(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-524028(P2020-524028A)
(43)【公表日】2020年8月13日
(54)【発明の名称】デバイスの衛生化を管理するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61L 2/10 20060101AFI20200717BHJP
【FI】
A61L2/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】47
(21)【出願番号】特願2019-569868(P2019-569868)
(86)(22)【出願日】2018年6月13日
(85)【翻訳文提出日】2020年1月10日
(86)【国際出願番号】US2018037210
(87)【国際公開番号】WO2018231903
(87)【国際公開日】20181220
(31)【優先権主張番号】62/519,126
(32)【優先日】2017年6月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/681,337
(32)【優先日】2017年8月18日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】519444270
【氏名又は名称】フォーンソープ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】PHONESOAP LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100149249
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(72)【発明者】
【氏名】ウェスリー ラポルテ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル バーンズ
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA24
4C058AA30
4C058BB06
4C058DD16
4C058EE22
4C058EE26
4C058KK02
4C058KK23
(57)【要約】
衛生化システムは、衛生化マネージャと、1つ以上の衛生化ステーションと、を含む。衛生化マネージャは、とりわけ衛生化ポリシーに基づいて、ポータブルデバイス(PD)を監視し、PDの衛生化動作をスケジュールする。衛生化ポリシーは、PDを最後に衛生化してから経過した時間、及び/又は(例えば、PDの使用、場所、患者への露出、及び/又は同類のことに基づく)PDの潜在的な汚染に基づいて、PDを衛生化することを要求することができる。衛生化ステーションは、それぞれのPDに行った衛生化動作を衛生化マネージャに通知するように構成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブル電子デバイスを衛生化するための装置であって、
前記ポータブル電子デバイスを受容するように構成された内部区画を備えるエンクロージャと、
前記内部区画へのアクセスを提供するための前面パネルであって、紫外放射線を透過する内面を備える、前面パネルと、
前記前面パネルを前記エンクロージャの底壁に連結するヒンジであって、前記前面パネルが、前記ヒンジの固定回転軸を中心に前記エンクロージャに対して回転し、前記前面パネルが、開位置と閉位置との間で選択的に回転し、
前記前面パネルが前記閉位置にあるとき、前記前面パネルの前記内面が、前記ポータブル電子デバイスを起こした位置に固定し、前記前面パネルが前記開位置にあるとき、前記前面パネルの前記内面が、前記ポータブル電子デバイスを倒した位置に支持する、ヒンジと、
電気光学的放射線を前記内部区画の中へ放出するように構成された1つ以上のエミッタであって、少なくとも1つのエミッタが、前記前面パネルの前記内面を通して、前記電気光学的放射線を前記内部区画の中へ放出するように構成される、1つ以上のエミッタと、を備える、装置。
【請求項2】
前記前面パネルが、開位置と閉位置との間を回転する間、前記ポータブル電子デバイスを安定させる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記前面パネルが、前記ポータブル電子デバイスを安定させるための、前記紫外放射線を妨げないガイド構造を更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記前面パネルが、前記ポータブル電子デバイスを安定させるためのスロットを更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記前面パネルが、前記ポータブル電子デバイスを安定させるための一連の溝を更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記前面パネルが、前記ポータブル電子デバイスを安定させるための高摩擦面を更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記前面パネルが前記ポータブル電子デバイスを前記起こした位置に支持するように、前記起こした位置において、前記ポータブル電子デバイスが、前記エンクロージャの前記底壁に対してある角度である、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記エンクロージャが、壁に装着するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
ポータブル電子デバイスを衛生化するための装置であって、
ポータブル電子デバイスを受容するように構成された内部区画を備えるエンクロージャと、
電気光学的放射線を前記内部区画の中へ放出するように構成された1つ以上のエミッタと、
前記複数のポータブル電子デバイスの各々の実質的に表面全体が前記1つ以上のエミッタによって放出される前記電気光学的放射線に曝露されるように、前記複数のポータブル電子デバイスを維持するように構成された支持体と、
ユーザからのタッチレス入力を受信するためのインターフェースと、
タッチレスユーザ入力に応答して前記エンクロージャを開くためのアクチュエータと、を備える、装置。
【請求項10】
前記支持体が、前記内部区画へのアクセスを提供するための前面パネルを備え、前記前面パネルが、紫外放射線を透過する内面を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記前面パネルを前記エンクロージャの底壁に連結するヒンジを更に備え、前記前面パネルが、前記ヒンジの固定回転軸を中心に前記エンクロージャに対して回転し、前記前面パネルが、開位置と閉位置との間で選択的に回転する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記インターフェースが、ユーザの運動を検出するためのセンサを備える、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記アクチュエータは、前記センサが事前定義した運動を検出したときに前記エンクロージャを開く、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アクチュエータが、前記センサが目標の場所における運動を検出したときに前記前面パネルの前記エンクロージャを開く、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記アクチュエータが、前記ポータブル電子デバイスに入力されたユーザ命令に応答して前記エンクロージャを開く、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
複数のポータブル電子デバイスを衛生化するためのシステムであって、
少なくとも1つの衛生化ステーションであって、
前記複数のポータブル電子デバイスのうちの少なくとも1つを受容するように構成された内部区画を備えるエンクロージャと、
電気光学的放射線を前記内部区画の中へ放出するように構成された1つ以上のエミッタと、を備える、少なくとも1つの衛生化ステーションと、
前記複数のポータブル電子デバイス及び前記少なくとも1つの衛生化ステーションと通信するサーバであって、前記サーバが、
プロセッサと、
命令を記憶させた非一時的コンピュータ可読媒体と、を備え、この命令が、前記プロセッサによって実行されたときに、前記サーバに、前記複数のポータブル電子デバイスのうちの1つを衛生化する必要性をユーザに警告するための動作を行わせ、前記動作が、
前記複数のポータブル電子デバイスの各々の1つ以上の状態を監視することと、
前記1つ以上の1つ以上の状態に基づいて、第1のポータブル電子デバイスが1つ以上の衛生化ルールに従う衛生化を必要とすることを判定することと、
前記第1のポータブル電子デバイスを前記少なくとも1つの衛生化ステーションに置くように前記ユーザに命令することと、を含む、サーバと、を備える、システム。
【請求項17】
前記衛生化ステーションが、受容したポータブル電子デバイスを識別するためのデバイス検出器を更に備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記衛生化ステーションが、前記受容したポータブル電子デバイスの識別情報を前記サーバに通知する信号を送信するための送信機を更に備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記サーバの前記動作が、衛生化動作をロギングすることを更に備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記サーバの前記動作が、前記1つ以上の衛生化ルールによって定義されるポリシー違反をロギングすることを更に備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記監視される状態が、最後の洗浄からの時間を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項22】
前記監視される状態が、前記複数のポータブル電子デバイスの各々に入力された患者の症状を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項23】
前記監視される状態が、前記複数のポータブル電子デバイスの各々に入力された患者の治療を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項24】
前記サーバの前記動作が、前記複数のポータブル電子デバイスの各々の場所情報を受信することを更に含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項25】
前記衛生化ルールが、衛生化を必要とする場所を定義する、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記衛生化ルールが、場所に基づいて衛生化スケジュールを定義する、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記ユーザに命令することが、信号を前記第1のポータブル電子デバイスに送信することを含み、前記信号が、前記第1のポータブル電子デバイスに、衛生化の必要性を前記ユーザに警告する、請求項16に記載のシステム。
【請求項28】
前記信号が、前記第1のポータブル電子デバイスに、警告を表示させる、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記信号が、前記第1のポータブル電子デバイスに、可聴音を発させる、請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記可聴音が、前記第1のポータブル電子デバイスがある場所から取り外されるまで持続的である、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記信号が、前記第1のポータブル電子デバイスをロックさせる、請求項27に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、デバイスの衛生化を管理するためのシステム及び方法に関し、より具体的には、電気光学的放射線を使用して、複数の管理された電子デバイスをシステム的に衛生化するためのシステム及び方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0002】
本開示は、本明細書で開示される実施形態のより詳細な説明を提供する添付図面を含み、参照する。しかしながら、本開示は、図面に示される特定の実施形態に限定されない。本開示の教示は、他の実施形態に利用すること及び/若しくは適合させることができ、並びに/又は、本開示の範囲から逸脱することなく、開示される実施形態に対して変更を行うことができる。
【
図1】衛生化管理システムの一実施形態の概略ブロック図である。
【
図2】メタデータ相関ルールを監視する実施形態を示す図である。
【
図4A】衛生化ステーションの一実施形態の概略ブロック図である。
【
図4B】衛生化ステーションの更なる実施形態を示す図である。
【
図4C】衛生化ステーションの更なる実施形態を示す図である。
【
図5】衛生化ステーションの更なる実施形態を示す図である。
【
図6】衛生化システムの管理インターフェースの一実施形態を示す図である。
【
図7A】衛生化ステーションを管理するためのインターフェースの一実施形態を示す図である。
【
図7B】衛生化ステーションを構成するためのインターフェースの一実施形態を示す図である。
【
図7C】衛生化ステーションを構成するためのインターフェースの別の実施形態を示す図である。
【
図7D】衛生化ステーションを構成するためのインターフェースの別の実施形態を示す図である。
【
図8A】衛生化システムにおいてポータブルデバイスを管理するためのインターフェースの一実施形態を示す図である。
【
図8B】衛生化管理のためのポータブルデバイスを登録するためのインターフェースの一実施形態を示す図である。
【
図9】衛生化システム内で管理されるポータブルデバイスのためのインターフェースの一実施形態を示す図である。
【
図10】デバイスの衛生化を管理するための方法の一実施形態のフロー図である。
【
図11】デバイスの衛生化を管理するための方法の別の実施形態のフロー図である。
【
図12】デバイスの衛生化を管理するための方法の別の実施形態のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
産業界は、タスクを行う、情報をアクセス収集する及び情報にアクセスする、情報を入力及び更新する、並びに/又は同類のことを行うために、一般的に、ポータブル電子デバイスなどのポータブルデバイス(portable device、PD)に依存する。PDは、組織のメンバーが、接続を保持しながら、自由に移動することを可能にする。例えば、ヘルスケアの専門家は、PDを使用して、とりわけ、患者を診察する、患者を治療する、患者情報を入力する、患者記録にアクセスする、患者記録を更新する、診察結果を記録する、治療結果を記録する、患者診断を記録する、調査を行う、処方箋を出す、などを行うことができる。しかしながら、PDの表面は、使用中に、汚染される場合がある。PDは、有毒物質、放射性物質、毒物、アレルゲン、及び/又は同類のものなどの有害な材料によって汚染される場合がある。PDはまた、微生物、病原体、ウイルス、細菌、及び/又は同類のものなどの潜在的に有害な微生物によっても汚染される場合がある。デバイスの汚染は、PDがヘルスケア関連のタスクに使用される(例えば、PDが有害な微生物に曝露される可能性がある、医院、病院、又は別の介護施設において使用される)ときに、特に問題となる。したがって、デバイスの衛生化を管理するための、特に、組織内でPDの衛生化をシステム的に管理するためのシステム、方法、及び装置が必要とされる。
【0004】
本明細書では、ポータブル電子デバイスを衛生化するための装置の実施形態を開示し、この装置は、ポータブル電子デバイスを受容するように構成された内部区画を備えるエンクロージャと、内部区画へのアクセスを提供するための前面パネルであって、紫外放射線を透過する内面を備える、前面パネルと、前面パネルをエンクロージャの底壁に連結するヒンジであって、前面パネルは、ヒンジの固定回転軸を中心にエンクロージャに対して回転し、前面パネルは、開位置と閉位置との間で選択的に回転する、ヒンジと、を備える。前面パネルが閉位置にあるとき、前面パネルの内面は、ポータブル電子デバイスを起こした位置に固定するように構成することができ、前面パネルが開位置にあるとき、前面パネルの内面は、ポータブル電子デバイスを倒した位置に支持するように構成することができる。本装置は、電気光学的放射線を内部区画に放出するように構成された1つ以上のエミッタを更に備えることができ、少なくとも1つのエミッタは、前面パネルの内面を通して電気光学的放射線を内部区画の中へ放出するように構成される。前面パネルは、開位置と閉位置との間を回転する間、ポータブル電子デバイスを安定させるように構成することができる。前面パネルは、ポータブル電子デバイスを安定させるための、紫外放射線を妨げないガイド構造を更に備えることができる。前面パネルは、ポータブル電子デバイスを安定させるように構成されたスロット、溝、及び/又は高摩擦面を含むことができる。起こした位置において、ポータブル電子デバイスは、前面パネルがポータブル電子デバイスを起こした位置に支持するように、エンクロージャの底壁に対してある角度に位置付けることができる。エンクロージャは、壁に装着するように構成することができる。
【0005】
ポータブル電子デバイスを衛生化するための装置の別の実施形態は、ポータブル電子デバイスを受容するように構成された内部区画を備えるエンクロージャと、電気光学的放射線を内部区画の中へ放出するように構成された1つ以上のエミッタと、複数のポータブル電子デバイスの各々の実質的に表面全体が1つ以上のエミッタによって放出される電気光学的放射線に曝露されるように、複数のポータブル電子デバイスを保持するように構成された支持体と、ユーザからのタッチレス入力を受信するためのインターフェースと、タッチレスユーザ入力に応答してエンクロージャを開くためのアクチュエータと、を備えることができる。支持体は、内部区画へのアクセスを提供するための前面パネルを備えることができ、前面パネルは、紫外放射線を透過する内面を備える。本装置は、前面パネルをエンクロージャの底壁に連結するヒンジを更に備えることができ、前面パネルは、ヒンジの固定回転軸を中心にエンクロージャに対して回転し、前面パネルは、開位置と閉位置との間で選択的に回転する。インターフェースは、外部運動を検出するためのセンサを備えることができ、アクチュエータは、センサが特定の外部の場所における事前定義した運動及び/又は運動を検出したときにエンクロージャを開くように構成することができる。アクチュエータは、ポータブル電子デバイスに入力されたユーザ命令に応答してエンクロージャを開くように構成することができる。
【0006】
