特表2020-519563(P2020-519563A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2020-519563リン含有化合物及びその製造並びにそれを用いた医薬品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-519563(P2020-519563A)
(43)【公表日】2020年7月2日
(54)【発明の名称】リン含有化合物及びその製造並びにそれを用いた医薬品
(51)【国際特許分類】
   C07F 9/30 20060101AFI20200605BHJP
   C07F 9/32 20060101ALI20200605BHJP
   C07F 9/53 20060101ALI20200605BHJP
   C07F 9/655 20060101ALI20200605BHJP
   C07F 9/58 20060101ALI20200605BHJP
   C07F 9/572 20060101ALI20200605BHJP
   C07F 9/6503 20060101ALI20200605BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20200605BHJP
   A61P 27/04 20060101ALI20200605BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20200605BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20200605BHJP
   A61K 31/66 20060101ALI20200605BHJP
【FI】
   C07F9/30CSP
   C07F9/32
   C07F9/53
   C07F9/655
   C07F9/58 Z
   C07F9/572 Z
   C07F9/6503
   A61P37/06
   A61P27/04
   A61K9/08
   A61K47/02
   A61K31/66
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】169
(21)【出願番号】特願2019-539245(P2019-539245)
(86)(22)【出願日】2018年5月21日
(85)【翻訳文提出日】2019年9月16日
(86)【国際出願番号】CN2018087629
(87)【国際公開番号】WO2019001171
(87)【国際公開日】20190103
(31)【優先権主張番号】201810291023.0
(32)【優先日】2018年4月3日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201710502653.3
(32)【優先日】2017年6月27日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】519257795
【氏名又は名称】▲維▼眸生物科技上海有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVA VISION SHANGHAI LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】沈 旺
(72)【発明者】
【氏名】丁 悦
(72)【発明者】
【氏名】姜 浩
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 福利
(72)【発明者】
【氏名】汪 江峰
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲興▼▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】李 寸▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 立国
(72)【発明者】
【氏名】胡 彪
(72)【発明者】
【氏名】姜 ▲啓▼▲陽▼
(72)【発明者】
【氏名】安 治星
(72)【発明者】
【氏名】党 奎峰
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
4H050
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076BB24
4C076CC07
4C076CC10
4C076DD26
4C076DD30
4C076GG42
4C086AA01
4C086AA02
4C086DA34
4C086MA17
4C086MA58
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA33
4C086ZB08
4H050AA01
4H050AA02
4H050AA03
4H050AB20
4H050AC10
4H050AC40
4H050BD70
4H050WA13
4H050WA15
4H050WA25
4H050WA26
(57)【要約】
本発明はリン含有化合物を提供し、以下の構造に示される化合物である。該化合物は新規の免疫細胞移動阻害剤である。優れた親水性を有し、目薬に開発されることができる。免疫細胞の移動に対して大変強い阻害能力を有し、大多数のドライアイ患者の症状を緩和させることができる。
【化1】
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン含有化合物であって、下記構造に示される化合物であり、
【化1】
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はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
はヒドロキシ基、アルキル基、H、アルコキシ基、アミド基、アルキルアミド基から選ばれるものである;
nは0及び1から選ばれるものである;
XはC、O、Nから選ばれるものである;
Zはカルボニル基、アルキル基、分岐鎖アルキル基、スルホニル基、N、O、Sから選ばれるものである;
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
YはC、O、Nから選ばれるものである;
はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
G1及びG2によって示される置換基は、m−位、p−位またはo−位においてベンゼン環上に配置されることを特徴とする、前記リン含有化合物。
【請求項2】
前記アリール基は、フェニル基及びその誘導体、ナフチル基及びその誘導体、Nヘテロ環またはOヘテロ環のフェニル基及びその誘導体、Nヘテロ環またはOヘテロ環のナフチル基及びその誘導体から選ばれるものである;
そのうち、前記誘導体はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数が、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基によって置換されたものであることを特徴とする、請求項1に記載のリン含有化合物。
【請求項3】
前記Rは以下の構造に示される基から選ばれるものであり、
【化2】
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nは0−5の整数から選ばれるものである;
前記AはS、C、N、Oから選ばれるものである;
前記R42はアリール基、アルキル基、アルキルアミド基、アルキルスルホニルアミド基、シクロアルキル基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、置換されたヘテロシクロアルキル基から選ばれるものである;
そのうち、前記アリール基は6−12員のアリール基及びその誘導体、5−12員の芳香環上におけるいずれか一つまたは複数の炭素原子がO、N、Sによって置換されたヘテロアリール基から選ばれるものである;
そのうち、前記誘導体は芳香環上におけるいずれか一つまたは複数が、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、スルホニル基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基によって置換されたものである;
前記ヘテロアリール基上にはさらに−N−R422の構造を有することができる;
前記R422はスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ヒドロキシ基である;
前記シクロアルキル基は3−12員のシクロアルキル基である;
前記置換されたシクロアルキル基は環上におけるいずれか一つまたは複数が、スルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基によって置換されたものである;
前記ヘテロシクロアルキル基は3−12員のヘテロシクロアルキル基上におけるいずれか一つまたは複数の炭素原子がO、N、Sによって置換されたものである;
前記ヘテロシクロアルキル基上の炭素原子はさらにC=O基及び/またはSO及び/またはSO基によって置換されることができる;
前記置換されたヘテロシクロアルキル基は環上においていずれか一つまたは複数がスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボニル基によって置換されたNヘテロ、Oヘテロ或Sヘテロの四員、五員、六員または七員環のシクロアルキル基である;
前記置換されたヘテロシクロアルキル基上にはさらに−N−R422の構造を有することができる;
前記R422はスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ヒドロキシ基である;
前記R42はさらに下記構造に示される基から選ばれることができる;
【化3】
[この文献は図面を表示できません]

前記R43、R44は同じまたは異なるアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基によって置換された炭素原子数が5以下のアルキル基である;
G3は3−12員環である;
前記G3の環上の炭素原子はさらに一部がO、S、N、C=OまたはSOに置き換えられることができる;
前記R45はG3環上における一つまたは複数を置換する、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基であることを特徴とする、請求項1に記載のリン含有化合物。
【請求項4】
以下の構造に示された化合物であって、
【化4】
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そのうち、前記C及びCの間の炭素結合は単結合、二重結合または三重結合であることを特徴とする、請求項1に記載のリン含有化合物。
【請求項5】
以下の構造に示される化合物であり、
【化5】
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11はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基から選ばれたものである;
はヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基から選ばれるものである;
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
はH、アルキル基から選ばれるものである;
41はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基から選ばれるものである;
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものであることを特徴とする、請求項4に記載のリン含有化合物。
【請求項6】
以下の構造に示される化合物であり、
【化6】
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そのうち、X、X、X、XはH、アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものであることを特徴とする、請求項5に記載のリン含有化合物。
【請求項7】
リン含有化合物の製造方法であって、
化合物A及び化合物Cが、順次化合物B上にある活性部位と反応することで得られる;
そのうち、前記化合物Aは下記構造に示される化合物である:
【化7】
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前記化合物Cは下記構造に示される化合物である:
【化8】
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前記化合物Bは下記構造に示される化合物である:
【化9】
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そのうち、LとL′及びLとL′はそれぞれ一ペアの互いに反応し得る活性基であり、
反応過程において、LとL′の反応、LとL′の反応により目的生成物を得る;
はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
はヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲンから選ばれるものである;
nは1〜3の自然数から選ばれるものである;
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものであることを特徴とする、前記リン含有化合物の製造方法。
【請求項8】
前記LとL′及びLとL′との間に、置換反応、付加反応、脱離反応または単置換反応が起きることを特徴とする、請求項7に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項9】
前記Lはハロゲン、アミノ基、シアノ基、チオ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものである;
前記L′はハロゲン、アルキニル基、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、エステル基、アルコキシ基、スルホニルアミド基、アルコキシスルホニル基から選ばれるものである;
前記Lはハロゲン、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、エステル基、アルコキシ基、スルホニルアミド基、アルコキシスルホニル基から選ばれるものである;
前記L′はハロゲン、アミノ基、チオ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものであることを特徴とする、請求項7に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項10】
前記化合物Aと化合物Cとのモル比は1:0.1−10である;
前記化合物Cと化合物Bとのモル比は1:0.1−10であることを特徴とする、請求項7に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項11】
ステップ1、リン酸ジエステルの誘導体中にハロゲン化試薬を入れ、50−100℃の温度下において1−5時間反応した後、直接ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし基質1を得るステップ;
ステップ2、0℃以下の温度下において、エチニル安息香酸メチルの誘導体中において、順次グリニャール試薬及び基質1を入れ、0.1−2時間反応させ、酸溶液を用いて反応をクエンチングし、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、中間生成物1を得るステップ;
ステップ3、中間生成物1と脱エステル基試薬を反応させ、100−150℃の温度下において2−5時間反応させ、酸溶液を入れ、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、中間生成物2を得るステップ;
ステップ4、中間生成物2中において、順次Lがアミノ基の化合物C、アルカリ性触媒を入れ、20−50℃の温度下において、1−10時間反応させ、酸溶液で反応をクエンチングし、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、アルキニル基を有するリン含有化合物を得るステップ;
具体的な工程ステップは上記に示される通りであることを特徴とする、請求項7に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項12】
前記アルキニル基を有するリン含有化合物は、還元反応、エステル化反応、アミド化反応、置換反応、付加反応中の一種類または複数種類の反応を行った後、対応のリン含有化合物を得ることを特徴とする、請求項11に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項13】
請求項1−12のいずれかに記載のリン含有化合物であって、免疫細胞移動阻害剤として使用されることを特徴とする、前記リン含有化合物の応用。
【請求項14】
請求項1−12のいずれかに記載のリン含有化合物を含有する目薬であり、ドライアイの緩和及び治療に用いられるものであることを特徴とする、請求項13に記載のリン含有化合物の応用。
【請求項15】
請求項1−12のいずれかに記載のリン含有化合物を無菌生理塩水中に入れた後、水酸化ナトリウムを入れて攪拌して透明溶液を得る;
上記により得られた溶液中においてNaHPO飽和水溶液を入れ、溶液のpHが6.75−7.25の間となるようにし、無菌生理塩水を加えて一定容量にした後、上記溶液中に窒素ガスを通気し、0.1−5時間泡を吹き込み、得られた溶液を密封し、5℃において光を避けて保存し使用に備える;
そのうち、水酸化ナトリウム及びNaHPO飽和水溶液は他の緩衝液に置き換えられることができることを特徴とする、請求項14に記載のリン含有化合物を含有する目薬。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬化学分野に係り、具体的には、リン含有化合物及びその製造方法並びにドライアイの治療における応用に係るものである。
【背景技術】
【0002】
涙液は目(眼球)に対して持続的に潤い及び潤滑を与え、視力及び目の快適性を維持する上における重要なポイントである。涙液は水、油脂、粘液、抗体及び特定のタンパク質(抗感染作用を有するもの)からなるものである。これらの成分は目の周囲に位置する特殊の腺体によって分泌されたものである。涙液システムにおいて不均衡が存在する場合、人間は目が乾いていると感じてしまう。
【0003】
ドライアイズ症候群はよく見られる眼球表面の炎症性疾患である。ドライアイの患者は目の痛み、光に対する過敏、痒さ、赤み(目の充血)及び視力のかすみを感じる可能性がある。ドライアイズ症候群は複数の誘発要因を有し、年齢、性別、環境、医薬品、手術、及び例えば自己免疫疾患、糖尿病、甲状腺疾患、リンパ腫などの全身性疾患によって引き起こされる。ドライアイが適切な診断及び治療を受けられなければさらには例えば感染症、眼表面の角化、角膜潰瘍及び結膜の鱗状化などの合併症を引き起こす可能性がある。
【0004】
このため、ドライアイは5〜10%の人口を困らせる大変な疾患であり、特に長期間に渡ってコンピュータを使用する人、及び中年以上の人にとって深刻である。現在の眼科外来における患者の30%以上がドライアイ患者である。ドライアイ患者は中国に多いものの、今までにドライアイの治療に用いられる医薬品が未だ認可されていない。患者は人口涙液によって一時的な緩解を得ている現状である。そのため、ドライアイを治療する医薬品は切実に必要とされている。
【0005】
ドライアイの罹患率と年齢は比例関係を呈し、50歳以上の人の約20%が程度の異なるドライアイを発している;性別もドライアイに影響し、女性、特に高齢女性におけるドライアイの罹患率は明らかに男性より高く、これは性ホルモンの分泌と関係がある可能性がある。ホワイトカラーの人達は長時間において空調環境下におり、長時間スクリーンを使用することによりこの人達のドライアイの罹患率は高い。ドライアイは一連の病理的過程であり、病状は軽度から重度まで連続的に発展し、且つ軽度、中度、重度の間に明らかな境界線はない。ドライアイの病因は複雑であるが、各種の原因によって引き起こされるドライアイの病理は似ている。免疫細胞が眼球の表面を浸潤して慢性の炎症を引き起こし、眼球表面に対してダメージをもたらす。現在、欧米市場においては二つの医薬品が認可されている:(1)シクロスポリンA懸濁液。当該医薬品は大変強い免疫系阻害剤であり、免疫系に対するダメージをもたらす可能性がある。これとともに、懸濁液であるため、長期間保管における安定性の問題、及び使用する際に患者の目に対して刺激を与えるなどの問題が存在する;(2)Lifitigrast、該医薬品は2016年12月に米国FDAによって認可され、免疫細胞移動阻害剤であり、免疫細胞が炎症部位に入ることを阻止することにより治療効果を得る;しかしながら該医薬品は親油性が高く(lipotropic)、且つ臨床上において>50%の患者に対して治療効果がない。
【発明の概要】
【0006】
本発明は新規の免疫細胞移動阻害剤である。優れた親水性を有し、目薬に開発することができる。免疫細胞の移動に対して大変強い阻害能力を有し、大多数のドライアイ患者の症状を緩和させることができる。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はリン含有化合物を提供し、その特徴は、下記構造に示される化合物であり、
【化1】
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式中において、
はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0008】
におけるアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の炭素原子数が1−12の分岐鎖、分岐鎖またはシクロアルキル基から選ばれるものである;
【0009】
アリール基は例えば、フェニル基、ナフチル基、キノリル基、またはベンゼン環におけるいずれかまたは複数のCが炭素原子数1−3のアルキル基/フェニル基/ハロゲン/ニトロ基/アミノ基/スルホニル基/アミノ基/炭素原子数1−3のアルコキシ基に置換されたフェニル基、ナフチル基またはキノリル基から選ばれるものである;
【0010】
ベンジル基は例えば:ベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数のCが炭素原子数1−3のアルキル基/フェニル基/ハロゲン/ニトロ基/アミノ基/スルホニル基/炭素原子数1−3のアルキル基によって置換されたベンジル基から選ばれるものである;
【0011】
はヒドロキシ基、アルキル基、H、アルコキシ基、アミド基、アルキルアミド基から選ばれるものである;
【0012】
におけるアルキル基は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の炭素原子数が1−12の分岐鎖、分岐鎖またはシクロアルキル基から選ばれるものである;
【0013】
アルコキシ基は例えば、メトキシ基、エトキシ基等の炭素原子数が1−12の分岐鎖、分岐鎖またはシクロアルコキシ基から選ばれるものである;
【0014】
nは0及び1から選ばれるものである;
【0015】
XはC、O、Nから選ばれるものである;
【0016】
Xにおいて、それがCである場合、ここは(−CH−)または(−C(R)−とすることができ、そのうち、R、Rは同じまたは異なる任意の置換基とすることができ、例えば、H、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン等である;)
【0017】
Xにおいて、それがNである場合、ここは(−NH−)または(−N(R)−とすることができ、そのうち、Rは任意の同じまたは異なる置換基とすることができ、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基等である;)
【0018】
ZはC、O、S、Nから選ばれるものである;
【0019】
Zにおいて、それがCである場合、ここはカルボニル基(−(C=O)−)、アルキル基(−C2n−、そのうち、nは10以下の自然数である)、または(−C(RR2)−、分岐鎖アルキル基とすることができ、そのうち、R、R2は同じまたは異なる任意の置換基とすることができ、例えば、H、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン等)とすることができる。
【0020】
Zにおいて、それがNである場合、(−NH−)または(−N(R)−とすることができ、そのうち、Rは任意の置換基とすることができ、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基などである;)
【0021】
はベンゼン環上のいずれか一つまたは複数を置換するH、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
【0022】
YはC、O、Nから選ばれるものである;
【0023】
Yにおいて、それがCである場合、ここは(−CH−)または(−C(R)−とすることができ、そのうち、R、Rは同じまたは異なる任意の置換基とすることができ、例えば:H、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基、ハロゲン等である;)
【0024】
Yにおいて、それがNである場合、ここは(−NH−)または(−N(R)−とすることができ、そのうち、Rは任意の置換基とすることができ、例えば:メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基等である);
【0025】
はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0026】
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0027】
G1及びG2に代表される置換基はm−位、p−位、またはo−位においてベンゼン環上に配置される。
【0028】
さらには、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、前記アリール基はフェニル基及びその誘導体、ナフチル基及びその誘導体、Nヘテロ環またはOヘテロ環のフェニル基及びその誘導体、Nヘテロ環またはOヘテロ環のナフチル基及びその誘導体から選ばれるものである;
そのうち、前記誘導体は芳香環上のいずれか一つまたは複数が、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基によって置換されたものである。
【0029】
さらに、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、前記Xはアミノ(−NH−)、アミン(−N(R)−)から選ばれるものである;
【0030】
前記Yは(−NH−)、アミン(−N(R)−)、アンモニウム(−N(R)−から選ばれるものであり、そのうちRは任意の置換基とすることができ、例えば、メチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基等である)、R4、R5は同じまたは異なる任意の置換基とすることができ、例えばメチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基等であり、Nと配位するアニオンはハロゲンから選ぶことができる)。
【0031】
さらには、本発明はリン含有化合物を提供し、さらに以下の特徴を有する:即ち、前記Rは以下の構造に示されるものから選ばれるものである:
【0032】
【化2】
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【0033】
nは0−5の整数から選ばれるものである;
【0034】
前記AはS、C、N、Oから選ばれるものである;
【0035】
前記R42はアリール基、アルキル基、アルキルアミド基、アルキルスルホニルアミド基、シクロアルキル基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、置換されたヘテロシクロアルキル基から選ばれるものである;
【0036】
そのうち、前記アリール基は6−12員のアリール基及びその誘導体、5−12員の芳香環上におけるいずれか一つまたは複数の炭素原子がO、N、Sによって置換されたヘテロアリール基から選ばれるものである;
【0037】
そのうち、前記誘導体は芳香環上におけるいずれか一つまたは複数が、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、スルホニル基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基によって置換されたものである。
【0038】
前記ヘテロアリール基上にはさらに−N−R422構造を有することができる;
【0039】
前記R422はスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ヒドロキシ基である;
【0040】
前記シクロアルキル基は3−12員のシクロアルキル基である;
【0041】
前記置換されたシクロアルキル基は、環上におけるいずれか一つまたは複数がスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基によって置換されたものである;
【0042】
前記ヘテロシクロアルキル基は3−12員のヘテロシクロアルキル基上におけるいずれか一つまたは複数の炭素原子がO、N、Sによって置き換えられたものである;
【0043】
前記ヘテロシクロアルキル基上の炭素原子はさらにC=O基及び/またはSO及び/またはSO基によって置き換えられることができる;
【0044】
前記置換されたヘテロシクロアルキル基は環上におけるいずれか一つまたは複数がスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボニル基によって置換されたNヘテロ、OヘテロまたはSヘテロの四員、五員、六員または七員環のシクロアルキル基である;
【0045】
前記置換されたヘテロシクロアルキル基上はさらに−N−R422の構造を有する;
【0046】
前記R422はスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ヒドロキシ基である;
【0047】
前記R42はさらに下記構造に示される基から選ばれることができる;
【0048】
【化3】
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【0049】
前記R43、R44は同じまたは異なるアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基によって置換された炭素原子数が5以下のアルキル基である;
【0050】
G3は3−12員環である;
【0051】
前記G3の環上における炭素原子はさらに一部がO、S、N、C=OまたはSOによって置き換えられることができる;
【0052】
前記R45はG3環上における一つまたは複数を置換するアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基である。
【0053】
さらに言えば、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、下記構造に示される化合物である:
【化4】
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【0054】
そのうち、前記C及びCはいずれも炭素原子であり、その間の炭素結合は単結合、二重結合または三重結合である。
【0055】
さらに言えば、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、以下の構造に示される化合物である:
【化5】
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【0056】
11はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基から選ばれたものである;
【0057】
はヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲンから選ばれるものである;
【0058】
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基から選ばれるものである;
【0059】
はH、アルキル基、アリール基から選ばれるものである;
【0060】
41はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基から選ばれるものである;
【0061】
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである。
【0062】
さらに言えば、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、下記構造に示される化合物である:
【化6】
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【0063】
そのうち、X、X、X、XはH、アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基から選ばれるものである。
【0064】
さらに言えば、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、前記リン含有化合物は以下に示される化合物から選択される化合物である:
【0065】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(hydroxy(phenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)phenyl) Propionic acid);
【0066】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((hydroxy(3−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzylamino)−3−(3−(methanesulfonyl)phenyl) Propionic acid);
【0067】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(hydroxy(m−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl)propionic acid);
【0068】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(methoxy(phenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl) propionic acid);
【0069】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(methoxy(phenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl )Phenyl) propionic acid);
【0070】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(エトキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(ethoxy(m−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl )Phenyl) propionic acid);
【0071】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((methoxy(3−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzylamino)−3−(3−(methanesulfonyl )Phenyl) propionic acid);
【0072】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(methoxy(3−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethyl)benzylamino)−3−(3−(methanesulfonyl) Phenyl) propionic acid);
【0073】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(methyl(phenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl )Phenyl)propionic acid);
【0074】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(methyl(phenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl) propionic acid);
【0075】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((methyl(3−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzylamino)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl) propionic acid);
【0076】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((methoxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzylamino)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl) propionic acid);
【0077】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((hydroxy(3−methoxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzylamino)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl)propionic acid);
【0078】
また、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、
化合物A及び化合物Cから、順次化合物B上にある活性部位と反応することにより前記リン含有化合物を得る;
【0079】
そのうち、前記化合物Aは下記構造に示される化合物である:
【化7】
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【0080】
前記化合物Cは下記構造に示される化合物である:
【化8】
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【0081】
前記化合物Bは下記構造に示される化合物である:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0082】
そのうち、LとL′及びLとL′はそれぞれ一ペアの互いに反応し得る活性基であり、反応過程において、LとL′の反応、LとL′の反応により目的生成物を得る;
【0083】
はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0084】
はヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲンから選ばれるものである;
【0085】
nは1〜3の自然数から選ばれるものである;
【0086】
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
【0087】
はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0088】
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである。
【0089】
また、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、
前記LとL′及びLとL′との間に、置換反応(substitution reaction)、付加反応、脱離反応または単置換反応(single displacement reaction)が起きることにより、LとL′及びLとL′との間に結合を形成する。
【0090】
また、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、前記Lはハロゲン、アミノ基、シアノ基、チオ基 、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものである。
【0091】
前記L′はハロゲン、アルキニル基、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、エステル基、アルコキシ基、スルホニルアミド基、アルコキシスルホニル基から選ばれるものである;
【0092】
前記Lはハロゲン、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、エステル基、アルコキシ基、スルホニルアミド基、アルコキシスルホニル基から選ばれるものである;
【0093】
前記L′はハロゲン、アミノ基、チオ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものである。
【0094】
さらには、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、
前記化合物Aと化合物Cとのモル比は1:0.1−10である;
前記化合物Cと化合物Bとのモル比は1:0.1−10である。
【0095】
さらには、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、具体的な工程ステップは以下に示される通りである:
ステップ1、リン酸ジエステルの誘導体中にハロゲン化試薬を入れ、50−100℃の温度下において1−5時間反応した後、直接ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして基質1を得る;
【0096】
本ステップは、リン酸ジエステルの誘導体を、活性反応基を有する基質にするためのものであり、例えば直接活性基L1を有する化合物Aを利用するであれば、該ステップ1を省略できる。
【0097】
本発明において、リン酸ジエステルの誘導体は以下の構造に示される化合物である。
【0098】
【化10】
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【0099】
111、R112、R113はアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、キノリル基などのアリール基)、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのアルキル基)から選択されるものである;
【0100】
ハロゲン化試薬は一般的に塩化チオニル(ジクロロスルホキシド)、ホスゲン、臭素等のハロゲンを提供する試薬を使用する。
【0101】
該反応は好ましくは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の保護ガスの保護下において行われる。
【0102】
該反応において、100mgあたりのリン酸ジエステルの誘導体に対して、添加されるハロゲン化試薬の量は0.5−4mlである。
【0103】
ステップ2、0℃以下の温度下において、エチニル安息香酸メチルの誘導体中において、順次グリニャール試薬及び基質1を入れ、0.1−2時間反応させ、酸溶液を用いて反応をクエンチングし、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、中間生成物1を得るものである。
【0104】
本発明において、エチニル基安息香酸メチルの誘導体は以下の構造に示される化合物である:
【化11】
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【0105】
そのうち、R311はいずれか一つまたは複数のハロゲン、ニトロ基、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、キノリル基等のアリール基)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのアルキル基)等によって置換されたものから選ばれるものである;
【0106】
該エチニル基とギ酸メチル基はp−位、o−位またはm−位とすることができる;
【0107】
該エチニル安息香酸メチルの誘導体とグリニャール試薬と基質との質量比は、1:0.01−10:1:−10である;
【0108】
該反応は好ましくは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の保護ガスの保護下において行われる。
【0109】
該反応は好ましくはエーテル系溶媒中において行われる。
【0110】
クエンチング反応に用いられる酸は無機酸であり、該酸の濃度は好ましくは0.5−1.5mol/Lであり、該酸の使用量は好ましくは反応物全体量の0.01−10倍である;
【0111】
該抽出用の試薬は好ましくはエステル溶媒である。
【0112】
ステップ3、中間生成物1と脱エステル基試薬を、100−150℃の温度下において2−5時間反応させ、酸溶液を入れ、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、中間生成物2を得る;
【0113】
該中間生成物1と脱エステル基試薬の質量比は1:0.5−3である;
【0114】
該反応は好ましくは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の保護ガスの保護下において行われる。
【0115】
クエンチング反応に用いられる酸は好ましくは無機酸であり、該酸の濃度は好ましくは0.5−1.5mol/Lであり、該酸の使用量は好ましくは反応物全体量の0.01−10倍である;
【0116】
該抽出用の試薬は好ましくはエステル溶媒である。
