【実施例】
【0105】
化合物1:国際公開第2013/011236号および国際公開第2014/111661号に記載された手順に従って、化合物1を調製した。
【0106】
化合物14a〜14c:国際公開第2013/011236号および国際公開第2014/111661号に記載された手順に従って、化合物14a〜14cを調製した。
【0107】
化合物15a:100mLのシュレンクフラスコ中で、化合物14a(440mg、1.5mmol)を無水DMF(10mL)に可溶化して、無色溶液を得た。反応混合物に、トリ(o−トリル)ホスフィン(91mg、0.3mmol)、Pd(OAc)
2(33.7mg、0.15mmol)、TEA(0.314ml、2.252mmol)およびアクリル酸メチル(0.203mL、2.252mmol)を一度に添加した。反応液を70℃で5時間撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントA)でモニターした。この後、反応は完了した。反応混合物を減圧下で濃縮し、AcOEt(50mL)中に希釈し、水(2×50mL)、次いで飽和NaCl水溶液(50mL)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。100/0から99/1へのDCM/MeOH溶媒グラジエントを使用したシリカカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製して、白色粉末の形態で化合物15a(233mg、62%)を得た。
Pf=156.4〜156.9℃−HPLCグラジエントA−Rt=2.03分−[M+H]
+、m/z251.9−Rf=0.41(シリカ、ジクロロメタン−メタノール96:4−HRMS(ESI+)C
12H
14NO
5+[M+H]
+の計算値、m/z252.0866、実測値:252.0868−
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ:8.13(s,1H,Py H
5)、7.67(d,J=16.2Hz,1H)、7.65(s,1H,Py H
3)、7.19(dd,J=;16.2Hz,2H,HC=CH)、6.71(d,J=16.2Hz,1H)、4.91(s,2H,C
H2−OH)、4.04(s,3H,Py−COOMe)、3.85(s,3H,COOMe)、3.49(s l,1H,OH);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ:166.20(COOMe)、165.24(Py−COOMe)、161.59(Py C
2)、147.97(Py−
C=C)、143.74(Py C
6)、140.92(Py C
4)、123.77(Py C
3)、122.08(Py C
5)、121.86(Py−C=
C)、64.68(CH
2−OH)、53.10(Py−CO
2CH
3)、52.19(CO
2CH
3)。
【0108】
化合物15b〜15f:15aの合成に使用された手順と同じ手順に従って対応するアルケンを使用して、これらの化合物を調製した。
【0109】
化合物16a:50mLのフラスコ中で、化合物15a(233mg、0.927mmol)をMeOH(10mL)に可溶化して、無色溶液を得た。反応混合物に10%Pd/C(23.69mg、0.022mmol)を一度に添加した。二水素をバブリングしながら、反応液を室温で2時間撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントA)でモニターした。この後、反応は完了した。反応混合物を22μmのナイロンフィルターに通して濾過し、蒸発乾固して、白色粉末の形態で化合物16a(231mg、98%)を得た。Pf=133.2〜136.4℃−HPLCグラジエントA−Rt=1.86分−[M+H]
+、m/z253.2−HRMS(ESI+)C
12H
16NO
5+[M+H]
+の計算値、m/z254.1023、実測値:254.1024−
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ:7.9(s,1H,Py H
5)、7.41(s,1H,Py H
3)、4.85(s,2H,C
H2−OH)、4.01(s,3H,Py−COOMe)、3.69(s,3H,COOMe)、3.05(t,J=7.6Hz,2H,Py−
CH2−CH
2)、2.71(t,J=7.6Hz,2H,Py−CH
2−
CH2);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ:172.41(COOMe)、165.65(Py−COOMe)、160.49(Py C
2)、151.67(Py C
4)、147.22(Py C
6)、140.92(Py C
3)、123.96(Py C
3)、123.9(Py C
5)、64.62(CH
2−OH)、52.91(Py−CO
2CH
3)、51.91(CO
2CH
3)、33.97(Py−CH
2−
CH2)、30.07(Py−
CH2−CH
2)。
【0110】
化合物16b〜16f:16aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0111】
