(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-530866(P2020-530866A)
(43)【公表日】2020年10月29日
(54)【発明の名称】酸素修復作用を有する溶融物が取り込まれた添加剤を包装用プラスチック中に形成する方法
(51)【国際特許分類】
C08L 101/00 20060101AFI20201002BHJP
C08K 3/08 20060101ALI20201002BHJP
C08K 3/10 20180101ALI20201002BHJP
C08K 3/01 20180101ALI20201002BHJP
C08L 23/00 20060101ALI20201002BHJP
B65D 65/02 20060101ALI20201002BHJP
【FI】
C08L101/00
C08K3/08
C08K3/10
C08K3/01
C08L23/00
B65D65/02 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2020-504395(P2020-504395)
(86)(22)【出願日】2018年7月13日
(85)【翻訳文提出日】2020年3月5日
(86)【国際出願番号】US2018042057
(87)【国際公開番号】WO2019022969
(87)【国際公開日】20190131
(31)【優先権主張番号】62/536,248
(32)【優先日】2017年7月24日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520028368
【氏名又は名称】パフォーマンス マネジメント アンド コンサルティング、インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】520028379
【氏名又は名称】サドラー、ジョージ ディー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サドラー、ジョージ ディー.
【テーマコード(参考)】
3E086
4J002
【Fターム(参考)】
3E086BA02
3E086BA15
3E086BA35
3E086BB05
3E086CA01
3E086CA28
4J002AA001
4J002BB001
4J002BB061
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4J002DC006
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4J002DF037
4J002DG047
4J002EG037
4J002FD206
4J002FD207
4J002GG02
(57)【要約】
食品、医薬品、または他の酸素感受性物質への酸素に関連した損傷を低減するための包装用の酸素修復押出またはその他の溶融相プラスチックを提供する製品および方法が開示される。包装および包装要素用の酸素修復溶融相組み込みプラスチックの製造方法は、一般に、ポリマー添加剤の成分との反応により酸素の移動を制限するおよび/または移動酸素を除去する化合物の酸素管理組み合わせの添加を含む。包装された食品からの水分が配合成分を部分的に潮解して、粉末金属または他の酸化性化合物の酸化を誘発するまで、乾燥成分は不活性のままである。他の添加剤は水分を吸収および分配し、電子の移動を促進して酸化を改善する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマーおよびこのポリマー内に分散された酸素反応性化合物を含むプラスチック包装材料であって、前記ポリマーは、その中に、前記プラスチック包装材料の全体にて酸素の移動を制限することを可能とする屈曲した通路を含む、プラスチック包装材料。
【請求項2】
前記酸素反応性化合物が、前記プラスチック包装材料の中へ移動する酸素と化学的に反応することができる、請求項1に記載のプラスチック包装材料。
【請求項3】
前記ポリマー内に分散された吸湿性化合物を更に含む、請求項1または2に記載のプラスチック包装材料。
【請求項4】
前記吸湿性化合物が、前記ポリマー内で屈曲した通路を誘発する、請求項3に記載のプラスチック包装材料。
【請求項5】
水分が前記吸湿性化合物を完全にまたは部分的に潮解するまで、前記酸素反応性化合物が不活性のままである、請求項3に記載のプラスチック包装材料。
【請求項6】
前記ポリマー内に分散された少なくとも1種の親水性化合物を更に含み、この親水性化合物は、水と前記吸湿性化合物との生成物を分配することができる、請求項3に記載のプラスチック包装材料。
【請求項7】
前記ポリマーがポリオレフィンまたはエチレン酢酸ビニルである、請求項1または2に記載のプラスチック包装材料。
【請求項8】
前記酸素反応性化合物が、鉄、アルミニウム、クロム、亜鉛、スズ、それらの組み合わせ、およびそれらの合金からなる群から選択される金属を含む、請求項1または2に記載のプラスチック包装材料。
【請求項9】
前記吸湿性化合物が、硫酸カリウム、硝酸カリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硝酸マグネシウム、炭酸カリウム、塩化マグネシウム、および酢酸カリウムからなる群から選択される、請求項3に記載のプラスチック包装材料。
【請求項10】
前記親水性化合物が、酸、塩基、イオン性化合物、活性炭、カーボンブラック、および鉱物からなる群から選択される、請求項6に記載のプラスチック包装材料。
【請求項11】
前記親水性化合物が、セルロース、変性セルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、キトサン、タンパク質、デキストリン、デンプン、ポリクオタニウム、ポリアクリルアミド、別のカチオン性ポリマー、および別のアニオン性ポリマーからなる群から選択される、請求項6に記載のプラスチック包装材料。
【請求項12】
アスコルビン酸、システイン、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される有機化合物を更に含む、請求項1または2に記載のプラスチック包装材料。
【請求項13】
前記酸素反応性化合物および前記吸湿性化合物が前記ポリマー中に均一に分布している、請求項3に記載のプラスチック包装材料。
【請求項14】
a)食品、ならびに、b)食品を包むプラスチック包装材料を含む包装食品製品であって、前記プラスチック包装材料は、ポリマー、前記ポリマー内に分散された酸素反応性化合物、および前記ポリマー内に分散された吸湿性化合物を含み、前記ポリマーは、その中に、前記プラスチック包装材料の全体にて酸素の移動を制限することを可能とする屈曲した通路を含む、包装食品製品。
【請求項15】
前記吸湿性化合物の誘発相対湿度で水分が前記吸湿性化合物を完全にまたは部分的に潮解するまで、前記酸素反応性化合物は不活性のままである、請求項14に記載の包装食品製品。
