(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-523879(P2020-523879A)
(43)【公表日】2020年8月6日
(54)【発明の名称】セミブラインドチャンネル推測方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0413 20170101AFI20200710BHJP
【FI】
H04B7/0413 210
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2019-569257(P2019-569257)
(86)(22)【出願日】2018年3月21日
(85)【翻訳文提出日】2019年12月13日
(86)【国際出願番号】CN2018079730
(87)【国際公開番号】WO2019127931
(87)【国際公開日】20190704
(31)【優先権主張番号】201711487278.6
(32)【優先日】2017年12月29日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519182626
【氏名又は名称】シェンチェン クアンチー フージョン テクノロジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHEN ZHEN KUANG−CHI HEZHONG TECHNOLOGY LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ルオペン
(72)【発明者】
【氏名】ジー,チュンリン
(72)【発明者】
【氏名】ヨウ,リン
(57)【要約】
本発明はセミブラインドチャンネル推測方法及び装置を開示している。同セミブラインドチャンネル推測方法は下記を含む。ステップS1、受信側の受信した第一トレーニングシーケンスを含むデータを取得する。ステップS2、データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得る。ステップS3、最小二乗検査アルゴリズムで第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得る。ステップS4、推測データを第二トレーニングシーケンスとして使い、ステップS2における第一トレーニングシーケンスを第二トレーニングシーケンスに取替え、第二トレーニングシーケンスに対し、前記ステップS2とステップS3を繰り返し、前回得たチャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じになってから、繰り返しを止めることにより、最終的なチャンネルパラメータマトリックスを推測により得る。本発明は前記技術案により、マルチアンテナ重複多重化システムにおけるランダムのチャンネルパラメータマトリックスを推測により得られ、性能においてはトレーニングシーケンスに基づく最小二乗チャンネル推測を採用する時よりも優れる。
[この文献は図面を表示できません]
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチアンテナ重複多重化システムの受信側に使われるセミブラインドチャンネル推測方法であって、
前記受信側の受信した第一トレーニングシーケンスを含むデータを取得するステップS1と、
前記データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得るステップS2と、
最小二乗検査アルゴリズムで前記第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得るステップS3と、
前記推測データを第二トレーニングシーケンスとして使い、前記ステップS2における前記第一トレーニングシーケンスを前記第二トレーニングシーケンスに取替え、前記第二トレーニングシーケンスに対し前記ステップS2とステップS3を繰り返し、前回得た前記チャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じになってから、繰り返しを止めることにより、最終的なチャンネルパラメータマトリックスを推測により得るステップS4と、
を含むことを特徴とするセミブラインドチャンネル推測方法である。
【請求項2】
請求項1に記載のセミブラインドチャンネル推測方法において、
前記データと前記事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差チャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得る前に、
前記データと前記第一トレーニングシーケンスの間の第一関係式を確定し、前記データにおける第一トレーニングシーケンスはノイズを含むトレーニングシーケンスであることを含み、
前記第一関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であって、
Rは前記データ、Hは前記チャンネルパラメータマトリックス、Sは前記第一トレーニングシーケンス、Nはノイズマトリックスである。
【請求項3】
請求項2に記載のセミブラインドチャンネル推測方法において、
前記データと前記事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差チャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得るのは下記のことを含み、
前記第一関係式と最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムにより、連合ベクトル係数を確定し、マークビットで前記連合ベクトル係数の推測回数をマークし、前記連合ベクトル係数は
[この文献は図面を表示できません]
の計算式を満足し、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回推測により得た連合ベクトルの係数であり、
連合ベクトルに関する第二関係式と前記連合ベクトル係数により、前記チャンネルパラメータマトリックスを確定し、前記連合ベクトルに関する第二関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であり、前記チャンネルパラメータマトリックスは
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の共役転置演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、且つ
[この文献は図面を表示できません]
であり、
[この文献は図面を表示できません]
は推測により得たチャンネルパラメータマトリックスに対応するチャンネル自己相関マトリックスであり、初回推測する時に、
[この文献は図面を表示できません]
であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の期待であり、
[この文献は図面を表示できません]
はノイズパワーであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に推測したトレーニングデータであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回のチャンネルパラメータマトリックスであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に得た推測データであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得た前記チャンネルパラメータマトリックスである。
【請求項4】
請求項3に記載のセミブラインドチャンネル推測方法において、
