特表2020-513278(P2020-513278A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-513278(P2020-513278A)
(43)【公表日】2020年5月14日
(54)【発明の名称】手動式分与器の作動機構
(51)【国際特許分類】
   A47K 5/12 20060101AFI20200417BHJP
【FI】
   A47K5/12 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-531612(P2019-531612)
(86)(22)【出願日】2017年12月12日
(85)【翻訳文提出日】2019年8月6日
(86)【国際出願番号】US2017065813
(87)【国際公開番号】WO2018111873
(87)【国際公開日】20180621
(31)【優先権主張番号】62/433,871
(32)【優先日】2016年12月14日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】特許業務法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,ドナルド アール
(72)【発明者】
【氏名】マーシャル,アーロン ディー
(57)【要約】
本明細書では、手動式分与器及び作動機構の例示的な実施形態が開示される。例示的な分与器は、ハウジングと、流体の容器を受け取るためのレセプタクルと、容器から流体が分与されるようにするための作動機構とを含む。作動機構は、第1の端部にピボット点を有し、第2の端部にカムを有する第1のピボット・アーム、及び第1の端部にピボット点を有し、第2の端部に湾曲した接触面を有する第2のピボット・アームを有する。作動機構はプッシュバーを含む。第1及び第2のピボット部材のうちの一方のピボット部材はプッシュバーに接続されている。プッシュバーが内側に向けて押されたときに、湾曲接触面に沿って移動するように、カムは構成されている。係合機構がポンプに接続されているときに、湾曲接触面に沿ったカムの移動は、係合機構を、実質的に直線の運動で上方及び下方へ移動させて、ポンプが、流体を注入し、流体を分与するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
流体の容器を受け取るためのレセプタクルと、
前記容器から流体が分与されるようにするための作動機構と
を備え、前記作動機構が、
第1の端部にピボット点を有し、第2の端部にカムを有する第1のピボット・アーム、
第1の端部にピボット点を有し、第2の端部に湾曲接触面を有する第2のピボット・アーム、及び
プッシュバー
を有し、
前記第1及び第2のピボット部材のうちの一方のピボット部材が前記プッシュバーに接続されており、
前記プッシュバーが内側に向けて押されたときに、前記湾曲接触面に沿って移動するように、前記カムが構成されており、
係合機構がポンプに接続されているときに、前記湾曲接触面に沿った前記カムの移動が、前記係合機構を、実質的に直線の運動で上方及び下方へ移動させて、前記ポンプが、流体を注入し、前記流体を分与するようにする、
手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項2】
前記湾曲接触面が、第1の湾曲部分及び第2の湾曲部分を有し、前記第2の湾曲部分がより大きな勾配を有する、請求項1に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項3】
前記係合機構が、前記第1及び第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームに接続するためのスロットを備える、請求項1に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項4】
前記プッシュバーが、その行程の全長の75%超に対して5ポンド以下を必要とする、請求項1に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項5】
前記プッシュバーが、その行程の全長の50%超に対して5ポンド以下を必要とする、請求項1に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項6】
前記第1のピボット・アームと前記第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームが、前記分与器の後部の近くにピボット点を有し、前記第1のピボット・アームと前記第2のピボット・アームのうちの他方のピボット・アームが、前記分与器の前部の近くにピボット点を有する、請求項1に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項7】
前記第1のピボット・アームと前記第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームが、前記プッシュバーと一体に形成された、請求項1に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項8】
ハウジングと、
流体の容器を受け取るためのレセプタクルと、
前記容器から流体が分与されるようにするための作動機構と
を備え、前記作動機構が、