【請求項16】
前記吸湿性化合物の誘発相対湿度が、前記食品の平衡相対湿度(ERH)よりも低い、請求項15に記載の包装食品製品。
【請求項17】
前記吸湿性化合物の誘発相対湿度が、プラスチック包装材料の外側およびこれを包囲する周囲環境のERHよりも高い、請求項15または16に記載の包装食品製品。
【請求項18】
前記吸湿性化合物の誘発相対湿度が、前記食品のERHの10%以内である、請求項15に記載の包装食品製品。
【請求項19】
食品用プラスチック包装を形成する方法であって、
a)酸素反応性化合物と吸湿性化合物とをポリマー中に混合して前記プラスチック包装を形成する工程であって、前記吸湿性化合物がポリマー内に屈曲した通路を形成し、この屈曲した通路が前記プラスチック包装の全体にて酸素の移動を制限することを可能としている前記工程、および
b)前記プラスチック包装内に前記食品を取り囲む工程
を含む方法。
【請求項20】
前記包装工程後に生じた前記食品を包囲する湿分が前記食品への損傷を低減するように、前記食品のERHに基づいて前記吸湿性化合物を選択することを更に含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、酸素制御プラスチック包装に関する。より具体的には、本開示は、食品、医薬品、または他の酸素感受性物質への酸素結合損傷を低減する、包装用のプラスチックの酸素修復(remediating)溶融物が取りこまれた添加剤の形成方法に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本開示は、一般に、酸素抑制および/または酸素除去プラスチック包装に関する。包装には、酸素の移動を制限する、および/または化学反応により移動する酸素を除去する化合物の組み合わせから形成された酸素管理添加剤(以下、代替的に「添加剤」または「ポリマー添加剤」と称する)が包含される。包装食品からの水分が粉末金属または他の酸化性化合物の酸化を誘発(トリガー/誘起)する添加剤成分によって完全または部分的に吸収されるまで、乾燥成分は不活性のままである。他の任意選択の添加剤は、水分を吸収、分配し、および/または電子の移動を容易にして酸化を促進する。添加剤で改変されたポリマーの密閉容積内に含まれる食品の平衡相対湿度(ERH)に基づいて、1種以上の添加剤がさらに配合されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の組成物は、以下の列挙された項目のいずれかの実施形態として説明することができる。本明細書に記載の実施形態のいずれも、実施形態が互いに矛盾しない範囲で、本明細書に記載の任意の他の実施形態に関連させて使用できることが理解されるであろう。
【0004】
1.ポリマーおよびこのポリマー内に分散された酸素反応性化合物を含むプラスチック包装材料であって、前記ポリマーは、その中に、前記プラスチック包装材料の全体にて酸素の移動を制限することを可能とする屈曲した(曲がりくねった)通路を含む、プラスチック包装材料。
【0005】
2.前記酸素反応性化合物が、前記プラスチック包装材料の中へ移動する酸素と化学的に反応することができる、上記項目1に記載のプラスチック包装材料。
【0006】
3.前記ポリマー内に分散された吸湿性化合物を更に含む、上記項目1または2に記載のプラスチック包装材料。
【0007】
4.前記吸湿性化合物が、前記ポリマー内で屈曲した通路を誘発する、上記項目3に記載のプラスチック包装材料。
【0008】
5.水分が前記吸湿性化合物を完全にまたは部分的に潮解するまで、前記酸素反応性化合物が不活性のままである、上記項目3または4に記載のプラスチック包装材料。
【0009】
6.前記ポリマー内に分散された少なくとも1種の親水性化合物を更に含み、この親水性化合物は、水と前記吸湿性化合物との生成物を分配することができる、上記項目3〜5のいずれか1項に記載のプラスチック包装材料。
【0010】
7.前記ポリマーがポリオレフィンまたはエチレン酢酸ビニルである、上記項目1〜6のいずれか1項に記載のプラスチック包装材料。
【0011】
8.前記酸素反応性化合物が、鉄、アルミニウム、クロム、亜鉛、スズ、それらの組み合わせ、およびそれらの合金からなる群から選択される金属を含む、上記項目1〜7のいずれか1項に記載のプラスチック包装材料。
【0012】
9.前記吸湿性化合物が、硫酸カリウム、硝酸カリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硝酸マグネシウム、炭酸カリウム、塩化マグネシウム、および酢酸カリウムからなる群から選択される、上記項目3〜6のいずれか1項に記載のプラスチック包装材料。
【0013】
10.前記親水性化合物が、酸、塩基、イオン性化合物、活性炭、カーボンブラック、および鉱物からなる群から選択される、上記項目6に記載のプラスチック包装材料。
【0014】
11.前記親水性化合物が、セルロース、変性セルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、キトサン、タンパク質、デキストリン、デンプン、ポリクオタニウム、ポリアクリルアミド、別のカチオン性ポリマー、および別のアニオン性ポリマーからなる群から選択される、上記項目6または10に記載のプラスチック包装材料。
【0015】
12.アスコルビン酸、システイン、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される有機化合物を更に含む、上記項目1〜11のいずれか1項に記載のプラスチック包装材料。
【0016】
13.前記酸素反応性化合物および前記吸湿性化合物が前記ポリマー中に均一に分布している、上記項目3〜6または上記項目10〜11のいずれか1項に記載のプラスチック包装材料。
【0017】
14.a)食品、ならびに、b)食品を包むプラスチック包装材料を含む包装食品製品であって、前記プラスチック包装材料は、ポリマー、前記ポリマー内に分散された酸素反応性化合物、および前記ポリマー内に分散された吸湿性化合物を含み、前記ポリマーは、その中に、前記プラスチック包装材料の全体にて酸素の移動を制限することを可能とする屈曲した通路を含む、包装食品製品。
【0018】
15.前記吸湿性化合物の誘発相対湿度で水分が前記吸湿性化合物を完全にまたは部分的に潮解するまで、前記酸素反応性化合物が不活性のままである、上記項目14に記載の包装食品製品。
【0019】
16.前記吸湿性化合物の誘発相対湿度が、前記食品の平衡相対湿度(ERH)よりも低い、上記項目15に記載の包装食品製品。
【0020】
17.前記吸湿性化合物の誘発相対湿度が、プラスチック包装材料の外側およびこれを包囲する周囲環境のERHよりも高い、上記項目15または16に記載の包装食品製品。
【0021】
18.前記吸湿性化合物の誘発相対湿度が、前記食品のERHの10%以内である、上記項目15〜17のいずれか1項に記載の包装食品製品。
【0022】
