(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-522015(P2020-522015A)
(43)【公表日】2020年7月27日
(54)【発明の名称】ヘッドアップディスプレイ用の駆動装置
(51)【国際特許分類】
G02B 7/198 20060101AFI20200626BHJP
G02B 27/01 20060101ALI20200626BHJP
G02B 26/08 20060101ALI20200626BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20200626BHJP
【FI】
G02B7/198
G02B27/01
G02B26/08 E
B60K35/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-565472(P2019-565472)
(86)(22)【出願日】2018年5月17日
(85)【翻訳文提出日】2019年11月26日
(86)【国際出願番号】EP2018062936
(87)【国際公開番号】WO2018219672
(87)【国際公開日】20181206
(31)【優先権主張番号】10-2017-0069119
(32)【優先日】2017年6月2日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】チェピオ ユー
【テーマコード(参考)】
2H043
2H141
2H199
3D344
【Fターム(参考)】
2H043CD03
2H043CD04
2H043CE00
2H141MA12
2H141MB23
2H141MC01
2H141MD02
2H141MF05
2H141MG04
2H141MZ02
2H199DA13
2H199DA46
3D344AA08
3D344AA09
3D344AC25
(57)【要約】
本発明は、ヘッドアップディスプレイ用の駆動装置であって、モータと;モータに取り付けられていて、モータが駆動される際に回転させられる駆動ギヤと;ウォームギヤであって、当該ウォームギヤの内部を介して駆動ギヤと係合し、駆動ギヤと噛み合うことにより回転させられる、ウォームギヤと;画像信号を反射するように構成されていて、ウォームギヤと係合することにより直線移動させられる可動ミラーと;可動ミラーの移動を制限するように構成されたストッパと;駆動ギヤに形成されていて、ウォームギヤ内に挿入されるように構成された曲げ防止部と;を含み、これにより駆動ギヤとウォームギヤとの係合は、過剰なトルク区分において維持され、ノイズの発生は阻止される、ヘッドアップディスプレイ用の駆動装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドアップディスプレイ用の駆動装置であって、
モータと、
前記モータに取り付けられていて、前記モータが駆動される際に回転させられる駆動ギヤと、
ウォームギヤであって、当該ウォームギヤの内部を介して前記駆動ギヤと係合し、前記駆動ギヤと噛み合うことにより回転させられる、ウォームギヤと、
画像信号を反射するように構成されていて、前記ウォームギヤと係合することにより直線移動させられる可動ミラーと、
前記可動ミラーの移動を制限するように構成されたストッパと、
前記駆動ギヤに接続されていて、前記ウォームギヤ内に挿入されるように構成された曲げ防止部と、
を備える、駆動装置。
【請求項2】
前記ウォームギヤは、
前記駆動ギヤと係合するハブギヤ部が形成されているウォームギヤハブと、
前記ウォームギヤハブに接続されていて、前記可動ミラーと係合することにより前記可動ミラーを動かすように構成されているウォームギヤ軸と、
を含む、請求項1記載の駆動装置。
【請求項3】
前記曲げ防止部は、
前記駆動ギヤから突出する防止突出部と、
前記ウォームギヤに形成された防止ガイド部と、
を含み、
前記防止ガイド部内には前記防止突出部が挿入される、
請求項1または2記載の駆動装置。
【請求項4】
前記曲げ防止部はさらに、前記防止突出部に取り付けられる防止ベアリングを含み、前記防止ベアリングは、前記防止ガイド部と接触することにより回転する、請求項3記載の駆動装置。
【請求項5】
前記曲げ防止部はさらに、前記ウォームギヤに取り付けられる防止プレートを含み、前記防止プレートは、前記防止ガイド部からの前記防止ベアリングのずれを阻止するように構成されている、請求項3または4記載の駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドアップディスプレイ用の駆動装置に関し、特に、モータの駆動に起因する歯間の摩擦またはずれにより生じるノイズ発生を阻止することができるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置に関する。
【0002】
[背景技術]
一般的に、車両のヘッドアップディスプレイは、運転者の視界にルート変更を案内するためにナビゲーションシステムと結びついた矢印情報や、フロントガラスやフロントガラス上方に拡張現実として速度等を示すテキスト情報といった、様々な車両情報を表示し、これにより運転者の視線の分散を防止する。