【0117】
ステップ4、中間生成物2において、順次Lがアミノ基の化合物C、アルカリ性触媒を入れ、20−50℃の温度下において、1−10時間反応させ、酸溶液で反応をクエンチングし、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、アルキニル基を有するリン含有化合物を得る。
【0118】
該中間生成物2、化合物C及びアルカリ性触媒のモル比は1:1−5:5−20である。
【0119】
エッチング反応に用いられる酸は好ましくは無機酸であり、該酸の濃度は好ましくは0.5−1.5mol/Lであり、該酸の使用量は好ましくは反応物全体量の0.01−10倍である。
【0120】
該抽出用の試薬は好ましくはエステル溶媒である。
【0121】
前記反応過程はいずれも精製せずに直接次のステップの案に用いることができ、それぞれのステップの収率は約50−95%で、総収率は約50−80%である。
【0122】
前記過程の具体的な反応式は以下に示す通りである:
【0123】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0124】
さらには、本発明はリン含有化合物の製造方法を提供し、さらに以下の特徴を有する:即ち、前記アルキニル基含有のリン含有化合物は、還元反応、エステル化反応、アミド化反応、置換反応、付加反応中の一種類または複数種類の反応により、対応のリン含有生成物を得るものである。
【0125】
また、本発明は前記リン含有化合物の応用について提供し、その特徴は以下である:一種の免疫細胞移動阻害剤として使用できる。
【0126】
また、本発明はさらに前記リン含有化合物の応用を提供し、その特徴は以下である:前記リン含有化合物を含む目薬であって、ドライアイの緩和及び治療に用いることができる。
【0127】
該目薬製剤の製造方法はいかなる通常の製剤法を用いることができる。
【0128】
例えば、前記化合物を10−200倍重量の無菌生理食塩水中に入れ、0.01−1倍のアルカリ溶液を入れて、攪拌して透明溶液を得る:さらに前記溶液中に緩衝液を入れて、溶液のpHが6.5−7.5の間となるようにする;さらに得られた水溶液中に無菌生理塩水を入れ、全体体積が元の体積の1.5−20倍となるようにする。さらに上記溶液に窒素ガスを通気し、0.5〜10時間ガスを吹き込み、得られた溶液を密封し、5℃において光を避けて保存する。使い捨ての点眼液袋中に入れて使用に備える。そのうち、前記水酸化ナトリウムとNaHPO飽和水溶液は他の緩衝液によって置き換えられることもできる。
【発明の効果】
【0129】
本発明の作用と効果は以下である:
【0130】
本発明において、新規のリン含有化合物が合成され、新規の免疫細胞移動阻害剤である。優れた親水性を有し、目薬に開発しやすく、免疫細胞の移動に対して大変強い阻害能力を有し、大多数のドライアイ患者の症状を緩和させることができる。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0131】
【化13】
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【0132】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(hydroxy(phenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)phenyl)Propionic acid)
【0133】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0134】
【化14】
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【0135】
ステップA:メトキシフェニルホスホリルクロリド(Methoxy phenyl phosphoryl chloride)(化合物1.1)
【0136】
150mgのフェニルリン酸ジメチルを量り、4mlの塩化チオニルを入れ、窒素ガスの保護下において、75℃下において2時間反応した後にロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。
【0137】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−((フェニル(メトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物1.2)
【0138】
50mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス保護下において、0℃下において入0.2ml 2mol/Lのイソプロピル塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌する;化合物1.1を0.5mlのテトラヒドロフランに溶解してから入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液で反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して生成物を得る(50mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:382.6(M+1)である。
【0139】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物1.3)
【0140】
化合物1.2(50mg)とヨウ化リチウム(50mg)を1mlのピリジン中に溶解して窒素ガス下で保護し、120℃下において3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、30mlの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションしればよくさらに精製する必要がない。LCMS ESI(+)m/z:354.6(M+1)である。
【0141】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物1.4)
【0142】
化合物1.3をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下でロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより目的生成物40mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:669.5(M+1)である。
【0143】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物1)
【0144】
化合物1.4を1mlのメタノール中に溶解させ、Pd/C(10%,0.1eq)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、逆相高速液体クロマトグラフィーを行い、凍結乾燥された生成物10mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:583.6(M+1);H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.02(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(m,3H),7.66(m,1H),7.55(m,2H),7.51(m,2H),7.29(s,2H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=15Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=15.5Hz,J=10.4Hz,1H),2.70(m,2H),2.11(m,2H)である。
【実施例2】
【0145】
【化15】
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【0146】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0147】
具体的な反応式は以下に示される通りである::
【0148】
【化16】
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【0149】
ステップA:(m−メトキシフェニル)エトキシホスホリルクロリド(化合物2.1)
【0150】
200mgのm−メトキシフェニルリン酸ジエチルを量り、4mlの塩化チオニルを入れ、窒素ガス保護下において、75℃下で12時間反応した後に直接ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。
【0151】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−(((m−メトキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物2.2)
【0152】
100mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガスで保護し、さらに0℃下において入0.7mlの2mol/Lのイソプロピル塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌する;化合物2.1を0.5mlのテトラヒドロフランに溶解させてさらに入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルを用いて3回抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して生成物(100mg,60%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:426.6(M+1)である。
【0153】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(m−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物2.3)
【0154】
化合物2.2(100mg)とヨウ化リチウム(100mg)を2mlのピリジン中に溶解させ窒素ガスで保護を行い、120℃で3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、30mlの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよくさらなる精製を必要とない。LCMS ESI(+)m/z:384.6(M+1)である。
【0155】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(m−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジル(化合物2.4)
【0156】
化合物2.3をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下においてロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより目的生成物80mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:699.5(M+1)である。
【0157】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物2)
【0158】
化合物2.4(40mg)を1mlのDCM中に溶解させ、窒素ガス保護下において、−40℃下で0.2mlの三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、それから0℃下において30分間攪拌を行う。−40℃下において水を入れてクエンチングし、30mlEAで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して15mgの生成物を得る。
【0159】
LCMS ESI(+)m/z:595.5(M+1)である。
【0160】
H−NMR(400MHz,DMSO),δ9.16(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.76(d,J=7.6Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.44(s,2H),7.28(m,1H),7.16(m,2H),6.77(m,1H),4.78(m,1H),3.29(m,1H),3.14(s,3H),3.01(dd,J=14,J=10.4,1H)。
【実施例3】
【0161】
【化17】
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(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0162】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【化18】
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【0163】
化合物2.5(10mg)を1mlメタノール中に溶解させ、1mgPd/C(10%)を入れ、常圧下で1.5h水素反応した後にろ過を行う。ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし精製することで3mg生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:599.6(M+1)である。
【0164】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.72(s,1H),9.04(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H,),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.33(m,1H),7.28(s,2H),7.15(m,2H),6.93(m,1H),4.75(m,1H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=10.8Hz,J=9.6Hz,1H),2.69(m,2H),2.04(m,2H)である。
【実施例4】
【0165】
【化19】
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【0166】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0167】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0168】
【化20】
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【0169】
ステップA:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物4.1)
【0170】
化合物を1.4(20mg)を0.5mlメタノール中に溶解させ、トリメチルシリルジアゾメタン(3eq)を入れ、常温下において30分間攪拌する。適量の酢酸を入れてクエンチングを行い、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、5mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションしればよい。LCMS ESI(+)m/z:683.6(M+1)である。
【0171】
ステップB:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物4)
【0172】
化合物4.1をメタノール(1ml)中に溶解させ、1mgPd/C(10%)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:597.6(M+1)である。
【0173】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.03(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.75(m,3H),7.66(m,2H),7.56(m,3H),7.32(s,2H),4.75(m,1H),3.51(d,J=11.2Hz,3H),3.28(dd,J=14.4Hz,J=3.6Hz,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=14.4Hz,J=10.8Hz,1H),2.72(m,2H),2.34(m,2H)である。
【実施例5】
【0174】
【化21】
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【0175】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0176】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0177】
【化22】
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【0178】
化合物4.1をDCM中に溶解させ、−40℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌した後に−40℃下において水を加え反応をクエンチングする。酢酸エチルで3回抽出し、有機相を併合し、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:593.6(M+1)である。
【0179】
1H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.21(d,J=8.4Hz,1H),7.88(m,5H),7.77(m,1H),7.72(m,1H),7.67(m,1H),7.63(m,2H),7.57(m,1H),3.83(d,J=12.4Hz,3H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=13.6Hz,J=10.4Hz,1H)である。
【実施例6】
【0180】
【化23】
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【0181】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(エトキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0182】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0183】
【化24】
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【0184】
ステップA:2,6−ジクロロ−4−(((m−ヒドロキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物6.1)
【0185】
化合物2.2をDCM中に溶解させて低温において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌し、−40℃下において反応をクエンチングし、EAで3回抽出し、有機相を併合しロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。
【0186】
LCMS ESI(+)m/z:398.6(M+1)である。
【0187】
ステップB:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((エトキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物6.2)
【0188】
化合物6.1をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロパン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌させ、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出を行い、有機相を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下でロータリーエバポレーターを用いてエバポレーションすることで目標精製物を得る。LCMS ESI(+)m/z:713.5(M+1)である。
【0189】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(エトキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物6)
【0190】
化合物6.2を1mlのメタノール中に溶解させ、Pd/C(10%,0.1eq)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製により生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:627.5(M+1)である。
【0191】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.85(s,1H),9.05(d,J=5.6Hz,1H),7.86(s,1H),7.76(d,J=4.8Hz,1H),7.66(d,J=4.8Hz,1H),7.57(dd,J=5.2Hz,J=5.2Hz,1H),7.35(m,1H),7.33(s,2H),7.16(m,2H),6.98(m,1H),4.75(m,1H),3.91(m,1H),3.78(m,1H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.01(m,1H),2.70(m,2H),2.25(m,2H,)1.19(t,J=4.8Hz,3H)である。
【実施例7】
【0192】
【化25】
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【0193】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0194】
具体的な反応式は以下に示される通りである::
【0195】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0196】
ステップA:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物7.1)
【0197】
化合物2.4(40mg)を1mlメタノール中に溶解させ、トリメチルシリルジアゾメタン(3eq)を入れ、常温下において30分間攪拌する。適量のメタノールでクエンチングさせ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、5mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。LCMS ESI(+)m/z:713.5(M+1)である。
【0198】
ステップB:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物7)
【0199】
化合物7.1(30mg)をDCM中に溶解させ、−40℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌した後に−40℃において水を入れて反応をクエンチングする。EAで3回抽出し、有機相を併合させ、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、精製して目的生成物15mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:609.5(M+1)である。
【0200】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ10.05(s,1H),7.85(s,3H),7.76(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.42(m,1H),7.29(m,1H),7.25(m,1H),7.07(m,1H),4.75(m,1H),3.80(d,J=12.4Hz,3H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.04(m,1H)である。
【実施例8】
【0201】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0202】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0203】
具体的な反応式は以下に示される通りである::
【0204】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0205】
化合物7.2(10mg)をメタノール(1ml)中に溶解させ、1mgPd/C(10%)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、目的生成物4mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:613.6(M+1)である。
【0206】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.87(s,1H),9.04(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.37(m,1H),7.34(s,2H),7.15(m,2H),7.00(m,1H),4.75(m,1H),3.50(d,J=11.6Hz,3H),3.27(m,1H),3.15(s,3H),3.01(m,1H),2.72(m,2H),2.30(m,2H)である。
【実施例9】
【0207】
【化29】
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【0208】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0209】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0210】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0211】
ステップA:メチルフェニルホスホリルクロリド(化合物9.1)
【0212】
500mgのメチルフェニルリン酸メチルを量り、10mlの塩化チオニルを入れ、窒素ガス保護下において75℃において2時間反応させた後に直接ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。
【0213】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−((フェニル(メチル)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物9.2)
【0214】
200mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを2mlテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガスの保護下において、0℃下において0.66ml的2mol/Lのイソプロピル塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌を行う;化合物9.1を0.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解してから入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液で反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機相を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして、精製して生成物(200mg,60%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:366.6(M+1)である。
【0215】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物9.3)
【0216】
化合物9.2(200mg)とヨウ化リチウム(200mg)を2mlピリジン中に溶解させて窒素ガス下において保護を行い、120℃で3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、40mlの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればさらなる精製を必要とない(150mg)。LCMS ESI(+)m/z:352.6(M+1)である。
【0217】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物9.4)
【0218】
化合物9.3をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、酢酸エチルで3回抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。精製して、目的生成物150mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:667.5(M+1)である。
【0219】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物9)
【0220】
化合物9.4(20mg)をDCM中に溶解して低温下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌し、それから−40℃下において反応をクエンチングし、EAで3回抽出を行い、有機相を併合してロータリーエバポレーターを用いてエバポレーションして精製生成物10mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:577.6(M+1)である。
【0221】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.21(d,J=8.4Hz,1H),7.91(m,2H),7.86(s,1H),7.80(s,2H),7.77(d,J=4.4Hz,1H),7.67(m,2H),7.62(m,2H),7.57(m,1H),4.80(m,1H),3.29(m,1H),3.15(s,3H),3.03(m,1H),2.02(d,J=14.8Hz,3H),2.11(m,2H)である。
【実施例10】
【0222】
【化31】
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【0223】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0224】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0225】
【化32】
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【0226】
化合物9.4(10mg)をメタノール(1ml)中に溶解させ、1mgPd/C(10%)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、精製して目的生成物3mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:581.6(M+1)である。
【0227】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.04(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.78(m,3H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(m,4H),7.31(s,2H),4.75(m,1H),3.27(m,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.79(m,2H),2.29(m,2H),1.67(d,J=13.4Hz,3H.)である。
【実施例11】
【0228】
【化33】
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【0229】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0230】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【化34】
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【0231】
ステップA:(m−メトキシフェニル)メチルリン酸エチル(化合物11.1)
【0232】
化合物m−メトキシリン酸ジエチル(2g)を塩化チオニル(10ml)中に入れ、75℃下において終夜攪拌を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションした後に0℃下において3mol/Lのメチル塩化マグネシウム(5ml)を入れ、30分間攪拌した後に0℃下において希塩酸溶液を入れて反応をクエンチングし、EAで抽出を行い、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物(1.2g,68%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:214.6(M+1)である。
【0233】
ステップB:(m−メトキシフェニル)メチル塩化ホスホリル(化合物11.2)
【0234】
化合物11.1(150mg)中において塩化チオニルを入れ、70℃下において3時間攪拌し、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的生成物を得る。
【0235】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−(((m−メトキシフェニル)(メチル)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物11.3)
【0236】
100mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス保護下において、0℃下において0.7mlの2mol/Lのイソプロピル基塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌を行う;化合物11.2を0.5mlのテトラヒドロフランに入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして、精製して生成物を得る(90mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:396.6(M+1)である。
【0237】
ステップD:2,6−ジクロロ−4−((メチル(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物11.4)
【0238】
化合物11.3(90mg)を2mlのDCM中に溶解させ、窒素ガスの保護下において、−40℃下において0.4mlの三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、それから0℃下において30分間攪拌を行う。−40℃下において水を入れてクエンチングさせ、30ml酢酸エチルで抽出を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして、80mgの目的生成物を得る。ESI(+)m/z:368.6(M+1)である。
【0239】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物11.5)
【0240】
化合物11.4をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下でロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的生成物70mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:683.5(M+1)である。
【0241】
ステップF:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物11)
【0242】
化合物11.5(20mg)を1mlのDCM中に溶解させ、窒素ガス保護下において、−40℃において0.5mlの三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、それから0℃下において30分間攪拌を行う。−40℃下において水を入れてクエンチングし、30mlEAで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して8mg生成物を得る。
【0243】
LCMS ESI(+)m/z:593.5(M+1)である。
【0244】
H−NMR(400MHz,DMSO),δ9.98(s,1H),9.22(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.79(s,2H),7.77(m,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.58(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.40(m,1H),7.31(m,1H),7.26(m,1H),7.02(m,1H),4.80(m,1H),3.32(m,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14,J=10.8,1H),1.97(d,J=14.8Hz,3H)である。
【実施例12】
【0245】
【化35】
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【0246】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0247】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0248】
【化36】
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【0249】
化合物7.1(10mg)を1mlのDCM中に溶解させ、窒素ガス下で保護を行い、−40℃下において0.5ml三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、30分間攪拌した後に水を入れてクエンチングを行い、30mlEAを用いて抽出を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、3mg生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:623.5(M+1)である。
【0250】
1H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.20(d,J=7.6Hz,1H),7.87(s,2H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.55(m,2H),7.44(m,1H),7.30(m,2H), 4.80(m,1H),3.84(d,J=12.4Hz,3H),3.83(s,3H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14,J=9.4,1H)である。
【実施例13】
【0251】
【化37】
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【0252】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0253】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0254】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
化合物7.1(10mg)を1mlのTHF中に溶解させ、水酸化カリウム(20mg)を取って0.5ml水中に溶解させ、常温において5分間攪拌させる。濃塩酸でPH=1となるように調整して ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して4mgの生成物を得る。
【0256】
LCMS ESI(+)m/z:609.6(M+1)である。
【0257】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.20(d,J=8.4Hz,1H),7.85(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.66(d,J=9.4Hz,1H),7.65(s,2H),7.57(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.43(m,1H),7.38(m,1H),7.28(m,1H),7.14(m,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14.8Hz,J=4.8Hz,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14.4,J=10.8,1H)である。
【実施例14】
【0258】
【化39】
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【0259】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0260】
【化40】
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【0261】
化合物11.5(10mg)をメタノール(1ml)中に溶解させ、1mg Pd/C(10%)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物3mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:597.6(M+1)である。
【0262】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.79(s,1H),9.05(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.34(s,2H),7.33(m,1H),7.17(m,2H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.00(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.78(m,2H),2.23(m,2H),1.97(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例15】
【0263】
【化41】
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【0264】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(4−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0265】
実施例11とまったく同じステップを用いて、「m−メトキシリン酸ジエチルエステル」を「p−メトキシリン酸ジエチルエステル」に変更して、実施例15を製造する。LCMS ESI(+)m/z:594.1(M+1)である。
【0266】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ10.39(s,1H),9.21(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(s,2H),7.71−7.66(m,3H),7.57(t,J=8Hz,1H),6.94(d,J=7.6Hz,2H),4.79(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),1.94(d,J=13.2Hz,3H)。
【実施例16】
【0267】
【化42】
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【0268】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル
【0269】
実施例13とまったく同じステップを用いて、「化合物7.1」を「化合物1.4」に変更することで実施例16を製造する。LCMS ESI(+)m/z:580.1(M+1)である。
【0270】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.16(d,J=8Hz,1H),7.84(s,1H),7.81−7.76(m,3H),7.66(d,J=8Hz,1H),7.59(s,2H),7.57−7.47(m,5H),4.80(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.14(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H)である。
【実施例17】
【0271】
【化43】
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【0272】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(2−チオフェンアミド)プロピオン酸
【0273】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0274】
【化44】
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【0275】
ステップA:3−(2−チオフェンアミド)−N−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−L−アラニンメチル(化合物17.1)
