(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)に関連するタンパク質を検出する組成物および方法が開示される。そのようなマーカーは、NCGSに罹患しやすい個体が食物摂取を管理して、症状および疾患のさらなる進行を回避するのに有用であり得る。上記方法は、一実施形態において、個体から試料を得るステップと;試料中のIL−8、IL−10、TNF−αまたは総IgEタンパク質の少なくとも1つの量を測定するステップとを含む。
個体においてNCGSに関連するマーカーを識別する方法であって、正常な対照と比較して、NCGSの発現が増加または低下しているが、セリアック病ではそうではない、少なくとも1つのマーカーを識別することを含む方法。
生体試料中のIL−8、IL−10、TNF−αまたは総IgEの少なくとも1つのタンパク質のレベルを定量する試薬を含む、個体において非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)に関連するバイオマーカーを検出する組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
用語および定義
本開示がより容易に理解されるように、特定の用語を最初に定義する。以下の用語およびその他の用語のさらなる定義は明細書全体にわたって記載されている。
【0011】
本開示の広い範囲を記載する数値範囲およびパラメータは近似値であるにもかかわらず、具体例に記載される数値は可能な限り正確に報告されている。しかし、数値には、それぞれの試験測定で見出された標準偏差から必然的に生じる特定の誤差が本質的に含まれる。さらに、本明細書に開示される全ての範囲は、その中に包括されるありとあらゆる下位範囲を包含すると理解される。例えば、述べられた範囲の「1〜10」は、最小値1と最大値10の間の(最大値と最小値を含む)ありとあらゆる下位範囲を含むとみなされるべきである;つまり、全ての下位範囲は1またはそれを超える最小値(例、1〜6.1)で始まり、10またはそれ未満の最大値(例、5.5〜10)で終わる。さらに、「本明細書に組み込まれる」として言及されるいずれの参考文献も、その全文が組み込まれていると理解されるべきである。
【0012】
さらに留意されたいのは、本明細書において、単数形「a」、「an」および「the」には、1つの指示対象に明示的かつ明確に限定されている場合を除いて、複数の指示対象が含まれることである。用語「および/または」は、少なくともどちらか一方をさすために通常使用される。一部の例では、用語「および/または」は、用語「または」と同義的に使用される。用語「含む」は、「含むがこれらに限定されない」という語句を意味するために本明細書において使用され、これと同義的に使用される。用語「例えば〜など」は、語句「例えば〜などであるがこれらに限定されない」という語句を意味するために本明細書において使用され、これと同義的に使用される。
【0013】
別に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者が一般に理解する意味と同じ意味を有する。専門家は、当分野の定義および用語に関して、特にCurrent Protocols in Molecular Biology(Ausubel)を対象とする。
【0014】
同様に、本明細書において、「少なくとも1つの」は、1から群全体までの数字を企図する。例えば、4つのマーカーのリストに関して、語句「少なくとも1つ」の、は1、2、3または4のマーカーを意味すると理解される。
【0015】
同様に、本明細書において、「含む」には、より詳細には、用語「からなる」を使用して定義される実施形態が含まれる。
【0016】
抗体: 本明細書において、用語「抗体」とは、免疫グロブリン遺伝子または免疫グロブリン遺伝子の断片を実質的にコードする1または複数のポリペプチドからなるポリペプチドをさす。認識された免疫グロブリン遺伝子には、κ、λ、α、γ、δ、εおよびμの定常領域遺伝子、ならびに種々の免疫グロブリン可変領域遺伝子が含まれる。軽鎖は一般にκかまたはλに分類される。重鎖は一般にγ、μ、α、δ、またはεに分類され、これは次に免疫グロブリンのクラス、IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEをそれぞれ定義する。典型的な免疫グロブリン(抗体)の構造単位は四量体を含むことが公知である。各四量体は、2つの同一のポリペプチド鎖対からなり、各対は1つの「軽」鎖(約25kD)と1つの「重」鎖(約50〜70kD)を有する。各鎖のN末端は、主に抗原認識を担う約100〜110またはそれを超えるアミノ酸の可変領域を定義する。用語「軽鎖可変鎖」(VL)および「重鎖可変鎖」(VH)とは、それぞれ、これらの軽鎖および重鎖をさす。抗体は、特定の抗原に特異的であり得る。抗体またはその抗原は、分析物または結合パートナーのいずれかであり得る。抗体は、無傷の免疫グロブリンとして、または様々なペプチダーゼによる消化によって産生された多数の十分に特徴付けられた断片として存在する。したがって、例えば、ペプシンは、それ自体がジスルフィド結合によってVH−CH1に連結された軽鎖であるFabの二量体である、F(ab)’2を産生するために、ヒンジ領域のジスルフィド結合の下で抗体を消化する。F(ab)’2は、穏和な条件下で還元されてヒンジ領域のジスルフィド結合を切断し、それにより(Fab’)2二量体はFab’モノマーに変換され得る。Fab’モノマーは、本質的に、ヒンジ領域の一部分を有するFabである(その他の抗体断片のより詳細な説明については、Fundamental Immunology,W.E.Paul,ed.,Raven Press,N.Y.(1993)を参照)。様々な抗体断片が無傷の抗体の消化に関して定義されているが、当業者であれば、そのようなFab’断片が、化学的にまたは組換えDNA法を利用することによって新規に合成され得ることを理解する。したがって、用語「抗体」は、本明細書において、全抗体の修飾によって作製されたかまたは組換えDNA法を使用して新規に合成された抗体断片も含む。一部の実施形態では、抗体は一本鎖抗体、例えば重鎖可変鎖と軽鎖可変鎖が(直接またはペプチドリンカーを介して)一緒に結合し、連続したポリペプチドを形成する単鎖Fv(scFv)抗体である。単鎖Fv(「scFv」)ポリペプチドは、共有結合により結合したVH::VLヘテロ二量体であり、直接結合しているかまたはペプチドをコードするリンカーによって結合しているVH−およびVL−をコードする配列を含む核酸から発現され得る。(例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Hustonら、(1988)Proc.Nat.Acad.Sci.USA,85:5879−5883を参照)。自然に凝集したが化学的に分離された軽および重ポリペプチド鎖を、抗体V領域から、抗原結合部位の構造と実質的に類似した三次元構造に折り畳まれたscFv分子に変換するための構造は、いくつか存在する。例えば、米国特許第5,091,513号および同第5,132,405号および同第4,956,778号を参照されたい。
【0017】
用語「抗体」には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、合成抗体およびキメラ抗体、例えば、コンビナトリアル変異誘発およびファージディスプレイによって生成されたものが含まれる。用語「抗体」には、抗体のミメティクスまたはペプチド模倣体も含まれる。ペプチド模倣体は、ペプチドおよびタンパク質に基づくか、またはそれに由来する化合物である。本開示のペプチド模倣体は、一般に非天然アミノ酸を使用する既知ペプチド配列の構造修飾、立体配座の制限、等配電子置換などによって得ることができる。
【0018】
対立遺伝子: 本明細書において使用される、用語「対立遺伝子」とは、同じ遺伝子座(例、遺伝子)のヌクレオチド配列の異なるバージョンをさす。
【0019】
対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE): 本明細書において、用語「対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE)」とは、対応するDNA配列とハイブリダイズし、かかるプライマーの3’末端ヌクレオチドの成功したハイブリダイゼーションに応じて伸長されるプライマーを用いる変異検出方法をさす。一般に、標的配列との完全な一致を形成する3’末端ヌクレオチドを有する伸長プライマーを伸長させて伸長産物を形成する。改変されたヌクレオチドは、伸長産物に組み込まれることができ、そのようなヌクレオチドは検出目的で伸長産物を効果的に標識することができる。代わりに、伸長プライマーは、標的配列とミスマッチを形成する3’末端ヌクレオチドを代わりに含むことがある。この場合、伸長に使用されるポリメラーゼが不注意にエキソヌクレアーゼ活性を有していない限り、プライマー伸長は起こらない。
【0020】
増幅: 本明細書において、用語「増幅」とは、標的核酸をコピーし、それによって選択された核酸配列のコピー数を増加させるための当分野で公知の方法をさす。増幅は、指数関数的であっても直線的であってもよい。標的核酸は、DNAかまたはRNAのいずれかであってよい。一般に、この方法で増幅された配列は、「アンプリコン」を含む。増幅は様々な方法で達成されてよく、それにはポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)、転写に基づく増幅、等温増幅、ローリングサークル増幅などが含まれるがこれらに限定されない。増幅は、二本鎖アンプリコンを生成するために、プライマー対の各プライマーの比較的類似した量で実行されてよい。しかし、当技術分野で周知のように非対称PCRを用いて主にまたは排他的に一本鎖産物を増幅させてもよい(例えば、Poddarら、Molec.And Cell.Probes 14:25−32(2000))。これは、プライマーの各対を使用して、対の一方のプライマーの濃度をもう一方のプライマーと比べて大幅に低下させることによって実現され得る(例えば、100倍の差)。非対称PCRによる増幅は、通常、線形である。当業者であれば、異なる増幅方法を一緒に使用してよいことを理解する。
【0021】
動物: 本明細書において、用語「動物」とは、動物界のあらゆるメンバーをさす。一部の実施形態では、「動物」とは、あらゆる発生達段階のヒトをさす。一部の実施形態では、「動物」とは、あらゆる発生達段階の非ヒト動物をさす。特定の実施形態では、非ヒト動物は、哺乳動物(例えば、げっ歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、および/またはブタ)である。一部の実施形態では、動物には、哺乳動物、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫、および/または蠕虫が含まれるがこれに限定されない。一部の実施形態では、動物は、トランスジェニック動物、遺伝子改変動物、および/またはクローンであってよい。
【0022】
およそ: 本明細書において、関心対象の1または複数の値に適用される、用語「およそ」または「約」とは、述べられた基準値に類似する値をさす。特定の実施形態では、用語「およそ」または「約」とは、述べられた基準値のいずれの(より大きいまたはより小さい)方向にも25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ未満に入る値の範囲を、特に明記しない限り、または文脈から明白な場合を除いて(そのような数が可能な値である100%を超えない限り)さす。また、本願を通して、用語「約」は、装置の固有の誤差の変動、値を決定するために用いられている方法、または試料間に存在する変動が値に含まれることを示すために使用される。
【0023】
関心対象の症状群または疾患に関連している: 本明細書において、「関心対象の症状群または疾患に関連している」とは、非症候性または非疾患対照よりも関心対象の症状群または疾患を有する患者にバリアントが多く見出されることを意味する。一般に、そのような関連の統計的有意性は、複数の患者をアッセイすることによって決定することができる。
【0024】
生体試料および試料: 本明細書において、用語「生体試料」は、生物学的起源から得たあらゆる試料を包含する。生体試料には、限定されない例として、血液、血清、血漿、組織バイオプシー(biopsty)、セルフリーDNA、羊水、血清、尿、糞便、上皮試料、皮膚試料、頬スワブ、精子、羊水、培養細胞、骨髄試料および/または絨毛膜絨毛が含まれ得る。簡便な生体試料は、例えば、頬側口腔の表面から細胞を擦り取ることによって得ることができる。生体試料という用語は、本明細書に記載の検出のために核酸またはタンパク質を放出するか、またはそれらを利用可能にするように処理されている試料を包含する。例えば、生体試料には、生体試料中の細胞からのRNAの逆転写によって得られたcDNAが含まれてよい。生体試料は、胎児、若年成人、成人などの人生の段階から得られてもよい。固定または凍結された組織も使用されてよい。
【0025】
バイオマーカー: 本明細書において、用語「バイオマーカー」とは、単独でまたは他のバイオマーカーと組み合わせて、関心対象の疾患または症状群を診断するため、あるいはその診断または予後を助け;関心対象の疾患または症状群の進行をモニターし;かつ/あるいは関心対象の症状群または疾患の治療の有効性をモニターするために使用されることのできる、1または複数の核酸、ポリペプチドおよび/またはその他の生体分子(例えば、コレステロール、脂質)をさす。
【0026】
結合剤: 本明細書において、用語「結合剤」とは、第2の(すなわち異なる)関心対象分子と特異的かつ選択的に結合することのできる分子をさす。相互作用は、例えば、水素結合、ファンデルワールス相互作用、または静電もしくは疎水性相互作用の結果として非共有結合性であってもよいし、あるいはそれは共有結合性であってもよい。用語「可溶性結合剤」とは、固体支持体に結合していない(すなわち共有結合または非共有結合している)結合剤をさす。
【0027】
保因者: 用語「保因者」とは、症状はないが、その子供に受け継がれる変異を保有している人をさす。一般に、常染色体劣性遺伝障害に関して、保因者は、突然変異を引き起こす疾患を含む1つの対立遺伝子と、正常または疾患に関連しない2番目の対立遺伝子を有する。
【0028】
コード配列と非コード配列: 本明細書において、用語「コード配列」とは、転写および/または翻訳されて、ポリペプチドまたはその断片のmRNAおよび/あるいはポリペプチドまたはその断片を生成することができる核酸またはその相補体の配列、あるいはその一部をさす。コード配列は、ゲノムDNAまたは未成熟一次RNA転写物にエクソンを含み、それらは細胞の生化学的機構により一緒に接続されて成熟mRNAをもたらす。アンチセンス鎖はそのような核酸の相補体であり、コードされる配列はそこから推定することができる。本明細書において、用語「非コード配列」とは、インビボでアミノ酸に転写されない核酸またはその相補体の配列またはその一部、あるいはtRNAがアミノ酸を配置するよう相互作用しないかまたは配置しようとしない配列をさす。非コード配列には、ゲノムDNAまたは未成熟一次RNA転写物中の両方のイントロン配列、および遺伝子付随配列、例えばプロモーター、エンハンサー、サイレンサー等が含まれる。
