特表2020-524246(P2020-524246A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゲーカーエン ドライブライン ドイチュラント ゲーエムベーハーの特許一覧

<>
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000003
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000004
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000005
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000006
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000007
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000008
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000009
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000010
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000011
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000012
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000013
  • 特表2020524246-等速スリップボールジョイント 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-524246(P2020-524246A)
(43)【公表日】2020年8月13日
(54)【発明の名称】等速スリップボールジョイント
(51)【国際特許分類】
   F16D 3/227 20060101AFI20200717BHJP
【FI】
   F16D3/227
   F16D3/227 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-570539(P2019-570539)
(86)(22)【出願日】2017年6月20日
(85)【翻訳文提出日】2020年2月10日
(86)【国際出願番号】EP2017065150
(87)【国際公開番号】WO2018233817
(87)【国際公開日】20181227
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】509318044
【氏名又は名称】ゲーカーエン ドライブライン ドイチュラント ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】GKN DRIVELINE DEUTSCHLAND GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ギュンター,ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】クランチュク,ノルベルト
(57)【要約】
等速スリップボールジョイント1であって、少なくとも、回転軸線3と外側ボールトラック4とを有する外側ジョイント部分2を有し、内側ボールトラック6を有する内側ジョイント部分5を有し、複数のボール7であって、各々が対応付けられている外側及び内側ボールトラック4、6内を案内される複数のボール7を有し、及びケージ8であって、何れの場合もボール7のうちの1つ以上を収容するケージ窓9を複数備えたケージ8を有し、内側ジョイント部分5は外側ジョイント部分2に対して回転軸線3に沿って変位距離10だけ変位可能であり、外側ボールトラック4のうちの少なくとも一部及び内側ボールトラック6のうちの少なくとも一部は、回転軸線3に対してトラックねじれ角11にあり、変位経路10に沿った、各ボールトラック4、6の床12は、回転軸線3から半径方向14にそれぞれ一定間隔13だけ離れており、外側ジョイント部分2に対する内側ジョイント部分5の最大偏向角15は、外側ジョイント部分2の第1接触面17に接触するケージ8の外側接触面16及び内側ジョイント部分5の第2接触面19に接触するケージ8の内側接触面18の少なくとも一方によって、事前に決定され、ケージ8は中心軸線20を有し、内側接触面18は円錐状であり、内側接触面18は、ケージの中心軸線20に対して0度より大きい開き角21にある。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
等速スリップボールジョイント(1)であって、