19.食品用プラスチック包装を形成する方法であって、
a)酸素反応性化合物と吸湿性化合物とをポリマー中に混合して前記プラスチック包装を形成する工程であって、前記吸湿性化合物がポリマー内に屈曲した通路を形成し、この屈曲した通路が前記プラスチック包装の全体にて酸素の移動を制限することを可能としている前記工程、および
b)前記プラスチック包装内に前記食品を取り囲む工程
を含む方法。
【0023】
20.前記包装工程後に生じた前記食品を包囲する湿分が前記食品への損傷を低減するように、前記食品のERHに基づいて前記吸湿性化合物を選択することを更に含む、上記項目19に記載の方法。
【0024】
本開示は、特定の例示的な実施形態を記載するが、それらは、権利要求される発明を限定するために解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、酸素の移動を制限するおよび/または移動する酸素を排除する複数の化合物の酸素制限組み合わせを有するプラスチック包装の一部を示す概略側面図である。
【0026】
【
図2】
図2は、水分で誘発された10%の添加剤を含む射出成形シッパー(sipper)構造内の経時的な酸素空気飽和度(oxygen air saturation)を図示し、約2日後に酸素透過を超える酸素除去を示す。
【0027】
【
図3】
図3は、線形回帰線と一致する定常状態の透過領域を有する、誘発されていない添加物を含むサンプルから作られたシッパーを通る酸素透過率を示す。透過率は、回帰線の勾配であるb[l]から計算される(1時間あたりの酸素増加%の単位を有する)。
図3の値b[o]はy切片を表し、r2は相関係数を表す。
【0028】
【
図4】
図4は、バージン(未使用)のHDPE(添加剤なし)から作られたシッパーを通る酸素透過率を示し、ここで定常状態の透過領域は線形回帰線と一致している。透過率は、回帰線の勾配であるb[l]から計算される(1時間あたりの酸素増加%の単位を有する)。
図4の値b[o]はy切片を表し、r2は相関係数を表す。
【0029】
【
図5】
図5は、バージンのサンプル、誘発されていないサンプル、誘発されたサンプルの経時的な空気飽和度(air saturation)のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
例示的な実施形態の詳細な説明
A.概説
図1は、ポリマー添加剤の1種または複数の成分との反応により、酸素の移動を制限するおよび/または移動酸素を排除する複数の化合物の酸素制限組み合わせの追加を例示する。包装食品からの水分(または包装物質を含む他の水分)がポリマー添加剤の成分によって十分に吸収され、1種以上の水和化合物を形成するまで、乾燥した反応性成分は不活性のままである。乾燥成分は、完全または部分的に潮解し得る。次に、この1種以上の水和化合物は、粉末金属または他の酸化添加剤成分の酸化を引き起こす。任意選択の添加剤が含まれていてもよく、水分を吸収および分配し、電子の移動を促進して酸化を増大・促進する。
【0031】
さらに
図1を参照すると、ポリマー10は、大気と接触している包装表面を表す上端部12と、ポリマーの食品接触側を表す下端部14とを有する。「食品接触側」という用語は例示にすぎず、本明細書に記載の実施形態は食品に限定されないが、医薬品または他のいずれかの酸素感受性材料を含んでもよい。酸素抑制および/または酸素捕捉系に対するさまざまな可能な成分が包含される。
【0032】
図1に示すように、ポリマーと溶融混合された添加剤は、屈曲(曲がり/曲がりくねり)誘発成分16を含む。酸素は、これらの成分によって作成された通路をいかなる有意な濃度でも貫通できない。その代わり、酸素は、屈曲性を誘発する成分16によって作られた拡散障壁の周りを移動する。課された弧状の通路によりポリマーを通る酸素の移動は遅くなり、それによって食品接触面に入る酸素負荷の総計が制限される。
【0033】
ポリマー添加剤はまた、酸化可能な金属などの1種以上の酸素反応化合物18を含んでもよい。本明細書で使用される「酸素反応化合物」または「酸素反応性化合物」は、本開示に従って酸素と反応することができる化合物である。酸素移動に対する物理的障壁を導入する屈曲性誘発化合物とは異なり、酸素反応性化合物18は1種以上の化学反応により酸素を除去する。しかし、いくつかの実施形態では、酸素反応性化合物18は屈曲性を誘発する場合もある。
【0034】
ポリマー添加剤はまた、1種以上の吸湿性化合物20を含んでもよく、この吸湿性化合物20は、通常、水を吸収すると解離イオンに富む水和相を生成し、酸素反応化合物18の酸化を引き起こす塩である。いくつかの実施形態では、1種以上の吸湿性化合物20は1種以上の潮解性化合物である。
【0035】
いくつかの実施形態では、添加剤は、水と吸湿性化合物20の液体生成物を吸収および分配できる何らかの親水性化合物22をさらに含んでもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、追加の活性化化合物24が添加されてもよい。これらには、酸、塩基、または緩衝能を持つ化合物が含まれる(ただし、これらに限定されない)。
【0037】
B.屈曲性誘発物質および酸素反応剤の添加によるポリマーの酸素修復改質
押出の前に、物質の組み合わせを含む添加剤がポリマー内に溶融混合される。ポリマーに添加剤を導入することにより、ポリマーは物理的に修飾され、酸素の移動に対する物理的障壁の導入および/または化学反応による移動酸素の除去を通じて、食物(または他の酸素感受性成分)への酸素のアクセスを妨げる。好ましくは、酸素の化学的除去は、食物(または別の水分含有成分)がポリマー製の包装を満たすまで実質的に不活性のままである。
【0038】
食物からポリマーへの水分の移動は、塩の初期の水分吸収および/または潮解を促進する。その結果生じる水和塩の正および負イオンへの解離は、酸素反応性金属の酸化を促進する。
【0039】
大気から包装内部の酸化可能な成分への酸素移動に対する物理的障壁を課すため、タルク、マイカ(雲母)カオリン粘土(クレー)、セライト、バーミキュライト、ゼオライト、二酸化チタン、またはこれらの組み合わせなどの鉱物(それらに限定されない)をポリマーに添加してもよい。選択された鉱物はそれ自体、酸素移動の影響を受けない。外部環境から包装に入った酸素は、鉱物内包物の周囲の屈曲した(曲がりくねった)通路を移動する。一実施形態では、鉱物のアスペクト比は、その幅がその厚みよりも10倍以上大きくなるようなものであり得る。このような鉱物は、高いアスペクト比を持つと言われる。この高アスペクト比は、鉱物小板の積み重ね配列に有利であり、大気から包装された酸素感受性材料を含む内部包装構造までの酸素移動経路の屈曲度を高め、それによって酸素が包装に入る可能性を低減する。さらに、鉱物には、酸素除去活性の吸湿性誘発剤として機能する塩またはその他の化合物に対する幾分かのイオン結合親和性が含まれている。カオリン粘土、マイカおよびゼオライトなどのアルミノケイ酸塩化合物は、金属の酸化を促進するルイス酸官能性を有しており、これらが含まれていてもよい。したがって、このような鉱物は、屈曲性の提供、誘発成分の表面結合/分布、誘発水分の表面分布の通路の提供、および酸触媒プロセスによる金属の酸化の増大によって、添加剤において4つの役割を果たす可能性がある。二酸化チタンにもルイス酸官能性が含まれている。したがって、これは、酸化を促進し、他の添加成分の色の寄与を相殺する白色度を提供するという二重の役割を果たし得る。