最小二乗検査アルゴリズムで前記第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得るのは下記を含み、
マークビットで前記推測データの推測回数をマークし、前記推測データは
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の共役転置演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回の推測データである。
【請求項5】
請求項4に記載のセミブラインドチャンネル推測方法において、
第三関係式により前回得た前記チャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じであることを確定し、前記第三関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得た推測データである。
【請求項6】
マルチアンテナの重複多重化システムの受信側に使われるセミブラインドチャンネル推測装置であって、
前記受信側の受信した第一トレーニングシーケンスを含むデータを取得することに使われる取得モジュールと、
前記データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得ることに使われる推測モジュールと、
最小二乗検査アルゴリズムで前記第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得ることに使われる検査モジュールと、
前記推測データを第二トレーニングシーケンスとして使い、前記推測モジュールにおける前記第一トレーニングシーケンスを前記第二トレーニングシーケンスに取替え、前記推測モジュールと前記検査モジュールにより前記第二トレーニングシーケンスに対し繰り返しを行い、前回得た前記チャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じになってから、繰り返しを止めることにより、最終的なチャンネルパラメータマトリックスを推測により得ることに使われる繰り返しモジュールと、
を含むことを特徴とするセミブラインドチャンネル推測装置である。
【請求項7】
請求項6に記載のセミブラインドチャンネル推測装置において、
前記データと前記第一トレーニングシーケンスの間の第一関係式を確定することに使われ、前記データにおける第一トレーニングシーケンスはノイズを含むトレーニングシーケンスである確定モジュールをさらに含み、
前記第一関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であって、Rは前記データ、Hは前記チャンネルパラメータマトリックス、Sは前記第一トレーニングシーケンス、Nはノイズマトリックスである。
【請求項8】
請求項7に記載のセミブラインドチャンネル推測装置において
前記第一関係式と最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムにより、連合ベクトル係数を確定し、マークビットで前記連合ベクトル係数の推測回数をマークすることに使われ、前記連合ベクトル係数は、
[この文献は図面を表示できません]
の計算式を満足し、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回推測により得た連合ベクトルの係数である第一確定モジュールと、
連合ベクトルに関する第二関係式と前記連合ベクトル係数により、前記チャンネルパラメータマトリックスを確定することに使われる第二確定モジュールと、を含み、
前記連合ベクトルに関する第二関係式は
[この文献は図面を表示できません]
、前記チャンネルパラメータマトリックスは
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の共役転置演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、且つ
[この文献は図面を表示できません]
であり、また、
[この文献は図面を表示できません]
は推測により得たチャンネルパラメータマトリックスに対応するチャンネル自己相関マトリックスであり、初回推測する時に、
[この文献は図面を表示できません]
であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の期待であり、
[この文献は図面を表示できません]
はノイズパワーであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に推測したトレーニングデータであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回のチャンネルパラメータマトリックスであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に得た推測データであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得た前記チャンネルパラメータマトリックスである。
【請求項9】
請求項8に記載のセミブラインドチャンネル推測装置において、
前記検査モジュールは、
マークビットで前記推測データの推測回数をマークすることに使われるマークモジュールを含み、
前記推測データは
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の共役転置演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回の推測データである。
【請求項10】
請求項9に記載のセミブラインドチャンネル推測装置において、
第三関係式により前回得た前記チャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じであることを確定することに使われる第三確定モジュールをさらに含み、
前記第三関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得た推測データである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はチャンネル推測分野に関し、具体的にはセミブラインドチャンネル推測方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムにおいては重複多重化エンコード方式でデータエンコードすることで、大幅にシステムの伝送スペクトル効率を向上できる。現在の重複多重化システムOvXDM(Xはいかなるドメインを示す。下記を含む。時間ドメインT、スペースドメインS、周波数ドメインF、コード分割ドメインC又は混合ドメインH等)は、同時にマルチアンテナ技術を採用することにより、システムの伝送速度を向上できる。しかし、マルチアンテナ重複多重化システムはチャンネルパラメータが未知である場合に、チャンネル推測処理を行う必要があるが、トレーニングシーケンスに基づく最小二乗チャンネル推測は性能を一層向上させる必要がある。
【0003】
関連技術における問題に対しては、未だに有効的なソリューションが提出されていない
【発明の概要】
【0004】
本発明はセミブラインドチャンネル推測方法及び装置を開示することにより、少なくとも関連技術におけるチャンネルパラメータが未知である場合にマルチアンテナ重複多重化システムが採用するトレーニングシーケンスに基づく最小二乗チャンネル推測の性能を一層向上させる必要がある問題を解決する。
【0005】
