(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-524639(P2020-524639A)
(43)【公表日】2020年8月20日
(54)【発明の名称】アプリケーター付き単回用量パッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 81/36 20060101AFI20200727BHJP
A61M 35/00 20060101ALI20200727BHJP
A61C 5/00 20170101ALI20200727BHJP
A61C 5/62 20170101ALI20200727BHJP
【FI】
B65D81/36 Z
A61M35/00 Z
A61C5/00
A61C5/62
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-568668(P2019-568668)
(86)(22)【出願日】2018年6月14日
(85)【翻訳文提出日】2019年12月12日
(86)【国際出願番号】US2018037562
(87)【国際公開番号】WO2018236669
(87)【国際公開日】20181227
(31)【優先権主張番号】62/522,766
(32)【優先日】2017年6月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】591274495
【氏名又は名称】セントリックス、インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169960
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 貴光
(72)【発明者】
【氏名】ブルカト ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ドラガン ウィリアム ピー
【テーマコード(参考)】
3E013
4C052
4C267
【Fターム(参考)】
3E013AA05
3E013AB05
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3E013AE01
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3E013CC01
4C052AA01
4C052AA07
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4C267AA61
4C267BB02
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4C267BB40
4C267CC01
4C267CC17
4C267HH08
4C267HH09
(57)【要約】
アプリケーター付き単回用量パッケージ
ハンドルから壊れやすく分離可能な材料チャンバーと、アプリケーターを保持する同心の部分または半円筒部とを有する単回用量パッケージ。内側の半円筒部上に置かれた外側の部分円筒部が、アプリケーターを取り囲んで保持する。材料チャンバーに対してハンドルを動かすと、そのハンドルが材料チャンバーから分離され、材料チャンバー中に含まれる材料にアクセスされる。さまざまなサイズと形状のプラグが、材料チャンバーの容積を選択的に調整する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタンドと、
前記スタンドに取り付けられた材料ウェルと、
前記材料ウェルに壊れやすく取り付けられたハンドルと、
前記ハンドルに取り付けられた、開口部を有する第1の部分円筒部と、
前記第1の部分円筒部内に保持されたアプリケーターと、
前記第1の部分円筒部上に回転可能に配置された第2の部分円筒部と、
を含んでおり、
前記第2の部分円筒部が、前記第1の部分円筒部の開口部を覆うことができる、単回用量パッケージ。
【請求項2】
前記材料ウェル内に形成されたプラグ陥凹と、
前記プラグ陥凹内に配されて前記材料ウェルをシールするプラグと、
をさらに含む、請求項1に記載の単回用量パッケージ。
【請求項3】
前記プラグが、所定の長手方向長さを有するインサートを有し、前記インサートの所定の長手方向長さを選択することにより前記材料ウェルの容積を調整することができる、請求項2に記載の単回用量パッケージ
【請求項4】
前記プラグ陥凹が、異なる直径の複数の段を含む、請求項2に記載の単回用量パッケージ。
【請求項5】
前記プラグが所定の直径を備え、その所定の直径を選択することにより前記材料ウェルの容積を調整することができる、請求項4に記載の単回用量パッケージ。
【請求項6】
前記プラグが複数のレベルの異なる直径を備え、その複数のレベルの少なくとも1つを除くことにより前記材料ウェルの容積を調整することができる、請求項4に記載の単回用量パッケージ。