【0040】
酸素は多くの食品に有害である。一部のポリマーおよびラミネートは酸素移動に対する優れたバリアを提供するが、これらは高価になる傾向があり、および/または押出加工するのが実用的ではない。また一部のポリマーおよびラミネートは、他の包装成分への取り付けに問題が生じることもたびたびある。本明細書に記載される低コストの包装用途は、主にポリオレフィンを使用するが、他のポリマーが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、本開示は、酸素修復の2つの方法の結合を例示しているが、いずれかの実施形態が単独で使用され得ることが企図される。最初の実施形態は、酸素移動に抵抗性のある化合物、通常は鉱物を導入する。いくつかの実施形態では、そのような化合物は高いアスペクト比を有する。アスペクト比は、表面の幅と厚みの比率である。アスペクト比が高いと、隙間領域に比較的少ないポリマーを有して鉱物がタイトに堆積し、プレート対プレートの接着(plaque−to−plaque adhesion)が誘導される。鉱物は酸素の移動に対して不透過性であるため、系に入る全ての酸素は鉱物プレート間の屈曲したポリマー通路中を湾曲して進む。アスペクト比が高いほど、移動通路はより大きく屈曲する。この追加された屈曲は、その経路内で酸素が外気から酸素感受性内容物へと移動する長さを増大させる。移動する酸素量は、移動通路の距離に反比例する。したがって、その包装に移動用の屈曲した通路が多く含まれる場合、包装を通って移動する酸素は少なくなる。屈曲性を誘発するプレートは、ピース内のポリマーの量を減らし、活性成分を活性化する水分と酸素が通る回廊の間でそのような活性成分をクラスター化する傾向がある。さらに、屈曲性を誘発する鉱物は、多くの場合、高いイオン結合能を持っている。イオン結合は、吸湿性を誘発する化合物の分散を促進し、それにより酸素除去速度を加速することができる。
【0041】
酸素を修復する2番目のアプローチは、反応により酸素を除去することである。ほとんどの金属はある程度酸素と反応する。不飽和脂肪やアスコルビン酸など、酸素と反応する多くの食品グレードの有機化合物もある。高密度の金属を利用可能なことは、酸素除去剤としてのそれらの使用にとって好ましい。通常、金属の密度は有機化合物の密度を数倍超える。したがって、単位重量あたりの金属の体積は比較的小さい。これは、ポリマーのバルク特性が比較的少量の添加物によって圧倒されないという利点を提供する。屈曲性を誘発する鉱物と同様に、酸素は無傷の金属に入ることができない。したがって、金属表面で酸素除去が行われる。さらに、細かく粉末化された金属の大きな表面積は、酸素除去に有利である。したがって、金属は、効率を高めるために、好ましくは微粉金属である。高メッシュ鉄およびその他の特定の金属には、アトマイズ化、電解質、および多孔性(スポンジ状、苔状、または水素還元と称されることもある)の変種がある。これらの変種はすべて、酸素を適切に除去することができる。一部の用途では、非多孔性の鉄が使用される。非多孔性鉄は、粒子径が小さく、多孔性鉄に比べて押出加工が容易であり得る。他の用途では、多孔性鉄が使用される。多孔性粒子は、それ自体で屈曲性を与え得る。また、酸素反応性の多くは内部の細孔内で生じる。したがって、多孔性構造は、表面積に対する反応性の比が高い。金属粒子の表面のみが、添加剤含有ポリマーに色を与える。したがって、多孔性金属は、添加剤含有ポリマーへの金属関連の色の影響を最小限に抑えることができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、鉱物以外に、屈曲性は、酸素を透過する能力がないかまたは制限されていることが知られている遮蔽性ポリマーフレークまたは他の有機材料を使用して導入され得る。たとえば、ポリマーまたは他の有機化合物の純粋な結晶は酸素を透過しないため、屈曲性を追加するために使用できる。いくつかの実施形態では、植物由来の繊維などの安価な充填剤(バルク化剤)は、酸素の移動遮蔽を提供し得る。さらなる実施形態では、EVOH(エチレンコビニルアルコール)などの遮蔽性ポリマーを添加して、移動に対する遮蔽性を課してもよい。さらに、屈曲性を誘発するために、ガラス、セラミック、金属フレークが追加される場合がある。
【0043】
いくつかのタイプの金属は、一般的なまたは限られた食品接触用途に適している。これらには、鉄、アルミニウム、クロム、亜鉛、スズ、ならびに、これらの組み合わせおよび/または合金が含まれる。これらの金属はそれぞれ、幾分か酸化する傾向がある。鉄とスズは分子状酸素と容易に反応して、酸素を迅速に除去する。亜鉛は酸化して艶消しの緑青になり、さらなる酸化に抵抗性を有する。クロムとアルミニウムは両方ともほぼ瞬時に酸化して、酸素とのさらなる反応に抵抗性を有する透明なコーティングを形成し、単独では不適切な候補になる。ただし、2つ以上の金属の合金は、それらの金属自体が許容できない場合でも、酸素を除去するために使用される場合がある。たとえば、アルミニウムと亜鉛の合金は酸素と素早く反応し、酸素除去用の包装材料に組み込むのに実用的であり得る。アスコルビン酸、システイン、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩などの一部の有機化合物は、酸素を除去し、食品への直接添加が承認されている。そのような材料は、単独で、または粉末金属と組み合わせて使用される場合がある。
【0044】
C.潮解性誘発剤
ポリマーを改変(変性)するために添加される物質の組み合わせのうちの少なくとも1つの物質は、水を吸収し、および/または特徴的な平衡相対湿度(ERH)で潮解し始める物質であってよい。平衡相対湿度(ERH)はまた、本明細書で「誘発(トリガー)相対湿度」(“triggering relative humidity”)または「誘発(トリガー)ERH」(“triggering ERH”)とも称される。この誘発相対湿度より下では、反応性成分は乾燥したままで、酸素の除去はほとんどまたはまったく起こらない。誘発相対湿度を超えると、潮解性添加剤は部分的または完全に液化して酸素除去プロセスを誘発する。この材料固有のERHは、冷却された表面の露点にいくつかの点で似ている。たとえば、ある物質は急激で予測可能な水分レベルで水を吸収し始める場合がある。好ましい誘発ERHは、食品のERHよりも小さいが、周囲環境のERHよりも大きい。多くの流動食品の場合、誘発ERHは約92%〜約100%の相対湿度であってよい。乾燥食品の場合、ERHは約17%と低い場合がある。食品のERHは、ポリマーを活性化するために添加される物質の組み合わせで使用される潮解性物質を決定する場合がある。また、潮解性物質が屈曲性誘発物質の表面に吸収されて誘発剤の表面積を増大させ、誘発剤の活性がポリマー全体にて均一に分散することが望ましい(必須ではないが)。