本明細書では、複数のポータブル電子デバイスを衛生化するためのシステムの実施形態を開示し、このシステムは、衛生化ステーションと、複数のポータブル電子デバイス及び衛生化ステーションと通信するサーバと、を備える。衛生化ステーションは、複数のポータブル電子デバイスのうちの少なくとも1つを受容するように構成された内部区画を備えるエンクロージャと、電気光学的放射線を内部区画の中へ放出するように構成された1つ以上のエミッタと、を備える。サーバは、プロセッサと、命令を記憶させた非一時的コンピュータ可読媒体とを備えることができ、この命令は、プロセッサによって実行されたときに、サーバに、複数のポータブル電子デバイスのうちの1つを衛生化する必要性をユーザに警告するための動作を行わせ、この動作は、複数のポータブル電子デバイスの各々の1つ以上の状態を監視することと、1つ以上の1つ以上の状態に基づいて、第1のポータブル電子デバイスが1つ以上の衛生化ルールに従う衛生化を必要とすることを判定することと、衛生化ステーションを使用することによって衛生化動作を行うようにユーザに命令することと、を含む。衛生化ステーションは、それによって衛生化されているポータブル電子デバイスを識別するためのデバイス検出器を備えることができる。衛生化ステーションは、それによって衛生化されているポータブル電子デバイスを識別するための信号を送信するための送信機を更に含むことができる。サーバは、それぞれのポータブル電子デバイスに行われる衛生化動作をロギング及び/又は監査するように構成することができる。サーバは、1つ以上の衛生化ルールに従って、ポータブル電子デバイスに関連する衛生化ポリシー違反をロギング及び/又は監査するように更に構成することができる。監視される状態としては、それぞれのポータブル電子デバイスに最後の衛生化を行ってからの時間、それぞれのポータブル電子デバイスに入力した、アクセスした、更新した、調査した、及び/又は記録した患者の症状、それぞれのポータブル電子デバイスの近くの患者、それぞれのポータブル電子デバイスの場所(複数可)、など、を挙げることができるが、これらに限定されない。ユーザに指示することは、信号を第1の電子デバイスに送信することを含むことができ、この信号は、第1のポータブル電子デバイスに、(例えば、警報を表示する、音を発する、デバイスをロックする、及び/又は同類のことによって)衛生化の必要性をユーザに警告するように構成される。
【0007】
図1は、衛生化管理システム100の一実施形態の概略ブロック図である。衛生化管理システム100は、衛生化マネージャ110と、1つ以上の衛生化ステーション150と、を備えることができる。開示される衛生化管理システム100は、1つ以上のポータブルPD180(例えば、
図1に例示されるPD180A〜N)の衛生化を管理するように構成することができる。衛生化マネージャ110、衛生化ステーション(複数可)150、及びPD180は、1つ以上の通信ネットワーク102を介して通信的に連結することができる。衛生化マネージャ110は、それぞれのPD180に関連する衛生化ポリシーを実施、監査、及び/又は施行するように構成することができ、これは、a)PD180を衛生化マネージャ110に登録することと、b)PD180を監視することと、c)登録されたPD180が(PD180の監視に基づいて)特定の衛生化ポリシーに適合することを確実にすることと、を含むことができる。衛生化マネージャ110は、衛生化管理サーバ111と、非一時的データストア114と、を備えることができる。衛生化管理サーバ111は、処理構成要素、メモリ構成要素、非一時的記憶構成要素、ヒューマン−マシンインターフェース(human-machine interface、HMI)構成要素、通信インターフェース構成要素、及び/又は同類のもの(例示される実施形態の詳細を不明瞭にすることを回避するために
図1に図示せず)を含む、コンピューティングデバイスを備えること、及び/又はそれによって具現化することができる。処理構成要素としては、回路、チップ、パッケージ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置、汎用処理ユニット、特殊処理ユニット、処理回路、論理回路、集積回路(integrated circuit、IC)、システムオンチップ(System on a Chip、SoC)、プログラマブルシステムオンチップ(Programmable System on a Chip、PsoC)、システムインパッケージ(System in Package、SiP)、特定用途向け集積回路(Application-specific Integrated Circuit、ASIC)、構成可能な回路、プログラマブル回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device、CPLD)、プログラマブル論理アレイ(Programmable Logic Array、PLA)、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。メモリ構成要素としては、キャッシュメモリ、揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(Random-Access Memory、RAM)、ダイナミックRAM(Dynamic RAM、DRAM)、スタティックRAM(Static RAM、SRAM)、サイリスタRAM(Thyristor RAM、TRAM)、ゼロ−キャパシタRAM(Zero-capacitor RAM、ZRAM)、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。非一時的記憶構成要素としては、非一時的記憶デバイス、非一時的メモリデバイス、固体メモリ、ハードディスク、磁気ディスク記憶デバイス、光記憶デバイス、テープ記憶デバイス、フラッシュメモリ、NAND型フラッシュメモリ、NOR型フラッシュメモリ、プログラマブルメタライゼーションセルメモリ(Programmable Metallization Cell、PMC)、シリコン−酸化物−窒化物−酸化物−シリコン(Silicon-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon、SONOS)メモリ、抵抗RAM(Resistive RAM、RRAM)メモリ、浮遊接合ゲートRAM(Floating Junction Gate RAM、FJG RAM)、強誘電体メモリ(ferroelectric memory、FeRAM)、磁気抵抗メモリ(magnetoresistive memory、MRAM)、相変化メモリ(phase change memory、PRAM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、キャッシュ記憶デバイス、リモート記憶デバイス、ネットワークアタッチトストレージ(Network Attached Storage、NAS)デバイス、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。HMI構成要素としては、キーボード、ポインタ、及び/又はジェスチャデバイスなどの入力/出力デバイス(例えば、マウス、タッチパッド、タッチディスプレイ、及び/又は同類のもの)、カメラ、ディスプレイデバイス、モニタ、オーディオ取り込みチャデバイス、オーディオ出力デバイス、触覚フィードバックデバイス、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。ネットワークインターフェース構成要素としては、ネットワークインターフェースデバイス、ネットワークインターフェースポート、ネットワークインターフェースカード、ネットワークインターフェースポート、コミュニケーションバス、通信ドライバ、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0008】
上で開示したように、衛生化マネージャ110は、(モニタ112の使用によって)ネットワーク(複数可)102を介して、それぞれのPD180に関連する監視メタデータ113を受信することができる。監視メタデータ113は、とりわけ、非一時的データストア114内に保持することができる。衛生化マネージャ110は、監視メタデータ113を使用して、それぞれのPD180の衛生化を管理することができ、この管理は、a)それぞれのPD180の「状態」(例えば、PD180の衛生化状態)を判定することと、b)判定した状態に基づいて衛生化ポリシー119を評価することと、c)とりわけPD180が衛生化ポリシー119に準拠することを確実にするように構成された、PD180の対応する衛生化管理データ133を生成することと、を含むことができる。本明細書で更に詳細に開示されるように、PD180の「状態」は、とりわけ、PD180に行った最後の衛生化動作、最後の衛生化動作から経過した時間、最後の衛生化動作以来のPD180の使用、最後の衛生化動作以来のPD180の場所(複数可)、明確な衛生化要求(例えば、PD180の衛生化を必要とする要求)、などに対応することができる。衛生化マネージャ110は、衛生化ポリシーマネージャ116を備えることができ、これは、PD180の監視メタデータ113を分析して、とりわけ、PD180の状態を判定するように、及び衛生化ポリシー119(及び判定した状態)に基づいてPD180の衛生化スケジュールを決定するように構成することができる。
【0009】
衛生化マネージャ110は、PD180の判定した状態及び/又は衛生化ポリシー119に基づいて、PD180に対する衛生化動作を開始するように更に構成することができる。衛生化マネージャ110は、ネットワーク102を介して衛生化メッセージをPD180に発行すること、ネットワーク102を介して衛生化指令をPD180に発行すること、衛生化スケジュールをPD180に送信すること、PD180に(例えば、PD180をロックすることによって)衛生化動作を実施するよう強制すること、及び/又は同類のこと、が挙げられるが、これらに限定されない、任意の好適な機構を使用して、PD180に対する衛生化動作を開始することができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、衛生化マネージャ110は、管理クライアント118を備えることができる。管理クライアント118は、「スマート」PD180上で動作するように構成することができる。本明細書で使用するとき、「スマート」PD180は、1つ以上のアプリケーション(例えば、
図1のPD180A及び180N)を動作させる、及び/又はホストすることができるPD180を指す。スマートPD180は、ポータブルコンピューティングデバイスを備えることができ、これは、本明細書で開示されるように、処理構成要素、メモリ構成要素、非一時的記憶構成要素、ネットワークインターフェース構成要素、HMI構成要素、及び/又は同類のものを備えることができる。管理クライアント118は、アプリケーション、ユーザレベルアプリケーション、カーネルレベルアプリケーション、ドライバ、ファームウェア、ブート画像、及び/又は同類のもののうちの1つ以上として具現化すること、及び/又はそれを備えることができる。いくつかの実施形態において、管理クライアント118は、衛生化管理サーバ111上でホストすること、及び/又は衛生化マネージャ110によってPD180に送達することができる。衛生化マネージャ110及び/又は管理クライアント118は、管理クライアント118の完全性を確実にするために、及び/又は管理クライアント118が使用不能になること防止するために、1つ以上のセキュリティ対策を備えることができる。そのようなセキュリティ対策としては、PD180のオペレーティングシステム、カーネル、ブート画像、及び/又はファームウェアを管理クライアント118に埋め込むこと、保護された構成要素(例えば、カーネルレベルアプリケーション、ドライバ、又は同類のもの)として管理クライアント118を実装すること、管理クライアント118のコード署名を保持すること、管理クライアント118を備える命令を認証すること、管理クライアント118及び/又は同類のものを有する安全な暗号のチャレンジレスポンスプロトコルを実装すること、を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0011】
管理クライアント118は、PD180の衛生化状態に関連する情報及び/又はPD180に関連する衛生化ポリシー119を受信及び/又は表示するように構成することができる。そのような情報としては、PD180の衛生化スケジュール(例えば、次に衛生化動作を行うべきときまでの時間)、衛生化期限(例えば、PD180に次の衛生化動作を行われなければならない時間)、衛生化コマンド又は指令(例えば、PD180への即座の衛生化を必要とする旨の通知)、及び/又は同類のこと、を挙げることができるが、これらに限定されない。管理クライアント118は、衛生化メッセージの表示がPD180の動作を中断するように、特定の衛生化メッセージを介在的に及び/又はモーダルに表示するように構成することができる。PD180のユーザ182は、管理クライアント118がPD180の通常動作の再開を可能にする前に、衛生化メッセージ(又はPD180を衛生化することなどのいくつかの他のアクションを行うこと)を承認するように要求することができる。いくつかの実施形態において、特定の衛生化メッセージは、PD180が動作することを防止する(例えば、PD180上の衛生化動作を行うことなどの特定のアクションが行われるまで、PD180をロック及び/又はパワーダウンする)ことができる。管理クライアント118は、非侵入様態で(例えば、PD180の動作を中断しない方法で)の他の衛生化メッセージを表示することができる。そのような衛生化メッセージは、バックグラウンド通知、非モーダルプロンプト、及び/又は同類のものとして表示することができる。
【0012】
衛生化マネージャ110は、「ダム(dumb)」PD180の衛生化を管理するように更に構成することができる。本明細書で使用するとき、「ダム」PD180は、(例えば、聴診器、反射槌、パルス酸素測定デバイス、記録デバイス、表記デバイス、及び/又は同類のものを備えることができる)管理クライアント118を動作させる、及び/又はホストすることができる(及び/又はそのように構成された)PD180を指す。
図1に示されるPD180Bは、ダムPD180を備えることができる。PD180Bは、本明細書で開示されるように、デバイス識別子181を割り当てる(及びユーザ182Bと関連付ける)ことができる。
【0013】
衛生化ステーション150は、PD180に衛生化動作を行うように構成することができる。PD180に衛生化動作を行うことは、衛生化ステーション150の内部区画内にPD180を取り囲むことと、取り囲まれたPD180に衛生化動作を行うように衛生化ステーション150を構成することと、を含むことができる。衛生化マネージャ110からの衛生化メッセージに応答して、それぞれのPD180に衛生化動作を行うようにユーザ182に促すことができる。いくつかの実施形態において、衛生化ステーションは、それぞれの識別子151を備え、及び/又は割り当てられ、かつ持続的な構成及び/又はロギング情報153を保持するように構成される。持続的な構成及び/又はロギング情報は、衛生化ステーション150の構成を含むことができ、これとしては、衛生化ステーション識別子151、名前、場所、状況、保守履歴、衛生化記録、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0014】
衛生化管理サーバ111は、モニタ112を更に備えることができ、これは、とりわけ、それぞれのPD180に関連する監視メタデータ113を取り込むように構成することができる。モニタ112は、とりわけ、1つ以上のモニタユニット120A〜Nの使用によって、PD180に関連する監視メタデータ113を取り込むことができる。モニタユニット120A〜Nは、特定の種類の監視メタデータ113を取り込むように、及び/又は特定のPD180に関連する監視メタデータ113を取り込むように構成することができる。モニタユニット120A〜Nは、(1つ以上の通信ネットワーク102を介して)それによって得られた監視メタデータ113を衛生化マネージャ110に通信するように更に構成することができる。代替的に、又は加えて、モニタユニット120A〜Nは、監視メタデータ113を非一時的記憶装置に記録するように構成することができ、この監視メタデータは、非一時的記憶装置から衛生化マネージャ110によってプルすることができる。
【0015】
図1の実施形態のモニタユニット120A〜Nは、ヘルスケアシステム(health care system、HCS)モニタ120Nなどを含む、デバイスモニタ120A、電子監視デバイス120B、衛生化ステーションモニタ120C、ネットワークモニタ120D、建物モニタ120E、など、を挙げることができるが、これらに限定されない。モニタ112は、相関モニタユニット120Xを更に備えることができ、これは、他のモニタユニット120A〜Nによって取り込まれた監視メタデータ113から監視メタデータ113を導出するように構成することができる。本明細書で更に詳細に開示されるように、衛生化管理サーバ111は、それぞれのPD180の衛生化管理データ133を生成するように構成することができ、これは、(PD180の判定した衛生化状態に基づいて)PD180が衛生化ポリシー119に準拠することを確実にするように構成することができる。衛生化管理データ133は、1つ以上のPD180の衛生化状態を示すように、それぞれのPD180を衛生化する役割を果たすユーザ(複数可)182を識別するように、(例えば、近くの衛生化ステーション150に対応するマップ及び/又はナビゲーションリンクを備えることができる)PD180を衛生化する際に使用するための衛生化の場所(複数可)150を示すように、指定された時間までに特定のPD180を衛生化するよう要求するように、特定のPD180の即座の衛生化を要求するように、及び/又は同類のように構成された、衛生化メッセージを含むことができる。衛生化管理データ133は、1つ以上のモニタユニット120A〜N、衛生化ステーション150、ユーザ182、PD180、通信デバイス183、及び/又は同類のものに送信することができる。衛生化管理データ133は、テキスト通信データ、音声通信データ、視覚通信データ、触覚フィードバックデータ、Eメール通信データ、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hyper Text Transfer Protocol、HTTP)通信データ(例えば、ハイパーテキストマークアップランゲージ(Hyper Text Markup Language、HTML)フォーマットのデータ)、ファームウェア、デバイス構成データ、アプリケーション構成データ、実行コード、コンピュータ実行可能命令、認証証明書(複数可)、及び/又は同類のもの、が挙げられるが、これらに限定されない、任意の好適な電子データを備えることができる。衛生化管理データ133(及び/又はその一部分)は、モニタユニット(複数可)120A〜N、PD180(例えば、管理クライアント118の使用によって)、1つ以上の通信デバイス183、及び/又は同類のもののうちの1つ以上に表示するように構成することができる。代替的に、又は加えて、衛生化管理データ133は、PD180に衛生化管理動作を行わせるように構成された、構成データ及び/又は命令を備えることができ、これらとしては、(PD180の判定した衛生化状態及び/又は衛生化ポリシー119に従って)PD180の衛生化スケジュールを示すこと、衛生化メッセージを表示すること、「モーダル」衛生化メッセージ(例えば、ユーザ182が通常作動を再開する前に相互作用しなければならないメッセージ)を実施すること、可聴通知及び/又は警報を提示すること、PD180をロックすること、及び/又は同類のこと、を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0016】