【0276】
((S)−3−アミノ−2−((1,1−ジメチルエトキシ)アミド)プロピオン酸メチル、HCl塩(2.55g,10mmol)を水(30mL)中に溶解させ、氷浴中に入れて攪拌を行う。得られた溶液中にTHF(20mL)、NaOH(1.0M水溶液,25mL)、2−チオフェン塩化カルボニル(2−ThiopheneCarbonyl Chloride)(11mmol)を入れる。反応を10分間攪拌した後に、そのうちにEtOAC(100mL)を入れ、水層を分離させ、有機層を水(25mL)、飽和NaCl水溶液で洗浄し、それから無水MgSO4で乾燥させ、ろ過させ、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし精製された化合物17.1(3.3g,100%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:329(M+1)である。
【0277】
ステップB:(S)−2−アミノ−3−(2−チオフェンアミド)プロピオン酸メチルエステル(化合物17.2)
【0278】
化合物17.1(1.0g)をDCM(20ml)中に溶解させ、HCl−dioxane溶液(4.0M,5mL)を入れ、2h攪拌して反応させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、得られた生成物(塩酸塩)を次のステップの反応に用いる。LCMS ESI(+)m/z:229(M+1)である。
【0279】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((m−メトキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチル)安息香酸メチル(化合物17.3)
【0280】
化合物2.2(2.0g)をメタノール(20ml)中に溶解させ、100mg Pd/C(5%)を入れ、常圧下において2h水素化反応を行い、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、精製して目的生成物2.0g.LCMS ESI(+)m/z:401.1(M+1)を得る。
【0281】
ステップD:2,6−ジクロロ−4−(((m−ヒドロキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチル)安息香酸メチル(化合物17.4)
【0282】
化合物11.3(500mg)を10mlのDCM中に溶解させ、窒素ガス下において保護を行い、−40℃下において3.0mlの三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、それから0℃下において30分間攪拌する。−40℃下において水を入れてクエンチングを行い、30mlEAで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、450mgの目的生成物ESI(+)m/z:373(M+1)を得る。
【0283】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(2−チオフェンアミド)プロピオン酸メチル(化合物17.5)
【0284】
化合物17.4(100mg)をDMF(3mL)中に溶解させ、化合物17.4(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出を行い、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下においてロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的生成物70mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:583(M+1)である。
【0285】
ステップF:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(2−チオフェンアミド)プロピオン酸(化合物17)
【0286】
化合物17.5(10mg)を1mlのTHF中に溶解させ、水酸化ナトリウム(20mg)を0.5ml水中に溶解させ、混合し、常温において5分間攪拌させる。濃塩酸でPH=1に調整して ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、高圧液体クロマトグラフィーにより5.2mgの生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:569(M+1)である。
【0287】
1H NMR(400MHz,CD3OD):δ7.69−7.67(m,2H),7.42−7.37(m,1H),7.26(s,2H),7.23−7.12(m,3H),7.03(m,J=8.4Hz,1H),4.98(m,1H),3.88−3.84(m,2H),2.93−2.86(m,1H),2.77−2.73(m,1H),2.42−2.32(m,2H),1.78(m,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例18】
【0288】
【化45】
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【0289】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(1−(メタンスルホンアミド)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル3−イル)プロピオン酸
【0290】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0291】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0292】
ステップA:(S)−2−((tert−ブチルオキシカルボニル)アミノ)−3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル3−イル)プロピオン酸メチルエステル)(化合物18.1)
【0293】
化合物:BoC−3−(3−ピリジル)−L−アラニンメチル(2.8g,10mmol)をエタノール(40mL)中に溶解させ、溶液中にメチル化ヨウ素(2mL)を入れ、40℃において反応を攪拌し、反応が終了するまで攪拌する。反応温度を0℃に低下させ、溶液中に数回に分けて水素化ホウ素ナトリウム(2g)を添加する。反応を1時間攪拌した後、反応中に5mlアセトンを入れ、EtOAC(100mL)を入れる。得られた有機水溶液を飽和NH4Cl水溶液(20mL)、水(30mL)、飽和食塩水で洗浄する。無水MgSO4で乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。得られた粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製を行う(0−10%のMeOH/DCM)ことにより化合物18.1を得る。
【0294】
ステップB:(S)−2−((t−ブチルメトキシカルボニル)アミノ)−3−(1−(メタンスルホンアミド)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル―3−イル)プロピオン酸メチル(化合物18.2)
【0295】
化合物18.1(1.5g,5mmol)をDCE(20mL)中に溶解させ、1−クロロエチルクロロギ酸エステル(7.5mmol)を入れ、反応を40℃に加熱して2時間反応させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。乾燥されたメタノール(20mL)を入れ、反応を1時間還流させ、さらにロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。得られた中間生成物中にDCM(20ml)、TEA(15mmol)を入れ、0℃まで温度を下げ、反応液中にメタンスルホニルクロリド(7.5mmol)を入れる。1時間攪拌した後に、EtOA(80ml)を用いて希釈を行い、2回水洗いし、乾燥して、ろ過を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして化合物18.2を得る。
【0296】
ステップC:(S)−2−アミノ−3−(1−(メタンスルホンアミド)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル−3−イル)プロピオン酸メチル(化合物18.3)
【0297】
化合物18.2(100mg)をDCM(5ml)中に溶解させ、HCl−dioxane溶液(4.0M,1mL)を入れ、反応を2h攪拌させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして、得られた生成物(塩酸塩)を直接次のステップの反応に用いる。LCMS ESI(+)m/z:229(M+1)である。
【0298】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(1−(メタンスルホンアミド)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル―3−イル)プロピオン酸(化合物18)
【0299】
化合物17.4から化合物17を製造するのと同じ方法を用いて17.4から化合物18を製造し、そのうち、化合物17.3は化合物18.2に置き換えられる。
【実施例19】
【0300】
【化47】
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【0301】
(2s)−3−((R)−N′−シアノ−3−ヒドロキシテトラヒドロピロール−1−カルバムイミドイル)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)プロピオン酸
【0302】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0303】
【化48】
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【0304】
ステップA:1−シアノ−9,9−ジメチル−2−(メタチオール)−7−カルボニル−8−オキシ−1,3,6−トリアジン−1−エン−5−カルボン酸メチル(化合物19.1)
【0305】
3−アミノ−N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニンメチル、HCl塩(2.55g,10mmol)をエタノール(30mL)中に溶解させ、N−シアンイミド−S,S−ジチオカーボネートジメチル(10mmol)、DIPEA(3mL)を添加する。6時間反応を攪拌した後、そのうちにEtOAC(100mL)を入れ、水(25mL)、飽和NaCl水溶液で洗い、それから無水MgSO4で乾燥させ、ろ過を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより精製された化合物18.1が得られ、直接次のステップの反応に用いる。
【0306】
ステップB:1−シアノ−2−((R)−3−ヒドロキシテトラヒドロピロール−1−イル)−9,9−ジメチル−7−カルボニル−8−オキシ−1,3,6−トリアジン−1−エン−5−カルボン酸メチル。
【0307】
得られた化合物19.1をアセトニトリル(20ml)中に溶解させ、(R)−pyrrolidin−3−ol(20mmol)、硝酸銀(20mmol)を入れる。反応を8時間還流させ、シリカゲルクロマトグラフィーを行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで分離させ、100/5/1のDCM/MeOH/TEAで分離させて精製品を得る。
【0308】
ステップC:(2s)−2−アミノ−3−((R)−N′−シアノ−3−ヒドロキシテトラヒドロピロール−1−アミジノ)ベンゾイルアミノ)プロピオン酸(化合物19.3)
【0309】
化合物19.2(100mg)をDCM(5ml)中に溶解させ、HCl−dioxane溶液(4.0M,1mL)を入れ、反応しながら2h攪拌し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、得られた生成物(塩酸塩)を次のステップの反応に直接用いる。
【0310】
ステップD:(2s)−3−((R)−N′−シアノ−3−ヒドロキシテトラヒドロピロール−1−アミジノ)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)プロピオン酸(化合物19)
【0311】
化合物17.4から化合物17を製造するのと同じ方法により、17.4から化合物19を製造し、そのうち、化合物17.3は化合物19.3によって置き換えられる。LC−MS:m/z 595.7(M+H)+である。
【0312】
H NMR(400MHz,CD3OD):δ7.40−7.35(m,1H),7.28−7.27(m,2H),7.21−7.12(m,2H),7.05−7.02(m,1H),4.80−4.86(m,1H),4.60−4.29(m,4H),3.45−3.41(m,1H), 3.27−3.24(m,1H),3.15−2.71(m,3H),2.44−2.32(m,2H),2.05−1.74(m,5H)である。
【実施例20】
【0313】
【化49】
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【0314】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(エチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0315】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0316】
【化50】
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【0317】
ステップA:エチル(3−メトキシフェニル)リン酸メチル(化合物20.1)
【0318】
(3−メトキシフェニル)リン酸ジメチル(2.16g,10mmol)を無水THF(30mL)中に溶解させ、溶液を−78℃に冷却させ、EtMgBr(1.0M,10.5ml)を添加する。反応しながら徐々に室温まで昇温させ(昇温過程は約2時間)、反応を飽和NH4Cl水溶液でクエンチングさせ、EtOAC(100mL)を入れ、1回水洗いし、無水MgSO4で乾燥させ、ろ過し、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をシリカゲルクラマトグラフィーで分離して目的生成物を得る。
ステップB:エチル(3−メトキシフェニル)塩化ホスホリル(化合物20.2)
【0319】
化合物20.1をDCE(10mL)中に溶解させ、塩化オキサリル(5ml)を入れ、得られた溶液を5時間還流させ、反応溶液をロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、反応生成物が得られ、直接次のステップに用いる。
【0320】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(エチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物20)
【0321】
化合物2を製造するのとまったく同じステップを用いて化合物20を製造し、そのうち、化合物20.2を用いて化合物2.1の替わりとする。
【実施例21】
【0322】
【化51】
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【0323】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(エチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0324】
実施例3とまったく同じ方法により実施例21を製造し、そのうち、化合物20を用いて化合物2.Lの替わりとすることができる。CMS ESI(+)m/z:612.1(M+1). H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.75(s,1H),9.03(d,J=8Hz,1H),7.85(s,1H),7.78(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.43(m,1H),7.41(s,2H),7.16−7.12(m,2H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.00(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.78−2.50(m,2H),2.26(m,2H),1.86(m,2H),0.93(dt,J=13.0Hz,7.2Hz,3H)である。
【実施例22】
【0325】
【化52】
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【0326】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(シクロプロピル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0327】
実施例21を製造するのとまったく同じ方法により実施例22を製造し、そのうち、シクロプロピルグリニャール試薬を用いてエチルグリニャール試薬の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:624.1(M+1)である。
【0328】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.80(s,1H),9.03(d,J=8Hz,1H),7.85(s,1H),7.78(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.41(s,2H),7.40(m,1H),7.18−7.23(m,2H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.80(m,1H),2.60(m,1H),2.26(m,2H),1.22(m,1H),0.82(m,2H),0.71(m,1H),0.52(m,1H)である。
【実施例23】
【0329】
【化53】
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【0330】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(ブチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0331】
実施例21とまったく同じ方法により実施例23を製造し、そのうち、ブチルグリニャール試薬を用いてエチルグリニャール試薬の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:630.1(M+1)である。
【0332】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.75(s,1H),9.03(d,J=8Hz,1H),7.85(s,1H),7.78(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.42(m,1H),7.41(s,2H),7.18−7.12(m,2H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.00(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.78(m,1H),2.52(m,1H),2.26(m,2H),1.83(m,2H),1.45(m,2H),1.24−1.20(m,3H),0.80(t,J=7.2Hz,3H)である。
【実施例24】
【0333】
【化54】
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【0334】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0335】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0336】
【化55】
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【0337】
ステップA:ベンゾフラン−6−イルリン酸ジエチル(化合物24.1)
【0338】
化合物6−ブロモベンゾフラン(2.0g,10mmol)を亜リン酸ジエチル(6mL)中に溶解させ、Pd(OA(200mg)、TEA(1ml)を入れる。マイクロ波反応器上において200℃に加熱し、30分間反応させる。EtOAC(80ml)を入れ、水で2回洗い、乾燥し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより分離させ、流動相として0−10%のMeOH/DCMを使用し、目的生成物24.1を得る。
【0339】
ステップB:メチル(ベンゾフラン−6−イル)リン酸エチル(化合物24.2)
【0340】
化合物24.1(1.27g)をTHF(20ml)中に溶解させ、溶液を−78℃に冷却し、MeMgBr(1.0M,5ml)を入れる。反応は徐々に室温まで昇温し(昇温過程は約2時間)、反応に対して飽和NH4Cl水溶液を用いてクエンチングを行い、EtOAC(100mL)を入れ、一回水洗いし、無水MgSO4を入れて乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物はシリカゲルクロマトグラフィーにより目的生成物を得る。
【0341】
ステップC:メチル(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリルクロリド(化合物24.3)
【0342】
化合物24.2を塩化チオニル中(5ml)に溶解させ、得られた溶液を5時間還流させ、反応溶液をロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、目的生成物が得られ、直接次のステップに用いることができる。
【0343】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル基(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物24)
【0344】
化合物2を製造するのとまったく同じステップを用いて化合物24を製造し、そのうち、化合物24.3を用いて化合物2.1の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:619.4(M+1)である。
【0345】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.20(d,J=8.4Hz,1H),7.85−7.74(m,5H),7.70−7.63(m,2H),7.59−7.44(m,2H),7.40−7.33(m,1H),7.57−7.47(m,5H),4.80(m,1H),3.30(dd,J=19Hz,J=4.8Hz,1H),3.14(d,J=3.2Hz,3H),3.02(m,1H),2.16(d,J=16Hz,3H)である。
【実施例25】
【0346】
【化56】
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【0347】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0348】
実施例3を製造するのとまったく同じ方法により実施例2を製造し、そのうち、化合物24で化合物2の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:622.1(M+1)である。
【0349】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.04(d,J=8Hz,1H),8.16(s,1H),8.03(d,J=11Hz,1H)7.87(s,1H),7.83(d,J=8Hz,1H),7.78(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),7.42(s,1H),7.32(s,2H),7.07(s,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.16(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.88(m,1H),2.68(m,1H),2.34(m,2H),1.71(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例26】
【0350】
【化57】
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【0351】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(ベンゾフラリル−2−イル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0352】
化合物25を製造するのとまったく同じステップにより化合物26を製造する。そのうち、2−ベンゾフランを用いて6−ベンゾフランの替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:623.6(M+1)である。
【0353】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.03(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.76(d,J=8Hz,2H),7.67(t,2H),7.60(s,1H),7.56(t,1H),7.45(t,1H),7.38(s,2H),7.34(t,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=18.4Hz,J=4.4Hz,1H),3.01(dd,J=20.4Hz,J=10.4Hz 1H),2.85(m2H),2.39(m,2H),1.84(d,J=14Hz,3H)である。
【実施例27】
【0354】
【化58】
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【0355】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(1H−インドール−5−イル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0356】
化合物25を製造するのとまったく同じステップを用いて化合物26を製造し、そのうち、1−Ms−5−Br−indoleを用いて6−ベンゾフランの替わりとする。
【実施例28】
【0357】
【化59】
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【0358】
(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((メチル(フェニル)ホスホリル)オキシ)メチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0359】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0360】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0361】
ステップA:2,6−ジクロロ−(4−ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(化合物28.1)2,6−ジクロロテレフタル酸ジメチル(2.63g,10mmol)をTHF(50ml)中に溶解させ、ゆっくり水素化ホウ素リチウム(12mmml)を入れ、反応しながら1時間攪拌した後、アセトン(1ml)、EtOAC(100ml)を添加する。得られた溶液を2回水洗いし、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、粗生成物は直接次のステップに用いられる。
【0362】
ステップB:2,6−ジクロロ−(4−ヒドロキシメチル)安息香酸(化合物28.2)
【0363】
化合物28.1をピリジン(20ml)中に溶解させ、ヨウ化リチウム(15mmml)を入れ、反応を還流しながら5時間攪拌した後、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、粗生成物はシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、流動相は95/5/0.5(v/v/v)のDCM/MeOH/ACOHを用いる。
【0364】
ステップC:(S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(ヒドロキシメチル)ベンズアミド)−3−(3−(3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸メチル(化合物28.3)
【0365】
化合物28.2をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸メチル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を加え、EAで3回抽出し、有機層を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーを用いて精製し、45℃減圧下において ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的生成物を得る。
【0366】
ステップD:(S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(ヒドロキシメチル)ベンズアミド)−3−(3−(3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物28.4)
【0367】
化合物28.3をTHF中に溶解させ、LiOH(2eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、希塩酸溶液を入れてpHが2−3となるようにし、EAで3回抽出を行い、有機層を併合し、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。目的生成物が得られ、該生成物は精製せず、直接次のステップに用いられる。
【0368】
ステップE:(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((メチル(フェニル)ホスホリル)オキシ)メチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物28)。
【0369】
化合物28.4をDCM中に溶解させ、0℃に冷却し、TEA(10eq)を入れ、それからさらにメチルフェニルホスホニルクロリド(5eq)を入れる。反応は室温下において5時間攪拌し、水(20eq)を加えてクエンチングし、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物は逆相分取高速液体クロマトグラフィーを用いて精製し、目的生成物を得る。
【実施例29】
【0370】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0371】
(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((3−ヒドロキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル基)アミノ)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0372】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0373】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0374】
ステップA:(クロロメチル)(3−メトキシフェニル)(メチル)酸化リン(化合物29.1)
【0375】
クロロメチル(メチル)ホスフィン酸クロリド(10mmol)を無水THF(30ml)に溶解させ、−78℃に冷却し、(3−メトキシ)フェニルリチウム(1.01eq)を入れる。反応を1時間攪拌した後に、−78℃において希塩酸でクエンチングする。反応が室温に戻った後に、EtOAC(80ml)を入れ、一回水洗いし、乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、流動相は0−10%MeOH/DCM(v/v)を用いる。
【0376】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−(((3−メトキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル)アミノ)安息香酸メチル(化合物29.2)
【0377】
化合物29.1(1eq)、4−アミノ−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(1.5eq)を無水DMF(30ml)中に溶解させ、ヨウ素化ナトリウム(0.1eq)を入れて0℃になるまで冷却し、水素ナトリウム(3eq)を添加する。反応は室温下において攪拌することで化合物29.1がなくなるようにし、−78℃において飽和NH4Cl水溶液を用いて反応をクエンチングする。反応が室温に戻った後、EtOAC(80ml)を入れ、3回水洗いし、乾燥して、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、流動相は0−10%MeOH/DCM(v/v)である。
【0378】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((((3−メトキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル)アミノ)安息香酸(化合物29.3)
【0379】
化合物29.2をDCM中に溶解させ、0℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、25℃下において30分間攪拌し、それからー40℃下において反応をクエンチングし、EAで3回抽出し、有機層を併合してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。得られた粗生成物は直接次のステップに用いられる。
【0380】
ステップD:(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((3−ヒドロキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル)アミノ)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物29.4)
【0381】
化合物11.4をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸メチル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAを用いて3回抽出し、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃においてロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより目的生成物を得る。
【0382】
ステップE:(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((3−ヒドロキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル)アミノ)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物29)
【0383】
化合物29.4をTHF中に溶解し、LiOH(3eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、希塩酸溶液を入れてpHが2−3となるようにし、EAで3回抽出し、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物は逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し純粋な目的生成物を得る。
【実施例30】
【0384】
及び
【実施例31】
【0385】
【化63】
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【0386】
キラル分取HPLCを用いて、実施例14により得られた化合物を分別する。キラルカラムはChiralCel OZ−H型であり、流動相はHexane/EtOH/TFAであり、比例は60/40/0.1(V/V/V)である。二つの構造異性体はうまく分離されることができる。LCMSとH NMRデータは化合物14と同じである。
【実施例32】
【0387】
(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0388】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0389】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0390】
ステップA:(E)−2,6−ジクロロ−4−(2−(ジエトキシホスホノイル)ビニル)安息香酸メチル(化合物32.1)
【0391】
2,6−ジクロロ−4−アルデヒド安息香酸メチル1gとメチレン二リン酸テトラメチル2.1gを量り、20mlDMFに溶解させ、KCO固体2gを入れ、2h攪拌し、溶媒を除去し、精製により生成物を得る。
【0392】
ステップB:(E)−2,6−ジクロロ−4−(2−(クロロエトキシホスホノイル)ビニル)安息香酸メチル(化合物32.2)
【0393】
1gの化合物32.1を10mlSOClに溶解し、70℃に加熱して4h反応させ、溶媒を除去し、生成物を得る。
【0394】
ステップC:(E)−4−(2−(3−メトキシフェニル)ホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(化合物32.3)
【0395】
1gの化合物32.2を20mlTHFに溶解させ、0℃に降温させ、m−メトキシフェニル臭化マグネシウムを入れ、室温において4時間攪拌し、THFを除去し、精製して目的物を得る。
【0396】
ステップD:(E)−4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)エトキシホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸(化合物32.4)
【0397】
200mgの化合物32.3を20mlCHClに溶解させ、0℃になるまで降温させ、BBrを入れ、2時間反応させた後、水を入れ、EAで抽出した後に乾燥を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして生成物を得る。
【0398】
ステップE:(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)エトキシホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物32.5)
【0399】
50mgの化合物32.4と(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩40mg及びDIPEA 40mgをDMF 5mlに溶解させ、HATU 60mgを入れ、終夜攪拌し、DMFを除去し、生成物を精製する。
【0400】
ステップF:(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)エトキシホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物32)
【0401】
15mgの化合物32.5を1ml THF中に溶解させ、LiOH水溶液0.2mlを入れ、5min攪拌し、溶媒を除去し、精製して生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:629.5(M+1)である。
【0402】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.18(d,J=8.4Hz,1H),7.85(s,1H),7.82(s,2H),7.78(d,J=7.6Hz,1H),7.68(d,J=7.2Hz,1H),7.58(t,1H),7.37(m,2H),7.18(m,3H)7.01(d,J=6Hz,1H),4.80(m,1H),3.92(m,2H),3.3(m,2H),3.14(s,1H),1.24(t,J=7.8Hz,3H)である。
【実施例33】
【0403】
【化65】
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【0404】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(4−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0405】
実施例14とまったく同じステップを用いて、「実施例16」を実施例33に変換する。
【0406】
LCMS ESI(+)m/z:597.6(M+1). H−NMR(400MHz,DMSO)δ10.05(s,1H),9.04(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(m,3H),7.31(s,2H),6.88(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H), 3.15(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.78(m,1H),2.60(m,1H),2.18(m,2H),1.59(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例34】
【0407】
【化66】
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【0408】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3−ヒドロキシベンズアミド)プロピオン酸
【0409】
実施例17における2−チオフェンカルボン酸を3−ヒドロキシ安息香酸に置き換えて実施例34を得る。
【0410】
LC−MS:m/z 579.2(M+H)+である。
【0411】
H NMR(400MHz,CD3OD):δ7.40−7.30(m,1H),7.26−7.20(m,5H),7.19−7.16(m,1H),7.30(d,J=8.8,1H),7.00(d,J=4.8Hz,1H),6.95−6.92(m,1H),4.95(t,J=4.0Hz,1H),3.84(d,J=4.4,2H),2.92−2.87(m,1H),2.74−2.71(m,1H),2.38−2.30(m,2H),1.75(d,J=8.4,3H)である。
【実施例35】
【0412】
【化67】
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【0413】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3,5−ジヒドロキシルベンズアミド)プロピオン酸
【0414】
実施例17における2−チオフェンカルボン酸を3,5−ジヒドロキシ安息香酸に換えて実施例35を得る。
【0415】
LC−MS:m/z 595.2(M+H) である。
【0416】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.41−7.37(m,1H),7.27(s,2H),7.22−7.14(m,2H),7.04−7.01(m,J=5.2Hz,1H),6.73(d,J=1.6Hz,2H),6.45(t,J=1.6Hz,1H),4.97(m,1H),3.80−3.87(m,2H),2.95−2.88(m,1H),2.78−2.71(m,1H),2.43−2.29(m,2H)1.78(d,J=8.8Hz,3H)である。
【実施例36】
【0417】
【化68】
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【0418】
2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(3,5−(ジメチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0419】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を2−アミノ−3−(3,5−(ジメタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩に換えることで実施例36を得る。LCMS ESI(+)m/z:583.6(M+1)である。
【0420】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.78(d,J=8Hz,1H),8.25(d,J=7.6Hz,2H),7.34(s,2H),7.18(m,2H),6.95(m,2H),4.89(m,1H),3.45(dd,J=15Hz,J=4.4Hz,1H),3.29(s,6H),3.22(dd,J=15.5Hz,J=10.4Hz,1H),2.70(m,2H),2.11(m,2H),1.65(d,J=13.2,3H)である。
【実施例37】
【0421】
【化69】
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【0422】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−6−(メタンスルホンアミド)ヘキサン酸