【0045】
通常、金属の酸化にはいくらかの水分が関与し、イオンが豊富な即時の環境によって加速される。ほとんどの場合、酸素捕捉金属をポリマーに封入すると、金属が酸化から保護される傾向があると考えられる。実際、金属(特に鉄系金属)は、酸化を防ぐために、塗装、粉体塗装、またはプラスチックへの浸漬がよく行われる。いくつかの実施形態では、本開示によれば、何らかの潮解性物質、多くの場合鉱物塩をポリマー内に組み込み、食品から水分を引き出して塩の潮解を開始する。塩(およびその他の吸湿性化合物)は、その材料の特徴的な何らかのERH特性で可溶化し始める。
【0046】
食品によって与えられるERHよりも低いが外部環境のERHよりも大きいERHで潮解する化合物を選択することによって、誘発化合物の誘発ERHよりも大きいERHを有する食品で包装を充填する際に、後続の酸化誘発を伴う液化を調整して、酸素除去を活性することができる。空の包装を取り巻く環境のERHが塩の誘発ERHを下回っている限り、包装を充填する前に金属の酸化がほとんどまたはまったく発生しないため、ERH誘発は、金属を早期の消耗から保護する。
【0047】
ほぼすべてのERH範囲で潮解する塩を見出すことができる。たとえば、いくつかの一般的な塩のERH誘発範囲には、硫酸カリウム(98%ERH)、硝酸カリウム(96%ERH)、塩化カリウム(86%ERH)、塩化ナトリウム(76%ERH)、硝酸マグネシウム(53%)、炭酸カリウム(43%ERH)、塩化マグネシウム(33%ERH)、酢酸カリウム(22%ERH)、および塩化リチウム(11%ERH)が含まれる。塩化リチウムを除いて、これらの塩はすべて食品接触認可を受けている。潮解が引き起こされると、解離した塩イオンが金属の酸化を触媒する。多くの有機化合物にも潮解点があり、塩の代わりに、または塩と組み合わせて使用され得る。
【0048】
D.平衡相対湿度を制御する潮解性物質の存在
潮解性物質が酸素除去を誘発するために加えられると、その塩に特徴的な誘発湿度でERHが安定する。したがって、潮解ERHを慎重に選択すると、酸素除去が誘発されると共に、食品を囲む自由空間でERHを制御することができる。
【0049】
ERHは、材料の潮解点付近で安定化される。酸化誘発塩を慎重に選択することによって、多くの場合、単一の塩または塩の組み合わせを見出すことができる。これは、酸素誘発と共に、特定の食品に対して理想的に有益な領域においてERHを同時に制御する。ERH安定化に使用されるのと同じ材料が、潮解性誘発に使用されるが、典型的には鉱物塩を構成する。
【0050】
潮解性塩が酸素除去を誘発するのと同様に、ERHの制御のために有機潮解性物質も存在する。これらは単独で、または潮解性塩と組み合わせて使用することができる。
【0051】
E.潮解性液体の結合と分配のための親水性ポリマーの含有
いくつかの実施形態では、潮解性液体をポリマー溶融物全体に分散させるウィック(すなわち分散剤)として作用する親水性コロイド(または他の親水性化学物質)が含まれてもよい。そのような材料は、酸素感受性成分の酸化を促進するために、酸、塩基またはイオン機能性を含んでもよい。しかし、この材料は、活性炭、カーボンブラック、または鉱物などのより単純な材料でもよい。
【0052】
潮解性流体の局所的なパドリング(puddling)は、場合によっては可能であるが、望ましくない場合がある。さまざまな親水性ポリマーは、水分を吸収し、活性化されたポリマー系全体に水分が分布する可能性のある通路を提供することができる。これらのポリマーのいくつかは、添加剤混合物中の粉末金属または他の酸化可能な成分の酸化を促進するイオン側基も持っている。特定のポリマーも電気を伝導する。いくつかの実施形態では、これらのポリマーは、酸化プロセスに関連する電子の流れおよび交換を促進するために、添加剤混合物に追加されてもよい。
【0053】
これらのポリマーのいくつかは、添加剤混合物中の粉末金属または他の酸化可能な成分の酸化を促進するイオン側基を持っている。特定のポリマーも電気を伝導する。これらのポリマーは、酸化プロセスに関連する電子輸送及び交換を促進するために、混合物に追加される場合がある。
【0054】
F.酸素反応化合物の酸化を促進する化合物
酸素反応化合物の酸化を促進するために、追加の化合物を任意選択で追加してもよい。そのような化合物には、粉末酸、粉末塩基、イオン性ポリマー、界面活性剤、導電性ポリマー、緩衝剤、およびこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0055】
G.本発明の各発明特定事項(構成要素)の組み合わせ
一般に、本発明の各発明特定事項(構成要素)は、任意選択のまたは選択的な配合物成分を表し、または、1つの配合物にとって望ましいものであり得るが特定の変種配合物にとっては望ましくないものであり得る成分を表すことがある。
【0056】
例えば、屈曲性誘発化合物は、潮解性誘発剤としても機能し得る。場合によっては、酸素反応性化合物は、単独で、または他の屈曲誘発成分と組み合わせて屈曲を誘発するのに役立ち得る。場合によっては、潮解性材料を選択して、酸素だけではなくERHを制御する。この場合、誘発剤とERH制御の共同機能を果たすために、誘発塩以外の異なる塩が選択されることもあり得る。一部の潮解性材料(潮解点が非常に低いもの)がポリマー内で完全に液化する可能性もある。これらの場合、何らかの親水性ポリマーまたはその他の保湿剤を使用して、流動性成分を吸収および分散させることもあり得る。加えて、いくつかの実施形態では、pHおよびイオン環境は、酸、塩基、または緩衝剤で調整されることがあり得る。
【0057】
H.例示的な実施形態の使用
酸素感受性の食品、医薬品、または他の酸素感受性の化合物への酸素のアクセスを大幅に減らすポリマー添加剤系を説明する。
【0058】
包装された酸素感受性食品および/または他の酸素感受性材料への酸素のアクセスを大幅に減らすポリマー添加剤系を説明する。添加剤は、少なくとも3つの成分の組み合わせであってもよい。一つの成分は鉱物であり、好ましくは高いアスペクト比を有し、酸素の移動に対する物理的障壁として機能する。2番目の成分は、通常は金属粉末である酸化可能な成分で、化学反応により酸素を除去する。3番目の成分は、潮解性の塩を通常含む誘発剤である。
【0059】