デバイスモニタ120Aは、それぞれのPD180に取り付けられるように、及び/又はPD180上で動作するように構成することができる。いくつかの実施形態において、上で開示したように、デバイスモニタ120Aは、管理クライアント118の構成要素を備える。そのような実施形態において、デバイスモニタ120Aは、特定の「スマート」PD180に関連する情報を取り込むように構成することができる。そのような情報としては、デバイス識別子181(例えば、特定のPD180に割り当てられた一意の識別子)、PD180のユーザ182に関連する情報(例えば、ユーザ識別子、役割、スケジュール、及び/又は同類のもの)、PD180とのユーザインタラクションに関連する情報、PD180のHMI構成要素に対するユーザ入力、PD180上で動作する他のアプリケーション(複数可)184とのユーザインタラクション、PD180においてアクセスした、更新した、記録した、検索した、及び/又は取り出した情報、PD180の場所(複数可)(例えば、PD180の場所センサによって取り込んだ情報)、など、を挙げることができるが、これらに限定されない。代替的に、又は加えて、デバイスモニタ120Aは、PD180Bなどの「ダム」PD180を監視するように構成することができる。そのような実施形態において、デバイスモニタ120Aは、PD180に関連する情報を他のモニタユニット120B〜Nに報告するように構成することができる。デバイスモニタ120Aは、例えば、「ダム」PD180のデバイス識別子181を通信するように構成されたRFIDタグを備えることができる。代替的に、又は加えて、PD180は、電子監視デバイス120Bによって監視することができ、これは、本明細書で開示されるように、PD180に関連する監視データを取得するように構成することができる。電子監視デバイス120Bは、別個の独立した(例えば、それによって監視されているPD180とは別個の)デバイスとして具現化することができる。
図1に例示されるように、電子監視デバイス120Bは、「ダム」PD180Bを監視するように構成することができる。電子監視デバイス120Bは、電子監視デバイス120BをPD180Bに物理的に取り付ける及び/又は連結するための取り付け部材190を備えることができる。いくつかの実施形態において、取り付け部材190は、電子監視デバイス120BがPD180B(例えば、ロックを備え得る)から取り外される及び/又は連結解除されるのを防止するように構成される。電子監視デバイス120Bは、本明細書で開示されるように、プロセッサ191、メモリ192、非一時的記憶装置193、HMI構成要素194、ネットワークインターフェース構成要素195、及び/又は同類のものを備えることができる。ネットワークインターフェース構成要素195は、本明細書で開示されるように、電子監視デバイス120Bを、ネットワーク(複数可)102、衛生化マネージャ110、衛生化管理サーバ111、及び/又はヘルスケア管理システム103に通信的に連結するように構成することができる。非一時的記憶装置193は、本明細書で開示されるように、プロセッサ191に動作を行わせるように構成された命令を備えることができる。非一時的記憶装置193は、監視されているPD180に関連する情報を更に含むことができる。
図1の実施形態において、非一時的記憶装置193は、PD180Bのデバイス識別子181を備える。電子監視デバイス120Bは、HMI構成要素194及び/又は監視ユニット196の使用によって監視データを取得するように構成することができる。監視ユニット196としては、場所センサ(例えば、GPSデバイス、RFIDリーダ、及び/又は同類のもの)、デバイスモニタ(例えば、加速度計、放射線検出器、及び/又は同類のもの)など、を挙げることができるが、これらに限定されない。電子監視デバイス120Bは、監視ユニット196の使用によってPD180Bに関連する監視情報を取得するように構成することができ、及び/又はHMI構成要素194の1つ以上の使用によって情報を監視するようにユーザ182に促すことができる。電子監視デバイス120Bは、ネットワーク102を介して、取り込んだ監視情報を衛生化マネージャ110に通信するように、及び/又は非一時的記憶装置193に関する監視情報を記録するように構成することができる。電子監視デバイス120Bは、衛生化管理情報を受信するように更に構成することができる。
【0017】
衛生化ステーションモニタ120Cは、それぞれの衛生化ステーション150において行った衛生化動作に関連する監視メタデータ113を取り込むように構成することができる。いくつかの実施形態において、各衛生化ステーション150は、それぞれの衛生化ステーションモニタ120Cを備えること、及び/又はそれに通信的に連結することができる。衛生化ステーションモニタ120Cは、それぞれの衛生化ステーション150において行った衛生化動作に関連する監視メタデータ113を取り込むことができる。したがって、衛生化ステーションモニタ120Cによって取り込まれた監視メタデータ113は、衛生化記録を備えることができ、各衛生化記録は、指定されたPD180が特定の時間に指定された衛生化ステーション150において衛生化されたことを示す。衛生化記録は、PD180のデバイス識別子181、衛生化ステーション150の識別子151、衛生化ステーション150によって保持されている構成及び/又はロギング情報153、衛生化ステーション150の場所、衛生化動作を行ったユーザ182の識別子、衛生化動作の持続時間、衛生化動作のタイプ(例えば、クイック、標準、ディープ、又は同類のもの)、衛生化動作が完全に完了したかどうかの指示、衛生化動作が開始された時間、衛生化動作が完了した時間、PD180及び/又は衛生化ステーション150に関連する診断、認証証明書、署名、並びに/又は同類のもの、を更に含むことができる。
【0018】
ネットワークモニタ120Dは、PD180のネットワーク活動に関連する監視メタデータ113を取り込むように構成することができる。ネットワークモニタ120Dは、通信ネットワーク102の1つ以上に通信的に連結された1つ以上の電子監視デバイス120B、フィルタ、及び/又はアプリケーション184を備えることができる。ネットワークモニタ120Dは、スニファ、パケット取得デバイス、及び/又は同類のものなどの汎用ネットワークモニタを備えることができる。代替的に、又は加えて、ネットワークモニタ120Dは、PD180に及び/又はそこからネットワークトラフィックを受信、処理、及び/又はフォワードするように構成することができる、ネットワークプロキシサーバなどの他のネットワーク構成要素を備えること、及び/又はそこに通信的に連結することができる。ネットワークモニタ120Dによって取り込まれる監視メタデータ113としては、PD180のネットワーク活動、PD180によってアクセスした、更新した、記録した、検索した、及び/又は検索した情報、PD180のネットワークロケーション(複数可)(例えば、PD180及び/又はネットワークインターフェース構成要素195に割り当てられたネットワークアドレス)、など、を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0019】
建物モニタ120Eは、それぞれのPD180(例えば、特定のオフィス、診察室、研究室、及び/又は同類のもの)の特定の建物の場所(複数可)に関連する監視メタデータ113を取り込むように構成することができる。建物モニタ120Eは、デバイスモニタ120A及び/又はネットワークモニタ120Dよりも低いグラニュラリティで場所情報を取り込むように構成することができる。建物モニタ120Eは、BLUETOOTH(登録商標)通信デバイス、近距離無線通信(near-field communication、NFC)通信デバイス、無線周波数識別子(radio frequency identifier、RFID)デバイス、バーコードスキャナ、及び/又は同類のものなどの、1つ以上の低域通信デバイスを備えることができる。建物モニタ120Eは、そのようなPD180が特定の建物の場所(例えば、部屋、オフィス、診察室、研究室、手術室、及び/又は同類のもの)に入ったとき、及び/又はそこを出たときに、PD180のデバイス識別子181を取り込むことができる。建物モニタ120Eは、PD180上の(及び/又はPD180のディスプレイに提示される)バーコード及び/又はQRコードをスキャンすること、PD180上のRFIDタグを読み込むこと、並びにBLUETOOTH(登録商標)、NFC、及び/又は同類のものを介してデバイス識別子181を取り込むことが挙げられるが、これらに限定されない、任意の好適な機構を使用して、デバイス識別子181を取り込むことができる。建物モニタ120Eは、PD180が特定の場所に滞在した時間を監視する(例えば、PD180が特定の建物の場所に入った、及びそこを出た時間を追跡する)ように更に構成することができる。
【0020】
HCS検出装置120Nは、ヘルスケアア活動に関連する監視メタデータ113を取り込むように構成することができ、これとしては、PD180上でアクセスした、更新した、記録した、検索した、及び/又は、に検索したヘルスケア情報、PD180において行ったヘルスケア関連のタスク、PD180のユーザ182のスケジュールされたタスク、ヘルスケア管理システム103とのユーザインタラクション、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。HCS検出装置120Nは、ヘルスケア管理システム103に組み込むことができる(例えば、ヘルスケア管理システム103のアドオン及び/又は構成要素を備えることができる)。代替的に、又は加えて、HCS検出装置120Nは、衛生化マネージャ110、衛生化管理サーバ111、及び/又はPD180上で動作するように構成することができる。衛生化マネージャ110及び/又は衛生化管理サーバ111上で動作するHCSモニタ120Nは、ヘルスケア管理システム103によって保持されているPD180及び/又はユーザ182に関連する情報にアクセスするように構成することができる(例えば、ヘルスケア管理システム103を使用するように構成された統合構成要素を備えることができる)。PD180上で動作するHCSモニタ120は、ヘルスケア管理システム103のクライアント側構成要素(例えば、PD180上で動作するヘルスケア管理アプリケーション)とのユーザインタラクションを監視するように構成することができる。
【0021】
いくつかの実施形態において、モニタ112は、それぞれのモニタユニット120A〜Nによって取り込まれた監視メタデータ113から、追加の監視メタデータ113を識別及び/又は導出するように構成された相関モニタユニット120Xを備える。相関モニタユニット120Xは、相関ルールを備えることができ、これは、モニタユニット120A〜Nによって取得した監視メタデータ113から追加の監視メタデータ113を識別及び/又は導出するための機構を定義することができる。
【0022】
図2は、本明細書で開示されるように、モニタユニット120A〜Nによって取得された監視メタデータ113から追加の監視メタデータ113を識別及び/又は駆動する際に使用するための相関ルール214の例示的な実施形態を示す。相関ルール214は、本明細書で開示されるように、衛生化マネージャ110の非一時的データストア114内に保持することができる。監視メタデータ113は、1つ以上のネットワーク(複数可)102を介して衛生化マネージャ110において受信すること、及び/又は非一時的データストア114内に記憶することができる。
図2の実施形態の相関ルール214は、ソース、タイプ、及び時間(例えば、タイムスタンプ及び/又は時間枠)に関して定義することができる。ソースは、監視メタデータ113を取得したモニタユニット(複数可)120A〜N、PD180、及び/又は監視メタデータ113が関係するユーザ182、などを識別することができる。一例として、相関ルール214は、特定の時間枠の間に、特定のユーザ182に関連する監視メタデータ113に関して動作することができる。相関ルール214は、とりわけ、HCSモニタ120Nを使用して、ユーザ182のスケジュール及び/又は指定された時間枠の間にユーザ182によって検査された患者にアクセスすることによって、決定されたユーザ182に基づく追加の監視メタデータ113を取得することができる。追加の監視メタデータ113は、PD180が、使用中に特定の汚染物質に曝露された(例えば、ユーザ182によって検査される患者が、特定の感染症と診断された)かどうかを示すことができる。別の相関ルール214は、ネットワークの場所情報(例えば、ネットワークモニタ120Dによって決定される、指定された時間枠の間のネットワークの場所)に関して動作することができる。相関ルール214は、HCSモニタ120Dを使用して、ネットワークの場所を、特定の場所及び/又は指定された時間枠の間に行われたヘルスケア関連のタスクと関連付けることができる。別の実施例において、相関ルール214は、(建物モニタ120Eによって決定される)特定の時間枠の間にPD180の建物の場所を使用して、PD180の近くにいた患者(複数可)を識別することができ、これを使用して、PD180の追加の監視メタデータ113を導出することができる(例えば、識別された患者の医学的状態に基づいて、PD180が特定の汚染物質に曝露されたことを示すことができる)。更に別の実施例において、相関ルール214は、(ヘルスケア管理システム103から取得した、患者の訪問に関連する情報に基づく)患者の訪問中のPD180の建物の場所を示す追加の監視メタデータ113によって、HCSモニタ120Nの使用によって取得した、患者の訪問に関連する監視メタデータ113を増強することができる。相関ルール214の特定の実施例を本明細書で説明しているが、本開示は、これに関して限定されるものではなく、モニタユニット120A〜Nによって取得した監視メタデータ113から追加の監視メタデータ113を識別及び/又は導出するための任意の適切な技法を使用するように適合させることができる。
【0023】
図1を再度参照すると、衛生化マネージャ110は、衛生化ポリシーマネージャ116を備えることができ、これは、a)(モニタ112の使用によって)PD180に関連する監視メタデータ113を取得するように、及びb)PD180に割り当てられた衛生化ポリシー119を評価して、とりわけ、PD180のPD状態117を判定するように、構成することができる。衛生化マネージャ110は、PD180が衛生化ポリシー119に準拠することを確実にするように構成された1つ以上の管理アクションを実施するように更に構成することができる。管理アクションは、本明細書で開示されるように、PD180に関連する衛生化管理データ133を生成することを含むことができる。
【0024】
図3は、PD180に関連する監視メタデータ113を使用して、PD180のPD状態117を判定するように構成された衛生化ポリシーマネージャ116の一実施形態を示す。
図3に例示されるように、衛生化ポリシーマネージャ116は、監視メタデータ113を受信することができる。監視メタデータ113は、本明細書で開示されるように、1つ以上のモニタユニット120A〜Nによって取得した監視メタデータ113、並びに/又はそこから識別及び/若しくは導出された追加の監視メタデータ113を含むことができる。衛生化ポリシーマネージャ116は、監視メタデータ113を非一時的データストア114に集約するように構成することができ、これは、監視メタデータ113を組み合わせること、フィルタ処理すること、合体させること、分類すること、及び/又は別様に処理することを含むことができる。衛生化ポリシーマネージャ116は、特定のPD180に関連する監視メタデータ113を使用して、(衛生化ポリシー119に基づいて)特定のPD180のPD状態117を判定することができる。PD状態117は、デバイス識別子181、ユーザ情報382、衛生化履歴情報384、衛生化状態情報386、など、が挙げられるが、これらに限定されない、PD180に関連する任意の好適な情報を含むことができる。ユーザ情報382は、PD180のユーザ182に関連する情報を含むことができ、これとしては、特定の時間枠の間のPD180のユーザ182、PD180を保持するように割り当てられたユーザ182、PD180を衛生化するように割り当てられたユーザ182、PD180と関連付けられたユーザの役割、PD180に割り当てられた場所(複数可)、PD180に割り当てられた建物の場所(複数可)、PD180と関連付けられた組織的グループ、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。衛生化履歴情報384は、PD180に行った衛生化動作に関連する情報を含むことができ、これとしては、PD180の最後の衛生化(last sanitization time、LST)を含む、PD180に行った最後の衛生化動作に関連する情報、PD180を衛生化するために使用した衛生化ステーション(複数可)150に関連する情報、衛生化動作に関連する診断情報(例えば、衛生化記録)、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。PD180のLSTは、衛生化ステーション150において衛生化ポリシーマネージャ116がPD180の衛生化動作が成功裏に完了したことを確認したタイムスタンプを含むことができる。PD180の衛生化状態386は、PD180が衛生化ポリシー119に準拠するように要求される、今度の衛生化動作に関連する情報を含むことができる。衛生化状態386は、PD180に行われる次の衛生化動作のスケジュール(例えば、PD180の次の衛生化時時間(sanitization time、ST))、次の衛生化動作の優先順位、及びPD180潜在的汚染に関連する情報(例えば、最後の衛生化動作PD180がPD180に行われてからの潜在的汚染)、を含むことができるが、これらに限定されない。
【0025】
PD状態117の衛生化優先順位は、PD180についてスケジュールされた次の衛生化動作の相対優先順位を示すことができる。衛生化優先順位は、低い衛生化優先順位(例えば、0)から高い衛生化優先順位(例えば、100)の範囲とすることができる。低い衛生化優先順位は、PD180が現在衛生化ポリシー119に準拠している(例えば、将来の時間まで衛生化する必要がない)ことを示すことができる。より高い衛生化優先順位は、衛生化ポリシー119に従っていることが、衛生化動作を比較的すぐに行う必要がある(例えば、次の衛生化の時間が閾値未満である)ことを示すことができる。高い衛生化優先順位は、PD180を衛生化する期限を割り当てることができる。重要な衛生化優先順位は、PD180が衛生化ポリシー119に準拠しなくなった(例えば、次の衛生化動作が期限を過ぎた)ときに、PD状態117が、PD180が特定の汚染物質(例えば、ブドウ球菌)に曝露されたかもしれないことを示すときに、衛生化マネージャ110においてPD180の衛生化を強制する要求を受信したときに、及び/又は同類のときに、割り当てることができる。
【0026】
PD状態117の曝露情報は、(例えば、PD180のLSTからの潜在的曝露に基づいた)本明細書で開示される監視メタデータ113のいずれかに基づくことができる。PD180の潜在的汚染に関連する情報としては、PD180と関連付けられたタスクに基づく、汚染に対する潜在的曝露(例えば、LSTからの、特定の細菌を培養するタスクなどのタスクを行っている間の曝露)に関連する情報、LSTからの、PD180の場所(複数可)(例えば、特定の診察室、研究室、患者の病室、及び/又は同類の場所)に基づく、汚染に対する潜在的曝露に関連する情報、LSTからの、患者の検査及び/若しくは治療に基づく、(例えば、その後に感染症などの特定の状態と診断された患者の診察及び治療中に、PD180を使用したことを示す)汚染に対する潜在的曝露に関連する情報、並びに/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0027】
衛生化状態386は、PD180のための1つ以上のデバイス制限を更に指定することができる。本明細書で使用するとき、「デバイス制限」は、PD180の使用許可に関する制限を意味する。デバイス制限は、本明細書で更に詳細に開示されるように、PD180に関連する監視メタデータ113(例えば、LSTからの時間、汚染に対する潜在的曝露、など)、及び衛生化ポリシー119の制限ルールに基づいて決定することができる。デバイス制限は、タスク制限、場所制限、患者制限、患者状態制限、及び/又は同類、が挙げられるが、これらに限定されない、PD180の任意の好適な使用特性に関連し得る。タスク制限は、PD180が指定されたタスクに使用されることを防止するように構成することができる。場所制限は、PD180が特定の場所(複数可)から防止する(例えば、PD180が、易感染性免疫系を伴う患者を収容するために使用した病室に侵入することを防止する)ように構成することができる。患者及び/又は患者状態制限は、PD180が、特定の患者及び/又は指定された状態又は診断と関連付けられた患者を診察する、治療する、又は診断するために使用されることを防止するように構成することができる。制限ルールは、PD180が特定の衛生化状態386である間に(例えば、ブドウ球菌に対する潜在的曝露の後、及び/又は最長衛生化期間の有効期限の後に)、PD180が、特定のタスクのために、特定の場所(複数可)に、及び/又は特定の患者と共に使用されることを防止するように構成することができる。したがって、デバイス制限は、感染性の高い汚染物質に潜在的に曝露されたPD180が、旧来の集団内に汚染物質を拡散させる可能性のある様態で使用されることを防止するように構成することができる。デバイス制限は、PD180を衛生化した後に解除することができる。