【0423】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−6−(メタンスルホンアミド)ヘキサン酸メチルエステル塩酸塩に置き換えて実施例37を得る。LC−MS:m/z 578.1(M+H) +1H NMR(400MHz,CD OD):δ7.40(m,1H),7.29(s,2H),7.21−7.17(s,2H),7.22(m,1H),7.17(m,J=8.8Hz,1H),7.02(d,J=5.2Hz,1H),4.02(m,1H),3.41(t,J=4.4Hz,2H),3.96−3.91(m,1H),2.97(s,3H),2.95−2.90(m,1H),2.82−2.72(m,1H),2.47−2.32(m,2H),1.92−1.90(m,1H),1.79(d,J=8.8,3H),1.79(m,5H)である。
【実施例38】
【0424】
【化70】
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【0425】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(5−(メタンスルホニル)ピリジル−3−イル)プロピオン酸
【0426】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−3−(5−(メタンスルホニル)ピリジル−3−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例38を得る。LCMS ESI(+)m/z:600.4(M+1)である。
【0427】
H−NMR(400MHz,MeOD)δ8.96(s,1H),8.83(s,1H),8.39(s,1H),7.38(m,H),7.24(s,2H),7.17(m,2H),7.02(d,J=7.6Hz,1H),5.08(m,1H),3.52(m,1H),3.20(s,1H),2.88(m,1H),2.74(m,1H),2.33(m,2H),1.79(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例39】
【0428】
【化71】
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【0429】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピロール−3−イル)プロピオン酸
【0430】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ基−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピロール−3−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例39を得る。
【実施例40】
【0431】
【化72】
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【0432】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(1−(メチルスルホニル) −1H−ピラゾール−3−イル)プロピオン酸
【0433】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピラゾール−3−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例40を得る。
【実施例41】
【0434】
【化73】
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【0435】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピラゾール−4−イル)プロピオン酸
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピラゾール−4−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例41を得る。
【実施例42】
【0436】
【化74】
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(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(1−(メタンスルホニル)ピロール−3−イル)プロピオン酸
【0437】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−3−(1−(メタンスルホニル)ピロリジン−3−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例42を得る。LC−MS:m/z 591.1(M+H)である。
【0438】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.43−7.37(m,1H),7.30(s,2H),7.25−7.20(m,2H),7.04−7.01(m,1H),4.71−4.63(m,1H),3.68−3.55(m,1H),3.50−3.44(m,1H),3.30−3.28(m,1H),3.05−2.90(m,2H),2.89(d,J=2.0Hz,3H),2.88−2.75(m,1H), 2.52−2.50(m,1H),2.50−2.10(m,3H),2.09−1.82(m,2H),1.79(d,J=9.2Hz,3H),1.69(m,1H)である。
【実施例43】
【0439】
【化75】
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【0440】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−((S)−3− ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド)プロピオン酸
【0441】
実施例17における2−チオフェンカルボン酸を(s)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボニルクロリドに置き換えて実施例43を得る。
【0442】
LC−MS:m/z 595.7(M+H)+である。
【0443】
H NMR(400MHz,CD3OD):δ7.39−7.35(m,1H),7.26(s,2H),7.19−7.12(m,2H),7.01(d,J=8.4,1H),4.78−4.74(m,1H),4.36−4.40(m,1H),3.66−3.64(m,2H),3.45−3.41(m,3H),3.27−3.25(m,1H),2.95−2.85(m,1H),2.79−2.69(m,1H),2.39−2.27(m,2H),2.05−1.92(m,2H),1.77(d,J=12.4,1H)である。
【実施例44】
【0444】
【化76】
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【0445】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−5(メタンスルホンアミド)吉草酸
【0446】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−5(メタンスルホンアミド)吉草酸メチル塩酸塩に置き換えて実施例44を得る。
【0447】
LC−MS:m/z 565.1(M+H)である。
【0448】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.39−7.36(m,1H),7.27(s,2H),7.21−7.17(m,1H),7.14(d,J=8.4Hz,1H)7.00(d,J=5.6Hz,1H),4.05(m,1H),3.42−3.40(m,2H),2.95(s,3H),2.91−2.87(m,1H),2.74−2.72(m,1H),2.39−2.28(m,2H),2.04−2.02(m,1H),1.81−1.74(m,6H)である。
【実施例45】
【0449】
【化77】
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【0450】
(2s)−3−((トランス)−N′−シアノ−3,4−ジヒドロキシピロリジル−1−アミジノ)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)プロピオン酸
【0451】
実施例19における(R)−3−ピロリジルノールを(トランス)−3,4−ピロリジルジノールに換えることで実施例45を得る。
【0452】
LC−MS:m/z 611.7(M+H)である。
【0453】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.41−7.39(m,1H),7.30−7.28(m,2H),7.24−7.20(m,2H),7.05−7.03(m,1H),5.11(dd,J=10.4,4.4,1H),4.11−4.18(m,1H),4.04−4.01(m,1H),3.79−3.72(m,1H),3.51−3.56(m,1H),3.26−3.25(m,1H),3.23−3.22(m,1H),3.17−3.13(m,1H),3.07−3.03(m,1H),3.00−2.96(m,1H),2.94−2.86(m,1H),2.77−2.66(m,1H),2.45−2.33(m,2H),1.79−1.75(m,3H)である。
【実施例46】
【0454】
【化78】
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【0455】
(2s)−3−(2−シアノ−3,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)インドリル)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシ))フェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)プロピオン酸
【0456】
実施例19における(R)−3−ピロリジノールをジエタノールアミンに換えることで実施例46を得る。
【0457】
LC−MS:m/z 595.6(M−OH)である。
【0458】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.38−7.37(m,1H),7.30−7.27(m,2H),7.21−7.17(m,2H),7.01−6.99(m,1H),5.71(dd,J=10.0,4.0,1H),4.07−4.04(m,1H),3.96−3.91(m,1H),3.79−3.43(m,8H),2.99−2.90(m,1H),2.82−2.72(m,1H),2.47−2.36(m,2H),1.75(d,J=12.8,3H)である。
【実施例47】
【0459】
【化79】
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【0460】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(2−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0461】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0462】
【化80】
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【0463】
ステップA:2,6−ジクロロ−4−(((o−メトキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物47.2)
【0464】
100mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス保護下において、0℃下に0.7mlの2mol/Lのイソプロピル基塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌する;化合物47.1を0.5mlのテトラヒドロフランに溶解してからさらに入れ、反応時間は20分間である。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機層を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して生成物を得る(100mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:426.6(M+1)である。
【0465】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(o−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物47.3)
【0466】
化合物47.3(100mg)及びヨウ化リチウム(100mg)を2mlピリジン中に溶解して窒素ガス保護下において、120℃において3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、30mlの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製する必要がない。LCMS ESI(+)m/z:384.6(M+1)である。
【0467】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(m―メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物47.4)
【0468】
化合物47.3をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10ml希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃で減圧下でロータリーエバポレーターにより目的生成物85mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:699.5(M+1)である。
【0469】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(2−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物47.5)
【0470】
化合物47.4(40mg)を1mlメタノール中に溶解させ、トリメチルシリルジアゾメタン(3eq)を入れ、常温下において30分間攪拌させる。適量の酢酸を用いてクエンチングを行い、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、5mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機層を併合してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。LCMS ESI(+)m/z:713.5(M+1)である。
【0471】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(2−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物47)
【0472】
化合物47.5(30mg)をDCM中に溶解させ、−40℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌した後に−40℃下において水を加えて反応をクエンチングする。EAを用いて3回抽出を行い、有機層を併合し、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物15mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:609.5(M+1)である。
【0473】
H−NMR(400MHz,DMSO),δ10.57(s,1H),9.21(d,J=8.4Hz,1H),7.88(s,1H),7.78(s,2H),7.67(m,2H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),5.96(m,2H),4.80(m,1H),3.77(d,J=12.4Hz,3H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14,J=9.4,1H)である。
【実施例48】
【0474】
【化81】
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【0475】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
実施例11とまったく同じステップを用いて、「m−メトキシリン酸ジエチル」を「4−メトキシ−3−クロロリン酸ジエチル」に換えて実施例48を製造する。LCMS ESI(+)m/z:628.1(M+1)である。
【0476】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ11.15(s,1H),9.21(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.79−7.82(m,4H),7.68(m,2H),7.57(t,J=8Hz,1H),7.15(dd,J=7.6Hz,4.0Hz,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),1.99(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例49】
【0477】
【化82】
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【0478】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(ベンゾフラン−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【化83】
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ステップA:2,6−ジクロロ−4−(((ベンゾフラリル−6−イル)(エトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物49.1)
【0479】
100mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガスで保護を行い、さらに0℃下において0.7mlの2mol/Lのイソプロピル基塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌を行う;化合物24.3を0.5mlのテトラヒドロフランに溶解してさらに入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mL酢酸エチルで3回に分けて抽出を行い、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して生成物を得る(100mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:437.1(M+1)である。
【0480】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物49.2)
【0481】
化合物49.1(100mg)及びヨウ化リチウム(100mg)を2mlのピリジン中に溶解させ窒素ガス保護下において、120℃において3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、30mlの酢酸エチルで3回に分けて抽出を行い、有機層を併合して、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよくさらに精製する必要はない。
【0482】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物49.3)
【0483】
化合物49.2をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れて、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10ml希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製を行い、45℃減圧下でロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより目的生成物85mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:710.1(M+1)である。
【0484】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンジルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物49)
【0485】
化合物49.3(30mg)をDCM中に溶解させ、−40℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌した後に−40℃下において水を加えて反応をクエンチングする。EAを用いて3回抽出を行い、有機相を併合し、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物15mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:620.0(M+1)である。
【0486】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.19(d,J=8Hz,1H),8.17(s,1H),7.98(d,J=248Hz,1H),7.86(s,1H),7.79−7.76(m,2H),7.55−7.66(m,3H),7.57(t,J=8Hz,1H),7.07(s,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H)である。
【実施例50】
【0487】
【化84】
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【0488】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0489】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0490】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0491】
ステップA:2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(メトキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチル)安息香酸メチル(化合物50.1)
【0492】
300mgのメチル(3−メトキシフェニル)リン酸エチルを10mlの乾燥テトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス保護下において、氷浴中において、1.1mL(2M)のLDAを入れ、氷浴中において1時間攪拌した後、419mgの2,6−ジクロロ−4−ホルミル安息香酸メチルを入れ、常温下において2時間攪拌し、飽和NHClを用いて氷浴中において反応をクエンチングし、30mL酢酸エチルで3回に分けて抽出を行い、有機相を併合すし、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、カラムクロマトグラフィーにより精製し生成物(100mg,23%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:432.8である。
【0493】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)安息香酸(化合物50.2)
【0494】
化合物50.1(100mg)を8mlジクロロメタン中に溶解して窒素ガスの保護下において、−40℃下において、1mLの三臭化ホウ素を入れ、−40℃下において4時間攪拌する。10mlの水を入れてクエンチングを行い、20mlのジクロロメタンで3回に分けて抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよく精製を行う必要がなく、粗生成物70mgが得られる。LCMS ESI(+)m/z:390.8(M+1)である。
【0495】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物50.3)
【0496】
化合物50.2をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3,5−(ジメタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃下において減圧ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることで目的生成物40mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:705.7(M+1)である。
【0497】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物50)
【0498】
化合物1.3を2mlのメタノール及び0.3mLの水中に溶解させ、氷浴中において2eqの水酸化リチウム一水和物を入れ、室温下において1h攪拌し、1Nの塩酸を用いてpH=6になるように調整し、20mLの酢酸エチルを用いて3回抽出し、水洗いし、乾燥して、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、凍結乾燥された生成物5mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:583.6(M+1)である。
【0499】
H−NMR(400MHz,CD OD−d )δ7.95(s,1H),7.86(d,J=5.6Hz,1H),7.73(d,J=4.8Hz,1H),7.62(t,J=5.2Hz,1H),7.31(m,2H),7.26(s,2H),7.21(dd,J=5.2Hz,J=5.2Hz,1H),7.08(d,J=8.4Hz,1H),6.96(t,J=5.2Hz,1H),5.10(m,1H),4.91(m,1H),3.50(dd,J=3.2Hz,J=3.2Hz,1H),3.22(dd,J=2.8Hz,J=3.2Hz,1H),3.29(s,3H),2.39(m,2H)である。
【実施例51】
【0500】
【化86】
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【0501】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)ビニル)ベンズアミド)−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0502】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0503】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0504】
化合物32を5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、LiOH水溶液1mlを入れ、室温で5h攪拌し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的物を得る。LCMS ESI(+)m/z:599.4(M+1)である。
【0505】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.73(s,1H),9.13(d,J=8.8Hz,1H),7.87(s,1H),7.77(d,J=8Hz,2H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.31(m,2H),7.16(m,2H),7.02(m,2H),6.98(m,1H),4.78(m,1H),3.15(s,3H),3.03(m,1H)である。
【実施例52】
【0506】
【化88】
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【0507】
(S,E)−2−(4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノ)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0508】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0509】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0510】
ステップA:(E)−4−(2−(ジ(3−メトキシフェニル)ホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(化合物52.1)
【0511】
1gの化合物32.2を20mlTHF中に溶解させ、0℃に降温させ、5当量のm−メトキシフェニル臭化マグネシウム溶液を入れ、室温にて4h攪拌し、THFを除去し、精製して生成物を得る。
【0512】
ステップB:(E)−4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸(化合物52.2)
【0513】
160mgの化合物52.1を10mlCHClに溶解させ、0℃に降温し、BBr3を入れ、2h反応させた後、水を入れ、酢酸エチルで抽出して乾燥させた後、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして生成物を得る。
【0514】
ステップC:(S,E)−2−(4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物52.3)
【0515】
50mgの化合物52.2、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩40mg及びDIPEA 40mgをDMF5ml中に溶解させ、HATU 60mgを入れ、終夜攪拌して、DMFを除去し、精製して生成物を得る。
【0516】
ステップD:(S,E)−2−(4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物52)
【0517】
15mgの化合物52.3を1mlTHFに溶解させ、LiOH水溶液0.2mlを入れ、0.5h攪拌し、溶媒を除去し、精製して生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:675.5(M+1)である。
【0518】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.81(s,2H),7.87(s,1H),7.89(s,2H),7.86(s,1H),7.58(t,1H),7.76(d,J=4.6Hz,2H),7.66(m,2H),7.51(t,1H),7.34(m,3H),7.13(m,4H),6.94(d,J=4.4Hz,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H)である。
【実施例53】
【0519】
【化90】
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【0520】
(S,E)−2−(4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0521】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0522】
【化91】
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12mgの化合物52を0.5mlMeOH中に溶解させ、10%のパラジウムC1mgを入れ、Hを通気して、3h反応させ、ろ過して、精製して目的物を得る。LCMS ESI(+)m/z:677.5(M+1)である。
【0523】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ10.63(s,2H),8.67(s,1H),8.59(d,J=8.4Hz,1H),8.50(d,J=8Hz,1H),8.40(t,1H),8.18(s,2H),8.16(m,3H),8.01(m,5H),7.75(dd,J=10Hz,2Hz,2H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.81(m,2H),2.11(m,2H)である。
【実施例54】
【0524】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0525】
(S,E)−2−(4−(2−(4−ヒドロキシフェニル)ホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0526】
実施例32を製造するのとまったく同じ方法により実施例54を製造し、そのうち、メトキシ臭化マグネシウムを用いてm−メトキシ臭化マグネシウムの替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:629.5(M+1)である。
【0527】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.15(d,J=8Hz,1H),7.87(s,1H),7.73(t,3H),7.60(d,J=6Hz,1H),7.58(d,J=7.2Hz,1H),7.58(t,1H),7.18(m,3H),6.91(dd,J=10.4Hz,2Hz,2H),4.80(m,1H),3.92(m,2H),3.3(m,2H),3.12(s,1H),1.26(t,J=7.8Hz,3H)である。
【実施例55】
【0528】
【化93】
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【0529】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(メチル(ベンゾフラリル−3−イル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0530】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0531】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0532】
ステップA:ジメチル(ベンゾフラリル−3−イル)ホスフィンオキシド(化合物55.1)
【0533】
100mgのメチル(ベンゾフラリル−3−イル)ホスホノイルクロリドを2mlテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス下において保護し、0℃下において0.7mlの3mol/Lのメチル臭化マグネシウムを入れ、20分間攪拌する。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回に分けて抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的物を得る(100mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:195.1(M+1)である。
【0534】
ステップB:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(メチル(ベンゾフラリル−3−イル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物55)
【0535】
実施例50とまったく同じステップを用いて、「メチル(3−メトキシフェニル)リン酸エチル」を「ジメチル(ベンゾフラン−3−イル)ホスフィンオキシド」に置き換えて、化合物55を製造する。
【0536】
LCMS ESI(+)m/z:638.1(M+1)である。
【0537】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.09(d,J=8Hz,1H),8.16(s,1H),8.01(t,J=8Hz,1H),7.87(s,1H),7.77−7.82(m,2H),7.68(m,2H),7.57(t,J=8Hz,1H),7.38(s,2H),7.05(dd,J=7.6Hz,4.0Hz,1H),4.90(m,1H),4.77(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.40(m,2H),1.80(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例56】
【0538】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0539】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(イソプロピル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0540】
実施例21を製造するのとまったく同じ方法を用いて実施例56を製造し、そのうち、イソプロピルグリニャール試薬を用いてエチルグリニャール試薬の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:626.1(M+1)である。
【0541】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.76(s,1H),9.03(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),7.31−7.35(m,3H),7.12−7.17(m,2H),6.94(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H), 3.15(s,3H),3.01(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.74(m,1H),2.50(m,1H),2.29(m,2H),2.07(m,1H),1.10(dd,J=16Hz,7.0Hz,3H),0.88(dd,J=16Hz,7.0Hz,3H)である。
【実施例57】
【0542】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0543】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(シクロプロピル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)ビニル)ベンズアミド)−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0544】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0545】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0546】
ステップA:(E)−4−(2−(3−メトキシフェニル)クロロホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(化合物57.1)
【0547】
1gの化合物32.3を20mlのSOClに溶解させ、80℃において3時間加熱を行い、濃縮して目的物を得る。
【0548】
ステップB:(E)−4−(2−(3−メトキシフェニル)シクロプロピルホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(化合物57.2)
【0549】
10mlの1Mシクロプロピル塩化マグネシウムのTHF溶液を量り、0.5gの塩化セシウムを入れ、さらに1gの化合物57.1を入れ、室温において1h反応させた後に塩化アンモニウム溶液を加えてクエンチングし、抽出精製した後に目的物を得る。
【0550】
ステップC:(E)−4−(2−((3−ヒドロキシフェニル)シクロプロピルホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸(化合物57.3)
【0551】
160mgの化合物57.2を10ml CHClに溶解させ、0℃に降温させ、BBrを入れ、2h反応させた後、水を入れ、EAで抽出した後に乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的物を得る。
【0552】
ステップD:(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)シクロプロピルホスホノ)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物57.4)
【0553】
50mgの化合物57.3、(2s)−2−アミノ基−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩及び40mg DIPEA 40mgをDMF 5mlに溶解させ、HATU 60mgを入れ、終夜攪拌し、DMFを除去し、精製して目的物を得る。
【0554】
ステップE:(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)シクロプロピルホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物57)
【0555】
15mgの化合物57.4を1mlTHF中に溶解させ、LiOH水溶液0.2mlを入れ、0.5h攪拌し、溶媒を除去し、精製して目的物を得る。LCMS ESI(+)m/z:622.1(M+1)である。
【0556】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.80(s,1H),9.13(d,J=8.8Hz,1H),7.87(s,1H),7.82(s,2H),7.78(d,J=8Hz,2H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.17−7.37(m,5H),6.96(m,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.04(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),1.25(m,1H),0.66−0.89(m,4H)である。
【実施例58】
【0557】
【化98】
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【0558】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)ビニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0559】
実施例57とまったく同じ方法を用いて実施例58を製造し、そのうち、メチルグリニャール試薬を用いてシクロプロピルグリニャール試薬の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:596.1(M+1)である。
【0560】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.80(s,1H),9.14(d,J=8.8Hz,1H),7.87(s,1H),7.78(m,3H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.38(m,1H),7.25(d,J=20Hz,2H),7.15−7.18(m,2H),6.96(m,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.04(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),1.73(d,,J=13.2Hz 3H)である。
【0561】
細胞接着阻害実験(Cell Adhesion Inhibition Assay)
【0562】
ヒトTリンパ細胞株Jurkat(ATCC TIB−152)を用いてT−細胞接着試験を行う:PBS中においてヤギAnti−Human IgG(Fc specific)(Sigma I8885)を10μg/mlに希釈させ、4℃において各ウェル100uL/96ウェルプレートを用いて12時間インキュベーションし、ウェブプレート中の液体を捨て、200uL 1%のBSAを37℃において90分間封止させ、それからPBSを用いてプレートを3回洗浄する。各ウェルに50uLの1ug/mLのICAM−1(0.1%BSA,0.01%Tween20を含む)を入れ、37℃において3hインキュベーションする。Assayの緩衝液(20mM HEPES pH7.6,140mM NaCl,1mM MgCl,1mM MnCl,0.2%glucose)を用いてプレートを3回洗浄する。
【0563】
Jurkatサイトメーター100−Gを用いて遠心処理を行い、新たに細胞を37℃のassay緩衝液(20mM HEPES pH7.6,140mM NaCl,1mM MgCl,1mM MnCl,0.2% glucose)に浮遊(懸濁)させる。各mLの細胞懸濁液中に2μlの1mM BCECF−AMを入れる。37℃において30分間インキュベーションを行い、インキュベーション過程において、10分間ごとに一回攪拌する。インキュベーションが完了した後、37℃のassay緩衝液を用いて細胞を洗浄する。細胞を6x10/mL濃度に浮遊(懸濁)させる。
【0564】
測定緩衝液中において阻害剤を2X最終濃度となるように(最終濃度の2倍の濃度となるように)希釈し、室温下において50uLの化合物溶液及び60uLのJurkat細胞を混合させ、37℃において30分間インキュベーションする。100μL/ウェルの細胞及び阻害剤をプレート中に入れて且つ室温下において1時間インキュベーションする。蛍光計を用いて総蛍光度:ex:485;em:530;Cutoff:530を用いて総蛍光度(Total fluorescence)を測定する。Assay緩衝液を用いてプレートをもう一度洗浄し、蛍光計を用いて蛍光度:ex:485;em:530;Cutoffを測定する。得られた結果を阻害−濃度関係図にし、標準方法を用いてEC50を計算する。表1は該方法により得られた一部のEC50値を示している。
【0565】
表1は細胞接着阻害のEC50を示したものである。
【表1】
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【0566】
