(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-519211(P2020-519211A)
(43)【公表日】2020年6月25日
(54)【発明の名称】データ伝送方法及び新しいアクセス層サブレイヤエンティティ
(51)【国際特許分類】
H04W 76/12 20180101AFI20200529BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20200529BHJP
【FI】
H04W76/12
H04W80/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2020-509144(P2020-509144)
(86)(22)【出願日】2018年3月8日
(85)【翻訳文提出日】2019年10月30日
(86)【国際出願番号】CN2018078449
(87)【国際公開番号】WO2018201793
(87)【国際公開日】20181108
(31)【優先権主張番号】201710313934.4
(32)【優先日】2017年5月5日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518389015
【氏名又は名称】中国移動通信有限公司研究院
【氏名又は名称原語表記】China Mobile Communication Co., Ltd Research Institute
(71)【出願人】
【識別番号】507142144
【氏名又は名称】中国移動通信集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA MOBILE COMMUNICATIONS GROUP CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】孫 軍帥
(72)【発明者】
【氏名】王 瑩瑩
(72)【発明者】
【氏名】黄 学艷
(72)【発明者】
【氏名】韓 星宇
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB21
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
データ伝送方法及び新しいASサブレイヤエンティティを提供する。新しいASサブレイヤに適用されるデータ伝送方法は、第1のフローIDを有するサービス品質フロー(QoS Flow)を受信することと、サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)にマッピングして、プロトコルデータユニット(PDU)パッケージを取得することであって、前記プロトコルデータユニットパッケージには、サービス品質フローに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有することと、前記プロトコルデータユニットパッケージを送信することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新しいアクセス層(AS)サブレイヤに適用されるデータ伝送方法であって、
第1のフローIDを有するサービス品質フロー(QoS Flow)を受信することと、
前記サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)にマッピングして、プロトコルデータユニット(PDU)パッケージを取得することであって、前記プロトコルデータユニットパッケージには、前記サービス品質フローに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有することと、
前記プロトコルデータユニットパッケージを送信することとを含む、前記データ伝送方法。
【請求項2】
前記サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラにマッピングして、プロトコルデータユニットパッケージを取得することは、
前記1対1の対応関係に従って、各前記サービス品質フローを1つの且つ1つだけのデータ無線ベアラにマッピングすることと、
前記1対1の対応関係に従って、同じデータ無線ベアラで搬送される異なるサービス品質フローに、異なる第2のフローIDを割り当て、前記PDUパッケージ中の前記第2のフローIDを記録する第2のフローIDフィールドの長さはnビットであり、nは、2^nが、前記データ無線ベアラで搬送できる最大サービス品質フロー数の整数中の最小値より大きいか等しいことを満足することとを含む、
請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭または末尾に設定され、及び/または
前記第2のフローIDフィールドは、上位ビットまたは下位ビットに位置する、
請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを個別に構成し、または
前記第2のフローIDフィールドと他のフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成する、
請求項3に記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
新しいASサブレイヤエンティティを構築または変更するプロセスで、前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせとの間の1対1の対応関係を記録する構成テーブルを構成すること、または、
無線リソース制御(RRC)シグナリングによって前記構成テーブルを構成することをさらに含む、
請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
前記構成テーブルは、RRCによって新しいASサブレイヤを再構成するプロセスで変更されることをさらに含む、
請求項5に記載のデータ伝送方法。
【請求項7】
前記サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラにマッピングして、プロトコルデータユニットパッケージを取得することは、具体的に、
現在処理待ちのサービス品質フローの第1のフローIDを取得することと、
前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせとの間の1対1の対応関係に従って、現在処理待ちのサービス品質フローの第1のフローIDに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDを決定することと、
前記現在処理待ちのサービス品質フローを、前記データ無線ベアラIDが指示したデータ無線ベアラにマッピングし、現在処理待ちのサービス品質フローに対応する第2のフローIDフィールドを前記第2のフローIDフィールドに割り当てて、前記プロトコルデータユニットパッケージを取得することとを含む、
請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項8】
前記サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラにマッピングして、プロトコルデータユニットパッケージを取得することは、具体的には、
サービス品質フローとデータ無線ベアラが多対1のマッピングである場合、前記プロトコルデータユニットパッケージに前記第2のフローIDを搬送し、サービス品質フローとデータ無線ベアラが多対1のマッピングでない場合、前記第2のフローIDを搬送しないことである、
請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項9】
新しいアクセス層(AS)サブレイヤに適用されるデータ伝送方法であって、