化合物17a:100mLのフラスコ中で、化合物16a(231mg、0.912mmol)を無水THF(30mL)に可溶化して、無色溶液を得た。反応混合物を氷浴に入れ、TEA(0.127mL、0.912mmol)およびMsCl(72μL、0.912mmol)を一度に添加した。混合物を室温に温め、15分間撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントA)でモニターした。この後、反応は完了した。反応混合物を減圧下で濃縮し、DCM(50mL)中に希釈し、水(2×25mL)、次いで飽和NaCl水溶液(20mL)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、白色粉末の形態で化合物17a(249mg、82%)を得た。HPLCグラジエントA−Rt=3.2分−[M+H]
+、m/z332.3−Rf=0.23(シリカ、ジクロロメタン−メタノール98:2−HRMS(ESI+)C
13H
18NO
7S
+[M+H]
+の計算値、m/z332.0799、実測値:332.0799−
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ:7.98(s,1H,Py H
5)、7.54(s,1H,Py H
3)、5.41(s,2H,C
H2−OMs)、4.00(s,3H,Py−COOMe)、3.69(s,3H,COOMe)、3.16(s,3H,OMs)、3.07(t,J=7.5Hz,2H,Py−
CH2−CH
2)、2.72(t,J=7.5Hz,2H,Py−CH
2−
CH2);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ:172.23(COOMe)、165.27(Py−COOMe)、154.56(Py C
2)、152.46(Py C
4)、147.93(Py C
6)、125.19(Py C
3)、125.03(Py C
5)、70.97(
CH2−OMs)、53.08(Py−CO
2CH
3)、51.94(CO
2CH
3)、38.05(CH
2−OSO
2CH3)、33.87(Py−CH
2−
CH2)、30.07(Py−
CH2−CH
2)。
【0112】
化合物17b〜17f:16aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0113】
化合物18a〜18f:17aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0114】
化合物19a〜19f:15aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0115】
化合物20a〜20f:16aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0116】
化合物21a〜21f:17aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0117】
化合物22a〜22f:17aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0118】
化合物23a〜23f:15aの合成の合成に使用された手順と同じ手順に従って対応するアルケンを使用して、これらの化合物を調製した。
【0119】
化合物24a〜24f:16aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0120】
化合物25a〜25f:17aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0121】
化合物26a〜26f:17aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0122】
化合物27a〜c:Tetrahedron Letters、2010年、51巻、4445頁の論文に記載された手順に従って、化合物27a〜cを調製した。
【0123】
化合物28a〜28c:17aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、これらの化合物を調製した。
【0124】
化合物29:この化合物は市販品である。
【0125】
化合物30:Dalton Transactions、2010年、39巻、707頁の論文に記載された手順に従って、化合物30を調製した。
【0126】
化合物31a〜31c:Organic Biomolecular Chemistry、2012年、10巻、9183頁の論文に記載された手順に従って、化合物31a〜31cを調製した。
【0127】
化合物32a〜32c:Journal of Organic Chemistry、2010年、75巻、7175頁の論文に記載された手順に従って、化合物32a〜32cを調製した。
【0128】
化合物33a〜33c:Journal of Organic Chemistry、2010年、75巻、7175頁の論文に記載された手順に従って、化合物33a〜33cを調製した。
【0129】
化合物34:この化合物は市販品である。
【0130】
化合物35:Bioorganic Chemistry、2014年、57巻、148頁の論文に記載された手順に従って、化合物35を調製した。
【0131】
化合物36:Carbohydrate Research、2013年、372巻、35頁の論文に記載された手順に従って、化合物36を調製した。
【0132】
化合物37:国際公開第2014/111661号に記載された手順に従って、化合物37を調製した。
【0133】
化合物38:17aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、この化合物を調製した。