【0029】
相補体: 本明細書において、用語「相補体」、「相補的」および「相補性」とは、ワトソン/クリックの対合規則に従うヌクレオチド配列の対合をさす。例えば、配列5’−GCGGTCCCA−3’は、5’−TGGGACCGC−3’の相補的配列を有する。相補的配列は、DNA配列と相補的なRNAの配列でもあり得る。天然の核酸に一般に見出されない特定の塩基が、イノシン、7−デアザグアニン、ロックド核酸(LNA)およびペプチド核酸(PNA)をはじめとするがこれらに限定されない相補的核酸の中に含まれていることがある。相補性は完全である必要はない;安定した二本鎖が、ミスマッチ塩基対、変性したまたはマッチしていない塩基を含有していることもある。核酸技術の当業者は、例えば、オリゴヌクレオチドの長さ、オリゴヌクレオチドの塩基組成および配列、イオン強度ならびにミスマッチ塩基対の発生率をはじめとする多数の変数を考慮して、二本鎖安定性を経験的に決定することができる。
【0030】
保存された: 本明細書において、用語「保存された残基」とは、同じ構造および/または機能を有する複数のタンパク質の中で同じであるアミノ酸をさす。保存された残基の領域はタンパク質の構造または機能に重要であり得る。したがって、三次元タンパク質において特定される隣接する保存された残基は、タンパク質の構造または機能に重要であり得る。保存された残基、または3D構造の保存された領域を見つけるために、異なる種からの、または同じ種の個体からの同じまたは類似のタンパク質の配列の比較を行うことができる。
【0031】
対照: 本明細書において、用語「対照」は、結果を比較する標準物質であるという、その技術分野で理解されている意味を有する。一般に、対照は、かかる変数について結論を出すために変数を分離することによって実験の整合性を増大させるために使用される。一部の実施形態では、対照は、比較基準を得るために試験反応またはアッセイと同時に実施される反応またはアッセイである。一つの実験では、「試験」(すなわち試験される変数)が適用される。第2の実験では、「対照」、すなわち試験される変数は適用されない。一部の実施形態では、対照は歴史的対照である(すなわち、以前に実施された試験またはアッセイ、あるいは、以前に公知の量または結果の対照)。一部の実施形態では、対照は、印刷されたかまたはそうではなく保存された記録であるか、またはそれを含む。対照は、陽性対照であっても陰性対照であってもよい。
【0032】
バイオマーカーの「対照」または「所定の基準」とは、健康な被験体におけるバイオマーカーの発現のレベル、または同じ被験体からの非罹患組織もしくは非症候性組織における前記バイオマーカーの発現レベルをさす。所与バイオマーカーの対照または所定の基準発現レベルまたはタンパク質の量は、日常的な実験のみを使用する、前向きおよび/または後ろ向きの統計研究によって確立され得る。そのような所定の基準発現レベルおよび/またはタンパク質レベル(量)は、当業者によって周知の方法を使用して決定することができる。
【0033】
粗製の: 本明細書において、用語「粗製の」は、生体試料に関連して使用される場合、実質的に未精製状態である試料をさす。例えば、粗製試料は、細胞溶解物または生検組織試料であり得る。粗製試料は、溶解状態で存在してもよいし、乾燥製剤として存在してもよい。
【0034】
欠失: 本明細書において、用語「欠失」は、天然に存在する核酸から1または複数のヌクレオチドを除去する突然変異を包含する。
【0035】
関心対象の疾患または症状群: 本明細書において使用される、関心対象の疾患または症状群は、NCGSである。本明細書で使用されるNCGSには、非セリアック小麦過敏症(NCWS)が含まれる。
【0036】
検出: 本明細書において、用語「検出」、「検出された」または「検出すること」には、「測定」、「測定された」または「測定すること」が含まれ、逆もまた同じである。
【0037】
検出可能部分: 本明細書において、用語「検出可能部分」または「検出可能生体分子」または「レポーター」とは、定量的アッセイで測定され得る分子をさす。例えば、検出可能部分は、基質を測定され得る生成物(例えば、可視生成物)に変換するために使用されてよい酵素を含むことがある。または、検出可能部分は、定量化され得る放射性同位元素であってよい。または、検出可能部分は、フルオロフォアであってよい。または、検出可能部分は、発光分子であってよい。または、その他の検出可能な分子が使用されてもよい。
【0038】
エピジェネティック: 本明細書において使用される、エピジェネティックな要素は、基本的なDNA配列の変化以外の機構によって遺伝子発現を変化させ得る。そのような要素には、パラミューテーション、インプリンティング、遺伝子サイレンシング、X染色体不活性化、位置効果、再プログラミング、トランスベクション、母性効果、ヒストン修飾、およびヘテロクロマチンを調節する要素が含まれ得る。
【0039】
エピトープ: 本明細書において、用語「エピトープ」とは、特定の抗体または抗体様タンパク質に接触する分子または分子化合物(例えば、ポリペプチドまたはタンパク質複合体)の断片または部分をさす。
【0040】
エクソン: 本明細書において、エクソンは、RNAのその他の部分(例えば、イントロンとして公知の介在領域)がRNAスプライシングによって除去された後に、成熟RNAまたは処理済みRNAの状態で見出される核酸配列である。したがって、エクソン配列は、通常、タンパク質またはタンパク質の部分をコードする。イントロンは、RNAスプライシングによって周囲のエクソン配列から除去されるRNAの部分である。
【0041】
発現および発現RNA: 本明細書において、発現RNAは、タンパク質またはポリペプチドをコードするRNA(「コーディングRNA」)、転写されているが翻訳されていない任意のその他のRNA(「ノンコーディングRNA」)である。用語「発現」は、本明細書において、DNAからポリペプチドが生成されるプロセスを意味するために使用される。このプロセスは、遺伝子のmRNAへの転写およびこのmRNAのポリペプチドへの翻訳を伴う。使用される文脈に応じて、「発現」はRNA、タンパク質、またはその両方の産生をさすことがある。
【0042】
タンパク質の量および/または本開示のバイオマーカーの発現の測定は、転写された分子またはその対応するタンパク質の発現を検出するための幅広い種類の周知の方法のいずれかによって評価され得る。そのような方法の限定されない例としては、分泌タンパク質の検出のための免疫学的方法、タンパク質精製法、タンパク質機能または活性アッセイ、核酸ハイブリダイゼーション法、核酸逆転写法、および核酸増幅法が挙げられる。特定の実施形態では、マーカー遺伝子の発現は、マーカー遺伝子に対応するタンパク質、例えば、マーカー遺伝子に対応するオープンリーディングフレームによってコードされるタンパク質、またはその通常の翻訳後修飾のすべてまたは一部を受けたタンパク質などと特異的に結合する抗体(例えば、放射標識、発色団標識、フルオロフォア標識、または酵素標識抗体)、抗体誘導体(例えば、基質と、またはタンパク質−リガンド対のタンパク質またはリガンドと結合した抗体複合{例えば、ビオチン−ストレプトアビジン})、あるいは抗体断片(例、一本鎖抗体、単離された抗体超可変ドメインなど)を使用して評価される。特定の実施形態では、試薬は、検出可能な物質で直接にまたは間接的に標識されてよい。検出可能な物質は、例えば放射性同位元素、蛍光化合物、酵素、および酵素補因子からなる群から、例えば選択されてよい。抗体を標識する方法は、当技術分野で周知である。
【0043】
マーカー遺伝子の発現は、試料中の細胞からmRNA/cDNA(すなわち、転写ポリヌクレオチド)を調製すること、ならびにマーカー遺伝子およびその断片を含むポリヌクレオチドの相補体である基準ポリヌクレオチドとmRNA/cDNAをハイブリダイズさせることによって評価される。cDNAは、必要に応じて、基準ポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションの前に、多様なポリメラーゼ連鎖反応法のいずれかを使用して増幅させることができる;好ましくは、それは増幅されない。
【0044】
家族歴: 本明細書において、用語「家族歴」とは、一般に、両親および兄弟姉妹を含む個体の肉親に関連するイベントの発生(例えば、疾患関連障害または突然変異保因者)をさす。家族歴には、祖父母およびその他の親類も含まれてよい。
【0045】
フランキング: 本明細書において、用語「フランキング」は、プライマーが、標的上で増幅させようとする関心対象領域に隣接している標的核酸とハイブリダイズすることを意味する。好ましいプライマーは、ヌクレオチドが適したDNAポリメラーゼによってプライマーの3’末端に付加されるように、標的二本鎖DNA分子の各鎖に1つずつ、関心対象領域から3’をハイブリダイズするプライマーの対であることを当業者は理解するであろう。例えば、変異配列に隣接するプライマーは、実際には変異配列にアニールするのではなく、変異配列に隣接する配列にアニールする。一部の例では、エクソンをフランクするプライマーは、通常、エクソン配列にアニールするのではなく、エクソンに隣接する配列(例えば、イントロン配列)にアニールするように設計されている。しかし、一部の例では、増幅プライマーは、エクソン配列にアニールするように設計されていることがある。
【0046】
遺伝子: 本明細書において、遺伝子は遺伝の単位である。一般に、遺伝子はタンパク質または機能RNAをコードするDNAの一部である。遺伝子は、遺伝の単位に対応するゲノム配列の配置可能な領域である。遺伝子は、調節領域、転写領域、およびまたはその他の機能配列領域に関連し得る。
【0047】
遺伝子型: 本明細書において、用語「遺伝子型」とは、生物の遺伝子構成をさす。より具体的には、この用語は、個体に存在する対立遺伝子の同一性をさす。個体またはDNA試料の「遺伝子型判定」とは、既知の多型部位で個体が所有する2つの対立遺伝子の性質を、ヌクレオチド塩基に関して特定することをさす。
【0048】
遺伝子調節エレメント: 本明細書において、遺伝子調節エレメントまたは調節配列は、転写因子などの調節タンパク質が結合して遺伝子発現を調節するDNAのセグメントである。そのような調節領域は、多くの場合、調節される遺伝子の上流にある。
【0049】
健康な個体: 本明細書において、用語「健康な個体」または「対照」とは、関心対象の症状群および/または疾患と診断されていない被験体をさす。
【0050】
ヘテロ接合: 本明細書において、用語「ヘテロ接合」または「HET」とは、同じ遺伝子の2つの異なる対立遺伝子を保有する個体をさす。本明細書において、用語「ヘテロ接合」は、「複合ヘテロ接合」または「複合ヘテロ接合変異体」を包含する。 本明細書において、用語「複合ヘテロ接合」とは、2つの異なる対立遺伝子を保有する個体をさす。本明細書において、用語「複合ヘテロ接合変異体」とは、対立遺伝子の2つの異なるコピーを保有する個体をさし、そのような対立遺伝子は遺伝子の変異形として特徴付けられる。
【0051】
ホモ接合: 本明細書において、用語「ホモ接合」は、同じ対立遺伝子の2つのコピーを保有する個体をさす。本明細書において、用語「ホモ接合変異体」は、同じ対立遺伝子の2つのコピーを保有する個体をさし、そのような対立遺伝子は遺伝子の変異形として特徴付けられる。
【0052】
ハイブリダイズ: 本明細書において、用語「ハイブリダイズする」または「ハイブリダイゼーション」とは、2つの相補的な核酸鎖が適切にストリンジェントな条件下で互いとアニールするプロセスをさす。ハイブリダイゼーションに適したオリゴヌクレオチドまたはプローブは、一般に10〜100ヌクレオチド長(例えば、18〜50、12〜70、10〜30、10〜24、18〜36ヌクレオチド長)を含有する。核酸ハイブリダイゼーション技術は当技術分野で周知である。当業者は、少なくとも望ましいレベルの相補性を有する配列が安定にハイブリダイズし、一方、より低い相補性を有する配列がそうしないようにハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーをどのように推定し調整するかを理解している。ハイブリダイゼーション条件およびパラメータの例については、例えば、Sambrookら、1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Cold Spring Harbor Press,Plainview,N.Y.;Ausubel,F.M.ら、1994,Current Protocols in Molecular Biology.John Wiley & Sons,Secaucus,N.J.を参照されたい。
【0053】
同一性または同一パーセント: 本明細書において、用語「同一性」または「同一パーセント」とは、2つのアミノ酸配列間または2つの核酸配列間の配列同一性をさす。同一性パーセントは、2つの配列を整列させることによって決定することができ、比較される配列によって共有される位置の同一残基(すなわちアミノ酸またはヌクレオチド)の数をさす。配列アライメントおよび比較は、当技術分野において標準的なアルゴリズムを使用して(例えば、Smith and Waterman,1981,Adv.Appl.Math.2:482;Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443;Pearson and Lipman,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,85:2444)、またはBLASTおよびFASTAとして公開されているこれらのアルゴリズムのコンピュータ版によって(Wisconsin Genetics Software Package Release 7.0,Genetics Computer Group,575 Science Drive,Madison,WI)実行されてよい。また、メリーランド州ベセスダの米国国立衛生研究所を通じて利用可能なENTREZを配列比較に使用してもよい。その他の例では、市販のソフトウェア、例えばGenomeQuestなどを使用して同一性パーセントを決定してもよい。BLASTおよびギャップ付きBLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラムのデフォルトパラメータ(例えば、BLASTN;米国国立バイオテクノロジー情報センターのインターネットサイトで入手可能)を使用することができる。一実施形態では、2つの配列の同一性パーセントは、それが2つの配列間の単一のアミノ酸ミスマッチであるかのように各アミノ酸ギャップが重みづけされるように、ギャップウェイトが1のGCGを使用して決定することができる。または、GCG(Accelrys、カリフォルニア州サンディエゴ)配列アライメントソフトウェアパッケージの一部である、ALIGNプログラム(バージョン2.0)を使用してもよい。
【0054】
