(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-516076(P2020-516076A)
(43)【公表日】2020年5月28日
(54)【発明の名称】基板洗浄装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20200501BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20200501BHJP
B08B 3/02 20060101ALI20200501BHJP
【FI】
H01L21/304 643A
H01L21/68 N
B08B3/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-553937(P2019-553937)
(86)(22)【出願日】2017年3月30日
(85)【翻訳文提出日】2019年11月27日
(86)【国際出願番号】CN2017078732
(87)【国際公開番号】WO2018176306
(87)【国際公開日】20181004
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】510005650
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ (シャンハイ) インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン フゥイ
(72)【発明者】
【氏名】ウー ジュン
(72)【発明者】
【氏名】チォン チォン
(72)【発明者】
【氏名】ワン シー
(72)【発明者】
【氏名】チュ ヂェンミン
【テーマコード(参考)】
3B201
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
3B201AA02
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5F131AA02
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5F157DB11
(57)【要約】
チャックアセンブリと、少なくとも1つの第1ノズル(107、207)と、超音波または高周波超音波装置(206、306)とを含む基板洗浄装置である。チャックアセンブリは、基板を受容し且つクランプするように構成されている。少なくとも1つの第1ノズルは、前記基板の上面に液体を噴射するように構成されている。超音波または高周波超音波装置は、前記基板を超音波または高周波超音波洗浄するために前記基板の上面の上方に配置される。前記超音波または高周波超音波装置と前記基板の前記上面との間には、ギャップが形成され、前記ギャップが液体によって十分に且つ連続的に満たされることによって、洗浄工程の期間中は、前記超音波または高周波超音波装置の下方全体が常に液体で満たされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持し且つクランプするチャックアセンブリと、
前記基板の上面に液体を噴射する少なくとも1つの第1ノズルと、
前記基板を超音波または高周波超音波洗浄するために前記基板の上面の上方に配置された超音波または高周波超音波装置であって、前記超音波または高周波超音波装置と前記基板の前記上面との間にはギャップが形成され、前記ギャップが液体によって十分に且つ連続的に満たされることによって、洗浄工程の期間中は、前記超音波または高周波超音波装置の下方全体が常に液体で満たされるように構成された超音波または高周波超音波装置とを備えていることを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項2】
前記チャックアセンブリが、
基板を保持するための受容キャビティを有するチャックと、
前記チャックに固定された回転スピンドルと、
前記回転スピンドルに接続されて前記回転スピンドル及び前記チャックを回転させる回転駆動機構と、
前記基板を支持するために前記チャックの受容キャビティ内に配置された複数の支持ピンと、
前記基板をクランプするために前記チャックに取り付けられた複数のクランプ装置とを備えており、
前記超音波または高周波超音波装置は、前記基板を超音波または高周波超音波洗浄するために前記基板の前記上面及び前記チャックの上面の上方に配置され、前記超音波または高周波超音波装置と前記基板の前記上面及び前記チャックの前記上面との間にはギャップが形成されることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
【請求項3】
前記回転スピンドルは中空構造であって前記チャックの底部に固定されており、前記チャックの前記底部には前記受容キャビティ及び前記回転スピンドルに連通した貫通孔が設けられており、前記基板の底面を洗浄するために前記チャックの前記貫通孔及び前記回転スピンドルを第2ノズルが通過していることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【請求項4】
前記第2ノズルは、その下端から上端まで延在し且つ前記第2ノズルの前記上端を貫通した、前記基板の底面に液体を噴射する少なくとも1つの液体流路を有していることを特徴とする請求項3に記載の基板洗浄装置。
【請求項5】