第1の端部にピボット点を有し、第2の端部にカムを有する第1のピボット・アーム
を有し、
前記第1のピボット・アームが、前記分与器の前部と後部のうちの一方に接続されており、前記作動機構がさらに、
第1の端部にピボット点を有し、第2の端部に湾曲接触面を有する第2のピボット・アーム
を有し、
前記第2のピボット・アームが、前記分与器の前部と後部のうちの他方に接続されており、前記作動機構がさらに、
プッシュバー
を有し、
前記第1及び第2のピボット部材のうちの一方のピボット部材が前記プッシュバーに接続されており、前記作動機構がさらに、
前記第1のピボット部材と前記第2のピボット部材のうちの一方のピボット部材に接続するためのコネクタを有する係合機構
を有し、
前記係合部材が、ポンプを受け取るためのレセプタクルを有し、
前記プッシュバーが内側に向けて押されたときに、前記湾曲接触面に沿って移動するように、前記カムが構成されており、
前記湾曲接触面に沿ったカムの移動が、前記係合機構を上方及び下方へ移動させて、流体を分与し、前記ポンプに前記流体を注入する、
手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項9】
前記湾曲接触面が、第1の湾曲部分及び第2の湾曲部分を有し、前記第2の湾曲部分がより大きな勾配を有する、請求項8に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項10】
前記係合機構が、前記第1のピボット・アームと前記第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームに接続するためのスロットを備える、請求項8に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項11】
前記プッシュバーが、その行程の全長の75%超に対して5ポンド以下を必要とする、請求項8に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項12】
前記プッシュバーが、その行程の全長の50%超に対して5ポンド以下を必要とする、請求項8に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項13】
ハウジングと、
流体の容器を受け取るためのレセプタクルと、
前記容器から流体が分与されるようにするための作動機構と
を備え、前記作動機構が、
第1の端部にピボット点を有し、第2の端部にカムを有する第1のピボット・アーム、
第1の端部にピボット点を有し、第2の端部に湾曲接触面を有する第2のピボット・アーム、及び
前記第1のピボット・アームと前記第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームの部分として形成されたプッシュバー
を有し、
前記プッシュバーが、前記第1のピボット・アームと前記第2のピボット・アームのうちの前記一方のピボット・アームのピボット点と同じピボット点を軸に回転し、
前記プッシュバーが移動したときに、前記湾曲接触面に沿って移動して、流体を分与し、又は前記ポンプに前記流体を注入するように、前記カムが構成された、
手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項14】
前記湾曲接触面が、第1の湾曲部分及び第2の湾曲部分を有し、前記第2の湾曲部分がより大きな勾配を有する、請求項13に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項15】
前記係合機構が、前記第1及び第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームに接続するためのスロットを備える、請求項13に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項16】
前記プッシュバーが、その行程の全長の75%超に対して5ポンド以下を必要とする、請求項13に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項17】
前記プッシュバーが、その行程の全長の50%超に対して5ポンド以下を必要とする、請求項13に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項18】
前記第1のピボット・アームと前記第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームが、前記分与器の後部の近くにピボット点を有し、前記第1のピボット・アームと前記第2のピボット・アームのうちの他方のピボット・アームが、前記分与器の前部の近くにピボット点を有する、請求項13に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項19】
前記第1のピボット・アームが一対のアームを含む、請求項13に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【請求項20】
前記第2のピボット・アームが一対のアームを含む、請求項13に記載の手動式石鹸、消毒剤又はローション剤分与器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている2016年12月14日に出願された「Actuating Mechanisms for Manual Dispensers」という名称の米国特許仮出願第62/433,871号の優先権及び利益を主張するものである。