表1(つづき)
【0567】
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【0568】
NA:データなし
【0569】
実施例:製剤
【0570】
実施例11で得られた化合物5.0gを90mLの無菌生理塩水中に入れ、0.7gのNaOHを入れ、攪拌して透明溶液を得る;上の溶液中にNaHPO飽和水溶液を入れ、溶液のpHが6.75−7.25間となるようにする。得られた水溶液中に無菌生理塩水を入れ、全体体積が100.0mLとなるようにする。上記溶液に窒素ガスを通気し、1時間ガスを吹き込み、得られた溶液を密封し、5℃において光を避けて保存する。使い捨ての点眼液袋容器に分けて包装し、それぞれ60mLの製剤溶液となるようにする。化合物の性質及び使用要求に対するニーズにより、該製剤の方法及び具体的な比例は必要に応じて調整できる。

【手続補正書】
【提出日】2019年11月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬化学分野に係り、具体的には、リン含有化合物及びその製造方法並びにドライアイの治療におけるそれを用いた医薬品に係るものである。
【背景技術】
【0002】
涙液は目(眼球)に対して持続的に潤い及び潤滑を与え、視力及び目の快適性を維持する上における重要なポイントである。涙液は水、油脂、粘液、抗体及び特定のタンパク質(抗感染作用を有するもの)からなるものである。これらの成分は目の周囲に位置する特殊の腺体によって分泌されたものである。涙液システムにおいて不均衡が存在する場合、人間は目が乾いていると感じてしまう。
【0003】
ドライアイズ症候群はよく見られる眼球表面の炎症性疾患である。ドライアイの患者は目の痛み、光に対する過敏、痒さ、赤み(目の充血)及び視力のかすみを感じる可能性がある。ドライアイズ症候群は複数の誘発要因を有し、年齢、性別、環境、医薬品、手術、及び例えば自己免疫疾患、糖尿病、甲状腺疾患、リンパ腫などの全身性疾患によって引き起こされる。ドライアイが適切な診断及び治療を受けられなければさらには例えば感染症、眼表面の角化、角膜潰瘍及び結膜の鱗状化などの合併症を引き起こす可能性がある。
【0004】
このため、ドライアイは5〜10%の人口を困らせる大変な疾患であり、特に長期間に渡ってコンピュータを使用する人、及び中年以上の人にとって深刻である。現在の眼科外来における患者の30%以上がドライアイ患者である。ドライアイ患者は中国に多いものの、今までにドライアイの治療に用いられる医薬品が未だ認可されていない。患者は人口涙液によって一時的な緩解を得ている現状である。そのため、ドライアイを治療する医薬品は切実に必要とされている。
【0005】
ドライアイの罹患率と年齢は比例関係を呈し、50歳以上の人の約20%が程度の異なるドライアイを発している;性別もドライアイに影響し、女性、特に高齢女性におけるドライアイの罹患率は明らかに男性より高く、これは性ホルモンの分泌と関係がある可能性がある。ホワイトカラーの人達は長時間において空調環境下におり、長時間スクリーンを使用することによりこの人達のドライアイの罹患率は高い。ドライアイは一連の病理的過程であり、病状は軽度から重度まで連続的に発展し、且つ軽度、中度、重度の間に明らかな境界線はない。ドライアイの病因は複雑であるが、各種の原因によって引き起こされるドライアイの病理は似ている。免疫細胞が眼球の表面を浸潤して慢性の炎症を引き起こし、眼球表面に対してダメージをもたらす。現在、欧米市場においては二つの医薬品が認可されている:(1)シクロスポリンA懸濁液。当該医薬品は大変強い免疫系阻害剤であり、免疫系に対するダメージをもたらす可能性がある。これとともに、懸濁液であるため、長期間保管における安定性の問題、及び使用する際に患者の目に対して刺激を与えるなどの問題が存在する;(2)Lifitigrast、該医薬品は2016年12月に米国FDAによって認可され、免疫細胞移動阻害剤であり、免疫細胞が炎症部位に入ることを阻止することにより治療効果を得る;しかしながら該医薬品は親油性が高く(lipotropic)、且つ臨床上において>50%の患者に対して治療効果がない。
【発明の概要】
【0006】
本発明は新規の免疫細胞移動阻害剤である。優れた親水性を有し、目薬に開発することができる。免疫細胞の移動に対して大変強い阻害能力を有し、大多数のドライアイ患者の症状を緩和させることができる。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はリン含有化合物を提供し、その特徴は、下記構造に示される化合物であり、
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
式中において、
はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0008】
におけるアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の炭素原子数が1−12の直鎖、分岐鎖またはシクロアルキル基から選ばれるものである;
【0009】
アリール基は例えば、フェニル基、ナフチル基、キノリル基、またはベンゼン環におけるいずれかまたは複数のCが炭素原子数1−3のアルキル基/フェニル基/ハロゲン/ニトロ基/アミノ基/スルホニル基/アミド基/炭素原子数1−3のアルコキシ基に置換されたフェニル基、ナフチル基またはキノリル基から選ばれるものである;
【0010】
ベンジル基は例えば:ベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数のCが炭素原子数1−3のアルキル基/フェニル基/ハロゲン/ニトロ基/アミノ基/スルホニル基/炭素原子数1−3のアルキル基によって置換されたベンジル基から選ばれるものである;
【0011】
はヒドロキシ基、アルキル基、H、アルコキシ基、アミド基、アルキルアミド基から選ばれるものである;
【0012】
におけるアルキル基は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の炭素原子数が1−12の直鎖、分岐鎖またはシクロアルキル基から選ばれるものである;
【0013】
アルコキシ基は例えば、メトキシ基、エトキシ基等の炭素原子数が1−12の直鎖、分岐鎖またはシクロアルコキシ基から選ばれるものである;
【0014】
nは0及び1から選ばれるものである;
【0015】
XはC、O、Nから選ばれるものである;
【0016】
Xにおいて、それがCである場合、ここは(−CH−)または(−C(R)−とすることができ、そのうち、R、Rは同じまたは異なる任意の置換基とすることができ、例えば、H、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン等である;)
【0017】
Xにおいて、それがNである場合、ここは(−NH−)または(−N(R)−とすることができ、そのうち、Rは任意の同じまたは異なる置換基とすることができ、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基等である;)
【0018】
ZはC、O、S、Nから選ばれるものである;
【0019】
Zにおいて、それがCである場合、ここはカルボニル基(−(C=O)−)、アルキル基(−C2n−、そのうち、nは10以下の自然数である)、または(−C(RR2)−、分岐鎖アルキル基とすることができ、そのうち、R、R2は同じまたは異なる任意の置換基とすることができ、例えば、H、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン等)とすることができる。
【0020】
Zにおいて、それがNである場合、(−NH−)または(−N(R)−とすることができ、そのうち、Rは任意の置換基とすることができ、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基などである;)
【0021】
はベンゼン環上のいずれか一つまたは複数を置換するH、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
【0022】
YはC、O、Nから選ばれるものである;
【0023】
Yにおいて、それがCである場合、ここは(−CH−)または(−C(R)−とすることができ、そのうち、R、Rは同じまたは異なる任意の置換基とすることができ、例えば:H、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基、ハロゲン等である;)
【0024】
Yにおいて、それがNである場合、ここは(−NH−)または(−N(R)−とすることができ、そのうち、Rは任意の置換基とすることができ、例えば:メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基等である);
【0025】
はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0026】
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0027】
G1及びG2に代表される置換基はm−位、p−位、またはo−位においてベンゼン環上に配置される。
【0028】
さらには、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、前記アリール基はフェニル基及びその誘導体、ナフチル基及びその誘導体、Nヘテロ環またはOヘテロ環のフェニル基及びその誘導体、Nヘテロ環またはOヘテロ環のナフチル基及びその誘導体から選ばれるものである;
そのうち、前記誘導体は芳香環上のいずれか一つまたは複数が、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基によって置換されたものである。
【0029】
さらに、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、前記Xはアミノ(−NH−)、アミン(−N(R)−)から選ばれるものである;
【0030】
前記Yは(−NH−)、アミン(−N(R)−)、アンモニウム(−N(R)−から選ばれるものであり、そのうちRは任意の置換基とすることができ、例えば、メチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基等である)、R4、R5は同じまたは異なる任意の置換基とすることができ、例えばメチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基等であり、Nと配位するアニオンはハロゲンから選ぶことができる)。
【0031】
さらには、本発明はリン含有化合物を提供し、さらに以下の特徴を有する:即ち、前記Rは以下の構造に示されるものから選ばれるものである:
【0032】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0033】
nは0−5の整数から選ばれるものである;
【0034】
前記AはS、C、N、Oから選ばれるものである;
【0035】
前記R42はアリール基、アルキル基、アルキルアミド基、アルキルスルホニルアミド基、シクロアルキル基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、置換されたヘテロシクロアルキル基から選ばれるものである;
【0036】
そのうち、前記アリール基は6−12員のアリール基及びその誘導体、5−12員の芳香環上におけるいずれか一つまたは複数の炭素原子がO、N、Sによって置換されたヘテロアリール基から選ばれるものである;
【0037】
そのうち、前記誘導体は芳香環上におけるいずれか一つまたは複数が、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、スルホニル基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基によって置換されたものである。
【0038】
前記ヘテロアリール基上にはさらに−N−R422構造を有することができる;
【0039】
前記R422はスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ヒドロキシ基である;
【0040】
前記シクロアルキル基は3−12員のシクロアルキル基である;
【0041】
前記置換されたシクロアルキル基は、環上におけるいずれか一つまたは複数がスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基によって置換されたものである;
【0042】
前記ヘテロシクロアルキル基は3−12員のヘテロシクロアルキル基上におけるいずれか一つまたは複数の炭素原子がO、N、Sによって置き換えられたものである;
【0043】
前記ヘテロシクロアルキル基上の炭素原子はさらにC=O基及び/またはSO及び/またはSO基によって置き換えられることができる;
【0044】
前記置換されたヘテロシクロアルキル基は環上におけるいずれか一つまたは複数がスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボニル基によって置換されたNヘテロ、OヘテロまたはSヘテロの四員、五員、六員または七員環のシクロアルキル基である;
【0045】
前記置換されたヘテロシクロアルキル基上はさらに−N−R422の構造を有する;
【0046】
前記R422はスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ヒドロキシ基である;
【0047】
前記R42はさらに下記構造に示される基から選ばれることができる;
【0048】
【化3】
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【0049】
前記R43、R44は同じまたは異なるアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基によって置換された炭素原子数が5以下のアルキル基である;
【0050】
G3は3−12員環である;
【0051】
前記G3の環上における炭素原子はさらに一部がO、S、N、C=OまたはSOによって置き換えられることができる;
【0052】
前記R45はG3環上における一つまたは複数を置換するアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基である。
【0053】
さらに言えば、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、下記構造に示される化合物である:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0054】
そのうち、前記C及びCはいずれも炭素原子であり、その間の炭素結合は単結合、二重結合または三重結合である。
【0055】
さらに言えば、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、以下の構造に示される化合物である:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0056】
11はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基から選ばれたものである;
【0057】
はヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲンから選ばれるものである;
【0058】
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基から選ばれるものである;
【0059】
はH、アルキル基、アリール基から選ばれるものである;
【0060】
41はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基から選ばれるものである;
【0061】
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである。
【0062】
さらに言えば、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、下記構造に示される化合物である:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0063】
そのうち、X、X、X、XはH、アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基から選ばれるものである。
【0064】
さらに言えば、本発明はリン含有化合物を提供し、以下の特徴を有する:即ち、前記リン含有化合物は以下に示される化合物から選択される化合物である:
【0065】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(hydroxy(phenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)phenyl) Propionic acid);
【0066】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((hydroxy(3−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)phenyl) Propionic acid);
【0067】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(hydroxy(m−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl)propionic acid);
【0068】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(methoxy(phenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl) propionic acid);
【0069】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(methoxy(phenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl )Phenyl) propionic acid);
【0070】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(エトキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(ethoxy(m−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl )Phenyl) propionic acid);
【0071】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((methoxy(3−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl )Phenyl) propionic acid);
【0072】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(methoxy(3−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl) Phenyl) propionic acid);
【0073】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(methyl(phenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl )Phenyl)propionic acid);
【0074】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(methyl(phenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl) propionic acid);
【0075】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((methyl(3−hydroxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl) propionic acid);
【0076】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((methoxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl) propionic acid);
【0077】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−((hydroxy(3−methoxyphenyl)phosphoryl)ethynyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)Phenyl)propionic acid);
【0078】
また、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、
化合物A及び化合物Cから、順次化合物B上にある活性部位と反応することにより前記リン含有化合物を得る;
【0079】
そのうち、前記化合物Aは下記構造に示される化合物である:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0080】
前記化合物Cは下記構造に示される化合物である:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0081】
前記化合物Bは下記構造に示される化合物である:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0082】
そのうち、LとL′及びLとL′はそれぞれ一ペアの互いに反応し得る活性基であり、反応過程において、LとL′の反応、LとL′の反応により目的生成物を得る;
【0083】
はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0084】
はヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲンから選ばれるものである;
【0085】
nは1〜3の自然数から選ばれるものである;
【0086】
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
【0087】
はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
【0088】
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである。
【0089】
また、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、
前記LとL′及びLとL′との間に、置換反応(substitution reaction)、付加反応、脱離反応または単置換反応(single displacement reaction)が起きることにより、LとL′及びLとL′との間に結合を形成する。
【0090】
また、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、前記Lはハロゲン、アミノ基、シアノ基、チオ基 、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものである。
【0091】
前記L′はハロゲン、アルキニル基、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、エステル基、アルコキシ基、スルホニルアミド基、アルコキシスルホニル基から選ばれるものである;
【0092】
前記Lはハロゲン、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、エステル基、アルコキシ基、スルホニルアミド基、アルコキシスルホニル基から選ばれるものである;
【0093】
前記L′はハロゲン、アミノ基、チオ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものである。
【0094】
さらには、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、
前記化合物Aと化合物Cとのモル比は1:0.1−10である;
前記化合物Cと化合物Bとのモル比は1:0.1−10である。
【0095】
さらには、本発明は前記リン含有化合物の製造方法を提供し、その特徴は、具体的な工程ステップは以下に示される通りである:
ステップ1、リン酸ジエステルの誘導体中にハロゲン化試薬を入れ、50−100℃の温度下において1−5時間反応した後、直接ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして基質1を得る;
【0096】
本ステップは、リン酸ジエステルの誘導体を、活性反応基を有する基質にするためのものであり、例えば直接活性基L1を有する化合物Aを利用するであれば、該ステップ1を省略できる。
【0097】
本発明において、リン酸ジエステルの誘導体は以下の構造に示される化合物である。
【0098】
【化10】
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【0099】
111、R112、R113はアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、キノリル基などのアリール基)、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのアルキル基)から選択されるものである;
【0100】
ハロゲン化試薬は一般的に塩化チオニル(ジクロロスルホキシド)、ホスゲン、臭素等のハロゲンを提供する試薬を使用する。
【0101】
該反応は好ましくは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の保護ガスの保護下において行われる。
【0102】
該反応において、100mgあたりのリン酸ジエステルの誘導体に対して、添加されるハロゲン化試薬の量は0.5−4mlである。
【0103】
ステップ2、0℃以下の温度下において、エチニル安息香酸メチルの誘導体中において、順次グリニャール試薬及び基質1を入れ、0.1−2時間反応させ、酸溶液を用いて反応をクエンチングし、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、中間生成物1を得るものである。
【0104】
本発明において、エチニル基安息香酸メチルの誘導体は以下の構造に示される化合物である:
【化11】
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【0105】
そのうち、R311はいずれか一つまたは複数のハロゲン、ニトロ基、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、キノリル基等のアリール基)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのアルキル基)等によって置換されたものから選ばれるものである;
【0106】
該エチニル基とギ酸メチル基はp−位、o−位またはm−位とすることができる;
【0107】
該エチニル安息香酸メチルの誘導体とグリニャール試薬と基質との質量比は、1:(0.01−10):(1−10)である;
【0108】
該反応は好ましくは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の保護ガスの保護下において行われる。
【0109】
該反応は好ましくはエーテル系溶媒中において行われる。
【0110】
クエンチング反応に用いられる酸は無機酸であり、該酸の濃度は好ましくは0.5−1.5mol/Lであり、該酸の使用量は好ましくは反応物全体量の0.01−10倍である;
【0111】
該抽出用の試薬は好ましくはエステル溶媒である。
【0112】
ステップ3、中間生成物1と脱エステル基試薬を、100−150℃の温度下において2−5時間反応させ、酸溶液を入れ、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、中間生成物2を得る;
【0113】
該中間生成物1と脱エステル基試薬の質量比は1:0.5−3である;
【0114】
該反応は好ましくは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の保護ガスの保護下において行われる。
【0115】
クエンチング反応に用いられる酸は好ましくは無機酸であり、該酸の濃度は好ましくは0.5−1.5mol/Lであり、該酸の使用量は好ましくは反応物全体量の0.01−10倍である;
【0116】
該抽出用の試薬は好ましくはエステル溶媒である。
【0117】
ステップ4、中間生成物2において、順次Lがアミノ基の化合物C、アルカリ性触媒を入れ、20−50℃の温度下において、1−10時間反応させ、酸溶液で反応をクエンチングし、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、アルキニル基を有するリン含有化合物を得る。
【0118】
該中間生成物2、化合物C及びアルカリ性触媒のモル比は1:1−5:5−20である。
【0119】
エッチング反応に用いられる酸は好ましくは無機酸であり、該酸の濃度は好ましくは0.5−1.5mol/Lであり、該酸の使用量は好ましくは反応物全体量の0.01−10倍である。
【0120】
該抽出用の試薬は好ましくはエステル溶媒である。
【0121】
前記反応過程はいずれも精製せずに直接次のステップの案に用いることができ、それぞれのステップの収率は約50−95%で、総収率は約50−80%である。
【0122】
前記過程の具体的な反応式は以下に示す通りである:
【0123】
【化12】
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【0124】
さらには、本発明はリン含有化合物の製造方法を提供し、さらに以下の特徴を有する:即ち、前記アルキニル基含有のリン含有化合物は、還元反応、エステル化反応、アミド化反応、置換反応、付加反応中の一種類または複数種類の反応により、対応のリン含有生成物を得るものである。
【0125】
また、本発明は前記リン含有化合物の応用について提供し、その特徴は以下である:一種の免疫細胞移動阻害剤として使用できる。
【0126】
また、本発明はさらに前記リン含有化合物の応用を提供し、その特徴は以下である:前記リン含有化合物を含む目薬であって、ドライアイの緩和及び治療に用いることができる。
【0127】
該目薬製剤の製造方法はいかなる通常の製剤法を用いることができる。
【0128】
例えば、前記化合物を10−200倍重量の無菌生理食塩水中に入れ、0.01−1倍のアルカリ溶液を入れて、攪拌して透明溶液を得る:さらに前記溶液中に緩衝液を入れて、溶液のpHが6.5−7.5の間となるようにする;さらに得られた水溶液中に無菌生理塩水を入れ、全体体積が元の体積の1.5−20倍となるようにする。さらに上記溶液に窒素ガスを通気し、0.5〜10時間ガスを吹き込み、得られた溶液を密封し、5℃において光を避けて保存する。使い捨ての点眼液袋中に入れて使用に備える。そのうち、前記水酸化ナトリウムとNaHPO飽和水溶液は他の緩衝液によって置き換えられることもできる。
さらには、本発明はリン含有化合物を含む免疫細胞移動阻害剤を提供する。
さらには、本発明はリン含有化合物の免疫細胞移動阻害剤としての使用を提供する。
さらには、本発明はリン含有化合を含む医薬組成物を提供する。
さらには、本発明はドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬を提供する。
さらには、本発明はリン含有化合物を有効成分として含有する、ドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬を提供する。
さらには、本発明はリン含有化合物の、ドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬の製造における使用を提供する。
さらには、本発明はドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬の製造方法であって、
リン含有化合物を無菌生理塩水中に入れた後、水酸化ナトリウムを入れて攪拌して透明溶液を得るステップ;
上記により得られた溶液中においてNaH2PO4飽和水溶液を入れ、溶液のpHが6.75−7.25の間となるようにするステップ;
無菌生理塩水で定容した後、上記溶液中に窒素ガスを通気し、0.1−5時間泡を吹き込み、得られた溶液を密封し、5℃において光を避けて保存し使用に備えるステップ;
前記ステップを含むことを特徴とする、前記製造方法を提供する。
さらには、本発明は他の緩衝液を用いて水酸化ナトリウム及びNaH2PO4を置き換えられることを特徴とする、請求項19に記載のドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0129】
本発明の作用と効果は以下である:
【0130】
本発明において、新規のリン含有化合物が合成され、新規の免疫細胞移動阻害剤である。優れた親水性を有し、目薬に開発しやすく、免疫細胞の移動に対して大変強い阻害能力を有し、大多数のドライアイ患者の症状を緩和させることができる。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0131】
【化13】
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【0132】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸((2s)−2−(2,6−Dichloro−4−(2−(hydroxy(phenyl)phosphoryl)ethyl)benzamide)−3−(3−(methanesulfonyl)phenyl)Propionic acid)
【0133】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0134】
【化14】
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【0135】
ステップA:メトキシフェニルホスホリルクロリド(Methoxy phenyl phosphoryl chloride)(化合物1.1)
【0136】
150mgのフェニルリン酸ジメチルを量り、4mlの塩化チオニルを入れ、窒素ガスの保護下において、75℃下において2時間反応した後にロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。
【0137】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−((フェニル(メトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物1.2)
【0138】
50mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス保護下において、0℃下において入0.2ml 2mol/Lのイソプロピル塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌する;化合物1.1を0.5mlのテトラヒドロフランに溶解してから入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液で反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して生成物を得る(50mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:382.6(M+1)である。
【0139】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物1.3)
【0140】
化合物1.2(50mg)とヨウ化リチウム(50mg)を1mlのピリジン中に溶解して窒素ガス下で保護し、120℃下において3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、30mlの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションしればよくさらに精製する必要がない。LCMS ESI(+)m/z:354.6(M+1)である。
【0141】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物1.4)
【0142】
化合物1.3をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下でロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより目的生成物40mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:669.5(M+1)である。
【0143】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物1)
【0144】
化合物1.4を1mlのメタノール中に溶解させ、Pd/C(10%,0.1eq)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、逆相高速液体クロマトグラフィーを行い、凍結乾燥された生成物10mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:583.6(M+1);H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.02(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(m,3H),7.66(m,1H),7.55(m,2H),7.51(m,2H),7.29(s,2H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=15Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=15.5Hz,J=10.4Hz,1H),2.70(m,2H),2.11(m,2H)である。
【実施例2】
【0145】
【化15】
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【0146】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0147】
具体的な反応式は以下に示される通りである::
【0148】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0149】
ステップA:(m−メトキシフェニル)エトキシホスホリルクロリド(化合物2.1)
【0150】
200mgのm−メトキシフェニルリン酸ジエチルを量り、4mlの塩化チオニルを入れ、窒素ガス保護下において、75℃下で12時間反応した後に直接ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。
【0151】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−(((m−メトキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物2.2)
【0152】
100mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガスで保護し、さらに0℃下において入0.7mlの2mol/Lのイソプロピル塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌する;化合物2.1を0.5mlのテトラヒドロフランに溶解させてさらに入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルを用いて3回抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して生成物(100mg,60%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:426.6(M+1)である。
【0153】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(m−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物2.3)
【0154】
化合物2.2(100mg)とヨウ化リチウム(100mg)を2mlのピリジン中に溶解させ窒素ガスで保護を行い、120℃で3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、30mlの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよくさらなる精製を必要とない。LCMS ESI(+)m/z:384.6(M+1)である。
【0155】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(m−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジル(化合物2.4)
【0156】
化合物2.3をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下においてロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより目的生成物80mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:699.5(M+1)である。
【0157】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物2)
【0158】
化合物2.4(40mg)を1mlのDCM中に溶解させ、窒素ガス保護下において、−40℃下で0.2mlの三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、それから0℃下において30分間攪拌を行う。−40℃下において水を入れてクエンチングし、30mlEAで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して15mgの生成物を得る。
【0159】
LCMS ESI(+)m/z:595.5(M+1)である。
【0160】
H−NMR(400MHz,DMSO),δ9.16(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.76(d,J=7.6Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.44(s,2H),7.28(m,1H),7.16(m,2H),6.77(m,1H),4.78(m,1H),3.29(m,1H),3.14(s,3H),3.01(dd,J=14,J=10.4,1H)。
【実施例3】
【0161】
【化17】
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(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0162】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
化合物2.5(10mg)を1mlメタノール中に溶解させ、1mgPd/C(10%)を入れ、常圧下で1.5h水素反応した後にろ過を行う。ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし精製することで3mg生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:599.6(M+1)である。
【0164】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.72(s,1H),9.04(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H,),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.33(m,1H),7.28(s,2H),7.15(m,2H),6.93(m,1H),4.75(m,1H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=10.8Hz,J=9.6Hz,1H),2.69(m,2H),2.04(m,2H)である。
【実施例4】
【0165】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0166】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0167】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0168】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0169】
ステップA:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物4.1)
【0170】
化合物を1.4(20mg)を0.5mlメタノール中に溶解させ、トリメチルシリルジアゾメタン(3eq)を入れ、常温下において30分間攪拌する。適量の酢酸を入れてクエンチングを行い、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、5mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションしればよい。LCMS ESI(+)m/z:683.6(M+1)である。
【0171】
ステップB:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物4)
【0172】
化合物4.1をメタノール(1ml)中に溶解させ、1mgPd/C(10%)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:597.6(M+1)である。