【0028】
衛生化ポリシーマネージャ116は、PD180の現在のPD状態117(該当する場合)、PD180に関連する監視メタデータ113、及び衛生化ポリシー119に基づいて、PD状態117を決定することができる。いくつかの実施形態において、衛生化ポリシーマネージャ116は、複数の異なる衛生化ポリシー119を備えることができ、これらは、(デバイス識別子181及び/若しくはユーザ情報382、役割、並びに/又は同類のものに基づいて)それぞれのPD180、ユーザ182、役割、及び/又はグループに割り当てることができる。いくつかの実施形態において、衛生化ポリシーマネージャ116は、PD180に関連する監視メタデータ113を受信するかどうかにかかわらず、PD180のPD状態117を定期的に更新する。代替的に、又は加えて、衛生化ポリシーマネージャ116は、(モニタ112を介して)PD180に関連する監視メタデータ113を受信することに応答して、PD180のPD状態117を更新するように構成することができる。衛生化ポリシーマネージャ116は、PD180に割り当てられる衛生化ポリシー119に基づいて、PD180のPD状態117を判定することができ、これとしては、推奨される衛生化期間、最長衛生化期間、LSTからの時間、曝露ルール、制限ルール、管理アクション、などを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0029】
推奨される衛生化期間は、PD180に関する衛生化動作間の推奨される時間(例えば、毎日、1時間ごと、1週間ごと、又は同類のもの)を指定することができる。最長衛生化期間は、衛生化動作間の最長時間を示すことができる。LSTからの時間は、PD180に関するLSTから経過した時間に基づいて、それぞれの衛生化優先順位(例えば、0...N)を割り当てることができる。衛生化ポリシー119は、曝露ルールを更に備えることができ、この曝露ルールは、LSTから経過した時間に関係なく、PD180の衛生化をトリガする(及び対応する衛生化優先順位を割り当てる)ことができる。曝露ルールは、上で開示したように、PD180が使用されたタスク、PD180の場所、患者(複数可)、患者の診断、などに関連し得る。曝露ルールは、本明細書で開示されるように、PD180に関連する監視メタデータ113から判定される潜在的曝露に関連する。曝露ルールは、異なる衛生化優先順位を異なるそれぞれの潜在的曝露イベントに割り当てることができる。例えば、衛生化ポリシー119は、監視メタデータ113及び/又はPD状態117が、PD180を使用して高い汚染可能性と関連付けられたタスク(例えば、感染症と診断された感染症患者の診察)を行ったことを示す場合に、PD180のLSTに関係なく、PD180の衛生化状態386が、「汚染」に設定され、かつ(高い優先順位での)即座の衛生化をスケジュールすることを指定するタスクベースの曝露ルールを備えることができる。場所ベースの曝露ルールは、PD180のLSTに関係なく、PD180を、特定の場所で使用した後に(例えば、特定の診察室、病室、研究室、及び/又は同類のもので使用した後に)、衛生化するように要求することができる。同様に、患者及び/又は診断ベースの曝露ルールは、LSTに関係なく、特定の患者に曝露された後及び/又は特定の状態の患者に曝露された後に、PD180を衛生化することを指定することができる。曝露ルールは、異なる衛生化優先順位を異なる曝露イベントに割り当てることができる。例えば、感染性の高い肉食性バクテリアを有する患者への潜在的曝露に関する曝露ルールは、PD180に関する「深い」衛生化動作が成功裏に完了するまでPD180をロック及び/又は使用不能にするように構成される、最も高い衛生化優先順位(例えば、100)を割り当てることができる。対照的に、より良性の疾患であると診断された患者への潜在的曝露に関連する曝露ルールは、より低い衛生化優先順位に対応することができる(例えば、次の衛生化動作のスケジュール時間を繰り上げるが、即座の衛生化を要求しないことができる)。
【0030】
衛生化ポリシー119は、制限ルールを更に備えることができる。制限ルールを使用して、PD180のデバイス制限を決定することができる。上で開示したように、デバイス制限は、PD180が、指定された場所において、指定された患者と共に、及び/又は指定された状態を有する患者と共に、指定されたタスクに使用されることを防止するように構成することができる。制限ルールは、LSTからの時間に基づいて、1つ以上のデバイス制限をPD180に課するように構成することができる。例えば、制限ルールは、PD180のための推奨される衛生化期間が期限切れになった場合に、PD180が、新生児クリニック内で使用されることを防止するように構成された、制限ルールを生成することができる。別の実施例において、制限ルールは、PD180が1つ以上の感染症と診断された患者に潜在的に曝露されたと判定することに応答して、PD180が、易感染性免疫系を有する患者と共に使用されることを防止するための制限ルールを生成することができる。
【0031】
衛生化ポリシー119は、PD180の予測使用パターンに従って衛生化状態386を適合させるように更に構成することができる。例えば、PD180は、易感染性免疫系を有する患者を看護するように割り当てられたユーザ182に提供することができる。したがって、ユーザ182に割り当てられた衛生化ポリシー119は、任意の潜在的曝露イベント(例えば、本明細書で開示すれるように、タスク、場所、患者、及び/又は診断による曝露)の後に、PD180の即座の衛生化を要求することができる。更に、衛生化ポリシー119の制限ルールは、PD180が衛生化されるまで、PD180が患者と共に使用されることを防止することができる。概ね健康である患者と共に作業するように割り当てられた異なるユーザ182に割り当てられた衛生化ポリシー119は、衛生化間のより長い期間を可能にすることができ、より低い優先順位を潜在的曝露イベントに割り当てる(及びより寛大な制限ルールを指定する)曝露ルールを備えることができる。
【0032】
いくつかの実施形態において、衛生化ポリシーマネージャ116は、時間ベースのポリシー考慮事項と曝露ベースのポリシー考慮事項とを比較検討及び/又は組み合わせて、PD180の全体的な衛生化状態386を判定する(例えば、PD180の次の衛生化及び衛生化優先順位を決定する、デバイス制限を課す、など)ように構成することができる。いくつかの実施形態において、衛生化ポリシーマネージャ116は、1つ以上の曝露ルールに基づいて、PD180に割り当てられる時間ベースの衛生化優先順位を上げる(例えば、1つ以上の曝露イベントに応答して、PD180の衛生化優先順位を上げる、及び/又は推奨される衛生化期間を減少させる)ように構成される。同様に、曝露ルールによって特定の曝露イベントに割り当てられる衛生化優先順位は、LSTからの時間に従って調整する(例えば、LSTからのより長い経過時間に対して上位に、及びその逆も同様に調整する)ことができる。
【0033】
衛生化ポリシーマネージャ116によって評価された監視メタデータ113は、PD180に行った衛生化動作に関連する監視メタデータ113を含むことができる。上で開示したように、PD180が衛生化ステーション150で衛生化されるとき、衛生化ステーション150は、衛生化されるPD180のデバイス識別子181を含む、衛生化動作に関連する情報を取り込む、及び/又は記録する(例えば、本明細書で開示されるように、衛生化記録を生成する)ように構成することができる。衛生化動作に関連する監視メタデータ113は、本明細書で開示されるように、衛生化ステーションモニタ120Cによって取り込み、衛生化マネージャ110に伝送することができる。それに応じて、衛生化ポリシーマネージャ116は、PD180のPD状態117を更新して、衛生化動作が行われたことを示すことができ、この衛生化動作は、LSTを含むPD状態117の衛生化履歴384を更新すること、衛生化ポリシー119の推奨される及び/又は最長衛生化期間に基づいてPD180の次の衛生化時間を決定すること、など、を含むことができる。衛生化ポリシーマネージャ116は、PD180に関連する曝露情報をリセットする(及び/又は潜在的曝露の後にPD180が衛生化されたことを示す)、及び/又はPD180のデバイス制限を解除する(及び/又はLSTの前にデバイス制限が課されたことを示す)ように更に構成することができる。衛生化ポリシー119は、1つ以上の管理アクションを定義することができる。管理アクションは、衛生化ポリシー119の準拠を促進するように構成することができる。管理アクションは、PD180が衛生化ポリシー119に従って(例えば、PD180の判定した衛生化状態386に基づいて)衛生化されることを確実にするように構成することができる。管理アクションは、本明細書で開示されるように、衛生化管理データ133を生成すること、及び/又はそれを1つ以上のモニタユニット120A〜N、衛生化ステーション150、ユーザ182、PD180、通信デバイス183、及び/又は同類のものに伝送することを含むことができる。衛生化管理データ133は、ユーザ182に、PD180をその判定したPD状態117に従って衛生化することを促す、思い出させる、指示する、命令する、及び/又は要求するように構成することができる。衛生化マネージャ110は、PD状態117の衛生化優先順位に従って、衛生化管理データ133を構成することができる。比較的低い衛生化優先順位を有するPD180(例えば、推奨される衛生化期間内にある、潜在的曝露イベントを殆ど有しないPD180)について生成した衛生化管理データ133は、PD180についてスケジュールされた今度の衛生化動作をPD180のユーザ182に思い出させるように構成された低優先度メッセージを含むことができる。管理クライアント118及び/又は電子監視デバイス120Bは、低い優先順位の衛生化メッセージを、控え目にかつPD180の通常動作を妨げることなく提示するように構成することができる。
【0034】
衛生化マネージャ110は、PD状態117の衛生化優先順位に従って、衛生化管理データ133を適合させることができる。そのスケジュールされた衛生化時間に近づいているPD180について生成した衛生化管理データ133は、中優先度リマインダメッセージ(複数可)を備えることができる。管理クライアント118及び/又は電子監視デバイス120Bは、中優先度衛生化メッセージをフォアグラウンドに提示するように構成することができ、よって、PD180のユーザ182は、PD180の使用を続ける前に、そのようなメッセージを承認及び/又は拒否しなければならない。高衛生化優先順位に関する管理アクション(例えば、次の衛生化動作の期限であるか、期限を過ぎたことを示すこと)は、衛生化コマンド及び/又は指令を備えた衛生化管理データ133を生成することを含むことができる。管理クライアント118及び/又は電子監視デバイス120Bは、そのようなコマンド及び/又は指令が表示されている間、ユーザ182がPD180からロックされるように、そのようなコマンド及び/又は命令に関連する情報を介在的に及び/又はモーダルに提示するように構成することができる。管理クライアント118は、PD180の使用を続けることを可能にする前に、ユーザ182に、コマンド及び/又は指令を承認する(例えば、可及的速やかにPD180を衛生化することに同意する)ように要求することができる。衛生化管理データ133は、ユーザ182及び/又はPD180の近くの人に、PD180が準拠していないことを通知するように更に構成することができ、これは、PD180において可聴警報通知を生成すること、触覚フィードバックをPD180で生成すること、PD180にコンプライアンスメッセージを表示させること、及び/又は同類のことを含むことができる。管理クライアント118及び/又は電子監視デバイス120Bは、ユーザ182が衛生化コマンド及び/又は指令を承認及び/又はそれに応答することに応答して、警報を停止させるように構成することができる。警報は、PD180が所定の期間内に衛生化されなかった場合に再アサートすることができる。
【0035】
最も高い衛生化優先順位(例えば、PD180が、衛生化のために、閾値を超えて衛生化の期限を過ぎたとき、及び/又は指定された曝露イベントの後)の管理アクションは、衛生化命令を含む衛生化管理データ133を生成することを含むことができる。衛生化緊急事態は、PD180の通常動作を遮断するように構成された構成データ、命令、コード、及び/又は他のデータを備えることができる。衛生化命令は、PD180が殺菌されるまでPD180をロックするように構成することができる。衛生化命令は、上で開示したように、ユーザ182(及びPD180の近くの人)に、PD180が衛生化ポリシー119に準拠していないことを通知するように更に構成することができる。
【0036】
管理アクションは、(通信デバイス(複数可)183を介して)コンプライアンス要員、管理、保守スタッフ、管理スタッフ、サポートスタッフ、及び/又は同類のものなどの他の要員に、通知を送信することを更に指定することができる。通知は、衛生化がスケジュールされた(又はその期限を過ぎた)PD180を識別すること、PD180のユーザ182(及び/又はPD180を衛生化するように割り当てられたユーザ182)を識別すること、PD180の場所を指定すること、などができる。他の要員は、通知に応答して、PD180の衛生化を促進することができる。
【0037】
本明細書で開示される衛生化管理データ133は、PD180の衛生化を促進するように構成された情報を含むことができ、これとしては、近くの衛生化ステーション150への指示、衛生化ステーション150の適切な使用のための命令、PD状態117に関連する情報(例えば、LSTから経過した時間、潜在的曝露イベント、デバイス制限、など)を挙げることができるが、これらに限定されない。衛生化管理データ133は、コンプライアンス要員、管理、保守スタッフ、管理要員、サポートスタッフ、及び/又は同類のものなどの他の要員に向けられた通知メッセージを更に備えることができる。
【0038】
いくつかの実施形態において、衛生化ポリシーマネージャ116は、監査記録115を保持するように更に構成することができる。監査記録115は、それぞれのPD180のPD状態117を追跡すること(例えば、PD180に行われる第1の衛生化動作と、PD180に行われる次の第2の衛生化動作との間の時間枠を追跡すること)ができる。監査記録115としては、監査記録115によってカバーされる時間枠、時間枠中のPD状態117(例えば、割り当てられた衛生化優先順位、曝露イベント、デバイス制限、など)、(監視メタデータ113に基づく)時間枠中のPD180の使用、取られる管理アクション及び/又はそのような管理アクションに対する応答、など、を挙げることができるが、これらに限定されない。管理アクションは、本明細書で開示されるように、PD180について生成した衛生化管理データ133を指定することができる。管理アクションは、時間枠中のPD180に対するメッセージ、通知、コマンド、指令、及び/又は命令(及び、それに応答して、衛生化コマンド、指令、及び/又は同類のものなどの、ユーザ182によって取られるアクション)を指定することができる。
【0039】
上で開示したように、衛生化マネージャ110に関連する監視メタデータ113、監査記録115、PD状態117、衛生化ポリシー119、相関ルール214、及び他のデータは、非一時的データストア114内に保持することができる。加えて、衛生化マネージャ110を含む命令、モニタ112、衛生化ポリシーマネージャ116、管理クライアント118(本明細書で更に詳細に開示される)、モニタユニット120A〜Nのうちの1つ以上、相関モニタユニット120X、管理クライアント118、及び同類のものは、非一時的データストア114(又は他の非一時的記憶デバイス)に記憶することができる。
【0040】
図4Aは、衛生化ステーション150の一実施形態の概略ブロック図である。上で開示したように、PD180の表面は、潜在的に有害な微生物などの汚染物質(例えば、微生物、病原体、ウイルス、細菌、及び/又は同類のもの)を誘引する及び/又は寄生させている場合がある。いくつかの実施形態において、衛生化ステーション150は、電気光学的(electro-optical、EO)放射線の使用によって、PD180を衛生化するように構成される。本明細書で使用するとき、EO放射線又は「衛生化EO放射線」は、表面を衛生化することができる任意の好適な波長及び/又はタイプのEO放射線を指し、そのような放射線としては、280〜100nmの波長を備えるタイプC紫外放射線(UV−C)、タイプB紫外放射線(例えば、UV−B)、中紫外放射線(middle ultraviolet radiation、MUV)、遠紫外放射線(far ultraviolet radiation、FUV)、イオン化EO放射線、非イオン化EO放射線、波長及び/又はEO放射線タイプの組み合わせ、又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0041】
本明細書で開示される衛生化ステーション150は、異なる時間量にわたってPDに照射するように構成することができる。いくつかのタイプのEO放射線は、比較的素早くPDの表面を衛生化することが可能であり得る(例えば、表面を衛生化するために、UV−Cに3〜5分曝露すれば十分であり得る)。いくつかの実施形態において、EO放射線曝露時間は、放出されるEO放射線の強度、PD180に照射するために使用されるEO放射線のタイプ(複数可)、ユーザ構成及び/若しくは選好、又は同類のものに従って構成すること又は適合させることができる。いくつかの実施形態において、EO曝露の量は、(例えば、ボタン、セレクタ、タイマ、又は他のヒューマン−マシン−インターフェース構成要素を介して)ユーザによって構成可能である。代替的に、又は加えて、曝露の量は、EO放射線の特性、PDの最後の衛生化サイクル以来の時間、及び/又は他の好適な因子に基づいて、自動的に決定することができる。別の実施形態において、PD180のEO曝露の量は、PD180の衛生化状態386(例えば、LSTから経過した時間、LST以来の曝露(複数可)、及び/又は同類のもの)に基づくことができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、衛生化ステーション150は、単一波長の衛生化EO放射線を使用してPD180を衛生化するように構成することができる。他の実施形態では、衛生化EO放射線の複合放出を備える、多波長のEO放射線を使用することができる。いくつかの実施形態において、一連の異なる波長の衛生化EO放射線を、特定のシーケンス又はパターンに従って適用することができる。複数波長のEO放射線が使用される場合、PD180に適用される特定の波長を構成して、特定の微生物(例えば、特定のタイプの細菌)を標的にすることができる。特定の波長はまた、PD180への損傷を回避するように選択することもできる(例えば、PD180の表面処理剤、材料、ケース、及び/又は動作用構成要素への損傷を回避するように選択することができる)。例えば、EO放射線の波長は、EO放射線がPD180の表面を衛生化し、一方で、PD180の構造に使用されるプラスチック、複合物、金属、合金、布地、色素、又は染料に対する損傷を最小にするように選択することができる。いくつかの実施形態において、波長は、PD180の内部へのEO放射線の貫入を最小にするように選択することができ、並びに/又はPD180の電子機器、プロセッサ、メモリ、記憶装置、及び/若しくは他の構成要素に悪影響を与えない波長とすることができる。
