(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-526246(P2020-526246A)
(43)【公表日】2020年8月31日
(54)【発明の名称】手指関節リハビリ運動補助具
(51)【国際特許分類】
A61H 1/02 20060101AFI20200803BHJP
【FI】
A61H1/02 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-568347(P2019-568347)
(86)(22)【出願日】2018年7月3日
(85)【翻訳文提出日】2019年12月25日
(86)【国際出願番号】CN2018094199
(87)【国際公開番号】WO2019007314
(87)【国際公開日】20190110
(31)【優先権主張番号】201710552259.0
(32)【優先日】2017年7月7日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519437364
【氏名又は名称】北京恒通信佳科技発展有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】519437375
【氏名又は名称】中山長曜医療器材有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】楊克強
(72)【発明者】
【氏名】冒真▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】山本圭治郎
【テーマコード(参考)】
4C046
【Fターム(参考)】
4C046AA09
4C046AA45
4C046BB05
4C046DD03
4C046DD36
(57)【要約】
手指関節リハビリ運動補助具を提供し、前記手指関節リハビリ運動補助具は、ゴム部材(11)と、少なくとも1つの小形ブラケット(12)と、少なくとも1つの中形ブラケット(13)と、少なくとも1つの大形ブラケット(14)を含み、該小形ブラケット(12)と、中形ブラケット(13)と、大形ブラケット(14)は該ゴム部材(11)に固定され、ゴム部材(11)の先端には指袋(112)が設置され、患者の手指を該指袋(112)に入れることができる。このようにして、手指関節リハビリ運動補助具はゴム部材(11)を患者の手指に装着し、ゴム部材(11)に固定された小形ブラケット(12)と、中形ブラケット(13)と、大形ブラケット(14)で動力源を固定することによって、動力源によってゴム部材(11)を曲げたり、伸展させたりすると共に、患者の手指動作を動かし、患者のリハビリトレーニングを支援する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手指関節リハビリ運動補助具であって、
ゴム部材と、少なくとも1つの小形ブラケットと、少なくとも1つの中形ブラケットと、少なくとも1つの大形ブラケットとを含み、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットは前記ゴム部材に固定され、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットの前記ゴム部材における固定位置はそれぞれ末節骨/中節骨、基節骨と中手骨に対応し、
前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットにはいずれも動力源を固定するための固定穴が設置され、
前記ゴム部材には更にゴム部材を他の補助構造に固定するための穴(115)が設置され、
前記ゴム部材の先端には指袋が設置され、患者の手指を前記指袋に入れることができ、
前記ゴム部材の裏面の曲面(116)の湾曲度は曲面(117)より大きく、患者の手指に容易にフィットすることができることを特徴とする手指関節リハビリ運動補助具。
【請求項2】
前記指袋の先端には開口部を有し、患者の手指を外に伸ばすことができ、患者の手指の触感を向上させることを特徴とする請求項1に記載の手指関節リハビリ運動補助具。
【請求項3】
前記ゴム部材には少なくとも4つの突出する円柱が設置され、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットにはいずれも前記円柱に嵌合される穴が設置されることを特徴とする請求項2に記載の手指関節リハビリ運動補助具。
【請求項4】
前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットは前記ゴム部材に固定される時、前記小形ブラケットと前記中形ブラケットの間及び/又は前記中形ブラケットと前記大形ブラケットの間における前記ゴム部材には、前記ゴム部材の可撓性を向上させるために、リング形の穴が設置されることを特徴とする請求項3に記載の手指関節リハビリ運動補助具。
【請求項5】
前記指袋には手指を支持するための平面が設けられることを特徴とする請求項4に記載の手指関節リハビリ運動補助具。
【請求項6】
前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットはいずれも軽量な材質で製造されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の手指関節リハビリ運動補助具。
【請求項7】
