(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
組織の近位の媒体の活動を刺激および/または検知するために、動物の血管に配置されたデバイスを介して信号を送信するためのデバイス、方法およびシステムであって、媒体は、組織および/または流体を含む。
前記埋め込み電極が組織に直接接触するように構成され、前記埋め込み電極が直接接触するように構成された前記組織から前記埋め込み導電路が絶縁されるように構成され、これにより、前記埋め込み導電路は、前記血管内装置が血管内に埋め込まれるときに、組織に直接接触しない、請求項1に記載の血管内装置。
前記医療デバイスを外部デバイスに電気的に連結するように構成されたコネクタブロックをさらに備え、前記リード線は、前記フレーム構造から前記コネクタブロックまで延びることを特徴とする請求項4に記載の医療デバイス。
少なくとも第2のストラットよりも大きな幅または厚みを有する支持材料を有する少なくとも1つの補強ストラットをさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の医療デバイス。
前記少なくとも1つのストラットが第1のストラットを含み、前記フレーム構造を形成する第2のストラットをさらに含み、前記第2のストラットが、支持材料上の導電性材料を含み、同導電性材料が、前記第2のストラットの少なくとも一部分に沿って延びるとともに非導電性材料で覆われており、前記第1のストラットの前記導電性材料は、前記第2のストラットの前記導電性材料から電気的に絶縁されており、
前記医療デバイスが前記第2のストラットの前記部分上の前記非導電性材料の開口部によって形成される少なくとも1つの第2の電極を備えることを特徴とする請求項4に記載の医療デバイス。
移植中の血管穿刺の危険性を低減するために、前記デバイスの先端に連結される非外傷性緩衝器を含むことを特徴とする請求項4乃至16のうちのいずれか一項に記載の医療デバイス。
前記デバイスからの信号は、支持構造体の外面上に配置された電極を通って進み、前記信号はさらに、前記電極から前記支持構造体のストラットを通って、また前記支持構造体に連結されるリード線を通って、前記制御部に進むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
前記制御部は、デバイス制御信号を生成するとともに前記デバイスが前記媒体を刺激可能なように前記デバイス制御信号を前記デバイスに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の変形例は、非限定的な例として、添付の図面を参照して以下に説明される。図面中の同様の参照符号は、全体を通して同一または機能的に類似の特徴/要素を示す。
【0020】
図1乃至
図4に示すシステム10は、1)動物またはヒト110の血管103内に配置され、血管103の内外を問わず、デバイス100の近位側(近接または接触)の媒体(組織および流体)の活動を刺激および/または検知するように構成された医療デバイス100と、2)デバイスと通信するように構成された制御部12(コネクタブロックおよび遠隔測定システムとも呼ぶ)と、3)デバイス100と制御部12との間の通信を促進する通信導管14と、4)動物またはヒト110に連結可能であるとともに制御部と通信するように構成される装置16とを備える。
【0021】
制御部12は、(a)デバイス100の近位側の媒体の活動を表すデータをデバイス100から受信する工程と、(b)装置16の制御信号を生成する工程と、(c)制御信号を装置16に送信する工程とを実施するように構成可能である。いくつかの変形例では、システムは、コネクタとして機能するとともに通信導管の延長部として機能するコネクタブロック(要素12によって図示)を備える。システムの変形例では、制御部/コネクタブロックは、気密封止されるとともにデバイスから制御部へのリードを絶縁し、挿入のために過大な力を必要としないアタッチメントすなわちゼロ接触力アタッチメント(すなわち、バルシール(登録商標)スプリングコンタクトを使用する)を使用して挿入することができ、コネクタへの取り扱いおよび挿入のために、より剛性の高いシリコーンまたは同様の材料で形成されるリードの部分を有する。デバイスのバリエーションは、扱うことができないリードと区別するために、より剛性の高い(取り扱うことができる)リードの部分を識別するためのマーカーを含むことができる。そのようなマーカーは、領域を明確に示すために、ラインスタイルのマーカー、異なる色、または他のインジケーターを含み得る。コネクタブロックのバリエーションは、複数のコネクタを挿入することができるように(すなわち、16の電極ステントロード(登録商標)線のために2つのコンタクトコネクタ(それぞれ8つのコンタクトを有する))、フィッティング(例えば、留め金)を有することができる。フィッティングにより、接点の固定、整列、水の浸入の防止を確実に行うことができる。
【0022】
医療デバイス100が、
図2A、
図2B、および
図3に示す態様で運動皮質に隣接するように挿入されると、システム10が、例えば、
図1に示す態様で外骨格および/または人工手足の動作を制御するために使用され得る。
【0023】
このデバイス100は、血管103に埋め込まれ、そこから、自己拡張部材101上に取り付けられた電極を利用して、隣接する組織を記録または刺激する。情報は、血管103の内部の通信導管14を通って電極から、または電極に、遠隔測定システム12に渡される。遠隔測定システム12は、(有線または無線を用いて)外部装置16と情報を送受信する。外部装置16は、(a)外骨格;(b)車椅子;(c)コンピュータ;および/または(d)他の電気的または電気機械的デバイのうちの1つまたは複数を含む(ただしこれらに限定されるものではない)。
【0024】
このように、1つの具体的な用途では、移植される医療デバイス100は、麻痺患者110が自分の思考を直接使用して外骨格またはロボット脚16などの歩行補助を指令および制御できるようにする能力を有する。
【0025】
移植可能な医療デバイス100の他の用途としては(これらに限定されるものではないが):(a)発作の検知および防止;(b)(例えば、(i)多発性硬化症、(ii)筋ジストロフィー、(iii)脳性麻痺、(iv)麻痺および(v)パーキンソン症候群に関連付けられる症状を緩和するための、)不随意筋または神経制御の検知および予防;(c)例えば(i)心的外傷後ストレス障害;(ii)強迫神経症;(iii)うつ病;および(iv)肥満などの神経学的症状の検知および治療的緩和;(d)(i)車両、(ii)車椅子、(iii)歩行補助具、ロボットの四肢などのコンピュータ機器の脳による直接的な制御;(e)(i)失明(カメラへの接続)、(ii)難聴(マイクへの接続)、および(iiii)固有受容(タッチセンシティブロボットおよびコンピュータシステムへの接続)のための感覚刺激の直接入力;(f)(i)心拍数、(ii)呼吸数、(iii)温度、(iv)環境条件、(v)血糖値、並びに(vi)他の生化学的および神経学的マーカーの、個人の健康の内部評価;(g)(例えば、被移植者が視聴するもののリアルタイム通信などの、)情報伝達、聴覚的、視覚的および自己受容的フィードバックのためにデバイスを利用する被移植者のグループ間の内部通信(テレパシー);並びに(h)(パフォーマンスの向上またはリハビリのための)筋骨格の制御および操作の向上および最適化が含まれる。
【0026】
図2Bは、2ーステント101システムを示す。図示のために、ステントは一本の血管内に配置されている。しかしながら、複数のステントを個別の血管に配置することができるように構成することができる。ステント101は、非導電性材料によって接合され、電力受信器および送信アンテナを形成する。これに代えて、ステントは、1本以上のワイヤまたは導電性要素によって結合されてもよい。さらに、システムは、ステント101の間に能動的な電子機器を含むことができる。
【0027】
本明細書に開示されるデバイスは、所望の結果に応じて、脳構造の任意の数の領域に配置することができる。例えば、Teplitzky, Benjamin A., et al.「脳深部刺激に対する血管内アプローチの計算モデリング」Journal of Neural Engineering 11.2(2014):026011.に開示されるように、ステントは、うつ病および強迫神経症(OCD)における内部カプセル;てんかん(E)、パーキンソン病、本態性振戦、トゥレット症候群、意識障害、慢性疼痛、強迫神経症行動における視床;アルツハイマー病における脳弓;ジストニア、うつ病、トゥレット症候群における淡蒼球淡蒼球内部;てんかんにおける海馬;肥満、精神性食欲不振における視床下部;うつ病および強迫神経症における下腿視床下骨折;うつ病、肥満、食欲不振における側方蜂巣炎;うつ病、強迫神経症、中毒、肥満、食欲不振における側坐核;慢性疼痛における坐骨神経/脳室周囲;うつ病における下位帯状白質;パーキンソン病、ジストニア、うつ病、強迫神経症、てんかんにおける視床下部核;並びに強迫神経症における腹部カプセルに配置可能である。
【0029】
図5A、
図5B、
図5D、および
図6に示すように、医療デバイス100は、デバイス100を展開するために、概してa.折り畳み可能かつ拡張可能なステント101と、b.ステント101に連結された複数の電極131と、c.電極131に電気的に接続された電極リード線141と、d.移植中に血管の穿孔を防止するためにオリーブワイヤ114によってステント101に連結されたオリーブ112と、e.移植されたチップと、f.リード線141に接続され、デバイス100と制御部12との間の通信を可能にする接点151と、g.ステント軸体121とが使用される。
【0030】
電極リード線141は、少なくとも1つの電極に電気的に接続することができ、機械的な圧縮および延伸が妨げられないようにステントストラット格子108の周囲に巻かれる。電極線141は、ステント軸体121の周囲に巻かれてもよく、スタイレット軸体を貫通してもよく、ステント軸体の一部を直接形成してもよい。リード線141は、ステントに対するステント軸体の反対側の端部に電極接点151との接続部を形成し、これにより、電気的接触によりコネクタブロック機構12は、コンピュータ、車椅子、外骨格、ロボット人工補綴物、カメラ、車両、並びに他の電気刺激、診断および測定ハードウェアおよびソフトウェアを含むがこれらに限定されない外部機器16との接続路をなす。
【0031】
電極131という用語は、本明細書において、血管103内および/または血管103の周囲の媒体と接触するために使用される任意の電気導体を示すことに使用される。
【0032】
これらの各構成要素の動作の詳細な説明を以下に示す。
【0034】
ステント101は、ストラットクロスリンク109により連結された複数のストラット108を含む。
【0035】
図7Aに示す構成では、デバイス100は、線状パターンでステント101に連結された9つの電極を含む。図示のように、ステント101は平坦な外観を有する。ステント101の頂部は、ステント101の底部に直接接合されてもよく、またはステント101の底部に(恒久的な取り付け部なしで)合わせるように湾曲してもよい。
【0036】
これに代えて、デバイス100は、任意の適切な構成で配置された任意の適切な数の電極131を有するステントを含む。例えば、電極は、以下のように構成することができる。
図7Bに示す電極131の正弦曲線配置;
図7Cに示す電極131のらせん状配置、これにより、いったん展開されると電極を血管壁に360度接触させることができる;
図7Dに示す電極131の幅の低減された正弦曲線配置、これにより、カバーする範囲が広くなるが、なお縦の区域の各々に1つのステントのみ確実に配置する;
図7Eに示す電極の高密度配置、これにより、カバーする範囲が広くなる。ステント101は、電極の取り付けおよび電極位置の一様性を支援するために、電極131が配置される箇所に追加の材料またはマーカーが設けられるように、レーザー切断されるか、あるいは織り込まれる。例えば、ステント101を、円筒状のチューブ(原形のステント)からレーザー切断して切り離すことによって形成し、例えば、電極を5mm間隔で1本の軸上に配置する場合には、電極取り付けプラットフォーム107,108は、これらの領域をチューブから切り離すことなく形成することができる。同様に、ステントがワイヤラッピングによって製造される場合、追加の材料107,108をステントワイヤに溶接または取り付けることにより、電極を取り付けるプラットフォームを設けることができる。これに代えて、ステントは、薄膜技術を用いて製造することができ、ステント構造体および/または電極アレイを成長または構築するために材料(ニチノールおよび/または白金および/または他の材料またはこれらの組み合わせ)を特定の位置に堆積させる。
【0038】
図8Aに特に示すように、デバイス100は、ストラットクロスリンク109に連結された電極配置部107を含む。配置部107は、電極131をステントに連結するために使用される。
図8Bに配置部106の別例を示す。本実施形態では、配置部は円形である。
【0039】
図示のように、電極131は、ステントクロスリンク109の上またはステントクロスリンク109上に配置されている。これらの位置に電極を配置することにより、電極の完全性に大きな影響を与えることなく、ステント101の形状を変化(すなわち、膨張および収縮)させることができる。これに代えて、電極はステントストラットクロスリンクの間(図示せず)に配置されてもよい。
【0040】
図9は、平坦なディスク161;円筒部またはリング162;半円筒またはリング163;球、ドームまたは半球164;双曲線パラボロイド165;並びに一本の軸に沿って優先的に長い二重電極または電極166を含む異なる電極形状を示すがこれらに限定されるものではない。
【0041】
図10に示すように、電極131は形状記憶材料を含み得、したがって電極131はデバイス100の絶縁されていない部分であってもよい。図示のように、患者の体内の電極131および血管104は妨げられない。形状記憶の活性化の後、電極131は、血管壁103によく適合するように整合する。
【0042】
デバイス100の接触および機能性を高めるために、電極131は、ステント101へのはんだ付け、溶接、化学蒸着および他の取り付け方法による追加の材料(形状記憶合金または他の導電性材料)の取り付け部を含む。取り付け部は、ステントストラット108の上または間に直接的に;電極131から無線遠隔測定リンクまたは回路に通じるリード線14に;およびデバイス100の遠位面に配置されたオリーブ112に直接的にまたはステント軸体に直接的に設けられるが、これらに限定されない。
【0043】
デバイス100の性能をさらに向上させるために、1本のワイヤストランド141当たり1つ以上の電極131を設け、1つのデバイス100当たりに利用される1本以上のストランド141を設けてもよい。これらのストランド141は、
図11に示す態様でステントストラット108の周囲の交互の正弦曲線経路で織り込まれた束144を形成するようにグループ化することができる。同様に、各電極131に指定された1本または複数のワイヤ141が設けられ、これにより、デバイス100当たりに1つまたは複数の電極131が設けられてもよい。したがって、複数の電極131を同時に使用することができる。
【0044】
電極131が媒体(神経組織、血管組織、血液、骨、筋肉、脳脊髄液を含むが、これらに限定されるものではない)を刺激または記録する能力を最適化するために、電極131は、電極131の各々が同じ配向において血管103と接触可能となるように標的血管103の直径に基づき予め定められた間隔で位置される(すなわち、すべての電極が配置時に左の血管壁に面し、接触する)。電極131は、記録または刺激が血管の360度全体に同時に向けられるように取り付けられてもよい。同様に、電極131の記録および刺激パラメータを高めるために、電極の寸法を変更してもよく、より大型の電極131を使用して近くの媒体のより大きな領域を評価し、より小型の電極131を使用して特定の局地を評価してもよい。
【0045】
これに代えて、電極131は、導電性材料で形成されるとともに1つ以上のステントに取り付けられ、これによりデバイス100を形成するとともに複数の位置を可能にする。本実施形態では、電極131は、白金、白金−イリジウム合金、ニッケル−コバルト合金、または金などの一般的な電気的に活性な材料から形成され、はんだ付け、溶接、化学蒸着および他の取り付け方法によってワイヤ141に取り付けられ、これらは1本以上の形状記憶軸体に直接取り付けられてもよい。電極131は、絶縁リード線141上の1つ以上の露出部分であり、電極リード線は、1つ以上の形状記憶バックボーンの周囲に巻かれてもよい。1つの形状記憶バックボーンの周囲に巻かれた1つ以上の電極およびリード線が設けられ、複数の形状記憶バックボーンが1つのデバイスで使用され、バックボーンが異なる初期挿入位置および2次的配置位置を有してもよい。以上のように、これらは、複数の血管を同時に標的とするために使用することができる。
【0046】
図12に示すように、電極131は、物質134と、抗血栓性物質を含むがこれに限定されない治療薬などの溶液と、材料との担体となるように構成可能である。本実施形態では、電極131は、拡散により受動的に、または埋め込まれた電気クロックによる制御を通じて、あるいは手動で電極131の電気刺激によって薬物を放出するように構成される。本実施形態では、電極131は、導電性ではない電極131の部分を有する材料から形成される。
【0047】
薬物134は、タイミングがとられた、自然な、電気的な、または他の方法で活性化される際に血管104内に放出されるか、血管壁103内に放出され得る。
【0049】
電極線141は、
図13aに示すように、各電極に電気的に連結されている。図示のように、電極の背面、および電気取り付け部135は、非導電性物質136で覆われている。
【0050】
リード線141は、ステント101の周囲に軸体121に沿って巻かれ得る。
【0051】
図5A、
図5B、および
図13bに示すように、電極リード線141は絶縁体122で覆われる軸体121の周囲に巻き付けられ、電線束またはケーブルを形成する。スリーブ153が接点151の位置で電線束を包囲し、これによって少なくとも1本のワイヤ141がスリーブ153の周囲に巻き付けられるとともに接点溶接点152で接点151に接続される。オーバーモールド154により、接点間で一様な直径をなすことができる。
【0052】
スリーブ153は、ワイヤ141の露出部分が溶接点152で接点151に取り付けられた状態で電線束142を覆う。
【0053】
ワイヤ141を介してステント101に取り付けられた遠位電極および/またはマーカーおよび/または緩衝器(112)もまた図示される。軸体121は、ステントの着脱領域115の端部に取り付けられ、スリーブ142および電極接点151を通ってコネクタ固定点155を越えて後に出るように示されている。