【0134】
化合物39:この化合物は市販品である。
【0135】
化合物40:Bioorganic Chemistry、2014年、57巻、148頁の論文に記載された手順に従って、化合物40を調製した。
【0136】
化合物41a〜b:国際公開第2014/111661号に記載された手順に従って対応する触媒を使用して、化合物41a〜bを調製した。
【0137】
化合物42a〜b:36の合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物42a〜bを調製した。
【0138】
化合物43a〜b:37の合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物43a〜bを調製した。
【0139】
化合物44a〜b:17aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物44a〜bを調製した。
【0140】
化合物45:市販品。
【0141】
化合物46:Chemistry−A European Journal、2014年、20巻、3610頁の論文に記載された手順に従って、化合物46を調製した。
【0142】
化合物47:化合物46(0.313g、2.04mmol)をH
2SO
4(11mL)に室温で溶解し、次いで溶液を氷浴中で冷却した。この混合物にHNO
3(9.7mL)を滴下し、溶液を100℃に2日間加熱した。混合物を室温に冷却し、次いで砕氷(100g)に注ぎ込んだ。1時間後、水相をCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出し、有機相を1つにまとめ、MgSO
4で乾燥させ、溶媒混合物(CH
2Cl
2−AcOH、98/2)を使用したシリカカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製して、白色固体(224mg、56%)を得た。R
f(CH
2Cl
2/AcOH,98/2)=0.38;PtF:147℃;
1H NMR(400MHz,CDCl
3,δ):16.49(s,1H,COO
H)、9.08(s,1H,H
3)、8.36(s,1H,H
5)、2.75(s,3H,py−CH
3);
13C NMR(101MHz,CDCl
3,δ):159.4(COOH)、152.4(C
6)、144.4(C
4)、138.7(C
2)、123.1(C
5)、121.7(C
3)、18.4(py−CH
3);MS C
7H
7N
2O
5の計算値199.036。実測値199.035[M+H]
+。
【0143】
化合物48:化合物47(2.9、14.7mmol)を無水MeOH(3mL)に室温で溶解した。この溶液にH
2SO
4(200μL)を滴下し、溶液を65℃に3日間加熱した。溶液を室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。H
2O(30mL)を残渣に添加し、溶液をAcOEt(3×20mL)で抽出した。有機相を1つにまとめ、5%炭酸水素ナトリウム溶液(2×20mL)、次いで飽和食塩水溶液(20mL)で洗浄した。MgSO
4で乾燥させた後、溶媒を濾過し、減圧下で除去して、化合物48を得た。その化合物をさらに精製することなくその後の合成に使用した(57mg、76%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3,δ):8.33(d,1H,
4J 3.1,H
5)、8.19(d,1H,
4J 3.1,H
3)、4.02(s,3H,C
H3CO)、2.57(s,3H,py−CH
3);
13C NMR(100MHz,CDCl
3,δ):160.8(COOMe)、152.7(C
6)、142.1(C
4)、140.5(C
2)、121.4(C
5)、119.3(C
3)、53.8(OCH
3)、18.3(py−CH
3);MS C
8H
9N
2O
5計算値213.051。実測値213.050[M+H]
+。
【0144】
化合物49:無水トリフルオロ酢酸(1.48mL、10mL)を室温で化合物48(114mg、0.54mmol)のCHCl
3(10mL)溶液に添加した。混合物を不活性雰囲気中で60℃に5時間加熱した。この後、反応液を室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。この黄色油状物に、EtOH(3mL)およびH
2O(3mL)を添加し、溶液を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、水相をCH
2Cl
2(3×30mL)で抽出した。有機相を1つにまとめ、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。70/30から50/50へのヘキサン/AcOEt溶媒のグラジエントを使用したシリカカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製して、化合物49(74mg、65%)を得た。R
f(CH
2Cl
2/MeOH,95/5)=0.67;
1H NMR(400MHz,CDCl
3,δ):8.68(d,1H,
4J 2.1,H
3)、8.37(d,1H,
4J 2.1,H
5)、5.06(s,2H,CH
2OH)、4.06(s,3H,C
H3CO);
13C NMR(100MHz,CDCl
3,δ):164.3(COOMe)、163.6(C
6)、155.3(C
4)、149.7(C