データ無線ベアラにマッピングされたサービス品質フローを搬送するプロトコルデータユニットパッケージを受信することと、
前記サービス品質フローを取得することと、
前記プロトコルデータユニットパッケージで搬送される前記サービス品質フローに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDに従って、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得することであって、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有することとを含む、
前記データ伝送方法。
【請求項10】
前記サービス品質フローを取得することは、具体的に、
前記PDUパッケージを解析して、マッピングされた且つ1つのデータ無線ベアラのみにマッピングされた各サービス品質フローを取得することと、
前記プロトコルデータユニットパッケージで搬送される前記サービス品質フローに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDに従って、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得することは、具体的に、各サービス品質フローの前記PDUパッケージに記載された第2のフローIDフィールドの第2のフローIDと、前記サービス品質フローを搬送するDRB IDとを取得することを含むことと、
前記1対1の対応関係に従って、取得された第2のフローIDとDRB IDに対応する第1のフローIDを決定することと、
前記第2のフローIDフィールドの長さはnビットであり、nは、2^nが、データ無線ベアラで搬送できる最大サービス品質フロー数の整数中の最小値より大きいか等しいことを満足することとを含む、
請求項9に記載のデータ伝送方法。
【請求項11】
前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭または末尾に設定され、及び/または、
前記第2のフローIDフィールドは、上位ビットまたは下位ビットに位置する、
請求項9に記載のデータ伝送方法。
【請求項12】
前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを個別に構成し、または、
前記第2のフローIDフィールドと他のフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成する、
請求項11に記載のデータ伝送方法。
【請求項13】
新しいASサブレイヤエンティティを構築または変更するプロセスで、前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせとの間の1対1の対応関係を記録する構成テーブルを構成すること、または、
無線リソース制御(RRC)シグナリングによって前記構成テーブルを構成することをさらに含む、
請求項9に記載のデータ伝送方法。
【請求項14】
前記構成テーブルは、RRCによって新しいASサブレイヤを再構成するプロセスで変更されることをさらに含む、
請求項13に記載のデータ伝送方法。
【請求項15】
前記サービス品質フローを取得した後、サービス品質フローとデータ無線ベアラとが多対1のマッピングであるかどうかを判定することと、
サービス品質フローとデータ無線ベアラとが多対1のマッピングであるときのみ、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得するステップをトリガすることとをさらに含む、
請求項9に記載のデータ伝送方法。
【請求項16】
新しいアクセス層(AS)サブレイヤエンティティであって、
第1のフローIDを有するサービス品質フローを受信するためのサービス品質フロー受信モジュールと、
前記サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラにマッピングして、プロトコルデータユニットパッケージを取得するプロトコルデータユニットパッケージ取得モジュールであって、前記プロトコルデータユニットパッケージには、サービス品質フローに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDと、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有するためのプロトコルデータユニットパッケージ取得モジュールと、
前記プロトコルデータユニットパッケージを送信するためのプロトコルデータユニットパッケージ送信モジュールとを含む、
前記新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項17】
前記プロトコルデータユニットパッケージ取得モジュールは、具体的に、
前記1対1の対応関係に従って、各サービス品質フローを1つの且つ1つだけのデータ無線ベアラにマッピングすることと、
前記1対1の対応関係に従って、同じデータ無線ベアラで搬送される異なるサービス品質フローに、異なる第2のフローIDを割り当て、前記PDUパッケージ中の前記第2のフローIDを記録する第2のフローIDフィールドの長さはnビットであり、nは、2^nが、データ無線ベアラで搬送できる最大サービス品質フロー数の整数中の最小値より大きいか等しいことを満足することに使用される、
請求項16に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項18】
前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭または末尾に設定され、及び/または、
前記第2のフローIDフィールドは、上位ビットまたは下位ビットに位置する、
請求項16に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項19】
前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを個別に構成し、または、
前記第2のフローIDフィールドと他のフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成する、
請求項18に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項20】
新しいASサブレイヤエンティティを構築または変更するプロセスで、前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせとの間の1対1の対応関係を記録する構成テーブルを構成するための、または、
無線リソース制御(RRC)シグナリングによって前記構成テーブルを構成するための構成テーブル構成モジュールをさらに含む、
請求項16に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項21】
前記構成テーブルは、RRCによって新しいASサブレイヤを再構成するプロセスで変更されるための構成テーブル変更モジュールをさらに含む、
請求項20に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項22】
前記プロトコルデータユニットパッケージ取得モジュールは、具体的に、
現在処理待ちのサービス品質フローの第1のフローIDを取得することと、
前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせとの間の1対1の対応関係に従って、現在処理待ちのサービス品質フローの第1のフローIDに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDを決定することと、