【0043】
本明細書で開示される衛生化ステーション150は、任意の数の異なるタイプのPD180を衛生化するように構成することができ、このタイプとしては、ツール、診断用デバイス、ポータブル診察デバイス(例えば、聴診器、反射槌、パルス酸素測定デバイス、及び/又は同類のもの)、ポータブル治療デバイス、ポータブル通信デバイス、電話、無線ヘッドセット、携帯電話、スマートフォン、ポータブル表記デバイス、ポータブルメディアデバイス、画像キャプチャデバイス、ビデオ取り込みデバイス、オーディオ取り込みデバイス、ポータブルコンピューティングデバイス、タブレットコンピューティングデバイス、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、電子読み取りデバイス、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ペンコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ、ポケットベル、ポータブルナビゲーションデバイス、パーソナルナビゲーションアシスタント(例えば、ポータブル全地球位置測定システム(Global Positioning System、GPS)ユニット)、及び/又は同類のもの、が挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
衛生化ステーション150は、PD180及び1つ以上のEOエミッタを受容するために構成された内部エンクロージャ又は区画を備えることができる。装置は、PD180をエンクロージャ内で特定の配向及び/又は位置に保持するように構成された支持部材を更に備えることができる。いくつかの実施形態において、支持部材は、EOエミッタがPD180の表面全体に照射することができるように、EOエミッタによって放出したEO放射線を透過する(又は実質的に透過する)ことができ、及び/又はエンクロージャの内面は、EO放射線を反射するように構成することができる。装置は、PD180がエンクロージャ又は区画内にある間に(及び/又はPD180がEO放射線によって衛生化されている間に)、PD180に充電するように構成された、充電モジュールを更に備えることができる。充電モジュールは、PD180に充電するように、データ接続を提供するように、及び/又はPD180へのオーディオ接続を提供するように構成することができる。例えば、充電モジュールは、PD180への通信リンクを提供する、通信モジュールを含むことができる。したがって、いくつかの実施形態において、装置は、PD180のドックとしての機能を果たすように構成することができる。例えば、充電モジュールは、PD180を、サーバ、パーソナルコンピュータ、ドッキングステーション、又は同類のものなどの外部コンピューティングデバイスに連結するように構成されたドッキングコネクタに連結することができる。いくつかの実施形態において、装置は、衛生化状態及び/又は充電状態をユーザ182に表示するように構成された、1つ以上のインジケータを備えることができる。
【0045】
装置は、EOエミッタの起動を制限するように構成することができる。いくつかの実施形態において、EOエミッタは、エンクロージャが閉鎖構成である(例えば、封止されている)と判定することに応答して、EO放射線を放出するように構成することができる。本明細書で使用するとき、「閉鎖」構成又は「封止」構成は、装置の内部から装置の外部へのいかなる光伝送経路も存在しないように、及び/又はエミッタのEO放射線が装置の外部に放射されない(例えば、EO放射線が内部区画から漏出しない)ように、装置の内部領域、一部分、及び/又は区画がEO放射線の伝送に対して閉鎖されている構成を指す。対照的に、「開放」構成では、装置の中に放射されたEO放射線が、装置から放射することが可能であるように、装置の内部にアクセスすることができる。開放構成では、PD180を装置内に配置する及び/又は装置から取り外すことができる。
【0046】
いくつかの実施形態において、PD180衛生化装置は、装置が閉じているかどうかを判定するように構成された検出器モジュールを備えることができる。PD180衛生化装置は、装置が閉じた又は封止された構成であると判定することに応答して、衛生化モジュール(例えば、EOエミッタ)を起動させるように構成することができる。衛生化モジュールは、装置が開放構成又は未封止構成であると検出器モジュールが判定することに応答して停止させることができる。検出器モジュールは、接触スイッチ、導電性スイッチ、磁気スイッチ、容量性スイッチ、抵抗スイッチ、ラッチ、又は同類のものが挙げられるが、これらに限定されない、1つ以上の検出機構を備えることができる。いくつかの実施形態において、検出器モジュールは、複数の冗長な検出機構を備えることができ、衛生化モジュールは、装置が閉鎖構成又は封止構成であることを検出機構の各々が示すことに応答して起動させることができる。
【0047】
いくつかの実施形態において、PD180の衛生化装置は、上部分及び下部分を備えるエンクロージャを備えることができる。上部分及び下部分は、クラムシェルを形成することができて、かつPD180を受容するように構成された内部を画定することができる。いくつかの実施形態において、ポータブルデバイスを衛生化するための装置は、エンクロージャと、蓋と、を備え、この蓋は、PD180をエンクロージャの中へ配置することができるように開くことができる。一実施形態において、装置は、エンクロージャと、エンクロージャにアクセスするために基部からスライドさせて外す、又は基部から離間するカバーと、を備える。更に別の実施形態において、装置は、エンクロージャと、ドロワと、を備え、ドロワは、PD180を装置内に配置することができるように摺動するか、又はエンクロージャの外へ回転するように構成される。ドロワは、PD180を受容するように構成されたトレイ又は他の支持部材を備えることができる。いくつかの実施形態において、トレイは、ドロワを開くとき及び/又は閉じるときにPD180がトレイから滑り出ることを防止するために、トレイから延在するリム、リップ、又は隆起部分を備える。一実施形態において、装置は、エンクロージャと、エンクロージャにアクセスするための1つ以上のドアと、を備える。一実施形態において、エンクロージャは、キャビネット又はカート内にあり、かつ2つ以上のPD180を受容するように構成される。キャビネット内の1つ以上の支持部材は、PD180の衛生化を可能にするために、特定の配向で2つ以上のPD180を保持するように構成することができる。
【0048】
図4Aの実施形態において、衛生化ステーション150は、コントローラ410と、メモリ構成要素412と、記憶構成要素414と、HMI構成要素420と、エンクロージャ460と、を備える。コントローラ410としては、回路、チップ、パッケージ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置、汎用処理ユニット、特殊処理ユニット、処理回路、論理回路、集積回路(IC)、システムオンチップ(SoC)、プログラマブルシステムオンチップ(PsoC)、システムインパッケージ(SiP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、構成可能な回路、プログラマブル回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。メモリ構成要素412としては、キャッシュメモリ(コントローラ410のオンボードキャッシュ)、揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、スタティックRAM(SRAM)、サイリスタRAM(路面電車)、ゼロ−キャパシタRAM(ZRAM)、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。記憶構成要素414としては、非一時的記憶デバイス、非一時的メモリデバイス、固体メモリ、ハードディスク、磁気ディスク記憶デバイス、光記憶デバイス、テープ記憶デバイス、フラッシュメモリ、NAND型フラッシュメモリ、NOR型フラッシュメモリ、プログラマブルメタライゼーションセルメモリ(PMC)、シリコン−酸化物−窒化物−酸化物−シリコン(SONOS)メモリ、抵抗RAM(RRAM)メモリ、浮遊接合ゲートRAM(FJG RAM)、強誘電体メモリ(FeRAM)、磁気抵抗メモリ(MRAM)、相変化メモリ(PRAM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、キャッシュ記憶デバイス、リモート記憶デバイス、ネットワークアタッチトストレージ(NAS)デバイス、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。HMI構成要素420としては、キーボード、ボタン、スイッチ、ポインタ、及び/又はジェスチャデバイスなどの入力/出力デバイス(例えば、マウス、タッチパッド、タッチスクリーン、及び/又は同類のもの)、カメラ、ディスプレイデバイス、モニタ、ステータスインジケータ、スタティックインジケータライト、オーディオキャプチャデバイス、オーディオ出力デバイス、触覚フィードバックデバイス、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。相互接続構成要素450は、衛生化ステーション150の構成要素の間でデータ及び/又は命令を通信するための任意の好適な回路を備えることができる。
【0049】
コントローラ410は、衛生化ステーション150の動作を制御するように構成することができ、この動作は、開口部464、エミッタ468、アクチュエータ470、及びPD支持体462を選択的に起動及び/又は停止させることを含むことができる。HMI構成要素420は、ボタン、スイッチ、ディスプレイなどの1つ以上の入力/出力構成要素を備えることができる。HMI構成要素420は、現在の衛生化状態、衛生化時間、充電状態、充電時間、パワーオン状態、エンクロージャ460の閉鎖状態、などといった、衛生化ステーション150に関連する状態情報を表示及び/又は通信するように構成された状態インジケータを含むことができる。いくつかの実施形態において、状態インジケータは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、1つ以上の発光体、又は同類のものなどの、1つ以上の視覚インジケータを備える。状態インジケータは、衛生化及び/又は充電している状態を示すために音又は発話を生成するように設計された1つ以上の音響インジケータを備えることができる。音響インジケータは、振動又は他の音響信号を生成するように構成された、スピーカ、バイブレータ、又は任意の他の機構とすることができる。HMI要素420は、衛生化時間及び/又はモードパラメータ、充電設定、などといった、ユーザ入力及び/又は構成情報を受信するように構成することができる。
【0050】
衛生化ステーション150は、開口部464を介してPD180を受容するように構成されたエンクロージャ460を更に備えることができる。開口部464は、クラムシェル構成(例えば、上側部材及び下側部材)、トレイ、ドロワ開口部、キャビネット内部へのドア、格納可能なカバー、又は同類のもの、を備えることができる。エンクロージャ460は、閉鎖構成と、開放構成と、を備えることができる。上で説明したように、閉鎖された構成において、エンクロージャ460は、(例えば、コントローラ410のエミッタ468によって)その中に放出されたEO放射線がエンクロージャ460から外部に放出されないように、EO放射線に対して封止することができる。エンクロージャ460は、エンクロージャ460が閉鎖構成であるかどうかを検出するように構成された検出器466を備えることができる。検出器466は、エンクロージャ460の閉鎖状態をコントローラ410に通信するように構成することができる。コントローラ410は、エンクロージャ460が閉鎖構成でないときにコントローラ410を停止させるように構成することができる。上で説明したように、検出器466は、スイッチ、ラッチ、又は同類のもの、などの1つ以上の検出機構を備えることができる。
【0051】
コントローラ410は、EO放射線をエンクロージャ460の中へ放出するように構成することができる。EO放射線は、エンクロージャ460内のPD180の表面に照射するように構成することができる。コントローラ410は、1つ以上の波長でEO放射線を放出するように構成することができ、これは、PD180の表面の微生物(例えば、細菌)を死滅及び/又は無害化するように構成することができる。いくつかの実施形態において、コントローラ410は、単一波長のEO放射線を放出するように構成することができる。他の実施形態において、コントローラ410は、広範囲の衛生化EO放射線を放出するように構成される。コントローラ410は、複数の離散波長又は複数の狭スペクトラムのEO放射線を放出するように構成することができる。いくつかの実施形態において、コントローラ410は、240nm〜280nmの波長でEO放射線を放出するように構成され、この波長は、DNA及びRNAの化学結合を破壊し、それによって、微生物を死滅させることができる。これらの波長で放出される放射線はまた、有機分子及び炭素系分子を分解することも知られている。いくつかの実施形態において、EO放射線の波長は、グリース又は皮脂の粒子を分解するのに適するように選択される。いくつかの実施形態において、EO放射線の放出波長は、予め選択される。他の実施形態において、放出波長は、例えば、ユーザが一組の波長を選択することによって、又はHMI420を介して波長の複数の予め設定した組み合わせの中での選択を示すことによって、ユーザによって選択される。
【0052】
コントローラ410は、上で説明したように、PD180を衛生化するために、適切な波長及び/又は強度のEO放射線を放出するように構成されたエミッタ468を備えることができる。エミッタ468は、PD180の表面全体がEO放射線に曝露されるように、エンクロージャ460内の好適な位置に配置することができる。いくつかの実施形態において、コントローラ410は、エンクロージャ460内の異なる場所、角度、及び/又は位置からPD180に照射するように構成された複数のエミッタ468を備えることができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、単一のエミッタ468が使用され、エミッタから放出されるEO放射線は、(エンクロージャ460の内面によって)エンクロージャ460内で反射され、屈折され、及び/又は放散される。いくつかの実施形態では、1つ以上のエミッタ468がPD180の直上又は直下に配置され、EO放射線は、反射面及び/又は屈折面によって内部を通って伝搬する。他の実施形態では、1つ以上のエミッタ468がPD180の側部に配置され、EO放射線は、反射面及び/又は屈折面によってエンクロージャ460を通って伝搬する。更に他の実施形態において、複数のエミッタ468は、エンクロージャ460の全体にわたって配置される。
【0054】
エミッタ468は、発光ダイオード(light emitting diode、LED)、レーザ、電気アーク放電、ガス放電ランプ、蛍光灯、又は同類のもの、が挙げられるが、これらに限定されない、任意の好適なEO放射線源を備えることができる。いくつかの実施形態において、エミッタ468は、衛生化ステーション150のサイズ要件を最小にするために、コンパクトであるように構成される。別の実施形態では、より大きく寸法決定されたエミッタ(複数可)468を使用することができる。一実施形態において、エミッタ468は、円形、楕円形、又は他の丸みのある形状の一部分などの、丸みのある円弧を形成する細長いエミッタ管を含む。一実施形態において、細長いエミッタ管は、円形及び楕円形のうちの1つの少なくともかなりの部分を形成する。いくつかの実施形態において、円弧形状、円形状、楕円形状、又は平面内の他の形状を備えるエミッタ468は、EO放射線が実質的に平行な表面に分配される均一性を高めることができる。
【0055】
エミッタ468は、エミッタによって放出されたEO放射線を、エンクロージャ460の内部の特定の部分に分配する、集束させる、放散させる、又は別様に方向付けるための、1つ以上のレンズを更に備えることができる。エミッタ468は、EO放射線の不要な部分及び/又は波長を遮断することが可能な1つ以上のフィルタ更に備えることができる。非限定的な例として、低圧水銀灯は、約184nm及び254nmのピーク波長のEO放射線を放出する。両方の波長を使用してPDを衛生化することができるが、184nmのEO放射線はまた、望ましくない場合があるオゾンも生成する。したがって、低圧水銀灯は、184nmのEO放射線を遮断し、一方で、254nmのEO放射線を通過させることを可能にするように設計されたフィルタと併せて使用することができる。
【0056】
上で開示したように、エンクロージャ460は、PD180を受容するように構成された内部又は領域を備えることができる。エンクロージャの内面460は、EO放射線をPD180に方向付けるように構成することができる。したがって、いくつかの実施形態において、エンクロージャ460の内面の一部分は、PD180に放出されたEO放射線を反射し、よって、PD180の表面全体が放射線に曝露されるように構成された、反射材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、エンクロージャ460の表面の実質的に全てが、EO放射線を反射するように構成される。本明細書で使用するとき、「実質的に」という用語は、特性、形状、又は構成が必ずしも性能を完全に示すのではなく、あたかも特性、形状、又は構成が正確に説明されているかのように、類似する性能を十分に示すことを意味するために提供される。例えば、エンクロージャ460の表面の実質的に全てがEO放射線を反射するように構成されている場合、エンクロージャ460内のPDの衛生化において、表面全体がEO放射線を反射するように構成されている場合と比較して、その違いが全く存在し得ないか、又は僅かな違いしか存在し得ない。代替的に、表面の特定の部分(例えば、PD180に面する部分)のみを反射材料で構成することができる。反射材料が使用される実施形態において、PD180は、PD180の表面のシャドウイングを最小にするために、傾斜角でPD180に到達する、反射された衛生化EO放射線に曝露することができる。シャドウイングは、例えば、PD180の表面の粒子によって、PD180の継ぎ目若しくはボタンなどの表面上の機構によって、又はPD180の表面のスクラッチ、若しくは他の欠陥によって生じ得る。更に別の実施形態では、いかなる反射材料も使用されず、むしろコントローラ410のエミッタ468が、PD180の表面全体がEO放射線に直接曝露されように配置される。エンクロージャ460が複数のPD180を受容するように構成されているいくつかの実施形態において、PD180は、各PD180の表面全体がEO放射線に直接的又は間接的に曝露されるようにエンクロージャ内に位置付けられる。
【0057】
いくつかの実施形態において、衛生化ステーション150は、エンクロージャ460内でPD180を特定の配向及び/又は位置に保持するように構成されたPD支持体462を備えることができる。PD支持体462は、エミッタ468によって放出されたEO放射線をPD180の実質的に表面全体に照射することを可能にするように構成された配向及び/又は位置にPD180を保持するように構成することができる。いくつかの実施形態において、PD支持体462は、エミッタ468によって放出されたEO放射線を透過する(又は実質的に透過する)ことができる。したがって、PD支持体462は、EO透過材料で構成することができる。支持部材は、コントローラ410によって放出されたEO放射線を十分に透過する、ガラス、プラスチック、ポリマー、セラミック、水晶、又は他の好適な材料で作製することができる。いくつかの実施形態において、エミッタ468は、衛生化EO放射線がPD支持体462を通ってPD180の表面に放出されるように、PD支持体462の下側に配置することができる。PD支持体462の下側に配置されたエミッタ468の強度は、PD支持体462による衛生化EO放射線の部分吸収を補償するために、他のエミッタ468に対して高めることができる。いくつかの実施形態において、PD支持体462は、EO放射線をフィルタ処理するように、及び/又は別様にエミッタ468によって放出されたEO放射線を加減するように構成することができる。