2)、116.4(C
5)、116.3(C
3)、64.5(CH
2OH)、29.5(CO
2CH
3)。
【0145】
化合物50a:NaH(17mg、0.708mmol)およびチオグリコール酸エチル(35μL、0.320mmol)を不活性雰囲気下、室温で化合物49(21.6mg、0.102mmol)の無水DMF(1mL)溶液に添加した。混合物を不活性雰囲気中、室温で2時間撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、この黄色油状物にMeOH(5mL)およびH
2SO
4(200μL)を添加した。溶液をアルゴン下で65℃に72時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣にH
2O(10mL)を添加し、水溶液をAcOEt(3×20mL)で抽出した。有機相を1つにまとめ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2−MeOH(98/2)を使用したシリカカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製して、化合物50a(8.2mg、25%)を得た。R
f(DCM/MeOH,95/5)=0.35;
1H NMR(400MHz,CDCl
3,δ):7.88(d,1H,
4J 1.9,H
5)、7.63(d,1H,
4J 1.9,H
3)、4.69(s,2H,C
H2OH)、4.02(s,2H,
CH
2S)、3.96(s,3H,CH
3CO)、3.76(s,3H,CH
3CO);
13C NMR(100MHz,CDCl
3,δ):170.7(COOMe)、166.4(COOMe)、163.3(C
2)、152.3(C
4)、147.8(C
6)、121.2(C
5)、121.1(C
3)、65.1(CH
2OH)、53.3(CO
2CH
3)、48.5(CO
2CH
3)、33.6(S
CH
2)。
【0146】
化合物50b:50aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物50bを調製した。
【0147】
化合物51a:トリエチルアミン(12.5μL、0.09mmol)およびMsCl(3.5μL、0.045mmol)を化合物50a(8.2mg、0.03mmol)の無水THF(2mL)溶液に添加した。この溶液を室温で3.5時間撹拌した。この後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をCH
2Cl
2(20mL)に溶解した。有機相をH
2O(3×10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、化合物51aを定量的に得た。R
f(DCM/MeOH,95/5)=0.8;
1H NMR(400MHz,CDCl
3,δ):7.95(d,1H,
4J 1.5,H
5)、7.52(d,1H,
4J 1.5,H
3)、5.35(s,2H,C
H2OMs)、3.98(s,2H,CH
2S)、3.82(s,2H,COCH
3)、3.77(s,2H,COCH
3)、3.14(s,3H,SCH
3)。
【0148】
化合物51b:51aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物51bを調製した。
【0149】
化合物52a〜b:それぞれ14bおよび14cの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物52a〜bを調製した。
【0150】
化合物53a〜b:46の合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物53a〜bを調製した。
【0151】
化合物54a〜b:49の合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物54a〜bを調製した。
【0152】
化合物55a〜d:50aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物55a〜dを調製した。
【0153】
化合物56a〜d:51aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物56a〜dを調製した。
【0154】
化合物57a:57bの合成に使用された手順と同じ手順に従ってピリジン14aを使用して、化合物57aを調製した。
【0155】
化合物57b:無水THF(1mL)を臭素化誘導体14b(103mg、0.35mmol)に添加し、溶液を3回の凍結融解サイクルにより脱気した。この溶液に、アセチレン誘導体(80mg、0.42mmol)およびTEA(0.24mL、1.75mmol)を添加し、溶液を再度脱気した。この溶液に、Pd(dppf)Cl