【0002】
本発明は一般に手動式分与器に関し、より詳細には、動作させるのに必要な力が小さくて済む、改善された作動機構を備える手動式分与器に関する。
【背景技術】
【0003】
液体石鹸分与器、液体消毒剤分与器などの液体分与システムは、分与器が作動したときに一定量の液体をユーザに提供する。さらに、例えば液体に空気を注入して液体と気泡の泡状混合物を作り出すことにより泡の形態の液体を分与することが望ましいこともある。分与システムはしばしば壁掛けにされる。そのため、ポンピング/泡立て装置が占有するスペース及び分与システムの総占有面積を小さくすることが好ましい。残念なことに、プッシュバー作動式の手動式分与器では、分与器のサイズを小さくすると問題が生じる。これは、プッシュバーが短いと梃子の作用が小さくなり、その結果、分与器を動作させるのにより大きな力が必要となるためである。占有面積が小さく、動作させるのに必要なエネルギーが少なくて済む分与器を有することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本明細書では、手動式分与器及び作動機構の例示的な実施形態が開示される。例示的な分与器は、ハウジングと、流体の容器を受け取るためのレセプタクルと、容器から流体が分与されるようにするための作動機構とを含む。作動機構は、第1の端部にピボット点を有し、第2の端部にカムを有する第1のピボット・アーム、及び第1の端部にピボット点を有し、第2の端部に湾曲した接触面(以後、湾曲接触面)を有する第2のピボット・アームを有する。作動機構はプッシュバーを含む。第1及び第2のピボット部材のうちの一方のピボット部材はプッシュバーに接続されている。プッシュバーが内側に向けて押されたときに、湾曲接触面に沿って移動するように、カムは構成されている。係合機構がポンプに接続されているときに、湾曲接触面に沿ったカムの移動は、係合機構を、実質的に直線の運動で上方及び下方へ移動させて、ポンプが、流体を注入し、流体を分与するようにする。
【0005】
別の例示的な手動式分与器は、ハウジングと、流体の容器を受け取るためのレセプタクルと、容器から流体が分与されるようにするための作動機構とを含む。作動機構は、第1の端部にピボット点を有し、第2の端部にカムを有する第1のピボット・アームを含む。第1のピボット・アームは、分与器の前部と後部のうちの一方に接続されている。作動機構はさらに、第1の端部にピボット点を有し、第2の端部に湾曲接触面を有する第2のピボット・アームを含む。第2のピボット・アームは、分与器の前部と後部のうちの他方に接続されている。作動機構はさらにプッシュバーを含む。第1及び第2のピボット部材のうちの一方のピボット部材はプッシュバーに接続されている。さらに、第1のピボット部材と第2のピボット部材のうちの一方のピボット部材に接続するためのコネクタを有する係合機構が含まれている。係合部材は、ポンプを受け取るためのレセプタクルを有する。プッシュバーが内側に向けて押されたときに、湾曲接触面に沿って移動するように、カムは構成されている。湾曲接触面に沿ったカムの移動は、係合機構を上方及び下方へ移動させて、流体を分与し、ポンプに流体を注入する。
【0006】
別の例示的な手動式分与器は、ハウジングと、流体の容器を受け取るためのレセプタクルと、容器から流体が分与されるようにするための作動機構とを含む。作動機構は、第1の端部にピボット点を有し、第2の端部にカムを有する第1のピボット・アームを含む。第2のピボット・アームが含まれおり、第2のピボット・アームは、第1の端部にピボット点を有し、第2の端部に湾曲接触面を有する。アクチュエータは、第1のピボット・アームと第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームの部分として形成されたプッシュバーを含む。プッシュバーは、第1のピボット・アームと第2のピボット・アームのうちの一方のピボット・アームのピボット点と同じピボット点を軸に回転する。プッシュバーが移動したときに、湾曲接触面に沿って移動して、流体を分与し、又はポンプに流体を注入するように、カムは構成されている。
【0007】
本発明のこれらの特徴及び利点並びにその他の特徴及び利点は、以下の説明及び添付図面を参照するとより十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】プッシュバーと新規の作動機構とを有する分与器の例示的な実施形態の部分断面図である。
図2】プッシュバーと新規の作動機構とを有する分与器の上記の例示的な実施形態の断面図である。
図3】休止位置にある、同様の作動機構の部分断面図である。
図4】作動位置にある、上記の同様の作動機構の部分断面図である。
図5】休止位置にある、上記の作動機構の部分断面図である。
図6】休止位置にある、上記の作動機構の部分断面図である。
図7】例示的湾曲接触面のさまざまな実施形態を示す図である。
図8】例示的湾曲接触面のさまざまな実施形態を示す図である。
図9】例示的湾曲接触面のさまざまな実施形態を示す図である。