前記現在処理待ちのサービス品質フローを、前記データ無線ベアラIDが指示したデータ無線ベアラにマッピングし、現在処理待ちのサービス品質フローに対応する第2のフローIDフィールドを前記第2のフローIDフィールドに割り当てて、前記プロトコルデータユニットパッケージを取得することに使用される、
請求項16に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項23】
サービス品質フローとデータ無線ベアラとが多対1のマッピングであるとき、前記プロトコルデータユニットパッケージで前記第2のフローIDを搬送する、
請求項16に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項24】
新しいアクセス層(AS)サブレイヤエンティティであって、
データ無線ベアラにマッピングされたサービス品質フローを搬送するプロトコルデータユニットパッケージを受信するためのプロトコルデータユニットパッケージ受信モジュールと、
前記サービス品質フローを取得するためのサービス品質フロー取得モジュールと、
前記プロトコルデータユニットパッケージで搬送される前記サービス品質フローに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDに従って、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得するための第1のフローID取得モジュールとを含み、
前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有する、
前記新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項25】
前記サービス品質フロー取得モジュールは、具体的に、前記PDUパッケージを解析して、マッピングされた且つ1つのデータ無線ベアラのみにマッピングされた各サービス品質フローを取得することに使用され、
前記第1のフローID取得モジュールは、具体的に、
各サービス品質フローの前記PDUパッケージに記載された第2のフローIDフィールドの第2のフローIDと、前記サービス品質フローを搬送するDRB IDとを取得し、
前記1対1の対応関係に従って、取得された第2のフローIDとDRB IDに対応する第1のフローIDを決定し、
前記第2のフローIDフィールドの長さはnビットであり、nは、2^nが、データ無線ベアラで搬送できる最大サービス品質フロー数の整数中の最小値より大きいか等しいことを満足することに使用される、
請求項24に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項26】
前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭または末尾に設定され、及び/または、
前記第2のフローIDフィールドは、上位ビットまたは下位ビットに位置する、
請求項24に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項27】
前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを個別に構成し、または、
前記第2のフローIDフィールドと他のフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成する、
請求項26に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項28】
新しいASサブレイヤエンティティを構築または変更するプロセスで、前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせとの間の1対1の対応関係を記録する構成テーブルを構成するための構成テーブル構成モジュール、または、
無線リソース制御(RRC)シグナリングによって前記構成テーブルを構成するための構成テーブル構成モジュールをさらに含む、
請求項24に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項29】
前記構成テーブルは、RRCによって新しいASサブレイヤを再構成するプロセスで変更されるための構成テーブル変更モジュールをさらに含む、
請求項28に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項30】
前記サービス品質フローを取得した後、サービス品質フローとデータ無線ベアラとが多対1のマッピングであるかどうかを判定するための判定モジュール、及び
サービス品質フローとデータ無線ベアラとが多対1のマッピングであるときのみ、前記第1のフローID取得モジュールをトリガするための判定モジュールをさらに含む、
請求項24に記載の新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項31】
新しいアクセス層(AS)サブレイヤエンティティであって、
プロセッサ及びメモリを備え、前記プロセッサは、メモリ中のプログラムを読み取って、請求項1ないし8のいずれか一項に記載のデータ伝送方法のステップを実行するように構成される、
前記新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項32】
新しいアクセス層(AS)サブレイヤエンティティであって、
プロセッサ及びメモリを備え、前記プロセッサは、メモリ中のプログラムを読み取って、請求項9ないし15のいずれか一項に記載のデータ伝送方法のステップを実行するように構成される、
前記新しいASサブレイヤエンティティ。
【請求項33】
コンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、請求項1ないし8のいずれか一項に記載のデータ伝送方法、及び/または請求項9ないし15のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を具現する、
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2017年5月5日に提出された中国特許出願No.201710313934.4の優先権を主張し、当該出願のすべての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、通信技術分野に関し、特に、データ伝送方法及び新しいアクセス層(AS:Access Stratum)サブレイヤエンティティに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)の第5世代移動通信技術(5G:5th−generation)プロトコルスタックソリューションが推進されており、
図1に示すように、新しいプロトコルレイヤ−新しいアクセス層サブレイヤ(New AS Sublayer)が導入された。本出願において、5Gプロトコルスタックソリューション中のNew AS Sublayerは、サービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP:Service Data Adaption Protocol)レイヤと呼ばれ、次の2つの基本機能が必要である:
サービス品質(QoS:Quality of Service)フロー及びデータ無線ベアラ(DRB:Data Radio Bearer)のマッピングを具現し、及び、
アップリンクパッケージ及びダウンリンクパッケージにQoSフローIDが搬送される。
【0004】
上記の新しいASサブレイヤ及びSDAPレイヤの両方とも他の名前を使用して説明することができることに留意してほしい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、値は統一された方法でユーザを単位としてQoSフローIDに割り当てられるため、その値の範囲が通常比較的大きいため、QoSフローIDを直接に送信すると、QoSフローID伝送オーバーヘッドが比較的大きくなるという問題がある。