一部の実施形態では、添加剤配合物は、約1〜約5、約1〜約4、約1〜約3、約2〜約5、または約3〜約5重量部の1種または複数種の酸素反応性化合物または構成要素を含む。いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約0.1〜約5、約0.1〜約4、約0.1〜約3、約1〜約5、約1〜約4、約1〜約3、約2〜約5または約3〜約5重量部の1種または複数種の吸湿性化合物を含む。いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約0.1〜約5、約0.2〜約5、約0.5〜約5、約1〜約5、約0.1〜約2、約0.2〜約2、約0.5〜約2または約1〜約2重量部の1種または複数種の屈曲性誘発化合物を含む。添加剤配合物は、最初に約1〜約10、約2〜約6、または約4重量部の担体(キャリア)液体を添加することによりプラスチックに導入することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約1から約5、約1から約4、約1から約3、約2から約5、または約3から約5重量部の電解鉄を含む。いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約1から約5、約1から約4、約1から約3、約2から約5、または約3から約5重量部の塩化ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約0.1〜約5、約0.2〜約5、約0.5〜約5、約1〜約5、約0.1〜約2、約0.2〜約2、約0.5〜約2または約1〜約2重量部の二酸化チタンを含む。添加剤配合物は、プラスチックに直接、または最初に約1〜約10、約2〜約6、または約4重量部の鉱油をプラスチックに加えることにより導入することができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約1から約5、約1から約4、約1から約3、約2から約5、または約3から約5重量部の電解鉄を含む。いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約0.1〜約5、約0.1〜約4、約0.1〜約3、約1〜約5、約1〜約4、約1〜約3、約2〜約5または約3〜約5重量部の塩化ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約0.1〜約5、約0.2〜約5、約0.5〜約5、約1〜約5、約0.1〜約2、約0.2〜約2、約0.5〜約2または約1〜約2重量部の二酸化チタンを含む。いくつかの実施形態では、添加剤配合物は、約0.1〜約5、約0.2〜約5、約0.5〜約5、約1〜約5、約0.1〜約2、約0.2〜約2、約0.5〜約2または約1〜約2重量部の粘土(クレー)を含む。添加剤配合物は、プラスチックに直接、または最初に約1〜約10、約2〜約6、または約5重量部の鉱油をプラスチックに添加することにより導入することができる。
【0062】
好ましい実施形態では、約3重量部の電解鉄、約3重量部の塩化ナトリウム、および約1重量部の二酸化チタンが添加剤配合物を構成する。添加剤配合物は、プラスチックに直接、または最初に約4重量部の鉱油をプラスチックに添加することにより導入されてもよい。
【0063】
別の好ましい実施形態では、約3重量部の電解鉄、約1重量部の塩化ナトリウム、および約1重量部の二酸化チタンが添加剤配合物を構成する。添加剤配合物は、プラスチックに直接、または最初に約4重量部の鉱油をプラスチックに添加することにより導入されてもよい。
【0064】
さらに別の好ましい実施形態では、約2重量部の電解鉄、約1重量部の塩化ナトリウム、約1重量部の二酸化チタン、および約1重量部の粘土が添加剤配合物を構成する。添加剤配合物は、プラスチックに直接導入してもよいし、最初に約5重量部の鉱油をプラスチックに添加することにより導入されてもよい。
【0065】
好ましい実施形態では、約2部の電解鉄、約1部の塩化ナトリウム、約1部の二酸化チタン、および約1部のカオリン(「チャイナ」クレー)が添加剤配合物を構成する。いくつかの実施形態では、すべての成分は約10ミクロン未満の粒子サイズである。
【0066】
好ましい実施形態では、小麦粉塩(flour salt)と呼ばれる既に微細なNaClが提供され、ボールミルで処理されてさらに粉砕される。次に、鉄粉を混合物に加え、混合物を混転させて塩を鉄粒子に含浸させる。最後に、二酸化チタンと粘土が追加される。混合物をボールミルで一緒に混転させて二酸化チタンを破砕するが、これは凝集する傾向がある。
【0067】
添加剤は、プラスチック、通常はポリオレフィン中への押出混合または他の形態の溶融物組み込みによって均一に分布される。例えば、ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、それらのコポリマー、またはこれらの組み合わせであり得る。追加の実施形態では、プラスチックはエチレン酢酸ビニル(EVA)であってもよい。添加剤は、鉱油などの液体ビヒクルまたは別の食品グレードの液体ビヒクルを介して導入されてもよい。あるいは、添加物は乾燥形態で導入されてもよい。混合物は、(限定されないが)備品、キャップ、シッパー、および分配要素などの包装または包装部品に、射出成形されるか、さもなければ、熱成形される。添加剤は、ホットメルト接着剤ポリマーに組み込まれ、その後、キャップまたは他の構造に溶融計量されてもよい。次いで、完成した部品は、酸素、水分、および/または微生物による損傷などの大気損傷から包囲内容物を保護する手段として、通常の商業プロセスを経て、完成した容器、クロージャー、包装またはその他の構造内に、またはその上に形成または組み込まれ、内部の内容物を外部環境から継続的に分離する。
【0068】
いくつかの実施形態では、得られるプラスチックが約5重量%、約10重量%、約15重量%、または約20重量%までの添加剤を有するような量で、添加剤成分をプラスチック量に添加してもよい。加えて、得られるプラスチックは、約1重量%〜約25重量%、約5重量%〜約20重量%、約5重量%〜約15重量%、または約7重量%〜約12重量%の添加剤を有し得る。これらの成分をプラスチックに導入する目的で、鉱油などの液体キャリアをこれらの量の添加成分に加えてもよい。
【0069】
混合物の酸素反応性成分は、食品または他の水分含有酸素感受性成分が容器に充填されるまで、基本的に不活性のままである。潮解性塩は、食品(または他の酸素感受性の内容物)によって提供されるERHよりも低いが、予想される周囲の外部環境のERHよりも高い平衡相対湿度(ERH)で潮解するように慎重に選択されてよい。
【0070】
包装が充填されると、塩はプラスチック内に水を引き込み、水は塩を潮解し始める。潮解された塩のイオン化によって生成されたイオンは、酸素の存在下で金属の酸化を誘発する。したがって、酸素は封じ込められた領域に入るのを高アスペクト比の鉱物によって妨げられ、酸化可能な成分との反応により内部の食品接触チャンバーからも除去される。食品と誘発材料を慎重に合わせることにより、成分の早期酸化が制限される。食品のERHが非常に低いと予想され、外部環境の湿度が高い「乾燥」食品などのいくつかの場合には、環境の活性化に対する何らかの保護(使用前に成分を閉じた袋に入れておくなど)が利用される場合がある。
【0071】