2(30mg、0.035mmol)およびCuI(7mg、0.035mmol)を添加した。この新しい溶液を再度3回脱気し、次いで不活性雰囲気中、65℃で撹拌した。反応の進行をTLCでモニターした。18時間後、反応は完了した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。シリカカラムクロマトグラフィー(0.1%ずつ増加させて0から3%DCM/MeOH)により粗生成物を精製して、化合物57bに対応する黄色油状物(122mg、87%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ:7.98(s l,1H)、7.50(s l,1H)、7.45(d,J=8.9Hz,2H)、6.88(d,J=8.9Hz,2H)、4.80(s,2H)、4.65(s,2H)、4.09(m,1H)、3.99(s l,1H)、3.86(m,1H)、3.79(s,3H)、1.76(d,J=14.9Hz,3H)、1.26(t,J=6.9Hz,3H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ:168.9;161.0(d,J=19Hz)、158.8;153.3(d,J=155Hz)、133.8;132.9(d,J=12Hz)、128.1(d,J=22Hz)、124.2;115.1;115.0;95.7;85.6;65.2;64.3;61.3(d,J=5Hz)、52.5;16.5(d,J=4Hz)、13.5(d,J=104Hz);
31P NMR(162MHz,CDCl
3)δ:+39.5.HRMS(ESI+)C
20H
22NNaO
6P[M+Na]
+の計算値、m/z426.1082 実測値:426.1063。R
f=0.44(シリカ;DCM−MeOH90:10)。
【0156】
化合物57c:57bの合成に使用された手順と同じ手順に従ってピリジン14cを使用して、化合物57cを調製した。
【0157】
化合物59a:無水THF(20mL)とTEA(20mL)の混合物中にアセチレン誘導体(0.864g、3.1mmol)およびヨウ素誘導体14a(0.735g、2.5mmol)を加えた溶液を撹拌下、20分間脱気した。この溶液に、パラジウム(II)ビスクロリドビストリフェニルホスフィン(22mg、0.031mmol)およびCuI(12mg、0.063mmol)を添加した。反応液を室温で12時間撹拌した。反応の進行をTLCでモニターした。この後、反応は完了した。溶媒を減圧下で除去した。残渣に飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)を添加し、混合物をDCM(2×25mL)で抽出した。有機相を1つにまとめ、飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)、次いで飽和NaCl溶液(2×50mL)で洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥させた。濾過後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(98/2のDCM/MeOH)により精製して、白色固体として化合物59a(0.91g、82%)を得た。PtF:143〜144℃。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ:8.04(s,1H)、7.58(s,1H)、7.45(d,J=8.7Hz,2H)、6.86(d,J=8.7Hz,2H)、4.83(d,J=5.4Hz,2H)、4.75(s,1H)、4.01(t,J=6.1Hz,2H)、3.97(s,3H)、3.31(td,J=6.1;6.1Hz,2H)、1.96(m,J=6.1Hz,2H)、1.41(s,9H)。
13C NMR(125MHz,CDCl
3)δ:165.4;160.8;160.1;156.2;147.3;134.1;133.8;125.8;125.4;114.9;113.9;95.9;85.4;66.1;64.8;53.2;38.1;29.7;28.6.HRMS(ESI+)C
24H
28N
2O
6[M+H]
+の計算値、m/z441.2020、実測値:441.2021。R
f=0.32(シリカ,DCM−MeOH96:4)。
【0158】
化合物59b:無水THF(10mL)を臭素化誘導体14b(200mg、0.68mmol)に添加し、溶液を3回の凍結融解サイクルにより脱気した。この溶液に、アセチレン誘導体(260mg、0.75mmol)およびTEA(5mL)を添加し、溶液を再度脱気した。この溶液に、Pd(PPh
3)
4(79mg、0.068mmol)およびCuI(13mg、0.068mmol)を添加した。この新しい溶液を再度3回脱気し、次いで不活性雰囲気中、65℃で撹拌した。反応の進行をTLCでモニターした。1時間後、反応は完了した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(25mL)中に希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(25mL)、次いで水(25mL)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカカラムクロマトグラフィー(1%ずつ増加させて0から5%DCM/MeOH)によりその残渣を精製して、化合物59bに対応する黄色油状物(220mg、66%)を得た。HRMS(ESI+)C
25H
34N
2O
6P[M+H]
+の計算値、m/z489.2149、実測値:489.2152。Rf=0.35(シリカ、DCM−MeOH、95:5)。
【0159】
化合物59c:無水THF(10mL)を臭素化誘導体14c(142mg、0.4mmol)に添加し、溶液を3回の凍結融解サイクルにより脱気した。この溶液に、アセチレン誘導体(147mg、0.4mmol)およびTEA(5mL)を添加し、溶液を再度脱気した。この溶液に、Pd(PPh
3)