【0006】
本開示は、QoSフローIDの伝送オーバーヘッドを低減するためのデータ伝送方法及び新しいASサブレイヤエンティティを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、一態様によれば、本開示は、
第1のフローIDを有するサービス品質フロー(QoS Flow)を受信することと、
サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)にマッピングして、プロトコルデータユニット(PDU)パッケージを取得することであって、前記プロトコルデータユニットパッケージには、サービス品質フローに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有することと、
前記プロトコルデータユニットパッケージを送信することとを含む、データ伝送方法を提供する。
【0008】
他の態様によれば、本開示は、
データ無線ベアラにマッピングされたサービス品質フローを搬送するプロトコルデータユニットパッケージを受信することと、
前記サービス品質フローを取得することと、
前記プロトコルデータユニットパッケージで搬送される前記サービス品質フローに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDに従って、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得することであって、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有することとを含む、データ伝送方法をさらに提供する。
【0009】
他の態様によれば、本開示は、
第1のフローIDを有するサービス品質フローを受信するためのサービス品質フロー受信モジュールと、
サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラにマッピングして、プロトコルデータユニットパッケージを取得するプロトコルデータユニットパッケージ取得モジュールであって、前記プロトコルデータユニットパッケージには、サービス品質フローに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有するためのプロトコルデータユニットパッケージ取得モジュールと、
前記プロトコルデータユニットパッケージを送信するためのプロトコルデータユニットパッケージ送信モジュールとを含む、新しいASサブレイヤエンティティをさらに提供する。
【0010】
他の態様によれば、本開示は、
データ無線ベアラにマッピングされたサービス品質フローを搬送するプロトコルデータユニットパッケージを受信するためのプロトコルデータユニットパッケージ受信モジュールと、
前記サービス品質フローを取得するためのサービス品質フロー取得モジュールと、
前記プロトコルデータユニットパッケージで搬送される前記サービス品質フローに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDに従って、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得するための第1のフローID取得モジュールとを含み、
前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有する、別の新しいASサブレイヤエンティティをさらに提供する。
【0011】
他の態様によれば、本開示は、プロセッサ及びメモリを備える別の新しいASサブレイヤエンティティをさらに提供し、
前記プロセッサは、メモリ中のプログラムを読み取って、
第1のフローIDを有するサービス品質フローを受信することと、
サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラにマッピングして、プロトコルデータユニットパッケージを取得することであって、前記プロトコルデータユニットパッケージには、サービス品質フローに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有することと、
前記プロトコルデータユニットパッケージを送信することのようなプロセスを実行するように構成される。
【0012】
他の態様によれば、本開示は、プロセッサ及びメモリを備える別の新しいASサブレイヤエンティティをさらに含み、
前記プロセッサは、メモリ中のプログラムを読み取って、
データ無線ベアラにマッピングされたサービス品質フローを搬送するプロトコルデータユニットパッケージを受信することと、
前記サービス品質フローを取得することと、
前記プロトコルデータユニットパッケージで搬送される前記サービス品質フローに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDに従って、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得することであって、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有することのようなプロセスを実行するように構成される。
【0013】
他の態様によれば、本開示は、コンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、本開示によって提供された新しいASサブレイヤエンティティに対応するデータ伝送方法中のステップを具現する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】関連技術における5Gプロトコルスタックソリューション中の新しいASサブレイヤを示す模式図である。
【
図2】本開示のある実施例のデータ伝送方法を示すフロー模式図である。
【
図2-1】本開示のある実施例のSDAPフローIDのPDUパッケージにおける位置模式図である。
【
図2-2】本開示のある実施例のSDAPがその上位レイヤと相互作用するときにQoSフローID及びDRB IDを使用することを示す模式図である。
【
図3】本開示の別の実施例のデータ伝送方法を示すフロー模式図である。
【
図3-1】本開示の別の実施例のSDAPがその下位レイヤと相互作用するときにQoSフローID及びDRB IDを使用することを示す模式図である。
【
図4】本開示のある実施例の新しいASサブレイヤエンティティの構造を示す模式図である。
【
図5】本開示の別の実施例の新しいASサブレイヤエンティティを示す構造模式図である。
【
図6】本開示の別の実施例の新しいASサブレイヤエンティティを示す構造模式図である。
【
図7】本開示の別の実施例の新しいASサブレイヤエンティティを示す構造模式図である。
【
図8】本開示の別の実施例の新しいASサブレイヤエンティティを示す構造模式図である。
【
図9】本開示の別の実施例の新しいASサブレイヤエンティティを示す構造模式図である。
【
図10】本開示の別の実施例の新しいASサブレイヤエンティティを示す構造模式図である。
【
図11】本開示の別の実施例の新しいASサブレイヤエンティティを示す構造模式図である。
【
図12】本開示の別の実施例の新しいASサブレイヤエンティティを示す構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示が解決しようとする技術課題、技術方案及び利点をより明確にするために、以下は図面及び具体的な実施例に合わせて詳細に記述する。
【0016】
図2に参照して、