回転軸線(3)と複数の外側ボールトラック(4)とを有する外側ジョイント部分(2)と、
複数の内側ボールトラック(6)を有する内側ジョイント部分(5)と、
トルクを伝える複数のボール(7)であって、前記外側ボールトラック(4)及び前記内側ボールトラック(6)に対応付けられ且つ前記外側ボールトラック(4)及び前記内側ボールトラック(6)内を案内される複数のボール(7)と、
ケージ窓(9)が複数設けられたケージ(8)であって、何れの場合も1つ又は複数の前記ボール(7)を収容するケージ(8)と
を少なくとも備え、
前記内側ジョイント部分(5)は、前記外側ジョイント部分(2)に対して前記回転軸線(3)に沿って変位距離(10)だけ変位可能であり、
前記複数の外側ボールトラック(4)の少なくとも一部及び前記複数の内側ボールトラック(6)の少なくとも一部は、前記回転軸線(3)に対してトラックねじれ角(11)にあり、
前記ボールトラック(4、6)のそれぞれの床(12)は、変位経路(10)に沿っており、且つ、前記回転軸線(3)から半径方向(14)にそれぞれ一定間隔(13)離れており、
前記外側ジョイント部分(2)に対する前記内側ジョイント部分(5)の最大偏向角(15)は、前記外側ジョイント部分(2)の第1接触面(17)に接触する前記ケージ(8)の外側接触面(16)又は前記内側ジョイント部分(5)の第2接触面(19)に接触する前記ケージ(8)の内側接触面(18)又はその両方によってあらかじめ決まり、
前記ケージ(8)は中心軸線(20)を有し、
前記内側接触面(18)は円錐状であり、
前記内側接触面(18)は前記ケージの前記中心軸線(20)に対して0度より大きい開き角(21)にある
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記内側ジョイント部分(5)が前記外側ジョイント部分(2)に対して偏向角(15)だけ偏向している場合、前記ケージの前記中心軸線(20)は前記回転軸線(3)に対して前記偏向角(15)の半分だけ傾斜しており、
前記内側ジョイント部分(5)の前記第2接触面(19)は、前記内側ジョイント部分の中心軸線(22)に対して円筒状または円錐状であり、
前記内側ジョイント部分の前記中心軸線(22)に対して少なくとも0度の傾斜角(23)にあり、
前記傾斜角(23)と前記開き角(21)との和は、前記最大偏向角(15)の最大でも半分である
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項3】
請求項2に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記開き角(21)と前記傾斜角(23)とは同じ値を有する
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項4】
請求項2に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記開き角(21)と前記傾斜角(23)とはそれぞれ異なる値を有する
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項5】
請求項4に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記開き角(21)の値は前記傾斜角(23)の値より大きい
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記開き角(21)は少なくとも4度である
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一項に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記内側接触面(18)は、周方向(24)に全周にわたって延びるように設計されている
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか一項に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記変位距離(10)は少なくとも10ミリメートルである
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記外側ジョイント部分(2)は、何れの場合も、周方向(24)からみて、隣接し合うボールトラック(4)の間に1つの外側桟材(25)を有し、
前記第1接触面(17)は前記外側桟材(25)上に配置される
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか一項に記載の等速スリップボールジョイント(1)であって、
前記内側ジョイント部分(5)は、何れの場合も、周方向(24)からみて、隣接し合うボールトラック(6)の間に1つの内側桟材(26)を有し、