本発明の1つの特徴によれば、セミブラインドチャンネル推測方法を提供している。同チャンネル推測方法はマルチアンテナ重複多重化システムの受信側に使われる。同方法は、受信側の受信した第一トレーニングシーケンスを含むデータを取得するステップS1と、データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得るステップS2と、最小二乗検査アルゴリズムで第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得るステップS3と、推測データを第二トレーニングシーケンスとして使い、ステップS2における第一トレーニングシーケンスを第二トレーニングシーケンスに取替え、第二トレーニングシーケンスに対し、前記ステップS2とステップS3を繰り返し、前回得たチャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じになってから、繰り返しを止めることにより、最終的なチャンネルパラメータマトリックスを推測により得るステップS4と、を含む。
【0006】
本発明の1つの実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測方法において、データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得る前に、データと第一トレーニングシーケンスの間の第一関係式を確定し、データにおける第一トレーニングシーケンスはノイズを含むトレーニングシーケンスであることを含み、第一関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であって、Rはデータ、Hはチャンネルパラメータマトリックス、Sは第一トレーニングシーケンス、Nはノイズマトリックスである。
【0007】
本発明の1つの実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測方法において、データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得るのは下記のことを含み、第一関係式と最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムにより、連合ベクトル係数を確定し、マークビットで連合ベクトル係数の推測回数をマークし、連合ベクトル係数は
[この文献は図面を表示できません]
の計算式を満足し、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回推測により得た連合ベクトルの係数であり、連合ベクトルに関する第二関係式と連合ベクトル係数により、チャンネルパラメータマトリックスを確定し、連合ベクトルに関する第二関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であり、チャンネルパラメータマトリックスは
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の共役転置演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、且つ
[この文献は図面を表示できません]
であり、また、
[この文献は図面を表示できません]
は推測により得たチャンネルパラメータマトリックスに対応するチャンネル自己相関マトリックスである。初回推測する時に、
[この文献は図面を表示できません]
であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の期待であり、
[この文献は図面を表示できません]
はノイズパワーであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に推測したトレーニングデータであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回のチャンネルパラメータマトリックスであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に得た推測データであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得たチャンネルパラメータマトリックスである。
【0008】
本発明の1つの実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測方法において、最小二乗検査アルゴリズムで第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得るのは下記を含み、マークビットで推測データの推測回数をマークし、推測データは
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の共役転置演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回の推測データである。
【0009】
本発明の1つの実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測方法において、第三関係式により前回得たチャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じであることを確定し、第三関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得た推測データである。
【0010】
本発明のもう1つの特徴によれば、セミブラインドチャンネル推測装置を提供している。同セミブラインドチャンネル推測装置は、受信側の受信した第一トレーニングシーケンスを含むデータを取得することに使われる取得モジュールと、データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得ることに使われる推測モジュールと、最小二乗検査アルゴリズムで第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得ることに使われる検査モジュールと、推測データを第二トレーニングシーケンスとして使い、推測モジュールにおける第一トレーニングシーケンスを第二トレーニングシーケンスに取り替え、推測モジュールと検査モジュールで第二トレーニングシーケンスに対し繰り返しを行い、前回得たチャンネルパラメータマトリックスと今回得たャンネルパラメータマトリックスが同じになってから、繰り返しを止めることにより、最終的なチャンネルパラメータマトリックスを推測により得ることに使われる繰り返しモジュールと、を含む。
【0011】
本発明の1つの実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測装置は、データと第一トレーニングシーケンスの間の第一関係式を確定することに使われ、データにおける第一トレーニングシーケンスはノイズを含むトレーニングシーケンスである確定モジュールをさらに含み、第一関係式
[この文献は図面を表示できません]
であって、Rはデータ、Hはチャンネルパラメータマトリックス、Sは第一トレーニングシーケンス、Nはノイズマトリックスである。
【0012】
本発明の1つの実施例によれば、推測モジュールは、第一関係式と最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムにより、連合ベクトル係数を確定し、マークビットで連合ベクトル係数の推測回数をマークすることに使われ、連合ベクトル係数は、
[この文献は図面を表示できません]
の計算式を満足し、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回推測により得た連合ベクトルの係数である第一確定モジュールと、連合ベクトルに関する第二関係式と連合ベクトル係数により、チャンネルパラメータマトリックスを確定することに使われる第二確定モジュールと、を含み、連合ベクトルに関する第二関係式は
[この文献は図面を表示できません]
、チャンネルパラメータマトリックスは