本明細書において使用される、それと少なくとも90%同一という用語には、指示された配列と90〜100%の同一性の範囲にある配列が含まれ、その間の全ての範囲が含まれる。したがって、それと少なくとも90%同一という用語には、指示された配列に対して91、91.5、92、92.5、93、93.5、94、 94.5、95、95.5、96、96.5、97、97.5、98、98.5、99、99.5パーセント同一である配列が含まれる。同様に、「少なくとも70%同一」という用語には、70〜100%同一の範囲の配列が含まれ、その間の全ての範囲が含まれる。同一性パーセントの決定は、本明細書に記載されるアルゴリズムを使用して決定される。
【0055】
挿入または付加: 本明細書において、用語「挿入」または「付加」とは、天然に存在する分子と比較して、それぞれ1または複数のアミノ酸残基またはヌクレオチドの付加をもたらすアミノ酸またはヌクレオチド配列の変化をさす。
【0056】
インビトロ: 本明細書において、用語「インビトロ」は、多細胞生物内ではなく、人工環境、例えば試験管または反応容器、細胞培養などで発生するイベントをさす。
【0057】
インビボ: 本明細書において、用語「インビボ」とは、非ヒト動物などの多細胞生物内で発生するイベントをさす。
【0058】
単離された: 本明細書において、用語「単離された」とは、(1)最初に作成された時に関連付けられていた要素(自然界にあろうと、かつ/または実験環境にあろうと)の少なくとも一部から分離された物質および/または実体、ならびに/あるいは(2)人の手によって生成、調製、および/または製造された物質および/または実体をさす。単離された物質および/または実体は、最初に関連付けられていたその他の要素の少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約98%、約99%、実質的に100%、または100%から分離されていてよい。一部の実施形態では、単離された薬剤は、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%よりも高く、実質的に100%、または100%純粋である。本明細書において、物質は、その他の要素を実質的に含まない場合に「純粋」である。本明細書において、用語「単離された細胞」とは、多細胞生物に含まれていない細胞をさす。
【0059】
標識された: 用語「標識された」および「検出可能な薬剤または部分で標識された」は、本明細書において同義的に使用されて、実体(例えば、核酸プローブ、抗体など)が、例えば別の実体(例えば、核酸、ポリペプチド等)と結合した後にラベルの検出(例えば、放射能などの視覚化された検出)によって測定され得ることを明示する。検出可能な薬剤または部分は、測定されることができ、その強度が結合した実体の量に関連する(例えば比例する)シグナルを生成するように選択されてよい。タンパク質およびペプチドを標識および/または検出するための幅広い種類の系が当技術分野で公知である。標識されたタンパク質およびペプチドは、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的、化学的または他の手段により検出可能な標識の組み込みまたは結合によって調製することができる。標識または標識部分は、直接に検出可能であってもよいし(すなわち、検出可能になるためにさらなる反応または操作を必要としない、例えば、フルオロフォアは直接検出可能である)、間接的に検出可能であってもよい(すなわち、検出可能な別の実体との反応または結合によって検出可能になる、例えば、ハプテンは、フルオロフォアなどのレポーターを含む適切な抗体との反応後の免疫染色によって検出可能である)。適した検出可能な薬剤としては、放射性ヌクレオチド、フルオロフォア、化学発光剤、微粒子、酵素、比色ラベル、磁気ラベル、ハプテン、分子ビーコン、アプタマービーコンなどが挙げられるがこれに限定されない。
【0060】
マイクロRNA: 本明細書において使用されるマイクロRNA(miRNA)は、遺伝子発現の転写後調節に関与する、短い(20〜24ヌクレオチド)非コードRNAである。マイクロRNAは、mRNAの安定性および翻訳の両方に影響を与える可能性がある。例えば、マイクロRNAは、標的mRNAの3’UTRで相補的配列と結合し、遺伝子サイレンシングを引き起こすことができる。miRNAは、RNAポリメラーゼIIによって、タンパク質をコードするかまたはコードしないかのいずれかであり得る、キャップされポリアデニル化された一次転写産物(pri−miRNA)の一部として転写される。一次転写産物は、DroshaリボヌクレアーゼIII酵素によって切断されて、およそ70ヌクレオチドのステムループ前駆体miRNA(pre−miRNA)を生成することができ、このmiRNAは細胞質ダイサーリボヌクレアーゼによってさらに切断されて、成熟miRNAおよびアンチセンス miRNAスター(miRNA
*)産物を生成することができる。成熟miRNAは、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)に組み込まれることができ、RISCは、miRNAとの不完全な塩基対形成を通じて標的mRNAを認識することができ、最も一般的には、標的mRNAの翻訳阻害または不安定化をもたらす。
【0061】
マルチプレックスPCR: 本明細書において、用語「マルチプレックスPCR」とは、別個のプライマー対を使用して各々プライミングされた2またはそれを超える領域の同時増幅をさす。
【0062】
マルチプレックスASPE: 本明細書において、用語「マルチプレックスASPE」とは、遺伝子多型を検出するためにマルチプレックスPCRと対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE)を組み合わせたアッセイをさす。一般に、マルチプレックスPCRは、ASPEプライマーの標的配列として機能するDNAの領域を最初に増幅するために使用される。対立遺伝子特異的プライマー伸長の定義を参照されたい。
【0063】
突然変異および/またはバリアント: 本明細書において、突然変異およびバリアントという用語は、核酸またはタンパク質配列の変化を記述するために同義的に使用される。用語「変異体」とは、本明細書において、変異しているか、または潜在的に機能しない形態の遺伝子をさす。この用語には、当技術分野で公知のように、点突然変異から大きな染色体再編まで遺伝子を機能しないようにする、あらゆる突然変異が含まれる。
【0064】
核酸: 本明細書において、「核酸」は、デオキシリボ核酸(DNA)またはリボ核酸(RNA)などのポリヌクレオチドである。この用語は、一本鎖核酸、二本鎖核酸、ならびにヌクレオチドまたはヌクレオシド類似体から作成されたRNAおよびDNAを含むために使用される。
【0065】
ポリペプチドまたはタンパク質: 本明細書において、用語「ポリペプチド」および/または「タンパク質」とは、特定の長さではなく、アミノ酸のポリマーをさす。したがって、ペプチド、オリゴペプチドおよびタンパク質は、ポリペプチドおよび/またはタンパク質の定義の中に含まれる。「ポリペプチド」および「タンパク質」 は、部分的または全長タンパク質を含み得るタンパク質分子を記述するために本明細書において同義的に使用される。用語「ペプチド」は、文脈がそうでないことを示していない限り、全長よりも短いタンパク質または非常に短いタンパク質を示すために使用される。
【0066】
当技術分野で公知のように、「タンパク質」、「ペプチド」、「ポリペプチド」および「オリゴペプチド」は、そのα炭素が、1つのアミノ酸のα炭素のカルボキシル基と、もう1つのアミノ酸のα炭素のアミノ基との間の縮合反応によって形成されたペプチド結合によって連結されている、アミノ酸(一般にL−アミノ酸)の鎖である。一般に、タンパク質を構成しているアミノ酸は、順番に番号が付けられていて、アミノ末端残基から始まり、タンパク質のカルボキシ末端残基の方向に向かって増加している。アミノ酸残基の略語は、20個の一般的なL−アミノ酸の1つをさすために当技術分野で使用される標準的な3文字および/または1文字のコードである。
【0067】
本明細書において、ポリペプチドまたはタンパク質の「ドメイン」は、独立した単位を含むポリペプチドまたはタンパク質に沿った領域を含む。ドメインは、構造、配列および/または生物活性に関して定義され得る。一実施形態では、ポリペプチドドメインは、タンパク質の残部から実質的に独立した方法で折り畳まれるタンパク質の領域を含み得る。ドメインは、これらに限定されないが、PFAM、PRODOM、PROSITE、BLOCKS、PRINTS、SBASE、ISREC PROFILES、SAMRT、およびPROCLASSなどのドメインデータベースを使用して特定されてよい。
【0068】
プライマー: 本明細書において、用語「プライマー」とは、核酸試料中の相補的配列とハイブリダイズする能力がある短い一本鎖オリゴヌクレオチドをさす。一般に、プライマーは、鋳型依存性のDNA合成の開始点として機能する。デオキシリボヌクレオチドは、DNAポリメラーゼによってプライマーに付加され得る。一部の実施形態では、プライマーへのそのようなデオキシリボヌクレオチドの付加も、プライマー伸長として公知である。本明細書において、プライマーという用語には、ペプチド核酸プライマー、ロックド核酸プライマー、ホスホロチオエート修飾プライマー、標識されたプライマーなどをはじめとする、合成され得る全ての形態のプライマーが含まれる。PCR反応のための「プライマー対」または「プライマーセット」とは、一般に「フォワードプライマー」および「リバースプライマー」を含むプライマーのセットをさす。本明細書において、「フォワードプライマー」とは、dsDNAのアンチセンス鎖にアニールするプライマーをさす。「リバースプライマー」は、dsDNAのセンス鎖にアニールする。
【0069】
遺伝子多型: 本明細書において、用語「遺伝子多型」とは、遺伝子またはその部分の2以上の形態の共存をさす。
【0070】
部分および断片: 本明細書において使用される、用語「部分」および「断片」は、ポリペプチド、核酸、またはその他の分子構築物をさすために同義的に使用される。
【0071】
センス鎖とアンチセンス鎖: 本明細書において、用語「センス鎖」とは、機能タンパク質のコード配列の少なくとも一部分を含む二本鎖DNA(dsDNA)の鎖をさす。本明細書において、用語「アンチセンス鎖」とは、センス鎖の逆相補鎖であるdsDNAの鎖をさす。
【0072】
有意差: 本明細書において、用語「有意差」は、十分に当業者の知識の範囲内であり、各々の特定バイオマーカーを参照して経験的に決定される。例えば、健康な被験体と比較した、関心対象の疾患または症状群を有する被験体におけるバイオマーカーの発現の有意差は、統計学的に有意なタンパク質量の差である。
【0073】
類似またはホモログ: 本明細書において、アミノ酸またはヌクレオチド配列に言及する際の用語「類似」または「ホモログ」は、野生型アミノ酸配列とある程度の相同性または同一性を有するポリペプチドを意味する。相同性の比較は、目で、またはより一般的には、容易に入手可能な配列比較プログラムの助けを借りて行うことができる。これらの市販のコンピュータプログラムは、2つまたはそれを超える配列間の相同性パーセントを計算することができる(例えば、Wilbur,W.J.and Lipman,D.J.,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,80:726−730)。例えば、相同配列は、代替実施形態において、互いに少なくとも70%同一、75%同一、80%同一、85%同一、90%同一、95%同一、97%同一、または98%同一であるアミノ酸配列を含むと解釈され得る。
【0074】
特異的: 本明細書において、用語「特異的」とは、オリゴヌクレオチドプライマーに関連して使用される場合に、適切なハイブリダイゼーションまたは洗浄条件下で、関心対象の標的とハイブリダイズする能力があり、関心対象でない核酸と実質的にハイブリダイズしないオリゴヌクレオチドまたはプライマーをさす。より高いレベルの配列同一性が好ましく、それには、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%、または100%の配列同一性が含まれる。一部の実施形態では、特異的オリゴヌクレオチドまたはプライマーは、オリゴヌクレオチドと核酸を整列させた場合、ハイブリダイズまたは増幅させる核酸の一部分と少なくとも4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、35、40、45、50、55、60、65、70塩基またはそれを超える配列同一性を含む。
【0075】
当技術分野で公知のように、核酸配列を互いにハイブリダイズさせるための条件は、低ストリンジェンシーから高ストリンジェンシーまでの範囲として記載され得る。一般に、高度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件とは、高温の低塩緩衝液でハイブリッドを洗浄することをさす。ハイブリダイゼーションは、0.5M NaHPO
4、7%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などの当技術分野で標準的なハイブリダイゼーション溶液を使用して、65℃で結合したDNAを濾過し、0.25M NaHPO
4、3.5% SDSで洗浄し、それに続いてプローブの長さに応じて、0.1×SSC/0.1% SDSで室温から68℃の範囲の温度で洗浄することであり得る(例えば、Ausubel,F.M.ら、Short Protocols in Molecular Biology,4
th Ed.,Chapter 2,John Wiley & Sons,N.Y.参照)。例えば、高ストリンジェンシー洗浄は、6×SSC/0.05%ピロリン酸ナトリウム中で、14塩基のオリゴヌクレオチドプローブについて37℃で、または17塩基のオリゴヌクレオチドプローブについて48℃で、または20塩基のオリゴヌクレオチドプローブについて55℃で、または25塩基のオリゴヌクレオチドプローブについて60℃で、または約250ヌクレオチド長のヌクレオチドプローブについて65℃で洗浄することを含む。核酸プローブは、例えば、[γ−
32P]ATPによる末端標識によって放射性ヌクレオチドで、またはランダムプライマー標識によって[α−
32P]dCTPなどの放射標識ヌクレオチドの組み込みによって、標識されてよい。代わりに、プローブは、ビオチン化またはフルオレセイン標識ヌクレオチドの組み込みによって標識され、プローブはストレプトアビジンまたは抗フルオレセイン抗体を使用して検出されてよい。
【0076】
siRNA: 本明細書において、siRNA(低分子阻害RNA)は、約20の相補的ヌクレオチドからなる本質的に二本鎖のRNA分子である。siRNAは、より大きな二本鎖(ds)RNA分子の分解によって作成される。siRNAは、siRNAとmRNAとの相互作用によってその対応するmRNAを本質的に2つに分割し、mRNAの分解を引き起こすことによって遺伝子発現を抑制し得る。また、siRNAは、DNAと相互作用して、クロマチンのサイレンシングとヘテロクロマチンの拡大を促進することもできる。
【0077】
被験体: 本明細書において、用語「被験体」とは、ヒトまたは任意の非ヒト動物をさす。被験体は患者であり得、これは疾患の診断または治療のために医療提供者を受診するヒトをさす。ヒトには、出生前および出生後の形が含まれる。また、本明細書において、用語「個体」、「被験体」または「患者」には、全ての温血動物が含まれる。一実施形態では、被験体はヒトである。一実施形態では、個体は、NCGSを有するかまたはNCGSを発症するリスクが増大している被験体である。