【0173】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.03(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.75(m,3H),7.66(m,2H),7.56(m,3H),7.32(s,2H),4.75(m,1H),3.51(d,J=11.2Hz,3H),3.28(dd,J=14.4Hz,J=3.6Hz,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=14.4Hz,J=10.8Hz,1H),2.72(m,2H),2.34(m,2H)である。
【実施例5】
【0174】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メトキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0176】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0177】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
化合物4.1をDCM中に溶解させ、−40℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌した後に−40℃下において水を加え反応をクエンチングする。酢酸エチルで3回抽出し、有機相を併合し、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:593.6(M+1)である。
【0179】
1H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.21(d,J=8.4Hz,1H),7.88(m,5H),7.77(m,1H),7.72(m,1H),7.67(m,1H),7.63(m,2H),7.57(m,1H),3.83(d,J=12.4Hz,3H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=13.6Hz,J=10.4Hz,1H)である。
【実施例6】
【0180】
【化23】
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【0181】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(エトキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0182】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0183】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0184】
ステップA:2,6−ジクロロ−4−(((m−ヒドロキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物6.1)
【0185】
化合物2.2をDCM中に溶解させて低温において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌し、−40℃下において反応をクエンチングし、EAで3回抽出し、有機相を併合しロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。
【0186】
LCMS ESI(+)m/z:398.6(M+1)である。
【0187】
ステップB:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((エトキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物6.2)
【0188】
化合物6.1をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロパン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌させ、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出を行い、有機相を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下でロータリーエバポレーターを用いてエバポレーションすることで目標精製物を得る。LCMS ESI(+)m/z:713.5(M+1)である。
【0189】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(エトキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物6)
【0190】
化合物6.2を1mlのメタノール中に溶解させ、Pd/C(10%,0.1eq)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製により生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:627.5(M+1)である。
【0191】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.85(s,1H),9.05(d,J=5.6Hz,1H),7.86(s,1H),7.76(d,J=4.8Hz,1H),7.66(d,J=4.8Hz,1H),7.57(dd,J=5.2Hz,J=5.2Hz,1H),7.35(m,1H),7.33(s,2H),7.16(m,2H),6.98(m,1H),4.75(m,1H),3.91(m,1H),3.78(m,1H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.01(m,1H),2.70(m,2H),2.25(m,2H,)1.19(t,J=4.8Hz,3H)である。
【実施例7】
【0192】
【化25】
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【0193】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0194】
具体的な反応式は以下に示される通りである::
【0195】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0196】
ステップA:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物7.1)
【0197】
化合物2.4(40mg)を1mlメタノール中に溶解させ、トリメチルシリルジアゾメタン(3eq)を入れ、常温下において30分間攪拌する。適量のメタノールでクエンチングさせ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、5mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。LCMS ESI(+)m/z:713.5(M+1)である。
【0198】
ステップB:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物7)
【0199】
化合物7.1(30mg)をDCM中に溶解させ、−40℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌した後に−40℃において水を入れて反応をクエンチングする。EAで3回抽出し、有機相を併合させ、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、精製して目的生成物15mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:609.5(M+1)である。
【0200】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ10.05(s,1H),7.85(s,3H),7.76(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.42(m,1H),7.29(m,1H),7.25(m,1H),7.07(m,1H),4.75(m,1H),3.80(d,J=12.4Hz,3H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.04(m,1H)である。
【実施例8】
【0201】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0202】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メトキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0203】
具体的な反応式は以下に示される通りである::
【0204】
【化28】
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【0205】
化合物7.2(10mg)をメタノール(1ml)中に溶解させ、1mgPd/C(10%)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、目的生成物4mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:613.6(M+1)である。
【0206】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.87(s,1H),9.04(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.37(m,1H),7.34(s,2H),7.15(m,2H),7.00(m,1H),4.75(m,1H),3.50(d,J=11.6Hz,3H),3.27(m,1H),3.15(s,3H),3.01(m,1H),2.72(m,2H),2.30(m,2H)である。
【実施例9】
【0207】
【化29】
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【0208】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0209】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0210】
【化30】
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【0211】
ステップA:メチルフェニルホスホリルクロリド(化合物9.1)
【0212】
500mgのメチルフェニルリン酸メチルを量り、10mlの塩化チオニルを入れ、窒素ガス保護下において75℃において2時間反応させた後に直接ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。
【0213】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−((フェニル(メチル)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物9.2)
【0214】
200mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを2mlテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガスの保護下において、0℃下において0.66ml的2mol/Lのイソプロピル塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌を行う;化合物9.1を0.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解してから入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液で反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機相を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして、精製して生成物(200mg,60%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:366.6(M+1)である。
【0215】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物9.3)
【0216】
化合物9.2(200mg)とヨウ化リチウム(200mg)を2mlピリジン中に溶解させて窒素ガス下において保護を行い、120℃で3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、40mlの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればさらなる精製を必要とない(150mg)。LCMS ESI(+)m/z:352.6(M+1)である。
【0217】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物9.4)
【0218】
化合物9.3をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、酢酸エチルで3回抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。精製して、目的生成物150mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:667.5(M+1)である。
【0219】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物9)
【0220】
化合物9.4(20mg)をDCM中に溶解して低温下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌し、それから−40℃下において反応をクエンチングし、EAで3回抽出を行い、有機相を併合してロータリーエバポレーターを用いてエバポレーションして精製生成物10mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:577.6(M+1)である。
【0221】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.21(d,J=8.4Hz,1H),7.91(m,2H),7.86(s,1H),7.80(s,2H),7.77(d,J=4.4Hz,1H),7.67(m,2H),7.62(m,2H),7.57(m,1H),4.80(m,1H),3.29(m,1H),3.15(s,3H),3.03(m,1H),2.02(d,J=14.8Hz,3H),2.11(m,2H)である。
【実施例10】
【0222】
【化31】
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【0223】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(フェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0224】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0225】
【化32】
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【0226】
化合物9.4(10mg)をメタノール(1ml)中に溶解させ、1mgPd/C(10%)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、精製して目的生成物3mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:581.6(M+1)である。
【0227】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.04(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.78(m,3H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.56(m,4H),7.31(s,2H),4.75(m,1H),3.27(m,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.79(m,2H),2.29(m,2H),1.67(d,J=13.4Hz,3H.)である。
【実施例11】
【0228】
【化33】
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【0229】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0230】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【化34】
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【0231】
ステップA:(m−メトキシフェニル)メチルリン酸エチル(化合物11.1)
【0232】
化合物m−メトキシリン酸ジエチル(2g)を塩化チオニル(10ml)中に入れ、75℃下において終夜攪拌を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションした後に0℃下において3mol/Lのメチル塩化マグネシウム(5ml)を入れ、30分間攪拌した後に0℃下において希塩酸溶液を入れて反応をクエンチングし、EAで抽出を行い、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物(1.2g,68%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:214.6(M+1)である。
【0233】
ステップB:(m−メトキシフェニル)メチル塩化ホスホリル(化合物11.2)
【0234】
化合物11.1(150mg)中において塩化チオニルを入れ、70℃下において3時間攪拌し、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的生成物を得る。
【0235】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−(((m−メトキシフェニル)(メチル)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物11.3)
【0236】
100mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス保護下において、0℃下において0.7mlの2mol/Lのイソプロピル基塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌を行う;化合物11.2を0.5mlのテトラヒドロフランに入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして、精製して生成物を得る(90mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:396.6(M+1)である。
【0237】
ステップD:2,6−ジクロロ−4−((メチル(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物11.4)
【0238】
化合物11.3(90mg)を2mlのDCM中に溶解させ、窒素ガスの保護下において、−40℃下において0.4mlの三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、それから0℃下において30分間攪拌を行う。−40℃下において水を入れてクエンチングさせ、30ml酢酸エチルで抽出を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして、80mgの目的生成物を得る。ESI(+)m/z:368.6(M+1)である。
【0239】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物11.5)
【0240】
化合物11.4をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下でロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的生成物70mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:683.5(M+1)である。
【0241】
ステップF:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物11)
【0242】
化合物11.5(20mg)を1mlのDCM中に溶解させ、窒素ガス保護下において、−40℃において0.5mlの三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、それから0℃下において30分間攪拌を行う。−40℃下において水を入れてクエンチングし、30mlEAで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して8mg生成物を得る。
【0243】
LCMS ESI(+)m/z:593.5(M+1)である。
【0244】
H−NMR(400MHz,DMSO),δ9.98(s,1H),9.22(d,J=8.4Hz,1H),7.86(s,1H),7.79(s,2H),7.77(m,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.58(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.40(m,1H),7.31(m,1H),7.26(m,1H),7.02(m,1H),4.80(m,1H),3.32(m,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14,J=10.8,1H),1.97(d,J=14.8Hz,3H)である。
【実施例12】
【0245】
【化35】
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【0246】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0247】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0248】
【化36】
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【0249】
化合物7.1(10mg)を1mlのDCM中に溶解させ、窒素ガス下で保護を行い、−40℃下において0.5ml三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、30分間攪拌した後に水を入れてクエンチングを行い、30mlEAを用いて抽出を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、3mg生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:623.5(M+1)である。
【0250】
1H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.20(d,J=7.6Hz,1H),7.87(s,2H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.55(m,2H),7.44(m,1H),7.30(m,2H), 4.80(m,1H),3.84(d,J=12.4Hz,3H),3.83(s,3H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14,J=9.4,1H)である。
【実施例13】
【0251】
【化37】
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【0252】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0253】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0254】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
化合物7.1(10mg)を1mlのTHF中に溶解させ、水酸化カリウム(20mg)を取って0.5ml水中に溶解させ、常温において5分間攪拌させる。濃塩酸でPH=1となるように調整して ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して4mgの生成物を得る。
【0256】
LCMS ESI(+)m/z:609.6(M+1)である。
【0257】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.20(d,J=8.4Hz,1H),7.85(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.66(d,J=9.4Hz,1H),7.65(s,2H),7.57(dd,J=8Hz,J=7.6Hz,1H),7.43(m,1H),7.38(m,1H),7.28(m,1H),7.14(m,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14.8Hz,J=4.8Hz,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14.4,J=10.8,1H)である。
【実施例14】
【0258】
【化39】
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【0259】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0260】
【化40】
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【0261】
化合物11.5(10mg)をメタノール(1ml)中に溶解させ、1mg Pd/C(10%)を入れ、常圧下において1h水素化反応させ、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物3mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:597.6(M+1)である。
【0262】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.79(s,1H),9.05(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.34(s,2H),7.33(m,1H),7.17(m,2H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.00(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.78(m,2H),2.23(m,2H),1.97(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例15】
【0263】
【化41】
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【0264】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(4−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0265】
実施例11とまったく同じステップを用いて、「m−メトキシリン酸ジエチルエステル」を「p−メトキシリン酸ジエチルエステル」に変更して、実施例15を製造する。LCMS ESI(+)m/z:594.1(M+1)である。
【0266】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ10.39(s,1H),9.21(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(s,2H),7.71−7.66(m,3H),7.57(t,J=8Hz,1H),6.94(d,J=7.6Hz,2H),4.79(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),1.94(d,J=13.2Hz,3H)。
【実施例16】
【0267】
【化42】
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【0268】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(フェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル
【0269】
実施例13とまったく同じステップを用いて、「化合物7.1」を「化合物1.4」に変更することで実施例16を製造する。LCMS ESI(+)m/z:580.1(M+1)である。
【0270】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.16(d,J=8Hz,1H),7.84(s,1H),7.81−7.76(m,3H),7.66(d,J=8Hz,1H),7.59(s,2H),7.57−7.47(m,5H),4.80(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.14(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H)である。
【実施例17】
【0271】
【化43】
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【0272】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(2−チオフェンアミド)プロピオン酸
【0273】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0274】
【化44】
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【0275】
ステップA:3−(2−チオフェンアミド)−N−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−L−アラニンメチル(化合物17.1)
【0276】
((S)−3−アミノ−2−((1,1−ジメチルエトキシ)アミド)プロピオン酸メチル、HCl塩(2.55g,10mmol)を水(30mL)中に溶解させ、氷浴中に入れて攪拌を行う。得られた溶液中にTHF(20mL)、NaOH(1.0M水溶液,25mL)、2−チオフェン塩化カルボニル(2−ThiopheneCarbonyl Chloride)(11mmol)を入れる。反応を10分間攪拌した後に、そのうちにEtOAC(100mL)を入れ、水層を分離させ、有機層を水(25mL)、飽和NaCl水溶液で洗浄し、それから無水MgSO4で乾燥させ、ろ過させ、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし精製された化合物17.1(3.3g,100%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:329(M+1)である。
【0277】
ステップB:(S)−2−アミノ−3−(2−チオフェンアミド)プロピオン酸メチルエステル(化合物17.2)
【0278】
化合物17.1(1.0g)をDCM(20ml)中に溶解させ、HCl−dioxane溶液(4.0M,5mL)を入れ、2h攪拌して反応させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、得られた生成物(塩酸塩)を次のステップの反応に用いる。LCMS ESI(+)m/z:229(M+1)である。
【0279】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((m−メトキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチル)安息香酸メチル(化合物17.3)
【0280】
化合物2.2(2.0g)をメタノール(20ml)中に溶解させ、100mg Pd/C(5%)を入れ、常圧下において2h水素化反応を行い、ろ過してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションを行い、精製して目的生成物2.0g.LCMS ESI(+)m/z:401.1(M+1)を得る。
【0281】
ステップD:2,6−ジクロロ−4−(((m−ヒドロキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチル)安息香酸メチル(化合物17.4)
【0282】
化合物11.3(500mg)を10mlのDCM中に溶解させ、窒素ガス下において保護を行い、−40℃下において3.0mlの三臭化ホウ素(1mol/L)を入れ、それから0℃下において30分間攪拌する。−40℃下において水を入れてクエンチングを行い、30mlEAで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、450mgの目的生成物ESI(+)m/z:373(M+1)を得る。
【0283】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(2−チオフェンアミド)プロピオン酸メチル(化合物17.5)
【0284】
化合物17.4(100mg)をDMF(3mL)中に溶解させ、化合物17.4(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出を行い、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃減圧下においてロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的生成物70mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:583(M+1)である。
【0285】
ステップF:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(2−チオフェンアミド)プロピオン酸(化合物17)
【0286】
化合物17.5(10mg)を1mlのTHF中に溶解させ、水酸化ナトリウム(20mg)を0.5ml水中に溶解させ、混合し、常温において5分間攪拌させる。濃塩酸でPH=1に調整して ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、高圧液体クロマトグラフィーにより5.2mgの生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:569(M+1)である。
【0287】
1H NMR(400MHz,CD3OD):δ7.69−7.67(m,2H),7.42−7.37(m,1H),7.26(s,2H),7.23−7.12(m,3H),7.03(m,J=8.4Hz,1H),4.98(m,1H),3.88−3.84(m,2H),2.93−2.86(m,1H),2.77−2.73(m,1H),2.42−2.32(m,2H),1.78(m,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例18】
【0288】
【化45】
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【0289】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(1−(メタンスルホンアミド)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル3−イル)プロピオン酸
【0290】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0291】
【化46】
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【0292】
ステップA:(S)−2−((tert−ブチルオキシカルボニル)アミノ)−3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル3−イル)プロピオン酸メチルエステル)(化合物18.1)
【0293】
化合物:BoC−3−(3−ピリジル)−L−アラニンメチル(2.8g,10mmol)をエタノール(40mL)中に溶解させ、溶液中にメチル化ヨウ素(2mL)を入れ、40℃において反応を攪拌し、反応が終了するまで攪拌する。反応温度を0℃に低下させ、溶液中に数回に分けて水素化ホウ素ナトリウム(2g)を添加する。反応を1時間攪拌した後、反応中に5mlアセトンを入れ、EtOAC(100mL)を入れる。得られた有機水溶液を飽和NH4Cl水溶液(20mL)、水(30mL)、飽和食塩水で洗浄する。無水MgSO4で乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。得られた粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製を行う(0−10%のMeOH/DCM)ことにより化合物18.1を得る。
【0294】
ステップB:(S)−2−((t−ブチルメトキシカルボニル)アミノ)−3−(1−(メタンスルホンアミド)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル―3−イル)プロピオン酸メチル(化合物18.2)
【0295】
化合物18.1(1.5g,5mmol)をDCE(20mL)中に溶解させ、1−クロロエチルクロロギ酸エステル(7.5mmol)を入れ、反応を40℃に加熱して2時間反応させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。乾燥されたメタノール(20mL)を入れ、反応を1時間還流させ、さらにロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。得られた中間生成物中にDCM(20ml)、TEA(15mmol)を入れ、0℃まで温度を下げ、反応液中にメタンスルホニルクロリド(7.5mmol)を入れる。1時間攪拌した後に、EtOA(80ml)を用いて希釈を行い、2回水洗いし、乾燥して、ろ過を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして化合物18.2を得る。
【0296】
ステップC:(S)−2−アミノ−3−(1−(メタンスルホンアミド)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル−3−イル)プロピオン酸メチル(化合物18.3)
【0297】
化合物18.2(100mg)をDCM(5ml)中に溶解させ、HCl−dioxane溶液(4.0M,1mL)を入れ、反応を2h攪拌させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして、得られた生成物(塩酸塩)を直接次のステップの反応に用いる。LCMS ESI(+)m/z:229(M+1)である。
【0298】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(1−(メタンスルホンアミド)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジル―3−イル)プロピオン酸(化合物18)
【0299】
化合物17.4から化合物17を製造するのと同じ方法を用いて17.4から化合物18を製造し、そのうち、化合物17.3は化合物18.2に置き換えられる。
【実施例19】
【0300】
【化47】
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【0301】
(2s)−3−((R)−N′−シアノ−3−ヒドロキシテトラヒドロピロール−1−カルバムイミドイル)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)プロピオン酸
【0302】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0303】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
ステップA:1−シアノ−9,9−ジメチル−2−(メタチオール)−7−カルボニル−8−オキシ−1,3,6−トリアジン−1−エン−5−カルボン酸メチル(化合物19.1)
【0305】
3−アミノ−N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニンメチル、HCl塩(2.55g,10mmol)をエタノール(30mL)中に溶解させ、N−シアンイミド−S,S−ジチオカーボネートジメチル(10mmol)、DIPEA(3mL)を添加する。6時間反応を攪拌した後、そのうちにEtOAC(100mL)を入れ、水(25mL)、飽和NaCl水溶液で洗い、それから無水MgSO4で乾燥させ、ろ過を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより精製された化合物18.1が得られ、直接次のステップの反応に用いる。
【0306】
ステップB:1−シアノ−2−((R)−3−ヒドロキシテトラヒドロピロール−1−イル)−9,9−ジメチル−7−カルボニル−8−オキシ−1,3,6−トリアジン−1−エン−5−カルボン酸メチル。
【0307】
得られた化合物19.1をアセトニトリル(20ml)中に溶解させ、(R)−pyrrolidin−3−ol(20mmol)、硝酸銀(20mmol)を入れる。反応を8時間還流させ、シリカゲルクロマトグラフィーを行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで分離させ、100/5/1のDCM/MeOH/TEAで分離させて精製品を得る。
【0308】
ステップC:(2s)−2−アミノ−3−((R)−N′−シアノ−3−ヒドロキシテトラヒドロピロール−1−アミジノ)ベンゾイルアミノ)プロピオン酸(化合物19.3)
【0309】
化合物19.2(100mg)をDCM(5ml)中に溶解させ、HCl−dioxane溶液(4.0M,1mL)を入れ、反応しながら2h攪拌し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、得られた生成物(塩酸塩)を次のステップの反応に直接用いる。
【0310】
ステップD:(2s)−3−((R)−N′−シアノ−3−ヒドロキシテトラヒドロピロール−1−アミジノ)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)プロピオン酸(化合物19)
【0311】
化合物17.4から化合物17を製造するのと同じ方法により、17.4から化合物19を製造し、そのうち、化合物17.3は化合物19.3によって置き換えられる。LC−MS:m/z 595.7(M+H)+である。
【0312】
H NMR(400MHz,CD3OD):δ7.40−7.35(m,1H),7.28−7.27(m,2H),7.21−7.12(m,2H),7.05−7.02(m,1H),4.80−4.86(m,1H),4.60−4.29(m,4H),3.45−3.41(m,1H), 3.27−3.24(m,1H),3.15−2.71(m,3H),2.44−2.32(m,2H),2.05−1.74(m,5H)である。
【実施例20】
【0313】
【化49】
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【0314】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(エチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0315】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0316】
【化50】
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【0317】
ステップA:エチル(3−メトキシフェニル)リン酸メチル(化合物20.1)
【0318】
(3−メトキシフェニル)リン酸ジメチル(2.16g,10mmol)を無水THF(30mL)中に溶解させ、溶液を−78℃に冷却させ、EtMgBr(1.0M,10.5ml)を添加する。反応しながら徐々に室温まで昇温させ(昇温過程は約2時間)、反応を飽和NH4Cl水溶液でクエンチングさせ、EtOAC(100mL)を入れ、1回水洗いし、無水MgSO4で乾燥させ、ろ過し、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をシリカゲルクラマトグラフィーで分離して目的生成物を得る。
ステップB:エチル(3−メトキシフェニル)塩化ホスホリル(化合物20.2)
【0319】
化合物20.1をDCE(10mL)中に溶解させ、塩化オキサリル(5ml)を入れ、得られた溶液を5時間還流させ、反応溶液をロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、反応生成物が得られ、直接次のステップに用いる。
【0320】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(エチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物20)
【0321】
化合物2を製造するのとまったく同じステップを用いて化合物20を製造し、そのうち、化合物20.2を用いて化合物2.1の替わりとする。
【実施例21】
【0322】
【化51】
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【0323】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(エチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0324】