前記第2接触面(19)は前記内側桟材(26)上に配置される
ことを特徴とする等速スリップボールジョイント(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、等速スリップボールジョイントに関する。本等速スリップボールジョイント(以下においてはジョイントとも呼称)は、特に、自動車用の前後方向軸構成に使用される。また、本等速スリップボールジョイントは、これまで等速スリップボールジョイントを使用していた他のあらゆる用途にも使用可能である。
【背景技術】
【0002】
等速スリップボールジョイントは、特に自動車用にとして使用され、前後方向軸構成の領域ばかりでなく、左右方向軸構成にも使用されている。前後方向軸は、駆動力を歯車機構から車軸に伝達する役割を担う。特にここで、歯車機構は自動車の前方領域に配置されており、自動車の長手方向軸線に沿って延在する前後方向軸構成は、駆動力を前記歯車機構から後車軸に伝達する役割を担う。前後方向軸構成においては、通常、相対的に小さな、特に0〜10度の、偏向角がジョイントに必要となる。左右方向軸は、駆動力を歯車機構または差動歯車装置から車輪に、すなわち自動車の車軸に基本的に平行に、伝達する役割を担う。左右方向軸は、自動車の長手方向軸線を横断する方向に延在する。スリップジョイントが左右方向軸に存在する場合、左右方向軸においては、通常、相対的に大きい、特に0〜22度の、好ましくは3〜15度の、偏向角がジョイントに必要となる。
【0003】
ここで、該当する種類の等速スリップボールジョイントは、回転軸線及び複数の外側ボールトラックを有する外側ジョイント部分と、複数の内側ボールトラックを有する内側ジョイント部分と、トルクを伝える複数のボールであって、外側ボールトラック及び内側ボールトラックに対応付けられ且つ外側ボールトラック及び内側ボールトラック内を案内される複数のボールと、ケージ窓を複数設けられたケージであって、何れの場合も1つ又は複数のボールを収容するケージとを備える。内側ジョイント部分は、外側ジョイント部分に対して回転軸線に沿って変位距離だけ変位可能である。複数の外側ボールトラックの少なくとも一部及び複数の内側ボールトラックの少なくとも一部は、回転軸線に対してトラックねじれ角にある。特に、ボールトラックのそれぞれの床(すなわち、外側ボールトラックの場合は、何れの場合も、回転軸線からの離間距離が最大のボールトラックの領域、内側ボールトラックの場合は、何れの場合も、内側ジョイント部分の中心軸線からの離間距離が最小のボールトラックの領域)は、変位経路に沿っており、且つ、回転軸線から半径方向にそれぞれ一定間隔離れている。
【0004】
内側ジョイント部分が偏向する場合、内側ジョイント部分は真っ直ぐな姿勢(外側ジョイント部分の回転軸線と内側ジョイント部分の中心軸線とが互いに対して同軸に配置されている姿勢)から(異なる)偏向された姿勢に枢動される。この場合、外側ジョイント部分の回転軸線と内側ジョイント部分の中心軸線とは、(「0」度以外の)偏向角を形成する。外側ジョイント部分に対する内側ジョイント部分の最大偏向角は、外側ジョイント部分の第1接触面に接触するケージの外側接触面又は内側ジョイント部分の第2接触面に接触するケージの内側接触面又はその両方によってあらかじめ決まる。また、等速スリップボールジョイントは、外側ジョイント部分に対する内側ジョイント部分の最大偏向角が外側ジョイント部分の第1接触面に接触するケージの外側接触面によってあらかじめ決まるように、設計されることが好ましい。この場合、ケージの内側接触面は、内側ジョイント部分の第2接触面に(全く)接触しない。等速スリップボールジョイントに関する限り、当該等速スリップボールジョイントが偏向している場合、ケージの偏向角は、内側ジョイント部分の偏向角の半分である。ここで、ケージは、長手方向断面から見て、ケージの中心軸線に対して円錐角を有する円錐状の外側接触面を外側に有し、円筒状の内側接触面を内側に有する。同様に、内側ジョイント部分は、円錐状の第2接触面を有し、これは内側ジョイント部分の中心軸線に対して傾斜角をなす。ケージの外側接触面の円錐角と内側ジョイント部分の第2接触面の傾斜角とは、値がほぼ等しく、同じ方向を向いている。したがって、外側ジョイント部分に対する内側ジョイント部分の実現可能な(最大)偏向角は、(好ましくは内側ジョイント部分とケージとの間の接触が回避されるはずであるため、)円錐角と傾斜角との和、又は、円錐角の値の2倍に相当する。
【0005】
特に自動車の大量生産の分野では、実現可能な耐用年数、重量、及びコストの少なくとも1つに関して全ての構成要素が満たすべき要件が増加している。したがって、上記の要件を鑑みて、この種のジョイントの更なる開発に対するニーズが絶え間なく存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