【0078】
実質的に: 本明細書において、用語「実質的に」とは、関心対象の特徴または特性の全体またはほぼ全体の範囲または程度を示す定性的な状態をさす。生物学分野の当業者は、生物学的および化学的現象が、仮にあるとしてもめったに完了することはなく、かつ/または完全に進行することはなく、または絶対的な結果を達成するかまたは回避することはめったにないことを理解するであろう。そのため、用語「実質的に」は、本明細書において、多くの生物学的および化学的現象に固有の、潜在的な完全性の欠如を捕らえるために使用される。
【0079】
実質的に相補的な: 本明細書において、用語「実質的に相補的な」とは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズすることのできる2つの配列をさす。当業者は、実質的に相補的な配列は、その全長にわたってハイブリダイズする必要がないことを理解するであろう。一部の実施形態では、「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」とは、少なくとも以下と同程度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件をさす:50%ホルムアミド、5XSSC、50mM NaH
2PO
4、pH6.8、0.5%SDS、0.1mg/mL超音波処理サケ精子DNA、および5XDenhart’s溶液中42℃で一晩のハイブリダイゼーション;2XSSC、0.1%SDSを用いる45℃での洗浄;および0.2XSSC、0.1% SDSを用いる45℃での洗浄。一部の実施形態では、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、20の近接するヌクレオチドの範囲で2塩基よりも多く異なる2つの核酸のハイブリダイゼーションを可能にさせるべきではない。
【0080】
置換: 本明細書において、天然に存在する分子と比較して、用語「置換」とは、1または複数のアミノ酸またはヌクレオチドの、それぞれ異なるアミノ酸またはヌクレオチドによる置換をさす。
【0081】
〜に罹患している: 疾患、障害、および/または状態「に罹患している」個体は、疾患、障害、および/または状態と診断されているかまたはその1または複数の症状を示している。
【0082】
罹患しやすい: 疾患、障害、および/または状態に「罹患しやすい」個体は、疾患、障害、および/または状態と診断されていない。一部の実施形態では、疾患、障害、および/または状態に罹患しやすい個体は、疾患、障害、および/または状態の症状を示していない可能性がある。一部の実施形態では、疾患、障害、および/または状態に罹患しやすい個体は、疾患、障害、および/または状態を発症するであろう。一部の実施形態では、疾患、障害、および/または状態に罹患しやすい個体は、疾患、障害、および/または状態を発症しないであろう。
【0083】
固体支持体: 用語「固体支持体」または「支持体」は、生体分子がその上に結合され得る基板を提供する構造を意味する。例えば、固体支持体は、アッセイのウェル(すなわち、マイクロタイタープレートなど)であってもよいし、固体支持体は、アレイ上の位置、またはビーズなどの可動支持体であってもよい。
【0084】
上流および下流: 本明細書において、用語「上流」とは、分子がタンパク質である場合には2番目の残基のN末端である残基、または分子が核酸である場合には2番目の残基の5’にある残基をさす。また、本明細書において、用語「下流」とは、分子がタンパク質である場合には2番目の残基のC末端である残基、または分子が核酸である場合には2番目の残基の3’にある残基をさす。本明細書に開示されるタンパク質、ポリペプチドおよびペプチド配列は全て、N末端のアミノ酸からC末端の酸まで記載され、本明細書に開示される核酸配列は全て、分子の5’末端から分子の3’末端まで記載されている。
【0085】
概要
本明細書の開示は、関心対象の遺伝子および/または症状群に関連する障害のより正確な診断に使用され得る、関心対象の疾患および/または症状群の遺伝子において識別された新規な変異を提供する。
【0086】
一部の実施形態では、試料は核酸を含有する。一部の実施形態では、試験ステップは塩基配列決定を含む。一部の実施形態では、試験ステップはハイブリダイゼーションを含む。一部の実施形態では、ハイブリダイゼーションは、関心対象のバイオマーカーの領域に特異的な1または複数のオリゴヌクレオチドプローブを使用して実施される。一部の実施形態では、突然変異の検出のために、ハイブリダイゼーションは、1つのヌクレオチドのミスマッチも認めないほど十分にストリンジェントな条件下で実施される。一部の実施形態では、ハイブリダイゼーションはマイクロアレイを用いて実施される。一部の実施形態では、試験ステップは制限酵素消化を含む。一部の実施形態では、試験ステップはPCR増幅を含む。一部の実施形態では、PCR増幅は、デジタルPCR増幅である。一部の実施形態では、試験ステップはプライマー伸長を含む。一部の実施形態では、プライマー伸長は一塩基プライマー伸長である。一部の実施形態では、試験ステップは、マルチプレックス対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE)を実施することを含む。
【0087】
一部の実施形態では、試料はタンパク質を含有する。一部の実施形態では、試験ステップはアミノ酸塩基配列決定を含む。一部の実施形態では、試験ステップは、関心対象のバイオマーカーを特異的に認識する1または複数の抗体を使用するイムノアッセイを実施することを含む。一部の実施形態では、試験ステップは、プロテアーゼ消化(例えば、トリプシン消化)を含む。一部の実施形態では、試験ステップは、2Dゲル電気泳動を実施することをさらに含む。
【0088】
一部の実施形態では、試験ステップは、質量分析を使用して1または複数のバイオマーカーの存在を決定することを含む。一部の実施形態では、質量分析フォーマットは、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化、飛行時間型(MALDI−TOF)、エレクトロスプレー(ES)、IR−MALDI、イオンサイクロトロン共鳴(ICR)、フーリエ変換、およびそれらの組み合わせの中から選択される。
【0089】
一部の実施形態では、試料は、細胞、組織、全血、口腔洗浄薬、血漿、血清、尿、便、唾液、臍帯血、絨毛膜試料、絨毛膜試料培養、羊水、羊水培養、経頸管洗浄液、またはそれらの組み合わせから得られる。さらなる実施形態では、試料は、妊婦および/または胎児DNAからの血液または血液製剤(例えば、血漿または血清)から得られる。
【0090】
一部の実施形態では、試験ステップは、バイオマーカーの所定の位置でのヌクレオチドおよび/またはアミノ酸の同一性を決定することを含む。一部の実施形態では、変異の存在は、所定の位置のヌクレオチドおよび/またはアミノ酸の同一性を対照と比較することにより決定される。
【0091】
実施形態では、この方法は、複数の個体においてアッセイ(例えば、塩基配列決定法)を実施して、関連の統計的有意性を決定することを含み得る。
【0092】
別の態様では、本開示は、これらに限定されないが、バイオマーカー(例えば、DNA配列中の突然変異)に特異的に結合する核酸プローブ、あるいはバイオマーカーに特異的に結合する1または複数のプローブを含有するアレイなどの関心対象のバイオマーカーを検出するための試薬を提供する。一部の実施形態では、本開示は、バイオマーカーに特異的に結合する抗体を提供する。一部の実施形態では、本開示は、1または複数のそのような試薬を含むキットを提供する。一部の実施形態では、1または複数の試薬は、マイクロアレイの形態で提供される。一部の実施形態では、キットは、プライマー伸長のための試薬をさらに含む。一部の実施形態では、キットは、健康な個体を示す対照をさらに含む。一部の実施形態では、キットは、関心対象のバイオマーカーに基づいて、個体が関心対象の症状群または疾患を有するかどうかを決定する方法に関する説明書をさらに含む。
【0093】
一部の例では、1または複数のバイオマーカーの量は、特定の実施形態では、(a)前記1または複数のバイオマーカーによって調節されるポリペプチドまたはタンパク質の量を検出すること;(b)前記バイオマーカーを調節するポリペプチドまたはタンパク質の量を検出すること;あるいは(c)バイオマーカーの代謝産物の量を検出すること、によって検出され得る。
【0094】
さらに別の態様では、本明細書の開示は、バイオマーカーの検出に対応する情報をコードするコンピュータ可読媒体を提供する。
【0095】
NCGSを診断するための方法および組成物
本開示の実施形態は、非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)の存在またはこれを発症するリスクの増加を診断するための方法および組成物を含む。本開示の方法および組成物を使用して、被験体から遺伝情報を得るかまたは提供し、その被験体またはその他の被験体に関して、NCGSの存在またはそれを発症するリスクの増加を客観的に診断することができる。本方法および組成物は、多様な方法で具体化され得る。
【0096】
一実施形態では、個体から試料を得るステップと;試料中のIL−8、IL−10、TNF−αまたは総IgEタンパク質の少なくとも1つの量を測定するステップとを含む、個体において非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)に関連するバイオマーカーを検出する方法が開示される。一部の例では、測定は、IP−10、CD4またはCD45の1つの発現を測定することをさらに含んでよい。さらに、かつ/または代わりに、本方法には、少なくとも1つの標準化(例えば、ハウスキーピング)遺伝子の測定が含まれ得る。限定されない一実施形態では、ハウスキーピング遺伝子は、グリセルアルデヒド3−リン酸脱水素酵素であってよい。または、その他のハウスキーピング遺伝子が使用されてもよい。さらに、かつ/または代わりに、その他のバイオマーカーが測定されてもよい。
【0097】
本明細書に開示されるように、多様な方法を使用して関心対象のバイオマーカーを測定することができる。一実施形態では、測定は、ペプチドまたはポリペプチドバイオマーカーを測定することを含む。例えば、一実施形態では、測定は、イムノアッセイを含む。または、測定は、フローサイトメトリーを含み得る。または、本明細書において詳細に考察されるように、核酸法を使用してもよい。
【0098】
多様な試料種が使用されてよい。特定の実施形態では、試料は、血液、血清、血漿または組織生検を含む。
【0099】
特定の実施形態では、本開示は、個体においてNCGSに関連するマーカーを識別する方法を提供する。この方法は、対照個体または集団と比較して、NCGSの発現が増加または低下しているが、セリアック病ではそうではない、少なくとも1つのマーカーを識別するステップを含み得る。
【0100】
その他の実施形態では、本開示は、個体において非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)の存在または易罹患性を検出する方法を提供する。この方法は、個体から試料を得るステップと;試料中のIL−8、IL−10、TNF−αまたは総IgEタンパク質の少なくとも1つの量を測定するステップと;試料中の前記IL−8、IL−10、TNF−αまたは総IgEの少なくとも1つの前記発現を前記IL−8、IL−10、TNF−αまたは総IgEの各々の対照値と比較するステップとを含む。一部の例では、測定は、IP−10、CD4またはCD45の少なくとも1つの発現を測定し、これらのマーカーのレベルを対照値のレベルと比較することをさらに含み得る。一実施形態では、対照値は、健康な個体あるいは胃腸の病変が検出されないかまたは検出できない個体から導かれる。一部の実施形態では、対照は、疾患対照である。そのような疾患対照には、セリアック病(個体がグルテンフリーの食事療法を行っているかどうかによって層別化されている)を有する個体、およびその他のGI疾患、例えば炎症性腸疾患(IBD)、肝炎、小腸細菌異常増殖、およびその他の疾患などを有する被験体が含まれ得る。
【0101】
さらに、かつ/または代わりに、本方法には、少なくとも1つの標準化(例えば、ハウスキーピング)遺伝子の測定が含まれ得る。限定されない一実施形態では、ハウスキーピング遺伝子は、グリセルアルデヒド3−リン酸脱水素酵素であってよい。または、その他のハウスキーピング遺伝子が使用されてもよい。さらに、かつ/または代わりに、その他のバイオマーカーが測定されてもよい。
【0102】
本明細書に開示されるように、多様な方法を使用して関心対象のバイオマーカーを測定することができる。一実施形態では、測定は、ペプチドまたはポリペプチドバイオマーカーを測定することを含む。例えば、一実施形態では、測定は、イムノアッセイを含む。または、測定は、フローサイトメトリーを含み得る。または、本明細書において詳細に考察されるように、核酸法を使用してもよい。
【0103】
多様な試料種が使用されてよい。特定の実施形態では、試料は、血液、血清、血漿または組織生検を含む。
【0104】
さらにその他の実施形態は、個体において非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)に関連するバイオマーカーを検出するための組成物を含む。特定の実施形態では、組成物は、生体試料中のIL−8、IL−10、TNF−αまたは総IgEの少なくとも1つのタンパク質のレベルを定量する試薬を含む。一部の例では、組成物は、IP−10、CD4またはCD45の少なくとも1つの発現を測定するための試薬をさらに含み得る。
【0105】
例えば、本明細書に詳細に記載されるように、組成物は、ペプチドまたはポリペプチドのバイオマーカーを測定するための試薬を含み得る。一実施形態では、組成物は、イムノアッセイを実施するための試薬を含む。または、組成物は、フローサイトメトリーを実施するための試薬を含んでよい。または、本明細書に詳細に記載されるように、組成物は、特定の配列の存在および/または核酸の発現レベルを決定するための試薬を含んでよい。
【0106】
その他の実施形態には、本明細書に開示される組成物の少なくとも一部および/または本明細書に開示される方法を実施するための試薬を含有するキットが含まれる。そのようなキットには、健康な個体あるいは胃腸の病変が検出されないかまたは検出できない個体に由来する対照生体試料が含まれ得る。一部の実施形態では、対照は、疾患対照である。そのような疾患対照には、セリアック病(個体がグルテンフリーの食事療法を行っているかどうかによって層別化されている)を有する個体、およびその他のGI疾患、例えば炎症性腸疾患(IBD)、肝炎、小腸細菌異常増殖、およびその他の疾患などを有する被験体が含まれ得る。そのようなキットには、この方法を実施するための説明書および/またはその他の情報を含む説明書および/またはコンピュータ可読媒体が含まれ得る。そのような説明書は、本明細書に記載される対照値を含み得る。
【0107】
その他の実施形態は、キットまたはその中の試薬から独立している、この方法を実施するための説明書および/またはその他の情報を含むコンピュータ可読媒体を含む。