実施例3とまったく同じ方法により実施例21を製造し、そのうち、化合物20を用いて化合物2.Lの替わりとすることができる。CMS ESI(+)m/z:612.1(M+1). H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.75(s,1H),9.03(d,J=8Hz,1H),7.85(s,1H),7.78(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.43(m,1H),7.41(s,2H),7.16−7.12(m,2H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.00(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.78−2.50(m,2H),2.26(m,2H),1.86(m,2H),0.93(dt,J=13.0Hz,7.2Hz,3H)である。
【実施例22】
【0325】
【化52】
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【0326】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(シクロプロピル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0327】
実施例21を製造するのとまったく同じ方法により実施例22を製造し、そのうち、シクロプロピルグリニャール試薬を用いてエチルグリニャール試薬の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:624.1(M+1)である。
【0328】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.80(s,1H),9.03(d,J=8Hz,1H),7.85(s,1H),7.78(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.41(s,2H),7.40(m,1H),7.18−7.23(m,2H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.80(m,1H),2.60(m,1H),2.26(m,2H),1.22(m,1H),0.82(m,2H),0.71(m,1H),0.52(m,1H)である。
【実施例23】
【0329】
【化53】
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【0330】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(ブチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0331】
実施例21とまったく同じ方法により実施例23を製造し、そのうち、ブチルグリニャール試薬を用いてエチルグリニャール試薬の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:630.1(M+1)である。
【0332】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.75(s,1H),9.03(d,J=8Hz,1H),7.85(s,1H),7.78(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.42(m,1H),7.41(s,2H),7.18−7.12(m,2H),6.93(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.00(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.78(m,1H),2.52(m,1H),2.26(m,2H),1.83(m,2H),1.45(m,2H),1.24−1.20(m,3H),0.80(t,J=7.2Hz,3H)である。
【実施例24】
【0333】
【化54】
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【0334】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0335】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0336】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
ステップA:ベンゾフラン−6−リン酸ジエチル(化合物24.1)
【0338】
化合物6−ブロモベンゾフラン(2.0g,10mmol)を亜リン酸ジエチル(6mL)中に溶解させ、Pd(OA(200mg)、TEA(1ml)を入れる。マイクロ波反応器上において200℃に加熱し、30分間反応させる。EtOAC(80ml)を入れ、水で2回洗い、乾燥し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより分離させ、流動相として0−10%のMeOH/DCMを使用し、目的生成物24.1を得る。
【0339】
ステップB:メチル(ベンゾフラン−6−イル)リン酸エチル(化合物24.2)
【0340】
化合物24.1(1.27g)をTHF(20ml)中に溶解させ、溶液を−78℃に冷却し、MeMgBr(1.0M,5ml)を入れる。反応は徐々に室温まで昇温し(昇温過程は約2時間)、反応に対して飽和NH4Cl水溶液を用いてクエンチングを行い、EtOAC(100mL)を入れ、一回水洗いし、無水MgSO4を入れて乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物はシリカゲルクロマトグラフィーにより目的生成物を得る。
【0341】
ステップC:メチル(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリルクロリド(化合物24.3)
【0342】
化合物24.2を塩化チオニル中(5ml)に溶解させ、得られた溶液を5時間還流させ、反応溶液をロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、目的生成物が得られ、直接次のステップに用いることができる。
【0343】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル基(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物24)
【0344】
化合物2を製造するのとまったく同じステップを用いて化合物24を製造し、そのうち、化合物24.3を用いて化合物2.1の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:619.4(M+1)である。
【0345】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.20(d,J=8.4Hz,1H),7.85−7.74(m,5H),7.70−7.63(m,2H),7.59−7.44(m,2H),7.40−7.33(m,1H),7.57−7.47(m,5H),4.80(m,1H),3.30(dd,J=19Hz,J=4.8Hz,1H),3.14(d,J=3.2Hz,3H),3.02(m,1H),2.16(d,J=16Hz,3H)である。
【実施例25】
【0346】
【化56】
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【0347】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0348】
実施例3を製造するのとまったく同じ方法により実施例2を製造し、そのうち、化合物24で化合物2の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:622.1(M+1)である。
【0349】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.04(d,J=8Hz,1H),8.16(s,1H),8.03(d,J=11Hz,1H)7.87(s,1H),7.83(d,J=8Hz,1H),7.78(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),7.42(s,1H),7.32(s,2H),7.07(s,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.16(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.88(m,1H),2.68(m,1H),2.34(m,2H),1.71(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例26】
【0350】
【化57】
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【0351】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(ベンゾフラリル−2−イル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0352】
化合物25を製造するのとまったく同じステップにより化合物26を製造する。そのうち、2−ベンゾフランを用いて6−ベンゾフランの替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:623.6(M+1)である。
【0353】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.03(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.76(d,J=8Hz,2H),7.67(t,2H),7.60(s,1H),7.56(t,1H),7.45(t,1H),7.38(s,2H),7.34(t,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=18.4Hz,J=4.4Hz,1H),3.01(dd,J=20.4Hz,J=10.4Hz 1H),2.85(m2H),2.39(m,2H),1.84(d,J=14Hz,3H)である。
【実施例27】
【0354】
【化58】
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【0355】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(1H−インドール−5−イル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0356】
化合物25を製造するのとまったく同じステップを用いて化合物26を製造し、そのうち、1−Ms−5−Br−indoleを用いて6−ベンゾフランの替わりとする。
【実施例28】
【0357】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0358】
(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((メチル(フェニル)ホスホリル)オキシ)メチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0359】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0360】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0361】
ステップA:2,6−ジクロロ−(4−ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(化合物28.1)2,6−ジクロロテレフタル酸ジメチル(2.63g,10mmol)をTHF(50ml)中に溶解させ、ゆっくり水素化ホウ素リチウム(12mmml)を入れ、反応しながら1時間攪拌した後、アセトン(1ml)、EtOAC(100ml)を添加する。得られた溶液を2回水洗いし、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、粗生成物は直接次のステップに用いられる。
【0362】
ステップB:2,6−ジクロロ−(4−ヒドロキシメチル)安息香酸(化合物28.2)
【0363】
化合物28.1をピリジン(20ml)中に溶解させ、ヨウ化リチウム(15mmml)を入れ、反応を還流しながら5時間攪拌した後、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、粗生成物はシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、流動相は95/5/0.5(v/v/v)のDCM/MeOH/ACOHを用いる。
【0364】
ステップC:(S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(ヒドロキシメチル)ベンズアミド)−3−(3−(3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸メチル(化合物28.3)
【0365】
化合物28.2をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸メチル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を加え、EAで3回抽出し、有機層を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーを用いて精製し、45℃減圧下において ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的生成物を得る。
【0366】
ステップD:(S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(ヒドロキシメチル)ベンズアミド)−3−(3−(3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物28.4)
【0367】
化合物28.3をTHF中に溶解させ、LiOH(2eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、希塩酸溶液を入れてpHが2−3となるようにし、EAで3回抽出を行い、有機層を併合し、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。目的生成物が得られ、該生成物は精製せず、直接次のステップに用いられる。
【0368】
ステップE:(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((メチル(フェニル)ホスホリル)オキシ)メチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物28)。
【0369】
化合物28.4をDCM中に溶解させ、0℃に冷却し、TEA(10eq)を入れ、それからさらにメチルフェニルホスホニルクロリド(5eq)を入れる。反応は室温下において5時間攪拌し、水(20eq)を加えてクエンチングし、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物は逆相分取高速液体クロマトグラフィーを用いて精製し、目的生成物を得る。
【実施例29】
【0370】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0371】
(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((3−ヒドロキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル基)アミノ)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0372】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0373】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0374】
ステップA:(クロロメチル)(3−メトキシフェニル)(メチル)酸化リン(化合物29.1)
【0375】
クロロメチル(メチル)ホスフィン酸クロリド(10mmol)を無水THF(30ml)に溶解させ、−78℃に冷却し、(3−メトキシ)フェニルリチウム(1.01eq)を入れる。反応を1時間攪拌した後に、−78℃において希塩酸でクエンチングする。反応が室温に戻った後に、EtOAC(80ml)を入れ、一回水洗いし、乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、流動相は0−10%MeOH/DCM(v/v)を用いる。
【0376】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−(((3−メトキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル)アミノ)安息香酸メチル(化合物29.2)
【0377】
化合物29.1(1eq)、4−アミノ−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(1.5eq)を無水DMF(30ml)中に溶解させ、ヨウ素化ナトリウム(0.1eq)を入れて0℃になるまで冷却し、水素ナトリウム(3eq)を添加する。反応は室温下において攪拌することで化合物29.1がなくなるようにし、−78℃において飽和NH4Cl水溶液を用いて反応をクエンチングする。反応が室温に戻った後、EtOAC(80ml)を入れ、3回水洗いし、乾燥して、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、流動相は0−10%MeOH/DCM(v/v)である。
【0378】
ステップC:2,6−ジクロロ−4−((((3−メトキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル)アミノ)安息香酸(化合物29.3)
【0379】
化合物29.2をDCM中に溶解させ、0℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、25℃下において30分間攪拌し、それからー40℃下において反応をクエンチングし、EAで3回抽出し、有機層を併合してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。得られた粗生成物は直接次のステップに用いられる。
【0380】
ステップD:(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((3−ヒドロキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル)アミノ)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物29.4)
【0381】
化合物11.4をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸メチル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAを用いて3回抽出し、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃においてロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより目的生成物を得る。
【0382】
ステップE:(2S)−2−(2,6−ジクロロ−4−(((3−ヒドロキシフェニル)(メチル)ホスホリル)メチル)アミノ)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物29)
【0383】
化合物29.4をTHF中に溶解し、LiOH(3eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、希塩酸溶液を入れてpHが2−3となるようにし、EAで3回抽出し、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。粗生成物は逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し純粋な目的生成物を得る。
【実施例30】
【0384】
及び
【実施例31】
【0385】
【化63】
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【0386】
キラル分取HPLCを用いて、実施例14により得られた化合物を分別する。キラルカラムはChiralCel OZ−H型であり、流動相はHexane/EtOH/TFAであり、比例は60/40/0.1(V/V/V)である。二つの構造異性体はうまく分離されることができる。LCMSとH NMRデータは化合物14と同じである。
【実施例32】
【0387】
(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0388】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0389】
【化64】
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【0390】
ステップA:(E)−2,6−ジクロロ−4−(2−(ジエトキシホスホノイル)ビニル)安息香酸メチル(化合物32.1)
【0391】
2,6−ジクロロ−4−アルデヒド安息香酸メチル1gとメチレン二リン酸テトラメチル2.1gを量り、20mlDMFに溶解させ、KCO固体2gを入れ、2h攪拌し、溶媒を除去し、精製により生成物を得る。
【0392】
ステップB:(E)−2,6−ジクロロ−4−(2−(クロロエトキシホスホノイル)ビニル)安息香酸メチル(化合物32.2)
【0393】
1gの化合物32.1を10mlSOClに溶解し、70℃に加熱して4h反応させ、溶媒を除去し、生成物を得る。
【0394】
ステップC:(E)−4−(2−(3−メトキシフェニル)ホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(化合物32.3)
【0395】
1gの化合物32.2を20mlTHFに溶解させ、0℃に降温させ、m−メトキシフェニル臭化マグネシウムを入れ、室温において4時間攪拌し、THFを除去し、精製して目的物を得る。
【0396】
ステップD:(E)−4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)エトキシホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸(化合物32.4)
【0397】
200mgの化合物32.3を20mlCHClに溶解させ、0℃になるまで降温させ、BBrを入れ、2時間反応させた後、水を入れ、EAで抽出した後に乾燥を行い、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして生成物を得る。
【0398】
ステップE:(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)エトキシホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物32.5)
【0399】
50mgの化合物32.4と(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩40mg及びDIPEA 40mgをDMF 5mlに溶解させ、HATU 60mgを入れ、終夜攪拌し、DMFを除去し、生成物を精製する。
【0400】
ステップF:(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)エトキシホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物32)
【0401】
15mgの化合物32.5を1ml THF中に溶解させ、LiOH水溶液0.2mlを入れ、5min攪拌し、溶媒を除去し、精製して生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:629.5(M+1)である。
【0402】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.18(d,J=8.4Hz,1H),7.85(s,1H),7.82(s,2H),7.78(d,J=7.6Hz,1H),7.68(d,J=7.2Hz,1H),7.58(t,1H),7.37(m,2H),7.18(m,3H)7.01(d,J=6Hz,1H),4.80(m,1H),3.92(m,2H),3.3(m,2H),3.14(s,1H),1.24(t,J=7.8Hz,3H)である。
【実施例33】
【0403】
【化65】
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【0404】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(4−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0405】
実施例14とまったく同じステップを用いて、「実施例15」を実施例33に変換する
【0406】
LCMS ESI(+)m/z:597.6(M+1). H−NMR(400MHz,DMSO)δ10.05(s,1H),9.04(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.56(m,3H),7.31(s,2H),6.88(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H), 3.15(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.78(m,1H),2.60(m,1H),2.18(m,2H),1.59(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例34】
【0407】
【化66】
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【0408】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3−ヒドロキシベンズアミド)プロピオン酸
【0409】
実施例17における2−チオフェンカルボン酸を3−ヒドロキシ安息香酸に置き換えて実施例34を得る。
【0410】
LC−MS:m/z 579.2(M+H)+である。
【0411】
H NMR(400MHz,CD3OD):δ7.40−7.30(m,1H),7.26−7.20(m,5H),7.19−7.16(m,1H),7.30(d,J=8.8,1H),7.00(d,J=4.8Hz,1H),6.95−6.92(m,1H),4.95(t,J=4.0Hz,1H),3.84(d,J=4.4,2H),2.92−2.87(m,1H),2.74−2.71(m,1H),2.38−2.30(m,2H),1.75(d,J=8.4,3H)である。
【実施例35】
【0412】
【化67】
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【0413】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)−3−(3,5−ジヒドロキシルベンズアミド)プロピオン酸
【0414】
実施例17における2−チオフェンカルボン酸を3,5−ジヒドロキシ安息香酸に換えて実施例35を得る。
【0415】
LC−MS:m/z 595.2(M+H) である。
【0416】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.41−7.37(m,1H),7.27(s,2H),7.22−7.14(m,2H),7.04−7.01(m,J=5.2Hz,1H),6.73(d,J=1.6Hz,2H),6.45(t,J=1.6Hz,1H),4.97(m,1H),3.80−3.87(m,2H),2.95−2.88(m,1H),2.78−2.71(m,1H),2.43−2.29(m,2H)1.78(d,J=8.8Hz,3H)である。
【実施例36】
【0417】
【化68】
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【0418】
2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(3,5−(ジメチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0419】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を2−アミノ−3−(3,5−(ジメタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩に換えることで実施例36を得る。LCMS ESI(+)m/z:583.6(M+1)である。
【0420】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.78(d,J=8Hz,1H),8.25(d,J=7.6Hz,2H),7.34(s,2H),7.18(m,2H),6.95(m,2H),4.89(m,1H),3.45(dd,J=15Hz,J=4.4Hz,1H),3.29(s,6H),3.22(dd,J=15.5Hz,J=10.4Hz,1H),2.70(m,2H),2.11(m,2H),1.65(d,J=13.2,3H)である。
【実施例37】
【0421】
【化69】
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【0422】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−6−(メタンスルホンアミド)ヘキサン酸
【0423】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−6−(メタンスルホンアミド)ヘキサン酸メチルエステル塩酸塩に置き換えて実施例37を得る。LC−MS:m/z 578.1(M+H) +1H NMR(400MHz,CD OD):δ7.40(m,1H),7.29(s,2H),7.21−7.17(s,2H),7.22(m,1H),7.17(m,J=8.8Hz,1H),7.02(d,J=5.2Hz,1H),4.02(m,1H),3.41(t,J=4.4Hz,2H),3.96−3.91(m,1H),2.97(s,3H),2.95−2.90(m,1H),2.82−2.72(m,1H),2.47−2.32(m,2H),1.92−1.90(m,1H),1.79(d,J=8.8,3H),1.79(m,5H)である。
【実施例38】
【0424】
【化70】
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【0425】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(5−(メタンスルホニル)ピリジル−3−イル)プロピオン酸
【0426】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−3−(5−(メタンスルホニル)ピリジル−3−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例38を得る。LCMS ESI(+)m/z:600.4(M+1)である。
【0427】
H−NMR(400MHz,MeOD)δ8.96(s,1H),8.83(s,1H),8.39(s,1H),7.38(m,H),7.24(s,2H),7.17(m,2H),7.02(d,J=7.6Hz,1H),5.08(m,1H),3.52(m,1H),3.20(s,1H),2.88(m,1H),2.74(m,1H),2.33(m,2H),1.79(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例39】
【0428】
【化71】
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【0429】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンジルアミノ)−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピロール−3−イル)プロピオン酸
【0430】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ基−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピロール−3−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例39を得る。
【実施例40】
【0431】
【化72】
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【0432】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(1−(メチルスルホニル) −1H−ピラゾール−3−イル)プロピオン酸
【0433】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピラゾール−3−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例40を得る。
【実施例41】
【0434】
【化73】
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【0435】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピラゾール−4−イル)プロピオン酸
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−3−(1−(メタンスルホニル)−1H−ピラゾール−4−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例41を得る。
【実施例42】
【0436】
【化74】
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(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(1−(メタンスルホニル)ピロール−3−イル)プロピオン酸
【0437】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−3−(1−(メタンスルホニル)ピロリジン−3−イル)プロピオン酸塩酸塩に換えて実施例42を得る。LC−MS:m/z 591.1(M+H)である。
【0438】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.43−7.37(m,1H),7.30(s,2H),7.25−7.20(m,2H),7.04−7.01(m,1H),4.71−4.63(m,1H),3.68−3.55(m,1H),3.50−3.44(m,1H),3.30−3.28(m,1H),3.05−2.90(m,2H),2.89(d,J=2.0Hz,3H),2.88−2.75(m,1H), 2.52−2.50(m,1H),2.50−2.10(m,3H),2.09−1.82(m,2H),1.79(d,J=9.2Hz,3H),1.69(m,1H)である。
【実施例43】
【0439】
【化75】
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【0440】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−((S)−3− ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド)プロピオン酸
【0441】
実施例17における2−チオフェンカルボン酸を(s)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボニルクロリドに置き換えて実施例43を得る。
【0442】
LC−MS:m/z 595.7(M+H)+である。
【0443】
H NMR(400MHz,CD3OD):δ7.39−7.35(m,1H),7.26(s,2H),7.19−7.12(m,2H),7.01(d,J=8.4,1H),4.78−4.74(m,1H),4.36−4.40(m,1H),3.66−3.64(m,2H),3.45−3.41(m,3H),3.27−3.25(m,1H),2.95−2.85(m,1H),2.79−2.69(m,1H),2.39−2.27(m,2H),2.05−1.92(m,2H),1.77(d,J=12.4,1H)である。
【実施例44】
【0444】
【化76】
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【0445】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−5(メタンスルホンアミド)吉草酸
【0446】
実施例14及び11における(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩を(2s)−2−アミノ−5(メタンスルホンアミド)吉草酸メチル塩酸塩に置き換えて実施例44を得る。
【0447】
LC−MS:m/z 565.1(M+H)である。
【0448】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.39−7.36(m,1H),7.27(s,2H),7.21−7.17(m,1H),7.14(d,J=8.4Hz,1H)7.00(d,J=5.6Hz,1H),4.05(m,1H),3.42−3.40(m,2H),2.95(s,3H),2.91−2.87(m,1H),2.74−2.72(m,1H),2.39−2.28(m,2H),2.04−2.02(m,1H),1.81−1.74(m,6H)である。
【実施例45】
【0449】
【化77】
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【0450】
(2s)−3−((トランス)−N′−シアノ−3,4−ジヒドロキシピロリジル−1−アミジノ)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)プロピオン酸
【0451】
実施例19における(R)−3−ピロリジルノールを(トランス)−3,4−ピロリジルジノールに換えることで実施例45を得る。
【0452】
LC−MS:m/z 611.7(M+H)である。
【0453】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.41−7.39(m,1H),7.30−7.28(m,2H),7.24−7.20(m,2H),7.05−7.03(m,1H),5.11(dd,J=10.4,4.4,1H),4.11−4.18(m,1H),4.04−4.01(m,1H),3.79−3.72(m,1H),3.51−3.56(m,1H),3.26−3.25(m,1H),3.23−3.22(m,1H),3.17−3.13(m,1H),3.07−3.03(m,1H),3.00−2.96(m,1H),2.94−2.86(m,1H),2.77−2.66(m,1H),2.45−2.33(m,2H),1.79−1.75(m,3H)である。
【実施例46】
【0454】
【化78】
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【0455】
(2s)−3−(2−シアノ−3,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)インドリル)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(メチル(3−ヒドロキシ))フェニル)ホスホリル)エチル)ベンゾイルアミノ)プロピオン酸
【0456】
実施例19における(R)−3−ピロリジノールをジエタノールアミンに換えることで実施例46を得る。
【0457】
LC−MS:m/z 595.6(M−OH)である。
【0458】
H NMR(400MHz,CD OD):δ7.38−7.37(m,1H),7.30−7.27(m,2H),7.21−7.17(m,2H),7.01−6.99(m,1H),5.71(dd,J=10.0,4.0,1H),4.07−4.04(m,1H),3.96−3.91(m,1H),3.79−3.43(m,8H),2.99−2.90(m,1H),2.82−2.72(m,1H),2.47−2.36(m,2H),1.75(d,J=12.8,3H)である。
【実施例47】
【0459】
【化79】
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【0460】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(2−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0461】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0462】
【化80】
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【0463】
ステップA:2,6−ジクロロ−4−(((o−メトキシフェニル)(エトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物47.2)
【0464】
100mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス保護下において、0℃下に0.7mlの2mol/Lのイソプロピル基塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌する;化合物47.1を0.5mlのテトラヒドロフランに溶解してからさらに入れ、反応時間は20分間である。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機層を併合させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して生成物を得る(100mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:426.6(M+1)である。
【0465】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(o−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物47.3)
【0466】
化合物47.3(100mg)及びヨウ化リチウム(100mg)を2mlピリジン中に溶解して窒素ガス保護下において、120℃において3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、30mlの酢酸エチルで3回に分けて抽出し、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製する必要がない。LCMS ESI(+)m/z:384.6(M+1)である。
【0467】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(m―メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物47.4)
【0468】
化合物47.3をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10ml希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃で減圧下でロータリーエバポレーターにより目的生成物85mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:699.5(M+1)である。
【0469】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(2−メトキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物47.5)
【0470】
化合物47.4(40mg)を1mlメタノール中に溶解させ、トリメチルシリルジアゾメタン(3eq)を入れ、常温下において30分間攪拌させる。適量の酢酸を用いてクエンチングを行い、 ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、5mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機層を併合してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよい。LCMS ESI(+)m/z:713.5(M+1)である。
【0471】
ステップE:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メトキシ(2−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物47)
【0472】
化合物47.5(30mg)をDCM中に溶解させ、−40℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌した後に−40℃下において水を加えて反応をクエンチングする。EAを用いて3回抽出を行い、有機層を併合し、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物15mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:609.5(M+1)である。
【0473】
H−NMR(400MHz,DMSO),δ10.57(s,1H),9.21(d,J=8.4Hz,1H),7.88(s,1H),7.78(s,2H),7.67(m,2H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),5.96(m,2H),4.80(m,1H),3.77(d,J=12.4Hz,3H),3.30(m,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14,J=9.4,1H)である。