図2は、本開示のある実施例によって提供されたデータ伝送方法であり、ステップ201ないし203を含む。
【0017】
ステップ201において、第1のフローIDを有するサービス品質フローを受信する。
【0018】
本開示の実施例は、新しいASサブレイヤに適用され、現在の5Gプロトコルスタックソリューションにおいて、当該新しいASサブレイヤは、SDAPレイヤであることができるが、これに限定されない。本開示の技術方案をよりよく理解及び説明するために、例として、本開示の実施例は、新しいASサブレイヤをSDAPレイヤとして説明する。
【0019】
現在の5Gプロトコルスタックソリューションにおいて、SDAPレイヤの機能の定義は、次のようである:
QoSフロー及びDRBのマッピングを具現し、及び、
アップリンクパッケージ及びダウンリンクパッケージにQoSフローIDが搬送される。
【0020】
当該ステップにおいて、SDAPレイヤはコアネットワークから第1のフローID(即ち、QoSフローID)を有するQoSフローを受信する。つまり、SDAPレイヤの送信機能部分は、QoS Flowを受信することができ、ここで、QoS FlowはQoSフローIDを含む。通常、第1のフローIDはユーザを単位として値が一様に割り当てられる。
【0021】
ステップ202において、QoS Flowを少なくとも1つのDRBにマッピングして、PDUパッケージを取得し、ここで、前記PDUパッケージにはQoS Flowに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせと1対1の対応関係を有する。
【0022】
上記からわかるように、SDAPレイヤは、QoS FlowとDRBとの間のマッピング及びQoSフローIDの送信を具現する必要がある。したがって、当該ステップにおいて、SDAPレイヤは、QoS Flowを少なくとも1つのDRBにマッピングさせて、SDAPレイヤのPDUパッケージを取得することができる。
【0023】
説明の便宜上、SDAPレイヤにおいて、DRBにマッピングされたQoSフローは、SDAPフローと呼ばれ、QoSフローとSDAPフローとの間には1対1の対応のマッピング関係を有する。即ち、後続のより短いIDを使用してより長いQoSフローを識別することを実現するために、両者の間には1対多または多対1のマッピング関係が存在しない。
【0024】
同時に、1つまたは複数のSDAPフローが1つのDRBにマッピングされることができるが、1つのSDAPフローが複数のDRBに同時にマッピングされることができない。
【0025】
ここで、SDAPレイヤのPDUパッケージには第1のフローIDに対応する第2のフローIDが含まれ、また第1のフローIDは、第2のフローID及びDRB IDの組み合わせと1対1の対応関係を有する。
【0026】
導入された第2のフローIDは、SDAPフローIDとして理解でき、SDAPプロトコルレイヤによって認識されることができる必要があるが、当該SDAPフローIDが他のレイヤによって認識されることができるかどうかは、必要に応じてプロトコルの定義を行うことができ、本開示の具体的な実施例では詳しく説明しない。
【0027】
本開示の具体的な実施例において、第2のフローIDと既存のDRB IDとを組み合わせてQoSフローのIDを説明する。既存のDRB IDを再利用したため、したがって、データ伝送中にビット位を長く占有するQoSフローIDを、ビット位を短く占有する第2のフローIDに変換して伝送することにより、QoSフローIDの伝送オーバーヘッドが低減されることができる。
【0028】
第1のフローIDと、第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係をよりよく理解するために、以下は表1に合わせて例を挙げて説明する。
【0030】
表1を参照すると、第1のフローIDは0ないし31のエンコードであると想定され、バイナリとして表現すれば、5つのビット位を占用する必要がある。各DRBが8つのQoS Flowを搬送できると想定されると、3つのビット位(即ち、0ないし7のエンコード)の第2のフローIDを導入することにより、4つのDRB IDと第2のフローIDの組み合わせを介して、各第1のフローIDと1対1の対応を行うことができる。例如、エンコードが0である第2のフローIDと、エンコードが1であるDRB IDは、エンコードが0である第1のフローIDに対応することができ、エンコードが1である第2のフローIDとエンコードが2であるDRB IDはエンコードが9である第1のフローIDに対応することなどがある。
【0031】
第2のフローIDを導入することにより、元々5つのビット位を占有する必要があった第1のフローIDが、現在は3つのビット位だけが必要であることがわかる。PDUパッケージ中に実際に送信した第2のフローIDのビット数が短縮されるため、システムのオーバーヘッドを削減できる。
【0032】
ステップ203において、前記PDUパッケージを送信する。
当該ステップにおいて、SDAPレイヤは、ステップ202で取得したPDUパッケージを次のレイヤに送信してもよい。
【0033】
本開示の具体的な実施例において、同じDRBで搬送した異なるQoS Flowに対応する第2のフローIDが異なる。
【0034】
しかし、本開示の具体的な実施例において、第2のフローIDフィールドのビット数(n)は、以下の2つの基準を満たす必要がある。
【0035】
1.第2のフローIDフィールドは、DRBが搬送するすべてのQoS Flow(SDAPフロー)を識別することができる必要がないため、2^nは、DRBが搬送できる最大QoS Flowの数より大きいか等しいである必要がある。
【0036】
2.第2のフローIDの伝送オーバーヘッドを低減するという観点から、nは、2^nが、DRBが搬送できる最大QoSフローの数より大きいか等しい整数中の最小値を取る必要がある。
【0037】
本開示の実施形態において、同じDRBに異なるQoS Flowを搬送することができ、また異なるQoS Flowに対応する第2のフローIDは異なる。表1に示されたように、エンコードが1であるDRBには、エンコードが0ないし7のQoS Flowを搬送することができ、かつ異なるQoS Flowに対応する第2のフローIDはすべて異なる。
【0038】
しかしながら、異なるDRBが搬送するSDAPフローの第2のフローIDは、同じであってもよく、例えば、QoSフローIDがすべて0であるQoSフローに対応する第2のフローIDはすべて0であるが、それに対応するDRB IDが異なるため、効果的な区分を実現することができる。
【0039】
なお、本開示の具体的な実施例では、第2のフローIDはDRBを単位として値を取り、各DRBはいくつかのSDAP Flowを伝送することができる。同じDRBによって伝送されるSDAPフローは、第2のフローIDを一様に割り当て、また同じDRB内の第2のフローIDは、第2のフローIDとDRB IDがすべて同じである場合を避けるために繰り返すことができないが、異なるDRBの第2のフローIDは繰り返すことができて、DRB IDを組み合わせることによって区別する。
【0040】
表1に示されたように、1つDRBが搬送できる最大QoS Flowの数は8であり、第2のフローIDフィールドの長さは3ビットでなければならない。
【0041】
上記は一例であり、当該第2のフローIDフィールドの長さは、実際の送信状況に応じて構成される。
【0042】
本開示の実施形態において、同じQoS Flowは1つのDRBにマッピングされることができ、即ち、DRBとQoSフローとの間が1対1のマッピング関係であり、このような方法でSDAPレイヤPDUパッケージには第2のフローIDを搬送しなくてもよい。逆に、複数のQoS Flowが同時に1つのDRBにマッピングされたとき、SDAPレイヤPDUパッケージは第2のフローIDを搬送する必要がある。
【0043】