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の共役転置演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、且つ
[この文献は図面を表示できません]
である。また、
[この文献は図面を表示できません]
は推測により得たチャンネルパラメータマトリックスに対応するチャンネル自己相関マトリックスである。初回推測する時に、
[この文献は図面を表示できません]
であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の期待であり、
[この文献は図面を表示できません]
はノイズパワーであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に推測したトレーニングデータであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回のチャンネルパラメータマトリックスであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に得た推測データであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得たチャンネルパラメータマトリックスである。
【0013】
本発明の1つの実施例によれば、検査モジュールは、マークビットで推測データの推測回数をマークすることに使われるマークモジュールを含み、推測データは
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の共役転置演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回の推測データである。
【0014】
本発明の1つの実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測方法は、第三関係式により前回得たチャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じであることを確定することに使われる第三確定モジュールをさらに含み、第三関係式は
[この文献は図面を表示できません]
であって、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得た推測データである。
【0015】
本発明は下記の通りの有益な技術効果がある。
【0016】
本発明のマルチアンテナ重複多重化システムは最小二乗と最小二乗平均誤差に基づくセミブラインドチャンネル推測を採用することにより、非常に少ないトレーニング符号で、最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムによりチャンネル係数を推測・初期化し、ブラインドチャンネルの反復繰り返しアルゴリズムにより、非常に少ない帯域幅を犠牲にし、なるべく正確的に役立つ情報を伝送する。一方、なるべく推測した推測データを利用し、既知のトレーニングシーケンスとし、トレーニングシーケンスに基づくチャンネル推測のメリットを生かし、なるべく実際の既知トレーニング情報を利用し、最初に伝える情報シーケンスを還元することにより、マルチアンテナ重複多重化システムにおけるランダムのチャンネルパラメータマトリックスを推測でき、性能においてはトレーニングシーケンスに基づく最小二乗チャンネル推測を採用する時よりも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施例又は既存技術における技術案を分かりやすく説明するために、以下に実施例に使われる図面を簡単に説明する。下記図面は本発明の一部の実施例のみであり、本分野の一般技術者にとっては、創造的労働をしない前提でこれらの図面によりほかの図面を得られることが明らかである。
【
図1】
図1は本発明の実施例による選択可能なセミブラインドチャンネル推測方法のフローチャートである。
【
図2】
図2は本発明の実施例による選択可能なセミブラインドチャンネル推測におけるチャンネル推測とデータ検査の間の反復関係図である。
【
図3】
図3は本発明の実施例による選択可能なマルチアンテナ重複多重化システムのブロック図である。
【
図4】
図4は本発明の実施例による選択可能な重複時分割多重化システムの等量波形畳み込みエンコードモデルである。
【
図5】
図5は本発明の実施例による選択可能なKチャンネル波形多重化を示す図である。
【
図6】
図6は本発明の実施例による選択可能な重複時分割多重化システムの信号発信ブロック図である。
【
図7】
図7は本発明の実施例による選択可能な重複時分割多重化システムの信号受信ブロック図である。
【
図8】
図8は本発明の実施例による選択可能な重複時分割多重化入力−出力関係図である。
【
図9】
図9は本発明の実施例による選択可能なノード状態遷移図である。
【
図10】
図10は本発明の実施例による選択可能な重複時分割多重化Trellis図である。
【
図11】
図11は本発明の実施例による選択可能なセミブラインドチャンネル推測装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術案に対し分かりやすく完全に説明する。説明される実施例は本発明の一部の実施例であり、すべての実施例でないことが明らかである。本発明の実施例に基づき、本分野の一般技術者が得たすべてのほかの実施例は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0019】
本発明の説明書、請求項及び前記図面における術語の 「第一」、「第二」等は類似する対象を区別するものであり、特定の順序や前後順序の説明ではない。適切な場合にはこのように使われるデータは互換できるものであり、ここでは本発明の実施例を説明するものだけである。説明される本発明の実施例はここでの図示又は説明以外の順序により実施できる。また、術語に関する「含む」と「持つ」及びそれらのいかなる変形は排他しない包含を表している。例えば、一連のステップやユニットを含む過程、方法、システム、製品または設備ははっきり列挙されたステップやユニットに限られなく、はっきり列挙されていないものやこれらの過程、方法、製品又は設備の固有するほかのステップやユニットも含まれてよい。
【0020】
本発明の実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測方法を提供している。説明したいこととしては、同チャンネル推測方法はマルチアンテナ重複多重化システムの受信側に適用され、マルチアンテナ重複多重化システムが発信側と受信側を含む。
【0021】
図1の通りに、本発明の実施例によるセミブラインドチャンネル推測方法は下記を含む。ステップS101、受信側の受信した第一トレーニングシーケンスを含むデータを取得する。ステップS103、データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得る。ステップS105、最小二乗検査アルゴリズムで第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得る。ステップS107、推測データを第二トレーニングシーケンスとして使い、ステップS103における第一トレーニングシーケンスを第二トレーニングシーケンスに取り替え、第二トレーニングシーケンスに対し前記ステップS103とステップS107を繰り返し、前回得たチャンネルパラメータマトリックスと今回得たャンネルパラメータマトリックスが同じになってから、繰り返しを止めることにより、最終的なチャンネルパラメータマトリックスを推測により得る。
【0022】