4(46mg、0.04mmol)およびCuI(7.6mg、0.04mmol)を添加した。この新しい溶液を再度3回脱気し、次いで不活性雰囲気中、65℃で撹拌した。反応の進行をTLCでモニターした。1時間後、反応は完了した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(25mL)中に希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(25mL)、次いで水(25mL)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカカラムクロマトグラフィー(0.5%ずつ増加させて0から3%DCM/MeOH)によりその残渣を精製して、化合物59cに対応する黄色油状物(154mg、70%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ:8.01(dd,J=6.4;2.0Hz,1H)、7.89(dd,J=8.4;12.4Hz,2H)、7.48(t,J=8.4Hz,1H)、7.40(d,J=8.8Hz,2H)、7.39(td,J=8.4;4.2Hz,2H)、7.33(d,J=2.0Hz,1H)、6.81(d,J=8.8Hz,2H)、4.73(s,1H)、4.69(s,2H)、4.08(qd,J=5.6;4.8Hz,2H)、3.97(t,J=6Hz,2H)、3.26(m,2H)、1.92(q,J=6Hz,2H)、1.37(s,9H,1.31(t,J=5.6Hz,3H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ:160.3(d,J=18Hz)、159.8;156.0;153.2(d,J=164Hz);133.7;133.0(d,J=11Hz);132.6(d,J=5Hz);132.3(d,J=10Hz);129.6(d,J=138Hz);128.6(d,J=18Hz);128.5(d,J=9Hz);123.8(d,J=3Hz);114.7;113.8;96.0;85.3(d,J=2Hz);79.3;65.9;63.8;61.9(d,J=6Hz);37.9;29.5;28.4;16.6;
31P NMR(162MHz,CDCl
3)δ:+25.6.HRMS(ESI+)C
30H
36N
2O
6P[M+H]
+の計算値、m/z551.2306 実測値:551.2305。Rf=0.24(シリカ,DCM−MeOH,95:5)。
【0160】
化合物60a:アルコール59a(195mg、0.44mmol)の無水THF(7mL)溶液にTEA(0.2mL、148μmol)を不活性雰囲気下で滴下した。4℃に冷却したこの混合物にMsCl(67μL、0.84mmol)を滴下した。反応の進行をTLCでモニターした。5分後、反応は完了した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(10mL)に溶解し、この溶液を水(2×10mL)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、黄緑色油状物(240mg、定量的)を得た。生成物60aは、さらに精製することなくその後の合成に使用するのに十分な程度に純粋であった。LRMS(ESI+):C
25H
31N
2O
8S[M+H]
+の計算値、m/z519.1801、実測値:519.13。Rf=0.6(シリカ、DCM−MeOH 96:4)。
【0161】
化合物60b〜c:60aの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物60b〜cを調製した。
【0162】
化合物61a〜c:61dの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物61a〜cを調製した。
【0163】
化合物61d:化合物1(81mg、0.353mmol)の無水THF(10mL)溶液に、無水MeCN(10mL)中に溶解した化合物17a(234mg、0.706mmol)と炭酸カリウム(195mg、1.413mmol)とを一度に添加した。反応液を60℃で終夜撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントA)でモニターした。この後、反応は完了した。反応混合物を減圧下で濃縮し、DCM(50mL)中に希釈し、水(25mL×2)、次いで飽和NaCl水溶液(25mL)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。96/4から90/10へのDCM/MeOH溶媒グラジエントを使用したシリカカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製して、白色粉末の形態で化合物61d(67mg、27%)を得た。
HPLCグラジエントA−Rt=2.91分−[M+H]
+、m/z700.54−HRMS(ESI+)C
35H
50N
5O
10+[M+H]
+の計算値、m/z700.3552、実測値:700.3560−
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ:7.85(s,2H)、7.69(s,1H)、7.57(s,1H)、4.00(s,3H,Py−COOMe)、3.97(s,10H)、3,(s,3H,OMs)、3.66(s,6H)、3(m,20H)、1.45(s,9H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ:172.48;172.39;165.90;161.48;155.68;151.13;147.55;147.43;126.27;123.70;79.29;63.56;63.40;57.15;54.84;54.66;54.35;52.88;51.84;51.80;50.09;49.50;34.07;33.93;30.11;30.06;29.68;28.56。