【0054】
リード線141は、スリーブ142の内部に位置し、軸体121の周りに巻き付けられており、接点溶接部152で電極接点151と電気的に接触している。接点間でデバイスが確実に一様な直径をなすためのオーバーコート154が示されている。軸体121は、離脱領域115で取り外されるが、血管内に配置された後に取り外されてもよい。
【0055】
図13bに示すように、リード線141は電極接点151に接続されている。電極リード線141は、まず、絶縁体122に覆われた軸体121の周囲に巻き付けられ、電線束またはケーブルを形成する。スリーブ153が接点の位置で電線束の周囲に配置され、これによって少なくとも1本のワイヤ141がスリーブの周囲に巻き付けられるとともに接点溶接点152で接点151に接続される。接点間で確実に一様な直径をなすためにオーバーモールド154が使用されてもよい。
【0056】
図5Bに特に示すように、ステント軸体121は、絶縁層122でコーティングされ、143で絶縁されるとともにその周囲に巻き付けられた絶縁束142内にグループ化されている複数のワイヤ141を有する。スリーブ153は、ワイヤ141の露出部分が溶接点152で接点151に取り付けられた状態で電線束142を覆う。
【0057】
ワイヤ141は、白金、白金/タングステン、ステンレス鋼、ニチノール、白金/イリジウム合金、ニッケル−コバルト合金を含むがこれらに限定されない導電性材料、または他の導電性材料および生体適合性材料から形成される。
【0058】
ワイヤ141は、10um乃至100umの径(直径)で、ストランドケーブルまたはモノフィラメントであり、電極131を接点151に接続する。これに代えて、ワイヤ141は、電極131をステントまたは軸体上に保持される無線回路に接続する。
【0059】
ワイヤ141は、非導電性材料(すなわち、テフロン(登録商標)またはポリイミド)で絶縁されている。ワイヤ141は、
図11に示すように、正弦曲線パターンでステントストラットの周囲に巻き付けられる。これに代えて、ワイヤ141は、直径が300μm乃至2mm(厚み)の電線または束を有するらせん管また電線束またはケーブルで包囲される。
【0060】
ワイヤ141は、ワイヤラッピング、導電性エポキシ、溶接、または他の導電性接着または接続手段を使用して接点151に接続される。
【0062】
図5Aに示す実施形態では、デバイス100は、穿孔の危険性を低減するとともに移植および配置段階中のデバイス100の安全性を高めるために先端に取り付けられたオリーブ112を含む。この構成では、オリーブ112はデバイス100の前方に直接接続され、展開中に展開カテーテルまたは血管と接触するデバイスの第1の態様である緩衝器として機能する。オリーブ112は、放射線不透過性遠位マーカーとしてさらに使用することができる。オリーブ112は、限定するものではないが、以下を含む多くの異なる形態で構成され、ステント101に取り付けられ得る:
【0064】
図5Aに示すように、オリーブ112は、ステント101の前方から距離をおいて配置され、可撓性を備えたコード114を介してステント101に接続されている。
【0066】
図14は、ステント101の遠位端に配置されたオリーブを示し、オリーブは、電気的に活性であってもなくてもよく、可撓性を備えたバネあるいはらせん状に巻かれた電線111によってステント101に接続された電極112として機能する緩衝器からなる。
【0068】
図15は、ステント101の遠位端に配置された複数のオリーブを示し、オリーブは、電気的に活性であってもなくてもよく、電極113として機能する複数の緩衝器からなる。
【0070】
図16は、ステント101の遠位端に配置されたオリーブを示し、オリーブは、ステントの端部に直接接続され、電気的に活性であってもなくてもよく、電極112として機能する。
【0071】
v.形状を形成されたワイヤーオリーブ
【0072】
図17は、ステント101の遠位端に配置されたオリーブを示し、オリーブは、電気的に活性であってもなくてもよく、電極として機能し、牧杖部114として形成されてもされなくてもよい可撓性ワイヤである。
【0074】
図18は、ステント101の遠位端に配置されたオリーブを示し、オリーブは、電気的に活性であってもなくてもよく、可撓性ワイヤ114によってステント101に接続された電極112として機能する。
【0076】
図19は、ステント101の遠位端に配置されたオリーブを示し、オリーブは、電気的に活性であってもなくてもよく、可撓性ワイヤ114によってステント101に接続された電極112として機能する。この図は、着脱領域115を介してステント101に接続された軸体121をさらに示す。
【0077】
図20は、着脱領域115を介してステント101から取り外された軸体121をさらに示す。
【0078】
可撓性ワイヤ114は、緩衝器を前面に有する導電性かつ電気絶縁性のワイヤ、バネ、らせん状リード、およびチューブを含むが、これらに限定されるものではない。これに代えて、緩衝器は導電性であり、ステント装着電極の全ての特徴を含む電極として機能する。
【0080】
電極131の刺激および測定を制御するために、植え込み電気回路(チップ)を使用し得る。チップは、チップが信号を伝達する能力を有する電極の位置(またはステント上に取り付けられた他の場所)に移植することができる。このチップは、(a)信号増幅、(b)信号多重化、並びに(c)電力およびデータの送信のための回路を含む。
【0081】
電極131は、1つまたは複数の電気チップに取り付けられる(これにより、チップは、電気回路並びにチップが構築される基板として定義される)。小型化されたチップは、ステント101上に電極131と同様に取り付けられる。
【0082】
これに代えて、これらのチップは、頸部または胸部領域のような神経記録または刺激部位から離れて取り付けられてもよく、あるいはチップは、電流源、記録機器またはプロテーゼのような外部ハードウェアに直接接続されてもよい。
【0083】
チップは、神経組織の刺激のための回路(電流および/または電圧源、電池および/またはコンデンサまたは充電/エネルギー保存コンポーネントおよびスイッチマトリックスなど)および神経活動の記録用回路(増幅器、電力、およびスイッチマトリックスなど)および血液組成(例えば、pHメーター、塩類および生理食塩水組成、グルコースなど)を含み得る。
【0084】
さらに、チップは、熱センサなどの遠隔測定コイルおよび自己監視ハードウェアを介して電力およびデータを送信するために必要な回路を有してもよい。
【0085】
図5Cに無線チップ195を示す。マイクロプロセッサ191ならびに他の構成要素193(例えば、コンデンサ、マルチプレクサ、クロック、無線送信機、受信機など)が示されている。この図は、大型のコイル192および小型のコイル194として示されている、電力とデータの両方の送受信に使用できる2つのコイルを有する。
【0086】
チップ自体は、送信および受信の電力およびデータ用の遠隔測定コイルを含んでもよく、隣接するチップおよび遠隔測定コイルとの位置合わせを可能にする磁石を含んでもよく、あるいは遠隔測定コイルを構成する形状記憶合金または他の材料に取り付けられてもよい。
【0087】
チップは、可撓性を備え、血管内にチップを配置するために、血管の直径部分に対してあらかじめ湾曲させてもよい。これにより、チップは、配置段階の間にチップを血管の湾曲に適合させるための形状記憶合金またはポリマーを含んでもよい。チップはまた、血管内での統合を可能にするために、生体吸収性または生体分解性を備える基板上に搭載されてもよい。複数のチップを同時に使用してもよい。
【0089】
図5Aおよび
図5Bに特に示すように、無線回路が使用されていない状況では、デバイス100を外部機器に接続できるように、電極接点151が必要とされる。電極接点151は、電極によって使用されるものと同様の材料から形成され得、同様の直径である。接点151は、互いに電気的に絶縁されており、導電性エポキシ、レーザーまたは抵抗溶接、はんだ付け、圧着および/またはワイヤラッピングによって(ただしこれらに限定されるものではない)電極リード線141に接続される。
【0090】
接点151は、白金リングまたは他の導電性、生体適合性材料のリングである。接点は、磁性材料(すなわち、ネオジム)から形成可能であり、またはそれを含むことができる。
【0091】
接点151は、(a)直径が500μm乃至2mm、(b)長さが500μm乃至5mm、および(c)厚みが10um乃至100umにあり得る。
【0092】
接点151は、ディスク、チューブ、パラボロイド、または電極131に使用されるものと同様の他の形状として形成される。
【0093】
接点は、他のリード線および電極およびステントワイヤの電気的絶縁を補助するために、非導電性スリーブ(シリコーンチューブ、熱収縮、ポリマーコーティングを含むが、これらに限定されるものではない)を覆うように配置されるが、いくらか可撓性を備える。
【0094】
接点151は、100μm乃至10mm、例えば1.0mm乃至3.0mm(例えば、2mmまたは2.46mm)の接点間距離を有することができる。多かれ少なかれ、他の接点間距離寸法、およびより狭いまたはより広い他の範囲も認められる。
【0095】
接点151は、ワイヤ141のワイヤラッピングによって形成されている。
【0096】
少なくとも1つの接点151は、(金属リング、磁気リング、プラスチックチューブを含むが、これらに限定されるものではない)ダミーコネクタであり得る。この場合のダミーコネクタは、電極と電気的に接触していないコネクタであり、これに代えてその目的は、所望の位置でデバイスへの接続点または固定点(すなわち、ねじ端子を介して)を可能にすることであり、(電極に接続された)接点は損傷を受けない。
【0097】
接点151は、電気的ノイズを低減するとともに表面リード線141間の接触を防止するために、非導電性スリーブ(シリコーンチューブ、熱収縮、ポリマーコーティングを含むが、これらに限定されるものではない)によって分離される。
【0099】
図21aに示すように、展開を可能にするために、可撓性を備える軸体121がデバイス100に接続される。
図21aに示す例では、軸体121は、デバイス100の遠位端に接続され、これによりデバイス100を前方から張引するように作用する。
【0100】
図21bに示す代替の実施形態では、軸体121がデバイス100の近位端に取り付けられ、これにより軸体121がステント101の背面からデバイス100を押圧する。本実施形態では、医療デバイス100は、ステント101に取り付けられた複数の電極131を含み、電極リード線141がステント101および軸体121の周囲に巻き付けられるとともにスリーブ142で覆われている。遠位電極および/またはマーカーおよび/または緩衝器113も、ステント着脱領域105と同様に示されている。
【0101】
図21cに示すさらなる実施形態は、二重の先端ほど細くなるステント101を含み、これは、取り付けられた電極131と、ステント着脱領域105においてステント101に取り付けられるステント軸体121とを含む。ステント101の前面の別の着脱領域115は、ステント101をオリーブワイヤ114およびスタイレットスリーブ124に接続し、スタイレットスリーブ124を通して着脱自在なスタイレット123が配置される。電極ワイヤ141は、スタイレットスリーブ123の外側に巻き付けられているか、または中心を通って供給されるように示されている。
【0102】
プッシュとプルの両方の能力を有する複数のワイヤが設けられてもよい。ステント軸体121は、恒久的に移植されてもよく、または取り外されるように構成されてもよい。本実施形態では、着脱領域は、ステント軸体121とステント101との接合部に配置される。分離方法には、電気化学的分離、機械的分離、および熱電分離が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0103】
ステント軸体121は、電極リード線141のバックボーンとして使用することができ、これにより、電極リード線141が電極131から電極接点を横断する際の安定性を支援する。本実施形態では、電極ワイヤ141は、付加的に機械的に支持するとともに水分の保持を支援し、ワイヤが存在するステント軸体上にコーティングを堆積させるためのポリマー142(シュリンクラップ、熱収縮、パリレン、シリコーン、テフロン(登録商標)などを含むが、これらに限定されるものではない)に設けられる。
【0104】
ステント軸体121は、デバイス100の植え込みおよび配置後に取り払われるスタイレットであってもよい。本実施形態において、ステント軸体121は、スタイレット123がチューブ121の中心を通して供給され得るような円筒状のチューブであってもよい。
【0105】
ワイヤ141は、スタイレットスリーブの中央を通るスレッドであり得る。
【0106】
ワイヤ141は、ステント軸体またはスタイレットスリーブの周囲に巻き付けられ得る。
【0107】
さらなる実施形態では、電極131を接点152に接続する電極ワイヤ141は、ワイヤ束144に包囲され、内部ルーメン147が設けられるように内部ルーメンチューブ145の周囲に巻き付けられ、内部ルーメン147に取外し可能なスタイレット148が挿入中に通され、展開後に取り外され得る。本実施形態により、スタイレット148の取り外し可能性と、外部チューブ146に覆われたワイヤ束144の可撓性とが実現される。
【0108】
図21dおよび
図21eは、らせん状リード線114に関する追加の情報を示す。図示のように、らせん状リード線114は、内部ルーメンチューブ145の周囲に巻かれたワイヤ束144を含む。内部ルーメン147を通して、取外し可能なスタイレット148が、送達中に通され、デバイスの配置に続いて取り払われ得る。
【0110】
図2に示す制御部12は無線コントローラであり、皮膚を介して無線で情報および電力を中継する。
【0111】
図22、
図23、および
図24のコネクタブロック12は、受動デバイス(すなわち、回路なし)である。実質的に、コネクタブロック12は、デバイス100と外部機器との間の中間接続として機能する。デバイス100はコネクタブロック12に挿入され、これにより、デバイス100はコネクタブロック12内に収容された内部接点と電気的に接触する。コネクタブロック12のこれらの内部接点は、皮膚を貫通するより厚みのあるワイヤ束を続いて形成し(コネクタブロックの残りの部分が植え込まれる)、外部機器に接続することができる。
【0112】
実質的に、空間が限られているため(デバイス全体がカテーテルを通過しなければならないため、カテーテルを植え込み後にデバイス上から取り払う必要がある)、コネクタブロックにより、より大型の要素を薄型デバイス100に取り付けることができる。
【0114】
図22に示す制御部12は、リード線14を受承するとともにリード線14と電気的に接続するような形状に形成される。制御部は、内側に取り付けられた接触リングを含む。ここで、コネクタブロック12は、溝付き端部にシリコーンおよび/または縫合糸を取り付けることによって固定され、水密性が確保される。
【0115】
ステントに直接植え込まれる無線システムは、
図2の無線システム12と本質的に(小型化されたバージョンでも)同じである。
【0116】
図23に示すように、電極リード線14を挿入し、シリコーンガスケットを使用して水密シールを行う。
【0117】
図24は、電極リード線14が接続開口部172を通され、これにより、コネクタブロック本体173内の導電性コネクタ175と接触するコネクタブロックを示す。分離および電気絶縁および水密性は、シリコーン(またはその他の)セパレータ174を介して高められる。接点175は、無線または直接的な電気接続ポート183で終端するためにシリコーンまたは他のもので包囲された束181を形成するコネクタブロックワイヤ179に溶接(または別の方法で接続)される。
【0119】
デバイス100は、
図25に示す挿入位置と
図26に示す配置または足場位置との間で移動可能である。
【0120】
挿入位置では、デバイス100は、収縮し、これにより、カテーテル内から進入点(すなわち、頸静脈)から配置点(例えば、運動皮質)までの脈管系経路を通るように、十分に肉薄となる。
【0121】
配置または足場の位置に配置されると、デバイス100は、足場電極が血管壁に対して押し付けられた状態でステント101の外側に取り付けられた拡張状態にある。この拡張された位置は、デバイス100を血管103内のその位置にアンカー固定する。さらに、この配置位置は、デバイス100が配置される血管103を通る血流の完全性に最小限の効果を有するように構成される。足場位置は、バネ、コイル、あるいはらせん状のストランドと同義であってもよく、これにより、デバイス100は血管壁にのみ接触し、血流への影響を低減する。電極131はまた、ステント101の内部に取り付けられてもよく、これにより、拡張ステント101を流れる流体からの情報を測定することができる。ステント101を取り払いまたは再配置するためには、追加の軸体(初期展開に使用されるもの以外)が必要である。これらは、本発明の文脈で説明されており、単一の先端ほど細くなる構成および二重の先端ほど細くなる構成の両者が用いられる。
【0122】
デバイス100を複数の位置に配置できるように、使用される材料は、複数の状態が可能なものである。これらの材料には、ニチノールおよび他の形状記憶合金およびポリマーが含まれるが、これらに限定されるものではない。さらに、デバイス100の長期間の生体適合性を高めるために、ポリマーは、生体吸収性または生体分解性を備えるものであり、線維化がデバイス100上で生じる時間と同様の分解時間を伴い得る。したがって、電極131(好ましくは劣化するように構成されておらず、ニチノール、形状記憶合金、導電性ポリマー、他の非形状記憶合金、並びに白金、イリジウム、ステンレス鋼および金のような不活性かつ生体適合性を備える金属から形成される)は、初期デバイス100に残っているすべてであり、血管103の内部に埋め込まれ、これにより、配置位置におけるデバイス100の安定性がさらに高められる。
【0124】
図6は、拡張または配置または足場の位置にある医療デバイス100を示す。デバイス100は、ステント101、遠位オリーブおよび/または近接マーカー112、ステント101をオリーブ112に取り付けるワイヤ114、複数の電極131、および軸体が、血管104内に展開されているステント101に接続される着脱領域115を含む。ステント101に取り付けられた電極131は、血管壁103と直接並んでおり、任意の血管(デバイスが展開されている血管と他の接続された血管の両者)への血流を妨害しないものとして示されている。ここでは、オリーブ112を使用して、医療器具を所望の血管104内に配向可能である。
【0126】