これを出発点として、本発明の一目的は、従来技術に関して概説した諸問題に対して、少なくとも或る程度まで、解決策を提供することである。この目的は、特に、疲労強度の点で更に向上された等速スリップボールジョイントを提供することである。
【0007】
この目的は、請求項1に記載の特徴による等速スリップボールジョイントによって実現される。本発明の更に有利な実施形態は、従属請求項に詳述されている。特許請求の範囲に個々に示されている諸特徴は、技術的に好適な何らかの望ましい方法で互いに組み合わせ可能であり、本発明の更なる変形例が強調されている本願明細書からの説明事実によって補完可能である。
【0008】
ここで、寄与する等速スリップボールジョイントは、回転軸線と複数の外側ボールトラックとを有する外側ジョイント部分と、複数の内側ボールトラックを有する内側ジョイント部分と、トルクを伝える複数のボールであって、外側ボールトラック及び内側ボールトラックに対応付けられ且つ外側ボールトラック及び内側ボールトラック内を案内される複数のボールと、ケージ窓を複数設けられたケージであって、何れの場合も1つ又は複数のボールを収容するケージとを少なくとも備える。内側ジョイント部分は、外側ジョイント部分に対して回転軸線に沿って変位距離だけ変位可能である。複数の外側ボールトラックの少なくとも一部及び複数の内側ボールトラックの少なくとも一部は、(ジョイントが真っ直ぐな姿勢のとき)回転軸線に対してトラックねじれ角にある。ボールトラックのそれぞれの床は、変位経路に沿っており、且つ、回転軸線から半径方向にそれぞれ一定間隔離れている。
【0009】
外側ジョイント部分に対する内側ジョイント部分の最大偏向角は、外側ジョイント部分の第1接触面に接触するケージの外側接触面又は内側ジョイント部分の第2接触面に(可能ならば同時に)接触するケージの内側接触面又はその両方によってあらかじめ決まる。また、等速スリップボールジョイントは、外側ジョイント部分に対する内側ジョイント部分の最大偏向角が外側ジョイント部分の第1接触面に接触するケージの外側接触面によってあらかじめ決まるように、設計されることが好ましい。この場合、ケージの内側接触面は、内側ジョイント部分の第2接触面に(全く)接触しない。ケージは中心軸線を有し、ケージの内側接触面は円錐状である。内側接触面は、ケージの中心軸線に対して、0度より大きい開き角、特に1度より大きい開き角、好ましくは4度より大きい開き角を有する。
【0010】
等速スリップボールジョイントに関する上記の説明を参照されたい。等速スリップボールジョイントは、少なくとも6個の、または6+n(n=1,2,3,等々)個のボールを備える。
【0011】
特に、外側ボールトラック及び内側ボールトラックの少なくとも1つは、回転軸線に対して、傾斜した状態になっているか又はトラックねじれ角で延びている。これは、各ボールが、ボールトラックに沿って移動する際に、回転軸線に沿った軸線方向(平行)に移動するだけでなく、(それに対して横方向の)周方向にも移動することを意味する。
【0012】
等速スリップボールジョイントの特に有利な一実施形態では、複数の外側ボールトラックの少なくとも一部及び複数の内側ボールトラックの少なくとも一部が、回転軸線に対してトラックねじれ角にある。このようなトラックねじれ角は、ボールに対するジョイントの制御特性を支援する。したがって、これは、等速スリップボールジョイントの稼働中のあらゆる時点において、軸線方向におけるボールの位置を規定する。特に、1つの外側ボールトラックと1つの内側ボールトラックとを備え且つその間にボールが配置された少なくとも1対のトラックは、それぞれのトラックねじれ角を異なる方向に向けて設計されている。したがって、外側ボールトラックは、内側ボールトラックに交差する。
【0013】
したがって、ケージの内側接触面は、円筒状(すなわち、ケージの中心軸線に平行)ではなく、円錐状に設計されている。これは、特に、ケージの端側面の領域において、ケージ端縁が引っ込んでいることを意味する。そのため、ケージを内側ジョイント部分に対してより顕著な程度まで偏向させること、又は、内側ジョイント部分の第2接触面の傾斜角を小さくすること、又は、その両方が可能である。このように、以前は内側ジョイント部分の円錐状の第2接触面によってのみ実現されていた偏向角の(ほぼ半分)が今や第2接触面及び円錐状の内側接触面の両方によって形成されることになる。開き角と傾斜角は共に、偏向角の(特に最大で)半分を形成するか、又は、(特に、円錐角によってあらかじめ決まる)偏向角の半分未満を形成する。ここで、等速スリップボールジョイントの運動は維持される。内側ジョイント部分が外側ジョイント部分に対して偏向角だけ偏向される場合、中心軸線を有するケージも回転軸線に対して偏向角の半分だけ枢動することになる。
【0014】
ここで、ケージの外側接触面の円錐角は、特に、偏向角の半分に相当する。等速スリップボールジョイントの最大偏向角は、円錐角によって決定されることが好ましい。このため、円錐角は、開き角と傾斜角との和より大きい。
