンを更に備え、該ストップピン及び前記回転スロットが、前記位置決めディスクの第1の方向への回転により前記ストップピンが前記回転スロットの第1の端部に当接し、前記第1の方向への前記位置決めディスクの更なる回転により前記アームホルダが回転させられるように、整列する試料受容組立体。
【請求項13】
前記支持部材が、前記駆動ギアのための駆動ハウジングを更に含み、前記駆動ギアが、モータと係合可能な主駆動ギアと、該主駆動ギア及び前記位置決めディスクと係合可能な移行駆動ギアとを含む、請求項12に記載の試料受容組立体。
【請求項14】
前記アームの前記遠位端に隣接するシステムシールを更に含み、該システムシールが、前記アームが待機位置にあるときに試薬カートリッジニップルと係合可能である、請求項12に記載の試料受容組立体。
【請求項15】
前記位置決めディスクの回転により、前記アーム及び前記システムシールが前記ニップルから上昇する、請求項14に記載の試料受容組立体。
【請求項16】
前記アームの前記遠位端に隣接して配置された試料ポートを更に含み、該試料ポートがキャピラリコネクタ、プローブワイプ及びシステムシールを含む、請求項12に記載の試料受容組立体。
【請求項17】
前記試料ポートが交換可能である、請求項16に記載の試料受容組立体。
【請求項18】
前記アームホルダ、前記アーム及び前記試料プローブが交換可能である、請求項12に記載の試料受容組立体。
【手続補正書】
【提出日】2020年2月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
それを貫通するボアを有する支持部材;
前記支持部材に枢着されたアームホルダ;
前記アームホルダ内に配置されたアームであって、前記アームホルダに対して軸方向に摺動可能であり、遠位端を備えるアーム;及び
一部が前記アーム内に配置された試料プローブであって、前記アームの遠位端を通って延在可能な第1の部分と、前記支持部材のボアを通って延在する第2の部分とを有する試料プローブ
を、含有してなる試料受容組立体であって、
前記アームホルダ、前記アーム及び前記試料プローブは、選択された位置へ回転可能であり、前記アームは、前記アームホルダ及び前記試料プローブに対して軸方向に移動可能であり、前記アームが選択的に位置決め可能であって、前記アームに対する前記試料プローブの遠位端の位置を変更して、前記プローブが異なるタイプの試料輸送容器から試料を受け取ることができる
試料受容組立体。
【国際調査報告】