【実施例】
【0078】
実施例
【0079】
方法
【0080】
マウス
【0081】
APP/PS1 5XFADマウスはJackson ラボから購入し、STAT1欠損マウスはDaved Levyにより提供された。CH25H KOマウスはCRISPR/Cas9法によって作製した。Cas9タンパク質の発現に使用するpST1374−Cas9−N−NLS−flag−リンカープラスミド(Addgene ID44758)は以前に記載されている(Zhou他、2014)。Ch25h遺伝子配列は、UCSCゲノム・ブラウザWebサイト(http//genome.ucsc.edu/)からダウンロードした。2つのsgRNAオリゴを合成し、pUC57−sgRNA構成物にアニールした。以前に記載された通りに(Zhou他、2014)、インビトロ転写を実施した。Cas9 mRNAとsgRNAをC57BL6/Jの背景中に導入した。APP/PS1マウスをCH25H(−/−)マウスと交配させて、APP/PS1遺伝子と、CH25HのWTまたはKO対立遺伝子の一方とを保有する子孫を生成した。全てのマウスは、CH57BL/6の遺伝的背景にあり、シンガポール国立大学の特別な無菌条件下で飼育された。全ての実験は3〜4か月齢のマウスを用いて実施され、NUSの実験動物管理および使用委員会によって承認された。
【0082】
組織溶解物の調製およびショ糖勾配
【0083】
マウスの脳の重量を秤量し、9容のTBSでホモジナイズした。得られたホモジネートを4℃にて1000×gで15分間遠心分離した。上清を視床後核画分(post nuclear fraction)として採取した。視床後核画分を慎重に5%〜45%のショ糖勾配の上に置き、4℃で147,000×gで16時間遠心分離した。遠心分離後、各画分として上から下まで1mLずつ採取した。膜関連タンパク質を溶解させるために、トリトン(Triton)を各画分に加えて0.1%の最終濃度となるようにした。得られたサンプルをウエスタンブロット分析に使用した。
【0084】
エキソソームの調製
【0085】
ヒトAPPを過剰発現するSH−SY5Y細胞を、10%FBS含有DMEM中で培養した。エキソソーム調製の1日前に、血清エキソソームの汚染を避けるために、培地をブランクDMEMに交換した。培地交換の24時間後、培地を回収し、200×gで5分間回転させて浮遊細胞を沈澱させた。無細胞培地を4℃で100,000×gで1時間更に遠心分離し、エキソソームを含むペレットをRIPAバッファーに溶解させた。
【0086】
マイクロアレイ分析
【0087】
マイクロアレイ分析は、Molecular Genomicsが提供するaffimetrixマイクロアレイシステム(Affymetrix)を使用して実施した。データ分析は、GeneSpringソフトウェアを用いて実行した。差次的に発現された遺伝子は、David Functional Annotation Clustering Webサイト(http://david.abcc.ncifcrf.gov/home.jsp)での入力情報(input)として使用され、中程度の分類厳密性のデフォルトを使用した。クラスタリングの結果を円グラフで再プロットした。
【0088】
組織学的分析
【0089】
組織を4%パラホルムアルデヒド固定し、脱水し、浸透させ、パラフィン包埋した。切片(5μm)をヘマトキシリンとエオシン(H&E)で染色し、一般的形態を評価した。免疫蛍光(IF)または免疫組織化学(IHC)用に切片を再水和し、Aβに対する一次抗体(Cell Signaling Tec.社製)で染色し、蛍光標識二次抗体(Invitrogen社製)と共にインキュベートした。オイルレッドO染色には、肝臓をTissue Tek(Electron Microscopy Science)中に包埋し、−80℃で凍結した。厚さ10μmの切片を切り取り、dH
2Oで水和した後、オイルレッドO染色液(60%イソプロパノール中の0.3%オイルレッドO(Sigma社製))中で1時間インキュベートした。その後、スライドから落ちるイソプロパノールの液滴が透明になるまで、スライドを60%イソプロパノールで素早く3回洗浄した。その後、スライドをH
2Oで洗浄し、ヘマトキシリンで対比染色した。
【0090】
リアルタイムPCR
【0091】