図25は、カテーテル102内で血管104を通される際の移植中(外科的展開段階)の医療デバイス100を示す図である。血管壁103と同様に、ステント101、電極131、ステント着脱領域105、およびステント遠位マーカー/電極/緩衝器113が示されている。ここでは、カテーテル102を使用して、デバイスを選択するとともに所望の血管104内に配向する。
【0128】
図26は、配置カテーテル102を通して血管104内に展開されているステント101、遠位オリーブおよび/または近接マーカー113、複数の電極131、リード線141およびステント着脱領域105を含む、拡張または配置または足場位置における医療デバイス100を示す。ステント101に取り付けられた電極131は、血管壁103と直接並んでおり、任意の血管(デバイスが展開されている血管と他の接続された血管の両者)への血流を妨害しないものとして示されている。
【0130】
システムは、
図27に示すように構成された接地電極167を含み、これは、記録された信号の品質を補助するとともに改善し、あるいは刺激用途のための電気戻り経路を提供するために使用される。ここで、接地電極は、それが移植されるならば、コネクタブロック上に配置される。接地電極167は、無線制御部12の外部に直接取り付けられ得る。
【0131】
図28に別の実施形態による接地電極167を示す。接地電極167は制御部12の外側に設けられる。
【0132】
図37に示す白金のC字状の接地電極167は、標準の電気端子169に取り付けられた赤色のらせん状のリード線141とともにシリコーン181に埋め込まれている。ダクロンメッシュは、電極およびワイヤを組織に固定するのを支援することに使用される。
【0133】
図29は、異なる領域にアクセスするために異なる血管104に挿入された複数のデバイス100を有する血管を示す。
【0134】
図30は、より大きな領域を覆うように植え込まれた複数のデバイス100を有する1本の血管104を示す。
【0135】
図31は、神経情報をピックアップするとともにこの情報をステント101上に配置された無線送信部1002に中継する、ヒトの運動皮質の上にある血管104内のステント101に取り付けられた電極を示す無線電極システム1000である。ステント101が展開され、スタイレットが取り払われている(すなわち、ステント101、電極、電極ワイヤ、および無線システム1002のみが残っている)ことに留意されたい。情報は、頭蓋骨を介して頭部に配置された無線受信部1004に無線で送信され、次に、取得された神経情報は復号されるとともに義足16に送信される。
【0136】
図32に示すように、デバイス100は、デバイス100を使用して患者の上矢状洞(SSS)または分枝皮質静脈から神経情報を記録または神経細胞を刺激するために使用され、(a)上矢状洞または分枝皮質静脈のいずれかにデバイスを植え込む工程と、(b)活動を受信する工程と、(c)前記活動を表すデータを生成する工程と、(d)前記データを制御部に送信する工程とを含む。ステント101は、ワイヤを介して外部機器12に供給される信号を取得する(すなわち受信する)、運動皮質を覆うSSSに植え込まれる。
【0137】
図33は、運動皮質(赤色)および感覚皮質(黄色)付近の上矢状洞および分枝皮質静脈を示すヒトの脳(眼が左に面した)の画像再構成を示す。
【0138】
図34は、デバイス100を使用して神経細胞を刺激するとともに患者の視覚皮質から神経情報を記録する方法を示しており、(a)患者の視覚皮質の血管内にデバイスを移植する工程と、(b)血管に関連付けられた神経情報を記録するとともに受信した刺激データに従って神経細胞を刺激する工程とを含む。
【0139】
図35に特に示すように、デバイス100は、筋肉を直接的に刺激または記録するために配置される血管104を通して送達される。
【0140】
デバイス100は、刺激または記録のために末梢神経に隣接する血管を通して送達され得る(
図35に示されるような)。
【0141】
デバイスは、刺激または切除のために、交感神経または副交感神経に隣接する血管を通して送達される。
【0142】
図36は、神経刺激または測定ができるような可能な位置を示す末梢神経(この例では正中神経)の一例を示す。
【0143】
図38Aは、ステント101本体の周囲に配置された複数の電極131を有するステントまたは足場101の別の例を示す。図示のために、ステント101は、上述のようにリード線、あるいは電極と制御部との間の電気的通信を可能にする他の構造体に対して電極を電気的に結合するいかなる接続構造体も伴わないものとして示されている。図示の変形例では、電極131は、ステント101の本体の周囲に分散されるとともに接合ストラット108の接合部または頂点に配置される。このような構造体では、ダイヤモンドのような形状のセルを有する代わりに、セルは「V」字状の形状に形成される。この構造体により、電極131と組織または血管壁との間の並置を強化することができる。
【0144】
図38Aはまた、ステント構造体が、ステントストラット108の一部またはそれ以上を貫通して延在する一体化された導電層を含み、電極131が、一体化された導電層の露出部を通して形成されるように形成可能なステント101の変形例を示す。このようなステント構造体により、以下に詳述するように、ステント101および電極131のアセンブリが形成可能となり、電極および導電性電極トラックがステント格子またはストラット自体に埋め込まれる。このような構成により、電極をステントの本体に取り付けるための固定方法(すなわち、接着剤、のり、固定具、溶接など)を使用する必要性が低減または排除される。このような構成により、電極をワイヤにさらに溶接または電気的に接続する必要性がさらに低減または排除される。別の効果は、従来のワイヤ接続電極は、ステントストラットの周囲およびステントの本体を通るワイヤの収容を必要とすることにある。
【0145】
図38Bは、一体化された電極131を有するステント構造体101を示しており、ステント構造体は、遠位端146で軸体121に連結されている。軸体は、本明細書に開示されるように、電極131を後述のように1つ以上の制御部(図示しない)に電気的に連結することができる。一例では、軸体121は、ガイドワイヤ、プッシュワイヤ、並びにワイヤまたは導電性部材が内部を延びるとともに遠位端146でステントの導電層に連結されるその他の管状構造体を備えることができる。これに代えて、
図38Cおよび
図38Dは、軸体121がステント構造体の一部または一体であり、導電層がステントの一部または全部を通って軸体121まで延在するように形成することができるステント101のバリエーションを示す。このような構造体により、ステントの作業端で軸体をステント構造体に接合する必要性がさらに排除される。これに代えて、ステント構造体(軸体を形成する)を個別の軸体に接合することにより、デバイスに沿って近位側に移動させることができる。このような構造体により、ステントおよび軸体の作業端は可撓性を備えた状態に保持される。
図38Cおよび
図38Dに示すステント構造体はまた、上述のような任意の補強部分62を含むことができる。
図38Cは、スタイレット123を挿入してデバイスの位置決めを補助することができるか、ワイヤまたは他の導電性部材をその内部に通してこれらと連結することができる中空軸体121をさらに示す。さらに、軸体121は、脈管構造を通る軸体の可撓性または押し込み性を向上させる任意の数の要素119を含むことができる。
【0146】
1つ以上の接続パッド(以下に説明する電極と同様の構造)の構成によって、デバイスを通って延在するリード線に対して電極131を電気的に接続することができ、パッドの寸法によりワイヤまたはリード線に十分に確実に接触し、パッドのタイプにより波形にするとともに取り付ける際の堅牢性が保証されるとともにトラックの疲労が低減される。パッドを含む区分は、ケーブル121が挿入できるように、例えば遠位部146でチューブに圧縮することができる。
【0147】
特定の変形例では、接続パッドはカテーテルを通って供給可能でなければならない。さらに、接続パッド132は、パッドがリード線上の接点に整列していることが視覚的に確認可能となる1つまたは複数の穴または開口部を含むことができる。これらの穴/開口部により、接触リード(チューブ121の内側)と接触パッド(穴を通して外側に延在するチューブの内側の)との直接/レーザー溶接または接着がさらに可能となる。
【0148】
一実施例では、同軸オクトファイラケーブル(すなわち、8本のワイヤを有する外側ケーブルの内側に配置される8本のワイヤを有する内側ケーブル)を使用して、耐疲労性を強化し、ワイヤを制約内に確実に収めることができる(すなわち、十分に小型のカテーテルを通し、必要に応じて内側スタイレットを有することができる)。
【0149】
図39A乃至39Cは、埋め込み電極および導電路で構成されたステント構造体101の一例を示す。
図39Aは、例示のみの目的のために、線状配置の電極138を有する平面構成のステント構造体101の例を示す。明らかに、電極の任意の構成は、本開示の範囲内である。具体的には、神経用途に有用なステント構造体の変形形態では、ステント構造体は、既存の神経ステントよりも伝統的に大きい直径を含むことができる。そのような増大した直径は、ステント構造体が恒久的に埋め込まれ、血管/組織壁に対する電極の並置を必要とするために有用であり得る。さらに、いくつかの変形例では、そのようなステント構造体の長さは、人間の運動皮質に沿った所望の配置を収容するために、20mmまでの長さおよび20mmよりも大きい長さを含むことができる。例えば、デバイスのバリエーションは、運動皮質および周辺皮質領域を覆うのに十分な長さのステント構造体を必要とする。このような長さは、流れの回復、あるいは動脈瘤や他の医学的状態への対処を目的とした既存の介入デバイスには通常必要とされない。加えて、特定の変形形態では、特定の電極間の電気経路を絶縁することができる。そのような場合に、導電性材料50は、電極が接触パッドまたは他の導電性要素への電気伝導経路を有することを可能にするパターンを形成するために、所定のステントストラットから省略することができるが、電気伝導経路は、第2の電気伝導経路を有する第2の電極から電気的に絶縁される。
【0150】
特定のパターン(例えば、コルクスクリュー構成または互いに対して120度の方向に配向される3つの線形(またはコルクスクリュー配向)線の構成)に電極を配置することにより、確実に電極を脳に配向する、展開した電極配向が可能となる。移植されると、外科的に配向は可能ではなくなる(すなわち、デバイスが移植されて、回転することが不可能でない場合には困難となる)。したがって、デバイスの変形は、送達の際に脳の所望の領域に向かう電極パターンを有することが望ましい。
【0151】
電極寸法決めは、確実に十分高品質な記録ができるように、かつ充分大きな電荷注入限界(組織に損傷を与える可能性のある電極を損傷することなく刺激中に電極を通過できる電流の量)を与えるのに十分な大きさでなければならない。寸法はまた、カテーテルシステムによる送達を可能にするのに十分な大きさでなければならない。
【0152】
図39Bおよび
図39Cは、
図39Aのステント構造体の線39B−39Bに沿った断面図を示し、MEMS(マイクロ電気機械システム)技術を用いて薄膜デバイスを堆積および構造化して、薄膜デバイスを製造し、ステント格子または複数のストラットに埋め込まれた電極と導電路とを有するステントを構造するための製造技術の一変形例をさらに示す。
図39Bおよび
図39Cのストラットの間隔は、説明のためにのみ圧縮されている。
【0153】
上述したように、電極および導電路を埋め込むことにより、デバイスの機械的性能に効果が得られる。さらに、電極を埋め込むことにより、構造体上に取り付けられた電極の数を増やすことができ、導電路(30乃至50μm×200乃至500nm)を従来の電極ワイヤー(50乃至100μm)よりも小さくすることができる。
【0154】
薄膜ステントの製造は、犠牲層(58)を予備支持構造体として使用して、ニチノールまたは他の超弾性形状記憶材料(または金、白金、酸化イリジウムを含むがこれらに限定されない、電極および接点の堆積のための他の材料)をマグネトロンスパッタリングによって特定のパターン(56)で堆積させることによって行うことができる。支持構造体(58)を取り払うことにより、UVリソグラフィを用いて薄膜をさらに構造化することができ、構造体は、電極を血管壁に対して固定するのに必要な半径方向の力に対応する厚みにより構成可能である。
【0155】
電極の電気的絶縁は、薄膜構造(54)上への非導電層(52)(例えば、SiO)のRFスパッタリングおよび堆積によって達成される。電極および電極トラック(50)は、(金、Pt、Ti、NiTi、PtIrを含む導電性および生物医学的に許容可能な材料を使用して)非導電層上にスパッタ堆積され、追加の非導電層が、さらなる電気的絶縁のために導電性トラックを覆うように堆積される。図示のように、導電路50は露出されたままであり、電極138を形成する(同様に、接触パッド領域は露出したままであり得る)。最後に、犠牲層58および基板が取り払われ、
図39Cに示すようにステント構造体101が残される。
【0156】
基部構造体54が超弾性形状記憶材料(すなわち、ニチノール)を含むいくつかの変形例では、ステント構造体101を高真空チャンバ内でアニール処理して、アニール処理中における酸化を回避することができる。熱処理の間、非晶質ニチノール構造体54は結晶化して超弾性を獲得し、所望に応じて円筒形または他の形状に同時に形状設定することができる。構造体101を続いて熱処理することができる。
【0157】
図40Aは、
図40Bの線40A−40Aに沿った部分断面図であり、MEMS技術によって形成されるステント構造体101の追加の変形を示し、1つまたは複数のステントストラット108の寸法を変更することにより、ステント構造体101を所望の構造または他の態様にすることができる。例えば、図示の変形例では、特定のステントストラット108は、支持材料60が隣接するステント構造体108よりも大きな厚みを有するように寸法が変更される。しかし、このような寸法変化は、厚みに限定されず、幅、形状などを含むこともできる。
【0158】
図40Bは、寸法が変更されたストラットから得られるステント構造体101を示しており、ステント構造体101の正弦曲線部分62はより大きな剛性(増加した厚みにより生じる)を含む。このような構成により、(シースがステントの上で引き戻される)従来の必要条件とは異なり、カテーテルを通してステントデバイスを押し出すことができる。従来のステントは、ニチノールダイヤモンドまたはセルの肉薄な格子から形成される。この正弦曲線部分62は、バックボーンのように機能することができ、超弾性並びにステントが圧縮および拡張する能力を制限することなく、デバイスに前方への押し込み強度を付与する。明らかに、寸法的に変更されたストラット部の任意の数のバリエーションが、本開示の範囲内にある。
【0159】
図41A乃至41Eは、ステント(例えば、ステント101)およびレセプタクル(例えば、制御部12)と電気的に通信可能なコネクタ200の変形の様々な態様を示す。例示のために、コネクタ200はステント101およびレセプタクル12から分離して示される。上述したように、コネクタ200により、電極と制御部との間は電気的に通信可能である。
【0160】
図41Aは、コネクタ200がデュアルオクトファイラー(dual−octofiler)ケーブル(同軸オクトファイラー(coaxial−octofiler)ケーブルとも呼ぶ)を有し得ることを示す。デュアルオクトファイラーケーブルは、第1のコイル201(例えば、内側コイル)と第2のコイル202(例えば、外側コイル)とを有し得る。第1のコイル201および第2のコイル202はそれぞれ8本のワイヤ141を有し得る。多かれ少なかれ、他の数のワイヤも認められる。第1のコイル201は、第2のコイル202のルーメン内に配置され得る。第1のコイルは、内部チューブ145のルーメン内に配置され得る。第1のコイル201および/または第2のコイル202は、外部チューブ146のルーメン内に配置され得る。第1のコイル201および第2のコイル202は、巻かれたコイルである。第1のコイル201および第2のコイル202は、らせん状コイルであってもよい。例えば、第1のコイル201は、内部チューブ145の内面に沿って巻き付けることができ、第2のコイル202は、内部チューブ145の外面に沿って巻き付けることができる。上述したように、デュアルオクトファイラー構成を使用して、耐疲労性を強化し、ワイヤが制約部内に確実に収まるようにすることができる(つまり、十分に小型のカテーテルを通して挿入でき、必要に応じて内部スタイレットを使用できる)。
【0161】
絶縁体(例えば、ポリウレタン)は、コイル201、202の1本以上のワイヤ141を覆うことができる(すなわち、ワイヤ141を絶縁することができる)。絶縁体(例えば、ポリウレタン)は、第1のコイル201と第2のコイル202の間に配置することができる。例えば、内部チューブ145は、第1のコイル201と第2のコイル202との間に配置され得る絶縁体であり得る。絶縁体(例えば、ポリウレタン)は、第1および/または第2のコイル201、202を覆うことができる(すなわち、第1のコイル201および第2のコイル202は絶縁することができる)。
【0162】
第1のコイル201は、第2のコイル202の長さよりも小さい、より大きい、または等しい長さを有することができる。例えば、第1のコイル201は、第2のコイル202よりも長くすることができる。第1のコイル201は、第2のコイル202の直径よりも小さい、より大きい、または等しい直径を有することができる。第1および/または第2のコイル201、202はそれぞれ、1つ以上の直径を有することができる。例えば、第1のコイル201は2つの直径を有することができ、第2のコイル202は1つの直径を有することができる。第1のコイル201は、第1の直径および第2の直径を有することができる。第1の直径は、第1のコイル201が第2のコイル202内に配置される場所に対応することができ、第2の直径は、第1のコイル201が第2のコイル202内に配置されていない場所(例えば、第1のコイル201を越えて延びる場所)に対応することができる。他の配置も認められる。
【0163】
図41Aには示されていないが、外部軸体146は、接点151およびセパレータ174(例えば、絶縁体)を含むことができる。セパレータ174は、接点151を互いに電気的に絶縁した状態に保つために接点151の隣に配置することができる。第1のコイル201および第2のコイル202のワイヤ141は、接点151に電気的に接続することができる。例えば、第1のコイル201の8本のワイヤ141および第2のコイル202の8本のワイヤ141はそれぞれ、対応する接点151に電気的に連結することができる。
【0164】