前記ゴム部材の材質はゴムであることを特徴とする請求項6に記載の手指関節リハビリ運動補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関節運動を支援する技術分野に関し、具体的に、手指関節リハビリ運動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
臨床的実証によれば、患者の四肢手術の術後、又は脳神経障害の早期リハビリテーション及び自然回復期間において、連続的な受動運動が行われることによって、患者の自発的運動の不足を解消してその身体の可動度を向上させると共に、対応的な合併症を減少させることが可能である。また、現在の患者では、脳梗塞などの中枢神経障害により手指が麻痺して拘縮してしまうことがあり、この場合、患者の手指運動を補助することができれば、患者の手指の回復速度を速めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記欠陥に鑑み、本発明の発明者は長期間にわたる研究と実践の結果、本発明に至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術欠陥を解決するために、本発明に係る技術的解決手段によれば、まず手指関節リハビリ運動補助具を提供し、前記手指関節リハビリ運動補助具は、
ゴム部材と、少なくとも1つの小形ブラケットと、少なくとも1つの中形ブラケットと、少なくとも1つの大形ブラケットを含み、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットは前記ゴム部材に固定され、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットの前記ゴム部材における固定位置はそれぞれ末節骨/中節骨、基節骨と中手骨に対応し、
前記ゴム部材の先端には指袋が設置され、患者の手指を前記指袋に入れることができる。
【0005】
好ましくは、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットにはいずれも動力源を固定するための固定穴が設置される。
【0006】
好ましくは、前記指袋の先端には開口部を有し、患者の手指を外に伸ばすことができ、患者の手指の触感を向上させる。
【0007】
好ましくは、前記ゴム部材には少なくとも4つの突出する円柱が設置され、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットにはいずれも前記円柱に嵌合される穴が設置される。
【0008】
好ましくは、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットは前記ゴム部材に固定される時、前記小形ブラケットと前記中形ブラケットの間及び/又は前記中形ブラケットと前記大形ブラケットの間における前記ゴム部材には、前記ゴム部材の可撓性を向上させるためのリング形の穴が設置される。
【0009】
好ましくは、前記ゴム部材の裏面の曲面116の湾曲度は曲面117より大きく、容易に患者の手指にフィットすることができる。
【0010】
好ましくは、前記指袋には手指を支持するための平面が設けられる。
【0011】
好ましくは、前記小形ブラケットと、前記中形ブラケットと、前記大形ブラケットはいずれも軽量な材質で製造される。
【0012】
好ましくは、前記ゴム部材の材質はゴムである。
【発明の効果】
【0013】
従来技術と比較すると、本発明の好適な効果は以下のとおりである。手指関節リハビリ運動補助具はゴム部材を患者の手指に装着し、ゴム部材に固定された小形ブラケットと、中形ブラケットと、大形ブラケットで動力源を固定することによって、動力源によってゴム部材を曲げたり、伸展させたりすると共に、患者の手指を動かして、患者のリハビリトレーニングを支援することである。
【0014】
本発明に係る各実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例を説明するために使用される図面を簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】人体の手部の骨格構造について説明するための図である。
【
図2】手指関節リハビリ運動補助具のブロック図である。
【
図3】示指、中指、薬指、小指に装着される手指関節リハビリ運動補助具の構成図である。
【
図4】示指、中指、薬指、小指に装着されるゴム部材の正面図である。
【
図5】示指、中指、薬指、小指に装着されるゴム部材の裏面図である。
【
図9】親指に装着される手指関節リハビリ運動補助具の構成図である。
【
図10】親指に装着されるゴム部材の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に図面に合わせ、本発明の上記及び他の技術的特徴及び利点をより詳細に説明する。
【0017】
[骨格構造]
本実施形態に係る関節運動補助装置を説明する前に、まず人体の手部の骨格構造について説明する。
【0018】
図1は手掌側から見た右手の骨格構造である。手部の骨格は、
図1に示すように、手根骨には親指、示指、中指、薬指及び小指の「中手骨」が連結されている。親指の中手骨には「基節骨」と「末節骨」で構成される指骨が連結されている。親指については、指先の末節骨は「第1関節」により基節骨に連結され、該基節骨は「第2関節」により親指の中手骨に連結されている。
【0019】