【0164】
化合物61e〜s:61dの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物61e〜sを調製した。
【0165】
化合物62a〜c:62dの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物62a〜cを調製した。
【0166】
化合物62d:25mLのフラスコ中で、化合物61d(67mg、0.096mmol)をDCM(500μL)に可溶化して、無色溶液を得た。反応混合物にTFA(500μL、6.53mmol)を一度に添加した。反応液を室温で30分間撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントA)でモニターした。この後、反応は完了した。反応混合物を減圧下で濃縮して、白色粉末(57mg)を得た。その白色粉末をその後の手順において使用した。100mLのフラスコ中で、化合物60a(76mg、0.147mmol)と、2バッチをまとめたものから事前に得られた白色粉末(87.4mg、0.122mmol)とを無水MeCN(30mL)に可溶化して、無色溶液を得た。反応混合物に炭酸カリウム(16.92mg、0.122mmol)を一度に添加した。反応液を65℃で終夜撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントA)でモニターし、この後、反応は完了した。反応混合物を減圧下で濃縮し、DCM(50mL)中に希釈し、水(2×40mL)で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、白色粉末の形態で化合物62d(10.8mg、10.6μmol、9%)を得た。HPLCグラジエントA−Rt=2.91分−[M+H]
+、m/z1022.65−HRMS(ESI+)C
54H
67N
7O
13Ag
+[M+Ag]
+の計算値、m/z1128.3842、実測値:1128.3843。
【0167】
化合物62e〜s:62dの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物62e〜sを調製した。
【0168】
化合物64a〜c:64dの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物64a〜cを調製した。
【0169】
化合物64d:50mLのフラスコ中で、化合物62d(10.8mg、10.57μmol)を水(4mL)に可溶化して、無色懸濁液を得た。反応混合物にLiOH(1.291mg、0.053mmol)を一度に添加した。反応液を室温で1時間撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントA)でモニターした。この後、脱保護は完了した。反応混合物のpHを1M HClで7に調整した。反応混合物(化合物63d)に塩化ユウロピウム6水和物(5.81mg、15.85μmol)を一度に添加した。反応液を室温で1時間撹拌し、この後、反応は完了した。反応混合物を分取HPLC(グラジエントB)により直接精製し、白色粉末の形態で化合物64d(6.32mg、5.74μmol、54%)を得た。HPLCグラジエントA−Rt=2.62分−[M−2H]
+、m/z1102.62−HRMS(ESI+)C
49H
55EuNO
13+[M−2H]
+の計算値、m/z1100.3051、実測値:1100.3064。
【0170】
化合物64e〜s:64dの合成に使用された手順と同じ手順に従って、化合物64e〜sを調製した。
【0171】
錯体65d−E
2:25mLのフラスコ中で、化合物64d(6.32mg、5.74μmol)を無水DMSO(1mL)に可溶化して、無色溶液を得た。反応混合物に、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸(3.29mg、22.96μmol)、DIPEA(4μL、23μmol)およびHATU(6.75mg、17.2μmol)を一度に添加した。反応液を室温で15分間撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントC)でモニターし、この後、反応は完了した。反応混合物を分取HPLC(グラジエントD)により直接精製し、白色粉末の形態で可溶性錯体65d−E
2(5.87mg、4.37μmol、76%)を得た。HPLCグラジエントC−Rt=2.19分−[M−2H]
+、m/z1345.26−HRMS(ESI+)C
55H
70EuN
9O
17S
22+[M−H]
2+の計算値、m/z672.6768、実測値:672.6769。
【0172】
錯体66d−E
2:25mLのフラスコ中で、錯体65d−E
2(5.64mg、4.2μmol)をTFA(200μL)に可溶化して、黄色溶液を得た。反応液を室温で30分間撹拌した。反応の進行をUPLC−MS(グラジエントC)でモニターした。この後、脱保護は完了した。反応混合物を減圧下で濃縮し、分取HPLC(グラジエントE)により精製し、白色粉末の形態で錯体66d−E
2(2.16μmol、51%)を得た。HPLCグラジエントC−Rt=1.36分−[M−2H]
+、m/z1243.45−HRMS(ESI+)C