前記第2ノズルの前記下端には、前記液体流路に液体を供給するための入口が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の基板洗浄装置。
【請求項6】
前記チャックの底部には複数のドレイン孔が設けられており、前記複数のドレイン孔が前記受容キャビティと連通していることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【請求項7】
前記チャックの底部は前記受容キャビティ内に傾斜面を有しており、前記傾斜面は前記受容キャビティ内の液体を前記複数のドレイン孔に流すことが可能なものであることを特徴とする請求項6に記載の基板洗浄装置。
【請求項8】
各クランプ装置が、遠心力によって前記基板をクランプするためのクランプピンを有していることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
【請求項9】
前記受容キャビティの開口形状が前記基板の形状と一致していることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
【請求項10】
前記基板がマスクであり、前記受容キャビティの開口形状が実質的に正方形であることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
【請求項11】
4つの前記クランプ装置が前記チャックに取り付けられており、前記受容キャビティの四隅に位置していることを特徴とする請求項10に記載の基板洗浄装置。
【請求項12】
各クランプ装置がクランプピンを有しており、前記クランプピンの上端には、前記マスクの角部をクランプするために実質的に直角のスロットが設けられていることを特徴とする請求項11に記載の基板洗浄装置。
【請求項13】
4つの前記クランプ装置に対応して、4つの支持ピンが前記受容キャビティの四隅に位置していることを特徴とする請求項11に記載の基板洗浄装置。
【請求項14】
前記基板の上面と前記チャックの上面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波または高周波超音波装置(ultra or mega sonic device)を用いることによってマスクのような基板を洗浄する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体技術の発展は最初のトランジスタが発表されて以来50年を超えているが、チップの集積度が18ヶ月毎に2倍になり半導体デバイスのサイズが3年ごとに0.7倍に縮小するというムーアの法則にしたがって、いまだに力強い発展が続いている。さらに、半導体ウェハの直径は300mmに達している。IC製造における大型化、微細線幅化、高精度化、高効率化、そして低コスト化によって、半導体装置に今までにない問題が生じている。
【0003】
半導体デバイスの製造工程において、複数回のリソグラフィ工程が非常に重要な部分となっている。露光及び選択的化学エッチングを経てマスク上の集積回路パターンが半導体ウェハ上にプリントされる。リソグラフィ工程において、マスクは不可欠であり非常に重要な役割を果たす。マスクは、半導体デバイス製造工程におけるパターン転写のための高精度ツールである。一般的に、マスクは繰り返して使用される。マスクが複数回繰り返して使用されると、マスクは(残留レジスト、塵埃、指紋などで)汚れた状態となる。したがって、マスクは洗浄される必要がある。65nm以下のノードでは、マスク洗浄はより重要となる。マスクがクリーンであるかどうかが、半導体デバイスの品質と歩留まりに影響する。現在、マスクを洗浄するにはいくつかの方法がある。その一つが、マスクを洗浄するために界面活性剤及び手動スクラブを用いて洗うことである。別の方法として、アセトン、アルコール、超純水を用いてマスクを洗浄するものがある。さらに別の方法として、超音波発振との組み合わせで、マスクを浸漬する洗浄液を用いるものがある。しかしながら、これらの方法の効果は理想的なものではない。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本発明の目的は、基板の洗浄効果を改善することが可能な基板洗浄装置を提供することである。
【0005】
一実施形態において、基板洗浄装置は、チャックアセンブリと、少なくとも1つの第1ノズルと、超音波または高周波超音波装置とを含む。チャックアセンブリは、基板を受容し且つクランプするように構成されている。少なくとも1つの第1ノズルは、前記基板の上面に液体を噴射するように構成されている。超音波または高周波超音波装置は、前記基板を超音波または高周波超音波洗浄するために前記基板の上面の上方に配置される。前記超音波または高周波超音波装置と前記基板の前記上面との間には、ギャップが形成され、前記ギャップが液体によって十分に且つ連続的に満たされることによって、洗浄工程の期間中は、前記超音波または高周波超音波装置の下方全体が常に液体で満たされる。
【発明の効果】
【0006】