【0003】
そのため、上述した車両情報をチェックするために、運転者は、相応の情報を提供する端末に視線を向ける必要はなく、運転者はヘッドアップディスプレイ画像が出力されている前方領域を見ながら走行することができ、運転者の安全性は向上する。
【0004】
車両のヘッドアップディスプレイは、マイクロディスプレイ素子を用いて画像を生成し、生成された画像を拡大し、生成された画像を、光学投影システムを介して虚像となるように形成し、運転者に車両情報画像を提供する。
【0005】
従来の車両のヘッドアップディスプレイ装置は、フロントガラスに情報を表示するために、ディスプレイ素子から投影された情報を、非球面鏡を介して反射し、非球面鏡の反射角度または位置を調節するために非球面鏡に接続されたモータを回転させ、これにより結果として、フロントガラス上に表示された情報の表示の高さが調節される。
【0006】
非球面鏡を動かすためにウォームギヤが使用され、ウォームギヤの回転のためにモータと平歯車とが使用される。平歯車は、ウォームギヤのハブの内側に係合されてよく、非球面鏡は、ウォームギヤに係合されてよく、水平方向に動かされることができる。
【0007】
しかしながら従来は、非球面鏡が、ウォームギヤの回転によりストッパへと到達すると、過剰なトルク負荷が、ウォームギヤと平歯車との間の係合部分へと作用し、バックラッシュが発生し、歯間の摩擦やずれによりノイズが生じるという問題がある。過剰なバックラッシュの状態で、平歯車が逆方向に回転させられる際には、歯列が、通常位置へと戻る過程で歯間の摩擦やずれに基づきノイズが発生するという問題がある。したがって、改善の要望がある。
【0008】
本発明の背景技術は、韓国公開特許第2016−0116139号明細書(公開日:2016年10月7日、発明の名称:Head Up Display Device for Vehicle and Control Method Thereof)に開示されている。
【0009】
[開示]
[技術課題]
本発明は、モータの駆動に起因する歯間の摩擦またはずれによるノイズ発生を阻止することができるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置を提供することを目的とする。
【0010】
[技術的解決策]
本発明の1つの態様は、ヘッドアップディスプレイ用の駆動装置であって、モータと、モータに取り付けられていて、モータが駆動される際に回転させられる駆動ギヤと、ウォームギヤであって、当該ウォームギヤの内部を介して駆動ギヤと係合し、駆動ギヤと噛み合うことにより回転させられる、ウォームギヤと、画像信号を反射するように構成されていて、ウォームギヤと係合することにより直線移動させられる可動ミラーと、可動ミラーの移動を制限するように構成されたストッパと、駆動ギヤに接続されていて、ウォームギヤ内に挿入されるように構成された曲げ防止部と、を含む、ヘッドアップディスプレイ用の駆動装置を提供する。ウォームギヤは、駆動ギヤと係合するハブギヤ部が形成されているウォームギヤハブと、ウォームギヤハブに接続されていて、可動ミラーと係合することにより可動ミラーを動かすように構成されているウォームギヤ軸と、を含んでいてよい。
【0011】
曲げ防止部は、駆動ギヤから突出する防止突出部と、ウォームギヤに形成された防止ガイド部と、を含んでいてよく、防止ガイド部内には防止突出部が挿入される。
【0012】
曲げ防止部はさらに、防止突出部に取り付けられる防止ベアリングを含んでいてよく、防止ベアリングは、防止ガイド部と接触することにより回転させられる。
【0013】
曲げ防止部はさらに、ウォームギヤに取り付けられる防止プレートを含んでいてよく、防止プレートは、防止ベアリングのずれを阻止するように構成されている。
【0014】
[有利な効果]
本発明によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置では、曲げ防止部が、モータの曲げの発生を抑制するので、バックラッシュに起因するノイズ発生を阻止することができる。
【0015】
本発明によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置では、駆動ギヤに形成された曲げ防止部が、ウォームギヤに形成された防止ガイド部内に挿入されるので、曲げの発生を抑制することができる。
【0016】
本発明によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置では、防止ベアリングが防止突出部に取り付けられているので、モータの駆動により生じる摩擦を減じることができる。
【0017】
本発明によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置では、防止プレートがウォームギヤに取り付けられているので、防止ベアリングのずれを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置を概略的に示す図である。
【
図2】本発明の実施形態によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置におけるウォームギヤを概略的に示す図である。