第1のコイル201は、スタイレット148(図示しない)がこれを通過できるように構成可能である。例えば、第1のコイル201は、スタイレット148が第1のコイル201を通過できる管腔を形成することができる。第1のコイル201の内面は、絶縁されていても、絶縁されていなくてもよい。
【0165】
第1のコイル201および第2のコイル202は、巻かれた部分および巻かれていない部分を有することができる。例えば、第1のコイル201および第2のコイル202は、巻かれた部分から巻かれていない部分に移行することができる。巻かれた部分はらせん状のワイヤを有し、巻かれていない部分は、直線的な、屈曲した(例えば、1つまたは複数の屈曲部)、および/または角度をなした(例えば、1つまたは複数の屈曲部)ワイヤを有することができる。巻かれた部分および巻かれていない部分は、可撓性および/または剛性を備え得る。例えば、巻かれた部分は可撓性を備え得、巻かれていない部分は剛性を備え得る。
【0166】
第1のコイル201および第2のコイル202は、らせん状部分および非らせん状部分を有することができる。例えば、第1のコイル201および第2のコイル202は、らせん状部分(例えば、ワイヤ141がらせんを形成する)から非らせん状部分(例えば、ワイヤ141がらせんを形成しない)に移行することができる。例えば、非らせん状部分のワイヤ141を巻き戻して、コイルを形成しないようにすることができる。非らせん状部分のワイヤ141は、直線的な、屈曲した(例えば、1つまたは複数の屈曲部)、および/または角度をなした(例えば、1つまたは複数の屈曲部)とすることができる。らせん状部分および非らせん状部分は、可撓性および/または剛性を備え得る。例えば、らせん状部分は可撓性を備え得、非らせん状部分は剛性を備え得る。
【0167】
第1のコイル201および第2のコイル202はそれぞれ1つまたは複数のチャネルを有することができる。例えば、第1のコイル201および第2のコイル202はそれぞれ8つのチャネルを有することができる。多かれ少なかれ、他の数のチャネルも認められる(例えば、9乃至16チャネル、またはそれ以上)。他の数のコイル、例えば3つ以上のコイルも認められる。例えば、第1のコイル201の内腔内および/または第2のコイル202の外側に別のコイルを配置できることが理解されよう。
【0168】
図41Bは、
図41Aに示すコネクタ200の線41A−41Aに沿った断面図を示し、デュアルオクトファイラーコイル構造体の第1のコイル201および第2のコイル202をさらに示す。
図41Bは、第1のコイル201が、第2のコイル202の直径と一致するか、そうでなければ直径に近づくように、直径の増大部203を有し得ることを示す。増大部203は、第1のコイル201の長さ部分に沿ったいずれかの部位に、および第2のコイル202の長さ部分に沿ったいずれかの部位に設けられ得る。例えば、第1のコイル201は、第1のコイル201のほぼ中間点および第2のコイル202の端部(例えば、終端部)に増大部203が設けられてもよい。第1のコイル201は、例えば、一様な寸法のリード151を使用できるように、増大部203が設けられて、リード151に接触することができる。第1のコイル201は、リード151に取り付けるために増大部203を設けてもよい。しかしながら、リード151は1つ以上のサイズを有することができることが理解されよう。増大部203の有無にかかわらず、レセプタクル12は、レセプタクル12の接点175が第1のコイル201と接触する接点151と接触できるように、内部に段部を有することができる。デュアルオクトファイラーケーブルのさまざまな構成は、図示のさまざまな寸法(インチ単位)を有し得る。
【0169】
図41Cは、
図41Aのコネクタ200の別の斜視図を示しているが、例示の目的で外側軸体146が透明にされている。上述したように、第2のコイル202は内側軸体145の周囲に巻き付けることができ、第1のコイル201は増大部203を有することができる。
図41Cは、第1のコイル201および第2のコイル202の8本のワイヤ141が終端部207を有することができることを示す。図示のように、第2のコイル202のワイヤ141が最初に終端し、次に第1のコイル201のワイヤ141が終端し得る。第2のコイル202の終端部207は、コネクタ200の8本の第1のリード151に取り付けることができ、第1のコイル201の終端部207は、コネクタ200の8本の第2のリード151に取り付けることができる。8本の第1のリード151は、コネクタ200の第1の端部210aのより近傍にあり、8本の第2のリード151は、コネクタ200の第2の端部210bのより近傍にある。図示のように、例えば、近位から遠位への接続(例えば、第1の端部210aから第2の端部210bへ)、遠位から近位への接続、交互の接続などを含む、任意の接続シーケンスが認められる。終端部207は、上述したように、(例えば、溶接により)接点151に電気的に連結することができる。終端部207は、リード151と電極131、138との間に電気的経路を確立するために、接点151に露出することができる。
【0170】
図41Cは、例えば位置204で、第2のコイル202のらせんの角度が変化し得ることをさらに示す。第2のコイル202のらせんの角度は増加または低減可能である。例えば、らせんの角度は、第2のコイル202が第1の接点151と接触する付近で増加し得る。多かれ少なかれ、第2のコイル202のらせんの角度の他の数の変化も認められる(例えば、2つ以上の変化に対するゼロ変化を含む)。
【0171】
図41Dは、
図41Aのコネクタ200の別の斜視図を示しているが、例示のために内側軸体145および外側軸体146を透明にしたものである。
図41Dは、例えば位置205で、第1のコイル201のらせんの角度が変化し得ることを示す。第1のコイル201のらせんの角度は、増加または低減可能である。例えば、らせんの角度は、第2のコイル202の最後の終端部207が第8の接点151と電気的に接触する付近で増加し得る。多かれ少なかれ、第1のコイル16のらせんの角度の他の数の変化も認められる(例えば、2つ以上の変化に対するゼロ変化を含む)。
【0172】
図41Eは、リード151およびセパレータ174を備えた
図41Aのコネクタ200を示す。リード151およびセパレータ174は、互い違いのパターンで互いに対して配置することができる。上述したように、第1のコイル201および第2のコイル202の各ワイヤ141は接点151で終端する。ワイヤ/ファイラー141は露出するとともにリード151の内面(例えば内径)に取り付けられている(例えば溶接されている)。
【0173】
コネクタ200は、上述したようにレセプタクル12に挿入および/または取り付けることができる。コネクタ200は、上述したようにレセプタクル12に差し込むことができる。
図41Eは、コネクタ200が、レセプタクル12と係合および/またはこれに取り付け可能な保持部材206(例えば、保持リング206)を有し得ることを示す。これを遂行するために、保持部材206は、リングまたはリング状構造体を形成することができるが、他の形状も認められる。例えば、レセプタクル12は保持部材206にねじ込むことができる。保持部材206は、内部および/または外部のねじ山を有することができる。例えば、保持部材206は、止めねじを含むことができる。保持部材206は、接点151のうちの1つよりも長い長手方向寸法を有することができる。
【0174】
保持部材206は、移植前、移植中、および移植後にコネクタ200を構造的に支持するために剛性を備え得る。コネクタ200の他の部分は、コネクタ200が血管の蛇行部を案内されるかこれに適合できるように、可撓性を備え得る。例えば、保持部材206とコネクタ200の第2の端部210bとの間にあるコネクタ200の部分は、可撓性を備え得る(この部分は、本明細書ではリード本体とも呼ぶ)。コネクタ200のリード本体は、半径6mmの周囲90度に屈曲することができる。多かれ少なかれ、他の角度および半径も認められる。コネクタ200(例えば、コネクタ200の第2の端部210b)は、半径0.5mmの周囲45度に屈曲することができる。多かれ少なかれ、他の角度と半径も認められる。コネクタ200は、半径1cmの周囲に巻き付けることができる。多かれ少なかれ、他の巻き付け半径も認められる。
【0175】
コネクタ200のリード本体部分において、コイル201、202は、絶縁体に埋め込まれないように浮くことができる。コイル201、202は、保持部材206内および/またはリード本体部分内の絶縁体に埋め込むことができる。セパレータ174は、接点間に確実に一様な直径が設けられるようにオーバーモールド成形することができる。
【0176】
図41Eは、リード線141がコネクタ200の第1の端部210aを越えて延びることができることを示す。コネクタ200の第1の端部210aを超えて延びるリード線141は、各ワイヤ141が個別に接続パネル(例えば、以下に説明する接続パネル220)に接続できるように、または、ワイヤ141の1つまたは複数の束144で接続パネルに接続し得るように、巻き戻される(例えば、解かれる)。例えば、リード線141は、コイル状構造体から、接続パネルに接続できる16個の尾端部に移行することができる。16個の尾端部は、直線的かつ/または湾曲することができる。接続パネルは、コネクタ200を電極131、138に電気的に連結することができる。例えば、
図41Eは、第1のコイル201および第2のコイル202を巻き戻して、リード線141の3つの束144にグループ化できることを示す。多かれ少なかれ、他の数の束も認められる。第1のコイル201および第2のコイル202からのワイヤは、第1のコイル201のワイヤ141および/または第2のコイル202のワイヤ141と束ねることができる。個別のワイヤ141およびワイヤ144の1つ以上の束は、接続パネルと接続するためにコネクタ200から延び得ることが理解される。ワイヤ141は、保持部材206内の所定の寸法および/またはコネクタ200の残りの部分内の所定の寸法にわたって巻き戻す/ほどくことができる。コネクタからステント101に向かって延びるワイヤ141および/または束144は、剛性および/または可撓性を備え得る。
【0177】
ワイヤ141は、例えばレーザー溶接によりステント101に直接接続することができる。例えば、ワイヤ141は、ステント101上のパッドに直接接続することができる。ワイヤ141は、例えばワイヤボンディングにより、ステント101に間接的に接続することができる。例えば、ワイヤ141は、中間パッドへの接続を介してステント101上のパッドに間接的に接続することができる。ステント101上のパッドは、例えばジャンパー線により、中間パッドにワイヤボンディングすることができる。
【0178】
図42は、
図41A乃至41Eのコネクタ200を、接続パネル220を介してステント101の電極131、138に電気的に連結できることを示す。
図42は、コネクタ200のワイヤ141が接続パネル220を介してステント101に間接的に接続できることを示す。接続パネル220は、互いに電気的に結合された第1のパネル(例えば、オーバーレイ)と第2のパネル(例えば、ステントロードパネル)を有することができる。第1および第2のパネルはそれぞれ、1つ以上の接続パッドを有することができる。パッドは、白金または他の導電性材料から形成可能である。コネクタ200のワイヤ141は、第1のパネルの1つ以上のパッドに電気的に接続することができ、ステント101の導電路(電極トラックとも呼ばれる)は、第2のパネルの1つ以上のパッドに電気的に接続することができる。1つ以上のジャンパーを使用して、第1のパネルを第2のパネルに電気的に接続し得る。例えば、1つ以上のジャンパーを使用して、第1のパネルパッドを第2のパネルパッドに電気的に接続することができる。1つ以上のジャンパーは、第1のパネルパッドを第2のパネルパッドに電気的に接続することができ、これにより、コネクタ200のリード151をステント101の電極131、138に電気的に接続することができる。ワイヤ/ファイラー141を第1のパネルに取り付けることにより、ワイヤ/ファイラー141をステントロードパッド(例えば、第2のパネルパッド)に直接取り付けるよりも、より安定して信頼できる接続を効果的に提供できる。第1および/または第2のパネルは、例えば溶接または他の取り付け方法によってコネクタ200に取り付けることができる。第1のパネルおよび第2のパネルは、それぞれ16個のパッドを有することができる。多かれ少なかれ、他の数のパッドも認められる(例えば、1個のパッドから32個以上のパッド)。絶縁材料(例えば、エポキシ)が接続パネル220を覆うことができる。
【0179】
2つ以上の接続パネル220を使用することができる。例えば、2つの接続パネル220を使用することができる。2つの接続パネルが使用される場合に16本のワイヤ141のすべてが同じ領域に接続されるわけではないため、2つの接続パネル220を使用することにより、1つの接続パネル220を使用する場合に比べて、効果的に接続を容易にすることができ、ワイヤ管理のためのスペースを増やすことができる。複数の接続パネルを使用することにより、ステントロードが輸送システムから押し出されるときに、接続パネル領域を構造的に支持することができる。例えば、複数の接続パネルを使用することにより、システムを輸送システム(カテーテルなど)に押し込むときにかかる力/軸方向の荷重を分散することが支援される。複数の接続パネルを使用することは、加工および耐疲労性の観点からも効果的である。
【0180】
1つまたは複数の接続パネル220は、ステント101のバックボーンに並べられ得る。例えば、1つ以上の接続パネル220は、ストラット108、より太いストラット108、および/または補強部分62と並べられ得る。
【0181】
デュアルコイル201、202から、パネル220に向かって延びるリード線141への移行は、上述したように第1のコイル201および第2のコイル202を巻き戻す/ほどくことを含み得る。
【0182】
コネクタ200(血管内埋め込み可能リードとも呼ぶ)は、埋め込み可能遠隔測定部(例えば、制御部12)に神経インターフェースセンサデータを送信するように構成することができる。デュアルオクトファイラーコイル201、202は、他の動きの中でも特に首部の動きによる長期間の反復的な動きおよび外傷に効果的に耐久可能である。デュアルオクトファイラーコイル201、202を使用することにより、筋肉アーティファクトによるノイズを効果的に低減することができる。
【0183】
ステント上のパッドは、抵抗溶接、レーザー溶接(それぞれがステントロード上のパッドとリードとの間の直接接触を含む)および/またはワイヤボンディング(ステンロードと中間パッドを介したリードとの間の接続)を含む様々な方法によってリード本体の導体に接続することができるが、これらに限定されるものではない。
【0184】
図43A乃至43Fは、接続パネル220の一部の変形例の様々な図を示す。図示のように、接続パネル220は、ステント101の一部、例えば第2のパネル224に取り付けられた第1のパネル222(例えば、オーバーレイ)を有することができる。第2のパネル224は、接続パドルであり得る。第2のパネル224は、ステント101と一体的に設けられるか、ステント101に取り付けることができる。第2のパネル224は、複数のパッド(図示しない)および複数の電極トラック236を有することができる。電極トラック236は、第2のパネル224のパッドに電気的に接続することができる。第1のパネル222は、複数のパッド226および複数の開口部228(窓部または穴とも呼ばれる)を有することができる。パッドは、白金または他の導電性材料から形成可能である。開口部228は、ステント101上のパッドに並べられるか、パッド上に配置することができる。第1のパネル222は、同じ数または異なる数のパッド226および開口部228を有することができる。例えば、第1のパネル222は、16個のパッド226および16個の開口部228を有することができるが、多かれ少なかれ、他の数のパッドおよび開口部も認められる(例えば、1乃至32以上のパッドおよび開口部)。別例として、第1のパネル222は、開口部228よりも多くのパッド226を有することができる。さらなる別例として、第1のパネル222は、開口部228よりも少ないパッド226を有することができる。ステント101は、第1のパネル222の開口部228の数と同じ数または異なる数のパッドを有することができる。例えば、ステント101は16個のパッドを有することができ、第1のパネル222は16個の開口部228を有することができる。別例として、ステント101は16個のパッドを有することができ、第1のパネル222は16個未満の開口部228(例えば、4または8個の開口部)を有することができる。
【0185】
図43Aおよび43Bは、窓部228が、パッド226の断面積に対して低減された断面積を有し得ることを示す。これにより、ワイヤ管理のために第1のパネル222上の動作空間を効果的に増加/最適化することができる。パッド226および窓部228は、ワイヤ管理のために第1のパネル上の動作空間を増加/最適化するために様々なパターンで配置することができる。
図43Aおよび
図43Bに示すパターンは、パッド226および窓部228の任意の適切なパターンが認められるため、非限定的である。パッド226および開口部228は、例えば
図43G(
図43Aおよび
図43Bと同じ図面シート上)に示される様々な寸法(ミリメートル単位)を有することができる。
【0186】
図43Cおよび
図43Dは、ステント101上のパッドとオーバーレイ222上のパッド226との間にワイヤボンド230を形成できることを示す。
図43Dは、セクション43D−43Dにおける
図43Cのワイヤボンド230の拡大図である。1つまたは複数のワイヤ232は、窓部228のそれぞれを通過することができる。例えば、
図43Cおよび
図43Dには、2つの異なる窓部228を通る2本のワイヤ232が示されている。
【0187】
図43Eおよび
図43Fは、ワイヤ141をオーバーレイ222上のパッド226に取り付ける(例えば溶接する)ことができることを示す。
図43Fは、セクション43E−43Eにおける
図43Eのパッド226に取り付けられたワイヤ141の拡大図である。絶縁材料234(例えば、エポキシ)は、ワイヤ141の少なくとも一部を覆うことができる。
【0188】
図44A乃至44Dは、ステント101へのワイヤボンディングのためのオーバーレイ222の変形例を示す。オーバーレイ222は、図示の様々な寸法(インチ単位)を有することができる。
図44A乃至44Dのオーバーレイ222は、パッド226および開口部228のパターンが異なり、開口部228がより大きいことを除いて、
図43A乃至43Fのオーバーレイ222と同様である。
図44Cは、セクション43C−43Cにおける
図44Aのパッド226のうちの1つの拡大図である。
図44Dは、セクション44D−44Dにおける