【0058】
いくつかの実施形態において、PD支持体462は、水平配向のPD180を保持するように構成された平坦な支持部材(例えば、プレート)を備えることができる。いくつかの実施形態において、充電器のコネクタは、PD180がエンクロージャ460内に固定されるように、PD180に強固に取り付けることができる。代替的に、又は加えて、PD支持体462は、PD180の運動を防止又は最小にすることが可能な非平滑化表面を備えることができる。いくつかの実施形態において、PD支持体462は、PD180がPD支持体462から滑り出ることを防止する、隆起部材を更に備える。隆起部材は、衛生化EO放射線を透過することができる。別の実施形態において、隆起部材は、衛生化EO放射線を反射する。
【0059】
HMI構成要素420は、ハンズフリーHMI要素422を備えることができ、これは、ハンズフリーユーザ入力に応答して衛生化動作を行うよう準備するために、エンクロージャ460を選択的に開き、PD180を受容し、そしてエンクロージャ460を閉じるように構成することができる。本明細書で使用するとき、「ハンズフリー」入力は、ユーザが衛生化ステーション150及び/又はそのHMI構成要素420に接触することを必要としない入力を指す。衛生化ステーション150のハンズフリーHMI要素422としては、運動センサ、ジェスチャセンサ、音響センサ、カメラ、画像取り込みデバイス、容量センサ、熱センサ、及び/又は同類のものが挙げられるが、これらに限定されない。ハンズフリーHMI要素422は、第1のハンズフリー入力に応答して、エンクロージャ460を開いて、(アクチュエータ470の使用によって)PD180を受容し、そして、第2のハンズフリー入力に応答して、衛生化動作を行う(例えば、本明細書で開示されるように、エンクロージャ460を閉じる、及び/又はエミッタ468を起動する)ように構成することができる。
【0060】
いくつかの実施形態において、エンクロージャ460は、音響導管を備えることができ、これは、エンクロージャ460の内部と外部との間に音響経路又はチャネルを提供するように構成された開口部及び/又は出口を備えることができる(例示される実施形態の詳細を不明瞭にすることを回避するために
図4Aに図示せず)。エンクロージャ460内でPD180によって発せられた音は、エンクロージャ460の外部へ音響導管を通過することができる。したがって、音響導管は、PD180がエンクロージャ460内にある間、ユーザが、PD180によって生成された警告又はアラームを聞くことを可能にすることができる。音響導管は、エンクロージャ460からEO放射線が漏出することを防止するように更に構成することができる。したがって、音響導管は、エンクロージャ460の内部とエンクロージャ460の外部との間の光路を遮断及び/又は阻止するように構成することができる。いくつかの実施形態において、音響導管の形状は、EO放射線を遮断するように構成することができ、音響導管は、湾曲状、テーパ状、及び/又は別様にEO放射線の漏出を防止するように適合させることができる。代替的に、又は加えて、音響導管の外面は、エミッタ468によって放出されたEO放射線を吸収するように構成された材料で構成することができる。音響導管は、エンクロージャ460の内部からエンクロージャ460の外部へのいかなる照準線又は光路も存在しないように構成することができる。いくつかの実施形態において、音響導管は、エンクロージャ460の内部からエンクロージャ460の外部へと通じる狭幅スロットを備える。いくつかの実施形態において、音響導管は、EO放射線を遮断し、一方で、音響信号が容易に通過することを可能にするように構成された、EO放射線吸収材料の膜を備える。いくつかの実施形態では、EO放射線吸収材料のフィラメントを音響導管内に配置して、衛生化EO放射線を吸収し、一方で、音響信号が通過することを可能にする。
【0061】
いくつかの実施形態において、エンクロージャ460及び/又は音響導管は、その中で音を増幅する(例えば、エンクロージャ460内で生成された音響信号を増幅する)ように構成される。いくつかの実施形態において、音響導管は、エンクロージャ460内で生じる音又は他の音響信号を増幅するように構成された音響メガホンを備える。いくつかの実施形態において、音響導管は、音響信号を共鳴させるように構成されたホーンを備える。
【0062】
いくつかの実施形態において、衛生化ステーション150は、その中に配置されたPD180に充電又は再充電するように構成された充電器を備える(例示される実施形態の詳細を不明瞭にすることを回避するために
図4Aに図示せず)。少なくとも1つの実施形態において、充電器は、複数のPD180に充電するように構成される。充電器は、PD180に電力を供給するように構成されたコネクタを備えることができる。一実施形態において、充電器は、エンクロージャ460内に配置することができる複数のPD180のそれぞれのためのコネクタを含む。コネクタは、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)コネクタ、ミニUSBコネクタ、マイクロUSBコネクタ、30ピンコネクタ、専用コネクタ、又は同類のもの、などの、PD180に差し込む物理的コネクタとすることができる。代替的に、又は加えて、充電器は、無線でPD180に電力を伝達するために、誘導コイルを備えることができる。いくつかの実施形態において、充電器のコネクタは、PD180のドッキングコネクタとしての機能を果たす(例えば、PD180と、コンピューティングデバイス、ハブ、又は同類のものとの間でデータを通信する)ように更に構成することができる。衛生化ステーション150は、データ接続のエンドノードとしての機能を果たすように構成することができ、又はPDと別の外部コンピューティングデバイスとの間にデータ接続を確立するために使用される中間ノード(ハブ)としての機能を果たすように構成することができる。いくつかの実施形態において、充電器は、様々な異なるタイプのコネクタ及び/又はPDに接続することが可能な、取り外し可能なアダプタを備えることができる。いくつかの実施形態において、充電器のコネクタは、PD180をエンクロージャ460の中で異なる場所及び/又は配向で位置付けるように延在可能である。
【0063】
いくつかの実施形態において、充電器は、サードパーティの充電器のコード又はケーブルがエンクロージャ460の中へ通過することを可能にするように構成された壁穴ポートを備える。ポート及び/又は開口部は、EO放射線がエンクロージャ460から漏出することを防止するように構成することができる。したがって、ポート及び/又は開口部は、EO放射線を遮断するためのガスケット、壁穴ケーブル、又は他の機構及び/若しくは構造を備えることができる。代替的に、充電器は、サードパーティの充電器及び内部コネクタに接続するための外部コネクタを有する中間ケーブル又はコードを備えることができる。
【0064】
上で開示したように、コントローラ410は、衛生化ステーション150の充電及び/又は衛生化動作を制御するように構成することができる。コントローラ410は、回路、チップ、パッケージ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置、汎用処理ユニット、特殊処理ユニット、処理回路、論理回路、集積回路(IC)、システムオンチップ(SoC)、プログラマブルシステムオンチップ(PsoC)、システムインパッケージ(SiP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、構成可能な回路、プログラマブル回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、及び/又は同類のもののうちの1つ以上を備えることができる。いくつかの実施形態において、コントローラ410は、衛生化ステーション150の動作に関連する時間情報を追跡するように構成されたタイマモジュール及び/又はプロセスを備える。コントローラ410は、コントローラ410がEO放射線を放出するのをいつ停止させるのかを決定するためのタイミング情報を参照する。したがって、コントローラ410は、PD180の曝露時間を制御することができる。いくつかの実施形態において、コントローラ410は、所定の照射時間の後にコントローラ410を自動的に停止させる。いくつかの実施形態において、曝露時間は、(HMI420を介して受信される)ユーザ入力から決定することができる。別の実施形態において、曝露時間は、コントローラ410によって自動的に計算され、曝露時間は、コントローラ410によって放出されるEO放射線の強度、波長、及び/又はタイプに従って選択することができる。いくつかの実施形態において、曝露時間の量は、PD180の汚染レベルに従って変動させることができる。
【0065】
上で開示したように、コントローラ410は、エンクロージャ460が閉鎖構成であるかどうかを判定するように検出器466に連結することができる。コントローラ410は、エンクロージャ460が閉鎖構成でない間、コントローラ410を停止させるように構成することができる。コントローラ410は、(検出器466の使用によって)コントローラ410の動作中にエンクロージャ460の閉鎖状態を監視するように更に構成することができ、かつエンクロージャ460がもはや閉鎖構成でないと判定することに応答して、衛生化動作を中断することができる。いくつかの実施形態において、コントローラ410は、エンクロージャ460を閉鎖することに応答して、衛生化サイクルを続ける(例えば、コントローラ410は再起動させるが、サイクルと関連付けられたタイマをリセットしない)ように構成することができる。いくつかの実施形態では、エンクロージャ460が時間閾値内に閉じられた場合、衛生化サイクルを続けるように構成することができ、閉じられなかった場合、コントローラ410は、衛生化サイクルを再起動するように構成することができる。
【0066】
いくつかの実施形態において、コントローラ410は、エンクロージャ460内でPD180を検出することに応答して、自動的にコントローラ410を起動させるように構成される。いくつかの実施形態において、コントローラ410は、PD180が充電器に接続されているかどうかを判定することによって、PD180がエンクロージャ460内に存在すると判定する。いくつかの実施形態において、装置100は、PD180がエンクロージャ460内に存在するかどうかを判定するように構成された1つ以上のセンサを備える。そのようなセンサとしては、光学センサ、重量センサ、容量センサ、抵抗センサ、圧力センサ、機械スイッチ、又は同類のもの、が挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
コントローラ410は、定期的に自己衛生化動作を行うように構成することができる。したがって、いくつかの実施形態において、コントローラ410は、PD180がエンクロージャ460内に存在するかどうかにかかわらず、エンクロージャ460が閉じているときに自動的にコントローラ410を作動させるように構成することができる。自己衛生化サイクルは、エンクロージャ460が、PD180によって隠されている領域内に細菌及び/又は他の汚染物質を含まないことを確実にすることができる。いくつかの実施形態において、自己衛生化プロセスは、HMI420を通して手動で呼び出すことができる。
【0068】
装置100は、閉鎖構成のエンクロージャ460を保持するように構成された1つ以上のラッチ係合及び/又は固定機構を更に備えることができる。この機構は、EO放射線がエンクロージャ460から漏出することを防止するように更に構成することができる。いくつかの実施形態において、エンクロージャ460は、エンクロージャ460の2つの半部を互いに固定するように構成された一対の磁石を備えることができる。いくつかの実施形態において、エンクロージャ460は、そこに閉鎖力を加えるヒンジ内のばねを備えることができる。いくつかの実施形態において、エンクロージャ460は、一方の安定した状態が閉鎖された構成に対応し、他方の安定した状態が開放位置に対応する、双安定ばね又は他の好適な機構を備える。一実施形態において、エンクロージャ460は、ドロワ又はカバーが重力によって閉位置に向かって引き込まれるように閉位置に向かって傾斜した、ドロワ又はカバー上のスライド部材などの、スライド部材を備える。いくつかの実施形態において、ラッチ機構は、エンクロージャ460が閉鎖構成であるかどうか判定するための検出器466と一体化される。
【0069】
いくつかの実施形態において、エンクロージャ460は、EO放射線の漏出を防止するように構成されたEO放射線シールを備えることができる。放射線シールは、エンクロージャ460の開口部464に形成されたガスケット及び/又はリップを備えることができる。いくつかの実施形態において、EO放射線シール(複数可)は、EO放射線を吸収するように構成された材料を含むことができる。EO放射線シール(複数可)の一部分は、EO放射線後部をエンクロージャ460の中へ反射するように構成された反射材料から形成することができる。
【0070】
いくつかの実施形態において、衛生化ステーション150の開口部464は、内面467を有する前面パネル465を備える。前面パネル465は、ヒンジ469又は他の構造によって、エンクロージャ460の底部分に連結することができる。アクチュエータ470は、前面パネル465を再位置付けし、それによってエンクロージャ460を開く、及び閉じるように構成することができる。閉鎖構成にあるときに、前面パネル465は、エンクロージャ460の外面に連結され、それによってエンクロージャ460の内部領域を取り囲むことができる。開放構成にあるときに、前面パネル465は、(底部ヒンジ469を介して)エンクロージャ460から離れて回転して、それによってエンクロージャ460の内部を露出させることができる。前面パネル465の内面467は、前面パネル465が開放構成(前面パネル465が実質的に水平である)から閉鎖構成(前面パネル465が実質的に垂直である)へ移動するときに、内面に配置されたPD180が前面パネル465上に固定されたままであるように、角度付きとすることができる。内面467の内面は、開放構成にあるときに、ヒンジ469に最も近い内面467の端部(及びエンクロージャ460の底部)が内面467の対向端部に対して高くなるように、角度付きとすることができる。
【0071】
衛生化ステーション150は、診断モジュール478を更に備えることができ、これは、衛生化ステーション150に関する診断動作を行うように構成することができる。診断動作は、とりわけ、衛生化ステーション150のエミッタ468の1つ以上の状態を決定する(例えば、それぞれのエミッタ468の出力レベル及び/又は残存寿命を決定する)ことを含むことができる。診断モジュール478は、物体検出器480と、EOメーター490と、を備えること、及び/又はそれらに通信的に連結することができる。物体検出器480は、エンクロージャ460の内部461の中の物体(複数可)を検出する(診断動作を行う前に内部461が空であることを確認する)ように構成することができる。物体検出器480は、光学的物体検出器、レーザ光検出器、及び/又は同類のものを備えることができる。物体検出器480は、レーザ発生器と、レーザ検出器と、を備えることができる。レーザ発生器は、1つ以上のレーザ出力を生成するように構成することができ、検出器は、内部461の中で反射及び/又は拡散された対応する信号を検出するように構成することができる。代替的に、又は加えて、レーザ発生器は、(レーザ信号が内部461の中の物体によって遮断されるように)内部461を通してレーザ信号をエンクロージャ460内の1つ以上の検出器レーザ検出器に方向付けることができる。EOメーター490は、それぞれのエミッタ468によってエンクロージャ460の中で放出されたEO放射線を測定するように構成することができる。
【0072】
いくつかの実施形態において、診断モジュール478は、診断動作を行うように構成され、これは、a)エンクロージャ460が閉鎖構成にあることを確認することと、b)エンクロージャ460が空であることを確認することと(すなわち、PD180又は他の物体がエンクロージャ460内に存在しないことを確認することと)、c)それぞれのエミッタ468を選択的に起動することと、及びd)それぞれのエミッタ468によってEO放射線出力を測定することと、を含む。診断動作は、それぞれのエミッタ468の測定出力と1つ以上の閾値とを比較することと、比較することに基づいて、それぞれのエミッタ468の状態、出力効率、出力レベル、残存寿命、及び/又は他の特性を評価することと、を更に含むことができる。診断動作は、エミッタ468の1つ以上の出力が最小閾値を満足できないと判定し、したがって、交換しなければならないと判定することを含むことができる。診断モジュール478は、衛生化ステーション150に関連する診断情報を衛生化マネージャ110及び/又はHMI420に通信するように構成することができる。
【0073】
図4B及び4Cは、前面パネル465が底部ヒンジ469(又は他の部材)を介して開放構成から閉鎖構成へと(及び逆もまた同様に)回転する実施形態を示す。
図4Bに例示されるように、開放構成にあるときに、前面パネル465の内面467は、PD180を受容するように露出される。内面467は、エンクロージャ460に近接する端部が、エンクロージャ460更に離れた端部に対して高くなるように、角度付きとすることができる。
図4Cに例示されるように、アクチュエータ470は、(底部ヒンジ469を介して)前面パネル465を閉鎖構成に回転させることができる。閉鎖構成において、PD180は、とりわけ前面パネル465の内面467の角度のため、エンクロージャ460内に固定することができる。それによって、PD180は、追加の固定部材を必要とすることなく、エンクロージャ460内に固定することができ、エミッタ468のEO放射線を遮断及び/又は放散する(並びにPD180が完全に衛生化されることを防止する)ことができる。内面467は、EOエミッタ468によって放出されたEO放射線を実質的に透過する材料で形成することができる。前面パネル465及び/又は内面467は、PD180をエンクロージャ460内に更に固定するための1つ以上の切欠き、溝、及び/又は同類のものを備えることができる。上で開示したように、アクチュエータ470は、HMI構成要素420を介して(ハンズフリーHMI要素422を介して)受信したハンズフリー入力に応答して、前面パネル465を開く、及び閉じるように構成することができる。そのような実施形態において、ユーザ182は、衛生化ステーション150の外部表面に接触することなく、PD180を衛生化することができる。ユーザ182は、PD180をその中に配置する(及び衛生化が完了した後にPD180を取り外す)間、前面パネル465の内面467に接触する場合がある。いくつかの実施形態において、衛生化ステーション150は、ユーザ182及び/又はPD180がエンクロージャ460内の任意の先住する汚染物質を晒されないことを確実にするために、前面パネル465を開く前に内面467を衛生化するように構成される。
図4B及び4Cは、衛生化ステーション150のハンズフリー動作のための特定の実施形態を例示しているが、本開示は、これに関して限定されず、また、エンクロージャ460の中及び外へ摺動させるための自己作動トレイ、挿入スロット、回動開口部、及び/又は同類のもの、が挙げられるが、これらに限定されない、任意の好適なハンズフリー機構を使用するように適合させることができる。
【0074】