【請求項7】
開口部を有する材料チャンバーと、
前記材料チャンバーに取り付けられて前記開口部を覆うハンドルと、
前記材料チャンバーと前記ハンドルとの間に配置された壊れやすいラインと、
前記ハンドルに取り付けられた、内側面および遠位端を有する内側半円筒部体と、
前記内側半円筒部の内側面に形成された突起部と、
前記内側半円筒部内に配置され、前記突起部によって保持されたアプリケーターと、
前記遠位端に形成されたカラーと、
前記ハンドルと前記カラーとの間において前記内側半円筒部上に配置された、前記内側半円筒部上で回転可能である長手方向開口部を有する外側部分円筒部と、
を含んでおり、
前記外側部分円筒部が、前記アプリケーターを取り囲んでいる前記内側半円筒部の開口部を覆うように回転することができる、単回用量パッケージ。
【請求項8】
開口部に対向して前記材料チャンバー内に形成されたプラグ陥凹と、
前記材料チャンバー中に配された材料と、
前記プラグ陥凹内に配されたプラグと、
をさらに含んでおり、
前記材料が前記材料ウェル内にシールされた、請求項7に記載の単回用量パッケージ。
【請求項9】
前記プラグが、所定の長手方向長さを有するインサートを有し、前記インサートの所定の長手方向長さを選択することにより前記材料ウェルの容積を調整することができる、請求項8に記載の単回用量パッケージ。
【請求項10】
前記プラグ陥凹が異なる直径の複数の段を含む、請求項8に記載の単回用量パッケージ。
【請求項11】
前記プラグが所定の直径を備え、前記プラグ陥凹の複数の段の一つに前記プラグを挿入するときにその所定の直径を選択することにより前記材料ウェルの容積を調整することができる、請求項10に記載の単回用量パッケージ。
【請求項12】
前記プラグが複数のレベルの異なる直径を備え、前記プラグ陥凹内に前記プラグを挿入するときにその複数のレベルの少なくとも1つを除くことにより前記材料ウェルの容積を調整することができる、請求項10に記載の単回用量パッケージ。
【請求項13】
前記材料チャンバーに形成された第1の平坦面をさらに含んでおり、印を配することができる、請求項7に記載の単回用量パッケージ。
【請求項14】
前記外側部分円筒部に形成された第2の平坦面をさらに含んでおり、印を配することができる、請求項7に記載の単回用量パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、材料を適用するためのパッケージング、特に、アプリケーターが取り付けられた単回用量パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤などの材料を分配するために使用される単回用量または単位用量パッケージが沢山ある。そのようなパッケージの1つが、1997年8月26日にDiscko社に発行された「アプリケーター付き単回患者用量薬物ディスペンサー」と題する米国特許第5,660,273号明細書に開示されており、参照により本明細書に援用される。薬剤または材料を保持するためのウェルと、薬剤または材料を適用するためのアプリケーターとを有するトレイがそこに開示されている。薄いシートまたはフィルムが材料ウェルとアプリケーターウェルを覆ってシールしており、アプリケーターハンドルがトレイから伸びている。もう一つの単回用量または単位用量パッケージが、2010年11月9日にDiscko社に発行された「アプリケーター付き単回患者用量薬物ディスペンサー」と題する米国特許第7,828,142号明細書に開示されており、参照により本明細書に援用される。
【0003】
材料をアプリケーターに適用するための単回患者用量パッケージがそこに開示されている。材料ウェルを絞ることにより、材料がアプリケーターに分配される。さらにもう一つの単回または単位用量アプリケーターが、2005年10月25日にRoweらに発行された「材料チャンバーを備える単位用量アプリケーター」と題する米国特許第6,957,958号明細書に開示されており、参照により本明細書に援用される。アプリケーター末端部分と材料末端部分とを有するアプリケーターがそこに開示されている。材料末端部分をアプリケーターのハンドル部分から分離すると、アプリケーターのアプリケーター末端部分を浸すように用いられる容器が形成される。材料単回用量がそのアプリケーター内に一体的に形成され、シールされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの従来の単位または単回用量パッケージは、それらが意図された目的のためにうまく機能したが、問題がないわけではない。トレイと薄膜カバーとの間に液体材料を入れるのに十分で適切なシールを提供することが困難であることが多かった。さらに、ユニットまたは単回用量パッケージを開く場合、ユニットまたは単回用量パッケージを開くときに材料の内容物がこぼれたり、飛び散ったりすることがよくある。また、アプリケーターをユニットまたは単回用量パッケージ内に安全かつ衛生的に保持することも困難であった。