製造元の指示に従って、トライゾール試薬(Invitrogen社製)を用いて細胞から全RNAを抽出した。相補的DNA(cDNA)は、Superscript逆転写酵素(Invitrogen社製)を用いて合成した。遺伝子発現は、SYBR qPCRキット(KAPA社製)と共に7500リアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems社製)によって測定した。Actib、GapdhまたはRn18Sを内部標準として使用した。プライマー配列は請求により入手可能である。
【0092】
ELISA
【0093】
製造元の指示に従ってELISAキット(Millipore社製)を用いてAβ42の定量を行った。
【0094】
クロマチン免疫沈降アッセイ
【0095】
APP/PS1またはAPP/PS1/STAT1(−/−)マウスの脳半球の半分を9容のTBSでホモジナイズして脳ホモジネートを得た。最終濃度1%にまでホルムアルデヒドを10分間添加した後、グリシンでクエンチングすることによりクロスリンク(架橋)を形成させた。ホモジネートを低張緩衝液で処理した後、核溶解緩衝液で処理することによりクロマチンを放出させた。クロマチンを超音波処理によって断片化し、プロテインGビーズを使って事前に浄化した後、抗STAT1抗体(Santa Cruz社製)または通常のウサギIgG(Santa Cruz社製)を用いて4℃にて一晩沈殿させた。洗浄および溶出後、65℃で8時間インキュベートすることにより、脱クロスリンクを行った。溶出したDNAを精製し、前述のようにCH25Hプロモーターに対して特異的なプライマーを用いたRT−PCRにより該DNAを分析した。
【0096】
統計
【0097】
統計的有意性は、GraphPad Prism 6.01を使用したスチューデントt検定により決定した。p値<0.05を有意とみなした。臨床スコアのp値は、多重比較のために、一方向多範囲分散分析(ANOVA)により決定した。特に指定のない限り、データは平均と平均の標準誤差(平均±SEM)として表した。
【0098】
実施例1:STAT1ノックアウトマウスはAβ沈着を減少させた
【0099】
年齢の一致した対照症例よりもAD症例においてSTAT1の発現がより高いことが実証された(
図1Aおよび1B)。
図1Aでは、リン酸化STAT1(pSTAT1)の染色は対照細胞には全く認められなかった。対照的に、同じ
図1Aと
図1Bの症例1の写真の拡大スナップショットに示されるように、3つの症例の各々において、pSTAT1のかなり多くの染色が見られた。
【0100】
STAT1経路の活性化がADの発病の原因であるのか、またはADの後期における神経炎症の結果であるのかを解明するために、本発明者らはSTAT1−/−マウスをAPP/PS1マウスと交配して、STAT1−/−背景を有するADマウスを創出した。APP/PS1/STAT1−/−マウス、およびAPP/PS1遺伝子型のそれらの同腹子対照マウスを3〜4か月間飼育し、その後、Aβ沈着の組織学的検査のために犠牲にした。驚くべきことに、STAT1−/−マウスではAβ数並びにAβによる占有面積が一貫して減少していることを見出した(
図2Aおよび2B)。TBSまたはギ酸抽出によりAβ42を測定した時と同様の結果が観察された(
図2Cおよび
図2D)。更に、Aβの減少はAPP発現レベルの変化のためでなく、セクレターゼ切断APPのためでもなかった(
図16Aおよび16B)。
【0101】
実施例2:STAT1−KOマウスにおけるAβ沈着の減少は、その下流の標的CH25Hの減少によるものであった
【0102】
本発明者らのマイクロアレイデータは、AD状態におけるSTAT1調節遺伝子としてCH25Hを同定した(
図3Aおよび3B)。更に、リアルタイムPCR、ウエスタンブロット、ChIPアッセイにより、CH25Hに対するSTAT1の調節効果を確証した(
図4A、4B、5A、5B)。リアルタイムPCRの結果を表した
図4Aに示される通り、STAT1欠損マウスではCH25H mRNAの発現が大幅に減少する。ウエスタンブロットの結果を表した
図4Bに示される通り、STAT1欠損マウスではCH25Hタンパク質レベルも有意に減少した。
図5Aおよび5BのChIPアッセイの結果は、STAT1欠損マウスでは、STAT1が少量しかCH25H遺伝子プロモーター配列に結合していないことも示した。STAT1欠損マウスで25−OHCのレベルが低下したという結果は、STAT1−CH25H軸が脳内の25−OHCレベルを調節するという概念を更に支持した(