図4Aを再度参照すると、本明細書で開示される衛生化ステーション150は、衛生化モニタ120Cを備えること、及び/又はそこに通信的に連結することができる。衛生化モニタ120Cは、衛生化ステーション150によって行われる衛生化動作に関連する情報を取り込む(例えば、本明細書で開示されるように、衛生化記録を取得する)ように構成することができる。衛生化モニタ120Cは、ネットワーク102を介して(及びネットワークインターフェース構成要素440の使用によって)、衛生化動作に対応する監視メタデータ113を衛生化マネージャ110に伝送するように更に構成することができる。ネットワークインターフェース構成要素440としては、ネットワークインターフェースデバイス、ネットワークインターフェースポート、ネットワークインターフェースカード、有線ネットワークインターフェース構成要素、ネットワークインターフェースポート、無線ネットワークインターフェース構成要素(例えば、無線ネットワーク送信機、受信機、トランシーバ、及び/又は同類のもの)、通信バス、通信ドライバ、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0075】
衛生化モニタ120Cは、ステーションインターフェース構成要素430を備えることができ、これは、とりわけ、衛生化ステーション150のエンクロージャ460内で衛生化されるPD180のデバイス識別子181を決定するように構成することができる。ステーションインターフェース構成要素430は、バーコードスキャナ、バーコードリーダ、光学文字認識(Optical Character Recognition、OCR)システム、ネットワークインターフェース構成要素440(例えば、BLUETOOTH(登録商標)ネットワークインターフェース構成要素、NFCネットワークインターフェース構成要素、及び/又は同類のもの)、RFIDリーダ、手動入力デバイス、ソフトウェアインターフェース(例えば、PD180上で動作する管理クライアント118へのインターフェース)、バスインターフェース構成要素(例えば、ユニバーサルシリアルバス(UBS)インターフェース構成要素、USB−Cインターフェース構成要素、LIGHTNING(登録商標)インターフェース構成要素、など)、及び/又は同類のもの、が挙げられるが、これらに限定されない、任意の適切な技法及び/又はデバイスを使用してデバイス識別子181を取り込むように構成することができる。ステーションインターフェース構成要素430は、それぞれの衛生化動作に関連する情報を取り込むように更に構成することができ、これとしては、衛生化ステーション150の識別子、衛生化ステーション150の場所、衛生化動作を行ったユーザ182の識別子、衛生化動作の持続時間、衛生化動作のタイプ(例えば、クイック、標準、ディープ、又は同類のもの)、衛生化動作において使用されるEO放射線、衛生化動作が完全に完了したかどうかの指示、衛生化動作が開始され時間、衛生化動作が完了した時間、PD180及び/又は衛生化ステーション150に関連する診断、認証証明書、署名、並びに/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。衛生化モニタ120Cは、本明細書で開示されるように、ネットワーク102を介して(ネットワークインターフェース構成要素440の使用によって)衛生化動作に関連する監視メタデータ113を衛生化マネージャ110のモニタ112に伝送するように更に構成することができる。
図4A実施形態において、衛生化モニタ120Cは、衛生化ステーション150とは別に具現化されているが、本開示は、これに関して限定されない。他の実施形態において、衛生化モニタ120Cは、衛生化ステーション150の構成要素として(例えば、同じデバイスの一部として)具現化することができる。
【0076】
図4Dは、衛生化ステーション150の別の実施形態を例示する簡略図である。
図4Dの実施形態において、診断モジュール478は、コントローラ410の構成要素として具現化される。診断モジュール478は、コントローラ410の論理及び/若しくは回路素子、非一時的記憶媒体(例えば、記憶装置414)に記憶されたファームウェア、命令、及び/又は同類のものとして具現化することができる。診断モジュール478は、物体検出器480及び1つ以上のEOメーター490の使用によって診断動作を行うように構成することができる。上で開示したように、物体検出器480は、エンクロージャ460の内部461が空であるかどうか(PD180又は他の物体が内部461の中へ配置されているかどうか)を判定するように構成することができる。物体検出器461は、信号トランシーバ、信号エミッタ、及び/又は信号受信機を備えることができる。いくつかの実施形態において、物体検出器480は、エンクロージャ460の内部461の中へEO信号を出力するように構成された信号発生器(レーザ)482を備える。物体検出器480は、生成されたEO放射線信号に対応する帰還信号(複数可)を検出するための信号検出器484を更に備えることができる。信号検出器484は、内部461の中で反射及び/又は拡散された信号を検出するように構成することができる。代替的に、又は加えて、信号検出器484は、そこに方向付けられたEO信号を検出するように構成すること(例えば、内部461の対向端部に配置すること)ができる。衛生化ステーション150は、1つ以上のEOメーター490を更に備えることができ、これは、エンクロージャ460の内部461の中でそれぞれのエミッタ468によって生成されたEO放射線を測定するように構成することができる。診断モジュール478は、本明細書で開示されるように、診断動作を実行するように構成することができ、これは、a)衛生化ステーション150が閉鎖構成であることを確実にすることと、b)物体検出器480を使用して、エンクロージャ460の内部461が空であることを確認することと、c)それぞれのエミッタ468をEO放射線を放出するように構成することと、d)(EOメーター490の使用によって)それぞれのエミッタ468によって生成されたEO放射線を測定することと、を含むことができる。
図4D実施形態において、診断動作を実施することは、各エミッタ468A〜Dを個々に選択的に起動させることを含むことができる。EOメーター490は、それぞれのEOエミッタ468A〜Dによって生成されたEO放射線の量を決定することができる。EOメーター490は、EOメーター490がEOエミッタ469A〜Dのそれぞれに対して実質的に類似する近接性であるように、内部461の中に配置することができる。代替的に、又は加えて、衛生化ステーション150は、それぞれのEOエミッタ468A〜Dに対して実質的に同じ近接性で、複数のEOメーター490を備えることができる。診断モジュール478は、とりわけその劣化を検出するために、それぞれのEOエミッタ468A〜DのEO出力を経時的に追跡するように更に構成することができる。診断情報は、記憶装置414に記録することができ、及び/又はネットワーク102を介して衛生化マネージャ110に通信することができる。診断モジュール478は、とりわけ交換を必要とするEOエミッタ468A〜Dを識別するために、各EOエミッタ468A〜DのEO出力と1つ以上の閾値とを比較することができる。エミッタ468A〜Dのうちの1つ以上のEO出力が最小閾値よりも低かった場合、診断モジュール478は、EOエミッタ468A〜Dが交換されるまで、衛生化ステーション150を使用停止にする。診断モジュール478は、診断情報を衛生化マネージャ110に提供することができ、これは、PD180、電子監視デバイス120B、通信デバイス183、及び/又は同類のもののうちの1つ以上を通して、ユーザ182に停止を知らせることができる。
【0077】
図5は、本明細書で開示される衛生化ステーション150の別の実施形態を示す。
図5は、前面パネル465が底部ヒンジ469(及びアクチュエータ470、例示される実施形態の詳細を不明瞭にすることを回避するために図示せず)を介して、エンクロージャ460から離れて回転する、開放構成の衛生化ステーション150を示す。例示されるように、前面パネル465の内面467は、ヒンジ469に近接する内面467の端部が対向端部に対して高くなるように、角度付きとすることができる。したがって、衛生化ステーション150が閉鎖構成に移行する(例えば、前面パネル465が、ヒンジ469を中心に回転して、エンクロージャ460を覆う)ときに、内面467の上に配置されたPD180は、その上に固定されるままであり得る。
図5実施形態の衛生化ステーション150は、垂直に(例えば、壁に)装着するように構成することができる。
【0078】
図6は、PD180の衛生化を管理するための方法の一実施形態のフロー図である。ステップ602は、1つ以上のPD180の衛生化状態に関連する監視メタデータ113を取得することを含むことができる。ステップ602は、1つ以上のモニタユニット120A〜Nの使用によって監視メタデータ113を取り込むことを含むことができる。ステップ602は、本明細書で開示されるように、相関モニタユニット120Xの使用によって更に追加の監視メタデータ113を導出することを含むことができる。
【0079】
ステップ604は、衛生化ポリシー119を評価することを含むことができる。衛生化ポリシー119を評価することは、PD180の監視メタデータ113と、PD180に最後に衛生化動作を行ってからの経過時間、PD180の汚染物質への潜在的曝露(複数可)(PD180と関連付けられたタスク、場所、患者、及び/又は診断に基づく)、などの衛生化ポリシー119に定義された1つ以上のルールとを比較することを含むことができる。ステップ606は、PD180の衛生化状態386を判定することを含むことができる。衛生化状態386は、次の衛生化動作、衛生化優先順位(例えば、0〜N)、及び/又は同類のものに関するスケジュールされた時間を示すことができる。ステップ608は、1つ以上の管理アクションを実施することを含むことができる。ステップ608の管理アクションは、ステップ606で判定した衛生化状態386及び/又は衛生化優先順位に対応することができる。管理アクションは、PD180がユーザ182にPD180のスケジュールされた衛生化動作を通知すること、PD180を衛生化するようにユーザ182に指示すること、動作を再開する前にPD180を衛生化するように要求すること、及び/又は同類のことを行うように構成することができる。
【0080】
図1を再度参照すると、衛生化マネージャ110は、インターフェース122を備えることができ、これは、PD180、監視デバイス120A〜N、衛生化ステーション150、などとインターフェースするように構成することができる。インターフェース122は、衛生化管理サーバ111上に具現化することができる。インターフェース122は、ネットワーク通信インターフェース(例えば、ウェブサーバ)、アプリケーションプログラミングインターフェース(application programming interface、API)、及び/又は同類のものを備えることができる。代替的に、又は加えて、インターフェース122は、本明細書で開示されるようなHMI構成要素420などのハードウェア構成要素(例えば、入力デバイス、出力デバイス、など)によって具現化することができる。
【0081】
図6は、本明細書で開示される衛生化管理システム100のためのインターフェース622の一実施形態を示す。インターフェース622(及び本明細書で開示される他のインターフェース)は、非一時的記憶媒体に記憶及び/又は記録することができるコンピュータ可読コード、電子マークアップデータ、スクリプトデータ、及び/又は同類のもののうちの1つ以上として具現化することができる。インターフェース622は、ポータブルコンピューティングデバイス(例えば、PD180、通信デバイス183、及び/又は同類のもの)に表示するように構成することができる。インターフェース622は、衛生化システム100と関連付けられた組織610を識別することができる。インターフェース622は、ダッシュボード構成要素612を備えることができ、これは、衛生化マネージャ110によって実施されている衛生化ポリシー119、監視デバイス120A〜Nの状態、それぞれの監視デバイス120A〜N(及び対応する衛生化管理データ133)によって取得される監視メタデータ113に関連する情報、などの、衛生化システム100に関連する情報を提供するように構成することができる。インターフェース622は、ポータブルデバイス構成要素614を含むことができ、これは、衛生化システム100(及び/又は対応する監視デバイス120A〜N)内に登録されたポータブルデバイス180を管理するように構成することができる。インターフェース622は、衛生化ステーション構成要素616を更に含むことができ、これは、衛生化システム100の衛生化ステーションを管理するように構成することができる。
【0082】
図7Aは、衛生化システム100の衛生化ステーション150を管理するためのインターフェース716の一実施形態を示す。インターフェース716は、上で開示した衛生化ステーション構成要素616を通してアクセスすることができる。代替的に、又は加えて、インターフェース716は、衛生化マネージャ110によって提供される別個の独立したインターフェースを備えることができる。
【0083】
インターフェース716は、衛生化システム100の衛生化ステーションのリスト150を提供することができる。リストは、衛生化システム100に登録されたそれぞれの衛生化ステーション150のエントリを含むことができる。
図7Aの実施形態のインターフェース716は、それぞれのラベル要素751を使用して識別することができる、3つの衛生化ステーションを示す。ラベル要素は、衛生化ステーション150の識別子151、衛生化ステーション150の場所、衛生化ステーション150の名前及び/若しくはラベル(例えば、ER、入室、及び診察室X)、並びに/又は同類のものを示すことができる。各リスト要素は、それぞれの衛生化ステーション150の現在の状態を示す状態インジケータ717を更に備えることができる。状態インジケータ717は、衛生化マネージャ110が(通信ネットワーク102を通して)衛生化ステーション150と通信しているかどうか、衛生化ステーション150が動作中であるかどうか、衛生化ステーション150の構成、衛生化ステーション150の保守状態(例えば、最後のサービス以来の時間数)、などのうちの1つ以上を示すことができる。インターフェース716は、(衛生化ステーション150のそれぞれのリスト要素を選択することによって)登録された衛生化ステーション150を構成すること、及び/又は新しい衛生化ステーション150を登録すること、を提供することができる。
【0084】
図7Bは、衛生化ステーション150を衛生化システムに登録するためのインターフェース718の一実施形態を示す。インターフェース718は、上で開示したインターフェース構成要素を通してアクセスすることができる。代替的に、又は加えて、インターフェース718は、別個の独立したインターフェースを実装したコンピューティングデバイス(例えば、PD180、通信デバイス183、及び/又は同類のもの)、衛生化マネージャ110、及び/又は衛生化ステーション150自体(HMI構成要素420、ステーションインターフェース430、及び/又は同類のもの)を備えることができる。
図7Bに例示されるように、インターフェース718は、NFC、Bluetooth、及び/又は他の通信メカニズムの使用によって、コンピューティングデバイス718に近接する衛生化ステーション150を検索することができる。
図7Cは、通信を確立した後に、それによって衛生化ステーション150を登録するためのインターフェース719の一実施形態を示す。インターフェース719は、衛生化ステーションの識別子151を表示することができる。インターフェース719は、衛生化の名前及び場所を指定及び/又は編集するための入力構成要素を備えることができる。インターフェース719は、(例えば、衛生化ステーション150が、1つ以上の通信ネットワーク102を介して衛生化マネージャ110と通信することを可能にするように)衛生化ステーションのネットワーク通信をセットアップするための入力構成要素を備えることができる。インターフェース719を通して提供された情報(例えば、名前、場所、ネットワーク構成、など)は、本明細書で開示されるように(例えば、持続的な構成及び/又はロギングデータ153として)持続的に衛生化ステーション150内に記憶することができる。
【0085】
図7Dは、衛生化ステーション150を管理するためのインターフェース720の一実施形態を示す。インターフェース718は、上で開示したインターフェース構成要素を通してアクセスすることができる。代替的に、又は加えて、インターフェース720は、別個の独立したインターフェースを実装したコンピューティングデバイス(例えば、PD180、通信デバイス183、及び/又は同類のもの)、衛生化マネージャ110、及び/又は衛生化ステーション150自体(HMI構成要素420、ステーションインターフェース430、及び/又は同類のもの)を備えることができる。インターフェース720は、(例えば、本明細書で開示されるように、ラベル要素751の使用によって)構成されている衛生化ステーションを識別することができる。インターフェース720は、衛生化ステーションの様々な態様を構成するための構成要素を備えることができ、これとしては、自動開放設定、ドア設定、セキュリティ設定、衛生化設定、ログ設定、ネットワーク設定、などを構成するための構成要素を挙げることができるが、これらに限定されない。インターフェース720は、衛生化ステーション150をデフォルト構成にリセットする(及び/又は所定の構成をロードする)ための構成要素を更に備えることができる。
【0086】
自動ドア設定構成要素は、衛生化ステーション150のハンズフリー動作が可能であるかどうか(例えば、エンクロージャ460の開口部464が自動的に開くように構成されているかどうか)を指定するために使用することができる。自動ドア設定構成要素は、(例えば、運動の検出、音声起動、及び/又は同類のものに応答して)ハンズフリー動作をトリガするためのイベントを指定することを提供することができる。自動ドア設定構成要素は、アクチュエータ470が開口部464を開く及び/又は閉じる速度、自動開放の遅延(アクチュエータ470が開口部464を移動させ始めた時間から、ドアを開ける要求を検出するまでの時間)、などを指定することができる。ドア設定構成要素は、開放構成における前面パネル465の角度、閉鎖構成における前面パネル465の角度、衛生化動作中に前面パネル465に加えられる圧力及び/又は力の量、及び/又は同類のものなどの、衛生化ステーション150の開放設定及び/又は閉鎖設定を構成することができる。
【0087】
セキュリティ設定構成要素は、衛生化ステーション150のセキュリティ設定を構成するために使用することができ、これとしては、衛生化ステーション150を使用及び/又は管理する認証が要求されているかどうか、未登録デバイスを衛生化ステーション内で使用することができるかどうか、などを挙げることができるが、これらに限定されない。衛生化ステーション150を使用するために要求される認証は、任意の好適な信用証明書(例えば、パスワード、生体認証、ジェスチャ、又は同類のもの)を含むことができる。セキュリティ設定は、認証証明書がなければ、衛生化ステーション150を使用することができないことを指定することができる。認証証明書は、そのHMI構成要素420を通して、検出器466を通して、ステーションインターフェース430を通して、及び/又は同類のものを通して、衛生化ステーション150に通信することができる。いくつかの実施形態において、認証証明書は、管理アプリケーション118、電子監視デバイス120B、通信デバイス183、又は同類のもの(例えば、RFIDタグ)によって提供することができる。衛生化ステーション150は、認証証明書を確認する(及び/又は、照合のための衛生化マネージャ110に認証証明書を伝送する)ように構成することができる。衛生化ステーション150は、認証証明書を確認することに応答して、衛生化動作を行うことができる(及び/又は衛生化ステーション150の管理インターフェース(複数可)へのアクセスを可能にする)ように、エンクロージャ460を開くことができる。
【0088】