したがって、上記の問題を解決する改善されたユニットまたは単回用量パッケージが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のアプリケーター付き単回単位用量パッケージは、間に配された溝または壊れやすいラインを有するハンドルに隣接して形成された材料チャンバーを有するスタンドを含む。ハンドルから、アプリケーターを保持するための半円筒部が伸びている。部分円筒部がその半円筒部を回転可能に覆ってアプリケーターを保護している。その材料チャンバーは、壊れやすいシールまたはラインを破るようにハンドルをひねることにより開かれて、アプリケーター中の材料にアクセスする開口部が形成される。
【0006】
すなわち、本発明の目的は、アプリケーターをしっかりと保持および保護する単回または単位用量ディスペンサーを提供することである。
【0007】
本発明のもう一つの目的は、その中の材料を確実にシールすることである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の利点は、その中に含まれる材料を飛散させることなく材料チャンバーを開けることができることである。
【0009】
本発明のもう一つの利点は、アプリケーターが簡単に取り外せることである。
【0010】
本発明の特徴は、材料チャンバーがハンドルに隣接して壊れやすいようにシールされることである。
【0011】
本発明のもう一つの特徴は、アプリケーターが直立するように配置されることである。
【0012】
本発明のさらにもう一つの特徴は、同心の半円筒部および部分円筒部が互いに対して回転可能であり、単回または単位用量パッケージ内にアプリケーターをしっかりと保持することである。
【0013】
これらおよび他の目的、利点および特徴は、以下の詳細な説明を照せばより容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図6】本発明のコンポーネントおよびアセンブリを示す分解図である。
【
図7A-C】本発明で使用される異なるサイズのプラグを示す。
【
図8A-B】材料チャンバーの開口と、下部材料チャンバーアセンブリからの上部アプリケーターアセンブリの分離を示している。
【
図9】段付きプラグ陥凹を有する本発明の別の実施形態を概略的に示す断面図である。
【
図10A-B】異なる直径のプラグを概略的に示す斜視図である。
【
図11A-B】マルチレベルプラグを概略的に示す立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1Aは、アプリケーター10を備えた単回または単位用量パッケージを示す。アプリケーター10を備えた単回単位用量パッケージは直立しており、歯科処置で使用される歯表面などの表面に適用される薬剤などの単回または単位用量の材料を含む。また、アプリケーターが、シールされた材料ウェルの上側でしっかりと保持され汚染から保護される。このアプリケーターは、単回用量パッケージから簡単に挿入および取り外しできる。
【0016】
材料チャンバー14にはスタンド12が取り付けられている。材料チャンバー14はハンドル18に壊れやすいように取り付けられている。材料チャンバー14とハンドル18との間にV字溝の脆弱ライン16が設けられている。内側半円筒部または半分円筒部20がハンドル18に取り付けられている。内側半円筒部20の遠位端には、カラーまたはフランジ22がある。突起部24が、内側半円筒部20の内側空洞に延びている。長手方向開口部28を有する外側部分円筒部26が、内側半円筒部20上にスナップ留めされている。この長手方向開口部28は、好ましくは、内側半円筒部20上にスナップ式嵌合を可能にするように、外側部分円筒部26の周囲に180°未満で延在する。外側部分円筒部26は、ハンドル18とカラーまたはフランジ22との間に保持される。外側部分円筒部26は内側半円筒部20上で回転する。閉位置に回転すると、外側部分円筒部26が内側半円筒部20の開放部分を覆って、アプリケーター32をしっかりと保持および保護する。上部平坦面30aが、外側部分円筒部26に形成され、下部平坦面30bが、材料チャンバー14に形成される。上部および下部平坦面30aおよび30bは、素材に関する情報、使用方法、またはその他の情報などの印または記載をそこに配することを可能にする表面を提供する。
【0017】
図1Bは、上部および下部平坦面30aおよび30bをより明確に示している。上部および下部平坦面30aおよび30bは、長方形として示されているが、任意の形状であり得る。
【0018】