【0108】
ペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質アッセイ
特定の実施形態では、関心対象のバイオマーカーは、タンパク質(またはペプチドまたはポリペプチドレベル)で検出される、つまり、遺伝子産物が分析される。例えば、タンパク質またはその断片は、アミノ酸塩基配列決定法、あるいは、関心対象のバイオマーカー上に存在する1または複数のエピトープを特異的に認識するかまたは一部の例では関心対象の突然変異に特異的な1または複数の抗体を使用するイムノアッセイによって分析され得る。タンパク質は、プロテアーゼ消化(例えば、トリプシン消化)によって分析され得、一部の実施形態では、消化されたタンパク質産物は2Dゲル電気泳動によってさらに分析され得る。
【0109】
抗体の検出
関心対象のバイオマーカーに結合する特異的抗体は、当分野で公知の多様な方法のいずれかで用いることができる。特定のエピトープ、ポリペプチド、および/または タンパク質に対する抗体は、当分野で公知の多様な方法のいずれかを使用して生成することができる。例えば、それに対する抗体が望まれるエピトープ、ポリペプチド、またはタンパク質を産生し、動物、一般に哺乳動物(例えばロバ、マウス、ウサギ、ウマ、ニワトリなど)に注射し、動物によって産生された抗体を動物から収集することができる。モノクローナル抗体は、不死化細胞株で関心対象の抗体を発現するハイブリドーマを生成することによっても生成することができる。
【0110】
一部の実施形態では、抗体は、本明細書に記載される検出可能部分で標識される。
【0111】
抗体検出方法は当技術分野で周知であり、それには酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)およびウェスタンブロットが挙げられるがこれらに限定されない。一部のそのような方法は、アレイ形式で実施するのに適している。
【0112】
例えば、一部の実施形態では、関心対象のバイオマーカーは、バイオマーカーを特異的に認識する第1の抗体(または抗体断片)を使用して検出される。抗体は、検出可能部分(例えば、化学発光分子)、酵素、または第2の結合剤(例えば、ストレプトアビジン)で標識されてよい。または、当技術分野で公知のように第2の抗体を使用して第1の抗体を検出してもよい。
【0113】
特定の実施形態では、この方法は、捕捉支持体を追加することをさらに含んでよく、捕捉支持体は、バイオマーカーを捕捉支持体上に固定化するようにバイオマーカーを認識し結合する、少なくとも1つの捕捉支持体結合剤を含む。この方法は、特定の実施形態では、捕捉支持体上の複数の結合剤分子の少なくとも一部を特異的に認識し結合することができる第2の結合剤を追加することをさらに含んでよい。一実施形態では、捕捉支持体上の複数の結合剤分子の少なくとも一部を特異的に認識し結合することができる結合剤は、可溶性結合剤(例えば、二次抗体)である。酵素の基質を添加して、形成された生成物の量を定量化することによって、関心対象のバイオマーカーの結合が測定されるように、第2の結合剤を(例えば、酵素で)標識してもよい。
【0114】
一実施形態では、捕捉固体支持体は、アッセイウェル(すなわちマイクロタイタープレートなど)であってよい。または、捕捉固体支持体は、アレイ上の位置、またはビーズなどの可動支持体であってよい。または捕捉支持体はフィルターであり得る。
【0115】
一部の例では、バイオマーカーは、第1の結合剤(例えば、バイオマーカーに特異的であり、検出可能部分で標識された一次抗体)および第2の結合剤(例えば、一次抗体を認識する二次抗体または第2の一次抗体)と複合体化させることができ、第2の結合剤は第3の結合剤(例えば、ビオチン)と複合体を形成し、第3の結合剤は次に、捕捉支持体と連結された第3の結合剤を認識する試薬(例えば、ストレプトアビジン)を有する捕捉支持体(例えば、磁性ビーズ)と相互作用することができる。複合体(標識された一次抗体:バイオマーカー:第2の一次抗体−ビオチン:ストレプトアビジン−ビーズ)は、次に、複合体の量を測定するために、磁石(例えば、磁気プローブ)を使用して捕捉される。
【0116】
多様な結合剤を本開示の方法で使用してよい。例えば、捕捉支持体、または第2の抗体に結合した結合剤は、バイオマーカーを認識する抗体かまたは抗体断片のいずれかであってよい。または、結合剤は、非タンパク質標的に結合するタンパク質(すなわち、小分子バイオマーカーに特異的に結合するタンパク質、またはタンパク質に結合する受容体など)を含んでよい。
【0117】
特定の実施形態では、固体支持体は、不動態化剤で処理されてよい。例えば、特定の実施形態では、関心対象のバイオマーカーは、不動態化された表面(すなわち、非特異的結合を減らすように処理された表面)で捕捉され得る。そのような不動態化剤の1つがBSAである。さらに、かつ/または代わりに、使用される結合剤が抗体である場合、固体支持体は、プロテインA、プロテインG、プロテインA/G、プロテインL、または結合剤(例えば、抗体)と高い親和性で結合する別の薬剤でコーティングされていてよい。これらのタンパク質は、抗体のFcドメインに結合する、したがって関心対象の1または複数のタンパク質を認識する抗体の結合を方向付けることができる。
【0118】
核酸アッセイ
特定の実施形態では、本明細書に開示されるバイオマーカーは、核酸レベルで検出される。一実施形態では、本開示は、被験体において関心対象の症状群または疾患(例えば、NCGS)の存在またはこれを発症するリスクの増加を診断するための方法を含む。この方法は、被験体の組織または体液試料から核酸を取得するステップおよび被験体の核酸にバリアント配列(すなわち、突然変異)があるかどうかを識別するアッセイを実施するステップを含み得る。特定の実施形態では、この方法は、バリアントを、関心対象の症状群または疾患に関連する既知のバリアントと比較すること、およびバリアントが、関心対象の症状群または疾患に関連していると以前に識別されたバリアントであるかどうかを決定することを含み得る。または、この方法は、バリアントを以前に特徴付けられていない新しいバリアントとして識別することを含み得る。このバリアントが新しいバリアントである場合、この方法は、突然変異が、遺伝子の発現および/または遺伝子にコードされるタンパク質の機能に有害であると予期されるかどうかを決定するための分析を実施することをさらに含み得る。本方法は、バリアントプロファイル(すなわち、被験体において識別された突然変異の編集)を使用して、関心対象の症候群または疾患の存在、または関心対象の症候群または疾患を発症するリスクの増加を診断することをさらに含み得る。
【0119】
核酸分析は、ゲノムDNA、メッセンジャーRNA、および/またはcDNAで実施することができる。また、様々な実施形態において、核酸は、遺伝子、RNA、エクソン、イントロン、遺伝子調節エレメント、発現したRNA、siRNA、またはエピジェネティック要素を含む。また、スプライス部位、転写因子結合、A−I編集部位、マイクロRNA結合部位、および機能的RNA構造部位を含む調節エレメントが、突然変異(すなわち、バリアント)について評価され得る。したがって、本開示の方法および組成物の各々について、バリアントは、以下のうちの少なくとも1つを包含する核酸配列を含み得る:(1)A−to−I編集部位;(2)スプライス部位;(3)保存された機能的RNA構造;(4)有効な転写因子 結合部位(TFBS);(5)マイクロRNA(miRNA)結合部位;(6)ポリアデニル化部位;(7)既知の調節エレメント;(8)miRNA遺伝子;(9)ROIにコードされた核小体低分子RNA遺伝子;および/または(10)胎盤哺乳動物全体の超保存エレメント。
【0120】
多くの実施形態において、核酸は生体試料から抽出される。一部の実施形態では、核酸はセルフリーDNAである。一部の実施形態では、核酸は増幅されずに分析される。一部の実施形態では、核酸は、当技術分野で公知の技術(例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)など)を使用して増幅され、増幅された核酸は、その後の分析に使用される。プライマー対の複数のセットを使用して数個のアンプリコン(例えば、異なるゲノム領域由来のもの)を一度に増幅する、マルチプレックスPCRを用いてよい。例えば、核酸は、塩基配列決定、ハイブリダイゼーション、PCR増幅、制限酵素消化、プライマー伸長、例えば一塩基プライマー伸長またはマルチプレックス対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE)など、あるいはDNA塩基配列決定によって分析され得る。一部の実施形態では、核酸は、野生型対立遺伝子の増幅産物のサイズが突然変異対立遺伝子のサイズと異なるように増幅される。したがって、特定の突然変異対立遺伝子の有無は、例えば電気泳動ゲル上で、増幅産物のサイズの違いを検出することにより決定することができる。例えば、遺伝子領域の削除または挿入は、サイズに基づくアプローチの使用に特に適していることがある。
【0121】
特定の例となる核酸分析法は、下に詳細に説明されている。
【0122】
対立遺伝子特異的増幅
一部の実施形態では、例えば、関心対象の疾患および/または症状群のバイオマーカーが突然変異である場合、バイオマーカーは、対立遺伝子特異的増幅アッセイを使用して検出される。このアプローチは、特異的対立遺伝子のPCR増幅(PASA)(Sarkarら、1990 Anal.Biochem.186:64−68)、対立遺伝子特異的増幅(ASA)(Okayamaら、1989 J.Lab.Clin.Med.114:105−113)、対立遺伝子特異的 PCR(ASPCR)(Wuら、1989 Proc.Natl.Acad.Sci.USA.86:2757−2760)、および増幅不応性変異系(ARMS)(Newtonら、1989 Nucleic Acids Res.17:2503−2516)と様々に呼ばれる。これらの参考文献の各々の内容全体は本明細書に組み込まれる。この方法は、一塩基置換ならびに微小欠失/挿入に適用可能である。
【0123】
例えば、PCRに基づく増幅方法に関して、増幅プライマーは、異なる対立遺伝子間(例えば、野生型対立遺伝子と突然変異対立遺伝子間)を区別することができるように設計され得る。したがって、増幅産物の有無を用いて、遺伝子突然変異が所与核酸試料に存在するかどうかを決定することができる。一部の実施形態では、対立遺伝子特異的プライマーは、増幅産物の存在が遺伝子の突然変異を示すように設計され得る。一部の実施形態では、対立遺伝子特異的プライマーは、増幅産物の不在が遺伝子の突然変異を示すように設計され得る。
【0124】
一部の実施形態では、2つの相補的な反応が使用される。一つの反応は、野生型対立遺伝子に特異的なプライマーを用い(「野生型特異的反応」)、もう一方の反応は、突然変異対立遺伝子のプライマーを用いる(「変異特異的反応」)。2つの反応は、共通の第2プライマーを使用してもよい。特定の対立遺伝子(例えば、野生型 対立遺伝子または突然変異対立遺伝子)に特異的なPCRプライマーは、通常、標的の1つの対立遺伝子バリアントと完全に一致するが、他の対立遺伝子バリアント(例えば、突然変異対立遺伝子または野生型対立遺伝子)とは一致しない。ミスマッチは、プライマーの3’末端に/その近くに位置することがあり、完全に一致した対立遺伝子の優先的な増幅を導く。増幅産物が一方または両方の反応から検出され得るかどうかは、突然変異対立遺伝子の有無を示す。野生型特異的反応のみから増幅産物が検出されると、野生型対立遺伝子のみの存在(例えば、野生型対立遺伝子のホモ接合性)が示される。変異特異的反応のみから増幅産物が検出されると、変異対立遺伝子のみの存在(例えば、突然変異対立遺伝子のホモ接合性)が示される。両方の反応から増幅産物が検出されると(例えば、ヘテロ接合体)を示す。本明細書において、このアプローチは、「対立遺伝子特異的増幅(ASA)」とも呼ばれる。
【0125】
対立遺伝子特異的増幅はまた、ジャンクションを横切って部分的にハイブリダイズするプライマーを使用することによって、重複、挿入、または転位を検出するために使用することができる。ジャンクションのオーバーラップの範囲は、特異的増幅を可能にするために変えることができる。
【0126】
増幅産物は、当分野で公知の方法によって検査することができ、それには、サイズによって核酸を分離するためにゲルを通して(例えば、電気泳動により)移動した核酸のバンドを(例えば、1または複数の色素で)視覚化することが含まれる。
【0127】
対立遺伝子特異的プライマー伸長
一部の実施形態では、遺伝子の突然変異を検出するために対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE)アプローチが使用される。ASPEは、対立遺伝子を(例えば、突然変異対立遺伝子と野生型対立遺伝子を)区別することができる対立遺伝子特異的プライマーを伸長反応に用いるので、伸長産物は、特定の対立遺伝子(例えば、突然変異対立遺伝子または野生型対立遺伝子)の存在下でのみ得られる。伸長生成物は、例えば標識されたデオキシリボヌクレオチドを伸長反応に用いることによって検出可能であり得るか、または検出可能にすることができる。多様な標識のいずれも、これらの方法での使用に適合し、それには放射性標識、蛍光標識、化学発光標識、酵素標識などが含まれるがこれに限定されない。ヌクレオチドは実体で標識されていて、この実体は次に、検出可能な標識、例えばストレプトアビジン結合蛍光色素に結合され得るビオチン分子によって(直接または間接的に)結合され得る。一部の実施形態では、反応は多重に、例えば同じ伸長反応で多くの対立遺伝子特異的プライマーを使用して、行われる。
【0128】
一部の実施形態では、伸長産物は、数ある中でも固体または半固体の支持体、例えばビーズ、マトリックス、ゲルなどにハイブリダイズされている。例えば、伸長産物は特定の核酸配列(例えば、対立遺伝子特異的プライマーの一部として含まれる)でタグ付けされてよく、固体支持体に「抗タグ」(例えば、伸長産物中のタグに相補的な核酸配列)を取り付けてもよい。伸長産物は、固体支持体上で捕捉され、検出され得る。例えば、ビーズは選別されて検出され得る。このように用いることのできる1つのそのようなシステムは、LUMlNEX(商標) MAPシステムである。これはTM Bioscienceにより嚢胞性線維症突然変異検出に適合させることができ、汎用ビーズアレイ(TAG−IT(商標))として市販されている。
【0129】
単一ヌクレオチドプライマー伸長