また、示指、中指、薬指及び小指の中手骨のそれぞれには「基節骨」、「中節骨」及び「末節骨」で構成される指骨が連結されている。示指、中指、薬指及び小指については、指先の末節骨は「第1関節」により中節骨に連結され、該中節骨は「第2関節」により基節骨に連結されている。且つ、該基節骨は「第3関節」により中手骨に連結されている。更に、以下の説明では、末節骨を骨格とする手指の部位は「末節部位」と称され、中節骨を骨格とする手指の部位は「中節部位」と称される。また、基節骨を骨格とする手指の部位は「基節部位」と称される。更に「中手骨」を骨格とする部位は「中手部位」と称される。
【0020】
[手指関節リハビリ運動補助具の構成]
図2は、ゴム部材11と、小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14を含む手指関節リハビリ運動補助具のブロック図である。小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14はいずれもゴム部材11に固定され、動力源であるベローズ3は小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14によって固定される。
【0021】
手指関節リハビリ運動補助具は各手指に装着できるが、各手指の長さと骨格構造が異なるため、各手指に装着されるゴム部材の構造と小形ブラケットの数が異なる。各手指の末節骨が短いため、小形ブラケット12で動力源(例えば、ベローズ)を固定し、動力源の作用下で手指の末節骨を動かし、小形ブラケット12のゴム部材における固定位置は手指の末節骨にある。示指、中指、薬指、小指はいずれも中節骨を有し、中節骨は基節骨より短いため、同様に小形ブラケット12で動力源を固定し、動力源がゴム部材から脱出し、ゴム部材を介して手指を動かすことができなくなることを回避し、この時、小形ブラケット12のゴム部材における固定位置は手指中節骨中央に位置する。手は、5つの手指にいずれも基節骨があり、中節骨より基節骨が長く、動力源をより手指にフィットするために、親指に装着されるゴム部材における第1関節に近い基節骨の位置に中形ブラケット13を設置して動力源を固定し、また、示指、中指、薬指、小指に装着されるゴム部材における第2関節に近い中節骨にいずれも中形ブラケット13を設置して動力源を固定する。5つの手指に装着されるゴム部材のそれぞれ基節骨末端と中手骨に対応する位置にいずれも大形ブラケット14を設置して動力源を固定する。このようにして、親指に装着されるゴム部材には1つの小形ブラケット12と、1つの中形ブラケット13と、1つの大形ブラケット14が設置され、他の4つの手指にはいずれも2つの小形ブラケット12と、1つの中形ブラケット13と、1つの大形ブラケット14が設置され、これによって親指に装着されるゴム部材は他の4つの手指に装着されるゴム部材と、構造が異なる。
【0022】
[示指、中指、薬指、小指における手指関節リハビリ運動補助具の構成]
図3は、示指、中指、薬指、小指に装着でき、ゴム部材11と、小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14を含む手指関節リハビリ運動補助具の構成図である。小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14はいずれもゴム部材11に固定される。
【0023】
ゴム部材11は患者の手指に装着でき、ゴム材料で製造され、特に医療用のシリコーンゴムが好ましく、該材料の可撓性が高く、患者の手指の異なる変形に良好に適することができ、
図4と
図5はそれぞれゴム部材11の正面と裏面であり、ゴム部材11の正面には小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14をゴム部材11に固定するための複数の突出する円柱111があり、突出する円柱111の数と小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14の総数が同じである。ゴム部材11の先端は指袋112を有し、指袋の先端が開口し、すなわち、ゴム部材11は開口端113を有し、患者の手指を指袋12に入れて開口端113から外に伸ばし、このようにして、患者の手指は露出され、患者の手指の触感を向上させることができ、患者の手指リハビリテーションに役立つ。指袋112の指腹部と接触する箇所に手指を支持するための平面1121があり、動力源の駆動で、手指を伸展させる時に手指を伸展状態に保持することができる。ゴム部材11において小形ブラケット12と中形ブラケット13の間及び/又は中形ブラケット13と大形ブラケット14の間にはリング形の開口部114が設置されることで、リング形の開口部114の周辺ゴム部材の可撓性を向上させ、患者の手指を曲げたり、伸展させたりする時、リング形の開口部114を備えるゴム部材11は患者の手指に緊密にフィットし、更に患者は手指関節リハビリ運動補助具による支援で受動動作をすることに役立ち、患者のリハビリテーションを容易にすることができる。ゴム部材11には更にゴム部材11を他の補助構造に固定する穴115が設置される。ゴム部材11の裏面の手指にフィットする曲面116の湾曲度が曲面117の湾曲度より大きく、容易に患者の手指に緊密にフィットすることができ、ゴム部材11は動力源の駆動によって屈曲や伸展する時に患者の手指は遅れがなくそれと同期に動くことができ、他の補助具に固定連結するのに用いられる曲面117の湾曲度が小さい。
【0024】
図6、
図7と
図8は、それぞれ小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14の構成図であり、