図44Aの開口部228の拡大図である。パッドおよび開口部226、228は、図示の様々な寸法(インチ単位)を有することができる。ワイヤボンドパッドを特定の場所に配置して、16個の電極トラックすべてを、不要な電気接続が回避されるように充分に分離しつつ900μmの幅に収まらせることができる。オーバーレイ222は、1mm内径のカテーテルを通して展開できるように同様の幅を有し得る。
【0189】
図45Aおよび
図45Dは、ステント101へのワイヤボンディングのためのオーバーレイ222の変形例を示す。
図45Aは、オーバーレイ222の上面図を示し、
図45Bは、パッドを有するステント101の部分を覆うようにオーバーレイ222を配置できることを示す。ステントのパッドは、電極トラック236を介して電極131(図示しない)に電気的に接続することができる。パッド226および開口部228は、図示の様々な寸法を有することができる。この設計、およびステント101上のパッドに対する同様の変更により、パッド226をワイヤボンディング穴228に好適に直線的に取り付けることができ、これにより、例えば、
図44A乃至44Dに関連付けられる接続パネルよりも接続パネル220の製造が容易になる。
【0190】
図43A乃至45Dは、例えばワイヤボンディングにより、ワイヤ141をステント101に間接的に接続できることを示す。ワイヤ141は、オーバーレイ222上の中間パッド226への接続を介してステント101上のパッドに間接的に接続することができる。そのような中間接続方法により、リード200をオーバーレイ222に接続するために、より太い/より強いワイヤ141を使用することが好適にできるようになる。オーバーレイ222からステント101への溶接により、溶接する少量の白金を有するというステント101の制限を克服することができる。これは、例えばレーザー溶接に比べて効果的であり、その理由としてレーザー溶接は通常、溶接中にプールを形成するために溶融されるより多くの材料を必要とすることが挙げられる。少量の材料では、溶融したプールによってトラックの材料がプールに吸い込まれ、製造中にトラックが破損する可能性がある。
【0191】
図46A乃至46Fは、様々な電極131構造体を有するステント101の変形例を示す。これらのステント101の各々は、ステント101が血管内に送達される方法に関係なく、圧縮された形態から拡張すると、脳の情報豊富な領域(例えば、とりわけ運動皮質、感覚皮質など)に指向する十分な電極131が常に存在するように、電極131を効果的に配置可能である。例示の目的で、ステント101は、上述したような電極131をリードに電気的に連結する接続構造体、または電極131と制御部12との間で電気的通信をさせる他のそのような構造体を省略して示す。
【0192】
図示のように、電極131は、様々な位置でステント101の本体の周囲に分散させることができる。
図46A乃至46Fは、ステント101が1つまたは複数のセルサイズおよび/または形状(例えば、とりわけ、ダイヤモンド形、V字状)を有することができることを示す。例えば、ステント101は、幅よりも長さが長い(L> W)セルを有することができる。これにより、より大きな圧縮が効果的に可能になり、ステント101を送達器具(例えば、スタイレットまたは送達カテーテル)に格納するために必要な力を低減し、送達器具内からステント101を展開するために必要な力を低減することができる。ステント101は、長さよりも幅が大きい(W> L)1つ以上のセルを有することができる。ステント101は、幅よりも長さが長いセル(L> W)と、長さよりも幅が大きいセル(W> L)とを有することができる。そのようなセルの変形は、様々な血管組織に効果的に対応することができる。
【0193】
電極131のうちの1つ以上は、上述したようにステント101に取り付けられ、埋め込まれ、かつ/または一体的に設けられ得る。例えば、ステント101は、1つ以上の一体的に設けられた導電層(電極トラックおよび電気トラックとも呼ぶ)を有することができる。電極トラックは、約200μm乃至約1000μmの厚みを有し得る。多かれ少なかれ、トラックの他の厚みの他、より狭いまたはより広い他の範囲も認められる。これらの厚みを有する電極トラックは、電極トラックの電気的抵抗を効果的に減少させ、溶接のためにより多くの材料を(接続端で)提供できる。
図46A乃至46Fでは、電極トラックの厚みはページ内の寸法である(つまり、幅または長さではなく、複数のトラックが存在するステントロードストラットの全体の厚みを低減するために一定のままにすることができる、例えば図の左端のフォーク302等)。ストラット108(すなわち、絶縁層および電気トラックの下の材料)の太さは、約50μm乃至約100μm、例えば、50μm、85μm、または100μmに形成することができる。多かれ少なかれ、ストラットの他の太さの他、より狭いまたはより広い他の範囲も認められる。ストラット108の太さは、ステント101に沿って徐々におよび/または段階的に増加または減少することができる(例えば、50μmから85μmまで徐々に増加するか、または50μmから85μmまで段階的に増加する)。より太いストラットは、より細いストラットに比べて半径方向および軸方向の力が大きくなる。したがって、より太いストラットは、ステント101と血管壁部との間の並置を効果的に増加させることができる。したがって、より太いストラットは、ステント101が前方に押し出され、送達器具(例えば、カテーテル)内から展開される能力を高めることができる。ステント101は、ステント101の近位端上のフォーク302の近傍で最も太くすることができ、ステント101の遠位端で最も細くすることができる。ステント101は、近位端から遠位端に向かってより細くなり得る。ステント101は、一定の太さを含む任意の適切な太さを有することができる。
【0194】
図46A乃至46Fに示すストラット108およびセルの形態は、ステント108が拡張形態にあるときに電極131と組織または血管壁部との間の並置を強化することができる。ストラット108および電極131の構造体は、好適には、ステント101をカテーテル内に圧縮することができる。ストラット108および電極131の構造体は、好適には、ステント101がカテーテル内で圧縮された後に拡張させることができる。セル(例えば、それらのサイズおよび/または形状)および電極131の配置は、ストラット108および電極131が物理的にステント101の圧縮および/または拡張を妨げないように、ステント101を圧縮および/または拡張できるものとする。例えば、セルと電極131の相対位置は、ステント101が、部分的に圧縮された形態または部分的に拡張された形態で移動不能とされることなく、圧縮および/または拡張することができるものとする。セルおよび電極131の位置は、ステント101の圧縮または拡張中に電極131およびストラット108が互いに引っ掛かることを防ぐのを補助することができる。セルおよび電極131の相対位置は、ステント101の拡張および/または圧縮を促進することができる。ストラットは、曲線状および/または直線状にすることができる。セルを画定するストラットは、曲線状および/または直線状にすることができる。
【0195】
ステント101から外部機器へのリード/ワイヤの数を低減するために、多重化ユニット(図示しない)を使用することができる。多重化ユニットは、ステント101の接続パネル/パドル(例えば、第2のパネル224)上に配置することができる。多重化ユニットは、ステント101、例えばストラット108上に配置することができる。1つまたは複数のマルチプレクサを使用可能である。多重化部は、ステント101の半径方向の力と可撓性とを妨げないように十分小さくすることができる。多重化により、必要なワイヤの数を低減することができる。必要に応じて、1本以上のワイヤをマルチプレクサとともに使用して、電極131間で電力を供給するとともに切り替えることができる。ステント101は、無線で電力を供給することができる。
【0196】
図46A乃至58Dは、ステントセルの様々な配置を示すが、任意の開放型セル構造体が認められる。さらに、図示しないが、1つ以上のステントセルを閉じて、セルに開口部がないようにすることができる。例示の目的で、
図46A乃至58Dに示すステント101は、様々な長さおよび様々な数の電極131を有するものとして示される。しかしながら、多かれ少なかれ、他の長さ、また、多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。
図46A乃至58Dに示すステントの長さは制限されていない。ステント101の長さは、例えば、長手方向により多くのステントを含めることにより増加させることができる。例えば、ステント101の長さは、セルの数を増加させることにより、かつ/またはセルの長さおよび/または幅を増加させることにより増加させることができる。同様に、ステント101の長さは、例えば、長手方向にステントを少なくすることにより短くすることができる。例えば、ステント101の長さは、セルの数を減らすことにより、かつ/またはセルの長さおよび/または幅を減らすことにより、短くすることができる。
図46A乃至58Dの開放型セルの形態も、例示を目的としているに過ぎない。図示のセル配列は、ステント101の所望の長さおよび/または所望の開放型セルの形態を得るために、繰り返され、変更され、かつ/または改変され得る。
図46A乃至58Dは、様々なセルの形状および寸法を示すが、ステント101の任意の開放型セル形態が認められる。例えば、
図46A乃至58Dのセルのうちの任意のものを互いに組み合わせて、ステント(例えば、ステント101)を形成することができる。
図46A乃至58Dの電極の数は、必要に応じて増減可能である。例えば、
図46A乃至58Dのステント101は、1乃至32またはそれ以上の電極131を有することができる(図中の電極131の数は例示にすぎない)。このようにして、ステント101は、好適には、様々な血管組織に適応し、1つまたは複数の場所の様々な組織を検知および/または刺激することができる。
【0197】
ステント101は、電極131の1つ以上の区分を有することができる。1つ以上の区分は、電極を有するまたは有さないストラット108の1つ以上の区分によって分離され得る。
【0198】
上述したように、本明細書に開示および企図されるステント101、例えば
図46A乃至56Dに示すステント101は、媒体(例えば組織および/または流体)の様々な活動を刺激および/または検知することができる。例えば、ステント101は、血管内腔内の流体の活動、血管自体の活動、および/または血管外の例えば脳の運動皮質および/または感覚皮質などの媒体(例えば組織および/または流体)の活動を刺激および/または検知することができる。
【0199】
図46Aは、ステント101が図示のように配置された7つの電極131を有することができることを示す。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる(例えば、1乃至32またはそれ以上の電極)。7つの電極131は、電極が重ならないように、血管の長さ部分にわたって半径方向に広がることができる。例えば、7つの電極131は、電極が重ならないように、8mmの血管の長さ部分にわたって半径方向に広がることができる。7つの電極131は、ステント101が血管内で拡張されたときに電極131が重ならないように、ステント101の長さ部分に沿って異なる半径方向位置にあり得る。7つの電極131は、ステント101が血管内で拡張されたときに電極131が重ならないように、ステント101の長さ部分に沿って異なる周方向位置にあり得る。上述したように、これにより、圧縮形態からの拡張時に、ステント101が脳の情報豊富な領域(例えば、運動皮質、感覚皮質など)を指向する十分な数の電極131を好適にかつ確実に有することができるようになる。
【0200】
図46Aは、ステント101が大型のセルと小型のセルとを有することができることを示す。小型のセルは大型のセルの中に入れることができる。ストラット108は、セルを画定することができる。ストラット108のいくつかは、小型のセルの少なくとも一部と大型のセルの少なくとも一部を画定することができる。ストラット108のいくつかは、小型のセルの少なくとも一部または大型のセルの少なくとも一部を画定することができる。電極131は、小型のセルおよび/または大型のセル上に配置することができる。例えば、電極131は小型のセルと一体的に設けることができる。電極131は、小型のセル上のどこにでも配置することができる。例えば、電極131は、小型のセルの頂点に配置することができる。電極131は、ストラット108上のどこにでも配置することができる。図示のように、電極131は、小型のセルの遠位の長手方向の頂点に配置することができる。図示しないが、電極131は、例えば横および近位の頂点を含む、遠位の長手方向の頂点から離れた小型のセルの部分上に配置することができる。電極131は、大型のセルに間接的に結合することができる。小型のセルは、好適な電極配置のために、および電極と血管壁部とを並置することを支援するために、大型のセルの内側に設けられ得る。ステント101は、ステントが重なるように、頂部上に小型の閉鎖セルの一式を有することができる(例えば、
図46Aの小型の閉鎖セルの最上列)。小型のセルは、セル長Lとセル幅Wとを有することができる。ステント101は、全長TLおよび全幅TWを有することができる。
図46Aの構造体により、電極131と血管壁部の組織との間の並置を強化することができる。
【0201】
図46Bは、ステント101が図示のように配置された16個の電極131を有することができることを示す。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。電極131は、神経記録および刺激の効率のためにバイポーラ対で配置することができる。バイポーラ対配置により、好適に、1つの電極から別の電極への直接刺激または記録が可能になる(例えば、任意の2つの電極131間)。これにより、バイポーラ対を形成する電極131間の領域の脳の焦点領域から応答を引き出したり、信号を記録したりすることができる(電極131と離れた接地とは反対側、かつ第2の電極または戻り電極がステントから離間した状態で)。電極131は、互いに独立していてもよい。電極131は対で使用することができる。電極131は、例えば、電極131を切り替えることにより、複数の対で使用することができる。電極131は対で使用することができ、互いに独立させることができる。
図46Bの構造体により、電極131と血管壁部の組織との間の並置を強化することができる。
【0202】
図46Cは、ステント101が図示のように配置された14個の電極131を有することができることを示す。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。電極131は、バイポーラ対で配置することができる。
図46Cのステント101は、バイポーラ電極対が、開放型セルに取り付けられた1つの電極と、その電極に開放型セルの形態で取り付けられた別の電極とで構成されることを除き、
図46Bのステント101と同様であり、電極の並置を強化しながら、電極間を周知の距離に確実に離間する。
【0203】
図46Dは、ステント101が図示のように配置された16個の電極131を有することができることを示す。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。電極131は、バイポーラ対で配置することができる。
図46Dは、ステント101が直線的な単一のストラットバイポーラ対開放型セル構造体を有することができることを示す。電極131は、単一の直線的ストラット108が取り付けられたバイポーラ対電極131を備えた開放型セルストラットの内側上に取り付けることができる。これにより、必要な材料の量を減らすことができる(例えば、
図46Cに示すステント101に必要な材料の量と比較して)。
図46Dの構造体は、電極131と血管壁部の組織との間の並置を強化することができる。
【0204】
図46Eは、ステント101が図示のように配置された16個の電極131を有することができることを示す。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。電極131は、バイポーラ対で配置することができる。ステント101のセルは、図示の形状を有することができる。電極は、図示の位置を有することができるが、セルを画定するストラット108上の任意の位置が認められる。ステント101は、可撓性を備え、
図46A乃至46Dに示すステント101よりも少ない材料を必要とし得る。
図46Eの構造体は、電極131と血管壁部の組織との間の並置を強化することができる。例えば、
図46Eの構造体は、少なくとも部分的に大型の開放型セル構造体に対して超弾性を維持する血管の腱索(vascular chordae)の周囲に血管壁部を配置することができる。
【0205】
図46Fは、ステント101が図示のように配置された16個の電極131を有することができることを示す。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。
図46Fのステント101は、
図46Fのステント101がより長い長さを有することができ、より多くの電極131を備えることが示されていることを除いて、
図46Aのステント101と同様である。
【0206】
図47A乃至47Fは、様々な電極131構造体を有するステント101の変形例を示す。
図47A乃至47Fのステント101は、異なるセル構造体および電極131の位置を除いて、
図46A乃至46Fのステント101と同様である。
図47A乃至47Fは、ステント101が、例えば、オフセット角度304で互いにずれたストラットクロスリンク109を有することができることを示す。オフセットクロスリンク109は、好適には、ステントが重ならないようにステント101を圧縮させることができる。これにより、ステント101が拡張されたときに、セルおよび/または電極131が互いに絡み合ったり引っ掛かったりするリスクを防止または低減することによって、ステント101をより容易に拡張できるという効果が得られる。例示の目的で、
図47A乃至47Eのステント101は、直線状に配置されたストラット108を備えて示されており、様々なダイヤモンド形および直線形のセルを形成している。しかしながら、ステント101のセルは、
図47A乃至47Fの左下の挿入図に示すように成形することができ、これは、上述したオフセット角度304を除いて、
図46A乃至46Fの小型セルと同様である。オフセット角度は、例えば、101度(例、101.3度)であり得るが、多かれ少なかれ、他のオフセット角度も認められる(例、80度乃至120度、またはより狭いまたはより広い範囲)。
【0207】
図47A乃至47Fは、セルの長さと幅の比が7:5であり得ることを示す。7:5の比率は、ステント101が確実に圧縮および拡張できることを支援する。