図2は、内側半円筒部20内のアプリケーター32の界面または保持をより明確に示している。アプリケーター32は、長手方向開口28を通して内側半円筒部20に挿入され、突起部24によってその中に保持される。突起部24は、アプリケーター32に形成されているネックまたはくぼみ34内に伸びる。アプリケーター32は、アプリケーター端部またはブラシ36を有する。アプリケーター端部またはブラシ36は、剛毛、発泡体、フロック、または他の同等の材料で形成されてもよい。アプリケーター32が内側半円筒部20内に配置されると、外側部分円筒部26が内側半円筒部20に対して回転し、内側半円筒部20の開口部が外側部分円筒部26によって覆われる。そして、同心の内側半円筒部20内でアプリケーターが保持およびシールされる。
【0019】
図3は、アプリケーター10ならびに上部および下部平坦面30aおよび30bを備えた単回用量パッケージを明確に示している。材料チャンバー14とハンドル18との間のV字溝または脆弱ライン16もより明確に示されている。
【0020】
図4は、
図3の線4―4に沿った断面図である。内側半円筒部20と外側部分円筒部26との間の関係がより明確に示されている。アプリケーター32は、内側半円筒部20内の突起部24の間の位置に保持される。内側半円筒部20上に長手方向開口部28が配される。好ましくは、長手方向開口部28は、外側部分円筒部26の周囲に180°未満で延在する。長手方向開口部28は、好ましくは、内側半円筒部20の直径よりも小さいコードを間に有する。これにより、外側部分円筒部26の内側半円筒部20へのスナップ式嵌合が確保される。
【0021】
図5は、材料チャンバー14を含む本発明の構造をより明確に示す縦断面図である。材料チャンバー14内に配置されているのは、材料41である。材料41は、好ましくは液体であり、医学的または歯科的処置、およびその他の望ましい用途において用いられる薬剤であってよい。プラグ42aは、プラグ陥凹38に挿入される。材料チャンバー14の側壁にベント40が形成される。ベント40は、プラグ42aが挿入される際に材料チャンバー14から空気を排出することにより、プラグ陥凹38内へのプラグ42aの挿入を支援する。プラグ42aがプラグ陥凹38に挿入された後に材料チャンバー14が完全にシールされているように、ベント40はスタンド12の底部の前で終了することが好ましい。プラグ42aは、摩擦、接着剤、または音波溶接によってプラグ陥凹38内に保持され得る。好ましくは、プラグ42aは、スタンド12または材料チャンバー14に音波溶接される。V字溝または脆弱ライン16およびハンドル18に隣接する材料チャンバー14の開口部もより明確に示されている。したがって、ハンドル18がスタンド12に対して回転または曲げられると、V字溝または脆弱ライン16が破壊され、材料チャンバー14内に含まれる材料41へのアクセスを可能にする開口部が提供される。次に、材料チャンバー14中に含まれる材料41を表面に適用するためにアプリケーターを用いることができる。
【0022】
図6は、本発明のアプリケーター10を備えた単回用量パッケージの分解図であり、その構造を形成する構成要素をより明確に示している。内側半円筒部20上に外側部分円筒部26が配されている。外側部分円筒部26の長手方向開口部28が内側半円筒部20の開口部と位置合わせされた状態で、アプリケーター32を、ネック34を突起部24の間に挿入させて内側半円筒部20の開口部に挿入して、アプリケーター32をその中にしっかりと保持することができる。挿入されると、外側部分円筒部26は内側半円筒部20上で回転し、内側半円筒部20の開口部を閉じる。この構造は、アプリケーターを内側半円筒部20内にしっかりと保持し、アプリケーター32を汚染から保護する。
【0023】
図7A〜
図7Cは、
図5に示すプラグ陥凹38への挿入に使用可能である、異なる長さのプラグを示す。異なる長さのプラグは、材料チャンバー14の容積を変更または調整できるインサートを有する。例えば、
図7Aは、短いインサート48aを有するプラグ42aを示している。短いインサート48aは、
図5に示されるプラグ陥凹38に挿入されると、
図5に示される材料チャンバー14の容積が比較的大きくなるように、比較的短い長手方向長さ有する。
図7Bは、中程度インサート48bを有するプラグ42bを示している。中程度インサート48bは、
図5に示されるプラグ陥凹38に挿入されると、
図5に示される材料チャンバー14の容積が比較的小さくなるように、比較的長い長手方向長さを有する。
【0024】
図7Cは、最も長いインサート48cを有するプラグ42cを示している。最も長いインサート48cは、
図5に示されるプラグ陥凹38に挿入されると、
図5に示される材料チャンバー14の容積が相対的に最小になるように、最も長い長手方向長さを有する。プラグ42a、42b、および42cはすべて、その上に隆起部46を備えたベース44を有する。隆起部46は、超音波溶接を使用して材料チャンバーをプラグでシールするのを容易にする。
【0025】
インサート48a、48b、および48cの長手方向の長さを変えることにより、