図6において、小形ブラケット12は固定穴121を有し、ゴム部材11を曲げたり、伸展させたりする動力源(例えば、ベローズ)を固定穴121に入れることで動力源を固定し、穴122は円柱111に嵌合し、円柱111は穴122に挿通し、小形ブラケットはゴム部材11に固定され、
中形ブラケット13の構造は小形ブラケット12と同じであるが、中形ブラケット13と小形ブラケット12がゴム部材11に固定される時、手指の長さ方向における中形ブラケット13の長さは小形ブラケット12の長さより大きく、中形ブラケット13にも固定穴131を有し、ゴム部材11を曲げたり、伸展させたりする動力源(例えば、ベローズ)を大きい穴131に入れることで動力源を固定し、穴132は円柱111に嵌合し、中形ブラケットはゴム部材11に固定され、
大形ブラケット14と小形ブラケット12と中形ブラケット13は構造が異なり、大形ブラケット14の長さが長く、そには2つの円柱111に嵌合される穴141があり、大形ブラケット14をゴム部材11に容易に固定することができる。それに更に固定穴142が設置され、ゴム部材11を曲げたり、伸展させたりする動力源(例えば、ベローズ)を大きい穴142に入れることで動力源を固定し、穴143を介して大形ブラケット14、ゴム部材11と他の補助具を一体に固定する。
【0025】
小形ブラケット12と、中形ブラケット13と、大形ブラケット14を長時間に装着する必要があるため、その材質はいずれも軽量な材料、例えば、プラスチックである。
【0026】
示指、中指、薬指、小指における手指関節リハビリ運動補助具の構造が同じであるが、この4つの手指の長さが異なるため、ゴム部材の長さも異なり、対応する円柱111の間の距離を調整することがある。
【0027】
該手指関節リハビリ運動補助具を動力源の作用下で曲げたり、伸展させたりすると共に、患者の手指を曲げたり、伸展させたりして、患者のリハビリトレーニングを支援する。
【0028】
[親指における手指関節リハビリ運動補助具の構成]
親指に装着される手指関節リハビリ運動補助具と他の手指における手指関節リハビリ運動補助具との差異として、親指に装着されるゴム部材に1つの小形ブラケットが固定されており、他の手指に装着されるゴム部材に2つの小形ブラケットが固定されているため、親指に装着されるゴム部材は他の手指に装着されるゴム部材と技術的特徴が異なる。
【0029】
図9は、ゴム部材21と、小形ブラケット22と、中形ブラケット23と、大形ブラケット24を含む親指に装着される手指関節リハビリ運動補助具であり、前記小形ブラケット22と、中形ブラケット23と、大形ブラケット24はゴム部材21に固定され、動力源であるベローズ3は小形ブラケット22と、中形ブラケット23と、大形ブラケット24によって固定される。
【0030】
図10は親指に装着されるゴム部材21であり、親指は、末節骨、基節骨と中手骨という3つの関節しか有せず、末節骨が短いので、ゴム部材21には小形ブラケット22で動力源(ベローズ)を固定する。基節骨と中手骨が比較的長いので、親指の第1関節に近い基節骨に対応するゴム部材の位置に中形ブラケット23を設置して動力源(ベローズ)を固定し、基節骨末端と中手骨に対応するゴム部材21の位置に大形ブラケット24を設置して動力源(ベローズ)を固定する。親指に装着されるゴム部材21には4つの突出する円柱211(円柱111と同じである)が設けられ、それぞれ小形ブラケット22と、中形ブラケット23と、大形ブラケット24を固定するのに用いられ、このようにして短い末節骨に対応するゴム部材には長さが小さい小形ブラケットを設置し、長い基節骨と中手骨に対応するゴム部材の位置にはそれぞれ中形ブラケット23と、大形ブラケット24が設置され、動力源をゴム部材に更にフィットさせ、更にゴム部材の変形を制御することに役立ち、ゴム部材は手指にフィットし、よって動力源(ベローズ)で手指の屈曲と伸展を制御する。ゴム部材21において小形ブラケット22と中形ブラケット23の間及び/又は中形ブラケット23と大形ブラケット24の間にはリング形の穴214(リング形の穴114と同じである)が設置され、他の手指に装着されるゴム部材11には、ゴム部材を患者の手指にフィットさせるために、3つのリング形の穴が開設される。ゴム部材21にも、先端に開口部213を備える指袋212が設けられ、患者の手指を指袋212に入れ、指先を開口部213から外に伸ばし、手指は露出され患者の手指の触感を向上させることに役立ち、患者の回復に有益である。同様に、ゴム部材21には穴215が設けられ、穴215を介してゴム部材21は他の補助具に一体に固定される。親指に装着される小形ブラケットと、中形ブラケットと、大形ブラケットの構造及び大きさはいずれも他の手指に装着されるものと同じである。
【0031】
このようにして、親指に装着される手指関節リハビリ運動補助具は動力源の作用下で曲げたり、伸展させたりすると共に、患者の手指を曲げたり、伸展させたりするように駆動して、患者のリハビリトレーニングを支援する。
【0032】
ベローズ内の空気圧を制御する装置は吸気、圧縮と排気を完了可能なすべての装置、例えば、電動エアポンプ、手動エアポンプ、足動エアポンプなどである。
【0033】
以上の記載は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明に対して例示的なものに過ぎず、限定するためのものではない。本発明の請求項に限定される趣旨と範囲内において多くの変形や修正、更に等価物による置換を行うことができるが、いずれも本発明の保護範囲に含まれることは、当業者に理解されたい。
【国際調査報告】