【0208】
図47A乃至47Fは、ステント101がフォーク角度302を有することができることを示す。
図47Aは、ステント101が第1のフォーク角度302Fおよび第2のフォーク角度302Sを有することができることを示す。第1のフォーク角度302Fおよび第2のフォーク角度302Sは、互いに同じでも異なっていてもよい。図示のように、第1のフォーク角度302Fおよび第2のフォーク角度302Fは、例えば、中心軸と、接続パネル224から延びる第1および第2のストラット(個別に符号を付されていない)との間で測定され得る。第1のフォーク角度302Fおよび第2のフォーク角度302Sは、それぞれ約30度乃至約50度までとすることができる。例えば、第1のフォーク角度302Fは約41.5度であり得、第2のフォーク角度302Sは約35.5度であり得る。多かれ少なかれ、他のフォーク角度範囲、より狭いまたはより広い他のフォーク角度範囲も認められる。フォーク角度302により、好適には、ステント101のより容易な展開(例えば、拡張)および格納(例えば、圧縮)が可能となる。
【0209】
図47Bは、ステント101が図示のように配置された16個の電極131を有することができることを示す。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。16個の電極は、2つ以上の「段」を有するはしご状に配置可能である。例えば、16個の電極は、2−4−4−5−1パターンを有する電極131の5つの段に配置することができる。ステント101は、2−4−5−5電極パターンを有する4段を含む、任意の数の段、および段のそれぞれに任意の数の電極131を有することができる。別例として、
図47Cは、ステント101が1−3−3−4−5電極パターンを有する5つのはしご段に配置された16個の電極を有することができることを示す。
図47Cの1−3−3−4−5パターンは、好適に、より短いはしご構造体、例えば、
図47Bの2−4−5−5パターンに対して追加の電気的評価長さ(例えば、刺激および/または記録長さ)を提供できる。はしご形態により、血管の屈曲による送達が好適に支援され、電極の並置および自己拡張を確実に行いつつ、血管の腱索の案内が可能となる。
【0210】
図47Dは、ステント101が図示のように配置された10個の電極131を有することができることを示す。10個の電極131は、1−2−2−2−3の5段のはしごパターンで示されているが、10個の電極を有する任意のはしごパターンが認められる。ステント101は、
図46Aを参照して上述した大小のセルと同様の相対的なセルサイズを有することができる。
【0211】
図47Eは、ステント101が図示のように配置された16個の電極131を有することができることを示す。
図47Eは、ステント101が、ステント101の境界(例えば、外周)上により大型のセルを有し、ステント101の中央部(例えば、中央部内)のより近傍により高密度のセルを有することができることを示す。セルおよび電極131のこの配置は、ステント101の中央部のより近傍に、記録または刺激のための増強された領域を好適に提供することができる。図示のように、電極131は、8段1−2−3−2−3−2−1−2のはしごパターンで配置され得るが、16個の電極131を有する任意のはしごパターンが認められる。
【0212】
図47Fは、ステント101が、2−1−4−2−2−3−2の電極パターンを有する7つのはしご段に配置された16個の電極を有することができることを示す。
図47Fの2−1−4−2−2−3−2パターンは、より短いはしご構成に対して、例えば、
図47B乃至47Dのはしごパターンに対して、追加の電気的評価長さ(例えば、刺激および/または記録長さ)を好適に提供することができる。
図47Fは、送達、格納、および展開を支援するフォーク角度302F、302S、送達性の改善および重なりの低減のためのスキュー電極位置、重なりおよび半径方向の力のためのインターリーブセル、送達性および自己拡張のためのセルアスペクト比を示す。
【0213】
例示の目的で、上記の
図46A乃至47Fのステント101、並びに以下の
図48Aおよび48B、
図46Bおよび
図46C、
図51B、
図52B、
図53Bおよび
図53C、
図54A乃至57、並びに
図58Cのステント101は、セル、ストラット108、電極131、および/または電極トラック236を容易に視認できるように、平坦に示されている。しかしながら、ステント101は、実際には湾曲している(例えば、圧縮および/または拡張形態にあるとき)。ステント101の頂部は、ステント101の底部(
図46A乃至47Fに示す頂部および底部)に直接接合されて、血管壁部に対して半径方向外向きの力を及ぼすことができる円筒状の管状ステント構造体を形成する。ステント101の頂部は、ステント101の底部に接触するように(恒久的な取り付けの有無にかかわらず)周囲に湾曲することができる。ステント101の頂部および底部の一部は重なり合うか、またはそれらの間に隙間があってもよい。
【0214】
図48A乃至48Dは、ステント101の変形例を示す。
図48Aは、ステント101が図示のように配置された8つの電極131を有することができることを示す。ステント101は、近位端250および遠位端260を有することができる。近位端250は、上述したように第2のパネル224を含むことができる。第2のパネル224は、ステントパッド238を有することができる。
図48Bは、電極トラック236を有する
図48Aのストラット108を示す。例示の目的で、ステント101は
図48Aおよび
図48Bでは平坦に示されているが、上述したように湾曲させてもよい。
図48Cは、
図48Aのステント101の近位端250のセクション48C−48Cでの拡大図であり、ステントパッド238に電気的に接続された電極トラック236を示す。ステントパッド238を覆うようにオーバーレイ222を配置することができる。
図48Dは、セクション48D−48Dにおける
図48Aの電極131の拡大図である。
【0215】
図49A乃至49Cは、図示のように配置された7つの電極131を有するステント101の変形例を示す。
図49A乃至49Cのステント101は、
図46Aのステント101と同様である。
図49Aは、拡張形態の湾曲したプロファイルを有するステント101の斜視図を示す。
図49Bは、平坦な形態のステント101を示す。
図49Cは、電極トラック236を有する
図49Aおよび
図49Bのストラット108を示す。
図49Bおよび
図49Cは、ストラット108が遠位端260から近位端250までより太くすることができることを示し、これにより、例えば、共通のストラットに合わさるときに複数の電極トラック236を収容し、かつ/またはステント101の軸方向および半径方向の力/弾力性を増加させる。共通のストラット上の複数の電極トラック236は、互いに平行にすることができる。
【0216】
図50A乃至50Cは、接続パネル220に接続されたステント101の変形例の正面斜視図、背面斜視図および上面図を示す。ステント101は、図示のように配置された8つの電極131を有することができる。
【0217】
図51Aおよび
図51Bは、図示のように配置された8つの電極131を有するステント101の変形例を示す。
図51Aは、拡張形態の湾曲したプロファイルを有するステント101の斜視図を示し、
図51Bは、平坦な形態のステント101を示す。ステント101は、補強部分62を有することができる。図示のように、電極131のそれぞれからの電極トラック236は、補強部分62に合わさることができる。補強部分62内の複数の電極トラック236は、互いに平行にすることができる。ストラット108および/または補強部分62のいくつかは、遠位端260から近位端250までより太くすることができる。ステントパッド238は、コネクタ200(図示しない)のリード線141に直接接続することができる。ステントパッド238は、コネクタ200(図示しない)のリード線141に間接的に接続することができる。
【0218】
図52A乃至52Cは、図示のように配置された16個の電極131を有するステント101の変形例を示す。近位端250は、上述したように第2のパネル224を含むことができる。第2のパネル224は、ステントパッド238を有することができる。
図52Aは、拡張形態の湾曲したプロファイルを有するステント101の斜視図を示し、
図52Bは、平坦な形態のステント101を示す。ステント101は、補強部分62を有することができる。
図52Bは、電極トラック236のいくつかが頂部、底部、または中間部のストラット108、または他の任意のストラットに合わさることができることを示す。中間部のストラット108は、補強部分62であり得る。ストラット108および/または補強部分62のいくつかは、遠位端260から近位端250までより太くすることができる。
図52Cは、
図52Aおよび
図52Bのステント101の近位端250の拡大図であり、ステントパッド238に電気的に接続された電極トラック236を示す。ステントパッド238を覆うようにオーバーレイ222を配置することができる。ステントパッド238は、コネクタ200(図示しない)のリード線141に直接接続することができる。ステントパッド238は、コネクタ200(図示しない)のリード線141に間接的に接続することができる。
【0219】
図53A乃至53Dは、図示のように配置された16個の電極131を有するステント101の変形例を示す。
図53Aは、拡張形態の湾曲したプロファイルを有するステント101の斜視図を示す。
図53Bは、平坦な形態のステント101を示す。
図53Cは、電極トラック236を有する
図53Aおよび
図53Bのストラット108を示す。
図53Cは、電極トラック236のいくつかが頂部ストラットに合わさることができ、電極トラック236のいくつかが底部ストラットに合わさることができることを示す。
図53Dは、
図52Aおよび
図52Bのステント101の近位端250の拡大図であり、ステントパッド238に電気的に接続された電極トラック236を示す。
【0220】
図54Aおよび
図54Bは、ステント101の変形例を示す。
図54Aは、ステント101が図示のように配置された8つの電極131を有することができることを示す。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。
図54Bは、電極トラック236を有する
図54Aのストラット108を示す。
図54Bは、電極トラック236のいくつかが頂部ストラットに合わさることができ、電極トラック236のいくつかが底部ストラットに合わさることができることを示す。
【0222】
図56A乃至56Dは、電極トラックのないステント101の様々な変形例を示す。ステント101は、図示のように配置された電極131を有することができる。多かれ少なかれ、他の数の電極も認められる。
図56Cは、ストラット108が第1の部分108i、第2の部分108ii、第3の部分108iii、および第4の部分108ivをそれぞれ有することができ、ストラットの第1の部分108iの太さがストラットの第2の部分108iiよりも大きく、ストラットの第2の部分108iiの太さが、ストラットの第3の部分108iiiよりも大きく、ストラットの第3の部分108iiiの太さがストラットの第4の部分108ivよりも大きい、あるいはストラット108の部分が増減可能であるこれらの任意の組み合わせであることを示す。例えば、第1の部分108i、第2の部分108ii、第3の部分108iiiおよび第4の部分108ivは、例えば、それぞれ約0.33mm、約0.29mm、約0.21mm、約0.13mmの太さを有することができる。
【0223】
図57は、ステント101の格子構造体の変形例を示す。
【0224】
図58A乃至58Cは、図示のように配置された16個の電極131を有するステント101の変形例を示す。
図58A乃至58Cのステント101は、
図47Fのステント101と同様である。
図58Aおよび
図58Bは、拡張形態で湾曲したプロファイルを有するステント101の斜視図および側面図を示す。湾曲したプロファイルは、間隙240を有することができる。
図58Cは、平坦な形態のステント101を示す。ステント101は、
図58Cに示す様々な寸法(ミリメートル単位)を有することができる。
【0225】
本明細書で開示および/または企図されるステント101のいずれも、無線ステント(無線電極システムとも呼ぶ)であり得る。ステント101は、1つ以上の無線送信部(例えば、
図31の無線送信部1002)を有することができる。無線送信部は、ステント101に取り付けられるか、またはステント101と一体的に設けられ得る。無線送信部は、個別の装置とすることができ、かつ/またはステント101の1つまたは複数の電極131の配置とすることができる。例えば、1つ以上の電極131の配列は、情報を送信および/または受信することができる無線アンテナを形成することができる。電極131は、神経情報を記録またはピックアップし、この情報を無線送信部に中継することができる。この記録された情報は、頭蓋骨を介して無線受信部(例えば、
図31の無線受信部1004)に無線で送信することができる。無線受信部は、取得した神経情報をデコードし、義肢や人工視覚などのデバイスに送信できる。
【0226】
無線ステント(例えばステント101)は、電力とデータの両方を送信するように構成することができる。電力を無線ステントに無線で送信してステントの回路を動作させることができ、データを無線ステントから例えば制御部(例えば制御部12)に無線送信することができる。無線電力に加えて、または無線電力に代えて、ステントは、血流および/または血管収縮および拡張からエネルギーを生成する圧電エネルギー発電機で電力を供給できる。
【0227】
無線ステントシステムは、完全にまたは部分的に無線であり得る。完全に無線とは、電極131および無線回路を含むステントの一部(例えばステント101)が、移植後に血管壁を越えて延びないことを意味する。半無線とは、ステント(例えば、ステント101)、電極131、および/または無線回路の少なくとも一部が、移植後に血管壁部を越えて延びることを意味する。
図31のステント101は、完全に無線のステントシステムの一例である。
図31に示すように、装置全体(ステントおよび電子機器)を血管内に配置するか、時間にわたって血管内に埋め込むことができる。
図2Aのステント101は、無線電子機器が胸部領域の血管の外側に位置する半無線システムの一例である。
図2Aのシステムは、例えば、無線システムが血管の外側に配置されるペースメーカーと同様である。半無線システムは、血管内から血管外に通じるワイヤを有することができる。
【0228】
上述したように、ステント101を使用して、血管壁部に対して電極131の足場にすることができる。無線ステントシステムは、1個以上のステント(例えば、ステント101)、例えば、1乃至10個のステント(例えば、1個、2個、または3個以上のステント101)を有することができる。多かれ少なかれ、他の数のステント、より狭いまたはより広い範囲も認められる。無線電子機器を、電極131を有する第1のステント101に搭載したりこれと一体的に設けたりすることができない場合(例えば、空間または機能要件により)、無線電子機器を第2のステント101(例えば、第1のステント101と同数若しくは異なる数の電極を有するか、または電極を有さない)に搭載したりこれと一体的に設けたりすることができる。そのようなマルチステントシステム(例えば、デュアルステントシステム)は、閉塞または封鎖を引き起こす可能性がある血管の中心から回路を好適に運び去ることができる。デュアルステントシステムの第1および第2のステントは、システムの無線伝送を改善できるダイポールアンテナを好適に形成することができる。第2のステントは、第1のステントに直接(しかし電気的にではなく)接続された頭蓋骨の下にあるか、第1のステントにつながれた首部に配置可能である。他の配置も認められる(例えば、第1および第2のステントは互いに電気的に接続することができる)。首部に第2のステントを配置する利点は、体表までの距離の短縮を含む。また、首部への配置は、神経信号の取得および増幅への干渉を少なくすることが予期されている。
【0229】
システム(例えば、システム10)は、遠隔測定部(例えば、制御部12)と有線および/または無線通信する1つ以上のステント101を有することができる。例えば、システムは、てんかんの診断、予測および治療のための血管内遠隔測定および閉ループ皮質記録および/または刺激システムであり得る。てんかんの血管内遠隔測定システム(てんかん治療システムとも呼ぶ)は、脳活動を1日24時間、週7日、好適に記録できる。この毎日24時間週7日の監視は、医師と患者の両方に重要な効果をもたらす。その理由として、伝統的に、患者が苦しんでいる発作の数を決定する治療医の能力は、患者が発作日記を記録することに依存することが挙げられるが、これは不正確であり得、実際そうであることが周知である。患者に発生する発作の数と性質を知ることは、血管内遠隔測定システムが提供する医師による抗発作治療の正しい投与量を決定する上で重要である。てんかん治療システムは、薬剤/薬物の治療用量を調節できる入力を受け取ることができる。
【0230】
遠隔測定を記録するために、ステント101を皮質静脈標的(横静脈洞を含む)に移植して、発作検知(側頭葉を含む)の対象となる皮質領域への近接を達成することができる。ステント101は、埋め込み可能な遠隔測定部(ITU)であり得るか、またはその一部であり得る。ITUは、毎日24時間週7日脳の記録を収集できるデータユニットを収容できる。ITUは、ユーザまたは医師が無線でアクセスして、対象の期間にわたって神経情報を確認できる。ITUは、神経情報のリアルタイム評価のために無線でアクセスできる。例えば、リスクの高い時期(患者の調子が悪いときや、治療計画を変更する必要があるときなど)に、医師はリアルタイムで神経信号を評価できる。ITUによって収集された神経データは、さまざまなリアルタイムの機能を可能にするさまざまなアプリにストリーミングできる。例えば、収集された神経データは、(発作予測を含む)神経データのソフトウェア分析を適用するサードパーティアプリケーションに伝達できる。このようにして、収集されたデータをサードパーティのユーザが利用できるようにして、収集されたデータの使用時に患者に情報または変調情報を生成できる。てんかん治療システムは、閉ループフィードバックを有することができる。例えば、収集されたデータを治療送達システムへの入力ループで利用して、リアルタイムの発作検知(迷走神経刺激装置、薬物送達システムを含む)を含むデータに基づいて正確な投与量を決定できる。てんかん治療システムは神経調節を行うことができる。例えば、反応性神経刺激は、ステント101を有する本明細書に記載の血管内システムによって達成することができる。これにより、ステントシステムを利用して血管壁部を横断して(例えば、1つ以上のステント101の1つ以上の電極131から)刺激して治療を記録および送達することにより、閉ループシステムが好適に可能となり、発作の終了を達成することができる。