前記技術案によっては、マルチアンテナ重複多重化システムは最小二乗と最小二乗平均誤差に基づくセミブラインドチャンネル推測を採用することにより、非常に少ないトレーニング符号で、最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムによりチャンネル係数を推測・初期化し、ブラインドチャンネルの反復繰り返しアルゴリズムにより、非常に少ない帯域幅を犠牲にし、なるべく正確的に役立つ情報を伝送する。一方、なるべく推測した推測データを利用し、既知のトレーニングシーケンスとし、トレーニングシーケンスに基づくチャンネル推測のメリットを生かし、なるべく実際の既知トレーニング情報を利用し、最初に伝える情報シーケンスを還元することにより、マルチアンテナ重複多重化システムにおけるランダムのチャンネルパラメータマトリックスを推測により得て、性能においてトレーニングシーケンスに基づく最小二乗チャンネル推測を採用する時よりも優れる。
【0023】
本発明をよりよく説明するために、以下に具体的な実施例により前記技術案を詳しく説明する。
【0024】
マルチアンテナ重複多重化システムで本発明のセミブラインドチャンネル推測方法を使い、マルチアンテナ重複多重化システムにおけるランダムのチャンネルパラメータマトリックスを推測により得られ、性能においてトレーニングシーケンスに基づく最小二乗チャンネル推測を採用する時よりも優れる。その中、同マルチアンテナ重複多重化システムは具体的には下記の通りである。
【0025】
図3の通りに、情報ソースからビット{0、1}シーケンスを出力し、一連のプロセスにて処理する。その中、下記を含む。ビットストリームを入力してから変調し、OvXDMエンコードを行い、スペース多重化によりデータをマルチチャンネルのデータストリームに分け、マルチチャンネルのデータストリームにトレーニングシーケンスを加え、複数の発信アンテナにより発信してから、複数の受信アンテナによりデータを受信し、次にセミブラインドチャンネル推測を行い、受信したトレーニングシーケンスを取り除いてから、マルチチャンネルデータに対しそれ相応の検査、デコード及び復調を行い、最後に判定し出力する。ご注意:OvFDMエンコードを採用する場合、エンコードしてからIFFT(高速逆フーリエ変換)を加える必要があり、検査してからFFT(高速フーリエ変換)演算を行う必要がある。同様に、トレーニングシーケンスは相応の変換を行うことにより、トレーニングシーケンスとエンコード後のデータが同じドメインに存在できるようにする。以下に、前記ステップを詳しく説明する。
【0026】
第一、発信プロセス:
1、変調
各種のデジタルベースバンド信号を、チャンネル伝送に適用できる変調済み信号に変換する。よくある変調方式はBPSK、QPSK、16QAM等である。例えば、本発明の1つの実施例によれば、以下にBPSK変調を例とする。データ1がBPSK経由にて1に変調・出力され、データ0が経由にて-1に変調・出力される。
【0027】
2、OvXDMエンコード
同OvXDMエンコードの具体的なエンコードプロセスは下記の通りである。
(1)設計パラメータにより変調ドメインで包絡波形を生成する。
(2)重複多重化回数により変調ドメインで予定の変位間隔により包絡波形を変位し、変調ドメインでの各変位包絡波形を得る。
(3)変調待ちシーケンスにおける符号とそれぞれ対応する変位包絡波形を相乗し、変調ドメインでの各変調包絡波形を得る。
(4)各変調包絡波形を変調ドメインで重複し、変調ドメインでの復調包絡波形を得る。
以下にOvTDMエンコードを例とする。同エンコードは具体的には下記の通りである。
【0028】
エンコードプロセスは
図4の通りに、符号重複プロセスが平行四角形の配列となる。
図5の通りに、具体的なプロセスが下記ステップを含む。
(1)まず信号発信の包絡波形
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を設計・生成する。
(2)(1)で設計された包絡波形
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が特定の時間的変位をされてから、ほかの各時刻の発信信号の包絡波形
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を形成する。
(3)発信しようとする符号
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と(2)で生成した相応の時刻の包絡波形
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を相乗し、各時刻の発信待ち信号波形
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を得る。
(4)ステップ(3)で形成した各発信待ち波形に対し
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重複を行い、発信信号の波形を形成する。
(5)発信する信号は
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に示される。
【0029】
3、スペース多重化
スペース多重化技術は伝送しようとするデータを幾つかのデータストリームに分けてから、異なるアンテナにて伝送することにより、システムの伝送速度を向上させることである。よく見られているスペース・時間多重化技術はベル研究所による多層スペースタイムコードである。
【0030】
M個の発信アンテナがある場合は、データがエンコードされてからM個のグループのデータストリームに分けられ伝送される。以下に、二つの発信アンテナ、OvTDMエンコードを例とし、データ分流プロセスを説明する。具体的には下記の通りである。
【0031】
仮にOvTDMエンコード後のデータ長さをLとし、前8ビットのデータを例とし、データ分流プロセスを説明する。前8ビットのOvTDMエンコード出力は{0.0150-0.0150i、0.0240-0.0240i、0.0410-0.0410i、0.0641-0.0641i、0.0911-0.0911i、0.1197-0.1197i、0.1475-0.1474i、0.1719-0.1719i}である。同8データの奇数と偶数の位置にあるデータを分離する。S
1={0.0150-0.0150i、0.0410-0.0410i、0.0911-0.0911i、0.1475-0.1474i}、S
2={0.0240-0.0240i、0.0641-0.0641i、0.1197-0.1197i、0.1719-0.1719i}。その中、S
1は変調・出力されるデータの奇数位置に対応するデータであり、S
2は変調・出力されるデータの偶数位置に対応するデータである。S
1、S
2を2チャンネルの出力とし、二つの発信アンテナで発信する。
【0032】
4、トレーニングシーケンス追加
トレーニングシーケンスの設計はトレーニングシーケンスの直交性原理を満足する同時に、チャンネル推測プロセスで低い計算複雑度を実現することを確保する必要がある。以下に二つの発信アンテナ、二つの受信アンテナを例とし、スペース多重化システムに使われるトレーニングシーケンスを説明する。具体的には下記の通りである。
【0033】
仮にトレーニングシーケンス長さをM1とする。その中、非ゼロ要素の長さはM1/2である。2チャンネルのデータに対しては、そのトレーニングシーケンスの形式は[M1/2個の非ゼロ要素、M1/2個のゼロ要素;M1/2個のゼロ要素、M1/2個の非ゼロ要素]又は[M1/2個のゼロ要素、M1/2個の非ゼロ要素;M1/2個の非ゼロ要素、M1/2個のゼロ要素]である。同構造はトレーニングシーケンスの直交性を保証できる。その中、非ゼロ要素は+1、-1のことである。それから、同トレーニングシーケンスをスペース多重化出力の2チャンネルのデータの前に置き、下記の構造となる。[M1/2個の非ゼロ要素、M1/2個のゼロ要素、S
1;M1/2個のゼロ要素、M1/2個の非ゼロ要素、S