図6A〜6B)。
【0103】
実施例3:STAT1−CH25Hで調節される25−OHCは、エキソソームにおけるAPP分泌に影響を及ぼす
【0104】
マウス脳ホモジネートをショ糖勾配により分画し、APPタンパク質の細胞内局在化を調べた。明らかに、APPの分布パターンは、エキソソームマーカーであるフロチリン1(Flotillin 1)を豊富に含んでいた最高密度の画分を除き、5XFADマウスと5XFAD/STAT1−/−マウス間で類似していた。STAT1−/−マウスでは、この画分に有意に多量のAPPが含まれていた(
図7)。
【0105】
本発明者らは、APP過剰発現SH−SY5Y細胞株を使用して、エキソソームAPPの差が25−OHCによるものであるかどうかを更に確認した。細胞を種々の用量の25−OHCで処理し、細胞溶解物と培地からのエキソソームの双方を収集した。25−OHCは、細胞質APPを増加させ、一方でエキソソームAPPを減少させる、用量依存効果を示した(
図8Aおよび8B)。
図8Aに示すように、25−OHCの投与量が増加するにつれて、エキソソーム画分に検出されるAPP量は少なくなった。対照的に、25−OHCの投与量が増加するにつれて、細胞溶解物におけるAPP量はより多く認められた。
【0106】
表面APPのFACS分析はまた、25−OHCが細胞表面上のAPPの量を増加させることを明らかにした(
図8C)。25−OHC処理後、APPを過剰発現している細胞の細胞表面上で、より多くの量のAPPが検出された。
【0107】
更に、25−OHCでの処置後、エキソソームにおけるAβ42の増加を検出した。様々な濃度の25−OHCで処置した細胞培養培地を収集し、培地から回収したエキソソーム中のAβ42をELISAで測定した。
図9に示すように、増加する25−OHC濃度で処置した細胞の培地では、増加したAβ42が検出された。データは3つの独立した実験の代表である。
【0108】
実施例4:25−OHCは細胞中のAPPの保持時間を増加させた
【0109】
多数の機序が25−OHC処理後の細胞APPの増加に寄与しうる。しかしながら、本発明者らのマウスデータは、APPの合成と分解の両方が正常であったことを示唆する:APPの発現は同様であり、APP開裂の酵素レベルも同等であった(
図16Aおよび16B)。
図16Aに示すように、APPの発現レベルはSTAT1欠損に関係なく同様であった。
図16Bに示すように、Adam10、BACE1およびNicastrinの発現レベル、すなわちAPPのα、βおよびγセクレターゼレベルも、それぞれSTAT1欠損に関係なく同等であった。
【0110】
本発明者らは、次にAPPタンパク質の輸送を調べることに取り掛かった。表面APPを抗体で標識し、細胞をインキュベーターに戻し、染色のために様々な時点で固定した。未処理の細胞では、APPは細胞内の特定の区画へと移動し、6時間以内にシグナルが消失した。一方で25−OHC処理細胞ではAPPの輸送が遅くなった(
図10A)。タイムラプス動画は、未処理の細胞ではAPPが特定の区画にクラスター化し、一方で25−OHC処理細胞では、APPが試験期間内ずっと均一に分布していることを明確に示した(
図10B)。
【0111】
実施例5:CH25H KOは、STAT1 KOの表現型を再構成してADの発病を遅らせた
【0112】
本発明者らは、AD発病におけるCH25H KOの効果を研究した。CH25Hを標的とするsgRNAは、sgRNA1が配列番号1であり、sgRNA2が配列番号2であるように設計された。
図12Aと12Bを参照のこと。2つのsgRNAを用いて、CH25H遺伝子のエキソン中の46塩基対(bp)が削除されるようにCRISPR/Cas9法によりCH25H遺伝子をノックアウトし、CH25Hノックアウト(KO)マウスを創生した。
【0113】
CH25H KOマウスでは、CH25H遺伝子の46bp断片の欠失が検出され、488bpバンドが欠失型CH25H遺伝子であり、そして534bpが野生型遺伝子である。CH25H KOマウスにおいてCH25H mRNAの発現が有意に減少した(
図12E)。
【0114】
5XFADマウスと交配すると、CH25H KOはSTAT1 KOと同様な表現型を提示した。免疫染色とELISA定量の両方でAβが大幅に減少した(それぞれ