本発明では、チャックアセンブリが、基板を保持するための受容キャビティを有するチャックを含む。マスクがチャックの受容キャビティに配置されると、マスクをチャックの一部と見なすことができる。超音波または高周波超音波装置の底面は、マスクの上面及びチャックの上面に対向しており、超音波または高周波超音波装置とマスクの上面及びチャックの上面とのギャップが液体によって十分に且つ連続的に満たされる。そして、洗浄工程の期間中は、超音波または高周波超音波装置の下方全体が常に液体で満たされる。超音波または高周波超音波エネルギーが液体を介してマスクの上面に安定して伝達される。したがって、マスクの上面全体において超音波または高周波超音波パワーの密度分布が均一となって、マスクの洗浄効果(特にマスクのエッジでの洗浄効果)が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る基板洗浄装置の正面図である。
【
図7】マスクを洗浄するために使用されている基板洗浄装置の斜視図である。
【
図9】マスクを洗浄するために使用されている基板洗浄装置の上面図である。
【
図11】マスクを洗浄するために超音波または高周波超音波装置が組み合わせられた基板洗浄装置の上面図である。
【
図12】本発明の第2実施形態に係る基板洗浄装置の正面図である。
【
図16】マスクを洗浄するために使用されている本発明の第2実施形態に係る基板洗浄装置の上面図である。
【
図18】マスクを洗浄するために超音波または高周波超音波装置が組み合わせられた本発明の第2実施形態に係る基板洗浄装置の上面図である。
【
図19】マスクを洗浄するために超音波または高周波超音波装置が組み合わせられた従来装置の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1〜
図11には、超音波または高周波超音波装置を用いた本発明の第1実施形態に係る基板洗浄装置が描かれている。基板洗浄装置は、基板を受容し且つクランプするチャックアセンブリを含んでいる。具体的には、チャックアセンブリは、チャック101と、チャック101に固定された回転スピンドル102と、回転駆動機構と、複数の支持ピン105と、複数のクランプ装置104とを含んでいる。回転スピンドル102は、回転駆動機構に接続されている。回転駆動機構は、回転スピンドル102及びチャック101を回転させる。チャック101は、マスク103のような基板を保持するための受容キャビティ1011を有している。受容キャビティ1011の開口形状は、マスク103の形状と一致しており実質的に正方形である。受容キャビティ1011の開口形状はマスク103に限らず基板の形状と一致するが、それが正方形とは限らないと理解されるべきである。チャック101は、受容キャビティ1011の開口を形成する4つの鉛直面1015を有している。好ましくは、マスク103を受容キャビティ1011内に配置しやすくするために、チャック101は4つのガイド面1014を有している。4つのガイド面1014のそれぞれが鉛直面1015に接続されている。マスク103をクランプするために、4つのクランプ装置104がチャック101に取り付けられて受容キャビティ1011の四隅に位置している。
図6に示すように、各クランプ装置104は、チャック101に固定された台座1041を有している。台座1041には間隙1042が設けられており、シャフト1043が間隙1042を横方向に通過し、シャフト1043の両端が台座1041に固定されている。シャフト1043にはクランプピン1044が吊り下げられている。クランプピン1044は間隙1042に位置しており、シャフト1043を中心に回転可能である。クランプピン1044の上端には、マスク103の角部と一致する実質的に直角のスロット1045が設けられている。クランプピン1044の内部には、ステンレス鋼からなる重いブロックが配置されている。クランプピン1044を構成する材料の密度は、重いブロックを構成する材料の密度よりも低い。チャック101の回転速度がしきい値よりも大きくなると、遠心力によってクランプピン1044がマスク103をクランプする。チャック101の回転速度がしきい値よりも小さくなると、クランプピン1044が自重によって初期位置に戻ってマスク103をリリースする。チャック101の受容キャビティ1011内には、マスク103を支持する4つの支持ピン105が配置されている。4つの支持ピン105は、受容キャビティ1011の四隅に位置しており、4つのクランプピン1044に対応している。
【0009】
図3に示すように、チャック101の底部には複数のドレイン孔1012が設けられている。複数のドレイン孔1012は受容キャビティ1011と連通している。複数のドレイン孔1012は、円形をなすように配列されている。各ドレイン孔1012には、受容キャビティ1011内の液体を排出することを可能とする傾斜が形成されている。チャック101の底部は、受容キャビティ1011内に傾斜面1013を有しており、傾斜面1013は受容キャビティ1011内の液体を複数のドレイン孔1012に流すことが可能なものである。
【0010】
マスク103を洗浄するために
図1から
図11に示された基板洗浄装置を用いるとき、マスク103を移動させ、チャック101の受容キャビティ1011内にマスク103を配置するために、ロボットが用いられる。ロボットがチャック101の受容キャビティ1011内にマスク103を配置しやすくするために、マスク103の側壁とチャック101の鉛直面1015との間にはある一定の距離が設けられている。この距離は0.5mmから2mmの間である。一般的に、ロボットがマスク103をチャック101の受容キャビティ1011内に正確に配置すること(これはロボットが一つの鉛直面1015に直角であることを意味する)を完全に保証することはできない。ロボットによって角度が偏向され得るが、マスク103は依然としてチャック101の受容キャビティ1011内にロボットによって配置される。ロボットの偏向角度θは、tanθ=d/(A/2)という等式を満たす。ここで、dはマスク103の側壁とチャック101の鉛直面1015との間の距離を示し、Aはマスク103の側部の長さを示す。