本開示の具体的な実施例において、前記サービス品質フローを少なくとも1つのデータ無線ベアラにマッピングして、プロトコルデータユニットパッケージを取得するステップは、具体的に、
前記1対1の対応関係に従って、各サービス品質フローを1つの且つ1つだけのデータ無線ベアラにマッピングし、
前記1対1の対応関係に従って、同じデータ無線ベアラで搬送される異なるサービス品質フローに、異なる第2のフローIDを割り当て、前記PDUパッケージ中の前記第2のフローIDを記録する第2のフローIDフィールドの長さはnビットであり、nは、2^nが、データ無線ベアラで搬送できる最大サービス品質フロー数の整数中の最小値より大きいか等しいことを満足する。
【0044】
本開示の具体的な実施例において、第2のフローIDフィールドに対して様々な位置に設定されることができ、例えば、前記第2のフローIDフィールドは前記PDUパッケージの先頭または末尾に設定される。
【0045】
第2のフローIDフィールドのPDUパッケージに対する位置が決定された後、当該第2のフローIDフィールドは上位ビットまたは下位ビットに位置されることができ、他のフィールドと組み合わせてPDUパッケージの全体のバイトを形成することもでき、当該第2のフローIDフィールドはバイトの中央に位置する。
【0046】
つまり、本開示の実施形態において、第2のフローIDフィールドはSDAPレイヤPDUパッケージの先頭に設定されることができ、SDAPレイヤPDUパッケージの末尾に設定されることもできる。第2のフローIDフィールドがSDAPレイヤPDUパッケージの先頭に設定されたとき、第2のフローIDフィールドはSDAPレイヤPDUパッケージの先頭の上位ビットに設定されることができ、SDAPレイヤPDUパッケージの先頭の下位ビットに設定されることもできる。同様に、第2のフローIDフィールドがSDAPレイヤPDUパッケージの末尾に設定される状況にも適用される。
【0047】
図2-1は、SDAPフローID(即ち、第2のフローID)がSDAPレイヤPDUパッケージの先頭に設定され、また先頭の下位ビットに位置される場合を示した。
【0048】
本開示の具体的な実施例において、解析の便宜上、フィールド長さに応じて、前記第2のフローIDフィールドは個別に前記PDUパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成してもよく、または,前記第2のフローIDフィールドと他のフィールドが前記PDUパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成する。
【0049】
即ち、本開示の実施形態において、SDAPレイヤPDUパッケージの先頭(または末尾)は、第2のフローIDフィールドによって個別に構成されることができ、第2のフローIDフィールドと他のフィールドによって構成されることもできる。
【0050】
なお、SDAPレイヤPDUパッケージの先頭(または末尾)が第2のフローIDのみある場合、第2のフローIDが占める位置はバイト全体でなければならなく、第2のフローID自体がバイト全体を形成できない場合、
図2-1には第2のフローIDと保留フィールド(「R」フィールド)とが一緒にバイト全体を形成する。SDAPレイヤPDUパッケージの先頭(または末尾)に他のフィールドをさらにある場合、第2のフローIDは、他のフィールドと一緒にバイト全体に応じて書き込み、残りのビット位置には「R」フィールドを追加し充填する。
【0051】
本開示の具体的な実施例において、送信側であろうと受信側であろうと、第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係に従って第1のフローIDまたは第2のフローIDを決定する必要があるので、本開示の具体的な実施例には、
前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係を記録する構成テーブルを構成するステップをさらに含む。
【0052】
当該構成テーブルは、新しいASサブレイヤエンティティを構築または変更するプロセスで構成されることができ、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって構成されることもできる。
【0053】
構成テーブルを構成するとき、各第1のフローIDに対応する第2のフローID、及び当該第2のフローIDの値を構成する必要があり、同時に、各第2のフローIDに対応するDRB IDを構成する。ここで、異なる第2のフローIDに対応するDRB IDが同じである場合、複数のSDAP Flowが1つのDRBにマッピングされたことを示す。
【0054】
当該構成テーブルは、さらに、RRCによって新しいASサブレイヤを再構成するプロセスで構成テーブルを変更することができ、当該変更には、
SDAP Flowを変更するかまたは追加すること、
既存のSDAP Flowを変更すること、
既存のSDAP Flowを削除すること、
……等の操作を含むが、これに限定されない。
【0055】
本開示の具体的な実施例において、QoS Flowを少なくとも1つのDRBにマッピングして、PDUパッケージを取得することは、具体的に、
現在処理待ちのQoS Flowの第1のフローIDを取得することと、
前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係に従って、現在処理待ちのQoS Flowの第1のフローIDに対応する第2のフローIDとDRB IDを決定することと、
前記現在処理待ちのQoS Flowを、前記DRB IDによって指示されたDRBにマッピングし、現在処理待ちのQoS Flowに対応する第2のフローIDフィールドを前記第2のフローIDフィールドに割り当てて、前記PDUパッケージを取得することを含む。
【0056】
本開示の実施形態において、PDUパッケージを取得することは、以下のような具体的なプロセスを含むことができる:
SDAP PDUパッケージを形成または解析するとき、まずは、RRCシグナリング構成によって、1つのSDAPフローまたは複数のSDAPフローが1つDRBにマッピングされたのかを判定して、1つであれば、PDUパッケージには第2のフローIDが存在しなくてもよい。
【0057】
もちろん、本開示の具体的な実施例において、第2のフローIDフィールドは必須のフィールドであってもよく、この場合にも、第2のフローIDが必要である。
【0058】
第2のフローIDを送信する必要があれば、PDUパッケージを形成するとき、第1のフローIDによって、構成テーブルからそれに対応する第2のフローIDと太陽するDRB IDを検索する。
【0059】
本開示の具体的な実施例において、前記QoS Flowを少なくとも1つのDRBにマッピングして、PDUパッケージを取得するステップでは、QoS FlowとDRBが多対1のマッピングである場合、前記PDUパッケージには前記第2のフローIDを搬送する。
【0060】
上記からわかるように、QoS FlowとDRBが多対1のマッピングである場合、PDUパッケージには第2のフローIDを搬送する必要がある。重複を避けるために、それらを繰り返して説明しない。
【0061】
本開示の実施例において、第1のフローIDと第2のフローIDとの間のマッピング関係を介して、データ伝送中でビット位を長く占めるフローIDをビット位を短く占めるフローIDに変換して伝送する。フローIDのビット数が短縮されたため、本開示は、システムオーバーヘッドを低減する有利な効果を有する。
【0062】
以下、
図2-2に合わせてさらに説明する。
【0063】