2]。同構造に対応するデータを二つの発信アンテナにて発信する(受信側に対してはトレーニングシーケンスが既知である)。
【0034】
また、M1=8、スペース多重化の2チャンネル出力の前8ビットのデータ、一種類目の構造を例とする。2チャンネルデータに対応するトレーニングシーケンスは[-1、1、1、-1、0、0、0、0;0、0、0、0、-1、1、1、-1]であり、スペースタイム多重化出力データを加えたデータは[-1、1、1、-1、0、0、0、0、0.0150-0.0150i、0.0410-0.0410i、0.0911-0.0911i、0.1475-0.1474i;0、0、0、0、-1、1、1、-1、0.0240-0.0240i、0.0641-0.0641i、0.1197-0.1197i、0.1719-0.1719i]である。同2チャンネルのデータを二つの発信アンテナにて発信する(注:一般的には、トレーニングシーケンス長さは伝送データの長さ以下である。ここにてトレーニングシーケンスに基づくチャンネルエンコードを簡単に説明するために、スペース多重化出力データを大量に使っていない)。
【0035】
第二、受信プロセス:
発信側はエンコード・変調後の信号をアンテナにて発信し、信号が無線チャンネル経由で伝送される。
図6と
図7は信号受信のプロセスを示している。その同時に、複数の受信アンテナにてデータを受信し、受信側はまずトレーニングシーケンスによりセミブラインドチャンネル推測を行い、トレーニングシーケンスを取り除き、残りの伝送データに対し相応の検査アルゴリズムで検査してから、検査により出力されるデータをデコード・復調し、最終的にビットストリームを判定・出力する。
【0036】
5、最小二乗アルゴリズムと最小二乗平均誤差アルゴリズムに基づきセミブラインドチャンネル推測を行う
セミブラインド推測はブラインド推測(ブラインド推測は主にチャンネルの潜在的な構造特徴又は入力信号の特徴を利用しチャンネル推測の目的を実現する。ここにて詳しく説明しない)とトレーニングシーケンスに基づく推測の二つの方法のメリットを結び合わせたチャンネル推測方法であり、とても少ないトレーニングシーケンスを利用している。本特許においては最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムで相応の推測を行い、チャンネル係数を初期化し、最小二乗検査アルゴリズムでトレーニングシーケンスを検査する。検査により出力されたデータを仮想のトレーニングシーケンスとし、一定の効果を実現するまでサイドチャンネル再推測を行う。受信側のセミブラインド推測の具体的なプロセスは下記の通りである。
【0037】
(1)推測回数k=0を初期化し、受信側の受信したデータにおけるトレーニングシーケンス(ノイズを含むトレーニングシーケンス)に対応するデータを変数Rで示し、その同時に、既知のトレーニングシーケンス(ノイズを含まないトレーニングシーケンス、又は第一トレーニングデータ)を変数Sで示し、対応する最小二乗平均誤差チャンネル推測を行う。その中、両者の関係は
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である。
その中、Hはチャンネルパラメータマトリックス、Nは相応のノイズマトリックスである。
【0038】
次に、最小二乗平均誤差チャンネルアルゴリズムにより
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を算出し、実際値と推測値の最小二乗平均誤差を最小にする。
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は第k回のチャンネルパラメータマトリックスである。また、受信した連合ベクトルwR(wは連合ベクトルにおける係数である。同時に、連合ベクトルに関する関係式は
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であり、且つ
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は第k回推測により得た連合ベクトルの係数である)と実際のチャンネルパラメータHの間の二乗平均誤差を最小にする。下記の通りである。
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【0039】
従い、前記連合ベクトル公式とチャンネルパラメータマトリックスにより、対応する
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の推測値を得る。
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【0040】
最終的にチャンネルパラメータ推測マトリックスが
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であると算出する。
その中、
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は第k回に得た前記チャンネルパラメータマトリックス、
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はチャンネル自己相関マトリックス(統計特性)、
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はノイズパワーである。
【0041】
(2)チャンネルパラメータ推測マトリックス
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により、最小二乗検査アルゴリズムで相応の検査をする。即ち、第k回の推測データ
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を算出し、ノイズ分散を最小にする。
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対応するデータ推測が
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であると算出する。
その中、
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は
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の共役転置演算であり、
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は
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の逆演算であり、
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は第k回の推測データである。
【0042】
(3)k=k+1とし、推測により得たデータを仮想のトレーニングシーケンスとしチャンネル推測を行う。
即ち
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、である。
その中、
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は
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の共役転置演算であり、
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は
[この文献は図面を表示できません]
の逆演算であり、且つ
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である。
【0043】
また、
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は推測により得たチャンネルパラメータマトリックスに対応するチャンネル自己相関マトリックスである。初回推測する時に、