【0015】
特に、円錐角は、開き角と傾斜角との和より最大20%大きい又は小さいが、大きい方が好ましい。
【0016】
その結果として内側ジョイント部分の第2接触面の傾斜角が小さくなることにより、内側ジョイント部分においてボールの囲壁の範囲を広げることができる。この囲壁の範囲は、周方向からみて、内側ジョイント部分のボールトラックの(半径方向の)側方高さであり、この内側ジョイント部分に沿ってボールはジョイントの稼働中において支持される。囲壁の範囲が広がることにより、内側ジョイント部分がより大きなトルクを受けることが可能になる。更に、疲労強度が向上し、したがって、等速スリップボールジョイントの予測耐用年数も長くなる。
【0017】
疲労強度と所定の耐用年数を向上させるために、これまでは、直径がより大きい内側ジョイント部分を通常使用しており、これにより、ボールのより高い囲壁が可能であった。
【0018】
内側ジョイント部分が外側ジョイント部分に対して所定の偏向角だけ偏向している場合、ケージの中心軸線は回転軸線に対して、特に偏向角の半分だけ、傾斜している。この場合、内側ジョイント部分の第2接触面は、内側ジョイント部分の中心軸線に対して円筒状または円錐状であり、内側ジョイント部分の中心軸線に対して少なくとも0度の傾斜角にある。特に、傾斜角と開き角との和は、最大偏向角の(最大でも)半分である。
【0019】
したがって、ケージの円錐状の内側接触面により、特に、内側ジョイント部分の第2接触面が円筒状とすることが可能となる。このとき、傾斜角は0度となる。特に、開き角は、最大偏向角の(最大でも)半分に相当する。ジョイントが前後方向軸に配置されている場合は、開き角は最大5度であり、ジョイントが左右方向軸に配置されている場合は、開き角は最大10度である。
【0020】
例えば、ジョイントが真っ直ぐな姿勢のとき、特に、開き角と傾斜角(0度より大きい傾斜角を有する)は、回転軸線に対して、それぞれ異なる方向に又は反対方向に、向いている。
【0021】
開き角と傾斜角とを同じ値にすることができる。
【0022】
開き角と傾斜角とをそれぞれ異なる値にすることができる。特に、開き角の値が傾斜角の値より大きいことが好ましい。
【0023】
ケージの内側接触面の開き角ができる限り大きいように選択され、且つ、内側ジョイント部分の第2接触面の傾斜角ができる限り小さいように選択されるならば、内側ジョイント部分の内側ボールトラックにおいてボールの囲壁の範囲を最大とすることが可能であると有利である。特に、開き角と傾斜角との比としては、少なくとも2:1、または少なくとも4:1、好ましくは約5:1であることを提案する。
【0024】
特に、開き角が少なくとも4度、好ましくは少なくとも8度、特に好ましくは少なくとも12度、であることを提案する。
【0025】
特に、ケージの構成は、その内側接触面が周方向に全周にわたって延びるように設計されている。
【0026】
内側接触面はケージの内周面に配置され、外側接触面は外周面に配置される。これら接触面の各々は、ケージの中心軸線に沿った向きに、ケージの2つの端側面に(直接)隣接して配置される。各ケージ窓は、端側面及び接触面の間に周方向に互いに隣接して配置される。特に、面取り部(すなわち、斜切された又は角が落とされた端縁)が端側面と接触面との間に配置される。ただし、これら面取り部は、等速スリップボールジョイントの機能に対して何の効果もない。
【0027】
特に、等速スリップボールジョイントに関する限り、変位距離は、最小で5ミリメートル且つ最大で100ミリメートル、好ましくは最小で10ミリメートル且つ最大で80ミリメートル、特に好ましくは最小で30ミリメートル、特に好ましくは最大で60ミリメートルである。
【0028】
変位距離は、ボールトラックのうちの、等速スリップボールジョイントの予想される動作中にボールが配置され得る部分又は配置されるべき部分を特に指す。ここで、変位距離は、特に、ボールトラックの所謂端部領域をカバーしない。この端部領域にボールが配置されていると、等速スリップボールジョイントに対する機能制限が既に存在する。ここで、実現可能な変位距離は、トラックねじれ角及びボールの直径によって決まる。
【0029】
特に、外側ジョイント部分は、何れの場合も、周方向からみて、隣接し合うボールトラックの間に1つの外側桟材を有する。第1接触面は、外側桟材上に配置される。
【0030】
特に、内側ジョイント部分は、何れの場合も、周方向からみて、隣接し合うボールトラックの間に1つの内側桟材を有する。第2接触面は、内側桟材上に配置される。
【0031】
(内側/外側)桟材の各々は、半径方向にボールトラックの床の先まで延在し、ひいてはボールトラックの側方境界及びボールの囲壁を形成する。
【0032】
本発明は、ここで提案されている等速スリップボールジョイントを少なくとも1つ有する自動車を更に提案する。特に、本等速スリップボールジョイントは、乗用車での使用のために提案される。