【
図3】本発明の実施形態によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置における曲げ防止部を概略的に示す図である。
【
図4】
図3に対して防止ベアリングと防止プレートとが付け加えられた状態を概略的に示す図である。
【0019】
[発明の態様]
以下に、本発明によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置の例示的な実施形態を、添付の図面を参照して説明する。このプロセスでは、図面に示されている線の太さ、要素のサイズ等が、説明の明確性や利便性のために誇張される場合がある。以下で使用される用語は、本発明における機能を考慮して定義される用語であり、したがって、使用者またはオペレータの意図または実務に応じて変更されてよい。したがって、このような用語は、本明細書全体の内容に基づき定義されるべきである。
【0020】
図1は、本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置を概略的に示す図である。
図1を参照すると、本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ駆動装置1は、モータ10と、駆動ギヤ20と、ウォームギヤ30と、可動ミラー40と、ストッパ50と、曲げ防止部60とを含む。
【0021】
駆動ギヤ20は、モータ10に取り付けられていて、モータ10に電力が加えられると、駆動ギヤ20は回転する。例えば、駆動ギヤ20はモータ10のモータ軸11に接続することができ、平歯車の形状を有していてよい。
【0022】
ウォームギヤ30は、駆動ギヤ20と係合されることにより回転する。例えば、リング状の歯列を、ウォームギヤ30の内側に形成することができ、この歯列が駆動ギヤ20に係合することができる。これによりウォームギヤ30は、駆動ギヤ20と連動することができる。
【0023】
可動ミラー40は、ウォームギヤ30と係合することにより直線移動され、画像信号を反射する。例えば、可動ミラー40は、ウォームギヤ30に係合する下方部分と、画像信号を反射するように構成された上方部分とを有していて、これにより、フロントガラス上に示される画像の位置を調整することができる。
【0024】
ストッパ50は、可動ミラー40の動きを制限する。例えば、ストッパ50は、弾性材料を含むように形成されていてよく、車体に固定されていてよい。ストッパ50は、直線移動する可動ミラー40の移動経路の両側にそれぞれ配置されていてよく、可動ミラー40の動きを制限する。
【0025】
曲げ防止部60は、駆動ギヤ20に接続されていて、ウォームギヤ30内へ挿入されている。曲げ防止部60は、ストッパ50に達した可動ミラー40により過剰なトルク範囲が形成された状態で、駆動ギヤ20が曲がることにより生じるノイズ発生を阻止することができる。
【0026】
図2は、本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置におけるウォームギヤを概略的に示す図である。
図1および
図2を参照すると、本発明の1つの実施形態によるウォームギヤ30は、ウォームギヤハブ31と、ウォームギヤ軸32とを含む。
【0027】
ウォームギヤハブ31は、ハブギヤ部311を有していて、このハブギヤ部は、その内部に形成される駆動ギヤ20と係合する。例えば、ウォームギヤハブ31は、ディスク形状を有していてよく、ウォームギヤハブ31の一方の側面の一部は、その縁部を除いて凹状に形成されていてよく、これにより、内部に駆動ギヤ20を挿入することができる空間であるウォームギヤ溝部312が、この凹部に形成される。また、駆動ギヤ20に係合するハブギヤ部311は、ウォームギヤ溝部312の縁部に対応する壁面に周方向で形成されてよい。ウォームギヤ軸32は、ウォームギヤハブ31に接続されており、可動ミラー40と係合することにより可動ミラー40を動かす。例えば、ウォームギヤ軸32は、ウォームギヤハブ31の他方の側面の中心部から延在していてよく、回転方向の変更に応じて可動ミラー40を往復運動させる。
【0028】
図3は、本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置における曲げ防止部を概略的に示す図である。
図1から
図3を参照すると、本発明の1つの実施形態による曲げ防止部60は、防止突出部61と、防止ガイド部62とを含む。
【0029】
防止突出部61は、駆動ギヤ20から突出している。例えば、防止突出部61は、駆動ギヤ20の中央部から突出していてよい。防止突出部61は、損傷した場合、防止突出部61を交換するように、駆動ギヤ20に組み付けられている。
【0030】
防止ガイド部62は、ウォームギヤ30に形成されていて、防止突出部61が内部に挿入される空間を形成している。例えば、防止ガイド部62は、ウォームギヤ溝部312に溝を、周方向で形成してよい。
【0031】
図4には、
図3に対して防止ベアリングと防止プレートとが付け加えられた状態が概略的に示されている。
図3および
図4を参照すると、本発明の1つの実施形態による曲げ防止部60はさらに、防止ベアリング63を含んでいてよい。