図10】例示的湾曲接触面のさまざまな実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、ハウジング102の一部分が取り外された状態の、プッシュバー110と新規の作動機構103とを有する分与器100の例示的な実施形態の部分断面図である。分与器100は詰め替えユニット104を含む。詰め替えユニット104は、流体を分与するためのポンプ208(図2)を有する容器106を含む。分与器100はハウジング102を含む。最初に押しボタン124を押し込むことによる詰め替えユニット106の挿入及び取外しを容易にするため、例示的な分与器100のハウジング102は下方へスライドする。例示的なハウジング分与器の追加の詳細については、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている2016年9月31日に出願された「SLIDE OPEN REFILLABLE DISPENSER」という名称の米国特許非仮出願第15/281,832号を参照されたい。
【0010】
ハウジング102は、カバー・プレート120を含み、カバー・プレート120は、詰め替えユニット104の泡ポンプ208を受け取る開口520の部分も形成する。プレート120は部材122に接続する。分与器100は、ピボット点111を有するプッシュバー110を含む。ピボット点111は、例えば部材122など分与器の前部に固定されており、プッシュバー110の枢動を可能にする。いくつかの実施形態では、ピボット点111が、ハウジング102の前部に固定される。プッシュバー110は第1のピボット・アーム114を含む。第1のピボット・アーム114は湾曲接触面116を含む。湾曲接触面116については後により詳細に説明する。
【0011】
分与器102はさらに、例えばピボット点122のところなど分与器ハウジング102の後部に取り付けられた第2のピボット・アーム120を含む。第2のピボット・アーム120は、湾曲接触面116に支えられて動くカム126を含む。カム126は、円筒形の突起として示されているが、カム126が湾曲接触面116に沿って動くという条件で、カム126は任意の形状を有することができる。プッシュバー110が内側へ移動すると、第1のピボット・アーム114の湾曲接触面116が上方へ移動する。湾曲接触面116のこの上方への移動によって、カム126は、湾曲接触面116に沿って上方へ移動し、それによって第2のピボット・アーム120が上方へ移動する。
【0012】
図2は、詰め替えユニット104を形成する容器106に接続されたポンプ208を示す分与器100の断面図である。ポンプ208は、ノズル210及びフランジ212を含む。第2のピボット・アーム120には、係合機構220が接続されている。係合機構は、図5及び6により分かりやすく示されている。係合機構220は環状溝222を含み、環状溝222は、分与器ハウジング102内に詰め替えユニット104が設置されたときにフランジ212と解放可能に係合する。これに応じて、係合機構220が上方及び下方へ移動すると、それによってフランジ222が上方及び下方へ移動し、このフランジの移動がポンプ208を動作させる。この例示的な実施形態では、フランジ222が上方へ移動すると出口210から流体が分与され、フランジ222が下方へ移動するとポンプ208に流体が注入される。いくつかの例示的な実施形態では、カム126が第1のピボット・アーム114上にあり、湾曲接触面116が第2のピボット・アーム120上にある。
【0013】
図3は、ハウジング302の一部分が取り外された状態の、プッシュバー310と新規の作動機構303とを有する分与器300の同様の例示的な実施形態の部分断面図である。図示された新規の作動機構303は休止位置にある。最初に1つ又は複数の押しボタン(図示せず)を押し込むことによる詰め替えユニットの挿入及び取外しを容易にするため、例示的な分与器300のハウジング302は下方へスライドする。
【0014】
ハウジング302は、カバー・プレート320を含み、カバー・プレート320は、詰め替えユニット(図示せず)の泡ポンプ208を受け取る開口520(図5)の部分も形成する。プレート320は部材322に接続する。分与器300は、分与器300の前部にピボット点311を有するプッシュバー310を含む。いくつかの実施形態では、ピボット点311が部材322に固定されており、プッシュバー310の枢動を可能にする。いくつかの実施形態では、ピボット点311が、ハウジング302の前部に固定される。プッシュバー310は第1のピボット・アーム314を含む。第1のピボット・アーム314は湾曲接触面316を含む。湾曲接触面316については後により詳細に説明する。
【0015】
分与器302は、ピボット点322のところで分与器ハウジング302に取り付けられた第2のピボット・アーム320を含む。第2のピボット・アーム320は、湾曲接触面316に沿って移動するカム326を含む。いくつかの例示的な実施形態では、カム326が第1のピボット・アーム314上にあり、湾曲接触面316が第2のピボット・アーム320上にある。カム326は、円筒形の突起として示されているが、カム326が湾曲接触面316に沿って動くという条件で、カム326は任意の形状を有することができる。
【0016】
プッシュバー310が内側へ移動すると(図4に示されている)、第1のピボット・アーム314の湾曲接触面316が上方へ移動する。湾曲接触面316のこの上方への移動によって、カム326は、湾曲接触面316に沿って上方へ移動し、それによって第2のピボット・アーム320が上方へ移動する。