監査設定構成要素は、衛生化ステーション150の機能(例えば、ロギングが可能であるかどうか、ロギングする情報、セキュリティ及び/又は監査情報の認証保護、など)をロギング及び/又は監査するために使用することができる。ネットワーク設定構成要素は、本明細書で開示されるように、衛生化ステーション150のネットワーク設定を構成するために使用することができる。
【0089】
図8Aは、PD180を衛生化システム100内に登録するためのインターフェース814の一実施形態を示す。インターフェース716は、上で開示した衛生化ステーション構成要素616を通してアクセスすることができる。代替的に、又は加えて、インターフェース716は、衛生化マネージャ110によって提供される別個の独立したインターフェースを備えることができる。
【0090】
インターフェース814は、それぞれ登録されたPD180のリストエントリを備えるリストを提供することができる。
図8Aの実施形態のインターフェース814は、3つのリスト要素を含み、それぞれが、それぞれの状態インジケータ817と、ラベル851要素と、を含む。ラベル要素851は、PD180及び/又は電子監視デバイス120Cに関する情報(例えば、「Y医師の電話」、「検査タブレット」、及び「診断X」などのラベル)を提供することができる。状態インジケータ部材817は、それぞれのPD180に関連する状態情報を提供することができ、これとしては、PD180が衛生化ポリシー119に準拠しているかどうか、PD180が衛生化マネージャ110とネットワーク通信しているかどうか、など、が挙げられるが、これらに限定されない。
【0091】
図8Bは、PD180を衛生化システム100に登録するためのインターフェース819の一実施形態を示す。インターフェース819は、衛生化管理サーバ111、管理クライアント118、電子監視デバイス120B、及び/又は同類のものによって提供することができる。インターフェース819は、衛生化システム100と関連付けられた組織610を識別すること、及び/又は指定された組織610内のPD180のユーザ(例えば、ユーザ名、役割、グループ、及び/又は同類のもの)を指定することができる。インターフェース819は、PD識別子181、名前、タイプ、ユーザ(複数可)、マネージャ、などの、PD180に関連する情報を指定するための構成要素820を更に備えることができる。インターフェース構成要素820は、PD180上のRFIDタグを走査すること、PD180を読み込むこと、PD識別子181を生成すること、及び/又は同類のことのうちの1つ以上によってPD識別子181を取得するように構成することができる。インターフェース819に入力された情報は、本明細書で開示されるように、衛生化マネージャ110に伝送すること、並びに/又はPD記録及び/若しくはPD状態117として記憶することができる。それに応じて、衛生化マネージャ110は、本明細書で開示されるように、(例えば、衛生化ポリシー119に従ってPD180の衛生化動作をスケジュールすることによって)PD180の衛生化を管理することができる。
【0092】
図9は、衛生化システム100によって管理されるPD180に関連するインターフェース922の一実施形態を示す。インターフェース819は、衛生化管理サーバ111、管理クライアント118、電子監視デバイス120B、及び/又は同類のものによって提供することができる。インターフェース922は、インターフェース922が関連するPD180を識別するラベル851を含む。インターフェース922は、PD180自体に(例えば、「Y医師の電話」PD180に)、及び/又は別個のコンピューティングデバイスに表示することができる。インターフェース922は、PD180の現在の衛生化状態に関連する情報(例えば、本明細書で開示されるような、PD状態117及び/又は衛生化状態386)を表示するように構成されたPD衛生化状態構成要素924を含むことができ、これとしては、PD180についてスケジュールされた次の衛生化時間、PD180のLSTの指示、LST以来の潜在的曝露、PD180に対する制限、などを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0093】
インターフェース922は、報告構成要素925を更に備えることができ、これは、PD180の現在の衛生化状態に関連する更新された情報を提供するように構成することができる。報告構成要素925は、PD180の潜在的汚染を報告するために提供することができる。報告構成要素925を使用して、(例えば、インターフェース922がPD180及び/又は電子監視デバイス120B上で動作しているときに)PD180自体の潜在的汚染を報告すること及び/又は別のPD180の潜在的汚染を報告することができる。衛生化監査構成要素925は、本明細書で開示されるように、PD180を即座に衛生化するように要求するために提供すること(例えば、PD180の特定の衛生化優先順位を指定すること)ができ、及び/又はPD180に制限を課すことができる。
【0094】
インターフェース922は、PD180の衛生化を容易にするように構成することができる、衛生化構成要素926を更に含むことができる。衛生化構成要素926は、近くの衛生化ステーション150の場所を示すこと、衛生化ステーション150を起動させること(例えば、衛生化ステーション150に対して認証すること、ハンズフリーモードを起動してエンクロージャ460を開くこと、及び/又は同類のこと)ができる。
【0095】
インターフェース922の衛生化ポリシー構成要素928は、PD180の衛生化ポリシー119に関連する情報を提供するように、及び/又はPD180に関連する監査記録115を表示するように構成することができる。衛生化ポリシー構成要素928は、(インターフェース922のユーザが、衛生化システム100内で衛生化ポリシー119を作成及び/又は編集する許可を与えられているかどうかに基づいて)PD180の衛生化ポリシー119を作成及び/又は修正するように更に構成することができる。
【0096】
図10は、本明細書で開示される、デバイスの衛生化を管理するための方法の一実施形態のフロー図である。
図10に関連して開示されるステップ、動作、及び/又はプロセスの一部分(及び、本明細書の他のフロー図)は、ハードウェア構成要素(例えば、コンピューティングデバイス、監視デバイス120A〜N、PD180、及び/又は同類のもの)を使用して実施することができる。代替的に、又は加えて、開示されるステップ、動作、及び/又はプロセスの一部分は、非一時的記憶媒体に記憶したコンピュータ可読命令として具現化することができる。
【0097】
ステップ1002は、PD180に関連する監視メタデータを取得することを含むことができる。ステップ1002は、本明細書で開示されるように(例えば、衛生化ステーション150から)、PD180の最後の衛生化時間を決定することを含むことができる。ステップ1002は、(衛生化ステーション150及び/又は衛生化ステーションモニタ120Cから)衛生化動作がPD180に行われたと判定することを更に含むことができる。ステップ1010は、本明細書で開示されるように、更に1つ以上の監視デバイス120A〜Nから他の監視メタデータ113を取得すること、及び/又はPD180に関連する追加の監視メタデータ113を導出することを含むことができる。ステップ1002は、監視メタデータ113に関連する監査記録115(例えば、PD180に行った衛生化動作、PD180の潜在的汚染、などに対応する監査記録115)を記録することを更に含むことができる。
【0098】
ステップ1004は、ステップ1004で取得した監視メタデータに基づいてPD180の衛生化状態を判定することを含むことができる。ステップ1004は、PD180の最後の衛生化時間から経過した時間と、推奨される衛生化期間及び/又はPD180の最長の衛生化期間のうちの1つ以上とを比較することを含むことができる。いくつかの実施形態において、ステップ1004は、(取得した監視メタデータに基づいて)PD180の衛生化ポリシー119を評価することを含むことができる。ステップ1004は、本明細書で開示されるように、監視メタデータ113に基づいて(例えば、LST以来のPD180の場所(複数可)、タスク(複数可)、患者(複数可)に基づいて)PD180の潜在的汚染を検出することを更に含むことができる。ステップ1004は、本明細書で開示されるように、LST以来の時間ルール、曝露ルール、制限ルール、管理アクションルール、及び/又は同類のものなどの、衛生化ポリシー119に定義される1つ以上のルールを加えることを更に含むことができる。ステップ1004は、PD180のPD状態117を判定及び/又は更新することを含むことができる。ステップ1004は、PD180の衛生化状態386を判定することを含むことができ、これは、本明細書で開示されるように、次の衛生化時間、衛生化優先順位、LST以来のPD180の潜在的曝露、PD180に対する制限、などのうちの1つ以上を含むことができる。
【0099】
ステップ1006は、PD180の衛生化状態に関連する1つ以上の管理アクションを実施するかどうかを判定することを含むことができる。ステップ1006は、(衛生化ポリシー119に準拠したままであるために)衛生化動作をPD180に行われなければならなくなるまでの残り時間を示す通知及び/又はリマインダを発行するかどうかを判定すること、のうちの1つ以上を含むことができる。ステップ1006は、PD180が衛生化の期限を過ぎていることを示す通知及び/又はリマインダを発行するかどうかを判定することを更に含むことができる。いくつかの実施形態において、ステップ1008は、(PD180の判定した衛生化状態386に基づいて)PD180が衛生化ポリシー119に準拠しなくなったかどうかを判定することを含むことができる。ステップ1006の判定が、1つ以上の管理アクションを取ることを示した場合、フローは、ステップ1008を続け、示さなかった場合、フローは、再度ステップ1002を続けることができる。
【0100】
ステップ1008は、本明細書で開示されるように、PD180の衛生化状態に関連する1つ以上の管理アクションを実施することを含むことができる。ステップ1008は、PD180の衛生化に関連するメッセージ、指令、コマンド、及び/又は命令を発行することを含むことができる。ステップ1008は、(例えば、ユーザ182の通信デバイス183に送信されるテキストメッセージ又はEメールとして)メッセージをPD180のユーザ182に送信することを含むことができる。代替的に、又は加えて、ステップ1008は、メッセージ、指令、コマンド、及び/又は命令を、PD180、1つ以上の監視デバイス120A〜N、管理要員、管理者、保守要員、コンプライアンス要員、及び/又は同類のものに発行することを含むことができる。ステップ1008は、コンピュータ可読命令を、PD180にリマインダ通知を表示させるように構成されたPD180に送信することを含むことができる。代替的に、又は加えて、ステップ1008は、コンピュータ可読命令を送信して、衛生化動作が行われるまで、PD180に更なる動作を遮断及び/又は阻止させることを含むことができる。ステップ1008は、本明細書で開示されるように、1つ以上の制限を実施することを更に含むことができる。管理アクションを実施すると、フローは、再度ステップ1002を続けることができる。
【0101】
図11は、デバイスの衛生化を管理するための方法の1100の別の実施形態のフロー図である。ステップ1102は、1つ以上の監視デバイス120A〜Nから監視メタデータ113を受信することに応答して、PD180のPD状態117を判定することを含むことができる。ステップ1102は、本明細書で開示されるように、とりわけ衛生化ポリシー119のルールを監視メタデータ113に適用することによって、PD180の衛生化状態386を判定することを更に含むことができる。
【0102】
ステップ1104は、判定したPD状態117(及び/又は衛生化状態386)に基づいて、PD180の衛生化管理データ133を生成することを含むことができる。衛生化管理データ133は、本明細書で開示されるように、PD180の次の衛生化時間、衛生化優先順位、PD180の潜在的汚染、PD180に適用する制限、などを含むことができる。ステップ1104は、衛生化管理データ133を、PD180、PD180のユーザ(複数可)182、1つ以上の通信デバイス183、監視デバイス120A〜N(例えば、PD180の電子監視デバイス120C、及び/又はPD180に対する制限を施行するための監視デバイス120A〜N)、他の要員、及び/又は同類のもののうちの1つ以上に送信することを含むことができる。
【0103】
ステップ1106は、PD180をロックするかどうかを判定することを含むことができる。ステップ1106の判定は、本明細書で開示されるように、PD180の現在の衛生化状態386(例えば、衛生化動作の優先順位、PD180の潜在的汚染、及び/又は同類のもの)に基づくことができる。ステップ1106の判定が、PD1106をロックすることであった場合、フローは、ステップ1108を続け、ロックすることでなかった場合、フローは、再度ステップ1102に進む。
【0104】
ステップ1108は、本明細書で開示されるように、(例えば、コンピュータ可読コード及び/又は構成情報をPD180及び/又は電子監視デバイス120Bに送信することによって)PD180をロックすることを含むことができる。
【0105】
ステップ1110は、PD180が衛生化ポリシー119に準拠しているかどうかを判定することを含むことができる。ステップ1110は、衛生化ステーションモニタ120Cからの監視メタデータ113に基づいて)必要な衛生化動作がPD180に行われたかどうかを判定することを含むことができる。ステップ1110の判定が、PD180が衛生化ポリシー119に準拠していないことであった場合、PD180は、ステップ1108で、ロックされたままとすることができ、準拠していた場合、フローは、ステップ1112を続けることができる。
【0106】
ステップ1112は、本明細書で開示されるように、(例えば、コンピュータ可読コード及び/又は構成情報をPD180及び/又は電子監視デバイス120Bに送信することによって)PD180をアンロックすることを含むことができる。フローは、次いで、ステップ1102に進むことができる。
【0107】
図12は、デバイスの衛生化を管理するための方法の別の実施形態のフロー図である。ステップ1202は、本明細書で開示されるように、PD180に関連する監視メタデータ113を取得することを含むことができ、ステップ1204は、取得した監視メタデータ113に応答して、PD180の衛生化状態386を判定することを含むことができる。
【0108】
ステップ1206は、PD180に制限を課すかどうかを判定することを含むことができる。ステップ1206の判定は、PD180の衛生化ポリシー119によって定義されたルールに基づくことができ、これとしては、本明細書で開示されるように、LST以来の時間ルール、曝露ルール、制限ルール、管理アクションルール、及び/又は同類のものを挙げることができるが、これらに限定されない。ステップ1206の判定が、1つ以上の制限を課すことであった場合、フローは、ステップ1208を続けることができ、課すことでなかった場合、フローは、ステップ1202を続けることができる。
【0109】
ステップ1208は、本明細書で開示されるように、PD180に対して1つ以上の制限を施行することを含むことができる。ステップ1208は、衛生化管理データ133をPD180及び/又は電子監視デバイス120Cに伝送することを含むことができ、これは、PD180に対して制限を施行するように構成することができる。衛生化管理データ133は、PD180の管理クライアント118及び/又は電子監視デバイス120Cを構成して、タスク制限、場所制限、患者制限、患者状態制限、及び/又は同類のもののうちの1つ以上を施行することができる。衛生化管理データ133は、PD180及び/又は電子監視デバイス120Cが、PD180が、制限されたタスクに使用されること、制限された場所に持ち込まれること、制限された患者及び/若しくは患者状態と共に使用されること、並びに/又は同類のことを防止するように構成することができる。本明細書で開示されるように、制限を実施することは、PD180を選択的にロックすること、アラーム通知をアサートすること、及び/又は同類のことを含むことができる。
【0110】
ステップ1210は、PD180の制限を解除することができるかどうかを判定することを含むことができる。ステップ1210は、PD180に制限が課された後に(例えば、ステップ1202〜1206を行った後に)、PD180に衛生化動作が行われたかどうかを判定することを含むことができる。ステップ1210は、PD180に関連する追加の監視メタデータ113を受信すること(例えば、衛生化ステーションモニタ120Cから、PD180が衛生化されたことを示す衛生化記録を受信すること)を含むことができる。ステップ1210の判定が、PD180の制限を解除することができることであった場合、フローは、ステップ1212を続けることができ、できないことであった場合、フローは、1208を続けることができる(制限は、適所に残したままとすることができる)。
【0111】
ステップ1212は、PD180の制限を解除することを含むことができる。ステップ1212は、PD180のPD状態117及び/又は衛生化状態386を更新して、PD180がステップ1204〜1208の制限を受けていないことを示すことを含むことができる。ステップ1212は、衛生化管理データ133を、PD180の制限を解除するように構成されたPD180の1つ以上及び/又は電子監視デバイス120Cに伝送することを含むことができる。
【0112】
本開示では、様々な開示される実施形態の完全な理解を提供するために、特定の具体的な詳細を記載している。しかしながら、当業者は、これらの具体的な詳細のうちの1つ以上を伴わずに、又は他の方法、構成要素、材料などを伴って、実施形態を実践することができることを認識するであろう。他の場合において、光学文字認識システム、サーバコンピュータ、及び/又は通信ネットワークと関連する周知の構造は、実施形態の説明を不必要に隠すことを回避するために、詳細には示されていないか又は記載されていない。
【0113】
文脈上異なる解釈を要する場合を除き、「備える(comprise)」という語、並びに「備える(comprises)」及び「備えている(comprising)」などのその変形は、制限のない包含的な意味で、すなわち、「含むが、それに限定されない(including, but not limited to)」ものと解釈されるものとする。
【0114】
本明細書で使用するとき、「1つの実施形態(one embodiment)」又は「一実施形態(an embodiment)」に言及することは、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書における「1つの実施形態において」又は「一実施形態において」という語句の出現は、必ずしも、全てが同じ実施形態を参照しているわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、任意の適切な様式で1つ以上の組み合わせに組み合わせること、又は組み立てることができる。
【0115】
本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を含む。また、「又は(or)」という用語は、その内容について別段の明確な指示がない限り、一般に、最も広義に、すなわち、「及び/又は(and/or)」を意味するものとして用いられることにも留意されたい。
【0116】
本明細書で提供される見出し及び要約書は、便宜上のものであり、実施形態の範囲又は意味を解釈するものではない。
【0117】
本発明の根本原理を逸脱しない範囲で、上で説明した実施形態の詳細に対して変更を行うことができる。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲のみによって決定されるべきである。
【国際調査報告】