反応性混合物は、酸素除去の反応速度を促進するために他の成分を含んでもよい。そのような成分には、親水性ポリマー(イオン官能性の有無にかかわらず)、酸、塩基、および緩衝剤が含まれ得る。
【0072】
潮解性の塩は、その特徴的なERHにてERHを平衡(安定化)させる傾向がある。したがって、塩を慎重に選択することで、ERHを食品にとって有益な値に制御することもできる。ERH制御は、酸素の結合制御の有無にかかわらず、水分に敏感な食品のいずれにも使用することができる。
【0073】
屈曲性誘発物質と酸素反応剤の添加によるポリマーの酸素修復改質
【0074】
添加物は、タルク、マイカ、カオリン粘土、セライト、バーミキュライト、および/またはゼオライトなどの(ただしこれらに限定されない)屈曲性を誘発する鉱物(例えば、ミクロサイズの粉末として)を包含していてよく、これはポリマーに添加することができ、大気から食品を含む内部包装への酸素移動に対する物理的障壁を与える。酸素移動に対する不浸透性または実質的に不浸透性の障壁を示す鉱物が選択される。環境から入ってくる酸素は、鉱物内包物の周囲の回り道で移動する。好ましくは、鉱物のアスペクト比は、その幅が厚みの10倍以上になるようなものである。このような鉱物は、高いアスペクト比を持つと言われている。アスペクト比が高いと、鉱物プレートの積み重ね配列が有利になり、大気から包装された酸素感受性材料を含む内部包装構造体への酸素の移動通路の屈曲性が増大する。さらに、鉱物は、活性の潮解性誘発剤として機能する塩または他の化合物に対して、ある程度の結合親和性を含む場合がある。
【0075】
鉱物は、好ましくは10より大きい、より好ましくは100より大きいアスペクト比(幅/厚み)を有する。
【0076】
鉱物は、誘発剤を吸収するための幾分かのイオン結合容量を有し得る。
【0077】
酸素反応物質には、細かく粉砕された(<10μ)元素鉄、スズ、亜鉛の1つまたは組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0079】
通常、これらに限定されないが、硫酸カリウム(98%ERH)、硝酸カリウム(96%ERH)、塩化カリウム(86%ERH)、塩化ナトリウム(76%ERH)、硝酸マグネシウム(53%ERH)、炭酸カリウム(43%ERH)、塩化マグネシウム(33%ERH)、酢酸カリウム(22%ERH)、または塩化リチウム(11%ERH)などの塩が選択される。
【0080】
平衡相対湿度を制御する潮解性物質の存在
【0081】
選択される塩は、潮解性について上述したものであり得るが、食品の理想的なERHに目を向けて選択される。
【0082】
潮解性液体に結合して分配するための親水性ポリマーの包含
【0083】
親水性ポリマーには、限定されないが、セルロース、変性セルロース(ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなど)、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、酢酸ポリビニル、キトサン、タンパク質、デキストリン、デンプン(変性された/変性されていない)、ポリクオタニウム、ポリアクリルアミド、その他のカチオン性、アニオン性ポリマーが含まれる。
【0084】
酸素感受性成分の酸化を促進する化合物
【0085】
酸素感受性成分の酸化を促進するために添加され得る化合物には、限定されないが、タンニン、安息香酸(塩)、シュウ酸(塩)、クエン酸(塩)、リンゴ酸(塩)、酒石酸(塩)、アスコルビン酸(塩)、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸一カルシウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムアルミニウム、ピロリン酸ナトリウム、フミン酸、フルボ酸、および硫酸アルミニウムなどの有機酸(およびその塩)が含まれる。
【0086】
添加され得る化合物には、追加的または代替的に、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、他のアルカリおよびアルカリ土類金属水酸化物、食品に安全な遷移金属の水酸化物、および鉱物ルイス酸などの塩基性化合物が含まれうる。
【実施例】
【0087】
実施例
【0088】
例1
有機酸・酸素捕捉剤を使用した最初の試験
【0089】
酸素動態は、バージンおよび添加剤含有のシッパーで試験を行った。添加剤配合物は、シッパーなどの製品を形成するために使用できるポリマーに添加された。ここでは、シッパーの酸素除去活性について、水分誘発を伴う場合及び伴わない場合の両方で試験を行った。
【0090】
市販の押出加工されたシッパーを使用した最初の試験では、酸素除去の触媒として有機酸を含有するサンプルが作成された。添加剤配合物は、2重量部の酒石酸、3重量部の鉄、0.5重量部の粘土(クレー)、および2.5重量部のNaClを含んでいた。添加剤配合物は、乾燥混合物としてポリマーに添加された。酒石酸、マレイン酸、および/またはアスコルビン酸が挙げられるがこれらに限定されない代替的な酸が、代替的に、添加剤配合物の15±5重量%で添加剤配合物に含まれてもよいことを理解されたい。シッパーには4重量%の添加剤配合物を含んでいた。この最初の試験では、設計どおりにシッパー内の添加剤が水分で誘発されると酸素が除去されたが、射出成形中に焦げた色と香りが発生した。サンプルも非常に暗色であった。
【0091】
例2
有機酸・酸素捕捉剤を使用した第2の試験
【0092】
第2の試験では、添加剤配合物は、2重量部のアジピン酸、3重量部の鉄、0.5重量部の粘土、および2.5重量部のNaClを含んでいた。添加剤配合物は、乾燥混合物としてポリマーに添加された。フマル酸、アジピン酸、および/またはポリ酢酸を含むがこれらに限定されない熱安定性の誘発剤である有機酸は、代替的に、添加剤配合物の15±5重量%で添加剤配合物に含まれてもよいことを理解されたい。シッパーには4重量%の添加剤が含まれていた。この2番目の試験では、オハイオ州のリサイクル施設でiCareによって添加剤がペレットに配合された。この試験の射出成形シッパーは、最初の実施で観察された焦げた香りを保持した。さらに、水分保持と早期の誘発が観察された。おそらく、誘発水分は、押し出されたペレットを固化するために使用された冷却水に由来していた。観測された水分は、ペレット化プロセスに固有の水冷ステップから生じた。添加物が約7重量%を超えると、ペレットは水分があり、成形が悪く、スポンジ状になった。
【0093】
例3
鉄・酸素捕捉剤を用いた添加物含有誘発サンプルの酸素動態
【0094】
第3の試験では、ルイス酸官能性を有する鉱物で有機酸を置き換えたサンプルを準備した。特に、シッパーには、重量で10%の添加剤が含まれていた。この例では、添加剤配合物には、鉄3重量部、塩化ナトリウム3重量部、および二酸化チタン1重量部が含まれていた。添加剤配合物は、最初に(他の添加剤成分に対して)4重量部の鉱油を添加することによりポリマーに送達された。顆粒の外表面のみが暗色に寄与した。したがって、理論的な酸素除去能力がわずかに低下するだけで、シッパー片への色の影響が最小限に抑えられた。添加剤は、別個のペレット化ステップなしで、未使用のポリマーペレットと適切にブレンドするように見えた。焦げた香りは観察されなかった。