50H
62EuN
9O
15S
22+[M−H]
2+の計算値、m/z622.6506、実測値:622.6503。
【0173】
錯体66d−E2のUVスペクトル、クロマトグラムおよび質量スペクトルをそれぞれ
図1〜3に示す。
【0174】
錯体66d−E2と、国際公開第2014/111661号の記載に従って合成され、その構造が以下に示されたスリーアンテナ錯体(TACN−Phos−トリアンテナおよびTACN−Carbo−トリアンテナ)の光物理的特性を決定した。
【0175】
【化30】
【0176】
下記表からわかるように、錯体66d−E2の輝度は、3個のアンテナを有するTACN−Phos−トリアンテナおよびTACN−Carbo−トリアンテナ錯体の輝度より低い。
【0177】
【表1】
【0178】
以下のプロトコルに従って、66d−E2およびTACN−Phos−トリアンテナ錯体の効率も試験した。当業者に公知の通常の方法を使用して、各錯体をNHSエステル(N−ヒドロキシスクシンイミド)として官能化した。66d−E2−NHS錯体またはTACN−Phosトリアンテナ−NHS錯体を使用して、1バッチの抗グルタチオンS−トランスフェラーゼ(抗GST)抗体を標識した。TACN−Phosトリアンテナ錯体(抗GST−TACN−Phos−トリアンテナ)および錯体66d−E2(抗GST−66d−E2)の両方とも、平均の抗体結合錯体数は7である。
【0179】
ユウロピウム錯体66d−E2で標識された抗GST抗体(抗GST−66d−E2)またはユウロピウムTACN−Phos−トリアンテナ錯体で標識された抗GST抗体(抗GST−TACN Phos−トリアンテナ)を時間分解蛍光に基づくイムノアッセイ(
図4に示す)において使用して、グルタチオンS−トランスフェラーゼ−ビオチン(GST−ビオチン)タンパク質を検出した。384ウェルプレート中で所定濃度の抗GST−66d−E2または抗GST−TACN Phos−トリアンテナおよび5nmのストレプトアビジン−d2(Cisbio Bioassays社製品番号610SADLB)の存在下、BSAを含むリン酸緩衝液中に希釈した様々な濃度のGST−ビオチンを3連で測定し、インキュベーション2時間後にPherastar FS蛍光リーダー(BMG−labtech社)でHTRFモードにて読み取った。結果を
図5に示す。2つの標識抗体について、GST−ビオチンを検出する。驚いたことに、また予想外なことに、抗GST−66d−E2抗体を使用したイムノアッセイの性能は、抗GST−TACN phos−トリアンテナの性能よりも優れている。すなわち、単一アンテナ蛍光プローブは、3個のアンテナを有するプローブに比べて、輝度が3分の1であるにもかかわらず、高いFRET能を有する。
【0180】
この結果を確認するために、環状アデノシン一リン酸(cAMP)を認識する抗体を使用して、別のイムノアッセイを行った。このために、抗cAMP抗体を66d−E2−NHS錯体で標識して、平均して6.5個の錯体/抗体を有する抗cAMP−66d−E2コンジュゲートを得た。同じバッチの抗体をTACN−Carbo−トリアンテナNHS錯体で標識し、平均して6.6個の錯体/抗体を有する抗cAMP−TACN−Carbo−トリアンテナコンジュゲートを得た。
【0181】
試験の原理を
図6に示す。時間分解蛍光を検出法として使用した競合試験において、両方のコンジュゲートを使用した。ユウロピウム錯体で標識された抗cAMPは、時間分解蛍光シグナルを生じることによって、フルオロフォアd2とコンジュゲーションしたcAMP(cAMP、Gs−ダイナミックキット、Cisbio Bioassays社(ref 621M4PEC))を認識する。様々なcAMP濃度において、cAMP−d2の置換が可能であり、それによりシグナルが緩やかに低下する。
【0182】
384ウェルプレート中でウシ血清アルブミン(BSA)の存在下のリン酸緩衝液中のcAMP−d2の存在下、様々なcAMP濃度とし、明確に定めた濃度の抗cAMP−66d−E2および抗cAMP−TACN−Carbo−トリアンテナコンジュゲートの両方を3連で使用し、インキュベーション1時間後にPherastar FSプレートリーダー(BMG−labtech社)でHTRFモードにて読み取った。FRETシグナル阻害応答を
図7に示す。この第2の例において、またもや驚いたことに、抗cAMP−66d−E2コンジュゲートの性能は、抗cAMP−TACN−Carbo−トリアンテナコンジュゲートの性能よりも優れている。すなわち、単一アンテナ蛍光プローブは、3個のアンテナを有するプローブに比べて、輝度が半分であるにもかかわらず、高いFRET能を有する。
【0183】
1または2個のフェニルエチニルピリジン発色団を有するTACN大環状分子からなる錯化剤は、ランタニドと安定な錯体を形成するものであり、所望の分子の蛍光性コンジュゲートを作製するために使用することができる。本発明に係るランタニド錯体は、特にそれらの量子収量、それらの発光寿命、およびそれらの励起スペクトル(約337nmでのレーザー励起に非常によく適している)に関して、優れた光物理的特性を有する。さらに、それらの発光スペクトルのバンド分布は約620nmを中心としており、それにより、シアニン型またはアロフィコシアニン型アクセプター(Cisbio Bioassays社販売のXL665など)と共にFRETを使用した場合に並はずれた非常に好ましい特性が錯体に付与される。これらの錯体は、大部分の二価のカチオン(Ca
2+、Mg
2+など)またはEDTAを含む生物学的媒体において安定性が高いため、それらの発光は優れたままである。