【0032】
防止ベアリング63は、防止突出部61に取り付けられていて、防止ガイド部62と接触することにより回転される。例えば、防止ベアリング63は、ベアリング本体部分631とベアリングボール部分632とを含んでいてよい。ベアリング本体部分631は、リング形状を有していてよく、防止突出部61を取り囲んでいてよい。ベアリング本体部分631は、防止突出部61と防止ガイド部62との間に配置されていてよい。ベアリングボール部分632は、ベアリング本体部分631に回転するように取り付けられていてよく、ベアリング本体部分631の外側に向かって突出していてよい。ベアリングボール部分632は、防止突出部61と防止ガイド部62とに接触することができ、操作プロセスにおける摩擦抵抗を減じることができる。
【0033】
本発明の1つの実施形態による曲げ防止部60はさらに、防止プレート64を含んでいてよい。防止プレート64は、ウォームギヤ30に取り付けられていて、防止ベアリング63のずれを防止する。例えば、防止プレート64は、ディスク形状を有していてよく、ウォームギヤ溝部312の中央部分に組み付けられてよい。防止プレート64の外径は、ウォームギヤ溝部312の中央部分から防止ベアリング63までの距離に相当していてよく、これにより、防止プレート64の縁部は、防止ベアリング63が、防止ガイド部62から引き出されるのを阻止することができる。
【0034】
上述した構造を有する、本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ用の駆動装置の作動について、以下に説明する。
【0035】
駆動ギヤ20は、モータ10に形成されたモータ軸11に取り付けられて、駆動ギヤ20は、ウォームギヤハブ31に形成されたウォームギヤ溝部312内に挿入される。この場合、駆動ギヤ20は、ハブギヤ部311に係合し、防止突出部61は、ウォームギヤ溝部312に形成された防止ガイド部62内に挿入される。
【0036】
上述した状態で、モータ10が駆動されると、駆動ギヤ20は一方の方向で回転させられ、ウォームギヤハブ31はこれに連動する。次いで、ウォームギヤハブ31に形成されたウォームギヤ軸32に係合している可動ミラー40が、一方の方向に移動し、画像信号を反射する。
【0037】
可動ミラー40が、モータ10の駆動によりストッパ50へと到達すると、可動ミラー40の動きは、モータ10が駆動されていても制限される。したがって、駆動ギヤ20とウォームギヤハブ31との間に過剰トルクの状態が生じる場合があり、モータ軸11が曲げられる恐れがある。
【0038】
しかしながら、防止ガイド部62内に防止突出部61が挿入されることにより、モータ軸11の曲げは、駆動ギヤ20とウォームギヤハブ31との間に過剰トルクの状態が生じた場合でも阻止され得る。したがって、駆動ギヤ20とウォームギヤハブ31との間の係合状態を維持することができ、バックラッシュは回避され、ノイズ発生は防止される。
【0039】
この場合、防止ベアリング63が防止突出部61に取り付けられていることにより、ウォームギヤハブ31がモータ10の駆動により回転しているときに、防止突出部61と防止ガイド部62とが直接接触することにより生じる摩擦を阻止することができる。防止プレート64がウォームギヤハブ31に取り付けられていることにより、防止ベアリング63のずれを防止することができる。
【0040】
本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ駆動装置1では、曲げ防止部60が、モータ10の曲げの発生を抑制するので、これによりバックラッシュにより生じるノイズの発生を防止することができる。
【0041】
本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ駆動装置1では、駆動ギヤ20に形成された防止突出部61が、ウォームギヤ30に形成された防止ガイド部62内に挿入されるので、これにより曲げの発生を阻止することができる。
【0042】
本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ駆動装置1では、防止ベアリング63が防止突出部61に取り付けられるので、これによりモータ10の駆動により生じる摩擦を減じることができる。
【0043】
本発明の1つの実施形態によるヘッドアップディスプレイ駆動装置1では、防止プレート64がウォームギヤ30に取り付けられるので、これにより防止ベアリング63のずれを防止することができる。
【0044】
本発明を、図面に示した実施形態を参照して説明したが、この実施形態は単なる例であり、本発明の当業者であれば、上述した実施形態から、様々な改変およびその他同等の実施形態が可能であることを理解されたい。したがって、本発明の実際の技術範囲は、以下の請求の範囲により規定される。
【符号の説明】
【0045】
10 モータ
20 駆動ギヤ
30 ウォームギヤ
31 ウォームギヤハブ
32 ウォームギヤ軸
40 可動ミラー
50 ストッパ
60 曲げ防止部
61 防止突出部
62 防止ガイド部
63 防止ベアリング
64 防止プレート
【国際調査報告】