【0231】
図59A乃至59Cは、遠隔測定装置12に接続された蛇行およびはしご段構造体を有する遠隔測定部リード400を示す。蛇行およびはしご段構造体は、例えば、リードが長すぎる場合、リード400を短くするために必要な外科的操作を好適に低減することができる。通常、リードは、リード自体に巻き付けることによって短縮されるが、そのような巻き取りは、リードがそれ自体摩擦されて摩耗するため疲労を引き起こす可能性があり、かつ/または手術中に筋肉に大きな切開を必要とする可能性がある。蛇行およびはしご段構造体は、これらのリスクを防止/回避する。
図59A乃至59Cに示すように、遠隔測定部リード400は、1つ以上の段402によって接続された蛇行形状404に湾曲される設定全体寸法(例えば、全長)であり得る。段402は、シリコンまたはいくらかの屈曲性を有する他の生体適合性を備えた材料から形成可能である。より長いリードが必要な場合は、1つまたは複数の段402を取り外して(例えば、外科的切断などにより)、リードの長さを長くすることができる。このようにして、一般的な遠隔測定部リード400の長さは、患者および手術中の遠隔測定装置12の外科的配置に合わせて調整/カスタマイズすることができる。例えば、
図59A乃至59Cは、例えば手術中に4つの段402を取り外すことにより、リード長をL1からL2に増加させることができることを示す。1つ以上の段402(例えば、1つ、2つ、または3つ以上)を、リード400の蛇行部分404の中央または左端および/または右端、あるいはその間に配置することができる。
【0232】
上述したように、遠隔測定部(例えば、制御部12)は、外部機器16と情報を(有線または無線を使用して)やり取りすることができ、外部機器16は、(a) 外骨格;(b) 車椅子;(c)コンピュータ;および/または(d)その他の電気または電気機械装置のうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0233】
例えば、
図60A乃至60Dは、ヒトの脳の血管、例えばヒトの上矢状静脈洞を横断する血管に埋め込まれたステント101を有するシステム10の変形例を示す。
図60Aは、システム10を示し、
図60Bおよび
図60Cは、図示のシステム10の3つの拡大図を示す。ステント101は、例えば頸静脈を介して、一次運動皮質の上にある上矢状静脈洞(SSS)に埋め込まれ、脳信号を受動的に記録し、かつ/または組織を刺激することができる。ステント101は、移動する意志に関連付けられた脳信号を記録および解釈できるため、神経障害または疾患のために麻痺しているヒトは、コンピュータ・ソフトウェアおよび/または装置16(例えば、ロボット上肢プロテーゼ、電動車椅子など)などの支援技術の直接的な脳制御を通じて、コミュニケーション、モビリティの向上、および潜在的に独立を達成できる。本開示全体にわたって説明されるステント101の他の用途も認められる。
【0234】
システム10は、1つまたは複数の遠隔測定部を有することができる。システム10は、1つまたは複数の内部および/または外部遠隔測定部を有することができる。
図60Aおよび
図60Dは、システムが外部遠隔測定部15と有線または無線通信する内部遠隔測定部(例えば、制御部12)を有することができることを示す。例えば、外部遠隔測定部15は、ユーザの皮膚を横断して内部遠隔測定部12に無線で接続することができる。内部遠隔測定部12は、ステント101と無線または有線通信することができる。例えば、
図60A乃至60Dは、通信導管14を介してステント101を内部制御部12に電気的に接続できることを示す。通信導管14は、ステントリードであり得る。
図60Cに示すように、ステントリードは、ステント101から延び、頸部の壁部を通過し、皮膚の下を通って鎖骨下洞(subclavian pocket)まで設けられる。このようにして、通信導管14は、ステント101と内部制御部12との間の通信を促進することができる。
【0235】
図60A乃至60D(および
図1乃至2B)に示すように、1つまたは複数の遠隔測定部をユーザの胸部内に、および/または胸部上に配置/移植することができる。ただし、遠隔測定部は任意の適切な場所に配置できる。例えば、遠隔測定部は、ユーザの耳の背面に配置/埋め込むことができる。例えば、1つまたは複数の遠隔測定部は、
図60Aに示す位置19で、または位置19に近接して、ユーザの耳の背面に配置/埋め込むことができる。胸部内および/または胸部上に配置することに対して、制御部をユーザの耳の背面に配置することにより、通信導管14(ステントリードなど)をユーザの首部に配置する必要がなくなるため、首部や筋肉の運動によるアーティファクトやノイズを好適に低減することができる。
【0236】
内部遠隔測定部12は、1つまたは複数の外部装置16に接続することができる。内部遠隔測定部12は、1つまたは複数の内部装置(図示しない)、例えば、ヒトの体内または体の上に部分的または完全に埋め込まれた視覚人工装具および他の制御可能な装置に接続することができる。外部遠隔測定部15は、1つまたは複数の外部装置16に接続することができる。外部遠隔測定部15は、1つまたは複数の内部装置(図示しない)、例えば、ヒトの体内または体の上に部分的または完全に埋め込まれた視覚人工装具および他の制御可能な装置に接続することができる。
【0237】
上述したように、システム(例えば、システム10)は、1つ以上のステント101を有することができる。ステント101は、遠隔測定部(例えば、制御部12)と有線および/または無線通信することができる。ステント101は、視覚に関連付けられた皮質の領域を記録および/または刺激することができる。例えば、システムは、1つ以上のステント101を有する血管内視覚人工装具神経インターフェースであり得る。ステント101を使用して、開頭手術では到達できず、かつ現在の技術(すなわち、後頭葉の皮質表面に直接移植される技術)では標的にできない後頭葉の皮質の深い折り畳まれた領域(例えば、一次視覚野)にアクセスすることができる。
図34は、デバイス100を使用した患者の視覚皮質からの神経を刺激し、神経情報を記録する方法を示し、方法は、(a)患者の視覚皮質の血管内にデバイスを移植する工程と、(b)受信された刺激データに従って、血管または刺激する神経細胞に関連付けられる神経情報を記録する工程とを含む。ステント101は、上矢状静脈洞および/または横静脈洞に移植して、対象の後頭領域の血管経由の刺激を好適に達成することができるが、任意の移植部位が認められる。視覚世界からの情報は、ビデオキャプチャでキャプチャできる。情報は刺激アルゴリズムに変換できる。変換された情報は、1つまたは複数のステント101を介した刺激により後頭葉に送達することができる。視覚人工装具システムは、1つまたは複数のステント101を介して横および上矢状静脈洞の壁部に埋め込まれた多数の電極を含むことができる。
【0238】
1つ以上のステント101は、脳深部刺激治療のための血管内神経インターフェースシステムに使用することができる。現在の脳深部刺激では、リードの埋め込みのために開頭術が必要である。開頭術の手順は、無数の合併症および出血を含むリスクに関連付けられる。ステント101は、開頭術の必要性を排除することができる。ステント101は、脳内の深部の静脈血管および動脈血管を通して深部脳刺激の標的として適切な深部構造体にアクセスすることができる。カテーテルを使用して深部血管にアクセスできる。ステント101により、標的脳組織の刺激が可能になる。深部構造体への血管内リードの移植により、脳組織を刺激することができる。本明細書に開示されるステント101およびシステムは、パーキンソン病、ジストニア、強迫性障害、鬱病などを含む所定の範囲の症状を、脳深部刺激により治療することができる。 本発明の範囲から逸脱することなく、多くの改変が当業者には明らかであろう。
【0240】
本明細書に開示および企図される電極システムの別の変形例には、神経カフ電極システムが含まれる。加えて、またはこれに代えて、本明細書で説明および企図されるシステムは、神経カフ電極システムとして機能することもできる。例えば、神経カフ電極システムの場合、ステント101が神経カフとして機能するように展開されると、ステント101の電極は、刺激および/またはエネルギーの記録のために神経または神経束に面するように構成されるように、ステントの内側にあり得る(例えば、電極の1つまたはすべてが、上記のステント構造体に示される方向とは反対の方向を向くか、方向付けられる)。神経は、体内の血管の壁部のいずこにも存在し得る。神経は血管とは無関係である。実際には、神経カフ電極は、アクセス可能な神経を直接記録および/または刺激するために使用でき、運動回復および触覚フィードバックのために神経を刺激するために、また、内臓および副交感神経の相互作用と痛みのための内部神経束の刺激、および神経細胞と臓器の健康状態を評価するための内部神経細胞の測定に使用できる。神経を露出させ、カフ電極をそれらに巻き付けることができる。既存の神経カフ電極は、取り付けたり固定したりすることが困難であり、神経の周囲に電極を固定するためのバックルまたは取り付けシステムが必要である。これらのバックルおよび取り付けシステムは、カフ電極が移動するとアーティファクトを誘発し、信頼性の低い信号(記録時など)を生成したり、刺激時の電流の損失およびそれに続く閾値下の活性化を引き起こしたりする。好適には、ステント101は、バックルまたは個別の取り付けシステムを必要としないが、それらを含むことができる。
【0241】
神経カフ電極アレイは、ステント電極アレイ(例、反対方向、例えばステントの中心軸に向けられた電極を有するステント101)であり得る。神経カフステント101は、1つまたは複数の神経の周囲に部分的または全体的に展開するように付勢することができる。例えば、神経カフステント101は、神経または神経束の周囲で収縮または自己収縮するように付勢され得る。
図61Aおよび
図61Bは、電極(例えば、電極131および/または138)を有する神経カフ電極アレイ101を移植する方法の変形例を示す。
図61Aは、ステント101を、開放形態(例えば、平らにした)で神経および/または血管502を覆うように配置できることを示す。
図61Bは、一旦ステント101が所望の位置に配置されると、ステント101が神経および/または血管502を覆うように(例えば、部分的または完全に周囲に)圧縮および湾曲させることができることを示す。電極に通電して神経を活性化できる。自己収縮型ステント(ステント101など)を神経カフとして使用することにより、神経カフの一部として多数の電極を有する能力が好適に向上し、位置を維持するための手動のバックルまたはストラップを取り外すことができる。神経カフ101は、薄膜技術で製造できるため、非常に正確な電極サイズおよび位置を確保できる。電極は、ミニチュア軸体またはスパイクに取り付けられ、一体的に設けられ、または構築できるため、ステントの内側上の電極は、ピラーまたはピラミッド形状を有し、神経に直接押し込まれ、神経束の中心に位置される繊維にアクセスして記録または刺激することができる。これにより、移植が容易になり、信頼性と製造の再現性が向上し、表面およびより深部の神経線維にアクセスするとともに相互作用する電極の性能および能力が向上する。加えて、またはこれに代えて、本明細書に記載のステントおよびステント状構造体のうちの任意のものは、デバイスの内側および外側上に電極を有することができる。
【0243】
電極リード線は、薄膜技術を使用して作製することができ、これにより、血管または体内の他の部位の電気経路の厚みを好適に低減することができる。電気経路は、ワイヤ、導電性トラック(例:薄膜技術を使用して製造)、またはその両者であり得る。電気経路は、血管の内腔、血管の壁部、血管の外側、またはそれらの任意の組み合わせに埋め込むことができる。電極に通じる導電性トラックは、ワイヤよりも小さい断面サイズを有するため、ワイヤよりも小さいスペースを占めることが望ましい。血管内腔のサイズは有限であるため、リード線の断面サイズを小さくすることにより(例えば、薄膜電極トラックを使用することにより)、従来のワイヤが使用される場合と比較して、血流に利用できる内腔スペースの量を増やすことができる。導電性電極トラックを使用すると、望ましくは、例えば、ワイヤと比較して、本明細書で説明および検討される任意の電極アレイ(例えば、ステント101)との間の電気経路をより肉薄にすることができる。また、電極リード線および電極薄膜トラックにはそれぞれ欠点があるが、本開示は、いずれかを実装することを教示するものではなく、制御部が脳、首部、胸部、または身体内もしくは身体上のどこかに、またはステント自体の上に配置されているかどうかに関係なく、本明細書に開示されるアレイの電極を直接または間接的に制御部に接続するために、各技術を単独で、または他の技術と組み合わせて使用できる。例えば、ワイヤが使用される場合、各電極ワイヤは所定の太さを有し、この太さにより、設定された直径の血管内に埋め込むことができる電極ワイヤの数が制限され得る。これは、適切な数とサイズのワイヤを選択し、かつ/またはワイヤに加えて電極トラックを使用することにより、効果的に管理できる。別例として、電極トラックを使用する場合、従来のワイヤと比較して、トラックの電気抵抗、脆弱性、破損のリスク、および疲労が増大する可能性がある。しかしながら、電極トラックの適切な厚みと数を選択し、かつ/または非ワイヤ電極トラックの使用に加えてワイヤを使用することにより、これをうまく管理できる。
【0244】
加えて、またはこれに代えて、電極ワイヤおよび/またはトラックは、内部管腔を画定するコイルに配置することができ、内部管腔は、流体(例えば、血液)を流すことができる。コイルは、渦巻きなどのらせん状構造体をとることができる。コイル内腔は、血管内腔よりも小さくても、大きくても、またはほぼ同じサイズでもよい。コイルは1つまたは複数の内腔を有し得る。コイル内腔の軸中心は、血管内腔と整列するか、または血管内腔からずれて配置され得る。コイルは、血管壁部に取り付けられるか、一体的に設けられるか、血管壁部に吸収されるか、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。コイルは生体吸収性を備えたコーティングで被覆することができる。コイルは、血管壁部に取り付けられ、かつ/または血管壁部を通って延びるように構成されたアンカーを有することができる。
【0245】
ワイヤおよび/または電極トラックのコイルを有することにより、血管内の電気経路に必要なスペースの量を好適に低減し、血流または他のデバイス(例えば、血圧センサ)により多くの血管管腔が利用可能になる。それにより、電気経路のコイルは、従来の技術と比較して、血管内腔の遮断をより少なくすることができる。例えば、血液を通過させる中央管腔を備えた大型のコイル状のワイヤ束を埋め込むことができる。このケーブルは、ステント101と同様に、血管壁部に組み込むことができる。薄膜技術を使用することにより、これらのケーブルを非常に肉薄にすることができるが、一般的なリボンケーブル(または束線)を容器の寸法に合わせて形状設定し、展開および組み込みの両者を可能にすることもできる。ケーブルは、個人固有の血管の曲がり具合に合わせてカスタム形状に設定できる。ケーブルをコイル状に巻く方法により、展開のためにデバイスを押すのに十分な力を確保でき(磁気チップを備えたデバイスであってもよいが、含める必要は無い)、また、血管のより小径の領域でコイルを圧縮することもできる。展開中、コイルは、例えば、外部環境、血管の曲がり具合、血管のサイズ、血管の内腔のサイズ、またはこれらの要因の任意の組み合わせに応じて、一定の直径を有することも、コイルの長さ部分にわたって複数の直径を有することもできる。埋め込み後、コイルは、例えば、外部環境、血管の曲がり具合、血管のサイズ、血管の内腔のサイズ、またはこれらの要因の任意の組み合わせに応じて、一定の直径を有することも、コイルの長さ部分にわたって複数の直径を有することもできる。
【0247】
本明細書に開示および企図されるステントロッド(例えば、ステント101)のストラット108は、電極へおよび電極から電気トラックを運ぶことができる。トラックの数(したがって電極の数)は、導電性材料の複数の層を有することで増やすことができる。ただし、導体を増やすたびに、絶縁性を高める必要がある(電気的なクロストークや容量性干渉を防ぐために、絶縁体を厚くする)。別例として、ストラットあたりのトラック数を増やすためにトラックの厚みを低減することで、トラックの数を増やしてもよい。各ストラットは、1つまたは複数の電極トラックを有し得る。各ストラットは、導電性材料の1つまたは複数の層を有することができる。加えて、またはこれに代えて、複数の薄膜電極を互いの上に重ねることにより、トラックの数を増やしてもよい。これにより、個別の薄膜設計で耐久性および電気抵抗の低減に必要な厚みのある電極トラックを保持でき、さらにより多くの電極を埋め込むことができる。このようにして、複数の薄膜導電経路を重ねて、層状経路、層状電極、またはその両者を形成することができる。そのようなオーバーレイ設計により、複数のトラック層のプリントの電流の制限に直面する問題を望ましく克服することができ、個別のステントを確実に肉薄に設けることができ、組み込みが支援され、また可撓性も支援され得る(例えば、2つの組の厚みは、倍の厚みの1つよりも可撓性を備える)。
【0249】
血管内に埋め込まれたデバイス全体または部分は、ステント(例えばステント101)、例えば管状ステントであり得る。このような変形例では、ケーブルをデバイスから取り外すことができるが、取り外す必要はない。電極トラックは、ステント101の全長にわたってストラット上またはストラットを横断することができる。ステント101は、約5mmから約750mm以上の長さであって、この範囲内の1mmごとの増分(例えば、5mm、30mm、100mm、200mm、300mm、400mm、500mm、600mm、700mm)、およびこの範囲内の10mmごとの間隔(例:5mm乃至15mm、30mm乃至40mm、100mm乃至110mm、200mm乃至210mm、300mm乃至310mm、400mm乃至410mm、500mm乃至510mm、600mm乃至610mm、700mm乃至710mm)を含む長さを有することができる。ステントは、1つまたは複数の血管に埋め込むことができる。移植の際、ステントは、第1の血管と第2の血管との間の接合部、および第1および第2の血管の一方または両者に移植され得る。ステントは、第1の部分が脳内にあり、第2の部分が首部にあり、第3の部分が首部の下の体(例えば胸部)にある、またはそれらの任意の組み合わせのような長さを有することができる。ステントの1つ以上の区分は、ステントの他の1つ以上の区分とは独立して通電または信号を記録することができる。ステントの長さは、ステントが非拡張形態、部分拡張形態、または完全拡張形態にあるときのステントの長さを示し得る。ステント101は、1つまたは複数の部品で形成可能である。例えば、ステント101は、単一のウェーハから形成され得る。長い長さを有するステント101は、例えば同じ入口点から1つまたは複数の血管に移植される能力を有し得る。長い長さを有するステント101は、望ましくは、例えばステントリードとの接続間の誤差を除去することができる。