一部の実施形態では、プライマーが1つのヌクレオチドだけを伸長させるように設計されている、単一ヌクレオチドプライマー伸長(SNuPE)アッセイが使用される。そのような方法において、プライマーの3’末端のすぐ下流のヌクレオチドの同一性は既知であり、野生型対立遺伝子と比較して突然変異対立遺伝子が異なる。SNuPEは、唯一の特定の種類のデオキシヌクレオチドが標識されている(例えば、標識dATP、標識dCTP、標識dGTP、または標識dTTP)伸長反応を使用して実施することができる。したがって、検出可能な伸長産物の存在は、関心対象の位置(例えば、プライマーの3’末端のすぐ下流の位置)のヌクレオチドの同一性の指標として使用することができ、したがって、その位置での突然変異の有無の指標として使用することができる。SNuPEは、米国特許第5,888,819号;米国特許第5,846,710号;米国特許第6,280,947号;米国特許第6,482,595号;米国特許第6,503,718号;米国特許第6,919,174号;Piggee,C.ら、Journal of Chromatography A 781 (1997),p.367−375(“Capillary Electrophoresis for the Detection of Known Point Mutations by Single−Nucleotide Primer Extension and Laser−Induced Fluorescence Detection”);Hoogendoom,B.ら、Human Genetics(1999)104:89−93,(“Genotyping Single Nucleotide Polymorphism by Primer Extension and High Performance Liquid Chromatography”)に記載されるように実施することができ、その各々の内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0130】
一部の実施形態では、突然変異の有無を正確かつ迅速に検出するために、プライマー伸長を質量分析と組み合わせることができる。Haffらに対する米国特許第5,885,775号(質量分析法による一塩基多型分析の分析);Kosterに対する米国特許第7,501,251号(質量分析に基づくDNA診断)を参照されたい;これらの両方の教示は、参照により本明細書に組み込まれる。適した質量分析フォーマットとしては、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化、飛行時間型(MALDI−TOF)、エレクトロスプレー(ES)、IR−MALDI、イオンサイクロトロン共鳴(ICR)、フーリエ変換、およびそれらの組み合わせが挙げられるがこれに限定されない。
【0131】
オリゴヌクレオチド連結アッセイ
一部の実施形態では、オリゴヌクレオチド連結アッセイ(「OLA」または「OL」)が使用される。OLAは、標的分子の一本鎖の隣接配列にハイブリダイズできるように設計された2つのオリゴヌクレオチドを用いる。一般に、一方のオリゴヌクレオチドはビオチン化されていて、もう一方は、例えば、ストレプトアビジン結合蛍光部分で検出可能に標識されている。正確な相補的配列が標的分子に見出されると、オリゴヌクレオチドは、それらの末端が隣接するようにハイブリダイズし、捕捉され検出され得るライゲーション基質を作成する。例えば、Nickersonら、(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.87:8923−8927,Landegren,U.ら、(1988)Science 241:1077−1080および米国特許第4,998,617号を参照されたい。その内容全体は参照により全文が本明細書に組み込まれる。
【0132】
ハイブリダイゼーションアプローチ
一部の実施形態では、核酸は、関心対象のバイオマーカーに特異的な1または複数のオリゴヌクレオチドプローブを使用し、単一ヌクレオチドのミスマッチを許容しないほど十分にストリンジェントな条件下で、ハイブリダイゼーションによって分析される。特定の実施形態では、適した核酸プローブは、正常な遺伝子と変異遺伝子を区別することができる。したがって、例えば、当業者は、本発明のプローブを使用して、特定の対立遺伝子について個体がホモ接合かヘテロ接合かを決定することができる。
【0133】
核酸ハイブリダイゼーション技術は当技術分野で周知である。当業者は、少なくとも望ましいレベルの相補性を有する配列が安定にハイブリダイズし、一方、より低い相補性を有する配列がそうしないようにハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーをどのように推定し調整するかを理解している。ハイブリダイゼーション条件およびパラメータの例については、例えば、Sambrookら、1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Cold Spring Harbor Press,Plainview,N.Y.;Ausubel,F.M.ら、1994,Current Protocols in Molecular Biology.John Wiley & Sons,Secaucus,N.J.を参照されたい。
【0134】
一部の実施形態では、変異体または野生型配列にハイブリダイズするプローブ分子は、液相またはより好ましくは固相ハイブリダイゼーションにより増幅産物中のそのような配列を検出するために使用することができる。固相ハイブリダイゼーションは、例えば、プローブをマイクロチップに接着することにより達成することができる。
【0135】
核酸プローブは、リボ核酸および/またはデオキシリボ核酸を含み得る。一部の実施形態では、提供される核酸プローブは、オリゴヌクレオチド(すなわち「オリゴヌクレオチドプローブ」)である。一般に、オリゴヌクレオチドプローブは、関心対象の遺伝子の相同領域に特異的に結合するのに十分な長さであるが、プローブと試験される核酸試料との間の1ヌクレオチドの違いがハイブリダイゼーションを中断するほど短い。一般に、オリゴヌクレオチドプローブのサイズは、およそ10から100ヌクレオチドまで変動する。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドプローブは、15〜90、15〜80、15〜70、15〜60、15〜50、15〜40、15〜35、15〜30、18〜30、または18〜26ヌクレオチド長である。当業者に理解されるように、オリゴヌクレオチドプローブの最適な長さは、オリゴヌクレオチドプローブが用いられ得る特定の方法および/または条件に依存し得る。
【0136】
一部の実施形態では、核酸プローブは、例えば、核酸増幅および/または伸長反応の、プライマーとして有用である。例えば、特定の実施形態では、バリアントについて評価される遺伝子配列は、エクソン配列を含む。特定の実施形態では、エクソン配列および追加のフランキング配列(例えば、UTRおよび/またはイントロン配列の約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55またはそれを超えるヌクレオチド)がアッセイで分析される。または、イントロン配列または他の非コード領域は、潜在的に有害な突然変異について評価され得る。または、これらの配列の部分を使用してもよい。そのようなバリアント遺伝子配列には、本明細書に記載される突然変異の少なくとも1つを有する配列が含まれ得る配列。
【0137】
本開示のその他の実施形態は、関心対象の症状群および/または疾患に関連する突然変異を含有する単離された遺伝子配列を提供する。そのような遺伝子配列は、被験体に関してNCGSの存在またはそれを発症するリスクの増加を客観的に診断するために使用され得る。特定の実施形態では、単離された核酸は、非バリアント配列またはいずれか1つまたはそれらの組合せのバリアント配列を含有し得る。例えば、特定の実施形態では、遺伝子配列は、エクソン配列を含む。特定の実施形態では、エクソン配列および追加のフランキング配列(例えば、UTRおよび/またはイントロン配列の約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55またはそれを超えるヌクレオチド)がアッセイで分析される。または、イントロン配列またはその他の非コード領域を使用してもよい。または、これらの配列の部分を使用してもよい。特定の実施形態では、遺伝子配列は、本明細書に開示されるバイオマーカー遺伝子の少なくとも1つからのエクソン配列を含む。
【0138】
一部の実施形態では、核酸プローブは、本明細書に記載される検出可能部分で標識される。
【0139】
アレイ
本明細書において言及される様々な方法は、単一の実験でバイオマーカーのセットを分析および/または検出することを可能にするアレイでの使用に適合させることができる。例えば、バイオマーカーを含む複数の突然変異を同時に分析することができる。特に、核酸試薬(例えば、プローブ、プライマー、オリゴヌクレオチドなど)の使用を伴う方法は、アレイに基づくプラットフォーム(例えば、マイクロアレイ)への適合に特に適している。一部の実施形態では、アレイは関心対象のバイオマーカーにおける突然変異を検出するのに特異的な1または複数のプローブを含有する。
【0140】
DNA塩基配列決定
特定の実施形態では、関心対象のバイオマーカーの診断は、塩基配列決定によって、核酸または核酸のパネルの配列、ゲノム位置または配置、および/またはゲノムコピー数の変動を検出することによって行われる。
【0141】
一部の実施形態では、この方法は、少なくとも1つの遺伝子の試料核酸配列を取得するために、被験体由来の組織または体液試料から核酸を取得し、核酸の少なくとも一部分を配列決定することを含み得る。特定の実施形態では、この方法は、バリアントをNCGSに関連する既知のバリアントと比較し、そのバリアントがNCGSに関連すると以前に識別されたバリアントであるかどうかを判定することを含み得る。または、この方法は、バリアントを以前に特徴付けられていない新しいバリアントとして識別することを含み得る。バリアントが新しいバリアントである場合、または一部の例では以前に特徴付けた(すなわち識別した)バリアントの場合には、この方法は、突然変異が遺伝子の発現および/または遺伝子によってコードされるタンパク質の機能に有害であると予測されるかどうかを決定するための分析を実施することをさらに含み得る。この方法は、バリアントプロファイル(すなわち、被験体において識別されたバリアントの編集)を使用して、NCGSの存在またはNCGSを発症するリスクの増加を診断することをさらに含み得る。
【0142】
例えば、特定の実施形態では、次世代(超並列シークエンシング)を使用してよい。または、サンガー塩基配列決定法を使用してもよい。または、次世代(超並列シークエンシング)とサンガー塩基配列決定法の組合せを使用してもよい。さらに、かつ/または代わりに、塩基配列決定は、少なくとも1つの単一分子合成時解読法を含む。したがって、特定の実施形態では、複数のDNA試料がプール内で分析されて、変動を示す試料が識別される。さらに、かつ/または代わりに、特定の実施形態では、複数のDNA試料が複数のプールで分析されて、少なくとも2つのプールにおいて同じ変動を示す個々の試料が識別される。
【0143】
塩基配列決定を実施する従来の方法の一つは、Sangerら、1977,Proc Natl Acad Sci U S A,74:5463−67に記載されるように、連鎖停止とゲル分離によるものである。別の従来の塩基配列決定法は、核酸断片の化学分解を伴う。Maxamら、1977,Proc.Natl.Acad.Sci.,74:560−564を参照されたい。また、ハイブリダイゼーションによる塩基配列決定に基づく方法が開発された。例えば、Harrisら、米国特許出願公開第20090156412号を参照されたい。これらの参考文献の各々は、参照により本明細書に全文が組み込まれる。
【0144】
その他の実施形態では、核酸の塩基配列決定は、PCRなどの方法による増幅による、単一分子または単一分子に由来するほぼ同一の分子の群の超並列シークエンシング(「次世代シークエンシング」としても公知)によって達成される。超並列シークエンシングは、例えばLapidusら、米国特許第7,169,560号、Quakeら、米国特許第6,818,395号、Harris、米国特許第7,282,337号およびBraslavskyら、PNAS(USA),100:3960−3964(2003)に示されており、その各々の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0145】
次世代シーケンシングでは、分析に十分な量の核酸を取得するために、PCRまたは全ゲノム増幅が核酸に実行され得る。次世代シーケンシングの一部の形式において、この方法は増幅されていないDNAからDNA配列を評価することが可能であるため、増幅は必要ではない。決定されると、試験試料由来の核酸の配列および/またはゲノム配置および/またはゲノムコピー数は、試料が採取された時にNCGSに罹患していることが分からなかった1または複数の個体から得た標準参照と比較される。試験試料および標準参照由来の核酸の、配列および/またはゲノム配置および/またはゲノム配置および/またはコピー数の間の全ての違いは、バリアントとみなされる。
【0146】
次世代(超並列シークエンシング)では、関心対象の全ての領域が一緒に配列決定され、読み取られた各配列の起源が参照配列との比較(アラインメント)によって決定される。関心対象の領域は、1つの反応で一緒に濃縮することも、別々に濃縮した後に塩基配列決定の前に組み合わせることもできる。特定の実施形態では、そして本明細書の実施例でより詳細に記載されるように、アッセイに含まれる遺伝子のコーディングエクソンに由来するDNA配列は、無作為に断片化されたゲノムDNAの特異的RNAプローブへのバルクハイブリダイゼーションによって濃縮される。同じアダプター配列は全ての断片の末端に結合し、1つの反応で1つのプライマー対を用いるPCRによる、全てのハイブリダイゼーションで捕捉された断片の濃縮を可能にする。ハイブリダイゼーションによってあまり効率的に捕捉されなかった領域は、特異的プライマーを用いるPCRによって増幅される。さらに、特異的プライマーを用いるPCRは、同様の配列(「偽エクソン」)がゲノムの他の場所に存在するエクソンを増幅するために使用され得る。
【0147】
超並列シークエンシングが使用される特定の実施形態では、PCR産物は連結されてDNAの長いストレッチを形成し、それは短い断片にせん断される(例えば、音響エネルギーによる)。このステップにより、断片の末端が関心対象の領域全体に確実に分散される。その後、dAヌクレオチドのストレッチを各断片の3’末端に付加する、これにより、断片はオリゴ(dT)プライマーでコーティングされた平面に結合することができる(「フローセル」)。次に、各断片は、蛍光標識されたヌクレオチドを有するオリゴ(dT)プライマーを伸長させることによって配列決定することができる。各シークエンシングサイクルの間、1種類のヌクレオチド(A、G、T、またはC)のみが追加され、鎖終結ヌクレオチドを用いて1つのヌクレオチドのみが組み込まれる。例えば、1回目のシークエンシングサイクルの間に、蛍光標識されたdCTPが付加され得る。このヌクレオチドは、次のヌクレオチドとしてCを必要とする、成長する相補的なDNA鎖にのみ組み込まれる。各シークエンシングサイクルの後、フローセルの画像を撮影して、どの断片が伸長したかを決定する。Cを組み込んだDNA鎖は光を発し、一方でCを組み込まなかったDNA鎖は暗く見える。連鎖停止を逆転させて、成長するDNA鎖を再び伸長可能にし、このプロセスを合計120サイクル繰り返す。
【0148】