図2-2に示されたように、新しいASサブレイヤが、QoSフロー識別子がそれぞれ0〜8の9つのQoSフローを受信したとき、予め設定された前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係に従って、0〜8の9つのQoSフローの中で、QoSフロー識別子0〜2の3つのQoSフローが第0番目のDRBにマッピングされ、QoSフロー識別子3〜6の4つのQoSフローが第1番目DRBにマッピングされ、QoSフロー識別子7〜8の2つのQoSフローが第2番目DRBにマッピングされ、DRB内部のマッピングされたQoSフローの第2のフロー識別子は、それぞれに0、1、2、0、1、2、3、0、1である。
【0064】
本開示の実施例の方法を使用することにより、PDUパッケージで搬送した第2のフローIDフィールドは、2ビットしか必要せず、元々必要とした4ビットより小さく、システムオーバーヘッドを低減したことがわかることができる。
【0065】
図3を参照すると、
図3は、本開示の別の実施例によって提供されたデータ伝送方法であり、以下のステップ301ないし303を含む。
【0066】
ステップ301において、DRBにマッピングされたQoSフローを搬送するPDUパッケージを受信する。
【0067】
当該ステップにおいて、SDAPレイヤは、QoSフローを搬送するPDUパッケージを受信することができる。ここで、QoSフローはDRBにマッピングされたフローであり、またQoSフローには、第1のフローID(即ち、QoSフローID)を搬送する。つまり、SDAPレイヤの受信機能部分が上位レイヤに提出したQoSフローにもQoSフローIDを搬送する。
【0068】
ステップ302において、前記QoSフローを取得する。
当該ステップにおいて、DRBがSDAPレイヤに認識されたため、SDAPレイヤは、DRBとQoSフローのマッピング関係を介して、ステップ301で受信したPDUパッケージからQoSフローを取得することができる。
【0069】
ステップ303において、前記PDUパッケージで搬送した前記QoSフローに対応する第2のフローID及びDRB IDによって前記QoSフローの第1のフローIDを取得することができ、前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとは1対1の対応関係を有する。
【0070】
当該ステップにおいて、SDAPレイヤは、PDUパッケージで搬送したQoSフローに対応する第2のフローIDとDRB IDによって、QoSフローの第1のフローIDを取得することができる。SDAPレイヤは、第2のフローIDとDRB IDの解析を介して、第1のフローIDを取得することのように理解することができる。
【0071】
以下、
図3-1に合わせてさらに説明する。
【0072】
図3-1に示されたように、新しいASサブレイヤが3つのDRBを受信したとき、第1番目DRB中には、3つのSDAPフローがマッピングされ、番号がそれぞれ0、1及び2であり、第2番目DRBには、4つのSDAPフローがマッピングされ、番号がそれぞれ0、1、2及び3であり、第3番目DRBには、2つのSDAPフローがマッピングされ、番号がそれぞれ0及び1である。このとき、新しいASサブレイヤは、予め設定された前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係に従って、対応する9つのQoSフローのQoSフローIDがそれぞれ0、1、2、3、4、5、6、7及び8であることを決定することができる。
【0073】
本開示の実施例の方法を使用することによって、PDUパッケージで搬送した第2のフローIDフィールドは、2ビットだけ必要し、元々必要とした4ビットより小さく、システムオーバーヘッドを低減したことがわかることができる。
【0074】
残りはすべて
図2に示された具体的な実施例を参照することができ、重複を避けるために、ここでは繰り返して説明しない。
【0075】
選択的に、前記サービス品質フローを取得することは、具体的に、前記PDUパッケージを解析して、マッピングされた且つ1つのデータ無線ベアラのみにマッピングされた各サービス品質フローを取得することを含み、
前記プロトコルデータユニットパッケージで搬送される前記サービス品質フローに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDに従って、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得するステップは、具体的に、
各サービス品質フローの前記PDUパッケージに記載された第2のフローIDフィールドの第2のフローIDと、前記サービス品質フローを搬送するDRB IDとを取得することと、
前記1対1の対応関係に従って、取得された第2のフローIDとDRB IDに対応する第1のフローIDを決定することと、
前記第2のフローIDフィールドの長さはnビットであり、nは、2^nが、データ無線ベアラで搬送できる最大サービス品質フロー数の整数中の最小値より大きいか等しいことを満足することとを含む。
【0076】
選択的に、前記第2のフローIDフィールドは、前記PDUパッケージの先頭または末尾に配置され、及び/または、
前記第2のフローIDフィールドは、上位ビットまたは下位ビットに位置する。
【0077】
選択的に、前記第2のフローIDフィールドは、前記PDUパッケージの先頭の1つ以上のバイトを個別に構成し、または
前記第2のフローIDフィールドと他のフィールドが前記PDUパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成する。
【0078】
選択的に、新しいASサブレイヤエンティティを構築または変更するプロセスで、構成記録前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係を記録する構成テーブルを構成すること、または、
RRCシグナリングを介して前記構成テーブルを構成することをさらに含む。
【0079】
選択的に、前記構成テーブルは、RRCによって新しいASサブレイヤを再構成するプロセスで変更されることをさらに含む。
【0080】
選択的に、前記QoSフローを取得した後、QoSフローとDRBが多対1のマッピングであるかどうかを判定することと、
QoSフローとDRBが多対1のマッピングであるときのみ、前記QoSフローの第1のフローIDを取得するステップをトリガすることをさらに含む。
【0081】
図4を参照すると、
図4は、本開示のある実施例によって提供された新しいASサブレイヤエンティティであり、新しいASサブレイヤエンティティ400は、
第1のフローIDを有するQoS Flowを受信するためのQoSフロー受信モジュール401と、
QoS Flowを少なくとも1つのDRBにマッピングして、PDUパッケージを取得するPDUパッケージ取得モジュール402であって、前記PDUパッケージには、QoS Flowに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせと1対1の対応関係を有するためのPDUパッケージ取得モジュール402と、
前記PDUパッケージを送信するためのPDUパッケージ送信モジュール403とを含む。
【0082】
選択的に、PDUパッケージ取得モジュール402は、具体的に、
前記1対1の対応関係に従って、各サービス品質フローを1つの且つ1つだけのデータ無線ベアラにマッピングすることと、
前記1対1の対応関係に従って、同じデータ無線ベアラで搬送される異なるサービス品質フローに、異なる第2のフローIDを割り当て、前記PDUパッケージ中の前記第2のフローIDを記録する第2のフローIDフィールドの長さはnビットであり、nは、2^nが、データ無線ベアラで搬送できる最大サービス品質フロー数の整数中の最小値より大きいか等しいことを満足することに使用される。
【0083】
選択的に、前記第2のフローIDフィールドは、前記PDUパッケージの先頭または末尾に設定され、及び/または、