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、また
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は
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の期待であり、
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はノイズパワーであり、
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は第k-1回に推測したトレーニングデータであり、
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は第k-1回のチャンネルパラメータマトリックスであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に得た推測データであり、且つ
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は第k回に得た前記チャンネルパラメータマトリックスである。
【0044】
(4)前記ステップ(2)とステップ(3)を繰り返す。停止準則
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を満足するまで、繰り返しによりチャンネル推測とデータ検査を行う。その中、
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は第k-1回に得たチャンネルパラメータマトリックスであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k-1回に得た推測データであり、
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は第k回に得たチャンネルパラメータマトリックスであり、
[この文献は図面を表示できません]
は第k回に得た推測データである。
【0045】
以下に例によりブラインド推測プロセスを説明する。
仮に受信したデータが
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のマトリックスとし、前の12列を例とする。受信したデータはr=[0.2849+0.1618i、-0.1829-0.4103i、-0.2963-0.1999i、0.0376+0.1996i、0.2577-0.3266i、-0.3208+0.0813i、0.0270+0.1280i、-0.3714-0.0813i、-0.1212-0.1790i、0.0549+0.0599i、0.0088+0.0143i、-0.1676+0.2476i;0.0282+0.5712i、0.2349-0.6366i、0.2396-0.8315i、-0.1979+0.3508i、0.1621+0.7298i、0.1593-0.7183i、0.5067-0.5767i、0.1649+0.5036i、0.1949+0.3310i、-0.0511-0.0522i、-0.3634+0.0459i、-0.2519-0.2717i]である。それから、既知のトレーニングシーケンスにより、最小二乗平均誤差推測方法でチャンネルパラメータマトリックスが[-0.1026-0.1230i、-0.0266+0.0727i;0.0791-0.2901i、0.0399-0.3043i]であると初回に推測する。次に、最小二乗検査方式によりトレーニングシーケンスを推測により得て、対応するデータが[-1.8526+0.7156i、2.7410 + 0.4950i、2.1478-0.2490i、-1.2365-0.5972i、0.2202+1.4328i、0.8061-0.9891i、-0.3687+0.8351i、0.3511-1.7629i;0.0602-0.1158i、-0.4391-0.3552i、0.6695+0.3786i、-0.0960+0.2531i、-2.3124-0.5877i、1.4739+1.0638i、2.5462+0.6313i、-2.1322+2.4104i]であると推測する。また、推測により得たトレーニングシーケンスを仮想のトレーニングシーケンスとし、再度チャンネル推測を行い、チャンネルパラメータ推測マトリックスが[-0.3175-0.4649i、-0.0171+0.3434i;0.2303-0.6645i、0.0517-0.7578i]...であると推測により得る。推測により得たチャンネルパラメータが変わらなくなるまで、このようにチャンネル推測と検査を繰り返す。
【0046】
6、検査アルゴリズム
受信データにおけるトレーニングシーケンス位置に対応するデータを取り除き、推測により得たチャンネルパラメータマトリックスにより残りの伝送データを相応に検査する。よく見られている検査アルゴリズムは下記がある。従来の検査アルゴリズムとしては、例えば最大尤度(Maximum Likelihood、MLと略称)検査、ゼロフォーシング(Zero Forcing、ZFと略称)検査、最小二乗平均誤差(Minimum Mean Square Error、MMSEと略称)検査、直列干渉相殺+従来の検査アルゴリズムの組合せ等である。また、同直列干渉相殺+従来の検査アルゴリズムの組合せは直列干渉相殺+ゼロフォーシング(Successive Interference Cancellation-Zero Forcing、SCI-ZFと略称)検査、直列干渉相殺+最小二乗平均誤差(Successive Interference Cancellation- Minimum Mean Square Error、SCI-MMSEと略称)検査等を含む。
【0047】
また、マルチチャンネルの検査出力データを1チャンネルに合併する。仮に二つの受信アンテナがあるとすると、対応する検査出力は2チャンネルのデータになる。その中の第一チャンネルのデータを出力の奇数位置に対応するデータとし、第二チャンネルのデータを出力の偶数位置に対応するデータとする。
【0048】
7、デコード
検査出力に対しデコードする。一般的には、デコードを実現するアルゴリズムはmap、log map、max log map、sova等を含み、実現の方法が多くある。例えば
図8はK=3時の重複多重化システム入力-出力関係図であり、
図9はノード状態遷移関係図であり、
図10はK=3時の重複多重化システムTrellis図である。
【0049】
8、復調
復調はメッセージを持つ変調済み信号から情報を回復するプロセスであり、変調の逆プロセスである。BPSK復調を例とすると、受信側の信号値出力の実部(BPSK信号の変調星座マッピング、虚部は常に0である)は直観的である。
【0050】
9、判定・出力
復調の出力に対し対応する判定・出力を行う。例えば、硬判定である。出力データが0以上である場合は、判定・出力は1である。出力データが0以下である場合は、判定・出力は0である。
本発明の実施例によれば、さらにセミブラインドチャンネル推測装置を提供している。
【0051】
図11の通りに、本発明の実施例によるセミブラインドチャンネル推測装置は下記を含む。取得モジュール1101は、受信側の受信した第一トレーニングシーケンスを含むデータを取得することに使われる。推測モジュール1103は、データと事前に保存されている第一トレーニングシーケンスにより最小二乗平均誤差のチャンネル推測を行うことにより、チャンネルパラメータマトリックスを得ることに使われる。検査モジュール1105は、最小二乗検査アルゴリズムで第一トレーニングシーケンスを検査することにより、推測データを得ることに使われる。繰り返しモジュール1107は、推測データを第二トレーニングシーケンスとして使い、推測モジュール1103における第一トレーニングシーケンスを第二トレーニングシーケンスに取り替え、推測モジュール1103と検査モジュール1105により第二トレーニングシーケンスに対し繰り返しを行い、前回得たチャンネルパラメータマトリックスと今回得たャンネルパラメータマトリックスが同じになってから、繰り返しを止めることにより、最終的なチャンネルパラメータマトリックスを推測することに使われる。