【0017】
図5及び6は、分与器300の部分断面図である。図5に示されているように、詰め替えユニットの部分を受け取るための開口520がある。この例示的な実施形態では、係合機構502がスロット504を含む。スロット504は、第2のピボット・アーム320の端に位置する環状突起326の上にはまる。第2のピボット・アーム320が上方へ移動すると、係合機構502も上方へ移動する。係合機構502は、直線方向に(上方及び下方へ)移動するポンプ(図示せず)の端に接続されているため、係合機構502は、直線方向に上方及び下方へ移動する。第2のピボット・アーム320及びカム326が直線方向に移動しない場合であっても係合機構502が直線方向に移動することを可能にするという条件で、他のタイプの接続を使用することもできる。
【0018】
図7は、例示的なピボット・アーム700を示す。ピボット・アーム700は湾曲接触面704を含む。湾曲接触面704は、第1の部分706及び第2の部分708を有する。第1の部分706は上方へ緩やかに湾曲し、第2の部分708は、上方へのより急勾配の曲面を有する。いくつかの例示的な実施形態では、湾曲接触面704が3つ以上の部分を有する。いくつかの例示的な実施形態では、湾曲接触面704が1つ以下の部分を有する。
【0019】
図8は、例示的なピボット・アーム800を示す。ピボット・アーム800は湾曲接触面804を含む。湾曲接触面804は上方へ緩やかに湾曲している。この例示的な実施形態では、湾曲接触面804の全体が連続する1つの曲面である。
【0020】
図9は、別の例示的なピボット・アーム900を示す。ピボット・アーム900は湾曲接触面904を含む。湾曲接触面904は、第1の部分906及び第2の部分908を有する。第1の部分906は、平面又は上方への緩やかな曲面を有し、第2の部分708は、上方へのより急勾配の曲面を有する。いくつかの例示的な実施形態では、湾曲接触面904が3つ以上の部分を有する。いくつかの例示的な実施形態では、湾曲接触面904が1つ以下の部分を有する。
【0021】
図10は、例示的なピボット・アーム1000を示す。ピボット・アーム1000は湾曲接触面1004を含む。湾曲接触面1004は、第1の部分1006及び第2の部分1008を有する。第1の部分1006は上方へ緩やかに湾曲し、第2の部分1008は直線状である。いくつかの例示的な実施形態では、湾曲接触面1004が3つ以上の部分を有する。いくつかの例示的な実施形態では、湾曲接触面1004が1つ以下の部分を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、ピボット部材が最初に上方へ移動し始めると、カムが、緩やかな曲面に沿って移動し、ピボット部材が移動を始めた後、曲面はより急勾配になり、係合機構をより速い速度で移動させる。いくつかの例示的な実施形態では、このことにより、より小さな力で、最初にピボット・アームの移動を開始させ、同時に、それでもなお、流体の1回量を完全に分与するのに十分な移動を生じさせることができる。曲面のタイプは、複合曲面、複雑な曲面又は直線とすることができ、曲面は、多数の湾曲部分を有することができる。いくつかの実施形態では、第1の湾曲部分が、第2の湾曲部分とは異なる勾配を有する。いくつかの実施形態では、この曲面が、異なる勾配を有する2つ以上の表面の組合せである。
【0023】
この例示的な実施形態では、プッシュバーを押すのに必要な荷重が5ポンド以下であることが好ましい。いくつかの実施形態では、プッシュバーを押すのに必要な初期の力が約5ポンドであり、その後、プッシュバーを移動させるのに必要な力が低下する。いくつかの実施形態では、プッシュバーを押すのに必要な初期の力が5ポンド未満であり、その後、約5ポンドまで増大する。いくつかの実施形態では、プッシュバーを押すのに必要な力が、いくつかの実施形態におけるプッシュバー行程の全体を通じて約5ポンドのままであり、いくつかの実施形態では、プッシュバー行程の選択された部分を通じて、プッシュバーを押すのに必要な力が5ポンドよりも小さい。いくつかの実施形態では、5ポンド以下を必要とするプッシュバー行程の選択された部分が、プッシュバー行程全体の約75%である。いくつかの実施形態では、5ポンド以下を必要とするプッシュバー行程の選択された部分が、プッシュバー行程全体の約60%である。いくつかの実施形態では、5ポンド以下を必要とするプッシュバー行程の選択された部分が、プッシュバー行程全体の約50%である。
【0024】
本発明の実施形態を説明することによって本発明を例示し、それらの実施形態をかなり詳細に説明したが、添付の特許請求項の範囲をこのような詳細に制限し、又はどんな形であれ限定することは、本出願人の意図するところではない。当業者には、追加の利点及び変更点が直ちに明らかになるであろう。さらに、1つの実施形態に関して記載された要素を、他の実施形態で使用されるように容易に適合させることができることがある。したがって、本発明は、そのより幅広い態様において、図示及び記載された特定の詳細、代表的装置及び例示のための例だけに限定されない。したがって、本出願人の全般的な発明の思想の趣旨又は範囲を逸脱することなく、このような詳細から逸脱することができる。
図1
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【国際調査報告】