【0011】
4つの支持ピン105は、マスク103を支持する。好ましくは、マスク103の上面とチャック101の上面とが同じ平面内にある。なお、マスク103の上面とチャック101の上面とが異なる平面内にあってもよいと理解されるべきである。回転駆動機構が回転スピンドル102及びチャック101を回転させると、4つのクランプピン1044が遠心力によってマスク103をクランプする。マスク103の各角部は、クランプされると、実質的に直角のスロット1045内に位置する。このようにして、マスク103はチャック101の受容キャビティ1011内に保持され位置付けされる。少なくとも1つの第1ノズル107が、マスク103の上面を洗浄するためにマスク103の上面に液体を噴射する。マスク103の上面及びチャック101の上面の上方には、マスク103を超音波または高周波超音波洗浄するための超音波または高周波超音波装置106が配置されている。超音波または高周波超音波装置106と、マスク103の上面及びチャック101の上面との間には、ギャップが形成されている。ギャップが液体によって十分に且つ連続的に満たされることによって、マスク103の上面には超音波または高周波超音波エネルギーが液体を介して安定して伝達される。したがって、マスク103の上面全体において超音波または高周波超音波パワーの密度分布が均一となる。受容キャビティ1011内の液体は複数のドレイン孔1012を経て排出される。
【0012】
図12から
図18には、超音波または高周波超音波装置を用いた本発明の第2実施形態に係る基板洗浄装置が描かれている。基板洗浄装置は、チャック201と、チャック201に固定された回転スピンドル202とを含んでいる。回転スピンドル202は、回転駆動機構に接続されている。回転駆動機構は、回転スピンドル202及びチャック201を回転させる。チャック201は、マスク203のような基板を保持するための受容キャビティ2011を有している。受容キャビティ2011の開口形状は、マスク203の形状と一致しており実質的に正方形である。受容キャビティ2011の開口形状はマスク203に限らず基板の形状と一致するが、それが正方形とは限らないと理解されるべきである。チャック201は、受容キャビティ2011の開口を形成する4つの鉛直面2015を有している。好ましくは、マスク203を受容キャビティ2011内に配置しやすくするために、チャック201は4つのガイド面2014を有している。4つのガイド面2014のそれぞれが鉛直面2015に接続されている。
【0013】
回転スピンドル202は、中空であり、チャック201の底部の中心に固定されている。チャック201の底部の中心には、貫通孔2016が設けられている。貫通孔2016は、受容キャビティ2011及び中空の回転スピンドル202に連通している。マスク203の底面を洗浄するために、第2ノズル210が、チャック201の貫通孔2016及び中空の回転スピンドル202を通過している。第2ノズル210の上端がチャック201の貫通孔2016を通過し、受容キャビティ2011内にある。第2ノズル210の下端が中空の回転スピンドル202を通過している。第2ノズル210は、マスク203の底面を洗浄するために、第2ノズル210の下端から上端まで延在し且つ第2ノズル210の上端を貫通した、マスク203の底面に液体を噴射する3つの液体流路2101を有している。各液体流路2101に対応して、第2ノズル210の下端には、液体流路2101に液体を供給するための入口2102が設けられている。液体流路2101の数は、3に限定されないと理解されるべきである。工程上の要求を満足させるのであれば、液体流路2101がいくつであってもよい。洗浄工程において、第2ノズル210は回転しない。第1実施形態において開示された基板洗浄装置と比較すると、第2実施形態において開示された基板洗浄装置は、マスク203の両面洗浄を実現できる。
【0014】
マスク203をクランプするために、4つのクランプ装置204がチャック201に取り付けられて受容キャビティ2011の四隅に位置している。各クランプ装置204は、チャック201に固定された台座を有している。台座には間隙が設けられており、シャフトが間隙を横方向に通過し、シャフトの両端が台座に固定されている。シャフトにはクランプピン2044が吊り下げられている。クランプピン2044は間隙に位置しており、シャフトを中心に回転可能である。クランプピン2044の上端には、マスク203の角部と一致する実質的に直角のスロットが設けられている。クランプピン2044の内部には、ステンレス鋼からなる重いブロックが配置されている。クランプピン2044を構成する材料の密度は、重いブロックを構成する材料の密度よりも低い。チャック201の回転速度がしきい値よりも大きくなると、遠心力によってクランプピン2044がマスク203をクランプする。チャック201の回転速度がしきい値よりも小さくなると、クランプピン2044が自重によって初期位置に戻ってマスク203をリリースする。チャック201の受容キャビティ2011内には、マスク203を支持する4つの支持ピン205が配置されている。4つの支持ピン205は、受容キャビティ2011の四隅に位置しており、4つのクランプピン2044に対応している。