【0052】
本発明の1つの実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測装置はさらに下記を含む。確定モジュール(図示していない)は、データと第一トレーニングシーケンスの間の第一関係式を確定することに使われる。データにおける第一トレーニングシーケンスはノイズを含むトレーニングシーケンスである。その中、第一関係式は
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である。
その中、Rはデータ、Hはチャンネルパラメータマトリックス、Sは第一トレーニングシーケンス、Nはノイズマトリックスである。
【0053】
本発明の1つの実施例によれば、推測モジュール1103は下記を含む。第一確定モジュール(図示していない)は、第一関係式と最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムにより、連合ベクトル係数を確定し、マークビットで連合ベクトル係数の推測回数をマークすることに使われる。その中、連合ベクトル係数は下記計算式を満足する。
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その中、
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は第k回推測した連合ベクトルの係数である。
【0054】
また、第二確定モジュール(図示していない)は、連合ベクトルに関する第二関係式と連合ベクトル係数により、チャンネルパラメータマトリックスを確定することに使われる。その中、連合ベクトルに関する第二関係式は
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、チャンネルパラメータマトリックスは
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である。
その中、
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は
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の共役転置演算であり、
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は
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の逆演算であり、且つ
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である。
【0055】
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は推測により得たチャンネルパラメータマトリックスに対応するチャンネル自己相関マトリックスである。初回推測する時に、
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であり、
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は
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の期待であり、
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はノイズパワーであり、
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は第k-1回に推測したトレーニングデータであり、
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は第k-1回のチャンネルパラメータマトリックスであり、
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は第k-1回に得た推測データであり、
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は第k回に得たチャンネルパラメータマトリックスである。
【0056】
本発明の1つの実施例によれば、検査モジュール1105は下記を含む。マークモジュール(図示していない)は、マークビットで推測データの推測回数をマークすることに使われる。その中、推測データは
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である。
その中、
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は
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の共役転置演算であり、
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は
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の逆演算であり、
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は第k回の推測データである。
【0057】
本発明の1つの実施例によれば、セミブラインドチャンネル推測方法はさらに下記を含む。第三確定モジュール(図示していない)は、第三関係式により前回得たチャンネルパラメータマトリックスと今回得たチャンネルパラメータマトリックスが同じであることを確定することに使われる。その中、第三関係式は
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である。
その中、
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は第k回に得た推測データである。
【0058】
前記を取り纏めると、本発明の前記技術案によっては、マルチアンテナ重複多重化システムは最小二乗と最小二乗平均誤差に基づくセミブラインドチャンネル推測を採用することにより、とても少ないトレーニング符号で、最小二乗平均誤差チャンネル推測アルゴリズムによりチャンネル係数を推測・初期化し、ブラインドチャンネルの反復繰り返しアルゴリズムにより、とても少ない帯域幅を犠牲し、なるべく正確的に役立つ情報を伝送する。一方、なるべく推測した推測データを利用し、既知のトレーニングシーケンスとし、トレーニングシーケンスに基づくチャンネル推測のメリットを生かし、なるべく実際の既知トレーニング情報を利用し、最初に伝える情報シーケンスを還元することにより、マルチアンテナ重複多重化システムにおけるランダムのチャンネルパラメータマトリックスを推測し、且つ性能において既存技術におけるトレーニングシーケンスに基づく最小二乗チャンネル推測を採用する時よりも優れる。
【0059】
以上は本発明の優先的な実施方式だけである。本技術分野の一般技術者にとっては、本発明の原理を逸脱しない前提では、若干改善や修正を行うことができるが、これらの改善や修正も本発明の保護範囲に含まれると見なすべきである。
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【国際調査報告】
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