【0033】
注意として留意すべきことは、本願明細書で使用されている数詞(「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」、等)の主な(唯一の)目的は、同じ種類の複数の物体、値、またはプロセスを区別するためである。すなわち、これら数詞は、これら物体、値、またはプロセスの互いに対する何れかの依存関係及び順番の少なくとも一方を必ずしも事前に決定しない。依存関係及び順番の少なくとも一方が必要な場合、これは本願明細書に明記されている、または当業者には具体的に記載されている実施形態を検討するに伴い明らかになるであろう。
【0034】
以下においては、図を参照して、本発明及び技術分野をより詳細に説明する。本発明は、図示の例示的実施形態によって制限されないことに注意すべきである。特に、別様に具体的に提示されていない限り、図に説明されている特定の主題を抽出して本願明細書及び図の少なくとも一方からの他の構成部分及び知見と組み合わせることも可能である。同じ参照符号は同じ物体を示す。これは、必要であれば、他の図からの説明を補足的に使用することを可能にする。図面には、以下の図が模式的に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】公知の等速スリップボールジョイントの、真っ直ぐな状態における長手方向断面を示す。
図2】等速スリップボールジョイント1の、真っ直ぐな状態における長手方向断面を示す。
図3図1による公知の等速スリップボールジョイントの、偏向した状態における長手方向断面を示す。
図4図2による等速スリップボールジョイントの、偏向した状態における長手方向断面を示す。
図5図1及び図3による公知の等速スリップボールジョイントのケージの長手方向断面を示す。
図6図2及び図4による等速スリップボールジョイントのケージの長手方向断面を示す。
図7図1及び図3による公知の等速スリップボールジョイントの内側ジョイント部分の長手方向断面を示す。
図8図2及び図4による等速スリップボールジョイントの内側ジョイント部分の長手方向断面を示す。
図9図8による内側ジョイント部分の側面図を示す。
図10図9による内側ジョイント部分の横断面を内側ジョイント部分の中心軸線に沿った図で示す。
図11】別の等速スリップボールジョイントの、真っ直ぐな状態における長手方向断面を示す。
図12】変位距離10を複数の等速スリップボールジョイントで示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、公知の等速スリップボールジョイント1の、真っ直ぐな状態における長手方向断面を示す。等速スリップボールジョイント1は、回転軸線3及び複数の外側ボールトラック4を有する外側ジョイント部分2と、複数の内側ボールトラック6を有する内側ジョイント部分5と、トルクを伝える複数のボール7であって、外側及び内側ボールトラック4、6に対応付けられ且つ外側及び内側ボールトラック4、6内を案内される複数のボール7と、ケージ窓9が複数設けられたケージ8であって、何れの場合も1つ又は複数のボール7を収容するケージ8とを備える。複数の外側ボールトラック4は、外側桟材25により互いに離間している。複数の内側ボールトラック6は、内側桟材26により互いに離間している。
【0037】
複数の外側ボールトラック4の少なくとも一部及び複数の内側ボールトラック6の少なくとも一部は、回転軸線3に対してトラックねじれ角11にある。各ボールトラック4、6の床12は、変位距離10に沿っており、且つ、回転軸線3から半径方向14にそれぞれ一定間隔13離れている(図10も参照)。
【0038】
内側ジョイント部分5は、外側ジョイント部分2に対して回転軸線3に沿って変位距離10だけ変位可能である。実現可能な変位距離10は、トラックねじれ角11及びボールの直径によって決まり、図1及び残りの図において模式的にのみ特定可能である(図12も参照)。
【0039】
内側ジョイント部分5が偏向する場合、内側ジョイント部分5は真っ直ぐな姿勢(外側ジョイント部分2の回転軸線3と内側ジョイント部分の中心軸線22とが互いに対して同軸に配置されている姿勢)から偏向された姿勢に枢動される(図3を参照)。図3において、外側ジョイント部分2の回転軸線3と内側ジョイント部分5の中心軸線22とは、互いに対して最大偏向角15に配置されている。外側ジョイント部分2に対する内側ジョイント部分5の最大偏向角15は、外側ジョイント部分2の第1接触面17に接触するケージ8の外側接触面16によってあらかじめ決まる。ここで、ケージ8の内側接触面18と内側ジョイント部分5の第2接触面19は、互いに(僅かだけ)離間している。等速スリップボールジョイント1に関する限り、当該等速スリップボールジョイント1が偏向している場合、ケージ8の偏向角は、内側ジョイント部分5の偏向角15の半分である。
【0040】