【実施例48】
【0474】
【化81】
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【0475】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((メチル(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
実施例11とまったく同じステップを用いて、「m−メトキシリン酸ジエチル」を「4−メトキシ−3−クロロリン酸ジエチル」に換えて実施例48を製造する。LCMS ESI(+)m/z:628.1(M+1)である。
【0476】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ11.15(s,1H),9.21(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.79−7.82(m,4H),7.68(m,2H),7.57(t,J=8Hz,1H),7.15(dd,J=7.6Hz,4.0Hz,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),1.99(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例49】
【0477】
【化82】
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【0478】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(ベンゾフラン−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【化83】
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ステップA:2,6−ジクロロ−4−(((ベンゾフラリル−6−イル)(エトキシ)ホスホリル)エチニル)安息香酸メチル(化合物49.1)
【0479】
100mgの2,6−ジクロロ−4−エチニル安息香酸メチルを1.5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガスで保護を行い、さらに0℃下において0.7mlの2mol/Lのイソプロピル基塩化マグネシウムを入れ、20分間攪拌を行う;化合物24.3を0.5mlのテトラヒドロフランに溶解してさらに入れ、20分間反応させる。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mL酢酸エチルで3回に分けて抽出を行い、有機層を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して生成物を得る(100mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:437.1(M+1)である。
【0480】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)安息香酸(化合物49.2)
【0481】
化合物49.1(100mg)及びヨウ化リチウム(100mg)を2mlのピリジン中に溶解させ窒素ガス保護下において、120℃において3時間攪拌し、冷却してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、10mlの1mol/Lの希塩酸溶液を入れ、30mlの酢酸エチルで3回に分けて抽出を行い、有機層を併合して、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよくさらに精製する必要はない。
【0482】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物49.3)
【0483】
化合物49.2をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れて、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10ml希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製を行い、45℃減圧下でロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることにより目的生成物85mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:710.1(M+1)である。
【0484】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−((ヒドロキシ(ベンゾフラリル−6−イル)ホスホリル)エチニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物49)
【0485】
化合物49.3(30mg)をDCM中に溶解させ、−40℃下において1mol/Lの三臭化ホウ素(10eq)を入れ、0℃下において30分間攪拌した後に−40℃下において水を加えて反応をクエンチングする。EAを用いて3回抽出を行い、有機相を併合し、乾燥してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的生成物15mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:620.0(M+1)である。
【0486】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.19(d,J=8Hz,1H),8.17(s,1H),7.98(d,J=248Hz,1H),7.86(s,1H),7.79−7.76(m,2H),7.55−7.66(m,3H),7.57(t,J=8Hz,1H),7.07(s,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.02(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H)である。
【実施例50】
【0487】
【化84】
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【0488】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0489】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0490】
【化85】
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【0491】
ステップA:2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(メトキシ(3−メトキシフェニル)ホスホリル)エチル)安息香酸メチル(化合物50.1)
【0492】
300mgのメチル(3−メトキシフェニル)リン酸エチルを10mlの乾燥テトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス保護下において、氷浴中において、1.1mL(2M)のLDAを入れ、氷浴中において1時間攪拌した後、419mgの2,6−ジクロロ−4−ホルミル安息香酸メチルを入れ、常温下において2時間攪拌し、飽和NHClを用いて氷浴中において反応をクエンチングし、30mL酢酸エチルで3回に分けて抽出を行い、有機相を併合すし、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、カラムクロマトグラフィーにより精製し生成物(100mg,23%)を得る。LCMS ESI(+)m/z:432.8である。
【0493】
ステップB:2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)安息香酸(化合物50.2)
【0494】
化合物50.1(100mg)を8mlジクロロメタン中に溶解して窒素ガスの保護下において、−40℃下において、1mLの三臭化ホウ素を入れ、−40℃下において4時間攪拌する。10mlの水を入れてクエンチングを行い、20mlのジクロロメタンで3回に分けて抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすればよく精製を行う必要がなく、粗生成物70mgが得られる。LCMS ESI(+)m/z:390.8(M+1)である。
【0495】
ステップC:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物50.3)
【0496】
化合物50.2をDMF中に溶解させ、(2s)−2−アミノ−3−(3,5−(ジメタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩(2eq)を入れ、それからDIPEA(10eq)、HATU(2.5eq)を入れる。常温下において4h攪拌し、10mlの希塩酸溶液を入れ、EAで3回抽出し、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションする。逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、45℃下において減圧ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションすることで目的生成物40mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:705.7(M+1)である。
【0497】
ステップD:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(ヒドロキシ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物50)
【0498】
化合物1.3を2mlのメタノール及び0.3mLの水中に溶解させ、氷浴中において2eqの水酸化リチウム一水和物を入れ、室温下において1h攪拌し、1Nの塩酸を用いてpH=6になるように調整し、20mLの酢酸エチルを用いて3回抽出し、水洗いし、乾燥して、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、逆相高速液体クロマトグラフィーで精製し、凍結乾燥された生成物5mgを得る。LCMS ESI(+)m/z:583.6(M+1)である。
【0499】
H−NMR(400MHz,CD OD−d )δ7.95(s,1H),7.86(d,J=5.6Hz,1H),7.73(d,J=4.8Hz,1H),7.62(t,J=5.2Hz,1H),7.31(m,2H),7.26(s,2H),7.21(dd,J=5.2Hz,J=5.2Hz,1H),7.08(d,J=8.4Hz,1H),6.96(t,J=5.2Hz,1H),5.10(m,1H),4.91(m,1H),3.50(dd,J=3.2Hz,J=3.2Hz,1H),3.22(dd,J=2.8Hz,J=3.2Hz,1H),3.29(s,3H),2.39(m,2H)である。
【実施例51】
【0500】
【化86】
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【0501】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(2−(ヒドロキシ(m−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)ビニル)ベンズアミド)−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0502】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0503】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0504】
化合物32を5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、LiOH水溶液1mlを入れ、室温で5h攪拌し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的物を得る。LCMS ESI(+)m/z:599.4(M+1)である。
【0505】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.73(s,1H),9.13(d,J=8.8Hz,1H),7.87(s,1H),7.77(d,J=8Hz,2H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.31(m,2H),7.16(m,2H),7.02(m,2H),6.98(m,1H),4.78(m,1H),3.15(s,3H),3.03(m,1H)である。
【実施例52】
【0506】
【化88】
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【0507】
(S,E)−2−(4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノ)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0508】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0509】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0510】
ステップA:(E)−4−(2−(ジ(3−メトキシフェニル)ホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(化合物52.1)
【0511】
1gの化合物32.2を20mlTHF中に溶解させ、0℃に降温させ、5当量のm−メトキシフェニル臭化マグネシウム溶液を入れ、室温にて4h攪拌し、THFを除去し、精製して生成物を得る。
【0512】
ステップB:(E)−4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸(化合物52.2)
【0513】
160mgの化合物52.1を10mlCHClに溶解させ、0℃に降温し、BBr3を入れ、2h反応させた後、水を入れ、酢酸エチルで抽出して乾燥させた後、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして生成物を得る。
【0514】
ステップC:(S,E)−2−(4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物52.3)
【0515】
50mgの化合物52.2、(2s)−2−アミノ−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩40mg及びDIPEA 40mgをDMF5ml中に溶解させ、HATU 60mgを入れ、終夜攪拌して、DMFを除去し、精製して生成物を得る。
【0516】
ステップD:(S,E)−2−(4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物52)
【0517】
15mgの化合物52.3を1mlTHFに溶解させ、LiOH水溶液0.2mlを入れ、0.5h攪拌し、溶媒を除去し、精製して生成物を得る。LCMS ESI(+)m/z:675.5(M+1)である。
【0518】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.81(s,2H),7.87(s,1H),7.89(s,2H),7.86(s,1H),7.58(t,1H),7.76(d,J=4.6Hz,2H),7.66(m,2H),7.51(t,1H),7.34(m,3H),7.13(m,4H),6.94(d,J=4.4Hz,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H)である。
【実施例53】
【0519】
【化90】
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【0520】
(S,E)−2−(4−(2−(ジ(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0521】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0522】
【化91】
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12mgの化合物52を0.5mlMeOH中に溶解させ、10%のパラジウムC1mgを入れ、Hを通気して、3h反応させ、ろ過して、精製して目的物を得る。LCMS ESI(+)m/z:677.5(M+1)である。
【0523】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ10.63(s,2H),8.67(s,1H),8.59(d,J=8.4Hz,1H),8.50(d,J=8Hz,1H),8.40(t,1H),8.18(s,2H),8.16(m,3H),8.01(m,5H),7.75(dd,J=10Hz,2Hz,2H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.01(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.81(m,2H),2.11(m,2H)である。
【実施例54】
【0524】
【化92】
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【0525】
(S,E)−2−(4−(2−(4−ヒドロキシフェニル)ホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0526】
実施例32を製造するのとまったく同じ方法により実施例54を製造し、そのうち、メトキシ臭化マグネシウムを用いてm−メトキシ臭化マグネシウムの替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:629.5(M+1)である。
【0527】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.15(d,J=8Hz,1H),7.87(s,1H),7.73(t,3H),7.60(d,J=6Hz,1H),7.58(d,J=7.2Hz,1H),7.58(t,1H),7.18(m,3H),6.91(dd,J=10.4Hz,2Hz,2H),4.80(m,1H),3.92(m,2H),3.3(m,2H),3.12(s,1H),1.26(t,J=7.8Hz,3H)である。
【実施例55】
【0528】
【化93】
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【0529】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(メチル(ベンゾフラリル−3−イル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0530】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0531】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0532】
ステップA:ジメチル(ベンゾフラリル−3−イル)ホスフィンオキシド(化合物55.1)
【0533】
100mgのメチル(ベンゾフラリル−3−イル)ホスホノイルクロリドを2mlテトラヒドロフラン中に溶解させ、窒素ガス下において保護し、0℃下において0.7mlの3mol/Lのメチル臭化マグネシウムを入れ、20分間攪拌する。1mol/Lの希塩酸溶液を用いて反応をクエンチングし、30mLの酢酸エチルで3回に分けて抽出を行い、有機相を併合し、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、精製して目的物を得る(100mg,60%)。LCMS ESI(+)m/z:195.1(M+1)である。
【0534】
ステップB:(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシ2−(メチル(ベンゾフラリル−3−イル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物55)
【0535】
実施例50とまったく同じステップを用いて、「メチル(3−メトキシフェニル)リン酸エチル」を「ジメチル(ベンゾフラン−3−イル)ホスフィンオキシド」に置き換えて、化合物55を製造する。
【0536】
LCMS ESI(+)m/z:638.1(M+1)である。
【0537】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.09(d,J=8Hz,1H),8.16(s,1H),8.01(t,J=8Hz,1H),7.87(s,1H),7.77−7.82(m,2H),7.68(m,2H),7.57(t,J=8Hz,1H),7.38(s,2H),7.05(dd,J=7.6Hz,4.0Hz,1H),4.90(m,1H),4.77(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.03(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.40(m,2H),1.80(d,J=13.2Hz,3H)である。
【実施例56】
【0538】
【化95】
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【0539】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(イソプロピル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)エチル)ベンズアミド)−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0540】
実施例21を製造するのとまったく同じ方法を用いて実施例56を製造し、そのうち、イソプロピルグリニャール試薬を用いてエチルグリニャール試薬の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:626.1(M+1)である。
【0541】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.76(s,1H),9.03(d,J=8Hz,1H),7.86(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.67(d,J=8Hz,1H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),7.31−7.35(m,3H),7.12−7.17(m,2H),6.94(d,J=7.6Hz,1H),4.75(m,1H),3.29(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H), 3.15(s,3H),3.01(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),2.74(m,1H),2.50(m,1H),2.29(m,2H),2.07(m,1H),1.10(dd,J=16Hz,7.0Hz,3H),0.88(dd,J=16Hz,7.0Hz,3H)である。
【実施例57】
【0542】
【化96】
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【0543】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(シクロプロピル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)ビニル)ベンズアミド)−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0544】
具体的な反応式は以下に示される通りである:
【0545】
【化97】
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【0546】
ステップA:(E)−4−(2−(3−メトキシフェニル)クロロホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(化合物57.1)
【0547】
1gの化合物32.3を20mlのSOClに溶解させ、80℃において3時間加熱を行い、濃縮して目的物を得る。
【0548】
ステップB:(E)−4−(2−(3−メトキシフェニル)シクロプロピルホスホノイルビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸メチル(化合物57.2)
【0549】
10mlの1Mシクロプロピル塩化マグネシウムのTHF溶液を量り、0.5gの塩化セシウムを入れ、さらに1gの化合物57.1を入れ、室温において1h反応させた後に塩化アンモニウム溶液を加えてクエンチングし、抽出精製した後に目的物を得る。
【0550】
ステップC:(E)−4−(2−((3−ヒドロキシフェニル)シクロプロピルホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロ安息香酸(化合物57.3)
【0551】
160mgの化合物57.2を10ml CHClに溶解させ、0℃に降温させ、BBrを入れ、2h反応させた後、水を入れ、EAで抽出した後に乾燥させ、ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションして目的物を得る。
【0552】
ステップD:(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)シクロプロピルホスホノ)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(化合物57.4)
【0553】
50mgの化合物57.3、(2s)−2−アミノ基−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル塩酸塩及び40mg DIPEA 40mgをDMF 5mlに溶解させ、HATU 60mgを入れ、終夜攪拌し、DMFを除去し、精製して目的物を得る。
【0554】
ステップE:(S,E)−2−(4−(2−(3−ヒドロキシフェニル)シクロプロピルホスホノイル)ビニル)−2,6−ジクロロベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸(化合物57)
【0555】
15mgの化合物57.4を1mlTHF中に溶解させ、LiOH水溶液0.2mlを入れ、0.5h攪拌し、溶媒を除去し、精製して目的物を得る。LCMS ESI(+)m/z:622.1(M+1)である。
【0556】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.80(s,1H),9.13(d,J=8.8Hz,1H),7.87(s,1H),7.82(s,2H),7.78(d,J=8Hz,2H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.17−7.37(m,5H),6.96(m,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.04(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),1.25(m,1H),0.66−0.89(m,4H)である。
【実施例58】
【0557】
【化98】
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【0558】
(2s)−2−(2,6−ジクロロ−4−(メチル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホリル)ビニル)ベンズアミド)−3−(3−(メタンスルホニル)フェニル)プロピオン酸
【0559】
実施例57とまったく同じ方法を用いて実施例58を製造し、そのうち、メチルグリニャール試薬を用いてシクロプロピルグリニャール試薬の替わりとする。LCMS ESI(+)m/z:596.1(M+1)である。
【0560】
H−NMR(400MHz,DMSO)δ9.80(s,1H),9.14(d,J=8.8Hz,1H),7.87(s,1H),7.78(m,3H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.38(m,1H),7.25(d,J=20Hz,2H),7.15−7.18(m,2H),6.96(m,1H),4.79(m,1H),3.30(dd,J=14Hz,J=4.4Hz,1H),3.15(s,3H),3.04(dd,J=14Hz,10.4Hz,1H),1.73(d,,J=13.2Hz 3H)である。
【0561】
細胞接着阻害実験(Cell Adhesion Inhibition Assay)
【0562】
ヒトTリンパ細胞株Jurkat(ATCC TIB−152)を用いてT−細胞接着試験を行う:PBS中においてヤギAnti−Human IgG(Fc specific)(Sigma I8885)を10μg/mlに希釈させ、4℃において各ウェル100uL/96ウェルプレートを用いて12時間インキュベーションし、ウェブプレート中の液体を捨て、200uL 1%のBSAを37℃において90分間封止させ、それからPBSを用いてプレートを3回洗浄する。各ウェルに50uLの1ug/mLのICAM−1(0.1%BSA,0.01%Tween20を含む)を入れ、37℃において3hインキュベーションする。Assayの緩衝液(20mM HEPES pH7.6,140mM NaCl,1mM MgCl,1mM MnCl,0.2%glucose)を用いてプレートを3回洗浄する。
【0563】
Jurkatサイトメーター100−Gを用いて遠心処理を行い、新たに細胞を37℃のassay緩衝液(20mM HEPES pH7.6,140mM NaCl,1mM MgCl,1mM MnCl,0.2% glucose)に浮遊(懸濁)させる。各mLの細胞懸濁液中に2μlの1mM BCECF−AMを入れる。37℃において30分間インキュベーションを行い、インキュベーション過程において、10分間ごとに一回攪拌する。インキュベーションが完了した後、37℃のassay緩衝液を用いて細胞を洗浄する。細胞を6x10/mL濃度に浮遊(懸濁)させる。
【0564】
測定緩衝液中において阻害剤を2X最終濃度となるように(最終濃度の2倍の濃度となるように)希釈し、室温下において50uLの化合物溶液及び60uLのJurkat細胞を混合させ、37℃において30分間インキュベーションする。100μL/ウェルの細胞及び阻害剤をプレート中に入れて且つ室温下において1時間インキュベーションする。蛍光計を用いて総蛍光度:ex:485;em:530;Cutoff:530を用いて総蛍光度(Total fluorescence)を測定する。Assay緩衝液を用いてプレートをもう一度洗浄し、蛍光計を用いて蛍光度:ex:485;em:530;Cutoffを測定する。得られた結果を阻害−濃度関係図にし、標準方法を用いてEC50を計算する。表1は該方法により得られた一部のEC50値を示している。
【0565】
表1は細胞接着阻害のEC50を示したものである。
【表1】
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【0566】
表1(つづき)
【0567】
[この文献は図面を表示できません]
【0568】
NA:データなし
【0569】
実施例:製剤
【0570】
実施例11で得られた化合物5.0gを90mLの無菌生理塩水中に入れ、0.7gのNaOHを入れ、攪拌して透明溶液を得る;上の溶液中にNaHPO飽和水溶液を入れ、溶液のpHが6.75−7.25間となるようにする。得られた水溶液中に無菌生理塩水を入れ、全体体積が100.0mLとなるようにする。上記溶液に窒素ガスを通気し、1時間ガスを吹き込み、得られた溶液を密封し、5℃において光を避けて保存する。使い捨ての点眼液袋容器に分けて包装し、それぞれ60mLの製剤溶液となるようにする。化合物の性質及び使用要求に対するニーズにより、該製剤の方法及び具体的な比例は必要に応じて調整できる。

【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン含有化合物であって、下記構造に示される化合物であり、
【化1】
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はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
はヒドロキシ基、アルキル基、H、アルコキシ基、アミド基、アルキルアミド基から選ばれるものである;
nは0及び1から選ばれるものである;
XはC、O、Nから選ばれるものである;
Zはカルボニル基、アルキル基、分岐鎖アルキル基、スルホニル基、N、O、Sから選ばれるものである;
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
YはC、O、Nから選ばれるものである;
はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
G1及びG2によって示される置換基は、m−位、p−位またはo−位においてベンゼン環上に配置されることを特徴とする、前記リン含有化合物。
【請求項2】
前記アリール基は、フェニル基及びその誘導体、ナフチル基及びその誘導体、Nヘテロ環またはOヘテロ環のフェニル基及びその誘導体、Nヘテロ環またはOヘテロ環のナフチル基及びその誘導体から選ばれるものである;
そのうち、前記誘導体はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数が、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基によって置換されたものであることを特徴とする、請求項1に記載のリン含有化合物。
【請求項3】
前記Rは以下の構造に示される基から選ばれるものであり、
【化2】
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nは0−5の整数から選ばれるものである;
前記AはS、C、N、Oから選ばれるものである;
前記R42はアリール基、アルキル基、アルキルアミド基、アルキルスルホニルアミド基、シクロアルキル基、置換されたシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、置換されたヘテロシクロアルキル基から選ばれるものである;
そのうち、前記アリール基は6−12員のアリール基及びその誘導体、5−12員の芳香環上におけるいずれか一つまたは複数の炭素原子がO、N、Sによって置換されたヘテロアリール基から選ばれるものである;
そのうち、前記誘導体は芳香環上におけるいずれか一つまたは複数が、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、スルホニル基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基によって置換されたものである;
前記ヘテロアリール基上にはさらに−N−R422の構造を有することができる;
前記R422はスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ヒドロキシ基である;
前記シクロアルキル基は3−12員のシクロアルキル基である;
前記置換されたシクロアルキル基は環上におけるいずれか一つまたは複数がスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基によって置換されたものである;
前記ヘテロシクロアルキル基は3−12員のヘテロシクロアルキル基上におけるいずれか一つまたは複数の炭素原子がO、N、Sによって置換されたものである;
前記ヘテロシクロアルキル基上の炭素原子はさらにC=O基及び/またはSO及び/またはSO基によって置換されることができる;
前記置換されたヘテロシクロアルキル基は環上においていずれか一つまたは複数がスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボニル基によって置換されたNヘテロ、Oヘテロ或Sヘテロの四員、五員、六員または七員環のシクロアルキル基である;
前記置換されたヘテロシクロアルキル基上にはさらに−N−R422の構造を有する;
前記R422はスルホニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ヒドロキシ基であることができる;
前記R42はさらに下記構造に示される基から選ばれることができる;
【化3】
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前記R43、R44は同じまたは異なるアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基によって置換された炭素原子数が5以下のアルキル基である;
G3は3−12員環である;
前記G3の環上の炭素原子はさらに一部がO、S、N、C=OまたはSOに置き換えられることができる;
前記R45はG3環上における一つまたは複数を置換する、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基であることを特徴とする、請求項1に記載のリン含有化合物。
【請求項4】
以下の構造に示された化合物であって、
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
そのうち、前記C及びCの間の炭素結合は単結合、二重結合または三重結合であることを特徴とする、請求項1に記載のリン含有化合物。
【請求項5】
以下の構造に示される化合物であり、
【化5】
[この文献は図面を表示できません]

11はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基から選ばれたものである;
はヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基から選ばれるものである;
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
はH、アルキル基から選ばれるものである;
41はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基から選ばれるものである;
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものであることを特徴とする、請求項4に記載のリン含有化合物。
【請求項6】
以下の構造に示される化合物であり、
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
そのうち、X、X、X、XはH、アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものであることを特徴とする、請求項5に記載のリン含有化合物。
【請求項7】
リン含有化合物の製造方法であって、
化合物A及び化合物Cが、順次化合物B上にある活性部位と反応することで得られる;
そのうち、前記化合物Aは下記構造に示される化合物である:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
前記化合物Cは下記構造に示される化合物である:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
前記化合物Bは下記構造に示される化合物である:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
そのうち、LとL′及びLとL′はそれぞれ一ペアの互いに反応し得る活性基であり、
反応過程において、LとL′の反応、LとL′の反応により目的生成物を得る;
はアルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
はヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲンから選ばれるものである;
nは1〜3の自然数から選ばれるものである;
はベンゼン環上におけるいずれか一つまたは複数を置換する、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基である;
はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものである;
はH、アルキル基、アリール基、ベンジル基及びその誘導体から選ばれるものであることを特徴とする、前記リン含有化合物の製造方法。
【請求項8】
前記LとL′及びLとL′との間に、置換反応、付加反応、脱離反応または単置換反応が起きることを特徴とする、請求項7に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項9】
前記Lはハロゲン、アミノ基、シアノ基、チオ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものである;
前記L′はハロゲン、アルキニル基、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、エステル基、アルコキシ基、スルホニルアミド基、アルコキシスルホニル基から選ばれるものである;
前記Lはハロゲン、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基、エステル基、アルコキシ基、スルホニルアミド基、アルコキシスルホニル基から選ばれるものである;
前記L′はハロゲン、アミノ基、チオ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基から選ばれるものであることを特徴とする、請求項7に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項10】
前記化合物Aと化合物Cとのモル比は1:0.1−10である;
前記化合物Cと化合物Bとのモル比は1:0.1−10であることを特徴とする、請求項7に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項11】
ステップ1、リン酸ジエステルの誘導体中にハロゲン化試薬を入れ、50−100℃の温度下において1−5時間反応した後、直接ロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし基質1を得るステップ;
ステップ2、0℃以下の温度下において、エチニル安息香酸メチルの誘導体中において、順次グリニャール試薬及び基質1を入れ、0.1−2時間反応させ、酸溶液を用いて反応をクエンチングし、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、中間生成物1を得るステップ;
ステップ3、中間生成物1と脱エステル基試薬を反応させ、100−150℃の温度下において2−5時間反応させ、酸溶液を入れ、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、中間生成物2を得るステップ;
ステップ4、中間生成物2中において、順次Lがアミノ基の化合物C、アルカリ性触媒を入れ、20−50℃の温度下において、1−10時間反応させ、酸溶液で反応をクエンチングし、有機相を抽出してロータリーエバポレータを用いてエバポレーションし、アルキニル基を有するリン含有化合物を得るステップ;
具体的な工程ステップは上記に示される通りであることを特徴とする、請求項7に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項12】
前記アルキニル基を有するリン含有化合物は、還元反応、エステル化反応、アミド化反応、置換反応、付加反応中の一種類または複数種類の反応を行った後、対応のリン含有化合物を得ることを特徴とする、請求項11に記載のリン含有化合物の製造方法。
【請求項13】
請求項1〜7のいずれかに記載のリン含有化合物を含む免疫細胞移動阻害剤。
【請求項14】
請求項1〜7のいずれかに記載のリン含有化合物の免疫細胞移動阻害剤としての使用。
【請求項15】
請求項1〜7のいずれかに記載のリン含有化合を含む医薬組成物。
【請求項16】
ドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬であることを特徴とする、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
請求項1〜7のいずれかに記載のリン含有化合物を有効成分として含有する、ドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬。
【請求項18】
請求項1〜7のいずれかに記載のリン含有化合物の、ドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬の製造における使用。
【請求項19】
ドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬の製造方法であって、
請求項1−7のいずれかに記載のリン含有化合物を無菌生理塩水中に入れた後、水酸化ナトリウムを入れて攪拌して透明溶液を得るステップ;
上記により得られた溶液中においてNaHPO飽和水溶液を入れ、溶液のpHが6.75−7.25の間となるようにするステップ;
無菌生理塩水で定容した後、上記溶液中に窒素ガスを通気し、0.1−5時間泡を吹き込み、得られた溶液を密封し、5℃において光を避けて保存し使用に備えるステップ;
前記ステップを含むことを特徴とする、前記製造方法。
【請求項20】
他の緩衝液を用いて水酸化ナトリウム及びNaHPOを置き換えられることを特徴とする、請求項19に記載のドライアイの緩和及び治療に用いられる目薬の製造方法。
【手続補正書】
【提出日】2020年3月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】手続補正書
【補正対象項目名】手続補正3
【補正方法】削除
【補正の内容】
【国際調査報告】
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