【0015】
図14に示すように、チャック201の底部には複数のドレイン孔2012が設けられている。複数のドレイン孔2012は受容キャビティ2011と連通している。複数のドレイン孔2012は、円形をなすように配列されている。各ドレイン孔2012には、受容キャビティ2011内の液体を排出することを可能とする傾斜が形成されている。チャック201の底部は、受容キャビティ2011内に傾斜面2013を有しており、傾斜面2013は受容キャビティ2011内の液体を複数のドレイン孔2012に流すことが可能なものである。
【0016】
マスク203を洗浄するために
図12から
図18に示された基板洗浄装置を用いるとき、マスク203を移動させ、チャック201の受容キャビティ2011内にマスク203を配置するために、ロボットが用いられる。ロボットがチャック201の受容キャビティ2011内にマスク203を配置しやすくするために、マスク203の側壁とチャック201の鉛直面2015との間にはある一定の距離が設けられている。この距離は0.5mmから2mmの間である。一般的に、ロボットがマスク203をチャック201の受容キャビティ2011内に正確に配置すること(これはロボットが一つの鉛直面2015に直角であることを意味する)を完全に保証することはできない。ロボットによって角度が偏向され得るが、マスク203は依然としてチャック201の受容キャビティ2011内にロボットによって配置される。ロボットの偏向角度θは、tanθ=d/(A/2)という等式を満たす。ここで、dはマスク203の側壁とチャック201の鉛直面2015との間の距離を示し、Aはマスク203の側部の長さを示す。
【0017】
4つの支持ピン205は、マスク203を支持する。好ましくは、マスク203の上面とチャック201の上面とが同じ平面内にある。なお、マスク203の上面とチャック201の上面とが異なる平面内にあってもよいと理解されるべきである。回転駆動機構が回転スピンドル202及びチャック201を回転させると、4つのクランプピン2044が遠心力によってマスク203をクランプする。マスク203の各角部は、クランプされると、実質的に直角のスロット内に位置する。このようにして、マスク203はチャック201の受容キャビティ2011内に保持され位置付けされる。少なくとも1つの第1ノズル207が、マスク203の上面を洗浄するためにマスク203の上面に液体を噴射する。マスク203の上面及びチャック101の上面の上方には、マスク203を超音波または高周波超音波洗浄するための超音波または高周波超音波装置206が配置されている。超音波または高周波超音波装置206と、マスク203の上面及びチャック201の上面との間には、ギャップが形成されている。ギャップが液体によって十分に且つ連続的に満たされることによって、マスク203の上面には超音波または高周波超音波エネルギーが液体を介して安定して伝達される。したがって、マスク203の上面全体において超音波または高周波超音波パワーの密度分布が均一となる。第2ノズル210は、マスク203の底面を洗浄するために、マスク203の底面に液体を噴射する。受容キャビティ2011内の液体は複数のドレイン孔2012を経て排出される。
【0018】
図19に示すように、マスク303を洗浄するために超音波または高周波超音波装置306を用いた従来の装置では、超音波または高周波超音波装置306の下方にある領域A及び領域Bは洗浄工程において液体の有無が断続的となる。例えば、超音波または高周波超音波装置306が「位置A」にあるとき、超音波または高周波超音波装置306と、マスク303の上面との間のギャップが液体によって十分に満たされることによって、超音波または高周波超音波装置306の下方にある領域A及び領域Bは液体を有する。しかし、超音波または高周波超音波装置306が「位置B」にあるとき、超音波または高周波超音波装置306の下方にある領域A及び領域Bは空気に晒され、領域A及び領域Bには液体がない。領域A及び領域Bでは、気液二相が交互に存在する。超音波または高周波超音波エネルギーは、気液二相の界面の間に集中する。エネルギーの集中によって生成された超音波または高周波超音波のハイパワーによって、マスク303がダメージを受けるリスクがある。そのうえ、領域A及び領域Bに液体がないときにはマスク303の上面には超音波または高周波超音波エネルギーが伝達されないが、領域A及び領域Bが液体によって十分に満たされると、マスク303の上面には超音波または高周波超音波エネルギーが液体を介して伝達される。その結果、超音波または高周波超音波エネルギーがマスク303の上面に不均一に分布することになる。さらに、不安定な液体の移動(transferring)のために気流もまた乱れ、超音波または高周波超音波エネルギーの伝達がさらに均一ではなくなる。
【0019】
上述した問題を解決するために、本発明では、マスクがチャックの受容キャビティ内に配置されるため、マスクをチャックの一部と見なすことができる。超音波または高周波超音波装置の底面がマスクの上面及びチャックの上面に対向しており、超音波または高周波超音波装置とマスクの上面及びチャックの上面とのギャップが液体によって十分に且つ連続的に満たされているのであれば、チャックのサイズ及び形状は限定されない。 そして、洗浄工程の期間中は、超音波または高周波超音波装置の下方全体が常に液体を有している。超音波または高周波超音波エネルギーが液体を介してマスクの上面に安定して伝達される。したがって、マスクの上面全体において超音波または高周波超音波パワーの密度分布が均一となって、マスクの洗浄効果(特にマスクのエッジでの洗浄効果)が改善される。