画像は、一般に「読み取りデータ」と呼ばれる塩基の文字列に変換され、各断片の3’末端の25〜60塩基を再現する。次に、読み取りデータを、分析されたDNAの参照配列と比較する。25塩基の任意の文字列は、通常、ヒトゲノムで1回だけ発生するため、ほとんどの読み取りデータは、ヒトゲノムの特定の1つの場所に「アライン」することができる。最後に、各ゲノム領域のコンセンサス配列が利用可能な読み取りデータから構築され、その位置での参照の正確な配列と比較され得る。コンセンサス配列と参照との差を配列バリアントと呼ぶ。
【0149】
検出可能部分
特定の実施形態では、本発明に従って使用される、かつ/または本発明により提供される特定の分子(例えば、核酸プローブ、抗体など)は、1または複数の検出可能な実体または部分を含む、すなわち、そのような分子はそのような実体または部分で「標識」されている。
【0150】
幅広い種類の検出可能な薬剤のいずれかを本開示の実践に使用することができる。適した検出可能な薬剤としては、これらに限定されないが:様々なリガンド、放射性核種;蛍光色素;化学発光剤(例えばなど、例えば、アクリジニウムエステル、安定化ジオキセタンなど);生物発光剤;スペクトル分解可能な無機蛍光半導体ナノ結晶(すなわち、量子ドット);微粒子;金属ナノ粒子(例えば、金、銀、銅、白金など);ナノクラスター;常磁性金属イオン;酵素;比色標識(例えば、色素、コロイド金など);ビオチン;ジオキシゲニン;ハプテン;およびそれに対する抗血清またはモノクローナル抗体が入手可能なタンパク質が挙げられる。
【0151】
一部の実施形態では、検出可能部分はビオチンである。ビオチンはアビジン(例えばストレプトアビジンなど)と結合することができ、それは一般にそれ自体が検出可能なその他の部分(例えば、蛍光部分)に(直接または間接的に)結合する。
【0152】
以下に、使用され得る一部の検出可能部分の一部の限定されない例を記載する。
【0153】
蛍光色素
特定の実施形態では、検出可能部分は蛍光色素である。幅広い種類の化学構造および物理的特性をもつ多数の既知の蛍光色素が、本開示の実践での使用に適している。蛍光検出可能部分は、レーザーによって刺激され、放射光が検出器によって捕捉される。検出器は、電荷結合素子(CCD)またはその強度を記録する共焦点顕微鏡であり得る。
【0154】
適した蛍光色素としては、これらに限定されないが、フルオレセインおよびフルオレセイン色素(例えば、フルオレセインイソチオシアニンまたはFITC、ナフトフルオレセイン、4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン、6−カルボキシフルオレセインまたはFAMなど)、カルボシアニン、メロシアニン、スチリル色素、オキソノール色素、フィコエリトリン、エリスロシン、エオシン、ローダミン色素(例えば、カルボキシテトラメチルローダミンまたはTAMRA、カルボキシローダミン6G、カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、リサミン ローダミンB、ローダミン 6G、ローダミングリーン、ローダミンレッド、テトラメチルローダミン(TMR)など)、クマリンおよびクマリン色素(例えば、メトキシクマリン、ジアルキルアミノクマリン、ヒドロキシクマリン、アミノメチルクマリン(AMCA)など)、Q−DOTS.オレゴングリーン色素(例えば、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514など)、テキサスレッド、テキサスレッド−X、SPECTRUM REDTM、SPECTRUM GREENTM、シアニン色素(例えば、CY−3TM、CY−5TM、CY−3.5TM、CY−5.5TMなど)、ALEXA FLUORTM色素(例えば、ALEXA FLUORTM 350、ALEXA FLUORTM 488、ALEXA FLUORTM 532、ALEXA FLUORTM 546、ALEXA FLUORTM 568、ALEXA FLUORTM 594、ALEXA FLUORTM 633、ALEXA FLUORTM 660、ALEXA FLUORTM 680など)、BODIPYTM色素(例えば、BODIPYTM FL、BODIPYTM R6G、BODIPYTM TMR、BODIPYTM TR、BODIPYTM 530/550、BODIPYTM 558/568、BODIPYTM 564/570、BODIPYTM 576/589、BODIPYTM 581/591、BODIPYTM 630/650、BODIPYTM 650/665など)、IRDyes(例えば、IRD40、IRD 700、IRD 800など)などが挙げられる。蛍光色素をタンパク質およびペプチドなどのその他の化学物質と結合するのに適した蛍光色素および方法のより多くの例としては、例えば、「The Handbook of Fluorescent Probes and Research Products」第9版、Molecular Probes,Inc.,オレゴン州ユージーンを参照されたい。蛍光標識剤の好ましい特性としては、高いモル吸収係数、高い蛍光量子収率、および光安定性が挙げられる。一部の実施形態では、標識フルオロフォアは、スペクトルの紫外域(すなわち400nm未満)ではなく可視域(すなわち400〜750nmの間)で吸収および発光波長を示す。
【0155】
検出可能部分には、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)におけるものなどの複数の化学物質が含まれ得る。共鳴伝達は、発光強度の全体的な向上をもたらす。例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Juら(1995)Proc.Nat’l Acad.Sci.(USA)92:4347を参照されたい。共鳴エネルギー移動を達成するために、第1の蛍光分子(「ドナー」蛍光体)は光を吸収し、それを励起電子の共鳴を通じて第2の蛍光分子(「アクセプター」蛍光体)に移動させる。一つのアプローチでは、ドナー色素とアクセプター色素の両方を一緒に連結してオリゴプライマーに結合させることができる。ドナー色素とアクセプター色素を核酸と連結するための方法は、例えば、Leeらに対する米国特許第5,945,526号に記載されており、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。使用することのできるドナー/アクセプター色素対としては、例えば、フルオレセイン/テトラメチルローダミン、IAEDANS/フルオレセイン、EDANS/DABCYL、フルオレセイン/フルオレセイン、BODIPY FL/BODIPY FL、およびフルオレセイン/QSY7色素が挙げられる。例えば、Leeらに対する米国特許第5,945,526号を参照されたい。これらの色素の多くは、例としてMolecular Probes Inc.(オレゴン州ユージーン)より市販もされている。適したドナーフルオロフォアとしては、6−カルボキシフルオレセイン(FAM)、テトラクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(TET)、2’−クロロ−7’−フェニル−1,4−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(VIC)などが挙げられる。
【0156】
酵素
特定の実施形態では、検出可能部分は酵素である。適した酵素の例としては、これらに限定されないが、ELISAで使用される酵素、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼなどが挙げられる。その他の例としては、β−グルクロニダーゼ、β−D−グルコシダーゼ、ウレアーゼ、グルコースオキシダーゼなどが挙げられる。酵素は、カルボジイミド、ジイソシアネート、グルタルアルデヒドなどのリンカー基を使用して分子に結合させることができる。
【0157】
放射性同位元素
特定の実施形態では、検出可能部分は放射性同位元素である。例えば、分子は同位体標識されていてよく(すなわち、通常自然界に見出される原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子で置き換えられた1または複数の原子を含んでよく)、あるいは同位元素は分子に接着していてよい。分子に組み込むことのできる同位元素の限定されない例としては、水素、炭素、フッ素、リン、銅、ガリウム、イットリウム、テクネチウム、インジウム、ヨウ素、レニウム、タリウム、ビスマス、アスタチン、サマリウム、およびルテチウムの同位元素(すなわち3H、13C、14C、18F、19F、32P、35S、64Cu、67Cu、67Ga、90Y、99mTc、111In、125I、123I、129I、131I、135I、186Re、187Re、201T1、212Bi、213Bi、21lAt、153Sm、177Lu)が挙げられる。
【0158】
一部の実施形態では、シグナル増幅は、標識されたデンドリマーを検出可能部分として使用して達成され(例えば、Physiol Genomics 3:93−99、2000参照)、その内容全体は参照により全文が本明細書に組み込まれる。蛍光標識されたデンドリマーは、Genisphere(ニュージャージー州モントベール)より入手可能である。これらは当分野で公知の方法によってオリゴヌクレオチドプライマーに化学的に結合させることができる。
【0159】
キット
特定の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される方法および組成物に従って用いるキットを提供する。一般に、キットは、関心対象のバイオマーカーを検出する1または複数の試薬を含む。適した試薬には、核酸プローブおよび/または抗体またはその断片が含まれ得る。一部の実施形態では、適した試薬は、マイクロアレイなどのアレイまたは突然変異パネルの形態で提供される。
【0160】
一部の実施形態では、提供されるキットは、本明細書に記載される様々な検出方法(例えば、塩基配列決定法、ハイブリダイゼーション、プライマー伸長、マルチプレックスASPE、イムノアッセイなど)を実行するための試薬をさらに含む。例えば、キットは、必要に応じて、例えば、プライマー指向性増幅を介して核酸を増幅するため、ELISA実験を実行するためなどに、本明細書に記載される方法で用いる緩衝液、酵素、および/または試薬を含有してよい。
【0161】
一部の実施形態では、提供されるキットは、健康な個体を示す対照、例えば、関心対象の疾患および/または症状群を有していない個体由来の核酸および/またはタンパク質試料をさらに含む。一実施形態では、対照は、健康な個体あるいは胃腸の病変が検出されないかまたは検出できない個体から導かれる。一部の実施形態では、対照は、疾患対照である。そのような疾患対照には、セリアック病(個体がグルテンフリーの食事療法を行っているかどうかによって層別化されている)を有する個体、およびその他のGI疾患、例えば炎症性腸疾患(IBD)、肝炎、小腸細菌異常増殖、およびその他の疾患などを有する被験体が含まれ得る。
【0162】
キットには、個体が関心対象の疾患および/または症状群を有しているか、または関心対象の疾患および/または症状群を発症するリスクがあるかを決定する方法についての説明書も含まれてよい。
【0163】
一部の実施形態では、関心対象のバイオマーカーに対応する情報をコードするコンピュータ可読媒体が提供される。そのようなコンピュータ可読媒体は、本発明のキットに含められてよい。
【0164】
NCGSマーカーを識別する方法
データマイニング
本開示の特定の実施形態では、バイオマーカーは、データマイニングアプローチを用いて識別される。例えば、一部の例では公共データベース(例えば、PubMed)を、特定の疾患に(直接または間接的に)関連付けられていることが示された遺伝子について検索することができる。次に、そのような遺伝子をバイオマーカーとして評価することができる。一実施形態では、そのような分析の結果により、IP−10、IL−8、IgE、TNF−α、IL−10、CD4およびCD45が潜在的な関心対象のマーカーとして識別される。
図1は、参照によりその全文が本明細書に組み込まれる、2017年5月12付で出願された米国特許仮出願第62/505,536号、および2017年6月22日付で出願された米国特許仮出願第62/523,382号に詳細に記載される、NCGSに関連するマーカーを識別するマルチノード相互作用ネットワークの例を示す。図中、丸で囲んだマーカーは、より関連性の高い疾患マーカーを含む。
【0165】
分子
特定の実施形態では、本開示は、関心対象の症状群または疾患のバイオマーカー(すなわち、統計的に有意な方法でNCGSに関連付けられている核酸配列中のバリアント)を識別する方法を含む。新しいマーカーについてアッセイされる遺伝子および/またはゲノム領域は、関心対象の症状群および/または疾患に対する遺伝的連鎖および/または生物学的因果関係を示す生化学経路におけるそれらの重要性に基づいて選択され得る。または、マーカーについてアッセイされる遺伝子および/またはゲノム領域は、家族においてNCGSの遺伝に遺伝的に関係があるDNA領域との遺伝的連鎖に基づいて選択され得る。または、マーカーについてアッセイされる遺伝子および/またはゲノム領域は、まだ評価されていない染色体の特定の領域を網羅するために系統的に評価され得る。
【0166】
その他の実施形態では、新しいマーカーについて評価される遺伝子またはゲノム領域は、関心対象の症状群および/または疾患(例えば、NCGS)の発症に関連している可能性のある生化学経路の一部であり得る。バリアントおよび/またはバリアントの組合せが、1または複数の以下の方法に基づいて、その臨床的有意性について評価され得る。バリアントおよび/またはバリアントの組合せが、関心対象の症状群および/または疾患を有さない被験体よりも、それを有する被験体由来の核酸において、より頻繁に発生することが報告されているかまたは公知である場合、それは関心対象の症状群および/または疾患に少なくとも潜在的に罹患しやすいとみなされる。バリアントおよび/またはバリアントの組合せが、関心対象の症状群および/または疾患を有する個体に排他的にまたは優先的に伝達されることが報告されているかまたは公知である場合、それは関心対象の症状群および/または疾患に少なくとも潜在的に罹患しやすいとみなされる。逆に、バリアントが両方の集団に同様の頻度で見出されるならば、関心対象の症状群および/または疾患の発症に関連している可能性は低い。
【0167】
バリアントまたはバリアントの組合せが、タンパク質または生物学的系の機能を測定するために適切な実験モデル系においてこのタンパク質またはこの生物学的系の機能に全体的に有害な影響を及ぼすことが報告されているかまたは公知である場合、さらに、このバリアントまたはバリアントの組合せが、関心対象の症状群および/または疾患に関連していることが公知の1または複数の遺伝子に影響を及ぼす場合、それは関心対象の症状群および/または疾患に少なくとも潜在的に罹患しやすいとみなされる。例えば、バリアントまたはバリアントの組合せが、タンパク質または遺伝子発現に全体的に有害な影響を及ぼす(すなわち、ナンセンス変異、フレームシフト変異、またはスプライス部位変異、さらにはミスセンス変異をもたらす)ことがタンパク質または核酸の配列および/または構造への予測される作用に基づいて予測されている場合、さらに、このバリアントまたはバリアントの組合せが、関心対象の症状群および/または疾患に関連していることが公知の1または複数の遺伝子に影響を及ぼす場合、それは関心対象の症状群および/または疾患に少なくとも潜在的に罹患しやすいとみなされる。