前記第2のフローIDフィールドは、上位ビットまたは下位ビットに位置する。
【0084】
選択的に、前記第2のフローIDフィールドは、前記PDUパッケージの先頭の1つ以上のバイトを個別に構成し、または、
前記第2のフローIDフィールドと他のフィールドは、前記PDUパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成する。
【0085】
選択的に、
図5に示されたように、新しいASサブレイヤエンティティ400は構成テーブル構成モジュール404をさらに含み、該構成テーブル構成モジュール404は、
新しいASサブレイヤエンティティを構築または変更するプロセスで、前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係を記録する構成テーブルを構成すること、または、
RRCシグナリングによって前記構成テーブルを構成することに使用される。
【0086】
選択的に、
図6に示されたように、新しいASサブレイヤエンティティ400は、前記構成テーブルは、RRCによって新しいASサブレイヤを再構成するプロセスで変更されるための構成テーブル変更モジュール405をさらに含む。
【0087】
選択的に、前記PDUパッケージ取得モジュール402は、具体的に、
現在処理待ちのQoS Flowの第1のフローIDを取得することと、
前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせとの間の1対1の対応関係に従って、現在処理待ちのQoS Flow的第1のフローIDに対応する第2のフローID及びDRB IDを決定することと、
前記現在処理待ちのQoS Flowを、前記DRB IDが指示したDRBにマッピングし、現在処理待ちのQoS Flowに対応する第2のフローIDフィールドを前記第2のフローIDフィールドに割り当てて、前記PDUパッケージを取得することに使用される。
【0088】
選択的に、QoS FlowとDRBが多対1のマッピングである場合、前記PDUパッケージには前記第2のフローIDを搬送する。
【0089】
図7を参照すると、
図7は、本開示の別の実施例によって提供された新しいASサブレイヤエンティティであり、新しいASサブレイヤエンティティ700は、
データ無線ベアラにマッピングされたサービス品質フローを搬送するプロトコルデータユニットパッケージを受信するためのPDUパッケージ受信モジュール701と、
前記サービス品質フローを取得するためのQoSフロー取得モジュール702と、
前記プロトコルデータユニットパッケージで搬送される前記サービス品質フローに対応する第2のフローID及びデータ無線ベアラIDに従って、前記サービス品質フローの第1のフローIDを取得するための第1のフローID取得モジュール703とを含み、
前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせと1対1の対応関係を有する。
【0090】
選択的に、QoSフロー取得モジュール702は、具体的に、前記PDUパッケージを解析して、マッピングされた且つ1つのデータ無線ベアラのみにマッピングされた各サービス品質フローを取得することに使用され、
第1のフローID取得モジュール703は、具体的に、
各サービス品質フローの前記PDUパッケージに記載された第2のフローIDフィールドの第2のフローIDと、前記サービス品質フローを搬送するDRB IDとを取得することと、
前記1対1の対応関係に従って、取得された第2のフローIDとDRB IDに対応する第1のフローIDを決定することと、
前記第2のフローIDフィールドの長さはnビットであり、nは、2^nが、データ無線ベアラで搬送できる最大サービス品質フロー数の整数中の最小値より大きいか等しいことを満足することに使用される。
【0091】
選択的に、前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭または末尾に設定され、及び/または
前記第2のフローIDフィールドは、上位ビットまたは下位ビットに位置する。
【0092】
選択的に、前記第2のフローIDフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを個別に構成し、または、
前記第2のフローIDフィールドと他のフィールドは、前記プロトコルデータユニットパッケージの先頭の1つ以上のバイトを構成する。
【0093】
選択的に、
図8に示されたように、新しいASサブレイヤエンティティ700は構成テーブル構成モジュール704をさらに含み、該構成テーブル構成モジュール704は、
新しいASサブレイヤエンティティを構築または変更するプロセスで、前記第1のフローIDと前記第2のフローID及びデータ無線ベアラIDの組み合わせとの間の1対1の対応関係を記録する構成テーブルを構成すること、または、
前記構成テーブルは、RRCシグナリングによって構成されることに使用される。
【0094】
選択的に、
図9に示されたように、新しいASサブレイヤエンティティ700は、前記構成テーブルはRRCによって新しいASサブレイヤを再構成するプロセスで変更されるための構成テーブル変更モジュール705をさらに含む。
【0095】
選択的に、
図10に示されたように、新しいASサブレイヤエンティティ700は判定モジュール706をさらに含み、該判定モジュール706は、
前記サービス品質フローを取得した後、サービス品質フローとデータ無線ベアラとが多対1のマッピングであるかどうかを判定すること、
サービス品質フローとデータ無線ベアラとが多対1のマッピングであるときのみ、前記第1のフローID取得モジュールをトリガすることに使用される。
【0096】
図11を参照すると、
図11は、本開示のある実施例によって提供された第1のプロセッサ1100及び第1のメモリ1110を含む新しいASサブレイヤエンティティを提供し、
第1のプロセッサ1100は、メモリ1110中のプログラムを読み取って、
第1のフローIDを有するQoSフローを受信することと、
QoSフローを少なくとも1つのDRBにマッピングして、PDUパッケージを取得し、ここで、前記PDUパッケージにはQoSフローに対応する第2のフローIDが搬送され、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせと1対1の対応関係を有することと、
前記PDUパッケージを送信することのようなプロセスを実行するように構成される。
【0097】
図12を参照すると、
図12は、本開示の別の実施例によって提供された第2のプロセッサ1200及び第2のメモリ1210を含む新しいASサブレイヤエンティティを提供し、
第1のプロセッサ1200は、メモリ1210中のプログラムを読み取って、
DRBにマッピングされたQoSフローを搬送するPDUパッケージを受信することと、
前記QoSフローを取得することと、
前記PDUパッケージで搬送される前記QoSフローに対応する第2のフローID及びDRB IDに従って、前記QoSフロー的第1のフローIDを取得し、ここで、前記第1のフローIDは、前記第2のフローID及びDRB IDの組み合わせと1対1の対応関係を有することのようなプロセスを実行するように構成される。
【0098】
他の態様によれば、本開示の別の実施例は、さらに、コンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、本開示によって提供された新しいASサブレイヤエンティティに対応するデータ伝送方法中のステップを具現する。
【0099】
上記は本開示の選択可能な実施形態であり、当業者は、本開示に記載の原理を逸脱することない前提の下で、いくつかの改善及び修飾を行うことができることに留意されたい。これらの改善及び修飾も本開示の保護範囲と見なされるべきである。
【国際調査報告】