図1による等速スリップボールジョイント1のケージ8は、長手方向断面から見て、ケージの中心軸線20に対して円錐角27を有する円錐状の外側接触面16を外側に有し、円筒状の内側接触面18を内側に有する。同様に、内側ジョイント部分5は、円錐状の第2接触面19を有し、これは内側ジョイント部分の中心軸線22に対して傾斜角23をなす。ケージ8の外側接触面16の円錐角27と内側ジョイント部分5の第2接触面19の傾斜角23とは、ここで、値がほぼ等しく、同じ方向を向いている。外側ジョイント部分2に対する内側ジョイント部分5の実現可能な(最大)偏向角15は、円錐角27の値の2倍に相当する。
【0041】
図2は、等速スリップボールジョイント1の、真っ直ぐな状態における長手方向断面を示す。図1に関する上記説明を参照されたい。図1による公知の等速スリップボールジョイント1と比較すると、本件の等速スリップボールジョイント1のケージ8は「中心軸線20を有し、このケージ8の内側接触面18は円錐状である。ここでは、内側接触面18は、ケージ8の中心軸線20に対して0度より大きい開き角21、この場合は約4度より大きい開き角21を有する。
【0042】
本件の等速スリップボールジョイント1に関する限り、ケージ8の内側接触面18は、円筒状(すなわち、ケージの中心軸線20に平行。図1を参照)ではなく、円錐状に設計されている。これは、ケージ8の端側面29の領域において、ケージ端縁28が引っ込んでいることを意味する。その結果として内側ジョイント部分5の第2接触面19の傾斜角23が小さくなることにより、内側ジョイント部分5においてボール7の囲壁の範囲を広げることができる。ただし、ここで、等速スリップボールジョイント1の運動は維持される。すなわち、外側ジョイント部分2に対して内側ジョイント部分5が偏向角15だけ偏向される場合、中心軸線20を有するケージ8も回転軸線3に対して偏向角15の半分だけ枢動することになる。
【0043】
更に、ケージ8の外側接触面16の円錐角27は、ここで(図1のように)偏向角15の半分に相当する。
【0044】
図2において、開き角21と傾斜角23とは同じ値を有する。開き角21と傾斜角23とは、回転軸線3に対して互いに反対方向に向いていることが分かる。
【0045】
図3は、図1による公知の等速スリップボールジョイント1の、偏向した状態における長手方向断面を示す。図1に関する上記説明を参照されたい。図3において、内側ジョイント部分5は、外側ジョイント部分2に対して最大偏向角15だけ偏向している状態に配置されている。外側ジョイント部分2に対する内側ジョイント部分5の最大偏向角15は、外側ジョイント部分2の第1接触面17に接触するケージ8の外側接触面16によってあらかじめ決まる。ここで、ケージ8の内側接触面18と内側ジョイント部分5の第2接触面19とは、互いに接触しない。等速スリップボールジョイント1に関する限り、当該等速スリップボールジョイント1が偏向している場合、ケージ8の偏向角は、内側ジョイント部分5の偏向角15の半分である。
【0046】
図4は、図2による等速スリップボールジョイント1の、偏向した状態における長手方向断面を示す。図2及び図3に関する上記説明を参照されたい。
【0047】
図3と比較して、その結果として内側ジョイント部分5の第2接触面19の傾斜角23が小さくなることにより、内側ジョイント部分5においてボール7の囲壁の範囲を広げることができる。ただし、ここで、等速スリップボールジョイント1の運動は維持される。すなわち、内側ジョイント部分5が外側ジョイント部分2に対して偏向角15だけ偏向される場合、中心軸線20を有するケージ8も回転軸線3に対して偏向角15の半分の角度だけ偏向することになる。
【0048】
更に、ケージ8の外側接触面16の円錐角27は、ここで(図1及び図3におけるように)偏向角15の半分に相当する。
【0049】
図5は、図1及び図3による公知の等速スリップボールジョイント1のケージ8の長手方向断面を示す。図6は、図2及び図4による等速スリップボールジョイント1のケージ8の長手方向断面を示す。以下においては、これらの図を、少なくとも或る程度まで、一緒に説明する。ケージ8の構成は、その内側接触面18が周方向24に全周にわたって延びるように設計されている。内側接触面18はケージ8の内周面32に配置され、外側接触面16は外周面31に配置される。これら接触面16、18はそれぞれ、ケージの中心軸線20に沿った方向に向き、ケージ8の2つの端側面29に(直接)隣接してそれぞれ配置される。複数のケージ窓9は、端側面29及び接触面16、18の間に、周方向24に互いに隣接して配置される。
【0050】
円筒状の内側接触面18を有するケージ8(図5)を備える公知の等速スリップボールジョイント1と比較して、図6による本件の等速スリップボールジョイント1のケージ8の内側接触面18は、円錐状である。この内側接触面18は、ケージ8の中心軸線20に対して0度より大きい開き角21、この場合は約4度より大きい開き角21を有する。