図5に示される材料チャンバー14の容積を、必要に応じて変更することができる。例えば、選択されたプラグに応じて材料チャンバーの容積は、典型的には、例えば0.15mLから0.5mLの間の範囲とすることができる。
【0026】
図8A〜Bは、下部材料チャンバーアセンブリ52からの上部アプリケーターアセンブリ50の分離を示している。V字溝または脆弱ライン16に沿って下部材料チャンバーアセンブリ52から上部アプリケーターアセンブリ50を分離することにより、材料チャンバー14に開口部54が形成される。次に、材料チャンバー14中に含まれる材料にアプリケーター32でアクセスして、表面に適用することができる。
【0027】
本発明の構成および構造は、上部アプリケーターアセンブリ50を下部材料チャンバーアセンブリ52から分離するためにハンドル18をねじる際に、スタンド12を平らな表面上にしっかりと保持できるという利点を有する。これは、スタンド12と材料チャンバー14を動かさずに行うことができる。これにより、材料チャンバー14中に含まれる材料が飛散する可能性が大幅に減少する。
【0028】
図9および
図10A〜Bは、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態は、材料チャンバーの容積を変えるための異なる構成を有する。この実施形態では、アプリケーター110を備えた単回用量パッケージは、スタンド112および材料チャンバー114を有する。V字溝または脆弱ライン116が、材料チャンバー114をハンドル118から分離する。半円筒部120が、ハンドル118に取り付けられ、その中に突起部124を有する。半円筒部120の遠位端には、カラーまたはフランジ122がある。組み立てられたとき、外側部分円筒部126が、内側半円筒部120の上に配置される。比較的大きな平坦面130により、追加の印または書き込みをその上に配置して、ユーザーに情報を提供することが可能になる。スタンド112には、複数の段付きプラグ陥凹138が形成されている。段付きプラグ陥凹138の側壁面には、ベント140が形成されている。
【0029】
図10A〜Bは、
図9に示される段付きプラグ陥凹138に挿入される異なる直径のプラグを示し、
図9に示される材料チャンバー114の容積を所望に応じて調整することを可能にする。一例として、
図10Aは、小さな直径のベース144aと同じく小さな直径のインサート148aとを有するプラグ142aを示している。隆起部146aがベース144a上に形成され、超音波溶接によるプラグ142aのシールを促進するために使用される。同様に、
図10Bは、比較的大きな直径のベース144bと同じく比較的大きな直径のインサート148bとを有するプラグ142bを示している。また、隆起部146bがベース144b上に形成され、超音波溶接によるプラグ142bのシールを促進するために使用される。
【0030】
図9および
図10A〜Bを参照すると、材料チャンバー114の容積を、異なる直径のプラグ142a、142bを異なる直径の段付きプラグ陥凹138に挿入することにより変えることができる。より小さな直径のプラグは、段付きプラグの陥凹のさらに上方まで挿入されるので、より小さな直径のプラグを用いると材料チャンバー114の容積がより小さくなる。
【0031】
図11A〜Bは、
図9に示す材料チャンバー114の容積を変えるように使用できる別のタイプのプラグを示す。この実施形態の利点は、所望の容積を提供するように単回プラグを変更できること、および
図9に示される材料チャンバー114が漏れないように多段シールを用いることができることである。
図11Aは、異なる直径を有する複数の異なるインサート248a、248b、248cが形成されたベース244を有するマルチレベルプラグ242を示している。
図11Bは、より小さい直径のインサート248cおよび248bが除去または取り除かれたマルチレベルプラグ242’を示す。したがって、
図9に示される段付きプラグ陥凹138にマルチレベルプラグ242が挿入されたとき、
図9に示される材料チャンバー114の容積は、マルチレベルプラグ242’が段付きプラグ陥凹138に挿入されたときよりも小さくなる。マルチレベルプラグ242および242’の各レベルに配置された隆起部246により、各レベルでの複数シールを提供することが可能になる。この実施形態は、インサートと材料チャンバーの側壁との間に所定量の材料が集められることを防止することにより材料の浪費を減少させるという利点も有する。
【0032】
本発明は、アプリケーターをしっかりと保持し、開いたときに材料がこぼれないようにする改良されたユニットまたは単回用量パッケージを提供する。これにより、材料を表面に容易に適用できる。本発明は、また、アプリケーターをパッケージ内で交換し、材料を適用する間に保護することを可能にする。
【0033】
本発明を様々な実施形態に関して説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができる。
【国際調査報告】