図13A、13Bおよび13C)。反対に、25−OHCを注射したマウスは有意に多量のAβを有していた(
図11A、11Bおよび11C)。
【0115】
減少したAβの認知能力に対する効果を試験するために、マウスを水迷路により検査した。5XFADマウスは徐々に水面下のプラットフォームに辿り着くことを習得したが、CH25H KOマウスはプラットフォームを見つけるのに有意に(p<0.05)少ない時間を要し、学習および記憶課題の面で優れた結果を成し遂げたことを示す(
図14)。
【0116】
実施例6:シンバスタチンは25−OHC誘導性APP蓄積を阻害する
【0117】
本発明者らは、潜在的25−OHC阻害剤について多数の小分子をスクリーニングし、シンバスタチンが25−OHCで誘導される細胞APPの増加を遮断することを見出した。この効果は、細胞傷害効果を引き起こす可能性のある投与量よりもはるかに低い、10 nMほどのシンバスタチン濃度において観察することができた。
【0118】
図15に示すように、25−OHC処置はAPPレベルの増加を引き起こした。しかしながら、シンバスタチン処置は、25−OHC処置によって誘発されるAPPレベルの増加を減少させることができた。対照的に、プレドニゾロントリメチルアセテート処置は、25−OHCによって誘発されるAPPレベルの増加に全く影響を及ぼさなかった。従って、シンバスタチンは25−OHCの強力な阻害剤であった。
【0119】
実施例7:WT型とSTAT1欠損型ミクログリア細胞間の食作用は同様であった
【0120】
WT型またはSTAT1−/−型ミクログリア細胞を蛍光ビーズと共にインキュベートし、それらの食作用能力を試験した。培地中に分泌される因子の効果を調べるために、両細胞をWT細胞からの培地またはSTAT1−/−細胞からの培地中に保持した。画像化および定量化により、食作用は試験した全ての条件で類似していることが示された(
図17Aおよび17B)。また、食作用過程に関与する鍵遺伝子であるSV2aおよびCCR2のmRNAも測定した。それらの発現レベルは、APP/PS1とAPP/PS1/STAT1−/−の間で同等であった(
図17Cおよび17D)。
【0121】
実施例8:CH25HはSTAT1依存性コレステロールヒドロキシラーゼであった
【0122】
異なる位置でコレステロールにヒドロキシ基を付加するCH25H、Cyp46a1、Cyp7b1およびCyp7a1を含む幾つかの既知コレステロールヒドロキシラーゼを試験した。本発明者らが試験した酵素のうち、CH25Hの発現のみが有意に減少したため、CH25HのみがSTAT1依存性発現パターンを示した(
図18A、18B、18Cおよび18D)。
【0123】
実施例9:STAT1欠損は、一般的な代謝異常を引き起こさなかった
【0124】
CH25Hはそもそもコレステロール代謝を調節することが知られている。しかしながら、体重、肝臓での脂質沈着、および脂質代謝に関与する鍵酵素を比較したところ、WTマウスとSTAT1−/−マウスとの間に有意な変化は見られなかった(
図19A〜19F)。
図19Aに示すように、APP/PS1マウスとAPP/PS1/STAT1−/−マウス間で体重に有意差はなかった。
図19Bに示すように、APP/PS1マウスとAPP/PS1/STAT1−/−マウス間で肝細胞への脂質沈着に有意差は認められなかった。更に、
図19C〜19Fに示すように、APP/PS1マウスとAPP/PS1/STAT1−/−マウスとの間でLPL、ABCA1、APOE、HMGCRを含む鍵酵素の発現に有意差は認められなかった。
【0125】
実施例10:STAT1欠損は前初期遺伝子の誘導により測定されるニューロン活動を変化させなかった
【0126】
WTまたはSTAT1−/−マウス由来の初代海馬ニューロンを培養し、次いで50 mM KClで処理した。cfos、Zif268、BDNF−IX、Gadd45b、Npas4およびCh25hを含む幾つかの前初期遺伝子の誘導を、ニューロン活動のマーカーとしてRT−PCRにより測定した。
図20A〜20Gに示すように、WTおよびSTAT1−/−ニューロンの両方が、これらの遺伝子を同程度に誘導することができた。
【0127】
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