【0051】
図7は、図1及び図3による公知の等速スリップボールジョイント1の内側ジョイント部分5の長手方向断面を示す。図8は、図2及び図4による等速スリップボールジョイント1の内側ジョイント部分5の長手方向断面を示す。以下においては、図7及び図8を一緒に説明する。
【0052】
複数の内側ジョイント部分5はそれぞれ、円錐状の第2接触面19を有し、これは内側ジョイント部分の中心軸線22に対して傾斜角23をなす。図7による内側ジョイント部分5の傾斜角23は、図8による内側ジョイント部分5の傾斜角23より相当大きいことが分かる。
【0053】
図9は、図8による内側ジョイント部分5の側面図を示す。各内側ジョイント部分5は、複数の内側ボールトラック6を有する。これら内側ボールトラック6に、トルクを伝えるボール7をそれぞれ配置できる。これら複数の内側ボールトラック6の少なくとも一部は、回転軸線3に対してトラックねじれ角11にある。各ボールトラック6の床12は、変位距離10に沿っており、且つ、回転軸線3から半径方向14にそれぞれ一定間隔13離れている(図10も参照)。各内側ジョイント部分5は、何れの場合も、周方向24からみて、隣接し合う内側ボールトラック6の間に1つの内側桟材26を有する。第2接触面19は、内側桟材26上に配置される。
【0054】
内側桟材26の各々は、半径方向14にボールトラック床12より先まで延在し、ひいてはボールトラック6の側方境界及びボールの囲壁30を形成する。
【0055】
図9は、図10による説明図の断面を示す。
【0056】
図10は、図9による内側ジョイント部分5を示しており、内側ジョイント部分5の中心軸線22に沿った(図9に示されている)断面で表している。この図には、内側ボールトラック6内のボール7が破線で示されている。
【0057】
ケージ8の内側接触面18の円錐状デザインによって内側ジョイント部分5の第2接触面19の傾斜角23が小さくなるが、これにより、内側ジョイント部分5におけるボール7の囲壁30の範囲を広げることができる(示されている囲壁30のより大きな範囲を参照)。囲壁30の範囲は、周方向24からみて、内側ジョイント部分5のボールトラック6の(半径方向14の)側方高さであり、この内側ジョイント部分5に沿ってボール7はジョイントの稼働中において支持される。囲壁30の範囲が広がることにより、内側ジョイント部分5がより大きなトルクを受けることが可能になる。更に、疲労強度が向上し、等速スリップボールジョイント1の予測耐用年数も長くなる。
【0058】
図11は、別の等速スリップボールジョイント1の、真っ直ぐな状のにおける長手方向断面を示す。図2に関する上記説明を参照されたい。ここでも、図2のように、ケージ8の内側接触面18は円錐状である。内側接触面18は、ケージの中心軸線20に対して0度より大きい開き角21、この場合は約4度より大きい開き角21を有する。
【0059】
ここで、図2による等速スリップボールジョイント1と比較すると、内側ジョイント部分5の第2接触面19は、内側ジョイント部分の中心軸線22に対して円筒状であり、したがって内側ジョイント部分の中心軸線22に対して0度の傾斜角23にある。ここでも、傾斜角23と開き角21との和は、最大偏向角15の半分より小さく、円錐角27より小さい。
【0060】
したがって、ケージ8の円錐状の内側接触面18により、特に、内側ジョイント部分5の第2接触面19が円筒状であることが可能となる。この場合、傾斜角23は0度となる。
【0061】
図12は、変位距離10を複数の等速スリップボールジョイントで示した断面図である。内側ジョイント部分5は、外側ジョイント部分2に対して回転軸線3に沿って変位距離10だけ変位可能である。実現可能な変位距離10は、トラックねじれ角11及びボール7の直径によって決まる。図12の図の上部にある内側ジョイント部分5は、回転軸線3に沿って外側ジョイント部分2の外側に最大の変位をされている。図12の図の下部にある内側ジョイント部分5は、回転軸線3に沿って外側ジョイント部分2の内側に最大の変位をされている。
【符号の説明】
【0062】
1 等速スリップボールジョイント
2 外側ジョイント部分
3 回転軸線
4 外側ボールトラック
5 内側ジョイント部分
6 内側ボールトラック
7 ボール
8 ケージ
9 ケージ窓
10 変位距離
11 トラックねじれ角
12 ボールトラックの床
13 間隔
14 半径方向
15 偏向角
16 外側接触面
17 第1接触面
18 内側接触面
19 第2接触面
20 ケージの中心軸線
21 開き角
22 内側ジョイント部分の中心軸線
23 傾斜角
24 周方向
25 外側桟材
26 内側桟材
27 円錐角
28 ケージ端縁
29 端側面
30 囲壁(の範囲)
31 外周面
32 内周面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】