【0168】
また、特定の実施形態では、バリアントの総数が重要であり得る。試験試料において、個別にまたは組み合わせて、少なくとも関心対象の症状群および/または疾患に関連している可能性があると評価される、1つまたは数個のバリアントが検出される場合、その遺伝物質においてこのバリアントまたはこれらのバリアントが検出された個体は、関心対象の症状群および/または疾患に罹患しているかまたはそれを発症するリスクが高いと診断され得る。
【0169】
例えば、本明細書の開示は、被験体においてNCGSの存在またはそれを発症するリスクの増加を診断するための方法を提供する。そのような方法には、組織または体液の試料由来の核酸を得ることが含まれ得る。この方法には、核酸配列またはゲノム配置またはコピー数に1または複数のバリアントがあるかどうかを検出するために、核酸を配列決定することまたは検出する核酸のゲノム配置またはコピー数を決定することがさらに含まれ得る。この方法には、1または複数のバリアントの臨床的有意性を評価するステップがさらに含まれ得る。そのような分析には、罹患集団(すなわち、疾患を有する被験体)におけるバリアント配列の関連の程度の評価が含まれてよい。そのような分析には、突然変異が遺伝子発現および/またはタンパク質機能に及ぼし得る影響の程度の分析も含まれてよい。この方法には、評価に基づいてNCGSの存在またはそれを発症するリスクの増加を診断することも含まれてよい。
【0170】
以下の実施例は、本開示の特定の態様を説明する働きをする。これらの実施例は、決して限定を意図するものではない。
【実施例】
【0171】
腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)
カケクチンとしても公知の腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)と、TNFSF1Aは、TNFスーパーファミリーのプロトタイプリガンドである。TNF−αは、炎症、免疫系の発達、アポトーシス、および脂質代謝において中心的な役割を果たす。TNF−αはまた、喘息、クローン病、関節リウマチ、神経因性疼痛、肥満症、2型糖尿病、敗血性ショック、自己免疫、および癌をはじめとする多数の病状にも関与している。
【0172】
TNF−αは、Quantikineアッセイを使用して測定され得る。Quantikine TNF−αイムノアッセイは、血清および血漿中でヒトTNF−αを測定するように設計された4.0時間の固相ELISAである。このアッセイは、大腸菌(E.coli)由来の組換えヒトTNF−αと、組換え因子に対して産生された抗体を含み、定量的サンドイッチ酵素イムノアッセイ技術を用いる。ヒトTNF−αに特異的なモノクローナル抗体はマイクロプレート上にプレコートされる。標準および試料がウェルにピペットで入れられ、存在するTNF−αは固定化抗体に結合する。非結合物質を洗い流した後、ヒトTNF−αに特異的なビオチン化ポリクローナル抗体をウェルに添加し、ウェルを洗浄して非結合抗体−ビオチン試薬を除去し、酵素結合ストレプトアビジンをウェルに添加する。洗浄後、基質溶液(過酸化水素およびテトラメチルベンジジン)をウェルに添加すると、初期ステップで結合したTNF−αの量に比例して発色が起こる。発色を停止させ、色の強度を450nmで測定し、540nmおよび570nmでの測定値を減算する。
【0173】
試料は血清または血漿であってよい。血清に関しては、血清分離チューブ(SST)を使用し、試料を室温で30分間凝固させた後、1000xgで15分間遠心分離する。血清を除去し、アッセイする。試料は直ちに使用するか、または一定分量に分割して−20℃以下で保存する。血漿は、EDTAまたはヘパリンを抗凝固剤として使用して収集される。試料を収集から30分以内に1000xgで15分間遠心分離し、試料を直ちにアッセイするかまたは一定分量に分割して−20℃以下で保存する。血清試料と血漿試料の両方に関して、凍結融解サイクルの繰り返しは避けるべきである。一般に、著しく溶血した試料、高アルブミン試料、クエン酸血漿は使用するべきではない。
【0174】
インターロイキン10(IL−10)
最初はサイトカイン合成阻害因子(CSIF)と名付けられたインターロイキン10(IL−10)。IL−10は、多様な細胞種に免疫抑制効果か免疫刺激効果のいずれかを発揮することができる多面的サイトカインである。IL−10は、単球/マクロファージの機能の強力なモジュレーターである。細胞性免疫応答のダウンレギュレーターとして、IL−10は、活性化後の単球によるプロスタグランジンE2ならびにTNF−α、IL−1、IL−6、およびIL−8をはじめとする多数の炎症性サイトカインの産生を抑制することができる。また、IL−10は、可溶性TNF受容体の放出も促進、表面ICAM−1およびBの発現を阻害する。IL−10は、スーパーオキシドアニオンと反応性酸素中間体(ROI)の合成を抑制し、活性化マクロファージへの曝露時間に応じてNO合成を阻害または促進することが報告されている。IL−10はまた、B細胞に顕著な効果を有する。例えば、それはCD40活性化細胞においてIgA合成を誘導し、IgG1およびIgG3の分泌を選択する。IL−10はまた、内皮細胞(IL−4を模倣)、および胸腺細胞およびマスト細胞(成長共刺激剤として作用)への活性も実証されている。
【0175】
IL−10は、Quantikineアッセイを使用して測定され得る。Quantikine IL−10イムノアッセイは、細胞培養上清、血清および血漿中でIL−10を測定するように設計された3.5〜4.5時間の固相ELISAである。これには、Sf21発現組換えヒトIL−10および組換え因子に対して産生された抗体が含まれる。このアッセイは、定量的サンドイッチ酵素イムノアッセイ技術を用いる。IL−10に特異的なモノクローナル抗体はマイクロプレート上にプレコートされる。標準および試料がウェルにピペットで入れられ、存在するIL−10は固定化抗体に結合する。非結合物質を洗い流した後、IL−10に特異的な酵素結合モノクローナル抗体をウェルに添加する。洗浄後、基質溶液(過酸化水素およびテトラメチルベンジジン)をウェルに添加すると、初期ステップで結合したTNF−αの量に比例して発色が起こる。発色を停止させ、色の強度を450nmで測定し、540nmおよび570nmでの測定値を減算する。
【0176】
細胞培養上清に関しては、微粒子を遠心分離によって除去する。試料は直ちにアッセイするか、または一定分量に分割して−20℃以下で保存する。凍結融解サイクルの繰り返しは避けるべきである。血清に関しては、血清分離チューブ(SST)を使用し、試料を室温で30分間凝固させた後、1000xgで15分間遠心分離する。血清を除去し、アッセイする。試料は直ちに使用するか、または一定分量に分割して−20℃以下で保存する。血漿は、EDTAまたはヘパリンを抗凝固剤として使用して収集される。試料を収集から30分以内に1000xgで15分間遠心分離し、試料を直ちにアッセイするかまたは一定分量に分割して−20℃以下で試料を保存する。血清試料と血漿試料の両方に関して、凍結融解サイクルの繰り返しは避けるべきである。一般に、著しく溶血した試料および高アルブミン試料は使用するべきではない。
【0177】
インターロイキン8(IL−8)
ケモカインの好中球特異的CXCサブファミリーのメンバーである、インターロイキン8(IL−8)は、強力な好中球走化性および活性化因子である。これは、IL−1、TNF、LPS、ウイルスなどの炎症誘発性刺激に応答して、多くの細胞(単球/マクロファージ、T細胞、好中球、線維芽細胞、内皮細胞、ケラチノサイト、肝細胞、星状細胞および軟骨細胞を含む)によって産生される主要な炎症性サイトカインである。その機能は、一つには、好中球を炎症部位に呼び寄せてそれらを活性化させることである。IL−8は、2つの7回膜貫通型Gタンパク質結合受容体である、CXCR1およびCXCR2と、ならびに赤血球上の非シグナル伝達ダッフィ抗原と結合する。ダッフィ抗原は、機能的受容体に対するIL−8活性の調節に役割を果たし得る。
【0178】
IL−8は、Quantikineアッセイを使用して測定され得る。Quantikine IL−8イムノアッセイは、細胞培養上清、血清および血漿中でヒトIL−8を測定するように設計された3.5時間の固相ELISAである。それは大腸菌由来のヒトIL−8の72のアミノ酸バリアントに対して産生された抗体に基づく。それは同じ組換え因子で較正されている。このアッセイは、定量的サンドイッチ酵素イムノアッセイ技術を用いる。IL−8に特異的なモノクローナル抗体はマイクロプレート上にプレコートされている。標準および試料がウェルにピペットで入れられ、存在するIL−8は固定化抗体に結合する。非結合物質を洗い流した後、IL−8に特異的な酵素結合モノクローナル抗体をウェルに添加する。洗浄後、基質溶液(過酸化水素およびテトラメチルベンジジン)をウェルに添加すると、初期ステップで結合したTNF−αの量に比例して発色が起こる。発色を停止させ、色の強度を450nmで測定し、540nmおよび570nmでの測定値を減算する。
【0179】
細胞培養上清に関しては、微粒子を遠心分離によって除去する。試料は直ちにアッセイするか、または一定分量に分割して−20℃以下で保存する。凍結融解サイクルの繰り返しは避けるべきである。血清に関しては、血清分離チューブ(SST)を使用し、試料を室温で30分間凝固させた後、1000xgで15分間遠心分離する。血清を除去し、アッセイする。試料は直ちに使用するか、または一定分量に分割して−20℃以下で保存する。血漿は、EDTAまたはヘパリンを抗凝固剤として使用して収集される。試料を収集から30分以内に1000xgで15分間遠心分離し、試料を直ちにアッセイするかまたは一定分量に分割して−20℃以下で保存する。血清試料と血漿試料の両方に関して、凍結融解サイクルの繰り返しは避けるべきである。一般に、著しく溶血した試料および高アルブミン試料は使用するべきではない。
【0180】
総IgE
免疫グロブリンE(IgE)は、寄生虫感染症およびアレルギー(1型過敏症)に対する免疫学的保護において重要な役割を果たす。例えば、アレルゲンと感作したマスト細胞または好塩基球細胞との結合は、細胞膜上のIgEの架橋をもたらし、細胞の脱顆粒および因子(例、ヒスタミン)の放出を導き、それが1型過敏症の典型的な症状を引き起こす。血清中のIgE濃度は、通常、非常に低い(総血清免疫グロブリンの0.001%未満)。IgE濃度は、一般に年齢に依存し、最低値は出生時に測定される値である。その濃度は次第に増加し、5〜7歳の間に安定するようになるが、IgE値は特定の年齢群内で大きく変動する可能性がある。再発性気道疾患を有する乳児および小さな子供では、IgEの測定は後に関連する可能性がある。IgEはアレルギーにおいて重要であるため、IgE濃度の上昇は、枯草熱、アトピー性気管支炎および皮膚炎などのアレルギー性疾患を有する患者に見出すことができる。血清IgE濃度の上昇は、非アレルギー性疾患、例えば気管支肺アスペルギルス症、ウィスコット−アルドリッチ症候群、高IgE症候群、IgE骨髄腫、および寄生虫感染症でも起こり得る。
【0181】
IgE IIアッセイ(Elecsys)は、ヒトIgEに対して特異的に作られたモノクローナル抗体を使用する。Elecsysアッセイはサンドイッチイムノアッセイである。最初のインキュベーションの間、試料(10μL)中のIgEをビオチン化モノクローナルIgE特異的抗体と混合し、モノクローナルIgE特異的抗体をルテニウム錯体/複合体(トリス(2,2’−ビピリジル)ルテニウム(II)−錯体/複合体(Ru(bpy)2+)で標識して、サンドイッチ錯体/複合体を形成する。ストレプトアビジンでコーティングした微粒子を添加した後、錯体はビオチンとストレプトアビジンの相互作用を介して固相に結合する。反応混合物は次に測定細胞に吸引され、そこで微粒子は磁気によって電極の表面に捕捉される。次に、非結合物質をProCellによって除去する。電圧を電極に印加すると、光電子増倍管によって測定される化学発光が誘導される。結果は、2点キャリブレーションによって機器特異的に生成された検量線と、試薬バーコードを介して提供されたマスター曲線によって決定される。
【0182】
あるいは、ImmunoCAPに基づくアッセイ(Phadia US,Inc.,)を使用してもよい。このアッセイでは、ImmunoCAPに共有結合した抗IgEが、患者試料中の総IgEと反応する。洗浄後、IgEに対する酵素標識抗体を添加して複合体を形成する。インキュベーション後、結合しなかった酵素−抗IgEを洗い流した後、結合した複合体を現像剤とともにインキュベートする。反応を停止させた後、溶出液の蛍光を測定する。蛍光は、試料中のIgEの濃度に正比例する。応答が高いほど、より多くのIgEが試料中に存在している。試験結果を評価するため、患者試料の応答を、検量線を使用して濃度に変換する。
【0183】
多様な患者試料が使用されてよい。血清は、標準のサンプリングチューブまたは分離ゲル、Li
+−ヘパリン、Na
+−ヘパリン、K
+−EDTA、およびクエン酸ナトリウム血漿を含有するチューブを使用して収集され得る。クエン酸ナトリウムを使用する場合、結果は+10%補正しなければならない。
【0184】
他の文書、例えば特許、特許出願、特許公報、雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツなどへの参照および引用は、この開示を通して行われた。そのような文書は全て、あらゆる目的のためにその全文が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるものの多様な修正および等価物は、本明細書に引用された科学文献および特許文献への参照を含む、本文書の全内容から当業者に明らかとなるであろう。本明細書の主題は、その様々な実施形態およびその等価物において、本開示の実践に適合させ得る情報、例示、およびガイダンスを含む。
個体においてNCGSに関連するマーカーを識別する方法であって、正常な対照と比較して、NCGSの発現が増加または低下しているが、セリアック病ではそうではない、少なくとも1つのマーカーを識別することを含む方法。
生体試料中のIL−8、IL−10、TNF−αまたは総IgEの少なくとも1つのタンパク質のレベルを定量する試薬を含む、個体において非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)に関連するバイオマーカーを検出する組成物。
他の文書、例えば特許、特許出願、特許公報、雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツなどへの参照および引用は、この開示を通して行われた。そのような文書は全て、あらゆる目的のためにその全文が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるものの多様な修正および等価物は、本明細書に引用された科学文献および特許文献への参照を含む、本文書の全内容から当業者に明らかとなるであろう。本明細書の主題は、その様々な実施形態およびその等価物において、本開示の実践に適合させ得る情報、例示、およびガイダンスを含む。