【0250】
リード線とケーブルのないステント101を使用してもよい。例えば、長尺状のステント101は、リード線およびケーブルの必要性を排除することができる。ケーブルを取り払うことにより、ステント(例えば、血管壁部に組み込まれている)とケーブル(例えば、血管の片側に配置されるとともに組み込まれている)との間の移行部で形成される渦電流を低減または排除することによって、血管閉塞のリスクを好適に低減でき、これは、渦電流が血栓または閉塞の形成に寄与する可能性があることによる。また、ケーブルを取り払うことにより、疲労の危険性のあるトラックとケーブルとの間に必要な電気接続が好適に不要になり、これにより接続の信頼性、接続直径、形状、およびリードの組み込みが改善される。
【0252】
ステント101内に搭載または埋め込まれた電極をケーブルに接続して、電極によって記録された情報を(例えば脳内で)血管および身体の外部の機器またはコネクタに中継することができる。電極トラックおよびケーブルはさまざまな方法で接続できる。例えば、
図62Aは、バンプボンド229がステント101上の電極パッド238をリード線141に直接接続できる接続の変形例を示す。リード線141は、接続パネル220の開口部228(貫通孔とも呼ぶ)を通過することができる。加えて、またはこれに代えて、
図62Aのワイヤ141は、最終的にワイヤ141に接続されるフィードスルーであり、ステント上のパッドからインターポーザ(例えば、接続パネル220)上のフィードスルーへのバンプボンディングは、リードまたはケーブルを形成するワイヤ141に接続される。ワイヤ141およびフィードスルーは平坦であり得る。ワイヤ141およびフィードスルーは、プロセス中に平坦化することができるとともに例えば、白金および酸化アルミニウムを含む金属に接続することができる柔軟な材料から形成可能である。
図62Aに示す接続は、任意の長さを有するステントに対して含まれ得るが、例えば、長い長さ(例えば、約40mm以上)を有するステントに対しては必要ではない。別例として、中間体を使用して、MP35N(または他の材料)のワイヤを小型の(例えば100 x 200um)パッドに接続できる。この例では、パッドを白金のワイヤに金(またはその他)バンプボンディングし、続いてワイヤをケーブルに圧着できる。さらなる別例として、インターポーザを使用してケーブルをパッドに接続することもできる。この場合、パッドの模写を絶縁物質から切り取り、パッドの位置に重ねてドリリングにより穴を開ける。これらの穴は、ケーブルに(例えば、レーザ溶接、はんだ付け、またはその他の方法で)取り付けることができる導電性材料で埋め戻すことができる。加えて、またはこれに代えて、充填前にケーブルを穴に直接供給することができる。充填された穴を研磨し、インターポーザをステントパッドにフリップチップボンディングできる。フリップチップボンディングは、ケーブルを接続する前に実行して、ロボットによる自動調整の信頼性を高めることができる。
【0253】
図62Bは、各コンタクト用の長尺状をなす櫛状の指部225を有するステントロッド(例えば、ステント101)の製造の変形例を示し、これによりステント101上のパッド238(これも長尺状をなす)へのワイヤラッピングまたは他の接続方法が可能となる。各指部225は、取り付けられるより多くの領域を備える1つの長尺状をなす接点を有することができる。ワイヤラッピングは、指部225のそれぞれの周囲で行うことができ、これは、指部が可撓性を備えるとともに独立して取り付けられるように十分に肉薄で分離されているためである。ステントフォーク302の背面から来る指部225により、より容易な操作が可能となり、ステントをケーブルに接続するために(例えば、ステント101をワイヤ141に接続するために)ケーブルワイヤラッピングが使用できるようになる。
図62Bはさらに、隣接する指部の間の間隔227が約5μm乃至約50μmであり、この範囲内の5μmごとの増分(例えば、10μm)を含むことを示す。
【0254】
図62Cは、指部225の拡大図を示しており、指部225がトラック225aおよび接点225bを含むことができることを示す。トラック225aは、約50μmのトラックであり得、指部225をステントパッド(例えば、パッド238)に接続し得る。接点225bは、例えば、幅100μm、長さ3mm、またはステント10の長さと同じであり得る。
【0255】
図62Dは、ステント101とワイヤ141との間の接続を改善するための別の変形例を示す。図示のように、電極パッド(例えば、パッド238、パッド226)は、パッドに接続するために使用されるワイヤ141が容易に取り扱われ、取り付けられ得るように、溝233内にセットされ得る。例えば、ワイヤをグローブに配置してから溶接し、ボンディング前にワイヤを所定の位置に配置して保持するために溝を使用できる。
図62Dは、1乃至16の番号が付けられた16個の溝と16個の対応するパッドとを示す。しかしながら、任意の数が可能である。
【0256】
図62Eは、ステントとケーブルとの間の接続が必要とされないように、ステント101がプリントされる変形例を示す。ここで、ステント自体がケーブルの基部を形成可能である。一例では、ステントは同じ形状であってもはるかに長い(すなわち、10cm乃至30cm以上の長いステントも想定される)ものをプリント可能である。別例では、ステントの足場は、フォーク302の頂点で完了または終端することができ、電極トラックのみを追加の距離でプリントすることができる。3D印刷技術を使用することにより、これらのトラックはステントに使用されるマンドレルよりも小さいマンドレルの周囲にらせん状ケーブルとしてプリントできる(例えば、ステント101は直径8mmのマンドレルを使用して形成でき、リードは直径1mmよりも小さいマンドレルでプリントできる)。このように、ステントとケーブルとの間の接続は必要ではない。
図62Eに示すように、ステント格子101を変更することなく、ステントフォーク302よりも近位側のステント端部235を増加させることができ、延長部235がリードを形成する(リードに再接続する必要なく)。そのような変形例では、リードはステントよりも肉薄とすることができる。リードは、スタックへの接続および挿入が可能となるように製造され得る。ステント101およびステント端部235は、1つまたは複数の部品で形成可能である。例えば、ステント101およびステント端部235は、単一のウェーハから形成され得る。ステント端部235は、平坦、湾曲、またはその両者であり得る。ステント端部235は、らせん状コイルであり得る。ステント101およびステント端部235は、一体的に形成されても、個別に形成されてもよい。例えば、
図62Eに示すデバイスは、単一の長尺状をなすステントにすることができる。
図62Eに示すデバイスは、例えば同じ入口から、1つまたは複数の血管に埋め込むことができる。
図62Eはさらに、ステントロード101の製造全体が自動化されるように、接点151(例えば、リング)をこの設計に組み込むことができることを示す。加えて、またはこれに代えて、トラックは、シリンダ(白金シリンダなど)を直接溶接して、表面の様々な箇所に露出させることができる。
【0257】
図62Fは、断面62−62の変形例を示す。図示のように、各電極トラックを中央のマンドレルに巻き付けて、リードを3Dでプリントできる。これにより、リードに可撓性および信頼性が得られる。複数の層を製造することができる(例えば、外側に8本のケーブル、内側に8本のケーブル−
図41A乃至42に関連して上述したリードに使用されるデュアルオクトファイラーアプローチと同じである)。
【0258】
図62Gは、断面62−62の別の変形例を示す。図示のように、リードは例えば、製造プロセスの間、平面状(2D)で、ワイヤが互いに隣り合っているか、重なり合う。
【0259】
図62Hは、ステント101がパッド(例えば、パッド238、パッド226)に谷部239を有し、これにより、ワイヤ141を谷部239に敷設できることを示す。ステント表面101aは、ステント谷部101bを有することができる。パッド谷部239は、ステント谷部101b内にあってもよい。谷部の端部で、ワイヤ141は終端することができ、谷部にあるパッド、谷部の横、またはその両者においてパッドに溶接することができる。例えば、
図62Hは、ステント接続パネル220の変形例を示し、2つの谷部(ステント101の表面101aに切り込まれている)を示し、2本のワイヤ141が谷部内に配置され、これにより、ワイヤを谷部内部の接触パッドに、または谷部の隣のステント表面上の接触パッドに位置合わせすることが支援される。
【0261】
図63A乃至63Kは、図示の格子および電極配置を有するステント101の変形例を示す。
【0262】
図63Aは、ストラットが約30μm乃至約90μmであって、この範囲内の5μmごと(例えば、50μm、70μm)のものを含むストラットの太さを有することができることを示す。ストラット108の幅を例えば50μm乃至70μmに増加させることにより、ストラット108の頂部上に配置されるトラック層236の整列を支援することができる。幅を大きくすると、白金トラックの配置の誤差が大きくなり、その結果、ストラットの頂部上にプリントされないトラックが大幅に減少する(例えば、一部のトラックがニチノールストラットの境界の外側にプリントされ、これは、ショートまたは破損したトラックをもたらす)。上述したように、セルの幾何学形状とフォーク角度は、電極131の配置に適応するように特に選択することができる。
図63Aは、周知の一貫した電極分離が存在するように、すべてのセルの形状を同一にすることができることを示す(フォークを結合するセルを除く)。
【0263】
図63Aは、
図47Fの右下のセルを除去できることをさらに示しており、これは、
図63Aの空きスペース603によって示される。これにより、展開中に右上の電極131(例えば、
図47Fおよび
図63A)がこのセルに絡まるのを好適に防ぐことができる。
【0264】
図63Bは、フォーク302が、第1のストラット108a、第2のストラット108b、1つまたは複数の第3のストラット108c、またはこれらの任意の組み合わせによって形成され得ることを示す。第1のストラット108aおよび第2のストラット108bは、フォーク302から遠位側に離間して太さを低減することができる。第1のストラット108aおよび第2のストラット108bは、例えば、より多くの電極トラックを収容するために、フォーク302に向かって近位側に太さを増加させることができる。第1および第2のストラットは外側ストラットとすることができ、1つまたは複数の第3のストラット108cは内側ストラットとすることができる。
図63Bは、フォーク302が内側フォークおよび外側フォークを有することができることを示す。例えば、2つの第3のストラット108cは、内側フォークを画定することができ、外側ストラット108aおよび108bは、外側フォークを画定することができる。
【0265】
図63Bは、ストラット108cの長さを大きくして、初期セル602のサイズ(例えば、長さ)を増加させることができることをさらに示す。これにより、フォーク302と第1の電極131との間の長さ(または、このセルが他の設計の場合のように除去される場合、フォーク302と初期セル接合部との間)が確実に同じ長さになる。これらの長さを同じ長さにすることにより、ステントを格納するときに長さの不一致を防ぐことが支援される。このような不一致はストラット接合部に過度の力を生じさせ、デバイスの損傷や破損を引き起こす可能性があるため、望ましい。
【0266】
図63Cは、初期内側分岐部108cがそれぞれ、隣接する第1または第2の外側分岐部108aおよび108bと平行またはほぼ平行な部分を有することができることを示す。例えば、分岐角601は、約1度から約15度までであり得、この範囲内の1度ごとの増分を含む。分岐部108cは、ステント足場を折り畳むことを可能にする(例えば、
図46A乃至46Fに示す平行度の低い角度ではなく)平行に近い形で外れる(そして、カテーテルへの格納中に折り畳まれると、これらのストラットは、カテーテルに対してより大きな角度をなすことなくカテーテルに整列される)。
【0267】
図63Dおよび
図63Eは、例えば、
図47Fのステント101と比較して、
図63Aに関連して言及される長さの増加を示す。例えば、
図63Dおよび
図63Eは、初期ストラット108c
iの長さを初期ストラット108c
iiの長さまで増加させると、ストラットR1と比較してストラットT1のポイントAからポイントBまでの距離に一致し、ストラットT2をストラットR2と比較すると、ポイントAからポイントCまでの距離に一致することを示す。ストラットT1、T2、R1、R2、R3の長さは、それぞれ約9.51mm、13.82mm、8.82mm、3.29mmおよび9.65mmである。
【0268】
図63Dは、例えば、より多くの電極トラック236を収容するために、第1のストラット108aおよび第2のストラット108bがフォーク302に向かって近位側に太さを増すことができることをさらに示す。例えば、ストラット108aは、それぞれ8、7および6個の電極トラック236を有する第1、第2および第3ストラット領域を有することができる。
図63Dは、ストラット108dが電極トラック236aを有することができ、電極トラック236aが電極131の周囲を蛇行することができ、ストラット108eが電極トラック236aおよび236bを有することができることをさらに示す。
【0269】
図63Fは、
図63Dに示すストラット108eをステント101から取り外すことができることを示す(
図47Fに示すステント101と比較する)。これにより、長さの不一致の発生を好適に防ぐことができる。ストラット108eの除去は、展開、格納、または電極および電極トラックの配置に有害な影響を与えない。加えて、除去はステントロッドの半径方向の力に悪影響を与えるものではなく、電極の血管壁部への配置が必要である際に、電極はプラークを介して開くために追加の力を必要(例えば、バルーン拡張ステントがそうであるように)とせず、または血栓を捕捉して張引する必要は無い(例えば、レトリーバーがそうするように)が、追加の力を使用してもよく(例えば、バルーン拡張ステントがそうするように)、血栓を捕捉して張引してもよい(例えば、レトリーバーがそうするように)。これらのストラットの導電路236は、フォーク302を介して再ルーティングされている。
【0270】
図63Gは、(
図47Fおよび
図63A乃至63Eに示すような中央で接合するものとは対照的に)電極131に取り付けられるストラット108が電極131の外側に取り付けられるかこれと一体的に設けられることを示す。これにより、ストラット108が水平(例えば、展開時にカテーテルと平行)になるために必要な曲げが少なくなるため、接合部での力を大幅に低減することができる。結果として、これにより、カテーテルの送達力を好適に低減することができる。
【0271】
図63Hは、電極131の外面に取り付けられたストラット108の拡大図を示す。
【0272】
図63Iは、ステント101上のすべての接続(例えば、電極接続および非電極接続の両者)が平行区分604を有することができることを示す。これにより、例えば、これらの接合部にかかる力を低減することによって、ストラット108間およびストラットと電極108、131間の接合を改善し、その結果、展開および格納中のデバイスの力を低減できる。(デバイス全体の)幅および長さが変わらないため、各セルにわずかに大きな曲率が存在する可能性がある。
【0274】
図63Kは、
図63A乃至63Iの初期ストラット108cを単一ストラットF1に低減できることを示す。ストラットF1は正弦曲線を有することができる(例えば、S字状を有することができる)。この曲線は電極トラックを保持できる。ストラットF1の長さは、上述したように、上部フォークストラット108aおよび下部フォークストラット108bの長さに一致するように選択することができる。例えば、ストラットF1の長さは約11.01mmである。
【0275】
例示の目的で、上述した
図63A乃至63Kのステント101は、セル、ストラット108、電極131、および/または電極トラック236を容易に見ることができるように平坦に示されている。しかしながら、ステント101は、他の図面で上述したように、実際には湾曲している(例えば、圧縮および/または拡張形態にあるとき)。
【0276】
説明および図示した電極131はいずれも電極138であり得、逆もまた同様である。
【0277】
説明および図示されたワイヤ141のいずれも、トラック236であり得、逆もまた同様である。
【0279】
図示の目盛りは、単位のない相対的な寸法を示すことができ、またはミリメートルに相当する。
【0280】
本明細書中の任意の先行技術への言及は、先行技術がオーストラリアにおける技術常識の一部を形成するという承認または任意の形式の示唆であると捉えられるべきではない。
【0281】
本明細書および添付の特許請求の範囲においては、特に断らない限り、「comprise」という単語並びに「comprises」および「comprising」のようなその変形は、記載された完全体、工程、または完全体や工程の群を含むことを意味するが、任意の他の完全体または工程、あるいは完全体や工程の群を排除するものではない。
【0282】
本明細書中の任意の先行文献、前記先行文献から得られた情報、または任意の既知の事項に対する参照は、前記先行文献の承認、自認、若しくは示唆と捉えられるべきではなく、あるいはこの先行文献若しくは既知の事項から得られた任意の情報は、本明細書が関係する試みの分野における技術常識の一部をなす。
【0283】
本明細書で単数形として記載されている要素は、複数形にすることができる(すなわち、「1つ」として説明されているものはすべて2つ以上であることができる)。図面中の同様の参照番号は、同一または機能的に同様の特徴/要素を示す。属要素のどの種要素も、その属の他の種要素の特性または要素を有することができる。説明を明確にするために、個別の図において一部の要素が存在しない場合がある。本開示を実施するための上記の構成、要素、または完全なアセンブリおよび方法、ならびに本開示を実行するためのそれらの要素、および本開示の態様の変形は、任意の組み合わせで互いに組み合わせたり修正したりすることができる。