【0095】
未使用のHDPEから作成されたシッパーの予測される年間純透過量は、1年あたり5.6ccO
2であった。誘発されていない添加剤含有シッパーは、1年あたり2.6ccO
2の透過が予測された。誘発添加剤含有シッパーは酸素を除去したため、シッパーに起因する年間透過はなかった。各シッパーには約50mgの鉄が含まれていた。鉄酸素捕捉剤は、重量で添加剤の約1/3を占めた。理論的には、50mgの鉄が約15ccのO
2を除去する。したがって、理論的には、シッパーには、1年間食品を保護するのに十分な酸素除去能力が含まれている。
【0096】
誘発は、綿50mgを水で湿らせ、この水分を含んだペレットをシッパー内に入れることによって開始された。シッパー内のガスの自由な移動が妨げられないように注意が払われた。シッパーを試験装置に取り付け、酸素の99.9%が除去されるまで窒素でパージし、その後6日間にわたって酸素の動態を監視した(
図2)。
【0097】
ポリマー同伴酸素のガス放出に関連する酸素測定値の特徴的な初期増加があった。一般に、24〜48時間で透過平衡が達成された(屈曲性化合物の存在に依る)。
図2は、約24時間までに幾分かの添加剤誘発が発生したことを示唆している。ただし、平衡化の2日目まで酸素除去は透過を超えなかった。このサンプル(およびバージンポリマー)の高いサンプリング率は、データ収集システムのデータバッファーを飽和させ、3つの別々のファイル全体でデータが収集された。サンプリングは継続的に行った。ただし、ファイルデータが入手されなかった40〜55時間と80〜110時間の2つの領域があった。酸素センサー自体が動作中にいくらかの酸素を消費するため、添加剤による酸素除去と酸素セルによる酸素除去とを区別できることはおそらく注目に値する。酸素センサーの注意深い測定と計算を行い、
図2の傾向線についてのセンサー酸素除去アクティビティーのいかなる影響をも評価した。酸素レベルは約2%高くなると測定された。たとえば、空気飽和度が6%の場合、酸素セルで調整された読み取り値は6.012%になるであろう。
【0098】
酸化の誘発は、貯蔵サイクルの初期に開始されると考えられる。装入品のその後の集中的な低温殺菌を伴う高温充填パウチは、誘発時間を合理的に短縮し、酸素除去を加速するであろう。また、諸要素を一緒に粉状化し得ることも考えられる。理論に拘束されるつもりはないが、構成成分の分散や密接な混合などの努力は、より高い酸素除去率にとって好ましいはずである。さらに、配合物中の増加した量の鉄が利用されることがあると考えられる。
【0099】
誘発されていない添加剤を含むサンプルを試験する方法は、水分を含んだ綿ペレットがシッパーチャンバー内に置かれなかったことを除いて、誘発されたサンプルについて上記した方法とあらゆる点で同一であった。
図2のように、シッパーからの酸素の脱ガスにより、読み取り値が最初に急速に増加し、その後、ボックスに示された定常状態の領域が続いた(
図3)。ラインの定常状態部分の勾配(b[l]=0.0226%毎時変化)は、試験片の酸素透過性を反映している。
【0100】
観察されたデータに基づいて、誘発されていない添加剤を含むサンプルは、年間2.62ccの酸素のシッパーに対する酸素透過と予測された。さらに、閉めるときにシッパーに約0.7ccの酸素があった。これら2つのソースの合計は、3.32ccの酸素になるであろう。これは、シッパーに含まれる添加剤配合物によって提供される15ccの酸素除去能力の十分な範囲内である。
【0101】
添加剤を含まないHDPEで作られた対照シッパーの試験では、誘発されていない添加剤含有サンプルについて説明したのと同じ試験手順を採用した。
図3と同様に、定常状態領域はボックスに表示され、定常状態領域の勾配を説明する回帰線も示されている(
図4)。48時間を超えた後に定常状態に達した添加剤含有サンプル(
図3に示す)とは異なり、バージン材料は約24時間以内に定常状態に達した。これは、添加剤の屈曲性成分によってもたらされる酸素移動のより長い屈曲した通路と整合している。対照シッパーを通る酸素透過の勾配は、1時間あたり0.0484%の酸素変化であった。これは、年間5.6ccO
2の酸素透過に変換される。したがって、誘発されていない添加剤を含むサンプルの酸素透過性は、バージンHDPEシッパーを通る透過の約47%であった。
【0102】
47%の減少は、屈曲性の補助により酸素移動が約50%減少した最初の2つの試験と一貫した結果である。
【0103】
要約すると、誘発されていない添加剤含有サンプルの酸素透過率は、バージンHDPEで作成されたシッパーの約半分であった。これは、例1および2の添加剤(同様に誘発されていない添加剤のみに因る透過の50%の減少を示した)と整合している。
【0104】
有機酸の酸素捕捉剤を使用した最初の試験と整合して、鉄酸素捕捉剤を使用した試験では、シッパーが誘発塩の水活性に一致する水分に到達するまで酸素除去が誘発されなかったようである。
【0105】
図5は、バージンサンプル、誘発されていないサンプル、および誘発されたサンプルの経時的な空気飽和のグラフである。誘発されていない屈曲性を含むサンプルでは、酸素透過性が約15%減少した。
【0106】
理論に拘束されるつもりはないが、酸素除去の初期段階では、誘発された添加剤含有シッパー中の屈曲性誘導化合物は、迅速な誘発に対抗して機能する可能性がある。これは、酸素移動を阻害する鉱物構造が誘発水分の鉄への移動も阻害するためである。食品の充填および低温殺菌中にシッパーが受けるより高い温度は、水分の蒸気圧を増加させることと、シッパー構造のオレフィン媒体の透過性を増加させることの両方によって誘発速度を加速する可能性が高い。鉱物成分をより近接させる配合ステップにより、より早くより活発な誘発が促進され得ると考えられる。さらに、粘土の添加量を増やすと、酸素透過性がさらに低下し、試験片のコストが下がることが考えられる(塩と粘土は、それぞれ置き換えられるポリマーの1/10と1/2の価格である)。
【0107】
鉄酸素捕捉剤を使用した試験では、焦げた香りや色はなかった。添加剤は、押出プロセス中にポリオレフィンペレットに直接添加され得ると考えられる。
【0108】
本明細書で説明および例示したものは、そのバリエーションのいくつかと共に組成物および方法の例示的な実施形態である。本明細書で使用される用語、説明、および図は、例示のみを目的として記載されており、限定を意味するものではない。当業者は、開示の本質および範囲内で多くの変形が可能であることを認識し、ここですべての用語は、特に明記しない限り、最も広く合理的な意味で用いられる。詳細な説明内で使用されている見出しはすべて単に便宜上のものであり、法的または限定的な効果はない。
【国際調査報告】