【0020】
本発明は、半導体分野に限定されない。本発明は、半導体分野以外に、LCDやPCBの製造分野にも適用できる。
【0021】
本発明の前述の説明は、例示および説明のために提示されたものである。本発明の正確な開示として限定または網羅するものではなく、上記の教示内容に鑑みて多くの修正および変形が可能であることは自明である。当業者に自明な改変および変形は、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲内に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2019年12月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持し且つクランプするチャックアセンブリと、
前記基板の上面に液体を噴射する少なくとも1つの第1ノズルと、
前記基板を超音波または高周波超音波洗浄するために前記基板の上面の上方に配置された超音波または高周波超音波装置であって、前記超音波または高周波超音波装置と前記基板の前記上面との間にはギャップが形成され、前記ギャップが液体によって十分に且つ連続的に満たされることによって、洗浄工程の期間中は、前記超音波または高周波超音波装置の下方全体が常に液体で満たされるように構成された超音波または高周波超音波装置とを備えていることを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項2】
前記チャックアセンブリが、
基板を保持するための受容キャビティを有するチャックと、
前記チャックに固定された回転スピンドルと、
前記回転スピンドルに接続されて前記回転スピンドル及び前記チャックを回転させる回転駆動機構と、
前記基板を支持するために前記チャックの受容キャビティ内に配置された複数の支持ピンと、
前記基板をクランプするために前記チャックに取り付けられた複数のクランプ装置とを備えており、
前記超音波または高周波超音波装置は、前記基板を超音波または高周波超音波洗浄するために前記基板の前記上面及び前記チャックの上面の上方に配置され、前記超音波または高周波超音波装置と前記基板の前記上面及び前記チャックの前記上面との間にはギャップが形成されることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
【請求項3】
前記回転スピンドルは中空構造であって前記チャックの底部に固定されており、前記チャックの前記底部には前記受容キャビティ及び前記回転スピンドルに連通した貫通孔が設けられており、前記基板の底面を洗浄するために前記チャックの前記貫通孔及び前記回転スピンドルを第2ノズルが通過していることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【請求項4】
前記第2ノズルは、その下端から上端まで延在し且つ前記第2ノズルの前記上端を貫通した、前記基板の底面に液体を噴射する少なくとも1つの液体流路を有していることを特徴とする請求項3に記載の基板洗浄装置。
【請求項5】
前記第2ノズルの前記下端には、前記液体流路に液体を供給するための入口が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の基板洗浄装置。
【請求項6】
前記チャックの底部には複数のドレイン孔が設けられており、前記複数のドレイン孔が前記受容キャビティと連通していることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【請求項7】
前記チャックの底部は前記受容キャビティ内に傾斜面を有しており、前記傾斜面は前記受容キャビティ内の液体を前記複数のドレイン孔に流すことが可能なものであることを特徴とする請求項6に記載の基板洗浄装置。
【請求項8】
各クランプ装置が、遠心力によって前記基板をクランプするためのクランプピンを有していることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【請求項9】
前記受容キャビティの開口形状が前記基板の形状と一致していることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【請求項10】
前記基板がマスクであり、前記受容キャビティの開口形状が実質的に正方形であることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【請求項11】
4つの前記クランプ装置が前記チャックに取り付けられており、前記受容キャビティの四隅に位置していることを特徴とする請求項10に記載の基板洗浄装置。
【請求項12】
各クランプ装置がクランプピンを有しており、前記クランプピンの上端には、前記マスクの角部をクランプするために実質的に直角のスロットが設けられていることを特徴とする請求項11に記載の基板洗浄装置。
【請求項13】
4つの前記クランプ装置に対応して、4つの支持ピンが前記受容キャビティの四隅に位置していることを特徴とする請求項11に記載の基板洗浄装置。
【請求項14】
前記基板の上面と前記チャックの上面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
【国際調査報告】